JP6454002B2 - レンチキュラー表示体、レンチキュラー画像の形成方法、及びレンチキュラー表示体の製造方法 - Google Patents

レンチキュラー表示体、レンチキュラー画像の形成方法、及びレンチキュラー表示体の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、レンチキュラー表示体、レンチキュラー画像の形成方法、及びレンチキュラー表示体の製造方法に関する。
見る角度によって異なる画像を表示する媒体として、半円筒形の表面を有する凸状レンズが並列したレンチキュラーレンズを用いたレンチキュラー表示体が知られている。
レンチキュラー表示体は、一般的に、レンチキュラーレンズの裏面側(凸状レンズの半円筒形の表面と逆の面)に、インターレースされた複数の画像を組合せた画像列群(レンチキュラー画像)を配置し、それらの画像列群をレンチキュラーレンズを通して観察したときに、観察する角度により画像列群のうち1種類あるいは2種類以上の画像が表示される。
特開2000−98948号公報には、レンチキュラーレンズに相当するレンチキュラーシートと複数の画像を用いて合成されたサンプリング画像とからなる立体、アニメーション、或いはチェンジング画像表示方式において、画像配列に画像変化の無い部分を抽出した画像を組み込み配列したことで、観察時のクロストークを軽減した画像表示ディスプレイが開示されている。
特表2011−530134号公報には、推定されるゴーストアーチファクトを低減するように形成されたゴースト除去要素を複数のソース画像上に重ね合わせ、空間多重画像を形成する処理済ソース画像をインターレースし、光学要素を空間多重画像に付着することによってレンチキュラーイメージングの物品を作成するための方法が開示されている。
図16は、レンチキュラー表示体によって表示させる2つの表示用画像の一例を示す概略図である。図17は、図16においてSで示す領域の画像列の配列の一例を示す概略図である。また、図18は、図17に示す画像列群を含むレンチキュラー表示体の厚さ方向の構成の一例を示す概略図であり、一部は省略されている。
1つのレンチキュラー表示体において、例えば、図16に示すように互いに異なる文字を含む表示用画像A(以下、「画像A」という場合がある。)と表示用画像B(以下、「画像B」という場合がある。)をそれぞれ別々に表示する場合、チェンジング、すなわち見る角度によって表示用画像が切り替わるように、レンチキュラーレンズを構成する凸状レンズの半円筒形状の表面とは反対側(裏面側)に各表示用画像A,Bを表示するための表示用画像列がそれぞれ対応する位置に並列して配置(配列)される。
例えばN個(Nは2以上の整数)の凸状レンズが並列したレンチキュラーレンズを備える場合、図16に示すように凸状レンズが並列した方向の一端から数えてn番目(nはN以下の任意の整数)の凸状レンズ下のSで示される領域には、図17に示されるように画像A、Bをそれぞれストライプ状に分割して抽出した画像列Anと画像列Bnが隣り合うように並列してインターレース状に配置される。図18に示すように、1番目〜N番目までの凸状レンズ下においてn番目の凸状レンズと同様にしてそれぞれ画像A,Bから抽出された画像列がそれぞれ対応した位置で並列して配置(すなわち、インターレースされた画像列群200nが配置)される。そして、レンチキュラーレンズを通じて観察者の見る角度によって、画像Aから抽出された画像列が合成されることにより画像Aが表示され、あるいは、画像Bから抽出された画像列が合成されることにより画像Bが表示される。
このようにチェンジング効果を与える画像列が、一方の画像と他方の画像が隣り合うようにインターレースされ、レンチキュラーレンズを構成する各凸状レンズに対し、インターレースされた画像が連続して並ぶため、画像Aから画像B又は画像Bから画像Aへと切替わる箇所が発生する。
例えば、凸状レンズの長手方向を縦方向に向けたレンチキュラー表示体に対し、両眼で横方向に観察する場合、左右の眼でそれぞれ異なる画像(左眼:画像A、右眼:画像B、またはその逆)を観察する角度が生じ、そこでは画像が破綻する。特にそれぞれの画像が文字を含む場合はそれぞれの文字の識別が困難となる。
また、例えば、レンチキュラー表示体に対して観察者が移動しながらレンチキュラー表示体を観察する場合、一方の文字から他方の文字へ切替わる際、双方の文字が知覚されるため可読性が失われる。
また、画像A、Bそれぞれの色(色相、明度、彩度)が大きく異なる場合、双方の眼に違いの大きい画像が入るため、より文字の可読性が損なわれる。
例えば、特開2000−98948号公報に開示されているレンチキュラー表示体(画像表示ディスプレイ)では、表示する複数の画像の背景に画像変化の無い部分が存在することが前提であり、背景に画像変化の無い部分が存在する画像以外は適用できない。また、画像変化する箇所の占める面積が大きい場合、クロストークをなくすことはできないため、大面積が自然に変化する画像ディスプレイはできない。
