JP6460013B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー像を用紙に定着する定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置に関する。
画像形成装置においては、用紙に転写されたトナー像は、定着装置によって加熱及び加圧されて用紙に定着される。定着装置は、加熱される定着ローラーや定着ベルト等の定着部材と加圧部材とを有し、定着部材と加圧部材との間に形成される定着ニップを用紙が通過する際に、トナー像が加熱及び加圧されて用紙に定着される。
定着部材は、一般的に、導電性の基層と、用紙に接触する表層と、を有している。表層には、離型性の良好なフッ素樹脂が使用される場合が多い。また、定着装置には、トナー像が転写された後で、定着部材から用紙を分離するための分離部材が備えられている場合もある。
このような定着部材は、以下に述べるような課題を満足する必要がある。第1の課題は、近年の画像形成装置の高速化に対応できるように、短時間で定着温度を所望の温度に昇温させることができる、言い換えると、低い定着温度でも定着させることができるような高い熱伝導性を有することである。さらに、高温下における熱劣化や印刷枚数の増加による耐久性の向上も要求される。第2の課題は、分離部材や用紙の後端と表層との接触による表層の摩耗の防止である。第3の課題は、表層の抵抗値が高い場合に、表層が用紙との摩擦等によって電荷を帯び、この電荷に、用紙に転写されたトナーが静電的に引き寄せられ、引き寄せられたトナーが用紙に再転写されて定着される現象(静電オフセット)の防止である。第4の課題は、表層の離型性が低下することで、加熱により溶融されたトナーが定着部材に付着して画像不良となる現象(ホットオフセット)の防止である。
第1、第2、第3の課題を満足するには、多量のフィラーをフッ素樹脂に含有させる必要があるが、この場合、離型性が低下するので、第4の課題を満足できない。これらの課題を全て満足するには、少量のフィラーを表層に含有させて、第1、第2、第3の課題を満足することが必要となる。
このような課題に対して、特許文献1には、導電性の針状繊維をフッ素樹脂に含有させた表層を有する定着部材が記載されている。また、特許文献2には、炭化ケイ素をフッ素樹脂に含有させた表層を有する定着部材が記載されている。さらに、特許文献3には、フッ素樹脂と、導電性酸化物で被覆されて繊維物質と、アクリル酸樹脂と、液体媒体で形成される表層を有する定着部材が記載されている。
特許文献4には、粒径5μm以下のグラファイト粉末をフッ素樹脂に1〜10wt%含有させた表層を有する定着部材が記載されている。さらに、特許文献5には、カーボンナノチューブ又はカーボンナノファイバーをフッ素樹脂に含有させた表層を有する定着部材が記載されている。さらに、特許文献6には、融点の異なる二種類のフッ素樹脂を有し、融点の高いフッ素樹脂粒子の周囲が金属粒子で被覆されている表層を有する定着部材が記載されている。
また、特許文献7には、平均粒径1μm以下の炭化ケイ素が3〜20wt%含有された表層を有する定着部材が記載されている。さらに、特許文献8には、平均粒径0.1〜5μmの無機粒子を3〜7wt%含有し、膜厚が40μm以上の表層を有する定着部材が記載されている。
特開平3−284781号公報 特開昭60−107670号公報 特開平2−85号公報 特開平9−237007号公報 特開2007−304374号公報 特開2005−302691号公報 特開2007−310238号公報 特開2013−235103号公報
しかしながら上記特許文献2に記載の定着部材においては、炭化ケイ素の体積抵抗率が10Ω・cm程度と高いので、表層の導電性が不十分である虞がある。また、特許文献4に記載の定着部材においては、グラファイト粉末の粒径が大きいため、表層の表面粗さが高くなり、離型性が低下する虞がある。特許文献5に記載の定着部材において、カーボンナノチューブを用いる場合はコストが上昇する。また、カーボンナノファイバーを用いる場合は、アスペクト比が大きいため表層の表面粗さが高くなり、離型性が低下する虞がある。特許文献6に記載の定着部材においては、表層を形成する工程が複雑であり、量産化が困難である。
また、特許文献7に記載されている定着部材のように炭化ケイ素のみを含有させても、十分な導電性が得られない虞がある。また、平均粒径が小さいので、表層から脱離しやすく、耐摩耗性を得にくい。特許文献8に記載されている定着部材は、膜厚が40μmと厚いので、熱伝導性が低下する虞がある。
