JP6458845B2 - 中子砂の再利用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、中子砂の再利用方法に関するものであり、例えば、バインダとして水ガラスを用いた中子砂の再利用方法に関する。
特許文献1には、鋳造時における中子からのガス発生を抑制するため、バインダとして水ガラスを用いた砂型(中子)の造型方法が開示されている。
特開2013−111602号公報
一般的に、中子を造型するための砂(中子砂)は再利用される。鋳造用の中子を形成する場合、中子砂同士を粘着させるために中子砂にバインダを混合する。鋳造後に不要になった中子砂を回収し、中子砂に付着している不純物やバインダを除去することで、中子砂が再利用可能になる。
しかしながら、バインダとして水ガラスを用いた中子の場合には、中子砂と水ガラスとの分離が困難である。そして、水ガラスが残留した中子砂を、砂型(中子)として造型しても、十分な強度を持つように硬化させることは難しかった。そのため、バインダとして水ガラスを用いた中子砂の再利用方法は確立されていなかった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、バインダとして水ガラスを用いた中子砂を再利用した時の中子の強度を向上させることができる中子砂の再利用方法を提供する。
本発明の一態様に係る中子砂の再利用方法は、バインダに水ガラスを用いた中子砂の再利用方法であって、鋳造に用いた中子を粒状体になるまで解砕するステップと、前記粒状体を300℃〜550℃の温度で加熱するステップと、加熱後の前記粒状体同士を衝突させ、前記中子砂から前記水ガラスを剥離するステップと、剥離された前記水ガラスと前記中子砂との混合物に空気を吹き付け、前記水ガラスと前記中子砂との比重差により前記混合物から前記中子砂を分離回収するステップと、を備える。このような構成により、鋳造後の中子を解砕した粒状体を300℃〜550℃で加熱しているので、粒状体に含まれる水ガラスが不活性化し(再利用時に硬化を阻害しない状態に変性させ)、再利用した時の中子の強度を向上させることができる。
また、前記加熱するステップにおいて、前記加熱により、前記粒状体に含まれる前記水ガラスのうち、水溶性の前記水ガラスの量を、非水溶性の前記水ガラスの量よりも小さくすることが好ましい。このような構成とすることにより、再利用時に硬化を阻害しないようにし、中子の強度をより向上させることができる。
さらに、前記加熱するステップにおいて、前記加熱により、前記粒状体に含まれる前記水ガラスのうち、水溶性の前記水ガラスの質量の割合を、前記粒状体の質量の0.2%以下にすることが好ましい。このような構成とすることにより、再利用時に硬化を阻害しないようにし、中子の強度をさらに向上させることができる。
本発明により、バインダとして水ガラスを用いた中子砂を再利用した時の中子の強度を向上させることができる。
(a)及び(b)は、水ガラスの硬化メカニズムを例示した図である。 水ガラスの硬化メカニズムを例示した図である。 (a)及び(b)は、水ガラスの硬化メカニズムを例示した図である。 ナトリウムによる水ガラス硬化阻害メカニズムを例示した図である。 実施形態に係る中子砂の再利用方法を例示したフローチャート図である。 実施形態に係る中子砂の再利用方法において、中子砂を解砕する解砕装置を例示した図である。 実施形態に係る中子砂の再利用方法において、加熱温度による水ガラスの活性量及び全残留量を例示したグラフであり、横軸は、加熱温度を示し、縦軸は、粒状体の質量に対する水ガラスの質量の割合を示す。 実施形態に係る中子砂の再利用方法において、中子砂を加熱する加熱装置を例示した図である。 (a)は、実施形態に係る中子砂の再利用方法において、中子砂から水ガラスを剥離する剥離装置を例示した図であり、(b)は、中子砂から水ガラスを剥離する様子を例示した図である。 実施形態に係る中子砂の再利用方法において、中子砂を分離回収する分離回収装置を例示した図である。 実施形態に係る中子砂の再利用方法において、中子砂の強度を例示したグラフであり、横軸は、再生回数を示し、縦軸は、テストピース(TP)の抗折強度を示す。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(実施形態)
実施形態に係る中子砂の再利用方法を説明する。本実施形態は、バインダに水ガラスを用いた中子砂の再利用方法である。すなわち、バインダに水ガラスを用いた中子砂で中子を造型し、650℃〜750℃の溶湯温度におけるアルミ鋳造にその中子を使用した後、再び中子砂として利用する方法である。
