JP6468043B2 - トーションビーム、トーションビームAssy及びトーションビーム式サスペンション装置 - Google Patents

トーションビーム、トーションビームAssy及びトーションビーム式サスペンション装置 Download PDF

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Description

この発明は、自動車のトーションビーム式サスペンション装置に適用され、金属疲労を抑制可能なトーションビーム、トーションビームAssy及びトーションビーム式サスペンション装置に関する。
周知のように、自動車用サスペンションシステムの一形態としてトーションビーム式サスペンション装置が広く普及している。
トーションビーム式サスペンション装置は、左右の車輪を回転自在に支持する左右一対のアームがトーションビームによって連結され、さらに、左右一対のスプリング受部がトーションビームの左右端近傍に接合されたトーションビームAssyと、トーションビームと車体とを連結するスプリングと、アブソーバとを備え、トーションビームが車体の左右から中央側に向かって伸びるピボット軸を介して車体との揺動が可能に接続された構成とされている。
トーションビームは、一定形状部と、左右のトレーリングアームと接続される取付部とを備えており、車体が路面から外力を受けた場合にトーションビームの主に捻れ剛性により車体のロール剛性を確保するように構成されている。
トーションビームは、例えば、パイプをその軸線方向に沿って塑性加工され、トーションビームの長手方向と直交する閉断面が、トレーリングアームとの取付部から一定形状部に向かって略V字形状又は略U字形状の閉断面に形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、トーションビームが充分なロール剛性を有していたとしても、トーションビームは、車輪やアームを介して路面から種々の外力を受けるため、このような外力に起因して複雑な応力分布が発生する。
そのため、路面から種々の外力を受けた場合でも、金属疲労の進展を抑制する必要があり、このような金属疲労を抑制するために種々の技術が開発されている(例えば、特許文献2、3参照。)。
特開2011−635号公報 特開2008−169455号公報 特開2013−091433号公報
しかしながら、特許文献2、3に記載の技術を用いて金属疲労を抑制することは、必ずしも容易とはいえず、トーションビームに生じる金属疲労の進展を効率的に抑制するための技術が望まれている。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、自動車用のトーションビーム式サスペンション装置に適用されるトーションビームに関して、金属疲労の進展を効率的に抑制することが可能なトーションビーム、トーションビームAssy及びトーションビーム式サスペンション装置を提供することを目的とする。
発明者らは、自動車のトーションビーム式サスペンション装置に用いられるトーションビームにおける金属疲労を抑制するための技術について鋭意研究した結果、上下方向いずれかに突出して略V字形状又は略U字形状の閉断面において凹側外面をなす第1壁部と凸側外面をなす第2壁部とが接続される折返し壁部に応力集中が生じやすく、この応力集中を緩和することでトーションビームに生じる金属疲労の進展が効率的に抑制されるとの知見を得た。
そして、折返し壁部に生じる応力集中を緩和するうえで、折返し壁部に第1壁部及び第2壁部の板厚よりも肉厚とされた厚肉形状部を形成することが有効であることを見い出した。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載の発明は、トーションビーム式サスペンション装置において車体幅方向における左右一対のアームが長手方向の両端部に連結され、前記長手方向と直交する断面が前記車体の前後方向における前端及び後端の間が上側又は下側に突出する略V字形状又は略U字形状の閉断面とされたトーションビームであって、前記略V字形状又は略U字形状の閉断面は、前記閉断面において凹側外面をなす第1壁部と、前記閉断面において凸側外面をなす第2壁部と、前記第1壁部の両端部をなし前記閉断面において前記凹側外面の内方に向かう突出と外方に向かう突出とを接続する第1壁部側折返し点と前記第2壁部の両端部をなし前記第1壁部側折返し点と対応する第2壁部側折返し点との間に形成され前記閉断面において内方から外方に膨出する折返し壁部と、を備え、前記車体の前方側の折返し壁部と前記車体の後方側の折返し壁部の少なくともいずれかに、前記第1壁部及び前記第2壁部よりも厚肉に形成された疲労緩和厚肉形状部を備え、前記第1壁部の肉厚をt1とし前記第2壁部の肉厚をt2とした場合に、前記疲労緩和厚肉形状部は、前記折返し壁部から前記第1壁部側に(2×t1)の範囲まで形成され、かつ前記折返し壁部から前記第2壁部側に(2×t2)の範囲まで形成されていることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、トーションビームAssyであって、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のトーションビームを備えることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、トーションビーム式サスペンション装置であって、請求項11に記載のトーションビームAssyを備えることを特徴とする。
この発明に係るトーションビーム、トーションビームAssy及びトーションビーム式サスペンション装置によれば、略V字形状又は略U字形状の閉断面が、凹側外面をなす第1壁部と、凸側外面をなす第2壁部と、第1壁部側折返し点と第2壁部側折返し点との間に形成される折返し壁部とを備え、車体の前方側の折返し壁部と車体の後方側の折返し壁部の少なくともいずれかに、第1壁部及び第2壁部よりも厚肉に形成された疲労緩和厚肉形状部を備えているので、トーションビームに生じる応力集中が緩和されてトーションビームの金属疲労の進展が抑制される。
また、折り返し壁部に厚肉に形成された疲労緩和厚肉形状部を備えることにより、板厚が均一なトーションビームと比べてロール剛性が高まるが、トーションビームの周長を小さく設定することにより、金属疲労の進展が抑制可能され、かつロール剛性を調整することができる。
また、第1壁部の肉厚をt1とし第2壁部の肉厚をt2とした場合に、疲労緩和厚肉形状部は、折返し壁部から第1壁部側に(2×t1)の範囲まで形成され、かつ折返し壁部から第2壁部側に(2×t2)の範囲まで形成されているので、折返し壁部の第1壁部側及び第2壁部側における応力集中を充分に分散することができる。
その結果、トーションビームに生じる金属疲労の進展を効果的に抑制しつつ所望のサスペンション性能を確保することができる。
この明細書において、第1壁部及び第2壁部よりも厚肉とは、第1壁部の肉厚と第2壁部の肉厚が等しい場合には第1壁部(第2壁部)の肉厚より厚肉であることを意味し、第1壁部の肉厚と第2壁部の肉厚が異なる場合には第1壁部と第2壁部の双方よりも厚肉であることを意味する。
また、この明細書において、第1壁部(第2壁部)の肉厚とは、第1壁部(第2壁部)において肉厚が一定となる部分の肉厚(定常肉厚)をいう。なお、第1壁部(又は第2壁部)において定常肉厚が特定できない場合には、第1壁部の頂部(凹側外面における底部に相当)から閉断面に沿って左右それぞれの折返し壁部に至るまでの1/2の範囲の平均肉厚をいうものとする。
