以下、本発明を実施するための最良の形態について図面などを参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る情報処理装置が接続されるシステム全体の構成を示す図である。図1に示すシステムは、ネットワーク103を介して通信可能に接続されるクライアントコンピュータ101とページ記述言語(PDL)形式の印刷データを受信し、印刷を行うことが可能なプリンタ102から構成される。ネットワーク103は、外部のネットワークと接続され各装置間で通信を行うための基盤であって、有線または無線のLAN(Local Area Network)やインターネットなどであってよい。また、プリンタ102は、印刷機能のみを備えるシングルファンクションプリンタでも、印刷機能、スキャン機能、複写機能を備えるマルチファンクションプリンタ(MFP)であってもよい。
図2は、本実施形態に係るクライアントコンピュータ101のハードウェア構成を示すブロック図である。クライアントコンピュータ101は、本発明の処理を制御するCPU(Central Processing Unit)201、CPUのワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)202、ROM203から構成される。さらに、クライアントコンピュータ101は、操作入力装置I/F204、ディスプレイI/F206、外部メモリI/F208、ネットワークI/F213により構成されている。
CPU201は、RAM202に記憶されているプログラムに従って、システムバスに接続される各デバイスを制御する。なお、クライアントコンピュータ101は、少なくとも1つのCPU201を備える。また、RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。そして、ROM(Read Only Memory)203は、各種プログラム及びデータを格納する。さらに、ブートプログラムや基本入出力システム(BIOS)等を記憶するプログラムが書き込まれている。
操作入力装置I/F204は、キーボードやポインティングデバイス(マウス)、タッチUIなどの操作入力装置205を制御する。ディスプレイI/F206は、ディスプレイ(表示部)207の画面表示を制御する。また、外部メモリI/F208は、例えば、HD(Hard Disk)、SSD(Solid State Disk)等の外部メモリ209とのアクセスを制御する。
外部メモリ209は、OS(Operating System)210、タッチパネル、各種アプリケーション212、プリンタドライバーを含むドライバー211、各種ファイル等を記憶し、コンピューターが読み取り可能な記憶媒体として機能する。ネットワークI/F213は、ネットワーク103を介してプリンタ102に接続され、プリンタ102との間で通信制御処理を行う。
図3、4および5は、OS210で動作するアプリケーションとドライバーの構成を示す図である。ここで、図3、4および5を用いて印刷の基本処理について説明する。図3は、ユーザーが直接操作を行うことができるアプリケーション部分を示す図である。図4および5は、OS210がアプリケーションからの要求に応じて制御するドライバー・OS部分を示す図である。なお、図3、4および5に示す各アプリケーションおよびモジュールは、外部メモリ209に格納されており、必要に応じてRAM202にロードされ、クライアントコンピュータ101上のCPU201で実行される。
ここで、本実施形態では、管理者設定処理、デスクトップからの印刷処理、タッチパネルからの印刷処理、ドライバー・OS層の印刷処理に処理を分けて説明する。まず、管理者設定処理について説明する。管理者設定処理は、管理者設定情報3500を変更する処理である。図3に示す管理者設定アプリケーション3001は、部門別管理機能の有効、無効の設定など、図4に示すプリンタ102の管理者設定情報3500を設定するアプリケーションである。
まず、管理者設定アプリケーション3001は、コンピューターの管理全般を扱うコントロールパネル3002から、ユーザーの要求によって起動される。管理者設定アプリケーション3001が起動される際に、コントロールパネル3002は、プリントキュー情報3300をOS210に渡し、プリントキュー情報3300に対応する管理者設定アプリケーション3001のインスタンスの作成を要求する。
次に、図5に示すプリントキュー3017は、プリンタ102に関連づくシステムである。プリントキュー3017は、印刷時にアプリケーションの要求に応じて発生する印刷ジョブを管理する。また、プリントキュー3017は、個々に対応するキュープロパティバッグ3013と関連づいている。次に、管理者設定アプリケーション3001は、ユーザーの操作に応じてOS210に管理者設定情報3500の設定を要求する。そして、OS210が、プリントコンフィグ3007を通じてキュープロパティバッグ3013の管理者設定情報3500の編集を行う。なお、本実施形態の管理者設定情報3500は、キュープロパティバッグ3013に保存される。また、保存された管理者設定情報3500は、異なる2種以上の表示形態で共有可能である。
次に、デスクトップユーザーインターフェース(UI)からの印刷処理について説明する。デスクトップUIからの印刷処理は、デスクトップアプリケーション3003から、ドライバー・OS層に印刷対象のデータを渡すまでの処理である。図3に示すデスクトップアプリケーション3003は、プリントキュー3017に対応する印刷用の基本UIである印刷設定ダイアログ6100を有する。まず、デスクトップアプリケーション3003は、ユーザーの要求に応じて印刷時にプリントキュー情報3301と関連づいた印刷ダイアログ6100を表示する。印刷ダイアログ6100は、表示の際にプリントケイパビリティ3200とプリントチケット3100をOS210に要求し、簡易的な印刷設定UIを表示する。
図3に示すデスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、印刷ダイアログ6100から、ユーザーの要求に応じて起動される印刷詳細設定用のアプリケーションである。デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、各種ドライバー211の機能の一覧の表示と詳細な印刷設定の変更をデスクトップアプリケーション3003から行う。また、起動時にデスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、印刷ダイアログ6100で利用していたプリントチケット3100とプリントケイパビリティ3200をOS210に要求する。そして、キュープロパティバッグ3013にアクセスして、管理者設定情報3501を取得する。