ここで、まず、中子の造型時にバインダとして用いられる水ガラスの硬化メカニズムを説明する。次に、バインダとして使用済の水ガラスが、新たにバインダとして添加した水ガラスの硬化を阻害するメカニズムを説明する。その後で、バインダに水ガラスを用いた中子砂の再利用方法を説明する。
図1〜図3は、水ガラスの硬化メカニズムを例示した図である。中子の造型においては、中子砂9に水及びバインダとしての水ガラス15を混合させて混練する。図1(a)に示すように、中子砂9の表面に付着した水ガラス15は以下の(1)式の分子式で表され、(2)式に示す構造を含んでいる。(1)式に示すように、水ガラス15は、二酸化珪素、酸化ナトリウム及び水を含む混合物である。また、(2)式に示すように、水ガラス15の分子末端には、OH基が存在している。
Figure 0006458845
Figure 0006458845
次に、混練した中子砂9、水及び水ガラス15の混合物を型に入れて固める。そして、図2に示すように、例えば、造型時や鋳造時において、高温で加熱することにより、水ガラス15は分子間で反応し結合する。水ガラス15の分子末端のOH基が脱水縮合反応を起こす。このとき、1つの分子の末端のOH基におけるOイオン及びHイオンと、他の分子のOH基のHイオンとが反応して結合し、1つの水分子が形成される。
図3(a)及び(b)に示すように、上記のような脱水縮合反応により、中子砂9の表面に付着した水ガラス15は反応し結合する。そして、中子砂9の表面にSi-Oのネットワーク16が形成される。これにより、水ガラス15を含む中子は硬化する。このとき、多数の水分子が形成される。このようにして、水ガラス15はバインダとして中子の造型に利用される。造型された中子は、中子として十分な強度を有している。
次に、バインダとして使用済の水ガラス15(以下、使用済の水ガラス15という)が、新たにバインダとして添加した水ガラス15(新たな水ガラス15という)の硬化を阻害するメカニズムを説明する。再利用時も中子砂9に水及び新たな水ガラス15を混合させて混練する。中子砂9には、使用済の水ガラス15が含まれている。使用済の水ガラス15は、当初の粘着力を有していない。この原因として、以下に説明するように、使用済の水ガラス15は、ナトリウムイオンを有していることが考えられる。使用済の水ガラス15を含む中子砂9、水及び新たな水ガラス15を混合させたとき、使用済の水ガラス15におけるナトリウムイオンは水に溶出する。水に溶出したナトリウムイオンは、新たな水ガラス15における水素イオンと置き換わる。そして、新たな水ガラス15は、以下の(3)式に示す構造を含むようになる。
Figure 0006458845
図4は、ナトリウムによる水ガラス硬化阻害メカニズムを例示した図である。図4に示すように、上記の(3)式に示す構造を含んでいると、図2で示した水ガラス15の硬化メカニズムによる反応が進みにくい。すなわち、水ガラス15の脱水縮合反応が抑制される。したがって、中子砂9の表面に付着した水ガラス15はSi-Oのネットワーク16を形成することができない。このため、使用済の水ガラス15を含んだ中子砂9を中子の造型に再利用すると、造型された中子は、所定の強度を保つことができない。このように、従来は、使用済の水ガラス15を含む中子砂9を用いて、新品の中子砂9と同等の強度を有する中子を造型することができなかった。以下に示す中子砂9の再利用方法によって、使用済の水ガラス15を含む中子砂9の再利用が可能となる。
図5は、実施形態に係る中子砂の再利用方法を例示したフローチャート図である。
図5に示すように、本実施形態に係る中子砂9の再利用方法は、解砕工程(ステップS1)、加熱工程(ステップS2)、剥離工程(ステップS3)及び分離回収工程(ステップS4)を有している。解砕工程では、鋳造に用いた中子を粒状体14になるまで解砕する。例えば、粒状体の平均粒径(D50)が3mm以下になるまで中子を解砕する。なお、解砕後の粒状体の平均粒径は10mm程度以下であればよく、細かいほど好ましい。中子造型に再利用(ステップS5)した場合に、中子に欠けや割れが生じ、鋳造(ステップS6)に用いることができなくなった不良中子8も解砕工程(ステップS1)において解砕される。
解砕工程には、例えば、解砕装置10を用いる。
図6は、実施形態に係る中子砂の再利用方法において、中子砂を解砕する解砕装置を例示した図である。図6に示すように、解砕装置10は、チャンバー11、モータ12、ロータ13及びメッシュ17を有している。モータ12の上にチャンバー11が設置されている。チャンバー11内に設置されたロータ13は、モータ12に接続されている。モータ12の回転により、ロータ13が搖動する。ロータ13の上面にはメッシュ17が設けられている。
