JP6451030B2 - 成膜装置 - Google Patents

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Description

本発明はワークの表面に薄膜を均一に形成可能な成膜装置に関する。
基板を搬送しながら、薄膜を形成する成膜装置が知られている。例えば特許文献1のスパッタリング装置は、基板を載置したトレーを移動させながらスパッタすることにより基板に薄膜を形成するスパッタ装置を開示している。また、特許文献2のスパッタリング装置は、ドラムの側面に基板を配置し、ドラムを回転させながら基板上に薄膜を形成する。
特開2006−83404号公報 特開昭62−284076号公報
特許文献1及び2に開示されているスパッタリング装置はいずれも薄板状の基板の主面に薄膜を形成する成膜装置である。一方、薄膜を形成する対象(ワーク)は薄板状のものに限定されず、柱状、筒状、球形状等、様々な立体形状を有する。特許文献1及び2に開示されているスパッタリング装置は、このような立体形状のワークの表面に均一に薄膜を形成することはできない。
本発明は以上に鑑みてなされたものであり物体の表面に薄膜を均一に形成するための成膜装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の成膜装置は、
回転軸を中心に回転可能に支持され、処理対象のワークを前記回転軸上に保持する固定部を備え、外周面にN極とS極が交互に着磁された第1の回転体と
記第1の回転体を搭載するキャリアと、
前記キャリアを成膜室内で前記回転軸の伸びる方向に移動させる第の駆動部と、
外周面にN極とS極が交互に着磁され、前記第1の回転体の回転軸と平行な回転軸を中心に回転する第2の回転体であって、前記キャリアの移動方向に渡って伸びて前記成膜室内に固定された第2の回転体と、
前記第2の回転体を回転させ、磁力により前記第1の回転体を回転させて、前記固定部に保持されている前記ワークを自転させる第2の駆動部と、
前記ワークが前記第1の回転体により回転されるとともに前記キャリアの移動する方向に搬送される間に、前記ワークの表面に成膜処理を施す成膜処理部と、
を備える、ことを特徴とする。
例えば、前記第1の回転体と前記第2の回転体との間に配置され、外周面にN極とS極が交互に着磁された第3の回転体を、更に備え、前記第の駆動部により前記第2の回転体が回転されることにより、前記第3の回転体を介して前記第1の回転体が非接触で回転される、ように構成してもよい。
例えば、前記第の駆動部を制御することにより前記第1の回転体の回転速度を制御し、前記第の駆動部を制御することにより前記キャリアの移動方向と移動速度との少なくとも一方を制御する制御部を、更に備えるように構成してもよい。
前記制御部は、前記第1の駆動部を制御することにより前記キャリアの移動方向又は移動速度を制御する制御とは別に、前記第2の駆動部を制御することにより前記第2の回転体の回転速度を独立して制御する、ように構成してもよい。
例えば、前記成膜装置は、ターゲットを備え、前記制御部は、前記第の駆動部を制御することにより、前記成膜処理の間に、前記第1の回転体を少なくとも1回回転させることにより、前記ワークの外周面を前記ターゲットに対向させ、前記第の駆動部を制御することにより、前記成膜処理の間に、前記キャリアを少なくとも1往復移動させる、ように構成してもよい。
例えば、前記制御部は、前記成膜処理が施されるワーク別に処理手順を規定するレシピを記憶しており、前記ワークに対応するレシピに従って、前記第1の駆動部と前記第2の駆動部を制御する。
例えば、前記成膜処理部は、前記成膜室内における前記第1の回転体の移動方向に沿って複数配置される。
本発明によれば、立体的外形形状を有する物体の表面に薄膜を均一に形成することができる。
本発明の実施の形態1に係る成膜装置の、内部を透視した平面図である。 実施の形態1に係る成膜装置の内部を透視した正面図であり、図1のA−A’線での断面に相当する。 実施の形態1に係る成膜装置の内部を透視した斜視図である。 キャリアの構成を説明するための図であり、(a)は正面図、(b)は、図4(a)のC−C’線断面図、(c)は、底面図である。 駆動用着磁回転体から中間着磁回転体を介して従動着磁回転体に回転動力が伝達される様子を説明するための図であり、図1のB−B’線での断面に相当する。 コントローラに記憶されるレシピの一例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る成膜装置の平面図である。 実施の形態2に係る成膜装置の正面図である。 実施の形態2に係る成膜装置の内部を透視した斜視図である。 実施の形態2に係る成膜装置のキャリアの構成を説明するための図である。 実施の形態1及び2の変形例に係る成膜装置のキャリアの構成を説明するための図である。
