JP6464890B2 - 太陽電池モジュール用の裏面保護シート - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池モジュール用の裏面保護シートに関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。一般に、太陽電池を構成する太陽電池モジュールは、受光面側から、透明前面基板、封止材、太陽電池素子、封止材及び裏面保護シートが順に積層された構成であり、太陽光が上記太陽電池素子に入射することにより発電する機能を有している。
太陽電池モジュールにおいては、意匠性の観点から裏面保護シートの外観を暗色にしたものが求められる場合がある。外観を暗色にするための方法としては、カーボンブラックを含むインキを設ける方法があるが、カーボンブラックは近赤外線を吸収することで温度を上昇させてしまい、その結果、太陽電池モジュールの発電効率は低下する。
そこで、暗色層における蓄熱を抑制し、更に、反射光を太陽電池素子に入射させて、発電効率を向上させるために、近赤外線透過性を有するオキサジン系顔料等の有機顔料をインキに練り込んだ暗色系樹脂層と光反射性とを有する白色系樹脂層と、耐候性を有する裏面保護層等を備え、これらの複数の層を接着剤等で接着して製造する太陽電池モジュール用の裏面保護シートが開発されている(特許文献1)。
このような裏面保護シートにおいて、意匠性の観点からシートの全面を暗色にはせず、例えば、パターニングのような模様等を施すために、部分的に着色させたような裏面保護シートが求められる場合がある。このような裏面保護シートを製造するには、予め近赤外線透過性を有する暗色インキを樹脂シートに部分的に塗布し、その後顔料を混入させていない透明接着剤を用いて複数の層を積層することで太陽電池モジュール用の裏面保護シートを製造する。
ここで、近赤外線透過性を有する暗色インキを樹脂シートに全部又は部分的に塗布することによって形成された暗色インキ層と、透明接着剤を塗布することによって形成された透明接着剤層はいずれも近赤外線を透過するが、暗色インキには顔料が含まれているため、絶対屈折率の値は異なる。近赤外線は、絶対屈折率の値が異なる物質間の界面に入射するとその一部は反射する。近赤外線が白色系樹脂層にまで到達する前に反射した場合には、裏面保護シートとしての拡散反射率が低下する。そのため、暗色インキ層の黒みと裏面保護シートとしての拡散反射率はトレードオフの関係にある。
特開2012−216689号公報
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、意匠性にかかる需要者の要求を満たすために、太陽電池モジュール用の裏面保護シートの全面又はその一部が暗色の色味を十分に有する裏面保護シートでありながら、拡散反射率の低下も抑制することができ、太陽電池モジュールの発電効率の向上に充分に寄与しうる太陽電池モジュール用の裏面保護シートを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、近赤外線透過性を有する暗色インキ層と透明接着剤層との間に暗色インキ層に含まれる顔料成分の濃度未満の顔料成分が含まれた中間層を新たに設けることで、暗色の色味を十分に有する裏面保護シートでありながら、拡散反射率の低下も抑えることができる裏面保護シートであるため上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)全光線を透過する透明密着層と、750nm以上1500nm以下の近赤外線を反射する反射層と、を含む複数の層を積層してなる太陽電池モジュール用の裏面保護シートであって、前記透明密着層と前記反射層との間には、暗色インキ層と、中間層と、透明接着剤層がこの順で積層されていて、前記暗色インキ層及び前記中間層は、樹脂成分と、波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する顔料成分と、を含み、前記暗色インキ層に含まれる顔料成分の濃度が、前記暗色インキ層に含まれる樹脂成分100質量部に対して20質量部以上50質量部以下であり、前記中間層に含まれる顔料成分の濃度が、前記暗色インキ層に含まれる顔料成分の濃度未満である裏面保護シート。
(2)前記暗色インキ層及び前記中間層に含まれる顔料成分が、オキサジン系顔料を含んでなる顔料成分である(1)に記載の裏面保護シート。
(3)前記暗色インキ層及び前記中間層に含まれる顔料成分が、ベンズイミダゾロン系顔料及びフタロシアニン系顔料を含んでなる顔料成分である(1)に記載の裏面保護シート。
(4)前記ベンズイミダゾロン系顔料と前記フタロシアニン系顔料との含有量比が、質量比で40:60〜70:30の範囲にある(3)に記載の裏面保護シート。
(5)前記暗色インキ層が前記透明密着層及び/又は前記反射層の一部のみに積層されている(1)から(4)のいずれかに記載の裏面保護シート。
(6)(1)から(5)のいずれかに記載の裏面保護シートを積層してなる太陽電池モジュール。
本発明によれば、近赤外線透過性を有する暗色インキ層と透明接着剤層との間に暗色インキ層に含まれる顔料成分の濃度未満の顔料成分が含まれた中間層を新たに設けることで、暗色の色味を十分に有する裏面保護シートでありながら、拡散反射率の低下をも抑制することができる優れた裏面保護シートを提供することができる。
太陽電池モジュールについて、その層構成の一例を例示する断面の模式図である。 裏面保護シート6の断面を模式的に示す図である。
以下、本発明の太陽電池モジュール用の裏面保護シート(本明細書において、単に「裏面保護シート」ともいう。)について詳細に説明する。本発明は以下に記載される実施形態に限定されるものではない。
<太陽電池モジュール>
先ず、本実施形態の太陽電池モジュール用の裏面保護シートが使用される太陽電池モジュールについて説明する。図1は、太陽電池モジュ−ルについて、その層構成の一例を例示する断面の模式図である。太陽電池を構成する太陽電池モジュール1は、図1に示すように入射光7の受光面側から、透明前面基板2、前面封止材層3、太陽電池素子4、背面封止材層5、裏面保護シート6が順に積層された構成である。これらを順次積層し、例えば真空熱ラミネート加工により一体化する。この際のラミネート温度は、130℃〜190℃の範囲内とすることが好ましい。又、ラミネート時間は、5分〜60分の範囲内が好ましく、特に8分〜40分の範囲内が好ましい。このようにして、上記の各層を一体形成体として加熱圧着形成して、太陽電池モジュ−ル1を製造することができる。
<太陽電池モジュール用の裏面保護シート>
