JP6462264B2 - 目的地予測装置、目的地予測方法、及びプログラム - Google Patents
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Description
ことができる。すなわち、地図情報の維持及び管理にかかるコストを抑えつつ移動体の目的地を推定可能となる。
図1は、本実施形態に係るシステムの構成を示す図である。本システムは、目的地予測装置1と、ネットワーク2と、移動体3(3a、3b・・・)とを含む。移動体3はGPS(Global Positioning System)受信機等の位置情報を取得可能なセンサを備えている
。具体的には、移動体3は、乗用車や二輪車等であってナビゲーション装置を備える車両3aや、携帯電話機、スマートフォン、タブレット(スレートPC(Personal Computer
))、ノート型PCといったモバイル装置3bを所持して外出する使用者等である。ナビゲーション装置やモバイル装置には所定のアプリケーションソフトウェアがインストールされており、当該アプリケーションソフトウェアはネットワーク2を介して目的地予測装置1へ継続的に位置情報を送信するものとする。本実施形態では、移動体3が位置情報を送信するものとして説明する。一方、目的地予測装置1は、移動体3の移動に伴い目的地を予測する処理を行う。
図2は、本実施形態に係る処理の概要を説明するための図である。図2は、車両の移動開始から目的地への到着(駐車)までを5つの段階(1)〜(5)で表している。各段階における処理は、次のとおりである。
コードは、第1次メッシュ(「第1次地域区画」とも呼ぶ)、第2次メッシュ(「第2次地域区画」、「統合地域メッシュ」とも呼ぶ)及び第3次メッシュ(「第3次地域区画」、「基準地域メッシュ」とも呼ぶ)といった標準地域メッシュ、並びに2分の1地域メッシュ、4分の1地域メッシュ及び8分の1地域メッシュといった分割地域メッシュの各段階の大きさのメッシュで位置を表現する。
存したり、メッシュコードの系列に対して渋滞や工事等の交通情報を関連付けて保存したりしておくことで、目的地予測装置1から移動体3への適切な情報出力を可能とする。なお、地域メッシュコードは、位置情報を複数段階の詳細度で表すことができる。移動体3の移動距離や、目的地予測装置1の処理負荷等に応じて詳細度を変更することで、予測の精度を向上させたり、処理速度を向上させたりすることもできる。
図4は、目的地予測装置1の一例を示す機能ブロック図である。目的地予測装置1は、記憶部11と、位置情報取得部12と、移動履歴生成部13と、モデル生成部14と、出発時予測処理部15と、移動時予測処理部16と、情報出力部17とを含む。
は、記憶部11が格納している位置情報を読み出し、所定の条件に基づいて出発から到着までを1つの単位とした移動履歴を生成する。モデル生成部14は、記憶部11が格納している移動履歴を読み出し、予測処理に用いる予測モデルを生成する。なお、予測モデルは、移動開始時の予測に用いる予測モデル(出発時予測モデルとも呼ぶ)と、移動中の予測に用いる予測モデル(移動時予測モデルとも呼ぶ)とを生成するものとする。
図5は、コンピュータの一例を示す装置構成図である。目的地予測装置1や図示していない移動体3のナビゲーション装置、モバイル端末等は、例えば図5に示すようなコンピュータである。図5に示すコンピュータ1000は、CPU(Central Processing Unit
)1001、主記憶装置1002、補助記憶装置(外部記憶装置)1003、通信IF(Interface)1004、入出力IF(Interface)1005、ドライブ装置1006、通信バス1007を備えている。CPU1001は、プログラムを実行することにより本実施の形態に係る処理等を行う。主記憶装置1002は、CPU1001が読み出したプログラムやデータをキャッシュしたり、CPUの作業領域を展開したりする。主記憶装置は、具体的には、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等である。補助記憶装置1003は、CPU1001により実行されるプログラムや、位置情報などを記憶する。補助記憶装置1003は、具体的には、HDD(Hard-disk Drive)やSS
