JP6451578B2 - 機能性細線パターンの形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、機能性細線パターンの形成方法に関し、詳しくは、機能性材料を含有するライン状液体から複数の機能性細線を形成する際、隣り合う機能性細線同士の配置間隔を、ライン状液体から形成される細線が有する2本の平行な線分の配置間隔よりも広い間隔となるように容易に設定でき、機能性細線パターン、特に該機能性細線パターンからなる透明導電膜の光透過性を向上できる機能性細線パターンの形成方法に関する。
近年、タッチパネル、携帯電話、電子ペーパー、有機EL素子、太陽電池等の各種電気デバイスにおいて透明導電膜が多用されている。
従来の透明導電膜は、ITO(酸化インジウムスズ;Indium Tin Oxide)等の透明性を有する導電性材料を基材の全面に蒸着させた後、レーザー加工により不要な導電膜を除去し、除去せずに残存させた導電膜によって電極パターンを形成する(特許文献1、2)。
しかし、これらの方法では、電極パターンを形成するために除去する不要な導電膜の面積が多くなるため、タクトタイムが長くなり、生産性の観点からは問題がある。
特開2007−243059号公報 特開2013−152514号公報 特開2005−95787号公報(狭ピッチの電気配線パターンを形成する方法)
本発明者は、透明導電膜(透明電極ともいう)を導電性細線の集合体によって形成することを試みている。具体的には、基材上に付与したライン状液体に含まれる導電性材料を該ライン状液体の両縁部に堆積させることによって導電性細線を形成する。
得られる導電性細線は、ライン状液体の線幅に比べて十分な細さを有するため、導電性材料自体が透明性を有しなくても光を遮光しにくく、透明導電膜に光透過性を付与できる。しかるに、導電性細線が、ライン状液体の線幅に対応するピッチで配置されるという制約により、光透過性の更なる向上に限界があり、透明導電膜の性能が制限されてしまう。
本発明者らの研究によると、導電性細線を、ライン状液体の線幅に制約されない広幅のピッチで配置することによって、光透過性を更に向上して、透明導電膜の性能を更に引き出すことができることがわかった。例えばタッチパネル、携帯電話、電子ペーパー、有機EL素子等のように、透明導電膜の背面に画像表示素子を配置する電子機器においては、透明導電膜の光透過性の向上により、画像を表示する際の光量のロスを抑制できる。これにより、省エネルギー化を実現してバッテリーの消費を抑えることができる。また、例えば太陽電池であれば、透明導電膜の光透過性の向上により、発電効率を向上することが期待される。
なお、特許文献3は、透明導電膜を開示しておらず、電気配線パターンの狭ピッチ化を図るものであるため、上記のような課題を解決するものではない。
そこで、本発明は、機能性材料を含有するライン状液体から複数の機能性細線を形成する際、隣り合う機能性細線同士の配置間隔を、ライン状液体から形成される細線が有する2本の平行な線分の配置間隔よりも広い間隔となるように容易に設定でき、機能性細線パターン、特に該機能性細線パターンからなる透明導電膜の光透過性を向上できる機能性細線パターンの形成方法を提供することを課題とする。
また、本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
基材上に、機能性材料を含有するライン状液体を互いに重ならないように複数並列するように付与し、
次いで、前記ライン状液体の乾燥に伴い、前記ライン状液体の周縁部にそれぞれ前記機能性材料を選択的に堆積させることにより、前記ライン状液体から2本一組の互いに平行な線分を有する細線をそれぞれ形成し、
次いで、前記細線の一部をそれぞれ除去し、該細線の残存部位によって機能性細線をそれぞれ形成することにより、複数の前記機能性細線の配置間隔が、前記ライン状液体から形成される前記細線が有する2本一組の互いに平行な前記線分の配置間隔よりも大きい機能性細線パターンを形成することを特徴とする機能性細線パターンの形成方法。
2.
前記基材上に、前記ライン状液体を互いに重ならないように複数並列するように付与し、
次いで、前記ライン状液体の乾燥に伴い、前記ライン状液体の周縁部にそれぞれ前記機能性材料を選択的に堆積させることにより、前記ライン状液体から2本一組の互いに平行な線分を有する前記細線をそれぞれ形成し、
次いで、前記基材上に、先に形成された複数の前記細線に対して交差するように、前記ライン状液体を互いに重ならないように複数並列するように付与し、
次いで、前記ライン状液体の乾燥に伴い、前記ライン状液体の周縁部にそれぞれ前記機能性材料を選択的に堆積させることにより、前記ライン状液体から2本一組の互いに平行な線分を有する前記細線をそれぞれ形成することによって、前記基材上に並列するように形成される複数の前記細線を、それぞれ並列する複数の細線同士が交差するように形成し、
次いで、前記細線の一部をそれぞれ除去して複数の前記機能性細線を形成する際、該機能性細線が、これに交差する除去対象の前記細線の一部との交点で断線されないように除去することにより、複数の交差する前記機能性細線によって格子状の機能性細線パターンを形成することを特徴とする前記1記載の機能性細線パターンの形成方法。
3.
