JP6449569B2 - 位相補正装置、位相補正方法、及び位相補正プログラム - Google Patents

位相補正装置、位相補正方法、及び位相補正プログラム Download PDF

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Description

本発明は、デジタル信号処理において用いられる位相補正装置、位相補正方法、及び位相補正プログラムに関するものであり、特に、パイロット信号を利用してデジタル信号の位相補正を行う位相補正装置、位相補正方法、及び位相補正プログラムに関する。
デジタル信号の位相誤差を補正する場合、一般には、そのデジタル信号に含まれる各データについて位相誤差情報が必要とされる。
位相誤差情報を取得する方法として、位相誤差に積算型の1次又は2次フィルタを適用して平均の位相誤差情報を算出する方法がある。しかし、この方法には、応答速度と補正誤差がトレードオフになる問題、及び位相誤差の誤差成長の問題がある。
一方、デジタル信号中の既知データについての位相誤差の値を用いて位相補正を行う方法がある。既知データを用いない上記方法と比べて、位相補正の精度が良いことが特徴であるが、データレートの低下を招くので、多くの既知データを入れることはできない。そのため、予め決めた間隔で周期的に既知データを挿入しておき、検出した既知データの位置から位相誤差の値を算出し、既知データ間のデータの位相誤差を時間的に補間することにより、全データに対応する位相誤差情報を得ている。この既知データをパイロット信号と呼ぶ。
特許文献1は、位相誤差値に基づいて一連のディジタルサンプルのサブセットの間で位相誤差を時間的に補間するデジタル補間回路を備えたデータ処理回路を開示している。このデジタル補間に使用されるサンプル、すなわちパイロット信号は均等に分布したものである。
特開2011−30204号公報
位相誤差情報の算出に用いるパイロット信号の間隔が等間隔Nの場合は、N倍アップサンプリングのFIR(Finite Impulse Response)フィルタを構成すれば、任意のフィルタが容易に構成可能であるが、パイロット信号が不等間隔になると同じ回路構成では実現できない。
特許文献1によれば、デジタル補間は、データ処理回路における粗位相調整の変更によってサンプルに生じる不連続性を補償するように行われるが、不均一に分布したパイロット信号を扱うものではない。
位相誤差情報の取得のために使うパイロット信号が等間隔であることが要求されると、デジタル信号におけるデータストリームの配置に柔軟性が失われ、制限が生じる。パイロット信号が不等間隔であることが許容されることになれば、データストリームの柔軟な使い方が可能となる。
パイロット信号の等間隔性が要求されるならば、例えば、デジタル信号におけるデータブロック長がパイロット信号の間隔で割り切れない場合、データブロック毎にパイロット信号が入る位置が異なることとなる。これに対して、パイロット信号の等間隔性が要求されなければ、データブロック毎のパイロット信号の位置を固定することができる。
したがって、本発明の目的は、デジタル信号の位相補正を行うために用いるパイロット信号が不等間隔であっても、パイロット信号間において位相誤差の時間的な補間を簡易な構成で行い、更に、位相補正も行うことができる位相補正装置、位相補正方法及び位相補正プログラムを提供することにある。
本発明による位相補正装置は、デジタル信号に挿入されたパイロット信号に基づいて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正装置であって、それぞれの前記パイロット信号の位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、前記位相誤差を、前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号と共に、複数のフィルタに分配する位相誤差分配手段と、前記位相誤差に基づいて、前記位相誤差に関する情報を含むインパルス応答を生成する前記複数のフィルタとを備え、複数の前記インパルス応答を合成し、前記パイロット信号間にある前記デジタル信号の位相誤差を補間する補間フィルタと、前記補間フィルタにより補間された前記位相誤差を用いて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正手段と、を備えることを特徴とする。
本発明による位相補正方法は、デジタル信号に挿入されたパイロット信号に基づいて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正方法であって、それぞれの前記パイロット信号の位相誤差を検出し、前記位相誤差を、前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号と共に、複数のフィルタに分配し、前記複数のフィルタが、前記位相誤差に基づいて該位相誤差に関する情報を含む複数のインパルス応答を生成し、複数の前記インパルス応答を合成し、前記パイロット信号間にある前記デジタル信号の前記位相誤差を補間し、補間された前記位相誤差を用いて、前記デジタル信号の位相を補正することを特徴とする。
本発明による位相補正用プログラムは、デジタル信号に挿入されたパイロット信号に基
づいて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正装置としてコンピュータを機能させ
るための位相補正用プログラムであって、それぞれの前記パイロット信号の位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、前記位相誤差を、前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号と共に、複数のフィルタに分配する位相誤差分配手段と、前記位相誤差に基づいて、前記位相誤差に関する情報を含むインパルス応答を生成する前記複数のフィルタとを備え、複数の前記インパルス応答を合成し、前記パイロット信号間にある前記デジタル信号の位相誤差を補間する補間フィルタと、前記補間フィルタにより補間された前記位相誤差を用いて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正手段と、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、デジタル信号の位相補正を行うために用いるパイロット信号が不等間隔であっても、パイロット信号間において位相誤差の時間的な補間を簡易な構成で行い、更に、位相補正も行うことができる。
本発明の第1の実施形態による位相補正装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態による位相補正装置において用いられる補間フィルタの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態による補間フィルタでの各信号のタイミングチャートである。 本発明の第1の実施形態による直線位相補間フィルタの第1の構成例を示す。 本発明の第1の実施形態による直線位相補間フィルタの第2の構成例を示す。 本発明の第1の実施形態による直線位相補間フィルタの第3の構成例を示す。 本発明の第1の実施形態による直線位相補間フィルタの第4の構成例を示す。 本発明の第1の実施形態において不等間隔のパイロット信号を用いた場合の補間フィルタの動作例を示す。 本発明の第2の実施形態による位相補正装置において用いられる補間フィルタの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るフィルタ特性切替部により行われる直線位相補間フィルタのフィルタ特性の切替例を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態による位相補正装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態による位相補正装置の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による位相補正装置の構成を示すブロック図である。図1の位相補正装置100は、位相誤差検出器102、補間フィルタ103、Cos/Sin変換器104、遅延回路105、位相回転器106を構成要素として含む。
まず、位相補正装置100に入力されるデジタル信号101は、一連の複素デジタルデータ(I+jQ)である。ここで、Iは同相成分、Qは直交成分、jは虚数単位を意味する。デジタル信号101には、不等間隔にてパイロット信号が挿入されている。このデジタル信号101が、位相誤差検出器102と遅延回路105に入力される。
位相誤差検出器102は、入力デジタル信号101からパイロット信号を検出し、検出したパイロット信号に発生している位相誤差ベクトルを算出する。この位相誤差ベクトルも(I+jQ)形式で表される。この位相誤差ベクトルの角度が、検出したパイロット信号がもつ位相誤差θである。
位相誤差検出器102は、一般的に知られている方法を用いて、パイロット信号を検出することができる。例えば、パイロット信号の位置の検出には、パイロット信号の間隔が所定の規則に従っているならば、パイロット信号間の相関検出によるタイミング検出を用いることができる。また、送信側と受信側でパイロット信号の挿入位置又は間隔に関する情報を共有しておいて、その情報に基づいてタイミングを検出してもよい。1つ1つのパイロット信号をそのパターンに基づいて検出してもよい。位相誤差ベクトルの算出には、本来のパイロット信号に、検出したパイロット信号の複素共役を乗算する演算を用いることができる。位相誤差検出器102で得られた位相誤差ベクトルと、パイロット信号の時間的な位置検出を示すパイロット検出パルスとが、補間フィルタ103に送られる。
補間フィルタ103は、位相誤差検出器102から受け取ったパイロット検出パルス及び位相誤差ベクトルから、パイロット信号間にあるデジタル信号の位相誤差ベクトルを時間的に補間するものである。補間フィルタ103により得られた、パイロット信号間で時間的に補間された位相誤差ベクトルは、Cos/Sin変換器104に送られる。