本発明の実施形態に係る成膜装置と成膜方法を、スパッタリング装置とスパッタリング方法を例に図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
実施形態1に係る成膜装置1を図1〜図6を参照しながら説明する。
図1〜図3に示すように、実施の形態1に係る成膜装置1は、成膜処理を行う成膜室100と、処理対象のワーク10を搬入及び搬出するための仕込室200と、ワーク10を保持して成膜室100内を移動するキャリア300と、を備える。
なお、以下の説明では、理解を容易にするため、成膜室100の長手方向(奥行き方向)をX軸方向、幅方向をY軸方向、高さ方向をZ軸方向とするXYZ座標を設定し、適宜参照する。
成膜室100と仕込室200とは、それぞれほぼ直方体状に形成された真空槽から構成されており、仕切バルブ30を介して相互に接続されている。なお、図1〜図3では、成膜室100と仕込室200とを外形線のみ記載し、内部を透視した状態で示している。
成膜室100には、バルブ111が配置された排気路110の一端部が接続されている。排気路110の他端部は真空ポンプなどの排気手段(不図示)に接続されている。
成膜室100の一方の側壁部には、成膜原材料であるターゲットA131aとターゲットB131bをそれぞれ保持するスパッタカソード130a、130bが配置されている。実施の形態1では、ターゲットA131aとターゲットB131bに異種の金属材料を用いるものとするが、同種ターゲットや誘電体ターゲットを用いてもよく、材料は適宜選択すればよい。スパッタカソード130aと130bは、切替器(スイッチ)150を介して直流電源140の負極端子に接続されている。切替器150のスイッチングにより、スパッタカソード130a又は130bに負電圧が印加され、保持されているターゲットA131a又はターゲットB131bにも負電圧が印加される。
成膜室100には、アルゴンなどのスパッタガスを導入するガス導入路120の一端部が接続されている。ガス導入路120には、バルブ121が配置されている。
また、成膜室100には、他方の側壁部に沿って、駆動用着磁回転体160が配置されている。駆動用着磁回転体160は、図5に示すように、複数極に着磁されている。駆動用着磁回転体160は、X軸に沿って延びる回転軸を中心に回転可能に支持されている。駆動用着磁回転体160には、成膜室100の外部に配置されたモータ等の駆動部170から動力伝達機構171を介して回転力が伝達され、回転軸を中心として回転する。
一方、仕込室200は、ワーク10を搬入・搬出するための搬入扉40を備える。搬入扉40は、バルブなどから構成され、仕込室200を気密閉鎖可能である。また、仕込室200には、バルブ211が配置された排気路210の一端部が接続されている。排気路210の他端部は真空ポンプなどの排気手段(不図示)に接続されている。
成膜室100と仕込室200の内底面部には、X軸方向に複数の平歯車340が配列されている。
各平歯車340は、Y軸方向に延在する回転軸を中心に双方向に回転可能に支持されている。また、各平歯車340には、成膜室100及び仕込室200の外部に配置されたモータ等の駆動部341から、ギア列等の動力伝達機構342を介して回転力が伝達される。
キャリア300は、図4(a)〜(c)に示すように、その上面に、従動着磁回転体320と中間着磁回転体330とを備える。従動着磁回転体320と中間着磁回転体330とは、図示せぬ支持機構により、X軸方向に延在する回転軸を中心に回動可能に支持されている。従動着磁回転体320には、従動着磁回転体320の回転軸上にワーク10を固定するためのワーク固定部321を備える。ワーク10を固定・保持するための手段は任意である。例えば、ワーク10に存在する窪みあるいは穴に嵌合する嵌合部を配置してもよく、ワーク10を把持する把持部を配置してもよい。ワーク固定部321に固定されたワーク10は、従動着磁回転体320と同軸を自転軸として回転(自転)する。この自転軸は、X軸と平行であり、ターゲット131a、131bの表面ともほぼ並行である。
