JP6468669B2 - アイウェア用のカラーエンハンシング薄型レンズ - Google Patents

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Description

本明細書において開示する実施形態は、一般に、人間の色覚知覚向きに修整された光透過率を有するアイウェア(eyewear 眼鏡類)用のレンズに関する。特に、かかる実施形態は、カラーエンハンシング(color enhancing)視覚的くっきりさ(crispness)の飽和度をバランスさせるとともに干渉を引き起こす色を濾波・除去するアイウェア用レンズを製作するためにカラーフィルタ(色フィルタ)技術、可視偏光、および人間の色知覚の原理を用いる薄型レンズに関する。
サングラスは、明るい色を減衰させることによって装用者である人間に快適さを提供する。最新式のサングラスはまた、紫外線またはUV光(これは、長期間暴露により眼に対して有害な場合がある)を濾波・除去し、多くは、赤外光(これは、眼の不快感を生じさせるとともにある特定の眼状態を悪化させる場合がある)を濾波・除去する。サングラスの中には、可視スペクトルのある特定の部分を積極的に遮断する原理で働き、これらの一例は、青色を遮断するアンバー(琥珀色)サングラスである。かかるサングラスは、典型的には、黄色、橙色、および赤色の透過率が高く、緑色および青緑色の透過率が減少し、そして青色および紫色の透過率が事実上ゼロであることを特徴としている。一般的な人間の眼によって知覚される色値は、この種のレンズによる狂いが大きく、コントラストを高めるためのアンバー色付けの受け入れにもかかわらず、クロマチックコントラストが結果的に失われ、その理由は、これらの深みのある黄色がかった橙色の色付けが色の区別を弱めるからである。ある特定の他のカラーフィルタリングレンズが市販されており、かかるカラーフィルタリングレンズとしては、米国特許第6,145,984号明細書に開示されているカラーフィルタリングレンズが挙げられ、この米国特許を参照により引用し、その開示内容を本明細書の一部とする。
多くの表面、例えば平坦な路面または水面一般から反射される光の一部分は、水平偏光される。これは、光が通常の仕方であらゆる方向に散乱されるのではなく、反射光の少なくとも何割かが全体として反射面に対して水平に進むことを意味している。これは、人間の眼が眩しさとして感じ取る、いらいらさせ、場合によっては危険な、光の強度を生じさせる。偏光メガネは、光学分野において周知であるように種々の表面で反射された水平光波を遮断することによって眩しさを軽減する。水平面で反射された、またケースとしては少ないが、斜めの表面で反射された、水平偏光を、偏光素子が光および装用者の眼に対して所与の仕方で差し向けられている場合、偏光サングラスによって遮断することができまたは少なくとも軽減することができる。これにより、これら表面の視認性が向上し、水および他の透明な媒体の場合、偏光レンズは、水面下または他の媒体表面下の視認性を向上させることができる。眼を眩ます反射した眩しさや装用者がこれに向いたときに眼を細める必要性をなくしまたは少なくとも軽減することによって、偏光レンズはまた、眼の安全性を向上させるとともに装用者の快適さを高める。偏光および望ましい色透過率プロフィールを提供する現行のレンズは、典型的には、厚さが少なくとも3mmである。
米国特許第6,145,984号明細書
人間の眼にとって望ましい色透過特性もまた提供するとともに有効な偏光素子を更に含むことができる薄く、したがって軽いアイウェア用レンズを利用できるようにすることが望ましい場合がある。
本明細書において提供される本発明のレンズの実施形態は、透過色調(ただし、他の色を用いることができる)に見かけの着色(灰色を除く)を必要としないで、メガネ/サングラス装用者に向上した色飽和度および光学的コントラストを与え、見える色の正確さおよび区別が向上したという感覚を促進する一方でUVからの完全保護をもたらす。さらに、本発明のレンズは、視力を良くし、霧または環境的もや(haze)によって部分的に見えにくくなっている物体の視認性を最大にする。本明細書において定めるある特定の分光透過特性を有するレンズ実施形態は、これらの目的のうちの1つまたは2つ以上を達成する一方で鮮明な色知覚を高める仕方で人間に見えるある特定の光波長を濾波して除去する(すなわち、局所/相対最低値を提供する)。特に、本発明は、装用者に鮮明であってクリアでありしかも明るい色知覚を提供するテトラクロマチック(tetrachromatic)透過率プロフィールを備えた超薄型レンズを提供する。