Cos/Sin変換器104は、補間フィルタ103から受け取った、補間された位相誤差ベクトル(I+jQ)から位相誤差θを求め、更に、Cosθ及びSinθの値を算出する。この変換は、一般的な手法を用いてもよい。具体的には、θ=arctan(Q/I)を求めるため、ルックアップテーブル、近似式、CORDIC(Coordinate Rotation DIgital Computer)アルゴリズムなどを用いる。SinθやCosθの値を求めるためにも、ルックアップテーブル、近似式、CORDICアルゴリズムなどを用いることができる。Cos/Sin変換器104にて得られたSinθ及びCosθの値は位相回転器106に送られる。
上述したように、位相補正装置100に入力されたデジタル信号101は、位相誤差検出器102とは別に、遅延回路105にも送られる。この遅延回路105は、位相誤差検出器102、補間フィルタ103及びCos/Sin変換器104において実行されるデジタル信号処理のために生じる遅延に合わせて入力デジタル信号101を遅延させるものである。遅延回路105としては、例えば、シフトレジスタやRAMによる遅延回路構成が採られる。遅延回路105で遅延された入力デジタル信号108は、位相回転器106に送られる。
位相回転器106は、遅延回路105から受け取った、遅延された入力デジタル信号108に対して、Cos/Sin変換器104から受け取ったSinθ及びCosθの値を用いて複素乗算演算を施すことにより、入力デジタル信号に位相誤差θを補正するための位相回転を与えるものである。この結果、位相補正された出力デジタル信号107を得ることができる。
(補間フィルタ)
次に、本発明の第1の実施形態に係る位相補正装置100の特徴部分である補間フィルタ103について説明する。
図2は、補間フィルタ103の構成を示すブロック図である。補間フィルタ103は、複数の直線位相補間フィルタ(#1〜#n)111−1〜111−n、位相誤差分配部110、及び合成部113を含む。補間フィルタ103は、パイロット信号の時間的な位置検出を示すパイロット検出パルスと、パイロット信号の位相誤差ベクトルとを位相誤差検出器102から受け取る。受け取ったパイロット検出パルスと位相誤差ベクトルは、直線位相補間フィルタ(#1〜#n)111−1〜111−nのうちの何れかの直線位相補間フィルタが受け取る。ただし、パイロット検出パルスと位相誤差ベクトルを受け取ることのできる直線位相補間フィルタ111−iは、位相誤差分配部110が選択する。このようにして、1つの直線位相補間フィルタ111−iにより、1つのパイロット信号に発生している位相誤差ベクトルの時間的な補間処理を行う。各々のパイロット信号毎に、それに対応する直線位相補間フィルタ111により時間的に補間された位相誤差ベクトル112−1〜112−nは、全て、合成部113により合成され、合成結果は、パイロット検出パルス間で位相誤差が時間的に補間された位相誤差補間信号114として出力される。なお、合成の方法としては、例えば、ベクトル加算を用いることができるが、これに限られるものではない。
位相誤差分配部110は、位相誤差検出器102から受け取ったパイロット検出パルスと位相誤差ベクトルに基づいて、パイロット検出パルスを入力する度に、使用する直線位相補間フィルタ111を切り替える。また、位相誤差分配部110は、各直線位相補間フィルタ111において、パイロット検出パルスを基準として、インパルス応答を出すタイミングを調整することにより、直線位相補間フィルタ111間での応答時間の進み遅れを制御する。これは、それぞれの直線位相補間フィルタ111が、異なるインパルス応答特性を有している場合でも、遅延量を一定にするためである。つまり、位相誤差分配部110は、複数のフィルタ111のそれぞれについて、そのフィルタのインパルス応答の特性に応じて、パイロット検出パルスを基準として、そのフィルタが応答の出力を開始するタイミングを調整することにより、前記インパルス応答の中心タイミング(すなわち、パイロット信号に時間のずれなく対応するタイミング)を他のインパルス応答のピーク位置との関係において調整する。より具体的には、位相誤差分配部110は、複数のフィルタ111の間で、パイロット検出パルスのタイミングからインパルス応答の中心タイミングまでの遅延が一定となるように調整をする。以下の説明では、直線位相補間フィルタは、パイロット検出パルスと位相誤差ベクトルを入力すると、動作を開始することとしているが、このパイロット検出パルスのタイミングは、実際のパイロット検出パルスのタイミングであることもあるが、一般には、上記のようなタイミングの調整ができるように、パイロット検出パルス自体もタイミングの調整がされたものである。
次に、図3を参照して、位相誤差分配部110により行われる直線位相補間フィルタ111の切り替えと、応答時間の進み遅れの制御の方法を説明する。
図3は、第1の実施形態による補間フィルタ103での各信号のタイミングチャートである。タイミングチャートの開始時は、直線位相補間フィルタ(#1〜#n)111−1〜111−nはすべて、未使用の状態であると仮定して説明する。
まず、補間フィルタ103にパイロット検出パルスaが入力されたとき、直線位相補間フィルタ(#1)111−1は未使用の状態であるから、直線位相補間フィルタ(#1)111−1がパイロット検出パルスaと位相誤差ベクトルavを受け取ることができる。次のパイロット検出パルスbが補間フィルタ103に入力されたときは、直線位相補間フィルタ(#2)111−2が未使用の状態であるから、位相誤差分配部110による制御に従って、直線位相補間フィルタ(#2)111−2がパイロット検出パルスbと位相誤差ベクトルbvを受け取ることができる。その後も同様に、パイロット検出パルスcが入力されたとき、位相誤差分配部110による制御に従って、未使用の状態の直線位相補間フィルタ(#3)111−3がパイロット検出パルスcと位相誤差ベクトルcvを受け取ることができる。このように、パイロット検出パルスが入力される度に、パイロット検出パルスと位相誤差ベクトルを受け取ることのできる直線位相補間フィルタ111を順々に切り替える方式で、直線位相補間フィルタ111の切り替えが実現される。直線位相補間フィルタ111は、インパルス応答の出力が終われば例えば巡回的に再利用が可能であるから、同時に動作させる数だけ直線位相補間フィルタ111を用意すれば良い。なお、図3では、直線位相補間フィルタ111の切換え順序を#1、#2、#3としたが、切換え順序はこれに限定されるものではなく、任意に設定した順序で切り替えることができる。
次に、応答時間の進み遅れの制御の方法について説明する。
図3では、最初のパイロット検出パルスaを受けた時刻(t1)に、直線位相補間フィルタ(#1)111−1が選択されてパイロット検出パルスaと位相誤差ベクトルavを受け取る。それと同時に、三角波のインパルス応答の出力を開始する。開始時刻t1からインパルス応答がピークに達する時刻までの時間はT1である。また、インパルス応答がピークに達する時刻からゼロに戻る時刻までの時間もT1である。従って、直線位相補間フィルタ(#1)111−1のインパルス応答はT1×2の間持続する。
2番目のパイロット検出パルスbを受けた時刻(t2)に、直線位相補間フィルタ(#2)111−2が選択されてパイロット検出パルスbと位相誤差ベクトルbvを受け取る。直線位相補間フィルタ(#2)111−2では、開始時t2からT0時間経過後に、三角波のインパルス応答の出力を開始する。開始時t2からインパルス応答がピークに達する時刻までの時間はT2である。従って、T0時間の待ち合わせが終了して、インパルス応答の上昇が始まる時刻からインパルス応答がピークに達する時刻までの時間は(T2−T0)である。また、インパルス応答がピークに達する時刻からゼロに戻る時刻までの時間も(T2−T0)である。従って、直線位相補間フィルタ(#2)111−2のインパルス応答は(T2−T0)×2の間持続する。なお、T2=T1になるように、T0が調整される。
図3に示すように、直線位相補間フィルタ(#1)111−1のインパルス応答の三角波と、直線位相補間フィルタ(#2)111−2のインパルス応答の三角波は、異なっている。このように、直線位相補間フィルタごとに異なるインパルス応答特性を有してもよい。この場合、直線位相補間フィルタ(#1)111−1と直線位相補間フィルタ(#2)111−2のフィルタ応答時間が異なるので、パイロット検出パルスの入力からインパルス応答のピークまでの時間が一定になるように待ち合わせを行う。これが応答開始時間の進み、遅れ制御である。待ち合わせは、具体的には、入力されたパイロット検出パルスを遅延させたり、直線位相補間フィルタ111からの出力を遅延させることによって行う。
次に、直線位相補間フィルタ111の構成について説明する。
図2に示す直線位相補間フィルタ111として、通常のFIRフィルタの構成のほか、図4〜図7に示す構成を採用することもできる。
(直線位相補間フィルタの第1の構成例)
図4(A)は、直線位相補間フィルタ111の第1の構成例を示す。この直線位相補間フィルタ111は、カウンタ201、ルックアップテーブル202、及び乗算器203を含む。カウンタ201は、パイロット信号の検出位置を示すインジケータであるパイロット検出パルスaを入力するとカウント動作を開始し、所定の回数のカウント動作後又は任意の時間経過後にカウントを停止するよう構成されている。カウンタ201は、ルックアップテーブル202に接続されており、カウンタ値をルックアップテーブル202に送る。ルックアップテーブル202は、直線位相補間フィルタ111のインパルス応答特性を示す波形データをテーブル値として記憶している。なお、このインパルス応答の位相は、始終ゼロである。この波形データは、例えば、インパルス入力からの各経過時間に対するインパルス応答値を含み、具体的には、カウンタ201の各カウンタ値に対応するインパルス応答値を含む。ルックアップテーブル202は、カウンタ201から送られてくるカウンタ値をアドレスとして、このアドレスに対応するデータをインパルス応答値として順次読み出して出力する。ルックアップテーブル202は、乗算器203に接続されており、出力したインパルス応答値を乗算器203に送る。乗算器203は、検出されたパイロット信号の位相誤差ベクトル109と、ルックアップテーブル202から出力されたインパルス応答値を乗算する。乗算によりフィルタ後信号112が得られる。このフィルタ後信号112は、(I+jQ)形式の複素信号であり、実部(I)を示す信号112aと虚部(Q)を示す信号112bからなる。その偏角θ=arctan(Q/I)が、パイロット信号の位相誤差を示す。従って、乗算器203は、パイロット信号の位相誤差をその位相として有するインパルス応答を出力することとなる。この構成例は、任意の振幅のインパルス応答を実現する簡単な構成である。
