JP6465034B2 - 信号解析装置、加振力測定システム、信号解析方法および信号解析プログラム - Google Patents

信号解析装置、加振力測定システム、信号解析方法および信号解析プログラム Download PDF

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Description

本発明は、構造物に生じる加振力を導出する信号解析装置、加振力測定システム、信号解析方法およびプログラム記録媒体に関する。
一般に、橋梁やトンネル、水道管などの構造物に生じる加振力の測定には力センサが使用されている。力センサを使用した加振力の測定においては、弾性体とみなされる構造物に生じる歪または変位が、作用する力に依存する性質を利用している。
特許文献1には、加振された計測位置の周波数応答関数を計測し、計測した周波数応答関数を基に、予め設定しておいた周波数領域における剛性を算出する剛性計測装置について開示されている。
トンネルや水道管には、車両走行や流水によって空気や水の乱流が発生する。そのため、構造物表面には300Hz以上の高い周波数での加振力が加わる。周波数が高い加振力は時間あたりの加振印加回数が多いため、構造体の材料損傷や劣化を促進させる要因となりうる。
特開2006−284340号公報
特許文献1の剛性計測装置では、予め設定した周波数領域として100〜300Hzを想定している。一般的な力センサでは、300Hz以下の低周波数領域における加振力を感度よく取得できるものの、300Hz以上の高周波数領域における加振力の検出は困難であるという問題点があった。
本発明の目的は、上述した課題を解決するため、構造物に生じる高周波数領域の加振力を高精度で導出する信号解析装置を提供することにある。
本発明の信号解析装置は、加振された観測対象物からの加速度振動応答の時刻歴データの強制加振振動成分を基に加速度周波数応答特性を導出する強制加振振動解析手段と、加速度振動応答の時刻歴データの減衰自由振動成分の減衰比を基に算出した振動増幅率から観測対象物の周波数応答関数を導出する減衰自由振動解析手段と、観測対象物の周波数応答関数によって加速度周波数応答特性を除することによって加振力の周波数特性を導出する加振力周波数特性導出手段とを備える。
本発明の加振力測定システムは、加振された観測対象物から加速度振動応答を検出するセンサと、加速度振動応答の時刻歴データの強制加振振動成分を基に加速度周波数応答特性を導出する強制加振振動解析手段と、加速度振動応答の時刻歴データの減衰自由振動成分の減衰比を基に算出した振動増幅率から観測対象物の周波数応答関数を導出する減衰自由振動解析手段と、観測対象物の周波数応答関数によって加速度周波数応答特性を除することによって加振力の周波数特性を導出する加振力周波数特性導出手段とを備える信号解析装置とを含む。
本発明の信号解析方法においては、加振された観測対象物からの加速度振動応答の時刻歴データの強制加振振動成分を基に加速度周波数応答特性を導出し、加速度振動応答の時刻歴データの減衰自由振動成分の減衰比を基に算出した振動増幅率から観測対象物の周波数応答関数を導出し、観測対象物の周波数応答関数によって加速度周波数応答特性を除して加振力の周波数特性を導出する。
本発明のプログラム記録媒体は、加振された観測対象物からの加速度振動応答の時刻歴データの強制加振振動成分を基に加速度周波数応答特性を導出する処理と、加速度振動応答の時刻歴データの減衰自由振動成分の減衰比を基に算出した振動増幅率から観測対象物の周波数応答関数を導出する処理と、観測対象物の周波数応答関数によって加速度周波数応答特性を除して加振力の周波数特性を導出する処理とをコンピュータに実行させる信号解析プログラムを記録する。
本発明によれば、構造物に生じる高周波数領域の加振力を高精度で導出することができる。
本発明の実施形態に係る信号解析装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る信号解析装置が有する減衰自由振動解析手段の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る加振力測定システムを実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る信号解析装置の演算回路部の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る信号解析装置が処理する加速度時刻歴波形の一例である。 本発明の実施形態に係る信号解析装置による加振力の導出過程を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る信号解析装置による加振力の導出過程における減衰自由振動の周波数応答関数導出処理工程を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る信号解析装置によって導出される強制加振振動の周波数スペクトルの一例である。 