JP6468333B1 - 冷媒サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁の開度調節が行われることを抑制可能な冷媒サイクル装置を提供する。【解決手段】冷媒サイクル装置100は、圧縮機12、凝縮器20、膨張弁18、及び蒸発器62を有する冷媒回路80、第1温度センサ92c、第2温度センサ92d、及びコントローラ70を備える。第1温度センサは、冷媒の流れ方向における凝縮器の分流器25より上流側で、凝縮器を流れる冷媒の温度を、第1温度として計測する。第2温度センサは、冷媒の流れ方向における、分流器より下流側かつ電動膨張弁より上流側の冷媒温度を、第2温度として計測する。コントローラは、第1温度と凝縮温度との温度差(第1温度差)と、第2温度と凝縮温度との温度差(第2温度差)と、をそれぞれ算出する。コントローラは、第1温度差及び第2温度差に基づいて、膨張弁の開度調節を行う。【選択図】図1

Description

本開示は、冷媒サイクル装置、より具体的には過冷却度に応じて膨張弁の開度が調節される冷媒サイクル装置に関する。
従来、蒸気圧縮式の冷媒サイクル装置であって、過冷却度に応じて膨張弁の開度が調節される冷媒サイクル装置が知られている。例えば、特許文献1(特開2013−137165号公報)には、凝縮温度と凝縮器の出口温度とを実測で求め、その差が目標値になるように膨張弁の開度が調節される冷媒サイクル装置が開示されている。
特許文献1(特開2013−137165号公報)には、膨張弁の開度制御が適切ではない場合には、過冷却状態の冷媒の温度が凝縮温度であると誤検知され、これにより膨張弁の開度が過度に絞られ過ぎるという課題があることが記載されている。そして、特許文献1(特開2013−137165号公報)には、この課題を解決するため、凝縮温度を圧縮機のモータの電流値及び回転数から推定し、推定過冷却度が実測過冷却度より大きい場合には、膨張弁の開度を一旦大きくして過冷却状態の冷媒の温度が凝縮温度であると誤検知されている状態を解消することが記載されている。
これに対し、本願発明者は、特許文献1(特開2013−137165号公報)のような冷媒サイクル装置では、凝縮器の圧力損失部(例えば、流路の合流部や流路面積の縮小部等)において、運転条件によってはフラッシュガスが発生し、これに伴い凝縮器の出口温度が低下することで、実際には過冷却状態になっていないにも関わらず、過冷却が付いたと判断され、膨張弁の開度が大きくなりすぎるという問題があることを見出した。
本開示の課題は、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁の開度調節が行われることを抑制可能な信頼性の高い冷媒サイクル装置を提供することにある。
冷媒サイクル装置は、冷媒回路と、第1温度計測部と、第2温度計測部と、算出部と、制御部と、を備える。冷媒回路は、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、を有する。圧縮機は、冷媒を圧縮する。凝縮器は、圧縮機で圧縮された冷媒を冷却して凝縮させる。膨張弁は、凝縮器で凝縮した冷媒を減圧する。蒸発器は、凝縮器から膨張弁を通過して流入する冷媒を加熱して蒸発させる。第1温度計測部は、冷媒の流れ方向における凝縮器の圧力損失部より上流側で、凝縮器を流れる冷媒の温度を、第1温度として計測する。第2温度計測部は、冷媒の流れ方向における、圧力損失部より下流側かつ膨張弁より上流側の冷媒温度を、第2温度として計測する。算出部は、第1温度と凝縮器における凝縮温度との温度差を第1温度差として、第2温度と凝縮温度との温度差を第2温度差として、それぞれ算出する。制御部は、第1温度差及び第2温度差に基づいて、膨張弁の開度調節を行う。
本冷媒サイクル装置では、第1温度差に基づいた膨張弁の開度調節も行われるので、仮に圧力損失部でフラッシュガスが発生したとしても、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁の開度調節が行われることを抑制できる。
好ましくは、冷媒サイクル装置では、制御部が、第1温度と第2温度とに基づいて第1温度差及び第2温度差の一方を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁の開度調節を行う。
ここでは、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁の開度調節が行われることを抑制できる。
好ましくは、冷媒サイクル装置では、制御部が、第1温度差と第2温度差とを比較し、比較結果に基づいて第1温度差及び第2温度差の一方を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁の開度調節を行う。
ここでは、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁の開度調節が行われることを抑制できる。
より好ましくは、冷媒サイクル装置では、制御部が、第1温度差及び第2温度差の小さい方を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁の開度調節を行う。
ここでは、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁の開度調節が行われることを抑制できる。
また好ましくは、冷媒サイクル装置では、制御部が、冷媒サイクル装置の運転開始から所定時間が経過するまでは第1温度差に、運転開始から所定時間経過後は第2温度差に、それぞれ基づいて膨張弁の開度調節を行う。
ここでは、圧力損失部でのフラッシュガスの発生に伴う冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁の開度調節が行われることを抑制できる。
また好ましくは、冷媒サイクル装置では、圧力損失部が冷媒の流れ方向における冷媒流路の合流部である。
ここでは、冷媒流路の合流部においてフラッシュガスが発生したとしても、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁の開度調節が行われることを抑制できる。
また好ましくは、冷媒サイクル装置では、圧力損失部が冷媒流路面積の縮小部である。
ここでは、冷媒流路面積の縮小部においてフラッシュガスが発生したとしても、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁の開度調節が行われることを抑制できる。
また好ましくは、冷媒サイクル装置では、凝縮器が、主熱交換部と、副熱交換部と、主熱交換部を流れる冷媒を合流させて副熱交換部へと導く接続部と、を含む。圧力損失部は、接続部である。
ここでは、主熱交換部と副熱交換部との接続部においてフラッシュガスが発生したとしても、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁の開度調節が行われることを抑制できる。
また好ましくは、冷媒サイクル装置では、第1温度計測部が、凝縮器の冷媒流路において、凝縮器の入口と凝縮器の出口との中央より下流側を流れる冷媒の温度を計測する。
ここでは、過冷却された液冷媒の温度を第1温度として計測することが可能である。
また好ましくは、冷媒サイクル装置では、凝縮器が、冷媒の流れ方向において、合流部より上流側に配置される熱交換部と、熱交換部と合流部とを接続する複数の配管と、を有する。好ましくは、第1温度計測部は、冷媒の流れ方向において、熱交換部の中央より下流側を流れる冷媒の温度を計測する。
ここでは、過冷却された液冷媒の温度を第1温度として計測することが可能である。
より好ましくは、冷媒サイクル装置では、第1温度計測部が、熱交換部と合流部とを接続する複数の配管の1つを流れる冷媒の温度を計測する。
ここでは、第1温度として過冷却された液冷媒の温度を計測することが容易である。
より好ましくは、冷媒サイクル装置では、第1温度計測部が、冷媒の流れ方向において、配管の、熱交換部と合流部との中央より下流側を流れる冷媒の温度を計測する。
ここでは、第1温度として過冷却された液冷媒の温度を計測することが容易である。
また好ましくは、冷媒サイクル装置では、熱交換部と合流部とを接続する複数の配管は、それぞれ異なる高さで熱交換部に接続される。好ましくは、第1温度計測部は、熱交換部に最も低い位置で接続される配管を流れる冷媒の温度を計測する。
ここでは、第1温度として過冷却された液冷媒の温度を計測することが容易である。
本開示の一実施形態に係る冷媒サイクル装置の概略構成図である。 図1の冷媒サイクル装置の制御ブロック図である。 分流器でフラッシュガスが発生する場合に、第2温度センサを利用して過冷却度を精度よく算出することが困難な理由を説明するための模式的な圧力−エンタルピ線図である。 図1の冷媒サイクル装置における、冷房運転時の膨張弁の開度制御のフローチャートの一例である。 図4のフローチャートにおける膨張弁の開度制御に利用する温度差の選択処理に関するフローチャートの一例である。 変形例Bの冷媒サイクル装置における、冷房運転時の膨張弁の開度制御のフローチャートの他の例である。 変形例Dの冷媒サイクル装置の概略構成図である。
本開示の冷媒サイクル装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(1)全体構成
図1は、一実施例に係る冷媒サイクル装置100の概略構成図である。
ここでは、冷媒サイクル装置100は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルにより、建物室内の冷房/暖房を行う空調装置である。しかし、冷媒サイクル装置100は、冷暖房以外の用途に用いられる装置、例えば給湯装置や除湿装置であってもよい。