本実施形態の太陽電池モジュール用の裏面保護シートについて説明する。一般的に太陽電池モジュール用の封止材の多くは透明或いは半透明であるので、太陽電池モジュール1を透明前面基板2の側から見た場合、太陽電池素子4が配置されていない隙間の部分(非セル領域)については、太陽電池素子4が配置される面側からの平面視において太陽電池モジュール用の裏面保護シート6の色が視認できるようになる。又、太陽電池素子4については、表面が黒色又はそれに近い暗色である場合が多い。特に近年需要が増えている薄膜系の太陽電池素子については、ほとんどの製品においてその表面は黒色又はそれに近い暗色である。本実施形態の太陽電池モジュール用の裏面保護シートは、少なくとも裏面保護シート表面の一部分を、波長400nmから700nmの平均反射率が10%以下の暗色系領域とする。また、暗色系領域を含む裏面保護シート表面全面を波長750nmから1500nmの平均反射率が80%以上である反射領域とすることを特徴とする。
意匠性の観点からシートの全面を暗色にはせず、例えば、パターニングのような模様等を施すために、部分的に着色させたような裏面保護シートが求められる場合がある。このような裏面保護シートを製造する際には、例えば、予め近赤外線透過性を有する暗色インキを透明密着層及び/又は反射層のような樹脂シートに部分的に塗布することで暗色インキ層を形成し、その後顔料を混入させていない透明接着剤を用いて透明接着剤層を形成し、反射層と透明密着層を積層することで太陽電池モジュール用の裏面保護シートを製造することができる。暗色インキ層は近赤外線透過性を有する暗色インキにより形成されているため、近赤外線を透過する。透明接着剤層も近赤外線を吸収する顔料が含有していないため近赤外線を透過する。750nm以上1500nm以下の近赤外線を反射する反射層は、暗色インキ層及び透明接着剤層を透過した近赤外線を反射することができる。そのため、暗色インキ層及び透明接着剤層を透過した近赤外線を発電として再利用することができる。本実施形態の太陽電池モジュール用の裏面保護シートは、意匠性にも優れ、従来と同様に高い発電効率を維持することのできる優れた太陽電池モジュール用の裏面保護シートである。
本発明の裏面保護シートの一例を、図2を用いて説明する。裏面保護シート6は、透明接着剤層60と、反射層61と、透明密着層62に更に暗色インキ層63を有する。また、透明密着層62と暗色インキ層63との間に中間層64を有する。反射層61と透明密着層62は透明接着剤層60を介して接着される。太陽電池モジュール1においては、反射層61がモジュールの最外層側に、透明密着層62がモジュールの内層側即ち、背面封止材層5の側に配置される。
本実施形態の太陽電池モジュール用の裏面保護シートは、暗色インキ層と透明接着剤層との間に中間層が設けられる。意匠性の観点から裏面保護シートに十分に暗色の色味を付与し、色調を安定させ、かつインキとしての密着性を確保するには、暗色インキ層に含まれる顔料成分の濃度が、暗色インキ層に含まれる樹脂成分100質量部に対して顔料成分が20質量部以上50質量部以下、より好ましくは35質量部以上45質量部以下必要である。そのため、樹脂成分が同一であったとしても、顔料が含まれる暗色インキ層と顔料が含まれない透明接着剤層とでは、近赤外線の絶対屈折率の値が大きく異なる。なお、本明細書における絶対屈折率の値とは、真空を1として算出した物質固有の屈折率の値を意味する。本実施形態の裏面保護シートに設けられた中間層には、暗色インキ層に含まれる顔料濃度未満、好ましくは暗色インキ層に含まれる顔料濃度未満であって中間層に含まれる樹脂成分100質量部に対して顔料成分が1質量部以上30質量部以下、より好ましくは暗色インキ層に含まれる顔料濃度未満であって中間層に含まれる樹脂成分100質量部に対して顔料成分が5質量部以上20質量部以下含まれる。顔料成分の濃度が暗色インキ層の同濃度未満である中間層の絶対屈折率の値は、暗色インキ層の絶対屈折率の値と透明接着剤層の絶対屈折率の値との間の値となる。そのため、各層の絶対屈折率が大きく異なることによる層界面の近赤外線の反射を抑制することができるため、より多くの近赤外線が反射層61まで到達することになる。よって、太陽電池モジュール用の裏面保護シートとしての拡散反射率の低下を抑制することができる。
[暗色インキ層及び中間層]
暗色インキ層63は、反射層61と透明密着層62の間に積層体として配置される。暗色インキ層63は、裏面保護シート全面に積層されていてもよく(図示せず)、或いは、図2に示す通り樹脂シートの表面の一部にのみに積層されていてもよい。暗色インキ層63が、樹脂シートの一部にのみに積層されていることにより裏面保護シートの表面に所望のパターンニングによる模様の付与が可能となり、意匠性の高い太陽電池モジュール用の裏面保護シートとすることができる。
暗色インキ層63は、透明密着層と反射層との間であれば、例えば図2に示すように反射層61と接触するように積層されていてもよく、図2に示すもの以外でも例えば透明密着層と接触するように積層されていてもよい。
暗色インキ層63は、樹脂成分と、波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する顔料成分とが含まれる。樹脂成分は特に限定されるものではないが、例えば、グリコール変性ポリカーボネートポリウレタンを含有する樹脂成分がイソシアネート系の硬化剤により架橋されている架橋樹脂によって構成されるものを挙げることができる。暗色インキ層は、例えば樹脂成分を含む主剤、硬化剤、溶剤、顔料成分を含む近赤外線透過性暗色インキを、樹脂シートの表面に塗布し、塗布された近赤外線透過性暗色インキからコーティング膜を形成させることにより形成することができる。
ここで、近赤外線とは、赤外線領域の内、もっとも可視領域に近い領域であるがその詳しい波長域は文献によっても値が様々である。本実施形態における近赤外線とは750nm以上1500nm以下の波長域の電磁波を指す。
また、本実施形態の裏面保護シートは、図2に示すように暗色インキ層63と透明接着剤層60との間に顔料成分の濃度が暗色インキ層の同濃度未満である中間層64が積層されている。暗色インキ層63と透明接着剤層60との間に中間層64を設けることで、暗色インキ層63と透明接着剤層60との絶対屈折率が大幅に異なることによる層界面の近赤外線の反射を抑制することができる。そのため、より多くの近赤外線が反射層61まで到達することができるようになるので、暗色インキ層を設けたことによる太陽電池モジュール用の裏面保護シートの拡散反射率の低下を抑制することができる。
(顔料成分)
顔料成分は、波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する顔料成分であれば、特に限定されない。例えば、オキサジン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ピロール系顔料、キナクリドン系顔料、アゾ系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサン系顔料、イソインドリノン系顔料、インダスレン系顔料、キノフタロン系顔料、ペリノン系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機顔料を挙げることができる。これらの有機顔料を混合することで暗色インキ用の顔料成分とすることができる。