図4(B)は、直線位相補間フィルタ111の第1の構成例におけるタイミングチャートである。パイロット検出パルスaと位相誤差ベクトルavが入力されると、カウンタ201がカウント動作を開始する。カウンタ201のカウンタ値は、カウント動作開始前は、a0であり、カウント動作開始後は、a1,a2,a3,・・・と順次増していき、anまでくると停止する。このカウンタ値a1,a2,a3,・・・,anからルックアップテーブル202を順次参照することにより、テーブル値として記憶してあるインパルス応答値が出力される。このインパルス応答値と位相誤差ベクトル109の値avを乗算することでフィルタ後信号112を得ることができる。このようにして、ルックアップテーブル202に記憶されたテーブル値を変更することにより、任意のインパルス応答特性を持ったフィルタが実現できる。
図4(C)は、直線位相補間フィルタ111に入力される位相誤差ベクトル109と、ルックアップテーブル202から出力される信号204と、直線位相補間フィルタ111から出力されるフィルタ後信号112について、それぞれの信号波形を示す図である。位相誤差検出器102で検出されたパイロット信号の位相誤差ベクトルは、(r・exp(jθ))の極形式で表すことができ、ここで、θはパイロット信号の位相誤差を表し、rは熱雑音に起因する振幅誤差の情報を含む。この位相誤差ベクトルを(I+jQ)形式で表した場合における、実部Iを示す信号109aと虚部Qを示す信号109bが、直線位相補間フィルタ111に入力される。図4(C)の上から1番目及び2番目のグラフは、フィルタ111にパイロット検出パルスaが入力された時刻t0から、当該パイロット検出パルスaに係るフィルタ動作が終了する時刻t1までについて、位相誤差ベクトルの実部を示す信号109a及び虚部を示す信号109bの時間変化を示す。図4(C)から分かるように、時刻t0からt1まで、位相誤差ベクトルの実部109aは一定の値Xaを有し、虚部109bは一定の値Yaを有する。位相誤差検出器102で検出されたパイロット信号の位相誤差ベクトルが、r・exp(jθ)とすると、Xa=r・cosθであり、Ya=r・sinθである。なお、当該フィルタ111にパイロット検出パルスaが入力された時刻t0から、当該パイロット検出パルスaに係るフィルタ動作が終了する時刻t1までの間に、補間フィルタ103全体としては、パイロット検出パルスa以外に、1又は複数のパイロット検出パルスを入力している。
図4(C)の上から3番目のグラフは、ルックアップテーブル202の出力信号204の時間変化を示す。この信号波形f(t)が、フィルタ111の基準のインパルス応答特性を示す。f(t0)=f(t1)=0であり、t0からt1までの区間におけるf(t)の最大値をAmaxとおいている。
直線位相補間フィルタ111から出力されるフィルタ後信号112は、(I+jQ)形式の複素信号である。フィルタ後信号112の実部112a及び虚部112bの信号波形を、図4(C)の4番目と5番目のグラフで示す。フィルタ後信号の実部(I(t))を示す信号112aは、ルックアップテーブル202が出力するインパルス応答波形f(t)を基に、Xa・f(t)となるように生成される(図4(C)の4番目のグラフ)。ここで、Xaは、位相誤差ベクトルの実部109aの値である。フィルタ後信号の虚部(Q(t))を示す信号112bは、ルックアップテーブルが出力するインパルス応答波形f(t)を基に、Ya・f(t)となるように生成される(図4(C)の5番目のグラフ)。ここで、Yaは、位相誤差ベクトルの虚部109bの値である。
(直線位相補間フィルタの第2の構成例)
図5(A)は、直線位相補間フィルタ111の第2の構成例を示す。この直線位相補間フィルタ111は、アップダウンカウンタ301、及び乗算器302を含む。アップダウンカウンタ301は、パイロット信号の検出位置を示すインジケータであるパイロット検出パルスを入力すると、アップカウント動作を開始する。所定の回数のアップカウント動作を行った後に、ダウンカウント動作に切り換え、ダウンカウント動作を所定回数行って停止する。このようなアップダウン動作により、図5(A)に示すような三角波303を生成する。なお、この三角波の位相は、始終ゼロである。アップダウンカウンタ301は、乗算器302に接続されており、生成した三角波信号303を乗算器302に送る。乗算器302は、検出されたパイロット信号の位相誤差ベクトル109と、アップダウンカウンタ301から受け取った三角波信号303を乗算する。乗算によりフィルタ後信号112が得られる。このフィルタ後信号112は、(I+jQ)形式の複素信号であり、実部(I)を示す信号112aと虚部(Q)を示す信号112bからなる。その偏角θ=arctan(Q/I)が、パイロット信号の位相誤差を示す。従って、乗算器302は、パイロット信号の位相誤差をその位相として有する三角波状のインパルス応答を出力することとなる。この構成は、インパルス応答を三角波に近似する場合に使える回路規模の小さい構成である。位相誤差の補間には三角波でも十分であることが多い。三角波の頂点はカウンタ301の増減値を制御することで滑らかにすることもできる。
図5(B)は、直線位相補間フィルタ111の第2の構成例におけるタイミングチャートである。最初のパイロット検出パルスaと位相誤差ベクトルavを入力すると、アップダウンカウンタ301が+cのステップ幅でアップカウント動作を開始する。開始後、カウンタ値は、a1,a2,a3,・・・と順次増していき、カウンタ値がa5までくると、ステップ幅を−cに切り換える。切り替え後は、カウンタ値がa5,a4,a3・・・と−cのステップ幅で減っていき、カウンタ値がa0までくると、動作を停止する。このようにして、三角波を形成することができる。この三角波の信号303と位相誤差ベクトル109の値avを乗算することで、フィルタ後信号112を得ることができる。
次のパイロット検出パルスbが入力されると、ステップ幅を+c1、+c2、−c2、−c1の順に切り替えることで、そのステップ幅に基づいて増減するカウンタ値が、より複雑な三角波の信号を形成する。ステップ幅の大きさ、個数、順番、及び切り換え間隔は、上記したものに限定されるものではなく、任意に設定できる。これにより、インパルス応答により近い近似が可能となる。
図5(C)は、直線位相補間フィルタ111に入力される位相誤差ベクトル109と、アップダウンカウンタ301から出力される信号303と、直線位相補間フィルタ111から出力されるフィルタ後信号112について、それぞれの信号波形を示す図である。上述した第1の構成例と同様に、(I+jQ)形式で表される位相誤差ベクトル109の実部Iを示す信号109aと虚部Qを示す信号109bが、直線位相補間フィルタ111に入力される。図5(C)の上から1番目及び2番目のグラフは、フィルタ111にパイロット検出パルスaが入力された時刻t0から、当該パイロット検出パルスaに係るフィルタ動作が終了する時刻t1までについて、位相誤差ベクトルの実部を示す信号109a及び虚部を示す信号109bの時間変化を示す。図5(C)から分かるように、時刻t0からt1まで、位相誤差ベクトルの実部109aは一定の値Xaを有し、虚部109bは一定の値Yaを有する。位相誤差検出器102で検出されたパイロット信号の位相誤差ベクトルが、r・exp(jθ)とすると、Xa=r・cosθであり、Ya=r・sinθである。なお、当該フィルタ111にパイロット検出パルスaが入力された時刻t0から、当該パイロット検出パルスaに係るフィルタ動作が終了する時刻t1までの間に、補間フィルタ103全体としては、パイロット検出パルスa以外に、1又は複数のパイロット検出パルスを入力している。
図5(C)の上から3番目のグラフは、アップダウンカウンタ301の出力信号303の時間変化を示す。この三角波の信号波形f(t)が、フィルタ111の基準のインパルス応答特性を示す。f(t0)=f(t1)=0であり、t0からt1までの区間におけるf(t)の最大値をAmaxとおいている。
直線位相補間フィルタ111から出力されるフィルタ後信号112は、(I+jQ)形式の複素信号である。フィルタ後信号112の実部112a及び虚部112bの信号波形を、図5(C)の4番目と5番目のグラフで示す。フィルタ後信号の実部(I(t))を示す信号112aは、アップダウンカウンタ301が出力する基準の三角波f(t)を基に、Xa・f(t)となるように生成される(図5(C)の4番目のグラフ)。ここで、Xaは、位相誤差ベクトルの実部109aの値である。フィルタ後信号の虚部(Q(t))を示す信号112bは、アップダウンカウンタ301が出力する基準の三角波f(t)を基に、Ya・f(t)となるように生成される(図5(C)の5番目のグラフ)。ここで、Yaは、位相誤差ベクトルの虚部109bの値である。
(直線位相補間フィルタの第3の構成例)
図6(A)は、直線位相補間フィルタ111の第3の構成例を示す。この直線位相補間フィルタ111は、図4に示した第1の構成例から乗算器203を取り除いた構成である。パイロット信号の位相誤差ベクトル109は、ルックアップテーブル202に入力される。そして、ルックアップテーブル202の出力が、そのままフィルタ後信号112になる。このフィルタ後信号112は(I+jQ)形式の複素信号であり、実部(I)を示す信号112aと虚部(Q)を示す信号112bからなる。その偏角θ=arctan(Q/I)が、パイロット信号の位相誤差を示す。
