JP6451459B2 - 結び目形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被結紮体たとえば糸状部材の端部を受け渡すことで結び目を形成する形式の結び目形成装置に関するものである。
被結紮体たとえば糸状部材にループを形成してその被結紮体を固定する技術としては、たとえば特許文献1に記載されている、金属或いは剛性樹脂で構成された糸アンカーを用いて糸状部材を縒りあわせるもの、たとえば特許文献2に記載されている糸状部材自体に予め形成された凹凸形状を嵌合させるものがある。また、特許文献3では、熱や超音波によって糸状部材を相互に溶着する技術が提案されている。しかし、これらの糸状部材を縒りあわせる、嵌合させる、溶着することにより固定させる糸状部材は、結紮される糸状部材と比べて結合強度や締めつけ性が不十分であるという問題があった。
そのため、糸状部材自体を結紮することにより結び目を形成して固定する種々の結紮方法が知られ、結び目の形成を補助する補助具は、種々提案されている。たとえば、特許文献4および特許文献5に記載された持針器、補助具がそれである。
特許文献4には、2本の持針器を単に束ねて相対的位置関係を拘束し、手作業と同じ動作を行なうことにより結び目を形成するものが記載されており、このような技術では、実質的に2本の持針器をそれぞれ操作する必要がある。また、特許文献5には、所定の手技を行なうことにより結び目を形成する縫合補助具が記載されている。この場合には、糸状部材の受け渡しのためにもう一本の鉗子を用いる必要があり、その縫合補助具だけで結び目を形成することが不可能であった。
米国特許第7416556号明細書 米国特許第5207694号明細書 米国特許第5417700号明細書 米国特許第5336230号明細書 米国特許第5480406号明細書
特許文献4および特許文献5のように、糸状部材を結紮する装置は、種々提案されているものの、いずれも操作者が行う糸状部材の結紮を支援する補助器具であるに過ぎず、結び目を機械的動作により、簡単且つ確実に形成する装置を実現するものではない。
上記引用文献4、引用文献5のいずれの器具でも、操作する人間がどの糸状部材のどちら側に鉗子を通過させて糸状部材のどこをいつ掴み、どちら向きに何回巻き付けるか等を決定するために、操作者の目などを通して入ってくる情報に応じて操作者が判断し操作をしている。このため、これらを使用して結び目を形成するには、事前の十分なる練習と、使用時にも熟練の手技を必要とした。すなわち、引用文献4、引用文献5のいずれの器具も、熟練を要し、機械的な動作により、簡単且つ確実に結び目を形成する装置とは言い難いものであった。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、単純な操作で機械的な動作により、簡単且つ確実に結び目を形成することができる結び目形成装置を提供することにある。
かかる目的を達成するための第1発明の要旨とするところは、(a)長尺状のベース部と、(b)前記ベース部に設けられた第1アームと、(c)前記ベース部に設けられた第2アームと、(d)前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、(e)前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、(f)前記第1保持部材と前記第2保持部材との間で前記第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、(g)前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記べース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と、前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、(h)前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、(i)前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、(j)前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部とを、備え、前記操作部は、前記第1アームおよび第2アームを相対的に接近させる第1移動動作と、前記被結紮体の第1位置を、前記第2保持部材による保持から、前記第1保持部材により保持する状態へ切り換える切替動作と、前記第1アームおよび第2アームを相対的に接近させた状態から、前記第1アームおよび第2アームを相対的に離間させ第2移動動作と前記被結紮体のループを、前記第1経路に沿って、前記第2保持部材に近くなる方向へ前記第1移動部により移動させるループ移動動作とを、実行することにある。
また、第2発明の要旨とするところは、(a)長尺状のベース部と、(b)前記ベース部に設けられた第1アームと、(c)前記ベース部に設けられた第2アームと、(d)前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、(e)前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、(f)前記第1保持部材と前記第2保持部材との間で前記第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、(g)前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記べース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と、前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、(h)前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、(i)前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、(j)前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部とを、備え、前記第2アームは、前記第1アームに対して前記ベース部の長尺方向と交差する向きに相対的に接離動作可能であり、前記操作部は、さらに、前記第1アームと第2アームとを接離可能に操作することにある。
また、第3発明の要旨とするところは、(a)長尺状のベース部と、(b)前記ベース部に設けられた第1アームと、(c)前記ベース部に設けられた第2アームと、(d)前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、(e)前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、(f)前記第1保持部材と前記第2保持部材との間で前記第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、(g)前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記べース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と、前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、(h)前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、(i)前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、(j)前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部とを、備え、前記第2保持部材から、前記装置本体に沿って前記被結紮体の第4位置に至る第2経路まわりに前記被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第2位置の間の第5位置と、前記第1位置から前記第5位置よりも遠い第6位置とが前記第6位置が前記第5位置よりも前記第2経路に沿って前記第2保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第2ループ形成部材と、前記第2ループ形成部材が形成したループを保持する第2ループ保持部材と、前記第2ループ保持部材が保持する被結紮体のループと前記第2保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部とを、さらに有し、前記操作部は、さらに、前記第2移動部を操作することにある。
また、第4発明の要旨とするところは、(a)長尺状のベース部と、(b)前記ベース部に設けられた第1アームと、(c)前記ベース部に設けられた第2アームと、(d)前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、(e)前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、(f)前記第1保持部材と前記第2保持部材との間で前記第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、(g)前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記べース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と、前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、(h)前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、(i)前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、(j)前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部とを、備え、前記第1ループ保持部材は、前記第1アームの前記第1経路に沿って前記ベース部と前記第1保持部材との間の部分に被結紮体を巻きつけることで保持するものであり、前記第1ループ形成部材は、前記第1アーム及び前記第2アームと、被結紮体の前記第1位置から前記第4位置よりも遠い端部である第7位置とを、前記ベース部の長尺方向軸まわりに被結紮体が巻きつくように相対的に回転させる回転部と、前記第2アームに巻きつけられた被結紮体と、前記第2保持部材とを、前記第2保持部材から前記装置本体に沿って前記被結紮体の第4位置に至る第2経路に沿って相対的に移動させる第3移動部とを、有することにある。
また、第5発明の要旨とするところは、(a)長尺状のベース部と、(b)前記ベース部に設けられた第1アームと、(c)前記ベース部に設けられた第2アームと、(d)前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、(e)前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、(f)前記第1保持部材と前記第2保持部材との間で前記第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、(g)前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記べース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と、前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、(h)前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、(i)前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、(j)前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部とを、備え、前記第1ループ保持部材は、前記第1アームの前記第1経路に沿って前記ベース部と前記第1保持部材との間の部分に被結紮体を巻きつけることで保持するものであり、前記第1ループ保持部材は、前記第1アーム及び前記第2アームと、被結紮体の前記第1位置から前記第4位置よりも遠い端部である第7位置とを、前記ベース部の長尺方向軸まわりに被結紮体が巻きつくように相対的に回転させる第1回転部材と、前記第1ループ保持部材を、前記第1保持部材と前記第2保持部材を結ぶ方向の軸まわりに整数回回転させる第2回転部材とを、有することにある。
また、第6発明の要旨とするところは、(a)長尺状のベース部と、(b)前記ベース部に設けられた第1アームと、(c)前記ベース部に設けられた第2アームと、(d)前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、(e)前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、(f)前記第1保持部材と前記第2保持部材との間で前記第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、(g)前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記べース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と、前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、(h)前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、(i)前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、(j)前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部とを、備え、前記第1移動部は、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部から離れる方向に移動させるものであることにある。
また、第7発明の要旨とするところは、(a)長尺状のベース部と、(b)前記ベース部に設けられた第1アームと、(c)前記ベース部に設けられた第2アームと、(d)前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、(e)前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、(f)前記第1保持部材と前記第2保持部材との間で前記第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、(g)前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記べース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と、前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、(h)前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、(i)前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、(j)前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部とを、備え、前記第1位置は硬性で鋭利な形状を有する針状部材を介して前記第1保持部材及び前記第2保持部材に保持され、前記針状部材は前記第1保持部材に保持される第1端と前記第2保持部材に保持される第2端の両方が鋭利な形状になっていることにある。
また、第8発明の要旨とするところは、(a)長尺状のベース部と、(b)前記ベース部に設けられた第1アームと、(c)前記ベース部に設けられた第2アームと、(d)前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、(e)前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、(f)前記第1保持部材と前記第2保持部材との間で前記第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、(g)前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記べース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と、前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、(h)前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、(i)前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、(j)前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部とを、備え、前記第1位置は硬性で鋭利な形状を有する針状部材を介して前記第1保持部材及び前記第2保持部材に保持され、前記針状部材は前記第1保持部材に保持される第1端と前記第2保持部材に保持される第2端のそれぞれにくびれ形状を有し、前記第1保持部材及び前記第2保持部材は前記くびれ形状に選択的に挿入されるロック部材を介して前記針状部材を保持することにある。
また、第9発明の要旨とするところは、(a)長尺状のベース部と、(b)前記ベース部に設けられた第1アームと、(c)前記ベース部に設けられた第2アームと、(d)前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、(e)前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、(f)前記第1保持部材と前記第2保持部材との間で前記第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、(g)前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記べース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と、前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、(h)前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、(i)前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、(j)前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部とを、備え、前記第1ループ保持部材は前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持するものであり、前記第1ループ保持部材は、前記第1ループ形成部材を2回動作させて形成された前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持することにある。
