JP6464584B2 - 永久磁石同期電動機の回転子、永久磁石同期電動機及び永久磁石同期電動機装置 - Google Patents

永久磁石同期電動機の回転子、永久磁石同期電動機及び永久磁石同期電動機装置 Download PDF

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本発明は、永久磁石同期電動機の回転子、永久磁石同期電動機及び永久磁石同期電動機装置に関する。
一般に、電動機は、全閉自冷形と呼ばれる一部の電動機を除き、冷却用のファンを設けている。
従来の電動機として、例えば、特許文献1に示すものが知られている。特許文献1に示す電動機は、軸方向の両端が閉鎖された筐体と、筐体内に設けられた固定子と、固定子の内周側に配置され、固定子と同軸に設けられた回転軸を有する回転子と、筐体の軸方向の一方の端部に取り付けられたファンケースとを備えている。そして、回転軸のファンケースと反対側の端部には、駆動対象物や回転軸を駆動する駆動伝達装置が接続され、その一方、回転軸のファンケース側の端部には、冷却用のファンが取り付けられ、この冷却用のファンがファンケース内に収容されている。この冷却用のファンは、電動機を筐体の外部から冷却するものである。
しかしながら、この特許文献1に示された電動機においては、冷却用のファン及びファンケースが必要であり、電動機の全長が長くなってしまうという、問題がある。また、冷却用のファンを回転軸に固定するための構造が必要となり、部品点数が多くなるとともに、製造工数も多く、製造コストが高くなってしまう、という問題がある。
また、従来の他の電動機として、例えば、特許文献2に示すものも知られている。この特許文献2に示す電動機は、密閉空間内に設けられる固定子及び回転子を備えた電動機であって、回転子の長手方向の両側を連通する通風路とハウジングに設けられた通風路とを有し、ハウジング内に風を循環させるために回転子端面に軸流ファンを備え、密閉空間内の空気の循環を可能な構成としている。
しかしながら、特許文献2に示す電動機は誘導電動機であって永久磁石同期電動機ではない。このため、特許文献2に示す誘導電動機の構造を永久磁石同期電動機に適用して電動機内部の空気を攪拌することは適切ではない。特に、誘導電動機の場合には、回転子から発生する熱が電動機の中で最も高温になり、二次導体及び回転子鉄心の損失が大きいため、回転子端面に軸流ファンを備え、密閉空間内において回転子の長手方向の両側を連通する通風路とハウジングに設けられた通風路とに風を循環させて、特に回転子及び二次導体から熱を奪うようにしている。永久磁石同期電動機の場合には、誘導電動機と異なり、回転子の発熱はあまり大きくなく、特に、固定子巻線近傍が高温になることから、特許文献2に示す誘導電動機の構造を永久磁石同期電動機に適用して密閉空間内の空気の攪拌を行うことは適切ではない。
また、従来の他の電動機装置として、例えば、特許文献3に示すものも知られている。特許文献3に示す電動機装置は、電動機を制御する制御装置を内蔵した電動機装置であり、回転子の軸方向の両端面に冷却ファンが固定されている。そして、電動機装置には、冷却ファンによる第一の冷却風が通る第一の冷却風通路と、冷却ファンによる第二の冷却風が通る第二の冷却風通路とが形成されており、それら第一の冷却風及び第二の冷却風によってインバータ装置(制御装置)を冷却するようにしている。
しかしながら、特許文献3に示す電動機にあっても、冷却ファンを回転子に固定するための構造が必要となり、部品点数が多くなるとともに、製造工数も多く、製造コストが高くなってしまう、という不都合がある。
特開2013−17276号公報 特開2012−200067号公報 特開2013−255296号公報
従って、本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、冷却ファンなどの特別な装置を設けなくても、冷却ファンを設けた場合と同等の機能を有する永久磁石同期電動機の回転子、永久磁石同期電動機及び永久磁石同期電動機装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のある態様は、回転軸に固定される円筒形の回転子コアと、回転子コアの軸方向に貫通して形成されるとともに、回転子コアの周方向に配設された複数の回転子スロットと、複数の回転子スロットに挿入され、周方向に形成される複数の磁極を構成する複数の永久磁石とを備え、前記複数の磁極の各々は、一対の永久磁石を回転子コアの回転中心に向かってV字状に配置して構成され、各磁極を構成する一対の永久磁石は、少なくとも一方の永久磁石が前記回転子コアの軸方向長さよりも長い軸方向長さを有し、回転子コアの軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石は、その軸方向端部が前記回転子コアの軸方向端面から突出するよう配置されており、一対の永久磁石のうち前記回転子コアの軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石は、複数の磁極間において、回転子コアの回転方向に対して同じ方向に位置している永久磁石同期電動機の回転子を要旨とする。
また、本発明の別の態様は、前述の永久磁石同期電動機の回転子を備えている永久磁石同期電動機を要旨とする。
更に、本発明の別の態様は、前述の永久磁石同期電動機と、永久磁石同期電動機を制御する制御回路を構成する複数の電子部品が実装された回路基板と、永久磁石同期電動機及び回路基板を収納する筐体とを備える永久磁石同期電動機装置を要旨とする。
