JP6464241B2 - レーダ装置、及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、レーダ波を送受信した結果に基づいて物標を検出するレーダ装置、及びレーダ装置にて実行されるプログラムに関する。
従来、レーダ波を送信する送信部と、そのレーダ波の反射波を受信アンテナにて受信する受信部と、レーダ波を送受信した結果に基づいて、レーダ波を反射した物体を検出する信号処理部とを備え、車両に搭載されるレーダ装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2011−217360号公報
この種のレーダ装置は、水平面に沿うように車両に規定された設置基準軸に、レーダ装置自身に設定された基準軸が一致するように車両に取り付けられる。このように取り付けられたレーダ装置であっても、自動車が走行することによる振動や経年変化などにより、設置基準軸に対して基準軸が垂直方向(車高方向)に沿って下向き(不一致)となる軸ズレが発生する可能性がある。
下向きの軸ズレが発生すると、レーダ装置では、路面に設置された物体(工事用鉄板など)を、先行車両や道路標識として誤検出してしまう可能性があった。このような誤検出が発生すると、オートクルーズ制御やプリクラッシュセーフティシステムにおいて、検出性能が劣化したり、誤検出が発生したりするなど、レーダ装置としての期待性能が劣化する可能性があった。
このため、下向きの軸ズレが発生した場合には、設置基準軸に基準軸が一致するようにレーダ装置の設置状態を修正する必要があり、下向きの軸ズレが発生したことを検知することが要望されている。
この要望を達成する方法の一つとして、複数の受信アンテナを垂直方向及び水平方向に沿って二次元配置することで受信部を構成し、その受信部にて受信した反射波に基づいて検出した垂直方向の角度に従って下向きの軸ズレが発生したことを検知することが考えられる。また、上記の要望を達成する方法の他の例として、レーダ装置を構成する部材として傾斜角センサを追加し、その傾斜角センサの検出結果に従ってレーダ装置の傾きを検出することが考えられる。
しかしながら、上記の達成方法では、レーダ装置の構成が大型化するという課題が生じる。
つまり、従来の技術では、レーダ装置の構成が大型化することを抑制しつつ、軸ズレの発生を検知することが困難であるという課題があった。
そこで、本発明は、レーダ装置の構成が大型化することを抑制しつつ、軸ズレの発生を検知することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明は、車両に搭載されるレーダ装置に関する。
第1発明のレーダ装置は、送信手段(32〜36)と、受信手段(41〜46)と、解析手段(50,S140)と、生成手段(50,S410〜S490)と、検出手段(50,S510)と、ズレ判定手段(50,S520,S530)とを備えている。
このうち、送信手段は、連続波からなるレーダ波を、規定された測定サイクルごとに送信する。受信手段は、送信手段にて送信されたレーダ波の反射波を垂直指向性を有した受信アンテナにて受信し、その受信した反射波に送信手段にて送信するレーダ波を混合して、測定サイクルごとにビート信号を生成する。
そして、解析手段は、受信手段でビート信号を生成するごとに、その生成したビート信号を周波数解析し、ビート信号に含まれる周波数と各周波数成分の強度である周波数強度とを対応付けたスペクトル分布を生成する。生成手段は、予め規定された規定回数分の測定サイクルに渡って解析手段で生成された複数のスペクトル分布に基づいて、各周波数と、各周波数における路面からのレーダ波の反射強度を表す路面反射強度とを対応付けた反射強度分布を生成する。
さらに、検出手段は、生成手段で生成した反射強度分布において、路面反射強度が最大となる周波数を表す強度ピークを検出する。ズレ判定手段は、検出手段で検出した強度ピークに基づいて、少なくとも、軸ズレ状態であるか否かを判定する。ここで言う軸ズレ状態とは、車両に規定された水平軸に対して、当該レーダ装置の基準軸が車高方向に沿って予め規定された規定角度以上の傾きを有した状態である。
すなわち、レーダ装置が搭載された車両が走行する道路上には、通常、先行車両や障害物などが存在する。このため、レーダ装置においては、路面からの反射波だけでなく、先行車両や障害物などからの反射波も受信する。
このように、先行車両や障害物などからの反射波を受信すると、従来のレーダ装置では、軸ズレ状態であるか否かを判定する際に、路面からの反射波、ひいては、路面からの反射強度だけを用いることができず、軸ズレ状態であるか否かの判定精度が悪いという課題があった。つまり、従来の技術においては、軸ズレ状態であるか否かの判定精度をより向上させることが求められている。
これに対し、第1発明のレーダ装置では、軸ズレ状態であるか否かを判定する際に、反射強度分布における強度ピークを用いている。この強度ピークは、規定回数分の測定サイクルに渡って生成された複数のスペクトル分布から検出され、レーダ波の主ビームが反射される路面までの距離として最も可能性が高いものである。
したがって、第1発明のレーダ装置によれば、軸ズレ状態であるか否かの判定に用いる指標を強度ピークとしているため、軸ズレ状態であるか否かを判定する際の指標から、路面以外の物標からの反射波を極力除外できる。この結果、第1発明のレーダ装置によれば、軸ズレ状態であるか否かの判定精度を向上させることができる。
特に、第1発明のレーダ装置においては、軸ズレ状態であるか否かを判定するために、レーダ装置に新たな構成(構造)を付加する必要がない。
つまり、第1発明によれば、レーダ装置の構成が大型化することを抑制しつつ、軸ズレの発生を検知することができる。
また、第2発明のレーダ装置は、送受信手段と、物標検出手段と、ズレ判定手段とを備えたものであっても良い。
第2発明の送受信手段は、電磁波からなるレーダ波を送信し、その送信されたレーダ波の反射波を、車両の車高方向に沿った垂直指向性を有した受信アンテナで受信する。そして、物標検出手段は、送受信手段にてレーダ波を送受信した結果に基づいて、レーダ波を反射した物標を検出する。
さらに、ズレ判定手段は、送受信手段にてレーダ波を送受信した結果に基づいて、特定距離内における最小の反射強度(以下、「最小反射強度」と称す)が基準反射強度以上であれば、軸ズレ状態であるものと判定する。