そして、印刷設定の変更やドライバー211の機能の一覧表示は、プリントチケットとプリントケイパビリティによって行われる。プリントチケットは、マークアップ言語で作成された印刷設定のデータであり、値を変更することで印刷設定を変更することができる。プリントケイパビリティは、ドライバー211が設定できる印刷設定の一覧のデータであり、プリントチケットと同様にマークアップ言語で生成される。そして、OS210は、プリントコンフィグ3007を経由して、プリントチケット3100とプリントケイパビリティ3200をデスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005に渡す。
また、図5に示すプリントコンフィグ3007は、GPDファイル3014、ユーザープロパティバッグ3012、レジストリ3016、キュープロパティバッグ3013からデータを読み出し、プリントチケット、プリントケイパビリティの作成を行う。また、作成過程で無効な印刷設定を有効な設定にするコンフリクト処理も行う。
また、図5に示すユーザープロパティバッグ3012、レジストリ3016、キュープロパティバッグ3013、GPDファイル3014のデータ領域には、ユーザーデフォルトの印刷設定、ユーザー固有のデータ、管理者設定情報3501が保存されている。また、ドライバーの機能一覧や無効な設定の組み合わせの一覧などのデータが保存されている。
次に、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、プリントケイパビリティ3200とプリントチケット3100に基づいてユーザーインターフェースを生成し、ユーザー操作を受け付ける。ユーザー操作の受け付け完了後、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、印刷設定を確定し、OS210に確定した印刷設定であるプリントチケット3101を渡す。
次に、OS210は、確定したプリントチケット3101に、プリントコンフィグ3007でコンフリクト処理を行い、コンフリクト処理を行ったプリントチケット3101を印刷ダイアログ6100に渡す。そして、印刷ダイアログ6100は、ユーザー操作により印刷イベントを受け付け、プリントチケット3101と印刷対象であるXPSファイル3401をマージモジュール3018に渡す。
次に、タッチパネルユーザーインターフェース(UI)からの印刷処理について説明する。タッチパネルからの印刷処理は、タッチパネルアプリケーション3004から、ドライバー・OS層に印刷対象のデータを渡すまでの印刷処理である。タッチパネルアプリケーション3004は、プリントキュー3017に対応する印刷用の基本UIである基本印刷設定UI8500を保持し、ユーザーの要求に応じて印刷時にプリントキュー情報3302と関連づいた基本印刷設定UI8500を表示する。基本印刷設定UI8500は、表示の際にプリントケイパビリティ3202とプリントチケット3102をOS210に要求し、簡易的な印刷設定UIを表示する。
図3に示すタッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、基本印刷設定UI8500からユーザーの要求に応じて起動される印刷詳細設定用のアプリケーションである。そして、タッチパネルアプリケーション3004から、各種ドライバー211の機能の一覧の表示と詳細な印刷設定の変更を行う。
タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、起動時にプリントチケット3102とプリントケイパビリティ3203の作成をOS210に要求する。OS210は、デスクトップからの印刷処理の流れと同様にプリントチケット3102とプリントケイパビリティ3203を生成する。そして、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、キュープロパティバッグ3013にアクセスして、管理者設定情報3502を取得する。
次に、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、プリントケイパビリティ3203とプリントチケット3102に基づいてユーザーインターフェースを生成し、ユーザー操作を受け付ける。ユーザー操作の受け付け完了後、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、印刷設定を確定し、OS210に確定した印刷設定であるプリントチケット3103を渡す。
そして、OS210は、確定されたプリントチケット3103に、プリントコンフィグ3007でコンフリクト処理をかけた後、基本印刷設定UI8500にプリントチケット3103を渡す。基本印刷設定UI8500は、ユーザー操作で印刷イベントを受け付け、プリントチケット3103と印刷対象であるXPSファイル3402をマージモジュール3018に渡す。
次に、ドライバー・OS層の印刷処理について説明する。この処理は、デスクトップアプリケーション3003及びタッチパネルアプリケーション3004から、XPSファイルとプリントチケットを受けとり、PDL3600を生成して、プリンタ302に渡すまでの処理である。
図4に示すマージモジュール3018は、各アプリケーションから渡されたプリントチケットとXPSファイルを結合して印刷対象のXPSファイル3403を生成する。そして、マージモジュール3018は、XPSファイル3403に印刷設定であるプリントチケットを付加する。次に、マージモジュール3018は、XPS3403をプリントコンフィグ3007に渡し、コンフリクト処理を行う。なお、XPSファイルは、マークアップ言語で作成される。
次に、OS210は、プリントコンフィグ3007から、コンフリクト処理済みのXPSファイル3404を取得し、フィルターパイプラインマネージャー3009にXPSファイル3404を渡す。なお、フィルターパイプラインマネージャー3009は、フィルターと呼ばれるモジュールを呼び出すことを担うモジュールであり、フィルターを通じてXPSファイル3404からPDL3600を生成する。