冷媒サイクル装置100は、主として、熱源ユニット10と、利用ユニット60と、液冷媒連絡管46及びガス冷媒連絡管48と、を有している。液冷媒連絡管46及びガス冷媒連絡管48は、熱源ユニット10と利用ユニット60とを接続する配管である。液冷媒連絡管46及びガス冷媒連絡管48は、冷媒サイクル装置100を設置する際に、現地で施工される配管である。
なお、本実施形態では利用ユニット60は1台であるが、冷媒サイクル装置100は、互いに並列に接続される複数の利用ユニット60を有するものであってもよい。
熱源ユニット10と利用ユニット60とが、液冷媒連絡管46及びガス冷媒連絡管48を介して接続されることで、冷媒回路80が構成される。冷媒回路80は、熱源ユニット10の圧縮機12、熱源側熱交換器20及び膨張弁18と、利用ユニット60の利用側熱交換器62と、を主に含む。
なお、冷媒サイクル装置100で利用される冷媒は、限定するものではないが、例えばR32等のフルオロカーボン系の冷媒である。
(2)詳細構成
(2−1)利用ユニット
利用ユニット60は、建物室内等の空調対象空間内に設置されている。
例えば、利用ユニット60は、天井に設置される天井埋込型のユニットである。ただし、利用ユニット60は、天井埋込型のユニットに限定されるものではなく、天井吊下型や、壁に設置される壁掛型や、床に設置される床置型のユニット等であってもよい。
利用ユニット60は、上述のように、液冷媒連絡管46及びガス冷媒連絡管48を介して熱源ユニット10に接続され、冷媒回路80の一部を構成している。
利用ユニット60の構成について、以下に説明する。
利用ユニット60は、主として、利用側熱交換器62と、利用側ファン66と、利用側制御部74と、を有する(図1参照)。また、利用ユニット60は、利用側熱交換器62の液側と液冷媒連絡管46とを接続する液冷媒管67と、利用側熱交換器62のガス側とガス冷媒連絡管48とを接続するガス冷媒管68と、を有している(図1参照)。
利用側熱交換器62は、そのタイプを限定するものではないが、例えば、伝熱管(図示省略)と多数のフィン(図示省略)とにより構成されるクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。利用側熱交換器62では、利用側熱交換器62を流れる冷媒と室内空気(空調対象空間の空気)との間で熱交換が行われる。利用側熱交換器62は、その液側端が液冷媒管67に接続され、ガス側端がガス冷媒管68に接続されている。
利用側熱交換器62は、後述する冷房運転時には、凝縮器としての熱源側熱交換器20から膨張弁18を通過して流入する冷媒を加熱して蒸発させる蒸発器として機能する。また、利用側熱交換器62は、後述する暖房運転時には、圧縮機12で圧縮された冷媒を冷却して凝縮させる凝縮器として機能する。
利用側ファン66は、利用ユニット60内に室内空気を吸入して利用側熱交換器62に供給し、利用側熱交換器62において冷媒と熱交換した空気を室内へと供給するファンである。利用側ファン66は、例えばターボファンやシロッコファン等の遠心ファンである。しかし、ファンのタイプは、遠心ファンに限定されるものではなく、適宜選択されればよい。利用側ファン66は、ファンモータ65によって駆動される。
利用側制御部74は、利用ユニット60を構成する各部の動作を制御する。利用側制御部74は、利用ユニット60の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有する。利用側制御部74は、通信回線を介し、熱源ユニット10との間で制御信号等のやりとりを行うことが可能に構成されている。また、利用側制御部74は、利用ユニット60を操作するためのリモコン(図示せず)から送信される冷媒サイクル装置100の運転/停止に関する信号や、各種設定に関する信号等を受信可能に構成されている。
また、利用ユニット60には、各種のセンサが設けられている。例えば、利用ユニット60には、利用ユニット60内に吸入される室内空気の温度を計測する室内温度センサ(図示省略)等が設けられている。
(2−2)熱源ユニット
熱源ユニット10は、例えば冷媒サイクル装置100の設置される建物の室外等に設置されている。
熱源ユニット10は、上記のように、液冷媒連絡管46及びガス冷媒連絡管48を介して利用ユニット60に接続されており、冷媒回路80の一部を構成している。
以下に、熱源ユニット10の構成について説明する。
熱源ユニット10は、主として、圧縮機12と、切換機構14と、熱源側熱交換器20と、膨張弁18と、アキュムレータ16と、ブリッジ回路32と、エコノマイザ熱交換器34と、インジェクション弁36と、熱源側ファン30と、を有する(図1参照)。また、熱源ユニット10は、各種のセンサを有する。また、熱源ユニット10は、熱源ユニット10を構成する各部の動作を制御する熱源側制御部72を有する(図1参照)。
また、熱源ユニット10は、吸入管10aと、吐出管10bと、第1ガス冷媒管10cと、液冷媒管10dと、第2ガス冷媒管10eと、を有する(図1参照)。吸入管10aは、切換機構14と圧縮機12の吸入側とを接続する。吐出管10bは、圧縮機12の吐出側と切換機構14とを接続する。第1ガス冷媒管10cは、切換機構14と熱源側熱交換器20のガス側端とを接続する。液冷媒管10dは、熱源側熱交換器20の液側端と液冷媒連絡管46とを接続する。液冷媒管10dの液冷媒連絡管46との接続部には、液側閉鎖弁42が設けられている。第2ガス冷媒管10eは、切換機構14とガス冷媒連絡管48とを接続する。第2ガス冷媒管10eのガス冷媒連絡管48との接続部には、ガス側閉鎖弁44が設けられている。液側閉鎖弁42及びガス側閉鎖弁44は、手動で開閉される弁である。
以下に、熱源ユニット10の各種構成について更に説明する。
(2−2−1)圧縮機
圧縮機12は、冷媒を圧縮する機器である。圧縮機12は、低圧の冷媒を高圧にまで加圧する。
圧縮機12は、タイプを限定するものでは無いが、例えば、ロータリ式やスクロール式等の容積圧縮機である。圧縮機12の圧縮機構(図示せず)は、圧縮機用モータ12aによって駆動される(図1参照)。ここでは、圧縮機用モータ12aは、インバータ等により回転数制御が可能なモータである。圧縮機用モータ12aの回転数が制御されることで、圧縮機12の容量が制御される。なお、圧縮機12の圧縮機構は、モータ以外の原動機(例えば内燃機関)により駆動されるものであってもよい。
(2−2−2)切換機構
切換機構14は、冷媒回路80における冷媒の流れ方向を切り換える機構である。ここでは、切換機構14は、四路切換弁である。
切換機構14は、冷房運転時には、吸入管10aを第2ガス冷媒管10eと連通させ、吐出管10bを第1ガス冷媒管10cと連通させる(図1中の切換機構14内の実線参照)。つまり、切換機構14は、冷房運転時には、圧縮機12の吸入側を吸入管10a及び第2ガス冷媒管10eを通じてガス冷媒連絡管48に連通させ、かつ、圧縮機12の吐出側を吐出管10b及び第1ガス冷媒管10cを通じて熱源側熱交換器20のガス側端に連通させる。切換機構14がこのような状態に配管を接続することで、冷媒回路80は冷房運転状態となる。なお、冷房運転時(冷媒回路80が冷房運転状態になっている時)には、熱源側熱交換器20が凝縮器(冷媒の冷却器)として機能し、利用側熱交換器62が蒸発器(冷媒の加熱器)として機能する。
また、切換機構14は、暖房運転時には、吸入管10aを第1ガス冷媒管10cと連通させ、吐出管10bを第2ガス冷媒管10eと連通させる(図1中の切換機構14内の破線参照)。つまり、切換機構14は、暖房運転時には、圧縮機12の吸入側を吸入管10a及び第1ガス冷媒管10cを通じて熱源側熱交換器20のガス側端に連通させ、かつ、圧縮機12の吐出側を吐出管10b及び第2ガス冷媒管10eを通じてガス冷媒連絡管48に連通させる。切換機構14がこのような状態に配管を接続することで、冷媒回路80は暖房運転状態となる。なお、暖房運転時(冷媒回路80が暖房運転状態になっている時)には、熱源側熱交換器20が蒸発器として機能し、利用側熱交換器62が凝縮器として機能する。
なお、切換機構14は、四路切換弁に限られるものではなく、複数の電磁弁及び冷媒管を組み合わせ、上記のような冷媒の流れ方向の切り換えを実現できるように構成されてもよい。
(2−2−3)熱源側熱交換器
熱源側熱交換器20では、冷媒と室外空気との間で熱交換が行われる。熱源側熱交換器20は、その液側端が液冷媒管10dに接続されており、そのガス側端が第1ガス冷媒管10cに接続されている。
熱源側熱交換器20は、例えば、伝熱管(図示省略)と多数のフィン(図示省略)とを有するフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。ただし、熱源側熱交換器20のタイプは、フィン・アンド・チューブ型熱交換器に限定されず、他のタイプの熱交換器であってもよい。
熱源側熱交換器20は、主に、ヘッダ21と、冷媒と室外空気との熱交換が行われる熱交換部23と、細径管24と、分流器25と、主管26と、を含む(図1参照)。熱交換部23は、主熱交換部22及び副熱交換部28を含む(図1参照)。主熱交換部22及び副熱交換部28は、伝熱管(図示省略)と多数のフィン(図示省略)とを含む。
ヘッダ21は、縦長の筒状に形成されている。ヘッダ21には、第1ガス冷媒管10cが接続されている。第1ガス冷媒管10cは、ヘッダ21の内部空間と連通している。第1ガス冷媒管10cは、ヘッダ21のガス側接続口20aに接続されている。また、ヘッダ21は、複数のヘッダ連絡管21aにより主熱交換部22と接続されている。ヘッダ21の内部空間と主熱交換部22の伝熱管(図示せず)とは、ヘッダ連絡管21aを介して連通している。