オキサジン系有機顔料としては、例えば、バイオレット23(分子量589)やCIダイレクトバイオレット37(分子量:789)や特開2003−105217号公報に記載されているようなジオキサジン系化合物等を使用することができる。オキサジン系の有機顔料は耐UV性及び接着性が高く暗色インキに含有する顔料として好ましく用いることができる。
顔料成分の中でも、特にベンズイミダゾロン系顔料とフタロシアニン系顔料とを含んでなる顔料成分であることが特に好ましい。ベンズイミダゾロン系顔料とフタロシアニン系顔料を用いることにより、暗色インキ層の厚みを薄くした場合でも十分な色味が出すことが可能である。そのため、暗色インキ層が表面の一部のみに積層されている場合でも暗色インキ層が積層されていない表面との段差は小さいものとなる。よって、少量の透明接着剤により複数の層を積層することが可能となり、低コストで生産性の高い太陽電池モジュール用の裏面保護シートとすることができる。
ベンズイミダゾロン系顔料とは、下記一般式(1)で表されるベンズイミダゾロン骨格を有する顔料である。具体的には、PigmentYellow120、PigmentYellow151、PigmentYellow154、PigmentYellow175、PigmentYellow180、PigmentYellow181、PigmentYellow194、Pigment Red175、PigmentRed176、PigmentRed185、PigmentRed208、Pigment Violet32、PigmentOrange36、PigmentOrange62、PigmentOrange72、PigmentBrown25等が挙げられるが、これに限るものではない。色域の観点からC.I.PigmentBrown25がより好ましい。
Figure 0006464890
又、ベンズイミダゾロン系顔料の一次粒径は0.01μm以上0.20μmであることが好ましい。ベンズイミダゾロン系顔料の一次粒径をこのような範囲とすることで、インキ内の分散性が向上させることが可能となる。
フタロシアニン系顔料とは、フタロシアニン骨格を有する顔料である。具体的には、C.I.PigmentGreen7、C.I.PigmentGreen36、C.I.PigmentGreen37、C.I.PigmentBlue16、C.I.PigmentBlue75、又はC.I.PigmentBlue15等が挙げられるが、これに限るものではない。非晶質のフタロシアニン系顔料であって青系のものを用いることが好ましい。
又、フタロシアニン系顔料の一次粒径は0.15μm以上0.20μm以下であることが好ましい。このような範囲とすることで、インキ内の分散性が向上させることができる。
近赤外線透過性暗色インキは、ベンズイミダゾロン系顔料とフタロシアニン系顔料との含有量比が質量比で40:60〜70:30とすることが好ましい。含有量比をこのような範囲にすることで、太陽電池素子の色味に近づけることが可能となり、意匠性の優れたものとすることができる。
近赤外線透過性暗色インキには、樹脂成分100質量部に対して顔料成分が20質量部以上50質量部以下とし、35質量部以上45質量部以下とすることが好ましい。顔料成分の含有量をこの範囲にすることにより色調を安定させることができる。又、ベンズイミダゾロン系顔料及びフタロシアニン系顔料を含んでなる顔料成分を含んだ近赤外線透過性暗色インキにより暗色インキ層を形成すれば、厚みの薄い暗色インキ層でも十分な色味が出すことが可能である。そのため、暗色インキ層が表面の一部のみに積層されている場合でも暗色インキ層が積層されていない表面との段差は小さいものとなる。よって、少量の透明接着剤により積層することが可能となり、低コストで生産性の高い太陽電池モジュール用の裏面保護シートとすることができる。
[近赤外線透過性暗色インキ]
樹脂シートの表面に暗色インキ層又は中間層を形成するための近赤外線透過性暗色インキは、樹脂成分を含む主剤、硬化剤、溶剤、及び顔料成分を含み、必要に応じてその他の各種の添加剤を含むものであってもよい。その他の添加剤としては、密着性助剤等を例として挙げることができる。近赤外線透過性暗色インキは、主剤と硬化剤を使用直前に混合する2液タイプのものであることが好ましい。樹脂成分を含む主剤は、暗色インキ層を形成する際に、硬化剤と反応して架橋され高分子量化する。
(主剤)
樹脂成分を含む主剤は、成分(A)脂肪族ポリカーボネートジオール化合物(以下単に成分(A)ともいう)と、成分(B)ジイソシアネート化合物(以下単に成分(B)ともいう)とが、ウレタン結合してなるポリカーボネートポリウレタンの両末端を特定量の成分(C)アルキレンジオール化合物(以下単に成分(C)ともいう)との反応によりグリコール変性させ、更に特定量の成分(D)分子内にイソシアネート基を3つ以上有する変性イソシアネート化合物(以下、単に「変性イソシアネート化合物」、又は単に「成分(D)」ともいう)と、反応させて高分子量化することによって得た(E)グリコール変性ポリカーボネートポリウレタン(以下単に成分(E)ともいう)を主成分とする。
成分(E)は、成分(A)と、成分(B)とが、ウレタン結合してなるポリカーボネートポリウレタンを、成分(C)と所定の変性量の範囲で反応させてグリコール変性させることにより密着性を向上させ、更に、成分(D)とも所定の変性量の範囲で反応させて高分子量化することにより、ブロッキング性を改善したものである。
成分(A)の製造に使用できるアルキレンカーボネートとしては、エチレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、1,3−ブチレンカーボネート、1,2−ペンチレンカーボネート等が挙げられる。又、ジアルキルカーボネートとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等が、ジアリールカーボネートとしては、ジフェニルカーボネート等が挙げられる。
成分(A)の数平均分子量は、1000以上2000以下であることが好ましい。1000以下であると、ウレタン架橋点が多くなり耐久性劣化の点で好ましくなく、2000以上であると、溶剤への溶解性が低下するため好ましくない。成分(A)の製造においては、モノマーの反応性が高く、高分子量化し易いため、所定の数平均分子量を有するポリカーボネートジオールを得るためには、反応速度等の制御が必要となる。
成分(A)は、市販のものを使用することもできる。耐久性、耐候性、耐熱性、耐加水分解性に優れた接着剤を得るため、例えば、数平均分子量1000の脂肪族ポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ社製、商品名「デュラノールT5651」)、数平均分子量2000の脂肪族ポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ社製、商品名「デュラノールT5662」)等を好適に使用することができる。
