JP6453165B2 - 底版構築方法および底版構造 - Google Patents

底版構築方法および底版構造 Download PDF

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Description

本発明は、オープンケーソンの底版構築方法および底版構造に関する。
立坑等を構築する際に、ケーソンと呼ばれるコンクリート製または鋼製の箱型(筒状)部材を地中に沈設するケーソン工法が採用される場合がある。
ケーソン工法には、主にオープンケーソン工法とニューマチックケーソン工法とがある。このうちオープンケーソン工法は、筒状のケーソン底部の開口において地盤を掘削しつつ、ケーソンを連続して沈設する工法である。オープンケーソン工法により、所定の深さまで掘削が完了したら、立坑(ケーソン)の底部にコンクリートを打設して底版を形成する。
水中や地下水位が高い箇所においてオープンケーソン工法を採用する場合には、掘削時および沈設時の地下水圧に対して、ケーソン内の滞水重量で抵抗する。また、オープンケーソン工法では、所定の深さまで掘削が完了したら、刃口において水密性の高い刃口コンクリートを水中打設したのち、刃口コンクリートの上面に底版コンクリートを打設することで底版を形成するのが一般的である。刃口コンクリートの打設は、立坑の水密性を確保するために、1回の打設で所定の厚みに打ち上げる必要がある。
ところが、1日に打設可能なコンクリート量には制約があるため、立坑が大口径の場合には1回の打設で刃口コンクリートを打ち上げるのは困難であった。
そのため、特許文献1には、格子状に分割された鋼製の蓋材を沈設することによりケーソンの底部を覆った後、コンクリートを打設する底版構築方法が開示されている。この方法によれば、格子により複数に分割された各領域にコンクリートを打設することで、1回の打設で所定の厚さにコンクリートを打ち上げることが可能となる。また、各領域に打設されたコンクリートは、格子状の蓋材を介して一体性を確保することができる。
特開2006−183276号公報
特許文献1の蓋材は、ケーソンの底部を全面的に覆うように形成されているため、重量(鋼材量)が過大となる。蓋材の重量が大きいと、架設および沈設の作業に手間がかかるため工期短縮化の妨げになるとともに、工費低減化の妨げとなる。
また、蓋材の安定性を確保するためには、蓋材を載置する掘削底面を平滑にする必要があるが、大深度の立坑では底面(掘削面)の平滑性を確保するのが困難であった。さらに、品質の確保を目的として、掘削底面に堆積するスライムを除去する必要があるが、蓋材を載置した状態での掘削底面のスライム除去は困難であった。
このような観点から、本発明は、簡易に施工することが可能で、なおかつ高品質な施工を可能とした底版構築方法および底版構造を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の底版構築方法は、オープンケーソン工法により立坑を形成する立坑構築工程と、複数の箱状部材を組み合わせることにより環状の鋼製枠材を形成する枠材構築工程と、前記鋼製枠材を沈降させて、当該鋼製枠材を前記立坑の掘削底面に載置する枠材沈設工程と、前記鋼製枠材の内部および周囲にコンクリートを打設する打設工程とを備えることを特徴としている。
かかる底版構築方法によれば、中央部に開口部(中央開口部)を有する環状の鋼製枠材を使用しているため、鋼材量を低減させることができる。そのため、施工時の手間および材料費を低減させることができる。
鋼製枠材に中央開口部が形成されているため、鋼製枠材で掘削底面全体を覆う場合に比べて、掘削底面の不陸を吸収しやすい。また、中央開口部の底面に釜場を形成することも可能となる。釜場を形成すれば、掘削底面のスライム除去を行うことができ、高品質施工が可能となる。