主熱交換部22では、主熱交換部22の複数の伝熱管(図示せず)を流れる冷媒と室外空気との間で熱交換が行われる。主熱交換部22の複数の伝熱管は、好ましくは水平方向に延びる。主熱交換部22では、主熱交換部22の複数の伝熱管が上下方向に複数の系統に区画され、複数の系統の伝熱管はそれぞれ相互に独立した冷媒流路を形成している。そして、各冷媒流路の一端側には複数のヘッダ連絡管21aのうちの1本が接続され、他端側には複数の細径管24のうちの1本が接続される(図1参照)。なお、細径管24のそれぞれは、各冷媒流路の下部に接続される。
なお、図1には、主熱交換部22に3本のヘッダ連絡管21a及び3本の細径管24が接続された状態が描画されている。言い換えれば、図1には、主熱交換部22が、3つの冷媒流路(下方から順に、第1冷媒流路22a、第2冷媒流路22b、第3冷媒流路22c)を有する状態が描画されている。しかし、図1の態様は説明のための例示にすぎず、主熱交換部22は、2つ、又は、4つ以上の系統に区画されていてもよい。そして、ヘッダ連絡管21a及び細径管24の本数は、系統の数(冷媒流路の数)に応じて決定されればよい。
複数の細径管24のそれぞれは、主熱交換部22の独立した冷媒流路の1つに接続される。本実施形態では、細径管24は、第1冷媒流路22aに接続される第1細径管24a、第2冷媒流路22bに接続される第2細径管24b、及び第3冷媒流路22cに接続される第3細径管24c、を含む。第1細径管24a,第2細径管24b及び第3細径管24cの、主熱交換部22と接続される側とは反対側の端部は、分流器25の上端部に接続されている。
分流器25は、その上端部に複数の細径管24が接続され、その下端部に1本の主管26が接続されている(図1参照)。主管26と複数の細径管24とは、分流器25の内部で連通している。主管26の、分流器25と接続される側と反対側の端部は、副熱交換部28に接続されている。
副熱交換部28は、主熱交換部22の下方に配置される。なお、副熱交換部28の配置は、主熱交換部22の下方に限定されるものではない。ただし、着霜しやすい熱交換部下部への着霜を抑制するためには、暖房運転時に比較的高い温度の冷媒が流れる副熱交換部28が、主熱交換部22の下方に配置されることが好ましい。
副熱交換部28では、副熱交換部28の伝熱管(図示せず)を流れる冷媒と、室外空気との間で熱交換が行われる。副熱交換部28の冷媒流路の一端側には主管26が接続され、副熱交換部28の冷媒流路の他端側には液冷媒管10dが接続されている。液冷媒管10dは、副熱交換部28に設けられた液側接続口20bに接続される。
熱源側熱交換器20を第1ガス冷媒管10cから液冷媒管10dに向かって冷媒が流れる場合(冷房運転時、図1中の冷媒の流れ方向A参照)には、冷媒は、熱源側熱交換器20内を、ヘッダ21の内部空間、ヘッダ連絡管21a、主熱交換部22、細径管24、分流器25、主管26,副熱交換部28の順に流れる。熱源側熱交換器20を第1ガス冷媒管10cから液冷媒管10dに向かって冷媒が流れる場合、熱源側熱交換器20は、圧縮機12で圧縮された冷媒を冷却して凝縮させる凝縮器として機能する。
より具体的に、熱源側熱交換器20を第1ガス冷媒管10cから液冷媒管10dに向かって冷媒が流れる場合(冷房運転時)の冷媒の流れについて説明する。
冷房運転時、第1ガス冷媒管10cを流れる(主にガス相の)冷媒は、ガス側接続口20a(凝縮器の入口)から、ヘッダ21の内部空間に流入する。ヘッダ21内に流入した冷媒は、3本のヘッダ連絡管21aに分かれて流れ、主熱交換部22の冷媒流路(第1冷媒流路22a、第2冷媒流路22b及び第3冷媒流路22c)に流れ込む。第1冷媒流路22a、第2冷媒流路22b及び第3冷媒流路22cで冷却された冷媒は、それぞれ第1細径管24a、第2細径管24b及び第3細径管24cに流入し、分流器25へと流入する。
分流器25は、冷房運転時には、冷媒の流れ方向Aにおける冷媒流路の合流部として機能する。つまり、分流器25は、主熱交換部22を流れる冷媒を合流させて副熱交換部28へと導く接続部の一例である。
また、分流器25は、冷房運転時の冷媒の流れ方向において、冷媒流路面積の縮小部である。なお、ここで冷媒流路面積の縮小部とは、その上流側に比べて冷媒流路面積が80%以下に減少する部分を意味する。
分流器25は、圧力損失部の一例である。
なお、圧力損失部とは、凝縮器として機能する熱源側熱交換器20に冷媒を流した時に、その上流側に比べて圧力低下が大きくなり得る部分である。言い換えれば、圧力損失部は、凝縮器として機能する熱源側熱交換器20に冷媒を流した時に、その上流側に比べて、摩擦損失や形状損失が大きくなる部分を意味する。例えば、冷媒流路の合流部以外にも、冷媒流路の分岐部、冷媒流路の曲がり部、冷媒流路の拡大部(急拡大部、ディフーザを含む)、冷媒流路の縮小部(急縮小部、ノズルを含む)等が圧力損失部となり得る。
例えば、圧力損失部は、凝縮器として機能する熱源側熱交換器20に冷媒を流した時に、単位流路長あたりの圧力損失(圧力低下の変化率)の平均値が、その上流側(熱源側熱交換器20内)の単位流路長あたりの圧力損失の平均値の2倍より大きな部分である。
分流器25へと流入した冷媒は、主管26を通過して副熱交換部28へと流入する。副熱交換部28で冷却された冷媒は、副熱交換部28に設けられた液側接続口20b(凝縮器の出口)から液冷媒管10dに流入する。
一方、熱源側熱交換器20を、液冷媒管10dから第1ガス冷媒管10cに向かって冷媒が流れる場合(暖房運転時)には、冷媒は、熱源側熱交換器20内を、副熱交換部28、主管26、分流器25、細径管24、主熱交換部22、ヘッダ連絡管21a、ヘッダ21の内部空間、の順に流れる。熱源側熱交換器20を、液冷媒管10dから第1ガス冷媒管10cに向かって冷媒が流れる場合、熱源側熱交換器20は、凝縮器としての利用側熱交換器62から膨張弁18を通過して流入する冷媒を加熱して蒸発させる蒸発器として機能する。
より具体的に、熱源側熱交換器20を液冷媒管10dから第1ガス冷媒管10cに向かって冷媒が流れる場合(暖房運転時)の冷媒の流れについて説明する。
暖房運転時、液冷媒管10dから熱源側熱交換器20に流入する(気液二相の)冷媒は、液側接続口20bから副熱交換部28へと流入する。副熱交換部28で加熱された冷媒は、主管26を通過して分流器25に流入する。暖房運転時には、分流器25で分流された冷媒が、第1細径管24a,第2細径管24b及び第3細径管24cに流入する。第1細径管24a、第2細径管24b及び第3細径管24cに流入した冷媒は、それぞれ、第1冷媒流路22a、第2冷媒流路22b及び第3冷媒流路22cに流れ込む。第1冷媒流路22a、第2冷媒流路22b及び第3冷媒流路22cを通過する際に加熱された冷媒は、それぞれヘッダ連絡管21aを介して、ヘッダ21の内部空間に流入する。ヘッダ21の内部空間に流入した冷媒は、熱源側熱交換器20のガス側接続口20aから、第1ガス冷媒管10cに流入する。
(2−2−4)膨張弁
膨張弁18は、熱源側熱交換器20を流れる冷媒の流量の調節等を行う開度調節が可能な電動膨張弁である。膨張弁18は、液冷媒管10dに設けられている。膨張弁18の開度は、後述するコントローラ70により制御される。
(2−2−5)アキュムレータ
アキュムレータ16は、流入する冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分ける気液分離機能を有する容器である。アキュムレータ16は、冷媒流れ方向における圧縮機12の上流側に配置される(図1参照)。アキュムレータ16は、圧縮機12の吸入側へと冷媒が流れる吸入管10aに設けられる。アキュムレータ16に流入する冷媒は、ガス冷媒と液冷媒とに分かれ、上部空間に集まるガス冷媒が圧縮機12へと流出する。
(2−2−6)ブリッジ回路
ブリッジ回路32は、冷媒の流向を制御するための機構である。ブリッジ回路32は、第1逆止弁32a、第2逆止弁32b、第3逆止弁32c及び第4逆止弁32dを有している(図1参照)。
第1逆止弁32aは、膨張弁18側から液冷媒連絡管46側への冷媒の流れを許容し、その逆向きの流れは許容しない弁である。第2逆止弁32bは、膨張弁18側から熱源側熱交換器20側への冷媒の流れを許容し、その逆向きの流れは許容しない弁である。第3逆止弁32cは、液冷媒連絡管46側からエコノマイザ熱交換器34を通過して膨張弁18へと流れる冷媒の流れを許容し、その逆向きの流れは許容しない弁である。第4逆止弁32dは、熱源側熱交換器20側からエコノマイザ熱交換器34を通過して膨張弁18へと流れる冷媒の流れを許容し、その逆向きの流れは許容しない弁である。
このように構成されるブリッジ回路32では、冷房運転時において、熱源側熱交換器20から第4逆止弁32dを通過して膨張弁18へと冷媒が流れ、さらに第1逆止弁32aを通過して液冷媒連絡管46へと冷媒が流れる。また、このように構成されるブリッジ回路32では、暖房運転時において、液冷媒連絡管46から第3逆止弁32cを通過して膨張弁18へと冷媒が流れ、さらに第2逆止弁32bを通過して熱源側熱交換器20へと冷媒が流れる。
(2−2−7)エコノマイザ熱交換器及びインジェクション弁
エコノマイザ熱交換器34は、例えば二重管型熱交換器やプレート型熱交換器などの熱交換器である。エコノマイザ熱交換器34は、第1流路34a及び第2流路34bを有し(図1参照)、第1流路34aを流れる冷媒と第2流路34bを流れる冷媒とが熱交換する構造となっている。
第1流路34aは、ブリッジ回路32から膨張弁18に向かって冷媒が流れる冷媒流路の一部を構成する。第1流路34aには、ブリッジ回路32の第3逆止弁32c又は第4逆止弁32dを通過して膨張弁18へと向かう冷媒が流れる。