また、第10発明の要旨とするところは、(a)長尺状のベース部と、(b)前記ベース部に設けられた第1アームと、(c)前記ベース部に設けられた第2アームと、(d)前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、(e)前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、(f)前記第1保持部材と前記第2保持部材との間で前記第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、(g)前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記べース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と、前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、(h)前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、(i)前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、(j)前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部とを、備え、前記第1ループ保持部材は前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持するものであり、前記第1ループ保持部材は、前記第1ループ形成部材の第1回転部材を2回転させて形成された前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持することにある。
第1発明の結び目形成装置によれば、前記操作部による前記第1移動部および前記切替機構の操作により、前記第1ループ形成部材が形成し、前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係が入れ替えられる。これにより、被結紮体が閉じたループを形成するような結び目を自動的に生成することができる。また、結び目生成の後に、結び目を挟んだ被結紮体の2箇所が別々の第1アームおよび第2アームに離れて保持されているため、第4位置側を引くことで、180度に近い角度で結び目を締めることができる。また、前記操作部は、前記第1アームおよび第2アームを相対的に接近させる第1移動動作と、前記被結紮体の第1位置を、前記第2保持部材による保持から、前記第1保持部材により保持する状態へ切り換える切替動作と、前記第1アームおよび第2アームを相対的に接近させた状態から、前記第1アームおよび第2アームを相対的に離間させる第2移動動作と、前記被結紮体のループを、前記第1経路に沿って、前記第2保持部材に近くなる方向へ前記第1移動部により移動させるループ移動動作とを、順に実行する。これにより、操作部の操作が行なわれることで、第1移動動作と第2移動動作とループ移動動作とが実行されるので、被結紮体の第2位置と第3位置との間が閉じたループを形成するような結び目を自動的に生成することができる。
第2発明の結び目形成装置によれば、前記第2アームは、前記第1アームに対して前記ベース部の長尺方向と交差する向きに相対的に接離動作可能であり、前記操作部は、さらに、前記第1アームと第2アームとを接離可能に操作するものである。これにより、ベース部の長尺方向の先端で結び目が完成するので、結び目を形成したい場所に対して結び目形成装置でアクセスする方向の自由度が高く、さまざまな方向から結び目を形成することができる。
また、好適には、前記操作部は、前記第1アームおよび第2アームを相対的に接近させる第1移動動作と、前記被結紮体の第1位置を、前記第2保持部材による保持から、前記第1保持部材により保持する状態へ切り換える切替動作と、前記第1アームおよび第2アームを相対的に接近させた状態から、前記第1アームおよび第2アームを相対的に離間させる第2移動動作と、前記被結紮体のループを、前記第1経路に沿って、前記第2保持部材に近くなる方向へ前記第1移動部により移動させるループ移動動作とを、順に実行する。これにより、操作部の操作が行なわれることで、第1移動動作と第2移動動作とループ移動動作とが実行されるので、被結紮体の第2位置と第3位置との間が閉じたループを形成するような結び目を自動的に生成することができる。
また、第3発明の結び目形成装置によれば、前記第2保持部材から、前記装置本体に沿って前記被結紮体の第4位置に至る第2経路まわりに前記被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第2位置の間の第5位置と、前記第1位置から前記第5位置よりも遠い第6位置とが前記第6位置が前記第5位置よりも前記第2経路に沿って前記第2保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第2ループ形成部材と、前記第2ループ形成部材が形成したループを保持する第2ループ保持部材と、前記第2ループ保持部材が保持する被結紮体のループと前記第2保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部とを、さらに有し、前記操作部は、さらに、前記第2移動部を操作するものである。これにより、前記被結紮体の第1位置が前記第1保持部材により保持され且つ前記第2保持部材から離間した第1の状態(第1姿勢)と、前記第1位置が前記第1保持部材および第2保持部材の両方に接する第3の状態(第3姿勢)を経て前記第1位置が前記第2保持部材に保持されて前記第1保持部材から離間した第2の状態(第2姿勢)とが、機能的に対称であるので、第1姿勢から第2姿勢に至る動作で結び目を形成して締結完了した状態から、直ちに、第2姿勢から第1姿勢に至る動作により次の結び目を形成して多段結紮を行なうことができる。また、多段結紮を1段ずつ個別に締めることができるので、タイトで確実に解けにくい結び目を得ることができる。
また、好適には、前記操作部は、前記被結紮体の第1位置が前記第1保持部材により保持され且つ前記第2保持部材から離間した状態(第1姿勢)において前記第1位置に最も近いループを前記第2ループ保持部材に保持した状態から、前記第1位置が前記第1保持部材および第2保持部材の両方に接する状態(第3姿勢)を経て前記第1位置が前記第2保持部材に保持されて前記第1保持部材から離間した状態(第2姿勢)に姿勢を切り替えて前記第2移動部を動作させることにより結び目を形成するものである。これにより、操作部により前記第2移動部を動作させることにより、第1の状態において前記第1位置に最も近いループを前記第2ループ保持部材に保持した状態から、第3の状態を経て第2の状態に姿勢が切り替えられて結び目が形成される。
また、好適には、前記第1ループ形成部材が形成するループと、前記第2ループ形成部材が形成するループとは、前記ベース部から前記装置本体を通り前記第2保持部材、前記第1保持部材を経て、前記装置本体を通って前記ベース部に至る第3経路まわりの巻きつけ方向が逆向きのループである。これにより、前記被結紮体の第1位置が前記第1保持部材により保持され且つ前記第2保持部材から離間した状態(第1姿勢)から前記第1位置が前記第2保持部材に保持されて前記第1保持部材から離間した状態(第2姿勢)に至る動作で結び目を形成して多段結紮を行なう際に、1回目と2回目でループを逆向きとすることで結び目が解けにくい多段結紮である所謂男結びを形成することができる。
また、好適には、前記第1ループ形成部材が形成するループと、前記第2ループ形成部材が形成するループとは、前記ベース部から前記装置本体を通り前記第2保持部材、前記第1保持部材を経て、前記装置本体を通って前記ベース部に至る第3経路まわりの巻きつけ方向が同じ向きのループである。これにより、前記被結紮体の第1位置が前記第1保持部材により保持され且つ前記第2保持部材から離間した状態(第1姿勢)から前記第1位置が前記第2保持部材に保持されて前記第1保持部材から離間した状態(第2姿勢)に至る動作で結び目を形成して多段結紮を行なう際に、1回目と2回目でループを同じ向きとすることで結び目を締めやすい多段結紮である所謂女結びを形成することができる。
また、好適には、前記第1ループ保持部材は前記第1経路まわりに1周巻かれたループを保持するものである。これにより、最も基本的な結び目である単結紮を形成することができる。
また、好適には、前記第1ループ保持部材は前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持するものである。これにより、単結紮に次いで単純な結び目であり、単結紮よりも保持力の高い二重結紮を形成することができる。
また、好適には、前記第2ループ保持部材は前記第2経路まわりに2周巻かれたループを保持するものであり、前記第1ループ保持部材は前記第1経路まわりに1周巻かれたループを保持するものである。これにより、1段目に二重結紮、2段目に単結紮を持つ所謂外科結紮を形成することができる。
また、第4発明の結び目形成装置によれば、(k)前記第1ループ保持部材は、前記第1アームの前記第1経路に沿って前記ベース部と前記第1保持部材との間の部分に被結紮体を巻きつけることで保持するものであり、(l)前記第1ループ形成部材は、前記第1アーム及び前記第2アームと前記第4位置とを、前記ベース部の長尺方向軸まわりに被結紮体が巻きつくように相対的に回転させる回転部と、(m)前記第2アームに巻きつけられた被結紮体と、前記第2保持部材とを前記第2保持部材から前記装置本体に沿って前記被結紮体の第4位置に至る第2経路に沿って相対的に移動させる第3移動部とを、有する。これにより、前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と、前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差することで第1アームの回りに被結紮体が巻きついたループを、予め容易に作ることができる。また、アーム自体にループ保持部材の機能を持たせることができて、結び目形成装置が簡単となる。
また、好適には、(n)前記第2ループ保持部材は、前記第2アームの前記第2経路に沿って前記ベース部と前記第2保持部材との間の部分に被結紮体を巻きつけることで保持するものであり、(o)前記第2ループ形成部材は、前記第1アーム及び前記第2アームと、前記第4位置とを、前記ベース部の長尺方向軸まわりに被結紮体が巻きつくように相対的に回転させる回転部と、前記第1アームに巻きつけられた被結紮体と、前記第1保持部材とを前記第1経路に沿って相対的に移動させる第4移動部とを、有する。これにより、前記第2保持部材から、前記装置本体に沿って前記被結紮体の第4位置に至る第2経路まわりに前記被結紮体が巻かれてなり、被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第5位置と、前記第1位置から前記第5位置よりも遠い第6位置とが前記第6位置が前記第5位置よりも前記経路に沿って前記第2保持部材に近くなるよう交差することで第2アームの回りに被結紮体が巻きついたループを、予め容易に作ることができる。また、アーム自体にループ保持部材の機能を持たせることができて、結び目形成装置が簡単となる。
また、好適には、前記第2保持部材から、前記第2経路まわりに前記被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第2位置の間の第5位置と、前記第1位置から前記第5位置よりも遠い第6位置とが前記第6位置が前記第5位置よりも前記第2経路に沿って前記第2保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第2ループ形成部材と、前記第2ループ形成部材が形成したループを保持する第2ループ保持部材と、前記第2ループ保持部材が保持する被結紮体のループと前記第2保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部とを、さらに有し、前記第3移動部は前記第2移動部である。これにより、ループの形成と被結紮体の端の受け渡し後の結び目形成とに、同じ糸外し機構を用いることができるので、結び目形成装置が簡単となる。
また、好適には、前記第4移動部は前記第1移動部である。これにより、ループの形成と被結紮体の端の受け渡し後の結び目形成とに、同じ糸外し機構を用いることができるので、結び目形成装置が簡単となる。
また、第5発明の結び目形成装置によれば、前記第1ループ保持部材は、前記第1アームの前記第1経路に沿って前記ベース部と前記第1保持部材との間の部分に被結紮体を巻きつけることで保持するものであり、前記第1ループ保持部材は、前記第1アーム及び前記第2アームと、被結紮体の前記第1位置から前記第4位置よりも遠い端部である第7位置とを、前記ベース部の長尺方向軸まわりに被結紮体が巻きつくように相対的に回転させる第1回転部材と、前記第1ループ保持部材を、前記第1保持部材と前記第2保持部材を結ぶ方向の軸まわりに整数回回転させる第2回転部材とを、有する。これにより、前記第1ループ保持部材は予めループを保持しているので、現場においてループを形成するための手間が不要となるとともに、ループを形成する機構も不要となって結び目形成装置が簡単となる。
また、好適には、前記第2ループ保持部材は、前記第2アームの前記第2経路に沿って前記ベース部と前記第1保持部材との間の部分に被結紮体を巻きつけることで保持するものであり、前記第2ループ保持部材は、前記第1アーム及び前記第2アームと、被結紮体の前記第1位置から前記第4位置よりも遠い端部である第7位置とを、前記ベース部の長尺方向軸まわりに被結紮体が巻きつくように相対的に回転させる第1回転部材と、前記第2ループ保持部材を、前記第1保持部材と前記第2保持部材を結ぶ方向の軸まわりに整数回回転させる第3回転部材とを、有する。これにより、前記第2ループ保持部材は予めループを保持しているので、現場においてループを形成するための手間が不要となるとともに、ループを形成する機構も不要となって結び目形成装置が簡単となる。
また、第6発明の結び目形成装置によれば、前記第1移動部は、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部から離れる方向に移動させるものである。これにより、前記第1移動部が被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部から離れる方向に移動させることで、前記ループを移動させて第1位置を相対的にループに通過させることができる。
また、好適には、前記第1移動部は、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部から離れる方向に移動させるものであり、前記第2移動部は、被結紮体を前記第2経路に沿って前記ベース部から離れる方向に移動させるものである。これにより、前記第2移動部が被結紮体を前記第2経路に沿って前記ベース部から離れる方向に移動させることで、前記ループを移動させて第2位置を相対的にループに通過させることができる。
また、好適には、前記第1位置は硬性で鋭利な形状を有する針状部材を介して前記第1保持部材及び前記2保持部材に保持される。これにより、このような針状部材が被結紮体の端に着いていれば、前記第1位置が前記第1保持部材および第2保持部材の両方に接する状態(第3姿勢)を介した被結紮体の端の受け渡し時に、第1アームおよび第2アーム間に対象物を挟んだ状態でその対象物に針状部材を貫通させることで、第1位置を受け渡すことができ、縫合、結紮、締結の3つの機能を持った結び目形成装置を提供することができる。
また、好適には、前記第1アーム及び前記第2アームは前記ベース部の長尺方向軸の回転に関して前記ベース部に固定されており、前記第1回転部材は前記ベース部の周囲を回転する。これにより、簡単な機構で、第1アームおよび第2アーム周りに簡単に被結紮体を巻き付けることができる。
また、好適には、前記第1回転部材は前記ベース部の長尺方向軸の回転に関して前記ベース部に固定されており、前記第1アーム及び前記第2アームは前記ベース部の長尺方向軸まわりを回転する。これにより、第1アームおよび第2アーム周りに被結紮体を巻き付けることができる。可動部分が少ないので、被結紮体が周囲の物体に引っ掛かり難い。
また、好適には、前記被結紮体の前記第1アームに接する位置である第8位置を支持するガイド部材を備え、前記ガイド部材は、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部に近づく方向に移動させることができ、前記操作部は、結び目を形成した後の前記ガイド部材の位置がループを形成するときの前記ガイド部材の位置よりも前記ベース部から離れた位置にあるように前記ガイド部材を動作させる。これにより、結び目を締める操作のとき、ガイド部材が第1アーム或いは第2アームの先端に近い方が、第1位置、結紮対象物に作られた結び目、第8位置の3者が一直線に並んだ状態に近くなる。すなわち、結び目を挟んで確実に締めつけて結び目を完成させることができる。
また、第7発明の結び目形成装置によれば、前記第1位置は、硬性で鋭利な形状を有する針状部材を介して前記第1保持部材及び前記2保持部材に保持され、前記針状部材は前記第1保持部材に保持される第1端と前記第2保持部材に保持される第2端の両方が鋭利な形状になっている。これにより、第1アームおよび第2アーム間で往復するどちら向きの動作時においても、対象物を貫通させることができるので、複数針の縫合を行なったり、縫合−結紮−縫合のような順で作業を行なうなど、用途に応じた使い方をすることができる。
また、第8発明の結び目形成装置によれば、前記第1位置は硬性で鋭利な形状を有する針状部材を介して前記第1保持部材及び前記第2保持部材に保持され、前記針状部材は前記第1保持部材に保持される第1端と前記第2保持部材に保持される第2端のそれぞれにくびれ形状を有し、前記第1保持部材及び前記第2保持部材は前記くびれ形状に選択的に挿入されるロック部材を介して前記針状部材を保持する。これにより、第1保持部材および第2保持部材において、針状部材を確実に保持することができる。
また、第9発明の結び目形成装置によれば、前記第1ループ保持部材は前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持するものであり、前記第1ループ保持部材は、前記第1ループ形成部材を2回動作させて形成された前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持する。これにより、1回目のループと2回目のループとを共通の動作を用いてつくることができ、装置の構造が簡単となる。
また、第10発明の結び目形成装置によれば、前記第1ループ保持部材は前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持するものであり、前記第1ループ保持部材は、前記第1ループ形成部材の第1回転部材を2回転させて形成された前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持する。これにより、ループ形成部材のうち第1回転部材だけを2周させて2回転ループを形成することはできる。この場合、操作が一層簡単となる。
