以下、帳票処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
図1は、本実施の形態における帳票処理装置1を含む処理システムのブロック図である。この処理システムは、帳票処理装置1、および1または2以上の端末2を備える。帳票処理装置1は、例えば、LANやインターネット等のネットワーク、無線または有線の通信回線等を介して、1以上の各端末2(以下、単に端末2と記す場合がある)と通信可能に接続され得る。帳票処理装置1は、例えば、司法書士等の事務所や会社などに設置されたサーバまたはPCであるが、インターネット上のクラウドサーバなどでもよく、そのタイプや所在は問わない。端末2は、例えば、事務所等に設置されたPCであるが、その所員等が保有するタブレット端末やスマートフォンなどでもよく、そのタイプや所在は問わない。
帳票処理装置1は、レコードの出力指示を受け付け、当該レコードが有する情報を含む帳票を構成し、出力する。帳票処理装置1は、レコードの出力指示を、例えば、キーボード等の入力デバイスを介して受け付けてもよいし、端末2から受信してもよい。また、帳票処理装置1は、構成した帳票を、例えば、ディスプレイ等の出力デバイスを介して出力してもよいし、端末2に送信しても構わない。
端末2は、レコードの出力指示を、例えば、キーボード等の入力デバイスを介して受け付け、帳票処理装置1に送信することができる。また、端末2は、帳票処理装置1から帳票を受信し、例えば、ディスプレイ等の出力デバイスを介して出力することもできる。
ここで、レコードが有する情報の具体例として、自動車やバイクの登録情報を挙げ、帳票処理装置1の動作の概要を説明する。登録情報とは、自動車等の登録のための情報である。登録のための情報とは、例えば、登録の申請の手続き、登録に伴うその他の手続き(税金の申告や料金の納付等)のための情報である。登録情報は、例えば、“大阪府大阪市…”、“兵庫県神戸市…”といった住所、“鈴木○○”、“山田○○”といった氏名、“大阪500か○○−○○”、“神戸300さ○○−○○”といった登録番号などである。なお、“住所”、“登録番号”等は、当該情報の属性を識別する属性識別子の一種であり、“属性名”と総称する場合がある。“大阪府大阪市…”や“兵庫県神戸市…”は、“住所”という属性の属性値であり、“大阪500か○○−○○”や“神戸300さ○○−○○”は、“登録番号”という属性の属性値である。ただし、これらは例示であり、レコードが有する情報は何でもよい。
帳票処理装置1が出力する帳票は、指示されたレコードに対応する帳票であり、上記のような1以上の属性値が記載された帳票である。他方、かかる帳票は、例えば、手続きを管轄する都道府県によって異なるレイアウトが定められている等の理由で、レイアウトの変更を要する場合がある。そこで、帳票処理装置1は、指示されたレコードに対応する帳票を構成する際に、当該レコードが有する1以上の属性値のうち少なくとも一部の情報(例えば、住所の属性値に含まれる都道府県名)に応じたレイアウトを自動的に採用する。これによって、ユーザは、出力しようとするレコードが有する属性値の内容(都道府県名等)を確認して、レイアウトの変更の要否を判断したり、必要と判断した場合に所定の操作で帳票のレイアウトを変更したり、といった作業を行う手間が省ける。
帳票処理装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。格納部11は、レコード格納部111、空帳票構成情報格納部112、および組情報格納部113を備える。処理部13は、属性値取得部131、および帳票構成部132を備える。
格納部11は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、後述するレコード、空帳票構成情報、組情報などである。
レコード格納部111には、1以上のレコードが格納される。1以上のレコードは、例えば、RDBの表を構成する。RDBの表では、2以上のレコードの構造は同じである。レコードの構造が同じであることは、例えば、当該レコードが有する属性値の数が同じであることを含む。レコード格納部111に格納されている1以上の各レコード(単に“レコード”または“一のレコード”と記す場合がある)は、1以上の属性値を有する。例えば、あるレコードは、住所の属性値“大阪府大阪市…”、氏名の属性値“鈴木○○”、および“大阪500か○○−○○”等を有していてもよい。また、別のレコードは、住所の属性値“兵庫県神戸市…”、氏名の属性値“山田○○”、および登録番号の属性値“神戸300さ○○−○○”等を有していてもよい。ただし、レコードの内容やデータ構造は問わない。
空帳票構成情報格納部112には、空帳票構成情報が格納される。空帳票構成情報とは、空の帳票を構成する情報である。空の帳票とは、属性値が記載されていない帳票をいう(以下、“空帳票”と記す場合がある)。空帳票は、例えば、白紙画像の上に、罫線と属性識別子だけが記載され、属性値が記載されていない帳票である。ただし、空帳票は、単なる白紙画像でも、白紙画像の上に罫線だけが記載されたものでもよく、属性値が未記載のものであれば、その形態は問わない。例えば、属性識別子のような、レコードによって変化しない固定的な情報は、空帳票に記載されていて構わない。
本実施の形態で用いる空帳票は、白紙画像の上に、罫線と属性識別子だけが記載され、属性値が記載されていない空帳票であるとする。かかる空帳票を構成する空帳票構成情報は、例えば、白紙画像のサイズ、縦の罫線の数、横の罫線の数、および1以上の属性識別子(“住所”、“氏名”、“登録番号”等)の位置、などを示す情報を含んでいてもよい。ただし、空帳票構成情報の内容やデータ構造は問わない。
また、空帳票構成情報格納部112には、例えば、一部情報と、空帳票構成情報との対が、1以上、格納されてもよい。一部情報とは、レコードが有する1以上の属性値の少なくとも一部の情報である。一部情報とは、通常、不揮発性の記録媒体に格納されているレコードが有する属性値の一部分の情報である。一部情報は、例えば、一の属性である住所を構成する都道府県を識別する情報である。住所を構成する都道府県を識別する情報とは、具体的には、住所の属性値(“大阪府大阪市…”、“兵庫県神戸市…”等)に含まれる都道府県名(“大阪府”、“兵庫県”等)などであるが、これに限らない。また、一部情報は、こうした都道府県を識別する情報に限らず、例えば、住所を構成する市区町村を識別する情報であってもよい。また、一部情報は、例えば、他の属性である電話番号を構成する市外局番(06,03等)に対応する地域(近畿地域、東海地域等)を識別する情報であってもよい。また、一部情報は、例えば、その他の属性である登録番号を構成する車種区分(500,300等)に対応する車種(5ナンバー、3ナンバー等)を識別する情報であってもよい。ただし、これらは例示に過ぎず、一部情報は、レコードが有する1以上の属性値の少なくとも一部の情報であれば何でもよい。
