JP6448964B2 - 誘導加熱装置およびそれを用いた建築・土木用シートの施工構造 - Google Patents

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Description

本発明は、建築・土木用シート固定用の誘導加熱装置および該誘導加熱装置を用いた建築・土木用シートの施工構造に関する。
従来、屋上や外壁などの防水構造やトンネル、廃棄物処分場における遮水構造において建築・土木用シートを敷設することが行われている。この建築・土木用シートを下地等に固定する方法として、熱可塑性樹脂やホットメルト接着剤を被覆した鋼板からなる被加熱体をあらかじめ下地に固定しておき、その上から下地に建築・土木用シートを敷設して該建築・土木用シートの上から誘導加熱装置により被加熱体を加熱し、被加熱体と建築・土木用シートとを固定するという施工方法がある。
誘導加熱装置には加熱コイルを含む磁場発生回路が組み込まれており、通常金属からなる被加熱体に加熱コイルが近づくと電磁誘導により金属である被加熱体に渦電流が流れ、被加熱体が発熱する。この際、被加熱体の表面に被覆された熱可塑性樹脂やホットメルト接着剤が加熱溶融して建築・土木用シートに接着することにより建築・土木用シートが固定されることとなる。
この施工方法においては誘導加熱装置の加熱コイルを被加熱体の上部位置に合致させることが重要であるが、シート下にあり隠れて見えない被加熱体とシート上にある誘導加熱装置の加熱コイルとを合致させることは難しい。しかし、この位置がずれていると被加熱体の発熱に偏りが生じて建築・土木用シートとの接合が不十分となり、シートと被加熱体との固定強度が低下してしまう。
このように建築・土木用シートの表面から固定具の上に電磁誘導加熱装置を正確に配置する方法として、特許文献1においては、防水シートの敷設施工における固定部材にほぼ対応する厚さを有する非導電性板体の中程に固定部材の外周より大きく高周波発振ヘッドの外周よりも小さい接合位置決め用のガイド孔が設けられた接合位置決め治具を、固定部材にガイド孔が合致するように防水シートを介して載置したのち、高周波発振ヘッドをガイド孔に合わせて当接し高周波誘導加熱により固定部材と防水シートとを接合する防水シートの敷設方法が開示されている。
特開2001−123593号公報
しかしながら、固定部材は防水シートによって覆われているために視認することはできない。そこで、固定部材の厚みによって僅かに膨らんだ防水シートの略円弧状模様を頼りに位置決め治具を用いて固定部材の位置を確認しており、固定部材の正確な位置を防水シートの上から検知することは容易ではない。さらに位置決め治具で固定部材の位置を正確に捉えることができたとしても、高周波発振ヘッドをガイド孔に合わせて当接する際に位置決め治具が動き、これにより固定部材と高周波発振ヘッドの位置がずれてしまう可能性があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、誘導加熱装置の加熱コイルと被加熱体との正確な位置合わせを可能とした誘導加熱装置およびこれを用いた建築・土木用シートの施工構造を提供する。
本発明は、下地の上に固定された被加熱体を加熱することで前記下地の上に敷設された建築・土木用シートと被加熱体とを接合する誘導加熱装置であって、前記被加熱体を誘導加熱する加熱コイルを含む磁場発生部と、前記被加熱体を前記建築・土木用シートの上から検知するセンサーコイルを含む検知部と、を備え、前記被加熱体が磁性を有するステンレスからなり、前記検知部は前記被加熱体を選択的に検知することを特徴とする建築・土木用シート固定用誘導加熱装置である。
また、前記検知部が前記センサーコイルに電流を流すための正弦波発振回路と、前記センサーコイルのインダクタンス変化を測定するためのインダクタンス測定回路とをさらに備えてもよく、また前記インダクタンス測定回路が位相検波回路をさらに備えてもよく、また前記センサーコイルを空芯コイルとすることもできる。さらに、前記センサーコイルが抵抗線により形成されていてもよく、さらには前記抵抗線の抵抗温度係数が±10×10−5/℃の範囲内とすることもできる。