複数の前記機能性細線が等間隔に配置されるように、前記細線の一部を除去することを特徴とする前記1又は2記載の機能性細線パターンの形成方法。
4.
前記基材上に形成された除去前の前記細線上に、導電性膜又は絶縁性膜を形成した後、前記細線の一部を除去することを特徴とする前記1、2又は3記載の機能性細線パターンの形成方法。
5.
前記導電性膜をメッキにより形成することを特徴とする前記4記載の機能性細線パターンの形成方法。
6.
除去対象の前記細線の一部に選択的にメッキ抑制処理を施した後、メッキ処理することにより、前記メッキ抑制処理を施していない前記細線の部位に金属膜を形成し、次いで、前記メッキ抑制処理によって前記金属膜が形成されない又は前記金属膜の形成が抑制された前記細線の一部を除去することを特徴とする前記1、2又は3記載の機能性細線パターンの形成方法。
7.
前記メッキ抑制処理は、除去対象の前記細線の一部を被覆部材によって被覆する処理であることを特徴とする前記6記載の機能性細線パターンの形成方法。
8.
前記被覆部材を、除去対象の前記細線の一部の両端部に部分的に形成した後、該細線において除去せず残存させる部位に給電すると共にメッキ液に浸漬してメッキ処理することにより、前記被覆部材に挟まれた除去対象の前記細線の一部をメッキ液中に溶解又は分解して除去することを特徴とする前記7記載の機能性細線パターンの形成方法。
9.
エネルギー線の照射によって、前記細線の一部を除去することを特徴とする前記1〜7の何れかに記載の機能性細線パターンの形成方法。
10.
ケミカルエッチングによって、前記細線の一部を除去することを特徴とする前記1〜7の何れかに記載の機能性細線パターンの形成方法。
本発明によれば、機能性材料を含有するライン状液体から複数の機能性細線を形成する際、隣り合う機能性細線同士の配置間隔を、ライン状液体から形成される細線が有する2本の平行な線分の配置間隔よりも広い間隔となるように容易に設定でき、機能性細線パターン、特に該機能性細線パターンからなる透明導電膜の光透過性を向上できる機能性細線パターンの形成方法を提供することができる。
本発明に係る機能性細線パターンの形成方法の一実施形態を説明する平面図 本発明に係る機能性細線パターンの形成方法の一実施形態を説明する平面図 本発明に係る機能性細線パターンの形成方法の一実施形態を説明する平面図 本発明に係る機能性細線パターンの形成方法の一実施形態を説明する平面図 ライン状液体を形成する様子を説明する図 ライン状液体から細線を形成する様子を説明する図 図1〜図4に示す形成方法において、機能性細線の配置間隔を更に大きく調整する様子を説明する平面図 本発明に係る機能性細線パターンの形成方法の他の実施形態を説明する平面図 本発明に係る機能性細線パターンの形成方法の他の実施形態を説明する平面図 本発明に係る機能性細線パターンの形成方法の他の実施形態を説明する平面図 本発明に係る機能性細線パターンの形成方法の他の実施形態を説明する平面図 図8〜図11に示す形成方法において、機能性細線の配置間隔を更に大きく調整する様子を説明する平面図 細線に選択的に金属膜を形成する一例を説明する説明図 (a)は実施例における細線の集合体を説明する平面図、(b)は実施例における機能性細線パターンを説明する平面図 (a)は実施例における細線の集合体を説明する平面図、(b)は実施例における機能性細線パターンを説明する平面図
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
図1〜図4は、本発明に係る機能性細線パターンの形成方法の一実施形態を説明する平面図である。
まず、図1に示すように、基材1上に、機能性材料を含有するライン状液体2を複数並列するように付与する。複数のライン状液体2の付与は、ライン状液体2同士が互いに重ならないように行う。
本実施形態における各ライン状液体2は、図1中のY方向に沿って延びる直線状に形成され、それがY方向と直交するX方向に沿って一定の間隔で平行に並列するように基材1上に付与されている。ここでは4本のライン状液体2を等間隔で並列するように形成したもの示しているが、基材1上に付与されるライン状液体2の数は複数であればよく任意であり、また配置間隔も任意である。
基材1上へライン状液体2を付与する方法としては、インクジェット法により塗布する方法が用いられる。インクジェット法によれば、基材1上に複数並列するライン状液体2を自由度高く形成することができる。
インクジェット法によるライン状液体2は、基材1と図示しないインクジェットヘッドとをY方向に沿って相対移動させる過程で、図5に示すように、ヘッド機能性材料を含む液体をインクジェットヘッドのノズルから連続して吐出させ、基材上に複数のドットdを着弾させることによって形成される。隣接するドットd、d同士をオーバーラップするように着弾させて基材上で合一させることにより、Y方向に延びる1本のライン状液体2が形成される。