本発明の実施形態に係る信号解析装置によって導出される減衰自由振動の時刻歴波形(周波数帯域f〜f)の一例である。 本発明の実施形態に係る信号解析装置によって導出される減衰自由振動の時刻歴波形(周波数帯域f〜f)の一例である。 本発明の実施形態に係る信号解析装置によって導出される減衰自由振動の時刻歴波形(周波数帯域f〜f)の一例である。 本発明の実施形態に係る信号解析装置によって導出される振動センサを設置した構造物の周波数応答関数の一例である。 本発明の実施形態に係る信号解析装置によって導出される加振力の周波数スペクトルの一例である。 本発明の実施例の実験構成を説明するための概念図である。 本発明の実施例に係る信号解析装置によって取得される加振力検知結果の一例である。 一般的な力センサに使用される金属箔ひずみゲージの概念図である。 一般的な力センサに内蔵されるホイーストンブリッジ回路の概念図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。
(実施形態)
(構成)
図1は、本発明の実施形態に係る信号解析装置1の機能構成を示すブロック図である。
図1において、信号解析装置1は、アナログフィルタ手段11、AD変換手段12、信号分離手段13、強制加振振動解析手段14、減衰自由振動解析手段15、加振力周波数特性導出手段16を備えている(AD:Analog Digital)。
(アナログフィルタ手段)
アナログフィルタ手段11は、加速度センサなどのセンサによって取得された観測対象となる構造物に生じている加速度振動応答の時刻歴データを入力とする。なお、加速度センサは振動センサの一種である。また、速度センサや変位センサなどによっても加速度振動応答の時刻歴データを取得することができる。例えば、特許文献2(国際公開第2012/026273号)に示されるような振動センサをセンサとして使用することができる。
なお、実際の装置においては、例えば信号解析装置1に設けられた図示しない入力手段(通信装置など)によってセンサからの信号が取得されればよい。例えば、入力手段(図示しない)は、無線信号や有線信号としてセンサから信号を取得し、取得した信号をアナログフィルタ手段11に出力する構成とすることができる。
図5は、信号解析装置1に入力される加速度振動応答の時刻歴データ(加速度時刻歴波形)の一例である。
例えば、トンネル内の走行車両や水道管内の流水によって構造物に加振が印加された場合、図5のような加速度振動応答の時刻歴データが取得される。すなわち、車両走行や水圧印加によって、トンネルや水道管には強制振動が発生することになる。そして、車両通過後や止水によって強制振動後の減衰自由振動が現れる。本実施形態の信号解析装置1は、これらの強制振動および減衰自由振動を処理する装置である。
アナログフィルタ手段11は、入力された加速度振動応答の時刻歴データに対してアナログフィルタ処理を施し、加速度振動応答の時刻歴データに含まれる環境振動などといった不要応答を除去する。
そして、アナログフィルタ手段11は、不要応答を除去した加速度振動応答の時刻歴データをAD変換手段12に向けて出力する。
(アナログ−デジタル変換手段)
アナログ−デジタル変換手段であるAD変換手段12は、アナログフィルタ手段11によって不要応答が除去された加速度振動応答の時刻歴データを入力とする。アナログフィルタ手段11は、入力した不要応答が除去された加速度振動応答の時刻歴データを離散化処理によってデジタル信号に変換する。
AD変換手段12は、デジタル信号に変換された加速度振動応答の時刻歴データを信号分離手段13に向けて出力する。
(信号分離手段)
信号分離手段13は、AD変換手段12によってデジタル信号に変換された加速度振動応答の時刻歴データを入力とする。
まず、信号分離手段13は、入力したデジタル信号に変換された加速度振動応答の時刻歴データに対して、ピークホールド機能によって時刻歴データの包絡線から最大加速度振幅を抽出する。なお、最大加速度振幅を抽出する際には、時定数に応じた時刻の中で最大となる値を抽出してもよいし、最小となる値を抽出してもよいし、最大・最小となる値の両方を抽出してもよい。また、時刻歴データの2乗平均を取った波形に関して、時定数に応じた時刻の中で最大となる値を抽出してもよい。
構造物が加振されている状態では加速度振幅が増大するとみなされるため、信号分離手段13は、抽出した最大加速度振幅を示す時刻tmaxよりも前の時刻の時刻歴データを強制加振振動とし、後の時刻の時刻歴データを減衰自由振動として分離する。言い換えると、信号分離手段13は、図5に示したように、加速度センサ電圧が最大加速度振幅を示す時刻tmaxの前後で、強制加振振動と減衰自由振動とを分離する。
