JP6463176B2 - 帯電部材、帯電部材の製造方法、電子写真装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

帯電部材、帯電部材の製造方法、電子写真装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は電子写真装置に使用される帯電部材に関する。また、この帯電部材の製造方法に関する。またこの帯電部材を有する電子写真装置及びプロセスカートリッジに関する。
複写機やプリンタ等の電子写真装置において、感光体を帯電する手段として、感光体に帯電部材を接触させて帯電する接触帯電方式がある。一般に、帯電部材としては、導電性支持体上に導電性弾性層を形成し、更に導電性弾性層上に表面層を設けた構成が知られている。導電性支持体としては、金属製のシャフトを用い、導電性弾性層としては、帯電部材としての機能を満たす様、種々の添加剤を混合し、加硫したゴムを用いる。更に表面層には、電気抵抗値の調整、汚れの防止といった機能を満たす様、樹脂などを用いる。
導電性弾性層は、通常、体積固有抵抗率で1×10〜1×10Ω・cm程度の導電性を有している。このような導電性の弾性層を得るために、カーボンブラック等の導電粒子を配合した電子導電系の導電性ゴム組成物を用いて弾性層を形成することが特許文献1に記載されている。
しかし、ゴムや熱可塑性エラストマーを用いた弾性層を有する帯電部材は、静止状態で長期間にわたって弾性層が感光体と当接されることにより、当接部分に容易には回復しない変形(圧縮永久歪み)が生じることがある。なお、以下、圧縮永久歪みを、「コンプレッションセット」を略して、「Cセット」と称することがある。Cセットが生じた帯電部材を電子写真画像の形成に供した場合、電子写真画像に欠陥を生じさせることがある。ここで、帯電部材のCセットに起因して横スジ状の欠陥が発生した電子写真画像を、以下、「Cセット画像」と称することがある。Cセット画像の発生を抑制するために、弾性層の表面に高硬度で低摩擦の樹脂材料等からなる表面層を形成する手法(特許文献2参照)が提案されている。
特開平09−090714号公報 特開2000−267394号公報
しかしながら、特許文献2に記載されているように、高硬度の表面層を設けた帯電部材は、表面が汚れ易い。表面に汚れが付着した帯電部材は、電子写真画像への欠陥を生じさせる場合がある。
従って、本発明の目的は、表面への汚れの付着を抑制しつつ、Cセット画像の発生をも抑制することのできる帯電部材を提供することにある。また本発明の目的は、長期間の使用に伴う汚れ付着が抑制された帯電部材を提供することにある。更に本発明の目的は、高品位な電子写真画像を安定的に形成可能な電子写真装置を提供することにある。
本発明によれば、導電性の支持体と、表面層としての弾性層とを有する帯電部材であって、該弾性層は、深さ方向の各位置のヤング率の分布において少なくとも1つの極大値を有し、該ヤング率の極大値のうち該弾性層の表面に最も近い深さ方向の位置Pmaxにおけるヤング率の極大値をa(MPa)とし、該位置Pmaxの該弾性層の表面からの深さをTmax(μm)とし、該弾性層の表面からの深さが0.1(μm)の位置における該弾性層のヤング率をb(MPa)としたとき、下記数式(1)〜(3)の条件を満たす帯電部材が提供される。
0.8μm≦Tmax≦2.5μm ・・・(1)
0.6MPa≦b≦1.2MPa ・・・(2)
(a−b)/b≧0.40 ・・・(3)。
また、本発明によれば、上記の帯電部材の製造方法であって、導電性の支持体の外周の加硫ゴム層に対して酸素濃度が500ppm以上13000ppm以下の雰囲気下で電子線を照射して、前記弾性層を形成する工程を有する帯電部材の製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、電子写真感光体と、該電子写真感光体に接触して配置されている前記帯電部材とを有する電子写真装置が提供され、更に、電子写真感光体と、該電子写真感光体に接触して配置されている前記帯電部材とを有し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジが提供される。
本発明によれば、表面への汚れの付着を抑制しつつ、Cセット画像の発生をも抑制できる帯電部材が得られる。また本発明によれば、高品位な電子写真画像を安定的に形成可能な電子写真装置が得られる。
本発明に係る帯電ローラの断面図である。 電子線照射装置の説明図である。 本発明に係る電子写真装置の概略構成図である。 原子間力顕微鏡によるヤング率の測定例を示す図である。
本発明者らは、長期間の使用によっても圧縮永久歪みに起因する画像不良が生じ難く、また、表面への汚れの付着が抑制された帯電部材を得ることを目的として鋭意検討を行った。