フィルターコンフィグ3106には、フィルターパイプラインマネージャー3009が呼び出すフィルターがマークアップ言語で記述してあり、その記述に応じて必要なフィルターを呼び出す。本実施形態では、フィルターパイプラインマネージャー3009は、レンダラーフィルター3010を呼び出す。次に、プリントスプーラー3008が、フィルターパイプラインからPDL3600を取得し、OS210に渡す。そして、OS210が、プリンタ102にPDL3600を渡すことで印刷が行われる。
ここで、図24を用いて各アプリケーションと管理者設定情報の説明をする。図24は、タッチパネルアプリケーション3004の実行環境とデスクトップアプリケーション3003の実行環境の構成を示す図である。タッチパネルアプリケーション3004、基本印刷設定UI8500およびタッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、第1実行環境ソフトウェア2103(WinRT)上で実行される。
一方で、デスクトップアプリケーション3003、印刷ダイアログ6100およびデスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、第2実行環境ソフトウェア2102(Win32)上で実行される。また、管理者設定アプリケーション3001およびコントロールパネル3002も、第2実行環境ソフトウェア2102(Win32)上で実行される。これらの2つの実行環境は、いずれもオペレーティングシステムカーネル2101上で実行されている。なお、OS210は、第1実行環境ソフトウェア2103、第2実行環境ソフトウェア2102およびオペレーティングシステムカーネル2101を合わせたものとする。
第1実行環境ソフトウェア2103は、Windows(登録商標) Store Appsと呼ばれるタッチパネルアプリケーション3004のためのAPI群であり、タッチパネルアプリケーション3004の実行時に実行される。第1実行環境ソフトウェア2103は、C♯、C++等の複数の言語をサポートしている。タッチパネルアプリケーション3004は、複数の言語に対しての中間言語であるCLI(Common Language Interface)で定義されたメタデータをコンパイル時に解析する。これにより、第1実行環境ソフトウェア2103のAPIを複数の言語から呼び出すことができる。
第2実行環境ソフトウェア2102は、デスクトップアプリケーション3003を実行するためのAPI群であり、C++を含むアンマネージドコードから呼び出される。Win32APIは、DLL(Dynamic Link Library)内に定義されており、デスクトップアプリケーション3003を含むWin32上のアプリケーションは、このDLLを実行時に呼び出すことでWin32のAPIを実行する。
図5を用いて説明で示したように、管理者設定アプリケーション3001は、管理者設定情報3500を取得し、編集を行う。デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005およびタッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、それぞれ管理者設定情報3501、管理者設定情報3502を読み込んで利用する。管理者設定情報3500、管理者設定情報3501および管理者設定情報3502は、扱うアプリケーションが異なるだけであり、同じ情報である。なお、管理者設定情報3500、管理者設定情報3501および管理者設定情報3502は実質的には内容を同一にして、例えば記載の仕方をそれぞれ異なるように構成したり、あるいは特定の管理者設定情報にだけ付加的な情報を含むように構成しても構わない。
上述のように構成することで、管理者設定アプリケーション3001で設定を行うだけで、第1実行環境のタッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006と第2実行環境のデスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005のポップアップを制御可能である。具体的には、管理者設定アプリケーション3001で部門別管理設定項目5007またはセキュアプリント設定項目5008を有効にすると、その設定が管理者設定情報3500に保存される。
上述のように、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006とデスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、同じ情報を有する管理者設定情報3501、3502を読み込む。そして、管理者設定アプリケーション3001の設定に従い、図11に示すステップS708のタッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006のポップアップが表示される。また、図16に示すステップS1010のデスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005のポップアップが表示される。
図6、7および8は、OS210上で動作する管理者設定アプリケーション3001の一例を示す図である。図6は、ユーザーがコンピューターの設定を行うコントロールパネル3002を示す図である。コントロールパネル3002は、デスクトップ上で動作するアプリケーションであり、プリンタ102の設定を含む様々な設定をするために、カテゴリー別に分けられたボタンを表示する。デバイスとプリンタ4001は、デバイスとプリンタのカテゴリーのボタンであり、クリックするとデバイスとプリンタ画面を表示する。
図7は、デバイスとプリンタ画面を示す図である。デバイスとプリンタ画面は、操作入力装置I/F204、ディスプレイI/F206、ネットワークI/F213などを通じて、OS210が認識しているデバイスやプリンタ102の一覧を表示する。また、図7に示すプリンタ01のアイコン5002は、プリントキュー3017を示し、クリックすることで、プリンタメニュー5003を表示する。そして、プリンタのプロパティ5004は、管理者設定画面の表示を行うプリンタメニュー5003の項目である。コントロールパネル3002は、プリンタメニューボタンの入力を受けることで、デバイスとプリンタ画面で選択しているプリントキュー3017に対応する管理者設定画面を表示する。