そして本発明の施工構造は下地の上に磁性を有するステンレスからなる被加熱体が固定され、前記下地および前記被加熱体の上に建築・土木用シートが敷設され、上述した建築・土木用シート固定用誘導加熱装置を用いて前記被加熱体を前記建築・土木用シートの上から検知して前記加熱コイルを前記被加熱体の対応する位置に位置合わせし、誘導加熱により前記被加熱体が加熱され前記被加熱体と前記建築・土木用シートとが接合されていることを特徴とする建築・土木用シートの施工構造である。

建築・土木用シート固定用の誘導加熱装置が被加熱体を誘導加熱する加熱コイルを含む磁場発生部と、被加熱体を建築・土木用シートの上から検知するセンサーコイルを含む検知部と、を備えることにより、誘導加熱装置の加熱コイルと被加熱体との正確な位置合わせが可能となる。そして検知部がセンサーコイルに電流を流すための正弦波発振回路と、センサーコイルのインダクタンス変化を測定するためのインダクタンス測定回路とをさらに備えることで被加熱体以外の導電材料の影響を受けにくくなり、被加熱体の検出感度が向上してより正確な位置合わせができる。またインダクタンス測定回路が位相検波回路をさらに備えることでセンサーコイルの抵抗成分による誤差分をキャンセルできるため検出感度が向上し、より正確な位置合わせが可能となる。
被加熱体がステンレス製である場合には錆びにくく耐久性に優れるため建築・土木用シートの固定強度を長期に維持できるほか、下地上に例えば建築・土木用シートのピンホール検知などの目的のためアルミニウム製のシート等が敷設されていても誘導加熱装置の検知部により被加熱体を選択的に検出することができる。
またセンサーコイルが抵抗線により形成されていることで、誘導加熱装置により被加熱体を誘導加熱する作業を反復して行う場合に装置の温度が上昇することによるセンサーの誤作動を防止することができ、またさらに抵抗線の抵抗温度係数が±10×10−5/℃の範囲内とすることで誘導加熱装置によりこのセンサーの誤作動の防止効果が向上する。
そして上記のような建築・土木用シート固定用誘導加熱装置を用いて被加熱体を検知、加熱して建築・土木用シートを被加熱体に接合することにより、十分な接合強度を有する施工構造を得ることができる。
本発明の誘導加熱装置の構成を示すブロック図である。 本発明の誘導加熱装置の検出部の構成を示すブロック図である。 本発明の誘導加熱装置を用いた建築・土木用シートの施工構造を示す断面図である。 本発明の誘導加熱装置底部の主要部の配置例を示す断面図である。 本発明の誘導加熱装置のセンサーコイルの配置例を示した平面図である。 本発明の誘導加熱装置の外観の一例を示す概要図である。 本発明の誘導加熱装置を用いた建築・土木用シートの施工構造を示す断面図である。
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に誘導加熱装置の構成の概要を示す。本実施形態の誘導加熱装置は電源部5と、被加熱体を誘導加熱により加熱するための磁場発生部2と、被加熱体を検知して誘導加熱装置と被加熱体との位置合わせをするための検知部3と、これらを制御する制御部4から構成されている。
少なくとも磁場発生部2と検知部3とは誘導加熱装置の装置本体1に一体的に組み込まれている。このような構成とすることにより、検知部3で被加熱体を検知して位置合わせを行ったあと装置本体1を動かすことなく誘導加熱を行うことができるため位置ずれを防止することができ、また一体型であるため装置の移動が容易であり作業性がよい。
本実施形態の誘導加熱装置を構成する磁場発生部2は一般的な誘導加熱装置と同様であり、加熱コイル2−1と誘導加熱発振回路2−2からなる。誘導加熱発振回路2−2は検知部3が被加熱体を検知した場合にのみ加熱コイル2−1に電流を流すことができるように制御部4で制御されており、検知部3からの検知信号が制御部4へ送られると制御部4が磁場発生部2の誘導発振加熱回路を制御して誘導加熱発振が可能な状態となり、その状態で作業者が発振操作を行うことにより発振される。