成分(B)ジイソシアネート化合物としては、例えば、脂肪族系、脂環式系、芳香族系、芳香族−脂肪族系等が挙げられるが、脂肪族系、脂環式系のジイソシアネート化合物が好ましく使用される。具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等といった炭素数3〜12の脂肪族イソシアネート;1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等といった炭素数5〜18の脂環式ジイソシアネート;これらのジイソシアネートの変性物(ビューレット、イソシアヌレート変性物等)等が挙げられるが、中でも暗色インキ層の柔軟性を高め、耐湿熱性を向上させる効果があるIPDIを特に好ましく用いることができる。
成分(C)アルキレンジオール化合物としては、1,6ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオールの混合物を好ましく用いることができる。1,8−オクタンジオールより炭素数が多いものを用いると溶剤への溶解性が低下し、又、暗色インキ層の強度が低下する。一方、炭素数が1,6ヘキサンジオールより低いものを用いると、暗色インキ層が硬くて脆いものとなる。以上より、成分(C)アルキレンジオール化合物としては、上記混合物を用いることが好ましい。
成分(C)の添加量については、成分(A)〜(D)の質量部の合計に対する成分(C)の質量部の割合が6%以上12%未満となる添加量であり、上記割合が8%以上11%未満となる添加量であることが好ましく、上記割合が10%となる添加量であることが更に好ましい。上記割合が6%未満であると耐ブロッキング性が不十分となり、12%以上となると、特に樹脂シートがPETである場合にEVA封止材との密着性が不十分となる。又、成分(C)の炭素数としては、有機溶剤への溶解性及び反応率の観点から、炭素数が6以上8以下であることが好ましい。
成分(D)変性イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI)のトリメチロールプロパン(TMP)変性物、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のTMPアダクト変性物、イソホロンジイソシアネート(IPDI)のTMPアダクト変性物、TDIのイソシアヌレート変性物、HDIのイソシアヌレート変性物、IPDIのイソシアヌレート変性物、HDIのビュレッ変性物を用いることができる。中でも、中でも暗色インキ層の柔軟性を高め、耐湿熱性を向上させる効果があるIPDIのTMPアダクト変性物を好適に用いることができる。
成分(D)の添加量については、成分(A)〜(D)の質量部の合計に対する成分(D)の質量部の割合が2%以上4%以下となる添加量であり、上記割合が2%以上3%以下となる添加量であることが好ましく、上記割合が2%となる添加量であることが更に好ましい。上記割合が2%以上5%未満の範囲にあるとき、成分(D)との反応により高分子量化した成分(E)の数平均分子量については、6000以上〜12000未満となる。成分(D)の上記割合が、2%未満でると、ブロッキング防止効果が不十分となり好ましくなく、又、4%を超えると、近赤外線透過性暗色インキがゲル化してしまい溶剤への溶解性が不十分となり好ましくない。
成分(E)グリコール変性ポリカーボネートポリウレタンの水酸基価(OH価)は、9.0〜15.0mg/gであることが好ましい。9.0mg/g未満であると、ブロッキング性が低下するため好ましくなく、15.0mg/gを超えると、インキの粘度の上昇及び溶剤への溶解性が低下するため好ましくない。
主剤は、上記の成分(E)単独でもよく、或いは必要により主剤の固形分中に通常50質量%以下の範囲でその他の従来公知のバインダー樹脂を併用してもよい。他のバインダー樹脂として、ポリウレタン、ポリアミド、ニトロセルロース、ポリアクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニルのコポリマー、塩素化ポリプロピレン、スチレンブタジエンゴム、エポキシ樹脂、ロジン系樹脂、ケトンレジン等があげられる。
(その他の添加剤)
主剤には、必要に応じて密着性助剤としてシランカップリング剤等を添加剤として混合することができる。シランカップリング剤としては、例えば、メチルトリメトキシラン、メチルトリエトキシシラン等のシランモノマー、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン、3−メタクリロキシプロピルエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメトキシシラン等のメタクリルシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシランを挙げることができる。尚、上記シランカップリング剤の添加量は、接着剤の主剤と硬化剤との合計100質量部に対し1.0質量%以上3.0質量%以下のシランカップリング剤であることが好ましい、シランカップリング剤の添加量が1.0質量%以上であると樹脂シートとの密着力が良好となるため好ましく、3.0質量%以下であると耐久性が向上するため好ましい。
(硬化剤)
硬化剤としては、イソシアネート化合物のうち、ジイソシアネート化合物を好適に使用することができる。上記のように、ジイソシアネート化合物は、主剤を架橋して硬化させ、暗色インキ層に含まれる架橋樹脂を形成させる。ジイソシアネート化合物としては、例えば、脂肪族系、脂環式系、芳香族系、芳香族−脂肪族系等が挙げられるが、暗色インキ層が長期間に亘って外部環境に曝されることに伴う着色を抑制するという観点からは、脂肪族系、脂環式系のジイソシアネート化合物が好ましく使用される。
ジイソシアネート化合物の具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等といった炭素数3〜12の脂肪族イソシアネート;1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等といった炭素数5〜18の脂環式ジイソシアネート;これらのジイソシアネートの変性物(ビューレット、イソシアヌレート変性物等)等が挙げられる。これらの中でも、特にHDIヌレート変性物とIPDIのTMPアダクト変性物との混合物を特に好ましく用いることができる。この場合のHDIヌレート変性物とIPDIのTMPアダクト変性物との配合比は、十分な密着性と密着耐久性及び耐ブロッキング性を発現させるために、20/80以上50/50以下であることが好ましく、40/60であることが更に好ましい。
(主剤と硬化剤の配合)