一方で、特許文献1や特許文献3に記載されている定着部材に含有される導電性の繊維状フィラーは、耐久性や導電性を考慮すると好ましい材料と考えられるが、導電性フィラーのみでは、必要な熱伝導性を得難い。
そこで、本発明は上記事情を考慮し、熱伝導性が高く、低い定着温度でも良好な定着性能を備える定着装置及びこの定着装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の定着装置は、加熱される定着部材と、該定着部材との間に定着ニップを形成する加圧部材と、を有し、前記定着ニップにおいてトナー転写後の用紙を挟持搬送しつつトナーを加熱及び加圧して用紙に定着する定着装置であって、前記定着部材は、前記用紙と接触する表層を備え、前記表層は、フッ素樹脂と、該フッ素樹脂中に分散される導電性針状フィラー及び炭化ケイ素と、を有し、前記炭化ケイ素は、平均粒径が2μm以上、10μm以下、前記フッ素樹脂に対する体積含有率が1%以上、10%以下であることを特徴とする。
このような構成を採用することにより、表層に熱伝導性を付与できるので、最低定着温度を低くできる。
本発明の定着装置において、前記導電性針状フィラーは、長手方向の長さをL1、短手方向の長さをL2としたときのアスペクト比L1/L2が7以上、30以下、前記フッ素樹脂に対する体積含有率が1%以上、9%以下であることを特徴としても良い。
このような構成を採用することにより、表層に耐摩耗性と導電性とを付与できるので、定着部材の耐久性を向上でき、静電オフセットやホットオフセットを防止できる。
本発明の定着装置において、前記導電性針状フィラーは、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ被覆酸化チタン、のいずれかであることを特徴としても良い。
このような構成を採用することにより、適宜な導電性を表層に付与することができる。
本発明の定着装置において、前記フッ素樹脂は、メルトフローレートが2以下であることを特徴としても良い。
このような構成を採用することにより、表層の機械強度を高めることができる。
本発明の定着装置において、前記定着部材は導電性の基層を有し、前記表層は前記基層の表面に設けられていることを特徴とすることを特徴としても良い。
このような構成を採用することにより、定着部材の構成を簡易化できる。
本発明の画像形成装置は、上記したいずれかの定着装置を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、低い定着温度における定着性能を高めると共に、高温での熱劣化を防止できる。
本発明の一実施形態に係るプリンターの概略を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置を模式的に示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る定着装置において、定着部材を模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態に係る定着装置及び画像形成装置について説明する。
まず、図1を用いて、プリンター1(画像形成装置)の全体の構成について説明する。図1は本発明の一実施形態に係るプリンターの概略を示す模式図である。以下の説明では、図1における紙面手前側をプリンター1の正面側(前側)とし、左右の向きプリンターを正面から見た方向を基準とする。
プリンター1は、箱型形状の筐体2を備えており、筐体2の下部には用紙を収納する給紙カセット3が着脱可能に収容されている。給紙カセット3の右上には、給紙カセット3から用紙を給紙する給紙装置4が設けられている。また、筐体2の上面には排紙トレイ5が設けられている。
給紙カセット3の上方には、レーザー・スキャニング・ユニット(LSU)で構成される露光装置7と、画像形成部8とが設けられている。画像形成部8は、回転可能に設けられる感光体ドラム9を有し、感光体ドラム9の周囲には、帯電装置10と、現像装置11と、転写ローラー12と、クリーニング装置13とが、感光体ドラム9の回転方向(図1の矢印X参照)に沿って配置されている。現像装置11は、トナーを収容するトナーコンテナ14に接続されている。画像形成部8の上方には定着装置16が設けられ、定着装置16の上方には、排紙装置17が設けられている。