また、特表2011−530134号公報本開示に開示されているレンチキュラーイメージングの物品を作成する方法では、ゴーストアーチファクトを除去するため複雑なステップが必要である。
本開示は、複数の表示用画像が重なって画像の識別が困難となる表示が抑制されるレンチキュラー表示体、レンチキュラー画像の形成方法、及びレンチキュラー表示体の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
<1> 半円筒形状の表面を有する複数の凸状レンズが並列したレンチキュラーレンズと、
凸状レンズの半円筒形状の表面とは反対側に配置されたレンチキュラー画像と、を有し、
レンチキュラー画像は、複数の表示用画像からそれぞれストライプ状に抽出され、凸状レンズ下のそれぞれ対応する位置に配列された複数の表示用画像列と、
複数の表示用画像列のうち、互いに異なる表示用画像から抽出され、少なくとも一部において互いに色が異なる隣接する表示用画像列の間に配置され、且つ、隣接する表示用画像列の色が互いに異なる位置において一方の色と他方の色との間にある色を有する補間画像列と、を含み、
前記補間画像列として、前記隣接する表示用画像列の一方の色から他方の色に対して、マンセル表色系を構成する色相、明度、及び彩度の各要素がそれぞれ段階的に近づく複数の前記補間画像列が配置されているレンチキュラー表示体。
> 複数の表示用画像が、それぞれ文字を含む<1>に記載のレンチキュラー表示体
> 複数の表示用画像からそれぞれストライプ状に抽出された表示用画像列がそれぞれ対応する位置に隣接して配列され、且つ、互いに異なる表示用画像から抽出され、少なくとも一部において互いに色が異なる隣接する表示用画像列の間に、隣接する表示用画像列の一方の色と他方の色との間にある色を有する補間画像列が配置された画像列群を作る工程を有し、
前記補間画像列として、前記隣接する表示用画像列の一方の色から他方の色に対して、マンセル表色系を構成する色相、明度、及び彩度の各要素がそれぞれ段階的に近づく複数の前記補間画像列を配置するレンチキュラー画像の形成方法。
> 複数の表示用画像が、それぞれ文字を含む<3>に記載のレンチキュラー画像の形成方法。
> 記録媒体の表面に<3>又は<4>に記載の方法によりレンチキュラー画像を形成する工程と、
記録媒体のレンチキュラー画像が形成された面と、半円筒形状の表面を有する複数の凸状レンズが並列したレンチキュラーレンズの半円筒形状の表面とは反対側の面とを貼り合わせる工程と、
を有するレンチキュラー表示体の製造方法。
> 半円筒形状の表面を有する複数の凸状レンズが並列したレンチキュラーレンズの凸状レンズの半円筒形状の表面とは反対側の面に、<3>又は<4>に記載の方法によりレンチキュラー画像を形成する工程を有するレンチキュラー表示体の製造方法。
本開示によれば、複数の表示用画像が重なって画像の識別が困難となる表示が抑制されるレンチキュラー表示体、レンチキュラー画像の形成方法、及びレンチキュラー表示体の製造方法が提供される。
本開示に係るレンチキュラー表示体の一例を示す概略図である。 本開示のレンチキュラー表示体における1つのレンズ下に配置されている画像列群の一例を示す概略図である。 図2に示す画像列群を示す概略平面図である。 マンセル表色系の色相環の一例を示す図である。 マンセル表色系の色相、明度、彩度を全て含めて体系化した色立体の一例を示す図である。 画像列群の他の例を示す概略平面図である。 レンズの長手方向y及び幅方向xに色が変化している2つの表示用画像列と、2つの表示用画像列の間に配置されている補間画像列とを含む画像列群の一例を示す概略図である。 本開示に係るレンチキュラー表示体の一例において別々に表示する2つの表示用画像と2つの表示用画像から作られた補間画像の一例を示す概略図である。 図8においてSで示す領域の画像列群(レンズ1本分のインターレースされた画像列群)の一例を示す概略図である。 図9に示す画像列群を含むレンチキュラー表示体の厚さ方向の構成の一例を示す概略図である。 本開示に係るレンチキュラー表示体の他の例において別々に表示する2つの表示用画像と2つの表示用画像から作られた補間画像の一例を示す概略図である。 図11におけるTで示す領域の画像列群(レンズ1本分のインターレースされた画像列群)の一例を示す概略図である。 本開示に係るレンチキュラー表示体の他の例において別々に表示する2つの表示用画像と2つの表示用画像から作られた3つの補間画像の一例を示す概略図である。 図13においてSで示す領域の画像列群の一例を示す概略図である。 図14に示す画像列群(レンズ1本分のインターレースされた画像列群)を含むレンチキュラー表示体の厚さ方向の構成の一例を示す概略図である。 従来のレンチキュラー表示体の一例において別々に表示する2つの表示用画像を示す概略図である。 図16においてSで示す領域の画像列群の一例を示す概略図である。 図17に示す画像列群を含む従来のレンチキュラー表示体の厚さ方向の構成の一例を示す概略図である。