ルックアップテーブル202は、フィルタ111のインパルス応答特性を示す基準の信号波形f(t)に対し、想定される位相誤差ベクトル109の各成分(すなわち、実部と虚部)の値を乗じて得られる夫々の波形データを予め計算してテーブルとして保持している。そして、フィルタ後信号の実部を示す信号112aは、位相誤差ベクトルの実部(109a)の値Xaとカウンタ201のカウンタ値との組合せをアドレスとして、ルックアップテーブル202から読み出して得られる。フィルタ後信号の虚部を示す信号112bは、位相誤差ベクトルの虚部(109b)の値Yaとカウンタ201のカウンタ値との組合せをアドレスとして、ルックアップテーブル202から読み出して得られる。例えば、カウンタ201が4ビットで構成され、位相誤差ベクトル(Xa,Ya)=(3,2)と仮定すると、フィルタ後信号の実部信号112aは、(3×2^4+カウンタ値)をアドレスとしてルックアップテーブル202を参照する。言い換えると、5ビット目より上位のビットによりインパルス応答のゲインが変化するようにテーブルを持つ。この例では、3倍のゲインとなり、3×f(t)の信号波形が記憶されたテーブルから順次テーブル値を読み出して出力する。
また、例えば、位相誤差ベクトルの実部成分Xa=0の場合は、0倍のインパルス応答となり、上位アドレス=0のテーブルは、all0のテーブル値を持つ。Xa=1の場合は、1倍のインパルス応答となり、上位アドレス=1のテーブルは、基準のインパルス応答f(t)を示すテーブル値を持つ。Xa=2の場合は、2倍のインパルス応答となり、上位アドレス=2のテーブルは、基準の2倍のインパルス応答、すなわち、2×f(t)を示すテーブル値を持つ。
このように、ルックアップテーブル221が複数のテーブルを持つことで、位相誤差ベクトル109により表される位相誤差を有するインパルス応答を出力することが可能となる。なお、用意しておくテーブルの数は、要求される位相誤差の分解能やルックアップテーブル221の容量などを考慮して適切な値に設定できる。
図6(B)は、直線位相補間フィルタ111の第3の構成例におけるタイミングチャートである。最初のパイロット検出パルスaと位相誤差ベクトルavを入力すると、上述したように、位相誤差ベクトル(Xa,Ya)の各成分とカウンタ201のカウンタ値a0〜anとの組合せをアドレスとして、ルックアップテーブル202からテーブル値を順次読み出して出力する。この出力した信号が、そのままフィルタ後信号112となる。
同様に、次のパイロット検出パルスbと位相誤差ベクトルbvを入力すると、位相誤差ベクトル(Xb,Yb)の各成分とカウンタ201のカウンタ値b0〜bnとの組合せをアドレスとして、ルックアップテーブル202からテーブル値を順次読み出して出力する。この出力した信号が、そのままフィルタ後信号112となる。
このようにして、位相誤差ベクトルav及びbvの値に応じたインパルス応答がルックアップテーブル202から出力され、このインパルス応答には、位相誤差ベクトルにより示される位相誤差に関する情報が含まれているため、このインパルス応答に位相誤差ベクトルを乗算するための乗算器が不要となる。位相誤差ベクトルの分解能が増えるに従いルックアップテーブルの容量が大きくなるため、位相誤差ベクトルの分解能が小さい場合やルックアップテーブルに余剰がある場合などに適する。
図6(C)は、直線位相補間フィルタ111に入力される位相誤差ベクトル109と、ルックアップテーブル202から出力されるフィルタ後信号112について、それぞれの信号波形を示す図である。上述した第1及び第2の構成例と同様に、(I+jQ)形式で表される位相誤差ベクトル109の実部Iを示す信号109aと虚部Qを示す信号109bが、直線位相補間フィルタ111に入力される。図6(C)の上から1番目及び2番目のグラフは、フィルタ111にパイロット検出パルスaが入力された時刻t0から、当該パイロット検出パルスaに係るフィルタ動作が終了する時刻t1までについて、位相誤差ベクトルの実部を示す信号109a及び虚部を示す信号109bの時間変化を示す。図6(C)から分かるように、時刻t0からt1まで、位相誤差ベクトルの実部109aは一定の値Xaを有し、虚部109bは一定の値Yaを有する。位相誤差検出器102で検出されたパイロット信号の位相誤差ベクトルが、r・exp(jθ)とすると、Xa=r・cosθであり、Ya=r・sinθである。なお、当該フィルタ111にパイロット検出パルスaが入力された時刻t0から、当該パイロット検出パルスaに係るフィルタ動作が終了する時刻t1までの間に、補間フィルタ103全体としては、パイロット検出パルスa以外に、1又は複数のパイロット検出パルスを入力している。
ルックアップテーブル202から出力されるフィルタ後信号112は、(I+jQ)形式の複素信号である。フィルタ後信号112の実部112a及び虚部112bの信号波形を、図6(C)の3番目と4番目のグラフで示す。フィルタ後信号の実部(I(t))を示す信号112aは、基準のインパルス応答波形をf(t)とすると、f(t)に対してXa倍した信号に対応するテーブル値をルックアップテーブル202から読み出すことで得られる(図6(C)の3番目のグラフ)。ここで、Xaは、位相誤差ベクトルの実部109aの値である。フィルタ後信号の虚部(Q(t))を示す信号112bは、基準のインパルス応答波形f(t)に対してYa倍した信号に対応するテーブル値をルックアップテーブル202から読み出すことで得られる(図6(C)の4番目のグラフ)。ここで、Yaは、位相誤差ベクトルの虚部109bの値である。
(直線位相補間フィルタの第4の構成例)
図7(A)は、直線位相補間フィルタ111の第4の構成例を示す。この直線位相補間フィルタ111は、図5に示した第2の構成例から乗算器302を取り除いた構成である。パイロット信号の位相誤差ベクトル109が、アップダウンカウンタ301に入力され、アップダウンカウンタ301の出力が、フィルタ後信号112となる。このフィルタ後信号112は、(I+jQ)形式の複素信号であり、実部(I)を示す信号112aと虚部(Q)を示す信号112bからなる。したがって、このアップダウンカウンタ301は、インパルス応答の実部(I)を出力する系統と、インパルス応答の虚部(Q)を出力する系統の、2系統存在する(図示せず)。なお、偏角θ=arctan(Q/I)が、パイロット信号の位相誤差を示す。
図7(B)は、直線位相補間フィルタ111の第4の構成例におけるタイミングチャートである。最初のパイロット検出パルスaと位相誤差ベクトルavが入力されると、ステップ幅caを求める。フィルタ111の基準となるインパルス応答特性が三角波f(t)で示され、その三角波f(t)の最大値をAmaxとすると、実部を出力する系統では、ステップ幅caは、初期値(a0)から最大値Amaxに達するまでのカウント回数nから、ca=Xa×Amax/nで求まる。ここで、Xaは、位相誤差ベクトルの実部109aの値である。同様に、虚部を出力する系統では、ステップ幅caは、ca=Ya×Amax/nで求まる。ここで、Yaは、位相誤差ベクトルの虚部109bの値である。図7(B)では、簡単のため、2系統のうち一方しか図示していない。
実部を出力する系統では、アップダウンカウンタ301が+ca(=Xa×Amax/n)のステップ幅でアップカウント動作を開始する。開始後、カウンタ値は、a1,a2,a3,・・・と順次増していき、カウンタ値がa5までくると、最大値である Xa×Amaxに達し、ステップ幅を−caに切り換える。切り替え後は、カウンタ値がa5,a4,a3・・・と−caのステップ幅で減っていき、カウンタ値がa0までくると、動作を停止する。このようにして、三角波を形成することができる。
一方、虚部を出力する系統では、アップダウンカウンタ301が+ca(=Ya×Amax/n)のステップ幅でアップカウント動作を開始する。開始後、カウンタ値は、a1,a2,a3,・・・と順次増していき、カウンタ値がa5までくると、最大値であるYa×Amaxに達し、ステップ幅を−caに切り換える。切り替え後は、カウンタ値がa5,a4,a3・・・と−caのステップ幅で減っていき、カウンタ値がa0までくると、動作を停止する。このようにして、三角波を形成することができる。
次のパイロット検出パルスbが入力されると、最初のパイロット検出パルスaを受け取ったときと同様の操作を繰り返す。まず、実部を出力する系統と虚部を出力する系統のそれぞれについて、ステップ幅cbを求める。そして、実部を出力する系統では、アップダウンカウンタ301が+cb(=Xb×Amax/n)のステップ幅でアップカウント動作を開始する。開始後、カウンタ値は、a1’,a2’,a3’,・・・と順次増していき、カウンタ値がa5’までくると、最大値であるXb×Amaxに達し、ステップ幅を−cbに切り換える。切り替え後は、カウンタ値がa5’,a4’,a3’・・・と−cbのステップ幅で減っていき、カウンタ値がa0までくると、動作を停止する。このようにして、三角波が形成される。一方、虚部を出力する系統では、アップダウンカウンタ301が+cb(=Yb×Amax/n)のステップ幅でアップカウント動作を開始する。開始後、カウンタ値は、a1’,a2’,a3’,・・・と順次増していき、カウンタ値がa5’までくると、最大値であるYb×Amaxに達し、ステップ幅を−cbに切り換える。切り替え後は、カウンタ値がa5’,a4’,a3’・・・と−cbのステップ幅で減っていき、カウンタ値がa0までくると、動作を停止する。このようにして、三角波が形成される。
このようにすることで、位相誤差ベクトルav及びbvの値に応じたインパルス応答がアップダウンカウンタ301から出力され、このインパルス応答には、位相誤差ベクトルにより示される位相誤差に関する情報が含まれているため、直線位相補間フィルタ111をアップダウンカウンタ301のみで構成することが可能となる。また、この例では、1個のステップ値により示される一定のステップ幅でカウンタ値を増減させて単純な三角波を形成しているが、図5で説明したような複雑な三角波形状を組み合わせることも可能であることは明らかである。