また、この明細書において、折返し壁部とは、第1壁部と第2壁部の両端部を含み略V字形状又は略U字形状の閉断面において内方から外方に膨出するとともに、第1壁部側折返し点と第2壁部側折返し点との間に位置される壁部である。
また、この明細書において、「第2壁部において第1壁部側折返し点と対応する第2壁部側折返し点」とは、第2壁部に略V字形状又は略U字形状の閉断面において外方から内方に向かう凹部が形成されている場合には、この凹部のうち最も第2壁部中央側に位置される側の点(部位)をいい、第2壁部にかかる凹部が形成されていない場合には、第2壁部において第1壁部側折返し点と対向し第1壁部側折返し点との間隔が最も近い点(部位)をいうものとする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のトーションビームであって、前記疲労緩和厚肉形状部は、前記長手方向の中央側から両端部に近づくにつれて、前記第1壁部と前記第2壁部との間隔が漸次拡がる長手方向形状変化部の全長にわたって形成されていることを特徴とする。
この発明に係るトーションビームによれば、疲労緩和厚肉形状部が、長手方向の中央側から両端部に近づくにつれて、第1壁部と第2壁部との間隔が漸次拡がる長手方向形状変化部の全長にわたって形成されているので、トーションビームの両端側に生じる応力集中を効率的に緩和することができる。その結果、トーションビームにおける進展を効率的に抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のトーションビームであって、前記疲労緩和厚肉形状部は、前記閉断面において前記車体の前方向と対応する前端側の折返し壁部と前記閉断面において前記車体の後方向と対応する後端側の折返し壁部の少なくともいずれか一方の前記折返し壁部の全長にわたって形成されていることを特徴とする。
この発明に係るトーションビームによれば、閉断面において車体の前方向と対応する前端側の折返し壁部と閉断面において車体の後方向と対応する後端側の折返し壁部の少なくともいずれか一方の折返し壁部の全長にわたって疲労緩和厚肉形状部が形成されているので、疲労緩和厚肉形状部が全長にわたって形成された折返し壁部では、長手方向において異なる板厚の部位が接続される境界がないので、この折返し壁部における応力集中を効率的に緩和することができる。
その結果、トーションビームにおける応力集中を緩和し金属疲労の進展を効率的に抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のトーションビームであって、前記疲労緩和厚肉形状部は、前記閉断面において前記車体の前方向と対応する前端側の折返し壁部と前記閉断面において前記車体の後方向と対応する後端側の折返し壁部の全長にわたって形成されていることを特徴とする。
この発明に係るトーションビームによれば、前端側の折返し壁部と後端側の折返し壁部の全長にわたって疲労緩和厚肉形状部が形成され、前端側の折返し壁部と後端側の折返し壁部の長手方向において、異なる板厚の部位が接続される境界がないので、折返し壁部における応力集中を効率的に緩和することができる。
その結果、トーションビームの全長にわたって応力集中を緩和し金属疲労の進展を抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のトーションビームであって、前記疲労緩和厚肉形状部は、前記第1壁部の肉厚t1及び前記第2壁部の肉厚t2に対して、5%〜50%の範囲で厚肉に形成されていることを特徴とする。
この発明に係るトーションビームによれば、疲労緩和厚肉形状部が、前記第1壁部の肉厚t1及び前記第2壁部の肉厚t2に対して、5%〜50%の範囲で厚肉に形成されているので、疲労緩和厚肉形状部と第1壁部の肉厚及び第2壁部の肉厚との肉厚差が大きいことに起因して、疲労緩和厚肉形状部と第1壁部及び第2壁部の接続部に集中応力が発生するのを抑制して金属疲労を安定して抑制することができる。また、トーションビームの重量が増加するのを抑制することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のトーションビームであって、前記長手方向における両端から中央側に向かって、前記疲労緩和厚肉形状部の幅が漸次短く形成されていることを特徴とする。
この発明に係るトーションビームによれば、長手方向における両端から中央側に向かって、前記疲労緩和厚肉形状部の幅が漸次小さくなるように形成されているので、金属疲労を抑制しつつトーションビームの軽量化を効率的に行うことができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のトーションビームであって、押出し工程又は引き抜き工程により前記疲労緩和厚肉形状部が形成された金属材料管を塑性加工することにより製造されることを特徴とする。
この発明に係るトーションビームによれば、押出し工程又は引き抜き工程により前記疲労緩和厚肉形状部が形成された金属材料管を、塑性加工することにより製造されているので、疲労緩和厚肉形状部が形成された金属材料管を効率的に製造することができ、ひいては、金属疲労の進展が抑制可能とされかつ所望のロール剛性を備えたトーションビームを効率的に製造することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のトーションビームであって、前記疲労緩和厚肉形状部と対応する疲労緩和厚肉形状対応部をなす金属材料片、前記第1壁部と対応する第1壁部対応部をなす金属材料片及び前記第2壁部と対応する第2壁部対応部をなす金属材料片を、面方向に配置してこれら金属片の境界を溶接により接続して形成した金属材料板を丸めて両側端部を接続部により接続した金属材料管を塑性加工することにより製造されることを特徴とする。
この発明に係るトーションビームによれば、疲労緩和厚肉形状部と対応する疲労緩和厚肉形状対応部をなす金属材料片、第1壁部と対応する第1壁部対応部をなす金属材料片及び第2壁部と対応する第2壁部対応部をなす金属材料片を、面方向に配置してこれら金属片の境界を溶接により接続して形成した金属材料板を丸めて両側端部を接続部により接続した金属材料管を、塑性加工することにより製造されるので、種々の構成(幅、厚さ等)を有する疲労緩和厚肉形状部が形成されたトーションビームを効率的に形成することができる。また、複数の異種金属からなる疲労緩和厚肉形状部を形成することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のトーションビームであって、前記疲労緩和厚肉形状部と対応する疲労緩和厚肉形状対応部が、前記疲労緩和厚肉形状対応部と対応する金属材料片を厚さ方向に溶接することにより接続して形成された金属材料管を塑性加工することにより製造されることを特徴とする。
この発明に係るトーションビームによれば、疲労緩和厚肉形状部と対応する金属材料片を厚さ方向に溶接することにより接続して形成された金属材料管を厚さ方向に接続することにより形成された金属材料管を塑性加工することにより製造されるので、種々の構成(幅、厚さ等)を有する疲労緩和厚肉形状部が形成されたトーションビームを効率的に形成することができる。また、複数の異種金属からなる疲労緩和厚肉形状部を形成することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のトーションビームであって、前記長手方向に接続部が形成されている場合に、前記接続部は前記第2壁部に形成されていることを特徴とする。