本発明に係る永久磁石同期電動機の回転子、永久磁石同期電動機及び永久磁石同期電動機装置によれば、冷却ファンなどの特別な装置を設けなくても、冷却ファンを設けた場合と同等の機能を有する永久磁石同期電動機の回転子、永久磁石同期電動機及び永久磁石同期電動機装置を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る永久磁石同期電動機装置を模式的に示す断面図である。 図1に示す永久磁石同期電動機装置に用いられる永久磁石同期電動機の一極分の構造を示す図である。 図1に示す永久磁石同期電動機装置に用いられる永久磁石同期電動機の回転子の周方向の一カ所を軸方向に切断して直線状に開いた形状を、回転子の径方向外側から見た図である。 永久磁石同期電動機装置において、各磁極を構成する一対の永久磁石が回転子コアの軸方向長さと同一の軸方向長さを有し、それぞれの永久磁石の軸方向端部が回転子コアの軸方向端面に一致するように配置されている場合の発熱状態を模式的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る永久磁石同期電動機装置を模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る永久磁石同期電動機装置を模式的に示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る永久磁石同期電動機装置を模式的に示す断面図である。 図7に示す永久磁石同期電動機装置に用いられる回転子の一極分の構造を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る永久磁石同期電動機装置は、図1乃至図3に示されており、永久磁石同期電動機装置1は、永久磁石同期電動機(以下、単に電動機という)10と、電動機10を制御する制御回路を構成する複数の電子部品31が実装された回路基板30と、電動機10及び回路基板30を収納する筐体40とを備えている。
ここで、電動機10は、固定子11と、この固定子11の内周側に所定のエアギャップを設けて対向している回転子12とを備えている。回転子12は、回転軸13に固定されている。
固定子11は、複数枚の固定子用鋼板を軸方向に積層してなる中空円筒状の固定子コア14と、この固定子コア14の内周面に円周方向に等間隔に形成され、軸方向に貫通している複数の固定子スロット15と、これら固定子スロット15の間に形成された複数のティース16とを備えている。そして、各ティース16には、固定子コイル17が巻かれて装着されている。
また、回転子12は、回転軸13に固定される、複数枚の電磁鋼板を軸方向に積層してなる回転子コア18と、回転子コア18の軸方向に貫通して形成されるとともに、周方向に配設された複数の回転子スロット19a,19bと、複数の永久磁石21a,21bとを備えている。
複数の永久磁石21a,21bは、図2及び図3に示すように、複数の回転子スロット19a,19bに挿入され、回転子コア18の周方向に形成される複数の磁極20を構成している。周方向に隣り合う磁極20同士は、互いに異極性となっている。各永久磁石21a,21bは、希土類磁石で構成されている。
そして、各磁極20は、図2に示すように、一対の永久磁石21a,21bを回転子コアの回転中心に向かってV字状に配置して構成されている。
また、各磁極20を構成する一対の永久磁石21a,21bは、図3に示すように、一方の永久磁石21aが、回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有し、他方の永久磁石21bが、回転子コアの軸方向長さと同一の軸方向長さを有する。そして、一方の永久磁石21aは、軸方向一端部21cのみが回転子コア18の軸方向一端面18aから突出し、軸方向他端部が回転子コア18の軸方向他端面18bと面一になるように配置されている。また、他方の永久磁石21bは、軸方向一端部及び軸方向他端部が回転子コア18の軸方向一端面18a及び軸方向他端面18bと面一になるように配置されている。そして、一方の永久磁石21aは、複数の磁極20間において、回転子コア18の回転方向R(図2参照)に対して同じ方向(図2においては上方)に位置している。
また、回転子コア18の軸方向一端面18aのみから突出する一方の永久磁石21aの軸方向一端部21cは、図1に示すように、筐体40内に収納された回路基板30側に配置されている。
また、複数の電子部品31が実装された回路基板30は、インバータ機能を有し、電動機10の回転速度の制御等を行うものであり、筐体40を構成する後述のブラケット42に固定されている。
更に、筐体40は、図1に示すように、電動機10の固定子コア14が接触した形で電動機10を内部に収納するフレーム41と、回路基板30を内部に収納するブラケット42とを備えている。これらフレーム41及びブラケット42は、外周部で接合されて、電動機10及び複数の電子部品31を実装した回路基板30を収納する内部を密閉空間としている。フレーム41及びブラケット42の材質は、熱伝導性がよく、また加工が容易なアルミ材が好適である。そして、電動機10の回転軸13は、その先端(図1における左端)が第1軸受43によって筐体40のブラケット42に回転可能に支持され、後端側が第2軸受44によって筐体40のフレーム41に回転可能に支持されている。回路基板30は、前述の密閉空間において回転軸13の左端側に配置され、電動機10は、前述の密閉空間において回転軸13の略中央部に配置される。回転軸13の後端部には、図示しない駆動対象物が接続される。
次に、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1の動作を説明する。
固定子コイル17が励磁されると、固定子11内に回転磁界が発生し、回転子12がこの回転磁界と同じ速度で回転する。これにより、回転軸13が回転し、回転軸13の後端に接続された駆動対象物が回転する。
ここで、固定子コイル17が励磁されるときには、図4に示すように、回路基板30に実装された複数の電子部品31のうち特にインバータ素子などの発熱部品が矢印h2で示すように発熱し、また、固定子コイル17も矢印h1で示すように発熱する。発熱部品が発熱すると、発熱部品自身が温度上昇するが、その熱がブラケット42を介して外部に放熱されるため、発熱部品自身の温度上昇はある程度抑制される。また、固定子コイル17が発熱すると、固定子コイル17自身が温度上昇するが、その熱が固定子コア14及びフレーム41を介して外部に放熱されるため、固定子コイル17自身の温度上昇はある程度抑制される。
しかし、図4に示すように、各磁極20を構成する一対の永久磁石21a,21bが回転子コア18の軸方向長さと同一の軸方向長さを有し、それぞれの永久磁石21a,21bの軸方向端部が回転子コア18の軸方向端面に一致するように配置されている場合には、回転子12が回転しても密閉空間内の空気を攪拌することができない。このため、発熱部品の発熱によって発熱部品周囲の温度が上昇し、発熱部品と発熱部品の周囲にある電解コンデンサなどの電子部品との間及び発熱部品の周囲とその周囲以外の密閉空間内との間に温度差が生じてしまう。発熱部品と発熱部品の周囲にある電解コンデンサなどの電子部品との間に温度差が生じてしまうと、これら部品の寿命を精度よく把握することが困難となる。また、密閉空間内の空気を攪拌できないので、固定子コイル17の周囲の温度も上昇し、固定子コイル17の固定子コア14と接していない部分の温度が上昇し、固定子コイル17の固定子コア14内部と固定子コア14外部との間及び固定子コイル17の周囲とその周囲以外の密閉空間内との間に温度差が生じてしまうことになる。固定子コイル17の固定子コア14内部と固定子コア14外部との間に温度差が生じると、固定子コイル17の固定子コア14内部と固定子コア14外部との間に経年変化の格差が生じることになる。