第2流路34bは、インジェクション流路35の一部を構成する。インジェクション流路35は、ブリッジ回路32から膨張弁18に向かって冷媒が流れる冷媒管から分岐し、圧縮機12の圧縮機構の圧縮途中の圧縮室(図示せず)へと連通する冷媒流路である。第2流路34bには、ブリッジ回路32の第3逆止弁32c又は第4逆止弁32dを通過し、ブリッジ回路32から膨張弁18に向かって冷媒が流れる冷媒流路から分岐し、インジェクション弁36を通過して圧縮機12へと向かう冷媒が流れる。
インジェクション弁36は、例えば開度調節が可能な電動弁である。インジェクション弁36は、ブリッジ回路32から膨張弁18に向かって冷媒が流れる冷媒流路と、エコノマイザ熱交換器34の第2流路34bと、を接続する配管に設けられている。
インジェクション弁36が開かれると、ブリッジ回路32から膨張弁18に向かって冷媒が流れる冷媒流路から分流した冷媒が、エコノマイザ熱交換器34の第2流路34bに流入する。そして、第2流路34bに流入した冷媒は、第1流路34aを流れる冷媒と熱交換し、ガス相の冷媒となって圧縮機12の圧縮機構の圧縮途中の圧縮室に供給される。
なお、インジェクション弁36には、開度調節が可能な電動弁に代えて、開/閉のみを制御可能な電磁弁が用いられてもよい。インジェクション弁36として電磁弁を用いる場合には、インジェクション流路35にキャピラリが設けられることが好ましい。
(2−2−8)熱源側ファン
熱源側ファン30は、熱源ユニット10内に室外空気を吸入して熱源側熱交換器20に供給し、熱源側熱交換器20において冷媒と熱交換した空気を室外に排出するファンである。すなわち、熱源側ファン30は、熱源側熱交換器20を流れる冷媒の冷却源又は加熱源としての室外空気を熱源側熱交換器20に供給するファンである。熱源側ファン30は、例えばプロペラファン等の軸流ファンである。しかし、ファンのタイプは、軸流ファンに限定されるものではなく、適宜選択されればよい。熱源側ファン30は、ファンモータ30aによって駆動される(図1参照)。
(2−2−9)センサ
熱源ユニット10には、各種センサが設けられている。例えば、熱源ユニット10は、以下のようなセンサを有する。なお、以下の温度センサや圧力センサは、所望の温度や圧力を計測可能なセンサであればよく、センサの種類は適宜選択されればよい。
熱源ユニット10は、圧縮機12の吸入温度Tsを計測する吸入温度センサ92aを有する(図1参照)。また、熱源ユニット10は、圧縮機12の吐出圧力Pdを計測する吐出圧力センサ94を有する(図1参照)。また、熱源ユニット10は、圧縮機12の吐出温度Tdを計測する吐出温度センサ92bを有する(図1参照)。
また、熱源ユニット10は、第1温度センサ92cと、第2温度センサ92dと、を有する(図1参照)。第1温度センサ92c及び第2温度センサ92dは、その種類を限定するものではないが、例えばサーミスタである。
第1温度センサ92cは、第1温度計側部の一例である。第1温度センサ92cは、熱源側熱交換器20が凝縮器として利用される際(冷房運転時)に、冷媒の流れ方向Aにおける、熱源側熱交換器20の分流器25(圧力損失部)より上流側で、熱源側熱交換器20を流れる冷媒の温度を、第1温度T1として計測する。逆に、熱源側熱交換器20が蒸発器として利用される際(暖房運転時)には、冷媒の流れ方向における、熱源側熱交換器20の分流器25より下流側で、熱源側熱交換器20を流れる冷媒の温度を計測する。
第1温度センサ92cは、好ましくは、熱源側熱交換器20が凝縮器として利用される際の冷媒流れ方向Aにおける、分流器25より上流側に配置される主熱交換部22の中央(図1では一点鎖線Cで示す)より下流側、かつ、分流器25より上流側を流れる冷媒の温度を計測する。
また、第1温度センサ92cは、好ましくは、熱源側熱交換器20の冷媒流路において、熱源側熱交換器20が凝縮器として利用される際の冷媒流れ方向Aにおける、凝縮器の入口と凝縮器の出口との中央(図1では一点鎖線M1で示す)より下流側を流れる冷媒の温度を計測する。なお、ここで、凝縮器の入口は、ヘッダ21に設けられた第1ガス冷媒管10cが接続されるガス側接続口20aを意味する。凝縮器の出口は、副熱交換部28に設けられた液側接続口20bを意味する。
また、より好ましくは、第1温度センサ92cは、熱源側熱交換器20が凝縮器として利用される際の冷媒の流れ方向Aにおける、分流器25より上流側に配置される主熱交換部22と分流器25とを接続する複数の配管(細径管24)の1つを流れる冷媒の温度を計測する。さらに、好ましくは、第1温度センサ92cは、熱源側熱交換器20が凝縮器として利用される際の冷媒の流れ方向Aにおいて、細径管24の、主熱交換部22と分流器25との中央(図1では一点鎖線Nで示す)より下流側を流れる冷媒の温度を計測する。また、好ましくは、第1温度センサ92cは、それぞれ異なる高さで主熱交換部22(第1冷媒流路22a,第2冷媒流路22b、第3冷媒流路22c)に接続される細径管24のうち、主熱交換部22に最も低い位置で接続される(すなわち、第1冷媒流路22aと接続される)第1細径管24aを流れる冷媒の温度を計測する。
第1温度センサ92cの冷媒温度計測位置を限定するものではないが、図1に描画した実施例では、第1温度センサ92cは、第1細径管24aの、熱源側熱交換器20が凝縮器として利用される際の冷媒の流れ方向Aにおける、主熱交換部22と分流器25との中央(一点鎖線N)より下流側に取り付けられる。そして、第1温度センサ92cは、第1温度センサ92cの取付位置において第1細径管24aを流れる冷媒の温度を計測する。つまり、図1に描画した実施例では、第1温度センサ92cは、第1細径管24aの分流器25近傍に取り付けられ、取付位置において第1細径管24aを流れる冷媒の温度を計測する。
第2温度センサ92dは、第2温度計側部の一例である。第2温度センサ92dは、熱源側熱交換器20が凝縮器として利用される際(冷房運転時)に、冷媒の流れ方向Aにおける、熱源側熱交換器20の分流器25(圧力損失部)より下流側、かつ、膨張弁18より上流側の冷媒温度を、第2温度T2として計測する。
第2温度センサ92dの冷媒温度計測位置を限定するものではないが、図1に描画した実施例では、第2温度センサ92dは、冷房運転時に、冷媒の流れ方向Aにおける、熱源側熱交換器20の分流器25(圧力損失部)より下流側、かつ、膨張弁18より上流側の液冷媒管10dを流れる冷媒の温度を、第2温度T2として計測する。
また、熱源ユニット10は、液冷媒管10dのうち、ブリッジ回路32と液側閉鎖弁42との間(ブリッジ回路32における第1逆止弁32aの下流側と第3逆止弁32cの上流側とを結ぶ配管と、液側閉鎖弁42とを結ぶ配管)に設けられた液管側温度センサ92eを有する。液管側温度センサ92eは、ブリッジ回路32から液冷媒連絡管46に送られる冷媒、又は、液冷媒連絡管46からブリッジ回路32に送られる冷媒の温度Tlpを計測する。
また、熱源ユニット10は、熱源側熱交換器20又は熱源側ファン30の周辺には、熱源ユニット10内に吸入される室外空気の温度Toaを計測する外気温度センサ96が設けられている。
(2−2−10)熱源側制御部
熱源側制御部72は、熱源ユニット10を構成する各部の動作を制御する。熱源側制御部72は、熱源ユニット10の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有する。熱源側制御部72は、通信回線を介して、利用ユニット60の利用側制御部74との間で制御信号等のやりとりを行うことが可能に構成されている。
熱源ユニット10の熱源側制御部72と利用ユニット60の利用側制御部74とは、通信回線を介して通信可能に接続されることによって、冷媒サイクル装置100全体の動作の制御を行うコントローラ70を構成している。コントローラ70は、マイクロコンピュータがメモリに記憶されたプログラムを実行することで、冷媒サイクル装置100全体の動作の制御を行う。
なお、本実施形態のコントローラ70は、冷媒サイクル装置100の制御装置の一実施例にすぎない。コントローラは、本実施形態のコントローラ70が発揮する機能と同様の機能を、論理回路等のハードウェアにより実現してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実現してもよい。
コントローラ70は、図2に示されるように、冷媒の温度を計測する温度センサ92a〜92e、吐出圧力センサ94及び外気温度センサ96の計測信号を受けることができるように接続される。コントローラ70は、センサの計測信号等に基づいて圧縮機12、切換機構14、膨張弁18,熱源側ファン30、インジェクション弁36、利用側ファン66等を制御することができるように、これらの機器12,14,18,30,36,66と接続されている。
コントローラ70は、圧縮機12、切換機構14、膨張弁18,熱源側ファン30、インジェクション弁36、利用側ファン66等を制御することで、冷媒サイクル装置100に、熱源側熱交換器20を凝縮器として利用側熱交換器62を蒸発器として機能させる冷房運転や、熱源側熱交換器20を蒸発器として利用側熱交換器62を凝縮器として機能させる暖房運転を実行させる。
(3)冷媒サイクル装置の冷房運転/暖房運転時の動作
コントローラ70により制御される冷媒サイクル装置100の冷房運転/暖房運転時における動作について説明する。
(3−1)冷房運転
リモコン(図示せず)等からの指示によって冷房運転の指示がなされると、コントローラ70は、冷媒回路80が冷房運転状態(切換機構14が図1の実線で示された状態)になるように切換機構14を制御する。また、コントローラ70は、センサの計測信号等に基づいて圧縮機12、熱源側ファン30及び利用側ファン66の動作を制御する。また、コントローラ70は、センサの計測信号等に基づいて、所定の動作を行うように、膨張弁18及びインジェクション弁36の動作を制御する。なお、冷房運転時のコントローラ70による膨張弁18の制御については、後ほど別途記載する。