従動着磁回転体320と中間着磁回転体330とは、図5に示すように、周方向に、複数極に着磁されている。キャリア300が成膜室100に収容された状態では、駆動用着磁回転体160と中間着磁回転体330と従動着磁回転体320とは図5に示すように、互いに隣接して並び、駆動用着磁回転体160の回転が中間着磁回転体330を介して従動着磁回転体320を非接触で回転させ、それにより、ワーク10を回転させる。
駆動用着磁回転体160は、中間着磁回転体330及び従動着磁回転体320よりもX軸方向に長く形成されており、キャリア300が成膜室100内で移動しても、駆動用着磁回転体160と中間着磁回転体330とは、隣接した状態を維持する。従って、キャリア300の成膜室100内での位置にかかわらず、駆動用着磁回転体160を回転させることにより、ワーク10を回転させることが可能である。
図4(a)〜(c)に示すように、キャリア300の下面には、平歯車340と歯合するラック343と、4つの車輪350とが配置されている。車輪350は、キャリア300のラック343と平歯車340とが適切に歯合するように、その外径が設定されている。
図1に示すコントローラ20は、プロセッサ、メモリ等から構成され、メモリにこの成膜装置1の制御プログラムを記憶している。コントローラ20は、この制御プログラムに従って、成膜装置1全体を制御する。
より具体的に説明すると、コントローラ20は、図1に示す駆動部170を制御して、駆動用着磁回転体160を回転させ、これにより、中間着磁回転体330と従動着磁回転体320を順次回転させる。従動着磁回転体320の回転に伴い、ワーク固定部(支持部)321に固定(支持)されているワーク10が回転(自転)する。ワーク10が1回自転する間に、ワーク10の外面は少なくとも1回、ターゲットA131a又はターゲットB131b(堆積対象原子の飛来方向)に対向することになる。
また、コントローラ20は、図2に示す駆動部341を制御して、複数の平歯車340を順方向又は逆方向に同期して回転させる。平歯車340の回転により、平歯車340と歯合しているラック343がX軸方向に移動する。これにより、キャリア300が成膜室100及び仕込室200内、X軸方向に移動する。また、コントローラ20は、切替器150を制御し、スパッタカソード130a又は130bに負電圧を印加する。
コントローラ20は、バルブ121の開閉を制御し、成膜室100にスパッタガス(例えばアルゴンガス)を導入する。これにより、負電圧が印加されているターゲットA131a又はターゲットB131bに、スパッタ粒子が衝突し、ターゲットA131a又はターゲットB131bの原子が弾き飛ばされ、ワーク10に堆積する。
コントローラ20は、さらに、図示せぬ真空ポンプ及びバルブ111、211を制御し、成膜室100及び仕込室200の真空度を制御する。
また、コントローラ20は、仕切バルブ30を開くことで、成膜室100と仕込室200とを連通させて、キャリア300の通行を可能とし、仕切バルブ30を閉じることで、成膜室100と仕込室200を気密に分離する。
また、コントローラ20は、仕込室200の搬入扉40の開閉を制御する。
コントローラ20は、以上の個々の制御動作を組み合わせた、ワーク別の所定工程(レシピ)を記憶しており、このレシピに沿って全体を制御する。
本実施形態では、コントローラ20は、ワーク10の表面にA膜を成膜する際、ターゲットA131aの近傍でワーク10を+X軸方向と−X軸方向に交互に移動しつつ、ワーク10を回転させる。同様に、コントローラ20は、ワーク10の表面にB膜を成膜する際、ワーク10をターゲットB131bの近傍で+X軸方向と−X軸方向に交互に移動しつつ、ワーク10を回転させる。これにより、ムラの無い均一な多層膜をワーク10のほぼ全面に成膜することが可能となる。
このような制御を行うため、コントローラ20の記憶部には、図6に例示するように、ワーク別・ターゲット別に、成膜条件(成膜室100内の真空度(気圧)V、キャリア300の移動速度M、キャリア300の移動距離L、駆動用着磁回転体160の回転速度ω、成膜時間T等)が、予め登録されている。
