JP6462195B1 - 電気接点導通材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子を用いた新規な電気接点導通材、および、その製造方法を提供する。
【解決手段】電気接点導通材1は、互いに独立して励起し、かつ、静電容量を有する複数のクラスター型セル2よりなる。それぞれのクラスター型セル2は、自発電荷を有し、かつ、アモルファスシリコン3aでコーティングされた複数の結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3が房状に結合した構造、すなわち、クラスター構造を有しており、その直径は15nm以上30nm以下である。

Description

本発明は、自発電荷を有する結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子を用いた電気接点導通材およびその製造方法に関する。
従来、ナノダイヤモンド粒子は、磁気ディスクのガラス基板研磨等における研磨材として広く使用されているが、近年、ナノダイヤモンド半導体が有する自発電荷に着目した応用例が注目されている。例えば、特許文献1は、自発電荷を有する活性化エネルギーレベル0.8−2.0eVを持つ結晶系ナノダイヤモンド半導体を太陽電池保護膜として使用する技術が開示されている。この太陽電池保護膜は、粒子サイズ3−8nmのナノダイヤモンド半導体粒子の光散乱効果により光吸収能を増し、自発電荷により太陽電池表面の汚れ付着を防止して出力の経年劣化を防止すると共に、400nm以下の紫外線波長帯域を0.5−2.0μmの波長帯域に変換して光電気変換効率を向上させる。
また、特許文献2には、ナノダイヤモンド半導体粒子を繊維中に分散させた機能性繊維が開示されている。具体的には、室温付近で荷電粒子を発生させる活性化エネルギーレベルが0.1−1.0eVであるナノダイヤモンド半導体粒子を用いることで、生体赤外線及び荷電粒子放射能の大きな繊維を作成する。半導体粒子は、繊維高分子結晶の間隙に浸透して擬似的に直列接続され、体温程度の加熱での励起で発生した粒子間の電位が積算されることによって、大きな起電力を発生し、生体効果を発揮する。
さらに、特許文献3には、紫外線吸収能および紫外線から赤外線に波長を変換する光エネルギー変換能を有するナノダイヤモンド半導体粒子を用いた有機機能性材料が開示されている。有機機能性材料は、0.2−1.0eVの活性化エネルギーレベルを有するナノダイヤモンド半導体粒子を0.0005wt%以上含む。
特開2014−203985号公報 特開2011−074553号公報 特開2011−10635号公報
ところで、電気的な接点を構成する金属部材については、導通をより確実にするために、メッキ処理や接触面の平滑化といった様々な工夫が施されている。しかしながら、このような工夫をしたにも拘わらず、メッキでは酸化を遅らせる程度にすぎず、また、表面をいくら高精度に仕上げても微細な凹凸が存在するため、接触面が点接触になっている場合が殆どである。その結果、電気接点における接触不良に起因した電流効率の低下が問題となる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子を用いた新規な電気接点導通材、および、その製造方法を提供することである。
かかる課題を解決すべく、第1の発明は、結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子を用いた電気接点導通材を提供する。この電気接点導通材は、互いに独立して励起し、かつ、静電容量を有する複数のクラスター型セルよりなる。それぞれのクラスター型セルは、自発電荷を有し、かつ、アモルファスシリコンでコーティングされた複数の結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子が房状に結合している。
ここで、第1の発明において、上記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子は、グラファイトでコーティングされていることが好ましい。また、上記クラスター型セルの直径は15nm以上30nm以下、上記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子の直径は3nm以上8nm以下、上記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子の活性化エネルギーレベルは0.3eV以上0.7eV以下であることが好ましい。
第2の発明は、互いに独立して励起し、かつ、静電容量を有する複数のクラスター型セルよりなり、クラスター型セルのそれぞれが、自発電荷を有し、かつ、アモルファスシリコンでコーティングされた結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子が複数房状に結合している電気接点導通材の製造方法を提供する。第1のステップでは、結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子と、アモルファスシリコンの粉末とが混入された純水に、一対の電極を介して直流電圧を印加することによって、結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子をアモルファスシリコンでコーティングする。第2のステップでは、アモルファスシリコンでコーティングされた結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子が混入された純水に、一対の電極を介してパルス電圧を印加することによって、電気接点導通材を生成する。