また、好適には、前記ガイド部材としては、前記第2アームの第2保持部材よりも、前記ベース部から遠い側に第1ガイド部材が設けられる。これにより、被結紮体の第8位置を支持して被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部から離れる方向に移動させる第1ガイド部材が、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材よりも前記ベース部から遠い側に設けられるので、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部から離れる方向に容易に移動させることができる。
また、好適には、前記第2保持部材から、前記装置本体に沿って前記被結紮体の第4位置に至る第2経路まわりに前記被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第2位置の間の第5位置と、前記第1位置から前記第5位置よりも遠い第6位置とが前記第6位置が前記第5位置よりも前記第2経路に沿って前記第2保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第2ループ形成部材と、前記第2ループ形成部材が形成したループを保持する第2ループ保持部材と、前記第2ループ保持部材が保持する被結紮体のループと前記第2保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部とを、さらに有し、前記操作部は、さらに、前記第2移動部を操作し、前記ガイド部材は、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部に近づく方向に移動させることができ、前記操作部は、結び目を形成した後の前記ガイド部材の位置がループを形成するときの前記ガイド部材の位置よりも前記ベース部から離れた位置にあるように前記ガイド部材を動作させ、前記ガイド部材としては、前記第2アームの第2保持部材より、前記ベース部から遠い側に第1ガイド部材が設けられ、前記第1ガイド部材は、前記第2移動部を兼ねる。これにより、被結紮体の第8位置を支持する第1ガイド部材が、第2ループ保持部材が保持する被結紮体のループと前記第2保持部材が保持する第2位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部としても兼用されるので、結び目形成装置が簡単且つ小型となる。
また、好適には、前記ガイド部材として、前記第1アームの第1保持部材より、前記ベース部から遠い側に第2ガイド部材が設けられる。これにより、被結紮体の前記第2アームに接する第9位置を支持して被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部から離れる方向に移動させる第2ガイド部材が、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材よりも前記ベース部から遠い側に設けられるので、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部から離れる方向に容易に移動させることができる。
また、好適には、前記第2ガイド部材は、前記第1移動部を兼ねるものである。これにより、被結紮体の第4位置を支持する第2ガイド部材が、第2ループ保持部材が保持する被結紮体のループと前記第2保持部材が保持する第2位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部としても兼用されるので、結び目形成装置が簡単且つ小型となる。
また、好適には、前記ガイド部材は、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部に近づく方向に移動させることができ、前記操作部は、結び目を形成した後の前記ガイド部材の位置がループを形成するときの前記ガイド部材の位置よりも前記ベース部から離れた位置にあるように前記ガイド部材を動作させ、前記ガイド部材としては、前記第2アームの第2保持部材より、前記ベース部から遠い側に第1ガイド部材が設けられ、前記第1ガイド部材は、前記第2移動部を兼ねる。これにより、被結紮体の第8位置を支持する第1ガイド部材が、第2ループ保持部材が保持する被結紮体のループと前記第2保持部材が保持する第2位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部としても兼用されるので、結び目形成装置が簡単且つ小型となる。
本発明の一実施例における結び目形成装置の、第1アームおよび第2アームが閉じた状態を示す正面図である。 図1の結び目形成装置の、第1アームおよび第2アームが閉じた状態を示す側面図である。 図1の結び目形成装置の、III−III視縦断面図である。 図2の結び目形成装置の、IV−IV視縦断面図である。 図1から図4に示す結び目形成装置の、全体の構成部品を説明する分解斜視図である。 図1の結び目形成装置の第1アームが、その開位置に位置させられている状態を示す斜視図である。 図1の結び目形成装置の第1アームが、その閉位置に位置させられている状態を示す斜視図である。 図5および図6に示す第1アームが閉位置に位置させられて針を解放した状態を、ガイドカバーを取り外して示す斜視図である。 図4および図7に示す第1アームが閉位置に位置させられて針をロックした状態を、ガイドカバーを取り外して示す斜視図である。 図1乃至図4に示す結び目形成装置の第1アームの構成を拡大して説明する斜視図である。 図1から図4に示す結び目形成装置の操作力伝達機構の構成を説明する分解斜視図である。 図1の結び目形成装置に設けられた回転操作部材の回転操作角度と、その回転操作部材の回転操作によって動作する、第1アームおよび第2アームの開閉動作、針のロックおよび解放動作との関係を説明するチャートである。 図1の結び目形成装置による一連の結び目形成動作の一部を説明する図である。 図1の結び目形成装置による一連の結び目形成動作のうちの一部であって、図13に示す動作に続く一連の動作を説明する図である。 図1の結び目形成装置による一連の結び目形成動作のうちの一部であって、図14に示す動作に続く一連の動作を説明する図である。 図1の結び目形成装置による一連の結び目形成動作のうちの一部であって、図15に示す動作に続く一連の動作を説明する図である。 仮想軸Kに直交する投影面S上に投影した糸状部材Lの射影が閉じた経路を示すことを用いてループの定義を説明する図である。 図13および図14に示す結び目形成操作により得られた糸状部材の単結紮を示す図である。 図13および図14に示す結び目形成操作により得られた糸状部材の二重結紮を示す図である。 図13から図16に示す結び目形成操作により得られた女結びを示す図である。 図13から図16に示す結び目形成操作により得られた男結びを示す図である。 図13から図16に示す二重結紮結び目形成操作と単結紮結び目形成操作により得られた、二重結紮の上に単結紮を有する外科結紮を示す図である。 本発明の一実施例における結び目形成装置の、第1アームおよび第2アームが閉じた状態を、回転操作部材を取り除いて示す正面図である。 図23の結び目形成装置の右側面図である。 図23の結び目形成装置の、XXV−XXV視縦断面図である。 図23結び目形成装置の、XXVI−XXVI視縦断面図である。 図1から図4に示す結び目形成装置を分解して各構成部品を説明する分解斜視図である。 図23の結び目形成装置の第1アームが、その開位置に位置させられている状態を示す斜視図である。 図23の結び目形成装置の第1アームが、その閉位置に位置させられている状態を示す斜視図である。 図29に示す第1アームが針を解放した状態を、ガイドカバーを取り外して示す斜視図である。 図29に示す第1アームが針をロックした状態を、ガイドカバーを取り外して示す斜視図である。 図29に示す結び目形成装置の第1アームの背面と、その第1アームの背面に沿って移動させられる第1移動部材および第5移動部材の構成を拡大して説明する斜視図である。 図23から図26に示す結び目形成装置の操作力伝達機構の構成を説明する分解斜視図である。 図23の結び目形成装置に設けられた回転操作部材の回転操作角度と、その回転操作部材の回転操作によって動作する第1アームおよび第2アームの開閉動作、針のロックおよび解放動作との関係を説明するチャートである。 図23の結び目形成装置による一連の結び目形成動作の一部を説明する図である。 図23の結び目形成装置による一連の結び目形成動作のうち、図35に示す動作に続く動作の一部を説明する図である。 図1の結び目形成装置による一連の結び目形成動作のうち、図36に示す動作に続く動作の一部を説明する図である。 図35の(1)に示す初期状態の他の例を示す図である。 図35の(5)或いは図37の(13)に示す引き締め動作の他の締め動作例を示す図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1の正面図、図2の側面図、図3の縦断面図、図4の縦断面図に示されるように、結び目形成装置10は、円筒状の長手基材12と、長手基材12の先端部において開閉可能に設けられた一対の第1アーム14aおよび第2アーム14bと、長手基材12の基端部において長手基材12の軸心線C1まわりに回転操作可能に設けられた回転操作部材16と、長手基材12の基端部において長手基材12の軸心線C1方向に直線操作可能に設けられた4つの直線操作部材18aおよび20a、18bおよび20bと、長手基材12内に設けられ、回転操作部材16の操作力および直線操作部材18aおよび20a、18bおよび20bの操作力をそれぞれ伝達する操作力伝達機構22と、を備えている。操作力伝達機構22は、回転操作部材16の操作力を一対の第1アーム14aおよび第2アーム14bにそれぞれ伝達してそれら一対の第1アーム14aおよび第2アーム14bを開閉動作させるとともに、第1アーム14aおよび第2アーム14bにそれぞれ設けられた第1針ロック機構24aおよび第2針ロック機構24bに伝達して針52のロックおよび非ロックを切り換える。また、操作力伝達機構22は、直線操作部材18aおよび20a、18bおよび20bの操作力を、第1アーム14aおよび第2アーム14bの背面に設けられた後述の第1移動部材48aおよび第3移動部材50a、第2移動部材48bおよび第4移動部材50bにそれぞれ伝達して、第1アーム14aおよび第2アーム14bの長手方向に移動させる。
図5の分解斜視図に示すように、長手基材12は、一対の半円断面の部分円筒部材12aおよび12bが相互に組合せられた状態で固定されることによって円筒状に構成されている。また、長手基材12の外周には、第1アーム14aおよび第2アーム14bの外周に糸状部材Lを巻き付ける巻付操作部として機能する外筒26が相対回転可能且つ軸心線C1方向の移動不能に嵌め付けられており、その外筒26の先端部には、糸状部材Lを通してそれを案内するための貫通穴である糸案内穴28が設けられている。本実施例では、長手基材12が長尺状のベース部或いは装置本体として機能し、回転操作部材16および直線操作部材18aおよび20a、18bおよび20bが操作部として機能している。なお、図1から図4では、回転操作部材16を取り除いて示されている。図1から図9では、被結紮体として機能する糸状部材Lが省略して示されている。糸状部材Lはこの糸案内穴28の縁で外筒26と接しており、この糸案内穴28を通過している部分が本実施例における被結紮体の第4位置とみなせる。又、本実施例では糸案内穴28は貫通穴であるが、糸状部材を案内できる形状であれば、C字型の溝など開いた形状であっても構わない。
また、長手基材12の先端部には、第1アーム14aおよび第2アーム14bの開閉面に直交する軸心線C2上に所定間隔を隔てて一対の支持穴30aと、軸心線C2と平行な軸心線C3上にそれぞれ位置する一対の支持穴30bとが形成されている。第1アーム14aは一対の支持穴30aによって軸心線C2まわりに回動可能に支持され、第2アーム14bは一対の支持穴30bによって軸心線C3まわりに回動可能に支持されている。一対の第1アーム14aおよび第2アーム14bは、互いに同様に構成されているので、第1アーム14aについては末尾にaが付された数字符号を用いて説明し、第2アーム14bについては末尾にbが付された同じ数字符号を付して説明を省略する。
第1アーム14aは、一対の支持穴30aにそれぞれ嵌め入れられた一対の突軸32aと開閉連結アーム34aとを一体的に有するアーム本体36aを備えている。これにより、第1アーム14aの開位置を示す図6、および第1アーム14aの閉位置を示す図7に示すように、第1アーム14aおよびアーム本体36aは、一対の支持穴30aにより一対の支持穴30aの中心を通る軸心線C2まわりの回動可能に支持されている。
更に、第1アーム14aに設けられた第1針ロック機構24aは、アーム本体36aに設けられた、ガイドカバー38a、ロックプレート40a、T字状のバー支持部42a、長手状のロック操作バー46aを、備えている。ガイドカバー38aは、アーム本体36aにその第2アーム14b側の対向面全体を覆うように且つその対向面に対して僅かな隙間を隔てて固定されている。ロックプレート40aは、ガイドカバー38aとアーム本体36aの対向面との間に長手方向に移動可能に収容されている。T字状のバー支持部42aは、ガイドカバー38aの基端側にアーム本体36aの幅方向寸法よりも小幅に且つ第2アーム14b側にオフセットして形成されている。ロック操作バー46aは、アーム本体36aの幅方向寸法と同様の長手寸法を有し、バー支持部42aから長手方向の両端部が露出した状態で、バー支持部42aによりその内側で長手方向の中央部が回動可能に支持され、且つ一端部がロックプレート40aの係合凹部44aに係合されている。ロック操作バー46aは、その一端部に図示しない突起を有しており、その突起が係合凹部44aに係合するロックプレート40aが第1アーム14aの先端側位置にあるか、基端側位置にあるかを反映した傾斜姿勢で位置させられている。たとえば、図8に示すように、ロックプレート40aが第1アーム14aの基端側位置にある場合は、ロック操作バー46aの一端側が基端部側に且つ他端側は先端部側に位置する傾斜姿勢とされ、針52が解放状態とされる。反対に、図9に示すように、ロックプレート40aが第1アーム14aの先端側位置にある場合は、ロック操作バー46aの他端側が基端部側に且つ一端側は先端部側に位置する傾斜姿勢とされ、針がロック状態となる。T字状のバー支持部42aは、ロック操作バー46aの両端部を択一的に当接させられるストッパ機能を有しており、これにより、ロックプレート40aは第1アーム14aの先端側位置と基端側位置との2位置の間で択一的に位置させられる。
このように構成された第1アーム14aに設けられた第1針ロック機構24aと、それと同様の構成で第2アームに設けられた第2針ロック機構24bとは、第1アーム14aおよび第2アーム14bが閉じられた状態で、第1針ロック機構24aおよび第2針ロック機構24bの一方が針52の一端をロックした状態から解放する状態に動作し、他方が針52の他端を解放した状態からロックする状態に動作することで、その針52を受け渡す針切替機構を構成している。
図6は、第1アーム14aが開かれた状態を示し、図1乃至図4、図7は、第1アーム14aが閉じられた状態を示し、図8は、針52が解放された状態を示し、図9は反対に針52が先端側にロックされた状態を示している。針52には、環状の係合溝53、54が両端部にそれぞれ形成され、且つ、被結紮体として機能する糸状部材Lが通される貫通穴55が長手方向の中央部に形成されている。図8および図9では、針52の係合溝53が形成された一端が第1アーム14aに保持されているため、係合溝53は現れていない。本実施形態においては、貫通穴55に糸状部材Lが通された状態で貫通穴55が潰れるように外力を加えて変形させる、いわゆるカシメ加工によって糸状部材Lは針52に固定されるが、糸状部材Lに貫通穴55より大きな結び目を形成したり、糸状部材を針52に接着するなどして固定しても構わない。また本実施形態においては針52の両端はテーパ状に尖って形成されているが、針52の両端は異なる形状であっても構わない。
図11の分解斜視図の一部を拡大して示す図10に詳細に示すように、アーム本体36aの対向面のうち、アーム本体36aの先端に近い位置には、針52の一端を受け入れる図示しない受穴が形成されるとともに、ガイドカバー38aのその受穴に対応する位置には、針52の通過が可能な貫通穴58aが形成されている。また、上記受穴および貫通穴58aに対応するロックプレート40a上の位置には、係合穴60aが形成されている。係合穴60aは、ロックプレート40aが先端側位置にあるときには針52の係合溝53に係合して針52をロックし、ロックプレート40aが基端側位置にあるときには針52の通過を許容する穴形状とされている。すなわち、係合穴60aは、針52の外径よりも大径の円と、針52の係合溝53の溝底径よりも大きく且つ針52の外径よりも小さな幅寸法を有する矩形の切欠きとが連結した前方後円形状とされている。
アーム本体36aの背面には、第1移動部材48aおよび第3移動部材50aを案内する第1ガイド溝62aおよび第2ガイド溝64aが第1アーム14aの長手方向に平行に形成されている。第1移動部材48aには、その第1アーム14a先端側へ向かうに伴い第1アーム14aから離隔するように傾斜して第1アーム14aに巻き付いた糸状部材Lを基端側から受ける傾斜受面66aが形成されている。また、第3移動部材50aには、その第1アーム14a先端側へ向かうに伴い第1アーム14aに接近するように傾斜して糸状部材Lを先端側から掛け止める掛止面72aとが、形成されている。この第3移動部材50aの掛止面72aに掛け止められた糸状部材Lを、第1移動部材48aの傾斜受面66aとの間で糸状部材Lのうち第1アーム14aに巻かれた部分を囲んで保持することも可能となっている。糸状部材Lのうち、傾斜受面66aによって支持される部分が本発明における第8位置となる。同様に、第4移動部材50bの掛止面72bに掛け止められた糸状部材Lを、第2移動部材48bの傾斜受面66bとの間で糸状部材Lのうち第2アーム14bに巻かれた部分を囲んで保持することも可能となっている。糸状部材Lのうち、傾斜受面66bによって支持される部分が本発明における第9位置となる。第1移動部材48a、或いは第3移動部材50aおよび第1移動部材48aは、結び目の引き締め時に糸状部材Lの結び目の両側を180度近くに開くように案内するガイド部材として機能している。
回転操作部材16は、円筒状を成し、その内周面には、第1アーム14aおよび第2アーム14bを開閉操作するためのアーム開閉カム溝74と、後述の針52のロックおよび解放を操作するための針ロックカム溝76とが環状に形成された筒状溝カム78を内周側に一体的に備えている。筒状溝カム78は回転操作部材16と一体的に形成されているが、図5においては図示の都合上分離して示している。また、直線操作部材18aおよび20a、18bおよび20bは、たとえば図2に示すように、長手基材12の側面において軸心線C1方向に平行な方向に操作可能にそれぞれ設けられている。
図3から図4の縦断面図、図11の分解斜視図に示すように、操作力伝達機構22は、第1開閉操作力伝達リンク82aおよび第2開閉操作力伝達リンク82bを備えている。第1開閉操作力伝達リンク82aは、第1アーム14aを開位置と閉位置とに開閉する開閉操作力を伝達するために、先端部が開閉連結アーム34aに回動可能に連結され、長手方向に対して直角に突き出してアーム開閉カム溝74に係合するカム係合部84aを基端部に有している。第2開閉操作力伝達リンク82bは、第2アーム14bを開位置と閉伊位置とに開閉する開閉操作力を伝達するために、先端部が開閉連結アーム34bに回動可能に連結され、長手方向に対して直角に突き出してアーム開閉カム溝74に係合するカム係合部84bを基端部に有している。これにより、回転操作部材16の操作に伴って第1開閉操作力伝達リンク82aのカム係合部84aがアーム開閉カム溝74のカム曲線が長手基材12の先端側へ変化していく区間を通過すると、第1開閉操作力伝達リンク82aは、長手基材12の先端側へ移動させられる。第1開閉操作力伝達リンク82aが、長手基材12の先端側へ移動させられると、第1アーム14aがその開位置へ回動させられた状態となる。図6は、第1アーム14aが開位置へ回動させられた状態を示している。