その結果、導電性の支持体と、表面層としての弾性層とを有し、該弾性層は、深さ方向の各位置のヤング率の分布において少なくとも1つの極大値を有し、該ヤング率の極大値のうち該弾性層の表面に最も近い深さ方向の位置Pmaxにおけるヤング率の極大値をa(MPa)とし、該位置Pmaxの該弾性層の表面からの深さをTmax(μm)とし、該弾性層の表面からの深さが0.1(μm)の位置における該弾性層のヤング率をb(MPa)としたとき、下記数式(1)〜(3)の条件を満たす帯電部材が、上記の目的を達成できることを見出した。
0.8μm≦Tmax≦2.5μm ・・・(1)
0.6MPa≦b≦1.2MPa ・・・(2)
(a−b)/b≧0.40 ・・・(3)。
尚、以下の説明において、弾性層の表面からの深さが0.1(μm)の位置を「最表面部」または「表面近傍」という場合があり、また前記ヤング率bを「最表面部のヤング率b」または「表面近傍のヤング率b」という場合がある。以下、帯電部材の代表例である帯電ローラによって、本発明に係る帯電部材を説明する。
本発明者らは、表面層としての弾性層の深さ方向のヤング率の分布において、上記の数式(1)〜(3)で示される条件を満たすことにより本発明の効果を得ることができる理由を以下のように推測している。
感光体からの圧力は、主に帯電部材の表面に加わるため、弾性層の圧縮永久ひずみを抑制するためには弾性層を構成するポリマー分子間に安定な架橋鎖を形成し、長期間放置後のひずみを抑制する必要がある。そのため弾性層の硬度を上昇させることが有効である。一方、弾性層への汚れ付着は、弾性層の硬度を下げることが有効であるため、これまでの技術では、圧縮永久歪みの抑制と汚れ付着の低減とを高度に両立させることは困難であった。
本発明者らが、帯電部材の表面層に付着する汚れを観察したところ、汚れの主たる原因物質がトナーの外添剤であることが判った。外添剤は粒径が約1μm以下の微粒子であり、微粒子と接触する弾性層の最表面部が高硬度であると微粒子が圧接されて弾性層の表面に付着しやすい。従って、数式(2)で示される条件を満たすことで、外添剤が圧接される弾性層の最表面部を低硬度とすることができ、外添剤の付着を低減することができる。
一方、Cセットの発生を抑制し、ひいては、Cセット画像の発生を抑制(以下、「Cセット性の向上」という場合がある。)する為には、上述した通り、弾性層の表面の高硬度化が有効である。しかしながら、本発明者らの検討の結果、弾性層の表面を、上記したように、汚れの付着抑制のために式(2)を満たすような比較的低硬度な表面とした場合であっても、弾性層の表面からの深さが0.8μm以上、2.5μm以下の範囲内にヤング率の高い部分を設けることによってCセット性を向上させることができるとの知見を得た。
その結果として、本発明の課題であったCセット性の向上と汚れ付着の低減とを両立することが可能となる。
本発明に係る帯電部材において、Tmaxは、0.8μm以上1.8μm以下が好ましく、弾性層内部のヤング率の極大値aは、1.5MPa以上が好ましく、最表面部のヤング率bは、0.7MPa以上1.2MPa以下が好ましい。
また、本発明においては、弾性層の表面より2.5μmを超える深い位置にある弾性層内部のヤング率cは、ヤング率bよりも小さくすることが好ましい。帯電部材の表面からの深さが300μmにおけるヤング率cを、表面からの深さが0.1μmにおけるヤング率bよりも小さくすることで、帯電部材の従動時の感光体表面との接触時の追従性をより良化させ、帯電均一性をより一層改善することができる。ここで、ヤング率cの具体的な値としては、例えば、0.5MPa以下であることが好ましい。
以下、本発明の実施形態について図1を用いて説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限られるものではない。
<帯電部材>
図1に、本発明の帯電部材として、帯電ローラの概略構成例を示す。帯電ローラ1は導電性の支持体11と、導電性の支持体11上に形成した表面層としての弾性層12とから構成されている。本発明に係る帯電部材は、図3に示す電子写真装置を構成する帯電ローラ1として用いることができる。
(導電性の支持体)
導電性の支持体の材質としては、例えば、鉄、銅、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル等の金属やその合金を挙げることができる。また、導電性の支持体は、弾性層との接着を目的とした接着剤を塗工したものを用いることもできる。接着剤としては、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂に導電剤を含有させたものが挙げられ、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリエーテル樹脂系、エポキシ樹脂系等の接着剤を用いることができる。