以下、本開示の実施形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施態様に限定されるものではない。以下に説明する実施形態において重複する説明及び符号については、省略する場合がある。
本開示の実施形態に係るレンチキュラー表示体は、半円筒形状の表面を有する複数の凸状レンズ(以下、「レンズ」という場合がある。)が並列したレンチキュラーレンズと、凸状レンズの半円筒形状の表面とは反対側に配置されたレンチキュラー画像と、を有し、レンチキュラー画像は、複数の表示用画像からそれぞれストライプ状に抽出され、凸状レンズ下のそれぞれ対応する位置に配列された複数の表示用画像列と、複数の表示用画像列のうち、互いに異なる表示用画像から抽出され、少なくとも一部において互いに色が異なる隣接する表示用画像列の間に配置され、且つ、隣接する表示用画像列の色が互いに異なる位置において一方の色と他方の色との間にある色を有する補間画像列と、を含む。
図1は、本開示に係るレンチキュラー表示体の一例を示す概略図である。図1に示すレンチキュラー表示体10は、半円筒形状の表面を有する複数の凸状レンズ12Aが並列したレンチキュラーレンズ12と、レンチキュラーレンズ12の凸状レンズ12Aの半円筒形状の表面とは反対側(以下、「裏面側」という場合がある。)に配置されたレンチキュラー画像14と、を有する。
ここで、本明細書の用語の意味について説明する。
「表示用画像」とは、レンチキュラー表示体によって表示することを目的とした画像、すなわち、観察者がレンチキュラー表示体をレンチキュラーレンズ側から観察したときに観察者に認識させることを目的とした画像を意味する。
「補間画像」とは、観察者がレンチキュラー表示体を観察する角度が変化して、表示用画像が別の表示用画像に切り替わる間に表示され得る画像であり、本来、表示を目的としない画像を意味する。
「画像列」とは、レンチキュラーレンズ下においてレンズの長手方向と平行に配置され、表示用画像又は補間画像の一部を構成する帯状の画像を意味する。
「表示用画像列」とは、表示用画像からストライプ状に抽出され、表示用画像の一部を構成する画像列を意味する。
「補間画像列」とは、少なくとも一部において互いに色が異なる隣接する表示用画像列の間に配置されており、隣接する表示用画像列の一方の色と他方の色との間にある色を有する画像列を意味する。
「表示用画像配列」とは、複数の同じ表示用画像列が1つのレンズ下でレンズの幅方向に並列した集まりを意味する。
「画像列群」とは、1つのレンズ下に配置されている画像列の集合体を意味する。
また、「隣接する表示用画像列」とは、異なる表示用画像からそれぞれ抽出された2つの表示用画像列が、1つの凸状レンズ下において又は隣同士の凸状レンズ下において隣り合って配列されていることを意味し、必ずしも表示用画像列が接した状態にあることに限定されない。
また、補間画像列が有する「隣接する表示用画像列の一方の色と他方の色との間にある色」とは、後述するマンセル表色系を構成する色相、明度、及び彩度から選ばれる少なくとも1つの要素(属性)について、隣接する表示用画像列の一方の要素を他方の要素に近づけた色(以下、「補間色」と記す場合がある。)を意味する。なお、隣接する表示用画像列に配置されている補間画像列は、隣接する表示用画像列に対して、それぞれ対応する位置において上記色相、明度、及び彩度から選ばれる少なくとも1つの要素(属性)について同じ割合で色が変化されている。
(レンチキュラーレンズ)
レンチキュラーレンズは、本実施形態に係るレンチキュラー表示体を観察する側において半円筒形状の表面を有する複数の凸状レンズが並列した構成を有し、光透過性を有する樹脂によって形成されている。
レンチキュラーレンズ12を構成する樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリレート-スチレン共重合樹脂(MS樹脂)、アクリロニトリル-スチレン共重合樹脂(AS樹脂)、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、熱可塑性エラストマー、又はこれらの共重合体、シクロオレフィンポリマー等が挙げられる。溶融押出し易さを考慮すると、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリレート-スチレン共重合樹脂(MS樹脂)、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート樹脂のような溶融粘度の低い樹脂を用いるのが好ましい。エンボスローラの表面に形成されたレンズ形状が転写され易く、エンボス時にレンズ層にひび割れが生じにくいという理由から、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート樹脂を用いるのがより好ましい。レンチキュラーレンズ12は、複数の樹脂を含んで構成されていてもよい。