ここで、第2の発明において、上記第1のステップに先立ち、結晶系ナノダイヤモンド粒子と、グラファイトの粉末とが混入されたアルコール系の液体に、一対の電極を介して直流電圧を印加することによって、結晶系ナノダイヤモンド粒子をグラファイトでコーティングするステップをさらに設けることが好ましい。また、上記クラスター型セルの直径は15nm以上30nm以下、上記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子の直径は3nm以上8nm以下、上記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子の活性化エネルギーレベルは0.3eV以上0.7eV以下であることが好ましい。
本発明によれば、複数の結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子が結合したクラスター型セルに静電容量性を持たせることで、クラスター型セルが、電荷を蓄えたり、放出したりする受動素子として動作する。そして、クラスター型セルが複数集まることで、電気信号として電力、電圧、または電流の変化を励起する能動的な働きをする。このような電気的共振性を持ったクラスター型セルの超微粒子が金属間凹凸に入り込むことで、電気接点導通材が、接点同士の境界における電子の行き来を加速するホール移相層として機能して、電気導通に大きな効果をもたらす。
電気接点導通材の模式図 電気接点導通材の電子顕微鏡写真 電気接点導通材の電子顕微鏡写真の拡大図 電気接点導通材による電気導通の説明図 グラファイトのコーティング工程の説明図 アモルファスシリコンのコーティング工程の説明図 クラスター化工程の説明図 結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子の状態遷移図 周波数に対するインピーダンスの特性図 加重に対する直流抵抗の特性図 導電粒子を平行電極板で挟んだ場合の電気抵抗測定の基本モデル図 平板電極で粒子径の異なる多数の粒子を挟む場合のモデル図 軟電極板に全粒子が接触した場合のモデル図 導電性粒子の粒子径に応じた電極板との接触状態を示す図 鏡面性の平滑な電極の場合の接触状態を示す図 適度な柔軟性の電極板に多数の粒子が安定に接触している状態を示す図
図1は、本実施形態に係る電気接点導通材の模式図、図2は、電気接点導通材の電子顕微鏡写真、および、図3は、その拡大図である。電気接点導通材1を構成する個々のクラスター型セル2は常温では振動しているため、常温では精細な電子顕微鏡写真を撮影することができない。そこで、電子顕微鏡による撮影は、クラスター型セル2の振動が停止する極低温環境(例えば、−60℃)で行っている。
この電気接点導通材1は、互いに独立して励起する多数のクラスター型セル2によって構成されている。それぞれのクラスター型セル2は、静電容量を備えていると共に、典型的には、全体として略円盤形状を有している。また、一つのクラスター型セル2は、複数の結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3が房状(クラスター状)に結合した構造、すなわち、クラスター構造を有しており、その直径は15nm以上30nm以下である。それぞれのクラスター型セル2は、奇数個、かつ、同数の結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3によって形成されている。結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3は、自発電荷を有し、かつ、アモルファスシリコン4でコーティング(被覆)されている。なお、結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3同士の結合を促進すべく、結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3は、グラファイト3aでコーティングされていることが好ましい。
電気接点導通材1の特徴は、超微粒子を生成する過程で、複数の結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子が結合したクラスター型セル2に静電容量性を持たせることである。これにより、超微粒子状のクラスター型セル2は、電荷を蓄えたり、放出したりする受動素子として動作する。そして、クラスター型セル2が複数集まることで、電気信号として電力、電圧、または電流の変化を励起する能動的な働きをする。この働きとは、電気的共振性を持った超微粒子が金属間凹凸に入り込むことで、接点同士の境界における電子の行き来を加速するホール移相層として機能することであり、この機能は、電気導通性といった接点の電気的特性の向上に大きく寄与する。