すなわち、信号分離手段13は、加速度振動応答の時刻歴データに対する包絡線の時刻歴データから加速度が最大となる最大加速度振幅を抽出する。そして、信号分離手段13は、最大加速度振幅を示す時刻の前後で加速度振動応答の時刻歴データを強制加振振動成分と減衰自由振動成分とに分離する。
信号分離手段13は、強制加振振動解析手段14に向けて強制加振振動データを出力するとともに、減衰自由振動解析手段15に向けて減衰自由振動データを出力する。
(強制加振振動解析手段)
強制加振振動解析手段14は、入力した強制加振振動データに対してフーリエ変換処理し、図8に示すような強制加振振動の加速度周波数応答特性を示す周波数スペクトルX(ω)を算出する。すなわち、強制加振振動解析手段14は、加振された観測対象物からの加速度振動応答の時刻歴データの強制加振振動成分を基に加速度周波数応答特性を導出する。
強制加振振動解析手段14は、算出した強制加振振動の周波数スペクトルX(ω)を加振力周波数特性導出手段16に向けて出力する。
(減衰自由振動解析手段)
減衰自由振動解析手段15は、入力した減衰自由振動データに対して複数のデジタルバンドパスフィルタ処理を加えることによって、減衰自由振動データを所定の周波数帯域ごとに分割する。そして、減衰自由振動解析手段15は、周波数帯ごとの減衰振動実測値から減衰比σを導出し、周波数帯ごとの減衰振動のQ値を導出する。さらに、減衰自由振動解析手段15は、周波数帯ごとの減衰振動のQ値を基に周波数応答関数H(ω)を算出する。なお、算出された周波数応答関数H(ω)は構造物の機械的特性に依存するものであるため、これ以降は構造物の周波数応答関数H(ω)ともよぶ。すなわち、減衰自由振動解析手段15は、加速度振動応答の時刻歴データの減衰自由振動成分を基に強制加振後における減衰自由振動の減衰比から観測対象物の周波数応答関数を導出する。
減衰自由振動解析手段15は、算出した構造物の周波数応答関数H(ω)を加振力周波数特性導出手段16に向けて出力する。
(加振力周波数特性導出手段)
加振力周波数特性導出手段16は、強制加振振動の周波数スペクトルX(ω)と構造物の周波数応答関数H(ω)とを用いて、加振力の周波数特性となる周波数スペクトルF(ω)を導出する。
なお、振動応答の周波数スペクトル特性となる強制加振振動の周波数スペクトルX(ω)は、加振力の周波数スペクトルF(ω)と構造物の周波数応答関数H(ω)とを掛け合わせた特性である。すなわち、加振力周波数特性導出手段16は、導出した強制加振振動の周波数スペクトルX(ω)を構造物の周波数応答関数H(ω)で除算することによって、図13のような加振力の周波数スペクトルF(ω)を得ることができる。
以上が、本実施形態に係る信号解析装置1の構成・機能についての説明である。
本発明の実施形態に係る信号解析装置1の機能・効果は、図1において破線で囲った振動解析手段10によって得られる。振動解析手段10は、本実施形態の効果が得られる最小構成であって、強制加振振動解析手段14、減衰自由振動解析手段15、加振力周波数特性導出手段16を備える信号解析手段として機能する。振動解析手段10は、強制加振振動と自由減衰振動とに分割された構造物の振動成分を入力とし、加振力の周波数特性となる周波数スペクトルF(ω)を導出することができる。
(減衰自由振動解析手段の詳細)
ここで、減衰自由振動解析手段15に対して詳細な説明を加える。図2は、本実施形態に係る減衰自由振動解析手段15の一例を示す機能構成を示すブロック図である。なお、図2の構成は一例であって、本実施形態の信号解析装置1の構成形態を限定するものではない。
本実施形態に係る減衰自由振動解析手段15は、デジタルフィルタ手段51、減衰比算出手段53、振動増幅率算出手段55、周波数応答関数導出手段57を有している。
(デジタルフィルタ手段)
デジタルフィルタ手段51は、入力した減衰自由振動データに対して複数のデジタルバンドパスフィルタ処理を施し、減衰自由振動データを周波数帯ごとに分割して出力する。
デジタルフィルタ手段51は、複数のデジタルバンドパスフィルタ処理によって、図9〜図11に例示されるように周波数帯別の減衰自由振動をデジタルデータとして取得する。図9〜図11において、図9はf1〜f2の周波数帯、図10はf2〜f3の周波数帯、図11はf3〜f4の周波数帯の減衰自由振動に相当する。なお、図9〜図11には、減衰自由振動の一部を例示したものであって、デジタルフィルタ手段51は、実際には処理対象となる全ての周波数帯についての減衰自由振動を取得する。
(減衰比算出手段)
減衰比算出手段53は、第1減衰比算出手段53−1、第2減衰比算出手段53−2、・・・、第n減衰比算出手段53−nといった複数の算出手段によって構成される(nは自然数)。なお、図2の構成の減衰比算出手段53には並列処理で計算を実行する例を示しているが、減衰比の算出は、並列処理ではなく逐次処理で行ってもよい。減衰比を逐次処理で計算する場合、単一の算出手段によって減衰比算出手段53を構成できる。