一部情報と、空帳票構成情報との対とは、例えば、“大阪府”と第一空帳票構成情報との対、“兵庫県”と第二空帳票構成情報との対、…などである。第一空帳票構成情報と第二空帳票構成情報とでは、例えば、白紙画像のサイズ、縦の罫線の数、横の罫線の数、および1以上の属性識別子の位置等のうち、1以上の情報が異なっていてよい。つまり、一部情報(都道府県名等)によって、異なる空帳票が構成されてもよい。
また、空帳票構成情報格納部112には、1つの一部情報に対して、複数の種類情報に対応する複数の空帳票構成情報が格納されていてもよい。種類情報とは、帳票の種類を示す情報である。種類情報は、例えば、“税申告書”、“手数料納付書”といった書類名でもよいし、“第1号様式”といった帳票の様式を示すIDでもよく、その表現形式は問わない。
組情報格納部113には、一部情報と1以上の組情報との対が、1以上、格納される。組情報とは、位置情報と属性識別子との組である。位置情報とは、空帳票内の属性値の位置を示す情報である。位置を示す情報は、例えば、座標値である。座標値は、通常、矩形領域の始点座標および終点座標であるが、矩形領域のサイズが固定値の場合は、矩形領域の始点座標または重心座標でもよく、その表現形式は問わない。属性識別子とは、レコードが有する属性の識別子である。レコードが有する属性は、例えば、前述した住所、氏名、登録番号等であってよい。
つまり、1以上の組情報は、空帳票における1以上の属性値のレイアウトを示す情報であり、レイアウト情報と言い換えてもよい。レイアウトは、例えば、1以上の各属性値の空帳票内における位置、1以上の各属性値のフォントサイズ、1以上の各属性値の文字の間隔などであるが、フォントの種類や太さや色でもよく、その内容は問わない。一部情報と1以上の組情報との対とは、例えば、“大阪府”と1以上の組情報との対、“兵庫県”と1以上の組情報との対、…などであってよい。以下では、“大阪府”と対になる1以上の組情報を“第一レイアウト情報”と呼び、“兵庫県”と対になる1以上の組情報を“第二レイアウト情報”と呼ぶ場合がある。
組情報格納部113には、一部情報と、1以上の組情報と、空帳票構成情報の識別子である空帳票構成情報識別子との組が、1組以上、格納されてもよい。一部情報と、1以上の組情報と、空帳票構成情報の識別子である空帳票構成情報識別子との組とは、例えば、“大阪府”と上記第一レイアウト情報と上記第一空帳票構成情報の識別子との組、“兵庫県”と上記第二レイアウト情報と上記第二空帳票構成情報の識別子との組、…などであってよい。
つまり、空帳票は1種類しかなく、当該空帳票における1以上の属性値のレイアウトが都道府県ごとに異なっていてもよいし、空帳票が2種類以上あり、都道府県ごとに異なる空帳票を用いても構わない。さらには、空帳票が2種類以上あり、一部の都道府県については同じ空帳票を使用し、他の一部の都道府県については異なる空帳票を使用してもよいし、同じ空帳票を用いた都道府県の間では、当該空帳票における1以上の属性値のレイアウトが異なっていても構わない。例えば、税申告書、手数料納付書といった2種類以上の帳票に対応する2種類以上の空帳票があり、そのうち一種類の選択をユーザから受け付け、その選択された一種類の帳票(例えば、税申告書)における1以上の属性値のレイアウトが、都道府県ごとに異なっていてもよい。 また、組情報は、1以上の表現属性値を有していてもよい。表現属性値とは、レコードが有する属性値の表現に関する属性値である。組情報が有する1以上の表現属性値とは、例えば、フォントサイズ、文字の間隔、フォントの種類、フォントの太さ、フォントの色、背景色のうち1以上の属性値であり、その種類は問わない。フォントサイズの表現属性値は、例えば、“12ポイント”、“14ポイント”、“100%”、“120%”などであるが、その表現形式は問わない。文字の隔の表現属性値は、例えば、“10ポイント”、“12ポイント”、“標準”、“広い”などであるが、その表現形式は問わない。フォントの種類の表現属性値は、例えば、“ゴシック体”、“明朝体”、“半角”、“全角”などであるが、その表現形式は問わない。フォントの太さの表現属性値は、例えば、“ボールド”、“通常”などであるが、その表現形式は問わない。フォントの色の表現属性は、例えば、“赤”、“黒”などであるが、その表現形式は問わない。背景色の表現属性は、例えば、“白”、“水色”などであるが、その表現形式は問わない。
なお、組情報が有する1以上の表現属性値は、一のレコードに対応する1以上の組情報の間で、共通でもよいし、組情報ごとに異なっていてもよい。つまり、一のレコードに対応する1以上の組情報が、1以上の表現属性値を共有していてもよいし、一のレコードに対応する1以上の各組情報が、異なる1以上の表現属性値を有していても構わない。
受付部12は、出力指示を受け付ける。出力指示とは、通常、レコード格納部111に格納されている1以上のレコードのうち一のレコードに対応する帳票を出力する指示である。出力指示は、通常、レコードを識別するレコード識別子を有する。ただし、レコード格納部111に1つのレコードしか格納されていない場合には、出力指示はレコード識別子を有していなくてもよく、そのデータ構造は問わない。なお、受付部12は、出力指示以外の指示、その他の情報も受け付け得る。例えば、受付部12は、出力指示の受け付けの後に、複数の種類情報のうち一の種類情報の選択を受け付けてもよい。受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線やネットワークなどを介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、属性値の取得、帳票の構成といった処理であるが、これに限らない。
属性値取得部131は、受付部12が受け付けた出力指示に対応するレコードが有する特定の1以上の属性値を、レコード格納部111から取得する。特定の1以上の属性値とは、当該レコードが有する1以上の属性値の全部でもよいし、一部でも構わない。後者の場合、例えば、格納部11に、特定の1以上の属性識別子(“住所”、“氏名”、“登録番号”等)を格納しておき、属性値取得部131は、当該特定の1以上の属性識別子に対応する1以上の属性値(“大阪府大阪市…”、“鈴木○○”、“大阪500か○○−○○”等)を取得してもよい。なお、以下では、かかる特定の1以上の属性値を、単に“1以上の属性値”と記す場合もある。
