JP6456135B2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6456135B2
JP6456135B2 JP2014259744A JP2014259744A JP6456135B2 JP 6456135 B2 JP6456135 B2 JP 6456135B2 JP 2014259744 A JP2014259744 A JP 2014259744A JP 2014259744 A JP2014259744 A JP 2014259744A JP 6456135 B2 JP6456135 B2 JP 6456135B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
switching
state
predetermined
fixing device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014259744A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016118734A (ja
Inventor
愛甲 靖之
靖之 愛甲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2014259744A priority Critical patent/JP6456135B2/ja
Publication of JP2016118734A publication Critical patent/JP2016118734A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6456135B2 publication Critical patent/JP6456135B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ、これらの複合機等の画像形成装置に搭載される定着装置に関する。
電子写真方式等の画像形成装置にはシート状の記録材(以下、用紙と記す)に形成したトナー像を固着画像として定着させる定着装置が搭載される。定着装置としては、従来から、定着部材として加熱ローラや加熱ベルト(フィルム)を用いた熱定着方式の装置が一般的に採用されている。
加熱ローラ方式では、定着部材として、例えば、内部に熱源のヒータを備え、外周を離型性の良いゴム又は樹脂で被覆した加熱ローラが用いられている。加熱ベルト方式では、定着部材として、例えば、熱源としてセラミック基板上に形成された平面ヒータを離型性の良い肉薄の無端状ベルト内に備えた加熱ベルトが用いられている。
どちらも定着部材に加圧ローラを圧接させ、定着部材と加圧ローラ間に形成されるニップ部にトナー像が形成された用紙を通過させてトナーを加熱溶融して用紙上に融着させて定着を行っている。
上記の定着装置では、定着部材に対して加圧ローラを所定の圧力付勢手段により圧接させて用紙を挟持搬送するニップ部を形成することにより、熱により溶融したトナーを用紙に確実に融着させることができる。
この圧力付勢手段としては、例えば、定着部材に向けて加圧ローラにスプリング等の機械的反発力により付勢を加えて加圧ローラを定着部材に対して圧接する構成が広く用いられる。
しかし、画像形成装置においては、ウオーミングアップ時や待機時、画像形成装置の動作停止中等において用紙が通紙されない場合がある。このような場合にも定着装置において定着部材に対して加圧ローラを圧接させたままの状態でおいておくと、ローラやベルトの表面が変形して用紙に対する適正な加熱や加圧ができなくなるおそれがある。
そこで、定着動作を行わない期間がある程度継続する場合には、定着部材に対する加圧ローラの圧接を解除することが、定着装置の寿命を延ばすことにつながる。また、定着部で用紙の異常滞留(ジャム)が起こった場合にも滞留した用紙を除去する作業性を向上するためにも加圧ローラの定着部材に対する圧接は適宜解除できるのが望ましい。
そのため、加圧ローラを定着部材に対して圧接する圧接付与状態と、圧接を解除する圧接解除状態の切換が可能となるように、圧接手段に対して、圧接付与状態と圧接解除状態との切換が可能となるような切換手段が、一般的に用いられている(特許文献1)。
圧接解除動作とは、圧接付与状態下にある圧接手段に対して、圧接付与状態から圧接解除状態へ移行する動作である。これに対して、圧接付与動作とは、圧接解除状態下にある圧接手段に対して、圧接解除状態から圧接付与状態へ移行する動作である。
このような切換手段としては、例えば、上記の例のような圧接手段に対して、回動可能なカムを備え、圧接付与状態にある圧接手段に対して、カムを圧接解除位置まで回動する。これにより、加圧ローラに圧力を付勢されている方向と反対方向に圧接手段を押圧して押戻して、定着部材に対する圧接力が減じられる圧接解除状態とすることを圧接解除動作とする。又、圧接解除状態にある圧接手段に対してカムを圧接位置まで回動することにより、圧接手段への押圧を解除して、圧接付与状態とする圧接付与動作をする手段が用いられている。
また、特許文献1には上記カムを回動する駆動力を伝達するギアの歯がこじって回らなくなった場合に回転方向をいったん逆回転させることでこじりを解除する制御が提案されている。
特開2009−288320号公報
しかしながら、実際の加圧離間制御においては駆動伝達部のこじりだけではなく定着装置の加圧付勢手段の構成部品の寸法ばらつきであったり、使用し続けることによる経年劣化での圧接力の変化が予想される。
また、それまで定着装置が停止状態にあったか画像形成を継続していたかで定着装置全体の温度も異なり、ローラ等が熱膨張してるなど圧接切替手段にかかる負荷条件も異なる。さらには、前記カムの押圧面に定着装置の回転駆動部に使用されるグリスなど摩擦を低減させる物質が付着することでカム表面が滑りやすくなることも考えられる。
したがって、初期の状態では適正であった条件で加圧離間駆動を行っても画像形成装置の状態や使用年数によっては圧接解除位置あるいは圧接付与位置に正しく停止できないことがある。つまり、圧接付与動作時あるいは解除動作時に切替手段にかかる負荷の軽重で正規の位置まで到達できなかったり、停止しようとして通り過ぎてしまうことが起こりうる。
このように1回で正しく停止できない場合にはリトライを行うことで対処しているが、前回のエラー状態を考慮しないで同じ駆動条件でリトライしても正しい位置に停止できる可能性はすくない。
本発明は従来技術の上記のような課題に鑑みて提案されたものである。その目的とするところは、初回に正規位置停止エラーが生じた場合、初回のエラー状況によりリトライ時の加圧(離間)駆動条件を変えることにより、構成を複雑にせずに所定の位置に停止させられる加圧離間機構を備えた定着装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明に係る定着装置の代表的な構成は、