<帯電部材の製造方法>
本発明に係る弾性層は、例えば以下のように形成することができる。
まず、導電性の支持体(芯金)上に、未加硫ゴム組成物を積層した未加硫ゴムローラを成形する。ゴムローラの成形方法としては、(1)未加硫ゴム組成物を押出機によりチューブ状に押出成形し、これに芯金を挿入する方法;(2)未加硫ゴム組成物を、クロスヘッドを装着した押出機により、芯金を中心に円筒形に共押出し、所望の外径の成形体を得る方法;(3)未加硫ゴム組成物を、射出成形機を使用して、所望の外径の金型内部に注入して成形体を得る方法等、を挙げることができる。中でも、前記(2)の方法は連続生産が容易で、工程数が少なく、低コストでの製造に適している為、好ましい。
次に、成形された未加硫ゴムを加硫し、加硫ゴム層が支持体の周囲に形成された加硫ゴムローラを作製する。加硫は加熱処理によって行われ、加熱装置としてはギアオーブンによる熱風炉加熱、遠赤外線による加熱加硫、加硫缶による水蒸気加熱などを挙げることができる。中でも熱風炉加熱や遠赤外線加熱は連続生産が可能な為、好ましい。
その後さらにその加硫ゴムローラの表面を研削処理することもできる。加硫ゴムローラの表面を研削する方法としては、例えば、砥石またはローラを加硫ゴムローラのスラスト方向に移動して研削するトラバースの研削方式が挙げられる。また、加硫ゴムローラを芯金軸の中心に回転させながらローラ長さより幅広の研削砥石を往復させずに切り込むプランジカットの研削方式が挙げられる。プランジカットの円筒研削方式は加硫ゴムローラの全幅を一度に研削できる利点があり、トラバースの円筒研削方式より加工時間を短くすることができるため、より好ましい。
そして、本発明の特徴をなす、深さ方向に特定のヤング率(硬度)の分布を有する弾性層は、加硫ゴムローラの加硫ゴム層に対して酸素濃度が500ppm以上13000ppm以下の雰囲気下で電子線を照射することによって作製することができる。
一般的な電子線照射は、酸化によるポリマー分子鎖の切断反応を抑制するため、通常は低酸素濃度雰囲気下(窒素雰囲気下)で照射が行なわれているが、本発明においては適度な酸素濃度雰囲気下で電子線照射をすることにより、本発明に係る深さ方向に特定のヤング率のプロファイル(硬度プロファイル)を有する弾性層を製造することができる。
従来の帯電部材の加硫ゴム層に対する電子線を用いた表面処理においては、なるべく低酸素濃度雰囲気下で照射を行い、帯電部材の弾性層の最表面部を高硬度にするものであった。しかしながら本発明においては帯電ローラの弾性層の最表面部においては、ポリマー分子鎖にラジカル架橋鎖を形成するよりも、酸化によるポリマー分子鎖の切断反応を進行させることで、ポリマーの架橋密度を低下させ、弾性層のヤング率を低下させる。一方、弾性層の内部側は、酸素の影響を受け難く酸化が抑制されることからポリマーの架橋効率が上昇し、ヤング率が大きくなり、硬度が極大となる。その後、弾性層の表面からの深さが大きくなるに従って、電子線照射エネルギーが徐々に小さくなるため、弾性層のヤング率は漸減していく。その結果、弾性層の最表面部と内部における硬度に差が生じて、帯電部材のCセット性が向上し、また弾性層の最表面部の柔軟性が粒子圧縮による弾性層の表面の汚れを抑制し、帯電均一性が向上する。
以上、雰囲気の酸素濃度の制御によって弾性層の深さ方向の硬度分布を制御する方法を説明したが、弾性層の深さ方向に電子線を浸透させるエネルギーの相違により、硬度分布を制御することもできる。電子線による弾性層の硬化処理条件は電子線の加速電圧と線量によって決定され、加速電圧の大小によって弾性層の深さ方向の硬度分布を制御することができる。また、弾性層中へのポリマーやカーボンブラックなどの配合量の調整によっても弾性層の深さ方向の硬度分布を制御することができる。
このように、本発明の帯電部材の弾性層においては、表面近傍が柔らかく内部が硬い、特定の硬度プロファイル(ヤング率プロファイル)を持つことにより、圧縮永久歪みの抑制及び汚れ付着の抑制が同時に達成される。尚、弾性層のヤング率の測定方法は後述する。
(弾性層)
弾性層の原材料(弾性層形成用ゴム組成物)としては、例えばバインダーポリマーと添加剤の混合物であり、バインダーポリマーはゴム弾性を示す材料であれば特に限定されない。具体的なゴム材料としては、以下のものが挙げられる。天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体ゴム(EPDM)、エピクロルヒドリンホモポリマー(CHC)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体(CHR)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(CHR−AGE)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体の水添物(H−NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM、ANM)等の原料ゴムに加硫剤等の架橋剤を配合した熱硬化性のゴム材料、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー。更に、これらポリマーをブレンドさせた混合物でも良い。中でもアクリロニトリルブタジエンゴムは、弾性層への導電性付与の観点と、電子線等の照射による弾性層の表面処理時における架橋効率向上の観点から好ましく、そのアクリロニトリル量の含有率は特に限定されないが、18質量%以上41質量%以下であることが好ましい。
弾性層には必要に応じて導電粒子としてのカーボンブラックを含有させることができる。カーボンブラックは、弾性層の電気抵抗値を所望の値になる様、調整して配合することができる。好ましいカーボンブラックの含有量はバインダーポリマー100質量部に対して、20質量部以上70質量部以下である。20質量部以上とすることで、弾性層の低硬度化を抑制し、適度な硬度を得ることができる。また、カーボンブラックの配合量が70質量部以下であれば、弾性層の高硬度化を抑制して適度な硬度を容易に得ることができる。弾性層の硬度が大きすぎた場合、感光体との当接不良が発生したり、長期間の使用時にトナーや紙粉等の汚れが帯電部材の表面に不均一に付着し、画像不良が発生する場合がある。
配合されるカーボンブラックの種類は、特に限定されず例えば以下のものが挙げられる。ガスファーネスブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等。
さらに、弾性層形成用ゴム組成物には、必要に応じてゴムの配合剤として一般に用いられている充填剤、加工助剤、架橋助剤、架橋促進剤、架橋促進助剤、架橋遅延剤、軟化剤、可塑剤、又は分散剤等を添加することができる。これらの原料の混合方法としては、バンバリーミキサーや加圧式ニーダーといった密閉型混合機を使用した混合方法や、オープンロールのような開放型の混合機を使用した混合方法などを例示することができる。
本発明に係る弾性層の厚みは特に限定されないが、1.0mm〜1.8mm程度であることが好ましい。
<電子線照射装置>
本発明に係る弾性層の作製に用いる電子線照射装置の概略図を図2に示す。電子線照射装置はゴムローラを回転させながらローラ表面に電子線を照射するものであり、図2に示すように、電子線発生部21と照射室22と照射口23とを備えるものである。
電子線発生部21は、電子線を発生するターミナル24と、ターミナル24で発生した電子線を真空空間(加速空間)で加速する加速管25とを有するものである。また電子線発生部の内部は、電子が気体分子と衝突してエネルギーを失うことを防ぐため、不図示の真空ポンプ等により10−3〜10−6Paの真空に保たれている。
不図示の電源によりフィラメント26に電流を通じて加熱するとフィラメント26は熱電子を放出し、この熱電子のうち、ターミナル24を通過したものだけが電子線として有効に取り出される。そして、電子線の加速電圧により加速管25内の加速空間で加速された後、照射口箔27を突き抜け、照射口23の下方の照射室22内を搬送されるゴムローラ28に照射される。
また、ゴムローラ28はローラ回転用部材29により回転させられて、照射室内を搬送手段により、図2において左側から右側に移動する。なお、電子線発生部21及び照射室22の周囲は電子線照射時に二次的に発生するX線が外部へ漏出しないように、不図示の鉛遮蔽が施されている。
照射口箔27は金属箔からなり、電子線発生部21内の真空雰囲気と照射室22内の空気雰囲気とを仕切るものであり、また照射口箔27を介して照射室22内に電子線を取り出すものである。よって、電子線発生部21と照射室22との境界に設ける照射口箔27は、ピンホールがなく、電子線発生部21内の真空雰囲気を十分維持できる機械的強度があり、電子線が透過しやすいことが望ましい。そのため、照射口箔27は比重が小さく、肉厚の薄い金属が望ましく、通常、アルミニウムやチタン箔が使用される。
電子線による硬化処理条件は電子線の加速電圧と線量によって決定される。加速電圧は硬化処理深さに影響し、本発明における加速電圧の条件としては、低エネルギー領域である40kV以上300kV以下の範囲が好ましい。40kV以上で本発明の効果を得るための充分な処理厚みを得ることができる。また、300kV以下とすることで、電子線照射装置が大型化し、装置コストが増大する事を抑えることができる。さらに好ましい加速電圧の条件としては70kV以上150kV以下の範囲である。
電子線照射における電子線の線量は、下記数式(4)で定義される。
D=(K・I)/V ・・・(4)。