帳票構成部132は、属性値取得部131が取得した1以上の属性値に応じた帳票のレイアウトに従って、出力指示に対応するレコードの1以上の属性値を含む帳票を構成する。構成とは、通常、各属性値を空帳票内に配置することであるが、例えば、一部の属性値が既に配置されている帳票内に、他の一部の属性値を補充することでもよい。また、属性値取得部131が取得した1以上の属性値に応じた帳票のレイアウトに従うこととは、例えば、取得された1以上の属性値の全部に応じた帳票のレイアウトに従うことでもよいし、取得された1以上の属性値の一部に応じた帳票のレイアウトに従うことでもよい。
帳票構成部132は、例えば、属性値取得部131が取得した1以上の属性値の一部の情報(一部情報)に応じた帳票のレイアウトに従って、出力指示に対応するレコードの1以上の属性値を含む帳票を構成してもよい。1以上の属性値の一部とは、例えば、一の属性値である住所を構成する都道府県を識別する情報であってもよい。都道府県を識別する情報とは、例えば、“大阪府”、“兵庫県”といった都道府県名、または都道府県名に対応付けられた識別コード(記号、番号等)などであるが、都道府県を識別し得る情報であれば何でもよい。または、1以上の属性値の一部とは、例えば、一の属性である住所を構成する都道府県を識別する情報、他の属性である登録番号を構成する分類番号、同じく登録番号を構成する用途識別子、のうち1以上の情報の組であってもよい。分類番号とは、自動車等の種別(普通、小型等)による分類を示す番号(“300”、“500”等)である。用途識別子とは、自動車等の用途(自家用、事業用等)を示す識別子(“さ”、“か”等)である。
詳しくは、帳票構成部132は、例えば、受付部12が受け付けた出力指示に対応するレコードが有する1以上の属性値をレコード格納部111から取得する。次に、帳票構成部132は、当該レコードが有する1以上の属性値のうち一部の情報(以下、“当該レコードの一部情報”と記す場合がある)をレコード格納部111から取得する。次に、帳票構成部132は、空帳票構成情報格納部112から空帳票構成情報を取得する。次に、帳票構成部132は、当該レコードの一部情報と対になる1以上の組情報を組情報格納部113から取得する。次に、帳票構成部132は、当該レコードが有する1以上の属性値を、当該空帳票構成情報から構成される空の帳票内に、当該1以上の組情報に従って配置し、帳票を構成してもよい。
ただし、空帳票構成情報格納部112に、一部情報と、空帳票構成情報との対が、2以上、格納されている場合には、帳票構成部132は、当該2以上の空帳票構成情報のうち、当該レコードの一部情報と対になる空帳票構成情報を取得し、当該空帳票構成情報から構成される空の帳票内に、当該レコードが有する1以上の属性値を、当該レコードの一部情報と対になる1以上の組情報に従って配置し、帳票を構成しても構わない。
また、受付部12が複数の種類情報のうち一の種類情報の選択を受け付ける場合には、帳票構成部132は、空帳票構成情報格納部112に格納されている2以上の空帳票構成情報のうち、選択された種類情報に対応する空帳票構成情報であり、当該レコードの一部情報と対になる空帳票構成情報を取得し、当該空帳票構成情報から構成される空の帳票内に、当該レコードが有する1以上の属性値を、当該レコードの一部情報と対になる1以上の組情報に従って配置し、帳票を構成する。
組情報が、前述したような表現属性値(フォントサイズ、文字の間隔等)を有する場合、帳票構成部132は、組情報が有する1以上の表現属性値に従って、レコードが有する1以上の各属性値を空帳票内に配置し、帳票を構成してもよい。例えば、組情報が、フォントサイズの表現属性値“12ポイント”および文字の間隔の表現属性値“10ポイント”を有する場合、帳票構成部132は、当該表現属性値に従って、レコードが有する1以上の各属性値を、12ポイントのフォントサイズおよび10ポイントの文字間隔で表現し、帳票内に配置し、帳票を構成してもよい。また、例えば、組情報が、フォントサイズの表現属性値“120%”および文字の間隔の表現属性値“広い”を有する場合、帳票構成部132は、レコードが有する1以上の各属性値を、標準の120%のフォントサイズおよび標準よりも広い文字の間隔で表現し、帳票内に配置し、帳票を構成してもよい。
出力部14は、帳票構成部132が構成した帳票を出力する。出力とは、ディスプレイへの表示、プリンタでの印字、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。出力部14は、帳票を、例えば、ディスプレイに表示してもよいし、端末2に送信してよいし、プリンタで印刷してもよいし、記録媒体に蓄積しても構わない。出力部14は、表示、送信、印刷、蓄積のうち1以上の動作を組み合わせて実行してもよい。
また、出力部14は、帳票以外の情報も出力し得る。例えば、出力部14は、受付部12による出力指示の受け付けに応じて、選択画面を出力してもよい。選択画面とは、ユーザが帳票の種類を選択するための画面である。選択画面は、例えば、2以上の種類情報と、そのうち一の種類情報の選択を受け付ける選択受付手段とを有する。選択受付手段は、例えば、2以上の種類情報に対応付いた2以上のボタンと、当該2以上のボタンのうち一のボタンの選択を受け付ける入力デバイスとの組でもよいし、または、2以上の各種類情報に設定されたハイパーリンクと、当該2以上の各種類情報のうち一の種類情報の選択を受け付ける入力デバイスとの組でもよい。
例えば、選択画面が、2以上の種類情報と、当該2以上の種類情報に対応付いた2以上のボタンとを有する場合、受付部12は、2以上のボタンのうち一のボタンの選択を入力デバイスで受け付け、帳票構成部132は、選択されたボタンに対応する種類情報が示す種類の空帳票構成情報を用いて、帳票を構成すればよい。また、選択画面が、2以上の種類情報を有し、当該2以上の各種類情報にハイパーリンクが設定されている場合、選択受付手段は、2以上の種類情報のうち一の種類情報の選択を入力デバイスで受け付け、帳票構成部132は、選択された種類情報にリンクされた空帳票構成情報を用いて、帳票を構成すればよい。格納部11には、このような選択画面の情報も格納される。
格納部11、レコード格納部111、空帳票構成情報格納部112、および組情報格納部113は、例えば、ハードディスクやSSDやフラッシュメモリなどの不揮発性の記録媒体が好適であるが、RAMなど揮発性の記録媒体でも実現可能である。格納部11等に各種の情報が記憶される過程は問わない。例えば、DVDやメモリカードなどの着脱可能な記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、ネットワークや通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。入力デバイスは、例えば、キーボードやマウスやタッチパネルによるもの等、何でもよい。
