JP5562715B2 - 水中基礎の構築方法および外殻部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、水中基礎の構築方法および外殻部構造に関するものである。
従来、水上に橋梁等の構造物を建設する場合には、水底に橋桁や橋脚等を支えるための基礎を構築する必要があった。基礎には、重力式のケーソンが多く用いられてきた。例えば、特許文献1の従来技術や特許文献2に示すように、施工時には、陸上のドックで円形の器状または中空構造の基礎本体を製作し、ドックから建設現場へ浮体構造として曳航して、設置場所で中詰め砂の投入や注水を行うことにより基礎本体を沈設していた。
但し、現場沈設後に重力式の基礎として機能するために必要とされる底版や側壁の厚さでは、曳航時に重心位置が水面から浅くなってしまい、浮体として安定しなかった。曳航時に安定した浮体として機能するためには、基礎本体の側壁や床版の厚さを大きくして重量を増加させ、重心位置を水面から深くするなどの対策が必要であった。
特開2009−203664号公報 特開2005−330718号公報
しかしながら、基礎本体の重量を増加させると、側壁や床版の厚さが基礎として機能するために必要な厚さよりも大きくなり、不経済となる場合があった。また、揚重機などのグレードを上げなければならず、施工費の増大に繋がっていた。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、水中基礎の側壁や床版の重量を必要以上に増やすことなく、曳航時に安定した浮体となるように重心位置が調節できる水中基礎の構築方法および外殻部構造を提供することである。
前述した目的を達成するために、第1の発明は、底版と、前記底版の周囲に設けられた側壁とを有するケーソンを沈設させることにより水中基礎を構築する水中基礎の構築方法であって、前記ケーソンの前記側壁の上面に、外殻部材を側壁に沿って配置して構成される外殻部構造を設ける工程(a)と、水面へ移動させた前記ケーソンの内部に重量体を配置し、重心位置の調整を行う工程(b)と、前記ケーソンを設置予定位置の上方まで曳航し、中詰材を投入して前記ケーソンを前記設置予定位置に沈設し、前記中詰材の上方に上床を構築する工程(c)と、前記外殻部材を前記ケーソンから撤去する工程(d)と、を具備することを特徴とする水中基礎の構築方法である。
第2の発明は、底版と、前記底版の周囲に設けられた側壁とを有するケーソンを沈設させることにより水中基礎を構築する水中基礎の構築方法であって、前記ケーソンの前記側壁の上面に、外殻部材を側壁に沿って配置して構成される外殻部構造を設ける工程(a)と、水面へ移動させた前記ケーソンの内部に重量体を配置し、重心位置の調整を行う工程(b)と、前記ケーソンを設置予定位置の上方まで曳航し、前記ケーソンを前記設置予定位置に沈設する工程(c)と、前記外殻部材を前記ケーソンから撤去する工程(d)と、を具備し、前記ケーソンの側壁は、上面の側壁厚さ方向の中央部に凸部を有し、前記外殻部材は、下面の外殻厚さ方向の中央部に凹部を有し、前記工程(a)において、前記凸部と前記凹部を嵌合させて前記外殻部材を配置し、前記外殻部材を高さ方向に貫通する孔部に挿入され、前記側壁の定着部に一端が、前記外殻部材の頂部の定着部に他端が取り付けられたPC鋼材によりプレストレスを導入し、前記外殻部材の孔部は前記凹部に対応する位置で設けられることを特徴とする水中基礎の構築方法である。
外殻部材は、ケーソンの沈設時にその頂部が水面上となるように設けられる。そして、工程(d)において、ケーソンの外殻部材を撤去する前に、ケーソンの内部に注水する。
の発明では、程(d)において、他端でPC鋼材によるプレストレスを開放し、外殻部材を撤去した後、側壁から突出したPC鋼材を撤去することが望ましい。
外殻部構造は、例えば、側壁に沿って連続して配置された、プレキャスト部材による複数の外殻部材により構成され、外殻部材の基部に拡幅部を有し、外殻部材は、一方の側部の外殻厚さ方向の中央部に凸部を有し、他方の側部の外殻厚さ方向の中央部に凹部を有し、連続する外殻部材は、側部の凸部と凹部を嵌合して配置される。
第1、第2の発明では、ケーソンの側壁の上面に、外殻部材を側壁に沿って配置して構成される外殻部構造を設け、水面へ移動させたケーソンの内部に海水、砂、バラスト等の重量体を投入等して配置する。これにより、側壁や床版の重量を必要以上に増やすことなく、曳航時に安定した浮体となるように重心位置が調節できる。