トナー像を担持した記録材を第1の回転体と第2の回転体とで形成されるニップ部で挟持搬送してトナー像を定着する定着装置であって、
前記第1の回転体と第2の回転体の少なくとも一方に圧力を付与して他方に押し付けて前記ニップ部を形成させた加圧状態にする圧力付勢機構と、
前記圧力付勢機構を、前記加圧状態と、付与圧力に抗して動作させて前記ニップ部の形成を解除させた圧力解除状態と、に切替可能な切替機構と、
前記切替機構が前記圧力付勢機構を前記加圧状態にした正規切替位置にあるか前記圧力解除状態にした正規切替位置にあるかを検知する検知機構と、
所定の制御信号に応じて前記切替機構を切替制御して前記圧力付勢機構を前記加圧状態あるいは前記圧力解除状態に切り替える制御部と、を有し、
前記制御部は、前記切替機構を切替制御して前記圧力付勢機構を前記加圧状態あるいは前記圧力解除状態に切り替えるとき、
1)初回に所定の駆動条件にて前記切替機構を切替制御したのち、前記切替機構が前記圧力付勢機構を前記加圧状態とする正規切替位置あるいは前記圧力解除状態とする正規切替位置に到達後停止できず通過してしまったことを前記検知機構で検知した場合は前記所定の駆動条件における駆動停止時刻を所定量早めた修復駆動条件にて再び前記切替機構の切替制御を行い、
2)前記修復駆動条件による前記切替制御をしたのちも、前記切替機構が前記正規切替位置に到達後停止できず通過してしまったことを前記検知機構で検知した場合は、その検知がなされるごとに、その前に実行した修復駆動条件における駆動停止時刻を更に所定量ずつ早めた修復駆動条件による切替制御を所定のリトライ回数の回数内において前記切替機構が前記正規切替位置に到達後停止したことが前記検知機構で検知されるまで繰り返して実行する
ことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る定着装置の他の代表的な構成は、
トナー像を担持した記録材を第1の回転体と第2の回転体とで形成されるニップ部で挟持搬送してトナー像を定着する定着装置であって、
前記第1の回転体と第2の回転体の少なくとも一方に圧力を付与して他方に押し付けて前記ニップ部を形成させた加圧状態にする圧力付勢機構と、
前記圧力付勢機構を、前記加圧状態と、付与圧力に抗して動作させて前記ニップ部の形成を解除させた圧力解除状態と、に切替可能な切替機構と、
前記切替機構が前記圧力付勢機構を前記加圧状態にした正規切替位置にあるか前記圧力解除状態にした正規切替位置にあるかを検知する検知機構と、
所定の制御信号に応じて前記切替機構を切替制御して前記圧力付勢機構を前記加圧状態あるいは前記圧力解除状態に切り替える制御部と、を有し、
前記制御部は、前記切替機構を切替制御して前記圧力付勢機構を前記加圧状態あるいは前記圧力解除状態に切り替えるとき、
1)初回に所定の駆動条件にて前記切替機構を切替制御したのち、前記切替機構が前記圧力付勢機構を前記加圧状態とする正規切替位置あるいは前記圧力解除状態とする正規切替位置に所定時間内に到達できなかったことを前記検知機構で検知した場合は前記所定の駆動条件における前記切替機構の駆動出力を増加させた修復駆動条件にて再び前記切替機構の切替制御を行い、
2)前記修復駆動条件による前記切替制御をしたのちも、前記切替機構が前記正規切替位置に所定時間内に到達できなかったことを前記検知機構で検知した場合は、その検知がなされるごとにその前に実行した修復駆動条件における前記切替機構の駆動出力を段階的に増加させた修復駆動条件による切替制御を所定のリトライ回数の回数内において前記切替機構が前記正規切替位置に到達後停止したことが前記検知機構で検知されるまで繰り返して実行する
ことを特徴とする。
本発明によれば、初回に正規位置停止エラーが生じた場合、初回のエラー状況によりリトライ時の加圧(離間)駆動条件を変えることにより、構成を複雑にせずに所定の位置に停止させられる加圧離間機構を備えた定着装置を提供することができる。
実施例1の定着装置の要部の横断面模式図 画像形成装置の一例の構成略図 制御ユニットのブロック図 切替機構のカム位置により圧力付勢機構が加圧状態→圧解除状態→再加圧状態へ移行していくときの模式図 その移行過程におけるセンサ出力の遷移図 課題となる加圧解除エラーを示すタイムチャート エラーリトライ制御のフローチャート(その1) エラーリトライ制御のフローチャート(その2) エラーリトライ制御のフローチャート(その3) エラーリトライ制御のフローチャート(その4) モータ速度と移動所要時間の関係図
以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
《実施例1》
[画像形成装置]
図2は本発明に従う定着装置(定着器)5を搭載した画像形成装置100の一例の構成略図である。この画像形成装置100は中間転写方式、タンデム型の4色フルカラーの電子写真レーザプリンタであり、記録材Pにフルカラートナー像を形成してプリントアウトすることができる。記録材Pはトナー像が形成され得るシート状の記録媒体であり、普通紙、光沢紙、樹脂製シート、厚紙、葉書、封筒、OHPシート、印刷用紙・フォーマット紙などが挙げられる。以下、用紙と記す。定着装置5以外のプリンタ構成は公知に属するので以下のプリンタ構成の説明は簡単にとどめる。
1は画像形成部であり、並設された4つの画像形成ユニットとしてのプロセスカートリッジU(UY、UM、UC、UK)と、露光手段としてのレーザスキャナスユニット2と、中間転写ベルトユニット3を有する。各カートリッジUは、それぞれ、回転ドラム型の感光体4と、感光体4に作用する電子写真画像形成プロセス手段としての帯電ローラ、現像器、クリ−ニング部材等(何れも不図示)を有する。そして、各カートリッジUの感光体4に対して、それぞれ、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、ブラック(K)色のトナー像(現像剤像)が形成される。
そして、各カートリッジUの感光体4からユニット3の中間転写ベルト7に対して一次転写部T1において一次転写ローラ6により上記4色のトナー像が順次に所定に重畳されて一次転写される。これによりベルト7上にフルカラートナー像が形成される。そのフルカラートナー像がベルト7と二次転写ローラ11との圧接部である二次転写ニップ部T2において用紙Pに対して二次転写される。
