JP6462189B2 - 合焦制御装置、合焦制御方法、合焦制御プログラム、レンズ装置、撮像装置 - Google Patents

合焦制御装置、合焦制御方法、合焦制御プログラム、レンズ装置、撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、合焦制御装置、合焦制御方法、合焦制御プログラム、レンズ装置、撮像装置に関する。
近年、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、又は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子の高解像度化に伴い、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、又は、カメラ付きの携帯電話機等の撮像機能を有する情報機器の需要が急増している。なお、以上のような撮像機能を有する情報機器を撮像装置と称する。
これら撮像装置では、主要な被写体に焦点を合わせる合焦制御方法として、位相差AF(Auto Focus、自動合焦)方式が採用されている。
特許文献1には、撮像素子の受光面内に形成された位相差検出用画素を用いて位相差AF方式による合焦制御を行う撮像装置が記載されている。
日本国特開2013−25144号公報
位相差AF方式では、撮像素子の受光面上に設定された焦点検出エリアにある位相差検出用の一対の画素行の出力をデータとして取り込み、その一対のデータの相関値を算出する相関演算が行われる。
具体的には、一方の画素行のデータをA[1]…A[k]とし、他方の画素行のデータをB[1]…B[k]とする。そして、これら2つのデータを位相差検出の対象となる一方向にシフト量“d”ずらしたときの以下の式によって求まる2つのデータ波形によって囲まれる面積S[d]が相関値として求められる。
式(1)における“L”は任意の値である。この面積S[d]の極小値が得られるシフト量“d”の値が位相差量として決定され、この位相差量に基づいてフォーカスレンズが駆動される。
Figure 0006462189
しかし、上記のシフト量dを横軸として表される面積S[d]のグラフは、下に凸となる変曲点が複数存在する場合があり、このような場合には、極小値となり得る候補が複数存在することになる。
例えば、縞模様の被写体のような周期的なパターンを撮像している場合には、面積S[d]が増減を繰り返すことになり、極小値が誤って判断されてしまう可能性がある。
極小値となり得る候補が複数存在していると、僅かなノイズによって極小値が変化する場合もあり、この場合にも極小値が誤って判断されてしまう可能性がある。
特許文献1は、相関値の極小値の判定精度を向上させる方法については開示していない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、位相差AF方式による合焦精度を向上させることのできる合焦制御装置、合焦制御方法、合焦制御プログラム、レンズ装置、及び、撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の合焦制御装置は、フォーカスレンズを含む撮像光学系の瞳領域の一方向に並ぶ異なる部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第一の信号検出部と、上記一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第二の信号検出部とが形成された焦点検出エリアを有するセンサと、上記複数の第一の信号検出部から出力された第一の信号群と、上記複数の第二の信号検出部から出力された第二の信号群とを上記一方向に任意の量ずつシフトさせながら、上記第一の信号群と上記第二の信号群の相関値を異なるシフト量毎に求める相関演算部と、上記シフト量を第一の軸として表される上記相関値のグラフを上記第一の軸の方向に分割して得られる複数の分割エリア毎に、上記分割エリアに含まれる上記相関値の積算値を求め、上記積算値に基づいて、上記相関値の極小値の探索対象となる上記グラフの探索範囲を決定する探索範囲決定部と、上記探索範囲において極小値となる上記相関値に対応する上記シフト量に基づいて上記フォーカスレンズを制御して合焦制御を行う合焦制御部と、を備えるものである。
本発明の合焦制御方法は、フォーカスレンズを含む撮像光学系の瞳領域の一方向に並ぶ異なる部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第一の信号検出部と、上記一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第二の信号検出部とが形成された焦点検出エリアを有するセンサの上記焦点検出エリアの上記複数の第一の信号検出部から出力された第一の信号群と、上記焦点検出エリアの上記複数の第二の信号検出部から出力された第二の信号群とを上記一方向に任意の量ずつシフトさせながら、上記第一の信号群と上記第二の信号群の相関値を異なるシフト量毎に求める相関演算ステップと、上記シフト量を第一の軸として表される上記相関値のグラフを上記第一の軸の方向に分割して得られる複数の分割エリア毎に、上記分割エリアに含まれる上記相関値の積算値を求め、上記積算値に基づいて、上記相関値の極小値の探索対象となる上記グラフの探索範囲を決定する探索範囲決定ステップと、上記探索範囲において極小値となる上記相関値に対応する上記シフト量に基づいて上記フォーカスレンズを制御して合焦制御を行う合焦制御ステップと、を備えるものである。
本発明の合焦制御プログラムは、フォーカスレンズを含む撮像光学系の瞳領域の一方向に並ぶ異なる部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第一の信号検出部と、上記一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第二の信号検出部とが形成された焦点検出エリアを有するセンサの上記焦点検出エリアの上記複数の第一の信号検出部から出力された第一の信号群と、上記焦点検出エリアの上記複数の第二の信号検出部から出力された第二の信号群とを上記一方向に任意の量ずつシフトさせながら、上記第一の信号群と上記第二の信号群の相関値を異なるシフト量毎に求める相関演算ステップと、上記シフト量を第一の軸として表される上記相関値のグラフを上記第一の軸の方向に分割して得られる複数の分割エリア毎に、上記分割エリアに含まれる上記相関値の積算値を求め、上記積算値に基づいて、上記相関値の極小値の探索対象となる上記グラフの探索範囲を決定する探索範囲決定ステップと、上記探索範囲において極小値となる上記相関値に対応する上記シフト量に基づいて上記フォーカスレンズを制御して合焦制御を行う合焦制御ステップと、をコンピュータに実行させるためのものである。
本発明のレンズ装置は、上記合焦制御装置と、上記センサに光を入射するためのフォーカスレンズを含む撮像光学系と、を備えるものである。
本発明の撮像装置は、上記合焦制御装置を備えるものである。
本発明によれば、位相差AF方式による合焦精度を向上させることのできる合焦制御装置、合焦制御方法、合焦制御プログラム、レンズ装置、及び、撮像装置を提供することができる。
本発明の一実施形態を説明するための撮像装置の一例としてのデジタルカメラの概略構成を示す図である。 図1に示すデジタルカメラに搭載される撮像素子5の全体構成を示す平面模式図である。 図2に示す1つのAFエリア53の部分拡大図である。 図3に示す位相差検出用画素52のみを示した図である。 位相差検出用画素52Aの断面構成を示す図である。 撮像素子5に含まれる全ての画素を撮像用画素51とし、各撮像用画素51を2つに分割した構成を示す図である。 図1に示すシステム制御部11の機能ブロック図である。 相関演算によって得られた相関カーブの一例を示す図である。 相関カーブの分割方法の一例を示す模式図である。 図7に示すシステム制御部11による合焦制御動作を説明するためのフローチャートである。 分割エリアを更に分割していく状態を説明するための模式図である。 分割エリアの設定例を示す模式図である。 図1に示すデジタルカメラの動作の変形例を示すフローチャートである。 相関演算によって得られた相関カーブの一例を示す図である。 相関演算によって得られた相関カーブの一例を示す図である。 相関演算によって得られた相関カーブの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るカメラシステムの概略構成を示す図である。 本発明の撮影装置の一実施形態であるスマートフォン200の外観を示すものである。 図18に示すスマートフォン200の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態を説明するための撮像装置の一例としてのデジタルカメラの概略構成を示す図である。
図1に示すデジタルカメラは、撮像レンズ1と、絞り2と、レンズ制御部4と、レンズ駆動部8と、絞り駆動部9と、を有するレンズ装置40を備える。
本実施形態において、レンズ装置40はデジタルカメラ本体に着脱可能なものとして説明するが、デジタルカメラ本体に固定されるものであってもよい。
撮像レンズ1と絞り2は撮像光学系を構成し、撮像光学系はフォーカスレンズを少なくとも含む。
このフォーカスレンズは、撮像光学系の焦点を調節するためのレンズであり、単一のレンズ又は複数のレンズで構成される。フォーカスレンズが撮像光学系の光軸方向に移動することで焦点調節が行われる。
なお、フォーカスレンズとしては、レンズの曲面を可変制御して焦点位置を変えることのできる液体レンズを用いてもよい。
レンズ装置40のレンズ制御部4は、デジタルカメラ本体のシステム制御部11と有線又は無線によって通信可能に構成される。
レンズ制御部4は、システム制御部11からの指令にしたがい、レンズ駆動部8を介して撮像レンズ1に含まれるフォーカスレンズを駆動したり、絞り駆動部9を介して絞り2を駆動したりする。
デジタルカメラ本体は、撮像光学系を通して被写体を撮像するCCD型又はCMOS型等の撮像素子5と、撮像素子5の出力に接続された相関二重サンプリング処理等のアナログ信号処理を行うアナログ信号処理部6と、アナログ信号処理部6から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換回路7とを備える。