なお、前記打設工程では、前記鋼製枠材の内部にコンクリートを注入した後、前記鋼製枠材により囲まれた中央開口部にコンクリートを打設し、その後、刃口と前記鋼製枠材との間にコンクリートを打設すればよい。
こうすることで、コンクリート打設時に鋼製枠材が移動することを防止でき、その結果、高品質施工が可能となる。
前記枠材構築工程では、前記鋼製枠材を前記立坑内の水面で一旦浮体させ、前記枠材沈設工程では、前記鋼製枠材の内部に注水することにより当該鋼製枠材を沈降させればよい。
鋼製枠材を立坑内の水面で浮体させた状態で形成すれば、地上部で組み立てた鋼製枠材を立坑の上方に移動させて沈設する場合に比べて、作業の手間を大幅に削減することができる。
なお、前記鋼製枠材に複数本のトレミー管を取り付けた状態で、当該鋼製枠材を沈降させれば、コンクリート打設時のトレミー管の配管作業を省略することが可能となる。
また、本発明の底版構造は、複数の箱状部材を組み合わせることにより環状に形成された鋼製枠材と、ケーソン刃口と前記鋼製枠材との隙間に充填された刃口コンクリートと、前記環状の鋼製枠材の中央開口部に打設された中央コンクリートと、前記鋼製枠材の内部に注入された内部コンクリートとを備えることを特徴としている。
かかる底版構造によれば、鋼製枠材が中央に中央開口部を有しているため、鋼材量を低減することが可能となる。そのため、施工時の手間および施工費の低減化が可能となる。
また、中央開口部を利用してスライム除去を行えば、立坑の品質を向上させることができる。
なお、前記底版構造が、中央コンクリート内に埋め込まれた格子状の鉄筋と、前記中央コンクリートと前記内部コンクリートとに跨って配筋された接続筋とを備えていれば、大深度の立坑に適用する場合であっても、地下水圧に抵抗する曲げ部材として十分な耐力を発現する底版構造となる。
本発明の底版構築方法および底版構造によれば、簡易かつ安価にオープンケーソンの底版を施工することが可能となり、なおかつ高品質な立坑を構築することが可能となる。
本発明の実施形態の立坑を示す縦断図である。 図1の立坑の底版を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 鋼製枠材の一部を示す拡大図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B断面図である。 他の形態に係る鋼製枠材の一部を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C断面図、(c)は(a)のD−D断面図である。 (a)は枠材構築工程を示す縦断図、(b)底版の配筋図である。 枠材沈設工程を示す図であって、(a)は縦断図、(b)は平面図である。 打設工程を示す縦断図である。
本実施形態では、オープンケーソン工法により形成された立坑1の底版2について説明する。
立坑1は、図1に示すように、複数のケーソン11,11,…を鉛直方向に連続して沈設することにより形成されている。本実施形態の立坑1は、平面視円形を呈しているが、立坑1の形状は限定されない。また、立坑1の深さも限定されるものではなく、立坑1の用途等に応じて適宜決定すればよい。
立坑1は、比較的地下水位が高い地盤に形成されている。そのため、立坑1の下部は、地下水圧および土圧に対して十分な耐力を発現するように、壁厚(ケーソン11の部材厚)が増加されている。
立坑1の側壁部分(ケーソン11)には、図2(a)および(b)に示すように、上端からケーソン刃口12に至る鉛直管13が配管されている。
底版2は、立坑1の下端(ケーソン刃口12の下端)から所定の厚みを有して形成されている。
本実施形態の底版2は、図1に示すように、底版上部21と底版下部22とを備えている。
底版上部21は、底版下部22の上面にコンクリートを打設することにより形成された部分である。
本実施形態では上下2層に分けて底版上部21のコンクリートを打設するが、底版上部21は1層でもよいし、3層以上でもよい。