反対に、回転操作部材16が操作されるに伴って、第1開閉操作力伝達リンク82aがアーム開閉カム溝74のカム曲線が長手基材12の基端側へ変化していく区間を通過すると、第1開閉操作力伝達リンク82aは、長手基材12の基端側へ移動させられる。このように、第1開閉操作力伝達リンク82aが長手基材12の基端側へ移動させられると、第1アーム14aがその閉位置へ回動させられる。図7は、第1アーム14aが閉位置へ回動させられた状態を示している。
第2アーム14bの第2開閉操作力伝達リンク82bも、第1アーム14aの第1開閉操作力伝達機構82aと同様に、回転操作部材16の操作に関連して、第1開閉操作力伝達リンク82aにと同期して長手基材12の先端側および長手基材12の基端側へ移動させられる。これにより、一対の第1アーム14aおよび第2アーム14bが開状態および閉状態とされる。
また、操作力伝達機構22は、第1アーム14aおよび第2アーム14bが閉状態とされたときに第1アーム14aおよび第2アーム14b間で針52を受け渡すために、第1プッシュロッド86aおよび第2プッシュロッド86bを備えている。第1プッシュロッド86aは、一対のロック操作バー46a、46bの一端に当接してそれらを回動させるT字状の押上部85aを先端部に有し、長手方向に対して直角に突き出して針ロックカム溝76に係合するカム係合部87aを基端部に有する。第2プッシュロッド86bは、一対のロック操作バー46a、46bの他端に当接してそれらを回動させるT字状の押上部85bを先端部に有し、長手方向に対して直角に突き出して針ロックカム溝76に係合するカム係合部87bを基端部に有する。針ロックカム溝76は、図12に示されるように、第1プッシュロッド86aおよび第2プッシュロッド86bのうちの一方が長手基材12の先端側へ突き出されているときは他方が長手基材12の基端側へ引き込まれるように、そのカム曲線が形成されている。図8は、第1アーム14aにおいて、針52がロックプレート40aにより解放された状態を示している。このとき、図示しない第2アーム14bでは、逆に、針52がロックプレート40bにより係合される。図9は、第1アーム14aにおいて、針52がロックプレート40aにより係合された状態を示している。このとき、図示しない第2アーム14bでは、逆に、針52がロックプレート40bにより開放される。これにより、第1アーム14aおよび第2アーム14bが閉じられている間に、たとえば、針52の一端が第1アーム14aに保持され且つ針52の他端が第2アーム14bに解放された状態から、針52の他端が第2アーム14bに保持され且つ針52が第1アーム14aに解放された状態となる。すなわち、第1アーム14aおよび第2アーム14b間で、針52が受け渡される。
本実施例では、アーム本体36aの受穴、ガイドカバー38aの貫通穴58a、第1アーム14aのロックプレート40aに形成された係合穴60aが形成された部分が組み合わさって先端側の針52の一端を保持する第1保持部材として機能している。また、アーム本体36bの受穴、ガイドカバー38bの貫通穴58b、第2アーム14bのロックプレート40bに形成された係合穴60bが形成された部分が組み合わさって針52の他端を保持する第2保持部材として機能している。
また、操作力伝達機構22は、第1アーム14aおよび第2アーム14bが開状態とされたときに第1アーム14aおよび/または第2アーム14bに巻き付けた糸状部材Lを先端側に移動させて糸外し操作を行い、或いは先端側に位置させて糸状部材Lを掛け止め操作を行なうために、長手状の第1可撓性連結板88a、88bおよび第2可撓性連結板90a、90bを備えている。第1可撓性連結板88aおよび第2可撓性連結板88bは、たとえば比較的薄い板状ばね鋼、硬質樹脂板などの弾性変形可能な材料或いは可撓性材料から構成され、厚み方向に曲げ変形可能に構成されている。第1アーム14aに関して、第1可撓性連結板88aは、第1移動部材48aを先端に有し、直線操作部材18aを基端部に有している。第2可撓性連結板90aは、第3移動部材50aを先端に有し、直線操作部材20aを基端部に有している。また、第2アーム14bに関して、第1可撓性連結板88bは、第2移動部材48bを先端に有し、直線操作部材18bを基端部に有している。第2可撓性連結板90bは、第4移動部材50bを先端に有し、直線操作部材20bを基端部に有している。第1可撓性連結板88a、88bおよび第2可撓性連結板90a、90bの弾性変形により、第1アーム14aおよび第2アーム14bの開閉が許容されている。なお、第1移動部材48a、第3移動部材50a、第2移動部材48b、第4移動部材50bの動作は、直線操作部材18a、20aおよび直線操作部材18b、20bの手動操作により行なわれて良いし、空圧シリンダ、電動シリンダなどのアクチュエータを用いて操作する自動操作であってもよい。自動操作の場合は、回転操作部材16の回転操作により発生する信号で上記アクチュエータを動作させてもよい。あるいは、自動操作用の操作パネル部などが別途設けられていてもよい。この場合はこの操作パネル部が本発明の操作部に相当する。
また、図5に示すように、長手基材12内の基端部側には、筒状の受け部材92が配設されている。受け部材92は、図5に示されるように、一対の半円断面の部分受け部材92aおよび92bが相互に組合せられた状態で固定されることによって円筒状に構成されている。受け部材92は、第1開閉操作力伝達リンク82aおよび第2開閉操作力伝達リンク82bの基端部すなわち回転操作部材16側の端部をその長手方向の移動可能に支持する。また、受け部材92は、その外周壁を貫通する長手状の一対のガイド穴94a、94bを備え、第1開閉操作力伝達リンク82aおよび第2開閉操作力伝達リンク82bの基端部側に設けられたカム係合部84bおよびカム係合部84bを一対のガイド穴94a、94bを用いて長手基材12の長手方向にそれぞれ案内する。また、受け部材92は、第1プッシュロッド86aおよび第2プッシュロッド86bの基端部を長手方向に移動可能に支持する。また、受け部材92は、その外周壁を貫通する長手状の一対のガイド穴96aおよび96bを備える。受け部材92は、第1プッシュロッド86aおよび第2プッシュロッド86bの基端部側に設けられたカム係合部87aおよびカム係合部87bを一対のガイド穴96aおよび96bを用いて長手基材12の長手方向にそれぞれ案内する。さらに、受け部材92は、その外周壁を貫通し且つ先端側に開く長手状の一対の案内切欠き98aおよび98bを備える。受け部材92は、案内切欠き98aを用いて直線操作部材18aおよび直線操作部材20aを長手基材12の長手方向にそれぞれ案内し、案内切欠き98bを用いて直線操作部材18bおよび直線操作部材20bを長手基材12の長手方向にそれぞれ案内する。
図12は、回転操作部材16の回転操作によって、ロックプレート40aおよびロックプレート40bによる針52のロック動作および解放動作と、第1アーム14aおよび第2アーム14bの開閉動作との2つの動作が、結び目形成のために所定の順番で実行される状態を説明するチャートである。図12のチャートの横軸は、図1の向きから見て右回りに回転操作部材16を回転させた角度を示している。チャートの横軸の原点から図6は約135度、図7は約45度回転した位置の図示となっている。この回転操作部材16の回転操作は、手動操作でもよいし、モータ駆動で回転操作部材16を回転操作する遠隔操作でもよい。
以上のように構成された結び目形成装置10において、回転操作部材16を回転操作することにより、図12に示すように、第1アーム14aおよび第2アーム14b間の開閉操作および針52の受け渡し操作が行なわれる。また、それらの操作に関連して、外筒26の操作による第1アーム14aおよび第2アーム14bに対する糸状部材Lの巻き付け操作、直線操作部材18a、20aおよび直線操作部材18b、20bのいずれかの手動操作による糸外し操作が行なわれる。これにより、糸状部材Lの結び目が半自動的に形成される。本実施例の結び目形成装置10の動作を、図13、図14、図15、図16を用いて具体的に説明する。
図13の(1)は、結び目形成装置10による結び目形成初期状態を示している。この初期状態では、回転操作部材16の操作角度が45度から135度付近までの区間内の第1アーム14aおよび第2アーム14bが開かれている状態において、第1移動部材48aおよび第3移動部材50aが第1アーム14aの基端部側に位置させられ、第2移動部材48bおよび第4移動部材50bが第2アーム14bの基端部側に位置させられている。また、第1アーム14aの第1針ロック機構24aに針52が固定されており、その針52に一端が固定された糸状部材Lが外筒26の糸案内穴28に通されている。次いで、図13の(2)から(4)に示すループ形成動作が順次行なわれる。すなわち、図13の(2)に示すように、上記初期状態から外筒26が左まわりに1回転させられることにより、糸状部材Lが第1アーム14aおよび第2アーム14bの外回りに巻き付けられる。図13の(3)に示すように、直線操作部材18aが操作されることで、第1アーム14aの第1移動部材48aが第1アーム14aの基端位置から先端位置へ移動させられる。図13の(4)に示すように、第1アーム14aの先端から第2アーム14bとの間へ糸状部材Lが外された後、第1移動部材48aが第1アーム14aの基端へ戻される。この状態から糸状部材Lの他端を引くと、第2アーム14bの回りに巻きついた糸状部材Lにより、結び目形成のためのループRが形成される。なお、本実施例では外筒26が1回転したが、回転方向に固定された外筒26に対して長手基材12、第1アーム14aおよび第2アーム14bが回転しても構わない。
ここでいうループとは、ある軸のまわりを糸状部材Lが1周、360度以上にわたって囲んでいる状態のときの、その取り囲んでいる部分のことをいう。これは言い換えると、ある軸に直交する平面に糸状部材Lを投影したときに糸状部材Lの写像が自己交差していて、写像のその交点を含む環状に閉じた部分の中に軸が存在するときの、写像の環状部分の元になった実体部分がループである。結び目を形成するためには、糸状部材Lに形成されたループの中を、その糸の端部が通過しなければならない。このときの「通過する」とは、ループを定義する軸に沿ってループと糸の端部とが相対移動してすれ違い、軸方向の相対的な位置関係が入れ替わることにほかならないが、2通り考えられるループ通過方向のうち一方は結び目を形成するが、他方は結び目を形成できない。これは、他方の方向のときにはループを通過する前にループが解消されてループでなくなってしまうためである。図17を用いてそれを詳細に説明する。図17において、ループを定義する仮想軸Kに直交する投影面S上に投影した糸状部材Lの射影が閉じた経路を作るとき、その閉じた経路の交点として射影される糸状部材Lの実体は、糸状部材Lの2位置、すなわち糸状部材Lの1端部である第1位置に近い方の第2位置(第1交差位置)Aと遠い方の第3位置(第2交差位置)Bとで構成される立体交差である。ループを通過させる糸状部材Lの1端部である第1位置を、そのループに対して第3位置(第2交差位置)B側から第2位置(第1交差位置)A側へ向かう方向すなわち仮想軸Kの矢印方向で通過させることにより結び目ができる。図13の(4)で言えば、上記ループが第2アーム14bまわりに形成されていると言える。換言すれば、第1アーム14aの糸状部材Lの第1位置である針52を固定する第1針ロック機構24aすなわち第1保持位置から装置本体である第1アーム14a、長手基材12および第2アーム14bに沿って糸状部材Lの第4位置に至る経路を第1経路であるとすると、上記ループはその第1経路の回りに形成されている。
図13の(5)から(6)に示す糸受け渡し動作が順次行なわれる。すなわち、回転操作部材16の操作角度が180度付近を通過させられることで、図13の(5)に示すように、生体組織Tを挟むようにして第1アーム14aおよび第2アーム14bが閉じられ、第1アーム14aの第1針ロック機構24aに一端がロックされていた針52の他端が生体組織Tを通して第2アーム14bの第2針ロック機構24bに受け入れられてそこでロックされるとともに、第1針ロック機構24aにロックされていた針52の一端が解放(アンロック)される。次いで、回転操作部材16の操作角度が225度付近を超えるまで操作されることで第1アーム14aおよび第2アーム14bが開かれる。図13の(6)はこの状態を示す。
このとき、糸状部材L、第1アーム14a、第2アーム14b、長手基材12からなる閉経路は、この時点でトポロジー的な意味で既に結び目になっている。物体を連続的に変形させて同じ形にすることができるとき、変形の前後の形状はトポロジー的に同一であるという。環状に閉じた糸状の物体の場合、糸が糸を素通りするような変形、或いは同じことであるが環を一度切断して糸を横切らせて再び環を閉じるような変形などの不連続な変形を伴わずに、連続的な変形(ライデマイスター移動という)のみで変形できるような形状がトポロジー的に同一であるといえる。一般に結び目を含まない環状に閉じた糸と、結び目を含む閉じた糸ではトポロジーが異なる。つまりトポロジー的に既に結び目であるということは、糸状部材L、第1アーム14a、第2アーム14b、長手基材12からなる閉経路を、連続的な変形のみによって、閉経路の糸状部材Lからなる部分のみに結び目形状が存在するような形に変形ができる状態であることを意味する。
次に、図13の(7)から(8)に示すループ移動動作が順次行なわれる。すなわち、図13の(7)に示すように、直線操作部材20aが操作されることで、第2アーム14bの第2移動部材48bが第2アーム14bの基端位置から先端位置へ移動させられて、第2アーム14bに巻きついた糸状部材Lが第2アーム14bの先端から第1アーム14aとの間へ外された後、図14の(8)に示すように、第3移動部材50aが第2アーム14bの先端位置から第2アーム14bの基端位置へ戻される。これにより、第1アーム14aと第2アーム14bとの閉動作の間の針52の受け渡しにより、糸状部材Lの第1位置である針52に固定された部分が、ループの交点部分に対応する糸状部材Lの2つの交差位置のうちの第1位置よりも遠い側の第3位置(第2交差位置)B側から近い側の第2位置(第1交差位置)A側へそのループを相対的に通過させられてループに結び目Mが形成される。本実施例では、第2アーム14bが上記ループを保持する第1ループ保持部材として機能している。
糸状部材Lによって形成される結び目が、結紮対象物のまわりを囲む糸状部材Lを環状に閉じるような結び目とするには、糸状部材L、第1アーム14a、第2アーム14b、長手基材12からなる閉じた経路の中に結紮対象物が囲まれるようにする。たとえば、生体組織Tの縫合に糸状部材Lが適用される場合には、第1アーム14aのロックプレート40aによって先端側の針52の一端をロックした状態から、第1アーム14aと第2アーム14bとを閉じ、第1アーム14aの先端部と第2アーム14bの先端部との間に挟まれた生体組織Tの縫合部分を先端側の針52で貫通させ、第2アーム14bのロックプレート40bによって針52の他端をロックした状態で第1アーム14aと第2アーム14bとを開けば、生体組織Tの一部が糸状部材L、第1アーム14a、第2アーム14b、長手基材12からなる閉じた経路の中に囲まれた状態となる。糸状部材Lの所定位置すなわち第1位置に通された針52をロックプレート40aにより解放した第1アーム14aと、糸状部材Lの第1位置に通された針52をロックプレート40bでロックした第2アーム14bとを開いた直後の状態では、回転操作部材16は225度付近の操作位置にある。図13の(7)、図14の(8)はこの状態を示している。
図14の(9)から図15の(15)は、2段目の結び目を形成するために図14の(8)に続いて行なわれる、1段目の結び目締め、ループ形成、糸受け渡し、ループ移動および糸外しの動作例をそれぞれ示している。図14の(9)および(10)は、1段目の結び目の引き締め動作を示している。即ち、図13の(9)に示すように、外筒26が右まわりに1回転させられることで、糸状部材Lが第1アーム14aおよび第2アーム14bの外回りに巻き付けられる。次いで、図14の(10)に示すように、直線操作部材18aが操作されることで、第1アーム14aの第1移動部材48aが第1アーム14aの基端位置から先端位置へ移動させられた後に、糸状部材Lのうち糸案内穴28を回転操作部材16側へ通過した部分である第7位置で引っ張り操作されることで、結び目が引き締められる。この引き締め動作時には、糸状部材Lのうち生体組織Tの両側は約180度の角度を成し、略一直線状とされる。これにより、図18に示し単結紮M1が形成される。また、図13の(2)において、外筒26が左まわりに2回転させられる場合には、図19に示す二重結紮M2が形成される。
図14の(11)から(12)は、ループ再形成動作を示している。図14(11)に示すように、第2アーム14bの第2移動部材48bが第2アーム14bの基端位置から先端位置へ移動させられることで、第2アーム14bに巻き掛けられていた糸状部材Lが第2アーム14bから外された後、図14の(12)に示すように、第2移動部材48bが第2アーム14bの先端位置から基端位置へ戻される。この状態から糸状部材Lの他端を引くと、第1アーム14aには糸状部材Lが巻き掛けられ、2段目の結び目を形成するための糸状部材Lのループが保持される。第1アーム14aが上記ループを保持する第2ループ保持部材として機能している。この場合には、第2アーム14bの糸状部材Lの第1位置である針52を固定する第2針ロック機構24bすなわち第1保持位置から装置本体である第2アーム14b、長手基材12および第1アーム14aに沿って糸状部材Lの第4位置に至る経路を第2経路であるとすると、上記ループはその第2経路の回りに形成されている。すなわち、糸状部材Lの第1位置が、2段目の結び目を形成するためのループを、そのループの交差点である糸状部材Lの第1位置と第4位置(糸案内穴28)との間の第5位置(第3交差位置)、および第1位置から前記第5位置よりも遠い第6位置(第4交差位置)のうち、第6位置側から第5位置側へ通過させられる。上記2段目の結び目を形成するためのループは、第2アーム114bに設けられた第2保持部材から第2アーム114bおよび第1アーム114a(装置本体)12に沿って糸状部材Lの第4位置に至る第2経路まわりに巻かれていることになる。また、上記2段目の結び目を形成するためのループは、糸状部材Lの第1位置と第4位置の間の第5位置と、第1位置から第5位置よりも遠い第6位置とが前記第6位置が第5位置よりも第2経路に沿って第2アーム114bに設けられた第2保持部材に近くなるよう交差している。