D(Solid State Drive)、eMMC(embedded Multi-Media Card)、フラッシュメモリ等である。主記憶装置1002や補助記憶装置1003は、目的地予測装置1の記憶部11等として働く。通信IF1004は、他のコンピュータとの間でデータを送受信する。目的地予測装置1は、通信IF1004を介してネットワーク2に接続される。通信IF1004は、具体的には、有線又は無線のネットワークカード等である。入出力IF1005は、入出力装置と接続され、ユーザから入力を受け付けたり、ユーザへ情報を出力したりする。入出力装置は、具体的には、キーボード、マウス、ディスプレイ、タッチパネル等である。ドライブ装置1006は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク等の記憶媒体に記録されたデータを読み出したり、記憶媒体にデータを書き込んだりする。そして、以上のような構成要素が、通信バス1007で接続されている。なお、これらの構成要素はそれぞれ複数設けられていてもよいし、一部の構成要素(例えば、ドライブ装置1006)を設けないようにしてもよい。また、入出力装置がコンピュータと一体に構成されていてもよい。また、ドライブ装置1006で読み取り可能な可搬性の記憶媒体や、フラッシュメモリのような可搬性の補助記憶装置1003、通信IF1004などを介して、本実施の形態で実行されるプログラムが提供されるようにしてもよい。そして、CPU1001がプログラムを実行することにより、図5に示すようなコンピュータを図4に示した目的地予測装置1等として働かせる。
次に、目的地予測装置1の処理の詳細について説明する。図2に概要を示した通り、目的地予測装置1は、移動履歴の記憶及び予測モデルの生成と、目的地の推定処理とを並行して行う。ここでは、モデル作成処理と予測処理とに分けて説明する。
得する(図6:S1)。まず、移動体3は、例えばGPS受信機によって、緯度及び経度によって自身の位置を示す位置情報を測定する。そして、移動体3は、所定の時間ごと、又は所定の距離を移動するごと等のタイミングで、位置情報を目的地予測装置1へ送信する。なお、位置情報は、いわゆるプローブ情報であってもよい。一方、目的地予測装置1の位置情報取得部12は、受信した位置情報を記憶部11に格納する。図7は、記憶部11に格納される位置情報の一例を示す図である。図7の例では、ある移動体のある時点における位置情報として、移動体ID、日時、緯度、経度、方角、速度等の各項目に対応する値が1つのレコードに格納されている。なお、方角の項目は移動体の進行方向を示し、進行方向を示す値は、例えば、真北を0度又は12時等とする方位角で表す。
隠れマルコフモデル方式では、過去の出発地及び目的地(すなわち、訪問先)の組み合わせを複数含む系列のパターンと、現在地に至るまでの移動に係る経由地の系列のパターンとの類似性に基づき、今回の移動の目的地を確率的に予測する。本実施形態では、過去所定回数(N)分の出発地から目的地への移動履歴に基づいて(いわゆるN階マルコフ連鎖に基づいて)目的地を推定するものとする。すなわち、過去所定回数分の出発地と目的地との組み合わせを予測モデルする。このようにすれば、移動体の移動が所定の経路で目的地を巡回するような周期性を有する場合、適切に目的地を予測可能となる。なお、曜日や出発時刻、天気等の条件を加味して予測モデルを生成するようにしてもよい。
本方式では、蓄積された移動履歴に基づき、出発時の条件ごとに各目的地(すなわち、訪問先)に到達した確率である予測モデルを算出する。例えば、出発時の条件である出発地、出発曜日、出発時刻の組み合わせごとに、各目的地への遷移確率を算出する。詳細には、次のような処理を行う。
(1−1)移動履歴の中から新たに生成された1つのレコードを読み出し、出発地、出発曜日、出発時刻等の組み合わせとして表される出発時の条件を抽出する。なお、出発地及び目的地は、例えば、4分の1地域メッシュ又はPOIで表すものとする。
(1−2)抽出した出発時の条件に基づき、読み出したレコードを所定のカテゴリに分類する。例えば、目的地ごと、且つ出発時刻を0時から4時間刻みの6つの時間帯ごと、且つ曜日ごとの条件の組み合わせで表されるカテゴリに分類する。
(1−3)上述の組み合わせに基づく条件付確率表(CPT:Conditional Probability Table)のセルに対応付けて記憶される当該目的地の総訪問回数に所定の調整値uを加算
する。なお、一般的にはu=1として1回の訪問につき1を加算するが、最近の移動履歴を高く重みづけしてもよい。例えば、uを次の数1のように定義する。なお、dは、例えば、移動履歴の最も古い日にちから当該処理対象のレコードの生成された日にちまでの日数とする。
次に、移動時の目的地予測に用いる予測モデルについて説明する。なお、移動時の予測処理においては、位置情報を隣接するメッシュ間の有向グラフ(区間とも呼ぶ)で表すものとする。類似度方式では、出発地から現在地までの経路に存在する区間の類似度に基づいて、各目的地の尤もらしさを表すスコアを算出する。