用紙Pは用紙カセット8から給紙ローラ9の駆動で一枚分離給紙され、レジストローラ対10を含む搬送路にて二次転写ニップ部T2に対して所定の制御タイミングで導入される。そして、トナー像の二次転写を受けた用紙Pが後述する定着装置5に導入されて定着ニップ部で挟持搬送されることでトナー像の定着を受ける。定着装置5を出た用紙Pは排出ローラ12によりフルカラー画像形成物として装置上面のトレイ13上に排出される。
モノクロなどモノカラー画像形成モードの場合にはその画像形成に必要なカートリッジUだけが画像形成動作し、他のカートリッジUは感光体4の空回転がなされるだけで画像形成動作はしない。
[制御ユニット]
図3に制御ユニットのブロック図を示す。本例においては、定着装置5を含む画像形成装置100の全てを、この制御ユニット(制御部)200によって統括的にコントロールしている。制御ユニット200は、装置100内の各負荷の駆動、センサ類の情報収集解析、画像制御、そして操作部202即ちユーザインターフェースとのデータの交換の役割を担っている。
制御ユニット200の内部構成は、上述した役割を担うために、CPU201aを搭載している。CPU201aは、同様に制御ユニット200に搭載したROM201cに格納されたプログラムによって、予め決められた画像形成シーケンスに纏わる様々なシーケンスを実行する。また、その際、一次的または恒久的に保存することが必要な書き換え可能なデータを格納するために、RAM201bも搭載している。
RAM201bには、例えば高圧制御部205への高圧設定値、後述する各種データ、操作部202からの画像形成指令情報などを保存する。RAM201bは図示しないバックアップ電池等補助電源により、その記憶領域の全部または一部が画像形成装置の電源が切られていてもデータが消失しない構成となっている。
操作部202は、ユーザが設定する複写倍率、濃度設定値などの情報を入力するためのキーボードなどの入力手段を持つ。また、画像形成装置の状態、例えば画像形成枚数や画像形成中か否かの情報、ジャムの発生やその箇所等をユーザに示すためのデータを表示するディスプレイ手段(表示部)を持つ。そして、CPU201aと入出力データをやり取りしている。
画像形成装置内部の各所には画像形成動作を進行させるため、画像形成部1における各種のローラやドラムなどを駆動するモータ、クラッチ/ソレノイド等の駆動手段を備えている。また、用紙Pや装置の状態を検出するためのフォトインタラプタやマイクロスイッチ等の検知手段を備えている。
制御ユニット200は、各種センサ類214からの入力をIF209を介して検知しながら、モータ制御部207を介して駆動モータ類212とDC負荷制御部208を介したクラッチ/ソレノイド類213を動作することで画像形成動作を円滑進行させる。
定着装置5の後述する加圧解除カム5fを駆動するためのカム回転モータ(駆動モータ)301も該モータ制御部207で制御される。一方、後述するカム停止位置検知センサ5fはその検知状態をCPU201aに入力するためにセンサIF209を介して接続されている。
また、後述する定着ヒータ211の温度を読み取るサーミスタ204は出力が温度に対応したアナログ電圧であるのでA/D203に接続され出力電圧を基準電圧に基づいて例えば8ビットデジタルデータに変換されたのちCPU201aに入力される。また、CPU201aは高圧制御部205を介して高圧ユニット206を制御し、静電画像を形成するためにドラムや帯電ローラを静電気帯電させる一次帯電器、転写帯電器、及び現像器内の現像ローラなどに適切な高圧を印加する。
210は定着ヒータ211などAC電源負荷を駆動するためのACドライバである。また、画像制御部220は、原稿読み取り装置やインターネットなどネットワーク回線から外部IFを介して入力される印刷画像データの処理を行い、LEDヘッドやレーザースキャナで構成される画像形成部221へ処理後画像データデータを送出する。
[定着装置]
図1は本例における定着装置5の要部の横断面模式図である。この定着装置5は加熱ローラ方式の装置であり、トナー像tを担持した用紙Pを第1の回転体としての定着ローラ(加熱ローラ)5aと第2の回転体としての加圧ローラ5bとで形成されるニップ部(定着ニップ部)Nで挟持搬送して加熱定着する。
本例において、定着ローラ5aは円筒状(丸パイプ状)の剛性金属ローラであり、外周面にトナー離形層、或いは弾性層とトナー離形層が順に積層されて形成されている。定着ローラ中空部の中央部には定着ヒータ(加熱源)としてハロゲンヒータ211が配設されている。定着ローラ5aは一端側と他端側がそれぞれ定着装置フレーム300(図2)の一端側と他端側の対向側板(不図示)に対して回転可能に軸受支持されて配設されている。
加圧ローラ5bは芯金とその芯金周りに肉厚に形成された弾性層とを有する弾性ローラである。加圧ローラ5bは定着ローラ5aに対して実質平行に配列されており、一端側と他端側の軸部306がそれぞれ一端側と他端側のレバー(加圧レバー)5dの長手中央部において回転可能に軸受支持されて配設されている。図示のレバー5dは一端側を示しており、他端側のレバー5dは図には示されていない。
一端側と他端側のレバー5dはそれぞれフレーム300の一端側と他端側の対向側板に対して鏡面対称に配設されている。各レバー5dはそれぞれの側の対向側板に対して一端部5d−1が同一軸線上に配設された軸302を支点として回動自在に取り付けられている。また各レバー5dの他端部5d−2とフレーム300の壁面305との間にはそれぞればね5cが圧縮されて配設されている。
一端側と他端側のレバー5dはそれぞればね5cの圧縮反力により軸302を支点として加圧ローラ5bが定着ローラ5aに対して当接する方向である矢印307の方向に同じばね力をもって常時回動付勢されている。そのため、一端側と他端側の両レバー5dの自由状態時においては、図1のように、加圧ローラ5bが弾性層の弾性に抗して定着ローラ5aに対して所定の加圧力をもって押し付けられる。これにより、定着ローラ5aと加圧ローラ5bとの間に用紙Pの搬送方向aに関して所定幅のニップ部Nが形成される。
本例の定着装置5においては、一端側と他端側のレバー5dとばね5cが加圧ローラ5bに圧力を付与して定着ローラ5aに押し付けてニップ部Nを形成させた加圧状態にする圧力付勢機構(圧力付勢手段:加圧機構)を構成している。
そして、定着装置5は、上記の圧力付勢機構5d・5cを、上記の加圧状態と、付与圧力に抗して動作させて上記のニップ部Nの形成を解除させた圧力解除状態(加圧離間状態)と、に切替可能な切替機構(加圧離間機構)を有している。
本例において、切替機構は、フレーム300の一端側と他端側の対向側板間に回転可能に軸受支持されて配設されモータ301の駆動力を駆動伝達機構310を介して伝達されて回転するカム軸309を有する。そのカム軸309の一端側と他端側にそれぞれ同位相で固定された同形状の一端側と他端側の偏心カム5eを有する。各カム5eはそれぞれ対応するレバー5dの他端部5d−2においてばね5cの側とは反対側に位置している。モータ301は制御部200により制御される。駆動伝達機構310は、例えば、ギア列やタイミングベルト装置等である。