図14の(13)、図15の(14)は糸受け渡し動作を示し、図13の(15)はループ移動および糸外し動作を示している。図14の(13)に示すように、回転操作部材16の操作角度が315度付近を超えるまで操作されることで、生体組織Tを挟まないようにして第1アーム14aおよび第2アーム14bが閉じられ、第2アーム14bの第2針ロック機構24bに他端がロックされていた針52の一端が第1アーム14aの第1針ロック機構24aに受け入れられてそこでロックされるとともに、第2針ロック機構24bにロックされていた針52の他端が解放(アンロック)される。次いで、回転操作部材16の操作角度が315度以下に戻されるか或いは405度付近を超えるまで操作されることで第1アーム14aおよび第2アーム14bが開かれる。図15の(14)はこの状態を示す。次いで、図15の(15)に示すように、直線操作部材18aが操作されることで、第1アーム14aの第1移動部材48aが第1アーム14aの基端位置から先端位置へ移動させられて、第1アーム14aに巻きついた糸状部材Lが第1アーム14aの先端から第2アーム14bとの間へ外される。すなわち、図14の(11)、(12)において第2アーム14bに巻き付けられていた糸状部材Lが第2アーム14bから外されることで、針52がループを通過させられる。次に、糸状部材Lが引かれて2段目の結び目が引き締められることで、最も単純な動作で所謂女結びと称される図20に示す2段結紮M3が形成される。なお、糸状部材Lを引き締める動作を行うために糸状部材Lを第2アーム14bの先端付近に保持する動作は、図14の(8)から(10)の動作を左右反転させたような動作として実現されるが、同じ動作の繰り返しであるので説明を省略する。3段目の結び目を形成する場合、2段目のときと同様にこの動作は3段目のループの形成動作と並行して行われることになる。また、図14の(9)に示す動作において、外筒26が左まわりに1回転させられる場合には、所謂男結びと称される図21に示す2段結紮M4が形成される。このとき、1段目が図19に示す二重結紮M2であれば、所謂外科結紮と称される図22の2段結紮M5が形成される。
ところで、図14の(10)の状態では糸状部材Lは第1移動部材48aの先端に引っかかっているだけであるので、糸状部材Lの張力を常にコントロールできていないと、糸状部材Lは第1移動部材48aから外れてしまうおそれがある。図15の(16)から図16の(20)は、糸状部材Lを引いて結び目を締めるときの糸状部材Lの外れに対する信頼性を高めるための動作例であって、図14の(8)と(9)との間に加えるものである。すなわち、図15の(16)に示すように、直線操作部材20aが操作されることで、第1アーム14aの第3移動部材50aが第1アーム14aの基端位置から先端位置へ移動させられ、続いて、図15の(17)に示すように、外筒26が右まわりに1回転させられることで、糸状部材Lが第1アーム14aおよび第2アーム14bの外回りに巻き付けられる。次いで、図15の(18)に示すように、直線操作部材18aが操作されることで第1アーム14aの第1移動部材48aが第1アーム14aの基端位置から先端位置へ移動させられる。これにより、第1アーム14aに巻きついた糸状部材Lの第1アーム14aに巻かれた部分が第3移動部材50aと第1移動部材48aとの間で囲まれ、この状態で、糸状部材Lのうち糸案内穴28を回転操作部材16側へ通過した部分である第7位置で引っ張り操作されることで、糸状部材Lが引かれて結び目が引き締められる。この第3移動部材50aと第1移動部材48aとの間で囲まれた部分が本発明の第8位置に相当する。同様に、第4移動部材50bと第2移動部材48bとの間で囲まれた部分が本発明の第9位置に相当する。次に、図15の(19)に示すように、直線操作部材18aが操作されることで第1アーム14aの第1移動部材48aが第1アーム14aの先端位置から基端位置へ移動させられる。そして、図16の(20)に示すように、外筒26が左まわりにすなわち図15の(17)とは逆方向に1回転させられることで、第1アーム14aおよび第2アーム14bの外回りに巻き付けられていた糸状部材Lが巻き戻される。同時に、図示はしないが、直線操作部材20aが操作されることで、第1アーム14aの第2移動部材50aが第1アーム14aの先端位置から基端位置へ移動させられる。上記の一連の動作により、結び目の引き締めおよび第1アーム14aから糸状部材Lを外す糸外しを安定的に行なうことが可能となる。図16の(20)に続いて前述の図14の(9)から(13)、および図15の(14)および(15)に示す動作が実行されることにより、2段結紮M3が形成される。また、図14の(9)に示す動作において外筒26が左まわりに1回転させられる場合には、2段結紮M4が形成される。このような、図13の(1)〜図14の(8)、図15の(16)〜(20)、図14の(8)〜図15の(15)、図15の(19)〜図16の(20)の動作で結び目を形成する場合には、図15の(18)において糸状部材Lの第8位置が第1移動部材48aおよび第3移動部材50aに囲まれた状態で引き締められるため、高い信頼性が得られる。
図16の(21)から図16の(25)は、上述の手順で図15の(17)で一度形成したループを図16の(20)で解消するという非効率を改善した変形例を、図15の(19)に続いて行なわれる2段目の結び目を形成するためのループ形成、糸受け渡し、および糸外しの動作例としてそれぞれ示している。図16の(21)および(22)は、ループ形成操作を示している。図16の(21)に示すように、直線操作部材18bが操作されることで第2アーム14bの第2移動部材48bが第2アーム14bの先端位置から基端位置へ移動させられる。これにより、図16の(22)に示すように、第2アーム14bの外側に巻きついていた糸状部材Lが第1アーム14aとの間に外される。
図16の(23)は糸受け渡し動作を示し、図15の(24)および図16の(25)は糸外し動作を示している。図16の(23)に示すように、回転操作部材16の操作角度が315度付近を超えるまで操作されることで、生体組織Tを挟まないようにして第1アーム14aおよび第2アーム14bが閉じられ、第2アーム14bの第1針ロック機構24bに他端がロックされていた針52の一端が第1アーム14aの第1針ロック機構24aに受け入れられてそこでロックされるとともに、第1針ロック機構24bにロックされていた針52の他端が解放(アンロック)される。次いで、図16の(24)に示すように、結び目形成装置10を基端部側へ所定操作量引いてから先端部側へ前進させることにより第1アーム14aの先端よりも紙面の手前側に位置していた糸状部材Lを第1アーム14aの先端よりも紙面の奥側に位置させることで、糸外しが行なわれる。次に、回転操作部材16の操作角度が315度以下まで戻されるか或いは405度付近を超えるまで操作されることで第1アーム14aおよび第2アーム14bが開かれる。図16の(25)はこの状態を示す。この状態で、糸状部材Lが引かれて2段目の結び目が引き締められることで、最も単純な動作で所謂女結びと称される図20に示す2段結紮M3が形成される。また、図15の(17)に示す動作において、外筒26が左まわりに1回転させられる場合には、所謂男結びと称される図21に示す2段結紮M4が形成される。このとき、1段目が図19に示す二重結紮M2であれば、所謂外科結紮と称される図22の2段結紮M5が形成される。このような、図13の(1)〜(8)、図15の(16)〜(19)、図16の(21)〜(25)の動作で結び目を形成する場合には、図15の(17)〜図16の(20)でループを一度形成した後そのループを解消する動作が不要であるため、効率的である。
所定段たとえば1段目の結び目を形成した後、その1段目の結び目に続いて別の結び目を作る動作を行って上記のように複数段の結び目が組み合わさった所謂多段結紮を形成する場合、1段目の結び目の形成が完了した状態では、本実施例では第2アーム14bが針52を保持している。したがって針52の受け渡し動作を再度行って、装置を最初の状態に戻して同一の作業を行うことで2段目の結び目を形成することができる。本実施例では第1アーム14aと第2アーム14bは対象に構成されているので、1段目の結び目の形成が完了した状態から直ちに2段目の結び目の形成を行うことが可能である。本実施例では、このように2段の結紮を行う例を示したが、3段目以降の結紮を行う場合、奇数段目の作業では本実施例の1段目と同様に構成要素を用い、偶数段目では奇数段目の結び目の形成手順とは第1アーム14aと第2アーム14b、及びこれらの構成要素の添字aとbを入れ替えて読んだときの構成要素を用いる。
また、上記の結び目形成動作において、説明をわかりやすくするため個々の動作を順に行ったが、図13の(6)と(7)、図14の(8)と(9)、図14の(10)と(11)、図14の(12)と(13)、図15の(14)と(15)、図14の(8)と図15の(16)、図15の(19)と図16の(20)、図15の(19)と図16の(21)の動作は、同時に行うことができる。
本実施例の結び目形成装置10によれば、第1移動部材48a、第2移動部材48b、第1針切替機構24aおよび第2針切替機構24bの動作により、第2アーム14bすなわち第1ループ保持部材が保持する糸状部材(被結紮体)Lのループと第1針切替機構24aの第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、第1経路に沿ったループと糸状部材Lの第1位置との相対的な位置関係が入れ替えられる。これにより、糸状部材Lの第2位置(第1交差位置)Aと第3位置(第2交差位置)Bとの間が閉じたループを形成するような結び目を自動的に生成することができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第2アーム14bは、第1アーム14aに対して長手基材(ベース部)12の長尺方向と交差する向きに相対的に接離動作可能であり、回転操作部材16および直線操作部材18a、18b、20a、20b(操作部)は、さらに、第1アーム14aと第2アーム14とを接離可能に操作することができる。これにより、回転操作部材16が、第1アーム14aと第2アーム14bとを接近および離隔させることにより、第2アーム14bすなわち第1ループ保持部材が保持する糸状部材Lのループと第1針切替機構24aの第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係が入れ替えられる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、回転操作部材16および直線操作部材18a、18b、20a、20b(操作部)は、第1アーム14aおよび第2アーム14bを相対的に接近させて閉じる(第2姿勢)第1移動動作と、糸状部材Lの第1位置を、第2アーム14bの第2保持部材による保持から、第1アーム14aの第1保持部材により保持する状態へ切り換える切替動作と、第1アーム14aおよび第2アーム14bが相対的に接近させられた状態(第2姿勢)から、第1アーム14aおよび第2アーム14bを相対的に離間させて開く(第3姿勢)第2移動動作と、糸状部材Lのループを、前記第1経路に沿って、第2アーム14bの第2保持部材に近くなる方向へ第1移動部材(第2移動部材48b)により移動させるループ移動動作とを、順に実行する。これにより、回転操作部材16の操作が行なわれることで、第1移動動作と第2移動動作とループ移動動作とが実行されるので、糸状部材Lの第2位置(第1交差位置)Aと第3位置(第2交差位置)Bとの間が閉じたループを形成するような結び目を自動的に生成することができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第2アーム14bに設けられた第2保持部材から、装置本体(第2アーム14b)に沿って糸状部材Lの第4位置に至る第2経路まわりに糸状部材Lが巻かれてなり、糸状部材Lの第1位置と第4位置の間の第5位置(第3交差位置)と、前記第1位置から前記第5位置よりも遠い第6位置(第4交差位置)とが前記第6位置が前記第5位置よりも前記第2経路に沿って前記第2保持部材に近くなるよう交差することで形成されるループを、保持する第2ループ保持部材(第1アーム14a)と、第2ループ保持部材が保持する糸状部材Lのループと第2保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部(第1移動部材48a)とを、さらに有し、回転操作部材16および直線操作部材18a、18b、20a、20b(操作部)は、さらに、前記第2移動部材(第1移動部材48a)を操作する。これにより、操作部は、第2移動部材(第1移動部材48a)を操作することにより、第2ループ保持部材(第1アーム14a)が保持する糸状部材Lのループと第2アーム14bに設けられた第2保持部材が保持する第2位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第2位置との相対的な位置関係が入れ替えられる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、回転操作部材16および直線操作部材18a、18b、20a、20b(操作部)は、糸状部材Lの第1位置が第1アーム14aに設けられた第1保持部材により保持され且つ第2アーム14bに設けられた第2保持部材から離間した第1の状態(第1姿勢)において前記第1位置に最も近いループを前記第2ループ保持部材(第1アーム14a)に保持した状態から、第1位置が第1保持部材および第2保持部材の両方に接する第3の状態(第3姿勢)を経て、第1位置が第2アーム14bに設けられた第2保持部材に保持されて第1アーム14aに設けられた第1保持部材から離間した第2の状態(第2姿勢)に姿勢を切り替えて第2移動部材(第2移動部材48b)を動作させることにより結び目を形成する。これにより、操作部により前記第2移動部材を動作させることにより、第1の状態において前記第1位置に最も近いループを第2ループ保持部材(第1アーム14a)に保持した状態から、第3の状態を経て第2の状態に姿勢が切替られて結び目が形成される。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第1ループ保持部材(第2アーム14b)が保持するループと、第2ループ保持部材(第1アーム14a)が保持するループとは、長手基材(ベース部)12から装置本体(第2アーム部14b)を通り第2アーム部14bに設けられた第2保持部材、第1アーム部14aに設けられた第1保持部材を経て、装置本体(第1アーム部14a)を通って長手基材(ベース部)12に至る環状の第3経路まわりの巻きつけ方向が1段目の結び目形成用ループに対して逆向きのループである。これにより、糸状部材Lの第1位置が第1アーム14aに設けられた第1保持部材により保持され且つ第2アーム14bに設けられた第2保持部材から離間した状態(第1姿勢)から前記第1位置が前記第2保持部材に保持されて前記第1保持部材から離間した状態(第2姿勢)に至る動作で結び目を形成して多段結紮を行なう際に、1回目と2回目でループを逆向きとすることで結び目が解けにくい多段結紮である所謂男結びM3を形成することができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第1ループ保持部材(第2アーム14b)が保持するループと、第2ループ保持部材(第1アーム14a)が保持するループとは、長手基材(ベース部)12から装置本体(第2アーム部14b)を通り第2アーム部14bに設けられた第2保持部材、第1アーム部14aに設けられた第1保持部材を経て、装置本体(第1アーム部14a)を通って長手基材(ベース部)12に至る環状の第3経路まわりの巻きつけ方向が1段目の結び目形成用ループに対して同じ向きのループである。これにより、糸状部材Lの第1位置が第1アーム14aに設けられた第1保持部材により保持され且つ第2アーム14bに設けられた第2保持部材から離間した状態(第1姿勢)から前記第1位置が前記第2保持部材に保持されて前記第1保持部材から離間した状態(第2姿勢)に至る動作で結び目を形成して多段結紮を行なう際に、1回目と2回目でループを同じ向きとすることで結び目を締めやすい多段結紮である所謂女結びM4を形成することができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第1ループ保持部材(第2アーム14b)は、第1アーム14aに設けられた第1保持位置から、装置本体(第1アーム14a)、長手基材12、第2アーム14bに沿って糸状部材Lの他端部である第4位置に至る第1経路まわりに、1周巻かれたループを保持するものである。これにより、最も基本的な結び目である単結紮M1を形成することができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第1ループ保持部材(第2アーム14b)は、前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持するものである。これにより、単結紮に次いで単純な結び目であり、単結紮よりも保持力の高い二重結紮M2を形成することができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第1ループ保持部材(第1アーム14a)は、前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持するものであり、第2ループ保持部材(第2アーム14b)は、前記第2経路まわりに1周巻かれたループを保持するものである。これにより、1段目に二重結紮、2段目に単結紮を持つ所謂外科結紮M5を形成することができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、糸状部材Lの第2位置(第1交差位置)Aと第3位置(第2交差位置)Bとが第3位置Bが第2位置Bよりも前記第1経路に沿って前記第2保持部材に近くなるよう交差したループを形成して第2アーム14b(第1ループ保持部材)に保持させる外筒26および第1移動部材48a(第1ループ形成部材)を有する。これにより、予めループを第2アーム14b(ループ保持部材)にセットしておく必要がなく、事前の手間を省くことができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、糸状部材Lの第2位置(第1交差位置)Aと第3位置(第2交差位置)Bとが第3位置Bが第2位置Aよりも前記第2経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差したループを形成して前記第2保持部材に保持させる外筒26および第1移動部材48a(第2ループ形成部材)を有する。これにより、第2アーム14b(第1ループ保持部材)の保持するループで結び目を作った後に第1位置を受け渡すことなく次の結び目を作ることができる。また、第1アーム14a(第2ループ保持部材)の保持するループで結び目を作った後に第2位置を受け渡すことなく次の結び目を作ることができる。すなわち、予めセットされた結び目の段数に限定されることなく、何段でも任意の回数で結ぶことができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第1ループ保持部材(第2ループ14b)は、第1アーム14aの前記第1経路に沿って長手基材(ベース部)12と前記第1保持部材との間の部分に糸状部材Lを巻きつけることで保持するものであり、外筒26および第1移動部材48a(第1ループ形成部材)は、第1アーム14a及び第2アーム14bと前記第4位置とを、前記ベース部の長尺方向軸まわりに被結紮体が巻きつくように相対的に回転させる外筒(回転部)26と、第2アーム14bに巻きつけられた糸状部材Lと第2保持部材とを前記第2経路に沿って相対的に移動させる第2移動部材(第3移動部)48bとを、有する。これにより、第1保持部材から第1アーム14a(装置本体)に沿って糸状部材Lの第4位置に至る第1経路まわりに糸状部材Lが巻かれてなり、糸状部材Lの第1位置と前記第4位置の間の第2位置(第1交差位置)Aと、第1位置から第2位置(第1交差位置)Aよりも遠い第3位置(第2交差位置)Bとがその第3位置Bが第2位置Aよりも前記第1経路に沿って第1アーム14aに設けられた第1保持部材に近くなるよう交差することで第1アーム14aの回りに糸状部材Lが巻きついたループを、予め容易に作ることができる。