アナログ信号処理部6及びアナログデジタル変換回路7は、システム制御部11によって制御される。
デジタルカメラの電気制御系全体を統括制御するシステム制御部11は、撮像素子駆動部10を介して撮像素子5を駆動し、レンズ装置40を通して撮像した被写体像を撮像画像信号として出力させる。システム制御部11には、操作部14を通してユーザからの指示信号が入力される。
システム制御部11は、各種のプロセッサとRAM(Ramdom Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等のメモリにより構成される。
各種のプロセッサとしては、プログラムを実行して各種処理を行う汎用的なプロセッサであるCPU(Central Prosessing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
これら各種のプロセッサの構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
システム制御部11は、各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせ又はCPUとFPGAの組み合わせ)で構成されてもよい。
システム制御部11は、内蔵ROMに格納された合焦制御プログラムをプロセッサが実行することで、後述する各機能を実現する。
さらに、このデジタルカメラの電気制御系は、メインメモリ16と、メインメモリ16に接続されたメモリ制御部15と、アナログデジタル変換回路7から出力される撮像画像信号に対し、補間演算、ガンマ補正演算、及び、RGB/YC変換処理等を行って撮像画像データを生成するデジタル信号処理部17と、着脱自在の記録媒体21が接続される外部メモリ制御部20と、カメラ背面等に搭載された表示部23が接続される表示制御部22と、を備える。
メモリ制御部15、デジタル信号処理部17、外部メモリ制御部20、及び表示制御部22は、制御バス24及びデータバス25によって相互に接続され、システム制御部11からの指令によって制御される。
図2は、図1に示すデジタルカメラに搭載される撮像素子5の全体構成を示す平面模式図である。
撮像素子5は、一方向である行方向Xと行方向Xに直交する列方向Yに二次元状に配列された多数の画素が配置される受光面50を有する。
この受光面50には、焦点を合わせる対象となるエリアである焦点検出エリア(以下、AFエリアという)53が図2の例では9つ設けられている。
AFエリア53は、画素として撮像用画素と位相差検出用画素とを含むエリアである。
受光面50のうちAFエリア53を除く部分には、撮像用画素だけが配置される。なお、AFエリア53は、受光面50に隙間無く設けてあってもよい。
図3は、図2に示す1つのAFエリア53の部分拡大図である。
AFエリア53には、画素51が二次元状に配列されている。各画素51は、フォトダイオード等の光電変換部と、この光電変換部上方に形成されたカラーフィルタとを含む。
図3では、赤色光を透過するカラーフィルタ(Rフィルタ)を含む画素51(R画素51ともいう)には“R”の文字が付されている。
また、緑色光を透過するカラーフィルタ(Gフィルタ)を含む画素51(G画素51ともいう)には“G”の文字が付されている。
また、青色光を透過するカラーフィルタ(Bフィルタ)を含む画素51(B画素51ともいう)には“B”の文字が付されている。カラーフィルタの配列は受光面50全体でベイヤ配列となっている。
AFエリア53では、G画素51の一部(図3中の網掛けを付した画素51)が位相差検出用画素52となっている。
図3の例では、R画素51とG画素51を含む画素行のうちの任意の画素行における各G画素51と、この各G画素51に対して列方向Yに最も近い同色のG画素51とが、位相差検出用画素52となっている。
図4は、図3に示す位相差検出用画素52のみを示した図である。
図4に示すように、位相差検出用画素52は、位相差検出用画素52Aと位相差検出用画素52Bの2種類の画素を含む。
位相差検出用画素52Aは、撮像光学系の瞳領域の行方向Xに並ぶ異なる2つの部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する第一の信号検出部である。
位相差検出用画素52Bは、上記一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する第二の信号検出部である。
なお、AFエリア53において、位相差検出用画素52A,52B以外の複数の画素51は撮像用画素であり、撮像用画素は、撮像レンズ1を通過した上記一対の光束を受光し受光量に応じた信号を検出する。
各画素51の光電変換部上方には遮光膜が設けられ、この遮光膜には、光電変換部の受光面積を規定する開口が形成されている。
撮像用画素51の開口の中心は、撮像用画素51の光電変換部の中心と一致している。これに対し、位相差検出用画素52Aの開口(図4の白抜き部分)の中心は、位相差検出用画素52Aの光電変換部の中心に対し右側に偏心している。
また、位相差検出用画素52Bの開口(図4の白抜き部分)の中心は、位相差検出用画素52Bの光電変換部の中心に対して左側に偏心している。ここでいう右方向は、図3で示す行方向Xの一方の方向であり、左方向は行方向Xのもう一方の方向である。
図5は、位相差検出用画素52Aの断面構成を示す図である。図5に示すように、位相差検出用画素52Aは、開口cが光電変換部(PD)に対して右に偏心している。
図5に示すように、光電変換部の片側を遮光膜によって覆うことにより、遮光膜で覆った方向と逆の方向から入射した光を選択的に遮光することができる。
この構成により、任意の行にある位相差検出用画素52Aからなる画素群と、この画素群の各位相差検出用画素52Aに対して一方向に同一距離で配置された位相差検出用画素52Bからなる画素群とによって、これら2つの画素群の各々によって撮像される像における行方向Xの位相差を検出することができる。
なお、撮像素子5は、撮像光学系の瞳領域の行方向Xに並ぶ異なる部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する第一の信号検出部と、上記一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する第二の信号検出部とのペアを複数有する構成であればよく、図2〜図5に示した構成に限らない。
例えば、撮像素子5に含まれる全ての画素が撮像用画素51とされ、各撮像用画素51が2つに分割されて、一方の分割部分が位相差検出用画素52Aとなり、他方の分割部分が位相差検出用画素52Bとなった構成であってもよい。
図6は、撮像素子5に含まれる全ての画素を撮像用画素51とし、各撮像用画素51を2つに分割した構成を示す図である。
図6の構成では、撮像素子5において“R”が付された撮像用画素51が2つに分割され、分割された2つがそれぞれ位相差検出用画素R1と位相差検出用画素R2となっている。
また、撮像素子5において“G”が付された撮像用画素51が2つに分割され、分割された2つがそれぞれ位相差検出用画素G1と位相差検出用画素G2となっている。
さらに、撮像素子5において“B”が付された撮像用画素51が2つに分割され、分割された2つがそれぞれ位相差検出用画素B1と位相差検出用画素B2となっている。
この構成では、位相差検出用画素R1,G1,B1がそれぞれ第一の信号検出部となり、位相差検出用画素R2,G2,B2がそれぞれ第二の信号検出部となる。第一の信号検出部と第二の信号検出部からは独立に信号を読み出すことができる。
そして、第一の信号検出部と第二の信号検出部の信号を加算すると、位相差のない通常の撮像用信号を得られる。つまり、図6の構成では、全ての画素を、位相差検出用画素と撮像用画素との両方として用いることができる。
このように、撮像素子5は、複数の第一の信号検出部と、複数の第二の信号検出部とが形成されたAFエリアを有するセンサを構成する。
図7は、図1に示すシステム制御部11の機能ブロック図である。
システム制御部11は、内蔵ROMに格納された合焦制御プログラムをプロセッサが実行することにより、相関演算部11Aと、探索範囲決定部11Bと、デフォーカス量算出部11Cと、合焦制御部11Dとして機能する。システム制御部11は合焦制御装置を構成する。
相関演算部11Aは、選択されたAFエリア53全体にある複数の第一の信号検出部(位相差検出用画素52A)から出力された第一の信号群と複数の第二の信号検出部(位相差検出用画素52B)から出力された第二の信号群との相関値を求める。
相関演算部11Aは、第一の信号群をデータA[k]とし、第二の信号群をデータB[k]として、例えば上記の式(1)の演算を行うことで、異なるシフト量毎に、第一の信号群と第二の信号群の相関値(S[d])を求める。
第一の信号群と第二の信号群の相関値は、第一の信号群と第二の信号群の一致度が最も高い場合に最小の値をとり、この一致度が低くなるほど大きな値をとる。
なお、相関値の演算方法としては式(1)に限らず、他の演算方法を採用することもできる。
図8は、相関演算によって得られた相関カーブの一例を示す図である。
相関カーブとは、第一の軸である横軸をシフト量として、式(1)によって求められたシフト量毎の相関値S[d]を示すグラフのことを言う。図8には相関カーブ80が示されている。
探索範囲決定部11Bは、相関カーブを横軸の方向(以下、横軸方向という)に分割して得られるM個(Mは2以上の自然数)の分割エリア毎に、この分割エリアに含まれる相関値の積算値を求め、この積算値に基づいて、相関カーブにおいて相関値の極小値の探索対象とする範囲である探索範囲を決定する。
図9は、相関カーブの分割方法の一例を示す模式図である。
図9は、上記のMが“2”の場合を示しており、相関カーブが横軸方向に分割エリア80Aと分割エリア80Bに分割されている。
分割エリア80Aと分割エリア80Bの境界は、シフト量=0の位置となっており、分割エリア80Aと分割エリア80Bの横軸方向の幅は同じになっている。
分割エリア80Aは、シフト量のマイナス側の最小値からシフト量=0までの範囲を示す。分割エリア80Bは、シフト量のプラス側の最大値からシフト量=0までの範囲を示す。