らG3に向かって移動する。このような方向を有する隣接メッシュのペアによって、経路を表すものとする。その後、移動体は、G3からF3へ、F3からF4へ、F4からF5へ、F5からE5へ、E5からE6へ、E6からE7へ、E7からD7へ、D7からD8へ移動し、目的地へ到着する。
ベイズ更新方式では、あるメッシュから隣接するメッシュへ移動した場合におけるという条件付きの、各目的地(すなわち、訪問先)への到達確率(尤度関数とも呼ぶ)を算出し、隣接するメッシュ間の双方向の移動について移動時の確率表を生成する。そして、予測処理においては、出発時の条件付き確率表から推定した目的地に対し、移動時の確率表に基づく推定の修正を繰り返す。なお、出発時の条件付き確率表は、上述の(2)ベイジアンネットワーク方式において生成したものと同様である。移動時の条件付き確率表は、出発時の条件付き確率表を、出発地別でなく区間別に生成したものとする。
そして、エントロピーの最小値を更新した区間を特定し、特定された区間に係る曜日及び時間帯のセルを特異的区間とする。後述する予測処理においては、このような特異的区間であるか否かという情報に基づいて処理を行うようにしてもよい。
図12は、予測処理の一例を示す処理フロー図である。目的地予測装置1の出発時予測処理部15は、移動体3が移動を開始した場合、又は移動体3のエンジンが始動させられた場合、出発時の予測処理を行う(図12:S11)。本ステップでは、例えば上述の隠れマルコフモデル方式又はベイジアンネットワーク方式で予測処理を行う。例えば、過去
所定回数分の出発地と目的地との組み合わせに基づく予測モデルを用いて、現在地に至る過程において通過してきた出発地と目的地との組み合わせとの類似性に基づき次の目的地を予測する。また、出発地、曜日、時刻に基づいて、予測モデルとして生成された目的地別の確率分布によって次の目的地を予測するようにしてもよい。目的地は、例えば最も確率の高い目的地を特定するようにしてもよいし、上位所定数の目的地を特定するようにしてもよい。
、移動体の移動中において、過去の同一区間の移動と最終的な訪問先に基づき、今回の移動に係る目的地到達確率が修正される。より具体的には、事前確率を示す確率分布に尤度関数を乗じ、さらに正規化して事後確率を示す確率分布を得る。
ただし、初回の移動時予測処理(S14)では、出発時予測処理の結果を事前確率に用いるため、ベイズ更新は次の数5によって表される。
なお、Hiは、図示していない目的地iに向かうという仮説を示し、P(Hi)は出発時予測の結果として得られた目的地iに向かう確率である。また、DBCは、メッシュBを通過後、メッシュCへ移動するという事象を示し、P(DBC)は、メッシュBを通過後、メッシュCに移動する確率を示すものとする。すなわち、図8に示した移動履歴において、通過点にメッシュBからメッシュCの順に移動したレコードの件数を、通過点にBを含むレコードの件数で除した割合である。ここで、割合の算出に用いるレコードの件数(区間を移動した回数)は、例えば上述の数1に示したような重みづけした値uを用いるようにしてもよい。すなわち、履歴情報のうち時間的に新しい移動ほど影響が大きくなるように重みづけした疑似的な移動回数を用いて、ベイズ更新に係る処理を行うようにしてもよい。また、P(DBC|Hi)は、目的地iに向かっている場合において、メッシュBを通過した後、メッシュCに移動する確率を示している。すなわち、図8に示した移動履歴において、到着情報のメッシュ又はPOIが目的地iを示しているレコードのうち、通過点においてメッシュBからメッシュCに移動したレコードの件数の割合である。例えば、P(DAB|Hi)は、次の数6で表すことができる。
なお、CABは、図8の移動履歴において、メッシュAの次にメッシュBへ移動したレコード数をカウントした値である。数6では、CABからCAIまでの8方向へ移動したレコードの数を用いている。また、数4のP(Hi|DAB)は、メッシュAからメッシュBへ移動した場合において、目的地iに向かっている確率を示すものとする。すなわち、図8の通過点において、メッシュAからメッシュBへ移動したレコードのうち、到着情報のメッシュ又はPOIが目的地iを示しているレコードの割合である。このような計算を各目的地について実行し、確率分布を更新する。
(1)目的地として、対象の移動体に係る移動履歴に含まれるすべての目的地及び「不明」を有する。
(2)対象の移動体に係る移動履歴に含まれるすべての目的地及び「不明」の各々に確率が与えられ、これらの総和は1とする。
(3)対象の移動体に係る移動履歴に含まれるすべての目的地の各々に関する確率は同一の値とする。
(4)「不明」に関する確率は、対象の移動体に係る移動履歴に含まれる各目的地に関する確率の2倍とする。