図8は、管理者設定アプリケーション3001の一例を示す図である。管理者設定アプリケーション3001は、管理者設定情報3500を目的ごとに複数のタブに分けて表示する。デバイスの設定タブ5010は、デバイスに追加可能な機能をインストールする機能の一覧がまとめられている。デバイスの設定タブ5010には、追加可能な機能の一覧を表示する機能一覧ボタン5006が配置されている。そして、管理者設定アプリケーション3001が、機能一覧ボタン5006のクリックを受け付けることで、デバイスに追加可能な機能の一覧を表示する。
次に、部門別管理設定項目5007は、追加可能な機能の1つであり、部門別管理機能の有効、無効を切り替える。部門別管理機能が有効の場合、プリントキューの部門別管理機能の設定が有効になる。なお、部門別管理機能とは、印刷時に部門IDと暗証番号の入力を求める機能である。すなわち、部門別管理設定項目5007の部門別管理機能が有効になっている場合、部門IDと暗証番号は入力が必要な項目(入力必須項目)になる。
セキュアプリント設定項目5008は、セキュアプリント設定項目を変更することで、セキュアプリントの有効、無効を切り替える。なお、セキュアプリントは、印刷時に暗証番号を求める機能である。そして、管理者設定アプリケーション3001が、適用ボタン5009のクリックを受け付けると、OS210がキュープロパティバッグ3013に管理者設定情報3500を書き込む。すなわち、セキュアプリント設定項目5008でセキュアプリントが有効になっている場合、セキュアプリントの暗証番号は入力が必要な項目(入力必須項目)になる。
図9および10は、OS210で動作するデスクトップ印刷設定UIの一例を示す図であり、これらの図を用いてデスクトップUIからの印刷処理について説明する。図9(A)は、デスクトップ上で動作するデスクトップアプリケーション3003の一例を示す図である。まず、デスクトップアプリケーション3003から印刷を行う場合、ファイルメニュー6001の印刷の項目6002を選択し、デスクトップアプリケーション3003が、後述の図9(B)に示す印刷設定ダイアログ6100を表示する。
図9(B)は、印刷ダイアログ6100の一例を示す図である。印刷ダイアログ6100には、出力先のプリントキューの選択を行うプリンタ名ボタン6101と、選択中のプリントキュー3017に対して印刷の詳細設定を行う詳細設定ボタン6102と、印刷実行を受け付ける印刷ボタン6103が配置されている。詳細設定ボタン6102を選択すると、デスクトップアプリケーション3003は、OS210にプリンタ名ボタン6101で選択中のプリントキュー3017に応じたデスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005を要求する。
図10(A)は、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005の一例を示す図である。OS210は、デスクトップアプリケーション3003からの要求を受け付け、選択中のプリントキュー3017に応じたプリンタ102に対応するデスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005を表示する。デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、プリンタ102に関する印刷設定の処理を行うアプリケーションであり、プリンタ用の印刷に関する詳細な印刷設定情報を設定できる。
また、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、印刷設定群6201と印刷設定を確定するOKボタン6202を有する。印刷設定群6201は、カラー印刷や片面・両面印刷、セキュアプリントなど、現在の印刷設定を表示し、さらに印刷設定の変更を受け付ける。なお、管理者設定情報3501で設定されている項目は、グレーアウトをして表示を行い、ユーザーがフォーカスすることができないようにしてもよい。両面印刷の項目6203は、管理者設定により設定変更できないように設定されていることを示す。
図10(B)は、未入力項目の入力を促す未入力ポップアップ6300を示す図である。未入力ポップアップ6300は、未入力項目に入力を促すポップアップであり、未入力の項目を表示する未入力項目群6301と入力した値を確定するOKボタン6302を有する。なお、未入力ポップアップ6300については、後述の図11に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
図11は、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005の表示から未入力ポップアップを表示する処理を示すフローチャートである。なお、特に断らない限り、本処理は、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005が行う。
まず、印刷ダイアログ6100の詳細設定ボタン6102が押下されると、プリントコンフィグ3007が、プリントチケット3100とプリントケイパビリティ3200を取得し、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005を起動する。また、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005の起動時に、プリントチケット3100の値を初期値に反映させる。
次に、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、初期化の段階で管理者設定情報3501をキュープロパティバッグ3013から取得し、内部的に管理者設定情報3501を保持した後にデスクトップ上に表示される(ステップS703)。そして、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005を表示する際に、管理者設定情報3501で設定変更が制限されている項目をグレーアウトにして表示し、ユーザーがフォーカスできないようにする(ステップS704)。