探索範囲決定部11Bは、M個の分割エリア毎に、分割エリアに属するシフト量に対応する相関値の積算値を算出する。探索範囲決定部11Bは、M個の分割エリアのうち、閾値TH以下となる積算値が算出された分割エリアを探索範囲として決定する。
ここで、閾値THは、M個の分割エリアの各々について求められた積算値のうちの最小値よりも僅かに大きい値が設定される。
例えば、この積算値の最小値に1よりも大きい係数α(例えば“1.05”又は“1.1”等)を乗じた値が閾値THとして設定される。
デフォーカス量算出部11Cは、探索範囲決定部11Bによって決定された探索範囲内の相関カーブを解析して、探索範囲内の相関カーブの極小値を探索する。
まず、デフォーカス量算出部11Cは、探索範囲内の任意のシフト量d(n)に対応する相関値が、減少から増加に転じる変曲点となっているか否かを判定する。
例えば、デフォーカス量算出部11Cは、この任意のシフト量d(n)、この任意のシフト量d(n)の横軸方向のプラス方向の1つ隣のシフト量d(n+1)、この任意のシフト量d(n)の横軸方向のプラス方向の2つ隣のシフト量d(n+2)、この任意のシフト量d(n)の横軸方向のマイナス方向の1つ隣のシフト量d(n−1)、及び、この任意のシフト量d(n)の横軸方向のマイナス方向の2つ隣のシフト量d(n−2)の計5つのシフト量に対応する相関値を抽出する。
次に、デフォーカス量算出部11Cは、以下の(1)〜(3)の条件を全て満たす場合に、シフト量d(n)に対応する相関値を相関カーブの極小値の候補(以下、極小値候補という)とする。
(1)シフト量d(n)に対応する相関値に対して、シフト量d(n+1)に対応する相関値及びシフト量d(n−1)に対応する相関値がそれぞれ大きくなっている。(2)シフト量d(n+1)に対応する相関値に対してシフト量d(n+2)に対応する相関値が大きくなっている。(3)シフト量d(n−1)に対応する相関値に対してシフト量d(n−2)に対応する相関値が大きくなっている。
そして、デフォーカス量算出部11Cは、探索範囲内の全ての相関値について極小値候補であるか否かの判定を行い、極小値候補と判定した相関値のうちの最小となるものを極小値として最終的に決定する。
このようにして決定した極小値に対応するシフト量が位相差となる。デフォーカス量算出部11Cは、この位相差に基づいてデフォーカス量を算出する。
ここでは、極小値候補(変曲点)を判定するために、判定対象となる相関値とこの相関値の横軸方向の前後それぞれ2つの相関値の計5つの相関値を用いるものとしている。
しかし、判定対象となる相関値とこの相関値の横軸方向の前後それぞれ1つの相関値の計3つの相関値を用いて極小値候補(変曲点)か否かの判定を行ってもよい。
また、判定対象となる相関値とこの相関値の横軸方向の前後それぞれ3つ以上の相関値とを用いて極小値候補(変曲点)か否かの判定を行ってもよい。
合焦制御部11Dは、デフォーカス量算出部11Cにより算出されたデフォーカス量に基づいてレンズ制御部4を制御してフォーカスレンズを目標位置に移動させる合焦制御を行う。
なお、フォーカスレンズが液体レンズの場合には、デフォーカス量に基づいてフォーカスレンズの曲面を制御して焦点位置を目標位置に合わせる合焦制御が行われる。
図10は、図7に示すシステム制御部11による合焦制御動作を説明するためのフローチャートである。
デジタルカメラの利用者により、9つのAFエリア53から任意のものが選択された状態で操作部14が操作され、AFを行う指示がシステム制御部11に入力されることで、図10に示すフローが開始される。
AFを行う指示がなされると、撮像素子5によりAFのための撮像が行われ、この撮像により得られる撮像画像信号がシステム制御部11に入力される。
そして、相関演算部11Aは、この撮像画像信号のうち、選択されたAFエリア53に含まれる位相差検出用画素52Aから出力された第一の信号群と位相差検出用画素52Bから出力された第二の信号群との相関演算を行って、異なるシフト量毎に両者の相関値を求める(ステップS1)。ステップS1は、相関演算ステップを構成する。
次に、探索範囲決定部11Bは、ステップS1の相関演算によって得られた相関カーブを、ここでは図9に例示したように、横軸方向に均等に2分割する(ステップS2)。
次に、探索範囲決定部11Bは、2分割して得られた分割エリア80A及び分割エリア80Bの各々に含まれる相関値の積算値を算出する(ステップS3)。
次に、探索範囲決定部11Bは、分割エリア80Aに対して算出した積算値と、分割エリア80Bに対して算出した積算値とのうちの最小値を判定する。
探索範囲決定部11Bは、ここで判定した最小値に上記の係数αを乗じた値を閾値THとして設定する。
そして、探索範囲決定部11Bは、分割エリア80Aに対して算出した積算値が最小値であった場合(ステップS4:YES)にはステップS7の処理を行い、分割エリア80Bに対して算出した積算値が最小値であった場合(ステップS4:NO)にはステップS5の処理を行う。
ステップS5において、探索範囲決定部11Bは、分割エリア80Aに対して算出した積算値が上記の閾値TH以下であるか否かを判定する。
ステップS7において、探索範囲決定部11Bは、分割エリア80Bに対して算出した積算値が上記の閾値TH以下であるか否かを判定する。
ステップS5とステップS7の判定がそれぞれYESになるのは、分割エリア80Aに対して算出した積算値と、分割エリア80Bに対して算出した積算値とがいずれも閾値TH以下となっている場合である。
したがって、ステップS5とステップS7の判定がそれぞれYESの場合には、探索範囲決定部11Bは、ステップS1の相関演算で得られた相関カーブの全体(分割エリア80A及び分割エリア80B)を探索範囲として決定する(ステップS9)。
ステップS5の判定がNOになるのは、分割エリア80Bに対して算出した積算値だけが閾値TH以下となっている場合である。したがって、ステップS5の判定がNOの場合には、探索範囲決定部11Bは、分割エリア80Bを探索範囲に決定する(ステップS6)。
ステップS7の判定がNOになるのは、分割エリア80Aに対して算出した積算値だけが閾値TH以下となっている場合である。したがって、ステップS7の判定がNOの場合には、探索範囲決定部11Bは、分割エリア80Aを探索範囲に決定する(ステップS8)。ステップS3〜ステップS9は、探索範囲決定ステップを構成する。
ステップS6、ステップS8、又は、ステップS9の後、デフォーカス量算出部11Cは、ステップS6、ステップS8、又は、ステップS9で決定された探索範囲内の相関カーブを対象とし、上述した方法によって極小値を決定する(ステップS10)。
デフォーカス量算出部11Cは、極小値を決定すると、この極小値に基づいてデフォーカス量を算出する(ステップS11)。
次に、合焦制御部11Dは、ステップS11で算出されたデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズを制御して合焦制御を行う(ステップS12)。ステップS12は、合焦制御ステップを構成する。
以上のように、図1に示すデジタルカメラによれば、分割エリア毎の相関値の積算値に基づいて、相関カーブの極小値を探索する探索範囲を狭くすることができる。
探索範囲を狭くできることで、極小値の決定精度を向上させることができ、合焦精度を向上させることができる。また、探索範囲を狭くできることで、極小値を探索するための処理負荷を軽減することができ、AFを高速に行うことができる。
なお、相関値の積算値が閾値TH以下となる分割エリアの数が上記のMと同じになる場合(ステップS5:YES、ステップS7:YES)には、全ての分割エリア内において相関カーブの極小値が存在する可能性がある。このため、相関カーブ全体から極小値が探索されることで、極小値の決定精度を向上させることができる。
以上の説明ではM=2を例にしたが、Mが3以上の場合には、3つ以上の分割エリアの各々に対して相関値の積算値が算出され、これら積算値のうちの最小値に基づいて上記の閾値THが設定される。そして、積算値がこの閾値TH以下となる分割エリアが探索範囲として決定され、決定された探索範囲内から極小値が決定される。
このように、上記のMの数を3つ以上にした場合には、探索範囲をより狭くすることができるため、合焦精度の更なる向上、AFの更なる高速化、及び、処理負荷の更なる軽減が可能となる。
以下では、図1に示すデジタルカメラの変形例を説明する。
(第一の変形例)
探索範囲決定部11Bは、M個の分割エリアの各々の積算値を比較して、M個の分割エリアのうち、積算値が最小となる分割エリアを探索範囲として決定してもよい。この構成によれば探索範囲を必ず狭くすることができる。このため、探索範囲を狭くできることによる上述した効果を得ることができる。
なお、探索範囲決定部11Bは、上記のようにして積算値が最小となる分割エリアを探索範囲として決定する場合、この分割エリアを含み、かつ、相関カーブ全体よりも狭く、かつ、この分割エリアよりも広い範囲を探索範囲として決定してもよい。
例えば、M=5であり、真ん中の分割エリアの積算値が最小となる場合には、この真ん中の分割エリアと、この分割エリアの両隣にある分割エリアとを合わせた範囲が探索範囲として決定される。このような構成であっても、探索範囲を狭くすることができるため、上述した効果を得ることができる。
(第二の変形例)
図10に示すフローチャートにおいて、ステップS7又はステップS5の判定がNOとなる場合、つまり、探索範囲を狭い範囲に絞りこめる場合には、探索範囲決定部11Bが、探索範囲として決定した分割エリアを、探索範囲の候補である候補エリアに設定する。
探索範囲決定部11Bは、この設定した候補エリアを横軸方向にN(Nは2以上の自然数)個に分割し、N個の分割候補エリア毎に、分割候補エリアに属する相関値の積算値を算出する。探索範囲決定部11Bは、このN個の分割候補エリア毎の積算値に基づいて、候補エリアの中から探索範囲を更に絞り込む。
例えば、ステップS1において生成された相関カーブが図8に示す相関カーブ80であり、かつ、ステップS7の判定がNOとなった場合には、探索範囲決定部11Bは、積算値が閾値TH以下となっている分割エリア80Aを候補エリアに設定し、図11(a)に示すように、この設定した候補エリア(分割エリア80A)を2分割して分割候補エリア80Cと分割候補エリア80Dを得る。