さらに、筐体2の内部には、給紙装置4から、感光体ドラム9と転写ローラー12との間に形成される転写部20と、定着装置16とを通って排紙装置17に向かう用紙の搬送経路22が設けられている。搬送経路22の右側には、両面印刷用の反転経路23が設けられている。
次に、このような構成を備えたプリンター1の画像形成動作について説明する。帯電装置10によって感光体ドラム9の表面が帯電された後、露光装置7からのレーザー光(図1の一点鎖線P参照)により感光体ドラム9に対して画像データに対応した露光が行われ、感光体ドラム9の表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、現像装置11において、トナーコンテナ13から供給されるトナーによってトナー像に現像される。
一方、給紙装置4によって給紙カセット3から取り出された用紙は、上記した画像形成動作とタイミングを合わせて画像形成部8へと搬送され、転写部20で感光体ドラム9上のトナー像が用紙に転写される。トナー像を転写された用紙は、搬送経路22を下流側へと搬送されて定着装置16に進入し、この定着装置16において用紙にトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙は、排紙装置17によって排紙トレイ5に排出される。感光体ドラム9上に残留したトナーは、クリーニング装置13によって回収される。
次に、定着装置16について、図2及び図3を参照して説明する。図2は定着装置を模式的に示す側面図、図3は定着装置のプライマー層を模式的に説明する図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は断面図である。
図2に示されるように、定着装置16は、内側から加熱される定着部材としての定着ローラー31と、定着ローラー31を加熱するハロゲンヒーター32と、定着ローラー31に圧接される加圧部材としての加圧ローラー33と、定着ローラーに圧接される分離部材34と、を備えている。
図3に示されるように、定着ローラー31は、導電性の基層である円筒状の芯金35と、芯金35の外周面にプライマー層36を介して設けられる表層37と、を有している。芯金35は、例えば、厚さが0.55mm、径が30mmのアルミニウム管を使用できる。プライマー層36は、例えば、絶縁性のバインダー樹脂を使用できる。
表層37は、フッ素樹脂40と、フッ素樹脂40中に分散される導電性の針状フィラー41及び炭化ケイ素42と、を有している。フッ素樹脂40としては、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等を使用できる。フッ素樹脂40のメルトフローレート(MFR)は、2以下である。導電性針状フィラー41としては、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ被覆酸化チタン等を使用できる。導電性針状フィラー41は、長手方向の長さをL1、短手方向の長さをL2としたときのアスペクト比L1/L2が2以下、フッ素樹脂40に対する体積含有率が1%以上、9%以下である。
定着ローラー31は回転可能に支持されている。また、芯金35は筐体2を介して接地されている。
ハロゲンヒーター32は、図2に示されるように、定着ローラー31の内部に配置され、定着ローラー31の内周面に対して輻射熱を放射して定着ローラー31を加熱する。加圧ローラー33は、円筒状の芯金と、芯金の外周面に設けられた弾性層と、弾性層の外周面に接着層を介して設けられた離型層と、を有している。加圧ローラー33は回転可能に支持されて、定着ローラー31に圧接して定着ローラー31との間に定着ニップ45を形成する。分離部材34は、定着ローラー31の回転方向において定着ニップ45よりも下流側に配置されて、定着ローラー31の表面に定着ローラー31の回転方向に対するカウンター方向から当接している。
上記説明した定着装置16において、用紙にトナーを定着させる際には、ハロゲンヒーター32を稼働させて定着ローラー31を加熱する。搬送経路22に沿って搬送されてきた用紙は、定着ニップ45を通過する際にトナー像が加熱及び加圧されて用紙に定着される。定着ニップ45を通過した用紙は、分離部材34によって定着ローラーから分離されて、排紙装置17によって排紙トレイ5に排出される。