なお、真空度(気圧)V、キャリア300の移動速度M、キャリア300の移動距離L、駆動用着磁回転体160の回転速度ω等は、ターゲットA131a又はターゲットB131bに対するキャリア300の相対位置に応じて変動するよう定義されてもよい。あるいは、成膜時間Tの間に変動するように定義されてもよい。例えば、ターゲットA131a又はターゲットB131bにワーク10が対面する位置で、回転速度ωを加速するように定義されてもよい。本実施形態により、パーティクルの発生を抑止しながら、成膜条件を自在に変更できるようになった。また、回転速度ωは、成膜時間Tの間にワーク10が少なくとも1回以上自転するように設定される(ワーク10の全外周面に成膜する場合等)。ただし、ワークの片面のみに成膜するような場合には、成膜時間Tの間に半回転するような回転速度ω、あるいは、回転速度0でもよい。また、移動速度Mと移動距離Lは、成膜時間Tの間にキャリア300が少なくとも1往復以上する値に設定する。回転速度ω及び移動速度Mは高速であるほど膜厚分布均一化の効果があり望ましいが、それぞれ成膜条件に合わせて自由に設定すればよい。
次に、以上のように構成された成膜装置1の成膜動作について説明する。
なお、以下の一連の処理は、コントローラ20の制御により実行されるが、理解を容易にするため、コントローラ20への逐一の言及は行わない。
まず、処理対象のワーク10をキャリア300の従動着磁回転体320のワーク固定部321に装着する。並行して、仕切バルブ30を閉じ、バルブ111を開き、真空ポンプを駆動し、成膜室100を所定の真空度に達するまで真空引きを行う。また、搬入扉40を開き、ワーク10を設置したキャリア300を仕込室200に載置する。この際、ラック343と平歯車340とが歯合するように、キャリア300を配置する。続いて、搬入扉40を閉じる。
続いて、バルブ211を開き、真空ポンプを駆動し、仕込室200を成膜室100と同程度の真空度に達するまで真空引きを行う。続いて、仕切バルブ30を開き、駆動部341を制御して、平歯車340を回転させ、キャリア300をターゲットA131aの近傍まで搬送する。続いて、仕切バルブ30を閉じる。
続いて、バルブ121を開放し、スパッタガス導入管120を介して成膜室100内にアルゴンガスを導入する。
次に、切替器150を制御して直流電源140の負電極とスパッタカソード130aとを接続し、ターゲットA131aに負電圧を印加する。これにより、成膜室100内に流入したアルゴンガスの一部がイオン化され、アルゴンイオンAr+がターゲットA131aに衝突し、ターゲット原子が飛散し、その一部がワーク10の表面に堆積する。
一方、コントローラ20は、このスパッタリングの間、記憶部に記憶している図6のレシピに従って、駆動部341と駆動部170を制御する。即ち、コントローラ20は、キャリア300を、速度Maで距離La移動する度に移動方向を反転させてX軸方向に往復運動させる制御を行う。また、コントローラ20は、駆動用着磁回転体160を回転速度ωaで回転させる。駆動用着磁回転体160の回転により、図5に示すように、中間着磁回転体330と従動着磁回転体320が回転する。これにより、従動着磁回転体320の回転により、ワーク固定部321に固定されているワーク10も回転速度ωaで回転(自転)する。
コントローラ20は、こうして、ワーク10をX軸方向に往復させつつ、ワーク10をX軸周りに回転させつつ、ターゲット131からのターゲット原子をワーク10の表面に堆積する。このため、スパッタリング時間Taの間に、ワーク10の外表面は、自転により、1又は複数回ターゲットA131a(堆積対象原子の飛来方向)に対向する。このため、ワーク10上で、ターゲットA131aに対して影になる部分がほとんどなくなる。また、ワーク10は、ターゲットA131aの前を1又は複数回往復する。このため、電界分布のムラなどにより、ターゲットA131aからの原子の放出にムラがあったとしても、ワーク10にはほぼ均一な原子が供給される。従って、ワーク10の表面のほぼ全体(ワーク固定部321により隠れている部分等を除く)には、ムラの無い均一な薄膜が成膜される。
コントローラ20は、A薄膜の形成をTa秒継続すると、切替器150を制御して、スパッタカソード130aへの負電圧の印加を停止し、また、駆動部170を制御して、駆動用着磁回転体160の回転を停止する。続いて、コントローラは、駆動部341を制御して、平歯車340を回転させ、キャリア300をターゲットB131bの近傍まで移動させる。