受付部12は、かかる入力デバイスのデバイスドライバによって、または入力デバイスとそのデバイスドライバ等とで実現され得る。受付部12は、通信モジュールまたは放送受信モジュールのうち1以上のハードウェアを含むと考えても、含まないと考えてもよい。受付部12の受信機能は、通信モジュール等のデバイスドライバによって、または通信モジュール等とそのデバイスドライバ等とで実現可能である。
処理部13、属性値取得部131、および帳票構成部132は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。ただし、処理部13等は、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
出力部14は、ディスプレイやプリンタ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。出力部14は、出力デバイスのドライバーソフトによって、または出力デバイスとそのドライバーソフト等とで実現され得る。出力部14は、通信モジュールまたは放送モジュールのうち1以上のハードウェアを含むと考えても、含まないと考えてもよい。出力部14の送信機能は、通信モジュール等のデバイスドライバによって、または通信モジュール等とそのデバイスドライバ等とで実現可能である。
次に、帳票処理装置1の動作について図2および図3のフローチャートを用いて説明する。図2は、帳票処理装置1の全体動作を説明するフローチャートである。
(ステップS201)処理部13は、受付部12がレコードに対する出力指示を受け付けたか否かを判別する。受付部12は、出力指示を、例えば、キーボード等の入力デバイスを介して受け付けてもよいし、通信モジュール等を介して端末2から端末識別子と対に受信しても構わない。受付部12がレコードに対する出力指示を受け付けた場合はステップS202に進み、受け付けていない場合はステップS201に戻る。
(ステップS202)属性値取得部131は、当該レコードが有する特定の1以上の属性値を、レコード格納部111から取得する。
(ステップS203)帳票構成部132は、属性値取得部131が取得した1以上の属性値に応じた帳票のレイアウトに従って、当該出力指示に対応するレコードの1以上の属性値を含む帳票を構成する処理である帳票構成処理を実行する。なお、帳票構成処理については、図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS204)出力部14は、帳票構成部132が構成した帳票を出力する。出力部14は、帳票を、例えば、ディスプレイやプリンタ等の出力デバイスを介して出力してもよいし、受付部12が出力指示と対に受信した端末識別子で識別される端末2に送信してもよい。
(ステップS205)処理部13は、電源オフや処理終了の割り込みの有無を基に、処理を終了するか否かを判断する。電源オフや処理終了の割り込みがあった場合は処理を終了し、ない場合はステップS201に戻る。
図3は、帳票構成処理の一例を説明するフローチャートである。
(ステップS301)帳票構成部132は、レコード格納部111から、当該レコードが有する1以上の属性値の少なくとも一部の情報(当該レコードの一部情報:例えば、“大阪府”、“兵庫県”といった都道府県を識別する情報)を取得する。
(ステップS302)帳票構成部132は、空帳票構成情報格納部112から、当該レコードの一部情報と対になる空帳票構成情報を取得する。空帳票構成情報格納部112に1つの空帳票構成情報しか格納されていない場合には、帳票構成部132は、当該空帳票構成情報を取得すればよい。
(ステップS303)帳票構成部132は、組情報格納部113から、当該レコードの一部情報と対になる1以上の組情報を取得する。
(ステップS304)帳票構成部132は、当該レコードが有する1以上の属性値を、ステップS302で取得した空帳票構成情報から構成される空帳票内に、ステップS303で取得した1以上の組情報が示すレイアウト(例えば、空帳票内における位置、フォントサイズ、文字の間隔等)に従って配置することにより、帳票を構成する。その後、上位処理にリターンする。
なお、図3のフローチャートにおいて、ステップS302とステップS303の順序は逆でもよい。
以下、本実施の形態における処理システムの具体的な動作について説明する。
図4は、レコードのデータ構造図である。レコード格納部111には、例えば、図4に示すような1以上のレコードが格納されている。1以上の各レコードは、IDに対応付いており、1以上の属性値を有する。IDは、例えば、1,2,…といった番号であるが、レコードを識別し得る情報であれば何でもよい。1以上の属性値は、例えば、住所、氏名、登録番号といった1以上の属性の属性値である。具体的には、ID“1”で識別されるレコード(以下“レコード1”と記す場合がある)は、住所の属性値“大阪府大阪市…”、氏名の属性値“鈴木○○”、および登録番号の属性値“大阪500か○○−○○”等を有する。また、ID“2”で識別されるレコード(以下“レコード2”と記す場合がある)は、住所の属性値“兵庫県神戸市…”、氏名の属性値“山田○○”、および登録番号の属性値“神戸300さ○○−○○”等を有する。
図5は、空帳票構成情報のデータ構造図である。空帳票構成情報格納部112には、例えば、図5に示すような、一部情報と、空帳票構成情報との対が、1以上、格納されている。一部情報は、例えば、住所を構成する都道府県を識別する情報であり、具体的には、“大阪府”、“兵庫県”といった都道府県名であってよい。空帳票構成情報は、例えば、白紙画像のサイズ、縦の罫線の数、横の罫線の数、属性識別子“住所”の位置、属性識別子“氏名”の位置、属性識別子“登録番号”の位置、…等を示す情報を含む。白紙画像のサイズを示す情報とは、例えば、A4サイズ、B5サイズといった用紙の規格サイズを示す情報、または300mm×200mmといった寸法を示す情報であってよい。縦の罫線の数を示す情報は、例えば、3本、4本といった数値である。横の罫線の数は、例えば、4本、3本といった数値である。属性識別子の位置を示す情報は、例えば、(1,1)、(1,2)といった位置情報である。なお、属性識別子の位置情報(1,1)、(1,2)等は、縦横の罫線で構成される表における列番号および行番号の組を示している。ただし、かかる位置情報(1,1)、(1,1)等に代えて、例えば、(100,50)、(100,100)等といった、白紙画像内における属性識別子の座標を示す位置情報を用いてもよく、属性識別子の位置情報の表現形式は問わない。
具体的には、属性識別子“大阪府”と対になる第一空帳票構成情報は、白紙画像のサイズを示す“A4”、縦の罫線の数を示す“3本”、横の罫線の数を示す“4本”、属性識別子“住所”の位置を示す(1,1)、属性識別子“氏名”の位置を示す(1,2)、属性識別子“登録番号”の位置を示す(1,3)、…等の情報を含む。また、属性識別子“兵庫県”と対になる第二空帳票構成情報は、白紙画像のサイズを示す“300mm×200mm”、縦の罫線の数を示す“4本”、横の罫線の数を示す“3本”、属性識別子“登録番号”の位置を示す(1,1)、属性識別子“氏名”の位置を示す(2,1)、属性識別子“住所”の位置を示す(3,1)、…等の情報を含む。