図7(C)は、直線位相補間フィルタ111に入力される位相誤差ベクトル109と、アップダウンカウンタ301から出力されるフィルタ後信号112について、それぞれの信号波形を示す図である。上述した第1、第2及び第3の構成例と同様に、(I+jQ)形式で表される位相誤差ベクトル109の実部Iを示す信号109aと虚部Qを示す信号109bが、直線位相補間フィルタ111に入力される。図7(C)の上から1番目及び2番目のグラフは、フィルタ111にパイロット検出パルスaが入力された時刻t0から、当該パイロット検出パルスaに係るフィルタ動作が終了する時刻t1までについて、位相誤差ベクトルの実部を示す信号109a及び虚部を示す信号109bの時間変化を示す。図7(C)から分かるように、時刻t0からt1まで、位相誤差ベクトルの実部109aは一定の値Xaを有し、虚部109bは一定の値Yaを有する。位相誤差検出器102で検出されたパイロット信号の位相誤差ベクトルが、r・exp(jθ)とすると、Xa=r・cosθであり、Ya=r・sinθである。なお、当該フィルタ111にパイロット検出パルスaが入力された時刻t0から、当該パイロット検出パルスaに係るフィルタ動作が終了する時刻t1までの間に、補間フィルタ103全体としては、パイロット検出パルスa以外に、1又は複数のパイロット検出パルスを入力している。
アップダウンカウンタ301から出力されるフィルタ後信号112は、(I+jQ)形式の複素信号である。フィルタ後信号112の実部112a及び虚部112bの信号波形を、図7(C)の3番目と4番目のグラフで示す。フィルタ後信号の実部(I(t))を示す信号112aは、基準となるインパルス応答特性を示す三角波f(t)に対してXa倍した信号である(図7(C)の3番目のグラフ)。ここで、Xaは、位相誤差ベクトルの実部109aの値である。フィルタ後信号の虚部(Q(t))を示す信号112bは、基準のインパルス応答特性を示す三角波f(t)に対してYa倍した信号である(図7(C)の4番目のグラフ)。ここで、Yaは、位相誤差ベクトルの虚部109bの値である。
次に、図8を参照して、第1の実施形態において不等間隔のパイロット信号を用いた場合の補間フィルタ103の動作を説明する。ここでは、補間フィルタ103が3つの直線位相補間フィルタ(#1〜#3)111−1、111−2、111−3を含んでいるとする。これら3つの直線位相補間フィルタから生成されるそれぞれのインパルス応答は、それに対応するパイロット信号から検出された位相誤差をその位相として有する。また、これら3つの直線位相補間フィルタの振幅特性は共通であるが、相互に異なっていてもよい。図8から分かるように、パイロット信号の検出位置を示すインジケータであるパイロット検出パルスが、不等間隔にて補間フィルタ103に送られてきている。
まず、最初のパイロット検出パルスが入力されると、直線位相補間フィルタ(#1)111−1が動作を開始し、フィルタ後信号112−1が形成される。2番目のパイロット信号が入力されると、直線位相補間フィルタ(#2)111−2が動作を開始し、フィルタ後信号112−2が形成される。3番目のパイロット信号が入力されると、直線位相補間フィルタ(#3)111−3が動作を開始し、フィルタ後信号112−3が形成される。各々の直線位相補間フィルタ111は、独立に動作する。上記3つのフィルタ後信号112−1〜112−3が合成(例えば、ベクトル加算)されて、位相誤差補間信号114が形成され、補間フィルタ103から出力される。
上記3つのフィルタ後信号112−1〜112−3は、それぞれに対応するパイロット信号から検出された位相誤差をその位相として有し、インパルス応答状の振幅を有する信号である。合成部113は、これらを合成(例えば、ベクトル加算)することにより、パイロット信号間のデジタル信号についての位相誤差を表す複素信号を出力する。ここで、合成部113が加算する信号の個数により、合成部113の出力信号の振幅は異なることとなる。しかし、パイロット信号から検出された位相誤差をその位相として含み、また、パイロット信号からの距離に応じて振幅が減衰する傾向にあるインパルス応答状の信号が合成部113に入力されるので、合成部113からは、パイロット信号間にあるデジタル信号の実際の位相誤差を少なくとも近似的に表す信号が出力されることとなる。例えば、位相誤差が変化しないで、周辺のパイロット信号から検出される位相誤差がこれらのパイロット信号の間で同一であるならば、合成部113に入力される信号の数により、合成部113から出力される信号の振幅は異なってくるが、合成部113から出力される信号の位相は、その位相誤差と正確に一致することとなる。
本発明の第1の実施形態は、デジタルフィルタの応答はインパルス応答の和であることと、インパルス応答の和のゲインについてはシンボル毎に独立であり、位相情報に影響しないことを利用した補間フィルタ103を構成することを特徴とする。
[第1の実施形態の効果]
本発明の第1の実施形態での効果は、パイロット信号が不等間隔でも簡易な構成で任意のフィルタ特性を持つ補間フィルタを用いてパイロット信号間で時間的に補間された位相誤差情報を生成可能なことである。
その理由は、インパルス応答性の複数の補間フィルタを用い、パイロット信号毎に使用する補間フィルタを切り替え、各補間フィルタの出力を加算してパイロット信号間で位相誤差を時間的に補間しているからである。
ただし、各応答を全て加算しているため、入力するパイロット信号の数が異なれば応答のゲインは異なってくる。しかし、位相誤差ベクトルの位相情報は保たれるため、位相補正の用途には影響がない。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る位相補正装置を説明する。
第2の実施形態に係る位相補正装置の構成は、図1に示す第1の実施形態の位相補正装置の構成と同じであるが、補間フィルタ103にフィルタ特性切替部120が付加される点で、第1の実施形態とは異なる。このフィルタ特性切替部120は、図9に示すように、位相誤差分配部110に含まれる。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、直線位相補間フィルタ111−1〜111−nのそれぞれが、フィルタ特性切替部120を備えるようにしてもよい。
フィルタ特性切替部120は、位相誤差検出器102から送られてくるパイロット検出パルスから、直線位相補間フィルタ111−iに入力される相互に隣接するパイロット検出パルスPとPi+1との間の時間間隔ΔTを求め、求めた時間間隔ΔTに基づいて、直線位相補間フィルタ111−iのフィルタ特性を変更する。フィルタ特性が変更される直線位相補間フィルタ111−iは、時間間隔を求めるのに用いたパイロット検出パルスP又はPi+1に係る位相誤差ベクトルの時間的な補間処理を担当するフィルタである。なお、当該フィルタ111−iにパイロット検出パルスPが入力される時刻から、パイロット検出パルスPi+1が入力される時刻までの間に、補間フィルタ103全体としては、パイロット検出パルスPやPi+1以外に、1又は複数のパイロット検出パルスを入力している。
図10は、フィルタ特性切替部120の制御に従って行われる直線位相補間フィルタ111−iのフィルタ特性の切替例を示す説明図である。例として、直線位相補間フィルタ111−iが、三角波で示されるフィルタ特性を有している場合を想定する。まず、フィルタ特性切替部120が、位相誤差検出器102から一連のパイロット検出パルスを順に受け取る。これらのパイロット検出パルスから、フィルタ111−iに入力される相互に隣接したパイロット検出パルスPとPi+1の時間間隔が求められる。図10では、パイロット検出パルスPとPi+1との時間間隔はΔTとなっている。切替前のフィルタ特性を実線130で示し、切替後のフィルタ特性を破線132で示している。図10から分かるように、切替前は、直線位相補間フィルタ111−iのフィルタ特性の応答時間幅は、ΔTであった。この状態において、パイロット検出パルスPからΔTだけずれたP’が入力され、パイロット検出パルスP’とPi+1との時間間隔がΔT’であることが判明すると、フィルタ特性の応答時間幅がΔT’と等しくなるように、破線132で示されるフィルタ特性に変更する。
フィルタ特性切替部120は、フィルタ特性の切り替えのために、直線位相補間フィルタ111−iに切替の指示信号を送る。この指示信号を受け取った直線位相補間フィルタ111は、例えば、図4や図6に示す構成を有する場合には、ルックアップテーブル202に記憶されているテーブルを切り替えることにより、フィルタ特性を切り替えることができる。また、例えば、直線位相補間フィルタ111が、図5や図7に示す構成を有する場合には、アップダウンカウンタ301において用いるステップ幅を切り替えることにより、フィルタ特性を切り替えることができる。
本発明の第2の実施形態によれば、パイロット信号が不等間隔であり且つその間隔が受信側で予め知られていない場合であっても、パイロット信号の時間間隔に応じて各直線位相補間フィルタのフィルタ特性を切り替えることができるので、最適なフィルタ特性を有する補間フィルタを使用することができる。それにより、パイロット信号間での位相誤差の補間精度が上がり、それに伴って位相補正の精度も向上する。
[第3の実施形態]
図11は、本発明の第3の実施形態による位相補正装置400の構成を示すブロック図である。図1に示される第1の実施形態による位相補正装置100にフィルタ特性調整器401を追加した構成である。位相誤差検出器102、Cos/Sin変換器104、遅延回路105、及び位相回転器106については、第1の実施形態と同じ構成である。補間フィルタ103Bは、位相誤差検出器102からの出力の他に、フィルタ特性調整器401からの出力も入力する。第1の実施形態では、補間フィルタ103のフィルタ特性は予め任意に設定することが可能である。第3の実施形態は、さらに、入力デジタル信号101などを基にフィルタ特性調整器401により推定される信号品質に基づいて補間フィルタ103Bのフィルタ特性を切り替える機能を追加したものである。
フィルタ特性調整器401は、入力デジタル信号101を受け取り、かつ、位相誤差検出器102からパイロット信号の位相誤差情報を受け取る。そして、受け取った入力デジタル信号101と位相誤差情報を基に、入力デジタル信号101の信号品質を推定し、その推定結果に基づいて補間フィルタ103Bのフィルタ特性を切り替えるための信号を生成する。
フィルタ特性の切り替えは、例えば、補間フィルタ103Bを構成している直線位相補間フィルタ111のフィルタ特性を変えることにより行う。例えば、直線位相補間フィルタ111が、図4や図6に示す構成を有する場合には、ルックアップテーブル202に記憶されているテーブルを切り替えることにより、フィルタ特性を切り替えることができる。また、例えば、直線位相補間フィルタ111が、図5や図7に示す構成を有する場合には、アップダウンカウンタ301において用いるステップ幅を切り替えることにより、フィルタ特性を切り替えることができる。