一観点では、本明細書において開示する実施形態は、前側レンズ要素および後側レンズ要素を有するレンズを含むのが良く、各レンズ要素は、一方の側に凸面を有するとともに他方の側に凹面を有し、レンズ要素のうちの少なくとも一方は、テトラクロマチック(tetrachromatic)コントラストエンハンサを有し、前側および後側レンズ要素は、偏光子が前側レンズ要素と後側レンズ要素との間に配置された状態で互いにくっつけられ、レンズの前側外面は、前側レンズ要素の凸面によって構成され、レンズの後側外面は、後側レンズ要素の凹面によって構成され、テトラクロマチックコントラストエンハンサは、4つの波長範囲のうちの各々内の少なくとも1つの波長について最大光透過率(極大値)(CIEイルミナントD65に対する)を提供するとともに極大値相互間の3つの介在波長範囲の各々内の最小光透過率(極小値)を提供し、85%未満の透過率の第1の極大値、80%未満の透過率の第2の極大値、83%未満の透過率の第3の極大値、および84%未満の透過率の第4の極大値を有し、50%未満の透過率の第1の極小値、35%未満の透過率の第2の極小値、および20%未満の透過率の第3の極小値を有する。レンズ要素では、極大値は、415nm〜430nm、495nm〜505nm、550nm〜565nm、および615nm〜645nmの波長範囲内にある透過率値を含むのが良く、極小値は、440nm〜445nm、518nm〜525nm、および582nm〜587nmの介在波長範囲内にある透過率値を含むのが良い。
ある特定の実施形態では、レンズは、レンズ要素のうちの少なくとも1つのモノグラジエント色処理剤、バイグラジエント色処理剤、またはノングラジエント色処理剤のうちの選択された1つを更に有するのが良く、この場合、選択されたモノグラジエント色処理剤、バイグラジエント色処理剤、またはノングラジエント色処理剤は、非色処理レンズ要素に対して減少した極大値および減少した極小値を含む人間の可視スペクトルの全ての波長について透過率を減少させるのが良い(減少した極大値は、415nm〜430nm、495nm〜505nm、550nm〜565nm、および615nm〜645nmの波長範囲にある透過率値を含むのが良く、減少した極小値は、440nm〜445nm、518nm〜525nm、および582nm〜587nmの波長範囲にある透過率値を含むのが良い)。前側レンズ要素、後側レンズ要素またはこれら両方のレンズ要素は各々、厚さが約0.7mmであるのが良い。
別の実施形態は、厚さが約0.7mmの前側レンズ要素、および厚さが約0.7mmの後側レンズ要素を含むのが良く、各レンズ要素は、一方の側に凸面を有するとともに他方の側に凹面を有し、レンズ要素のうちの少なくとも一方は、テトラクロマチック(tetrachromatic)コントラストエンハンサを有し、前側および後側レンズ要素は、偏光子が前側レンズ要素と後側レンズ要素との間に配置された状態で互いにくっつけられ、レンズの前側外面は、前側レンズ要素の凸面によって構成され、レンズの後側外面は、後側レンズ要素の凹面によって構成され、テトラクロマチックコントラストエンハンサは、4つの波長範囲のうちの各々内の少なくとも1つの波長について最大光透過率(極大値)(CIEイルミナントD65に対する)を提供するとともに極大値相互間の3つの介在波長範囲の各々内の最小光透過率(極小値)を提供し、415nm〜430nmの波長範囲内にある75%を超えかつ85%未満の透過率の第1の極大値、495nm〜505nmの波長範囲内にある70%を超えかつ80%未満の透過率の第2の極大値、550nm〜565nmの波長範囲内にある75%を超えかつ83%未満の透過率の第3の極大値、および615nm〜645nmの波長範囲内にある75%を超えかつ84%未満の透過率の第4の極大値を有し、50%未満の透過率の第1の極小値、35%未満の透過率の第2の極小値、および20%未満の透過率の第3の極小値を有する。かかる実施形態では、第1の極小値は、440nm〜445nmの波長範囲内にあり、第2の極小値は、518nm〜525nmの波長範囲内にあり、第3の極小値は、582nm〜587nmの波長範囲内にあるのが良い。
本発明のレンズの実施形態を示す図である。 先行技術のレンズ要素の透過率と可視波長の関係を表すプロットを本発明のレンズ要素と比較したグラフ図である。
以下、図面を参照して種々の実施形態を説明するが、図中、同一の要素は、一般に同一の符号で示されている。これら実施形態の種々の要素の関係および機能は、以下の詳細な説明を参照すると良好に理解できる。しかしながら、実施形態は、図示の実施形態には限定されない。理解されるべきこととして、図面は、必ずしも縮尺通りにはなっておらず、ある特定の場合、本明細書に開示した実施形態の理解にとって必要ではない細部、例えば従来の二次加工および組立てについては省いている場合がある。
本明細書において開示する実施形態は、典型的な人間の眼に見える選択された波長(一般に、約400nm〜約700nmの範囲にある)に沿ってある特定の所望の色の最適化された透過率プロフィールである色透過率プロフィールを備えた薄型レンズを提供し、この場合、この最適化された透過率プロフィールは、所望の色の装用者の知覚度を高める仕方である特定の他の色の減少した透過率を含む。薄型レンズは、大抵の場合、好ましくは、厚さが約1.5mmに過ぎず、大抵の場合、好ましくは、この数値の約±0.05mmの範囲内にある。換言すると、本明細書において開示するレンズ(その個々のコンポーネントを含む)は、干渉として人間の眼によって知覚される場合のある中間の色を濾波・除去し(すなわち、かかる中間の色の透過を少なくし)ながら、人間の典型的な眼によって明確に知覚される色の良好な透過および飽和度バランスを提供する。これにより、特に薄型レンズを備えたアイウェアにはこれまで存在していないプロフィールで装用者による色強度および飽和度の知覚が向上する。