このように冷媒サイクル装置100の動作が制御される結果、冷媒回路80内の低圧のガス冷媒は、圧縮機12に吸入されて圧縮され、高圧のガス冷媒となる。圧縮機12で圧縮されたガス冷媒は、切換機構14を通じて熱源側熱交換器20に送られる。
熱源側熱交換器20に送られた高圧のガス冷媒は、凝縮器として機能する熱源側熱交換器20において、熱源側ファン30によって供給される室外空気と熱交換を行って冷却されて凝縮し、高圧の液冷媒となる。熱源側熱交換器20で凝縮した液冷媒は、エコノマイザ熱交換器34に送られて更に冷却され、膨張弁18で減圧されて膨張し、液側閉鎖弁42及び液冷媒連絡管46を通じて、利用ユニット60に送られる。なお、液冷媒管10dを流れる液冷媒の一部は、インジェクション流路35に分流し、インジェクション弁36によって減圧される。そして、インジェクション弁36で減圧された冷媒は、エコノマイザ熱交換器34に送られて、液冷媒管10dを流れる高圧の液冷媒と熱交換を行って加熱されることによって蒸発し、圧縮機12の圧縮機構の圧縮途中の圧縮室にインジェクションされる。
利用ユニット60に送られた冷媒は、利用側熱交換器62に送られる。利用側熱交換器62に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する利用側熱交換器62において、利用側ファン66によって供給される室内空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発し、低圧のガス冷媒となる。低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管48を通じ、利用ユニット60から熱源ユニット10に送られる。
熱源ユニット10に送られた低圧のガス冷媒は、ガス側閉鎖弁44及び切換機構14を通じて、圧縮機12に再び吸入される。
(3−2)暖房運転
リモコン(図示せず)等からの指示によって暖房運転の指示がなされると、コントローラ70は、冷媒回路80が暖房運転状態(切換機構14が図1の破線で示された状態)になるように切換機構14を制御する。また、コントローラ70は、センサの計測信号等に基づいて圧縮機12、熱源側ファン30及び利用側ファン66の動作を制御する。また、コントローラ70は、センサの計測信号等に基づいて、所定の動作を行うように、膨張弁18及びインジェクション弁36の動作を制御する。
このように冷媒サイクル装置100の動作が制御される結果、冷媒回路80内の低圧のガス冷媒は、圧縮機12に吸入されて圧縮され、高圧のガス冷媒となる。圧縮機12で圧縮されたガス冷媒は、切換機構14、ガス側閉鎖弁44及びガス冷媒連絡管48を通じて、熱源ユニット10から利用ユニット60に送られる。
利用ユニット60に送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器62に送られる。利用側熱交換器62に送られた高圧のガス冷媒は、凝縮器として機能する利用側熱交換器62において、利用側ファン66によって供給される室内空気と熱交換を行って冷却されて凝縮し、高圧の液冷媒となる。高圧の液冷媒は、液冷媒連絡管46を通じて、利用ユニット60から熱源ユニット10に送られる。
熱源ユニット10に送られた冷媒は、液側閉鎖弁42及びエコノマイザ熱交換器34を通って、膨張弁18に送られ、膨張弁18によって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となる。この低圧の気液二相状態の冷媒は、熱源側熱交換器20に送られる。
熱源側熱交換器20に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する熱源側熱交換器20において、熱源側ファン30によって供給される室外空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発して、低圧のガス冷媒となる。この低圧のガス冷媒は、切換機構14を通じて、再び、圧縮機12に吸入される。
(4)冷媒サイクル装置の冷房運転時の膨張弁の制御
冷房運転時に、コントローラ70は、第1温度センサ92cが計測する第1温度T1、及び、第2温度センサ92dが計測する第2温度T2に基づいて、膨張弁18の開度調節を行う。具体的には、コントローラ70は、第1温度T1、第2温度T2及び冷凍サイクルにおける凝縮温度Tcに基づいて、膨張弁18の開度調節を行う。より具体的には、コントローラ70は、後述する第1温度差D1及び第2温度差D2に基づいて、膨張弁18の開度調節を行う。
コントローラ70による膨張弁の開度調節について、以下に詳しく説明する。
コントローラ70は、膨張弁の開度調節に関する1つの機能として、膨張弁18の動作の制御に用いられる第1温度差D1及び第2温度差D2を算出する。第1温度差D1は、第1温度センサ92cが計測する第1温度T1と、凝縮器である熱源側熱交換器20における凝縮温度Tcと、の温度差である。第2温度差D2は、第1温度センサ92cが計測する第1温度T1と、凝縮器である熱源側熱交換器20における凝縮温度Tcと、の温度差である。
例えば、コントローラ70は、以下のようにして、第1温度差D1及び第2温度差D2を算出する。
コントローラ70は、まず吐出圧力センサ94が計測する吐出圧力Pdに基づき凝縮温度Tcを算出する。具体的には、コントローラ70は、例えば、メモリに記憶されている圧力と凝縮温度との相関を示す表を用いて、吐出圧力センサ94が計測する圧力から凝縮温度Tcを算出する。なお、凝縮温度Tcの算出方法は一例に過ぎず、コントローラ70は、例えば、メモリに記憶されている圧力と凝縮温度との関係式を用いて、吐出圧力センサ94が計測する吐出圧力Pdから凝縮温度Tcを算出してもよい。
なお、凝縮温度Tcは、吐出圧力センサ94が計測する吐出圧力Pdに基づいてコントローラ70が算出するものである必要はない。凝縮温度Tcは、第1温度センサ92cや第2温度センサ92dとは別に熱源側熱交換器20に設けられる、サーミスタ等の温度センサにより計測されるものであってもよい。凝縮温度Tcを計測する温度センサは、例えば、冷房運転時の冷媒の流れ方向Aにおいて、第1温度センサ92cより上流側で熱源側熱交換器20を流れる冷媒の温度を計測する温度センサである。凝縮温度Tcを計測する温度センサは、例えば、冷房運転時の冷媒の流れ方向Aにおいて、主熱交換部22の中央又は中央より上流側に設けられ、主熱交換部22を流れる冷媒の温度を計測する。
凝縮温度Tcが算出されると、コントローラ70は、凝縮温度Tcから第1温度センサ92cが計測する第1温度T1を差し引くことで、第1温度差D1を算出する。また、コントローラ70は、凝縮温度Tcから第2温度センサ92dが計測する第2温度T2を差し引くことで、第2温度差D2を算出する。
コントローラ70が、第1温度差D1及び第2温度差D2に基づき膨張弁18の開度調節を行う理由について説明する。
冷房運転時に、コントローラ70が、冷媒サイクル装置100の各部の動作を図3に実線で模式的に描画した冷凍サイクルを実現するように制御する場合を仮定する。なお、ここでは、説明の簡易化のため、圧縮機12の圧縮機構の圧縮途中の圧縮室に対するインジェクション(中間インジェクション)については考慮せずに説明する。
本実施形態の冷媒サイクル装置100では、冷房運転時に、コントローラ70は、過冷却度に応じて膨張弁18を制御する。コントローラ70は、過冷却度が所定の目標値より小さい場合には膨張弁18の開度を小さくするように、過冷却度が目標値より大きい場合には膨張弁18の開度を大きくするように制御する。
凝縮器としての熱源側熱交換器20において、フラッシュガスが発生しておらず、冷媒が凝縮して液相の冷媒となっている場合、第2温度差D2の値は過冷却度と概ね等しくなる。そのため、熱源側熱交換器20でフラッシュガスが発生していない場合には、コントローラ70は、第2温度差D2に基づいて膨張弁18の開度を調節することで、過冷却度に関し、図3に示した冷凍サイクルを実現するように、冷媒サイクル装置100を運転することができる。
しかし、熱源側熱交換器20の圧力損失部(本実施形態では分流器25)においてフラッシュガスが発生している場合には、第2温度センサ92dにより計測される第2温度T2は、例えば図3に黒丸で描画したような状態の冷媒の温度となり、凝縮温度よりも低い温度となる。そのため、第2温度差D2を過冷却度として用いると、第2温度センサ92dの温度測定位置において、実際には冷媒が過冷却液となっていないにも関わらず、過冷却度が付いた冷媒であると誤認することとなる。そして、コントローラ70が、第2温度差D2に基づいて膨張弁18の開度を調節したとすると、図3に描画したような所望の冷凍サイクルを実現することが困難になる。特に、第2温度差D2を過冷却度として用いた場合に、算出された第2温度差D2が目標値より大きい場合には膨張弁18の開度が大きくするように制御されるが、このような制御ではフラッシュガスの発生は解消されず、図3に描画したような所望の冷凍サイクルを実現することが困難になる。
さて、第1温度センサ92cが温度を計測する位置、言い換えれば圧力損失部(本実施形態では分流器25)より上流側では、圧力低下が少ないためフラッシュガスが発生しにくい。そのため、第1温度差D1を過冷却度とみなし、第1温度差D1を目標値になるように制御すれば、熱源側熱交換器20の出口では冷媒が過冷却液になることを期待できる。つまり、コントローラ70が、第1温度差D1に基づいて膨張弁18の開度調節を行えば、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁18の開度調節が行われる事態の発生を抑制できる。