の発明は、底版と、前記底版の周囲に設けられた側壁とを有するケーソンの、前記側壁の上面に設けられる、外殻部材を側壁に沿って配置して構成される外殻部構造であって、前記外殻部材を高さ方向に貫通する孔部に挿入され、前記側壁の定着部に一端が、前記外殻部材の頂部の定着部に他端が取り付けられたPC鋼材によりプレストレスが導入され、前記外殻部材は、下面の外殻厚さ方向の中央部に、前記ケーソンの側壁の上面の側壁厚さ方向の中央部の凸部と嵌合する凹部を有し、前記外殻部材の孔部は前記凹部に対応する位置で設けられることを特徴とする外殻部構造である。
外殻部構造は、例えば、プレキャスト部材による複数の外殻部材を側壁に沿って連続して配置して構成され、外殻部材の基部に拡幅部を有し、外殻部材は、一方の側部の外殻厚さ方向の中央部に凸部を有し、他方の側部の外殻厚さ方向の中央部に凹部を有し、連続する外殻部材は、側部の凸部と凹部を嵌合して配置される。
の発明の外殻部構造は、底版と、底版の周囲に設けられた側壁とを有するケーソンの、側壁の上面に設けられる。これにより、外殻部構造と底版と側壁とで囲まれた空間が形成され、基礎を浮体とするために必要な浮力を確保しつつ、曳航時に安定した浮体となるように海水、砂、バラスト等の重量体を投入等して配置し重心位置の調節を行うことができるようになる。また、PC鋼材によりプレストレスを導入することで、ケーソンと外殻部材との一体性を高めるほか、外殻部材自体の曲げ剛性や曲げ耐力の向上に有効となり、安定した曳航が可能になる。
本発明によれば、水中基礎の側壁や床版の重量を必要以上に増やすことなく、曳航時に安定した浮体となるように重心位置が調節できる水中基礎の構築方法および外殻部構造を提供できる。
外殻部構造14が設置されたケーソン1の垂直方向の断面図 図1に示す範囲Aの拡大図 外殻部構造14の水平方向の断面図 図3に示す範囲Cの拡大図 ケーソン1を構築して外殻部材7を配置する工程を示す図 外殻部材7をケーソン1に固定する工程を示す図 ケーソン1の内部37に重量体39を配置し、重心位置の調整を行う工程を示す図 ケーソン1を曳航して設置予定位置に沈設する工程を示す図 ケーソン1の内部49に注水する工程を示す図 外殻部材7をケーソン1から撤去する工程を示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、外殻部構造14が設置されたケーソン1の垂直方向の断面図を示す。図2は、図1に示す範囲Aの拡大図である。図3は、外殻部構造14の水平方向の断面図を示す。図3は、図1に示す矢印B−Bによる断面図である。図4は、図3に示す範囲Cの拡大図である。
図1に示すように、ケーソン1は、底版3、側壁5等からなる。底版3は、例えば円形であり、側壁5は底版3の外周に設けられる。ケーソン1の側壁5の上面25には、外殻部構造14が設置される。
図3に示すように、外殻部構造14は、複数の外殻部材7からなる。図1、図3に示すように、外殻部構造14は、ケーソン1の側壁5の上面25に、複数の外殻部材7を側壁5に沿って連続して配置して構成される。外殻部材7は、例えば、超高強度繊維補強コンクリート製のプレキャスト部材とする。ここで、超高強度繊維補強コンクリートとは、圧縮強度が高いコンクリート、モルタル内に鋼繊維、炭素繊維、ガラス繊維、あるいはビニロン繊維などが混入された材料であり、例えば、圧縮強度が100〜250N/mm、曲げ引張強度が10〜40N/mm、引張強度が5〜15N/mmのものである。
図2に示すように、外殻部材7と側壁5との境界部21には、せん断キー17が設けられる。せん断キー17は、嵌合部である、側壁5の上面25に設けられる凸部17aと、外殻部材7の下面27に設けられる凹部17bとからなる。せん断キー17では、凸部17aと凹部17bとが嵌合される。せん断キー17は、境界部21の全長にわたって設けてもよいし、所定の間隔で設けてもよい。
図2に示すように、境界部21では、せん断キー17を挟んで外殻部構造14(外殻部材7)の内側と外側に止水構造23が設けられる。止水構造23は、境界部21の全長にわたって設置される。止水構造23は、膨潤ゴム等である。
図3に示すように、外殻部材7同士が連続する連続部すなわち縦目地29の部分には、せん断キー33が設けられる。図4に示すように、縦目地29の部分では、外殻部材7の一方の側部30aと、連続して配置される他の外殻部材7の側部30bとが対向している。せん断キー33は、嵌合部である、側部30aに設けられる凸部33aと、側部30bに設けられる凹部33bとからなる。せん断キー33では、凸部33aと凹部33bとが嵌合される。せん断キー33は、縦目地29の全長にわたって設けてもよいし、所定の間隔で設けてもよい。