一端側と他端側の両カム5eはカム軸307がモータ301により駆動されることでカム軸307を中心に同位相で矢印308方向に回転される。そして、その停止位置により対応するレバー5dをそれぞればね5eの弾性(付与圧力)に抗して矢印307と反対方向に押し戻したり、押し戻しを解除したりできるようになっている。
一端側と他端側のレバー5dがそれぞれ対応するカム5eにより矢印307と反対方向に所定に押し戻された状態にされることで、加圧ローラ5bが定着ローラ5aから所定に離間される。即ち、圧力付勢機構5d・5cがばね5eによる付与圧力に抗して動作されてニップ部Nの形成を解除した圧力解除状態に切り替えられる。ここで、圧力解除状態には加圧ローラ5bが定着ローラ5aに対して所定の当接圧よりも所定に減圧されて接している状態も含まれる。
また、一端側と他端側のレバー5dがそれぞれ対応するカム5eによる押し戻しが解除されることで、圧力付勢機構5d・5cが加圧ローラ5bを定着ローラ5aに所定の加圧力で押し付けてニップ部Nを形成した加圧状態に切り替えられる。
303はカム軸307の一端側に固定して配設されたフラグ(フラグ部材)であり、カム軸307と一緒に回転する。即ち、フラグ303はカム5eと位置を保って回転する。5fはフラグ303と組みとなるセンサであり、フレーム300の所定の位置に固定されて配設されている。フラグ303は回転位置によってセンサ5fを遮ってセンサ出力を変化させる。フラグ303には切替機構のカム5dがレバー5を所定に押し戻す位置(圧力付勢機構5d・5cを圧力解除状態にした正規切替位置)に停止した時にセンサ5fに係る個所にスリット304を設けてある。
上記のセンサ5fとフラグ303は、上記の切替機構5e・301が上記の圧力付勢機構5d・5cを加圧状態にした正規切替位置にあるか圧力解除状態にした正規切替位置にあるかを検知する検知機構を構成している。圧力付勢機構5d・5c、切替機構5e・301、検知機構5f・303の連携動作については後述する。
[定着動作]
圧力付勢機構5d・5cは、定着装置5の待機状態時や非画像形成時には圧力解除状態に切り替えられている。即ち、加圧ローラ5bが定着ローラ5aから離間された状態に保持されている(図4Aの(c))。
制御部200は画像形成開始信号(ジョブ実行信号)に基づいて、後述するように、定着装置5の圧力付勢機構5d・5cを圧力解除状態(図4Aの(c))から加圧状態(図1、図4Aの(c))に切り替える。即ち、加圧ローラ5bを定着ローラ5aに対して所定の加圧力で圧接させて所定のニップ部Nを形成させた状態にする。
また、制御部200はモータ212(図3)を起動して定着ローラ5aを図1において矢印R5aの反時計方向に所定の周速度で回転駆動する。加圧ローラ5bは定着ローラ5aの回転に従動して矢印R5bの時計方向に回転する。
また、制御部200はヒータ211に電力を供給して発熱させる。このヒータ211の発熱により定着ローラ5aが内部から加熱され、定着ローラ5aの表面温度がサーミスタ204により検知される。制御部200は、サーミスタ204からフィードバックされる定着ローラ5aの表面温度の検知情報に基づいて、定着ローラ5aの表面温度を所定の定着温度に立ち上げる。そして、その定着温度が維持されるようにヒータ211に対する供給電力を制御して定着ローラ5aの表面温度を温調する。
この定着装置5の立ち上げと温調状態において、画像形成部1の二次転写ニップ部T2から未定着のトナー像tを担持している用紙Pが導入され、ニップ部Nで挟持搬送される。これにより、トナー像tおよび用紙Pが定着ローラ5aの熱とニップ部圧により加熱加圧されることでトナー像tが用紙Pに対して固着画像として定着される。ニップ部Nを挟持搬送された用紙Pはニップ部Nの用紙出口において定着ローラ5aの面から曲率分離して定着装置5から排出搬送されていく。
[加圧状態と圧解除状態との切替制御]
定着装置5について、切替機構5e・301と検知機構5f・303による圧力付勢機構5d・5cの加圧状態と圧解除状態の切替制御を説明する。図4Aの(a)〜(d)はカム5eの位置により圧力付勢機構5d・5cが加圧状態→圧解除状態→再加圧状態へ移行していくときの模式図である。図4Bはその移行過程におけるセンサ5fの出力遷移図である。
図4Aの(a)は図1と同じく、切替機構5e・301が圧力付勢機構5d・5cを加圧状態にした正規切替位置に停止していて加圧ローラ5bが定着ローラ5aに所定の加圧力で圧接している加圧状態時を示している。このときフラグ303はまだセンサ5fにかかっていないので、センサの出力はOFFである(図4B:(a)点)。
制御部200は所定の制御信号(圧解除に係る信号)に応じて圧力付勢機構5d・5cを加圧状態から圧解除状態に切り替えるときは、切替機構5e・301のモータ301を駆動してカム5eを矢印308の方向へ回転させる。カム5eの回転と一緒に検知機構5f・303のフラグ303も回転する。フラグ303がセンサ5fにかかる図4Aの(b)の状態まで進むとセンサ5fの出力はONする(図4B:(b)点)。
さらに、カム5eが回転して図4Aの(c)の状態まで進むと、フラグ303のスリット304がセンサ5fにかかるので出力は再びOFFになる(図4B:(c)点)。制御部200はこのOFF信号に基づいてモータ301を停止する。つまり、切替機構5e・301のカム5dがレバー5を所定に押し戻す位置、即ち圧力付勢機構5d・5cを圧力解除状態にした正規切替位置に停止する。これにより圧力付勢機構5d・5cは、図4Aの(c)のように、定着ローラ5aにかかる加圧ローラ5bの圧を解除してニップ部Nの間隙を広げた圧解除状態を保持される。
制御部200はその後また所定の制御信号(加圧に係る信号)に応じて圧力付勢機構5d・5cを加圧状態に切り替えるときは、再度モータ301を起動してカム5eをさらに回転させる。そうすると、またフラグ303がセンサ5fにかかる図4Aの(d)状態(図4B:(d)点)を経て、圧力付勢機構5d・5cがレバー5dにかかるカム5eの押し戻し力がなくなる図4Aの(a)の加圧状態に戻る。
図5は図4Bと同じくセンサ5fの出力遷移で示したタイムチャートである。図5の(a)は切替機構5e・301により圧力付勢機構5d・5cの加圧状態から圧解除状態への切り替えが正常に行えた場合のタイムチャートである。
即ち、モータ301の駆動開始後、所定時間T1後にセンサ5fの出力がONする。その後、所定時間T2後には、図4Aの(c)のように、切替機構5e・301のカム5dが圧力付勢機構5d・5cを圧力解除状態にした正規切替位置に到達してセンサ5fの出力がOFFする。そこで、このOFF信号に基づいてあらかじめ決められた遅延時間T3経過後にモータ301を停止させる。これにより、切替機構5e・301を、圧力付勢機構5d・5cを圧力解除状態にした正規切替位置に保持できる。