次に、定着ローラー31の表層37における炭化ケイ素42の材料特性の好ましい値を、画像形成装置1を用いて形成された画像の評価結果を基にして選定した結果について説明する。材料特性は、炭化ケイ素42の平均粒径及びフッ素樹脂40に対する体積含有率である。所定の試験機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製、モノクロレーザープリンタ、型式FS−4300DN)を用いて、所定の印字率のテストチャートを普通紙に形成し、摩耗耐久枚数、ホットオフセット温度、静電オフセット、最低定着温度を評価した。
摩耗耐久枚数は、形成された画像を目視にて観察し、定着ローラー31に発生した摩耗や損傷に起因する画像不良が発生した印字枚数を示す。ホットオフセット温度は、定着ローラー31の温度を所定の温度から段階的に上げて、最初にホットオフセットが発生した温度を示す。静電オフセットは、形成された画像を目視にて観察し、オフセットが発生した印字枚数を示す。最低定着温度は、所定の定着温度でトナー像を用紙に定着させ、このトナー画像を、JIS K5600−5−6に記載されているクロスカット法に準じて評価して、分類0〜2に当てはまるかどうかを判定した。分類0〜2に当てはまる最低の定着温度を、最低定着温度とした。最低定着温度が低いほど、熱伝導性が高く定着性が良好であることを示す。
最初に、炭化ケイ素42の平均粒径について説明する。フッ素樹脂40のメルトフローレートは一定とし、導電性針状フィラー41として、アスペクト比12、粉体抵抗10Ω・cmの酸化チタンを使用し、導電性フィラー41のフッ素樹脂40に対する体積含有率は5%とした。フッ素樹脂40に対する体積含有率を5%として、平均粒径が、1、2、3、5、10、15μmの炭化ケイ素42を用いて定着ローラー31を形成し、この定着ローラー31を備えた定着装置16を試験機に搭載して印字試験を行い、摩耗耐久枚数を判定した。その結果を表1に示す。
Figure 0006460013
表1から、最低定着温度に関しては、炭化ケイ素42の平均粒径は2μm以上が好ましく、摩耗耐久枚数に関しては、炭化ケイ素42の平均粒径は、2〜10μmが好ましいことがわかる。これは、平均粒径が小さいと表層37から離脱しやすくなる一方で、平均粒径が大きいと表層37の表面に露出しやすくなり、いずれの場合も耐摩耗性が低下したためと考えられる。特に、炭化ケイ素は高い硬度を有するので、表層37の表面に露出した場合は、離型性がより劣化しやすい。また、平均粒径が大きいほど最低定着温度が低くなっているので、平均粒径が小さいと十分な熱伝導性が得られず、低温での定着性が不十分となるためと考えられる。
次に、炭化ケイ素42の体積含有率について説明する。フッ素樹脂40のメルトフローレートは一定とし、導電性針状フィラー41として、アスペクト比12、粉体抵抗10Ω・cmの酸化チタンを使用し、フッ素樹脂40に対する体積含有率が0、1、3、5、10、15、20%の平均粒径3μmの炭化ケイ素42を用いて定着ローラー31を形成し、この定着ローラー31を備えた定着装置16を試験機に搭載して印字試験を行い、最低定着温度、摩耗耐久枚数、ホットオフセット温度、静電オフセットを判定した。その結果を表2に示す。
Figure 0006460013
表2から、最低定着温度に関しては、体積含有率は1%以上が好ましいことがわかる。これは、炭化ケイ素42が含有されることで、表層37の熱伝導性が向上したためと考えられる。
摩耗耐久性に関しては、体積含有率は1%以上が好ましいことがわかる。これは、炭化ケイ素42が含有されることで表層37の硬度が高くなり、表層37の摩耗が防止されるためと考えられる。
ホットオフセット温度に関しては、体積含有率は0〜10%が好ましいことがわかる。体積含有率が大きい場合、炭化ケイ素42が表層37へ露出する面積が広くなって、離型性が低下してホットオフセットが発生しやすくなるためと考えられる。
静電オフセットに関しては、体積含有率は、0〜15%が好ましいことがわかる。炭化ケイ素42は導電性が低いので、体積含有率が大きくなると、表層37の導電性が低下して、静電オフセットが起こりやすくなるためと考えられる。
上記の結果より、炭化ケイ素42の平均粒径は、2μm以上、10μm以下、フッ素樹脂40に対する体積含有率は1%以上、10%以下が好ましいことがわかる。
上記説明したように本発明における定着装置16の定着ローラー31においては、表層37のフッ素樹脂40に炭化ケイ素42を含有させることで、表層37の熱伝導性が高くなるので、最低定着温度を低くすることができ、画像形成速度の高速化に対応できる。詳細には、平均粒径が2μm以上、10μm以下の炭化ケイ素42を、1%以上、10%以下の体積含有率で含有させることで、表層37の離型性と耐摩耗性を損なうことなく、熱伝導性を付与して、最低定着温度を低くすることができる。