次に、探索範囲決定部11Bは、分割候補エリア80Cに属する相関値の積算値と、分割候補エリア80Dに属する相関値の積算値とを算出し、これら2つの積算値のうちの最小値に基づいて閾値TH2を設定する。閾値TH2の設定方法は閾値THと同じである。
次に、探索範囲決定部11Bは、分割候補エリア80Cと分割候補エリア80Dのうち、積算値が閾値TH2以下となる分割候補エリアを探索範囲として決定する。なお、探索範囲決定部11Bは、分割候補エリア80Cと分割候補エリア80Dのうち、積算値が小さい分割候補エリアを探索範囲として決定してもよい。
探索範囲決定部11Bは、候補エリア全体が探索範囲として決定されるまで、又は、分割候補エリアの横軸方向の幅が下限値に達するまでは、候補エリア内から決定した探索範囲を候補エリアとして再設定し、再設定した候補エリア内から探索範囲を決定する処理を繰り返す。
探索範囲決定部11Bは、候補エリア全体を探索範囲として決定した場合、又は、探索範囲として決定した範囲の横軸方向の幅が下限値に達している場合には、この時点で決定した探索範囲を最終的な探索範囲として決定する。その後は、ステップS10の処理が行われる。
例えば、図11(a)に示した分割例では、分割候補エリア80Dに属する相関値の積算値が、分割候補エリア80Cに属する相関値の積算値よりも十分に小さくなる。このため、分割候補エリア80Dが候補エリアとして再設定される。
探索範囲決定部11Bは、候補エリアとして再設定した分割候補エリア80Dを、図11(b)に示すように2分割して分割候補エリア80Eと分割候補エリア80Fを得る。
そして、探索範囲決定部11Bは、分割候補エリア80Eに属する相関値の積算値と、分割候補エリア80Fに属する相関値の積算値とを算出し、これら2つの積算値のうちの最小値に基づいて閾値TH3を設定する。閾値TH3の設定方法は閾値THと同じである。
探索範囲決定部11Bは、分割候補エリア80Eと分割候補エリア80Fのうち、積算値が閾値TH3以下となるものを探索範囲として決定する。
図11(b)の例では、分割候補エリア80Eが候補エリアとして再設定されるが、分割候補エリア80Eを2分割して得られる2つの分割候補エリアは、相関値の積算値がほぼ同じになる。このため、分割候補エリア80Eが探索範囲として最終的に決定される。
探索範囲決定部11Bは、候補エリア全体を探索範囲として決定できるまで、候補エリアの設定、設定した候補エリアの分割、及び、分割候補エリアの積算値に基づく候補エリア内での探索範囲の決定の一連の処理を繰り返し行う。
このように、候補エリアを狭くしていくことで、相関カーブの極小値が存在するエリアを正確に絞り込むことができ、極小値の決定精度を向上させることができる。
なお、分割候補エリアの横軸方向の幅の下限値は、上述した変曲点の判定に用いる相関値の個数と同じ値にしておくことで、下限幅の分割候補エリアが最終的な探索範囲として決定されても、この探索範囲から極小値を探索することが可能となる。
この変形例において、探索範囲決定部11Bは、相関カーブ全体の横軸方向の幅を、分割候補エリアとして設定可能な下限幅で割った値を上記のMとして、相関カーブをM個の分割エリアに分割し、M個の分割エリア毎に相関値の積算値を算出してRAMに記憶する。そして、探索範囲決定部11Bは、RAMに記憶したM個の分割エリア毎の積算値を用いて、候補エリアの設定及び探索範囲の決定を行うのが好ましい。
図12は、分割エリアの設定例を示す模式図である。
図12の例では、相関カーブが分割エリア80a〜分割エリア80hの8つに分割されている。探索範囲決定部11Bは、分割エリア80a〜分割エリア80hの各々に属する相関値の積算値を算出し、RAMに記憶しておく。
探索範囲決定部11Bは、例えば、図9に示した分割エリア80Aの積算値については、分割エリア80a〜80dについて算出した積算値を加算することで得る。
また、探索範囲決定部11Bは、例えば、図9に示した分割エリア80Bの積算値については、分割エリア80e〜80hについて算出した積算値を加算することで得る。
このように、相関カーブを細かく分割して得た分割エリア毎に積算値を求めてRAMに記憶しておくことで、分割エリア毎の積算値及び分割候補エリア毎の積算値の演算を高速に行うことができる。したがって、AFの高速化が可能となる。
(第三の変形例)
図13は、図1に示すデジタルカメラの動作の変形例を示すフローチャートである。図13において図10と同じ処理には同一符号を付して説明を省略する。
なお、図13に示す動作は、Mが3以上のときに適用可能である。図13においてはM=8として説明する。
ステップS3の後、探索範囲決定部11Bは、上述した方法で閾値THを設定し、積算値が閾値TH以下となる分割エリア(以下、探索候補エリアという)の数をカウントする(ステップS21)。
探索範囲決定部11Bは、カウントした探索候補エリアの数が1つである場合(ステップS22:YES)には、この探索候補エリアを探索範囲に決定する(ステップS23)。ステップS23の後は、ステップS10以降の処理が行われる。
探索範囲決定部11Bは、カウントした探索候補エリアの数が2以上である場合(ステップS22:NO)には、カウントした探索候補エリアの数が“M”であるか否かを判定する(ステップS24)。
探索候補エリアの数が“M”である場合(ステップS24:YES)、探索範囲決定部11Bは、相関カーブにおいて、シフト量=0を中心とする予め決められた範囲(所定範囲)を探索範囲に決定する(ステップS25)。ステップS25の後は、ステップS10以降の処理が行われる。
図14は、相関演算によって得られた相関カーブの一例を示す図である。
図14に示す相関カーブ90は、相関値が増減を繰り返す形状となっている。選択中のAFエリア53によって撮像される被写体が、例えば縞模様等の繰り返しパターンである場合には、図14に示すような相関カーブが得られる。
相関カーブ90は、8つの分割エリア(分割エリア80a〜80h)に分割されている。図14の下段には、相関カーブ91において分割エリア80a〜80hの各々に属する相関値の積算値が棒グラフとして示されており、積算値が閾値TH以下の棒グラフにはハッチングが付されている。
相関カーブ90のように増減を繰り返す相関カーブでは、分割エリア毎の積算値に差が生じにくくなり、全ての分割エリアが探索候補エリアとなる。このような場合には、相関カーブ全体が探索範囲として決定されるのではなく、シフト量=0を中心とする予め決められた範囲(所定範囲)が探索範囲として決定される。
上記の所定範囲は、相関カーブ全体の横軸方向の幅よりは狭い任意の範囲であればよい。ただし、この所定範囲が広すぎると、極小値を決定できなくなる可能性もあるため、極小値を決定できる程度の範囲としておくのが好ましい。
図14の例では、ステップS25において、例えば分割エリア80dと分割エリア80eを合わせた範囲が探索範囲として決定される。また、シフト量=0を跨いで分割エリアが設定される場合には、この分割エリアが探索範囲として決定される。
このように、シフト量=0を中心とする予め決められた範囲が探索範囲として決定されることで、この探索範囲内から決定される極小値が真の極小値ではなかった場合でも、焦点位置の変更を小さくすることができる。この結果、撮像画像が大きくぼけてしまうのを防ぐことができる。
ステップS24の判定の結果、探索候補エリアの数が2つ以上M個未満である場合(ステップS24:NO)、探索範囲決定部11Bは、探索候補エリアの位置関係に基づいて探索範囲を決定する。
具体的には、探索範囲決定部11Bは、全ての探索候補エリアの各々の間に、積算値が閾値THを超える分割エリアが存在しないか否か、言い換えると、全ての探索候補エリアの中に連続して並ぶものがあるか否かを判定する(ステップS26)。
図15は、相関演算によって得られた相関カーブの一例を示す図である。
図15の上段に示す相関カーブ91は、8つの分割エリア(分割エリア80a〜80h)に分割されている。図15の下段には、相関カーブ91において分割エリア80a〜80hの各々に属する相関値の積算値が棒グラフとして示されており、積算値が閾値TH以下の棒グラフにはハッチングが付されている。
図16は、相関演算によって得られた相関カーブの一例を示す図である。
図16の上段に示す相関カーブ92は、8つの分割エリア(分割エリア80a〜80h)に分割されている。図16の下段には、相関カーブ92において分割エリア80a〜80hの各々に属する相関値の積算値が棒グラフとして示されており、積算値が閾値TH以下の棒グラフにはハッチングが付されている。
図15に示す例では、探索候補エリアは分割エリア80aと分割エリア80dと分割エリア80eと分割エリア80hの4つである。
これら4つの探索候補エリアのうち、分割エリア80dと分割エリア80eの間には、積算値が閾値THを超える分割エリアが存在しておらず、分割エリア80dと分割エリア80eは連続して並んでいる。このため、図13のステップS26の判定はYESとなる。
図16に示す例では、探索候補エリアは分割エリア80cと分割エリア80fの2つであり、この2つの探索候補エリアの間には、積算値が閾値THを超える分割エリアが存在しており、この2つの探索候補エリアは連続して並んでいない。このため、図13のステップS26の判定はNOとなる。
ステップS26の判定がYESの場合、すなわち、図15に示すような形状の相関カーブ91が得られる場合には、連続して並ぶ探索候補エリア内において極小値が存在する可能性が高い。
このため、探索範囲決定部11Bは、連続して並ぶ探索候補エリアを合わせた範囲を探索範囲として決定する(ステップS27)。ステップS27の後は、ステップS10以降の処理が行われる。
ステップS26の判定がNOの場合、すなわち、図16に示すような形状の相関カーブ92が得られる場合には、分割エリア80cと分割エリア80fのどちらにも極小値が存在する可能性があり、ノイズ等の影響によって極小値の判定結果が変化しやすい。
このため、探索範囲決定部11Bは、ステップS25の処理を行って探索範囲を決定する。ステップS25の後は、ステップS10以降の処理が行われる。図13のステップS3及びステップS21〜ステップS27は、探索範囲決定ステップを構成する。