これに対して、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1の場合には、一方の永久磁石21aは、軸方向一端部21cが回転子コア18の軸方向一端面18aから突出し、かつ、一方の永久磁石21aの軸方向一端部21cは、筐体40内に収納された回路基板30側に配置されている。このため、回転子12が回転すると、回転子コア18の軸方向一端面18aから突出している一方の永久磁石21aの軸方向一端部21cも回転し、これにより、筐体40の密閉空間内において空気が適切に攪拌されて、固定子コイル17の回路基板30側の固定子コア14外部近傍に図1の矢印Aで示す空気の対流が発生することになる。また、筐体40の密閉空間内において、回路基板30に実装されている発熱部品の周囲に図1の矢印Bで示す空気の対流が発生することになる。
固定子コイル17の固定子コア14外部近傍に図1の矢印Aで示す空気の対流が発生すると、固定子コイル17の固定子コア14外部近傍の熱の停滞が回避され、固定子コイル17の固定子コア14内部と固定子コア14外部との間及び固定子コイル17の周囲とその周囲以外の密閉空間内との間に温度差が生じることを回避することができるとともに、固定子コイル17を冷却することができる。
また、発熱部品の周囲に図1の矢印Bで示す空気の対流が発生すると、発熱部品の周囲の熱の停滞が回避され、発熱部品周囲の温度上昇が回避され、発熱部品の周囲にある電解コンデンサなどの電子部品の温度上昇も回避され、発熱部品と発熱部品の周囲にある電解コンデンサなどの電子部品との間及び発熱部品の周囲とその周囲以外の密閉空間内との間に温度差が生じることを回避することができるとともに、発熱部品を冷却することができる。
また、密閉空間内で対流する空気は、筐体40内の全般にわたるので、筐体40を構成するフレーム41及びブラケット42の全体から有効に熱を外部へ放散させることができる。
このため、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1においては、回転子コア18の軸方向一端面18aから突出している一方の永久磁石21aの軸方向一端部21cが冷却ファンと同等の機能を持つので、冷却ファンなどの特別な装置を設けなくても、冷却ファンを設けた場合と同等の機能を有する永久磁石同期電動機装置1を提供することができる。これにより、製造コストの安価な永久磁石同期電動機装置1を提供できる。
また、筐体40は、電動機10を内部に収納するフレーム41と、回路基板30を内部に収納するブラケット42とを備え、これらフレーム41及びブラケット42は、外周部で接合されて、電動機10及び複数の電子部品31を実装した回路基板30を収納する内部を密閉空間としている。このため、回路基板30及び電動機10を防塵、防水のために樹脂などでモールドする必要はなく、製造コストを安価にすることができる。
なお、回転子コア18の軸方向の一端面18aから突出している一方の永久磁石21aの軸方向一端部21cの突出量は、大きければ大きいほど空気の対流を促進することができるので、大きい方が好ましい。一方、回転子12の回転速度が速くなるに従い、風の流れは速くなり空気の対流を促進するので、回転子12の回転速度を速くすることが好ましいが、回転子12の回転速度を速くすると、騒音の問題が生じてくる。従って、回転子コア18の軸方向一端面18aから突出している一方の永久磁石21aの軸方向一端部21cの突出量を、回転子2の回転速度にあわせて調整することが好ましい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る永久磁石同期電動機装置について、図5を参照して説明する。図5において、図1に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
図5に示す本発明の第2実施形態に係る永久磁石同期電動機装置1は、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1と基本的構成は同様であり、永久磁石同期電動機(以下、単に電動機という)10と、電動機10を制御する制御回路を構成する複数の電子部品31が実装された回路基板30と、電動機10及び回路基板30を収納する筐体40とを備えている。
そして、電動機10は、固定子11と、この固定子11の内周側に所定のエアギャップを設けて対向している回転子12とを備えている。回転子12は、回転軸13に固定されている。
ここで、回転子12は、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1に用いられる回転子12と同様に、回転軸13に固定される、複数枚の電磁鋼板を軸方向に積層してなる回転子コア18と、回転子コア18の軸方向に貫通して形成されるとともに、周方向に配設された複数の回転子スロット19a,19b(図2参照)と、複数の永久磁石21a,21bとを備えている。
複数の永久磁石21a,21bは、複数の回転子スロット19a,19bに挿入され、回転子コア18の周方向に形成される複数の磁極20を構成している。周方向に隣り合う磁極20同士は、互いに異極性となっている。
そして、各磁極20は、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1に用いられる回転子12と同様に、一対の永久磁石21a,21bを回転子コア18の回転中心に向かってV字状に配置して構成されている。
また、各磁極20を構成する一対の永久磁石21a,21bは、一方の永久磁石21aが、回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有し、他方の永久磁石21bが、回転子コアの軸方向長さと同一の軸方向長さを有する。そして、一方の永久磁石21aは、軸方向一端部21cのみが回転子コア18の軸方向一端面18aから突出し、軸方向他端部が回転子コア18の軸方向他端面18bと面一になるように配置されている。また、他方の永久磁石21bは、軸方向一端部及び軸方向他端部が回転子コア18の軸方向一端面18a及び軸方向他端面18bと面一になるように配置されている。そして、一方の永久磁石21aは、複数の磁極20間において、回転子コア18の回転方向R(図2参照)に対して同じ方向(図2においては上方)に位置している。