また、表層37のフッ素樹脂40に導電性針状フィラー41を含有させたことで、表層37の機械強度を高め、導電性を付与することができる。特には、導電性針状フィラー41のアスペクト比が7以上、30以下、フッ素樹脂40に対する体積含有率が1%以上、9%以下であるので、表層37の離型性を損なわずに、分離部材34や用紙との接触による耐摩耗性や熱劣化に対する耐久性を向上できる。さらに、静電オフセットとホットオフセットとを防止することができる。
また、フッ素樹脂40のメルトフローレートを2以下とすることで、表層37の耐摩耗性を向上できる。
また、定着ローラー31は、芯金35と、芯金35の外周面にプライマー層36を介して設けられる表層37と、で形成されており、弾性層を有していないので、定着ローラー31を簡易な構成とできる。
なお、フッ素樹脂40としては、PFAやPTFE以外の材料を使用することができる。また、導電性針状フィラー41としても、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ被覆酸化チタン以外の材料を使用することができる。また、「針状」には、アスペクト比が2以下の繊維状や棒状の形状も含むものとする。
また、本実施形態では、定着ローラー31を用いるローラー定着方式の定着装置16について説明したが、定着ベルトを用いるベルト定着方式の定着装置にも本発明を適用することができる。
さらに、本発明の実施形態では、プリンター1に本発明の構成を適用した場合について説明したが、他の異なる実施形態では、複写機、ファクシミリ、複合機等のプリンター1以外の画像形成装置に本発明の構成を適用しても良い。
さらに、上記した本発明の実施形態の説明は、本発明に係る定着装置及び画像形成装置における好適な実施の形態を説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。すなわち、上記した本発明の実施の形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、かつ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能であり、上記した本発明の実施の形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
1 プリンター(画像形成装置)
31 定着ローラー(定着部材)
33 加圧ローラー(加圧部材)
35 芯金(基層)
37 表層
40 フッ素樹脂
41 導電性針状フィラー
42 炭化ケイ素
45 定着ニップ

Claims (5)

  1. 加熱される定着部材と、該定着部材との間に定着ニップを形成する加圧部材と、を有し、前記定着ニップにおいてトナー転写後の用紙を挟持搬送しつつトナーを加熱及び加圧して用紙に定着する定着装置であって、
    前記定着部材は、前記用紙と接触する表層を備え、
    前記表層は、フッ素樹脂と、該フッ素樹脂中に分散される導電性針状フィラー及び炭化ケイ素と、を有し、
    前記炭化ケイ素は、平均粒径が2μm以上、10μm以下、前記フッ素樹脂に対する体積含有率が1%以上、10%以下であり、
    前記導電性針状フィラーは、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ被覆酸化チタン、のいずれかであることを特徴とする定着装置。
  2. 前記導電性針状フィラーは、長手方向の長さをL1、短手方向の長さをL2としたときのアスペクト比L1/L2が7以上、30以下、前記フッ素樹脂に対する体積含有率が1%以上、9%以下であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記フッ素樹脂は、メルトフローレートが2以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  4. 前記定着部材は導電性の基層を有し、前記表層は前記基層の表面に設けられていることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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