通常、第2発明のレーダ装置においては、送受信手段が送信するレーダ波の主ビームが路面で反射されないように車両に取り付けられる。このため、レーダ装置の設置状態が非軸ズレ状態であり、かつ、先行車両などが道路上に存在していなければ、レーダ波は反射されず、最小反射強度は小さな値となる。
そして、水平軸に対して基準軸が車高方向に沿って下向きの傾きを有していても、その傾きの角度が小さい場合には、レーダ波の主ビームが反射される路面の位置は、レーダ装置から離れた位置となる。この場合、レーダ装置の受信アンテナから距離が近い位置に存在する路面には、主ビームは照射されない。このため、最小反射強度は、非軸ズレ状態である場合の最小反射強度に比べたら大きいものの、基準反射強度と比べたら小さいものとなる。
しかしながら、下向きの傾き角度が大きいと、レーダ波の主ビームが反射される路面の位置は、レーダ装置の受信アンテナからの距離が近くなり、その最小反射強度は基準反射強度よりも大きくなる。
つまり、第2発明においては、最小反射強度を基準反射強度と比較することで、軸ズレ状態であるか否かを判定できる。
ただし、第2発明における「特定距離」とは、水平軸に対する基準軸の車高方向に沿った下向きの傾きが規定角度以上となった場合に、主ビームが反射される路面までの受信アンテナからの距離の範囲である。また、「基準反射強度」とは、非軸ズレ状態である場合における受信アンテナから特定距離内の路面からのレーダ波の主ビームの散乱強度である。
特に、第2発明のレーダ装置においては、軸ズレ状態であるか否かを判定するために、レーダ装置に新たな構成(構造)を付加する必要がない。
つまり、第2発明によれば、レーダ装置の構成が大型化することを抑制しつつ、軸ズレの発生を検知することができる。
ところで、本発明は、レーダ装置が有するコンピュータが実行するプログラムとしてなされていても良い。また、本発明は、当該プログラムが記録された記録媒体、軸ズレ状態の検査方法など、種々の態様で実現できる。
例えば、本発明をプログラムとして構成すれば、DVD−ROM、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータにロードさせて起動することや、必要に応じて通信回線を介してコンピュータに取得させて起動することにより用いることができる。そして、コンピュータに各手順を実行させることで、そのコンピュータを、請求項1に記載されたレーダ装置として機能させることができる。
なお、「特許請求の範囲」及び「課題を解決するための手段」の欄に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本発明が適用されたレーダ装置を中心とした車載システムの概略構成を示すブロック図である。 レーダ装置が自動車に搭載された様子を示す図である。 物標検出処理の処理手順を示すフローチャートである。 第1実施形態における垂直軸ズレ判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 基準強度分布を説明する説明図である。 (A)非軸ズレ状態における路面反射強度を説明する説明図であり、(B)ズレ角度が小さい場合における路面反射強度を説明する説明図である。 (A)ズレ角度が中程度である場合における路面反射強度を説明する説明図であり、(B)ズレ角度が大きい場合における路面反射強度を説明する説明図である。 (A)ズレ角度が小さい場合の路面におけるビーム反射位置を示す説明図であり、(B)ズレ角度が大きい場合の路面におけるビーム反射位置を示す説明図である。 第1実施形態の効果の一つを説明する説明図である。 第2実施形態における垂直軸ズレ判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の垂直軸ズレ判定処理にて導出する強度度数分布を例示する図である。 第2実施形態における垂直軸ズレ判定処理に用いるズレ角度マップを例示した図である。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
図1に示す車載システム1は、レーダ装置10と、運転支援ECU60と、報知装置80と、モータ70とを備え、アダプティブクルーズコントロール(ACC)や、プリクラッシュセーフティシステム(PCS)などの周知の運転支援制御を実現するシステムである。
〈レーダ装置〉
レーダ装置10は、自動車AM(図2参照)に搭載されるミリ波レーダである。このレーダ装置10は、ミリ波帯の電磁波からなるレーダ波を送信し、物標が反射したレーダ波(反射波)を受信した結果に基づいて、当該物標を検出する。以下、レーダ装置10が搭載された自動車AMを自車両AMと称す。
そのレーダ装置10は、発振器32と、増幅器33と、分配器34と、送信アンテナ36とを備えている。
発振器32は、時間に対して周波数が直線的に増加(漸増)する上り区間、及び周波数が直線的に減少(漸減)する下り区間を一変調周期として有するように変調されたミリ波帯の高周波信号を生成する。増幅器33は、発振器32が生成する高周波信号を増幅する。
分配器34は、増幅器33の出力を送信信号Ssとローカル信号Lsとに電力分配する。送信アンテナ36は、送信信号Ssに応じたレーダ波を放射する。
レーダ装置10は、さらに、受信アンテナ部40と、受信スイッチ42と、ミキサ43と、増幅器44と、フィルタ45と、A/D変換器46と、信号処理部50とを備えている。
受信アンテナ部40は、レーダ波を受信するN個(Nは、2以上の自然数)のアンテナ41〜41を備えている。アンテナ41〜41は、自車両AMの車高方向に沿った指向性(以下、「垂直指向性」とも称す)を有するように配置されている。なお、アンテナ41〜41のそれぞれには、チャンネルCH〜CHが割り当てられている。
また、受信スイッチ42は、アンテナ41〜41のいずれかを順次選択し、選択されたアンテナ41〜41からの受信信号Srを後段に供給する。
ミキサ43は、増幅器44にて増幅された受信信号Srにローカル信号Lsを混合して、送信信号Ssと受信信号Srとの周波数の差を表すビート信号BTを生成する。増幅器44は、ミキサ43から供給されるビート信号BTを増幅する。フィルタ45は、ミキサ43が生成したビート信号BTから不要な信号成分を除去する。A/D変換器46は、フィルタ45の出力をサンプリングしデジタルデータに変換する。
この信号処理部50は、ROM、RAM、CPUを少なくとも備えた周知のマイクロコンピュータを中心に構成され、さらに、A/D変換器46を介して取り込んだデータに対して、高速フーリエ変換(FFT)処理等を実行するための演算処理装置(例えば、DSP)を備えている。