一例として、電気接点導通材1は、多数のクラスター型セル2をシリコン系オイルに分散させた液状剤として用いることができる。図4に示すように、多数のクラスター型セル2が一対の電気接点5a,5b(電極板)間の微小な凹凸に入り込むことで、電子の行き来を加速するホール移相層として機能し、電気が流れやすくなる。これは、点接触であった接点5a,5b間の接触面を、電気的共振作用で流路がより広く確保され、抵抗が少なくなることに起因する。超微粒子のクラスター型セル2は、比表面積が非常に大きく(300〜800m2/g)、接点間に少量介在することで電気流路の拡大に充分寄与する。
本実施形態では、結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3として、3nm以上8nm以下の粒子径を有するものを用いる。このサイズの粒子は以下のような特徴を有している。第1に、表面炭素SP2層が薄くなるため、励起荷電粒子の発生効率が良く、配合量が少なくて済む。第2に、自発分極をもち自発電荷による性能が大きい。第3に、自発電荷の活性化エネルギーレベルが0.3eV以上0.7eV以下を有し、励起された荷電粒子が多く発生する。第4に、サッカーボール状で励起電子による接触抵抗の低下機能を有する。
結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3は、典型的には、衝撃圧縮法によって得ることができる。この方法は、爆発法や爆轟法などとも称され、火薬の爆発エネルギー等によって細かく粉砕することによって生成される。空気が存する環境下で火薬(炭素元素を含む。)を爆発させ、この爆発エネルギーが巨大なものである場合、ナノサイズのダイヤモンドが自ずと生成される。よって、粉砕すべき物質の塊を特段用意する必要はない。人工ダイヤモンドの合成の歴史は古く、1953年頃に、ソビエト連邦が、高温高圧合成(HPHT)と化学気相蒸着(CVD)法とを用いた、最初の再現可能な合成方法を発表した。その後、炭素元素を含む爆薬を使用し、爆轟(デトネーション)による合成法が1990年代後半に開発された。よって、結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3の製法、それ自体は、本願出願時の技術常識というべきものである。
つぎに、図5から図7を参照しつつ、電気接点導通材1の主材となるクラスター型セル2の製造方法について説明する。処理容器には、アノードおよびカソードよりなる一対の電極が所定の間隔を空けて配置されていると共に、エタノール等のアルコール系の液体が貯留されている。また、一対の電極を接続する配線には、直流電源、保護抵抗、電流計などが接続されている。
まず、図5に示すように、処理容器内に貯留された高純度のエタノールに、結晶系ナノダイヤモンド粒子と、グラファイトの粉末とを混入する。そして、これらが混入された液体に、一対の電極を介して直流電圧を印加する。これにより、図8(a)に示すように、結晶系ナノダイヤモンド粒子3の周囲がグラファイト3aでコーティングされる。グラファイト3aのコーティング処理を行う理由は、上述したように、後の工程における結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3同士の結合を促進するためである。その後、乾燥工程を経て、グラファイト3aでコーティングされた結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3の粉末が生成される。
つぎに、図6に示すように、処理容器内に貯留された高純度の純水(チラー)に、グラファイト3aでコーティングされた結晶系ナノダイヤモンド粒子と、アモルファスシリコンの粉末とを混入する。そして、これらが混入された液体に、一対の電極を介して直流電圧を印加する。これにより、図8(b)に示すように、結晶系ナノダイヤモンド粒子3(グラファイト3aのコーティング済)の周囲がアモルファスシリコン4でコーティングされる。アモルファスシリコン4のコーティング処理を行う理由は、クラスター型セル2内において、結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3相互で電子が通過する機能を付与すること、換言すれば、ホール移相層を形成するためである。
そして、図7に示すように、アモルファスシリコン4でコーティングされた結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3が混入された純水に、一対の電極を介してパルス電圧を印加する。パルス電圧の印加対象となる混入水は、図6の工程で処理された水をそのまま用いてもよいし、乾燥工程を経て粉末化された図8(b)の状態の結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3を純水に再度混入することによって生成してもよい。パルス電圧の印加によって、奇数個、かつ、同数の結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3が結合してグループ化され(クラスター化)、全体として静電容量を有する。