(レンチキュラー画像)
レンチキュラー画像14は、2つの表示用画像をそれぞれ別々に表示するための表示用画像列14A,14Bと、隣接する表示用画像列14A,14Bの間に配置された補間画像列14Cとを含む画像列群から構成されている。具体的には、各表示用画像からストライプ状に抽出された表示用画像列14A,14Bが対応する位置の凸状レンズ12Aごとに隣接して配列されており、隣接する表示用画像列14A,14Bの間に、隣接する表示用画像列14A,14Bの色が互いに異なる位置において、隣接する表示用画像列14A,14Bの一方の色と他方の色との間にある色(補間色)を有する補間画像列14Cが配置されている。
図2は、本開示のレンチキュラー表示体における1つのレンズ(n番目のレンズ)12An下に配置されている画像列群の一例を示す概略斜視図であり、図3は、画像列群を示す概略平面図である。x方向はレンズの幅方向を示し、y方向はレンズの長手方向を示している。
本実施形態では、1本のレンズ下において、それぞれレンズの長手方向yと平行に配置され、かつ、レンズの幅方向に配列した12列の画像列からなる画像列群100nが配置されている。画像列群100nは、第1表示用画像列14anが5本並列した第1表示用画像配列14Anと、第2表示用画像列14bnが5本並列した第2表示用画像配列14Bnと、2つの補間画像列14cn1,14cn2から構成されている。
第1表示用画像列14anは、長手方向yに色分けされ、それぞれ赤色(「R」と略記する場合がある。)部分と緑色(「G」と略記する場合がある。)部分を有する。第2表示用画像列14bnは、青色(「B」と略記する場合がある。)を有している。
一方、補間画像列14cn1,14cn2は、隣接する第1表示用画像列14anのR部分と第2表示用画像列14bnとの間に相当する位置では、RとBの間にある紫色(「P」と略記する場合がある。)を有し、第1表示用画像列14anのG部分と第2表示用画像列14bnとの間に相当する位置では、GとBの間にある青緑色(「BG」と略記する場合がある。)を有している。
ここで、マンセル表色系について説明する。マンセル表色系は色を定量的に表す体表色系の1つであり、色彩を色の三属性(色相、明度、彩度)によって表現し、JIS Z 8721(三属性による色の表示方法)として規格化されている。色相は赤、黄、緑、青、紫といった色の様相の相違であり、明度は色の明るさを意味し、彩度は色の鮮やかさを意味する。
図4は、マンセルの色相環の一例を示している。図4において、各記号は、それぞれR:赤、YR:黄赤、Y:黄、GY:黄緑、G:緑、BG:青緑、B:青、PB:紫青、P:紫、RP:赤紫を意味する。図4に示す色相環では、これらの10通りの各色相をさらに2つに分けた色相(例えば、Rについては5Rと10R)が表示されているが、各色相を10で分割して(例えば、Rについては、1R〜10R)100通りの色相に分けることができる。
補間画像列14cの補間色、すなわち、隣接する表示用画像列の一方の色と他方の色との間にある色とは、色相については、図4に示す色相環において一方の色と他方の色との間の円弧の長さが短い側に配置されている色相を意味する。例えば、第1表示用画像列14anの色相が5Rであり、第2表示用画像列14bnの色相が5Bである場合、5Rから5Pを経て5Bまでの間に位置する色相が、第1表示用画像列と第2表示用画像列との間に配置されている補間画像列がとり得る色相となる。
一方、例えば、第1表示用画像列の色相が5Rであり、第2表示用画像列の色相が5BGである場合、5Rと5BGは色相環の中心に対して対向する位置にあり、10PB側の円弧と10Y側の円弧は同じ長さとなる。この場合、補間画像列は5Rと5BG以外のいずれの色相も取り得るが、5Rと5BGの波長の間にある側、すなわち、10Y側の円弧に位置する色相を採用することが好ましい。
また、図5は、マンセル表色系の色相、明度、彩度を全て含めて体系化した色立体を示している。
明度は、無彩色の中で最も明るい白を明度の10とし最も暗い黒を明度0とし、その中間の明るさ、いわゆる灰色に1−9の数字を割り当てる。彩度は、色のない無彩を0として色の鮮やかさの度合いにより数字を大きくしていく。彩度は上記の色相と明度によって最大値が異なり、最も大きい5Rでは14、低い5BGでは10となる。
色の三属性を併せた表記法は、「色相 明度/彩度」であり、例えば、色相が5R、明度が4、彩度が10であれば、5R 4/10と表記する。補間画像列の色(補間色)として、例えば、三属性が全て第1表示用画像列の色と第2表示用画像列の色との間にある色(中間色)を選択することができる。
なお、前述した図2及び図3に示すn番目のレンズ下の画像列群では、第1表示用画像配列側で隣接するレンズ(n−1番目のレンズ)下に配置されている第2表示用画像列(図示せず)も青色(B)を有することを前提として2つの補間画像列14cn1,14cn2は同じ色構成となっているが、補間画像列における補間色は、その補間画像列が配置されている隣接する表示用画像列の色に対して、対応した位置に応じた補間色を有する。