次に、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、ユーザーの操作を受け付け(ステップS705)、印刷設定を確定するためにOKボタン6202を受け付ける。そして、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、OKボタン6202を受け付ける際に、管理者設定情報3501を参照し、所定の項目への入力を必要とする設定が有効になっているか否かを判断する(ステップS706)。なお、上記の所定の項目への入力を必要とする設定は、部門別管理機能やセキュアプリントである。管理者設定情報3501で、部門別管理設定項目5007の部門別管理機能やセキュアプリント設定項目5008のセキュアプリントが有効になっているか否かを判断する。
所定の項目への入力を必要とする設定が有効である場合(YES)、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、入力が必要な項目(入力必須項目)の設定値が未入力であるか否かを判断する(ステップS707)。そして、入力が必要な項目の設定値が未入力の場合(YES)、未入力ポップアップを表示し(ステップS708)、ユーザーに未入力の項目の入力を促す。なお、部門別管理設定項目5007の部門別管理機能とセキュアプリント設定項目5008のセキュアプリントの両方が有効である場合、複数の入力が必要な項目が存在しうる。したがって、複数の入力が必要な項目が未入力である場合には、未入力の項目を全て入力できるように、複数回未入力ポップアップを表示する。
次に、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、未入力な項目に対するユーザーの操作を受け付ける(ステップS709)。そして、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、OKボタン6302を受け付けた際に、未入力な項目への入力値が有効であるか否かを判断する(ステップS710)。入力値が無効な場合には(NO)、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、再度入力を受け付けて入力を促す。
一方、入力値が有効な場合(YES)、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、プリントチケット3100に入力値を反映させ、ステップS711に処理を進める。また、ステップS706で、所定の項目への入力を必要とする設定が無効である場合(NO)、およびステップS707で、入力が必要な項目の設定値が入力されている場合(NO)、ステップS711に処理を進める。そして、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、プリントコンフィグ3007にプリントチケット3101を渡す(ステップS711)。そして、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005と未入力ポップアップが閉じられる(ステップS712)。
なお、本実施形態ではポップアップにて入力画面を表示しているが、入力画面のタブへの遷移も含めて表示方法はこれに限定されない。本実施形態により、ユーザーが意図しない管理者設定で所定の項目への入力を必要とする設定が行われていた場合に、入力が必要な項目に対して入力を促す操作画面を表示することで入力し忘れを防ぐことができる。
図12および13は、OS210で動作するタッチパネルUIの一例を示す図である。ここで、図12および13を用いてタッチパネルUIからの印刷処理について説明する。なお、タッチパネルアプリケーション3004は、タッチディスプレイでの操作に重きを置いたUIのデザインになっている。そのため、指やペンなどのタッチで操作が容易であるように、デスクトップアプリケーション3003で提供されているボタンと比較して操作メニューが大きなボタンで構成される。また、タッチパネルアプリケーション3004は、マウスやキーボードの操作入力も受け付けるが、本実施形態では、タッチディスプレイ操作を例にして説明する。
図12(A)は、タッチパネルアプリケーション3004のスタート画面8000を示す図である。スタート画面8000は、タッチディスプレイ上の全面に表示され、タッチパネルアプリケーション3004がタイル8001という形式で表示される。ユーザーが、タイルをタップすると、タップしたタイルに該当するタッチパネルアプリがディスプレイ上全面に表示される。
図12(B)は、WEBブラウザ8100の一例を示す図である。WEBブラウザ8100は、タッチパネルディスプレイの全面に表示され、他のアプリは表示されない。そして、タッチパネルアプリケーション3004で印刷を行う場合、タッチディスプレイ上にタッチし指を滑らせることで、表示領域8101の場所に、図12(C)に示すチャーム8200というメニュー画面を開く。チャーム8200の中には、複数の選択肢が存在し、その中のデバイスをタップすることで、デバイスに関連するメニューの一覧であるデバイスメニュー8201をさらに開くことができる。
図13(A)は、デバイスメニューの一例を示す図である。本実施形態では、デバイスメニュー8300は、再生、印刷、表示など複数の選択肢を有する。そして、印刷8301をタップすると、図13(B)に示す印刷出力先のプリントキューを選ぶプリントキュー選択メニュー8400が表示される。そして、プリントキュー選択メニュー8400には、印刷出力先の候補が列挙される。次に、印刷出力先の候補である“プリンタ01”のアイコン8401をタップすると、図13(C)に示す基本印刷設定UI8500が表示される。基本印刷設定UI8500では、部数やカラーモードなどの基本的な印刷設定情報が設定できる。
基本印刷設定UI8500の詳細設定(その他の設定)8501がタップされると、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006が表示される。ユーザーは、基本設定にはない、さらに詳細な設定を行うことができる。なお、この設定については、図14および15にて、後述する。設定完了後、ユーザーが印刷ボタン8502をタップすることで、PDL3600が作成され、印刷が行われる。
図14および15は、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006を示す図である。なお、本実施形態で対象とするタッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、図14(A)示すトップページ画面と、部門別管理機能やセキュアプリントの設定を含む設定画面を含む、図14(B)に示すフル機能設定画面を有する。