中子の塊をチャンバー11内に入れ、モータ12によりロータ13を搖動させる。ロータ13の搖動により、中子同士の衝突、または、ロータ13と中子の衝突により、中子が解砕される。メッシュ17の網目よりも細かい粒状になった粒状体14をメッシュ17によって篩い分ける。このようにして、粒径が3mm以下の粒状体14になるまで中子を解砕する。
次に、図5のステップS2に示す加熱工程では、粒状体14を300℃〜550℃の温度で加熱する。
図7は、実施形態に係る中子砂の再利用方法において、加熱温度による水ガラス15の活性量及び残留量を例示したグラフであり、横軸は、加熱温度を示し、縦軸は、粒状体の質量に対する水ガラス15の質量の割合を示す。各温度における加熱時間は10分以上、例えば10分である。ここで、水ガラス15の残留量は、酸に中子砂9を浸漬させ、酸に溶出した水ガラス15の量から求めている。水ガラス15は酸に溶解する。したがって、この方法により、中子砂9における水ガラス15の残留量を測定することができる。
一方、水ガラス15の活性量は、水に中子砂9を浸漬させ、水に溶出した水ガラス15の量から求めている。水ガラス15の活性量とは、活性な水ガラス15の量である。活性な水ガラス15とは、水溶性の水ガラス15のことである。水溶性の水ガラス15は、水に溶けるとナトリウムイオンを放出する。ナトリウムイオンは、前述したように、バインダとしての水ガラス15の硬化を阻害する。活性な水ガラス15は水溶性なので、この方法により、中子砂9に含まれる水ガラス15の活性量を測定することができる。
図7に示すように、中子の造型時にバインダとして添加した水ガラス15の量は、0.6%である。新しい中子砂9を使用する場合の水ガラス15の添加量は、鋳造後の中子砂9を再利用する場合の水ガラス15の添加量と同じ量である。使用済の水ガラス15は当初の粘着力を有していないからである。
解砕工程を行った後の中子砂9に含まれる水ガラス15の残留量は0.53%程度である。残留量には、活性な水ガラス15(水溶性の水ガラス15)及び不活性な水ガラス15(非水溶性の水ガラス15)の両方を含んでいる。水ガラス15の活性量は、0.51%程度である。このように、使用済の水ガラス15を含む中子砂9の場合、残留する水ガラス15の大部分は、活性な水ガラス15である。
加熱温度が300℃よりも低い場合には、水ガラス15の活性量は、0.20%よりも大きい。すなわち、加熱温度が300℃よりも低い場合には、中子砂9に残留する水ガラス15の大部分は、活性な水ガラス15である。加熱温度が300℃では、水ガラス15の残留量は0.43%であり、活性量は、0.20%である。したがって、非水溶性の水ガラス15の量は、0.23%である。加熱温度が350℃では、水ガラス15の残留量は0.52%であり、活性量は、0.20%よりも小さく、0.17%である。したがって、非水溶性の水ガラス15の量は、0.35%である。
加熱温度が400℃、450℃、500℃及び550℃では、水ガラス15の残留量は、0.46%、0.52%、0.44%及び0.67%である。活性量は、いずれも0.20%よりも小さく、0.12%である。したがって、非水溶性の水ガラス15の量は、0.34%、0.40%、0.32%及び0.55%である。加熱温度が600℃〜650℃では、水ガラス15の残留量は0.44%及び0.45%である。活性量は、いずれも0.20%よりも小さく、0.06%である。したがって、非水溶性の水ガラス15の量は、0.38%及び0.39%である。
このように、加熱工程において、300℃以上の温度で加熱することにより、粒状体14に含まれる水ガラス15のうち、水溶性の水ガラス15の量を、非水溶性の水ガラス15の量よりも小さくする。これにより、再利用時に中子砂9の硬化を阻害しないようにすることができる。
造型時に混合した水に溶出する水ガラス15の量が小さいほど、造型後の中子の強度は向上する。中子造型に再利用した場合に、所定の強度を有することができたものは、中子砂9に含まれる水ガラス15の活性量が、0.20%以下のものであった。したがって、中子砂9に含まれる水ガラス15の活性量から考慮すると、加熱温度は300℃以上が好ましい。このように、加熱工程において、中子砂9に残留する水ガラス15を非水溶性の水ガラス15に不活性化させる。加熱により、粒状体に含まれる水ガラス15のうち、水溶性の水ガラス15の量を、粒状体の量の0.2%以下にする。これにより、中子の強度を向上させることができる。
一方、加熱温度が550℃を超えると、中子砂9は固化する。中子砂9がバインダと共に加熱装置内で固化し、中子砂9として取り出すことができなくなる。したがって、加熱工程における加熱温度は、300℃〜550℃とすることが好ましい。