時刻tにおける加速度応答をy(t)、減衰比をσ、固有振動の角周波数をωとすると、減衰自由振動の包絡線は式1のようになる。
y(t)=e-σtsinωnt・・・(1)
したがって、減衰比算出手段53は、各周波数帯域(f1〜f2、f2〜f3、・・・、fn-1〜fn)において、デジタルフィルタ手段51通過後の減衰自由振動の包絡線に式1を適用すれば減衰比σを導出できる。なお、式1によらず、残響時間法やヒルベルト変換を利用して減衰比σを求めてもよい。また、減衰自由振動曲線の隣接したピーク値の比をとって減衰比σとしてもよい。
減衰比算出手段53は、算出した各周波数帯の減衰比σを振動増幅率算出手段55に向けて出力する。
(振動増幅率算出手段)
振動増幅率算出手段55は、第1振動増幅率算出手段55−1、第2振動増幅率算出手段55−2、・・・、第n振動増幅率算出手段55−nを含む複数の算出手段によって構成される(nは自然数)。なお、図2の構成の振動増幅率算出手段55には並列処理で計算を実行する例を示しているが、振動増幅率Qの算出は、並列処理ではなく逐次処理で行ってもよい。逐次処理で計算する場合、単一の算出手段によって振動増幅率算出手段55を構成することができる。
振動増幅率算出手段55は、減衰比算出手段53によって算出された各周波数帯における減衰比σを入力とする。
振動増幅率算出手段55は、入力した減衰比σを用いて静的変位時(Xst)に対する動的変位(Xdyn)の振動増幅率Qを、以下の式2を用いて算出する。
Q=|Xdyn|/Xst=1/(2σ)・・・(2)
振動増幅率算出手段55は、算出した各周波数帯における振動増幅率Qを周波数応答関数導出手段57に向けて出力する。なお、減衰比σと振動増幅率Qとを同一の構成要素によって算出してもよい。
(周波数応答関数導出手段)
周波数応答関数導出手段57は、入力した周波数帯域毎の振動増幅率Qをまとめて、図12に示すような構造物の機械的特性に起因する周波数応答関数H(ω)を導出する。周波数応答関数導出手段57は、導出した周波数応答関数H(ω)を加振力周波数特性導出手段16に向けて出力する。
以上が、本実施形態に係る減衰自由振動解析手段15の構成についての説明である。
(動作)
続いて、本実施形態に係る信号解析装置1の動作について説明する。
図6および図7に本実施形態に係る信号解析処理の動作に関するフローチャートを示す。なお、図6は全体的な信号解析処理動作に関し、図7は自由振動の周波数応答関数導出処理動作の詳細を示すフローチャートである。
(信号解析処理)
図6において、まず、信号解析装置1は、加速度センサなどが取得した構造物に生じている加速度振動応答の時刻歴データを取得する(ステップS10)。取得された加速度振動応答の時刻歴データは、アナログフィルタ手段11に入力される。
アナログフィルタ手段11は、取得した加速度振動応答の時刻歴データに対してアナログフィルタ処理を施す(ステップS20)。アナログフィルタ手段11は、アナログフィルタ処理した加速度振動応答の時刻歴データをAD変換手段12に向けて出力する。
AD変換手段12は、入力したアナログフィルタ処理を受けた加速度振動応答の時刻歴データを離散化処理によってデジタル信号へ変換する(ステップS30)。AD変換手段12は、デジタル変換されたデータを信号分離手段13に向けて出力する。
信号分離手段13は、ピークホールド機能によって、包絡線の時刻歴データから最大加速度振幅を抽出し、最大加速度振幅となる時間tmaxの前後で信号を分離する(ステップS40)。信号分離手段13は、最大加速度振幅となる時間tmaxよりも前の時刻の信号を強制加振振動解析手段14に向けて出力するとともに、時間tmaxよりも後の時刻の信号を減衰自由振動解析手段15に向けて出力する(ステップS50)。
強制加振振動解析手段14は、入力した強制加振振動の時刻歴データに対してフーリエ変換処理し、図8に示す強制加振振動の周波数スペクトルX(ω)を導出する(ステップS60)。強制加振振動解析手段14は、導出した強制加振振動の周波数スペクトルX(ω)を加振力周波数特性導出手段16に向けて出力する。
減衰自由振動解析手段15は、入力した減衰自由振動の時刻歴データを基に構造物の周波数応答関数H(ω)を導出する(ステップS70)。減衰自由振動解析手段15は、導出した構造物の周波数応答関数H(ω)を加振力周波数特性導出手段16に向けて出力する。
そして、加振力周波数特性導出手段16は、強制加振振動の周波数スペクトルX(ω)と、構造物の周波数応答関数H(ω)とを用いて加振力の周波数スペクトルF(ω)を導出する。
(周波数応答関数導出処理)
ここで、図7を用いて、図6のステップS70の減衰自由振動の周波数応答関数導出処理について説明する。図7の減衰自由振動の周波数応答関数導出処理は、信号解析装置1の減衰自由振動解析手段15の内部動作に関するため、図2に示す構成に基づいて説明する。