しかし、例えば、ばね5cの伸張力が繰り返しの使用で劣化して来たり、レバー5d上のカム5eとの接触面に定着駆動部から飛散したグリスなどが付着して表面の摩擦力が低下することがある。
そのような場合には、図5の(a)と同じ遅延時間T3でモータ301を停止してもカム5eにかかる抵抗力が減少するので、切替機構5e・301のカム5eが圧力付勢機構5d・5cを圧力解除状態にした正規切替位置で停止できないことがある。そのため、カム5eがその正規切替位置を通過して過回転し、これに伴うフラグ303の回転により図5の(b)のように再度センサ出力がONする位置まで切替機構5e・301の動作が進んでしまうことがある。
このときは、図4Aの(d)のように、カム5eが圧力付勢機構5d・5cを圧力解除状態にした正規切替位置(図4Aの(c))を通り過ぎた状態なので、定着ローラ5aと加圧ローラ5bは正しく離間されていないので正規位置停止エラーとなる。
また、例えば、レバー5dや軸302が定着の熱による温度上昇で膨張すると嵌合がきつくなりカム5eがレバー5dを押し戻すときの抵抗負荷が大きくなるなどの原因でカム5eへの負荷重が生じることがある。
そのような場合には、所定の駆動条件でモータ301を駆動してもセンサ5fがONしたのち所定時間T2が経過してもスリット304がセンサ5fにかかる位置までカム5eを回転させることができないことがある。即ち、切替機構5e・301のカム5eが圧力付勢機構5d・5cを圧力解除状態にした正規切替位置に到達できないことがある。このときのセンサ5fの出力は図5の(c)のようにONのままであり、タイムアウトエラー(正規位置停止エラー)と判定される。
本例においてはこのような圧力付勢機構5d・5cの加圧解除時における切替機構5e・301の正規位置停止エラーを解決するものである。図6A乃至図6Dのフローチャートおよび図7用いて、切替機構5e・301により圧力付勢機構5d・5cを図4Aの(a)の加圧状態から図4Aの(c)の圧解除状態へ移行するときに制御部200のCPU201aが行う制御を説明する。
まず、圧力付勢機構5d・5cおよび切替機構5e・301の動作状態は、図4Aの(a)の加圧時の状態にあるとする。ここで、モータ301の回転速度を初期値V0に初期化し、停止遅延時間T3(n)も初期値T3に初期化する(S601)。
初期速度V0は、正常時において、切替機構5e・301により圧力付勢機構5d・5cを加圧状態から圧解除状態へ所定時間(T1+T2)で移行するのに最適な速度である。T3はスリット304を検知後、モータ301をスリット検知状態で停止させるのに最適な遅延時間である。初期速度V0と時間T3はともに設計値として定められる。
次に、モータ301を回転させてカム5eを移動させ始める(S602)とともに、経過時間を測定するタイマー(CPU201aのタイマー機能部)を初期化して計時を開始する(S603)。最初にフラグ303を検知するまで待機する(S604)。もし、既定時間T1が経過してもセンサ5fがフラグ303を検知できない場合は、カム駆動系の異常の可能性が高いので、即座にエラーとして使用者に操作部202(図3)における表示部などで警告表示して装置動作を停止させる(S605、S619)。
一方、(S604)でフラグ303を検知した場合はカム5eの位置は図4Aの(b)の状態にある。そこで、直後にタイマーを、時間T2を計時するために再初期化と再起動した(S606)後、経過時間T2以内にスリット304を検知してセンサ5fの出力が再びOFFすることを待機する(S607、S608)。
時間T2が経過してもスリット304を検知してセンサOFFにならなかった場合はモータ301は正しく回転しているがカム5eにかかる負荷が重くてレバー5dを押せていない可能性がある(正規位置停止エラー)。そこで、モータ301の出力をUPさせる。具体的には、モータ301の回転速度をあらかじめ定められたΔVだけ現在の設定速度から減じることでモータ301の軸出力トルクを増加させるものとする。同時にリトライ回数も1加算する(S609)。
速度低下度ΔVはモータ301の可能な最低速度に一気に落とすように設定することも可能であるが、そうするとスリット304をセンサ5fが検知する図4Aの(c)の圧解除状態に達するまでの想定所要時間も長くなる。そこで、図7のようにV0→V1→V2……のように段階的に速度を低下させる値に設定して、設定した速度での想定所要時間も段階的に長くなるようにして、スリット304に到達するまでの合計所要時間が短くなるよう設定することが望ましい。
なお、加算したリトライ回数が10回を超過した場合は切替機構5e・301の異常としてやはり正規位置停止エラーとして使用者に操作部202(図3)における表示部などで警告表示して装置動作を停止させる(S610、S611)。
(S607)において所定時間内にセンサ5fがスリット304を検知する位置まで達したのちは次にタイマーを再度初期化・再起動して(S612)、所定の停止時間T3の経過後にモータ301を停止させる(S612、S613、S614)。モータ停止後正常であれば図4Aの(c)の圧解除状態を保持して、センサ出力もOFFのままで離間動作を完了する(S615)。即ち、圧力付勢機構5d・5cは切替機構5e・301により加圧状態から圧解除状態へ正常に移行して、その状態が保持される。
また、(S615)で、センサ出力が再度ONしていたら、カム5eが正しく停止できなくて図4Aの(d)のようにカム5eが圧解除状態位置を通過してしまったと判断できる(正規位置停止エラー)。これは(S608)とは逆に先述したようにばね5cの伸張力劣化や周囲の潤滑グリスの飛散によるカム5eとレバー5dの接触面の摩擦力低下による負荷抵抗の低下が原因であるので、モータ301を現状の想定時間より早く停止させることで対処可能である。
ここでは、スリット304を検知後にモータ301を停止させるまでの遅延時間T3をエラーを検知するごとにΔTずつ減少させることとする(S616)。また、同時にリトライ回数もカウントアップして、(S610)と同じくリトライ回数が10回を超過したら正規位置停止エラーとして使用者に操作部202(図3)における表示部などで警告表示して装置動作を停止させる(S617、S619)。
もし、リトライ回数がまだ10回以下であったら設定条件でモータ301を再度起動してセンサ5fが再びOFFとなる図4Aの(a)の加圧状態位置にカム5eを戻してからリトライを行う。