なお、一方の表示用画像列の色が赤(例えば、2.5R)の場合は明度と彩度の和が16以上が好ましく、18以上がより好ましい。もう一方(他方)の表示用画像列の色の彩度は3以下が好ましく、2以下がより好ましく、1以下が最も好ましい。
また、一方の表示用画像列の色が緑(例えば、2.5G)の場合は明度は6以上が好ましく、彩度が8以上が好ましく、10以上が最も好ましい。もう一方(他方)の表示用画像列の色の彩度は3以下が好ましく、2以下がより好ましく、1以下が最も好ましい。
また、一方の表示用画像列の色が青(例えば、5PB)の場合は明度は5以上が好ましく、彩度が12以上が好ましい。もう一方(他方)の表示用画像列の色の彩度は3以下が好ましく、2以下がより好ましく、1以下が最も好ましい。
図6は、n番目のレンズ下の第1表示用画像配列14An側で隣接するn−1番目のレンズ下の第2表示用画像列14bn−1が黄色(Y)である例を示している。この場合、n−1番目のレンズ下の第2表示用画像列(Y)14bn−1とn番目のレンズ下の第1表示用画像列(R及びG)14anとの間に配置されている第1補間画像列14cn1は、n−1番目のレンズ下の第2表示用画像列(Y)14bn−1とn番目のレンズ下の第1表示用画像列14anのR部分との間では黄赤色(YR)を有し、n−1番目のレンズ下の第2表示用画像列(Y)14bn−1とn番目のレンズ下の第1表示用画像列14anのG部分との間では黄緑色(GY)を有している。
図3、図6に示した各表示用画像列は幅方向xにおいて色の変化がなく、第1表示用画像列と第2表示用画像列との間に配置されている補間画像列も幅方向xには色の変化が無いが、各表示用画像例が幅方向xで色が変化している場合は、補間画像列も表示用画像列の色の変化に応じた補間色を有する。図7は、隣接する第1表示用画像列14ar(赤系統)と第2表示用画像列14bb(青系統)が、それぞれレンズの幅方向x及び長手方向yに色が変化している例を示している。第1表示用画像列14arと第2表示用画像列bbとの間に配置されている補間画像列14cp(紫系統)も位置に応じて2つの表示用画像列の色の補間色となっており、例えば、SとTで示す位置においてそれぞれ2つの表示用画像列の色の補間色となっている。
このように隣接する第1表示用画像列と第2表示用画像列との間で、位置に応じて第1表示用画像列の色と第2表示用画像列の色との間の色(補間色)を有する補間画像列が配置されていることで、観察者がレンチキュラー表示体を観察する角度が変化する際、補間画像を介して第1表示用画像と第2表示用画像とが切り替わるため、2つの表示用画像が重なって画像の識別が困難となるころが抑制されることになる。
本実施形態におけるレンチキュラー画像14は、複数の表示用画像からそれぞれストライプ状に抽出された表示用画像列がそれぞれ対応する位置に隣接して配列され、且つ、互いに異なる表示用画像から抽出され、少なくとも一部において互いに色が異なる隣接する表示用画像列の間に、隣接する表示用画像列の一方の色と他方の色との間にある色を有する補間画像列が配置された画像列群を作ることによって形成することができる。
各凸状レンズ下において隣接する表示用画像列間に配置される補間画像列は、隣接する表示用画像列の一方の色と他方の色との間にある色(補間色)を有していればよく、各補間画像列の作成の仕方は特に限定されない。例えば、隣接する表示用画像列がストライプ状に抽出される元の2つの表示用画像の一方を他方に対して同じ割合で色を変化させた補間画像を作成し、補間画像から、それぞれ対応する位置において隣接する表示用画像列の間に配置される補間画像列を作ることが好ましい。なお、表示用画像の切り替えにおいて変化する部分のみから補間画像を作成してもよいし、表示用画像の切り替えにおいて変化しない部分も含めて画像全体から補間画像を作成してもよい。
また、レンチキュラー画像14は、レンチキュラーレンズの裏面側に配置された記録媒体に形成されていてもよいし、レンチキュラーレンズの裏面(平滑面)にレンチキュラー画像が直接形成されていてもよい。
例えば、紙、プラスチック等の記録媒体の表面に上記方法によってレンチキュラー画像を形成した画像層を形成し、記録媒体のレンチキュラー画像が形成された面と、半円筒形状の表面を有する複数の凸状レンズが並列したレンチキュラーレンズの半円筒形状の表面とは反対側の面とを、例えば透明な接着層を介して又は接着層を介さずに貼り合わせることで本実施形態に係るレンチキュラー表示体を製造することができる。
以下、本開示の実施形態に係るレンチキュラー表示体及びレンチキュラー画像の形成方法についてさらに具体的に説明する。