しかし一方で、第1温度T1は、主熱交換部22の複数の冷媒流路22a〜22cのうちの1つを流れる冷媒の温度であるため、分流器25による合流後の冷媒の温度との間に差が生じる可能性がある。そのため、第1温度差D1だけを用いる場合には、図3に描画したような所望の冷凍サイクルを精度よく実現することが困難になることが考えられる。
これに対し、本冷媒サイクル装置100では、第1温度差D1及び第2温度差D2の両方を用いて、膨張弁18の開度調節を行うので、圧力損失部でフラッシュガスが発生したとしても、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁18の開度調節が行われることを抑制でき、逆に、圧力損失部でフラッシュガスの発生が起きていない/起きにくい状態では、膨張弁18の開度調節により過冷却度の制御を精度よく行うことができる。
具体的には、例えば、コントローラ70は、第1温度T1と第2温度T2とに基づいて第1温度差D1と第2温度差D2の一方を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁18の開度調節を行う。より具体的には、例えば、コントローラ70は、第1温度差D1と第2温度差D2を比較し、比較結果に基づいて、第1温度差D1と第2温度差D2の一方を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁18の開度調節を行う。
コントローラ70による膨張弁18の開度制御の一例について、図4及び図5のフローチャートを参照しながら以下に詳しく説明する。
なお、ここでは、第1温度T1は、図1に示されているように、圧力損失部(ここでは分流器25)の近傍における、第1細径管24aを流れる冷媒の温度である。主熱交換部22では、重力の影響で、第1冷媒流路22aを流れる冷媒の温度は、その上方の冷媒流路22b,22cを流れる冷媒の温度より低くなりやすい。つまり、第1温度T1は、冷媒流路22a〜22cが合流した後の冷媒温度に比べて小さな値になりやすい。
さて、コントローラ70は、冷房運転時に、第1温度センサ92cの計測する第1温度T1と、第2温度センサ92dの計測する第2温度T2と、圧力センサ94の計測する圧力と、に基づいて、第1温度差D1及び第2温度差D2を算出する(ステップS1)。
次に、コントローラ70は、第1温度差D1と第2温度差D2を比較し、比較結果に基づいて、第1温度差D1と第2温度差D2の一方を選択する(ステップS2)。
具体的には、ステップS2を詳しく説明した図4のフローチャートのステップS21のように、コントローラ70は、第1温度差D1が、第2温度差D2のα倍(α>0)より小さいか否かを算出する。
例えば、αの値は1である。αの値が1である場合には、コントローラ70は、ステップS21において、第1温度差D1が第2温度差D2以下であるか否かを判定する。そして、コントローラ70は、第1温度差D1が第2温度差D2以下であれば第1温度差D1を、第1温度差D1が第2温度差D2より大きければ第2温度差D2を、膨張弁18の開度調節に用いる温度差に選択する(ステップS22及びステップS23参照)。
そして、コントローラ70は、選択した一方の温度差に基づいて膨張弁18の開度調節を行う(ステップS3)。具体的には、コントローラ70は、選択した温度差が所定の目標値より小さい場合には膨張弁18の開度を小さくするように、選択した温度差が目標値より大きい場合には膨張弁18の開度を大きくするように制御する。
コントローラ70は、ステップS1に戻り一連の処理を繰り返し実行する。
具体例を挙げて更に説明する。
例えば、ステップS1における算出処理の結果、第1温度差D1の値は比較的小さな値(例えば+1℃)で、第2温度差D2の値は、比較的大きな、目標過冷却度(例えば+5℃)より大きな値(例えば+7℃)であったとする。
上述のように第1温度T1は、冷媒流路22a〜22cが合流した後の冷媒温度(主熱交換部22を通過する冷媒全体の温度)に比べて小さな値になりやすいという特徴がある。そのため、圧力損失部においてフラッシュガスが発生していなければ、第1温度差D1は第2温度差D2より大きな値になりやすい。そのため、第2温度差D2の値が第1温度差D1の値より大きければ、第2温度差D2は、圧力損失部におけるフラッシュガスの発生により、比較的大きな値になっていると考えられる。
第1温度差D1の値が比較的小さな値で、第2温度差D2の値が目標過冷却度より大きな値である状況において、仮に第2温度差D2に用いて膨張弁18の開度調節が行われたとすると、膨張弁18は、第2温度差D2が小さくなるように、開度を大きくする方向に制御される。このような膨張弁18の制御では、圧力損失部においてフラッシュガスが発生している状況が解消されにくい。
これに対し、本冷媒サイクル装置100では、コントローラ70が、ステップS2において第1温度差D1と第2温度差D2とを比較し、(第1温度差D1の値(例えば+1℃)<第2温度差D2(例えば+7℃)であるため)第1温度差D1を膨張弁18の開度の制御に用いる温度差に選択する。
そして、ステップS3では、コントローラ70が、第1温度差D1が目標過冷却度(例えば+5℃)になるように、膨張弁18の開度調節を行う。コントローラ70は、第1温度差D1が目標過冷却度より小さければ、膨張弁18の開度を小さくする方向に制御する。その結果、圧力損失部においてフラッシュガスが発生していたとしても、そのような状況が解消されやすい。なお、ここでは、コントローラ70が、第1温度差D1に基づいて膨張弁18の開度調節を行うことで、第1温度差D1は目標過冷却度に近づく(上昇する)。一方、フラッシュガスの発生が抑制されることで第2温度T2が上昇するため、第2温度差D2は一端降下する。
ところで、上述のように本実施形態において測定される第1温度T1は、冷媒流路22a〜22cが合流した後の冷媒温度(主熱交換部22を通過する冷媒全体の温度)に比べて低い値になりやすいという特徴がある。そのため、第1温度差D1が目標過冷却度になったとしても、実際の過冷却度(合流後の冷媒の過冷却度)は目標過冷却度より小さな値にしかなっていないことが考えられる。
これに対し、ここでは、コントローラ70は、第2温度差D2が第1温度差D1より低くなると(言い換えればフラッシュガスの発生が解消されていると判断されると)ステップS2において第2温度差D2を選択し、ステップS3において第2温度差D2に基づいて膨張弁18の開度の制御を行う。そのため、コントローラ70は、過冷却度を目標過冷却度に精度よく制御することができる。
なお、ここでは、ステップS21の処理において用いられるαの値が1である場合を例に説明したが、αの値は1に限定されるものではない。例えば、凝縮器である熱源側熱交換器20においてフラッシュガスが発生している状態と発生していない状態とを判別可能な、適切なαの値が導出され、このαの値がステップS21の処理において用いられてもよい。例えば、第1温度T1として第2細径管24bを流れる冷媒の温度が計測されており、フラッシュガスが発生していない場合であっても、第1温度差D1の値が、第2温度差D2の値より小さくなりやすいという関係がある場合には、αの値として1より小さな値を用いることが考えられる。
(5)特徴
(5−1)
上記実施形態に係る冷媒サイクル装置100は、冷媒回路80と、第1温度計測部の一例としての第1温度センサ92cと、第2温度計測部の一例としての第2温度センサ92dと、算出部及び制御部の一例としてのコントローラ70と、を備える。冷媒回路80は、圧縮機12と、凝縮器(本実施形態では熱源側熱交換器20)と、膨張弁18と、蒸発器(本実施形態では利用側熱交換器62)と、を有する。圧縮機12は、冷媒を圧縮する。凝縮器は、圧縮機12で圧縮された冷媒を冷却して凝縮させる。膨張弁18は、凝縮器で凝縮した冷媒を減圧する。蒸発器は、凝縮器から膨張弁18を通過して流入する冷媒を加熱して蒸発させる。第1温度センサ92cは、冷媒の流れ方向(ここでは冷房運転時の冷媒の流れ方向であって図1中に矢印Aで示した流れ方向)における凝縮器の圧力損失部(本実施形態では分流器25)より上流側で、凝縮器を流れる冷媒の温度を、第1温度T1として計測する。第2温度センサ92dは、冷媒の流れ方向における、圧力損失部より下流側かつ膨張弁18より上流側の冷媒温度を、第2温度T2として計測する。コントローラ70は、第1温度T1と凝縮器における凝縮温度Tcとの温度差を第1温度差D1として、第2温度T2と凝縮温度Tcとの温度差を第2温度差D2として、それぞれ算出する。コントローラ70は、第1温度差D1及び第2温度差D2に基づいて、膨張弁18の開度調節を行う。
冷媒の第1温度T1は、凝縮器の圧力損失部より上流側で計測されるため、圧力損失部におけるフラッシュガスの発生の影響を受けにくい。一方で、冷媒の第2温度T2は、凝縮器の圧力損失部より下流側で計測されるため、圧力損失部におけるフラッシュガスの発生の影響を受けやすい。しかし、第1温度T1の計測位置より下流側の第2温度T2を計測することで、凝縮器の出口から流出する冷媒の温度に近い値を得ることができる。
本冷媒サイクル装置100では、上記のような特徴のある第1温度T1及び第2温度T2と、凝縮温度Tc、との温度差D1,D2がそれぞれ算出され、膨張弁18の開度調節に利用される。そのため、圧力損失部でフラッシュガスが発生したとしても、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁18の開度調節が行われることを抑制できる。一方で、圧力損失部でフラッシュガスが発生していない/発生しにくい状態では、第2温度T2と凝縮温度Tcとの温度差(第2温度差D2)を用いて、凝縮器出口の冷媒の温度と凝縮温度との差が所定値になるように膨張弁18の制御を精度よく行うことができる。