以上のように、第三の変形例によれば、探索候補エリアの数が1つである場合には、この探索候補エリアが探索範囲として決定される。探索範囲を狭くできることで、極小値の決定精度を向上させることができ、合焦精度を向上させることができる。また、探索範囲を狭くできることで、極小値を探索するための処理負荷を軽減することができ、AFを高速に行うことができる。
また、第三の変形例によれば、探索候補エリアの数がM個である場合には、シフト量=0を中心とする所定範囲が探索範囲として決定される。このため、極小値の決定に要する演算量を減らしながら、大ボケを防ぐことができる。
また、第三の変形例によれば、探索候補エリアの数が2つ以上M個未満であり、かつ、探索候補エリアが連続して並ぶ場合には、この連続して並ぶ探索候補エリアが探索範囲として決定される。このため、探索範囲を狭くすることができ、極小値の決定精度を向上させることができる。また、極小値の決定に要する演算量を減らしてAFを高速に行うことができる。
また、第三の変形例によれば、探索候補エリアの数が2つ以上M個未満であり、かつ、探索候補エリアが連続して並ばない場合には、上記の所定範囲が探索範囲として決定される。このため、極小値の決定に要する演算量を減らしながら、大ボケを防ぐことができる。
図1のデジタルカメラでは、被写体を撮像するための撮像素子5をAF用のセンサとして兼用しているが、撮像素子5とは別に専用のセンサをデジタルカメラが備える構成であってもよい。
ここまでは合焦制御装置を備えるデジタルカメラを例にしたが、例えば放送用のカメラシステムにおいても本発明を適用可能である。
図17は、本発明の一実施形態に係るカメラシステムの概略構成を示す図である。このカメラシステムは、放送用又は映画用等の業務用のカメラシステムに好適である。
図17に示すカメラシステムは、レンズ装置100と、レンズ装置100が装着される撮像装置としてのカメラ装置300とを備える。
レンズ装置100は、フォーカスレンズ111と、ズームレンズ112,113と、絞り114と、マスターレンズ群115と、を備え、これらが被写体側から順に並べて配置されている。
フォーカスレンズ111、ズームレンズ112,113、絞り114、及びマスターレンズ群115は、撮像光学系を構成する。撮像光学系は、少なくともフォーカスレンズ111を含む。
レンズ装置100は、更に、反射面116aを含むビームスプリッタ116と、ミラー117と、集光レンズ118、セパレータレンズ119、及び、撮像素子120を含むAFユニット121と、を備える。撮像素子120は、二次元状に配置された複数の画素を有するCCD型イメージセンサ又はCMOS型イメージセンサ等のイメージセンサである。
ビームスプリッタ116は、光軸K上で絞り114とマスターレンズ群115との間に配置されている。ビームスプリッタ116は、撮像光学系に入射し絞り114を通過した被写体光の一部(例えば被写体光の80%)をそのまま透過させ、この被写体光の一部を除いた残り(例えば被写体光の20%)を光軸Kに対して直交する方向に反射面116aにて反射させる。
ビームスプリッタ116の位置は図17に示したものに限らず、光軸K上で撮像光学系の最も被写体側にあるレンズよりも後ろに配置されていればよい。
ミラー117は、ビームスプリッタ116の反射面116aで反射された光の光路上に配置されており、この光を反射させてAFユニット121の集光レンズ118に入射させる。
集光レンズ118は、ミラー117で反射した光を集光する。
セパレータレンズ119は、図17中の破線内に拡大正面図を示すように、撮像光学系の光軸を挟んで一方向(図17の例では水平方向)に並べた配置された2つのレンズ19R及びレンズ19Lから構成される。
集光レンズ118によって集光された被写体光は、これら2つのレンズ19R,19Lの各々を通過して、撮像素子120の受光面(複数の画素が配置された面)の異なる位置に結像する。つまり、撮像素子120の受光面には、一方向にずれた一対の被写体光像が結像する。
ビームスプリッタ116、ミラー117、集光レンズ118、及びセパレータレンズ119は、撮像光学系を通して被写体光像を撮像するカメラ装置300の撮像素子310に、撮像光学系に入射する被写体光の一部を入射させ、この被写体光の一部を除いた残りを撮像素子120に入射させる光学素子として機能する。
なお、ミラー117を削除し、ビームスプリッタ116で反射された光を集光レンズ118に直接入射させる構成であってもよい。
撮像素子120は、受光面に複数の画素が二次元状に配置されたエリアセンサであり、受光面に結像した2つの被写体光像の各々に応じた画像信号を出力する。つまり、撮像素子120は、撮像光学系によって結像される1つの被写体光像に対し、水平方向にずれた一対の画像信号を出力する。
撮像素子120としてエリアセンサを使うことで、ラインセンサを用いる構成と比較して、ラインセンサ同士の位置を精密に合わせる難しさを回避することができる。
撮像素子120に含まれる画素のうち、水平方向にずれた一対の画像信号の一方を出力する各画素は、撮像光学系の瞳領域の水平方向に並ぶ異なる2つの部分を通過した一対の光束のうち一方の光束を受光し受光量に応じた信号を検出する第一の信号検出部を構成している。
撮像素子120に含まれる画素のうち、水平方向にずれた一対の画像信号の他方を出力する各画素は、撮像光学系の瞳領域の水平方向に並ぶ異なる2つの部分を通過した一対の光束のうち他方の光束を受光し受光量に応じた信号を検出する第二の信号検出部を構成している。
ここでは撮像素子120をエリアセンサとしているが、撮像素子120の代わりに、第一の信号検出部を構成する画素が水平方向に複数配列されたラインセンサをレンズ19Rと対向する位置に配置し、第二の信号検出部を構成する画素が水平方向に複数配列されたラインセンサをレンズ19Rと対向する位置に配置した構成であってもよい。
カメラ装置300は、レンズ装置100の光軸K上に配置されたCCD型イメージセンサ又はCMOS型イメージセンサ等の撮像素子310と、撮像素子310により被写体光像を撮像して得られる画像信号を処理して撮像画像データを生成する画像処理部320と、を備える。
レンズ装置100のブロック構成は、図1のレンズ装置と同様であり、フォーカスレンズを駆動する駆動部と、この駆動部を制御するシステム制御部と、を備える。そして、このシステム制御部が、合焦制御プログラムを実行して上述した各機能ブロックとして機能する。
ただし、システム制御部に入力される第一の信号群と第二の信号群は、撮像素子120の第一の信号検出部及び第二の信号検出部から出力される信号である。このカメラシステムでは、レンズ装置100のシステム制御部が合焦制御装置として機能する。
ここまでは撮像装置としてデジタルカメラを例にしたが、以下では、撮像装置としてカメラ付のスマートフォンの実施形態について説明する。
図18は、本発明の撮影装置の一実施形態であるスマートフォン200の外観を示すものである。
図18に示すスマートフォン200は、平板状の筐体201を有し、筐体201の一方の面に表示部としての表示パネル202と、入力部としての操作パネル203とが一体となった表示入力部204を備えている。
また、この様な筐体201は、スピーカ205と、マイクロホン206と、操作部207と、カメラ部208とを備えている。
なお、筐体201の構成はこれに限定されず、例えば、表示部と入力部とが独立した構成を採用したり、折り畳み構造又はスライド機構を有する構成を採用したりすることもできる。
図19は、図18に示すスマートフォン200の構成を示すブロック図である。
図19に示すように、スマートフォンの主たる構成要素として、無線通信部210と、表示入力部204と、通話部211と、操作部207と、カメラ部208と、記憶部212と、外部入出力部213と、GPS(Global Positioning System)受信部214と、モーションセンサ部215と、電源部216と、主制御部220とを備える。
また、スマートフォン200の主たる機能として、図示省略の基地局装置BSと図示省略の移動通信網NWとを介した移動無線通信を行う無線通信機能を備える。
無線通信部210は、主制御部220の指示にしたがって、移動通信網NWに収容された基地局装置BSに対し無線通信を行うものである。この無線通信を使用して、音声データ、画像データ等の各種ファイルデータ、電子メールデータ等の送受信、又は、Webデータ又はストリーミングデータ等の受信を行う。
表示入力部204は、主制御部220の制御により、画像(静止画像および動画像)又は文字情報等を表示して視覚的にユーザに情報を伝達するとともに、表示した情報に対するユーザ操作を検出する、いわゆるタッチパネルであって、表示パネル202と、操作パネル203とを備える。
表示パネル202は、LCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electro−Luminescence Display)等を表示デバイスとして用いたものである。
操作パネル203は、表示パネル202の表示面上に表示される画像を視認可能に載置され、ユーザの指又は尖筆によって操作される一又は複数の座標を検出するデバイスである。このデバイスをユーザの指又は尖筆によって操作すると、操作に起因して発生する検出信号を主制御部220に出力する。次いで、主制御部220は、受信した検出信号に基づいて、表示パネル202上の操作位置(座標)を検出する。
図18に示すように、本発明の撮影装置の一実施形態として例示しているスマートフォン200の表示パネル202と操作パネル203とは一体となって表示入力部204を構成しているが、操作パネル203が表示パネル202を完全に覆うような配置となっている。
係る配置を採用した場合、操作パネル203は、表示パネル202外の領域についても、ユーザ操作を検出する機能を備えてもよい。換言すると、操作パネル203は、表示パネル202に重なる重畳部分についての検出領域(以下、表示領域と称する)と、それ以外の表示パネル202に重ならない外縁部分についての検出領域(以下、非表示領域と称する)とを備えていてもよい。