図6は、組情報のデータ構造図である。組情報格納部113には、例えば、図6に示すような、都道府県名と1以上の組情報との対が、1以上、格納されている。都道府県名は、例えば、“大阪府”、“兵庫県”などである。“大阪府”と対になる1以上の組情報は、例えば、属性値の位置情報(2,1)と属性識別子“住所”との組、属性値の位置情報(2,2)と属性識別子“氏名”との組、属性値の位置情報(2、3)と属性識別子“登録番号”との組、…等を含む。“兵庫県”と対になる1以上の組情報は、例えば、属性値の位置情報(1,2)と属性識別子“登録番号”との組、属性値の位置情報(2,2)と属性識別子“氏名”との組、属性値の位置情報(3,2)と属性識別子“住所”との組、…等を含む。
また、“大阪府”と対になる1以上の組情報は、共通の表現属性値を有している。共通の表現属性値は、例えば、フォントサイズの属性値“12ポイント”および文字の間隔の属性値“10ポイント”である。“兵庫県”と対になる1以上の組情報は、組情報ごとに異なる表現属性値を有している。具体的には、“兵庫県”と対になる1以上の組情報のうち、属性値の位置情報(1,2)と属性識別子“登録番号”との組は、表現属性値として、フォントサイズの属性値“12ポイント”および文字の間隔の属性値“10ポイント”を有している。同様に、属性値の位置情報(2,2)と属性識別子“氏名”との組は、フォントサイズの属性値“14ポイント”および文字の間隔の属性値“12ポイント”を有し、属性値の位置情報(3,2)と属性識別子“住所”との組は、フォントサイズの属性値“12ポイント”および文字の間隔の属性値“10ポイント”を有している。
例えば、ある端末2のディスプレイに、1以上のレコード(レコード1、レコード2、…)が表示されており、ユーザは、当該端末2のキーボードやマウス等の入力デバイスを介して、そのうち一のレコードに対し、出力指示を行う。本例では、レコード1に対する出力指示が行われたとする。端末2は、レコード1に対する出力指示を、当該端末2を識別する端末識別子と対に、帳票処理装置1に送信する。
帳票処理装置1において、受付部12が端末2からレコード1に対する出力指示を、端末識別子と対に、通信モジュール等を介して受信すると、属性値取得部131は、当該レコード1が有する1以上の属性値、つまり、住所の属性値“大阪府大阪市…”、氏名の属性値“鈴木○○”、および登録番号の属性値“大阪500か○○−○○”等を、レコード格納部111から取得する。そして、帳票構成部132は、当該レコード1が有する1以上の属性値を含む帳票を、例えば、次の手順で構成する。
最初、帳票構成部132は、当該レコード1が有する住所の属性値“大阪府大阪市…”から都道府県名“大阪府”を抽出する。次に、帳票構成部132は、抽出した“大阪府”と対になる第一空帳票構成情報を、空帳票構成情報格納部112から取得する。また、帳票構成部132は、組情報格納部113から、“大阪府”と対になる1以上の組情報を取得する。そして、帳票構成部132は、取得した第一空帳票構成情報と、取得した1以上の組情報とを用いて、第一空帳票を構成する。すなわち、帳票構成部132は、まず、A4サイズの白紙画像を生成し、生成した白紙画像内に、縦の罫線3本および横の罫線4本からなる3行×2列の表を作成する。次に、帳票構成部132は、作成した表内の(1,1)の位置、つまり第1行第1列に、属性識別子“住所”を配置する。また、帳票構成部132は、当該表内の(1,2)の位置、つまり第2行第1列に、属性識別子“氏名”を配置する。また、帳票構成部132は、当該表内の(1,3)の位置、つまり第3行第1列に、属性識別子“登録番号”を配置する。
次に、帳票構成部132は、当該レコード1が有する1以上の属性値を、上記のように構成した第一空帳票内に、取得した1以上の組情報が示すレイアウトに従って配置する。具体的には、帳票構成部132は、住所の属性値“大阪府大阪市…”を、第一空帳票内の(2,1)の位置、つまり第1行第二列に、12ポイントのフォントサイズおよび10ポイントの文字間隔で配置する。また、帳票構成部132は、氏名の属性値“鈴木○○”を、第一空帳票内の(2,2)の位置、つまり第2行第2列に、12ポイントのフォントサイズおよび10ポイントの文字間隔で配置する。また、帳票構成部132は、登録番号の属性値“大阪500か○○−○○”を、第一空帳票内の(2,3)の位置、つまり第3行第2列に、12ポイントのフォントサイズおよび10ポイントの文字間隔で配置する。
出力部14は、こうして構成された帳票を、出力要求の送信元である端末2に、例えば通信モジュールを介して送信する。出力要求の送信元とは、受付部12が当該出力指示と対に受信した端末識別子で識別される端末2である。これによって、当該端末2のディスプレイに、例えば図7に示すような、レコード1に対応する帳票が表示される。この帳票は、A4サイズの白紙画像を有し、当該白紙画像に3行2列の表が描かれ、当該表の第1列に属性識別子“住所”,“氏名”および“登録番号”等が記載された第一空帳票において、当該表の第2列に、レコード1が有する属性値“大阪府大阪市…”,“鈴木○○”,“大阪500か○○−○○”等を補充したものである。この帳票では、いずれの属性値も、12ポイントのフォントサイズおよび10ポイントの文字間隔で表現されている。
なお、レコード2に対する出力指示が行われた場合、属性値取得部131は、当該レコード2が有する1以上の属性値、つまり、住所の属性値“兵庫県神戸市…”、氏名の属性値“山田○○”、および登録番号の属性値“神戸300さ○○−○○”等をレコード格納部111から取得して、当該レコード2が有する1以上の属性値を含む帳票を、例えば次の手順で構成する。
最初、帳票構成部132は、当該レコード2が有する住所の属性値“兵庫県神戸市…”から都道府県名“兵庫県”を抽出し、“兵庫県”と対になる第二空帳票構成情報を空帳票構成情報格納部112から取得する。次に、帳票構成部132は、第二空帳票構成情報を用いて、第二空帳票を構成する。すなわち、帳票構成部132は、まず、300mm×200mmの白紙画像を生成し、生成した白紙画像内に、縦の罫線4本および横の罫線3本からなる2行×3列の表を作成する。次に、帳票構成部132は、作成した表内の(1,1)の位置、つまり第1行第1列に、属性識別子“登録番号”を配置する。また、帳票構成部132は、当該表の(2,1)の位置、つまり第1行第2列に、属性識別子“氏名”を配置する。また、帳票構成部132は、当該表の(3,1)の位置、つまり第1行第3列に、属性識別子“住所”を配置する。