本発明は、特許請求の範囲に記載されており、多種多様な形態で具体化でき、また、本明細書において記載した実施形態には限定されるものと解されてはならず、これとは異なり、これら実施形態は、本発明の開示が徹底してかつ完全であり、しかも当業者に対する実施可能要件を満たす開示を完全に満たすよう提供されている。原文明細書および特許請求の範囲で用いられている単数形“a”、“an”、および“the”は、別段の明示の指定がなければ複数形を含む。
任意の体積または容積、寸法、比率または他の量的値を記載する場合に用いられる原文明細書の“about(訳文では「約」としている)”という用語は、当業者(メガネ用レンズの分野において従事している光学部品技術者および/またはメガネ用レンズの構造および機能において訓練を受けるとともに/あるいは経験を積んだ光学器械製作者と対等である)によって理解される標準的なパラメータ内にある明確かつ識別可能な値を伝えるようになっており、少なくとも任意の法上の均等値、小規模であるが機能的に重要ではない変形例を含むものと解されるべきであり、かかる変形例は、少なくとも数学的に有意な数字を含む。「サングラス」、「メガネ」、「アイウェア」(「眼鏡類」)および他の類似の用語は、本明細書では互換性があるものとして理解されるべきである。本明細書において任意の工業規格(例えば、ANSI、CIEなどの規格)の言及は、本明細書において別段の明示の指定がなければ、これら規格によって示される単位、測定値、および試験基準に関して本願の原出願日の時点における現在公開されている規格に準拠するものとして定められている。
本明細書において用いられる「視感透過率(luminous transmittance)」という用語は、米国規格協会(ANSI)の仕様Z80.3‐2001内で測定されて定められる光の可視波長範囲にわたる光学レンズまたはフィルタの平均光透過率を意味している。本明細書で用いられる「光透過率」という用語は、光学レンズまたはフィルタに入射する光の全量の百分率として表される光学レンズまたはフィルタを通る光の通過の実際の測定値を意味しており、光の指定された波長を用いて測定される。一連の個々の光透過率測定は、光学レンズまたはフィルタの視感透過率を計算することを目的とする分光測光器(分光光度計)と呼ばれている器械を用いて波長ごとに(好ましくは、1nmごとに)行われる。
「CIEイルミナントD65」という用語は、スペクトル透過率測定を行う際の日光のスペクトルパワー分布状態をシミュレートするために光学業界内で用いられている光源を意味している。(CIEは、“Commission Internationale de l’Eclairage(すなわち、国際照明委員会)の頭文字であり、当業者によって理解される比定量化は、本明細書においては、ジョイントISO/CIE規格、ISO11664‐2:2007(E)/CIE S 014‐2/E:2006によって定められており、この規格を参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする)。仕様ANSI・Z80.3‐2001は、運転および路上使用向けのサングラス用レンズの光透過特性に関してある特定の制約を課す工業規格である。これは、交通信号認識およびスペクトル透過率の一様性ならびにUV制限の要件を含む(レンズは、1パーセント以下のUVB(280〜315nm)透過率を有するとともに可視光透過率の0.3倍以下のUVA(315〜380nm)透過率を有するべきである)。仕様ANSI・Z87.1‐2003は、基本的な衝撃および高い衝撃に対する保護に関する要件を含む工業規格である。基本衝撃試験では、1インチ(2.54cm)の鋼球を50インチ(127cm)の高さからレンズ上に落下させる。高速試験では、1/4インチ(6.35mm)の鋼球を150フィート/s(45.72m/s)でレンズに向かって発射する。一般用サングラスおよびファッション用アイウェア要件に関し、本明細書において開示するレンズは、業界規格であるANSI・Z80.3‐2010に適合可能であり、この場合、基本衝撃試験では、5/8インチ(15.9mm)(16グラム以上)の鋼球を50インチ(127cm)の高さからレンズ上に落下させる。本発明の要部としてはクレーム請求されていない特定のガラスおよびコーティング基準の製造上の条件として、一方または両方のANSI規格要件は、本明細書において開示するレンズによって満たされまたはかかる要件にまさる。