なお、表示領域の大きさと表示パネル202の大きさとを完全に一致させても良いが、両者を必ずしも一致させる必要は無い。また、操作パネル203が、外縁部分と、それ以外の内側部分の2つの感応領域を備えていてもよい。更に、外縁部分の幅は、筐体201の大きさ等に応じて適宜設計されるものである。
更にまた、操作パネル203で採用される位置検出方式としては、マトリクススイッチ方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、又は、静電容量方式等が挙げられ、いずれの方式を採用することもできる。
通話部211は、スピーカ205又はマイクロホン206を備え、マイクロホン206を通じて入力されたユーザの音声を主制御部220にて処理可能な音声データに変換して主制御部220に出力したり、無線通信部210あるいは外部入出力部213により受信された音声データを復号してスピーカ205から出力させたりするものである。
また、図17に示すように、例えば、スピーカ205を表示入力部204が設けられた面と同じ面に搭載し、マイクロホン206を筐体201の側面に搭載することができる。
操作部207は、キースイッチ等を用いたハードウェアキーであって、ユーザからの指示を受け付けるものである。例えば、図18に示すように、操作部207は、スマートフォン200の筐体201の側面に搭載され、指等で押下されるとオンとなり、指を離すとバネ等の復元力によってオフ状態となる押しボタン式のスイッチである。
記憶部212は、主制御部220の制御プログラム又は制御データ、アプリケーションソフトウェア、通信相手の名称又は電話番号等を対応づけたアドレスデータ、送受信した電子メールのデータ、WebブラウジングによりダウンロードしたWebデータ又は、ダウンロードしたコンテンツデータを記憶し、またストリーミングデータ等を一時的に記憶するものである。また、記憶部212は、スマートフォン内蔵の内部記憶部217と着脱自在な外部メモリスロットを有する外部記憶部218により構成される。
なお、記憶部212を構成するそれぞれの内部記憶部217と外部記憶部218は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、MicroSD(登録商標)メモリ等)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の格納媒体を用いて実現される。
外部入出力部213は、スマートフォン200に連結される全ての外部機器とのインターフェースの役割を果たすものであり、他の外部機器に通信等(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)、IEEE1394等)又はネットワーク(例えば、インターネット、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association:IrDA)(登録商標)、UWB(Ultra Wideband)(登録商標)、ジグビー(ZigBee)(登録商標)等)により直接的又は間接的に接続するためのものである。
スマートフォン200に連結される外部機器としては、例えば、有/無線ヘッドセット、有/無線外部充電器、有/無線データポート、カードソケットを介して接続されるメモリカード(Memory card)又はSIM(Subscriber Identity Module Card)/UIM(User Identity Module
Card)カード、オーディオ・ビデオI/O(Input/Output)端子を介して接続される外部オーディオ・ビデオ機器、無線接続される外部オーディオ・ビデオ機器、有/無線接続されるスマートフォン、有/無線接続されるパーソナルコンピュータ、有/無線接続されるPDA、有/無線接続されるパーソナルコンピュータ、イヤホン等がある。
外部入出力部213は、このような外部機器から伝送を受けたデータをスマートフォン200の内部の各構成要素に伝達したり、スマートフォン200の内部のデータを外部機器に伝送する。
GPS受信部214は、主制御部220の指示にしたがって、GPS衛星ST1〜STnから送信されるGPS信号を受信し、受信した複数のGPS信号に基づく測位演算処理を実行し、スマートフォン200の緯度、経度、高度からなる位置を検出する。
GPS受信部214は、無線通信部210又は外部入出力部213(例えば、無線LAN)から位置情報を取得できる時には、その位置情報を用いて位置を検出することもできる。
モーションセンサ部215は、例えば、3軸の加速度センサ等を備え、主制御部220の指示にしたがって、スマートフォン200の物理的な動きを検出する。スマートフォン200の物理的な動きを検出することにより、スマートフォン200の動く方向又は加速度が検出される。係る検出結果は、主制御部220に出力されるものである。
電源部216は、主制御部220の指示にしたがって、スマートフォン200の各部に、バッテリ(図示しない)に蓄えられる電力を供給するものである。
主制御部220は、マイクロプロセッサを備え、記憶部212が記憶する制御プログラム又は制御データにしたがって動作し、スマートフォン200の各部を統括して制御するものである。
また、主制御部220は、無線通信部210を通じて、音声通信又はデータ通信を行うために、通信系の各部を制御する移動通信制御機能と、アプリケーション処理機能を備える。
アプリケーション処理機能は、記憶部212が記憶するアプリケーションソフトウェアにしたがって主制御部220が動作することにより実現するものである。
アプリケーション処理機能としては、例えば、外部入出力部213を制御して対向機器とデータ通信を行う赤外線通信機能、電子メールの送受信を行う電子メール機能、又は、Webページを閲覧するWebブラウジング機能等がある。
また、主制御部220は、受信データ又はダウンロードしたストリーミングデータ等の画像データ(静止画像又は動画像のデータ)に基づいて、映像を表示入力部204に表示する等の画像処理機能を備える。
画像処理機能とは、主制御部220が、上記画像データを復号し、この復号結果に画像処理を施して、画像を表示入力部204に表示する機能のことをいう。
更に、主制御部220は、表示パネル202に対する表示制御と、操作部207、操作パネル203を通じたユーザ操作を検出する操作検出制御を実行する。表示制御の実行により、主制御部220は、アプリケーションソフトウェアを起動するためのアイコン又はスクロールバー等のソフトウェアキーを表示したり、あるいは電子メールを作成したりするためのウィンドウを表示する。
なお、スクロールバーとは、表示パネル202の表示領域に収まりきれない大きな画像等について、画像の表示部分を移動する指示を受け付けるためのソフトウェアキーのことをいう。
また、操作検出制御の実行により、主制御部220は、操作部207を通じたユーザ操作を検出したり、操作パネル203を通じて、上記アイコンに対する操作又は、上記ウィンドウの入力欄に対する文字列の入力を受け付けたり、あるいは、スクロールバーを通じた表示画像のスクロール要求を受け付ける。
更に、操作検出制御の実行により主制御部220は、操作パネル203に対する操作位置が、表示パネル202に重なる重畳部分(表示領域)か、それ以外の表示パネル202に重ならない外縁部分(非表示領域)かを判定し、操作パネル203の感応領域又はソフトウェアキーの表示位置を制御するタッチパネル制御機能を備える。
また、主制御部220は、操作パネル203に対するジェスチャ操作を検出し、検出したジェスチャ操作に応じて、予め設定された機能を実行することもできる。ジェスチャ操作とは、従来の単純なタッチ操作ではなく、指等によって軌跡を描いたり、複数の位置を同時に指定したり、あるいはこれらを組み合わせて、複数の位置から少なくとも1つについて軌跡を描く操作を意味する。
カメラ部208は、図1に示したデジタルカメラにおける外部メモリ制御部20、記録媒体21、表示制御部22、表示部23、及び操作部14以外の構成を含む。
カメラ部208によって生成された撮像画像データは、記憶部212に記録したり、外部入出力部213又は無線通信部210を通じて出力したりすることができる。
図18に示すスマートフォン200において、カメラ部208は表示入力部204と同じ面に搭載されているが、カメラ部208の搭載位置はこれに限らず、表示入力部204の背面に搭載されてもよい。
また、カメラ部208はスマートフォン200の各種機能に利用することができる。例えば、表示パネル202にカメラ部208で取得した画像を表示することができる。操作パネル203の操作入力のひとつとして、カメラ部208の画像を利用することができる。
また、GPS受信部214が位置を検出する際に、カメラ部208からの画像を参照して位置を検出することもできる。更には、カメラ部208からの画像を参照して、3軸の加速度センサを用いずに、或いは、3軸の加速度センサと併用して、スマートフォン200のカメラ部208の光軸方向を判断したり現在の使用環境を判断したりすることもできる。勿論、カメラ部208からの画像をアプリケーションソフトウェア内で利用することもできる。
その他、静止画又は動画の画像データにGPS受信部214により取得した位置情報、マイクロホン206により取得した音声情報(主制御部等により、音声テキスト変換を行ってテキスト情報となっていてもよい)、モーションセンサ部215により取得した姿勢情報等等を付加して記憶部212に記録したり、外部入出力部213又は無線通信部210を通じて出力したりすることもできる。
以上のように、本明細書には以下の事項が開示されている。
(1) フォーカスレンズを含む撮像光学系の瞳領域の一方向に並ぶ異なる部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第一の信号検出部と、上記一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第二の信号検出部とが形成された焦点検出エリアを有するセンサと、上記複数の第一の信号検出部から出力された第一の信号群と、上記複数の第二の信号検出部から出力された第二の信号群とを上記一方向に任意の量ずつシフトさせながら、上記第一の信号群と上記第二の信号群の相関値を異なるシフト量毎に求める相関演算部と、上記シフト量を第一の軸として表される上記相関値のグラフを上記第一の軸の方向に分割して得られる複数の分割エリア毎に、上記分割エリアに含まれる上記相関値の積算値を求め、上記積算値に基づいて、上記相関値の極小値の探索対象となる上記グラフの探索範囲を決定する探索範囲決定部と、上記探索範囲において極小値となる上記相関値に対応する上記シフト量に基づいて上記フォーカスレンズを制御して合焦制御を行う合焦制御部と、を備える合焦制御装置。