ここで、Dは線量(kGy)、Kは装置定数、Iは電子電流(mA)、Vは処理速度(m/min)である。装置定数Kは、装置個々の効率を表す定数であって、装置の性能の指標である。装置定数Kは一定の加速電圧の条件で、電子電流と処理速度を変えて線量を測定することによって求めることができる。電子線の線量測定は、線量測定用フィルムをゴムローラの表面に貼り付け、その表面に実際に電子線を照射し、フィルム線量計により線量測定用フィルムの線量を測定することによって行われる。使用される線量測定用フィルムはFWT−60、フィルム線量計はFWT−92D型(いずれもFarWestTechnology社製)である。
本発明における電子線の線量は30kGy以上3000kGy以下の範囲が好ましい。30kGy以上であれば本発明の効果を得る為に充分な表面硬度を得ることができる。また、3000kGy以下とすることで、電子線照射装置が大型化することあるいは処理時間が増大することによる製造コストの増大を抑えることができる。さらに好ましい電子線量は200kGy以上2000kGy以下の範囲である。
本発明における電子線照射処理時の照射室22内における酸素濃度は、500ppm以上13000ppm以下である。500ppm未満では、低酸素雰囲気下の為表面酸化の影響を受け難く、最表面部が柔らかい構成とならず汚れ性が低下する。13000ppmを超えるとローラ表面酸化の影響が大きくなり、表面内部のヤング率及び極大値も低下する為、Cセット性が低下する。
本発明の電子線照射源は、走査型電子線照射源(不図示)やエリア型電子線照射源(不図示)を用いることもできる。
<電子写真装置及びプロセスカートリッジ>
本発明に係る電子写真装置は、電子写真感光体と、該電子写真感光体に接触して配置されている帯電部材とを有し、該帯電部材として本発明に係る帯電部材が使用されているものである。また本発明に係るプロセスカートリッジは、電子写真感光体と、該電子写真感光体に接触して配置されている帯電部材とを有し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材として本発明に係る帯電部材が使用されているものである。
図3に本発明に係る帯電部材を備えた電子写真装置の断面図を示す。電子写真感光体31は、アルミニウムなどの導電性を有する導電性支持体31bと、導電性支持体31b上に形成した感光層31aを基本構成層とするドラム形状の電子写真感光体である。電子写真感光体31は、軸31cを中心に図上、時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。本発明に係る帯電ローラ1は、導電性の支持体11の両端部が不図示の押圧手段で電子写真感光体31に対して押し付けられている。そして、電子写真感光体31が不図示の駆動手段により回転させられると、それに伴って従動回転する。電源33に接続された摺擦電源33aにより、導電性の支持体11に所定の直流(DC)バイアスが印加されることで、電子写真感光体31が所定の極性および所定の電位に帯電される。
帯電ローラ1によって周面が帯電された電子写真感光体31は、次いで露光手段34により目的画像情報の露光(レーザービーム走査露光、原稿画像のスリット露光など)を受け、その周面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。静電潜像は、現像部材35によりトナー画像として順次に可視像化されていく。このトナー画像は、次いで、転写手段36により、電子写真感光体31の回転に合わせて適正なタイミングをもって電子写真感光体31と転写手段36との間の転写部へ不図示の給紙手段部から搬送された転写材37に、順次転写されていく。本例の転写手段36は転写ローラであり、転写材37の裏からトナーと逆極性の帯電を行うことで電子写真感光体31側のトナー画像が転写材37に転写されていく。表面にトナー画像の転写を受けた転写材37は、電子写真感光体31から分離されて不図示の定着手段へ搬送されて像定着を受け、画像形成物として出力される。あるいは、裏面にも像形成するものでは、転写部への再搬送手段へ搬送される。
像転写後の電子写真感光体31の周面は、前露光手段38による前露光を受けて電子写真感光体ドラム上の残留電荷が除去(除電)される。この前露光手段38には公知の手段を利用することができ、たとえばLEDチップアレイ、ヒューズランプ、ハロゲンランプおよび蛍光ランプなどを好適に例示することができる。除電された電子写真感光体31の周面は、クリーニング部材39で転写残りトナーなどの付着汚染物の除去を受けて洗浄面化されて、繰り返して画像形成に供される。
帯電ローラ1は面移動駆動される電子写真感光体31に従動駆動させてもよく、非回転にしてもよく、電子写真感光体31の面移動方向に順方向または逆方向に所定の周速度をもって積極的に回転駆動させるようにしてもよい。また、露光は、電子写真装置を複写機として使用する場合には、原稿からの反射光や透過光により、あるいは、原稿を読み取り信号化し、この信号に基づいてレーザービームを走査したり、LEDアレイを駆動したりすることなどにより行われる。