その後、帳票構成部132は、組情報格納部113から“兵庫県”と対になる1以上の組情報を取得する。そして、帳票構成部132は、当該レコード2が有する1以上の属性値を、上記のようにして構成した第二空帳票内に、取得した1以上の組情報が示すレイアウトに従って配置する。具体的には、帳票構成部132は、登録番号の属性値“大阪500か○○−○○”を、第二空帳票内の(1,2)の位置、つまり第2行第1列に、12ポイントのフォントサイズおよび10ポイントの文字間隔で配置する。また、帳票構成部132は、氏名の属性値“山田○○”を、第二空帳票内の(2,2)の位置、つまり第2行第2列に、14ポイントのフォントサイズおよび12ポイントの文字間隔で配置する。また、帳票構成部132は、住所の属性値“兵庫県神戸市…”を、第二空帳票内の(3,2)の位置、つまり第2行第3列に配置に、12ポイントのフォントサイズおよび10ポイントの文字間隔で配置する。
出力部14が、こうして構成された帳票を、出力指示の送信元である端末2に送信すると、当該端末2のディスプレイに、例えば図8に示すような、レコード2に対応する帳票が表示される。この帳票は、300mm×200mmの白紙画像を有し、当該白紙画像に2行3列の表が描かれ、当該表の第1行に属性識別子“登録番号”,“住所”および“氏名”等が記載された第二空帳票において、当該表の第2行に、レコード2が有する属性値“神戸300さ○○−○○”,“山田○○”および“大阪府大阪市…”等を補充したものである。この帳票では、“氏名”に対応する属性値“山田○○”だけが14ポイントのフォントサイズおよび12ポイントの文字間隔で表現されており、他の属性値は、いずれも12ポイントのフォントサイズおよび10ポイントの文字間隔で表現されている。
次に、ユーザが帳票の種類を選択する場合の動作例を説明する。本例では、複数のメニュー項目情報(ここでは、例えば、47都道府県名)が、格納部11のマスターデータベースに登録されている。マスターデータベースとは、処理部13等が各種の処理を行う際に用い得る基本的な情報のデータベースである。基本的な情報は、都道府県名の他、例えば、市区町村名、郵便番号等を含んでいてもよい。マスターデータベースに登録されているメニュー項目情報としての都道府県名は、レコード格納部111に格納されているレコードの一部情報としての都道府県名とは区別される。
受付部12が一のレコードに対する出力指示を受け付けると、出力部14は、格納部11から、属性名(ここでは、「住所」)の一部情報(ここでは、都道府県名)を取得し、当該取得した一部情報をカレントのメニュー項目として、メニューを出力する。メニューの出力例は、図9のドロップダウンリストである。なお、メニュー項目情報は、選択されるメニュー項目の候補である。これによって、帳票処理装置1または端末2のディスプレイに、例えば、図9に示すような選択画面が表示される。この選択画面は、書類名(種類情報)と印刷ボタンとの組を、3組以上、有する。書類名と印刷ボタンとの組とは、例えば、書類名“税申告書”と1番目の印刷ボタンとの組、書類名“手数料納付書”と2番目の印刷ボタンとの組、書類名“第1号様式”と3番目の印刷ボタンとの組、…などである。
この選択画面において、例えば、書類名“手数料納付書”に対応する2番目の印刷ボタンが選択されると、受付部12は、当該選択を入力デバイスで受け付け、帳票構成部132は、選択された手数料納付書に対応する空帳票構成情報であり、当該レコードが有する一部情報に対応する都道府県用の空帳票構成情報を用いて、当該都道府県用の手数料納付書に対応する帳票を構成する。詳しくは、例えば、当該レコードが有する一部情報が“大阪府”である場合、帳票構成部132は、空帳票構成情報格納部112から、大阪府用の手数料納付書に対応する空帳票構成情報を取得する一方、組情報格納部113から、当該一部情報と対になる1以上の組情報を取得し、取得した空帳票構成情報から構成される空の帳票内に、当該レコードが有する1以上の属性値を、取得した1以上の組情報に従って配置することにより、大阪府用の手数料納付書に対応する帳票を構成する。出力部14は、こうして帳票構成部132が構成した手数料納付書に対応する帳票を出力する。
そして、図9の選択画面には、書類名“税申告書”に対応付けて、ドロップダウンリスト、およびこれを展開するための下向きのボタンが設けられている。出力部14は、閉じた状態のドロップダウンリストに、当該レコードが有する一部情報に対応する都道府県名(ここでは“大阪府”)だけを、初期値として表示する。ユーザは、この初期値を変更したい場合に、下向きのボタンを押下すればよい。
受付部12が下向きのボタンの押下を受け付けると、出力部14は、ドロップダウンリストを展開し、閉じた状態で表示されていた都道府県名を先頭に、複数の都道府県名を表示する。なお、ここで表示されるメニュー項目としての都道府県名は、マスターデータベースに登録されている都道府県名のビューであり、出力される帳票に含まれる住所を構成する一部情報としての都道府県名とは区別される。受付部12が当該複数の都道府県名のうち一の都道府県名(例えば“兵庫県”)の選択を受け付けると、出力部14は、ドロップダウンリストを閉じ、選択された都道府県名だけを表示する。
例えば、税申告書のドロップダウンリストに“大阪府”だけが表示された状態で、税申告書に対応する1番目の印刷ボタンが選択されると、受付部12は、当該選択を入力デバイスで受け付け、帳票構成部132は、当該選択に対応する大阪府用の税申告書の空帳票構成情報を用いて、大阪府用の税申告書に対応する帳票を構成する。詳しくは、帳票構成部132は、空帳票構成情報格納部112から、大阪府用の税申告書に対応する空帳票構成情報を取得する一方、組情報格納部113から、当該レコードの一部情報と対になる1以上の組情報を取得し、取得した空帳票構成情報から構成される空の帳票内に、当該レコードが有する1以上の属性値を、取得した1以上の組情報に従って配置することにより、大阪府用の税申告書に対応する帳票を構成する。出力部14は、こうして帳票構成部132が構成した帳票を出力する。
また、税申告書のドロップダウンリストに“兵庫県”だけが選択された状態で、税申告書に対応する1番目の印刷ボタンが選択されると、受付部12は、当該選択を入力デバイスで受け付け、帳票構成部132は、当該選択に対応する兵庫県用の税申告書の空帳票構成情報を用いて、兵庫県用の税申告書に対応する帳票を構成する。詳しくは、帳票構成部132は、空帳票構成情報格納部112から、兵庫県用の税申告書に対応する空帳票構成情報を取得する一方、組情報格納部113から、当該レコードの一部情報と対になる1以上の組情報を取得し、取得した空帳票構成情報から構成される空の帳票内に、当該レコードが有する1以上の属性値を、取得した1以上の組情報に従って配置することにより、兵庫県用の税申告書に対応する帳票を構成する。出力部14は、こうして帳票構成部132が構成した帳票を出力する。