(2) (1)記載の合焦制御装置であって、上記探索範囲決定部は、上記積算値が閾値以下となる上記分割エリアを上記探索範囲として決定する合焦制御装置。
(3) (1)記載の合焦制御装置であって、上記探索範囲決定部は、上記積算値が閾値以下となる上記分割エリアを上記探索範囲の候補エリアとし、上記候補エリアを更に上記第一の軸の方向に分割して得られる分割候補エリア毎に上記分割候補エリアに含まれる上記相関値の積算値を求め、その積算値に基づいて、上記候補エリアの中から上記探索範囲を決定する合焦制御装置。
(4) (1)記載の合焦制御装置であって、上記複数の分割エリアは、3つ以上の分割エリアであり、上記探索範囲決定部は、上記積算値が閾値以下となる上記分割エリアの数が2つ以上でありかつ上記分割エリアの総数よりも少ない場合には、上記2つ以上の分割エリアの位置関係に基づいて上記探索範囲を決定する合焦制御装置。
(5) (4)記載の合焦制御装置であって、上記探索範囲決定部は、上記2つ以上の分割エリアの各々の間に、上記積算値が上記閾値を超える分割エリアが存在する場合には、上記シフト量がゼロの位置を中心とする予め決められた範囲を上記探索範囲として決定する合焦制御装置。
(6) (4)又は(5)記載の合焦制御装置であって、上記探索範囲決定部は、上記2つ以上の分割エリアの中に連続して並ぶ複数の分割エリアが存在する場合には、その複数の分割エリアを上記探索範囲として決定する合焦制御装置。
(7) (4)〜(6)のいずれか1項記載の合焦制御装置であって、上記探索範囲決定部は、上記積算値が上記閾値以下となる上記分割エリアの数が上記分割エリアの総数と同じである場合には、上記シフト量がゼロの位置を中心とする予め決められた範囲を上記探索範囲として決定する合焦制御装置。
(8) (1)記載の合焦制御装置であって、上記複数の分割エリアは、3つ以上の分割エリアであり、上記探索範囲決定部は、上記積算値が閾値以下となる上記分割エリアの数が上記分割エリアの総数と同じである場合には、上記シフト量がゼロの位置を中心とする予め決められた範囲を上記探索範囲として決定する合焦制御装置。
(9) (1)記載の合焦制御装置であって、上記探索範囲決定部は、上記分割エリア毎の上記積算値を比較して上記探索範囲を決定する合焦制御装置。
(10) (1)〜(9)のいずれか1項記載の合焦制御装置と、上記センサに光を入射するための上記フォーカスレンズを含む撮像光学系と、を備えるレンズ装置。
(11) (1)〜(9)のいずれか1項記載の合焦制御装置を備える撮像装置。
(12) フォーカスレンズを含む撮像光学系の瞳領域の一方向に並ぶ異なる部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第一の信号検出部と、上記一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第二の信号検出部とが形成された焦点検出エリアを有するセンサの上記焦点検出エリアの上記複数の第一の信号検出部から出力された第一の信号群と、上記焦点検出エリアの上記複数の第二の信号検出部から出力された第二の信号群とを上記一方向に任意の量ずつシフトさせながら、上記第一の信号群と上記第二の信号群の相関値を異なるシフト量毎に求める相関演算ステップと、上記シフト量を第一の軸として表される上記相関値のグラフを上記第一の軸の方向に分割して得られる複数の分割エリア毎に、上記分割エリアに含まれる上記相関値の積算値を求め、上記積算値に基づいて、上記相関値の極小値の探索対象となる上記グラフの探索範囲を決定する探索範囲決定ステップと、上記探索範囲において極小値となる上記相関値に対応する上記シフト量に基づいて上記フォーカスレンズを制御して合焦制御を行う合焦制御ステップと、を備える合焦制御方法。
(13) (12)記載の合焦制御方法であって、上記探索範囲決定ステップでは、上記積算値が閾値以下となる上記分割エリアを上記探索範囲として決定する合焦制御方法。
(14) (12)記載の合焦制御方法であって、上記探索範囲決定ステップでは、上記積算値が閾値以下となる上記分割エリアを上記探索範囲の候補エリアとし、上記候補エリアを更に上記第一の軸の方向に分割して得られる分割候補エリア毎に上記分割候補エリアに含まれる上記相関値の積算値を求め、その積算値に基づいて、上記候補エリアの中から上記探索範囲を決定する合焦制御方法。
(15) (12)記載の合焦制御方法であって、上記複数の分割エリアは、3つ以上の分割エリアであり、上記探索範囲決定ステップでは、上記積算値が閾値以下となる上記分割エリアの数が2つ以上でありかつ上記分割エリアの総数よりも少ない場合には、上記2つ以上の分割エリアの位置関係に基づいて上記探索範囲を決定する合焦制御方法。
(16) (15)記載の合焦制御方法であって、上記探索範囲決定ステップでは、上記2つ以上の分割エリアの各々の間に、上記積算値が上記閾値を超える分割エリアが存在する場合には、上記シフト量がゼロの位置を中心とする予め決められた範囲を上記探索範囲として決定する合焦制御方法。
(17) (15)又は(16)記載の合焦制御方法であって、上記探索範囲決定ステップでは、上記2つ以上の分割エリアの中に連続して並ぶ複数の分割エリアが存在する場合には、その複数の分割エリアを上記探索範囲として決定する合焦制御方法。
(18) (15)〜(17)のいずれか1項記載の合焦制御方法であって、上記探索範囲決定ステップでは、上記積算値が上記閾値以下となる上記分割エリアの数が上記分割エリアの総数と同じである場合には、上記シフト量がゼロの位置を中心とする予め決められた範囲を上記探索範囲として決定する合焦制御方法。
(19) (12)記載の合焦制御方法であって、上記複数の分割エリアは、3つ以上の分割エリアであり、上記探索範囲決定ステップでは、上記積算値が閾値以下となる上記分割エリアの数が上記分割エリアの総数と同じである場合には、上記シフト量がゼロの位置を中心とする予め決められた範囲を上記探索範囲として決定する合焦制御方法。
(20) (12)記載の合焦制御方法であって、上記探索範囲決定ステップでは、上記分割エリア毎の上記積算値を比較して上記探索範囲を決定する合焦制御方法。
(21) フォーカスレンズを含む撮像光学系の瞳領域の一方向に並ぶ異なる部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第一の信号検出部と、上記一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第二の信号検出部とが形成された焦点検出エリアを有するセンサの上記焦点検出エリアの上記複数の第一の信号検出部から出力された第一の信号群と、上記焦点検出エリアの上記複数の第二の信号検出部から出力された第二の信号群とを上記一方向に任意の量ずつシフトさせながら、上記第一の信号群と上記第二の信号群の相関値を異なるシフト量毎に求める相関演算ステップと、上記シフト量を第一の軸として表される上記相関値のグラフを上記第一の軸の方向に分割して得られる複数の分割エリア毎に、上記分割エリアに含まれる上記相関値の積算値を求め、上記積算値に基づいて、上記相関値の極小値の探索対象となる上記グラフの探索範囲を決定する探索範囲決定ステップと、上記探索範囲において極小値となる上記相関値に対応する上記シフト量に基づいて上記フォーカスレンズを制御して合焦制御を行う合焦制御ステップと、をコンピュータに実行させるための合焦制御プログラム。
(22) フォーカスレンズを含む撮像光学系の瞳領域の一方向に並ぶ異なる部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第一の信号検出部と、上記一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第二の信号検出部とが形成された焦点検出エリアを有するセンサと、上記複数の第一の信号検出部から出力された第一の信号群と、上記複数の第二の信号検出部から出力された第二の信号群とを上記一方向に任意の量ずつシフトさせながら、上記第一の信号群と上記第二の信号群の相関値を異なるシフト量毎に求め、上記シフト量を第一の軸として表される上記相関値のグラフを上記第一の軸の方向に分割して得られる複数の分割エリア毎に、上記分割エリアに含まれる上記相関値の積算値を求め、上記積算値に基づいて、上記相関値の極小値の探索対象となる上記グラフの探索範囲を決定し、上記探索範囲において極小値となる上記相関値に対応する上記シフト量に基づいて上記フォーカスレンズを制御して合焦制御を行うプロセッサと、を備える合焦制御装置。
本発明によれば、位相差AF方式による合焦精度を向上させることのできる合焦制御装置、合焦制御方法、合焦制御プログラム、レンズ装置、及び、撮像装置を提供することができる。
以上、本発明を特定の実施形態によって説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、開示された発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本出願は、2016年7月6日出願の日本特許出願(特願2016−134314)に基づくものであり、その内容はここに取り込まれる。
1 撮像レンズ
2 絞り
4 レンズ制御部
5 撮像素子
6 アナログ信号処理部
7 アナログデジタル変換回路
8 レンズ駆動部
9 絞り駆動部
10撮像素子駆動部
11 システム制御部
11A 相関演算部
11B 探索範囲決定部
11C デフォーカス量算出部
11D 合焦制御部
14 操作部
15 メモリ制御部
16 メインメモリ
17 デジタル信号処理部
20 外部メモリ制御部
21 記録媒体
22 表示制御部
23 表示部
24 制御バス
25 データバス
40 レンズ装置
50 受光面
51 画素
52,52A,52B 位相差検出用画素
53 AFエリア
c 開口
PD 光電変換部
X 行方向
Y 列方向
80,90,91,92 相関カーブ