図8は、本実施形態に係るレンチキュラー表示体の一例において別々に表示する2つの表示用画像と、2つの表示用画像から作られた補間画像の一例を示す概略図である。図9は、図8におけるSで示す領域の画像配列の一例を示す概略図である。図10は、図9に示す画像列群100nを含むレンチキュラー表示体の厚さ方向の構成の一例を示す概略図であり、一部は省略されている。
図8に示す表示用画像A(画像A)と表示用画像B(画像B)は、それぞれ文字の色と背景の色が互いに異なり、画像A,Bに含まれる各文字の一部のみを除いて画像が大きく変化する。補間画像Cは、画像A及び画像Bから作られており、画像A,Bの切り替えにおいて色が変化しない位置(各文字の一部)は、画像A,Bの対応する位置と同じ色であり、他の部分は画像Aと画像Bの中間の色となっている。
なお、画像A,Bから作られる補間画像Cは、各表示用画像A,Bの対応する位置の各色の間にある色(補間色)を有していればよい。例えば、一方の画像を構成する全ての画素の色について、マンセル表色系を構成する色相、明度、及び彩度のいずれか1つ以上の要素(属性)を他方の画像に同じ割合で近づけた補間画像が挙げられる。補間画像Cは、マンセル表色系を構成する色相、明度及び彩度の各要素がそれぞれ画像Aと画像Bの中間に近いほど好ましい。
本実施形態に係るレンチキュラー表示体は、レンチキュラーレンズ側から観察したときに見る角度によって表示用画像A,Bが切り替わるように、レンチキュラーレンズ下のレンチキュラー画像には、各表示用画像A,Bをそれぞれストライプ状に分割して抽出された表示用画像列が、対応する位置の凸状レンズごとに配列されている。さらに、各表示用画像A,Bからそれぞれ抽出された隣接する表示用画像列の間には、補間画像Cの対応する位置においてストライプ状に抽出された補間画像列が配置されている。隣接する表示用画像列の間に1つの補間画像列を配置する場合、いずれか一方の表示用画像と補間画像とが重なって見えるときでもその表示用画像を識別できるように、補間画像列は、隣接する表示用画像列のそれぞれの色に対して、マンセル表色系を構成する色相、明度、及び彩度の各要素がそれぞれ中間となっていることが好ましい。
例えば、図8に示すように、画像A,Bのそれぞれn番目の凸状レンズに対応した位置のSで示す領域には、図9に示すように画像Aから抽出された画像列Anと画像Bから抽出された画像列Bnとの間に、補間画像Cの対応する位置から抽出された画像列Cnが配置されている。また、n番目の凸状レンズ下に配列された画像列Bnのn+1番目の凸状レンズ側にも補間画像Cの対応する位置から抽出された画像列Cnが配置されている。さらに、n−1番目の凸状レンズ下及びn+1番目の凸状レンズ下でも各画像A,B,Cのそれぞれ対応する位置から抽出された画像列が並列した状態で配置されている。このような配列により、画像列Bn−1と画像列Anとの間に補間画像列Cn−1が配置され、画像列Bnと画像列An+1との間に補間画像列Cnが配置され、他の凸状レンズ下でも同様に画像列が配列されている。
このような画像列群によって形成されたレンチキュラー画像をレンチキュラーレンズ側から観察した場合、観察する角度によって、表示用画像Aのみ又は表示用画像Bのみが表示されるほか、画像Aと補間画像Cとが重なった画像、及び、画像Bと補間画像Cとが重なった画像も表示される角度が存在するが、画像Aと画像Bとがほぼ半分ずつ重なって文字の識別が困難となる角度はほとんど又は全く無くなる。なお、画像Aと補間画像Cとが重なった表示は画像Aに近く、画像Bと補間画像Cとが重なった表示は画像Bに近いため、本実施形態に係るレンチキュラー表示体は、例えば表示用画像A,Bがそれぞれ文字を含む場合に可読性を向上させることができる。
図8〜図10においては、1つの凸状レンズ下に12列の画像列が配列されているが、本実施形態において1つの凸状レンズ下に配列される画像列の数は3つ以上であれば限定されない。なお、1つの凸状レンズ下に配列される画像列の数が多いほど解像度が高くなるが、画像配列群のデータ容量が大きくなるため、1つの凸状レンズ下に配列される画像列の数は、3列以上12列以下であることが好ましい。
図11は、本実施形態に係るレンチキュラー表示体の他の例において別々に表示する2つの表示用画像と、2つの表示用画像から作られた補間画像の一例を示す概略図である。図12は、図11においてTで示す領域の画像配列の一例を示す概略図である。
本実施形態に係るレンチキュラー表示体は、見る角度によって表示用画像A又は表示用画像Dを表示することを目的としている。表示用画像A、Dにそれぞれ含まれる文字自体は異なるが、文字の色及び背景の色は互いに同じであり、表示用画像Aと表示用画像Dの切り替えでは、各表示用画像A,Dにそれぞれ含まれる文字の一部のみが変化する。
補間画像Eは、表示用画像Aと表示用画像Dに基づいて作られており、表示用画像Aと表示用画像Dの切り替えで変化する部分のみ、色相、明度及び彩度の各要素(属性)がそれぞれ中間となる色を有している。そして、例えば、画像Aと画像Dの切り替えの際に色が変化するi番目(iは任意の整数)の凸状レンズ下のTで示される領域では、図12に示すように、画像A,D,Eのそれぞれ対応する位置においてストライプ状に抽出された画像列Ai、画像列Ei、画像列Di、画像列Eiが配列されている。