本発明の帯電部材を使用しうる電子写真装置としては、複写機、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ、あるいは電子写真製版システムなどの電子写真応用装置などが挙げられる。
以下、実施例、比較例を示して、さらに本発明を具体的に説明する。
〔実施例1〕
(1.弾性層用未加硫ゴム組成物の調製)
下記の表1に示す材料を、6リットル加圧ニーダー(製品名:TD6−15MDX、トーシン社製)を用いて、充填率70体積%、ブレード回転数30rpmで16分間混合してA練りゴム組成物を得た。
Figure 0006463176
次いで、下記の表2に示す材料を、ロール径12インチ(0.30m)のオープンロールにて、前ロール回転数10rpm、後ロール回転数8rpm、ロール間隙2mmで、左右の切り返しを合計20回実施した。その後、ロール間隙を0.5mmとして薄通し10回を行い、弾性層用の未加硫ゴム組成物を得た。
Figure 0006463176
(2.加硫ゴム層の成形)
直径6mm、長さ252mmの円柱形の鋼製棒(表面はニッケルメッキ)の円柱面の軸方向中央部228mmの範囲に導電性加硫接着剤(メタロックU−20;東洋化学研究所製)を塗布し、80℃で30分間乾燥したものを導電性支持体として使用した。次に、未加硫ゴム組成物を、クロスヘッドを用いた押出成形によって、導電性支持体を中心として同軸状に円筒形に同時に押出し、導電性支持体の外周に未加硫ゴム組成物がコーティングされた未加硫ゴムローラを作製した。押出機は、シリンダー径45mm(Φ45)、L/D=20の押出機を使用し、押出時の温調はヘッド90℃、シリンダー90℃、スクリュー90℃とした。
成形した未加硫ゴムローラの未加硫ゴム組成物の層の軸方向の両端部を切断し、未加硫ゴム組成物の層の軸方向の長さを226mmとした。その後、電気炉にて温度160℃で40分間加熱して未加硫ゴム組成物の層を加硫して加硫ゴム層とした。続いて、加硫ゴム層の表面をプランジカットの研削方式の研磨機で研磨し、端部(中央部から両端方向への距離が各90mmの位置)直径が8.35mm、中央部直径が8.50mmのクラウン形状のゴム層を有する加硫ゴムローラを得た。
(3.加硫ゴム層の表面硬化処理)
得られた加硫ゴムローラの表面に電子線を照射して硬化処理を行い、弾性層の表面に硬化された領域を有する「帯電ローラ1」を得た。電子線の照射には、最大加速電圧70kV・最大電子電流4.5mAの電子線照射装置(商品名:「低エネルギー電子線照射源EB−ENGINE」浜松ホトニクス株式会社製)を用いた。なお、電子線を照射する前に、照射室内の空気を窒素ガスでパージし、照射室における酸素濃度を調整した。処理条件は加速電圧:70kV、電子電流(照射電流):3.2mA、処理速度(走査速度):0.6m/min、酸素濃度:800ppmであった。この際、電子線照射装置の加速電圧70kVにおける装置定数は218であり、数式(4)より算出される線量は1163kGyであった。
(4.評価)
以下の方法にて各種評価を行った。
(4−1.加硫ゴム層の硬度の測定)
電子線照射後の加硫ゴム層のMD−1硬度を、測定した。測定にはマイクロ硬度計(商品名:MD−1 capa、高分子計器株式会社製)を用いて、温度23℃、相対湿度55%の環境において、ピークホールドモードで測定した。より詳しくは加硫ゴムローラを金属製の板の上に置き、金属製のブロックを置いて加硫ゴムローラが転がらないように簡単に固定し、金属板に対して垂直方向から加硫ゴムローラの中心に正確に、タイプAの測定端子を押し当ててから5秒後の値を読み取った。測定位置は、加硫ゴムローラの軸方向のゴム端部から30〜40mmの位置の両端部及び中央部の3箇所、かつこれらの各箇所の周方向に3箇所ずつ、計9箇所とした。得られた測定値の平均値を加硫ゴム層のMD−1硬度とした。その結果、加硫ゴム層のMD−1硬度は70.8°であった
(4−2.弾性層のヤング率の測定)
帯電ローラ1の弾性層の表面から内部にかけての厚み方向の各位置における弾性率(ヤング率)を、以下に示す方法にて評価した。クライオミクロトーム(ライカ製FC6)にて、−110℃に保持した状態でダイヤモンドナイフを用いて帯電ローラ1から弾性層を切り出し、厚さ方向の断面が平滑なゴムサンプルを得る。得られたゴムサンプルに対して、原子間力顕微鏡(AFM SIIナノテクノロジー製E−sweep)を使用し、カンチレバー(製品名「SI−DF20」、SIIナノテクノロジー社製、材質:SiN、探針の長さ:12.5μm、先端半径:10nm)を用いて弾性層の表面から所定の深さの各点のヤング率を測定する。なお、測定ピッチは、0.1μmとした。各測定点(測定位置)のヤング率は、フォースカーブを10回測定し、最高値と最低値を除く8点の算術平均として求めた。