本実施形態の誘導加熱装置を構成する検知部3は、図1に示すようにセンサーコイル3−1と、センサーコイル3−1に電流を流すための正弦波発振回路3−2と、センサーコイル3−1のインダクタンスを測定するインダクタンス測定回路3−3と、インダクタンスの測定値をブランク値と比較して被加熱体を検知する比較検知回路3−4から構成されている。ここでブランク値とは、被加熱体のない場所でのセンサーコイル3−1のインダクタンスの測定値のことである。
正弦波発振回路3−2を通じてセンサーコイル3−1に電流を流した状態において、インダクタンス測定回路3−3ではセンサーコイル3−1のインダクタンスを常に測定している状態となる。センサーコイル3−1が被加熱体に接近するとインダクタンスが変化するため、それを比較検知回路3−4が検知して検知信号を制御部4へ発信する。比較検知回路3−4から検知信号が制御部4へ送られると制御部4が磁場発生部2の誘導加熱発振回路2−2を制御して誘導加熱発振が可能な状態となるようにすることで、加熱コイル2−1が被加熱体と対応する位置からずれた状態で誘導加熱が発振されてしまうことを防ぐことができる。なお、誘導加熱発振を行う際は誤動作やセンサーコイル3−1の故障防止のため、正弦波発振回路3−2からセンサーコイル3−1への通電は停止されるように制御されることが好ましい。
センサーコイル3−1は各種コイルが使用でき、中でも空芯コイルは耐電力が大きくまた微小なインダクタンス変化を確認しやすいため好ましく用いられる。また複層よりも単層のコイル(平面に渦巻き状に巻いたもの)が好ましく用いられる。
センサーコイル3−1に用いる電線は一般的なマグネットワイヤを用いることができる。マグネットワイヤの種類としては、例えば、銅、アルミニウム、銀、銅被覆鋼線、ステンレスなどの導体からなる導線や、ニクロム線、鉄クロム線、銅ニッケル線、マンガニン線、ニッケル線などの抵抗線、またこれら導線及び抵抗線の表面をポリウレタンやポリエステル等の絶縁体で覆ったものなどがある。
本実施形態の誘導加熱装置は、加熱コイル2−1を含む磁場発生部2とセンサーコイル3−1を含む検知部3とが装置本体1に組み込まれた一体型であるため、加熱コイル2−1により被加熱体が加熱される際の被加熱体からの熱伝導等により装置本体1も高温になることがあり、これがセンサーコイル3−1のインダクタンス測定に影響を及ぼして検知部3が機能しなくなる可能性がある。そのためセンサーコイル3−1としては温度変化の影響を受けにくいものを使用することが望ましく、そのようなマグネットワイヤとしては例えば抵抗線が挙げられる。中でもニクロム線、鉄クロム線、銅ニッケル線、マンガニン線は抵抗温度係数が小さく好ましい。さらに銅ニッケル線(アドバンス線、コンスタンタン線)、マンガニン線は固有抵抗が比較的小さく被加熱体の検出感度に優れ、抵抗温度係数も±10×10−5/℃と小さいためセンサーの誤動作をより確実に防止でき好適である。
図3では本発明の誘導加熱装置による建築・土木用シートの施工例を示している。下地AにビスDにより円盤状や平板状の鋼板などの金属板の表面に熱可塑性樹脂などを被覆した被加熱体Cを固定し、その上から建築・土木用シートBを敷設し、誘導加熱装置Eを被加熱体Cに対応する位置に載置した状態で誘導加熱を行い、被加熱体Cを加熱して建築・土木用シートBを被加熱体Cに固定する。
すなわち被加熱体Cが建築・土木用シートBで覆われ隠れた状態で誘導加熱装置Eによりその位置を検出し、誘導加熱装置Eの加熱コイル2−1が被加熱体Cに対応する位置に配置されるようにセンサーコイル3−1を用いて位置合わせを行うのであり、その際一つのセンサーで行うよりも複数のセンサーで位置合わせを行うほうが複数の箇所で被加熱体Cを検知するため位置の確定がしやすくより正確な位置合わせが可能である。例えば複数のセンサーコイル3−1を被加熱体Cの周囲形状に合わせて配置し、全てのセンサーが被加熱体を検知した際に位置合わせができたと判断する。以上のようにセンサーコイル3−1は誘導加熱装置Eの装置本体1に複数備えることが好ましい。