図14(A)は、トップページ画面を示す図である。トップページ画面は、ドライバーの基本的な機能を集めたものである。またフル機能設定画面は、さらに詳細な設定項目を集めたものである。これらの画面は、画面上で指をスワイプすることで移動することができる。また、フル機能設定画面は、複数のシートから構成されており、スワイプを一度することに一つずつ次のシートへと遷移することができる。なお、フル機能設定画面については、後述する図14(B)で説明する。
タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、ポチボタン9002を下部領域に表示する。ポチボタン9002は、ページ数分だけ表示され、ポチボタン9002の中にページ番号が表示されている。ユーザーは、ポチボタン9002をタップすることで、ポチボタン9002対応するページ番号のシートに一度に遷移することができる。
トップページ画面、フル機能設定画面には、機器にパラメーターをインプットする項目が存在しており、本実施形態では各項目を設定項目と呼び、設定項目に入力されるパラメーターを設定値と呼ぶ。本実施形態では、図14(A)に示す用紙の向きを設定する項目9003が設定項目であり、設定項目9003の、「両面長辺」が設定値である。
図14(B)は、フル機能設定画面の部門別管理機能設定画面を示す図である。部門別管理機能設定画面は、部門ID入力欄9100と暗証番号入力欄9101を有する。部門ID入力欄9100と暗証番号入力欄9101の設定項目は、トグルボタン、テキストの入力、スピンボタンなどのコントロール群を操作することで数値を入力することも可能である。
印刷設定の終了後、戻るボタン9001をタップすることで、印刷設定が確定し、図13(C)に示す基本設定画面に遷移する。次に、図15(A)は、戻るボタン9001がタップされた際に、管理者設定アプリケーション3001で部門別管理機能が設定されており、且つユーザーが入力を行わなかった際に表示される未入力ポップアップを示す図である。なお、図15(A)は、部門別管理機能の部門IDと暗証番号が未入力であった場合の例を示す。
未入力ポップアップは、ユーザーに入力を促すために未入力部門ID入力欄9201と未入力暗証番号入力欄9202と注釈9203を表示する。また、図15(B)は、管理者設定通知を示す図であり、管理者設定により設定変更に制限を受けている設定値を変更しようとする場合、管理者設定通知9301が表示される。本実施形態では、両面印刷が管理者設定により設定変更に制限を受けている設定値であり、設定を変更しようとする場合、管理者設定通知9301が表示される。
図16は、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006の表示から未入力ポップアップを表示する処理を示すフローチャートである。なお、特に断らない限り、本処理は、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006が行う。まず、プリントコンフィグ3007は、基本印刷設定UI8500からの要求を受け、プリントチケット3102とプリントケイパビリティ3202を取得し、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006を起動する。
次に、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、初期値にプリントチケット3102の値を反映させ、初期化の段階で管理者設定情報3502をキュープロパティバッグ3013から取得する(ステップS1003)。そして、内部的に管理者設定情報3502を保持した後にタッチパネル上に表示される。
次に、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、ユーザーの操作を受け付け(ステップS1005)、ユーザー操作を管理者設定で受け付けた場合(設定変更)、ステップS1006に進む。次に、管理者設定により制限を受けている設定がユーザーにより変更されたか否かを判断する(ステップS1006)。設定が変更された場合(Yes)、ユーザーによる設定の変更を拒否し、管理者設定通知を表示する(ステップS1007)。そして、管理者設定通知の表示後、ステップS1005に戻って、ユーザー操作を管理者設定以外のところに入力を受けた場合、管理者設定通知を閉じる。ステップS1006で、設定が変更されていない場合(No)、ステップS1005に戻って、再度、ユーザー操作を受け付ける(ステップS1005)。
一方、ステップS1005で受け付けたユーザーの操作が印刷設定を確定するOKボタン(戻るボタン9001)の操作である場合(OK)、ステップS1008に進む。すなわち、OKボタン(戻るボタン9001)の操作を受け付ける際に、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、管理者設定情報3502を参照し、所定の項目への入力を必要とする設定が有効になっているか否かを確認する(ステップS1008)。なお、上記の所定の項目への入力を必要とする設定は、部門別管理機能やセキュアプリントである。管理者設定情報3502で、部門別管理設定項目5007の部門別管理機能やセキュアプリント設定項目5008のセキュアプリントが有効になっているか否かを判断する。
所定の項目への入力を必要とする設定が有効である場合(YES)、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、入力が必要な項目の設定値が入力されているか否かを判断する(ステップS1009)。そして、入力が必要な項目の設定値が未入力の場合(YES)、未入力ポップアップを表示し(ステップS1010)、ユーザーに未入力な項目の入力を促す。次に、未入力ポップアップに対してユーザーからの操作を受け付け(ステップS1011)、戻るボタン9001がタップされることで設定が確定し、プリントチケット3102に入力値を反映させて、ステップS1012に進む。この時、入力が必要な項目の設定値が未入力であっても確定させる。ステップS1009で、入力が必要な項目の設定値が入力されている場合(NO)、ステップS1012に進む。