次いで、基材1上に並列した複数のライン状液体2を乾燥させる。このライン状液体2の乾燥に伴い、コーヒーステイン現象により、機能性材料を該ライン状液体2の周縁部21に選択的に堆積させる。すなわち、図6(a)に示すように基材1上に付与されたライン状液体2が乾燥すると、図6(b)に示す中央部22と比べて周縁部21において乾燥が速くなるため、まず周縁部21に機能性材料の局所的な堆積が起こる。この堆積した機能性材料によりライン状液体2の周縁部21が固定化された状態となり、それ以降の乾燥に伴うライン状液体2の幅方向の収縮が抑制される。ライン状液体2中では、図6(b)中の矢印で示すように、周縁部21で蒸発により失った分の液体を補う様に中央部22から周縁部21に向かう流動が形成される。この流動によって更なる機能性材料が周縁部21に運ばれて堆積する。
その結果、図6(c)に示すように、基材1上に、機能性材料を含む細線3が形成される。図2には、基材1上に形成された4本の細線3の集合体が示されている。1本のライン状液体2から形成された細線3は、該ライン状液体2の周縁部21の形状に沿った形状となる。このため、各ライン状液体2から形成される細線3は、図2に示すように、2本一組の互いに平行な直線からなる線分31、31をそれぞれ有している。これら線分31、31は、ライン状液体2の周縁部21のうちの長さ方向に沿う両縁部に堆積した機能性材料によって形成される。図2中のL1は、1本のライン状液体2から形成される2本一組の互いに平行な線分31、31のX方向に沿う配置間隔である。
ライン状液体2中の機能性材料を周縁部21に運ぶ流動の形成を促進することは好ましいことである。例えば、固形分濃度、基材1に対するライン状液体2の接触角、ライン状液体2の量、基材1の加熱温度、ライン状液体2の配置密度、または温度、湿度、気圧の環境因子等の条件を調整することにより、ライン状液体2の周縁部21を早期に固定化することができ、また、ライン状液体2の中央部22と周縁部21との蒸発量の差を大きくすることができる。これにより、機能性材料を周縁部21に運ぶ流動の形成を促進することができる。
次いで、図3に示すように、各ライン状液体2によって基材1上に形成された各細線3について、それぞれの一部を除去する。図3中において破線で示した部位が除去された部位を示している。
細線3の一部を除去する際、除去せずに残存させる細線3の残存部位が機能性細線として利用する部位となる。ここでは、2本一組の平行な線分31、31のうちの片側1本の直線からなる線分31のみを残存させるように、その他の部位を除去している。これにより、基材1上には4本の線分31が並んで残存する。
細線3の一部を除去する方法としては、細線3の一部の選択的な除去を容易に実行できる点で、例えばレーザー光等のようなエネルギー線を照射する方法や、化学的にエッチング処理するケミカルエッチングによる方法が挙げられる。特にエネルギー線を照射する方法は、除去対象となる細線3の一部に対して選択的に照射することにより、ピンポイントの除去が可能であるため、除去工程にかかる時間を大幅に短縮することができ、タクトタイムの更なる短縮が可能となるために好ましい。
細線3の一部を除去することにより、基材1上には、図4に示すように、除去せず残存させた4本の線分31によって、複数の互いに平行な、機能性材料を含む4本の機能性細線4が等間隔で配置された機能性細線パターンが形成される。
この機能性細線パターンにおいて、隣り合う機能性細線4、4のX方向に沿う配置間隔L2は、図2に示す隣り合う線分31、31の配置間隔L1よりも大きくなる。この配置間隔L2は、基材1上に複数並列して付与されるライン状液体2の配置間隔によって決まる。従って、このライン状液体2の配置間隔を任意に設定することにより、機能性細線パターンを構成する互いに平行な機能性細線4、4の配置間隔L2を、1本のライン状液体2から形成される2本の線分31、31の配置間隔L1に限定されることなく、該配置間隔L1よりも大きな自由な間隔に設定することができる。例えば、500μmを超えるような配置間隔で複数の機能性細線4を並列させた機能性細線パターンを形成することも可能である。これにより、得られる機能性細線パターンの光透過性を向上できる効果が得られる。
しかも、除去対象となる部位は、各細線3の一部だけであるため、従来のように基材全面に形成した導電膜を除去してパターンを形成する場合に比べ、除去対象の面積は極めて小さくて済む。このため、機能性細線パターンを形成するためのタクトタイムを大幅に短縮でき、生産性の向上を図ることができる。
更に、機能性細線4、4の配置間隔を広くする際に、ライン状液体2の線幅を大きくする必要がないため、ライン状液体2中に含まれる機能性材料が、液体内部の流動によって周縁部21に安定に運ばれ、配置間隔の広い機能性細線4、4を安定に形成できる効果が得られる。
図4に示す機能性細線パターンは、図3に示すように等間隔に並列された各ライン状液体2によって形成された細線3の左側の線分31のみを残存させることにより、配置間隔L2で等間隔に並列された機能性細線4によって構成されるようにしている。この機能性細線パターンを例えばタッチパネルセンサー等の透明電極として利用する場合、このように機能性細線4が等間隔に配置されることで、該機能性細線4を視認し難くできる効果がある。