この発明に係るトーションビームによれば、接続部が第2壁部に長手方向に沿って形成されているので、第1壁部における加工を効率的に行うことができる。
この発明に係るトーションビーム、トーションビームAssy及びトーションビーム式サスペンション装置によれば、トーションビームに生じる応力集中が緩和されて金属疲労の進展が抑制される。
その結果、トーションビームに生じる金属疲労を効果的に低減しつつ所望のサスペンション性能を確保することができる。
本発明の第1の実施形態に係るトーションビーム式リアサスペンション装置の概略構成を説明する斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るトーションビームAssyの概略構成を説明する斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るトーションビームの概略構成を説明する斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るトーションビームの長手方向形状変化部の概略を説明する斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るトーションビームの概略構成を示す断面図であり、(A)、(B)、(C)は、図4において矢視VA−VA、VB−VB、VC−VCで示す閉断面を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るトーションビームの折返し壁部における疲労緩和厚肉形状部の詳細を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るトーションビームの製造工程における概略構成の一例を説明する図であり、(A)はトーションビームの材料となる溶接管を形成するために用いられる材料鋼板の概略構成を示す図であり、(B)はトーションビームに成形する前の溶接管を軸方向に沿って見た図であり、(C)はトーションビームを長手方向に沿って見た閉断面を示す図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係るトーションビームの折返し壁部と疲労緩和厚肉形状部を説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係るトーションビームの製造工程における概略構成の一例を説明する図であり、(A)はトーションビームの材料となる溶接管を形成するために用いられる材料鋼板の概略構成を示す図であり、(B)はトーションビームに成形する前の溶接管を軸方向に沿って見た図であり、(C)はトーションビームを長手方向に沿って見た閉断面を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るトーションビームの製造工程における概略構成の一例を説明する図であり、(A)はトーションビームの材料となる溶接管を形成するために用いられる材料鋼板の概略構成を示す図であり、(B)はトーションビームに成形する前の溶接管を軸方向に沿って見た図であり、(C)はトーションビームを長手方向に沿って見た閉断面を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係るトーションビームの製造工程における概略構成の一例を説明する図であり、(A)はトーションビームの材料となる溶接管を形成するために用いられる材料鋼板の概略構成を示す図であり、(B)はトーションビームに成形する前の溶接管を軸方向に沿って見た図であり、(C)はトーションビームを長手方向に沿って見た閉断面を示す図である。 本発明の効果を確認するための実施例の概略構成を説明する図である。
<第1の実施形態>
以下、図1から図7を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るトーションビーム式リアサスペンション装置(トーションビーム式サスペンション装置)の概略を示す図であり、符号1はトーションビーム式リアサスペンション装置を、符号2はトーションビームAssyを、符号10はトーションビームを示している。なお、図に示した符号Fは車両の前方を、符号Rは後方を示している。
トーションビーム式リアサスペンション装置1は、図1に示すように、例えば、トーションビームAssy2と、トーションビームAssy2と車体(不図示)とを連結するスプリング3と、アブソーバと4とを備えている。
トーションビームAssy2は、左右の車輪WL、WRを左右一対のトレーリングアーム5によって支持するとともに、車体の左右側から車体の少し前方中央側に向かって伸びるピボット軸JL、JRを介して車体と連結されている。そして、車体に対して揺動可能に構成されている。
トーションビームAssy2は、図2に示すように、例えば、左右一対のトレーリングアーム(アーム)5と、左右のトレーリングアーム5を連結するトーションビーム10と、スプリング3を支持する左右一対のスプリング受部3Aとを備えている。また、緩衝装置であるアブソーバの一端側が、図示しない緩衝受部に接続されるようになっている。
なお、第1の実施形態において、トーションビーム10は、図1、図2に示すように、下側に凸とされた略V字形状の閉断面とされている。
トレーリングアーム5は、図2に示すように、例えば、トレーリングアーム本体5Aと、トレーリングアーム本体5Aのフロント側端に接続されピボット軸Jを介して車体に支持されるピボット取付部材5Fと、リア側端に連結され車輪を支持するめの車輪取付部材5Rとを備えている。
スプリング受部3Aは、トーションビーム10を挟んでピボット取付部材5Fの反対側に形成されており、スプリング3の一端側が配置されるとともに、路面から受けた荷重が車輪WL、WR、トレーリングアーム5を介して伝達され、この荷重をスプリング3を介して車両に伝達するようになっている。
以下、図3〜図7を参照して、第1の実施形態に係るトーションビーム10について説明する。
図3は、第1の実施形態に係るトーションビーム10の概略構成を説明する斜視図であり、図4はトーションビーム10の長手方向形状変化部の概略を説明する斜視図である。また、図5は、トーションビーム10の概略構成を示す断面図であり、図6は、トーションビーム10の折返し壁部における疲労緩和厚肉形状部の詳細を示す図である。
なお、図5〜図7における二点鎖線は、疲労緩和厚肉形状部と第1壁部及び第2壁部との肉厚差を示すものである。
トーションビーム10は、例えば、材料パイプをその軸線方向に沿って塑性加工することにより製造されている。
また、トーションビーム10は、図3に示すように、長手方向の中央側に略V字形状の一定形状の閉断面を有する一定形状閉断面部11と、長手方向形状変化部12と、取付閉断面部13と、長手方向の両端部に形成され略楕円形の閉断面とされてトレーリングアーム5を取付けるための取付部14とを備えている。
また、一定形状閉断面部11、長手方向形状変化部12、取付閉断面部13、取付部14は、トーションビーム10の長手方向中央側から両端に向かってこの順に形成されている。
一定形状閉断面部11は、図3に示すように、トーションビーム10の長手方向の中央側に位置されている。
そして、トーションビーム10の長手方向と直交する断面が、例えば、図5(A)に示すような略V字形状の一定形状の閉断面とされている。
図5(A)で示す閉断面は、図4において矢視VAにより示される閉断面であり、一定形状閉断面部11と長手方向形状変化部12とが接続される一定形状閉断面部11の両端部と長手方向形状変化部12の長手方向中央側の端部における閉断面である。