樹脂成分を含む主剤と硬化剤成分は、透明接着剤層を形成する透明接着剤と同様のものを使用することができる。主剤と硬化剤の配合比率は、主剤のOH価に対する硬化剤のNCO価の比であるNCO/OH比が1.0以上2.0以下の範囲とすることが好ましい。NCO/OH比を2.0以下とすることで、耐ブロッキング性が向上する。NCO/OH比を1.0以上とすることで、密着性が向上する。
(溶剤)
樹脂成分を含む主剤及び硬化剤には、良好な塗布性及びハンドリング適正を得るために、溶剤成分を添加することが好ましい。このような溶剤成分としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコルモノエチルエーテル等の多価アルコール系溶剤;ジメチルフォルムアミド等のアミド系溶剤;ジメチルスルホキサイド等のスルホキサイド系溶剤;及びこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。これらの内、好ましいのはアセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、及びこれらの2種以上の混合溶剤である。
[近赤外線透過性暗色インキの製造方法]
近赤外線透過性暗色インキの製造方法は、特に限定されないが、以下に説明する製造方法を好適に用いることができる。
まず、主剤の製造方法について以下に説明する。成分(A)脂肪族ポリカーボネートジオール化合物、成分(B)ジイソシアネート化合物、成分(C)アルキレンジオール化合物、及び成分(D)変性イソシアネート化合物を、ともにアルコール系の溶剤に添加し、窒素雰囲気下において加熱して反応させる。この反応により、成分(A)と成分(B)がウレタン結合して、ポリカーボネートポリウレタンとなり、ポリカーボネートポリウレタンの両末端が成分Cによりグリコール変性されて、グリコール変性ポリカーボネートポリウレタンとなる。グリコール変性ポリカーボネートポリウレタンは、更に、成分(D)と反応して高分子量化して成分(E)グリコール変性ポリカーボネートポリウレタンが調整される。この際、ポリカーボネートポリウレタンと成分(D)の配合比率は、(イソシアネート化合物由来のイソシアネート基)/(ポリカーボネートポリウレタン樹脂の水酸基)の比が1.0〜1.2の範囲となるようにする。尚、反応温度は60〜200℃であることが好ましく、より好ましくは80〜160℃である。反応時間は5〜8時間であることが好ましい。以上により、樹脂成分を製造することができる。
上記に製造方法の一例を説明した樹脂成分と、必要に応じて密着性助剤等のその他の添加剤を混合することにより主剤液とすることができる。近赤外線透過性暗色インキは、このようにして調整した主剤と硬化剤とを使用直前に混合する2液タイプのものであることが好ましい。
近赤外線透過性暗色インキの樹脂濃度は重量基準で、通常は10%以上100%以下であることが好ましく、20%以上80%以下であることが更に好ましい。又、粘度は通常50cP/25℃以上500000cP/25℃以下であることが好ましく、100cP/25℃以上100000cP/25℃以下であることが更に好ましい。
[暗色インキ層の形成方法]
暗色インキ層は、樹脂シートの表面に近赤外線透過性暗色インキを塗布してコーティング塗膜を形成し、このコーティング塗膜に含まれる溶剤を蒸発後、コーティング塗膜に含まれる樹脂成分と硬化剤とを架橋反応させて硬化させることによって形成することができる。
樹脂シートの表に近赤外線透過性暗色インキを塗布する方法としては、従来公知の方法を特に制限なく使用することができる。このような塗布方法としては、印刷法、グラビアコーターによるコーティング法、ロールコーティング法、スプレーコティング法、ディップコーティング法、ベタコーティング法、はけ塗り法等が例示される。
コーティング塗膜に含まれる溶剤を蒸発させる方法としては、従来公知の方法を特に制限なく使用することができる。このような蒸発方法としては、加熱法、減圧乾燥法、熱風乾燥法、自然乾燥法等が例示されるが、特に限定されない。コーティング塗膜に含まれる溶剤を蒸発させる条件は、使用される溶剤に合わせて適宜設定すればよいが、加熱時間及び加熱温度については、1〜5分間、50〜120℃の範囲であることが好ましく、2分間、70〜100℃であることが更に好ましい。このように加熱することにより、好ましい耐ブロッキング性及び接着性が発現する。溶剤を蒸発させたコーティング塗膜は、架橋反応を十分に行わせるための養生に付される。養生の条件は、使用される主剤及び硬化剤の種類に応じて適宜設定すればよいが、例えば、40〜50℃で3〜4日間放置することが挙げられる。
コーティング塗膜から溶剤が蒸発除去されると、樹脂成分、硬化剤及び近赤外線透過性暗色インキに添加したその他の添加剤が樹脂シートの表面に残ってコーティング膜を形成する。このコーティング膜が硬化して暗色インキ層又は中間層となる。
[透明接着剤層]
透明接着剤層60は、主として反射層61と透明密着層62を接合するために設けられる接着層である。本実施形態において透明接着剤層60は、反射層61の上面、又は、該上面に対向する透明密着層62の下面に塗布された透明接着剤が積層後に硬化することによって形成される。
透明接着剤層60には、十分な接着性と接着耐久性が求められ、かつ、太陽電池素子を透過した近赤外線を再利用するために、この近赤外線を透過する性質を有するものであるものが好ましい。
透明接着剤層60を形成する透明接着剤には、硬化した状態において波長750nm以上1500nm以下の光線を透過する特性を有する透明接着剤を使用することが好ましい。なお、「波長750nm以上1500nm以下の光線を透過する」とは、透明接着剤層60において波長750nm以上1500nm以下の光線を15%以上透過、好ましくは50%以上透過、更に好ましくは80%以上透過することを意味する。
透明接着剤層60に用いる接着剤組成物は、好ましくは主剤と硬化剤からなる2液タイプであり、塗布性、ハンドリング性の観点から、組成物としては適宜溶剤が含まれる。
透明接着剤層に用いられる透明接着剤の主剤の樹脂成分は、暗色インキ層の樹脂成分と同様の樹脂成分であることが好ましく、ポリウレタンジオールと脂肪族ポリカーボネートジオールとの混合物を含む、ポリウレタン/ポリカーボネートジオール系が好ましい。透明接着剤の硬化剤は、HDIヌレート変性物とIPDIのTMPアダクト変性物との混合物が好ましい。主剤を構成するポリウレタンジオール及び脂肪族ポリカーボネートジオールは、ともに水酸基を有するポリオールであり、イソシアネート基を有する硬化剤と反応して、透明接着剤層を構成するものである。本発明においては、主剤を特定のポリウレタンジオールと脂肪族ポリカーボネートジオールを所定量配合した混合物とすることによって、透明接着剤層の接着性及び耐候性を向上させている。