信号品質の推定は、信号に含まれる熱雑音と位相雑音に基づいて行う。熱雑音は、パイロット信号点からの分散や、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation)などの通信分野であればパイロット信号以外の信号配置点からのズレ(分散)を求めることにより見積もることができる。位相雑音は、パイロット信号の位相誤差そのものの分散を求めることにより見積もることができる。フィルタ特性調整器301は、熱雑音と位相雑音から推定された信号品質に応じて補間フィルタ103Bのフィルタ特性を選択する。このようにして、入力デジタル信号101の信号品質に応じて補間フィルタ103Bのフィルタ特性を切り替えることにより、信号品質が変化しても最適なフィルタ特性を選択して使用できるので位相誤差の補間精度が上がる。それにより、位相補正の精度も向上する。
[第4の実施形態]
図12は、本発明の第4の実施形態による位相補正装置500の構成を示すブロック図である。この位相補正装置500は、第1の位相補正部501、信号処理部502、及び第2の位相補正部503を備える。第1の位相補正部501及び第2の位相補正部503は、本発明の第1の実施形態、第2の実施形態、又は第3の実施形態による位相補正装置である。但し、第1の位相補正部501及び第2の位相補正部503のうちの一方としては、場合によっては、通常のフィードバック型のPLL(Phase Locked Loop)を用いてもよい。信号処理部502は、例えば、信号品質を向上させるために、誤り訂正処理、等化処理などの信号処理を行う。
位相補正装置500では、まず、デジタル信号101が第1の位相補正部501に入力される。第1の位相補正部501は、第1の実施形態、第2の実施形態、又は第3の実施形態と同様の方法によりデジタル信号101の位相補正を行って出力する。位相補正が行われたデジタル信号は、信号処理部502に入力され、誤り訂正処理、等化処理などの信号処理が施される。信号処理が施されたデジタル信号は、第2の位相補正部503に入力され、第1の実施形態、第2の実施形態、又は第3の実施形態と同様の方法により位相補正されてデジタル信号107として出力される。このように、第1の位相補正の後に信号処理を行い、その後更に第2の位相補正を行う構成である。
入力デジタル信号の位相誤差の特性によっては、適切な位相補正方法、例えば補間フィルタの適切なフィルタ特性が変わることもあり得る。このような場合でも、複数の位相補正部を通すことにより、位相補正が適切に行われる可能性が上がる。また、第1の位相補正部501と第2の位相補正部503の間に、誤り訂正処理、等化処理などを行う信号処理部502を挟むことで、第2回目の位相補正時には、第1回目の位相補正時より信号品質が改善するため、第1回目の位相補正で補正できなかった位相誤差を第2回目の位相補正で補正できる可能性が上がる。
また、信号の特性によっては、パイロット信号だけでなく、全シンボルに対して位相誤差を求めて、それらに基づいて位相補正を行うことが可能である。このような場合には、第1の実施形態、第2の実施形態、又は第3の実施形態の位相補正装置に代えて、フィードバック型のPLLを用いると、回路規模や遅延が少なくなり都合が良い。例えば、フィードバック型のPLLは、QPSK、QAM通信などシンボル毎に位相誤差が算出可能な特性を有する信号を伝送する通信に適する。
図12では、第1の位相補正部501と第2の位相補正部503の2個の位相補正部が用いられている。しかし、位相補正部の個数は、2個に限定されるものではなく、任意の個数を採用できる。つまり、入力デジタル信号を任意の複数の位相補正部に通す構成であればよい。ここで、複数回通すためには、必ずしも複数の位相補正部を持つ必要はない。処理速度が間に合えば、同一の位相補正部を複数回使用することによっても位相補正部を複数設けた構成と同様の効果を得ることができる。
なお、上記の位相補正装置は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組合せにより実現することができる。また、上記の位相補正方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらに組合せにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
デジタル信号に挿入されたパイロット信号に基づいて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正装置であって、
それぞれの前記パイロット信号の位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、
前記位相誤差検出手段によりそれぞれの前記パイロット信号から検出された前記位相誤差に基づいて、該位相誤差に関する情報を含むインパルス応答を生成し、1以上の前記インパルス応答を合成することにより、少なくとも前記パイロット信号間にある前記デジタル信号の位相誤差を補間する補間フィルタと、
前記補間フィルタにより補間された前記位相誤差を用いて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正手段と、
を備えることを特徴とする位相補正装置。
(付記2)
前記補間フィルタは、1以上の前記インパルス応答をベクトル合成することにより、少なくとも前記パイロット信号間にある前記デジタル信号の位相誤差を補間する合成手段を備えることを特徴とする付記1に記載の位相補正装置。
(付記3)
前記補間フィルタは、
複数のフィルタであって、そのそれぞれが前記位相誤差検出手段によりそれぞれの前記パイロット信号から検出された前記位相誤差に基づいて、該位相誤差に関する情報を含むインパルス応答を生成するための複数のフィルタと、
それぞれの前記パイロット信号から検出された前記位相誤差を、そのパイロット信号の検出タイミングに関連した信号と共に、前記複数のフィルタに分配する位相誤差分配手段と、
を備えることを特徴とする付記1又は2に記載の位相補正装置。
(付記4)
各フィルタのインパルス応答の特性が他のフィルタのインパルス応答の特性と異なっている場合であっても、各フィルタに対応する前記パイロット信号の検出タイミングから、そのフィルタが生成するインパルス応答の中心タイミングまでの期間を、他のフィルタとの間で、同一とするための調整手段を更に備えることを特徴とする付記3に記載の位相補正装置。
(付記5)
前記複数のフィルタは、入力した位相誤差を、出力する前記インパルス応答の位相とすることを特徴とする付記3又は4に記載の位相補正装置。
(付記6)
前記複数のフィルタは、振幅がピークを中心にして両方向に減衰するインパルス応答を出力することを特徴とする付記3乃至5の何れか1に記載の位相補正装置。
(付記7)
前記複数のフィルタのそれぞれが、
前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号に基づいて、動作を開始するカウンタと、
そのフィルタのインパルス応答特性を示す波形データを記憶しておき、前記カウンタが示すカウンタ値に基づいて前記波形データが示す値を順次出力するルックアップテーブルと、
前記パイロット信号の位相誤差と前記ルックアップテーブルから出力される値を乗算する乗算器と、
を含むことを特徴とする付記3乃至6の何れか1に記載の位相補正装置。
(付記8)
前記複数のフィルタのそれぞれが、
前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号に基づいて、動作を開始し、三角波信号を生成するアップダウンカウンタと、
前記パイロット信号の位相誤差と前記アップダウンカウンタから出力される前記三角波信号を乗算する乗算器と、
を含むことを特徴とする付記3乃至6の何れか1に記載の位相補正装置。
(付記9)
前記複数のフィルタのそれぞれが、
前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号に基づいて、動作を開始するカウンタと、
そのフィルタのインパルス応答特性に基づいて形成され、且つ、所定範囲に属する位相誤差に関する情報を含んだ波形データを、前記所定範囲と対応付けて記憶しておき、前記カウンタが示すカウンタ値に基づいて、前記パイロット信号の位相誤差が属する前記所定範囲に対応付けられた前記波形データが示す値を順次出力するルックアップテーブルと、
を含むことを特徴とする付記3乃至6の何れか1に記載の位相補正装置。
(付記10)
前記複数のフィルタのそれぞれが、
前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号に基づいて、動作を開始し、前記パイロット信号の位相誤差に基づいて設定されたステップ幅にて三角波信号を生成するアップダウンカウンタを含むことを特徴とする付記3乃至6の何れか1に記載の位相補正装置。
(付記11)
前記位相補正手段が、前記補間フィルタにより補間された位相誤差の値θからCosθ及びSinθの値を算出するCos/Sin変換器と、前記位相誤差検出器、前記補間フィルタ及び前記Cos/Sin変換器において生じる遅延に応じて前記デジタル信号に遅延を与える遅延回路と、前記遅延回路により遅延した前記デジタル信号に、前記Cos/Sin変換器で得られたCosθ及びSinθの値を用いて複素乗算して前記デジタル信号に前記位相誤差と反対方向の位相回転を与える位相回転器とを備えることを特徴とする付記1乃至10の何れか1に記載の位相補正装置。
(付記12)
前記補間フィルタは、相互に隣接する前記パイロット信号間の時間間隔を求め、求めた前記時間間隔に基づいて前記複数のフィルタのそれぞれについて、そのフィルタのフィルタ特性を切り替えるフィルタ特性切替手段を更に備えることを特徴とする付記1乃至11の何れか1に記載の位相補正装置。
(付記13)
前記位相補正装置に入力されたデジタル信号の信号品質を推定し、推定した前記信号品質に基づいて前記補間フィルタのフィルタ特性を切り替えるフィルタ特性調整器を更に備えることを特徴とする付記1乃至11の何れか1に記載の位相補正装置。