(5−2)
上記実施形態に係る冷媒サイクル装置100では、コントローラ70は、第1温度T1と第2温度T2とに基づいて第1温度差D1及び第2温度差D2の一方を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁18の開度調節を行う。
本冷媒サイクル装置100では、第1温度T1と第2温度T2とに基づいて、圧力損失部におけるフラッシュガスの発生の影響を受けていない温度差を選択し、これを制御に用いることができる。そのため、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁18の開度調節が行われることを抑制できる。また、第1温度T1と第2温度T2とに基づき、圧力損失部においてフラッシュガスが発生しないと判断される場合には、第2温度T2と凝縮温度Tcとの温度差(第2温度差D2)を用いて、膨張弁18の制御を精度よく行うことができる。
(5−3)
上記実施形態に係る冷媒サイクル装置100では、コントローラ70は、第1温度差D1と第2温度差D2とを比較し、比較結果に基づいて第1温度差D1及び第2温度差D2の一方を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁18の開度調節を行う。
本冷媒サイクル装置100では、第1温度差D1と第2温度差D2との比較結果に基づいて、圧力損失部におけるフラッシュガスの発生の影響を受けていない温度差を選択し、これを制御に用いることができる。そのため、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁18の開度調節が行われることを抑制できる。また、第1温度差D1と第2温度差D2との比較結果に基づき、圧力損失部においてフラッシュガスが発生しないと判断される場合には、第2温度T2と凝縮温度Tcとの温度差(第2温度差D2)を用いて、膨張弁18の制御を精度よく行うことができる。
(5−4)
上記実施形態に係る冷媒サイクル装置100では、コントローラ70は、第1温度差D1及び第2温度差D2の小さい方を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁18の開度調節を行う。
ここでは、第1温度差D1と第2温度差D2との小さい方の値を膨張弁18の開度調節に用いることで、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁18の開度調節が行われることを抑制できる。また、圧力損失部においてフラッシュガスが発生しないと判断される場合には、第2温度T2と凝縮温度Tcとの温度差(第2温度差D2)を用いて、膨張弁18の制御を精度よく行うことができる。
(5−5)
上記実施形態に係る冷媒サイクル装置100では、圧力損失部の一例としての分流器25は、冷媒の流れ方向Aにおける冷媒流路の合流部である。
ここでは、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁18の開度調節が行われることを抑制できる。
(5−6)
上記実施形態に係る冷媒サイクル装置100では、圧力損失部の一例としての分流器25は、冷媒流路面積の縮小部である。
ここでは、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁18の開度調節が行われることを抑制できる。
(5−7)
上記実施形態に係る冷媒サイクル装置100では、凝縮器の一例としての熱源側熱交換器20は、主熱交換部22と、副熱交換部28と、主熱交換部22を流れる冷媒を合流させて副熱交換部28へと導く接続部の一例としての分流器25と、を含む。圧力損失部は、接続部である。
ここでは、主熱交換部22と副熱交換部28との接続部においてフラッシュガスが発生したとしても、フラッシュガスの発生による冷媒の温度低下を過冷却状態と誤認した状態で膨張弁18の開度調節が行われることを抑制できる。
(5−8)
上記実施形態に係る冷媒サイクル装置100では、第1温度センサ92cは、凝縮器の冷媒流路において、凝縮器の入口(ガス側接続口20a)と凝縮器の出口(液側接続口20b)との中央より下流側を流れる冷媒の温度を計測する。
ここでは、過冷却された液冷媒の温度を第1温度T1として計測可能である。
(5−9)
上記実施形態に係る冷媒サイクル装置100では、凝縮器の一例としての熱源側熱交換器20は、冷媒の流れ方向Aにおいて、合流部の一例としての分流器25より上流側に配置される熱交換部の一例としての主熱交換部22と、主熱交換部22と合流部とを接続する複数の配管(本実施形態では細径管24)と、を有する。第1温度センサ92cは、冷媒の流れ方向Aにおいて、主熱交換部22の中央より下流側を流れる冷媒の温度を計測する。
ここでは、過冷却された液冷媒の温度を第1温度T1として計測可能である。
(5−10)
上記実施形態に係る冷媒サイクル装置100では、第1温度センサ92cは、細径管24の1つを流れる冷媒の温度を計測する。
ここでは、過冷却された液冷媒の温度を第1温度T1として計測容易である。
(5−11)
上記実施形態に係る冷媒サイクル装置100では、第1温度センサ92cは、冷媒の流れ方向Aにおいて、細径管24の、主熱交換部22と合流部(分流器25)との中央より下流側を流れる冷媒の温度を計測する。
ここでは、過冷却された液冷媒の温度を第1温度T1として計測容易である。
(5−12)
上記実施形態に係る冷媒サイクル装置100では、複数の細径管24は、それぞれ異なる高さで主熱交換部22に接続される。第1温度センサ92cは、主熱交換部22に最も低い位置で接続される細径管24(第1細径管24a)を流れる冷媒の温度を計測する。
ここでは、過冷却された液冷媒の温度を第1温度T1として計測容易である。
(6)変形例
以下に上記実施形態の変形例を示す。なお、以下に示す1の変形例は、上記実施形態及び他の変形例の構成の一部又は全部と、互いに矛盾しない範囲で適宜組み合わせられてもよい。
(6−1)変形例A
上記実施形態では、コントローラ70は、第1温度差D1と第2温度差D2を比較し、比較結果に基づいて、第1温度差D1と第2温度差D2の一方を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁18の開度調節を行う。
ただし、コントローラ70は、第1温度差D1と第2温度差D2とは比較せずに(凝縮温度Tcは特に使用せずに)、第1温度T1と第2温度T2とに基づき、第1温度差D1と第2温度差D2の一方を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁18の開度調節を行ってもよい。
例えば、冷媒サイクル装置100の冷房運転時であって、冷媒サイクル装置100の起動から所定時間が経過している場合、フラッシュガスが発生していない状況では、第1温度T1と第2温度T2との間に所定の関係があることが分かっていると仮定する。例えば、ここでは、冷媒サイクル装置100の冷房運転時であって、冷媒サイクル装置100の起動から所定時間が経過している場合、フラッシュガスが発生していない状況では、第1温度T1が第2温度T2より低い温度となるという関係があることが分かっていると仮定する。
このような場合、コントローラ70は、冷媒サイクル装置100の冷房運転時であって、冷媒サイクル装置100の起動から所定時間が経過した後に、第2温度T2が第1温度T1より低いという関係にある場合に第1温度差D1を選択し、第2温度T2が第1温度T1以上という関係にある場合には第2温度差D2を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁18の開度調節を行ってもよい。
(6−2)変形例B
上記実施形態では、コントローラ70は、第1温度T1と第2温度T2とに基づき、第1温度差D1と第2温度差D2の一方を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁18の開度調節を行う。しかし、コントローラ70は、このようにして選択した温度差に基づいて膨張弁18の開度調節を行う代わりに、図6のフローチャートの様に膨張弁18の開度調節を行ってもよい。
冷媒サイクル装置100では、運転状態が安定していない冷房運転の運転開始時に、フラッシュガスが発生しやすい状況にある。そこで、コントローラ70は、冷媒サイクル装置100の運転開始から所定時間が経過するまでは第1温度差D1に基づいて膨張弁18の開度調節を行う(図6のフローチャートのステップS101−ステップS103を参照)。また、コントローラ70は、冷媒サイクル装置100の運転開始から所定時間が経過し、フラッシュガスが比較的発生しにくい状況となった後は、第2温度差D2に基づいて膨張弁18の開度調節を行う(図6のフローチャートのステップS103−ステップS104を参照)。つまり、図6のフローチャートでは、コントローラ70は、フラッシュガスが発生しやすいタイミングでは第1温度差D1に基づいて膨張弁18の開度調節を行い、それ以外のタイミングでは第2温度差D2に基づいて膨張弁18の開度調節を行う。なお、所定時間は、運転開始からその時間が経過すればフラッシュガスが比較的発生しにくい状況となるような値に、適宜決定されればよい。
また、コントローラ70は、図6のフローチャートの膨張弁18の開度制御と上記実施形態の膨張弁18の開度制御とを組み合わせて実行してもよい。具体的には、コントローラ70は、冷媒サイクル装置100の運転開始から所定時間が経過するまでは第1温度差D1に基づいて膨張弁18の開度調節を行う。また、コントローラ70は、所定時間経過後は、第1温度T1と第2温度T2とに基づき、第1温度差D1と第2温度差D2の一方を選択し、選択した温度差に基づいて膨張弁18の開度調節を行う。