接着剤成分は、主剤と硬化剤を主成分とするものであるが、主剤と硬化剤の配合比率は、(ポリイソシアネート化合物由来のイソシアネート基)/(ポリウレタンジオール化合物由来の水酸基)の比が1.0以上3.5以下の範囲であることが好ましく、更に、1.2以上3.0以下の範囲にあることが好ましい。主剤成分のポリウレタンジオール化合物と硬化剤成分のポリイソシアネート化合物との配合比率が上記範囲にあることにより、各基材を強固に接合することができる接着剤を得ることができるため好ましい。なお、上記の他、必要に応じてシランカップリング剤、粘着付与剤、安定化剤、充填剤、可塑剤、軟化点向上剤、触媒等を添加剤として混合することができる。
上記の透明接着剤組成物として、良好な塗布性及びハンドリング適正を得るために、溶剤成分を添加することが好ましい。このような溶剤成分としては、上記酢酸エチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル等のカルボン酸エステルを挙げることができるがこれに限定されない。なお、既に述べたように上記接着剤は、主剤と硬化剤の2液タイプとして構成されるが、主剤で使用される溶剤成分と硬化剤で使用される溶剤成分はそれぞれ独立に選択され、同一でも異なっていてもよい。
なお、透明接着剤組成物はこれに限らず、水性型、溶液型、エマルジョン型、分散型等のいずれの組成物形態でもよく、又、その性状は、フィルム・シート状、粉末状、固形状等のいずれの形態でもよく、更に、接着機構については、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれの形態でもよい。
以上説明した接着剤組成物を例えば反射層61及び/又は透明密着層62上に塗布又は積層して乾燥硬化することにより透明接着剤層60を形成することができる。
[反射層]
図2の反射層61は、白色顔料を含む樹脂シート又は白色顔料を含むコート層(塗布膜や印刷膜)を形成した樹脂シートからなり、近赤外線を含む太陽電池モジュールへの入射光を反射する白色樹脂層である。反射層61を設けることで、裏面保護シート中の暗色インキ層が積層されていないセル領域において、太陽電池素子を透過した近赤外線を含む入射光が反射層にて反射し、太陽電池素子4に入射する(回収される)ことにより、太陽電池モジュール1の発電効率向上に寄与する。なお、本明細書では、樹脂をシート状に加工したものの名称として樹脂シートという用語を使用するが、この用語は、樹脂フィルムも含む概念とする
反射層61を構成する樹脂シートとしては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(四フッ化エチレン・エチレン共重合体)等のフッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル系樹脂等の樹脂シートを好ましく用いることができる。ここで、本実施形態では反射層61は太陽電池モジュール1における最外層に配置されるため、高い耐候性、バリア性、耐加水分解性が求められる。そのような観点から以上のうちでも、ETFEに代表されるフッ素系樹脂或いはPETに代表されるポリエステル系樹脂を用いることが特に好ましい。
反射層61は、近赤外線を反射する機能を有する必要がある。そのために、粒径が0.5μm以上1.5μm以下の白色顔料を含む白色樹脂層を用いることが好ましく、粒径が0.8μm以上1.2μm以下であることがより好ましい。又、反射層61においては、粒径が0.8μm以上1.2μm以下の白色顔料の粒子が、全白色顔料の粒子中の80質量%以上であることが好ましい。白色顔料の粒径及び配分比を上記の範囲にすることにより、白色樹脂層は近赤外線を効率よく反射するため、上記白色顔料は太陽電池モジュールの発電効率向上に寄与する。近赤外線を反射とは、750nm以上1500nm以下の波長領域において、平均反射率は40%以上が好ましく、60%以上が更に好ましい。
粒径が0.5μm以上1.5μm以下の白色顔料の代表例は酸化チタンであり、本発明においても、白色顔料として、酸化チタンを用いることが好ましい。ここで、酸化チタンには表面処理された酸化チタンも含まれる。
含水酸化チタンを原料とし、そこに酸化チタン分に対して酸化アルミニウム換算で0.1質量%以上0.5質量%以下のアルミニウム化合物と炭酸カリウム換算で0.1質量%以上0.5質量%以下のカリウム化合物、及び、酸化亜鉛換算で0.2質量%以上1.0質量%以下の亜鉛化合物を添加し、乾燥、焙焼することによって製造することができる。
反射層61の製造方法については、例えば、樹脂シート上に白色顔料を含むコート層を形成する方法、樹脂シート中に白色顔料を練り込む方法が挙げられる。いずれも、特に限定はなく従来公知の方法により製造することができる。
樹脂シート上に白色顔料を含むコート層(塗布膜や印刷膜)を形成する場合は、通常の塗料用ないしインキ用ビヒクルを主成分とし、これに、白色顔料を添加し、更に、必要ならば、紫外線吸収剤、架橋剤、その他の添加剤を任意に添加し、塗料ないしインキ組成物を調整し、基材フィルムの表面に、通常のコ−ティング法或いは印刷法等を用いて塗布ないし印刷し、その塗布膜或いは印刷膜を形成することができる。
樹脂シート中に白色顔料を練り込む場合は、樹脂シートを構成する樹脂を主成分とし、これに、白色顔料を添加し、更に、必要ならば、その他等の添加剤を任意に添加し、樹脂組成物を調整し、例えば、押し出し法、Tダイ法等のフィルム形成法により、フィルムないしシートを製造し、白色顔料を練り込み加工してなるシートを製造することができる。
[透明密着層]
透明密着層62は、エチレン−酢酸ビニルアルコール共重合体樹脂(EVA樹脂)、又はポリエチレン等のポリオレフィンを使用した背面封止材層5と、裏面保護シート6との接着性を向上させる機能を有する。又、透明密着層62には、反射層61で反射された近赤外線を透過するものであること、又、意匠性の要請より透明若しくは半透明であることが求められる。このような観点から透明密着層62には、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いることが好ましい。なお、「全光線を透過」とは、全光線透過率が80%以上である。
[その他の層]
裏面保護シート6には、本発明の効果を害さない範囲で、その他の層を設けてもよい。例えば、上記の反射層61の更に外側にフッ素系樹脂やポリエチレンテレフタレート(PET)等からなる耐候層(図示せず)を更に設けてもよい。この場合は意匠性向上のために耐候層を黒色としてもよい。或いは、反射層61と透明密着層62の間に、例えば裏面保護シート6の強度を増すための他の透明な補強層(図示せず)を設けてもよい。
裏面保護シートにその他の層を設ける場合には、各層を接着するための接着層が複数の位置に形成される場合がある。このとき透明密着層62と透明接着剤層60の間に配置される各層が透明であれば、複数の接着層のうち、反射層61よりも透明密着層側にある任意の接着層を透明接着剤層60とすることにより、十分な耐候性及び耐久性を備え、太陽電池モジュールの発電効率の向上に充分に寄与しうる裏面保護シートとすることができる。このような裏面保護シートも本発明の範囲である。