ステップS1008で、管理者設定情報3502を参照し、所定の項目への入力を必要とする設定が無効である場合(NO)、ステップS1012に進む。なお、本実施形態では、ポップアップにて入力画面を表示しているが、入力画面のタブへの遷移も含め表示方法は、他の方法であってよい。
そして、プリントコンフィグ3007にプリントチケット3103を渡す(ステップS1012)。次に、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006と未入力ポップアップを閉じる(ステップS1013)。
以上、本実施形態によれば、ユーザーが意図しない管理者設定で所定の項目への入力を必要とする設定が行われていた場合に、入力が必要な項目に対して入力を促す操作画面を表示することで入力し忘れを防ぐことができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、管理者設定で設定されている未入力の項目に対して入力を促す操作画面を表示する例を示した。しかしながら、第1実施形態では、未入力の項目が複数存在する場合、複数回未入力ポップアップを表示し、設定値を入力する必要があるため、ユーザビリティが悪くなってしまう。例えば、暗証番号を求められる項目では、部門別管理機能とセキュアプリントの二種類を別々に設定する必要があるため、未入力ポップアップをそれぞれ表示させるために、複数回表示する必要がある。そこで、本実施形態では、複数個の未入力の項目を一度に表示することで、ユーザーの操作性を向上させる方法について説明する。
図17および18は、管理者設定情報3502で部門別管理機能とセキュアプリントが設定されており、かつ入力を必要とする項目が未入力である場合に表示される未入力ポップアップを示す図である。図17は、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006から表示される複数項目の未入力ポップアップを示す図である。タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、部門別管理機能で入力を求められる部門ID入力欄11201、部門別管理機能暗証番号入力欄11202、セキュアプリント暗証番号入力欄11203を有する。また、それぞれの入力欄に入力を促すための注釈が付されている。
図18は、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005から表示される複数項目の未入力ポップアップを示す図である。デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、部門別管理機能で入力を求められる部門ID入力欄11301、部門別管理機能暗証番号入力欄11302、セキュアプリント暗証番号入力欄11303を有し、それぞれの入力を促すための注釈が付される。
図19は、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006が、複数項目の未入力ポップアップを表示する処理を示すフローチャートである。なお、前提として既に管理者設定情報3502には、部門別管理機能とセキュアプリントの設定が行われていることとする。また、特に断らない限り、本処理は、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006が行う。なお、図19に示すステップS1204〜ステップS1209の処理は、図16に示すステップS1003〜ステップS1009の処理とそれぞれ同様の処理であるので、その詳細な説明を省略する。
ステップS1208で、所定の項目への入力を必要とする設定が有効である場合(YES)、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006は、入力が必要な項目の設定値が入力されているか否かを判断する(ステップS1209)。なお、具体的な判断の処理は、図16に示すステップS1008の判断の処理と同様である。
そして、入力が必要な項目の設定値が未入力の場合(YES)(ステップS1209)、未入力の設定項目の数をカウント(算出)する(ステップS1210)。そして、未入力の項目を全て結合した未入力ポップアップを作成、一画面で表示することで、全ての未入力な項目に対する入力をユーザーに促す(ステップS1211)。次に、未入力ポップアップに対してユーザーからの操作を受け付け(ステップS1212)、戻るボタン9001がタップされることで設定が確定し、プリントチケット3100に入力値を反映させて、ステップS1213に進む。この時、入力が必要な項目の設定値が未入力であっても確定させる。ステップS1209で、入力が必要な項目の設定値が入力されている場合(NO)、ステップS1213に進む。
ステップS1208で、管理者設定情報3502を参照し、所定の項目への入力を必要とする設定が無効である場合(NO)、ステップS1213に進む。なお、本実施形態では、ポップアップにて入力画面を表示しているが、入力画面のタブへの遷移も含め表示方法は、他の方法であってよい。
そして、プリントコンフィグ3007にプリントチケット3100を渡す(ステップS1213)。次に、タッチパネル印刷詳細設定アプリケーション3006と未入力ポップアップを閉じる(ステップS1214)。以上、本処理により、入力が必須な項目の入力し忘れを防止することができ、さらに複数個の未入力の項目を一度に表示することで、ユーザーの操作性を向上させることができる。
図20は、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005が複数項目の未入力ポップアップを一画面で表示する処理を示すフローチャートである。なお、前提として既に管理者設定情報3501には、部門別管理機能とセキュアプリントの設定が行われていることとする。また、特に断らない限り、本処理は、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005が行う。
まず、プリントコンフィグ3007が、印刷ダイアログの詳細設定ボタン6102の要求を受け、プリントチケット3100とプリントケイパビリティ3200を取得し、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005を起動する。また、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005の起動時に、印刷詳細設定のプリントチケット3100の値を初期値に反映させる。