ただし、選択画面は、帳票の種類を選択できればよく、ドロップダウンリスト、およびこれを展開するための下向きのボタンは、選択画面から省略して構わない。
都道府県によってレイアウトが異なる帳票の出力例として、大阪府用の税申告書を図10に示し、また、兵庫県用の税申告書を図11に示す。大阪府用・兵庫県用いずれの税申告書も、上述した登録番号、住所、および氏名に加えて、登録の年月日、車体の形状、車両重量なども含む複数の属性名と、当該複数の属性名に対応する複数の空欄とを有する。そして、大阪府用の税申告書の場合、当該複数の空欄に、例えば、“なにわ500ん78…”、“大阪府大阪市…”、“田中…”、“(平成)25年12月”、“ステーションワゴン”、“1130(kg)”といった複数の属性値が印字されている。また。兵庫県用の税申告書の場合、当該複数の空欄に、例えば、“神戸500ん78…”、“兵庫県神戸市…”、“竹原…”、“(平成)25年12月”、“ステーションワゴン”、“1130(kg)”といった複数の属性値が印字されている。
複数の属性値が印字される前の税申告書(以下、“空の税申告書”と記す場合がある)のレイアウトは、図10・図11に示されるように、大阪府用と兵庫県用とで、例えば、罫線の色(太さ)、属性名の字体、背景色の有無に違いがあり、また、提出先の使用欄(“この欄には記入しないこと”と記された欄)の構成も異なる。この場合、空帳票格納部112には、“大阪府”に対応付けて、大阪府用の空の税申告書を構成するためのレイアウト情報が格納されている。また、空帳票格納部112には、“兵庫県”に対応付けて、兵庫県用の空の税申告書を構成するためのレイアウト情報が格納されている。
レコード格納部111には、“大阪府”に対応付けて、例えば、“なにわ500ん78…”、“大阪府大阪市…”、“田中…”、“(平成)25年12月”、“ステーションワゴン”、“1130(kg)”といった複数の属性値が格納される一方、組情報格納部113には、“大阪府”に対応付けて、当該複数の属性値のレイアウトを示す複数の組情報が格納されている。また、レコード格納部111には、“兵庫県”に対応付けて、例えば、“神戸500ん78…”、“兵庫県神戸市…”、“竹原…”、“(平成)25年12月”、“ステーションワゴン”、“1130(kg)”といった複数の属性値が格納される一方、組情報格納部113には、“兵庫県”に対応付けて、当該複数の属性値のレイアウトを示す複数の組情報が格納されている。
帳票構成部132は、大阪府用の空の税申告書のレイアウト情報、“大阪府”に対応する複数の属性値、および当該複数の属性値に対応する複数の組情報を用いて、図10に示したような大阪府用の税申告書を構成する。また、帳票構成部132は、兵庫県用の空の税申告書のレイアウト情報、“兵庫県”に対応する複数の属性値、および当該複数の属性値に対応する複数の組情報を用いて、図11に示したような兵庫県用の税申告書を構成する。
図10・図11の例では、空の税申告書に印字された複数の属性値のレイアウトは、大阪府用と兵庫県用とで、空の税申告書が有する属性名の字体の違いに応じて、印字に用いるフォントの種類が異なっており、それ以外は概ね同じであるが、帳票構成部132は、例えば、空の税申告書を構成する罫線や属性名の色の違いに応じて、そこ印字する属性値のフォントの色を変えてもよい。また、例えば、空の税申告書を構成する空欄のサイズが異なる場合には、帳票構成部132は、空欄のサイズに応じて、印字する属性値のフォントサイズや文字の間隔を変えてもよい。また、例えば、空の税申告書の用紙サイズが異なる場合にも、帳票構成部132は、印字する属性値のフォントサイズや文字の間隔を変えてもよい。 以上、本実施の形態によれば、帳票処理装置1は、レコード格納部111に、1以上の属性値を有する1以上のレコードを格納しており、レコードに対応する帳票を出力する指示である出力指示を受け付け、出力指示に対応するレコードが有する特定の1以上の属性値を取得し、取得した1以上の属性値に応じた帳票のレイアウトに従って、出力指示に対応するレコードの1以上の属性値を含む帳票を構成し、構成した帳票を出力することにより、レコードに対応する帳票を、当該レコードが有する1以上の属性値に応じたレイアウトで、容易に構成できる。
また、上記帳票処理装置1において、取得した属性値の一部の情報に応じた帳票のレイアウトに従って、出力指示に対応するレコードの1以上の属性値を含む帳票を構成することにより、レコードに対応する帳票を、当該レコードが有する1以上の属性値のうち一部の情報に応じたレイアウトで、容易に構成できる。
また、上記帳票処理装置1において、属性値の一部は、住所を構成する都道府県を識別する情報であることにより、レコードに対応する帳票を、当該レコードが有する1以上の属性値のうち一の属性値である住所を構成する都道府県を識別する情報に応じたレイアウトで、容易に構成できる。
また、上記帳票処理装置1において、空帳票構成情報格納部112に、情報が記載されていない帳票である空帳票を構成する情報である空帳票構成情報を格納しており、組情報格納部113に、レコードが有する1以上の属性値の少なくとも一部の情報(一部情報)と、空帳票内の位置を示す位置情報とレコードが有する属性の識別子である属性識別子との組である1以上の組情報と、の対を、1以上、格納しており、受け付けた出力指示に対応するレコードが有する1以上の各属性値を、空帳票構成情報から構成される空の帳票内に、当該レコードが有する1以上の属性値の少なくとも一部の情報(当該レコードの一部情報)と対になる1以上の組情報に従って配置し、帳票を構成することにより、レコードに対応する帳票を、空帳票構成情報と、当該レコードの一部情報と対になる1以上の組情報とを用いて、容易かつ的確に構成できる。
また、上記帳票処理装置1において、空帳票構成情報格納部112には、レコードが有する1以上の属性値の少なくとも一部の情報(一部情報)と、空帳票構成情報との対が、2以上、格納され、帳票構成部132は、受付部12が受け付けた出力指示に対応するレコードが有する1以上の各属性値を、当該レコードが有する1以上の属性値の少なくとも一部の情報(当該レコードの一部情報)と対になる空帳票構成情報から構成される空の帳票内に、当該レコードが有する1以上の属性値の少なくとも一部の情報(当該レコードの一部情報)と対になる1以上の組情報に従って配置し、帳票を構成することにより、レコードに対応する帳票を、当該レコードの一部情報と対になる空帳票構成情報と、当該レコードの一部情報と対になる1以上の組情報とを用いて、容易かつ的確に構成できる。