しかし、複数並列するライン状液体2から最終的に形成される機能性細線4の配置間隔は、各細線3のうちで除去する一部(線分31)を適宜選択することにより、様々に設定することが可能である。例えば図7に示すように、4本の細線3のうちの図示左端と図示右から2番目の2本の細線3については、左側の線分31のみを残存させ、図示左から2番目と図示右端の2本の細線3については、右側の線分31のみを残存させることにより、機能性細線4の配置間隔を不均一にすることもできる。これによれば、機能性細線パターン中の一部の隣り合う機能性細線4、4の配置間隔L3を、図4に示す配置間隔L2よりも更に大きくすることができる。
同様にして、基材1上に複数並列するライン状液体2の配置間隔と、それによって形成される各細線3において除去する一部(線分31)を適宜選択することにより、機能性細線パターンを構成する互いに平行な機能性細線4、4の配置間隔を、1本のライン状液体2から形成される2本の線分31、31の配置間隔L1よりも大きな間隔となるように自由に設定できることは容易に理解できるであろう。
図8〜図11は、本発明に係る機能性細線パターンの形成方法の他の実施形態を説明する平面図である。図1〜図4と同一符号の部位は同一構成の部位を示しているため、それらの詳細な説明は上記説明を援用し、ここでは省略する。
以上の実施形態では、複数並列された機能性細線4によって、基材1上に櫛歯状の機能性細線パターンを形成したが、本実施形態では、複数並列された機能性細線4によって、基材1上に格子状の機能性細線パターンを形成するものである。
まず、図8に示すように、基材1上に、機能性材料を含有するライン状液体2Aを複数並列するように付与することにより、複数のライン状液体2Aを形成する。ここでは、基材1のY方向に対して斜め45°に傾斜するように複数のライン状液体2Aを形成している。
その後、上記した実施形態の場合と同様にライン状液体2Aの乾燥に伴い、コーヒーステイン現象により、各ライン状液体2Aの周縁部21にそれぞれ機能性材料を選択的に堆積させる。これにより、2本一組の互いに平行な線分31、31を有する複数並列する細線3Aの集合体が形成される。
次いで、図9に示すように、これら複数並列する細線3A上に、更に機能性材料を含有するライン状液体2Bを複数並列するように付与することにより、複数のライン状液体2Bを形成する。この複数のライン状液体2Bは、基材1のY方向に対して、細線3Aとは反対側の斜め45°に傾斜するように形成されることにより、先に形成された細線3Aに対して交差している。
その後、上記と同様にライン状液体2Bの乾燥に伴い、コーヒーステイン現象により、各ライン状液体2Bの周縁部21にそれぞれ機能性材料を選択的に堆積させる。これにより、図10に示すように、2本一組の互いに平行な線分31、31を有する複数並列する細線3Bの集合体が形成される。これによって形成される細線3Aと細線3Bは互いに直交している。
次いで、図11に示すように、基材1上の各細線3A、3Bについて、上記同様にしてそれぞれの一部を除去する。図11中において破線で示した部位が除去された部位を示している。
ここで、各細線3A、3Bの一部を除去する際、細線3A、3Bの残存部位(図11中の機能性細線4A、4B)が、これに交差する除去対象となる細線3A、3Bの一部(図11中の破線で示す部位)との交点Pで断線されないように除去する。その結果、除去せず残存させた複数の細線3A、3Bの部位によって、機能性細線4A、4B同士が交点で確実に交差する格子状の機能性細線パターンが形成される。
これにより、機能性細線4A、4Aの配置間隔L12は、図10に示す細線3Aを構成する線分31、31の配置間隔L11よりも大きくなる。機能性細線4B、4Bの配置間隔も同様である。従って、本実施形態においても、上記と同様に、ライン状液体2A、2Bの配置間隔を任意に設定することにより、機能性細線4A、4A、4B、4Bのそれぞれの配置間隔を、1本のライン状液体2A、2Bから形成される2本の線分31、31の配置間隔よりも大きな間隔となるように、自由に設定することができると共に、機能性細線パターンを形成するためのタクトタイムを大幅に短縮でき、生産性の向上を図ることができる。
また、例えば機能性材料が導電性材料であり、機能性細線4A、4Bを導電性細線として使用する場合、各機能性細線4A、4B同士の交点で確実に電気的接続された格子状パターンを形成することが可能である。
かかる格子状の機能性細線パターンを形成する場合においても、各ライン状液体2A、2Bから形成された各細線3A、3Bの2本一組の平行な線分31、31のうち、除去せず残存させる一部(線分31)を適宜選択することにより、図12に示すように、機能性細線4の配置間隔を様々な間隔にすることができることはもちろんである。すなわち、例えば機能性細線パターン中の一部の隣り合う機能性細線4A、4Aの配置間隔L13を、図11に示す配置間隔L12よりも更に大きな間隔となるように形成することも可能である。
本発明において、一部を除去する前の細線3上に導電性膜又は絶縁性膜を形成し、その後、細線3の一部を除去することも好ましい。これにより、機能性細線4に導電性能又は絶縁性能を付与することができる。特に、機能性材料が導電性材料である場合、導電性膜を形成することにより、最終的に得られる機能性細線4の導電性能を強化できる。また同様に、機能性材料が絶縁性材料である場合、絶縁性膜を形成することにより、最終的に得られる機能性細線4の絶縁性能を強化できる。しかも、導電性膜又は絶縁性膜の厚みを適宜調整することにより、機能性細線4の厚さの調整も容易に可能となる。