<太陽電池モジュール用の裏面保護シートの製造方法>
本実施形態の太陽電池モジュール用の裏面保護シートの製造方法は特に限定されるものではない。裏面保護シート6は、例えば顔料成分の濃度の異なる暗色インキを二種用意し、反射層(又は透明密着層)上に当該暗色インキをそれぞれ重ねて塗布することにより暗色インキ層及び中間層を積層し、透明接着剤層を介して透明密着層(又は反射層)を積層し、ドライラミネート加工により製造することができる。
また、裏面保護シート6は、反射層(又は透明密着層)に暗色インキを塗布し、暗色インキを乾燥しない状態で透明接着剤を塗布し、透明密着層(又は反射層)を積層し、ドライラミネート加工することにより製造することもできる。透明接着剤を塗布する時には暗色インキ及び透明接着剤はまだ乾燥していない状態である。そのため、透明接着剤の塗布時に、暗色インキ層に含まれる顔料成分の一部が塗布された透明接着剤に移行する。透明接着剤は塗布後すぐに乾燥処理を行うため、透明接着剤に移行した顔料成分の一部が透明接着剤層全体に分散する前に、暗色インキ層上に顔料成分の一部を含む新たな層として中間層が積層される。このように本実施形態の裏面保護シートを製造することで、暗色インキを塗布する工程と透明接着剤を塗布する工程を同一の工程内(インライン)で行うことができるため、生産性の観点から特に良好である。
以下、実施例、比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例等に限定されるものではない。
本実施形態に係る裏面保護シートの拡散反射率及び本実施形態に係る裏面保護シートを積層した太陽電池モジュールの変換特性を評価するために、以下に示す方法で接着剤を製造した。
<近赤外線透過性暗色インキ(インキ1−1)>
[主剤]
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えた丸底フラスコに数平均分子量1000の脂肪族ポリカーボネートジオール(50質量部)と、1,6ヘキサンジオール(70質量部)と、1,8−オクタンジオール(30質量部)と、イソホロンジイソシアネート(IPDI)(176.6質量部)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)のトリメチロールプロパン(TMP)アダクト変性物(10質量部)と、酢酸エチル(333.6質量部)を仕込み、窒素ガス導入下にて、赤外線吸収スペクトルにて2270cm−1のイソシアネートの吸収が消失するまで加熱環流させ、グリコール変性量:10%、IPDI変性量:2%の実施例1の主剤樹脂を調整した。尚、本実施例において、グリコール変性量とは、上記の主剤樹脂成分の全成分質量に対するアルキレンジオール化合物(本実施例においては、1,6ヘキサンジオールとオクタンジオールの混合物)の質量(質量比%)をいい、IPDI変性量とは、上記の主剤の樹脂成分の全成分質量に対する変性イソシアネート化合物(本実施例においては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)のトリメチロールプロパン(TMP)アダクト変性物)の質量(質量比%)をいう。
グリコール変性量を10%及びIPDI変性量を3%となるように、1,6ヘキサンジオールと1,8−オクタンジオールの合計添加量、及び、イソホロンジイソシアネート(IPDI)のトリメチロールプロパン(TMP)アダクト変性物の添加量を適宜調整した。
[硬化剤]
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のヌレート体(40質量部)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)のトリメチロールプロパン(TMP)アダクト変性物(60質量部)とからなる硬化剤を調整した。又、ポリイソシアネート化合物のNCO価と架橋性主剤樹脂のOH価の比であるNCO/OH比を1.0とした。
顔料:ベンズイミダゾロン系顔料(PigmentBrown25、粒径0.08μm)、非晶質型フタロシアニン系顔料青(PigmentBlue15、粒径0.15〜0.20μm)
溶剤:酢酸エチル
上記主剤、上記硬化剤、上記ベンズイミダゾロン系顔料及び上記非晶質型フタロシアニン系顔料(ベンズイミダゾロン系顔料とフタロシアニン系顔料との含有量比が52.5:47.5、主剤の樹脂成分100質量部に対して顔料成分が40質量部)を、上記溶剤に溶解させてそれをインキ1−1とした。
<近赤外線透過性暗色インキ(インキ1−2)>
主剤の樹脂成分100質量部に対して顔料成分を20質量部とした以外は、インキ1−1と同様に製造し、それをインキ1−2とした。
<暗色インキ(インキ2−1)>
[主剤]
窒素雰囲気下、攪拌機、窒素導入管を備えたフラスコに、エチレングリコール(32.3質量部)、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(270.8質量部)、1,6−ヘキサンジオール(122.9質量部)、アジピン酸(228.1質量部)、イソフタル酸(664質量部)を加え、180℃から220℃にて窒素にてバブリングさせ、酸価2mgKOH/gまで反応させ、酢酸エチル(860質量部)を加え、ポリエステルジオールHの50%溶液を得た。得られた樹脂のOH価は、32mgKOH/gであり、数平均分子量は約3500であった。
窒素雰囲気下、攪拌機を備えたフラスコに数平均分子量1000の脂肪族ポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ社製、商品名「デュラノールT5651」以下、「PDC1000」と略す。)を100質量部、上記ポリエステルジオールH(50質量部)、1,6−ヘキサンジオール(2質量部)、イソホロンジイソシアネート(23.8質量部)、酢酸エチル(175.8質量部)を加え、赤外線吸収スペクトルにて、2270cm−1のイソシアネートの吸収が消失するまで加熱還流させ、ポリウレタンジオールの50%溶液を得た。得られた樹脂のOH価は、14mgKOH/gであり、数平均分子量は約8000であった。
上記のポリウレタンジオール100質量部と脂肪族ポリカーボネートジオール(B)(PDC1000)の15質量部を混合して主剤を調整した。なお硬化剤は、インキ1−1と同様のものを用いた。
溶剤:酢酸エチル
上記主剤(固形分率50質量%)、上記硬化剤(固形分率10質量%)、ジオキサジン化合物16.7質量%(主剤の樹脂成分100質量部に対して顔料成分が20質量部)
<暗色インキ(インキ2−2)>
主剤の樹脂成分100質量部に対して顔料成分を10質量部とした以外は、インキ2−1と同様に製造し、それをインキ2−2とした。
<透明接着剤>
溶剤:酢酸エチル