ここで、回転子コア18の軸方向一端面18aのみから突出する一方の永久磁石21aの軸方向一端部21cは、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1と異なり、図5に示すように、筐体40内に収納された回路基板30側と反対側に配置されている。
この第2実施形態の永久磁石同期電動機装置1によれば、一方の永久磁石21aは、軸方向一端部21cが回転子コア18の軸方向一端面18aから突出し、かつ、一方の永久磁石21aの軸方向一端部21cは、筐体40内に収納された回路基板30側と反対側に配置されている。このため、回転子12が回転すると、回転子コア18の軸方向一端面18aから突出している一方の永久磁石21aの軸方向一端部21cも回転し、これにより、筐体40の密閉空間内において空気が適切に攪拌されて、固定子コイル17の回路基板30側と反対側の固定子コア14外部近傍に図1の矢印Cで示す空気の対流が発生することになる。
固定子コイル17の固定子コア14外部近傍に図1の矢印Cで示す空気の対流が発生すると、固定子コイル17の固定子コア14外部近傍の熱の停滞が回避され、固定子コイル17の固定子コア14内部と固定子コア14外部との間及び固定子コイル17の周囲とその周囲以外の密閉空間内との間に温度差が生じることを回避することができるとともに、固定子コイル17を冷却することができる。
また、密閉空間内で対流する空気は、筐体40内の全般にわたるので、筐体40を構成するフレーム41及びブラケット42の全体から有効に熱を外部へ放散させることができる。
このため、第2実施形態の永久磁石同期電動機装置1においても、回転子コア18の軸方向一端面18aから突出している一方の永久磁石21aの軸方向一端部21cが冷却ファンと同等の機能を持つので、冷却ファンなどの特別な装置を設けなくても、冷却ファンを設けた場合と同等の機能を有する永久磁石同期電動機装置1を提供することができる。
また、第3よりは永久磁石を安価に製造できる。
なお、回転子コア18の軸方向一端面18aから突出している一方の永久磁石21aの軸方向一端部21cの突出量は、第1実施形態の永久磁石21aの突出量と同様に、回転子12の回転速度にあわせて調整することが好ましい。
また、筐体40は、第1実施形態の筐体40と同様に、電動機10を内部に収納するフレーム41と、回路基板30を内部に収納するブラケット42とを備え、これらフレーム41及びブラケット42は、外周部で接合されて、電動機10及び複数の電子部品31を実装した回路基板30を収納する内部を密閉空間としている。このため、回路基板30及び電動機10を防塵、防水のために樹脂などでモールドする必要はなく、製造コストを安価にすることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る永久磁石同期電動機装置について、図6を参照して説明する。図6において、図1に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
図6に示す本発明の第3実施形態に係る永久磁石同期電動機装置1は、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1と基本的構成は同様であり、永久磁石同期電動機(以下、単に電動機という)10と、電動機10を制御する制御回路を構成する複数の電子部品31が実装された回路基板30と、電動機10及び回路基板30を収納する筐体40とを備えている。
そして、電動機10は、固定子11と、この固定子11の内周側に所定のエアギャップを設けて対向している回転子12とを備えている。回転子12は、回転軸13に固定されている。
ここで、回転子12は、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1に用いられる回転子12と同様に、回転軸13に固定される、複数枚の電磁鋼板を軸方向に積層してなる回転子コア18と、回転子コア18の軸方向に貫通して形成されるとともに、周方向に配設された複数の回転子スロット19a,19b(図2参照)と、複数の永久磁石21a,21bとを備えている。
複数の永久磁石21a,21bは、複数の回転子スロット19a,19bに挿入され、回転子コア18の周方向に形成される複数の磁極20を構成している。周方向に隣り合う磁極20同士は、互いに異極性となっている。
そして、各磁極20は、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1に用いられる回転子12と同様に、一対の永久磁石21a,21bを回転子コアの回転中心に向かってV字状に配置して構成されている。
また、各磁極20を構成する一対の永久磁石21a,21bは、一方の永久磁石21aが、回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有し、他方の永久磁石21bが、回転子コアの軸方向長さと同一の軸方向長さを有する。
ここで、一方の永久磁石21aは、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1と異なり、その軸方向両端部21c、21dが回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出するよう配置されている。
他方の永久磁石21bは、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1と同様に、軸方向一端部及び軸方向他端部が回転子コア18の軸方向一端面18a及び軸方向他端面18bと面一になるように配置されている。そして、一方の永久磁石21aは、複数の磁極20間において、回転子コア18の回転方向R(図2参照)に対して同じ方向(図2においては上方)に位置している。