本明細書で用いられる「レンズ要素」という用語は、研削されて研磨された鉱物ガラス、石英、または光学等級プラスチックで形成されたレンズ、成形および/または押し出しプラスチックレンズ、および所望の形状のレンズの状態に切断されて成形された扁平プラスチックを含むが、これらには限定されない。本明細書で「フォトクロミック」という用語は、太陽光にさらされたときに暗色化し(暗くなる)(光透過率を最小限にし)、そして太陽光にさらされていないときに明るくする(光透過率を最大にする)特性を有するものとして定義される。フォトクロミックレンズ要素は、暗くなり、かくして太陽光の強度(特に、その特定のスペクトル内の)が増大したときにフォトクロミックレンズ要素の選択された色に対応した特定のスペクトル内の光を多く吸収し、それにより光レベルを補償すると同時に関連波長吸収度を調節する。フォトクロミック要素の暗色化範囲は、その前面に被着されたUV吸収コーティングを通して360nmから400nmまでの範囲にあるUV波長へのその暴露を制御することによって慎重に条件付け可能である。一実施形態では、中性灰色着色が施されたフォトクロミックレンズ要素を用いるのが良い。かかる実施形態では、偏光膜は、茶褐色の着色が施されるのが良く、他のレンズ要素は、テトラクロミック型コントラストエンハンサであるのが良い(テトラクロマチックとも呼ばれ、すなわち、特定の色波長範囲内の4つの極大値を指している)。全体的なカラーバランスへの茶褐色着色の相対的貢献度は、中性灰色フォトクロミック要素が明るい太陽光の下では暗色化してレンズのカラーフィルタリング特性を変更しないで光強度を制御するので、光レベルの変化にわたって一定に維持される。他の実施形態では、フォトクロミックレンズ要素は用いられない。1つのコントラストエンハンサレンズ要素(例えば、テトラクロミック型コントラストエンハンサ)および1つのクラウンガラス(着色されまたは明澄な)レンズ要素か2つのコントラストエンハンサレンズ要素かのいずれかが偏光膜をこれらの中に埋め込んだ状態で互いに積層される。かかるデュアルエンハンサ実施形態は、より強力な色およびコントラストエンハンスメントを生じさせる。当該技術分野において知られているように、追加のガラスまたは偏光子による色付けによる色付けおよび/またはミラーコーティングを介して透過された色付けを中性化できまたは違ったやり方で調整可能である。フォトクロミック要素が用いられていない実施形態では、透過特性は、太陽光の様々なレベルに暴露されても変化しない。ミラーコーティングはまた、最終の完成状態のレンズの外観および/または光透過特性を調節するよう使用できる。
「モノグラジエント(monogradient)」および「バイグラジエント(bigradient)」という用語は、無彩色色付けを含むレンズ要素の色処理を意味し、この場合、色/着色または色付けの強さは、光の透過光に対して反比例の関係をなし、色処理は、一つのレンズ要素部分に沿って強く(透過率が低く)、別のレンズ要素部分に沿って強度の低い(透過率の高い)領域まで所定のグラジエントに沿って減少する。典型的なモノグラジエントレンズ要素では、色処理剤は、レンズの頂部の近くでは強度が高くかつ、レンズ要素の中央(しばしば水平の)領域に沿って強度が低い。同じことは、典型的なバイグラジエントレンズについても当てはまり、かかるグラジエントレンズは、レンズの底部の近くで強度が高くかつ、レンズ要素の中央(しばしば水平の)領域に沿って強度が低い色処理剤を更に含む。レンズ要素の中央(しばしば水平の)領域は、一般に、サングラスに関しては装用者が前に真っ直ぐ向いた場合のデフォルト視線に対応している。ノングラジエント色処理剤は、レンズの大部分または全てについて全体として一様な色を提供する。レンズ要素のコーティングおよび/または染色を含む、かかるグラジエントを作る様々なプロセスが存在し、この場合、ガラス要素は、多くの場合、コーティングを被着させることによって処理されるグラジエント色であるのが良く、ポリマーレンズ要素は、染色によって処理されるグラジエント色であるのが良い。色処理剤は、例えば、灰色、バラ色、青銅色、緑色、または他の色を含むのが良い。色処理剤を含むこれらレンズ要素の構成およびフォトクロミックレンズ要素特性(これまた当該技術分野において周知である)の例が例えばリチャーズ(Richards)およびコバヤシ(Kobayashi)名義の米国特許第4,838,673号明細書およびヘスター(Hester)およびリチャーズ(Richards)名義の米国特許第5,327,180号明細書に記載されており、これら米国特許の各々を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする。
本発明の完全組立て状態の偏光レンズでは、「前側」レンズ要素および「後側」レンズ要素という表現が用いられている。本明細書で用いられる「前側」レンズ要素は、露出状態の凸面を有するレンズ要素、例えば図1のレンズ要素114であり、「後側」レンズ要素は、露出状態の凹面(典型的には装用者の眼のより近くに位置するようフレーム内に取り付けられる)を有するレンズ要素、例えば図1のレンズ要素116である。偏光サングラスレンズを製作する方法は、サングラス業界および技術分野においては周知であり、したがって、これらの方法については本明細書において概要のみ記載する。組立てについて基本的に説明すると、2つの丸形の薄いレンズ要素(典型的には厚さ約1mm±0.15)を研削するとともにレンズ要素を嵌め合わせるよう構成された正確にホーニング仕上げされた曲率に合わせて研磨し、そしてこれと整合した曲率に合わせて偏光子膜を形成してレンズ要素を互いに相補する表面全体にわたって緊密に互いに合わせることができるようにすることによって、偏光メガネ用レンズを製作する。