底版下部22は、水が貯留された立坑内に水中コンクリートを打設することにより形成された部分である。
底版下部22は、図2(a)および(b)に示すように、鋼製枠材3と、内部コンクリート4と、中央コンクリート5と、刃口コンクリート6と、上面コンクリート7とにより一体に形成されている。
鋼製枠材3は、複数の箱状部材31,31,…を組み合わせることにより平面視リング状に形成されている。なお、鋼製枠材3の形状は限定されるものではなく、立坑1の形状に応じて適宜設定すればよい。
箱状部材31は、平面視扇状を呈している。本実施形態では、8個の箱状部材31を連結することにより環状の鋼製枠材3を形成するが、箱状部材31の数は限定されない。
箱状部材31は、図3(a)および(b)に示すように鋼材31a〜31cと鋼板31dとを組み合わせることにより箱型に形成されている。各鋼材を構成する材料は限定されるものではないが、例えば、H形鋼等の鋼材により構成すればよい。
箱状部材31の骨組は、複数の横材31aを組み合わせることにより形成された4段の枠と、上下の枠を連結する縦材31bとにより扇状に形成されている。なお、枠の角部には、斜材31cにより補強されている。骨組みの外周囲は、鋼板31dにより覆われている。
各箱状部材31には、コンクリート打設用の注入孔32が形成されている。なお、注入孔32の数、配置および形状等は、適宜設定すればよい。
なお、鋼製枠材3の構成は限定されるものではない。例えば、図4(a)〜(c)に示すように、上面が開放された箱状部材31を使用してもよい。
かかる箱状部材は、鋼材(横材31a、縦材31bおよび斜材31e)を箱型に組み合わせることにより形成されている。鋼製枠材3の外周に面する縦材31bに、内周側の縦材31bよりも長い鋼材を使用し、底版下部22に必要な高さを確保する。外周側の縦材31bの上端と内周側の縦材31b上端は、斜材31eにより連結されている。また、横方向に隣り合う縦材31b同士は、横材31aにより連結されている。
箱状部材31の側面および底面は、鋼板(せき板31d)により遮蔽されている。なお、箱状部材31の上面は開放されている。
内部コンクリート4は、鋼製枠材3の内部に充填されたコンクリートの硬化体である。
本実施形態では、箱状部材31の注入孔32を利用してコンクリートを注入するが、内部コンクリート4のコンクリート打設方法は限定されない。
本実施形態では、図5(b)に示すように、中央コンクリート5と内部コンクリート4との間に跨って接続筋52が配筋されている。なお、接続筋52の配筋ピッチや鉄筋径等は限定されるものではなく、想定される応力や、格子状鉄筋51との位置関係等に応じて適宜設定すればよい。
中央コンクリート5は、図2(a)および(b)に示すように、環状の鋼製枠材3の中央開口部(鋼製枠材3の中央部に形成された空間)33に打設されたコンクリートの硬化体である。
本実施形態の中央コンクリート5には、図5(b)に示すように、格子状鉄筋51が埋め込まれている。格子状鉄筋51の鉄筋径や配筋ピッチ等は限定されるものではなく、適宜設定すればよい。また、中央コンクリート5には、格子状鉄筋51に代えて鉄筋籠を配筋してもよい。なお、格子状鉄筋51は、必要に応じて接続筋52と連結する。
刃口コンクリート6は、図2(b)に示すように、ケーソン刃口12の内面と鋼製枠材3の外面との隙間に充填されたコンクリートの硬化体である。
刃口コンクリート6の外周面(ケーソン刃口12側の面)は、ケーソン刃口12の形状に応じて、上に向うに従って縮径するように傾斜している。一方、刃口コンクリート6の内周面(鋼製枠材3側の面)は、垂直に立設している。すなわち、刃口コンクリート6は、断面視台形を呈している。なお、刃口コンクリート6の形状は限定されるものではなく、立坑1や鋼製枠材3の形状に応じて、適宜形成すればよい。
上面コンクリート7は、図2(b)に示すように、ケーソン刃口12よりも上方に打設されたコンクリートの硬化体であり、底版上部21の上面を覆うように版状に形成されている。