被加熱体の検知は、検知部3のインダクタンス測定回路3−3においてセンサーコイル3−1のインダクタンスを測定しその数値変化を比較検知回路3−4において判断することにより行う。この原理としては、まずセンサーコイル3−1に正弦波などの交流を流すとコイルに磁界が発生する。この状態でセンサーコイル3−1を例えばアルミニウムなどの非磁性金属に近づけると、その金属側に渦電流が流れてセンサーコイル3−1と反対向きの磁束が発生し、磁束が打ち消されてコイルを貫く磁束数が減少する。この結果センサーコイル3−1のインダクタンスは原理的に減少する。このときのインダクタンスの減少はわずかな変化であり、実際にはインダクタンスはほぼ変化しないことが多い。またセンサーコイル3−1を例えばフェライトなどの磁性体に近づけると、磁性体内部の磁束数が増えることでセンサーコイル3−1を貫く磁束数が増加するため、センサーコイル3−1のインダクタンスは増加することとなる。
被加熱体としては強度や耐食性などの面からステンレス製のものが好ましく用いられる。ステンレスの種類にはオーステナイト系、フェライト系、オーステナイト・フェライト二相系、マルテンサイト系がある。このうち磁性を有するステンレスを被加熱体として用いることで、例えば下地にアルミシート等を敷いた場合においても本実施形態の誘導加熱装置により被加熱体を選択的に検出することが可能となる。上記の中でも特にフェライト系、オーステナイト・フェライト二相系、マルテンサイト系のステンレスからなる被加熱体を用いることが好ましい。
インダクタンス測定回路3−3としては通常のLCR測定器などを用いることができるが、インダクタンス測定回路3−3には図2のように位相検波回路を備えることが好ましい。位相検波回路を有することによってセンサーコイル3−1の抵抗の影響により発生する測定誤差を除くことができるため感度のよい測定が可能となり、建築・土木用シートの上からでも確実に被加熱体を検知することができる。
図4は誘導加熱装置の底部8の主要構成部の配置を示した断面図である。各図の一番下に配置されているのは誘導加熱時に建築・土木用シートに接する部分であるウレタンやシリコン製などのパット7である。このパット7で建築・土木用シートの上から被加熱体を押圧しながら誘導加熱することで建築・土木用シートと被加熱体とを密着させる。パット7の上には加熱コイル2−1またはセンサーコイル3−1を保護するための保護材6が配置され、図4(4a)ではパット7の上に加熱コイル2−1、センサーコイル3−1の順に配置されており、図4(4b)ではセンサーコイル3−1、加熱コイル2−1の順に配置されている。
図4(4a)のように加熱コイル2−1の上にセンサーコイル3−1が配置した場合はセンサーコイル3−1が被加熱体からより離れるため、被加熱体を検出するためには比較的大きなセンサーコイル3−1が必要となる。これに対して図4(4b)のようにセンサーコイル3−1の上に加熱コイル2−1を配置した場合はセンサーコイル3−1と被加熱体との距離が近くなるため、図4(4a)に比べて被加熱体を検知しやすくなり好ましい。しかし、センサーコイル3−1と被加熱体との距離が近くなると被加熱体が誘導加熱されたときに発生する熱がセンサーコイル3−1に伝わりやすくなり、センサーコイル3−1の温度が上昇して誤作動を生じる恐れがある。このため、前述したようにセンサーコイル3−1の電線の種類を温度変化の影響を受けにくいものを選択することが有効となる。
加熱コイル2−1は被加熱体を均一に加熱するようなものが好ましく、被加熱体よりもやや大きめの径のものが好ましい。また加熱コイル2−1の配置は装置上部から見た場合に中央に配置されていることが好ましい。