図4に示すように、縦目地29の部分では、せん断キー33を挟んで外殻部構造14(外殻部材7)の内側と外側に止水構造31が設けられる。止水構造31は、縦目地29の全長にわたって設置される。止水構造31は、膨潤ゴム等である。
図1、図2に示すように、側壁5の上端付近には、デッドアンカー方式の定着部15が設けられる。定着部15には、定着具13aが埋設され、その下方に空間が設けられる。側壁5には、上面25の凸部17aを高さ方向に貫通して定着具13aまで達するシース管9bが設けられる。シース管9b、定着部15は、側壁5の周方向に所定の間隔をおいて設けられる。なお、これらは凸部17とは別に設けることも可能である。
図1等に示すように、外殻部材7は、基部に、拡幅部であるハンチ19が設けられる。また、頂部16に定着具13bが配置される。外殻部材7には、高さ方向に貫通する孔部であるシース管9aが設けられる。シース管9aは、外殻部構造14の周方向に所定の間隔をおいて設けられる。
図1、図3に示すように、外殻部構造14は、凹部17bを側壁の凸部17aの位置に合わせ、外殻部材7に設けられたシース管9aと、側壁5に設けられたシース管9bとが連通するように、ケーソン1の側壁5の上部に設置する。連通したシース管9aおよびシース管9bには、PC鋼材11が挿入される。PC鋼材11は、側壁5に埋設された定着具13aに一端が取り付けられる。また、外殻部材7の頂部16に配置された定着具13bに他端が取り付けられる。PC鋼材11にはプレストレスが導入されており、ケーソン1と外殻部構造14とは、PC鋼材11のプレストレスにより一体化される。
次に、図1に示すケーソン1を沈設させて水中基礎を構築する方法について説明する。図5は、ケーソン1を構築して外殻部材7を配置する工程を示す図である。図5に示す工程では、まず、陸上のドックで図5に示す状態のケーソン1を製作する。また、図5に示す状態の外殻部材7をドックに搬入する。
次に、ドックにて、外殻部材7を、側壁5の凸部17aと外殻部材7の凹部17bとを嵌合させつつ、側壁5の上面25に配置する。このとき、図2に示すように、外殻部材7に設けられたシース管9aと、側壁5に設けられたシース管9bとを連通させる。また、側壁5と外殻部材7との境界部21に、止水構造23を設ける。
図5に示す工程では、図3に示すように、複数の外殻部材7を、側壁5の上面25に沿って連続して配置する。このとき、図4に示すように、外殻部材7の側部30aの凸部33aと、連続する外殻部材7の側部30bの凹部33bとを嵌合させる。また、縦目地29の部分に、止水構造31を設ける。
図6は、外殻部材7をケーソン1に固定する工程を示す図である。図6に示す工程では、まず、シース管9aおよびシース管9bにPC鋼材11を挿入し、PC鋼材11の下端部をデッドアンカー方式の定着具13aに定着する。そして、PC鋼材11によるプレストレスを導入し、PC鋼材11の上端部に取り付けた定着具13bを外殻部材7の頂部16に圧着する。外殻部材7と側壁5とは、PC鋼材11により導入されたプレストレスにより固定される。図6に示す工程では、全ての外殻部材7を側壁5に固定することにより、外殻部構造14のケーソン1への設置を完了する。
外殻部材7を構成する超高強度繊維補強コンクリートは、緻密性が高いため、海水中で使用する際にも耐塩害性に優れた部材となる。また、超高強度繊維補強コンクリートは圧縮強度が大きいため、薄肉部材でありながらPC鋼材11によって高いプレストレスを導入することができる。PC鋼材11によるプレストレスは、ケーソン1と外殻部材7との一体性を高めるほか、外殻部材7自体の曲げ剛性や曲げ耐力の向上に有効となる。
図7は、ケーソン1の内部37に海水や砂、バラスト等の重量体39を投入等して配置し、重心位置の調整を行う工程を示す図である。図7に示す工程では、外殻部構造14が設置されたケーソン1を水面へ移動させる。そして、ケーソン1の内部37に海水や砂、バラスト等の重量体39を投入等して配置し、重心位置が水面から深くなるように調整を行う。なお、図7は内部37に注水を行った例である。これにより、水35の中でケーソン1が安定した浮体として機能する。そして、ケーソン1が浮体として安定した状態で、設置予定位置の上方まで曳航する。