底版2の構築は、立坑構築工程、枠材構築工程、枠材沈設工程および打設工程により行う。
立坑構築工程は、オープンケーソン工法により立坑1を形成する工程である。
立坑1は、地盤を掘削するとともに、地上からケーソン11を地中に沈設することにより行う。
ケーソン11は、地上部において形成する。
枠材構築工程は、図5(a)に示すように、複数の箱状部材31,31,…を組み合わせることにより環状の鋼製枠材3を形成する工程である。
まず、地上において、箱状部材31の下部を組み立てる。箱状部材31の下部(本実施形態では、横材31aの枠を2段分)を組み立てたら、クレーンを利用して、立坑1内に配置する。このとき、立坑1内には水Wが貯留されていて、箱状部材31はこの水面に浮体させておく。
水面に箱状部材31の下部を配設したら、水上で箱状部材31の中間部および上部を形成して、鋼製枠材3を水上で形成する。
続いて、鋼製枠材3の中央開口部33に跨る鋼殻接続材34を平面視十字状に横架させるとともに、鉄筋51,52を配筋する。なお、鋼殻接続材33を構成する材料は限定されるものではなく、例えば、H形鋼を使用すればよい。
なお、鋼製枠材3は、地上で組み立てたものを立坑1内に配置してもよい。この場合には、鋼殻接続材34の設置および鉄筋51,52の配筋を地上で行ってもよい。
鋼製枠材3の組み立てとともに、鋼製枠材3には、トレミー管(打設管)35を取り付けておく。トレミー管35は、箱状部材31の注入孔32に挿通して、鋼製枠材3の内部に到達させる。また、本実施形態では、鋼製枠材3の外面および鋼製枠材3の中央開口部33にもそれぞれトレミー管35を設けておく。なお、中央開口部33へ至るトレミー管35は、鋼殻接続材34に固定すればよい。
枠材沈設工程は、鋼製枠材3を沈降させて、立坑1の掘削底面に載置する工程である。
鋼製枠材3の沈設は、図6(a)に示すように、懸下ジャッキ16を利用して行う。懸下ジャッキ16は、立坑1の上端部に形成された架台14に設置する。架台14は、立坑1の上端において、内側に張り出すように形成されている。
材料沈設工程では、鋼製型枠3の内部に注水を行い、鋼製型枠3の浮力を低下させる。なお、鋼製型枠3内への注水は、必要に応じて行えばよい。
また、鋼製枠材3を沈設する際には、トレミー管35を適宜延長させる。トレミー管35の上端は、常に水面よりも上方に突出した状態とする。
本実施形態では、図6(b)に示すように、複数の覆工板15により立坑1の上面を覆った状態で鋼製枠材3を沈設するが、覆工板15は必要に応じて敷設すればよい。
打設工程は、鋼製枠材3の内部および周囲にコンクリートを打設する工程である。
打設工程では、図7に示すように、ポンプにより圧送されたコンクリートをトレミー管35に流し込むことにより、立坑1の底部にコンクリートを輸送する。
打設工程は、鋼製枠材3の内部にコンクリート(内部コンクリート4)を注入する第一ステップと、鋼製枠材3により囲まれた中央開口部33にコンクリート(中央コンクリート5)を打設する第二ステップと、ケーソン刃口12と鋼製枠材3との間にコンクリート(刃口コンクリート6)を打設する第三ステップと、鋼製枠材3の上方にコンクリート(上面コンクリート7)を打設する第四ステップと、立坑1内の水を揚水する第五ステップと、底版上部21のコンクリートを打設する第六ステップとを備えている。
なお、コンクリートの打設に先立ち、鉛直管13から水を噴射することにより、立坑底部(掘削底面)に堆積するスライムを除去する。鉛直管13から噴射された水およびスライムは、立坑1の底部中央(中央開口部33)に形成された釜場からサンドポンプによりポンプアップして排出する。
立坑1の底部のスライム除去は、鉛直管13(図2参照)からエアを噴出することにより行ってもよい。また、スライム除去は、必要に応じて実施すればよい。さらに、釜場は必要に応じて形成すればよい。