この第3実施形態の永久磁石同期電動機装置1によれば、一方の永久磁石21aは、その軸方向両端部21c、21dが回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出するよう配置されている。そして、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出する永久磁石21aの軸方向両端部21c、21dは、筐体40内に収納された回路基板30側及び回路基板30側と反対側に配置されている。このため、回転子12が回転すると、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出している一方の永久磁石21aの軸方向両端部21c,21dも回転し、これにより、筐体40の密閉空間内において空気が適切に攪拌されて、固定子コイル17の回路基板30側の固定子コア14外部近傍に図6の矢印Dで示す空気の対流が発生し、また、固定子コイル17の回路基板30側と反対側の固定子コア14外部近傍に図6の矢印Fで示す空気の対流が発生することになる。また、筐体40の密閉空間内において、回路基板30側の発熱部品の周囲に図6の矢印Eで示す空気の対流が発生することになる。
固定子コイル17の固定子コア14外部近傍に図6の矢印Dで示す空気の対流及び図6の矢印Fで示す空気の対流が発生すると、固定子コイル17の固定子コア14外部近傍の熱の停滞が回避され、固定子コイル17の固定子コア14内部と固定子コア14外部との間及び固定子コイル17の周囲とその周囲以外の密閉空間内との間に温度差が生じることを回避することができるとともに、固定子コイル17を冷却することができる。
ここで、第3実施形態の永久磁石同期電動機装置1においては、固定子コイル17の制御基板30側の固定子コア14外部近傍に図6の矢印Dで示す空気の対流が発生し、また、固定子コイル17の制御基板30側と反対側の固定子コア14外部近傍に図6の矢印Fで示す空気の対流が発生する。このため、第3実施形態の永久磁石同期電動機装置1によれば、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1において、固定子コイル17の回路基板30側のみの固定子コア14外部近傍に図1の矢印Aで示す空気の対流が発生する場合や、固定子コイル17の回路基板30側と反対側のみの固定子コア14外部近傍に図5の矢印Cで示す空気の対流が発生する場合と比べて、固定子コイル17の冷却能力を高めることができる。
また、回路基板30側の発熱部品の周囲に図1の矢印Bで示す空気の対流が発生すると、発熱部品の周囲の熱の停滞が回避され、発熱部品周囲の温度上昇が回避され、発熱部品の周囲にある電解コンデンサなどの電子部品の温度上昇も回避され、発熱部品と発熱部品の周囲にある電解コンデンサなどの電子部品との間及び発熱部品の周囲とその周囲以外の密閉空間内との間に温度差が生じることを回避することができるとともに、発熱部品を冷却することができる。
そして、密閉空間内で対流する空気は、筐体40内の全般にわたるので、筐体40を構成するフレーム41及びブラケット42の全体から有効に熱を外部へ放散させることができる。
このため、第3実施形態の永久磁石同期電動機装置1においては、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出している一方の永久磁石21aの軸方向両端部21c、21dが冷却ファンと同等の機能を持つので、冷却ファンなどの特別な装置を設けなくても、冷却ファンを設けた場合と同等の機能を有する永久磁石同期電動機装置1を提供することができる。これにより、製造コストの安価な永久磁石同期電動機装置1を提供できる。
なお、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出している一方の永久磁石21aの軸方向両端部21c,21dの突出量は、第1実施形態の永久磁石21aの突出量と同様に、回転子12の回転速度にあわせて調整することが好ましい。
また、筐体40は、第1実施形態の筐体40と同様に、電動機10を内部に収納するフレーム41と、回路基板30を内部に収納するブラケット42とを備え、これらフレーム41及びブラケット42は、外周部で接合されて、電動機10及び複数の電子部品31を実装した回路基板30を収納する内部を密閉空間としている。このため、回路基板30及び電動機10を防塵、防水のために樹脂などでモールドする必要はなく、製造コストを安価にすることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る永久磁石同期電動機装置について、図7及び図8を参照して説明する。
図7及び図8に示す本発明の第3実施形態に係る永久磁石同期電動機装置1は、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1と基本的構成は同様であり、永久磁石同期電動機(以下、単に電動機という)10と、電動機10を制御する制御回路を構成する複数の電子部品31が実装された回路基板30と、電動機10及び回路基板30を収納する筐体40とを備えている。
そして、電動機10は、固定子11と、この固定子11の内周側に所定のエアギャップを設けて対向している回転子12とを備えている。回転子12は、回転軸13に固定されている。
ここで、回転子12は、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1に用いられる回転子12と同様に、回転軸13に固定される、複数枚の電磁鋼板を軸方向に積層してなる回転子コア18と、回転子コア18の軸方向に貫通して形成されるとともに、周方向に配設された複数の回転子スロット19a,19b(図2参照)と、複数の永久磁石21a,21bとを備えている。
回転子コア18は、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1に用いられる回転子12の回転子コア18と異なり、回転子コア18の軸方向両端にある電磁鋼板に、図7及び図8に示すように、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出するように一対の突起部22a,22bを折り曲げ形成してある。これら一対の突起部22a,22bは、回転子コア18の軸方向両端にある電磁鋼板の、電動機10の特性に影響しない箇所の一部に形成される。
複数の永久磁石21a,21bは、複数の回転子スロット19a,19bに挿入され、回転子コア18の周方向に形成される複数の磁極20を構成している。周方向に隣り合う磁極20同士は、互いに異極性となっている。
そして、各磁極20は、第1実施形態の永久磁石同期電動機装置1に用いられる回転子12と同様に、一対の永久磁石21a,21bを回転子コアの回転中心に向かってV字状に配置して構成されている。