導電性膜は、メッキにより形成することが好ましい。メッキは電解メッキ、無電解メッキの何れでもよいが、機能性材料として導電性材料を使用する場合は電解メッキにより導電性膜(金属膜)を形成することが好ましい。基材1をメッキ液に浸漬させ、機能性材料を含む細線3に対して給電することにより、該細線3の全体に亘って容易に金属膜を形成することができる。金属膜を形成する工程は、細線3の一部を除去する前に実施されるので、除去後に金属膜を形成する場合に比べ、細線3に給電した際の電気抵抗を低く抑えることができ、それだけ金属膜形成のための時間を短縮することができる。
メッキによる金属膜は、1層のみとするものに限らず、例えば銅メッキ層の上に更にニッケルメッキ層を設ける等のように、複数種、複数層からなる金属膜によって形成することも好ましい。
機能性材料を含む細線3上に金属膜を形成する方法としては、細線3上に選択的に金属膜を形成する方法を採用することもできる。これにより、その後の細線3の一部の除去を容易に行うことができる。図13は、その方法の一例を示している。
まず、機能性材料として導電性材料を含む細線3を形成した後、除去対象の細線3の一部(線分31)に、被覆部材によってメッキ抑制処理部Rを形成して選択的にメッキ抑制処理を施す。
メッキ抑制処理部Rは、細線3をメッキ液中に浸漬して給電した際に、細線3の一部がメッキ液と接触しないように被覆できると共に、メッキ処理後には容易に取り除くことができる材料によって形成することが好ましい。具体的なメッキ抑制材料としては、例えば樹脂等が挙げられる。
メッキ抑制処理部Rを形成する方法は特に限定されないが、メッキ抑制処理部Rを任意の位置に形成できる点で、メッキ抑制材料を含む液体を使用してインクジェット法により付与することが好ましい。インクジェット法によれば、本実施形態に示すスポット状のメッキ抑制処理部Rであっても、任意の位置に容易に形成することができる。具体的には、例えばラテックス等のような硬化性樹脂モノマーを含有する液体を塗布した後、紫外線等の活性エネルギー線の照射あるいは加熱等によってモノマーを重合して硬化させて、任意の位置に樹脂からなるメッキ抑制処理部Rを形成することができる。
図13(a)では、細線3の平行な2本の線分31、31のうち、図中右側の線分31が除去対象部位である場合を示している。従って、この除去対象の線分31を挟むように2箇所の部分的なメッキ抑制処理部R、Rを形成すことにより、これらメッキ抑制処理部R、Rに挟まれた部位にメッキ抑制処理を施している。
その後、この細線3をメッキ液に浸漬し、図13(b)に示すように、該細線3において除去せず残存させる部位(図中左側の線分31)に電極Eを接触させて給電することにより、該部位に選択的に金属膜を形成し、メッキ処理された線分31’を形成する。
このように被覆部材によって部分的にメッキ抑制処理部Rを形成することにより選択的に金属膜が形成される理由は次の通りである。メッキ抑制処理部Rによって被覆される部位は、メッキ液との接触が遮断されるため、電極Eによって給電しても金属膜が形成されることはない。給電時の電気抵抗は金属膜の成長に従って徐々に低下するが、メッキ抑制処理部Rによって被覆される部位は金属膜が形成されないことにより、電気抵抗は相対的に高いままとなる。このため、メッキ抑制処理部R、R下の電気抵抗の高い部位に挟まれた図中右側の線分31には電極Eによる電流が流れにくく、金属膜は成長しにくくなる。これにより、図中右側の線分31の電気抵抗の低下は抑制され、該線分31上には金属膜が形成されないか、または、金属膜の成長が抑制され、電極Eと直に接触して給電される図中左側の線分31上の金属膜の成長に比べて著しく遅くなるからである。
このように細線3上に選択的に金属膜を形成した後、メッキ抑制処理によって金属膜が形成されない又は金属膜の形成が抑制された細線3の一部(図中右側の線分31)を除去する。この除去は、上述したようにエネルギー線の照射やケミカルエッチングにより行うこともできるが、メッキ液として、細線3を構成する機能性材料を溶解又は分解可能なものを用いることにより、メッキ処理中で自然に除去される方法によって行うことも好ましい。これにより、金属膜が形成されない又は形成が抑制された線分31において、堆積した機能性材料がメッキ液中で徐々に溶解又は分解され、やがて基材上から除去される。このため、除去工程を実質的に省略することができ、更にタクトタイムの短縮化を図ることができる。
本発明において、基材1は、格別限定されないが、例えば、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリエステル、ポリアミド等)、金属(銅、ニッケル、アルミ、鉄等や、あるいは合金)、セラミックス等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2以上の異なる材料を貼り合せた状態で用いてもよい。例えばタッチパネルセンサーの透明電極として用いる場合は、プラスチックが好ましく、ポリエチレンテレフタレートや、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン等が好適である。