80A,80B,80a〜80h 分割エリア
80C,80D,80E,80F 分割候補エリア
100 レンズ装置
111 フォーカスレンズ
112、113 ズームレンズ
114 絞り
115 マスターレンズ群
116 ビームスプリッタ
116a 反射面
117 ミラー
118 集光レンズ
119 セパレータレンズ
19L,19R レンズ
120 撮像素子
121 ユニット
300 カメラ装置
310 撮像素子
320 画像処理部
K 光軸
200 スマートフォン
201 筐体
202 表示パネル
203 操作パネル
204 表示入力部
205 スピーカ
206 マイクロホン
207 操作部
208 カメラ部
210 無線通信部
211 通話部
212 記憶部
213 外部入出力部
214 GPS受信部
215 モーションセンサ部
216 電源部
217 内部記憶部
218 外部記憶部
220 主制御部
ST1〜STn GPS衛星

Claims (21)

  1. フォーカスレンズを含む撮像光学系の瞳領域の一方向に並ぶ異なる部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第一の信号検出部と、前記一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第二の信号検出部とが形成された焦点検出エリアを有するセンサと、
    前記複数の第一の信号検出部から出力された第一の信号群と、前記複数の第二の信号検出部から出力された第二の信号群とを前記一方向に任意の量ずつシフトさせながら、前記第一の信号群と前記第二の信号群の相関値を異なるシフト量毎に求める相関演算部と、
    前記シフト量を第一の軸として表される前記相関値のグラフを前記第一の軸の方向に分割して得られる複数の分割エリア毎に、前記分割エリアに含まれる前記相関値の積算値を求め、前記積算値に基づいて、前記相関値の極小値の探索対象となる前記グラフの探索範囲を決定する探索範囲決定部と、
    前記探索範囲において極小値となる前記相関値に対応する前記シフト量に基づいて前記フォーカスレンズを制御して合焦制御を行う合焦制御部と、を備える合焦制御装置。
  2. 請求項1記載の合焦制御装置であって、
    前記探索範囲決定部は、前記積算値が閾値以下となる前記分割エリアを前記探索範囲として決定する合焦制御装置。
  3. 請求項1記載の合焦制御装置であって、
    前記探索範囲決定部は、前記積算値が閾値以下となる前記分割エリアを前記探索範囲の候補エリアとし、前記候補エリアを更に前記第一の軸の方向に分割して得られる分割候補エリア毎に前記分割候補エリアに含まれる前記相関値の積算値を求め、当該積算値に基づいて、前記候補エリアの中から前記探索範囲を決定する合焦制御装置。
  4. 請求項1記載の合焦制御装置であって、
    前記複数の分割エリアは、3つ以上の分割エリアであり、
    前記探索範囲決定部は、前記積算値が閾値以下となる前記分割エリアの数が2つ以上でありかつ前記分割エリアの総数よりも少ない場合には、前記2つ以上の分割エリアの位置関係に基づいて前記探索範囲を決定する合焦制御装置。
  5. 請求項4記載の合焦制御装置であって、
    前記探索範囲決定部は、前記2つ以上の分割エリアの各々の間に、前記積算値が前記閾値を超える分割エリアが存在する場合には、前記シフト量がゼロの位置を中心とする予め決められた範囲を前記探索範囲として決定する合焦制御装置。
  6. 請求項4又は5記載の合焦制御装置であって、
    前記探索範囲決定部は、前記2つ以上の分割エリアの中に連続して並ぶ複数の分割エリアが存在する場合には、当該複数の分割エリアを前記探索範囲として決定する合焦制御装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項記載の合焦制御装置であって、
    前記探索範囲決定部は、前記積算値が前記閾値以下となる前記分割エリアの数が前記分割エリアの総数と同じである場合には、前記シフト量がゼロの位置を中心とする予め決められた範囲を前記探索範囲として決定する合焦制御装置。
  8. 請求項1記載の合焦制御装置であって、
    前記複数の分割エリアは、3つ以上の分割エリアであり、
    前記探索範囲決定部は、前記積算値が閾値以下となる前記分割エリアの数が前記分割エリアの総数と同じである場合には、前記シフト量がゼロの位置を中心とする予め決められた範囲を前記探索範囲として決定する合焦制御装置。
  9. 請求項1記載の合焦制御装置であって、
    前記探索範囲決定部は、前記分割エリア毎の前記積算値を比較して前記探索範囲を決定する合焦制御装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項記載の合焦制御装置と、
    前記センサに光を入射するための前記フォーカスレンズを含む撮像光学系と、を備えるレンズ装置。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項記載の合焦制御装置を備える撮像装置。
  12. フォーカスレンズを含む撮像光学系の瞳領域の一方向に並ぶ異なる部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第一の信号検出部と、前記一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第二の信号検出部とが形成された焦点検出エリアを有するセンサの前記焦点検出エリアの前記複数の第一の信号検出部から出力された第一の信号群と、前記焦点検出エリアの前記複数の第二の信号検出部から出力された第二の信号群とを前記一方向に任意の量ずつシフトさせながら、前記第一の信号群と前記第二の信号群の相関値を異なるシフト量毎に求める相関演算ステップと、
    前記シフト量を第一の軸として表される前記相関値のグラフを前記第一の軸の方向に分割して得られる複数の分割エリア毎に、前記分割エリアに含まれる前記相関値の積算値を求め、前記積算値に基づいて、前記相関値の極小値の探索対象となる前記グラフの探索範囲を決定する探索範囲決定ステップと、
    前記探索範囲において極小値となる前記相関値に対応する前記シフト量に基づいて前記フォーカスレンズを制御して合焦制御を行う合焦制御ステップと、を備える合焦制御方法。
  13. 請求項12記載の合焦制御方法であって、
    前記探索範囲決定ステップでは、前記積算値が閾値以下となる前記分割エリアを前記探索範囲として決定する合焦制御方法。
  14. 請求項12記載の合焦制御方法であって、
    前記探索範囲決定ステップでは、前記積算値が閾値以下となる前記分割エリアを前記探索範囲の候補エリアとし、前記候補エリアを更に前記第一の軸の方向に分割して得られる分割候補エリア毎に前記分割候補エリアに含まれる前記相関値の積算値を求め、当該積算値に基づいて、前記候補エリアの中から前記探索範囲を決定する合焦制御方法。
  15. 請求項12記載の合焦制御方法であって、
    前記複数の分割エリアは、3つ以上の分割エリアであり、
    前記探索範囲決定ステップでは、前記積算値が閾値以下となる前記分割エリアの数が2つ以上でありかつ前記分割エリアの総数よりも少ない場合には、前記2つ以上の分割エリアの位置関係に基づいて前記探索範囲を決定する合焦制御方法。
  16. 請求項15記載の合焦制御方法であって、
    前記探索範囲決定ステップでは、前記2つ以上の分割エリアの各々の間に、前記積算値が前記閾値を超える分割エリアが存在する場合には、前記シフト量がゼロの位置を中心とする予め決められた範囲を前記探索範囲として決定する合焦制御方法。
  17. 請求項15又は16記載の合焦制御方法であって、
    前記探索範囲決定ステップでは、前記2つ以上の分割エリアの中に連続して並ぶ複数の分割エリアが存在する場合には、当該複数の分割エリアを前記探索範囲として決定する合焦制御方法。
  18. 請求項15〜17のいずれか1項記載の合焦制御方法であって、
    前記探索範囲決定ステップでは、前記積算値が前記閾値以下となる前記分割エリアの数が前記分割エリアの総数と同じである場合には、前記シフト量がゼロの位置を中心とする予め決められた範囲を前記探索範囲として決定する合焦制御方法。
  19. 請求項12記載の合焦制御方法であって、
    前記複数の分割エリアは、3つ以上の分割エリアであり、
    前記探索範囲決定ステップでは、前記積算値が閾値以下となる前記分割エリアの数が前記分割エリアの総数と同じである場合には、前記シフト量がゼロの位置を中心とする予め決められた範囲を前記探索範囲として決定する合焦制御方法。
  20. 請求項12記載の合焦制御方法であって、
    前記探索範囲決定ステップでは、前記分割エリア毎の前記積算値を比較して前記探索範囲を決定する合焦制御方法。
  21. フォーカスレンズを含む撮像光学系の瞳領域の一方向に並ぶ異なる部分を通過した一対の光束の一方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第一の信号検出部と、前記一対の光束の他方を受光し受光量に応じた信号を検出する複数の第二の信号検出部とが形成された焦点検出エリアを有するセンサの前記焦点検出エリアの前記複数の第一の信号検出部から出力された第一の信号群と、前記焦点検出エリアの前記複数の第二の信号検出部から出力された第二の信号群とを前記一方向に任意の量ずつシフトさせながら、前記第一の信号群と前記第二の信号群の相関値を異なるシフト量毎に求める相関演算ステップと、
    前記シフト量を第一の軸として表される前記相関値のグラフを前記第一の軸の方向に分割して得られる複数の分割エリア毎に、前記分割エリアに含まれる前記相関値の積算値を求め、前記積算値に基づいて、前記相関値の極小値の探索対象となる前記グラフの探索範囲を決定する探索範囲決定ステップと、
    前記探索範囲において極小値となる前記相関値に対応する前記シフト量に基づいて前記フォーカスレンズを制御して合焦制御を行う合焦制御ステップと、をコンピュータに実行させるための合焦制御プログラム。
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