次に、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、初期化の段階で管理者設定情報3501をキュープロパティバッグ3013から取得し(ステップS1301)、内部的に管理者設定情報3501を保持した後にデスクトップ上に表示される。次に、デスクトップに表示をする際に、管理者設定情報3501で設定変更が制限されている設定項目をグレーアウトにして表示し、ユーザーがフォーカスできないようにする(ステップS1302)。
次に、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、ユーザーの操作を受け付け(ステップS1303)、印刷設定を確定するためにOKボタン6202を受け付ける。この時、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、管理者設定情報3501を参照し、所定の項目への入力を必要とする設定が有効になっているか否かを判断する(ステップS1304)。なお、具体的な判断の処理は、図11に示すステップS706の判断の処理と同様である。
所定の項目への入力を必要とする設定が有効である場合(YES)、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、入力が必要な項目の設定値が入力されているか否かを判断する(ステップS1305)。そして、入力が必要な項目の設定値が未入力の場合(YES)、未入力の項目の数をカウントする(ステップS1306)。カウント後に、未入力の項目を全て連結した未入力ポップアップを表示し(ステップS1307)、ユーザーに未入力の項目の入力を促す。ステップS1305、入力が必要な項目の設定値が入力されている場合(NO)、ステップS1310に進む。
次に、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、未入力の項目に対するユーザーの操作を受け付ける(ステップS1308)。そして、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、OKボタンを受け付けた際に未入力な項目への入力値が有効であるか否かを判断(ステップS1309)する。入力値が有効な場合(YES)(ステップS1309)、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、プリントチケット3100に入力値を反映させて、ステップS1310に進む。一方、入力値が無効な場合(NO)、ステップS1307に戻って、ユーザーに、再度、未入力ポップを表示して未入力の項目の入力を促す。
ステップS1304で、管理者設定情報3501を参照し、所定の項目への入力を必要とする設定が無効である場合(No)、ステップS1310に進む。そして、プリントコンフィグ3007にプリントチケット3100を渡す(ステップS1310)。次に、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005と未入力ポップアップを閉じる(ステップS1311)。
なお、本実施形態では、ポップアップにて入力画面を表示しているが、入力画面のタブへの遷移も含めて表示方法は他の方法であってもよい。以上、本実施形態によれば、ユーザーが意図しない管理者設定で所定の項目への入力を必要とする設定が行われていた場合に、入力が必要な項目に対して入力を促す操作画面を表示することで入力し忘れを防ぐことができる。
(第3実施形態)
第1実施形態では、管理者設定で設定される入力が必要な項目が未入力の場合に、ユーザーに入力を促す操作画面を表示する例を示した。しかし、第1実施形態では、ユーザーは印刷をするたびに何度も同じ入力する必要があり、ユーザビリティが悪くなってしまう。そこで、未入力ポップアップで入力した値をデフォルトの設定として保存する方法について説明する。
図21は、入力した値(入力内容)を、デフォルトの設定として保存できる未入力ポップアップを示す図である。デフォルト保存チェックボックス14001をチェックすることで、未入力ポップアップで入力した値を、ユーザーデフォルト設定として保存することができる。
次に、図22および23は、未入力ポップアップで入力した値をデフォルトの設定として保存する処理を示すフローチャートである。なお、特に断らない限り、本処理は、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005が行う。なお、図22に示すステップS1501〜ステップS1510の処理は、図11に示すステップS703〜ステップS712の処理と同様の処理であるので、その詳細な説明を省略する。
デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、未入力ポップアップを閉じる際に、デフォルト保存チェックボックス14001が有効になっているか否かを判断する(ステップS1511)。デフォルト保存チェックボックス14001がオンの場合(YES)、ユーザーデフォルトプリントチケット保存処理を行う(ステップS1512)。一方、デフォルト保存チェックボックス14001がオフの場合(NO)、処理を終了する。なお、本実施形態において、ユーザーデフォルトプリントチケットとは、ユーザーのデフォルトの印刷設定が書き込まれているプリントチケットであり、印刷設定の内容は、バイナリ形式でレジストリ3015に書き込まれている。
次に、図23は、ユーザーデフォルトプリントチケット保存処理を示すフローチャートである。まず、デスクトップ印刷詳細設定アプリケーション3005は、プリントコンフィグ3007からユーザーデフォルトプリントチケットを取得する(ステップS1521)。次に、未入力ポップアップで入力された値をユーザーデフォルトプリントチケットにセットする(ステップS1522)。
次に、未入力ポップアップで入力された入力値をセットした後、ユーザーデフォルトプリントチケットをバイナリ形式に変換し(ステップS1523)、バイナリ型のユーザーデフォルトチケットをレジストリ3015に書き込む(ステップS1524)。
以上、本実施形態によれば、印刷をする度に何度も未入力ポップアップを表示し、入力必須の項目に対して入力をする必要がなくなるため、ユーザーの操作性を向上させることができる。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。