また、各磁極20を構成する一対の永久磁石21a,21bは、回転子コア18の軸方向長さと同一の軸方向長さを有し、それぞれの永久磁石21a,21bの軸方向端部が回転子コア18の軸方向端面に一致するように配置されている。
この第4実施形態の永久磁石同期電動機装置1によれば、回転子コア18は、回転子コア18の軸方向両端にある電磁鋼板に、図7及び図8に示すように、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出するように一対の突起部22a,22bを折り曲げ形成してある。そして、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出する一対の突起部22a,22bは、筐体40内に収納された回路基板30側及び回路基板30側と反対側に配置されている。このため、回転子12が回転すると、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出している一対の突起部22a,22bも回転し、これにより、筐体40の密閉空間内において空気が適切に攪拌されて、固定子コイル17の回路基板30側の固定子コア14外部近傍に図7の矢印Gで示す空気の対流が発生し、また、固定子コイル17の回路基板30側と反対側の固定子コア14外部近傍に図7の矢印Iで示す空気の対流が発生することになる。また、筐体40の密閉空間内において、回路基板30側の発熱部品の周囲に図7の矢印Hで示す空気の対流が発生することになる。
固定子コイル17の固定子コア14外部近傍に図7の矢印Gで示す空気の対流及び図7の矢印Iで示す空気の対流が発生すると、固定子コイル17の固定子コア14外部近傍の熱の停滞が回避され、固定子コイル17の固定子コア14内部と固定子コア14外部との間及び固定子コイル17の周囲とその周囲以外の密閉空間内との間に温度差が生じることを回避することができるとともに、固定子コイル17を冷却することができる。
また、回路基板30側の発熱部品の周囲に図7の矢印Hで示す空気の対流が発生すると、発熱部品の周囲の熱の停滞が回避され、発熱部品周囲の温度上昇が回避され、発熱部品の周囲にある電解コンデンサなどの電子部品の温度上昇も回避され、発熱部品と発熱部品の周囲にある電解コンデンサなどの電子部品との間及び発熱部品の周囲とその周囲以外の密閉空間内との間に温度差が生じることを回避することができるとともに、発熱部品を冷却することができる。
そして、密閉空間内で対流する空気は、筐体40内の全般にわたるので、筐体40を構成するフレーム41及びブラケット42の全体から有効に熱を外部へ放散させることができる。
このため、第4実施形態の永久磁石同期電動機装置1においては、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出する一対の突起部22a,22bが冷却ファンと同等の機能を持つので、冷却ファンなどの特別な装置を設けなくても、冷却ファンを設けた場合と同等の機能を有する永久磁石同期電動機装置1を提供することができる。これにより、製造コストの安価な永久磁石同期電動機装置1を提供できる。
なお、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出する一対の突起部22a,22bの形状は、冷却能力に応じて任意に決定することができる。
また、当該突起部22a,22bは、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出する場合に限らず、回転子コア18の軸方向一端面18aのみから突出するか、あるいは回転子コア18の軸方向他端面18bのみから突出するようにしてもよい。
更に、突起部22aは軸方向一端面18aにおいて1個形成され、突起部22bは軸方向他端面18bにおいて1個形成されているが、突起部の数は任意であり、冷却能力に応じて決定することができる。
また、各突起部22a,22bの折り曲げ量は、冷却能力に応じて決定され、調整可能であるが、ぞれぞれの機種ごとに折り曲げ量を調整するのは時間がかかる。このため、全ての機種についてひとまず折り曲げ量を一定としておいてから、後に所望量だけ切断することが好ましい。
なお、電磁鋼板は、IECやJIS規格で定められており、所望の電気特性が得られる板厚を選定する。回転子12を高速で回転する場合には、冷却ファンの機能として電磁鋼板の強度が問題となる。各突起部22a,22bを折り曲げ形成することにより、電磁鋼板の強度が問題になる場合には、折り曲げる電磁鋼板の枚数を増やすことで各突起部22a,22bの厚さを確保して電磁鋼板の強度を増加させることができる。
なお、筐体40は、第1実施形態の筐体40と同様に、電動機10を内部に収納するフレーム41と、回路基板30を内部に収納するブラケット42とを備え、これらフレーム41及びブラケット42は、外周部で接合されて、電動機10及び複数の電子部品31を実装した回路基板30を収納する内部を密閉空間としている。このため、回路基板30及び電動機10を防塵、防水のために樹脂などでモールドする必要はなく、製造コストを安価にすることができる。
また、各突起部22a,22bの軸方向一端面18a、軸方向他端面18bからの突出量は、大きければ大きいほど空気の対流を促進することができるので、大きい方が好ましい。一方、回転子12の回転速度が速くなるに従い、風の流れは速くなり空気の対流を促進するので、回転子12の回転速度を速くすることが好ましいが、回転子12の回転速度を速くすると、騒音の問題が生じてくる。従って、各突起部22a,22bの軸方向一端面18a、軸方向他端面18bからの突出量を、回転子2の回転速度にあわせて調整することが好ましい。
(まとめ)
以上のように、第1乃至第3実施形態に係る永久磁石同期電動機装置1において、永久磁石同期電動機10の回転子12は、回転軸13に固定される円筒形の回転子コア18と、回転子コア18の軸方向に貫通して形成されるとともに、回転子コア18の周方向に配設された複数の回転子スロット19a,19bと、複数の回転子スロット19a,19bに挿入され、周方向に形成される複数の磁極20を構成する複数の永久磁石21a,21bとを備え、複数の磁極20の各々は、一対の永久磁石21a,21bを回転子コア18の回転中心に向かってV字状に配置して構成され、各磁極20を構成する一対の永久磁石21a,21bは、少なくとも一方の永久磁石21aが回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有し、回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石21aは、その軸方向端部(第1及び第2実施形態においては軸方向一端部21c、第3実施形態においては軸方向両端部21c、21d)が回転子コアの軸方向端面(第1及び第2実施形態においては軸方向一端面18a、第3実施形態においては軸方向両端面18a,18b)から突出するよう配置されている。