また被加熱体を均一に加熱するためには被加熱体に対応する位置に加熱コイル2−1の位置を合わせること、すなわち被加熱体の中心と加熱コイル2−1の中心が一致するように位置合わせを行うことが重要であり、そのためセンサーコイル3−1は加熱コイル2−1に比べて径の小さいものを被加熱体の外周付近にセンサーコイル3−1の中心が合うように複数配置されていることが好ましい。図5はセンサーコイル3−1の配置例を表した装置上面から見た平面図である。図中の破線C´は被加熱体の外周に対応する部分を示すものであり、この場合の被加熱体の形状は円盤状である。例えば、被加熱体が円盤状のものであれば(5a)〜(5c)の全ての配置パターンが使用できるが、(5c)のようにセンサーコイル3−1の数が多い方がより正確に被加熱体の位置を確定できることになる。しかし実際は設けられるセンサーコイル3−1の数はセンサーとしての感度やセンサーコイル3−1同士の干渉の影響などから制限され、被加熱体が円盤状の場合はセンサーコイル3−1の数は5〜8個程度が好ましく使用できる。
図6は本実施形態の誘導加熱装置の外観を示したものである。装置本体1において底部8を下側としたとき上側となる面に、センサーコイル3−1が被加熱体を検知したことを知らせる表示部9であるLED9aが設けられている。センサーコイル3−1が被加熱体を検知するとLED9aが点灯し、また検知しなくなるとLED9aは消灯するよう制御部4により制御される。このように表示部9が作業中に確認しやすい位置に設けられていると表示部9を確認しながら位置合わせを行うことができる。また表示部9の代わりに検知したことを知らせるブザー音などを発生させてもよく、またこれらを併用してもよい。
図6の装置本体1には6個のセンサーコイル3−1が取り付けられており、各センサーコイル3−1に対応する6個のLED9aが実際のセンサーコイル3−1の配置方向と同様に設けられている。このようにセンサーコイル3−1が複数設置されている場合には各センサーコイル3−1に対応する複数の表示部9を設けることができ、さらにこの複数の表示部9をセンサーコイル3−1の実際の配置方向を示すように設けることで加熱コイル2−1が被加熱体に対していずれの方向にずれているのかを確認することが可能となり、位置合わせがしやすくなって作業時間の短縮が図れる。
また図6のように装置本体1には誘導加熱発振スイッチ10が設置され、作業者が加熱コイル2−1と被加熱体との位置合わせが完了したことを表示部等で確認したあと誘導加熱発振スイッチ10を押すことで誘導加熱が発振されるようにすることができる。誘導加熱装置の発振は、装置に備えられたセンサー全てが被加熱体を検知してから発振可能となるよう制御されていることが好ましい。このようにすることで誤発振を防止することができる。また位置合わせが完了したことを知らせるLEDなどの確認用表示を別途装置本体1に設けてもよく、また誘導加熱発振スイッチ10自体が点灯して発振可能状態を知らせるようにしてもよい。また図6のように装置本体1に取っ手のような把持部11が設けられていると位置合わせや連続作業における装置本体1の移動が容易にでき好ましい。
本実施形態の誘導加熱装置を用いた建築・土木用シートの施工について図3の例を用いて説明する。
まず建築・土木用シートBを施工する下地A上の所定の位置に、円盤状のディスクである被加熱体Cを一定の間隔をあけて配置し、ビスD等で下地に固定する。そして被加熱体Cが固定された下地の上に建築・土木用シートBを敷設する。
続いて誘導加熱装置Eを被加熱体Cが固定されていない部分の下地上の建築・土木用シートBの上に載せ置いて誘導加熱装置Eの電源を入れる。このとき誘導加熱装置Eの検知部3においては被加熱体Cのない場所でのセンサーコイル3−1のインダクタンスを測定し、その測定値をブランクの数値として記憶させておく。
その後、センサーコイル3−1のインダクタンスを測定しながら誘導加熱装置Eの位置を建築・土木用シートBの上に載せ置いた状態でずらしていき、被加熱体Cが検知されたかどうか表示部等で確認する。検知部3に複数のセンサーコイル3−1を備えた装置の場合は、例えば6個のセンサーコイル3−1を備えた装置でそのうち3個のセンサーコイル3−1が被加熱体Cを検知した場合には表示部で位置のずれの方向を確認しながら誘導加熱装置Eの位置を調整し、全てのセンサーコイル3−1が被加熱体Cを検知するよう位置合わせを行う。