この信号処理部50は、発振器32の起動,停止や、A/D変換器46を介したビート信号BTのサンプリングを制御する。これと共に、信号処理部50は、サンプリングデータを用いた信号処理や、運転支援ECU60との間で、信号処理に必要な情報(例えば、車速等)、及びその信号処理の結果として得られる物標情報を送受信する情報通信処理を実行する。
さらに、信号処理部50は、ビート信号BTのサンプリングデータを用いて、レーダ波を反射した物標を検出すると共に、その物標についての物標情報を生成する物標検出処理を実行する。
なお、信号処理部50のROMには、物標検出処理を信号処理部50が実行するための処理プログラムが格納されている。
以上説明したように、レーダ装置10は、いわゆるFMCWレーダとして構成されている。
信号処理部50には、モータ70が接続されている。このモータ70は、車高方向に沿ったレーダ装置10の取り付け角度を変更するものである。
〈レーダ装置の設置態様〉
このようなレーダ装置10は、図2に示すように、レーダ波の主ビームが自車両AMの進行方向に向けて照射されるように、自車両AMの前面(例えば、フロントグリル)に搭載される。そして、レーダ装置10の自動車AMへの取り付けは、レーダ装置10自身に設定された基準軸BAが設置基準軸SAに一致するようになされる。この設置基準軸SAとは、路面に対して平行な軸(即ち、水平軸)であり、かつ、自車両AMの進行方向に向けて自動車AMから延出された軸である。
〈レーダ装置の動作概要〉
レーダ装置10では、信号処理部50からの指令に従って発振器32が振動すると、その発振器32で生成され、増幅器33で増幅した高周波信号を、分配器34が電力分配することにより、送信信号Ss及びローカル信号Lsを生成する。さらに、レーダ装置10では、これらの信号のうちの送信信号Ssを、送信アンテナ36を介してレーダ波として送信する。
そして、送信アンテナ36から送出されて物標に反射されたレーダ波(即ち、反射波)は、受信アンテナ部40を構成する全てのアンテナ41〜41にて受信され、受信スイッチ42によって選択されている受信チャンネルCH(i=1〜N)の受信信号Srのみが増幅器33で増幅された後、ミキサ43に供給される。ミキサ43では、この受信信号Srに分配器34からのローカル信号Lsを混合することによりビート信号BTを生成する。そして、このビート信号BTは、フィルタ45にて不要な信号成分が除去された後、A/D変換器46にてサンプリングされ、信号処理部50に取り込まれる。
なお、受信スイッチ42は、レーダ波の一変調周期の間に、全てのチャンネルCHからCHが所定回(例えば、512回)ずつ選択されるよう切り替えられる。また、A/D変換器46は、この切り替えタイミングに同期してサンプリングを実行する。つまり、レーダ波の一変調周期の間に、チャンネルCH〜CH毎かつレーダ波の上り、及び下り区間毎にサンプリングデータが蓄積されることになる。
そして、信号処理部50は、ビート信号BTのサンプリング値に基づいて、レーダ波を反射した物標を検出すると共に、各物標までの距離、物標との間の相対速度、及び物標が存在する方位(以下、「到来方位」と称す)を導出する。そして、各物標についてのそれらの情報(距離、相対速度、及び到来方位)を含む情報を物標情報として、運転支援ECU60に出力する。
なお、図1に示す運転支援ECU60は、他の車載制御装置や他の車載機器を制御し、運転支援制御を実現する。運転支援制御の一つであるACCは、先行車両と自車両との車間距離を適切な間隔に維持する。運転支援制御の一つであるPCSは、自車両の進行路上に存在する障害物との衝突が回避不可能である場合に、自車両の制動力やシートベルトの拘束力を強化する。
また、報知装置80は、制御信号に従って情報を報知する周知の装置である。この報知装置80には、例えば、情報を表示する表示装置、及び情報を音声にて出力する音声出力装置のうち、少なくとも一つを含む。本実施形態における表示装置には、例えば、ディスプレイと、表示灯(警告灯)とを含む。
〈物標検出処理〉
物標検出処理は、予め規定された周期(即ち、測定サイクル)で起動されるものである。
この物標検出処理は、起動されると、図3に示すように、まず、発振器32を起動してレーダ波の送信を開始する(S110)。続いて、A/D変換器46を介してビート信号BTのサンプリング値を取得し(S120)、必要なだけサンプリング値を取得すると、発振器32を停止することにより、レーダ波の送信を停止する(S130)。
次に、S130にて取得したビート信号BTのサンプリング値について周波数解析(本実施形態では、FFT処理)を実行し、受信チャンネルCH〜CH毎かつ上り/下り区間毎にビート信号BTのパワースペクトルを求める(S140)。このパワースペクトルは、ビート信号BTに含まれる周波数と、各周波数の強度とを表したものである。
さらに、S140では、上り区間について、パワースペクトル上に存在する各周波数ピークfbu1〜mを検出すると共に、下り区間について、パワースペクトル上に存在する各周波数ピークfbd1〜mを検出する。なお、検出された周波数ピークfbu,fbdの各々は、反射波の発生源となった物標の候補(以下、物標候補と称す)が存在する可能性があることを意味する。
物標検出処理では、続いて、設置基準軸SAに対して基準軸BAが垂直方向(車高方向)に沿って規定角度以上の傾きを有した軸ズレ状態であるか否かを判定する垂直軸ズレ判定処理を実行する(S150)。なお、この垂直軸ズレ判定処理の実施理由は、設置基準軸SAに基準軸BAが一致するように取り付けられたレーダ装置10であっても、自動車AMが走行することによる振動や経年変化などにより、軸ズレ状態となる可能性があるためである。この垂直軸ズレ判定処理の詳細については、後述する。
物標検出処理では、続いて、周波数ピークfbu,fbdの各々について、当該周波数ピークfbu,fbdに対応する物標候補の到来方位、及び当該物標候補からの反射波を受信した受信電力を表す到来電力を推定する方位検出処理を実行する(S160)。この方位検出処理としては、例えば、周知のMUSIC(Mutiple Signal Classification)や、デジタルビームフォーミングなどの手法を用いれば良い。なお、本実施形態における到来方位とは、レーダ装置10に設定された基準軸BAに対して、物標が存在する方位(角度)である。