また、一定形状閉断面部11は、図5(A)に示すように、略V字形状の閉断面において凹側外面をなす第1壁部110A(110)と、閉断面において凸側外面をなす第2壁部120A(120)と、第1壁部110A(110)と第2壁部120A(120)の両端部をなし閉断面において外方に膨出する折返し壁部130A(130)と、疲労緩和厚肉形状部140A(140)とを備えている。
また、一定形状閉断面部11は、例えば、車体前後方向に対称に形成されている。
折返し壁部130A(130)は、図5(A)、図6に示すように、第1壁部110A(110)と第2壁部120A(120)の両端部を含み、第1壁部側折返し点131A(131)と第2壁部側折返し点132A(132)の間に形成されている。
第1壁部側折返し点131A(131)は、第1壁部110A(110)が閉断面において内方に向かう突出と外方に向かう突出とが接続される接続点とされている。
また、この実施形態において、第2壁部側折返し点132A(132)は、第2壁部120A(120)に部分的に形成された、閉断面において外方から内方に向かって突出する凹部のうち最も第2壁部120A(120)の中央側に位置する点(部位)とされている。
疲労緩和厚肉形状部140A(140)は、この実施形態において、例えば、二つの折返し壁部130A(130)の閉断面に沿う方向の全長(全幅)にわたって形成され、第1壁部側折返し点131A(131)から第1壁部110A(110)の中央側に向かって第1壁部110A(110)の板厚t1の2倍の長さL1の位置まで延在されるとともに第2壁部側折返し点132A(132)から第2壁部120A(120)の中央側に向かって第2壁部120A(120)の板厚t2の2倍の長さL2の位置まで延在されている。
また、疲労緩和厚肉形状部140A(140)の板厚t3(mm)は、第1壁部110A(110)の板厚t1(例えば、1.0mm〜5.0mm)、第2壁部120A(120)の板厚t2(例えば、1.0mm〜5.0mm)に対して、例えば、5%〜50%厚く形成されていて、その範囲は、概ね1.05mm〜7.50mmとされている。
長手方向形状変化部12は、図3、図4に示すように、例えば、トーションビーム10において一定形状閉断面部11の両端側に形成されている。
そして、トーションビーム10の長手方向と直交する断面が略V字形状の一定形状の閉断面とされ、例えば、図5(A)、図5(B)、図5(C)に示すように、第1壁部110A、110B、110C(110)と第2壁部120A、120B、120C(120)との間隔L10A、L10B、L10C(L10)が、一定形状閉断面部11側から取付閉断面部13に近づくにつれて漸次拡がるように構成されている。
なお、図5(B)、図5(C)で示す閉断面は、図4において矢視VB、矢視VCにより示される閉断面である。
また、長手方向形状変化部12は、図5(A)、図5(B)、図5(C)に示すように、略V字形状の閉断面において凹側外面をなす第1壁部110A、110B、110C(110)と、閉断面において凸側外面をなす第2壁部120A、120B、120C(120)と、第1壁部110A、110B、110C(110)と第2壁部120A、120B、120C(120)の両端部をなし、閉断面において外方に膨出する折返し壁部130A、130B、130C(130)と、疲労緩和厚肉形状部140A、140B、140C(140)とを備えている。
また、長手方向形状変化部12は、例えば、車体前後方向に対称に形成されている。
折返し壁部130A、130B、130C(130)は、図5(A)、図5(B)、図5(C)、図6に示すように、第1壁部110A、110B、110C(110)と第2壁部120A、120B、120C(120)を含み、第1壁部側折返し点131A、131B、131C(131)と第2壁部側折返し点132A、132B、132C(132)の間に形成されている。
第1壁部側折返し点131A、131B、131C(131)は、第1壁部110A、110B、110C(110)が閉断面において内方に向かう突出と外方に向かう突出とが接続される接続点とされている。
また、この実施形態において、第2壁部側折返し点132A、132B、132C(132)は、第2壁部120A、120B、120C(120)に部分的に形成された、閉断面において外方から内方に向かって突出する凹部のうち最も第2壁部120A、120B、120C(120)の中央側に位置する点(部位)とされている。
疲労緩和厚肉形状部140A、140B、140C(140)は、この実施形態において、例えば、二つの折返し壁部130A、130B、130C(130)の閉断面に沿う方向の全長(全幅)にわたって形成され、それぞれ第1壁部側折返し点131A、131B、131C(131)から第1壁部110A、110B、110C(110)の中央側に向かって第1壁部第1壁部110A、110B、110C(110)の板厚t1の2倍の長さの位置まで延在されるとともに第2壁部側折返し点132A、132B、132C(132)から第2壁部120A、120B、120C(120)の中央側に向かって第2壁部120A、120B、120C(120)の板厚t2の2倍の長さの位置まで延在されている。
また、疲労緩和厚肉形状部140A、140B、140C(140)の板厚t3(mm)は、第1壁部110A、110B、110C(110)の板厚t1(例えば、1.0mm〜5.0mm)、第2壁部120A、120B、120C(120)の板厚t2(例えば、1.0mm〜5.0mm)に対して、例えば、5%〜50%厚く形成されていて、その範囲は、概ね1.05mm〜7.50mmとされている。
取付閉断面部13は、長手方向形状変化部12と取付部14との間に形成されており、取付部14と同様の略楕円形状の閉断面とされている。
そして、取付閉断面部13には、長手方向形状変化部12から連続された疲労緩和厚肉形状部140が形成されている。
なお、この実施形態では、疲労緩和厚肉形状部140は、トーションビーム10の全長にわたって形成されており、疲労緩和厚肉形状部140の閉断面に沿った方向の長さ(幅)が、長手方向の中央側から両端部に向かって、傾斜的に漸次広くなるように構成されている。
また、第1壁部110の板厚t1、第2壁部120の板厚t2、疲労緩和厚肉形状部140の板厚t3は、それぞれ全長にわたって同一とされている。
次に、図7を参照して、第1の実施形態に係るトーションビーム10の製造工程における概略構成の一例を説明する。
図7は、トーションビーム10の製造工程における概略構成の一例を説明する図であり、図7(A)はトーションビーム10の材料として用いられる溶接管(材料パイプ)を形成するための材料鋼板の概略構成を示す図であり、図7(B)はトーションビーム10に成形する前の溶接管を軸方向に沿って見た図であり、図7(C)はトーションビーム10を長手方向に沿って見た閉断面を示す図である。
なお、図7(A)に示した上側の図は材料鋼板を厚さ方向に見た図であり、下側の図は材料鋼板をトーションビーム10の長手方向と対応する方向に沿って見た図である。
また、図7において、符号M10は材料鋼板を、符号P10は溶接管(金属材料管)を示している。
トーションビーム10は、例えば、材料鋼板M10から溶接管P10を形成し、この溶接管P10をその長手方向に沿って塑性加工することにより形成されている。