次に、切替器150を制御して直流電源140の負電極とスパッタカソード130bとを接続し、ターゲットB131bに負電圧を印加する。これにより、アルゴンイオンAr+がターゲットB131bに衝突し、ターゲット原子が飛散し、その一部がワーク10の表面に堆積する。
コントローラ20は、このスパッタリングの間、記憶している図6のレシピに従って、キャリア300を、速度Mbで距離Lb移動する度に移動方向を反転させてX軸方向に往復運動させ、また、駆動用着磁回転体160を回転速度ωbで回転させることにより、ワーク10を回転速度ωbで回転させる。これにより、ワーク10の表面に、ムラの無い均一な薄膜が成膜される。
コントローラ20は、B薄膜の形成をTb秒継続すると、切替器150を制御して、スパッタカソード130aへの負電圧の印加を停止し、また、駆動部170を制御して、駆動用着磁回転体160の回転を停止する。
続いて、仕切バルブ30を開き、平歯車340を回転させてキャリア300を仕込室200に移動し、仕切バルブ30を閉じる。続いて、バルブ211を開いて、仕込室200内を常圧に戻し、搬入扉40を開いて、キャリア300を搬出する。
以上で1ワーク分の成膜処理が終了する。
以上説明したように、本実施の形態に係る成膜装置1によれば、ワーク10をX軸方向に往復運動をさせ且つX軸周りに回転させながら、スパッタリングを行うことができる。このため、立体形状のワーク10の表面にムラのない膜を形成することができる。さらに、往復運動の速度V及び距離Lと、回転速度ωとを個別に制御することができる。さらに、ワークの種類に応じて、予め、速度V及び距離Lと回転速度ωとを設定しておけば、任意の組み合わせが可能となる。
なお、駆動用着磁回転体160、中間着磁回転体330,従動着磁回転体320を平歯車で構成することも可能である。ただし、この場合、キャリア300のX軸方向の移動に伴って駆動用の平歯車の歯と中間平歯車の歯とが擦れあって、パーティクルが発生しやすくなってしまう。一方で、回転機構全体を着磁回転体で構成すると、パーティクルの発生は抑えられるが、構成が複雑でコストも大きくなってしまう。本実施形態では、パーティクルのもっとも発生しやすい部分に、非接触で回転力を伝達できる着磁回転体を使用することで、パーティクルの発生を抑えつつ、コストの上昇を抑えている。
(実施の形態2)
なお、この発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態においては、キャリア300にラック343を配置し、成膜室100と仕込室200の底面に平歯車340を配列し、これを駆動したが、逆でもよい。例えば、図7〜図10に示すように、キャリア300に駆動用の平歯車340を配置し、成膜室100と仕込室200の底面にラック343を配置してもよい。この場合、駆動部341をキャリア300に配置し、平歯車340を駆動する。また、駆動部341への駆動電力の供給は、例えば、成膜室100と仕込室200の底面にプリント配線351を形成し、タイヤ350を導電性樹脂等で構成し、コントローラ20→配線351→導電性のタイヤ350→駆動部341→タイヤ350→配線351→コントローラ20という信号経路を形成するようにすればよい。
上記の実施の形態1または2において、図11に示すように、ワーク固定部321を軸状とし、一端をワーク10の回転軸に挿通させ、他端を従動着磁回転体320の回転軸に差し込むような構成としてもよい。例えば、キャリア300に搭載されたワーク10の先端面(図11のW側の面)がターゲットA131aの近傍に進入する直前でキャリア300の移動速度Mを減速することにより、ワーク10の先端面に成膜を実施することができる。そして、A薄膜の形成をTa秒継続後、キャリア300を、ワーク10の他端面(図11のW’側の面)がターゲットA131aの近傍から離れる直前の位置まで移動速度Mで移動させ、その後、キャリア300の移動速度Mを減速することにより、ワーク10の他端面にも成膜を実施することができる。このように、図11に示す成膜装置によれば、ワーク10の全面に成膜を実施することができ、当該成膜実施後の次工程でのメッキ作業等を有効に行うことができる。
また、上記の実施の形態1または2において、図6に示すレシピに、放電条件として直流電源140の印可電圧、スパッタガスの流量、及びスパッタガスの濃度等を追加してもよい。