図4に弾性層の深さ方向のヤング率の測定結果の一例を示す。グラフの横軸は測定深さ(μm)、即ち弾性層の表面から測定位置までの距離であり、縦軸はヤング率(MPa)である。その結果、ヤング率の極大値aは1.3MPa、深さTmaxは0.8μm、ヤング率bは0.7MPa、深さ300μmの位置におけるヤング率cは0.4MPaであった。
(4−3.Cセット画像評価)
帯電ローラ1の両端に各500g荷重をかけてφ30mmの感光体に同軸上で圧接することによって、帯電ローラ1をプロセスカートリッジに装着し、温度40℃、相対湿度95%の環境下で30日間放置した(以下、これを「過酷環境試験」という。)。次いでこのプロセスカートリッジを電子写真装置(LBP7200C キヤノン(株)製)に組込み、帯電ローラの圧縮永久歪によるCセット画像を評価した。評価結果を以下の基準でA〜Eにランク付けした。帯電ローラ1の評価はランクBであった。
A:Cセット画像が全く認められない。
B:Cセット画像が極々わずかに認められた。
C:Cセット画像が極わずかに認められた。
D:Cセット画像がわずかに認められた。
E:Cセット画像がはっきりと認められた。
(4−4.歪み量の測定)
前記4−3の過酷環境試験を行った後の帯電ローラについて、感光体との圧接部位の変形量を測定した。測定は一般的なレーザー形状測定機(LS−5500キーエンス(株)製)により行い、「圧接部位の外径dと圧接前の該圧接部位の外径dとの差」を「歪み量」と定義した。圧接部位の外径は、帯電ローラの中央部から両端方向への距離が各90mmの位置において測定し、その平均値を採用した。その結果、歪み量は4.8μmであった。
(4−5.耐久前後の画像評価)
帯電ローラ1を電子写真プロセスカートリッジに組み込み、このプロセスカートリッジをA4紙縦出力用の電子写真装置(LBP7200C、キヤノン(株)製)に組込み画像評価を行った。
具体的には、最初の画像として、A4サイズの紙上にハーフトーン画像(電子写真感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドットの線を間隔2ドットで描く画像)を出力した。これを「初期画像」と称する。次いで、A4サイズの紙上に、文字サイズが4ポイントの「E」の文字が1%の印字濃度で形成された画像(以下、「E文字画像」ともいう。)を2500枚連続して出力した。引き続いて、A4サイズの紙上に再びハーフトーン画像を出力した。これを「耐久後画像」と称する。なお、画像の出力は温度23℃、相対湿度50%の環境下で行った。
得られた初期画像及び耐久後画像を目視で観察し、下記の基準で評価した。また、耐久後画像については、画像不良が認められた場合における画像不良の原因を究明するために、耐久後画像の出力後、上記電子写真装置からプロセスカートリッジを取り出し、更にそのプロセスカートリッジから帯電ローラを取り出して、その表面の汚れの有無を観察した。そして、画像不良が認められた耐久後画像の画像不良発生部位と帯電ローラの汚れの付着部位との対応関係を観察し、当該画像不良が帯電ローラの表面の汚れ起因のものか否かを解析した。
A:画像不良が全く出ていない。
B:上記の画像不良が極わずかに発生した。
C:上記の画像不良がわずかに発生した。
D:上記の画像不良がはっきりと発生した。
その結果、初期画像はランクA、耐久後画像はランクAであった。
〔実施例2〜30〕
ポリマー(アクリロニトリルブタジエンゴム)、酸素濃度、走査速度、及び照射電流の少なくとも一つを表3〜表5に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様にして、帯電ローラを作製し、各評価を行った。評価結果を表3〜表5に示す。尚、アクリロニトリルブタジエンゴムとして使用したN230SV(JSR(株)製)及びN220S(JSR(株)製)のアクリロニトリル量含有率はそれぞれ35質量%及び41質量%である。
〔実施例31〕
カーボンブラック1の配合量を30質量部に変更した以外は実施例1と同様にして帯電ローラを作製し、各評価を行った。結果を表5に示す。なお、本実施例に係る帯電ローラは、表面観察の結果、他の実施例に係る帯電ローラと同様に、外添剤等の付着による汚れは認められなかった。しかしながら、表面層からの深さが300μmのヤング率cが、表面のヤング率bよりも大きいため、電子写真感光体との当接が他の実施例と比較して安定せず、耐久後画像の評価結果が、「B」ランクとなった。
〔比較例1〜3及び7〕
酸素濃度を表6に示す値に変更した以外は、実施例2と同様にして帯電ローラを作製し、各評価を行った。評価結果を表6に示す。
〔比較例4及び8〕