図7において、まず、デジタルフィルタ手段51は、入力した減衰自由振動に対して複数のデジタルバンドパスフィルタ処理を施す(ステップS71)。デジタルフィルタ手段51は、デジタルバンドパスフィルタ処理によって周波数帯域別に分割された時刻歴データを減衰比算出手段53に向けて出力する。
減衰比算出手段53は、周波数帯域別に分割された時刻歴データ(減衰自由振動)を取得すると(ステップS72)、周波数帯域ごとの減衰振動実測値から、周波数帯域ごとに減衰比σを導出する(ステップS73)。減衰比算出手段53は、導出した減衰比σを振動増幅率算出手段55に向けて出力する。
振動増幅率算出手段55は、取得した減衰比σを用いて、各減衰振動の振動増幅率Qを算出する(ステップS74)。振動増幅率算出手段55は、導出した振動増幅率Qおよび減衰比σを周波数応答関数導出手段57に向けて出力する。
周波数応答関数導出手段57は、周波数帯域毎の振動増幅率Qを基に周波数応答関数H(ω)を導出する(ステップS75)。
ただし、以上の説明において、離散化や周波数変換法などには一般的な技術を適用でき、本発明の本質部分ではないために詳細な説明については省略している。
以上の本実施形態に係る信号解析方法は、本発明の範囲に含まれるものである。また、本実施形態に係る信号解析方法を用いた信号解析プログラム、その信号解析プログラムを保存したプログラム記録媒体も本発明に含まれるものである。なお、本実施形態に係る信号解析プログラムを記録したプログラム記録媒体は、例えば光記録媒体や磁気記録媒体、半導体記録媒体などによって実現される。
(効果)
加振力の周波数スペクトルF(ω)は、センサによって取得された振動応答から導出されるため、300Hz以上の高い周波数成分を含んでいる。そのため、本実施形態によれば、高周波領域の加振力を高精度で導出できるという効果が得られる。
(変形例)
ここで、本実施形態に係る信号解析装置1の変形例について説明する。
1つ目の変形例は、加振力の周波数スペクトルX(ω)から加振力の時刻歴波形を取得する例である。この変形例において、加振力周波数特性導出手段16は、加振力の周波数スペクトルX(ω)に逆フーリエ変換処理を施すことによって、加振力の時刻歴波形を導出する。
1つ目の変形例によれば、加振力の時刻歴波形を取得でき、構造物に印加された最大加振力を高精度に取得できる。
2つ目の変形例は、加速度センサの振動応答から観測対象物に生ずる応力の周波数特性を導出する例である。この変形例において、加振力周波数特性導出手段16は、加振力の周波数スペクトルX(ω)をセンサ設置位置の断面積で除算することによって、加速度センサの振動応答から観測対象物に生ずる応力の周波数特性を導出する。すなわち、加振力周波数特性導出手段16は、加速度振動応答を検出するセンサと観測対象物との接触面積によって加振力の周波数スペクトルX(ω)を除して観測対象物に加振された応力を導出することを可能とする。
2つ目の変形例によれば、実環境下において構造物に生じている応力を正確に把握でき、高耐久性構造物の高精度設計や修繕判断のための指標が得られるという相乗的な効果も奏する。また、応力の周波数特性からは、一定期間、構造物に生じている累積応力を導出できる。そのため、導出された累積応力と材料の破断応力を比較することによって、材料(構造物)の状態が安全であるのか破断しそうであるのかを判断できる。
なお、上述した2つの変形例の動作主体は、加振力周波数特性導出手段16でなく、信号解析装置1に別の演算手段を追加した構成としてもよい。
(ハードウェア構成)
ここで、図3および図4を用いて、本実施形態に係る信号解析装置1を含む加振力測定システムを実現するためのハードウェア構成について説明する。
図3の加振力測定システムは、加振力を求めるための測定値を取得するセンサ2、センサ2が取得した測定値を処理する信号解析装置1、信号解析装置1の解析結果を出力する出力装置3を備える。
センサ2としては、例えば加速度センサなどの振動センサを用い、構造物に生じている加速度振動応答の時刻歴データを取得する。例えば、加速度センサとしては、構造物の形態や使用環境などに応じて、ピエゾ抵抗型加速度センサ、静電容量型加速度センサ、熱検知型加速度センサなどを使用することができる。
また、取得した測定値を加速度振動応答の時刻歴データに変換できるのであれば、変位センサや速度センサなどを用いてもよい。変位センサや速度センサを用いる場合は、静電容量式、渦電流式、レーザードップラ式、圧電式、電磁式等を選択できる。特に、超高周波を測定対象とする場合は、レーザードップラ式の速度センサが好適である。また、高周波成分については加速度センサの測定値を用い、低周波成分には変位センサや力センサの測定値を用いるなど、種類の異なるセンサを組み合わせてもよい。
