JP6458359B2 - ブロー成形容器の製造方法およびブロー成形容器 - Google Patents
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Description
即ち、容器内面に液膜を形成しておくと、容器内容物は液−液接触で容器内面上を滑り落ちることとなるから、内容物に応じて液膜を形成する液体を適宜のものに選択することにより、粘稠な内容物に対しても著しく高い滑落性を確保することができ、その排出性を飛躍的に高めることができるというものである。
容器内面をこのような粗面とする手段としては、例えば特許文献3には、容器内面を形成する樹脂にシリカ等の微細粒子を配合して容器への成形を行うという手段が開示されている。かかる手段は、特別な成形型を用いたり、粗面加工等の処理を行う必要がなく、工業的実施に極めて有利である。
本発明の他の目的は、容器内面の全体にわたって液膜が安定に保持されたダイレクトブロー容器を製造する方法を提供することにある。
前記プリフォームの容器の端部となる部分を固定しての引っ張りにより一軸方向延伸を行い、該プリフォームの容器口部に相当する部分が縮径された円錐形状の異形プリフォームを成形する一軸延伸成形工程、
及び、
前記異形プリフォームをブロー成形して容器の形態に賦形するブロー工程;
を含む粗面化された内面を有するブロー成形容器の製造方法が提供される。
(1)前記ブロー成形がダイレクトブロー成形であること、
(2)前記ブロー工程の後、容器内に収容される内容物に対して非混和性の滑り性向上液をコーティングする工程を行うこと、
(3)前記内面を形成する樹脂組成物に使用される樹脂成分がオレフィン系樹脂であること、
(4)前記粗面化用微粒子が1〜100μmの平均粒径を有していること、
(5)前記粗面化用微粒子が、前記樹脂組成物中の樹脂成分100質量部当り0.3〜20質量部の量で分散されていること、
が好適である。
本発明では、一旦、プリフォームを一軸延伸し、プリフォームの一部分が縮径された形状の異形プリフォームを成形し、この異形プリフォームをブロー成形することにより容器を製造するという手段が採用される。
これに対して、本発明にしたがい、一旦、異形プリフォームを成形した後でのブロー成形により容器形状に賦形した場合には、延伸が均等化するため、例えば、容器の肩部と胴部との厚み差が緩和され、この結果、容器の内面全体にわたって、均質な粗面が形成され、粗面化の度合いのバラつきを有効に回避することが可能となる。
本発明の製造方法を説明するに先立って、粗面化用の微粒子を用いてのダイレクトブロー成形による粗面化の原理を説明しておく。
このような構造のチューブ状パリソンをブロー成形に供して容器の形態に賦形すると、ブロー成形による延伸によって、パリソン壁1が薄肉化され、得られる容器壁5は、ブロー(延伸)の度合いに応じて薄肉化されることとなる。このようなブロー成形(延伸成形)による薄肉化によって、微粒子3の形状が表面に反映され、容器壁5の内面側が粗面となる。即ち、このような内面に所望の液体がコーティングされて滑性を高めるための液膜が形成されることとなる。
尚、図1に示されているように、外面側が粗面化されず、平滑面となっているのは、外面側は、容器形状に賦形するためのブロー型に接触して冷却されるため、ブロー型の型面が転写されるからである。
かかるボトル10は、内容物を充填した後、首部11の上端開口部にアルミ箔等の金属箔19をヒートシールにより施し、所定のキャップ20を装着することにより、包装ボトルとして使用に供される。かかる包装ボトルでは、キャップ20を開封し、シール材が塗布された金属箔19を引き剥がし、ボトル10を傾倒乃至倒立させることにより、必要により胴部壁15をスクイズすることにより容器内容物の取り出しが行われる。
ここで、図3に示されているボトル10とパリソン30との形態から理解されるように、ボトル10の胴部15は、ブローにより大きく膨張しており、薄肉化の度合いが大きいが、肩部13は、胴部15と比較すると膨張の度合いが小さく、薄肉化の度合いは小さい。
従って、粗面化用の微粒子3が配合された樹脂組成物を用いてのダイレクトブロー成形では、粗面化にバラつきが生じてしまい、胴部15では粗面化の度合いが液膜の保持に適していたとしても、肩部13では、粗面化の度合いが小さく、液膜の保持には不適切となってしまう。この場合、微粒子3の配合量を多くして、肩部13でも適度な粗面化がなされるように調整すると、胴部15では、さらに粗面化の度合いが大きくなってしまい、このため、液膜を形成するための液量が多くなってしまうなどの不都合を生じ、やはり肩部13の部分での液膜の安定性と胴部15での液膜の安定性に差が出てしまう。