材料鋼板(金属材料板)M10は、図7(A)に示すように、例えば、第1壁部110と対応する第1壁部対応部(金属材料)M110と、第2壁部120と対応する第2壁部対応部(金属材料)M120と、疲労緩和厚肉形状部140と対応しそれぞれ第1壁部対応部M110と第2壁部対応部M120の間に形成された疲労緩和厚肉形状対応部(金属材料)M140とを備えている。
第1の実施形態では、材料鋼板M10の両側部には第1壁部対応部M110が配置されている。
また、疲労緩和厚肉形状対応部M140は材料鋼板M10Aの長手方向全長にわたって形成され、疲労緩和厚肉形状対応部M140の幅(トーションビーム10の長さ方向と直交する方向の長さ)は、トーションビーム10の長さ方向と対応する長手方向中央側に向かって漸次短く(幅狭に)形成されている。
材料鋼板M10における疲労緩和厚肉形状対応部M140については、例えば、以下のような方法で形成することができる。
(1)鋼板を圧延する際に、疲労緩和厚肉形状対応部M140と対応する凹部が形成された圧延ロールを用いることにより、厚肉の疲労緩和厚肉形状対応部M140を形成する。
(2)第1壁部対応部(金属材料)M110、第2壁部対応部(金属材料)M120、疲労緩和厚肉形状対応部(金属材料)M140と対応する形状の短冊(金属材料片)を予め形成する。そして、第1壁部対応部(金属材料)M110と対応する短冊(金属材料片)及び第2壁部対応部(金属材料)M120と対応する短冊(金属材料片)の間に、疲労緩和厚肉形状対応部(金属材料)M140と対応する短冊(金属材料片)を配置して、第1壁部対応部M110と疲労緩和厚肉形状対応部M140の境界及び第2壁部対応部M120と疲労緩和厚肉形状対応部M140の境界を面方向(長手方向)に沿って溶接して接続する。(TWB(テーラードブランク工法))
(3)第1壁部対応部M110及び第2壁部対応部M120と対応する鋼板(金属材料)に、疲労緩和厚肉形状対応部M140を形成するためのパッチ(金属材料)を板厚方向に重ねて溶接する。
第1壁部対応部M110は板厚t1(例えば、1.0mm〜5.0mm)、第2壁部対応部M120は板厚t2(例えば、1.0mm〜5.0mm)、疲労緩和厚肉形状対応部M140は板厚t3(例えば、1.05mm〜7.50mm)に形成されている。
この実施形態では、第1壁部対応部M110の板厚t1と、第2壁部対応部M120の板厚t2は同じ板厚とされている。
そして、板厚t3は、例えば、板厚t3=(板厚t1(t2))×(1.05〜1.50)に形成されている。
また、第1壁部対応部M110の疲労緩和厚肉形状対応部M140側には、板厚t1から板厚t3に漸次増加する板厚変化部が形成され、第2壁部対応部M120の疲労緩和厚肉形状対応部M140側には、板厚t2から板厚t3に漸次増加する板厚変化領域が形成されている。
溶接管P10は、例えば、材料鋼板M10を図7(A)に矢印Tで示すようなトーションビーム10の長手方向と直交する方向に丸めて、その両側部を溶接して接続することにより形成する。
溶接管P10の製造に際しては、例えば、プレス成形、ロールフォーミングを適用して丸めることが可能である。
第1の実施形態では、図7(B)に示すように、トーションビーム10の閉断面において第2壁部120と対応する第2管壁部P120は材料鋼板M10を丸めることにより形成され、トーションビーム10の閉断面において第1壁部110と対応する第1管壁部P110には溶接管P10を形成する際の溶接に基づいてシーム部(接続部)P10Sが形成されている。
なお、シーム部(接続部)P10Sにおける接続には、例えば、レーザー溶接を適用することができる。
また、材料鋼板M10を丸めてシーム部P10Sを形成する際に、電縫管製造工程等、周知の金属管製造技術を適用してもよい。
トーションビーム10は、溶接管P10をその長手方向に沿って塑性加工して形成されており、例えば、プレス成形、液圧プレス成形、ハイドロフォーム加工等を適用して成形される。
その結果、図7(C)に示すように、略V字形状に形成された閉断面を有し、第1壁部110にシーム部10Sが形成されたトーションビーム10が形成される。
<第1の実施形態(変形例)>
次に、図8を参照して、第1の実施形態の変形例について説明する。
図8は、第1の実施形態の変形例に係る折返し壁部及び疲労緩和厚肉形状部の概略構成を説明する図であり、図8において符号125は第2壁部を、符号135は折返し壁部を、符号145は疲労緩和厚肉形状部を示している。また、図8における二点鎖線は、疲労緩和厚肉形状部145と第1壁部110及び第2壁部125との肉厚差を示すものである。
第1の実施形態の変形例は、図8に示すように、第2壁部125に図6に示した閉断面において内方に向かって突出する部位(第2壁部側折返し点132)が形成されていないために、折返し壁部135を特定する際に適用する「第2壁部125において第1壁部側折返し点131と対応する第2壁部側折返し点137」が第1の実施形態における第2壁部側折返し点132と異なる構成とされている。
具体的には、第2壁部側折返し点137は、第2壁部125において第1壁部側折返し点131と対向するとともに、第1壁部側折返し点131との間隔L130Aが最も小さくなる部位とされている。
折返し壁部135は、第1壁部側折返し点131と第2壁部側折返し点137の間に形成されている。
そして、疲労緩和厚肉形状部145は、閉断面に沿って折返し壁部135から第1壁部110側に符号L1で示す(2×t1)以上の範囲まで、第2壁部125側に符号L2Aで示す(2×t2)以上の範囲まで形成されている。その他は、第1の実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
第1の実施形態に係るトーションビーム10、トーションビームAssy2及びトーションビーム式リアサスペンション装置1によれば、トーションビーム10に生じる応力集中が緩和されるので、金属疲労の進展を抑制することができる。
その結果、トーションビーム10に生じる金属疲労を効果的に低減しつつトーションビーム式リアサスペンション装置1として所望のサスペンション性能を確保することができる。
第1の実施形態に係るトーションビーム10、トーションビームAssy2及びトーションビーム式リアサスペンション装置1によれば、略V字形状に形成された閉断面の前端側と後端側の双方の折返し壁部130の全長にわたって疲労緩和厚肉形状部140が形成されているので、前端側の折返し壁部130と後端側の折返し壁部130の全長にわたって疲労緩和厚肉形状部140が形成され、前端側の折返し壁部130と後端側の折返し壁部130の長手方向において、異なる板厚の部位が接続される境界がないので応力集中を効率的に緩和することができる。
第1の実施形態に係るトーションビーム10、トーションビームAssy2及びトーションビーム式リアサスペンション装置1によれば、疲労緩和厚肉形状部140が折返し壁部130から第1壁部110側に(2×t1)以上の範囲まで形成され、かつ折返し壁部130から第2壁部120側に(2×t2)以上の範囲まで形成されているので、折返し壁部130の第1壁部110側及び第2壁部120側における応力集中を充分に分散することができる。
第1の実施形態に係るトーションビーム10、トーションビームAssy2及びトーションビーム式リアサスペンション装置1によれば、疲労緩和厚肉形状部140の板厚(肉厚)t3が、第1壁部110の板厚(肉厚)t1及び第2壁部120の板厚(肉厚)t2に対して、5〜50%ほど厚肉に形成されているので、金属疲労を抑制しつつトーションビーム10が重くなるのを抑制することができる。