このような形態のレンチキュラー表示体においても、観察する角度によって、表示用画像Aのみ又は表示用画像Dのみが表示されるほか、表示用画像Aと補間画像Eとが重なった画像、及び、表示用画像Aと補間画像Eが重なった画像が表示される角度も存在するが、表示用画像Aと表示用画像Dとがほぼ半分ずつ重なって文字の判読が困難となる角度はほとんど又は全く無くなり、表示用画像A,Dにそれぞれ含まれる文字の可読性を向上させることができる。
図13は、2つの表示用画像から作られた3つの補間画像の一例を示す概略図である。図14は、図13においてSで示す領域の画像列群を示す概略図である。図15は、図14に示す画像列群100nを含むレンチキュラー表示体の厚さ方向の構成の一例を示す概略図であり、一部は省略されている。
図13に示す表示用画像A,Bは、図8に示す表示用画像A,Bと同様、それぞれ文字の色と背景の色が互いに異なり、画像A,Bに含まれる各文字の一部のみを除いて画像が大きく変化する。
一方、補間画像a、C、bは、いずれも2つの表示用画像A,Bに基づいて作られた補間画像であり、それぞれ表示用画像A,Bの間で色が変化する位置において、色が段階的に変化している。具体的には、色相、明度及び彩度のそれぞれが、補間画像aは表示用画像Bよりも表示用画像Aに近く、補間画像bは表示用画像Aよりも表示用画像Bに近く、補間画像Cは表示用画像Aと表示用画像Bの中間となっている。
そして、本実施形態に係るレンチキュラー表示体におけるn番目の凸状レンズ下には、図14に示すように2つの表示用画像A,Bがそれぞれストライプ状に分割されて抽出された表示用画像列An、Bnの間に、色(補間色)が段階的に変化した3つの補間画像列an、Cn、bnが並列して配置(すなわち、インターレースされた画像列群が配置)されている。これらの補間画像列an、Cn、bnは、それぞれ図13に示す補間画像a、C、bがそれぞれ対応する位置においてストライプ状に分割されて抽出された画像列である。
他の凸状レンズ下でも各位置に対応した表示用画像A,Bと補間画像a、C,bから抽出された画像列群が同様に並列して配置されている。このように隣接する一方の表示用画像列Anの色から他方の表示用画像列Bnの色に向けて色が段階的に変化して近づく複数の補間画像列an、Cn、bnが並列して配置されていることで、表示用画像Aと表示用画像Bとが重なって表示されることをより確実に抑制することでき、表示用画像A,Bにそれぞれ含まれる文字の可読性を向上させることができる。さらに、表示用画像Aと表示用画像Bとが徐々に切り替わる(モーフィング)効果を顕著に奏することができる。
なお、隣接する表示用画像列の間に複数の補間画像列(すなわち、補間画像配列)を並列して配置させる場合、同じ補間画像列を並列してもよいが、モーフィング効果を与える観点から、図13及び図14に示すように、一方の表示用画像列Anと表示用画像列Bnとの間で色が段階的に変化した複数の補間画像列an、Cn、bnが、距離が近い側の表示用画像列に色が近づくように並列して配置されていることが好ましい。
また、隣接する表示用画像列An,Bnの間に配置される補間画像列の数は限定されず、例えば、図13に示す3種の補間画像a、C、bのうち2つの補間画像から作られる補間画像列(例えば、図14に示す補間画像列an、bn)が配列されていてもよい。
なお、4つ以上の補間画像列が配列されていてもよいが、1つの凸状レンズ下において補間画像列が占める領域を広くするほど表示用画像列An,Bnを配列する領域が狭くなり、表示用画像A,Bの解像度が低下し、また、レンチキュラー表示体を様々な方向から観察したときに、表示用画像Aのみ又は表示用画像Bのみが観察される角度が狭くなる。
かかる観点から、1つの凸状レンズ下に配列される補間画像列の数に関わらず、1つの凸状レンズの幅方向において補間画像列が占める割合は34%以下であることが好ましく、17%以下であることがより好ましい。
本開示に係るレンチキュラー表示体は、変化する割合の多い画像に対しても有効であり、特に文字の可読性を高めることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(レンチキュラー表示体の作製)
1つのレンズ下に12列の画像列が配列される画像列群において、2〜6列目に第1表示用画像列、8〜12列目に第2表示用画像列、1列目と7列目に補間画像列を配列したレンチキュラー画像を作成した。各画像列はマンセル表色系の色立体に基づき、第1表示用画像列と第2表示用画像列は互いに色が異なり、補間画像列は第1表示用画像列の色と第2表示用画像列の色との補間色を有する構成とした。