次に、偏光子膜をレンズ要素相互間に積層する(代表的には、エポキシ樹脂の薄い層が各レンズ要素と偏光子膜との間に施された状態で)。適量の光硬化性エポキシ樹脂を偏光子膜とレンズ要素との間に被着するのが良く、次にレンズ組立体全体を多くの場合偏心軌道スクラビング運動で互いに強く押し合わせて過剰のエポキシ樹脂を押し出し、取り込まれていた気泡をなくす。しかる後、エポキシ樹脂の硬化を開始させるのに適した出力スペクトルおよび強度を有する光源をレンズ組立体に当てるのが良い。エポキシが硬化した後、積層状態のレンズの縁の周りに突き出た過剰の樹脂および膜を切り取る。すると、レンズは、いつでも所望の形状に研磨されてその境界部周りに仕上げられる(典型的には「エッジング」と呼ばれるプロセス)準備ができており、したがって、このレンズは、意図したアイウェアフレーム中に嵌まるようになる。
図1を参照してレンズの一実施形態を説明するが、図1は、組立て状態のレンズ100の横断面図である。偏光膜102が前側レンズ要素114と後側レンズ要素116との間の前側および後側接着剤層104,106によって固定されている。組立てレンズ100は、1つまたは2つ以上の前側コーティング110および/または後側コーティング112を有するのが良い。好ましい一実施形態では、前側および後側レンズ要素114,116は各々、厚さが約0.7mmであり、偏光膜102は、厚さが約0.1mmであり、接着剤およびコーティングは無視できる厚さを有し、厚さが約1.5mmに過ぎない(また、厚さが1.50mmであるのが良い)レンズを提供する。
本発明の全てのサングラス用レンズは、マルチバンド型コントラストエンハンサを含む。本発明のマルチバンド型コントラストエンハンサは、ナローバンドのかつシャープカットの光濾波手段を含むレンズ要素または層の形態をした光フィルタであり、光濾波手段は、好ましくは、厚さが約0.70mmであり、CIEイルミナントD65に対して可視スペクトル(約400nm〜約700nm)内の以下の光透過率特性を提供し、すなわち、(i)4つの波長範囲の各々内にある少なくとも1つの波長に関して最大光透過率(極大値)、3つの介在する波長範囲の各々内にある最小光透過率(極小値)を提供し、第1の極大値波長範囲は、415nm〜430nmであり、第1の極小値波長範囲は、440nm〜445nmであり、第2の極大値波長範囲は、495nm〜505nmであり、第2の極小値波長範囲は、518nm〜525nmであり、第3の極大値波長範囲は、550nm〜565nmであり、第3の極小値波長範囲は、582nm〜587nmであり、第4の極大値波長範囲は、615nm〜645nmであり、(ii)無着色マルチバンド型コントラストエンハンサにおいて第1の極小値に関して50%未満(好ましくは、45%未満)、第2の極小値に関して35%未満(好ましくは、25%未満)、第3の極小値に関して20%未満(好ましくは、18%未満)の最小光透過率を提供し、(iii)無着色マルチバンド型コントラストエンハンサにおいて第1の極大値に関して85%未満(好ましくは、82%未満)、第2の極大値に関して80%未満(好ましくは、77%未満)、第3の極大値に関して83%未満(好ましくは、81%未満)、第4の極大値に関して84%未満(好ましくは、82%未満)の最大光透過率を提供する。「約0.70mm」という表現は、少なくとも±0.05mmを含むが、必ずしもこれによっては制限されることはなく、現在存在する0.80〜0.85mmレンズ要素よりも薄いのは確かである。上述したように、本発明は、3つの極小値が介在する4つの極大値を提供するテトラクロミック型コントラストエンハンサに関し、これらの値は、全て、人間の可視スペクトルの範囲内にある。
ある特定の好ましい実施形態では、第1の極大値としての透過率は、第1の極小値の少なくとも1.9倍であり、第2の極大値としての透過率は、第2の極小値の少なくとも3.7倍であり、第3および第4の極大値としての透過率は各々、第3の極小値の少なくとも6.5倍である。
図2は、本出願人の所有する米国特許第6,145,984号明細書に開示されている0.85mm厚さのレンズ要素の光透過率特性と比較した本明細書において開示する0.70mm厚さのマルチバンド型コントラストエンハンサ(レンズ要素)の光透過率特性(人間の可視光スペクトルの波長(nm)に対してグラフ表示されている)を表示するグラフ図であり、この米国特許を参照により引用し、その開示内容全体を本明細書の一部とする。波長/透過率曲線に関する全体的な輪郭は、これらの間ではほぼ同じであるが、本発明のレンズ要素は、極小値と極大値の差ならびに絶対透過率レベル、相対透過率レベル、および極大値と極小値との間の曲線の斜度(スチープネス)に関してユニークな透過率プロフィールを提供している。これは、興味を引くと言って良いほどであり、本発明のレンズ要素の厚さが約0.7mmに過ぎないということを考慮すると当該技術分野において予想される範囲を超えており、かかる本発明のレンズ要素は、異なる見栄えもまた有する軽量のレンズを提供することに加えて先行技術のレンズとは特に異なる光学的性質を提供している。しかしながら、本発明および技術の現状を考慮すると、当業者が、本発明の実施形態が本明細書において説明するとともにクレーム請求されている特性を備えたレンズ要素を製作するとともに使用することができることを含めて本発明の実施形態を理解されよう。