上記インキ2−1の主剤と上記インキ2−1の硬化剤と上記溶剤を質量比で18:3.4:5.4で調整し、それを透明接着剤とした。
[裏面保護シートの製造]
(実施例1)
白PET(東レ社製白PET、188μm)フィルムの表面に、インキ1−1をバーコーターにて3.0g/m塗工し、塗工されたインキ液を120℃で2分間乾燥させて基材表面に暗色インキ層を形成した。その後、暗色インキ層の表面にインキ1−2をバーコーターにて2.0g/m塗工し、塗工されたインキ液を120℃で2分間乾燥させて暗色インキ層上に中間層を形成した。そして乾燥直後の中間層表面に透明接着剤をグラビアコートし(塗布量は5.0g/m)、厚み5.0μm(乾燥状態)の接着剤層を、その上にポリエチレン樹脂(60μm)を積層し、45℃〜55℃、168時間のエージング処理をして過熱硬化させることにより裏面保護シートを製造した。
(実施例2)
実施例1において、インキ1−1の代わりにインキ2−1を、インキ1−2の代わりにインキ2−2を用いた以外には実施例1と同様に裏面保護シートを製造した。
(実施例3)
白PET(東レ社製白PET、188μm)フィルムの表面に、インキ1−1をバーコーターにて4.0g/m塗工し、塗工されたインキ液の乾燥前に暗色インキ層表面に透明接着剤をグラビアコートし(塗布量は5.0g/m)、厚み5.0μm(乾燥状態)の接着剤層を、その上にポリエチレン樹脂(60μm)を積層し、45℃〜55℃、168時間のエージング処理をして過熱硬化させることにより裏面保護シートを製造した。なお、層構成の断面をSEM及びEDXで確認したところ、暗色インキ層上に顔料成分の一部を含む新たな層として中間層が積層されていることが確認された。なお、当該中間層の顔料成分の濃度はEDX測定により得られた、顔料由来のピーク比で確認したところ、樹脂成分100質量部に対して2.0〜5.0質量部であった。
(比較例1)
白PET(東レ社製白PET、188μm)フィルムの表面に、インキ1−1をバーコーターにて3.0g/m塗工し、塗工されたインキ液を120℃で2分間乾燥させて基材表面に暗色インキ層を形成した。また、ポリエチレン樹脂(60μm)の表面に透明接着剤をグラビアコートし(塗布量は5.0g/m)、厚み5.0μm(乾燥状態)白PETの暗色インキ層形成側に合わせて積層し、45℃〜55℃、168時間のエージング処理をして過熱硬化させることにより裏面保護シートを製造した。
(比較例2)
比較例1において、インキ1−1の代わりにインキ2−1を用いて暗色インキ層の表面に中間層を形成したこと以外には比較例2と同様に裏面保護シートを製造した。
<意匠性試験>
実施例及び比較例に係る裏面保護シート表面の色味を目視で観察したところ、実施例1、3及び比較例1については、太陽電池用素子(PVG−S社製N型6インチ単結晶両面受光タイプ)に近い色味であったのに対し、実施例2及び比較例2については太陽電池用素子に比べ若干紫がかった色味であった。そのため、実施例1及び3は意匠性の面でも特に優れた裏面保護シートであることが分かる。
[太陽電池モジュールの製造]
実施例及び比較例の裏面保護シートを用いて、太陽電池モジュール評価用試料を製造した。透明前面基板としては、白板半強化ガラス(JPT3.2 180mm×180mm×3.2mm)、を用いた。太陽電池素子としては、PVG−S社製N型6インチ単結晶両面受光タイプの1セルを用いた。封止材層としては、エチレン−酢酸ビニルアルコール共重合体樹脂(EVA)450μmを用いた。各部材を、透明前面基板/前面封止材層/太陽電池素子/背面封止材層/裏面保護シートの順で積層し、下記のラミネート条件で、真空加熱ラミネート処理を行い、それぞれの実施例、比較例について太陽電池モジュール評価用試料を得た。
(ラミネート条件)
真空引き:5.0分
加圧(0kPa〜100kPa):1.0分
圧力保持(100kPa):10.0分
温度165℃
<PV特性試験>
各試料の初期の出力を測定することにより、それぞれのPV特性を評価した。具体的には、ソーラーシュミレータ(英弘精機株式会社製EWXS−300S−50)を用いて、セル裏面温度25℃、照度100mW/cmの条件で行った。測定結果と評価結果を表1に示す。
Figure 0006464890
表1から、実施例の裏面保護シートを積層した各モジュールは、比較例の裏面保護シートを積層した各モジュールと比べ、特にIscの値が高く、優れた発電効率を発揮しうるものであることが分かる。これは、暗色インキ層と、透明接着剤層との間に暗色インキ層よりも顔料濃度が低い中間層が設けられたことにより、拡散反射率の低下が抑制されたものと推認される。以上から、暗色インキ層と透明接着剤層との間に中間層を新たに設けることで、暗色の色味を十分に有する裏面保護シートでありながら、拡散反射率の低下をも抑制し、優れた発電効率を発揮しうる裏面保護シートであることが分かる。
1 太陽電池モジュール
2 透明前面基板
3 前面封止材層
4 太陽電池素子
5 背面封止材層
6 裏面保護シート
60 透明接着剤層
61 反射層
62 透明密着層
63 暗色インキ層
64 中間層

Claims (6)

  1. 全光線を透過する透明密着層と、
    750nm以上1500nm以下の近赤外線を反射する反射層と、を含む複数の層を積層してなる太陽電池モジュール用の裏面保護シートであって、
    前記透明密着層と前記反射層との間には、
    暗色インキ層と、中間層と、透明接着剤層がこの順で積層されていて、
    前記暗色インキ層及び前記中間層は、樹脂成分と、波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する顔料成分と、を含み、
    前記暗色インキ層に含まれる顔料成分の濃度が、前記暗色インキ層に含まれる樹脂成分100質量部に対して20質量部以上50質量部以下であり、
    前記中間層に含まれる顔料成分の濃度が、前記暗色インキ層に含まれる顔料成分の濃度未満である裏面保護シート。
  2. 前記暗色インキ層及び前記中間層に含まれる顔料成分が、オキサジン系顔料を含んでなる顔料成分である請求項1に記載の裏面保護シート。
  3. 前記暗色インキ層及び前記中間層に含まれる顔料成分が、ベンズイミダゾロン系顔料及びフタロシアニン系顔料を含んでなる顔料成分である請求項1に記載の裏面保護シート。
  4. 前記ベンズイミダゾロン系顔料と前記フタロシアニン系顔料との含有量比が、質量比で40:60〜70:30の範囲にある請求項3に記載の裏面保護シート。
  5. 前記暗色インキ層が前記透明密着層及び/又は前記反射層の一部のみに積層されている請求項1から4のいずれかに記載の裏面保護シート。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の裏面保護シートを積層してなる太陽電池モジュール。
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