外殻部構造14は、ケーソン1の側壁5の上面25にリング状に設置される。そのため、図7に示すように、外殻部構造14の内外で水位差が生じた場合に、外部からの水圧によるリング効果により、外殻部材7の連結部である縦目地29の部分に圧縮力が作用し、外殻部材7同士の一体性および止水性の確保に有利となる。
図8は、ケーソン1を曳航して設置予定位置に沈設する工程を示す図である。図8に示す工程では、底版3と側壁5とに囲まれた部分に中詰砂45を投入し、ケーソン1を水底41の捨石43上に沈設する。さらに、中詰砂45の上方に上床コンクリート47を打設し、水中基礎の本体を完成する。
図8に示すように、本実施の形態では、ケーソン1の沈設後も、外殻部構造14の頂部16は水上にある。図8に示す工程では、上床コンクリート47を打設して水中基礎の本体を完成する。その後、図9に示すようにケーソン1の内部49に注水して内外の水位を合わせ外部からの水圧を解消し、外殻部構造14を撤去しやすい状態とする。
図10は、外殻部材7をケーソン1から撤去する工程を示す図である。図10に示す工程では、まず、油圧ジャッキ等を用いて外殻部材7の頂部16の定着具13b(図8等)を取り外し、PC鋼棒11によるプレストレスを開放する。そして、外殻部材7を順次上方に吊り上げて撤去する。さらに、側壁5から突出したPC鋼棒11を撤去し、水中基礎の構築を完了する。
このように、本実施の形態では、ケーソン1の側壁5の上面25に、側壁5に沿った形状の外殻部構造14を固定する。これにより、ケーソン1の底版3および側壁5と外殻部構造14とで囲まれた空間で、ケーソン1を浮体とするために必要な浮力を確保できる。また、内部37に海水、砂、バラスト等の重量体39を配置することにより、ケーソン1の重心位置が調節でき、浮体全体として安定するための低重心を実現できる。また、PC鋼材11によりプレストレスを導入することで、ケーソン1と外殻部材7との一体性を高めるほか、外殻部材7自体の曲げ剛性や曲げ耐力の向上に有効となり、安定した曳航が可能になる。
本実施の形態では、必要に応じて、外殻部材7の連続部である縦目地29の部分にせん断キー33や止水構造31を設けておく。また、ケーソン1の側壁5と外殻部材7との境界部21にせん断キー17や止水構造23を設けておく。せん断キーを設けることにより、外部からの水圧に対して外殻部構造14が一体となって抵抗するとともに、側壁5上に外殻部材7を順次設置する際に、部材の位置合わせが容易となる。また、止水構造を設けることにより、縦目地29や境界部21からの漏水を防ぐことができる。さらに、外殻部材7の基部にハンチ19を設けることにより、設置時や外力の作用時に外殻部材7が安定する。
本実施の形態では、PC鋼材11を、シース管9aおよびシース管9bに貫通させるだけとして、グラウト等を充填しないことにより、ケーソン1の内部49に注水して内外の水位を同じとし外部からの水圧を解消した上でPC鋼材11の緊張を開放すれば、外殻部材7を抜き取って撤去できる。外殻部材7は、前述したように耐久性に優れているため、撤去後に繰り返して再利用が可能である。
なお、本実施の形態では、図5に示す工程で複数の外殻部材7を側壁5上に配置した後、図6に示す工程でPC鋼材11により固定したが、外殻部材7の配置作業とPC鋼材11による固定作業とは、並行して行ってもよい。また、側壁5および外殻部材7は、PC鋼材11を挿入できる孔部を有する構造であればよく、シース管は必要に応じて設置される。外殻部材7のハンチ19も、必要に応じて設けられる。
本実施の形態では、外殻部材7をプレキャスト部材で超高強度繊維補強コンクリート製としたが、外殻部材7は現場で施工することも可能ではあるし、材質として超高強度繊維補強コンクリート以外のものを用いることも考えられる。さらに、外殻部構造14を複数の外殻部材7で形成したが、一の外殻部材で形成してもよい。
本実施の形態では、図8等に示すように、ケーソン1の沈設後に外殻部構造14の頂部16が水面上となる場合について説明したが、ケーソン1の沈設後の外殻部構造14の頂部16の位置はこれに限らない。基礎の構築方法やその形態にもよるが、頂部16の位置がより低い場合も考えられる。この場合には、沈設過程でケーソン1の内部に水35が流入するので、図8に示す工程における内部への注水は不要となる。
本実施の形態では、略円形状のケーソン1を用いたが、本発明の水中基礎の構築方法は、他の形状のケーソンを用いる場合にも適用できる。また、水中基礎本体の構成は図8に示すものに限らず、図8に示す工程における中詰材45の投入や上床コンクリート47の打設は、必要に応じて実施される。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………ケーソン