これにより、回転子コア18の軸方向端面(第1及び第2実施形態においては軸方向一端面18a、第3実施形態においては軸方向両端面18a,18b)から突出している少なくとも一方の永久磁石21aの軸方向端部(第1及び第2実施形態においては軸方向一端部21c、第3実施形態においては軸方向両端部21c、21d)が冷却ファンと同等の機能を持つので、冷却ファンなどの特別な装置を設けなくても、冷却ファンを設けた場合と同等の機能を有する永久磁石同期電動機10の回転子2を提供することができる。
また、第1乃至第3実施形態に係る永久磁石同期電動機装置1における永久磁石同期電動機10の回転子12においては、一対の永久磁石21a,21bのうち回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石21aは、複数の磁極20間において、回転子コア18の回転方向Rに対して同じ方向に位置している。
このため、回転子コア18の軸方向端面(第1及び第2実施形態においては軸方向一端面18a、第3実施形態においては軸方向両端面18a,18b)から少なくとも一方の永久磁石21aの軸方向端部(第1及び第2実施形態においては軸方向一端部21c、第3実施形態においては軸方向両端部21c、21d)が突出していても、回転子12は円滑に回転方向Rに回転することができる。
更に、第1及び第2実施形態に係る永久磁石同期電動機装置1における永久磁石同期電動機10の回転子12においては、回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石21aは、その軸方向一端部21cのみが回転子コア18の軸方向一端面18aのみから突出するよう配置されている.
このため、回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石21aの長さを、永久磁石21aの軸方向両端部21c,21dが回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出させる場合よりも短くすることができる。これにより、回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石21aの製造コストを安価にすることができる。
また、第3実施形態に係る永久磁石同期電動機装置1における永久磁石同期電動機10の回転子12においては、回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石21aは、その軸方向両端部21c,21dが回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出するよう配置されている。
これにより、回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石21aを、その軸方向一端部21cのみが回転子コア18の軸方向一端面18aのみから突出するよう配置する場合よりも、固定子コイル17の冷却能力を高めることができる。
また、第1乃至第3実施形態に係る永久磁石同期電動機1における永久磁石同期電動機10の回転子12においては、回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石は、磁極20を構成する一対の永久磁石21a,21bのうちの一方の永久磁石21aであり、一対の永久磁石21a,21bのうちの他方の永久磁石21bは回転子コア18の軸方向長さと同一の軸方向長さを有している。
このため、磁極20を構成する一対の永久磁石21a,21bの双方が回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する場合よりも、一対の永久磁石21a,21bの製造コストを安価にすることができる。
また、第1乃至第3実施形態に係る永久磁石同期電動機装置1において、永久磁石同期電動機10は、前述した回転子12を備えている。
これにより、回転子コア18の軸方向端面(第1及び第2実施形態においては軸方向一端面18a、第3実施形態においては軸方向両端面18a,18b)から突出している少なくとも一方の永久磁石21aの軸方向端部(第1及び第2実施形態においては軸方向一端部21c、第3実施形態においては軸方向両端部21c、21d)が冷却ファンと同等の機能を持つので、冷却ファンなどの特別な装置を設けなくても、冷却ファンを設けた場合と同等の機能を有する永久磁石同期電動機10を提供することができる。
更に、第1乃至第3実施形態に係る永久磁石同期電動機装置1は、前述の永久磁石同期電動機10と、永久磁石同期電動機10を制御する制御回路を構成する複数の電子部品31が実装された回路基板30と、永久磁石同期電動機10及び回路基板30を収納する筐体40とを備えている。
これにより、回転子コア18の軸方向端面(第1及び第2実施形態においては軸方向一端面18a、第3実施形態においては軸方向両端面18a,18b)から突出している少なくとも一方の永久磁石21aの軸方向端部(第1及び第2実施形態においては軸方向一端部21c、第3実施形態においては軸方向両端部21c、21d)が冷却ファンと同等の機能を持つので、冷却ファンなどの特別な装置を設けなくても、冷却ファンを設けた場合と同等の機能を有する永久磁石同期電動機装置1を提供することができる。
また、第1実施形態に係る永久磁石同期電動機装置1においては、回転子コア18の軸方向一端面18aのみから突出する永久磁石21aの軸方向一端部21cは、筐体40内に収納された回路基板30側に配置されている。
これにより、回転子コア18の軸方向一端面18aから突出している永久磁石21aの軸方向一端部21cが回転した際に、筐体40の密閉空間内において空気が適切に攪拌されて、固定子コイル17の回路基板30側の固定子コア14外部近傍に空気の対流を発生させるとともに、筐体40の密閉空間内において、回路基板30に実装されている発熱部品の周囲に空気の対流を発生させることができる。
また、第2実施形態に係る永久磁石同期電動機装置1においては、回転子コア18の軸方向一端面18aのみから突出する永久磁石21aの軸方向一端部21cは、筐体40内に収納された回路基板30側と反対側に配置されている。