紙面上に上記レンチキュラー画像を形成し、レンチキュラーレンズの各レンズごとに上記構成の画像列群が配置されるようにレンチキュラー画像上に透明な接着層を介してレンチキュラーレンズを配置してレンチキュラー表示体を作製した。
(視認性評価)
上記作製したレンチキュラー表示体について、10名の20代の女性がレンチキュラー表示体を傾けて、画像変化を見た際に画像の識別に困難性を感じなかった人数を合格とした人数とした。視認性について合格とした人数が4人以上であれば画像の識別に優れると言える。
各画像列の色と評価結果について下記表1〜表3に示す。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば見る角度によって表示用画像が切り替わる際に色が変化しない領域、例えば、図11に示す表示用画像A,Dにおいて凸状レンズ下に文字の一部が配置されていない領域では色の変化が生じないため、隣接する表示用画像列間に配置される補間画像列はこれらの表示用画像列と同じ色を有する。そのため、表示用画像が切り替わる際に色が変化しない領域については、補間画像列による変化はなく、隣接する表示用画像列の間に補間画像列が配置されていなくてもよい。
また、上記実施形態では、いずれも2つの表示用画像を表示する場合について説明したが、本開示は、1つのレンチキュラー表示体によって3つ以上の表示用画像を表示する場合にも同様に適用することができる。例えば、3つの表示用画像を表示する場合、3つの表示用画像からそれぞれストライプ状に抽出された表示用画像列を、それぞれ対応する位置の凸状レンズごとに隣接して配列する。また、互いに異なる表示用画像から抽出され、少なくとも一部において互いに色が異なる隣接する表示用画像列の間に、隣接する表示用画像列の一方の色と他方の色との間にある色(補間色)を有する補間画像列をそれぞれ配置した画像列群を作ればよい。
また、レンチキュラー画像のレンチキュラーレンズが配置されている側とは反対側の面(裏面)にレンチキュラー画像を保護するための保護層を設けてもよい。保護層としては、紙、樹脂フィルム、金属シート、発泡スチロール等が挙げられる。また、レンチキュラー画像の裏面に塗料を塗布し、乾燥させることで保護層を設けてもよい。
2015年3月31日に出願された日本特許出願2015−074481号の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (6)

  1. 半円筒形状の表面を有する複数の凸状レンズが並列したレンチキュラーレンズと、
    前記凸状レンズの前記半円筒形状の表面とは反対側に配置されたレンチキュラー画像と、を有し、
    前記レンチキュラー画像は、複数の表示用画像からそれぞれストライプ状に抽出され、前記凸状レンズ下のそれぞれ対応する位置に配列された複数の表示用画像列と、
    前記複数の表示用画像列のうち、互いに異なる前記表示用画像から抽出され、少なくとも一部において互いに色が異なる隣接する表示用画像列の間に配置され、且つ、前記隣接する表示用画像列の色が互いに異なる位置において一方の色と他方の色との間にある色を有する補間画像列と、を含み、
    前記補間画像列として、前記隣接する表示用画像列の一方の色から他方の色に対して、マンセル表色系を構成する色相、明度、及び彩度の各要素がそれぞれ段階的に近づく複数の前記補間画像列が配置されているレンチキュラー表示体。
  2. 前記複数の表示用画像が、それぞれ文字を含む請求項1に記載のレンチキュラー表示体。
  3. 複数の表示用画像からそれぞれストライプ状に抽出された表示用画像列がそれぞれ対応する位置に隣接して配列され、且つ、互いに異なる前記表示用画像から抽出され、少なくとも一部において互いに色が異なる隣接する表示用画像列の間に、前記隣接する表示用画像列の一方の色と他方の色との間にある色を有する補間画像列が配置された画像列群を作る工程を有し、
    前記補間画像列として、前記隣接する表示用画像列の一方の色から他方の色に対して、マンセル表色系を構成する色相、明度、及び彩度の各要素がそれぞれ段階的に近づく複数の前記補間画像列を配置するレンチキュラー画像の形成方法。
  4. 前記複数の表示用画像が、それぞれ文字を含む請求項3に記載のレンチキュラー画像の形成方法。
  5. 記録媒体の表面に請求項3又は請求項4に記載の方法によりレンチキュラー画像を形成する工程と、
    前記記録媒体の前記レンチキュラー画像が形成された面と、半円筒形状の表面を有する複数の凸状レンズが並列したレンチキュラーレンズの前記半円筒形状の表面とは反対側の面とを貼り合わせる工程と、
    を有するレンチキュラー表示体の製造方法。
  6. 半円筒形状の表面を有する複数の凸状レンズが並列したレンチキュラーレンズの前記凸状レンズの前記半円筒形状の表面とは反対側の面に、請求項3又は請求項4に記載の方法によりレンチキュラー画像を形成する工程を有するレンチキュラー表示体の製造方法。
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