全てのセンサーコイル3−1が被加熱体Cを検知して誘導加熱発振が可能な状態となったら、誘導加熱発振スイッチ9を押して発振させる。誘導加熱により被加熱体が均一に加熱され、被加熱体の表面を覆う熱可塑性樹脂等が溶融して建築・土木用シートBと密着することで被加熱体と建築・土木用シートBが接合される。
一連の操作を繰り返し行い、被加熱体Cと建築・土木用シートBとを接合していく。全ての被加熱体Cと建築・土木用シートBとを接合したら施工完了となる。
本発明の誘導加熱装置を用いることで加熱コイル2−1と被加熱体の位置合わせを正確に行うことが可能となり、これにより十分な接合強度を有する建築・土木用シートの施工構造を得ることができる。
また本発明の施工構造において下地Aの種類に特に制限はなく、ビルなどの建築物の屋上やトンネルといったコンクリート系下地、金属屋根などの金属系下地、またこれら下地に断熱材などを組み合わせた複合下地など、さまざまな下地に対応できる。また図7のように下地上に建築・土木用シートBのピンホール検知の目的でアルミニウム製シートFを敷設した構造とすることもできる。
本発明の誘導加熱装置は屋上防水工事、トンネルや産業廃棄施設等の止水工事、または内装工事における建築・土木用シートの施工に用いることができる。
1 装置本体
2 磁場発生部
2−1 加熱コイル
2−2 誘導加熱発振回路
3 検知部
3−1 センサーコイル
3−2 正弦波発振回路
3−3 インダクタンス測定回路
3−4 比較検知回路
4 制御部
5 電源部
6 保護材
7 パット
8 底部
A 下地
B 建築・土木用シート
C 被加熱体
D ビス
E 誘導加熱装置

Claims (7)

  1. 下地の上に固定された被加熱体を加熱することで前記下地の上に敷設された建築・土木用シートと被加熱体とを接合する誘導加熱装置であって、
    前記被加熱体を誘導加熱する加熱コイルを含む磁場発生部と、
    前記被加熱体を前記建築・土木用シートの上から検知するセンサーコイルを含む検知部と、を備え
    前記被加熱体が磁性を有するステンレスからなり、前記検知部は前記被加熱体を選択的に検知することを特徴とする建築・土木用シート固定用誘導加熱装置。
  2. 前記検知部が前記センサーコイルに電流を流すための正弦波発振回路と、前記センサーコイルのインダクタンス変化を測定するためのインダクタンス測定回路とをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の建築・土木用シート固定用誘導加熱装置。
  3. 前記インダクタンス測定回路が位相検波回路をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の建築・土木用シート固定用誘導加熱装置。
  4. 前記センサーコイルが空芯コイルであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の建築・土木用シート固定用誘導加熱装置。
  5. 前記センサーコイルが抵抗線により形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の建築・土木用シート固定用誘導加熱装置。
  6. 前記抵抗線の抵抗温度係数が±10×10−5/℃の範囲内であることを特徴とする請求項5に記載の建築・土木用シート固定用誘導加熱装置。
  7. 下地の上に磁性を有するステンレスからなる被加熱体が固定され、
    前記下地および前記被加熱体の上に建築・土木用シートが敷設され、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の建築・土木用シート固定用誘導加熱装置を用いて前記被加熱体を前記建築・土木用シートの上から検知して前記加熱コイルを前記被加熱体の対応する位置に位置合わせし、
    誘導加熱により前記被加熱体が加熱され前記被加熱体と前記建築・土木用シートとが接合されていることを特徴とする建築・土木用シートの施工構造。
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