そのS160にて推定した到来方位及び到来電力に基づいて、上り区間のビート信号BTから求められた周波数ピークfbu1〜mと、下り区間のビート信号BTから求められた周波数ピークfbd1〜mとを、同一物標にてレーダ波を反射したとみなせるもの同士でマッチングして登録するペアマッチングを実行する(S170)。以下、マッチングして登録された周波数ピークfbu,fbdの組を、周波数ペアと称す。
具体的に本実施形態のS170では、上り区間の周波数ピークfbuと下り区間の周波数ピークfbdとの全ての組合せについて、到来電力の差、及び到来方位の角度差が予め規定された許容範囲内であるか否かを判定する。その判定の結果、到来電力の差及び到来方位の角度差が共に、許容範囲内であれば、対応する周波数ピークの組を周波数ペアとする。
さらに、S170では、登録された周波数ペアに対して、FMCW方式のレーダ装置に周知の手法により、レーダ装置10から物標候補までの距離、物標候補と自車両との相対速度を導出する。本実施形態のS170では、物標候補と自車両との相対速度、及び自車両の車速に基づいて、各物標候補の速度を導出すると共に、その物標候補が、停止物体であるか移動物体であるかを判定する。それらの導出した距離及び相対速度(速度)に物標候補が存在する方位を加えた情報を、各周波数ペアと対応付けた上で、物標候補として登録する。
さらに、今回の送受信サイクルのS170で登録された周波数ペア(以下、今サイクルペアと称す)の情報(即ち、距離,速度,方位など)と、前回の送受信サイクルで登録された周波数ペア(以下、前サイクルペアと称す)の情報とに基づき、同一物標に対応する周波数ペアを検出する履歴接続処理を実行する(S180)。
具体的に本実施形態の履歴接続処理(S180)では、前サイクルペアと今サイクルペアとの全ての組み合わせ(以下、組合せペアと称す)を設定し、その組合せペアの中からいずれか1つを取り出す。そして、取り出した組合せペアにおける前サイクルペアの情報に基づいて予測され、その前サイクルペアに対応する今サイクルペアが存在する位置(以下、予測位置とする)、及び今サイクルペアの速度(以下、予測速度とする)を導出する。この予測位置及び予測速度の導出は、周知の処理であるため、ここでの詳しい説明は省略するが、例えば、カルマンフィルタなどを用いて、時系列に沿った周波数ペア(即ち、物標候補)の挙動を予測し、その予測した結果を、予測位置及び予測速度とすることが考えられる。
そして、履歴接続処理では、導出した予測位置及び予測速度と、今サイクルペアから導出された位置及び速度とに基づいて、両者の位置差分、及び速度差分を導出する。すなわち、位置差分とは、今サイクルペアから導出された位置(即ち、今サイクルペアに対応する物標候補の位置)と予測位置との差分であり、速度差分とは、今サイクルペアから導出された速度(即ち、今サイクルペアに対応する物標候補の速度)と予測速度との差分である。
さらに、位置差分が予め規定された基準距離より小さく、かつ速度差分が予め規定された上限速度差よりも小さい場合にのみ、当該組合せペアを構成する周波数ペアは同一物標に対応するもの(即ち、履歴接続があるもの)として、今サイクルペアの接続カウンタのカウント値を、前サイクルペアの接続カウンタのカウント値に1を加算した値へと更新する。
つまり、本実施形態の履歴接続処理では、前サイクルペアとの履歴接続がある今サイクルペアは、対応する前サイクルペアの情報(接続カウンタのカウント値)が引き継がれ、前サイクルペアとの履歴接続が無い今サイクルペアについては、接続カウンタのカウント値が「0」に維持される。
物標検出処理では、さらに、予め規定された認識閾値以上の履歴接続が確認された周波数ペアを物体として認識して登録し、その登録された物標についての物標情報を運転支援ECU60に出力する(S190)。具体的に本実施形態のS190では、接続カウンタのカウント値が認識閾値以上である場合に、認識閾値以上の履歴接続が確認されたものとする。
その後、今サイクルの物標検出処理を終了し、次の起動タイミングまで待機する。
〈垂直軸ズレ判定処理〉
次に、物標検出処理のS150にて起動される垂直軸ズレ判定処理について説明する。
この垂直軸ズレ判定処理は、図4に示すように、先の物標検出処理のS140にて求められた下り区間のパワースペクトルから、予め規定された特定距離の範囲内に含まれる一つの距離FFTビンに対応する路面からの反射強度(受信電力)を抽出する(S210)。
なお、本実施形態における特定距離とは、水平軸(設置基準軸SA)に対する基準軸BAの車高方向に沿った下向きの傾きが規定角度以上となった場合に、レーダ波の主ビームが反射される路面までの受信アンテナ部40からの距離の範囲である。また、反射強度を抽出する対象としてのパワースペクトルは、レーダ装置10からの距離と各距離における反射強度(受信強度)とを、予め規定された距離FFTビンごとに示したものへと変換されている。
そして、路面からの反射強度Prは、下記(1)式によって求めることができる。ただし、(1)式における符号Gtrは、指向性を含む送受信合成利得である。さらに、(1)式において、符号Hは、路面からレーダ装置10までの高さ[m]であり、符号Lは、自車両AMから当該距離FFTビンに対応する路面までの水平方向に沿った距離[m]である(図8(A)参照)。また、(1)式における符号C2は、予め規定された定数である。
すなわち、(1)式によって求められる反射強度Prは、送受信指向性及び自車両AMから当該距離FFTビンに対応する路面までの水平方向に沿った距離に依存する。
そのS210にて抽出した一つの距離FFTビンにおける受信電力(以下、「現反射強度」と称す)を、信号処理部50のRAMに記憶されている当該距離FFTビンにおける受信電力の最小値(以下、「強度最小値」と称す)と比較する(S220)。そのS220での比較の結果、現反射強度が強度最小値よりも小さければ(S230:YES)、S210にて抽出した現反射強度を強度最小値として、信号処理部50のRAMに記憶する(S240)。すなわち、S240では、強度最小値を更新する。
その後、S250へと移行する。
一方、S220での比較の結果、現反射強度が強度最小値以上であれば(S230:NO)、S240を実行することなく、S250へと進む。
そのS250では、特定距離の範囲内に含まれる全ての距離FFTビンの受信電力(反射強度)について、S210からS240を実行したか否かを判定する。その判定の結果、全ての距離FFTビンの受信電力(反射強度)について、S210からS240を実行していなければ(S250:NO)、S210へと戻る。S250を経て移行したS210では、S210からS250を未実行である一つの距離FFTビンの受信電力(反射強度)を抽出して、S220へと移行する。