酸素濃度のみ、または、酸素濃度及び照射電流を表6に示す値に変更した以外は、実施例1と同様にして帯電ローラを作製し、各評価を行った。評価結果を表6に示す
〔比較例5〕
酸素濃度を26000ppmに、照射電流を3.8mAに、及び走査速度を0.4(m/min)に変更した以外は実施例3と同様にして帯電ローラを作製し、各評価を行った。評価結果を表6に示す。
〔比較例6〕
酸素濃度を18000ppmに変更した以外は、実施例9と同様にして帯電ローラを作製し、各評価を行った。評価結果を表6に示す。
Figure 0006463176
Figure 0006463176
Figure 0006463176
Figure 0006463176
表6から明らかなように、比較例1は、最表面部(表面近傍)のヤング率bが、極大値aに等しいため、ローラの表面汚れが促進され、耐久後画像のランクが劣る。比較例2及び3は、Tmaxの位置がより内部に存在するためローラ変形量が大きく、Cセット画像のランクが劣る。比較例4は、表面近傍のヤング率bが小さく耐久後画像は良好であるが、Cセット画像のランクが劣る。比較例5は、表面近傍のヤング率bが大きく、耐久後画像のランクが劣る。比較例6〜8は、表面近傍のヤング率bと内部極大値aの変化率が小さく、Cセット画像または耐久後画像のいずれかがが劣る。
これに対して、実施例1〜31では、Cセット画像及び耐久後画像の評価はいずれもAランクまたはBランクであって、実用上問題の無い良好な画像が得られている。
1 帯電ローラ
11 導電性の支持体
12 弾性層

Claims (13)

  1. 導電性の支持体と、表面層としての弾性層とを有する帯電部材であって、
    該弾性層は、深さ方向の各位置のヤング率の分布において少なくとも1つの極大値を有し、
    該ヤング率の極大値のうち該弾性層の表面に最も近い深さ方向の位置Pmaxにおけるヤング率の極大値をa(MPa)とし、
    該位置Pmaxの該弾性層の表面からの深さをTmax(μm)とし、
    該弾性層の表面からの深さが0.1(μm)の位置における該弾性層のヤング率をb(MPa)としたとき、
    下記数式(1)〜(3)の条件を満たすことを特徴とする帯電部材:
    0.8μm≦Tmax≦2.5μm ・・・(1)
    0.6MPa≦b≦1.2MPa ・・・(2)
    (a−b)/b≧0.40 ・・・(3)。
  2. 前記ヤング率b(MPa)は、前記弾性層の表面からの深さが300μmの位置における該弾性層のヤング率c(MPa)よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記弾性層を構成する材料がバインダーポリマーとしてアクリロニトリルブタジエンゴムを含む請求項1または2に記載の帯電部材。
  4. 前記弾性層が、バインダーポリマー100質量部に対してカーボンブラックを20質量部以上70質量部以下含有する請求項1〜3のいずれかの一項に記載の帯電部材。
  5. 前記深さTmaxが、0.8μm以上1.8μm以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の帯電部材。
  6. 前記ヤング率の極大値aが、1.5MPa以上である請求項1〜5のいずれか一項に記載の帯電部材。
  7. 前記ヤング率bが、0.7MPa以上1.2MPa以下である請求項1〜6のいずれか一項に記載の帯電部材。
  8. 該帯電部材は、ローラ形状である請求項1〜7のいずれか一項に記載の帯電部材。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の帯電部材の製造方法であって、導電性の支持体の外周の加硫ゴム層に対して酸素濃度が500ppm以上13000ppm以下の雰囲気下で電子線を照射して前記弾性層を形成する工程を有することを特徴とする帯電部材の製造方法。
  10. 前記電子線の加速電圧が、40kV以上300kV以下である請求項9に記載の帯電部材の製造方法。
  11. 前記電子線の線量が、30kGy以上3000kGy以下である請求項9または10に記載の帯電部材の製造方法。
  12. 電子写真感光体と、該電子写真感光体に接触して配置されている帯電部材とを有する電子写真装置であって、該帯電部材が請求項1〜8のいずれか一項に記載の帯電部材であることを特徴とする電子写真装置。
  13. 電子写真感光体と、該電子写真感光体に接触して配置されている帯電部材とを有し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材が請求項1〜8のいずれか一項に記載の帯電部材であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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