図4を参照して、本発明によるダイレクトブロー容器の製造方法では、粗面化用の微粒子が配合された樹脂組成物を用いての押出成形により、該樹脂組成物により内面が形成されたチューブ形状のパリソン40を成形する(図4(a))。
かかるパリソン40の厚みは、目的とする容器の大きさや用途等によっても大きく異なるが、一般的には、500〜5000μm程度である。
また、無機微粒子は、吸湿などを回避するために、疎水化処理されていることが好ましい。このような疎水化処理は、シラン化合物、シロキサン化合物、シラザン化合物、チタンアルコキシド化合物などの疎水化剤を用い、カップリングアルキル基、アルキルシリル基、フルオロアルキル基、フルオロアルキルシリル基などの疎水性官能基により無機微粒子表面を修飾することや、無機微粒子と脂肪酸などの疎水性物質を(加熱)混合し、無機微粒子表面を被覆することなどにより行われる。
さらに、かかる粗面化用微粒子は、通常、上記の樹脂100質量部当り、0.3〜20質量部、特に1〜10質量部の量で使用することが好ましい。この量が少な過ぎると、粗面化を有効に行うことが困難となり、例えば、容器の内面の最大表面粗さを上記範囲に調整することが困難となってしまい、また、多すぎると、成形が困難となってしまう。
この際、粗面化に影響を与えない限りにおいて、この樹脂組成物に公知の添加剤を配合してもよいことは勿論である。
また、一軸延伸の程度は、最終的に得られる容器60の大きさやチューブ状パリソン40の壁部の厚みによっても異なるが、一般的には、1.1〜3倍程度とするのがよく、このような延伸倍率で最終的に得られる容器60と同じ高さの異形パリソン50が得られるように、チューブ状パリソン40の長さが設定される。パリソン40の長さが必要以上に長いと、1軸方向の延伸倍率が小さくなり、この結果、最終的に得られる容器60の肩部Aと胴部Bとの延伸の程度が大きく異なったものとなってしまい、粗さのバラつきを防止するという本発明の目的を達成することが困難となってしまう。また、1軸方向の延伸倍率が大きすぎると、この段階で薄肉化が大きく進行してしまうため、次のブロー成形で成形不良などを生じ易くなってしまう。
さらに、容器60を形成するためのブロー成形では、一般に、所望の強度や柔軟性、可能性、スクイズ性等が発現し得るように、例えば胴部Bでの厚みが200〜800μm程度となるように、周方向延伸倍率が2〜4倍程度に設定される。
また、上述した油性液体は、2種以上を混合して油膜の形成に使用してもよいし、液膜による発現する滑り性等の特性に影響を与えない限りにおいて、界面滑性剤等の添加剤を適宜配合することもできる。
特に本発明においては、前述したように異形パリソン50を介してのブロー成形により容器60が形成されているため、内面全体が最大表面粗さRzが4〜10μmの範囲内にある粗面に形成されており、肩部や胴部においてもバラつきなく安定に液膜が保持され、液膜による内容物に対する滑り性向上効果が安定に発揮される。
3:粗面化用の微粒子
40:チューブ状パリソン
50:異形パリソン
60:容器
Claims (6)
- 粗面化用微粒子が分散された樹脂組成物を用いての溶融成形により、該樹脂組成物により内面が形成されたチューブ状のプリフォームを成形するプリフォーム成形工程、
前記プリフォームの容器の端部となる部分を固定しての引っ張りにより一軸方向延伸を行い、該プリフォームの容器口部に相当する部分が縮径された円錐形状の異形プリフォームを成形する一軸延伸成形工程、
及び、
前記異形プリフォームをブロー成形して容器の形態に賦形するブロー工程;
を含む粗面化された内面を有するブロー成形容器の製造方法。 - 前記ブロー成形がダイレクトブロー成形である請求項1記載の製造方法。
- 前記ブロー工程の後、容器内に収容される内容物に対して非混和性の滑り性向上液をコーティングする工程を行う請求項1または2に記載のブロー容器の製造方法。
- 前記内面を形成する樹脂組成物に使用される樹脂成分がオレフィン系樹脂である請求項1〜3の何れかに記載のブロー容器の製造方法。
- 前記粗面化用微粒子が1〜100μmの平均粒径を有している請求項1〜4の何れかに記載のブロー容器の製造方法。
- 前記粗面化用微粒子が、前記樹脂組成物中の樹脂成分100質量部当り0.3〜20質量部の量で分散されている請求項5に記載のブロー容器の製造方法。
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