一方、S250での判定の結果、全ての距離FFTビンの受信電力(反射強度)について、S210からS240を実行していれば(S250:YES)、S260へと移行する。
そのS260では、予め規定された周期の回数(以下、「規定回数」と称す)分、物標検出処理が終了したか否かを判定する。ここで言う規定回数とは、レーダ装置10が起動されてから、所定の時間(例えば、30分)に実行可能な変調周期の回数として規定されたものである。
そして、S260での判定の結果、物標検出処理を規定回数終了していなければ(S260:NO)、本垂直軸ズレ判定処理を終了し、物標検出処理へと戻る。
一方、S260での判定の結果、物標検出処理を規定回数終了していれば(S260:YES)、信号処理部50のRAMから路面反射強度を抽出する(S270)。このS270にて抽出される路面反射強度とは、信号処理部50のRAMに記憶されている強度最小値を、各距離FFTビンについて受信アンテナ部40からの距離に沿って配置した反射強度の分布である。この路面反射強度は、特許請求の範囲に記載された「最小反射強度」に相当する。
続いて、S270にて抽出した路面反射強度を、予め用意された基準強度分布それぞれに照合する(S280)。
本実施形態における基準強度分布は、図5に示すように、路面からのレーダ波の主ビームの散乱強度を受信アンテナ部40からの距離に沿って表したものである。この基準強度分布には、受信アンテナ部40から特定距離内の路面からのレーダ波の主ビームの反射強度、即ち、特定距離に位置する路面からの反射波の受信強度(以下、「特定反射強度」と称す)が含まれる。
この特定反射強度は、設置基準軸SAに対する基準軸BAのなす角度として規定されたズレ角度(即ち、傾斜角度)θ(図8参照)ごとに、予め実験などで求められたものである。そして、基準反射強度それぞれは、ズレ角度θごとに予め用意されている。特定反射強度が求められるズレ角度θには、0度、即ち、非軸ズレ状態である場合を含む。この非軸ズレ状態である場合に求められた特定反射強度が、特許請求の範囲に記載された基準反射強度に相当する。
さらに、特定反射強度が求められるズレ角度θには、設置基準軸SAに対して基準軸BAが垂直方向に沿った下向きの複数の角度(例えば、−1.6度や、−3.0度)を含む。
なお、本実施形態のS280では、非軸ズレ状態である場合の基準強度分布に路面反射強度を照合した結果、相関値が、予め規定された規定閾値以上であれば、軸ズレ状態であるものとする。そして、基準強度分布それぞれに路面反射強度を照合した結果、相関値が最大となる基準強度分布に対応するズレ角度θを、設置基準軸SAに対する受信アンテナ部40の傾き角として特定する。
S280での照合結果を報知装置80から報知する(S290)。すなわち、S290では、軸ズレ状態であれば、軸ズレ状態である旨、及び設置基準軸SAに対する受信アンテナ部40の傾き角が報知される。
その後、本垂直軸ズレ判定処理を終了し、物標検出処理のS160へと戻る。
ここで、図6,図7は、受信アンテナ部40からの距離を縦軸とし、時間の進行を横軸として、各距離FFTビンにおける受信電力(反射強度)を表した図(スペクトログラム)である。このうち、図6(A)は、非軸ズレ状態である場合のスペクトログラムであり、図6(B)は、ズレ角度θが「−1.6度」である場合のスペクトログラムである。また、図7(A)は、ズレ角度θが「−2.2度」である場合のスペクトログラムであり、図7(B)は、ズレ角度θが「−3.0度」である場合のスペクトログラムである。
なお、図6,図7における破線で囲った枠は、特定距離の範囲を表し、この特定距離の範囲においては、明度が低いほど受信電力(反射強度)が小さく、かつ、明度が高いほど受信電力(反射強度)が大きいことを表す。ただし、特定距離の範囲を距離方向(縦軸)に沿って横切る低い明度は、他の車両などが通過したことを意味している。
通常、レーダ装置10は、設置基準軸SAに基準軸BAが一致するように取り付けられる。このように取り付けられたレーダ装置10から出射されたレーダ波の主ビームは、通常、路面では反射されない。
したがって、図6(A)に示すように、特定距離の範囲内における各距離FFTビンでの受信電力(反射強度)は小さなものとなる。
しかしながら、自動車AMが走行することによる振動や経年変化などにより、設置基準軸SAに対して垂直方向に沿った下向きに基準軸BAが傾くと、図8(A)に示すように、レーダ波の主ビームが路面にて反射される。この路面にて反射されたレーダ波(反射波)は、レーダ装置10にて受信される。
そして、図8(B)に示すように、設置基準軸SAに対する垂直方向に沿った基準軸BAの下向きの角度が大きくなると、レーダ波の主ビームを反射する路面の位置がレーダ装置に近くなる。この場合、レーダ装置10にて受信される路面からのレーダ波の反射強度は大きくなる。しかも、図6(B),図7(A),図7(B)に示すように、ズレ角度θが大きくなるほど、受信電力(反射強度)は大きくなる。
[第1実施形態の効果]
以上説明したように、レーダ装置10によれば、基準強度分布それぞれに路面反射強度を照合することで、軸ズレ状態であるか否かを判定できる。
特に、垂直軸ズレ判定処理のS280においては、非軸ズレ状態である場合の基準強度分布に路面反射強度を照合した結果、相関値が、予め規定された規定閾値以上であれば、軸ズレ状態であるものとする。これと共に、基準強度分布それぞれに路面反射強度を照合した結果、相関値が最大となる基準強度分布に対応するズレ角度θを、設置基準軸SAに対する受信アンテナ部40の傾き角として特定している。
このため、レーダ装置10においては、軸ズレ状態であることを検知できると共に、その軸ズレ状態である場合の傾き角を特定できる。
また、レーダ装置10においては、軸ズレ状態であるか否かを判定するために、レーダ装置10に新たな構成(構造)を付加する必要がない。
したがって、レーダ装置10によれば、レーダ装置10の構成が大型化することを抑制しつつ、軸ズレの発生を検知することができる。
また、レーダ装置10にて導出される路面反射強度は、特定距離範囲からの反射波の受信強度の時間軸に沿った推移の中で、各距離FFTビンについて最小の受信強度を抽出することで生成されている。この結果、路面反射強度は、特定距離範囲からの反射波の受信強度の時間軸に沿った推移を最小値フィルタに通したものである。