また、第1アーム14a自体にループ保持部材の機能を持たせることができて、結び目形成装置10が簡単となる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第1アーム14a(第2ループ保持部材)は、第2アーム14bの第2経路に沿って長手基材(ベース部)12と第2アーム14bに設けられた第2保持部材との間の部分に糸状部材Lを巻きつけることで保持するものであり、第2ループ形成部材(外筒26および第1移動部材48a)は、前記第1アーム及び前記第2アームと、前記第4位置とを、前記ベース部の長尺方向軸まわりに被結紮体が巻きつくように相対的に回転させる外筒26(回転部)と、第1アーム14aに巻きつけられた糸状部材Lと第1アーム14aに設けられた第1保持部材とを前記第1経路に沿って相対的に移動させる第1移動部材48a(第4移動部)とを、有する。これにより、第2アーム14bに設けられた第2保持部材から、第2アーム14b(装置本体)に沿って糸状部材Lの第4位置に至る第2経路まわりに糸状部材Lが巻かれてなり、糸状部材Lの第1位置と第4位置の間の第5位置(第3交差位置)と、前記第1位置から第5位置よりも遠い第6位置(第4交差位置)とがその第6位置が第5位置よりも第2経路に沿って第2保持部材に近くなるよう交差することで第2アーム14bの回りに糸状部材Lが巻きついたループを、予め容易に作ることができる。また、第2アーム14b自体にループ保持部材の機能を持たせることができて、結び目形成装置が簡単となる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、前記第3移動部(第2移動部材48b)は前記第2移動部(第1移動部材48a)である。このように、ループの形成と糸状部材Lの端の受け渡し後の結び目形成とに、同じ糸外し機構を用いることができるので、結び目形成装置10が簡単となる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、前記第4移動部(第1移動部材48a)は前記第1移動部(第1移動部材48a)である。このように、ループの形成と被結紮体の端の受け渡し後の結び目形成とに、同じ糸外し機構を用いることができるので、結び目形成装置10が簡単となる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第2移動部材48b(第1移動部)は、糸状部材Lを前記第1経路に沿って長手基材12(ベース部)から離れる方向に移動させるものである。このように、第1移動部材48b(第1移動部)が糸状部材Lを前記第1経路に沿って長手基材12(ベース部)から離れる方向に移動させることで、前記ループを移動させて前記第1位置を相対的にループに通過させることができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第1移動部材48a(第2移動部)は、糸状部材Lを前記第2経路に沿って長手基材12(ベース部)から離れる方向に移動させるものである。これにより、第1移動部材48a(第2移動部)が糸状部材Lを前記第2経路に沿って前記ベース部から離れる方向に移動させることで、前記ループを移動させて第2位置を相対的にループに通過させることができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第1位置は硬性で鋭利な形状を有する針52(針状部材)を介して第1アーム14aに設けられた第1保持部材及び第2アーム14bに設けられた第2保持部材に交互に保持される。これにより、針52(針状部材)が糸状部材Lの端に着いていれば、前記第1位置が第1アーム14aに設けられた第1保持部材および第2アーム14bに設けられた第2保持部材の両方に接する状態(第3姿勢)を介した糸状部材Lの端の受け渡し時に、第1アーム14aおよび第2アーム14b間に対象物である生体組織Tを挟んだ状態でその生体組織T(対象物)に針52(針状部材)を貫通させることで、第1位置を受け渡すことができ、縫合、結紮、締結の3つの機能を持った結び目形成装置10を提供することができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、糸状部材Lの第4位置を支持するために第1アーム14aおよび第2アーム14bの背面に設けられた第3移動部材50aおよび第4移動部材50b(ガイド部材)を備え、第3移動部材50aおよび第4移動部材50b(ガイド部材)は、糸状部材Lを前記第1経路に沿って長手基材12(ベース部)から離れる方向に移動させることができ、前記ガイド部材は、糸状部材Lの第4位置を、長手基材12(ベース部)から第1の距離以上離れた位置で、前記第4位置の移動を抑えて支持するものである。これにより、結び目を締める操作を行なうとき、第3移動部材50a或いは第4移動部材50b(ガイド部材)が第1アーム14a或いは第2アーム14bの先端に近いほうが、第1アーム14aに設けられた第1保持部材、生体組織T(結紮対象物)に形成された結び目、第2アーム14bに設けられた第2保持部材の3者が一直線に並んだ状態に、すなわち結び目を挟んで180度に近い角度で糸状部材Lを引くことができる。このようにすることで、生体組織T(対象物)を確実に締めつけて結び目を完成させることができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第3移動部材50aおよび第4移動部材50b(ガイド部材)は、糸状部材L体を前記第1経路に沿って長手基材12(ベース部)に近づく方向に移動させることができ、第3移動部材50aおよび第4移動部材50b(ガイド部材)は、被結紮体の第4位置を、前記ベース部から第1の距離より長い第2の距離以下離れた位置で、前記第4位置の移動を抑えて支持するものである。これにより、第1アーム14aに設けられた第1保持部材、生体組織T(結紮対象物)に形成された結び目、第2アーム14bに設けられた第2保持部材の3者が一直線に並んだ状態被結紮体を引いて結び目を締める操作を行なうとき、第1アーム14aおよび第2アーム14b間の距離を短くでき、結び目形成装置10がコンパクトとなる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第1位置は、硬性で鋭利な形状を有する針52(針状部材)を介して第1アーム14aに設けられた第1保持部材及び第2アーム14bに設けられた第2保持部材に交互に保持され、針52は、第1保持部材に保持される第1端と前記第2保持部材に保持される第2端の両方が鋭利な形状になっている。これにより、第1アーム14aおよび第2アーム14b間で往復するどちらの向きの動作時にも、針52を生体組織Tに貫通させることができるので、複数の針数の縫合を行なったり、縫合−結紮−縫合のような順で作業を行なうなど、用途に応じた使い方を実行することができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、針52(針状部材)は、第1アーム14aに設けられた第1保持部材に保持される第1端と第2アーム14bに設けられた第2保持部材に保持される第2端のそれぞれに係合溝53、54(くびれ形状)を有し、第1保持部材及び前記第2保持部材は、係合溝53、54(くびれ形状)に選択的に挿入されるロックプレート40a、40b(ロック部材)を介して針52を保持する。これにより、第1アーム14aに設けられた第1保持部材および第2アーム14bに設けられた第2保持部材において、針状部材が確実に保持される。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、前記ガイド部材(第3移動部材50aおよび第4移動部材50b)としては、第2アーム14bの第2保持部材よりも、長手基材12(ベース部)から遠い側に第4移動部材50b(第1ガイド部材)に位置するように設けられる。これにより、糸状部材Lの第4位置を支持して糸状部材Lを前記第1経路に沿って長手基材12から離れる方向に移動させる第4移動部材50b(第1ガイド部材)が、糸状部材Lの第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材よりも基材12から遠い側に設けられるので、糸状部材Lを前記第1経路に沿って長手基材12から離れる方向に容易に移動させることができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、第1ガイド部材は、前記第4移動部材50bを兼ねるものである。これにより、糸状部材Lの第4位置を支持する第1ガイド部材が、第1アーム14a(第2ループ保持部材)が保持する糸状部材Lのループと第2アーム14bに設けられた第2保持部材が保持する第2位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部材としても兼用されるので、結び目形成装置10が簡単且つ小型となる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、ガイド部材として、第1アーム14aに設けられた第1保持部材より、長手基材12(ベース部)から遠い側に第3移動部材50a(第2ガイド部材)が設けられる。これにより、糸状部材Lの第4位置を支持して糸状部材Lを前記第1経路に沿って長手基材12(ベース部)から離れる方向に移動させる第3移動部材50a(第2ガイド部材)が、糸状部材Lの第1位置を脱着可能に保持する第1アーム14aに設けられた第1保持部材よりも長手基材12から遠い側に設けられるので、糸状部材Lを前記第1経路に沿って長手基材12から離れる方向に容易に移動させることができる。
また、本実施例の結び目形成装置10によれば、(第2ガイド部材は、第3移動部材50a(第1移動部材))を兼ねるものである。これにより、糸状部材Lの第4位置を支持する第2移動部材50a(第1ガイド部材)が、第1アーム14a(第2ループ保持部材)が保持する糸状部材Lのループと第1アーム14a(第2保持部材)が保持する第2位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部材としても兼用されるので、結び目形成装置10が簡単且つ小型となる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において、実施例相互に共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図23は、本発明の他の実施例における結び目形成装置110の第1アーム114aおよび第2アーム114bが閉じられた状態を示す正面図である。図24は、結び目形成装置110の第1アーム114aおよび第2アーム114bが閉じられた状態を示す側面図である。図25は、図23のXXV−XXV視断面図である。図26は図24のXXVI−XXVI視断面図である。図27は図23の結び目形成装置100の構成を分解して説明する分解斜視図である。図23から図26では、回転操作部材16を取り除いて示されている。
本実施例の結び目形成装置110は、第1アーム114aの背面にその長手方向に移動可能に設けられた第1移動部材148aおよび第5移動部材150aと、第2アーム114bの背面にその長手方向に移動可能に設けられた第2移動部材148bおよび第6移動部材150bとが、前述の結び目形成装置10において第1アーム114aの背面にその長手方向に移動可能に設けられた第1移動部材48aおよび第2移動部材50aと、第2アーム114bの背面にその長手方向に移動可能に設けられた第2移動部材48bおよび第4移動部材50bと相違しているが、その他は結び目形成装置10と同様に構成されている。第1移動部材148aおよび第5移動部材150a、或いは第2移動部材148bおよび第6移動部材150bが、結び目の引き締め時に糸状部材Lの結び目の両側を180度近くに開くように案内するガイド部材として機能している。
結び目形成装置110において、第1アーム114aおよびその背面に長手方向に移動可能に設けられた第1移動部材148aおよび第5移動部材150aと、第2アーム114bおよびその背面に長手方向に移動可能に設けられた第2移動部材148bおよび第6移動部材150bとは、互いに同様に構成されているので、第1アーム114aおよびその背面に設けられた第1移動部材148aおよび第5移動部材150aについては末尾にaが付された数字符号を用いて説明し、第2アーム114bについては末尾にbが付された同じ数字符号を付して説明を省略する。
図28および図29は、結び目形成装置110の第1アーム114aの開状態および閉状態を示している。図30および図31は、第1アーム114aの閉状態において、第1アーム114aが針52を解放した状態および針52をロックした状態を、ガイドカバー38aを取り外して示す斜視図である。図32は、結び目形成装置10の第1アーム114aの背面と、その第1アーム114aの背面に沿って移動させられる第1移動部材148aおよび第5移動部材150aの構成を拡大して説明する斜視図である。本実施例では、第1移動部材148aおよび第5移動部材150aのどちらも請求項における第1移動部材に対応し、第2移動部材148bおよび第6移動部材150bがどちらも第2移動部材に対応している。
図32に示すように、第1アーム114aのアーム本体36aの背面には、第1移動部材148aおよび第5移動部材150aを案内する第1ガイド溝62aおよび第2ガイド溝64aが第1アーム114aの長手方向に平行に形成されている。第1移動部材148aは、第1可撓性連結板88aの先端に連結された首部162aと、首部162aの先端部が第1アーム114a側に鉤状に曲げられた鉤部164aとを備えている。鉤部164aには、第1アーム114a先端側へ向かうに伴い第1アーム114aから離隔するように傾斜して第1アーム114aに巻きついた糸状部材Lを基端側から受けて第2アーム114b側へ案内する傾斜案内面166aと、傾斜受面166aと同様の傾斜を有して糸状部材Lを保持する糸保持用切欠き168aとが形成されている。第5移動部材150aは、同様に、第1可撓性連結板88aの先端に連結された首部172aと、首部162aの先端部が第1アーム114a側に鉤状に曲げられた鉤部174aとを備えている。鉤部174aには、第1アーム114a先端側へ向かうに伴い第1アーム114aから離隔するように傾斜して第1アーム114aに巻きついた糸状部材Lを基端側から受けて第2アーム114b側へ案内する傾斜案内面176aと、傾斜案内面176aと同様の傾斜を有して糸状部材Lを保持する糸保持用切欠き178aとが形成されている。第1ガイド溝62aにより案内される第1移動部材148aの鉤部164aの先端は第1ガイド溝62a内に嵌め入れられており、糸保持用切欠き168a内の糸状部材Lは第1移動部材148aが第1アーム114aの先端に移動しない限り保持されるようになっている。また、同様に、第2ガイド溝64aにより案内される第5移動部材150aの鉤部174aの先端は第2ガイド溝64a内に嵌め入れられており、糸保持用切欠き178a内の糸状部材Lは第5移動部150aが第1アーム114aの先端に移動しない限り保持されるようになっている。また、第1移動部材148aの首部162aは、第5移動部材150aの首部172aよりも長く形成されているため、第1アーム114aに保持されているときの糸保持用切欠き168a内の糸状部材Lは常に糸保持用切欠き178a内の糸状部材Lよりも第1アーム114aの先端側に位置している。
図34は、結び目形成装置110に設けられた回転操作部材16の回転操作角度と、その回転操作部材16の回転操作によって動作する第1アーム114aおよび第2アーム114bの開閉動作、針52のロックおよび解放動作との関係を説明するチャートである。図12のチャートと同様に、図34の横軸は、図1の向きから見て右回りに回転操作部材16を回転させた角度を示している。チャートの横軸の原点から図6は約135度、図7は約45度回転した位置の図示となっている。この回転操作部材16の回転操作は、手動操作でもよいし、モータ駆動で回転操作部材16を回転操作する遠隔操作でもよい。
以上のように構成された結び目形成装置110において、回転操作部材16を回転操作することにより、図34に示すように、第1アーム114aおよび第2アーム114b間の開閉操作および針52の受け渡し操作が行なわれる。また、それらの操作に関連して、外筒26の操作による第1アーム114aおよび第2アーム114bに対する糸状部材Lの巻き付け操作、直線操作部材18a、20aおよび直線操作部材18b、20bのいずれかの手動操作による糸外し操作が行なわれる。これにより、糸状部材Lの結び目が半自動的に形成される。本実施例の結び目形成装置10の動作を、図35、図36、図37を用いて具体的に説明する。
図35の(1)〜(5)は1段目の結び目を形成する動作を示している。図35の(1)は、結び目形成装置110による結び目形成初期状態を示している。本実施例の結び目形成装置110は、たとえば図35の(1)に示すように、糸状部材Lが第1アーム114aおよび第2アーム114bに予め巻き付けられた結び目初期状態で、工場から出荷され、或いはユーザに提供される。或いは、結び目形成装置110の長手基材12から先端側部分が着脱可能に構成されて、図35の(1)に示す状態で、出荷され或いは提供されてもよい。この初期状態では、回転操作部材16の操作角度がたとえば45度から135度付近までの区間内の第1アーム114aおよび第2アーム114bが開かれている状態において、第1移動部材148aおよび第5移動部材150aが第1アーム114aの基端部側に位置させられ、第2移動部材148bおよび第6移動部材150bが第2アーム114bの基端部側に位置させられている。また、第1アーム114aの第1針ロック機構24aに針52が固定されており、その針52に一端が固定された糸状部材Lが外筒26の糸案内穴28に通されている。また、この初期状態では、一対の第1アーム114aおよび第2アーム114bにおいて、糸状部材Lの2つのループがそれぞれ予め形成されている。第1アーム114aにロックされた針52から外筒26の糸案内穴28までの間の糸状部材Lが、第2アーム114bに巻きついて第1移動部材148bにより保持される第1のループR1と、それに続いて第1アーム114aに巻きついて第1移動部材148aにより保持される第2のループR2と、それに続いて第2アーム114bに巻きついて第6移動部材150bにより保持される第3のループR3と、それに続いて第1アーム114aに巻きついて第6移動部材150bにより保持される第4のループR4とを形成している。
次いで、図35の(2)に示すように、回転操作部材16がたとえば135度を超える程度に回転操作されることで、生体組織Tを挟むようにして第1アーム114aおよび第2アーム114bが閉じられ、第1アーム114aの第1針ロック機構24aに一端がロックされていた針52の他端が生体組織Tを通して第2アーム114bの第2針ロック機構24bに受け入れられてそこでロックされるとともに、第1針ロック機構24aにロックされていた針52の一端が解放(アンロック)される。次いで、回転操作部材16の操作角度がたとえば225度付近を超えるまで操作されることで第1アーム114aおよび第2アーム114bが開かれる。図35の(3)はこの状態を示す。次に、図23の(4)に示すように、直線操作部材18bが操作されることで、第2アーム114bの第2移動部材148bが第2アーム114bの基端位置から先端位置へ移動させられて、第1のループR1が第2アーム114bの先端から外される。続いて、図35の(5)に示すように、第2アーム114bの第2移動部材148bが第2アーム114bの先端位置から基端位置へ戻されるとともに、第1移動部材148aが第1アーム114aの基端位置から糸保持用切欠き168aが第1アーム114aの先端で開かない位置まで先端側へ移動させられ、この状態で、糸状部材Lの外筒26の糸案内穴28を回転操作部材16側へ通過した部分である第7位置が引っ張られることで、結び目が締められる。この結び目は図18に示す単結紮M1である。