センサ2は、測定対象となる構造物に固定される。測定対象構造物へのセンサ2の固定方法としては、ねじ止めなどの機械的締結固定、接着材や両面テープによる接着固定、磁石固定、探針棒による接触などを選択できる。例えば、数十kHz程度の高周波を測定するならば、ねじ止めなどの機械的固定や磁石固定が好ましい。また、例えば測定対象構造物との接触部分が限られている場合や、数kHz程度の比較的低い高周波を測定対象とする場合は探針棒による接触で振動を検知しても構わない。なお、測定対象構造物へのセンサ2の固定方法としては、対象とする構造物・周波数帯に適した固定方法を選択し、必要に応じて種々の方法を組み合わせてもよい。
センサ2を構造物に固定する場合、センサ2自身の重量も振動に影響を与えることがある。そのため、構造物に対して十分に小さなセンサ2を選択し、センサ2の重量の影響も考慮した演算を加えることが好ましい。
また、センサ2の設置位置の面積は、加振力周波数特性を応力周波数特性に変換するために使われる。そのため、センサ2が観測対象となる構造物と接する面積が把握できていることが必要となる。
信号解析装置1は、例えば加速度の時刻歴波形に対してフィルタリング処理、AD変換処理、離散型フーリエ変換処理などの演算処理を行う演算回路部17を含む構成によって実現される。また、信号解析装置1は、CPU18やメモリ19を含む構成とする(CPU:Central Processing Unit)。信号解析装置1の内部構成は、それぞれ互いにバス20によって接続される。演算回路部17は、例えば図4のように、アナログフィルタ回路71、AD変換回路73、ピークホールド回路75、フーリエ変換回路77、デジタルフィルタ回路79などを含む構成によって実現される。演算回路部17の内部構成は、それぞれ互いにバス70によって接続される。
出力装置3は、例えばディスプレイ装置などの表示機器や印刷機器などとして実現する。なお、出力装置3によって信号解析装置1の演算結果を出力(表示)させるが、信号解析装置1自体に表示機能が具備されている場合は、外付けの出力装置3を設けなくてもよい。
本発明の実施形態に係る信号解析装置は、例えば橋梁やトンネル、水道管などの構造物に加わる振動を解析するための装置である。また、本実施形態に係る信号解析装置は、例えばガス管や建屋、鉄道車両などに加わる振動を解析することにも適用できる。さらに、本実施形態に係る信号解析装置は、風や地震などによる加振の解析にも適用できる。
すなわち、本発明の実施形態に係る手法は、一般的な建物の健全性や劣化状態などの状態判断、水道管に限らずプラント配管やガス管などの流体が流れる配管一般の状態判断にも適用できる。
(実施例)
次に、本発明の実施形態に係る実施例について図面を参照して説明する。
図14に示すように、本実施例では、長さ180mm、幅20mm、厚み5mmの直方体状のAlを測定対象の構造物(試験片7)として用いた例について説明する。
本実施例においては、図14のように、試験片7の長手方向の一端(図14では左端)は固定し、反対側となる他端(図14では右端)には電磁型加振器(図は省略)を取り付けた。そして、電磁型加振器によって、試験片7が厚み方向(図14の矢印の方向)に振動するように加振させた。
本実施例においては、センサとして、信号増幅回路が内蔵された圧電型振動センサ(以下、振動センサ8を)用いた。振動センサ8の大きさは、長さ8mmX幅8mmX高さ4mmの物を用いた。振動センサ8は、試験片7の厚み方向の振動を測定できるように、加振位置から5mm離れた試験片7上に両面粘着テープで設置した。なお、本実施例で使用する振動センサ8の計測上限は15kHzである。
信号処理通信部には、50Hz以下の不要応答を除去するハイパスフィルタを適用した。クロック周波数は、最大25MHzで、アナログーデジタル変換ビット数が16ビットのCPUを用いた。また、デジタルバンドパスフィルタは、100Hzから周波数帯域300Hz間隔で10バンド用意した。
本実施例の実験系においては、周波数が既知の加振力を試験片に印加し、加振力の検知可否を調査した。実験は、加振周波数が200Hz(加振力0.05N)の場合と、1500Hz(加振力0.01N)の場合について実施した。なお、比較例として、加速度センサのかわりに一般的な力センサ(以下、歪センサ)を用いて同様の条件で実験した。
図15に示した通り、低周波数である200Hzでの加振条件においては、一般的な歪センサおよび本実施例の手法の両方において加振力は正常に検知できた。しかしながら、一般的な歪センサでは高周波数である1500Hzの加振条件における加振力を検知できなかった。それに対し、本実施例の手法によれば1500Hzの加振条件における加振力の検知が可能であった。
すなわち、歪センサでは高周波数(1500Hz)の加振力を検知できなかったのに対し、振動センサ8では低周波(300Hz)および高周波(1500Hz)の加振力をともに検知できたことになる。この結果より、300Hzおよび1500Hzを含む周波数帯にわたって加振力を検知するには、力センサよりも加速度センサの方が適していることがわかる。特に、1500Hz程度の高周波振動を検知する際には、加速度センサの方が適している。