ある特定の形式のベースガラス、例えばホウケイ酸型の組成物が本発明のガラスレンズにとって好ましい場合があり、というのは、ホウ素の存在により高濃度希土類酸化物の存在下における溶融性能が向上するからである。ベースガラス組成物は、完成品のガラスレンズ要素の所望の光透過率および他の特性を生じさせるために種々の着色剤または他のドーパントを添加することができるガラス配合物である。本明細書において説明するマルチバンド型コントラストエンハンサに関し、好ましいベースガラス組成物は、識別される波長のシャープカット濾波を提供する(シャープカット濾波という用語は、極大値と極小値の透過の差が急峻であることを意味している)。
特定形式のシャープカットUV遮断ガラスの一利点は、幾つかの配合物では人間の眼に対して事実上知覚できない極めてマイルドな着色であることにある。このマイルドな着色は、所望の色付けおよび光透過率を達成するためにガラスを処理する(例えば、製造プロセス中、選択された着色剤をガラスに添加することによって)素となる所望のベースを提供する。UV波長および紫色の波長を遮断するほぼ無色の眼鏡ガラス(オフサルミックガラス)の実例が特許されておりまたは違ったやり方で公開されており、かかるほぼ無色の眼鏡ガラスの実例は、ショット社(Schott)やコーニング社(Corning)社から入手できるある特定の製品を含む。シャープカットフィルタガラスを製造するプロセスは、スチュワート(Stewart)に付与された米国特許第5,925,468号明細書、ブロッシェトン等(Brocheton, et al.)に付与された米国特許第6,420,290(B1)号明細書、クラッセン等(Clasen et al. )に付与された米国特許第6,667,259号明細書、およびコルバーグ等(Kolberg et al.)に付与された米国特許第6,852,657号明細書を含む種々の特許の内容である。
“UV420”と呼ばれているほぼ無色の配合物のシャープカットUVフィルタガラスの一実例は、独国マインツ所在のショット・アーゲー(Schott AG )から入手できる。このガラス組成物は、ハロゲン化銅を利用し、例えば本明細書で用いられる希土類酸化物と同等であり、かくして、本発明のマルチバンド型コントラストエンハンサを製作するために選択された希土類酸化物が添加されるベース組成物として使用できる。Schott UV420は、厚さ1mmのレンズ要素において最大約420nmまでのシャープカットフィルタリングに有用である。同様なガラス組成物が仏国アボンセデックス(Avon Cedex)のコーニング・エスエー(Corning SA)から入手できる。
ガラスレンズ要素を利用する本明細書において開示する実施形態に関し、マルチバンド型コントラストエンハンサは、好ましくは、約0.65mmから0.75mmまでの代表的な厚さの範囲にある(最も好ましくは厚さが0.70mmの)眼鏡ガラスレンズ要素である。色透過プロフィールは、ベースガラス希土類金属酸化物をドープしまたは違ったやり方で処理することによって得られ、かかる金属酸化物は、セリウム、ランタン、ネオジムエルビウム、イットリウム、イッテルビウム、ジスプロシウム、およびプラセオジムのうちの1つまたは2つ以上を含むのが良い。当業者であれば理解されるように、これら酸化物の量および比は、望まれていてかつ本発明の開示内容およびクレーム請求されている本発明の範囲内に含まれるものとして記載された正確な光透過率特性を備えたマルチバンド型コントラストエンハンサを作るよう選択され、本発明の開示内容に鑑みて、当業者であれば、過度の実験を行わないでかかるマルチバンド型コントラストエンハンサをもたらすことができる。例えば、光学系分野においては、ネオジウム酸化物を用いると585nm付近の波長を減衰させることができ、エルビウム酸化物を用いると520nm付近の波長を減衰させることができ、プラセオジム酸化物を用いると420nm〜460nm付近の波長を減衰させることができ、他方、他の希土類を用いると色を与えるとともに/あるいは特定の波長(可視光と近可視スペクトルの両方)を減衰させることができる。可視光吸収/減衰染料を一般に当該技術分野において知られているようにポリマーレンズ要素に用いることができる(これについては、米国特許第8,210,678号明細書を参照されたい)。