つまり、レーダ装置10によれば、先行車両が自車両AMの前方を横切った場合などに一時的に強くなった反射強度を路面反射強度から除去することができる。これにより、路面反射強度について、路面からの反射強度をより正確に表したものとすることができる。換言すれば、レーダ装置10によれば、軸ズレ状態であるか否かの検知精度をより向上させることができる。
さらに、垂直軸ズレ判定処理を実行するレーダ装置10は、FMCWレーダである。
このため、レーダ装置10では、自車両AMが走行中である場合には、ドップラーシフトによって、静止物からの反射波に基づくビート信号の周波数は高くなる。
このようなレーダ装置10によれば、路面のような静止物からの反射は自車AMの速度Vamに応じて周波数すなわち見かけのレンジ距離(観測値)Robsが偏移する。
真のレンジ距離(理想値)をRtruとし、路面からのレーダの高さをH、適切な変換係数をCrとすれば、下記(2)式の関係がある。
この(2)式を図9に示す。この図9に示すように、近距離の範囲が拡大されて観測される。この図9の関係があるため、路面からの反射を監視したい特定距離(即ち、近距離)において、理想値に対する実測値の分解能を細かくすることができる。このため、レーダ装置10においては、軸ズレ状態であるか否かの検知精度をより向上させることができる。
ところで、垂直軸ズレ判定処理では、S280での照合の結果、軸ズレ状態であれば、軸ズレ状態である旨、及び設置基準軸SAに対する受信アンテナ部40の傾き角を報知している。
このため、車載システム1によれば、自車両AMの乗員に軸ズレ状態であることを認識させることができる。この結果、レーダ装置10の設置状態をディーラなどにて調整させることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態の車載システムは、第1実施形態の車載システム1とは、主として、レーダ装置10の信号処理部50が実行する垂直軸ズレ判定処理が異なる。このため、本実施形態においては、第1実施形態と同様の構成及び処理には、同一の符号を付して説明を省略し、第1実施形態とは異なる垂直軸ズレ判定処理を中心に説明する。
<垂直軸ズレ判定処理>
本実施形態における垂直軸ズレ判定処理は、図10に示すように、まず、予め規定された規定回数の測定サイクル分、物標検出処理を実行したか否かを判定する(S410)。このS410での判定の結果、物標検出処理を規定回数実行していなければ(S410:NO)、本垂直軸ズレ判定処理を終了して、物標検出処理のS160へと戻る。
一方、S410での判定の結果、物標検出処理を規定回数実行していれば(S410:YES)、S140にて求めたパワースペクトルにおける距離FFTビンそれぞれについて、強度度数分布を導出する(S420)。具体的に、S410では、先のS140にて求めたパワースペクトル(即ち、スペクトル分布)における1つの周波数(即ち、距離FFTビン)を特定する。その特定した距離FFTビンについて、規定回数分の測定サイクルに渡る周波数強度を集計する。そして、図11に示すような強度度数分布を導出する。
この強度度数分布は、周波数強度を集計した結果(以下、周波数強度頻度と称す)と、先に特定した距離FFTビンにおける周波数強度との対応関係(即ち、分布)表すものである。
この一連の処理を、パワースペクトルにおける全ての距離FFTビンについて実行する。
続いて、垂直軸ズレ判定処理では、S420で導出した強度度数分布の中から、特定の距離の範囲内に対応する距離FFTビン(以下、「対象FFTビン」と称す)での強度度数分布を抽出する(S430)。さらに、S430で抽出した強度度数分布に基づいて、下記(3)式に従って、χ(カイ)二乗分布重付き平均mp+1を算出する(S440)。
なお、(3)式における符号αは、平均mのχ(カイ)二乗分布の確率密度であり、xは、周波数強度頻度である。また、ここでの符号p+1は、1つの強度度数分布における繰り返し回数である。
すなわち、S440では、S420で導出した強度度数分布における周波数強度頻度、及び平均mを、上記(3)式に代入することで、繰り返し回数pにおけるχ(カイ)二乗分布重付き平均mを算出する。
さらに、垂直軸ズレ判定処理では、χ(カイ)二乗分布重付き平均mp+1と、χ(カイ)二乗分布重付き平均mとの差分が収束条件を満たしているか否かを判定する(S450)。このS450における収束条件は、例えば、「0」とみなせるものとして予め設定された設定値以下であることである。
そして、S450での判定の結果、χ(カイ)二乗分布重付き平均mp+1と、χ(カイ)二乗分布重付き平均mとの差分が収束条件を満たしていなければ(S450:NO)、繰り返し回数pを1つインクリメントする(S460)。その後、S440へと戻り、その1つインクリメントした繰り返し回数pについてのχ(カイ)二乗分布重付き平均mを算出する(S440)。具体的に、S440では、繰り返し回数p−1についてのχ(カイ)二乗分布重付き平均mp−1を、繰り返し回数pでのχ(カイ)二乗分布における中心として設定し、χ(カイ)二乗分布重付き平均mを算出する。
一方、S450での判定の結果、χ(カイ)二乗分布重付き平均mp+1と、χ(カイ)二乗分布重付き平均mとの差分が収束条件を満たしていれば(S450:YES)、S470へと移行する。そのS470では、繰り返し回数pのχ(カイ)二乗分布重付き平均mに対応する周波数強度頻度を、対象FFTビンに対する路面反射強度として特定する。
続いて、予め規定された全ての距離FFTビンに対して、S430からS470を実行したか否かを判定する(S480)。このS480での判定の結果、予め規定された全ての距離FFTビンに対して、S430からS470を実行していなければ(S480:NO)、対象FFTビンを変更して(S490)、S430へと戻る。そのS430では、変更された対象FFTビンに対応する強度度数分布を抽出し、その後、S480までのステップを実行する。
一方、S480での判定の結果、予め規定された全ての距離FFTビンに対して、S430からS470を実行していれば(S480:YES)、反射強度分布を生成する(S500)。この反射強度分布は、S470にて特定した各距離FFTビンにおける路面反射強度と、各距離FFTビンのそれぞれとを対応付けることで生成される。