(6−3)変形例C
上記実施形態では、冷媒サイクル装置100は、圧縮機12の圧縮機構の圧縮途中の圧縮室にガス冷媒をインジェクション可能に構成されているが、冷媒サイクル装置はインジェクション可能に構成されていなくてもよい。
なお、上記実施形態のような構成で、圧縮機12の圧縮機構の圧縮途中の圧縮室にガス冷媒をインジェクションする場合、凝縮器として機能する熱源側熱交換器20でフラッシュガスが発生していると、インジェクション弁36を開いてもインジェクション流路35を通って圧縮機12に十分に冷媒が供給されず、冷媒サイクル装置100の能力が十分に確保されにくい。
(6−4)変形例D
上記実施形態では、熱源側熱交換器20は、主熱交換部22、副熱交換部28、及び主熱交換部22を流れる冷媒を合流させて副熱交換部28へと導く分流器25を含む。しかし、熱源側熱交換器は、副熱交換部28を有さないものであってもよい。
例えば、冷媒サイクル装置100は、単一の熱交換部122を有し、圧力損失部125を含むものであってもよい。圧力損失部125は、例えば、熱交換部122の伝熱管の流路面積の縮小部(例えば、その上流側に比べ冷媒流路面積が80%以下に減少する部分)である。また、例えば、圧力損失部125は、熱交換部122の伝熱管を流れる冷媒が合流する、冷媒の流れ方向における冷媒流路の合流部(例えば、ヘッダ管)である。
第1温度センサ92cは、冷媒の流れ方向Aにおける凝縮器(ここでは熱源側熱交換器120)の圧力損失部125より上流側で、凝縮器を流れる冷媒の温度を、第1温度T1として計測する。第1温度センサ92cは、好ましくは、凝縮器の冷媒流路において、凝縮器の入口120aと凝縮器の出口120bとの中央(図7中の一点鎖線M2)より下流側を流れる冷媒の温度を計測する。第2温度センサ92dは、冷媒の流れ方向Aにおける、圧力損失部125より下流側かつ膨張弁18より上流側の冷媒温度(例えば、液冷媒管10dを流れる冷媒温度)を、第2温度T2として計測する。そして、コントローラ70は、第1温度T1と凝縮器における凝縮温度Tcとの温度差を第1温度差D1として、第2温度T2と凝縮温度Tcとの温度差を第2温度差D2として、それぞれ算出し、上記実施形態のように膨張弁18の開度調節を行う。
(6−5)変形例E
上記実施形態では、熱源側熱交換器20が凝縮器として機能する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、利用側熱交換器62が上記実施形態で説明したような圧力損失部を有し、膨張弁18の開度が過冷却度に基づいて調節される場合に、暖房運転時の冷媒の流れ方向における利用側熱交換器62の圧力損失部より上流側で、利用側熱交換器62を流れる冷媒の温度を、第1温度T1として計測する第1温度センサと、暖房運転時の冷媒の流れ方向における、利用側熱交換器62の圧力損失部より下流側かつ膨張弁18より上流側の冷媒温度を、第2温度T2として計測する第2温度センサと、が設けられ、上記実施形態における方法と同様な方法で膨張弁18の開度が調節されてもよい。
(6−6)変形例F
上記実施形態では、冷媒サイクル装置100は、冷房運転と暖房運転とを切り換えて実行可能な装置であるが、これに限定されるものではない。例えば、冷媒サイクル装置100は、冷房運転だけが可能な装置であってもよい。
(6−7)変形例G
上記実施形態の冷媒サイクル装置100では、凝縮器として機能する熱源側熱交換器20の圧力損失部は分流器25であるが、圧力損失部は分流器に限定されるものではない。
上述のように、圧力損失部は、凝縮器に冷媒を流した時に、その上流側に比べて圧力低下が大きくなり得る部分である。凝縮器が分流器以外の圧力損失部(例えば、冷媒流路の分岐部、冷媒流路の曲がり部、冷媒流路の拡大部(急拡大部、ディフーザを含む)、冷媒流路の縮小部(急縮小部、ノズルを含む))を有する場合にも、上記実施形態の構成は有効である。
以上、本開示の実施形態及び変形例を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
本開示は、過冷却度に応じて膨張弁の開度が調節される冷媒サイクル装置に対して広く適用可能であり有用である。
12 圧縮機
18 膨張弁
20,120 熱源側熱交換器(凝縮器)
20a ガス側接続口(凝縮器の入口)
20b 液側接続口(凝縮器の出口)
22 主熱交換部(熱交換部)
24 細径管(配管)
24a 第1細径管(熱交換部に最も低い位置で接続される配管)
25 分流器(圧力損失部、合流部、縮小部、接続部)
28 副熱交換部
62 利用側熱交換器(蒸発器)
70 コントローラ(算出部、制御部)
80 冷媒回路
92c 第1温度センタ(第1温度計側部)
92d 第2温度センタ(第2温度計側部)
100 冷媒サイクル装置
120a 凝縮器の入口
120b 凝縮器の出口
125 圧力損失部
D1 第1温度差
D2 第2温度差
T1 第1温度
T2 第2温度
Tc 凝縮温度
特開2013−137165号公報

Claims (13)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機(12)と、前記圧縮機で圧縮された前記冷媒を冷却して凝縮させる凝縮器(20,120)と、前記凝縮器で凝縮した前記冷媒を減圧する膨張弁(18)と、前記凝縮器から前記膨張弁を通過して流入する前記冷媒を加熱して蒸発させる蒸発器(62)と、を有する冷媒回路(80)と、
    前記冷媒の流れ方向における前記凝縮器の圧力損失部(25,125)より上流側で、前記凝縮器を流れる前記冷媒の温度を、第1温度(T1)として計測する第1温度計測部(92c)と、
    前記冷媒の流れ方向における、前記圧力損失部より下流側かつ前記膨張弁より上流側の前記冷媒の温度を、第2温度(T2)として計測する第2温度計測部(92d)と、
    前記第1温度と前記凝縮器における凝縮温度(Tc)との温度差を第1温度差(D1)として、前記第2温度と前記凝縮温度との温度差を第2温度差(D2)として、それぞれ算出する算出部(70)と、
    前記第1温度差及び前記第2温度差に基づいて、前記膨張弁の開度調節を行う制御部(70)と、
    を備える、冷媒サイクル装置(100)。
  2. 前記制御部は、前記第1温度及び前記第2温度に基づいて前記第1温度差及び前記第2温度差の一方を選択し、選択した温度差に基づいて前記膨張弁の開度調節を行う、
    請求項1に記載の冷媒サイクル装置。
  3. 前記制御部は、前記第1温度差と前記第2温度差とを比較し、比較結果に基づいて前記第1温度差及び前記第2温度差の一方を選択し、選択した温度差に基づいて前記膨張弁の開度調節を行う、
    請求項2に記載の冷媒サイクル装置。
  4. 前記制御部は、前記第1温度差及び前記第2温度差の小さい方を選択し、選択した温度差に基づいて前記膨張弁の開度調節を行う、
    請求項3に記載の冷媒サイクル装置。
  5. 前記制御部は、前記冷媒サイクル装置の運転開始から所定時間が経過するまでは前記第1温度差に、前記運転開始から前記所定時間経過後は前記第2温度差に、それぞれ基づいて前記膨張弁の開度調節を行う、
    請求項1に記載の冷媒サイクル装置。
  6. 前記圧力損失部は、前記冷媒の流れ方向における冷媒流路の合流部である、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の冷媒サイクル装置。
  7. 前記圧力損失部は、冷媒流路面積の縮小部である、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の冷媒サイクル装置。
  8. 前記凝縮器(20)は、主熱交換部(22)と、副熱交換部(28)と、前記主熱交換部を流れる前記冷媒を合流させて前記副熱交換部へと導く接続部(25)と、を含み、
    前記圧力損失部は、前記接続部である、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の冷媒サイクル装置。
  9. 前記第1温度計測部は、前記凝縮器の冷媒流路において、前記凝縮器の入口(20a,120a)と前記凝縮器の出口(20b,120b)との中央より下流側を流れる前記冷媒の温度を計測する、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の冷媒サイクル装置。
  10. 前記凝縮器(20)は、前記冷媒の流れ方向において、前記合流部より上流側に配置される熱交換部(22)と、前記熱交換部と前記合流部とを接続する複数の配管(24)と、を有し、
    前記第1温度計測部は、前記冷媒の流れ方向において、前記熱交換部の中央より下流側を流れる前記冷媒の温度を計測する、
    請求項6に記載の冷媒サイクル装置。
  11. 前記第1温度計測部は、前記配管の1つを流れる前記冷媒の温度を計測する、
    請求項10に記載の冷媒サイクル装置。
  12. 前記第1温度計測部は、前記冷媒の流れ方向において、前記配管の、前記熱交換部と前記合流部との中央より下流側を流れる前記冷媒の温度を計測する、
    請求項11に記載の冷媒サイクル装置。
  13. 複数の前記配管は、それぞれ異なる高さで前記熱交換部に接続され、
    前記第1温度計測部は、前記熱交換部に最も低い位置で接続される前記配管(24a)を流れる前記冷媒の温度を計測する、
    請求項10から12のいずれか1項に記載の冷媒サイクル装置。
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