完成状態のレンズの表面からの望ましくない反射光を減少させるため、反射防止(“AR”)コーティングを本明細書において開示するレンズに被着させるのが良い。代表的には、サングラス用レンズに被着されるARコーティングは、後側の表面(凹面)に被着され、このARコーティングは、レンズの後側表面に当たった光が装用者の眼中に反射して戻るのを阻止しまたはかかる光を少なくとも最小限に抑える。また、ARコーティングは、装用者がレンズの後側フェースからの自分の眼の反射光を見るのを阻止する。高品質ARコーティングは、真空チャンバ内でレンズの表面上に蒸着された透明な材料、多くの場合、金属フッ化物(例えば、フッ化マグネシウム)の数個の積み重ね層から成る。シリコンを含むのが良い疎水性コーティングをARコーティングの頂部に被着させると、クリーニングを容易にするとともにウォータスポットおよび他形式の汚染(ステイニング)を阻止しまたは少なくとも最小限に抑えることができる。有用なARコーティングの一例は、米国特許第7,717,557号明細書に開示されており、この米国特許を参照により引用し、その開示内容を本明細書の一部とする。
本明細書において説明したレンズ要素実施形態の各々を偏光要素およびコーティングを備えた完成状態のレンズ中に組み込むことができ、そしてアイウェア用フレームに取り付けることができる。フレームは、金属、ポリマー、もしくは他の材料、またはこれらの任意の組み合わせであって良い。好ましい実施形態では、レンズの光学的性質は、仕上げ済みのレンズのエッジの外側輪郭および形状によってはそれほど影響を受けず、かかるレンズは、代表的には、ある特定のフレームを補完するとともに最終の眼鏡/サングラスの特定の外観および/または機能を提供するよう変えられる。フレームを更に含むレンズは、装用者に対して機能的および美観上の利益をもたらす。
当業者であれば理解されるように、本明細書において明示的に示されていない実施形態を特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で具体化することができ、かかる実施形態としては、互いに異なる実施形態について本明細書において説明した特徴を互いに組み合わせるとともに/あるいは特許請求の範囲に記載された本発明の範囲に属した状態で現在知られておりまたは将来開発される技術と組み合わせることができることが含まれる。これにより、特に、特定の色、カラーグラジエント処理剤(例えば、ガラスレンズ要素のコーティング、ポリマーレンズ要素の染料、この場合、グラジエント処理剤は、モノグラジエントまたはバイグラジエントであるのが良い)を含んだ状態で完成されたレンズおよび/または他の処理剤は、本明細書において説明するとともにクレーム請求された透過特性からばらつきのある最終の透過率プロフィール(すなわち、商用の対をなすサングラス)を有するのが良いことを含むが、理解されるべきこととして、本明細書における説明および特許請求の範囲に記載された本発明は、製造中における「レンズブランク」および/または仕上げ済みのレンズにも利用でき、そして、当業者であれば理解されるように、本明細書において説明した材料および処理剤の各々は、互換性があるとともにクレーム請求された透過率性能を提供する任意の仕方で開示されている互いに異なる実施形態相互間で組み合わせることができる。特定の用語が本明細書において採用されているが、これら用語は、総称的でかつ説明的な意味でのみ用いられており、文脈、使用法、または他の明示の指定によって具体的に規定されていなければ本発明を限定することを目的としていない。したがって、上記の詳細な説明は、本発明を限定するものではなく例示として解されることが意図されている。そして、理解されるべきこととして、全ての均等例を含む以下の特許請求の範囲の記載は、本発明の精神および範囲を定めるものである。さらに、上述の利点は、必ずしも本発明の利点だけではなく、記載した利点の全ての実施形態で達成されるとは必ずしも期待されない。参照により引用した任意の特許文献に反する本願からの一貫性のない開示または定義がある場合、本明細書の開示または定義が優先するものと解されるべきである。

Claims (17)

  1. 前側レンズ要素および後側レンズ要素を有するレンズであって、
    各レンズ要素は、0.8mm未満の厚さであり、一方の側に凸面を有するとともに他方の側に凹面を有し、
    前記レンズ要素のうちの少なくとも一方は、マルチバンド型コントラストエンハンサを有し、
    前記前側および前記後側レンズ要素は、偏光子が前記前側レンズ要素と前記後側レンズ要素との間に配置された状態で互いにくっつけられ、
    前記レンズの前側外面は、前記前側レンズ要素の前記凸面によって構成され、前記レンズの後側外面は、前記後側レンズ要素の前記凹面によって構成され、
    前記マルチバンド型コントラストエンハンサは、
    4つの波長範囲のうちの各々内の少なくとも1つの波長についてCIEイルミナントD65に対して光透過率の極大値を提供するとともに前記極大値相互間の3つの介在波長範囲の各々内の光透過率の極小値を提供し、
    415nm〜430nmの波長範囲内に75%を超えかつ85%未満の透過率の第1の極大値、495nm〜505nmの波長範囲内に80%未満の透過率の第2の極大値、550nm〜565nmの波長範囲内に83%未満の透過率の第3の極大値、および615nm〜645nmの波長範囲内に84%未満の透過率の第4の極大値を有し、