第一ステップでは、注入孔32に接続されたトレミー管35を介して、箱状部材31毎に水中コンクリート(内部コンクリート4)を打設する。箱状部材31同士は、せき板により仕切られているため、箱状部材31毎にコンクリートを充填することができる。コンクリートの打設は、トレミー管35により下側から打設するものとし、トレミー管35は、打設コンクリートの上面の上昇に伴って上昇させる。
なお、第一ステップにおいて、箱状部材31の下部のみにコンクリートを打設し、その他の部分については、中央開口部33のコンクリート打設と同時に実施してもよい。
第二ステップでは、鋼殻接続材34に取り付けられたトレミー管35を利用して、中央開口部33に水中コンクリート(中央コンクリート5)を打設する。コンクリートの打設は、トレミー管35により下側から打設するものとし、トレミー管35は、打設コンクリートの上面の上昇に伴って上昇させる。
第三ステップでは、鋼製枠材3の側面に取り付けられたトレミー管35を利用して水中コンクリート(刃口コンクリート6)を打設する。コンクリートの打設は、トレミー管35により下側から打設するものとし、トレミー管35は、打設コンクリートの上面の上昇に伴って上昇させる。刃口コンクリート6の打設範囲は、鋼製枠材3とケーソン刃口12との隙間に限定されているため、1回の打設により所望の高さ(鋼製枠材3の上面)まで打設することができる。
第四ステップでは、トレミー管35を利用して、鋼製枠材3の上方に水中コンクリート(上面コンクリート7)を打設する。コンクリートの打設は、トレミー管35により下側から打設するものとし、トレミー管35は、打設コンクリートの上面の上昇に伴って上昇させる。
第五ステップでは、底版下部22により立坑1の底面が遮蔽された状態で立坑1内の水を排出する。水の排水は、水中ポンプを利用して行う。
第六ステップは、立坑1内がドライな状態で、コンクリートを打設することにより底版上部21を形成する。底版上部21は、立坑1の床面を形成する。
本実施形態の底版2および底版構築方法の作用効果は、次の通りである。
1日に打設可能なコンクリート量となるように底版2がブロック分け(内部コンクリート4、中央コンクリート5、刃口コンクリート6)されているため、ブロック毎に必要な厚さまでコンクリート打設を行うことができる。
また、内部コンクリート4、中央コンクリート5および刃口コンクリート6は、鋼製枠材3を介して一体化されている。そのため、打ち継ぎ等の界面がなく、漏水を最小限に抑えることができるとともに、立坑1に側壁に作用する地下水圧および土圧に対して十分な耐力を発現する。
鋼製枠材3は、大規模な構造体であるものの、比較的軽量な複数の箱状部材31に分割されているため、組立作業性に優れている。
また、鋼製枠材3の組立作業は、立坑1内の水面で行うため、地上で組み立てたものを搬入する場合に比べて、搬入時の手間を大幅に削減することができる。また、揚重機(クレーン)等の仕様を小さくすることもできる。
なお、鋼製枠材3は、環状に形成されているため、鋼材量を低減することで、費用の低減化を図ることができる。
鋼製枠材3の沈設は、内部に注水して重量を増加させながら行うため、懸下ジャッキの負荷を小さくし、効率的な施工を可能としている。
中央開口部33に鉄筋(格子状鉄筋51および接続筋52)を配筋しているため、底版2の曲げ耐力が大きい。
また、中央開口部33からスライムを除去しているので、品質がよい。
鋼製枠材3は環状に形成されていて、掘削底面との設置面積が小さいため、掘削底面全体を鋼製枠材で覆う場合に比べて、掘削底面の不陸を吸収しやすい。
内部コンクリート4を打設してから中央コンクリート5を打設するため、中央コンクリート5のコンクリート圧によって、鋼製枠材3が移動することを防止できるとともに、鋼製枠材3の下方からコンクリートが流出することも防止できる。