上記の実施形態において、成膜方式にスパッタリング方式を採用したが、真空蒸着法やCVD法を採用してもよい。例えば真空蒸着法を採用する場合、スパッタカソード130a,130bとターゲット131a、131bに代えて、蒸発材料及び蒸発源等が配置される。また、CVD法を採用する場合、所定のガスを導入するガス導入系と、導入されたガスに熱やプラズマ等のエネルギーを与えるエネルギー供給系等から成膜部は構成される。
また、上記の実施形態において、中間着磁回転体330を省略した構成でも良い。この場合、長期的には、駆動用着磁回転体160に成膜材料が付着しやすくなる虞はあるが、装置の設置面積を小さくすることができる。
1 成膜装置
10 ワーク(処理対象)
20 コントローラ
30 仕切バルブ
40 搬入扉
100 成膜室
110 排気路
111 バルブ
120 スパッタガス導入管
121 バルブ
130a スパッタカソード
130b スパッタカソード
131a ターゲットA
131b ターゲットB
140 直流電源
150 切替器
160 駆動用着磁回転体
170 駆動部
171 動力伝達機構
200 仕込室
210 排気路
211 バルブ
300 キャリア
320 従動着磁回転体
321 ワーク固定部
330 中間着磁回転体
340 平歯車
341 駆動部
342 動力伝達機構
343 ラック
350 タイヤ

Claims (7)

  1. 回転軸を中心に回転可能に支持され、処理対象のワークを前記回転軸上に保持する固定部を備え、外周面にN極とS極が交互に着磁された第1の回転体と
    記第1の回転体を搭載するキャリアと、
    前記キャリアを成膜室内で前記回転軸の伸びる方向に移動させる第の駆動部と、
    外周面にN極とS極が交互に着磁され、前記第1の回転体の回転軸と平行な回転軸を中心に回転する第2の回転体であって、前記キャリアの移動方向に渡って伸びて前記成膜室内に固定された第2の回転体と、
    前記第2の回転体を回転させ、磁力により前記第1の回転体を回転させて、前記固定部に保持されている前記ワークを自転させる第2の駆動部と、
    前記ワークが前記第1の回転体により回転されるとともに前記キャリアの移動する方向に搬送される間に、前記ワークの表面に成膜処理を施す成膜処理部と、
    を備える、ことを特徴とする成膜装置。
  2. 前記第1の回転体と前記第2の回転体との間に配置され、外周面にN極とS極が交互に着磁された第3の回転体を、更に備え、
    前記第の駆動部により前記第2の回転体が回転されることにより、前記第3の回転体を介して前記第1の回転体が非接触で回転される、
    ことを特徴とする請求項に記載の成膜装置。
  3. 前記第の駆動部を制御することにより前記第1の回転体の回転速度を制御し、前記第の駆動部を制御することにより前記キャリアの移動方向と移動速度との少なくとも一方を制御する制御部を、更に備えることを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  4. 前記制御部は、前記第1の駆動部を制御することにより前記キャリアの移動方向又は移動速度を制御する制御とは別に、前記第2の駆動部を制御することにより前記第2の回転体の回転速度を独立して制御する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の成膜装置。
  5. 前記成膜装置は、ターゲットを備え、
    前記制御部は、前記第の駆動部を制御することにより、前記成膜処理の間に、前記第1の回転体を少なくとも1回回転させることにより、前記ワークの外周面を前記ターゲットに対向させ、前記第の駆動部を制御することにより、前記成膜処理の間に、前記キャリアを少なくとも1往復移動させる、
    ことを特徴とする請求項に記載の成膜装置。
  6. 前記制御部は、
    前記成膜処理が施されるワーク別に処理手順を規定するレシピを記憶しており、
    前記ワークに対応するレシピに従って、前記第1の駆動部と前記第2の駆動部を制御する、
    ことを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の成膜装置。
  7. 前記成膜処理部は、前記成膜室内における前記第1の回転体の移動方向に沿って複数配置される、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の成膜装置。
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