    第1の極大値と第2の極大値の間に50%未満の透過率の第1の極小値、第2の極大値と第3の極大値の間に35%未満の透過率の第2の極小値、および第3の極大値と第4の極大値の間に20%未満の透過率の第3の極小値を有する、レンズ。
  2. 前記極小値は、第1の極大値と第2の極大値の間の440nm〜445nmの介在波長範囲内、第2の極大値と第3の極大値の間の518nm〜525nmの介在波長範囲内、および第3の極大値と第4の極大値の間の582nm〜587nmの介在波長範囲内にある透過率値を含む、請求項1記載のレンズ。
  3. 前記レンズ要素のうちの少なくとも1つは、モノグラジエント色処理剤、バイグラジエント色処理剤、またはノングラジエント色処理剤、のうちの選択された1つを更に有する、請求項1又は2に記載のレンズ。
  4. 前記選択されたモノグラジエント色処理剤、バイグラジエント色処理剤、またはノングラジエント色処理剤により、人間の可視スペクトルの全ての波長について前記レンズの透過率が減少し、前記透過率は、非色処理レンズ要素に対して減少した極大値および減少した極小値を含む、請求項3記載のレンズ。
  5. 前記減少した極小値は、440nm〜445nm、518nm〜525nm、および582nm〜587nmの波長範囲内にある透過率値を含む、請求項4記載のレンズ。
  6. 反射防止コーティングを更に有する、請求項1〜5のうちいずれか一に記載のレンズ。
  7. 前記前側レンズ要素、前記後側レンズ要素、またはこれら両方のレンズ要素は各々、厚さが0.7mmである、請求項1〜6のうちいずれか一に記載のレンズ。
  8. 前記前側レンズ要素、前記後側レンズ要素、および前記偏光子の組み合わせ厚さは、1.5mmである、請求項1〜7のうちいずれか一に記載のレンズ。
  9. 前記前側レンズ要素の厚さは、0.70mmであり、前記後側レンズ要素の厚さは、0.70mmであり、前記偏光子の厚さは、0.10mmであり、それにより、1.50mmの組み合わせレンズ厚さが提供される、請求項1〜6のうちいずれか一に記載のレンズ。
  10. 前記レンズ要素のうちの1つは、フォトクロミックである、請求項1〜9のうちいずれか一に記載のレンズ。
  11. ミラーコーティングを更に有する、請求項1〜10のうちいずれか一に記載のレンズ。
  12. 前記第1の極大値は、75%を超える透過率であり、前記第2の極大値は、70%を超える透過率であり、前記第3の極大値は、75%を超える透過率であり、前記第4の極大値は、75%を超える透過率である、請求項1〜11のうちいずれか一に記載のレンズ。
  13. 前記レンズは、ホウケイ酸ガラスを有し、前記レンズは、フレームを更に有し、前記レンズは、前記フレーム内に取り付けられている、請求項1〜12のうちいずれか一に記載のレンズ。
  14. レンズであって、厚さ0.7mmの前側レンズ要素および厚さ0.7mmの後側レンズ要素を有し、
    各レンズ要素は、一方の側に凸面を有するとともに他方の側に凹面を有し、
    前記レンズ要素のうちの少なくとも一方は、マルチバンド型コントラストエンハンサを有し、
    前記前側および前記後側レンズ要素は、偏光子が前記前側レンズ要素と前記後側レンズ要素との間に配置された状態で互いにくっつけられ、
    前記レンズの前側外面は、前記前側レンズ要素の前記凸面によって構成され、前記レンズの後側外面は、前記後側レンズ要素の前記凹面によって構成され、
    前記マルチバンド型コントラストエンハンサは、
    4つの波長範囲のうちの各々内の少なくとも1つの波長についてCIEイルミナントD65に対して光透過率の極大値を提供するとともに前記極大値相互間の3つの介在波長範囲の各々内の最小光透過率の極小値を提供し、
    415nm〜430nmの波長範囲内にある75%を超えかつ85%未満の透過率の第1の極大値、495nm〜505nmの波長範囲内にある70%を超えかつ80%未満の透過率の第2の極大値、550nm〜565nmの波長範囲内にある75%を超えかつ83%未満の透過率の第3の極大値、および615nm〜645nmの波長範囲内にある75%を超えかつ84%未満の透過率の第4の極大値を有し、
    50%未満の透過率の第1の極小値、35%未満の透過率の第2の極小値、および20%未満の透過率の第3の極小値を有し、
    前記第1の極小値は、440nm〜445nmの波長範囲内にあり、前記第2の極小値は、518nm〜525nmの波長範囲内にあり、前記第3の極小値は、582nm〜587nmの波長範囲内にある、レンズ。
  15. 反射防止コーティングを更に有する、請求項14記載のレンズ。
  16. 少なくとも1つのレンズ要素は、セリウム、ジスプロシウム、ランタン、ネオジム、エルビウム、イットリウム、イッテルビウム、およびプラセオジムのうちの1つまたは2つ以上を含む希土類金属酸化物を含む、請求項14又は15に記載のレンズ。
  17. 前記レンズは、ホウケイ酸ガラスを有し、前記レンズは、フレームを更に有し、前記レンズは、前記フレーム内に取り付けられている、請求項14〜16のうちいずれか一に記載のレンズ。
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