また、刃口コンクリート6は、内部コンクリート4および中央コンクリート5を打設した後に打設するめ、刃口コンクリート6のコンクリート圧による鋼製枠材3の位置ずれを防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば、立坑1の用途は限定されるものではない。
内部コンクリート4、中央コンクリート5および刃口コンクリート6の打設の順序は前記実施形態の順序に限定されるものではない。例えば、刃口コンクリート6を中央コンクリート5の前に打設してもよい。
前記実施形態では、トレミー管35を延長させながら鋼製枠材3を沈設する場合について説明したが、トレミー管35は、鋼製枠材3の沈設後に配管してもよい。例えば、鋼製枠材3に取り付けられたトレミー管35にガイドワイヤーを連結しておき、このガイドワイヤーを利用してトレミー管35を後から接続してもよい。
鋼製枠材3のせき板31a(底面に配設される鋼板以外の鋼板)に有孔鉄板(いわゆるパンチングメタル)を採用すれば、さらなる重量の低減化を図ることができる。このとき、有孔鉄板の孔は、骨材の径以下の内径とする。
鋼製枠材3とコンクリートとの一体性を高めることを目的として、鋼製枠材3の側面にジベル等を配設してもよい。
中央開口部33の格子状鉄筋51および接続筋52は必要に応じて配筋すればよく、必ずしも配筋する必要はない。
刃口コンクリート6は、立坑1の側壁(ケーソン11)に設けられた鉛直管を介して打設してもよい。
1 立坑
11 ケーソン
12 ケーソン刃口
13 鉛直管
14 架台
15 覆工板
16 懸下ジャッキ
2 底板
21 底版上部
22 底板下部
3 鋼製枠材
31 箱状部材
32 注入孔
33 中央開口部
34 鋼殻接続材
35 トレミー管
4 内部コンクリート
5 中央コンクリート
51 格子状鉄筋
52 接続筋
6 刃口コンクリート

Claims (6)

  1. オープンケーソン工法により立坑を形成する立坑構築工程と、
    複数の箱状部材を組み合わせることにより環状の鋼製枠材を形成する枠材構築工程と、
    前記鋼製枠材を沈降させて、当該鋼製枠材を前記立坑の掘削底面に載置する枠材沈設工程と、
    前記鋼製枠材の内部および周囲にコンクリートを打設する打設工程と、を備えることを特徴とする、底版構築方法。
  2. 前記打設工程は、
    前記鋼製枠材の内部にコンクリートを注入する第一ステップと、
    前記鋼製枠材により囲まれた中央開口部にコンクリートを打設する第二ステップと、
    刃口と前記鋼製枠材との間にコンクリートを打設する第三ステップと、を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の底版構築方法。
  3. 前記枠材構築工程では、前記鋼製枠材を前記立坑内の水面で一旦浮体させ、
    前記枠材沈設工程では、前記鋼製枠材の内部に注水することにより当該鋼製枠材を沈降させることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の底版構築方法。
  4. 前記枠材沈設工程では、前記鋼製枠材に複数本のトレミー管を取り付けた状態で、当該鋼製枠材を沈降させることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の底版構築方法。
  5. 複数の箱状部材を組み合わせることにより環状に形成された鋼製枠材と、
    ケーソン刃口と前記鋼製枠材との隙間に充填された刃口コンクリートと、
    前記環状の鋼製枠材の中央開口部に打設された中央コンクリートと、
    前記鋼製枠材の内部に注入された内部コンクリートと、を備えることを特徴とする底版構造。
  6. 中央コンクリート内に埋め込まれた格子状の鉄筋と、
    前記中央コンクリートと前記内部コンクリートとに跨って配筋された接続筋と、を備えていることを特徴とする、請求項5に記載の底版構造。
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