加熱工程には、例えば、加熱装置20を用いる。
図8は、実施形態に係る中子砂の再利用方法において、中子砂を加熱する加熱装置を例示した図である。図8に示すように、加熱装置20は、流動槽21、搬入口22、搬出口23、チューブヒータ24、パネルヒータ25を有している。流動槽21は、槽の形状をしている。流動槽21の上部の一端に搬入口22が設けられている。流動槽21の上部の他端に搬出口23が設けられている。
流動槽21の上部は、例えば上蓋で覆われている。流動槽21の内部は迷路構造になるように仕切りで区切られている。流動槽21の内部には、例えば、エアが流動している。これにより、流動槽21における被加熱物を搬入口22から搬出口23まで流動させる。流動槽21の内部には、上方から、複数本のチューブヒータ24が差し込まれている。
チューブヒータ24は、棒状であり、一端が流動槽21の底の近傍に位置し、多端が流動槽21の上蓋から突き出ている。チューブヒータ24は、流動槽21の内部に等間隔で配置している。流動槽21の壁面及び底面には、パネルヒータ25が設置されている。
粒状体14になった中子砂9を、加熱装置20の搬入口22に投入する。粒状体14は、仕切りで区切られた流動槽21の内部を、流動エアにより流動する。例えば、流動槽21において、1100リットル/minの流動量でエアを流動させる。粒状体14は、等間隔で配置されたチューブヒータ24及びパネルヒータ25により、均一に加熱される。また、流動槽21の内部が迷路構造となっているため、粒状体14が流動槽21に滞在する時間が確保される。粒状体14はエアにより流動するので、不純物との接触が低減される。加熱後、粒状体14は、空冷熱交換方式で、研磨処理温度の100℃以下まで冷却する。
次に、ステップS3に示す剥離工程では、加熱後の粒状体14同士を衝突させ、中子砂9から水ガラス15を剥離する。
図9(a)は、実施形態に係る中子砂の再利用方法において、中子砂から水ガラスを剥離する剥離装置を例示した図であり、(b)は、粒状体の中子砂から水ガラスを剥離する様子を例示した図である。図9(a)に示すように、剥離装置30は、チャンバー31、搬入口32、ロータ34及びモータ35を有している。チャンバー31は、モータ35の上方に設けられている。チャンバー31の上方には、搬入口32が設けられている。チャンバー31の内部にロータ34が設置されている。ロータ34は、モータ35の回転により回転する。
搬入口32から取り込まれた粒状体14は、ロータ34の回転により、上下方向に回転する。回転数は、例えば、毎分2200回転(周波数72.0Hz)である。図9(b)に示すように、剥離装置30では、粒状体14同士を衝突させ、中子砂9の表面に付着している活性な水ガラス15及び不活性な水ガラス15を剥離させる。処理時間は、例えば、200秒である。処理量は1バッチあたり、例えば17.5kgである。剥離工程により、使用済の水ガラス15のうち、不活性化な水ガラス15の割合も、活性な水ガラス15の割合も低減させることができる。また、加熱工程において、熱処理されているので、水ガラス15が適度に乾燥し、剥離しやすいものとなっている。
次に、ステップS4に示す分離回収工程では、剥離された水ガラス15と中子砂9との混合物に空気を吹き付け、水ガラス15と中子砂9との比重差により、混合物から中子砂9を分離して回収する。
図10は、実施形態に係る中子砂の再利用方法において、中子砂を分離回収する分離回収装置を例示した図である。図10に示すように、分離回収装置40は、水ガラス15及び中子砂9の混合物を送風により分離し中子砂9を回収する。分離回収装置40は、チャンバー41、搬入口42、搬出口43、送風口44及び吹出口45を有している。吹出口45の上方には図示しないダクトを設置する。
水ガラス15及び中子砂9の混合物を、搬入口42から、チャンバー41内へと搬入させる。チャンバー41内に投入された中子砂9は、送風口44からの送風により、比重差に応じて分離する。比重の軽い水ガラス15は送風と共に吹出口45に吹き上げられ、比重の重い中子砂9は、搬出口43に集められる。これにより、中子砂9を分離して搬出口43から回収する。
このように、使用済の中子砂9を解砕工程(ステップS1)、加熱工程(ステップS2)、剥離工程(ステップS3)、分離回収工程(ステップS4)の順に処理することによって、中子造型に再利用(ステップS5)することができる。中子造型では、型の中に中子砂9を入れ、加熱により固めて中子を形成する。加熱温度は、例えば、鋳造よりも低い温度である。これにより、新砂同様の中子の強度を有するように再利用することができる。