以下、クラスター型セル2を主材とした電気接点導通材1を、図4に示した構造に適用した場合の効果について説明する。図9は、電気接点導通材1に関する、周波数に対するインピーダンス特性図である。同図において、「塗布前」は、図4左図に示したように、一対の接点5a,5b(電極板)間に微細な凹凸が存在する状態(電気接点導通材1が介在しない状態)、「塗布後」は、図4右図に示したように、一対の接点5a,5b間の微細な凹凸に電気接点導通材1が介在する状態を指す(後述する図10についても同様)。測定した周波数範囲でおいて、「塗布前」のインピーダンスよりも「塗布後」のそれの方が低いこと、および、両者の差は周波数が高くなるほど顕著であることが分かる。
図10は、電気接点導通材1に関する、一対の接点5a,5b間に印加した加重に対する直流抵抗の特性図である。測定した加重範囲でおいて、「塗布前」の直流抵抗よりも「塗布後」のそれの方が低いこと、および、両者の差は加重が小さいほど顕著であることが分かる。
つぎに、図11に示すように、球状の導電粒子(クラスター型セル2)を2枚の平行電極板(一対の接点5a,5b)で挟んで電気抵抗を測定する場合の留意点や考え方について補足する。
まず、平板電極で粒子径の異なる多数の粒子を挟む場合について考える。図12に示すように、完全な平板電極の場合、「最大径、2番目の大径、3番目の大径」の3粒子のみが電極板に接触できる。それより小さい粒子は下図のように両側の電極板に接触できないので、抵抗は3粒子の並列抵抗となる。全電流は接触している3粒子に分流し、電極間の合成抵抗Rは3粒子の抵抗r1、r2、r3 の並列の値となり、下式に示すように、抵抗の和と積の混合式で表される。なお、後述するように、電極板の接触面が軟らかい場合、外部から電極板の両面に圧力が加わると、粒子の対向の凸部に電極が接触するようになり、類似の式で表される。
Figure 0006462195
上式を多数粒子へ拡張することを考える。その前に、まず4個の粒子が電極板に接触している場合を例にとり、多数粒子の場合へ拡張する。4個の場合の合成抵抗Rは、下式で表される。
Figure 0006462195
ここで、r1=r2=r3=r4=rと、4粒子全てrに等しい場合、合成抵抗Rは単純に下式のようになる。
Figure 0006462195
同様に、全粒子n個が平等に接触し、どの抵抗もrに等しいと仮定される場合、上記の法則と類似に式を拡張できる。よって、この場合は下式で表され、合成抵抗は単純に 1/n になり、nに反比例する値に帰着する。
Figure 0006462195
つまり、図13に示すように、同質の導電粒子の集合体に、軟質で変形できる平行板電極の使用で、「全粒子に平等の力が加わることで粒子毎の抵抗値に極端な差違が生じない場合は、粒子1個の抵抗値のn分の1に収斂すると見なせる」。
つぎに、微粒子の電気抵抗測定に対する電極の一般的な留意点について述べる。板状電極で微粒子の抵抗を測定する場合、最初に、電極表面の粗さと粒子径の大きさを比較、検討する必要がある。「剛体の平面電極で荒削りの粗雑面」で微粒子を測定することになると、粒子は電極面の凹凸点に埋没するので、両電極面が接触し、図14のように抵抗測定は不可能となる。
図15に示すように、鏡面性の平滑な電極の場合、微粒子を平滑な電極で挟むと、理論的に3粒子のみの接触となる。一方、粒子が電極と接触できなくとも、電極と粒子の接触点間隙が極め狭く「〜0.1nm以下のレベル」であれば、両導電体表面の電子軌道が重なって、電子軌道が共通になるので、導体間を電子が自由に往復可能となる。そのため、接触状態に準ずる状態になり、導体間を貫通できる「トンネル電流」が流れるようになる。また、種々の原因で電極表面の汚染や粒子表面の酸化等で絶縁性被膜が生成しても、被膜を貫通する電子波の波動力学性トンネル電流が生じる。従って、全体の接触抵抗値は単純には予測不可能である。接触状態の混在する粒子の合成抵抗は予測不可能で、測定する以外の方法はない。通常、導電性粒子は接触していないと絶縁状態と見なされるが、間隙が酸化被膜、気体、真空であっても極薄ならトンネル電流が流れる。
つぎに、図16に示すように、導電性微粒子に対する理想的に近い平面電極について考える。多数の微粒子の抵抗測定を対向する電極で挟んで測定する場合、振動等があっても確実に接触の維持できる柔軟で安定な電極面の用意が望まれる。身近に市販さていて適度な弾力を持つが平滑に成形されていて比較的手に入れ易い合成ゴムやポリウレタン製の平板の利用が考えられる。これらを取り扱い易くするために、1mm以上の厚さ、1cm2で傷のない場所を2面選び、真空蒸着膜を付けてリード線を導電性接着剤で固定して、2電極板間に導電微粒子をセットする。
「弾力のある軟質材料の平滑な表面に導電性の良い金属を真空蒸着して」電極として使用するには、微粒子を全面に付ければ、反りがあっても両電極の接触(短絡)が生じない、理想に近い平板電極になると考えられる。電極材料の柔軟性が適当なら微粒子径に対する両電極となれる条件が得られる。蒸着前の材料の選別と粒子との確実な多数粒子の安定接触、物理的整合の予備実験が重要となる。
最後に、導電性微粒子が水や電解性液体に分散している場合について考える。混合体の場合は、その媒質と導電粒子の抵抗比が重要となる。測定には必ず電圧、電界が加わるので、液体の電気分解の恐れ、さらに粒子の電気分極による配列の問題も生じるので、測定前に利用目的に対する結果が得られる方向に沿っているのかの検討も必要である。これらの懸念を避けたい場合、直流測定は不適なので交流測定に変更する事が望まれるかも知れない。なお、目的が明確にならないと、測定方法が定まらず、測定結果も無意味になる場合もあることに留意すべきである。