以上の実施例においては、比較対象となる歪センサとの違いを明確にするために300Hzと1500Hzの結果のみを示した。実際には、本実施例で使用した振動センサ8は15kHzまで計測可能であるため、最大15kHzまでの周波数領域において加振力検知することができる。すなわち、図15の結果には示していないが、200Hzと1500Hzの間の800Hzでも加振力検知できるし、1500Hz以上の周波数領域(15kHz以下)においても加振力を検知できる。また、低周波振動を検出するためにバイパスフィルタの不要応答上限を低く設定すれば、原理上は数Hz程度まで対応することができる。ただし、検知可能な周波数に関しては、本実施例の振動センサ8によって取得されたデータの処理条件がナイキストの定理を遵守できることが前提となる。
(力センサ)
ここで、加速度センサとの比較として、力センサ(歪センサ)について説明する。図16には、一般的な力センサに使用されている金属箔ひずみゲージの一例を示した。
図16の金属箔歪ゲージ100は、基体となるベース101上にジグザグ形状に配置された金属箔102が取り付けられ、金属箔102の両端部に導線103が接続された構造を有する。図16の金属箔歪ゲージ100では、Alなどの金属箔102からなる抵抗線の抵抗が金属箔102の伸縮により変化することを利用して歪を測定する。ゲージ率をK、歪をε、金属線の抵抗をR、微小な長さ変化をΔl、抵抗変化をΔR、抵抗の全長をlとすると、式3のような関係が成り立つ。
2×(Δl/l)=ΔR/R=Kε・・・(3)
通常の力センサは、温度変化等に対して感度を持たぬように、図17に示すようなホイートストンブリッジ回路に複数の歪ゲージを接続した構造とする。図17の力センサでは、歪ゲージ100−1および2が接続されている。図17に示すような力センサでは、発生した歪に応じて所定の電圧が出力される。図16および図17に示したような構成の力センサは、設備診断向けなどの用途として、数百Hz程度までの周波数帯域における加振力測定に使用されている。
一般に、変位、速度、加速度として取得したセンサ出力信号の時刻歴変化をそれぞれx(t)、v(t)、a(t)とすると、以下の式4〜6の関係が成り立つ。なお、ωは角周波数、Aは振幅を示す。
x(t)=A0sin(ωt)・・・(4)
v(t)=d(x(t))/dt=ωA0cos(ωt)・・・(5)
a(t)=d(v(t))/dt=d2(x(t))/dt2=−ω2x(t)・・・(6)
式4〜6を参照すると、低い周波数領域は変位x(t)の方が感度よく、高い周波数領域は加速度a(t)の方が感度よく測定できることがわかる。本発明の実施形態においては300Hzよりも高い周波数領域を対象とするため、加速度a(t)を用いて振動を検出することが好ましい。また、低周波領域を対象とする際には、加速度a(t)のみならず、速度v(t)や変位x(t)を併用して検証することもできる。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2013年12月27日に出願された日本出願特願2013−270680を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1 信号解析装置
2 センサ
3 出力装置
7 試験片
8 振動センサ
10 振動解析手段
11 アナログフィルタ手段
12 AD変換手段
13 信号分離手段
14 強制加振振動解析手段
15 減衰自由振動解析手段
16 加振力周波数特性導出手段
17 演算回路部
18 CPU
19 メモリ
20、70 バス
51 デジタルフィルタ手段
53 減衰比算出手段
55 振動増幅率算出手段
57 周波数応答関数導出手段
71 アナログフィルタ回路
73 AD変換回路
75 ピークホールド回路
77 フーリエ変換回路
79 デジタルフィルタ回路
100 金属箔歪ゲージ
101 ベース
102 金属箔
103 導線

Claims (9)

  1. 加振された観測対象物からの加速度振動応答の時刻歴データに対する包絡線の時刻歴データから加速度が最大となる最大加速度振幅を抽出し、最大加速度振幅を示す時刻の前の加速度振動応答の時刻歴データを強制加振振動成分とし、最大加速度振幅を示す時刻の後の加速度振動応答の時刻歴データを減衰自由振動成分として分離する信号分離手段と、
    前記強制加振振動成分を基にして、強制加振振動の加速度周波数応答特性を示す周波数スペクトルを導出する強制加振振動解析手段と、
    前記加速度振動応答の時刻歴データの減衰自由振動成分の減衰比を基に算出した振動増幅率から前記観測対象物の周波数応答関数を導出する減衰自由振動解析手段と、
    前記観測対象物の周波数応答関数によって前記強制加振振動の加速度周波数応答特性を示す周波数スペクトルを除することによって加振力の周波数特性を導出する加振力周波数特性導出手段とを備える信号解析装置。