(付記14)
前記フィルタ特性調整器が、前記デジタル信号の熱雑音及び位相雑音を推定することにより前記信号品質を推定することを特徴とする付記13に記載の位相補正装置。
(付記15)
前記位相補正装置に入力されたデジタル信号に対し、前記位相補正装置を複数回使用して位相補正を複数回行うことを特徴とする付記1乃至14の何れか1に記載の位相補正装置。
(付記16)
付記1乃至14の何れか1に記載の位相補正装置を第1の位相補正装置として、付記1乃至14の何れか1に記載の位相補正装置を第2の位相補正装置として含み、前記第1の位相補正装置が前記デジタル信号に対して位相補正を行い、位相補正が行われた前記デジタル信号に対して、所定の信号処理を施し、信号処理が施された前記デジタル信号に対して、前記第2の位相補正装置が位相補正を行うことを特徴とする付記15に記載の位相補正装置。
(付記17)
デジタル信号に挿入されたパイロット信号に基づいて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正方法であって、
それぞれの前記パイロット信号の位相誤差を検出する位相誤差検出ステップと、
前記位相誤差検出ステップによりそれぞれの前記パイロット信号から検出された前記位相誤差に基づいて、該位相誤差に関する情報を含むインパルス応答を生成し、1以上の前記インパルス応答を合成することにより、少なくとも前記パイロット信号間にある前記デジタル信号の位相誤差を補間する補間ステップと、
前記補間ステップにより補間された前記位相誤差を用いて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正ステップと、
を備えることを特徴とする位相補正方法。
(付記18)
前記補間ステップは、1以上の前記インパルス応答をベクトル合成することにより、少なくとも前記パイロット信号間にある前記デジタル信号の位相誤差を補間することを特徴とする付記17に記載の位相補正方法。
(付記19)
前記補間ステップは、
複数のフィルタステップであって、そのそれぞれが前記位相誤差検出ステップによりそれぞれの前記パイロット信号から検出された前記位相誤差に基づいて、該位相誤差に関する情報を含むインパルス応答を生成する複数のフィルタステップと、
それぞれの前記パイロット信号から検出された前記位相誤差を、そのパイロット信号の検出タイミングに関連した信号と共に、前記複数のフィルタステップに分配する位相誤差分配ステップと、
を備えることを特徴とする付記17又は18に記載の位相補正方法。
(付記20)
各フィルタステップのインパルス応答の特性が他のフィルタステップのインパルス応答の特性と異なっている場合であっても、各フィルタステップに対応する前記パイロット信号の検出タイミングから、そのフィルタステップが生成するインパルス応答の中心タイミングまでの期間を、他のフィルタステップとの間で、同一とするための調整ステップを更に備えることを特徴とする付記19に記載の位相補正方法。
(付記21)
前記複数のフィルタステップは、入力した位相誤差を、出力する前記インパルス応答の位相とすることを特徴とする付記19乃至20の何れか1に記載の位相補正方法。
(付記22)
前記複数のフィルタステップは、振幅がピークを中心にして両方向に減衰するインパルス応答を出力することを特徴とする付記19乃至21の何れか1に記載の位相補正方法。
(付記23)
前記複数のフィルタステップのそれぞれが、
前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号に基づいて、カウンタが動作を開始するステップと、
そのフィルタステップのインパルス応答特性を示す波形データをルックアップテーブルに記憶しておき、前記カウンタが示すカウンタ値に基づいて前記波形データが示す値を順次出力する出力ステップと、
前記パイロット信号の位相誤差と前記ルックアップテーブルから出力される値を乗算する乗算ステップと、
を含むことを特徴とする付記19乃至22の何れか1に記載の位相補正方法。
(付記24)
前記複数のフィルタステップのそれぞれが、
前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号に基づいて、アップダウンカウンタが動作を開始し、三角波信号を生成するステップと、
前記パイロット信号の位相誤差と前記アップダウンカウンタから出力される前記三角波信号を乗算する乗算ステップと、
を含むことを特徴とする付記19乃至22の何れか1に記載の位相補正方法。
(付記25)
前記複数のフィルタステップのそれぞれが、
前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号に基づいて、カウンタが動作を開始するステップと、
そのフィルタのインパルス応答特性に基づいて形成され、且つ、所定範囲に属する位相誤差に関する情報を含んだ波形データを、前記所定範囲と対応付けてルックアップテーブルに記憶しておき、前記カウンタが示すカウンタ値に基づいて、前記パイロット信号の位相誤差が属する前記所定範囲に対応付けられた前記波形データが示す値を順次出力する出力ステップと、
を含むことを特徴とする付記19乃至22の何れか1に記載の位相補正方法。
(付記26)
前記複数のフィルタステップのそれぞれが、
前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号に基づいて、アップダウンカウンタが動作を開始し、前記パイロット信号の位相誤差に基づいて設定されたステップ幅にて三角波信号を生成するステップを含むことを特徴とする付記19乃至22の何れか1に記載の位相補正方法。
(付記27)
前記位相補正ステップが、前記補間ステップにより補間された位相誤差の値θからCosθ及びSinθの値を算出するCos/Sin変換ステップと、前記位相誤差検出ステップ、前記補間ステップ及び前記Cos/Sin変換ステップにおいて生じる遅延に応じて前記デジタル信号に遅延を与える遅延ステップと、前記遅延ステップにより遅延した前記デジタル信号に、前記Cos/Sin変換ステップで得られたCosθ及びSinθの値を用いて複素乗算して前記デジタル信号に前記位相誤差と反対方向の位相回転を与える位相回転ステップとを含むことを特徴とする付記17乃至26の何れか1に記載の位相補正方法。
(付記28)
相互に隣接する前記パイロット信号間の時間間隔を求め、求めた前記時間間隔に基づいて、前記複数のフィルタステップのそれぞれについて、そのフィルタステップのインパルス応答特性を切り替えるフィルタ特性切替ステップを更に含むことを特徴とする付記17乃至27の何れか1に記載の位相補正方法。
(付記29)
前記デジタル信号の信号品質を推定し、推定した前記信号品質に基づいて前記補間ステップのインパルス応答特性を切り替えるフィルタ特性調整ステップを更に含むことを特徴とする付記17乃至28の何れか1に記載の位相補正方法。
(付記30)
前記フィルタ特性調整ステップは、前記デジタル信号の熱雑音及び位相雑音を推定することにより前記信号品質を推定することを特徴とする付記29に記載の位相補正方法。
(付記31)
前記デジタル信号に対し、前記位相補正方法を複数回使用して位相補正を複数回行うことを特徴とする付記17乃至30の何れか1に記載の位相補正方法。
(付記32)
付記17乃至30の何れか1に記載の位相補正方法を第1の位相補正方法として、付記17乃至30の何れか1に記載の位相補正方法を第2の位相補正方法として含み、前記第1の位相補正方法に従って前記デジタル信号に対して位相補正を行い、位相補正が行われた前記デジタル信号に対して、所定の信号処理を施し、信号処理が施された前記デジタル信号に対して、前記第2の位相補正方法に従って位相補正を行うことを特徴とする付記31に記載の位相補正方法。
(付記33)
デジタル信号に挿入されたパイロット信号に基づいて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正装置としてコンピュータを機能させるための位相補正用プログラムであって、
それぞれの前記パイロット信号の位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、
前記位相誤差検出手段によりそれぞれの前記パイロット信号から検出された前記位相誤差に基づいて、該位相誤差に関する情報を含むインパルス応答を生成し、1以上の前記インパルス応答を合成することにより、少なくとも前記パイロット信号間にある前記デジタル信号の位相誤差を補間する補間フィルタと、
前記補間フィルタにより補間された前記位相誤差を用いて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正手段、
として前記コンピュータを機能させることを特徴とする位相補正用プログラム。
(付記34)
前記補間フィルタは、1以上の前記インパルス応答をベクトル合成することにより、少なくとも前記パイロット信号間にある前記デジタル信号の位相誤差を補間する合成手段を備えることを特徴とする付記33に記載の位相補正用プログラム。
(付記35)
前記補間フィルタは、
複数のフィルタであって、そのそれぞれが前記位相誤差検出手段によりそれぞれの前記パイロット信号から検出された前記位相誤差に基づいて、該位相誤差に関する情報を含むのインパルス応答を生成するための複数のフィルタと、
それぞれの前記パイロット信号から検出された前記位相誤差を、そのパイロット信号の検出タイミングに関連した信号と共に、前記複数のフィルタに分配する位相誤差分配手段と、
を備えることを特徴とする付記33又は34に記載の位相補正用プログラム。
(付記36)
各フィルタのインパルス応答の特性が他のフィルタのインパルス応答の特性と異なっている場合であっても、各フィルタに対応する前記パイロット信号の検出タイミングから、そのフィルタが生成するインパルス応答の中心タイミングまでの期間を、他のフィルタとの間で、同一とするための調整手段として、前記コンピュータを更に機能させることを特徴とする付記35に記載の位相補正用プログラム。
(付記37)
前記複数のフィルタは、入力した位相誤差を、出力する前記インパルス応答の位相とすることを特徴とする付記35乃至36の何れか1に記載の位相補正用プログラム。