第1の実施形態に係るトーションビーム10、トーションビームAssy2及びトーションビーム式リアサスペンション装置1によれば、長手方向における両端から中央側に向かって、疲労緩和厚肉形状部140の幅が漸次小さくなるように形成されているので、金属疲労を抑制しつつトーションビーム10の軽量化を効率的に行うことができる。
第1の実施形態に係るトーションビーム10、トーションビームAssy2及びトーションビーム式リアサスペンション装置1によれば、第1壁部110と対応する第1壁部対応部(金属材料)M110と、第2壁部120と対応する第2壁部対応部(金属材料)M120と、疲労緩和厚肉形状部140と対応しそれぞれ第1壁部対応部M110と第2壁部対応部M120の間に形成された疲労緩和厚肉形状対応部(金属材料板)M140を面方向に接続した材料鋼板M10を成形して形成した溶接管P10を塑性加工して形成しているので、長手方向において疲労緩和厚肉形状部140の幅が変化する場合でも効率的に製造することができる。
<第2の実施形態>
次に、図9を参照して、第2の実施形態に係るトーションビーム10Aについて説明する。図9において、二点鎖線は、疲労緩和厚肉形状部と第1壁部及び第2壁部との肉厚差を示すものである。
図9は、トーションビーム10Aの製造工程における概略構成の一例を説明する図であり、図9(A)はトーションビーム10Aの材料として用いられる溶接管(材料パイプ)を形成するための材料鋼板の概略構成を示す図であり、図9(B)はトーションビーム10Aに成形する前の溶接管を軸方向に沿って見た図であり、図9(C)はトーションビーム10Aを長手方向に沿って見た閉断面を示す図である。
なお、図9(A)に示した上側の図は材料鋼板を厚さ方向に見た図であり、下側の図は材料鋼板をトーションビーム10Aの長手方向と対応する方向に沿って見た図である。
また、図9において、符号M10Aは材料鋼板を、符号P10Aは溶接管(金属材料管)を示している。
トーションビーム10Aは、例えば、材料鋼板M10Aから溶接管P10Aを形成し、この溶接管P10Aをその長手方向に沿って塑性加工することにより形成されている。
材料鋼板(金属材料板)M10Aは、図9(A)に示すように、例えば、第1壁部110Aと対応する第1壁部対応部(金属材料)M110Aと、第2壁部120と対応する第2壁部対応部(金属材料)M120Aと、疲労緩和厚肉形状部140Aと対応しそれぞれ第1壁部対応部M110Aと第2壁部対応部M120Aの間に形成された疲労緩和厚肉形状対応部(金属材料)M140Aとを備えている。
第2の実施形態では、材料鋼板M10Aの両側部には第1壁部対応部M110Aが配置されている。
また、疲労緩和厚肉形状対応部M140は材料鋼板M10の長手方向全長にわたって形成され、疲労緩和厚肉形状対応部M140Aの幅(トーションビーム10Aの閉断面に沿う方向の長さ)は、材料鋼板M10Aの全長にわたって同じ幅に形成されている。
トーションビーム10Aは、溶接管P10Aを、例えば、プレス成形、液圧プレス成形、ハイドロフォーム加工等を適用してその長手方向に沿って塑性加工することにより形成されている。
その結果、図9(C)に示すように、略V字形状に形成された閉断面を有し、第1壁部110にシーム部(接続部)10Sが形成されたトーションビーム10が形成される。
その他は、第1の実施形態と同様であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態に係るトーションビーム10、トーションビームAssy2及びトーションビーム式リアサスペンション装置1によれば、疲労緩和厚肉形状部140の幅がトーションビーム10の長手方向において同じ幅に形成されているので、第1の実施形態に加えて、図9(A)に示すような展開形状を有する材料鋼管(金属材料管)を、材料鋼板(金属材料板)M10Aを形成することなく、引抜き成形や押出し成形により直接形成してもよい。
溶接管P10Aに相当する材料鋼管(金属材料管)を、引抜き成形や押出し成形により直接成形することにより、トーションビーム10Aを効率的かつ低コストに製造することができる。
<第3の実施形態>
次に、図10を参照して、第3の実施形態に係るトーションビーム10Bの製造工程における概略構成の一例を説明する。図10において、二点鎖線は、疲労緩和厚肉形状部と第1壁部及び第2壁部との肉厚差を示すものである。
図10は、トーションビーム10Bの製造工程における概略構成の一例を説明する図であり、図10(A)はトーションビーム10Bの材料として用いられる溶接管(材料パイプ)を形成するための材料鋼板の概略構成を示す図であり、図10(B)はトーションビーム10Bに成形する前の溶接管を軸方向に沿って見た図であり、図10(C)はトーションビーム10Bを長手方向に沿って見た閉断面を示す図である。
なお、図10(A)に示した上側の図は材料鋼板を厚さ方向に見た図であり、下側の図は材料鋼板をトーションビーム10Aの長手方向と対応する方向に沿って見た図である。
また、図10において、符号M10Bは材料鋼板を、符号P10Bは溶接管(金属材料管)を示している。
トーションビーム10Bは、例えば、材料鋼板M10Bから溶接管P10Bを形成し、この溶接管P10Bをその長手方向に沿って塑性加工することにより形成されている。
材料鋼板(金属材料板)M10は、図10(A)に示すように、例えば、第1壁部110Bと対応する第1壁部対応部(金属材料)M110Bと、第2壁部120Bと対応する第2壁部対応部(金属材料)M120Bと、疲労緩和厚肉形状部140Bと対応しそれぞれ第1壁部対応部M110Bと第2壁部対応部M120Bの間に形成された疲労緩和厚肉形状対応部(金属材料)M140Bとを備えている。
第3の実施形態では、材料鋼板M10Bの両側部には第1壁部対応部M120Bが配置されている。
また、疲労緩和厚肉形状対応部M140Bは材料鋼板M10Bの長手方向全長にわたって形成され、疲労緩和厚肉形状対応部M140Bの幅(トーションビーム10Bの閉断面に沿う方向の長さ)は、トーションビーム10Bの長さ方向と対応する長手方向中央側に向かって漸次短く(幅狭に)形成されている。
溶接管P10Bは、例えば、材料鋼板M10Bを図10(A)に矢印Tで示すようなトーションビーム10Bの長手方向と直交する方向に丸めて、その両側部を溶接して接続することにより形成する。
溶接管P10Bは、例えば、プレス成形、ロールフォーミングを適用して製造することができる。
第3の実施形態では、図10(B)に示すように、トーションビーム10Bの閉断面において第1壁部110Bと対応する第1管壁部P110Bは材料鋼板M10Bを丸めることにより形成され、トーションビーム10の閉断面において第2壁部120Bと対応する第2管壁部P120Bには溶接管P10Bを形成する際の溶接に基づいてシーム部(接続部)P10Sが形成されている。
トーションビーム10Bは、溶接管P10Bをその長手方向に沿って塑性加工して形成されており、例えば、プレス成形、液圧プレス成形、ハイドロフォーム加工等を適用して成形される。
その結果、図10(C)に示すように、略V字形状に形成された閉断面を有し、第2壁部120Bにシーム部(接続部)10Sが形成されたトーションビーム10Bが形成される。
第3の実施形態に係るトーションビーム10によれば、シーム部10Sが第2壁部120の長手方向に沿って形成されているので、第1壁部110における加工を効率的に行うことができる。
<第4の実施形態>
次に、図11を参照して、第4の実施形態に係るトーションビーム10Cの製造工程における概略構成の一例を説明する。図11において、二点鎖線は、疲労緩和厚肉形状部と第1壁部及び第2壁部との肉厚差を示すものである。