図36の(6)〜(9)は2段目の結び目を形成する動作を示している。1段目の結び目形成に続いて、図36の(6)に示すように、回転操作部材15がたとえば315度を超える程度に回転操作されることで、生体組織Tを挟まないようにして第1アーム114aおよび第2アーム114bが閉じられ、第2アーム114bでロックされていた針52がアンロックされ且つ第1アーム114a側でロックされることで受け渡される。次に、図36の(7)に示すように、回転操作部材16がたとえば405度を超える程度に回転操作されることで、第1アーム114aおよび第2アーム114bが開かれる。ついで、図36の(8)に示すように、直線操作部材18aが操作されることで、第1アーム114aの第1移動部材148aが第1アーム114aの先端位置へ移動させられて、第2のループR2が第1アーム114aの先端から外される。これにより、糸状部材Lの第1位置が、2段目の結び目を形成するためのループを、そのループの交差点である糸状部材Lの第1位置と第4位置との間の第5位置(第3交差位置)、および第1位置から前記第5位置よりも遠い第6位置(第4交差位置)のうち、第6位置側から第5位置側へ通過させられる。上記2段目の結び目を形成するためのループは、第2アーム114bに設けられた第2保持部材から第2アーム114bおよび第1アーム114a(装置本体)に沿って糸状部材Lの第4位置に至る第2経路まわりに巻かれている。また、上記2段目の結び目を形成するためのループは、糸状部材Lの第1位置と第4位置の間の第5位置と、第1位置から第5位置よりも遠い第6位置とが前記第6位置が第5位置よりも第2経路に沿って第2アーム114bに設けられた第2保持部材に近くなるよう交差していることになる。そして、図36の(9)に示すように、第2移動部材148bが第2アーム114bの基端位置から糸保持用切欠き168bが第2アーム114bの先端で開かない位置まで先端側へ移動させられて糸状部材Lの第4位置の外れが防止され、この状態で、糸状部材Lの外筒26の糸案内穴28を回転操作部材16側へ通過した部分である第7位置が引っ張られることで、結び目が締められる。この結び目は所謂男結びと称される図21に示す2段結紮M4である。
図37の(10)〜(13)は3段目の結び目を形成する動作を示している。図37の(10)に示すように、回転操作部材16がたとえば45度を超える程度に回転操作されることで、生体組織Tを挟まないようにして第1アーム114aおよび第2アーム114bが閉じられ、第1アーム114aの第1針ロック機構24aに一端がロックされていた針52の他端が生体組織Tを通して第2アーム114bの第2針ロック機構24bに受け入れられてそこでロックされるとともに、第1針ロック機構24aにロックされていた針52の一端が解放(アンロック)される。次いで、図37の(11)に示すように、回転操作部材16がたとえば585度を超える程度に回転操作されることで、第1アーム114aおよび第2アーム114bが開かれる。ついで、図37の(12)に示すように、直線操作部材20bが操作されることで、第2アーム114bの第6移動部材150bが第2アーム114aの先端位置へ移動させられて、第3のループR3が第2アーム114aの先端から外される。そして、図37の(13)に示すように、第5移動部材150aが第1アーム114aの基端位置から糸保持用切欠き168aが第1アーム114aの先端で開かない位置まで先端側へ移動させられ、この状態で、糸状部材Lの外筒26の糸案内穴28を回転操作部材16側へ通過した部分が引っ張られることで、3段目の結紮が形成される。4段目の結紮についても3段目の操作を左右入れ替えて行いループR4を移動させることで同様に形成できる。本実施例では4段分のループを予め保持している形態を示したが、予め保持するループおよび移動部材の数を増減させても同様の原理により所望の段数の結び目を形成する装置を構成することができる。
ここで、図38の(1)に示すように、第2のループR2の第1アーム114aに対する巻き付け方向をたとえば図35の(1)の巻き付け方向に対して逆まわりとすれば、図36の(9)において得られる2段結紮として、図20に示す所謂女結びM3が得られる。また、図35の(1)において第2アーム114bに巻かれる第1のループR1を二重巻きとすれば、図35の(5)において得られる1段結紮として、図19に示す所謂二重結紮M2が得られる。
本実施例の結び目形成装置110によれば、前述の実施例の結び目形成装置10と同様の効果が得られるのに加えて、第2アーム114b(第1ループ保持部材)は、予め形成されたループを保持している。このように、第2アーム114b(第1ループ保持部材)予めループを保持しているので、現場においてループを形成するための手間が不要となるとともに、ループを形成する機構も不要となって結び目形成装置10が簡単となる。
また、本実施例の結び目形成装置110によれば、第1アーム114a(第2ループ保持部材)は、予め形成されたループを保持している。このように、第1アーム114a(第2ループ保持部材)は予めループを保持しているので、現場においてループを形成するための手間が不要となるとともに、ループを形成する機構も不要となって結び目形成装置110が簡単となる。
図39は本発明の他の実施例における結び目形成装置210を表す図である。結び目形成装置110では一つのループに対して一つのガイド部材が設けられていたが、本実施例では一つのループに対し2つのガイド部材が設けられている。すなわち結び目形成装置210のうち糸状部材L以外の機械的構成は結び目形成装置110と本質的に同様の構成であるが、第1移動部材148aと第7移動部材148cがいずれもR2を保持するよう、予め糸状部材Lが巻きつけられている。図39では、第1移動部材148aと第7移動部材148cとが第1アーム114aの基端位置から糸保持用切欠き168aが第1アーム114aの先端で開かない位置まで先端側へ移動させられたのち、第7移動部材148cを第1アーム114aの基端部側に移動させた状態を示している。これにより、ループR2の途中から引っ張られて結び目が締められる。この操作を図35の(5)に示す結び目の引き締めに替えて行う。ループR3についても第2移動部材148bと第8移動部材148dがいずれもR3を保持するように予め糸状部材が巻きつけられていれば図37の(13)に示す結び目の引き締めに替えて、第8移動部材148dを第2アーム114bの基端側に移動させることで結び目を締めることができる。その他の部分の構成とこの操作以外の操作については実施例2の結び目形成装置110と同様であるので説明を省略する。このように構成すると、結び目に近い位置の糸状部材Lを直接引くことができるため、結び目形成装置10や結び目形成装置110のように糸状部材Lの第7位置を引っ張る場合よりも、他のループや糸案内穴28で発生する摩擦力の影響を受けない分、軽い力で確実に結び目を締めることができる。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例の糸状部材Lは、好適には、植物性或いは動物性の天然繊維から撚られた天然糸、合成繊維の単線或いは撚り線から成る合成樹脂糸、金属製の単線或いは撚り線から成る金属糸、天然繊維および合成繊維から成る複合糸などの、結紮可能な前記被結紮体が用いられる。
また、前述の実施例の針52は、金属、合成樹脂、天然材料などから成り、十分に硬い材質から成る針状部材であれば差し支えない。また、糸端を針52の切欠きにロック部材を挿入することで把持する構成を示したが、切欠きを用いず直接把持する構成でもよく、またこの場合は糸状部材Lの端部に針52を設けず、直接に糸状部材Lを把持しても構わない。糸状部材Lの端部に糊状の材質を浸透固化させるなどして部分的に強度を変化させてもよい。
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:結び目形成装置
12:長手基材 (ベース部)
12a、12b:部分円筒部材
14a:第1アーム(装置本体、第2ループ保持部材)
14b:第2アーム(装置本体、第1ループ保持部材)
16:回転操作部材 (操作部)
18a、18b、20a、20b:直線操作部材(操作部)
22:操作力伝達機構
24a:第1針ロック機構(針切替機構、切替機構)
24b:第2針ロック機構(針切替機構、切替換機構)
26:外筒(第1ループ形成部材、第2ループ形成部材)
28:糸案内穴
30a、30b:支持穴
32a、32b:突軸
34a、34b:開閉連結アーム
36a、36b:アーム本体
38a、38b:ガイドカバー
40a、40b:ロックプレート(ロック部材)
42a、42b:T字状のバー支持部
44a、44b:係合凹部
46a、46b:ロック操作バー
48a:第1移動部材(第2ループ形成部材、第2移動部、第3移動部)
48b:第2移動部材(第1ループ形成部材、第1移動部、第4移動部)
50a:第3移動部材(第2ガイド部材)
50b:第4移動部材(第1ガイド部材)
52:針 (針状部材)
53、54:係合溝(くびれ形状)
55:貫通穴
58a:貫通穴
60a:係合穴
62a、62b:第1ガイド溝
64a、64b:第2ガイド溝
66a、66b:傾斜受面
68a、68b:糸受面
70a、70b:先端傾斜面
72a、72b:掛止面
74:アーム開閉カム溝
76:針ロックカム溝76
78:筒状溝カム82a:第1開閉操作力伝達リンク
82b:第2開閉操作力伝達リンク
84a、84b:カム係合部
85a、85b:押上部
86a:第1プッシュロッド
87a、87b:カム係合部
86b:第2プッシュロッド
88a、88b:第1可撓性連結板
90a、90b:第2可撓性連結板
92:受け部材
92a、92b:部分受け部材
94a、94b:ガイド穴
96a、96b:ガイド穴
98a、98b:案内切欠き
110:結び目形成装置
114a:第1アーム
114b:第2アーム
148a:第1移動部材
148b:第2移動部材
150a:第5移動部材
150b:第6移動部材
162a:第1移動部材の首部
162b:第5移動部材の首部
164a:第1移動部材の鉤部
164b:第5移動部材の鉤部
166a、166b:鉤部の傾斜案内面
168a、168b:鉤部の糸受用切欠き
172a:第5移動部材の首部
172b:第6移動部材の首部
174a:第5移動部材の鉤部
174b:第6移動部材の鉤部
176a、176b:鉤部の傾斜案内面
178a、178b:鉤部の糸保持用切欠き
T:生体組織(対象物)
L:糸状部材(被結紮体)
A:第2位置(第1交差位置)
B:第3位置(第2交差位置)
M1:単結紮(結び目)
M2:二重結紮(結び目)
M3:女結び(結び目)
M4:男結び(結び目)
M5:外科結紮(結び目)
C1:長手基材の軸心線
C2:第1アームの回動中心である支持穴の軸心線
C3:第2アームの回動中心である支持穴の軸心線

Claims (31)

  1. 長尺状のベース部と、
    前記ベース部に設けられた第1アームと、
    前記ベース部に設けられた第2アームと、
    前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、
    前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材とで、第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、
    前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記ベース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、
    前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、
    前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、
    前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部と
    を、備え
    前記操作部は、
    前記第1アームおよび第2アームを相対的に接近させる第1移動動作と、
    前記被結紮体の第1位置を、前記第2保持部材による保持から、前記第1保持部材により保持する状態へ切り換える切替動作と、
    前記第1アームおよび第2アームを相対的に接近させた状態から、前記第1アームおよび第2アームを相対的に離間させ第2移動動作と
    前記被結紮体のループを、前記第1経路に沿って、前記第2保持部材に近くなる方向へ前記第1移動部により移動させるループ移動動作と
    を、実行することを特徴とする結び目形成装置。
  2. 長尺状のベース部と、
    前記ベース部に設けられた第1アームと、
    前記ベース部に設けられた第2アームと、
    前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、
    前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材とで、第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、
    前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記ベース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、
    前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、
    前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、
    前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部と
    を、備え、
    前記第2アームは、前記第1アームに対して前記ベース部の長尺方向と交差する向きに相対的に接離動作可能であり、
    前記操作部は、さらに、前記第1アームと第2アームとを接離可能に操作する、
    ことを特徴とする結び目形成装置。
  3. 前記操作部は、
    前記第1アームおよび第2アームを相対的に接近させる第1移動動作と、
    前記被結紮体の第1位置を、前記第2保持部材による保持から、前記第1保持部材により保持する状態へ切り換える切替動作と、
    前記第1アームおよび第2アームを相対的に接近させた状態から、前記第1アームおよび第2アームを相対的に離間させ第2移動動作と
    前記被結紮体のループを、前記第1経路に沿って、前記第2保持部材に近くなる方向へ前記第1移動部により移動させるループ移動動作と
    を、実行することを特徴とする請求項2に記載の結び目形成装置。
  4. 長尺状のベース部と、
    前記ベース部に設けられた第1アームと、
    前記ベース部に設けられた第2アームと、
    前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、
    前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材とで、第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、
    前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記ベース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、
    前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、
    前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、
    前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部と
    を、備え、
    前記第2保持部材から、前記装置本体に沿って前記被結紮体の第4位置に至る第2経路まわりに前記被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第2位置の間の第5位置と、前記第1位置から前記第5位置よりも遠い第6位置とが前記第6位置が前記第5位置よりも前記第2経路に沿って前記第2保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第2ループ形成部材と、
    前記第2ループ形成部材が形成したループを保持する第2ループ保持部材と、
    前記第2ループ保持部材が保持する被結紮体のループと前記第2保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部とを、さらに有し、
    前記操作部は、さらに、前記第2移動部を操作する
    ことを特徴とする結び目形成装置。
  5. 前記操作部は、
    前記被結紮体の第1位置が前記第1保持部材により保持され且つ前記第2保持部材から離間した状態において前記第1位置に最も近いループを前記第2ループ保持部材に保持した状態から、前記第1位置が前記第1保持部材および第2保持部材の両方に接する状態を経て前記第1位置が前記第2保持部材に保持されて前記第1保持部材から離間した状態に姿勢を切り替えて前記第2移動部を動作させることにより結び目を形成する
    ことを特徴とする請求項4に記載の結び目形成装置。
  6. 前記第1ループ形成部材が形成するループと、前記第2ループ形成部材が形成するループとは、前記ベース部から前記装置本体を通り前記第2保持部材、前記第1保持部材を経て、前記装置本体を通って前記ベース部に至る第3経路まわりの巻きつけ方向が逆向きのループである
    ことを特徴とする請求項4に記載の結び目形成装置。
  7. 前記第1ループ形成部材が形成するループと、前記第2ループ形成部材が形成するループとは、前記ベース部から前記装置本体を通り前記第2保持部材、前記第1保持部材を経て、前記装置本体を通って前記ベース部に至る第3経路まわりの巻きつけ方向が同じ向きのループである
    ことを特徴とする請求項4に記載の結び目形成装置。
  8. 前記第1ループ保持部材は前記第1経路まわりに1周巻かれたループを保持するものである
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の結び目形成装置。
  9. 前記第1ループ保持部材は前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持するものである
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1に記載の結び目形成装置。
  10. 前記第2ループ保持部材は前記第2経路まわりに2周巻かれたループを保持するものであり、前記第1ループ保持部材は前記第1経路まわりに1周巻かれたループを保持するものである
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の結び目形成装置。