本発明は上述の処理を実行するコンピュータプログラムを含む。さらに、当該プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に属する。当該プログラムが記録された記録媒体については、コンピュータに、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、上述の処理が可能となる。
ディスクドライブやROM等がある。
11 記憶部
12 位置情報取得部
13 移動履歴生成部
14 モデル生成部
15 出発時予測処理部
16 移動時予測処理部
17 情報出力部
2 ネットワーク
3(3a、3b・・・) 移動体
Claims (7)
- 移動体の位置を示す位置情報を継続的に取得する位置情報取得部と、
地域を予め定められた位置及び大きさの網目状に区画するメッシュを用いて前記位置情報の遷移を表す履歴情報に基づき、隣接するメッシュ間の移動を示す有向グラフごとに求められた目的地別の到達確率を示す確率分布であり目的地予測の指標となる予測モデルを生成するモデル生成部と、
前記予測モデルと、出発地から現在地までの前記履歴情報とを用いて目的地を予測すると共に、前記移動体がメッシュ間を移動した場合、当該隣接するメッシュ間の有向グラフについて求められた前記確率分布を用いて目的地の予測を修正する予測部と、
を有し、
前記予測部は、前記履歴情報において移動したことのないメッシュ間については予め定められた所定の目的地別の到達確率を用いて目的地の予測を修正する
目的地予測装置。 - 移動体の位置を示す位置情報を継続的に取得する位置情報取得部と、
地域を予め定められた位置及び大きさの網目状に区画するメッシュを用いて前記位置情報の遷移を表す履歴情報に基づき、隣接するメッシュ間の移動を示す有向グラフを要素とする特徴ベクトルであり目的地予測の指標となる予測モデルを生成するモデル生成部と、
前記予測モデルと、出発地から現在地までの前記履歴情報とを用いて、前記予測モデルと、出発地から現在地までの隣接するメッシュ間の移動を示す有向グラフを要素とする特徴ベクトルとの類似性に基づいて目的地を予測する予測部と、
を有する目的地予測装置。 - 前記履歴情報は、曜日に関する情報及び時刻に関する情報をさらに含み、
前記モデル生成部は、前記曜日に関する情報又は前記時刻に関する情報を用いて目的地予測の指標となる出発時の予測モデルを生成し、
前記出発時の予測モデルと、出発時の曜日又は時刻とを用いて目的地を予測する出発時予測部をさらに有する
請求項1又は2に記載の目的地予測装置。 - 予測された目的地、又は現在地から前記予測された目的地までの経路に基づいて関連す
る情報を出力する情報出力部
をさらに有する請求項1から3のいずれか一項に記載の目的地予測装置。 - 前記予測部は、前記移動体がメッシュ間を移動する度に、前記目的地の予測を修正する処理を実行する
請求項1から4のいずれか一項に記載の目的地予測装置。 - 移動体の位置を示す位置情報を継続的に取得する位置情報取得ステップと、
地域を予め定められた位置及び大きさの網目状に区画するメッシュを用いて前記位置情報の遷移を表す履歴情報に基づき、隣接するメッシュ間の移動を示す有向グラフごとに求められた目的地別の到達確率を示す確率分布であり目的地予測の指標となる予測モデルを生成するモデル生成ステップと、
前記予測モデルと、出発地から現在地までの前記履歴情報とを用いて目的地を予測すると共に、前記移動体がメッシュ間を移動した場合、当該隣接するメッシュ間の有向グラフについて求められた前記確率分布を用いて目的地の予測を修正する予測ステップと、
をコンピュータが実行し、
前記予測ステップにおいて、前記履歴情報において移動したことのないメッシュ間については予め定められた所定の目的地別の到達確率を用いて目的地の予測を修正する
目的地予測方法。 - 移動体の位置を示す位置情報を継続的に取得する位置情報取得ステップと、
地域を予め定められた位置及び大きさの網目状に区画するメッシュを用いて前記位置情報の遷移を表す履歴情報に基づき、隣接するメッシュ間の移動を示す有向グラフごとに求められた目的地別の到達確率を示す確率分布であり目的地予測の指標となる予測モデルを生成するモデル生成ステップと、
前記予測モデルと、出発地から現在地までの前記履歴情報とを用いて目的地を予測すると共に、前記移動体がメッシュ間を移動した場合、当該隣接するメッシュ間の有向グラフについて求められた前記確率分布を用いて目的地の予測を修正する予測ステップと、
をコンピュータに実行させ、
前記予測ステップにおいて、前記履歴情報において移動したことのないメッシュ間については予め定められた所定の目的地別の到達確率を用いて目的地の予測を修正する
プログラム。
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