また、本発明において、ライン状液体2を形成するための液体(インク)に含有される機能性材料は、基材1に特定の機能を付与するための材料であれば格別限定されない。特定の機能を付与するとは、例えば、導電性材料を用いて基材1に導電性を付与することや、絶縁性材料を用いて基材1に絶縁性を付与することをいう。機能性材料としては、求められる機能に応じて、例えば導電性材料、絶縁性材料、半導体材料、光学フィルター材料、誘電体材料等を使用することができる。機能性材料は、該機能性材料が付与される基材1の表面を構成する材料とは異なる材料であることが好ましい。
導電性材料としては、例えば、導電性微粒子、導電性ポリマー等を好ましく例示できる。
導電性微粒子としては格別限定されないが、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等の微粒子を好ましく例示でき、中でも、Au、Ag、Cuのような金属微粒子を用いると、電気抵抗が低く、且つ腐食に強い細線を形成することができるので好ましい。コスト及び安定性の観点から、Agを含む金属微粒子が最も好ましい。これらの金属微粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜100nmの範囲、より好ましくは3〜50nmの範囲である。平均粒子径は、体積平均粒子径であり、マルバーン社製ゼータサイザ1000HSにより測定することができる。
また、導電性微粒子として、カーボン微粒子を用いることも好ましい。カーボン微粒子としては、グラファイト微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等を好ましく例示できる。
導電性ポリマーとしては格別限定されないが、π共役系導電性高分子を好ましく挙げることができる。π共役系導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリアズレン類、ポリイソチアナフテン類、ポリチアジル類等の鎖状導電性ポリマーを利用することができる。中でも、高い導電性が得られる点で、ポリチオフェン類やポリアニリン類が好ましく、ポリエチレンジオキシチオフェンであることが最も好ましい。
導電性ポリマーは、より好ましくは、上述したπ共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んでなることである。こうした導電性ポリマーは、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と、ポリアニオンの存在下で化学酸化重合することによって容易に製造できる。
導電性ポリマーは市販の材料も好ましく利用できる。例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸からなる導電性ポリマーが、H.C.Starck社からCLEVIOSシリーズとして、Aldrich社からPEDOT-PASS483095、560598として、Nagase Chemtex社からDenatronシリーズとして市販されている。また、ポリアニリンが、日産化学社からORMECONシリーズとして市販されている。
基材1上に付与されるライン状液体2中における機能性材料の含有率は、ライン状液体2の全量に対して0.01重量%以上1重量%以下の範囲であることが好ましい。含有率は、ライン状液体2が基材1上に付与された直後の乾燥される前の値である。機能性材料の含有率が0.01重量%以上1重量%以下の範囲であることにより、コーヒーステイン現象による細線形成が更に安定化される。
機能性材料を含有させる液体としては、例えば水や有機溶剤等の1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。有機溶剤は、格別限定されないが、例えば、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコールなどのアルコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類等を例示できる。
また、機能性材料を含有させる液体は、本発明の効果を損なわない範囲で、界面活性剤など種々の添加剤を含んでもよい。界面活性剤を用いることで、例えば、インクジェットヘッドを用いて基材1上にライン状液体2を形成するような場合等に、表面張力等を調整して吐出の安定化を図ること等が可能になる。界面活性剤としては、格別限定されないが、シリコン系界面活性剤等を用いることができる。シリコン系界面活性剤とはジメチルポリシロキサンの側鎖又は末端をポリエーテル変性したものであり、例えば、信越化学工業製のKF-351A、KF-642やビッグケミー社製のBYK347、BYK348等が市販されている。界面活性剤の含有率は、ライン状液体2の全量に対して1重量%以下であることが好ましい。