上記のように、初回に正規位置停止エラーが生じた場合、初回のエラー状況によりリトライ時の離間駆動条件を変えることにより、構成を複雑にせずに所定の位置に停止させられる圧接切替手段を備えた定着装置を提供することができる。
《他の実施例》
(1)実施例1においてはカム5eを回転させて圧解除状態位置に停止させるときの制御について説明した。これとは逆に、圧力付勢機構5d・5c、カム5e、フラグ303、センサ5fの位置を加圧状態位置に厳密に停止させるよう構成して制御する場合にも適用可能である。
(2)また、先述したようなばね5cの伸張力劣化や周囲の潤滑グリスの飛散によるカム5eとレバー5dの接触面の摩擦力低下による負荷抵抗の低下が原因の負荷軽状態のときにスリット304を検知してから停止する遅延時間T3を短くするよう構成した。これに限らず、スリット304を検知する前にモータ停止可能なように構成すれば所要時間T2+T3の全体を短くするような制御として調整幅をさらに広くすることも可能である。
(3)一方、レバー5dや軸302が定着の熱による温度上昇で膨張すると嵌合がきつくなりカム5eがレバー5dを押し戻すときの抵抗負荷が大きくなるなどの要因による負荷重のときのリトライ条件に関しては次のことが言える。即ち、モータ出力を大きくする手段としては使用するモータの種類によって実施例1のような速度遅くするだけでなく駆動電圧/電流を大きくするなどの手段も有効であるのはもちろんである。
(4)また、実施例1ではカム駆動に専用モータ301を使用して説明したが、加圧解除時は定着ローラ5aを回転させるモータ212は使用していない。そこで、このモータ212の駆動力をクラッチなどで切り替えてカム駆動に兼用した場合でも適用可能である。
(5)実施例1では第1の回転体としての定着ローラ5aに対して第2の回転体としての加圧ローラ5bを圧力付勢機構5d・5cで押し付けてニップ部Nを形成させる構成であるが、これに限られない。加圧ローラ5bに対して定着ローラ5aを圧力付勢機構5d・5cで押し付けてニップ部Nを形成させる構成、定着ローラ5aと加圧ローラ5bの両者をそれぞれの圧力付勢機構5d・5cで押し付け合ってニップ部Nを形成させる構成とすることもできる。
(6)第1の回転体としての定着ローラ5aの加熱手段は、実施例1のローラ5aを内部加熱するハロゲンヒータ211に限られない。ローラ内部又は外部に励磁コイルを配設してローラ5aを誘導加熱する方式、ローラ内周面や外周面に面状発熱体を配設してローラ5aを加熱する方式、接触式または非接触式の加熱手段によりローラ5aの外周面を外部加熱する方式などであってもよい。第2の回転体としての加圧ローラ5bも加熱手段で加熱する装置構成であってもよい。
(7)第1の回転体と第2の回転体はローラ体に限られない。少なくとも一方を無端状のベルト(フィルム)の形態にした定着装置構成であってもよい。例えば、第1の回転体を無端状の定着ベルトとし、その定着ベルトの内周面に摺接する加熱体としての例えばセラミックヒータを配設する。そして、ヒータに定着ベルトを介して第2の回転体としての加圧ローラや加圧ベルトを当接させてニップ部を形成させた定着装置構成であってもよい。
(8)実施例1では未定着のトナー像を用紙に定着する定着装置を例に説明したが、本発明は、これに限らず、画像の光沢を向上させるべく、用紙に仮定着されたトナー像を加熱加圧する装置(この場合も定着装置と呼ぶ)にも同様に適用可能である。また、定着装置はトナー像を圧力で定着させる圧力定着装置であってもよい。
(9)制御部200は画像形成に係る制御と定着に係る制御を兼用する場合に限られず、専ら定着に係る制御を行う制御部であってもよい。定着装置5は画像形成装置本体の内部に固定されたものに限られず、ユニット化されて画像形成装置本体の外部へ取り外して交換できるものであってもよい。この場合、制御部200を含めて取り外し交換されるものでもよいし、制御部200を除いて取り外し交換されるものでもよい。本発明の定着装置5は、画像形成装置とは独立して、定着装置単独で用いられるものであってもよい。
《まとめ》
上記の実施例1および他の実施例に記載した定着装置5の構成をまとめると次のとおりである。
1)トナー像tを担持した記録材Pを第1の回転体5aと第2の回転体5bとで形成されるニップ部Nで挟持搬送してトナー像tを定着する定着装置5である。
2)第1の回転体5aと第2の回転体5bの少なくとも一方に圧力を付与して他方に押し付けてニップ部Nを形成させた加圧状態にする圧力付勢機構5d・5cを有する。
3)圧力付勢機構5d・5cを、上記の加圧状態と、付与圧力に抗して動作させてニップ部Nの形成を解除させた圧力解除状態と、に切替可能な切替機構5e・301を有する。
4)切替機構5e・301が圧力付勢機構5d・5cを加圧状態にした正規切替位置にあるか圧力解除状態にした正規切替位置にあるかを検知する検知機構5f・303を有する。
5)所定の制御信号に応じて切替機構5e・301を切替制御して圧力付勢機構5d・5cを加圧状態あるいは圧力解除状態に切り替える制御部200を有する。
6)制御部200は、切替機構5e・301を切替制御して圧力付勢機構5d・5cを加圧状態あるいは圧力解除状態に切り替えるとき、初回に所定の駆動条件にて切替機構5e・301を切替制御する。
当該制御のあとで、切替機構5e・301が圧力付勢機構5d、・5cを加圧状態とする正規切替位置あるいは圧力解除状態とする正規切替位置に到達後停止できず通過してしまったことを検知機構5f・303で検知した場合は次の制御を行う。即ち、前記所定の駆動条件における駆動停止時刻を所定量早めた修復駆動条件にて再び切替機構5e・301の切替制御を行う。
7)制御部200は、6)における修復駆動条件による切替制御をしたのちも、切替機構5e・301が前記正規切替位置に到達後停止できず通過してしまったことを検知機構5f・303で検知した場合は次の制御を行う。
即ち、その検知がなされるごとに、その前に実行した修復駆動条件における駆動停止時刻を更に所定量ずつ早めた修復駆動条件による切替制御を行う。この修復駆動条件による切替制御を所定のリトライ回数の回数内において切替機構5e・301が前記正規切替位置に到達後停止したことが検知機構5f・303で検知されるまで繰り返して実行する。
8)制御部200は、前記修復駆動条件による切替制御の繰り返しの実行回数が所定のリトライ回数に到達したら装置動作を停止して表示部にエラーを表示する。
9)また、逆に、切替機構5e・301が圧力付勢機構5d・5cを加圧状態とする正規切替位置あるいは圧力解除状態とする正規切替位置に所定時間内に到達できなかったことを検知機構5f・303で検知した場合は次の制御を行う。即ち、前記所定の駆動条件における切替機構5e、・301の駆動出力を増加させた修復駆動条件にて再び切替機構5e・301の切替制御を行う。