なお、空帳票構成情報格納部112には、1つの一部情報に対して、複数の種類情報に対応する複数の空帳票構成情報が格納されていてもよく、その場合、受付部12は、複数の種類情報のうち一の種類情報の選択を受け付け、帳票構成部132は、空帳票構成情報格納部112に格納されている2以上の空帳票構成情報のうち、選択された種類情報に対応する空帳票構成情報であり、当該レコードの一部情報と対になる空帳票構成情報を取得し、当該空帳票構成情報から構成される空の帳票内に、当該レコードが有する1以上の属性値を、当該レコードの一部情報と対になる1以上の組情報に従って配置し、帳票を構成すればよい。
また、上記帳票処理装置1において、組情報は、レコードが有する属性値の表現に関する1以上の表現属性値を有し、1以上の表現属性値に従って、レコードの各属性値を帳票内に配置し、帳票を構成することにより、当該レコードが有する1以上の各属性値を異なる表現属性値で表現できる。
また、上記帳票処理装置1において、1以上の表現属性値は、フォントサイズ、または文字の間隔のうちの1以上の属性値であることにより、当該レコードが有する1以上の各属性値を、異なるフォントサイズで、または異なる文字の間隔で、または異なるフォントサイズおよび異なる文字の間隔で、表現できる。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布してもよい。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布してもよい。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における帳票処理装置1を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。
つまり、コンピュータがアクセス可能な記録媒体は、1以上の属性値を有する1以上のレコードが格納されるレコード格納部111を具備しており、第一のプログラムは、コンピュータを、レコードに対応する帳票を出力する指示である出力指示を受け付ける受付部12と、出力指示に対応するレコードが有する特定の1以上の属性値を取得する属性値取得部131と、属性値取得部131が取得した1以上の属性値に応じた帳票のレイアウトに従って、出力指示に対応するレコードの1以上の属性値を含む帳票を構成する帳票構成部132と、帳票構成部132が構成した帳票を出力する出力部14として機能させるためのプログラムである。
また、第二のプログラムは、上記第一のプログラムに対し、帳票構成部132は、属性値取得部131が取得した属性値の一部の情報に応じた帳票のレイアウトに従って、出力指示に対応するレコードの1以上の属性値を含む帳票を構成するプログラムである。
また、第三のプログラムは、上記第二のプログラムに対し、属性値の一部は、住所を構成する都道府県を識別する情報であるプログラムである。
また、第四のプログラムは、上記第一から第三いずれかのプログラムに対し、記録媒体は、情報が記載されていない帳票である空帳票を構成する情報である空帳票構成情報が格納される空帳票構成情報格納部112と、レコードが有する1以上の属性値の少なくとも一部の情報と、空帳票内の位置を示す位置情報とレコードが有する属性の識別子である属性識別子との組である1以上の組情報と、の対が、1以上、格納される組情報格納部113とを格納しており、帳票構成部132は、受付部12が受け付けた出力指示に対応するレコードが有する1以上の各属性値を、空帳票構成情報から構成される空の帳票内に、当該レコードが有する1以上の属性値の少なくとも一部の情報と対になる1以上の組情報に従って配置し、帳票を構成するプログラムである。
また、第五のプログラムは、上記第四のプログラムに対し、組情報は、レコードが有する属性値の表現に関する1以上の表現属性値を有し、帳票構成部132は、1以上の表現属性値に従って、レコードの各属性値を帳票内に配置し、帳票を構成するプログラムである。
また、第六のプログラムは、上記第五のプログラムに対し、1以上の表現属性値は、フォントサイズ、または文字の間隔のうちの1以上の属性値であるプログラムである。
図12は、本実施の形態におけるプログラムを実行して、帳票処理装置1を実現するコンピュータシステム900の外観の一例を示す図である。本実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現され得る。図12において、コンピュータシステム900は、ディスクドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、ディスプレイ904とを備える。なお、キーボード902やマウス903やディスプレイ904をも含むシステム全体をコンピュータと呼んでもよい。
図13は、コンピュータシステム900の内部構成の一例を示す図である。図13において、コンピュータ901は、ディスクドライブ905に加えて、MPU911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するストレージ914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915と、インターネット等のネットワークへの接続を提供するネットワークカード916と、を備える。ストレージ914は、例えば、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。
コンピュータシステム900に、帳票処理装置1の機能を実行させるプログラムは、例えば、DVD、CD−ROM等のディスク921に記憶されて、ディスクドライブ905に挿入され、ストレージ914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、インターネット等のネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ストレージ914に記憶されてもよい。プログラムは、実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、ディスク921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、ディスク921に代えて他の着脱可能な記録媒体(例えば、DVDやメモリカード等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
プログラムは、コンピュータの詳細を示す901に、帳票処理装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(受付部12が有する通信モジュール、出力部14が有する通信モジュールなど)は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
また、上記実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。