図11は、トーションビーム10Cの製造工程における概略構成の一例を説明する図であり、図11(A)はトーションビーム10Cの材料として用いられる溶接管(材料パイプ)を形成するための材料鋼板の概略構成を示す図であり、図11(B)はトーションビーム10Cに成形する前の溶接管を軸方向に沿って見た図であり、図11(C)はトーションビーム10Cを長手方向に沿って見た閉断面を示す図である。
なお、図11(A)に示した上側の図は材料鋼板を厚さ方向に見た図であり、下側の図は材料鋼板をトーションビーム10Aの長手方向と対応する方向に沿って見た図である。
また、図11において、符号M10Cは材料鋼板を、符号P10Cは溶接管(金属材料管)を示している。
トーションビーム10Cは、例えば、材料鋼板M10Cから溶接管P10Cを形成し、この溶接管P10Cをその長手方向に沿って塑性加工することにより形成されている。
材料鋼板(金属材料板)M10Cは、図11(A)に示すように、例えば、第1壁部110Cと対応する第1壁部対応部(金属材料)M110Cと、第2壁部120Cと対応する第2壁部対応部(金属材料)M120Cと、疲労緩和厚肉形状部(金属材料)140Cと対応しそれぞれ第1壁部対応部M110Cと第2壁部対応部M120Cの間に形成された疲労緩和厚肉形状対応部(金属材料)M140Cとを備えている。
第4の実施形態では、材料鋼板M10Cの両側部には第1壁部対応部M120Cが配置されている。
また、疲労緩和厚肉形状対応部M140Cは材料鋼板M10の長手方向全長にわたって形成され、疲労緩和厚肉形状対応部M140Cの幅(トーションビーム10Cの閉断面に沿う方向の長さ)は、材料鋼板M10Cの全長にわたって同じ幅に形成されている。
溶接管P10Cは、例えば、材料鋼板M10Cを図11(A)に矢印Tで示すようなトーションビーム10Cの長手方向と直交する方向に丸めて、その両側部を溶接して接続することにより形成する。
溶接管P10Cは、例えば、プレス成形、ロールフォーミングを適用して製造することができる。
第4の実施形態では、図11(B)に示すように、トーションビーム10Cの閉断面において第1壁部110Cと対応する第1管壁部P110Cは材料鋼板M10Cを丸めることにより形成され、トーションビーム10Cの閉断面において第2壁部120Cと対応する第2管壁部P120Cには溶接管P10Cを形成する際の溶接に基づいてシーム部P10Sが形成されている。
トーションビーム10Cは、溶接管P10Cをその長手方向に沿って塑性加工して形成されており、例えば、プレス成形、液圧プレス成形、ハイドロフォーム加工等を適用して成形される。
その結果、図11(C)に示すように、略V字形状に形成された閉断面を有し、第2壁部120Cにシーム部10Sが形成されたトーションビーム10Cが形成される。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、トーションビーム10が車体に搭載した場合に下側に凸とされた略V字形状に形成されている場合について説明したが、略U字形状に形成されたトーションビームに適用してもよいし、車体に対して上側に突出する構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、トーションビーム10における車体の前方側と後方側の双方の折返し壁部130に疲労緩和厚肉形状部140が形成される場合について説明したが、車体の前方側と後方側のいずれか一方の折返し壁部130に疲労緩和厚肉形状部140が形成された構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、疲労緩和厚肉形状部140が、一定形状閉断面部11、長手方向形状変化部12、及び取付閉断面部13の全長にわたって形成されている場合について説明したが、疲労緩和厚肉形状部140をトーションビーム10の長手方向における任意の範囲に形成してもよい。
また、上記実施の形態においては、閉断面に沿う方向において、疲労緩和厚肉形状部140が、折返し壁部130から第1壁部110側に(2×t1)、第2壁部120側に(2×t2)の範囲にわたって形成されている場合について説明したが、疲労緩和厚肉形状部140の閉断面に沿う方向における形成範囲については、折返し壁部130から第1壁部110側に(2×t1)、第2壁部120側に(2×t2)の範囲に限定されず、任意に設定することができる。
また、閉断面に沿う方向において、疲労緩和厚肉形状部140を折返し壁部130より小さな範囲に形成してもよい。
また、上記実施の形態においては、閉断面に沿う方向において、疲労緩和厚肉形状部140の幅が傾斜適的に形状変形される場合と、同じ幅に形成される場合について説明したが、閉断面に沿う方向における疲労緩和厚肉形状部140の幅及び形状については任意に設定することができる。
また、上記実施の形態においては、疲労緩和厚肉形状部140の板厚t3が、第1壁部110の板厚t1及び第2壁部120の板厚t2に対して5%〜50%の範囲の板厚に形成されている場合について説明したが、疲労緩和厚肉形状部140の板厚t3については任意に設定することができる。
また、上記実施の形態においては、第1壁部110の板厚t1と第2壁部120の板厚t2がそれぞれ均一とされ、板厚t1と板厚t2が等しい場合について説明したが、例えば、第1壁部110の板厚t1と第2壁部120の板厚t2が異なる構成とされてもよいし、板厚t1と板厚t2のいずれか又は双方が均一とされない構成とすることも可能である。
また、上記実施の形態においては、トーションビーム10を形成する際に用いる金属管が、例えば、疲労緩和厚肉形状対応部M140が形成された鋼板(金属材料板)M10をプレス成形やロールフォーミングして形成した溶接管P10を塑性加工する場合について説明したが、押出し成形や引抜き成形により形成した金属管に対して適用することも可能である。
また、上記実施の形態においては、トーションビーム10の製造に用いる金属管が鉄鋼である場合について説明したが、鉄鋼以外の金属に適用してもよい。
以下、本発明に係るトーションビームの効果について説明する。
効果の確認は、以下に示す本発明例及び比較例に係るトーションビームについて、捩じり疲労試験を行うことによって確認した。
<本発明例>
本発明例に係るトーションビームは、引張強さ約700MPa、長さ1460mm、長手方向に沿って疲労緩和厚肉形状部が形成されている。疲労緩和厚肉形状部の最大曲率は、一定形状閉断面部において約0.3(1/mm)、長手方向形状変化部の長手方向中央部において約0.14(1/mm)である。
(1)まず、図12(A)に示すような材料鋼板を、材料鋼板と対応する引張強さ700MPa級の高張力鋼からなるそれぞれ板厚3.4mmの短冊と板厚4.3mmの短冊(網かけ部)を並べて、レーザー溶接により接合して形成した。
(2)次に、この材料鋼板をプレス成形により丸めるとともに両側部をレーザー溶接により接合して、図12(B)に示すような閉断面を有する長さ1460mm、外径φ95.5mmの差厚鋼管を成形した。
(3)次いで、この差厚鋼管をプレス成形して、図12(C)に示すような閉断面を有するトーションビームを製造した。
<比較例>
比較例に係るトーションビームは、引張強さ約700MPa、長さ1460mm、板厚は3.4mmで一定である。
(1)まず、引張強さ700MPa級の高張力鋼からなる板厚3.4mmの材料鋼板をプレス成形により丸めるとともに両側部をレーザー溶接により接合して、長さ1460mm、外径φ101.6の鋼管を成形した。