  11. 長尺状のベース部と、
    前記ベース部に設けられた第1アームと、
    前記ベース部に設けられた第2アームと、
    前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、
    前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材とで、第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、
    前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記ベース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、
    前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、
    前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、
    前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部と
    を、備え、
    前記第1ループ保持部材は、前記第1アームの前記第1経路に沿って前記ベース部と前記第1保持部材との間の部分に被結紮体を巻きつけることで保持するものであり、
    前記第1ループ形成部材は、
    前記第1アーム及び前記第2アームと、被結紮体の前記第1位置から前記第4位置よりも遠い端部である第7位置とを、前記ベース部の長尺方向軸まわりに被結紮体が巻きつくように相対的に回転させる回転部と、
    前記第2アームに巻きつけられた被結紮体と、前記第2保持部材とを、前記第2保持部材から前記装置本体に沿って前記被結紮体の第4位置に至る第2経路に沿って相対的に移動させる第3移動部と
    を、有することを特徴とする結び目形成装置。
  12. 前記第2ループ保持部材は、前記第2アームの前記第2経路に沿って前記ベース部と前記第2保持部材との間の部分に被結紮体を巻きつけることで保持するものであり、
    前記第2ループ形成部材は、
    前記第1アーム及び前記第2アームと、前記被結紮体の前記第1位置から前記第4位置よりも遠い端部である第7位置とを、前記ベース部の長尺方向軸まわりに被結紮体が巻きつくように相対的に回転させる回転部と、
    前記第1アームに巻きつけられた被結紮体と、前記第1保持部材とを前記第1経路に沿って相対的に移動させる第4移動部と
    を、有することを特徴とする請求項4、5、6、7、10のいずれか1に記載の結び目形成装置。
  13. 前記第2保持部材から、前記第2経路まわりに前記被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第2位置の間の第5位置と、前記第1位置から前記第5位置よりも遠い第6位置とが前記第6位置が前記第5位置よりも前記第2経路に沿って前記第2保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第2ループ形成部材と、
    前記第2ループ形成部材が形成したループを保持する第2ループ保持部材と、
    前記第2ループ保持部材が保持する被結紮体のループと前記第2保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部とを、さらに有し、
    前記操作部は、さらに、前記第2移動部を操作し、
    前記第3移動部は前記第2移動部である
    ことを特徴とする請求項11に記載の結び目形成装置。
  14. 前記第4移動部は前記第1移動部である
    ことを特徴とする請求項12に記載の結び目形成装置。
  15. 長尺状のベース部と、
    前記ベース部に設けられた第1アームと、
    前記ベース部に設けられた第2アームと、
    前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、
    前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材とで、第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、
    前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記ベース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、
    前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、
    前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、
    前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部と
    を、備え、
    前記第1ループ保持部材は、前記第1アームの前記第1経路に沿って前記ベース部と前記第1保持部材との間の部分に被結紮体を巻きつけることで保持するものであり、
    前記第1ループ保持部材は、
    前記第1アーム及び前記第2アームと、被結紮体の前記第1位置から前記第4位置よりも遠い端部である第7位置とを、前記ベース部の長尺方向軸まわりに被結紮体が巻きつくように相対的に回転させる第1回転部材と、
    前記第1ループ保持部材を、前記第1保持部材と前記第2保持部材を結ぶ方向の軸まわりに整数回回転させる第2回転部材と
    を、有することを特徴とする結び目形成装置。
  16. 前記第2ループ保持部材は、前記第2アームの前記第2経路に沿って前記ベース部と前記第1保持部材との間の部分に被結紮体を巻きつけることで保持するものであり、
    前記第2ループ保持部材は、
    前記第1アーム及び前記第2アームと、被結紮体の前記第1位置から前記第4位置よりも遠い端部である第7位置とを、前記ベース部の長尺方向軸まわりに被結紮体が巻きつくように相対的に回転させる第1回転部材と、
    前記第2ループ保持部材を、前記第1保持部材と前記第2保持部材を結ぶ方向の軸まわりに整数回回転させる第3回転部材と
    を、有することを特徴とする請求項4、5、6、7、10、12、13、14のいずれか1に記載の結び目形成装置。
  17. 長尺状のベース部と、
    前記ベース部に設けられた第1アームと、
    前記ベース部に設けられた第2アームと、
    前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、
    前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材とで、第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、
    前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記ベース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、
    前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、
    前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、
    前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部と
    を、備え、
    前記第1移動部は、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部から離れる方向に移動させるものである
    ことを特徴とする結び目形成装置。
  18. 前記第1移動部は、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部から離れる方向に移動させるものであり、
    前記第2移動部は、被結紮体を前記第2経路に沿って前記ベース部から離れる方向に移動させるものである
    ことを特徴とする請求項4、5、6、7、10、12、13、14、16のいずれか1に記載の結び目形成装置。
  19. 前記第1位置は硬性で鋭利な形状を有する針状部材を介して前記第1保持部材及び前記2保持部材に保持される
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1に記載の結び目形成装置。
  20. 前記第1アーム及び前記第2アームは前記ベース部の長尺方向軸の回転に関して前記ベース部に固定されており、
    前記第1回転部材は前記ベース部の周囲を回転する
    ことを特徴とする請求項15または16に記載の結び目形成装置。
  21. 前記第1回転部材は前記ベース部の長尺方向軸の回転に関して前記ベース部に固定されており、
    前記第1アーム及び前記第2アームは前記ベース部の長尺方向軸まわりを回転する
    ことを特徴とする請求項15または16に記載の結び目形成装置。
  22. 前記被結紮体の前記第1アームに接する位置である第8位置を支持するガイド部材を備え、
    前記ガイド部材は、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部に近づく方向に移動させることができ、
    前記操作部は、結び目を形成した後の前記ガイド部材の位置がループを形成するときの前記ガイド部材の位置よりも前記ベース部から離れた位置にあるように前記ガイド部材を動作させる
    ことを特徴とする請求項21に記載の結び目形成装置。
  23. 長尺状のベース部と、
    前記ベース部に設けられた第1アームと、
    前記ベース部に設けられた第2アームと、
    前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、
    前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材とで、第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、
    前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記ベース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、
    前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、
    前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、
    前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部と
    を、備え、
    前記第1位置は硬性で鋭利な形状を有する針状部材を介して前記第1保持部材及び前記2保持部材に保持され、
    前記針状部材は前記第1保持部材に保持される第1端と前記第2保持部材に保持される第2端の両方が鋭利な形状になっている
    ことを特徴とする結び目形成装置。
  24. 長尺状のベース部と、
    前記ベース部に設けられた第1アームと、
    前記ベース部に設けられた第2アームと、
    前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、
    前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材とで、第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、
    前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記ベース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、
    前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、
    前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、
    前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部と
    を、備え、
    前記第1位置は硬性で鋭利な形状を有する針状部材を介して前記第1保持部材及び前記第2保持部材に保持され、
    前記針状部材は前記第1保持部材に保持される第1端と前記第2保持部材に保持される第2端のそれぞれにくびれ形状を有し、
    前記第1保持部材及び前記第2保持部材は前記くびれ形状に選択的に挿入されるロック部材を介して前記針状部材を保持する
    ことを特徴とする結び目形成装置。
  25. 長尺状のベース部と、
    前記ベース部に設けられた第1アームと、
    前記ベース部に設けられた第2アームと、
    前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、
    前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材とで、第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、
    前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記ベース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、
    前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、
    前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、
    前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部と
    を、備え、
    前記第1ループ保持部材は前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持するものであり、
    前記第1ループ保持部材は、前記第1ループ形成部材を2回動作させて形成された前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持する
    ことを特徴とする結び目形成装置。
  26. 長尺状のベース部と、
    前記ベース部に設けられた第1アームと、
    前記ベース部に設けられた第2アームと、
    前記第1アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第1保持部材と、
    前記第2アームに設けられ、被結紮体の第1位置を脱着可能に保持する第2保持部材と、
    前記第1保持部材と前記第2保持部材とで、第1位置を脱着可能に切り替える切替機構と、
    前記第1保持部材から装置本体に沿って被結紮体の前記ベース部に接する位置である第4位置に至る第1経路まわりに被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第4位置の間の第2位置と前記第1位置から前記第2位置よりも遠い第3位置とが前記第3位置が前記第2位置よりも前記第1経路に沿って前記第1保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第1ループ形成部材と、
    前記第1ループ形成部材が形成したループを保持する第1ループ保持部材と、
    前記第1ループ保持部材が保持する前記被結紮体のループと前記第1保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第1経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第1移動部と、
    前記第1移動部および前記切替機構を操作する操作部と
    を、備え、
    前記第1ループ保持部材は前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持するものであり、
    前記第1ループ保持部材は、前記第1ループ形成部材の第1回転部材を2回転させて形成された前記第1経路まわりに2周巻かれたループを保持する
    ことを特徴とする結び目形成装置。
  27. 前記ガイド部材としては、前記第2アームの第2保持部材より、前記ベース部から遠い側に第1ガイド部材が設けられる、
    ことを特徴とする請求項22の結び目形成装置。
  28. 前記第2保持部材から、前記装置本体に沿って前記被結紮体の第4位置に至る第2経路まわりに前記被結紮体が巻かれてなり、前記被結紮体の前記第1位置と前記第2位置の間の第5位置と、前記第1位置から前記第5位置よりも遠い第6位置とが前記第6位置が前記第5位置よりも前記第2経路に沿って前記第2保持部材に近くなるよう交差するループを、形成する第2ループ形成部材と、
    前記第2ループ形成部材が形成したループを保持する第2ループ保持部材と、
    前記第2ループ保持部材が保持する被結紮体のループと前記第2保持部材が保持する第1位置とを相対的に移動させ、前記第2経路に沿ったループと第1位置との相対的な位置関係を入れ替える第2移動部とを、さらに有し、
    前記操作部は、さらに、前記第2移動部を操作し、
    前記ガイド部材は、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部に近づく方向に移動させることができ、
    前記操作部は、結び目を形成した後の前記ガイド部材の位置がループを形成するときの前記ガイド部材の位置よりも前記ベース部から離れた位置にあるように前記ガイド部材を動作させ、
    前記ガイド部材としては、前記第2アームの第2保持部材より、前記ベース部から遠い側に第1ガイド部材が設けられ、
    前記第1ガイド部材は、前記第2移動部を兼ねる
    ことを特徴とする請求項15の結び目形成装置。
  29. 前記ガイド部材としては、前記第2アームの第2保持部材より、前記ベース部から遠い側に第1ガイド部材が設けられる
    ことを特徴とする請求項22の結び目形成装置。
  30. 前記第2ガイド部材は、前記第1移動部を兼ねるものである
    ことを特徴とする請求項29の結び目形成装置。
  31. 前記被結紮体の前記第1アームに接する位置である第8位置を支持するガイド部材を備え、
    前記被結紮体の前記第1アームに接する位置である第8位置を支持するガイド部材を備え、
    前記ガイド部材は、被結紮体を前記第1経路に沿って前記ベース部に近づく方向に移動させることができ、
    前記操作部は、結び目を形成した後の前記ガイド部材の位置がループを形成するときの前記ガイド部材の位置よりも前記ベース部から離れた位置にあるように前記ガイド部材を動作させ、
    前記ガイド部材としては、前記第2アームの第2保持部材より、前記ベース部から遠い側に第1ガイド部材が設けられ、
    前記第1ガイド部材は、前記第2移動部を兼ねる
    ことを特徴とする請求項16の結び目形成装置。
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