10)制御部200は、9)における修復駆動条件による切替制御をしたのちも、切替機構5e・301が前記正規切替位置に所定時間内に到達できなかったことを検知機構5f・303で検知した場合は次の制御を行う。
即ち、その検知がなされるごとにその前に実行した修復駆動条件における切替機構5e・301の駆動出力を段階的に増加させた修復駆動条件による切替制御を行う。この修復駆動条件による切替制御を所定のリトライ回数の回数内において切替機構5e・301が前記正規切替位置に到達後停止したことが検知機構5f・303で検知されるまで繰り返して実行する。
11)制御部200は、前記修復駆動条件による切替制御の繰り返しの実行回数が所定のリトライ回数に到達したら装置動作を停止して表示部にエラーを表示する。
12)上記の駆動出力を増加させた修復駆動条件は、切替機構5e・301が有する駆動モータ301の出力トルクを増加させることである。出力トルクを増加させる手段は、駆動モータ301の回転速度を所定量低下させることである。
また、上記の駆動出力を増加させた修復駆動条件は、切替機構5e・301が有する駆動モータ301が駆動電流の上限を規定して回転させる定電流駆動のパルスモータである場合、駆動電流を増加させることである。
上記の装置構成により、初回に正規位置停止エラーが生じた場合、初回のエラー状況によりリトライ時の加圧(離間)駆動条件を変えることにより、構成を複雑にせずに所定の位置に停止させられる圧接切替手段を備えた定着装置を提供することができる。
5・・定着装置、5a・・第1の回転体、5b・・第2の回転体、N・・ニップ部、P・・記録材、t・・トナー像、5d,5c・・圧力付勢機構、5e,301・・切替機構、5f,303・・検知機構、200・・制御部

Claims (7)

  1. トナー像を担持した記録材を第1の回転体と第2の回転体とで形成されるニップ部で挟持搬送してトナー像を定着する定着装置であって、
    前記第1の回転体と第2の回転体の少なくとも一方に圧力を付与して他方に押し付けて前記ニップ部を形成させた加圧状態にする圧力付勢機構と、
    前記圧力付勢機構を、前記加圧状態と、付与圧力に抗して動作させて前記ニップ部の形成を解除させた圧力解除状態と、に切替可能な切替機構と、
    前記切替機構が前記圧力付勢機構を前記加圧状態にした正規切替位置にあるか前記圧力解除状態にした正規切替位置にあるかを検知する検知機構と、
    所定の制御信号に応じて前記切替機構を切替制御して前記圧力付勢機構を前記加圧状態あるいは前記圧力解除状態に切り替える制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記切替機構を切替制御して前記圧力付勢機構を前記加圧状態あるいは前記圧力解除状態に切り替えるとき、
    1)初回に所定の駆動条件にて前記切替機構を切替制御したのち、前記切替機構が前記圧力付勢機構を前記加圧状態とする正規切替位置あるいは前記圧力解除状態とする正規切替位置に到達後停止できず通過してしまったことを前記検知機構で検知した場合は前記所定の駆動条件における駆動停止時刻を所定量早めた修復駆動条件にて再び前記切替機構の切替制御を行い、
    2)前記修復駆動条件による前記切替制御をしたのちも、前記切替機構が前記正規切替位置に到達後停止できず通過してしまったことを前記検知機構で検知した場合は、その検知がなされるごとに、その前に実行した修復駆動条件における駆動停止時刻を更に所定量ずつ早めた修復駆動条件による切替制御を所定のリトライ回数の回数内において前記切替機構が前記正規切替位置に到達後停止したことが前記検知機構で検知されるまで繰り返して実行する
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記制御部は、前記修復駆動条件による切替制御の繰り返しの実行回数が前記所定のリトライ回数に到達したら装置動作を停止して表示部にエラーを表示することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. トナー像を担持した記録材を第1の回転体と第2の回転体とで形成されるニップ部で挟持搬送してトナー像を定着する定着装置であって、
    前記第1の回転体と第2の回転体の少なくとも一方に圧力を付与して他方に押し付けて前記ニップ部を形成させた加圧状態にする圧力付勢機構と、
    前記圧力付勢機構を、前記加圧状態と、付与圧力に抗して動作させて前記ニップ部の形成を解除させた圧力解除状態と、に切替可能な切替機構と、
    前記切替機構が前記圧力付勢機構を前記加圧状態にした正規切替位置にあるか前記圧力解除状態にした正規切替位置にあるかを検知する検知機構と、
    所定の制御信号に応じて前記切替機構を切替制御して前記圧力付勢機構を前記加圧状態あるいは前記圧力解除状態に切り替える制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記切替機構を切替制御して前記圧力付勢機構を前記加圧状態あるいは前記圧力解除状態に切り替えるとき、
    1)初回に所定の駆動条件にて前記切替機構を切替制御したのち、前記切替機構が前記圧力付勢機構を前記加圧状態とする正規切替位置あるいは前記圧力解除状態とする正規切替位置に所定時間内に到達できなかったことを前記検知機構で検知した場合は前記所定の駆動条件における前記切替機構の駆動出力を増加させた修復駆動条件にて再び前記切替機構の切替制御を行い、
    2)前記修復駆動条件による前記切替制御をしたのちも、前記切替機構が前記正規切替位置に所定時間内に到達できなかったことを前記検知機構で検知した場合は、その検知がなされるごとにその前に実行した修復駆動条件における前記切替機構の駆動出力を段階的に増加させた修復駆動条件による切替制御を所定のリトライ回数の回数内において前記切替機構が前記正規切替位置に到達後停止したことが前記検知機構で検知されるまで繰り返して実行する
    ことを特徴とする定着装置。
  4. 前記制御部は、前記修復駆動条件による切替制御の繰り返しの実行回数が前記所定のリトライ回数に到達したら装置動作を停止して表示部にエラーを表示することを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記駆動出力を増加させた修復駆動条件とは、前記切替機構が有する駆動モータの出力トルクを増加させることである請求項3又は4に記載の定着装置。
  6. 前記出力トルクを増加させる手段は、前記駆動モータの回転速度を所定量低下させることである請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記駆動出力を増加させた修復駆動条件とは、前記切替機構が有する駆動モータが駆動電流の上限を規定して回転させる定電流駆動のパルスモータである場合、駆動電流を増加させることである請求項3又は4に記載の定着装置。