(付記38)
前記複数のフィルタは、振幅がピークを中心にして両方向に減衰するインパルス応答を出力することを特徴とする付記35乃至37の何れか1に記載の位相補正用プログラム。
(付記39)
前記複数のフィルタのそれぞれが、
前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号に基づいて、動作を開始するカウンタと、
そのフィルタのインパルス応答特性を示す波形データを記憶しておき、前記カウンタが示すカウンタ値に基づいて前記波形データが示す値を順次出力するルックアップテーブルと、
前記パイロット信号の位相誤差と前記ルックアップテーブルから出力される値を乗算する乗算器と、
を含むことを特徴とする付記35乃至38の何れか1に記載の位相補正用プログラム。
(付記40)
前記複数のフィルタのそれぞれが、
前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号に基づいて、動作を開始し、三角波信号を生成するアップダウンカウンタと、
前記パイロット信号の位相誤差と前記アップダウンカウンタから出力される前記三角波信号を乗算する乗算器と、
を含むことを特徴とする付記35乃至38の何れか1に記載の位相補正用プログラム。
(付記41)
前記複数のフィルタのそれぞれが、
前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号に基づいて、動作を開始するカウンタと、
そのフィルタのインパルス応答特性に基づいて形成され、且つ、所定範囲に属する位相誤差に関する情報を含んだ波形データを、前記所定範囲と対応付けて記憶しておき、前記カウンタが示すカウンタ値に基づいて、前記パイロット信号の位相誤差が属する前記所定範囲に対応付けられた前記波形データが示す値を順次出力するルックアップテーブルと、
を含むことを特徴とする付記35乃至38の何れか1に記載の位相補正用プログラム。
(付記42)
前記複数のフィルタのそれぞれが、前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号に基づいて、動作を開始し、前記パイロット信号の位相誤差に基づいて設定されたステップ幅にて三角波信号を生成するアップダウンカウンタを含むことを特徴とする付記35乃至38の何れか1に記載の位相補正用プログラム。
(付記43)
前記位相補正手段が、前記補間フィルタにより補間された位相誤差の値θからCosθ及びSinθの値を算出するCos/Sin変換器と、前記位相誤差検出器、前記補間フィルタ及び前記Cos/Sin変換器において生じる遅延に応じて前記デジタル信号に遅延を与える遅延回路と、前記遅延回路により遅延した前記デジタル信号に、前記Cos/Sin変換器で得られたCosθ及びSinθの値を用いて複素乗算して前記デジタル信号に前記位相誤差と反対方向の位相回転を与える位相回転器とを備えることを特徴とする付記33乃至42の何れか1に記載の位相補正用プログラム。
(付記44)
前記補間フィルタが、相互に隣接する前記パイロット信号間の時間間隔を求め、求めた前記時間間隔に基づいて、前記複数のフィルタのそれぞれについて、そのフィルタのフィルタ特性を切り替えるフィルタ特性切替手段を備えることを特徴とする付記33乃至43の何れか1に記載の位相補正用プログラム。
(付記45)
前記コンピュータを、更に、前記位相補正装置に入力されたデジタル信号の信号品質を推定し、推定した前記信号品質に基づいて前記補間フィルタのフィルタ特性を切り替えるフィルタ特性調整器として機能させることを特徴とする付記33乃至44の何れか1に記載の位相補正用プログラム。
(付記46)
前記フィルタ特性調整器は、前記デジタル信号の熱雑音及び位相雑音を推定することにより前記信号品質を推定することを特徴とする付記45に記載の位相補正用プログラム。
(付記47)
前記コンピュータを、更に、前記位相補正装置に入力されたデジタル信号に対し、前記位相補正装置を複数回使用して位相補正を複数回行うよう機能させることを特徴とする付記33乃至46の何れか1に記載の位相補正用プログラム。
(付記48)
付記33乃至46の何れか1に記載の位相補正用プログラムを第1の位相補正用プログラムとして、付記33乃至46の何れか1に記載の位相補正用プログラムを第2の位相補正用プログラムとして含み、前記コンピュータを、更に、前記第1の位相補正用プログラムに従って前記デジタル信号に対して位相補正を行い、位相補正が行われた前記デジタル信号に対して、所定の信号処理を施し、信号処理が施された前記デジタル信号に対して、前記第2の位相補正用プログラムに従って位相補正を行うように機能させることを特徴とする付記47に記載の位相補正用プログラム。
本発明は、例えば、位相誤差を含んでいるデジタル信号から位相誤差を削除することに好適に利用できる。
100 位相補正装置
101 入力デジタル信号
102 位相誤差検出器
103 補間フィルタ
104 Cos/Sin変換器
105 遅延回路
106 位相回転器
107 出力デジタル信号
110 位相誤差分配部
111 直線位相補間フィルタ
112 フィルタ後信号
113 合成部
114 位相誤差補間信号
120 フィルタ特性切替部
201 カウンタ
202 ルックアップテーブル
203 乗算器
301 アップダウンカウンタ
302 乗算器
400 位相補正装置
401 フィルタ特性調整器
500 位相補正装置
501 第1の位相補正部
502 信号処理部
503 第2の位相補正部

Claims (8)

  1. デジタル信号に挿入されたパイロット信号に基づいて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正装置であって、
    それぞれの前記パイロット信号の位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、
    前記位相誤差を、前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号と共に、複数のフィルタに分配する位相誤差分配手段と、前記位相誤差に基づいて、前記位相誤差に関する情報を含むインパルス応答を生成する前記複数のフィルタとを備え、複数の前記インパルス応答を合成し、前記パイロット信号間にある前記デジタル信号の位相誤差を補間する補間フィルタと、
    前記補間フィルタにより補間された前記位相誤差を用いて、前記デジタル信号の位相を
    補正する位相補正手段と、
    を備えることを特徴とする位相補正装置。
  2. 前記複数のフィルタは第一のフィルタと第二のフィルタとを含み、
    前記第一のフィルタのインパルス応答の特性が前記第二のフィルタのインパルス応答の特性と異なっている場合であっても、第一のフィルタと第二のフィルタに対応する前記パイロット信号の検出タイミングから、前記第一のフィルタが生成するインパルス応答の中心タイミングまでの期間を、前記第二のフィルタとの間で、同一とするための調整手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の位相補正装置。
  3. 前記複数のフィルタは、入力した前記位相誤差を、出力する前記インパルス応答の位相とすることを特徴とする請求項又はに記載の位相補正装置。
  4. 前記補間フィルタは、相互に隣接する前記パイロット信号間の時間間隔を求め、求めた前記時間間隔に基づいて前記複数のフィルタのそれぞれについて、フィルタ特性を切り替えるフィルタ特性切替手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の位相補正装置。
  5. 前記位相補正装置に入力された前記デジタル信号の信号品質を推定し、推定した前記信号品質に基づいて前記補間フィルタのフィルタ特性を切り替えるフィルタ特性調整器を更に備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の位相補正装置。
  6. 前記位相補正装置に入力された前記デジタル信号に対し、前記位相補正装置を複数回使用して位相補正を複数回行うことを特徴とする請求項1乃の何れか1項に記載の位相補正装置。
  7. 本発明による位相補正方法は、デジタル信号に挿入されたパイロット信号に基づいて、
    前記デジタル信号の位相を補正する位相補正方法であって、
    それぞれの前記パイロット信号の位相誤差を検出し、
    前記位相誤差を、前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号と共に、複数のフィルタに分配し、
    前記複数のフィルタが、前記位相誤差に基づいて該位相誤差に関する情報を含む複数のインパルス応答を生成し、
    複数の前記インパルス応答を合成し、前記パイロット信号間にある前記デジタル信号の前記位相誤差を補間し、
    補間された前記位相誤差を用いて、前記デジタル信号の位相を補正することを特徴とする位相補正方法。
  8. デジタル信号に挿入されたパイロット信号に基づいて、前記デジタル信号の位相を補正する位相補正装置としてコンピュータを機能させるための位相補正用プログラムであって、
    それぞれの前記パイロット信号の位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、
    前記位相誤差を、前記パイロット信号の検出タイミングに関連した信号と共に、複数のフィルタに分配する位相誤差分配手段と、前記位相誤差に基づいて、前記位相誤差に関する情報を含むインパルス応答を生成する前記複数のフィルタとを備え、複数の前記インパルス応答を合成し、前記パイロット信号間にある前記デジタル信号の位相誤差を補間する補間フィルタと、
    前記補間フィルタにより補間された前記位相誤差を用いて、前記デジタル信号の位相を
    補正する位相補正手段と、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする位相補正用プログラム。
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