このように、本実施形態によれば、複数の結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子3が結合したクラスター型セル2に静電容量性を持たせることで、クラスター型セル2が、電荷を蓄えたり、放出したりする受動素子として動作する。そして、クラスター型セル2が複数集まることで、電気信号として電力、電圧、または電流の変化を励起する能動的な働きをする。このような電気的共振性を持ったクラスター型セル2の超微粒子が金属間凹凸に入り込むことで、電気接点導通材1が、接点同士の境界における電子の行き来を加速するホール移相層として機能して、電気導通に大きな効果をもたらす。
1 電気接点導通材
2 クラスター型セル
3 結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子
3a グラファイト
4 アモルファスシリコン
5a,5b 電気接点

Claims (10)

  1. 電気接点導通材において、
    互いに独立して励起し、かつ、静電容量を有する複数のクラスター型セルよりなり、
    前記複数のクラスター型セルのそれぞれは、
    自発電荷を有し、かつ、アモルファスシリコンでコーティングされた複数の結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子が房状に結合していることを特徴とする電気接点導通材。
  2. 前記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子は、グラファイトでコーティングされていることを特徴とする請求項1に記載された電気接点導通材。
  3. 前記クラスター型セルの直径は、15nm以上30nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載された電気接点導通材。
  4. 前記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子の直径は、3nm以上8nm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載された電気接点導通材。
  5. 前記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子の活性化エネルギーレベルは、0.3eV以上0.7eV以下であることを特徴とする請求項4に記載された電気接点導通材。
  6. 互いに独立して励起し、かつ、静電容量を有する複数のクラスター型セルよりなり、前記クラスター型セルのそれぞれが、自発電荷を有し、かつ、アモルファスシリコンでコーティングされた結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子が複数房状に結合している電気接点導通材の製造方法において、
    前記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子と、アモルファスシリコンの粉末とが混入された純水に、一対の電極を介して直流電圧を印加することによって、前記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子を前記アモルファスシリコンでコーティングする第1のステップと、
    前記アモルファスシリコンでコーティングされた前記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子が混入された純水に、一対の電極を介してパルス電圧を印加することによって、前記電気接点導通材を生成する第2のステップと
    を有することを特徴とする電気接点導通材の製造方法。
  7. 前記第1のステップに先立ち、前記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子と、グラファイトの粉末とが混入されたアルコール系液体に、一対の電極を介して直流電圧を印加することによって、前記結晶系ナノダイヤモンド粒子を前記グラファイトでコーティングするステップをさらに有することを特徴とする請求項6に記載された電気接点導通材の製造方法。
  8. 前記クラスター型セルの直径は、15nm以上30nm以下であることを特徴とする請求項6または7に記載された電気接点導通材の製造方法。
  9. 前記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子の直径は、3nm以上8nm以下であることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載された電気接点導通材の製造方法。
  10. 前記結晶系ナノダイヤモンド半導体粒子の活性化エネルギーレベルは、0.3eV以上0.7eV以下であることを特徴とする請求項9に記載された電気接点導通材の製造方法。
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