3………底版
5………側壁
7………外殻部材
9a、9b………シース管
11………PC鋼材
13a、13b………定着具
17、33………せん断キー
21………境界部
23、31………止水構造
25………上面
29………縦目地
37、49………内部

Claims (7)

  1. 底版と、前記底版の周囲に設けられた側壁とを有するケーソンを沈設させることにより水中基礎を構築する水中基礎の構築方法であって、
    前記ケーソンの前記側壁の上面に、外殻部材を側壁に沿って配置して構成される外殻部構造を設ける工程(a)と、
    水面へ移動させた前記ケーソンの内部に重量体を配置し、重心位置の調整を行う工程(b)と、
    前記ケーソンを設置予定位置の上方まで曳航し、中詰材を投入して前記ケーソンを前記設置予定位置に沈設し、前記中詰材の上方に上床を構築する工程(c)と、
    前記外殻部材を前記ケーソンから撤去する工程(d)と、
    を具備することを特徴とする水中基礎の構築方法。
  2. 底版と、前記底版の周囲に設けられた側壁とを有するケーソンを沈設させることにより水中基礎を構築する水中基礎の構築方法であって、
    前記ケーソンの前記側壁の上面に、外殻部材を側壁に沿って配置して構成される外殻部構造を設ける工程(a)と、
    水面へ移動させた前記ケーソンの内部に重量体を配置し、重心位置の調整を行う工程(b)と、
    前記ケーソンを設置予定位置の上方まで曳航し、前記ケーソンを前記設置予定位置に沈設する工程(c)と、
    前記外殻部材を前記ケーソンから撤去する工程(d)と、
    を具備し、
    前記ケーソンの側壁は、上面の側壁厚さ方向の中央部に凸部を有し、前記外殻部材は、下面の外殻厚さ方向の中央部に凹部を有し、
    前記工程(a)において、前記凸部と前記凹部を嵌合させて前記外殻部材を配置し、前記外殻部材を高さ方向に貫通する孔部に挿入され、前記側壁の定着部に一端が、前記外殻部材の頂部の定着部に他端が取り付けられたPC鋼材によりプレストレスを導入し、
    前記外殻部材の孔部は前記凹部に対応する位置で設けられることを特徴とする水中基礎の構築方法。
  3. 前記外殻部材は、前記ケーソンの沈設時にその頂部が水面上となるように設けられ、
    前記工程(d)において、前記ケーソンの前記外殻部材を撤去する前に、前記ケーソンの内部に注水することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水中基礎の構築方法。
  4. 記工程(d)において、前記他端で前記PC鋼材によるプレストレスを開放し、前記外殻部材を撤去した後、前記側壁から突出した前記PC鋼材を切断することを特徴とする請求項記載の水中基礎の構築方法。
  5. 前記外殻部構造は、前記側壁に沿って連続して配置された、プレキャスト部材による複数の外殻部材により構成され、前記外殻部材の基部に拡幅部を有し、
    前記外殻部材は、一方の側部の外殻厚さ方向の中央部に凸部を有し、他方の側部の外殻厚さ方向の中央部に凹部を有し、連続する外殻部材は、側部の凸部と凹部を嵌合して配置されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の水中基礎の構築方法。
  6. 底版と、前記底版の周囲に設けられた側壁とを有するケーソンの、前記側壁の上面に設けられる、外殻部材を側壁に沿って配置して構成される外殻部構造であって、
    前記外殻部材を高さ方向に貫通する孔部に挿入され、前記側壁の定着部に一端が、前記外殻部材の頂部の定着部に他端が取り付けられたPC鋼材によりプレストレスが導入され
    前記外殻部材は、下面の外殻厚さ方向の中央部に、前記ケーソンの側壁の上面の側壁厚さ方向の中央部の凸部と嵌合する凹部を有し、
    前記外殻部材の孔部は前記凹部に対応する位置で設けられることを特徴とする外殻部構造。
  7. プレキャスト部材による複数の前記外殻部材を前記側壁に沿って連続して配置して構成され、前記外殻部材の基部に拡幅部を有し、
    前記外殻部材は、一方の側部の外殻厚さ方向の中央部に凸部を有し、他方の側部の外殻厚さ方向の中央部に凹部を有し、連続する外殻部材は、側部の凸部と凹部を嵌合して配置されることを特徴とする請求項に記載の外殻部構造。
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