  2. 前記減衰自由振動解析手段は、
    デジタル変換された加速度振動応答の時刻歴データの減衰自由振動成分に少なくとも一つのデジタルバンドパスフィルタ処理を施して周波数帯毎に分割して出力するデジタルフィルタ手段と、
    前記周波数帯毎の減衰自由振動の減衰比を算出する減衰比算出手段と、
    前記周波数帯毎に算出された減衰比を基に振動増幅率を前記周波数帯毎に算出する振動増幅率算出手段と、
    前記周波数帯毎に算出された振動増幅率を基に前記観測対象物の周波数応答関数を導出する周波数応答関数導出手段とを有する請求項1に記載の信号解析装置。
  3. 前記加速度振動応答の時刻歴データに対してアナログフィルタ処理を施して不要応答を除去するアナログフィルタ手段と、
    前記アナログフィルタ処理を施された加速度振動応答の時刻歴データを離散化処理によってデジタル変換するAD変換手段とを備える請求項1または2に記載の信号解析装置。
  4. 前記強制加振振動解析手段は、
    デジタル変換された前記加速度振動応答の時刻歴データの強制加振振動成分をフーリエ変換することによって前記加速度周波数応答特性を導出する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の信号解析装置。
  5. 前記加振力周波数特性導出手段は、
    前記加振力の周波数特性に逆フーリエ変換することによって前記加振力の時刻歴データを導出する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の信号解析装置。
  6. 前記加振力周波数特性導出手段は、
    前記加速度振動応答を検出するセンサと前記観測対象物との接触面積によって前記加振力の周波数特性を除することによって前記観測対象物に加振された応力を導出する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の信号解析装置。
  7. 加振された観測対象物から加速度振動応答を検出するセンサと、
    前記加速度振動応答の時刻歴データに対する包絡線の時刻歴データから加速度が最大となる最大加速度振幅を抽出し、最大加速度振幅を示す時刻の前の加速度振動応答の時刻歴データを強制加振振動成分とし、最大加速度振幅を示す時刻の後の加速度振動応答の時刻歴データを減衰自由振動成分として分離する信号分離手段と、前記強制加振振動成分を基にして、強制加振振動の加速度周波数応答特性を示す周波数スペクトルを導出する強制加振振動解析手段と、前記加速度振動応答の時刻歴データの減衰自由振動成分の減衰比を基に算出した振動増幅率から前記観測対象物の周波数応答関数を導出する減衰自由振動解析手段と、前記観測対象物の周波数応答関数によって前記強制加振振動の加速度周波数応答特性を示す周波数スペクトルを除することによって加振力の周波数特性を導出する加振力周波数特性導出手段とを備える信号解析装置とを含む加振力測定システム。
  8. 加振された観測対象物からの加速度振動応答の時刻歴データに対する包絡線の時刻歴データから加速度が最大となる最大加速度振幅を抽出し、
    最大加速度振幅を示す時刻の前の加速度振動応答の時刻歴データを強制加振振動成分とし、最大加速度振幅を示す時刻の後の加速度振動応答の時刻歴データを減衰自由振動成分として分離し、
    前記強制加振振動成分を基にして、強制加振振動の加速度周波数応答特性を示す周波数スペクトルを導出し、
    前記加速度振動応答の時刻歴データの減衰自由振動成分の減衰比を基に算出した振動増幅率から前記観測対象物の周波数応答関数を導出し、
    前記観測対象物の周波数応答関数によって前記強制加振振動の加速度周波数応答特性を示す周波数スペクトルを除することによって加振力の周波数特性を導出する信号解析方法。
  9. 加振された観測対象物からの加速度振動応答の時刻歴データに対する包絡線の時刻歴データから加速度が最大となる最大加速度振幅を抽出する処理と
    最大加速度振幅を示す時刻の前の加速度振動応答の時刻歴データを強制加振振動成分とし、最大加速度振幅を示す時刻の後の加速度振動応答の時刻歴データを減衰自由振動成分として分離する処理と
    前記強制加振振動成分を基にして、強制加振振動の加速度周波数応答特性を示す周波数スペクトルを導出する処理と
    前記加速度振動応答の時刻歴データの減衰自由振動成分の減衰比を基に算出した振動増幅率から前記観測対象物の周波数応答関数を導出する処理と
    前記観測対象物の周波数応答関数によって前記強制加振振動の加速度周波数応答特性を示す周波数スペクトルを除することによって加振力の周波数特性を導出する処理とをコンピュータに実行させる信号解析プログラム。
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