本発明において、機能性細線パターンの用途は格別限定されないが、例えば機能性細線4に導電性を持たせることにより、種々の電気デバイスに用いることができる。電気デバイスとしては、例えば、液晶、プラズマ、有機エレクトロルミネッセンス、フィールドエミッション等の各種方式のディスプレイ用透明電極として、あるいは、タッチパネルや携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子等に用いられる透明電極として好適に用いることができる。スマートフォン、タブレット端末等のような電子機器のタッチパネルセンサーとして透明導電膜付き基材を用いることは特に好ましい。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
(実施例1)
基材としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ50μm)を使用し、この基材上に、インクジェットヘッド(コニカミノルタ社製ピエゾヘッド、標準液滴量42pl)を使用して、機能性材料として銀ナノ粒子を含有するインクをライン状に塗布することにより、4本の等間隔に並列したライン状液体の集合体を形成した。
その後、ライン状液体の乾燥に伴い、図14(a)に示すように、各ライン状液体中の銀ナノ粒子を周縁部に堆積させ、線幅が5μm互いに平行な2本一組の線分を有する細線の集合体A−1を形成した。得られた細線の2本一組の線分の配置間隔は200μm、隣り合う細線同士の間隔は200μmであった。
この集合体A−1に対し、ファイバーレーザー(波長1μm、スポット径30μm)を使用して、図14(b)に示すように、各細線の右側の線分のみにレーザー光を照射することにより、細線の一部を除去した。これにより、除去されずに残存する線分により、4本の機能性細線の集合体B−1を形成した。
これにより得られた隣り合う機能性細線の配置間隔はA−1の倍の400μmになり、複数の機能性細線の配置間隔が、ライン状液体から形成される細線の線分よりも大きな間隔となる機能性細線パターンを形成できた。
(実施例2)
実施例1における集合体A−1と同様の工程により、図15(a)に示すように、2つの細線を形成した集合体A−2を形成した。得られた細線の2本一組の線分の配置間隔は200μm、隣り合う細線同士の間隔は1000μmであった。
この集合体A−2に対し、ファイバーレーザー(波長1μm、スポット径30μm)を使用して、図15(b)に示すように、細線の互いの内側の線分のみにレーザー光を照射することにより、細線の一部を除去した。これにより、除去されずに残存する線分により、2本の機能性細線の集合体B−2を形成した。
これにより得られた機能性細線の配置間隔は、1400μmになり、複数の機能性細線の配置間隔が、ライン状液体から形成される細線の線分よりも更に大きな間隔となる機能性細線パターンを形成できた。
(実施例3)
実施例1、2でそれぞれ形成した集合体A−1、A−2に電解メッキ処理を施した。電解メッキ処理は、最初にメッキ厚600μmの銅メッキ処理を施すことにより、それぞれ銅層を形成した。次いで、この銅層上にメッキ厚300μmのニッケル処理を施すことにより、ニッケル層を積層した。
その後、メッキ処理された各細線に対してファイバーレーザー(波長1μm、スポット径30μm)を使用して、実施例1、2と同様にそれぞれ各細線にレーザー光を照射することにより、細線の一部を除去した。
これにより、実施例1、2の場合と全く同様に、レーザー照射箇所の除去を行うことができ、メッキによる金属膜を有すると共に、配置間隔がライン状液体から形成される細線の線分よりも大きな機能性細線パターンを形成することができた。
(実施例4)
基材としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ50μm)を使用し、この基材上に、インクジェットヘッド(コニカミノルタ社製ピエゾヘッド、標準液滴量42pl)を使用して、機能性材料として銀ナノ粒子を含有するインクをライン状に塗布することにより、1本のライン状液体を形成した。
その後、ライン状液体の乾燥に伴い、ライン状液体中の銀ナノ粒子を周縁部に堆積させ、図13に示すように、線幅が5μmの互いに平行な2本一組の線分を有する細線を形成した。得られた細線の2本一組の線分の配置間隔は200μmであった。
この細線に対し、水性ラテックスを固形分として5重量%含有する水性インクを使用して、インクジェット法により、図13と同様に、2箇所のメッキ抑制処理部を形成し、その下の細線を部分的にマスクした。
次いで、基材を電解銅メッキ液に浸漬し、図13と同様に片側の線分のみに電極を接触させて給電し、電解メッキを施した。電解銅メッキ液は、硫酸銅6水和物40g/L、イオン交換水からなる液を濃塩酸によりpH2に調整することによって得た。
その結果、電極により給電された線分上には銅メッキ層が厚さ1μmで形成されたが、メッキ抑制処理されたもう片方の線分にはメッキは進行せず、線分を形成する銀ナノ粒子はメッキ液中に溶解又は分解されて除去された。
(実施例5)