次に、ステップS6に示すように、造型した中子を鋳造に用いる。鋳造は、例えば、650℃〜750℃の溶湯温度におけるアルミ鋳造である。
次に、ステップS7に示すように、後処理を行う。後処理は、鋳造により形成された鋳物から使用済の中子を振るい落とす。その後、中子砂9を再利用するために、ステップS1の解砕工程が実施される。
図11は、実施形態に係る中子砂の再利用方法において、造型した中子砂の強度を例示したグラフであり、横軸は再利用の回数を示し、縦軸はテストピース(TP)の抗折強度を示す。
図11に示すように、新砂を用いて造型された中子の抗折強度は、1.8〜4.0MPaである。中子の造形に48回再利用を繰り返しても、新砂同等の強度を維持することができる。
本実施形態の中子砂の再利用方法によれば、鋳造後の中子を解砕した粒状体を300℃〜550℃で加熱しているので、粒状体14に含まれる水ガラス15を不活性化し、再利用した時の中子の強度を向上させることができる。
また、バインダとして水ガラス15を用いた中子の場合も再利用可能としたことにより、製造コストを低減させることができる。
解砕工程において粒状体14になるまで解砕している。これにより、加熱工程において均一に加熱することができる。また、剥離工程においてムラなく剥離することができる。
加熱工程において、加熱により、粒状体14に含まれる水ガラス15のうち、水溶性の水ガラス15の量を、非水溶性の水ガラス15の量よりも小さくすることが好ましい。特に、水溶性の水ガラス15の量を、粒状体14の量の0.2%以下にすることが好ましい。このような構成により、ナトリウムイオンによる水ガラス15の硬化の阻害を低減し、再利用した時の中子の強度をより向上させることができる。
加熱工程において、水ガラス15を適度に乾燥させることができる。これにより、中子砂9から水ガラス15を剥離しやすくすることができる。剥離工程によって、水溶性の水ガラス15も非水溶性の水ガラス15も剥離することができるので、分離回収工程によって、中子砂9に含まれる使用済の水ガラス15の量を低減することができる。
以上、本発明にかかる中子砂9の再利用方法の実施の形態を説明したが、上記の構成に限らず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、変更することが可能である。
例えば、本実施形態では、水ガラス15をバインダとして用いた中子砂の再利用方法を説明したが、このような再利用方法は、中子として用いた砂に限らず、鋳造に用いた砂に適用してもよい。
8 不良中子
9 中子砂
10 解砕装置
11 チャンバー
12 モータ
13 ロータ
14 粒状体
15 水ガラス
16 ネットワーク
17 メッシュ
20 加熱装置
21 流動槽
22 搬入口
23 搬出口
24 チューブヒータ
25 パネルヒータ
30 剥離装置
31 チャンバー
32 搬入口
33 搬出口
34 ロータ
35 モータ
40 分離回収装置
41 チャンバー
42 搬入口
43 搬出口
44 送風口
45 吹出口

Claims (2)

  1. バインダに水ガラスを用いた使用済の中子砂の再利用方法であって、
    鋳造に用いた中子を解砕するステップと、
    前記中子砂に付着する水溶性の水ガラスの量を、非水溶性の水ガラスの量よりも小さくなるように、解砕した前記中子を加熱するステップと、
    前記加熱するステップの後に、前記中子砂から前記水ガラスを剥離するステップと、
    剥離された前記水ガラスと前記中子砂との混合物から前記中子砂を分離回収するステップと、を備え、
    加熱した前記解砕した前記中子を100℃以下に冷却し、そうした冷却処理の後に前記中子砂から前記水ガラスを剥離する、
    中子砂の再利用方法。
  2. バインダに水ガラスを用いた使用済の中子砂の再利用方法であって、
    鋳造に用いた中子を解砕するステップと、
    前記中子砂に付着する水溶性の水ガラスの量を、非水溶性の水ガラスの量よりも小さくなるように、解砕した前記中子を加熱するステップと、
    前記加熱するステップの後に、解砕した前記中子を剥離ステップでの剥離処理に適した温度まで冷却するステップと、
    前記冷却するステップの後に、前記中子砂から前記水ガラスを剥離するステップと、
    剥離された前記水ガラスと前記中子砂との混合物から前記中子砂を分離回収するステップと、を備え、
    加熱した前記解砕した前記中子を100℃以下に冷却し、そうした冷却処理の後に前記中子砂から前記水ガラスを剥離する、
    中子砂の再利用方法。
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