JP2014259744A 2014-12-24 2014-12-24 定着装置 Active JP6456135B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014259744A JP6456135B2 (ja) 2014-12-24 2014-12-24 定着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014259744A JP6456135B2 (ja) 2014-12-24 2014-12-24 定着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016118734A JP2016118734A (ja) 2016-06-30
JP6456135B2 true JP6456135B2 (ja) 2019-01-23

Family

ID=56244287

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014259744A Active JP6456135B2 (ja) 2014-12-24 2014-12-24 定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6456135B2 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3110888B2 (ja) * 1992-08-28 2000-11-20 オリンパス光学工業株式会社 モータ駆動制御装置
JP3203969B2 (ja) * 1994-07-13 2001-09-04 ヤマハ株式会社 モータ駆動式つまみのモータ制御装置
JP2000335762A (ja) * 1999-05-28 2000-12-05 Minolta Co Ltd 画像形成装置
JP2002369588A (ja) * 2001-06-04 2002-12-20 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2004333926A (ja) * 2003-05-08 2004-11-25 Canon Inc 画像形成装置
JP2007035095A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Fujitsu Ten Ltd 記録媒体再生装置および記録媒体再生方法
JP2008032870A (ja) * 2006-07-27 2008-02-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd ローラ加圧機構及びこれを備えた画像形成装置
JP2009288320A (ja) * 2008-05-27 2009-12-10 Sharp Corp 定着装置
JP2012103447A (ja) * 2010-11-09 2012-05-31 Fuji Xerox Co Ltd 加熱加圧装置および画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016118734A (ja) 2016-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5037871B2 (ja) 定着装置
JP4928140B2 (ja) 像加熱装置
US8208833B2 (en) Image forming apparatus
JP6311366B2 (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP6454903B2 (ja) 画像形成装置
JP2011128291A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2007079160A (ja) 画像加熱装置
US20150338816A1 (en) Image forming apparatus
JP4306557B2 (ja) 画像形成システム
US10146165B2 (en) Image forming apparatus
US9632467B2 (en) Fixing device
JP5453207B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2011112747A (ja) 像加熱装置
JP2008090172A (ja) 定着装置
JP6456135B2 (ja) 定着装置
JP5568513B2 (ja) 定着装置及びこれを備えた画像形成装置
JP2010032953A (ja) 定着装置及びこれを備えた画像形成装置
JP5847243B2 (ja) 定着装置及びこれを備えた画像形成装置
JP2013020177A (ja) 画像形成装置
JP6870366B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6344371B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
US10591849B2 (en) Image forming apparatus
JP5847242B2 (ja) 定着装置及びこれを備えた画像形成装置
JP7253144B2 (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP6929053B2 (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180828

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181015

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181108

TRDD Decision of grant or rejection written
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20181116

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181218

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6456135

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151