続いて、S500で生成された反射強度分布に基づいて、強度ピークFFTビンを特定する(S510)。強度ピークFFTビンとは、反射強度分布において、路面反射強度が最大となる距離FFTビンである。
そして、S510にて特定した強度ピークFFTビンを、その強度ピークFFTビンに対応する距離(以下、「ピーク距離」と称す)へと変換する(S520)。さらに、そのピーク距離をズレ角度マップに照合し、ズレ角度を特定する(S530)。
ここで言うズレ角度マップとは、水平軸に対する基準軸の垂直方向に沿った角度(即ち、ズレ角度)とピーク距離との対応関係を表すものであり、実験などにより予め求められたものである。ただし、本実施形態におけるズレ角度マップは、図12に示すように、ピーク距離は、常用対数を用いて表され、ピーク距離が近距離になるほど下向きの軸ズレ量が大きくなっている。
さらに、垂直軸ズレ判定処理では、S530で特定したズレ角度に基づく各種制御を実行する(S540)。ここで言う各種制御とは、水平軸に対する基準軸のズレ角度の絶対値が、予め規定された規定角度未満となるように、モータ70を駆動することでも良いし、報知装置80を介してズレ角度を報知することでも良い。特に、S540における各種制御は、ズレ角度が規定角度以上となった場合にだけ実行しても良い。
その後、本垂直軸ズレ判定処理を終了して、物標検出処理のS160へと戻る。
つまり、本実施形態の垂直軸ズレ判定処理では、各距離FFTビンにおける路面にて、レーダ波を反射した反射強度として最も可能性が高い周波数強度(即ち、路面反射強度)を特定する。そして、本実施形態の垂直軸ズレ判定処理では、その路面反射強度と、距離FFTビンとの対応関係を表す反射強度分布において、路面反射強度が最も強い距離FFTビンを、強度ピークFFTビンとして特定している。
さらに、本実施形態の垂直軸ズレ判定処理では、その特定した強度ピークFFTビンをズレ角度マップに照合することで、ズレ角度を特定し、その特定したズレ角度に基づく処理を実行している。
[第2実施形態の効果]
すなわち、レーダ装置10が搭載された自動車AMが走行する道路上には、通常、先行車両や障害物などが存在する。このため、レーダ装置10においては、路面からの反射波だけでなく、先行車両や障害物などからの反射波も受信する。
このように、先行車両や障害物などからの反射波を受信すると、従来のレーダ装置では、軸ズレ状態であるか否かを判定する際に、路面からの反射波、ひいては、路面からの反射強度だけを用いることができず、軸ズレ状態であるか否かの判定精度が悪いという課題があった。つまり、従来の技術においては、軸ズレ状態であるか否かの判定精度をより向上させることが求められている。
これに対し、本実施形態のレーダ装置10では、軸ズレ状態であるか否かを判定する際に、反射強度分布における強度ピークFFTビンを用いている。この強度ピークFFTビンは、規定回数分の測定サイクルに渡って生成された複数のスペクトル分布から検出され、レーダ波の主ビームが反射される路面までの距離として最も可能性が高いものである。
したがって、本実施形態のレーダ装置10によれば、軸ズレ状態であるか否かを判定する際の指標を、路面からの反射波とすることができ、路面以外の物標からの反射波を除外できる。この結果、本実施形態のレーダ装置10によれば、軸ズレ状態であるか否かの判定精度を向上させることができる。
特に、本実施形態のレーダ装置10においては、軸ズレ状態であるか否かを判定するために、レーダ装置10に新たな構成(構造)を付加する必要がない。
つまり、本実施形態のレーダ装置10によれば、レーダ装置10の構成が大型化することを抑制しつつ、軸ズレの発生を検知することができる。
ところで、一様な平面からのレーダ波の反射強度の分布(即ち、路面強度分布)は、一般的に、カイ二乗分布にて近似でき、理想的な路面は、一様な平面である。
そして、本実施形態のレーダ装置10では、各距離FFTビンでの路面反射強度を、強度度数分布において、カイ二乗分布の重み付き平均mが収束する値としている。
このため、本実施形態のレーダ装置10によれば、各距離FFTビンでの路面反射強度をより正確に特定することができ、ひいては、より高精度な反射強度分布を生成できる。
したがって、レーダ装置10によれば、軸ズレ状態であるか否かの判定精度をより向上させることができる。
また、本実施形態のレーダ装置10では、強度ピークFFTビンをズレ角度マップに照合することで、ズレ角度を特定し、その特定したズレ角度に基づく処理を実行している。 このため、レーダ装置10によれば、ズレ角度をより確実に特定できる。
しかも、レーダ装置10によれば、水平軸に対する基準軸の角度が規定角度未満となるように、レーダ装置10の取り付け角度を修正しているため、レーダ装置10における物標の存在位置の検出精度を維持できる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記第1実施形態における垂直軸ズレ判定処理におけるS280では、以下の(1),(2)の2つの処理を実行していたが、S280にて実行する処理は、これに限るものではない。
(1) 非軸ズレ状態である場合の基準強度分布に路面反射強度を照合した結果、相関値が、予め規定された規定閾値以上であれば、軸ズレ状態であるものとする処理。
(2) 基準強度分布それぞれに路面反射強度を照合した結果、相関値が最大となる基準強度分布に対応するズレ角度θを、設置基準軸SAに対する受信アンテナ部40の傾き角として特定する処理。
すなわち、垂直軸ズレ判定処理のS280では、上記(1),(2)のいずれか一方のみを実行しても良い。さらに、上記(1)に換えて、路面反射強度の中で最小の反射強度(即ち、最小反射強度)が、非軸ズレ状態である場合における受信アンテナ部40から特定距離内の路面からのレーダ波の主ビームの散乱強度である基準反射強度以上であれば、軸ズレ状態であるものと判定しても良い。
また、上記第1実施形態、及び第2実施形態におけるレーダ装置10では、レーダ波における周波数の変調周期を、時間に対して周波数が直線的に増加(漸増)する上り区間、及び周波数が直線的に減少(漸減)する下り区間を一変調周期として有するものとしていたが、レーダ波における周波数の変調周期は、周波数が直線的に減少(漸減)する下り区間のみを一変調周期としていても良い。
ところで、第2実施形態における垂直軸ズレ判定処理では、χ(カイ)二乗分布重付き平均mp+1を算出して、路面反射強度を求めていたが、路面反射強度を求めるために用いる、路面からの反射波の分布は、カイ二乗分布に限るものではなく、ガウス分布(正規分布)で近似してもよい。