比較例に使用した鋼管を外径φ101.6としたのは、発明例とロール剛性を合わせるためであり、比較例のねじり剛性は7.08×10(Nmm/°)、発明例のねじり剛性は7.12×10(Nmm/°)である。
(2)次いで、この鋼管をプレス成形してトーションビームを製造した。
捩じり疲労試験は、トーションビームの両端部の間に±20°の変位を繰返し与えて、長手方向形状変化部の折返し壁部に発生した最大応力と、金属疲労による寿命を評価した。
なお、金属疲労による寿命は、ねじり疲労試験中の反力トルクが試験開始時のトルクの80%以下に到達することを以って破断が発生したと判定した。
その結果、トーションビームの折返し壁部に発生した応力の最大値は、発明例が531MPa、比較例が616MPaであり、発明例が14%低くなることが確認できた。
また、ねじり疲労試験の寿命は、発明例が40000回であり、比較例が20000回となり、寿命が2倍になることが確認できた。
本発明によれば、トーションビームに生じる応力集中を緩和することにより金属疲労の進展を抑制することができるので、産業上利用可能である。
L10、L10A、L10B、L10C 第1壁部と第2壁部の間隔
L130A 第1壁部側折返し点との間隔
M10、M10A、M10B、M10C 材料鋼板(金属材料板)
P10、P10A、P10B、P10C 溶接管(金属材料管)
1 トーションビーム式リアサスペンション装置(トーションビーム式サスペンション装置)
2 トーションビームAssy
5 トレーリングアーム(アーム)
10、10A、10B、10C トーションビーム
10S シーム部(接続部)
11 一定形状閉断面部
12 長手方向形状変化部
13 取付閉断面部
14 取付部
110、110A、110B、110C 第1壁部
120、120A、120B、120C 第2壁部
130、130A、130B、130C、135 折返し壁部
131、131A、131B、131C 第1壁部側折返し点
132、132A、132B、132C、137 第2壁部側折返し点
M110、M110A、M110B、M110C 第1壁部対応部(金属材料)
M110、M110A、M110B、M110C 第2壁部対応部(金属材料)
M140、M140A、M140B、M140C 疲労緩和厚肉形状部(金属材料)
M140、M140A、M140B、M140C 疲労緩和厚肉形状対応部
140、140A、140B、140C 疲労緩和厚肉形状部

Claims (12)

  1. トーションビーム式サスペンション装置において車体幅方向における左右一対のアームが長手方向の両端部に連結され、前記長手方向と直交する断面が前記車体の前後方向における前端及び後端の間が上側又は下側に突出する略V字形状又は略U字形状の閉断面とされたトーションビームであって、
    前記略V字形状又は略U字形状の閉断面は、
    前記閉断面において凹側外面をなす第1壁部と、前記閉断面において凸側外面をなす第2壁部と、前記第1壁部の両端部をなし前記閉断面において前記凹側外面の内方に向かう突出と外方に向かう突出とを接続する第1壁部側折返し点と前記第2壁部の両端部をなし前記第1壁部側折返し点と対応する第2壁部側折返し点との間に形成され前記閉断面において内方から外方に膨出する折返し壁部と、を備え、
    前記車体の前方側の折返し壁部と前記車体の後方側の折返し壁部の少なくともいずれかに、前記第1壁部及び前記第2壁部よりも厚肉に形成された疲労緩和厚肉形状部を備え
    前記第1壁部の肉厚をt1とし前記第2壁部の肉厚をt2とした場合に、
    前記疲労緩和厚肉形状部は、
    前記折返し壁部から前記第1壁部側に(2×t1)の範囲まで形成され、かつ前記折返し壁部から前記第2壁部側に(2×t2)の範囲まで形成されている
    ことを特徴とするトーションビーム。
  2. 請求項1に記載のトーションビームであって、
    前記疲労緩和厚肉形状部は、
    前記長手方向の中央側から両端部に近づくにつれて、前記第1壁部と前記第2壁部との間隔が漸次拡がる長手方向形状変化部の全長にわたって形成されていることを特徴とするトーションビーム。
  3. 請求項1に記載のトーションビームであって、
    前記疲労緩和厚肉形状部は、
    前記閉断面において前記車体の前方向と対応する前端側の折返し壁部と前記閉断面において前記車体の後方向と対応する後端側の折返し壁部の少なくともいずれか一方の前記折返し壁部の全長にわたって形成されていることを特徴とするトーションビーム。
  4. 請求項1に記載のトーションビームであって、
    前記疲労緩和厚肉形状部は、
    前記閉断面において前記車体の前方向と対応する前端側の折返し壁部と前記閉断面において前記車体の後方向と対応する後端側の折返し壁部の全長にわたって形成されていることを特徴とするトーションビーム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のトーションビームであって、
    前記疲労緩和厚肉形状部は、
    前記第1壁部の肉厚t1及び前記第2壁部の肉厚t2に対して、5〜50%の範囲で厚肉に形成されていることを特徴とするトーションビーム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のトーションビームであって、
    前記長手方向における両端から中央側に向かって、前記疲労緩和厚肉形状部の幅が漸次短く形成されていることを特徴とするトーションビーム。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のトーションビームであって、
    押出し工程又は引き抜き工程により前記疲労緩和厚肉形状部が形成された金属材料管を塑性加工することにより製造されることを特徴とするトーションビーム。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のトーションビームであって、
    前記疲労緩和厚肉形状部と対応する疲労緩和厚肉形状対応部をなす金属材料片、前記第1壁部と対応する第1壁部対応部をなす金属材料片及び前記第2壁部と対応する第2壁部対応部をなす金属材料片を、面方向に配置してこれら金属片の境界を溶接により接続して形成した金属材料板を丸めて両側端部を接続部により接続した金属材料管を塑性加工することにより製造されることを特徴とするトーションビーム。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のトーションビームであって、
    前記疲労緩和厚肉形状部と対応する疲労緩和厚肉形状対応部が、前記疲労緩和厚肉形状対応部と対応する金属材料片を厚さ方向に溶接することにより接続して形成された金属材料管を塑性加工することにより製造されることを特徴とするトーションビーム。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のトーションビームであって、
    前記長手方向に接続部が形成されている場合に、前記接続部は前記第2壁部に形成されていることを特徴とするトーションビーム。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のトーションビームを備えることを特徴とするトーションビームAssy。
  12. 請求項11に記載のトーションビームAssyを備えることを特徴とするトーションビーム式サスペンション装置。
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