これにより、回転子コア18の軸方向一端面18aから突出している永久磁石21aの軸方向一端部21cが回転した際に、筐体40の密閉空間内において空気が適切に攪拌されて、固定子コイル17の、回路基板30側と反対側の固定子コア14外部近傍に空気の対流を発生させることができる。
更に、第3実施形態に係る永久磁石同期電動機装置1においては、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出する永久磁石21aの軸方向両端部21c,21dは、筐体40内に収納された回路基板30側及び回路基板30側と反対側に配置されている。
これにより、回転子コア18の軸方向両端面18a,18bから突出している永久磁石21aの軸方向両端部21c,21dが回転した際に、筐体40の密閉空間内において空気が適切に攪拌されて、固定子コイル17の回路基板30側の固定子コア14外部近傍に空気の対流を発生させ、固定子コイル17の回路基板30側と反対側の固定子コア14外部近傍に空気の対流を発生させ、更に、筐体40の密閉空間内において、回路基板30側の発熱部品の周囲に空気の対流を発生させることができる。
以上、本発明の第1及び第2実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、各磁極20を構成する一対の永久磁石21a,21bのうち一方の永久磁石21aのみならず、他方の永久磁石21bも回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有し、その他方の永久磁石21bも、その軸方向端部(軸方向一端部あるいは軸方向両端部)が回転子コア18の軸方向端面(軸方向一端面18aあるいは軸方向両端面21a,21b)から突出するよう配置されていてもよい。また、他方の永久磁石21bのみが回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有し、その軸方向端部(軸方向一端部あるいは軸方向両端部)が回転子コア18の軸方向端面(軸方向一端面18aあるいは軸方向両端面21a,21b)から突出するよう配置されていてもよい。
また、永久磁石同期電動機10の回転子12においては、一対の永久磁石21a,21bのうち回転子コア18の軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石21aは、複数の磁極20間において、回転子コア18の回転方向Rに対して同じ方向に位置していなくてもよい。
1 永久磁石同期電動機装置
10 永久磁石同期電動機
12 回転子
13 回転軸
18 回転子コア
18a 軸方向一端面
18b 軸方向他端面
19a,19b 回転子スロット
20 磁極
21a,21b 永久磁石
21c 軸方向一端部
21d 軸方向他端部
30 回路基板
31 電子部品
40 筐体
R 回転子コアの回転方向
CL 回転子コアの回転中心

Claims (9)

  1. 回転軸に固定される円筒形の回転子コアと、
    該回転子コアの軸方向に貫通して形成されるとともに、前記回転子コアの周方向に配設された複数の回転子スロットと、
    該複数の回転子スロットに挿入され、周方向に形成される複数の磁極を構成する複数の永久磁石とを備え、
    前記複数の磁極の各々は、一対の永久磁石を回転子コアの回転中心に向かってV字状に配置して構成され、
    各磁極を構成する一対の永久磁石は、少なくとも一方の永久磁石が前記回転子コアの軸方向長さよりも長い軸方向長さを有し、前記回転子コアの軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石は、その軸方向端部が前記回転子コアの軸方向端面から突出するよう配置されており、
    前記一対の永久磁石のうち前記回転子コアの軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石は、複数の磁極間において、前記回転子コアの回転方向に対して同じ方向に位置していることを特徴とする永久磁石同期電動機の回転子。
  2. 前記回転子コアの軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石は、その軸方向一端部のみが前記回転子コアの軸方向一端面のみから突出するよう配置されていることを特徴とする請求項に記載の永久磁石同期電動機の回転子。
  3. 前記回転子コアの軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石は、その軸方向両端部が前記回転子コアの軸方向両端面から突出するよう配置されていることを特徴とする請求項に記載の永久磁石同期電動機の回転子。
  4. 前記回転子コアの軸方向長さよりも長い軸方向長さを有する永久磁石は、前記磁極を構成する一対の永久磁石のうちの一方の永久磁石であり、前記一対の永久磁石のうちの他方の永久磁石は前記回転子コアの軸方向長さと同一の軸方向長さを有することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の永久磁石同期電動機の回転子。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の永久磁石同期電動機の回転子を備えていることを特徴とする永久磁石同期電動機。
  6. 請求項に記載の永久磁石同期電動機と、該永久磁石同期電動機を制御する制御回路を構成する複数の電子部品が実装された回路基板と、前記永久磁石同期電動機及び前記回路基板を収納する筐体とを備えることを特徴とする永久磁石同期電動機装置。
  7. 前記回転子コアの軸方向一端面のみから突出する前記永久磁石の軸方向一端部は、前記筐体内に収納された前記回路基板側に配置されていることを特徴とする請求項に記載の永久磁石同期電動機装置。
  8. 前記回転子コアの軸方向一端面のみから突出する前記永久磁石の軸方向一端部は、前記筐体内に収納された前記回路基板側と反対側に配置されていることを特徴とする請求項に記載の永久磁石同期電動機装置。
  9. 前記回転子コアの軸方向両端面から突出する前記永久磁石の軸方向両端部は、前記筐体内に収納された前記回路基板側及び前記回路基板側と反対側に配置されていることを特徴とする請求項に記載の永久磁石同期電動機装置。
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