実施例1、2でそれぞれ形成した集合体A−1、A−2の各細線に対し、ファイバーレーザー(波長1μm、スポット径30μm)を使用して、実施例1、2と同様にそれぞれ各細線にレーザー光を照射することにより、細線の一部を除去した。これにより、実施例1、2の場合と全く同様に、レーザー照射箇所の除去を行うことができた。
その後、除去されずに残存した線分に対して、電解メッキ処理を施した。電解メッキ処理は、最初にメッキ厚600μmの銅メッキ処理を施すことにより、それぞれ銅層を形成した。次いで、この銅層上にメッキ厚300μmのニッケル処理を施すことにより、ニッケル層を積層した。
これにより、メッキによる複数層の金属膜を有すると共に、配置間隔がライン状液体から形成される細線の線分よりも大きな機能性細線パターンを形成することができた。
実施例1〜5において、機能性細線の配置間隔を大きくすることによって、機能性細線パターンの光透過性が向上することが確認された。
1:基材
2、2A、2B:ライン状液体
21:周縁部
22:中央部
3、3A、3B:細線
31、31’:線分
4、4A、4B:機能性細線
P:交点
R:メッキ抑制処理部
d:ドット

Claims (10)

  1. 基材上に、機能性材料を含有するライン状液体を互いに重ならないように複数並列するように付与し、
    次いで、前記ライン状液体の乾燥に伴い、前記ライン状液体の周縁部にそれぞれ前記機能性材料を選択的に堆積させることにより、前記ライン状液体から2本一組の互いに平行な線分を有する細線をそれぞれ形成し、
    次いで、前記細線の一部をそれぞれ除去し、該細線の残存部位によって機能性細線をそれぞれ形成することにより、複数の前記機能性細線の配置間隔が、前記ライン状液体から形成される前記細線が有する2本一組の互いに平行な前記線分の配置間隔よりも大きい機能性細線パターンを形成することを特徴とする機能性細線パターンの形成方法。
  2. 前記基材上に、前記ライン状液体を互いに重ならないように複数並列するように付与し、
    次いで、前記ライン状液体の乾燥に伴い、前記ライン状液体の周縁部にそれぞれ前記機能性材料を選択的に堆積させることにより、前記ライン状液体から2本一組の互いに平行な線分を有する前記細線をそれぞれ形成し、
    次いで、前記基材上に、先に形成された複数の前記細線に対して交差するように、前記ライン状液体を互いに重ならないように複数並列するように付与し、
    次いで、前記ライン状液体の乾燥に伴い、前記ライン状液体の周縁部にそれぞれ前記機能性材料を選択的に堆積させることにより、前記ライン状液体から2本一組の互いに平行な線分を有する前記細線をそれぞれ形成することによって、前記基材上に並列するように形成される複数の前記細線を、それぞれ並列する複数の細線同士が交差するように形成し、
    次いで、前記細線の一部をそれぞれ除去して複数の前記機能性細線を形成する際、該機能性細線が、これに交差する除去対象の前記細線の一部との交点で断線されないように除去することにより、複数の交差する前記機能性細線によって格子状の機能性細線パターンを形成することを特徴とする請求項1記載の機能性細線パターンの形成方法。
  3. 複数の前記機能性細線が等間隔に配置されるように、前記細線の一部を除去することを特徴とする請求項1又は2記載の機能性細線パターンの形成方法。
  4. 前記基材上に形成された除去前の前記細線上に、導電性膜又は絶縁性膜を形成した後、前記細線の一部を除去することを特徴とする請求項1、2又は3記載の機能性細線パターンの形成方法。
  5. 前記導電性膜をメッキにより形成することを特徴とする請求項4記載の機能性細線パターンの形成方法。
  6. 除去対象の前記細線の一部に選択的にメッキ抑制処理を施した後、メッキ処理することにより、前記メッキ抑制処理を施していない前記細線の部位に金属膜を形成し、次いで、前記メッキ抑制処理によって前記金属膜が形成されない又は前記金属膜の形成が抑制された前記細線の一部を除去することを特徴とする請求項1、2又は3記載の機能性細線パターンの形成方法。
  7. 前記メッキ抑制処理は、除去対象の前記細線の一部を被覆部材によって被覆する処理であることを特徴とする請求項6記載の機能性細線パターンの形成方法。
  8. 前記被覆部材を、除去対象の前記細線の一部の両端部に部分的に形成した後、該細線において除去せず残存させる部位に給電すると共にメッキ液に浸漬してメッキ処理することにより、前記被覆部材に挟まれた除去対象の前記細線の一部をメッキ液中に溶解又は分解して除去することを特徴とする請求項7記載の機能性細線パターンの形成方法。
  9. エネルギー線の照射によって、前記細線の一部を除去することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の機能性細線パターンの形成方法。
  10. ケミカルエッチングによって、前記細線の一部を除去することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の機能性細線パターンの形成方法。
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