さらに、上記第1実施形態のレーダ装置10は、FMCWレーダであったが、特許請求の範囲の記載における第2発明が適用されるレーダ装置は、FMCWレーダに限るものではなく、垂直方向に指向性を有した受信アンテナにて受信した信号に基づいて、距離ごとの反射強度を特定可能なレーダ装置であれば、どのようなレーダ装置であっても良い。
また、上記第2実施形態のレーダ装置10は、FMCWレーダであったが、特許請求の範囲の記載における第1発明が適用されるレーダ装置は、FMCWレーダに限るものではなく、垂直方向に指向性を有した受信アンテナにて受信した信号に基づいて、距離ごとの反射強度を特定可能なレーダ装置、例えば、CWレーダであっても良いし、2周波CWレーダであっても良い。
なお、上記実施形態の構成の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略した態様も本発明の実施形態である。また、上記実施形態と変形例とを適宜組み合わせて構成される態様も本発明の実施形態である。また、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される発明の本質を逸脱しない限度において考え得るあらゆる態様も本発明の実施形態である。
1…車載システム 10…レーダ装置 32…発振器 33…増幅器 34…分配器 36…送信アンテナ 40…受信アンテナ部 41…アンテナ 42…受信スイッチ 43…ミキサ 44…増幅器 45…フィルタ 46…A/D変換器 50…信号処理部 60…運転支援ECU 80…報知装置

Claims (6)

  1. 車両に搭載されるレーダ装置(10)であって、
    電磁波からなるレーダ波を送信し、その送信されたレーダ波の反射波を、車両の車高方向に沿った垂直指向性を有した受信アンテナ(40)で受信する送受信手段(32〜46)と、
    前記送受信手段にてレーダ波を送受信した結果に基づいて、前記レーダ波を反射した物標を検出する物標検出手段(50,S110〜S140,S150〜S180)と、
    前記受信アンテナから延出する水平軸に対して基準軸が車高方向に沿って予め規定された規定角度以上の傾きを有した状態を軸ズレ状態とし、非軸ズレ状態である場合における前記受信アンテナから予め規定された特定距離内の路面からの前記レーダ波の主ビームの散乱強度を基準反射強度とし、
    前記送受信手段にてレーダ波を送受信した結果に基づいて、前記特定距離内における最小の反射強度である最小反射強度が前記基準反射強度以上であれば、前記軸ズレ状態であるものと判定するズレ判定手段(50,S210〜270)と
    を備え
    前記最小反射強度は、前記特定距離内の各距離分解能について、所定時間内に観測される最小の反射強度であることを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記基準反射強度は、
    前記特定距離内の前記散乱強度を前記受信アンテナからの距離に沿って配置した前記散乱強度の分布である基準強度分布として予め用意され、
    前記送受信手段は、
    前記レーダ波の送受信を、時間の進行に沿って繰り返し実行し、
    前記ズレ判定手段は、
    前記特定距離内の各距離分解能について、前記送受信手段にて繰り返し受信した反射波の受信強度の中で最小の反射強度を前記受信アンテナからの距離に沿って配置した前記反射強度の分布を、前記最小反射強度として導出する分布導出手段(S260)と、
    前記分布導出手段にて導出された最小反射強度を前記基準強度分布に照合した結果、相関値が、予め規定された規定閾値以上であれば、前記最小反射強度が前記基準反射強度以上であるものと判定する判定手段(S270)と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記基準反射強度は、
    前記基準強度分布の一つとして予め用意され、
    前記基準強度分布は、
    前記受信アンテナからの水平軸に対する基準軸のなす角度として規定された傾斜角度ごとに予め用意され、
    前記判定手段は、
    前記最小反射強度を前記基準強度分布それぞれに照合し、その照合の結果、相関値が最大となる基準強度分布に対応する傾斜角度を、前記水平軸に対する前記受信アンテナの傾き角として特定する
    ことを特徴とする請求項2に記載のレーダ装置。
  4. 前記送受信手段は、
    時間の進行に沿って周波数が低減するように周波数変調した前記レーダ波を送信し、
    前記ズレ判定手段は、
    前記反射波に前記レーダ波を混合したビート信号に基づいて、前記軸ズレ状態であるか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のレーダ装置。
  5. 前記ズレ判定手段にて軸ズレ状態であるものと判定した場合、前記軸ズレ状態である旨を報知する報知手段(50,S280,S540)
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のレーダ装置。
  6. 電磁波からなるレーダ波を送信し、その送信されたレーダ波の反射波を、車両の車高方向に沿った垂直指向性を有した受信アンテナ(40)で受信する送受信手段(32〜42)を備え、車両に搭載されるレーダ装置(1)が有するコンピュータが実行するプログラムであって、
    前記送受信手段にてレーダ波を送受信した結果に基づいて、前記レーダ波を反射した物標を検出する物標検出手順(50,S160〜S180)と、
    前記受信アンテナから延出する水平軸に対して基準軸が車高方向に沿って予め規定された規定角度以上の傾きを有した状態を軸ズレ状態とし、非軸ズレ状態である場合における前記受信アンテナから予め規定された特定距離内の路面からの前記レーダ波の主ビームの散乱強度を基準反射強度とし、
    前記送受信手段にてレーダ波を送受信した結果に基づいて、前記特定距離内における最小の反射強度である最小反射強度が前記基準反射強度以上であれば、前記軸ズレ状態であるものと判定するズレ判定手順(50,S210〜270)とを、
    前記コンピュータが実行し、
    前記最小反射強度は、前記特定距離内の各距離分解能について、所定時間内に観測される最小の反射強度であることを特徴とするプログラム。
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