JP6448169B1 - 回転機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成であり、エネルギー損失が少なく、効率よく回転運動エネルギーを回収可能な回転機構を提供することを目的とする。【解決手段】本発明に回転機構の一例は、同一径で形成された螺旋状のレール1と、レール1の内側に配置された柱部材2と、柱部材2の中心に挿通して固定された回転軸3と、レール1に取付可能な移動体4と、柱部材2から少し離れて配置された磁石体5を備えている。

Description

本発明は、回転機構に関する。詳しくは、簡易な構成であり、エネルギー損失が少なく、効率よく回転運動エネルギーを生じさせることが可能な回転機構に係るものである。
従来、回転運動が可能に構成された物体に、流体や電力、燃焼ガス等の種々のエネルギーを入力して、回転運動エネルギーや電気エネルギーを回収する回転機構が利用されている。
このような回転機構から回転運動エネルギーや電気エネルギー等を回収する際には、入力するエネルギーの量に対して、回収可能なエネルギーの量を向上させるために、回転機構において、エネルギー変換効率を高める様々な工夫がなされている。
例えば、特許文献1に記載の回転機構では、ケーシングの内部にローターを偏心状態で配置し、ローターに設けたベーンによって、吸入口から入る流体と排出口から出る流体との間を隔絶した構造となっている。
また、ケーシングの入口側と排出口側との圧力差をベーンに与えることでローターを回転させる。また、このベーンに磁石を設け、コイルとフェライトをケーシングに設けている。これにより、流体エネルギーを回転エネルギーに変換するタービンと、回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機を一体化させている。
この特許文献1に記載の回転機構を備えた発電装置は、流体のエネルギーを機械エネルギーに変換する回転機構と機械エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機構とを一体化させている。また、外筒部材の内部の最外周部分に位置するベーンによって交番磁界を作ることにより、ベーンの磁荷が移動する速度を最大化している。
特開2008−208766号公報
しかしながら、特許文献1に記載された回転機構では、入力するエネルギーとして、流体の流れが必要であり、このために、流体を流す流路や圧力差を発生させる隔壁を形成しなければならず、回転機構の構造が複雑なものとなっていた。
また、回転機構に流体を取り込む必要があるため、回転機構を設置する位置が限定されてしまう不都合があった。
また、入力するエネルギーとして、電力の消費や燃焼ガスの原料の消費を伴う従来の回転機構では、別途のエネルギー発生源を併用しなければならない為、エネルギー変換効率の面で、顕著な向上が見込み難いものとなっている。
更に、従来の回転機構において、既設の駆動源と組み合わせる補助機構を設けて、回転運動の効率や、エネルギー変換効率を更に高める工夫も求められている。
本発明は、以上の点を鑑みて創案されたものであり、簡易な構成であり、エネルギー損失が少なく、効率よく回転運動エネルギーを回収可能な回転機構を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために本発明の回転機構は、螺旋状に形成され、軸心を中心に回転可能に構成された第1のレール部と、該第1のレール部に取付可能、かつ、同第1のレール部に沿って移動可能に構成された移動部と、前記移動部における第1の領域に対して、前記第1のレール部を第1の方向に回転させる向きに、第1の力を付与するレール回転力付与手段と、前記移動部における第1の領域とは異なる領域を含む第2の領域に対して、同移動部を前記第1のレール部における一方から他方に向かって移動させる向きに、第2の力を付与する移動力付与手段とを備え、前記第1の力及び前記第2の力で、前記移動部の前記第1のレール部に対する相対的な移動と、第1のレール部を第1の方向に回転させる動きを繰り返して、同移動部を同第1のレール部の他方に移動せしめるものとなっている。
ここで、第1のレール部が、螺旋状に形成され、軸心を中心に回転可能に構成されたことによって、移動部の第1の領域に対して第1の力を付与して、第1のレール部全体を回転させることが可能となる。即ち、例えば、第1のレール部を回転させる動きから、回転運動エネルギーを得ることができる。また、第1のレール部の回転運動エネルギーを変換して、物体を動かす動力や電力エネルギーとして出力させることが可能となる。
なお、ここでいう、第1の力とは、第1のレール部を軸心方向から見た平面視で、第1のレール部の螺旋の外形(円形)の接線方向の力を指すものである。また、接線方向の力には、ある向きを持った力を分解して、その分解した力の向きが接線方向と略平行となる力も含むものである。
また、第1のレール部が軸心を中心に回転可能に構成され、移動部が、第1のレール部に取付可能に構成されたことによって、第1のレール部に移動部を取り付けた状態で、第1のレール部を回転させて、第1のレール部に沿って移動部を移動させることが可能となる。なお、ここでいう取付可能とは、第1のレール部に対して移動部が直接接触している状態だけを意味するものではない。例えば、第1のレール部と移動部との間に磁力が働き、両者が直接接触していなくても(間に別部材を挟んだり、空間が設けられたりしても)、第1のレール部の外径に沿って移動部が移動可能な位置に引きつけられた状態も含んでいる。
また、移動部が、第1のレール部に取付可能、かつ、第1のレール部に沿って移動可能に構成されたことによって、移動部を介して第1のレール部に力を及ぼすことができる。即ち、例えば、移動部に磁力や弾性力に基づく力を与えて、移動部が受けた力を第1のレール部に伝えることができる。また、移動部に力を及ぼし、第1のレール部に沿って、移動部を移動させることができる。
また、第1のレール部が軸心を中心に回転可能に構成され、移動部が、第1のレール部に取付可能、かつ、第1のレール部に沿って移動可能に構成されたことによって、移動部が受ける力に基づき、更に、移動部が第1のレール部に力を伝えて、第1のレール部を回転させることができる。または、移動部が第1のレール部に伝える力で、回転する第1のレール部の回転運動をより一層速めることができる。なお、ここでいう、移動部が第1のレール部に伝える力で第1のレール部を回転させる動きでは、第1のレール部が第1の方向に回転する際に、第1のレール部に取り付けられた移動部が、第1のレール部と共に移動するものとなる。なお、ここでいう「第1の方向」とは、第1のレール部を、その軸心を中心に、回転させたい方向を意味している。
また、レール回転力付与手段が、移動部における第1の領域に対して、第1のレール部を第1の方向に回転させる向きに、第1の力を付与することによって、第1のレール部を回転させることができる。または、回転している第1のレール部の回転運動をより一層速めることができる。なお、ここでいう移動部における第1の領域とは、後述する第2の領域と異なる領域を含むものであれば、例えば、移動部の端部、又は、中央部であってもよく、その領域が限定されるものではない。
また、移動力付与手段が、移動部における第1の領域とは異なる領域を含む第2の領域に対して、移動部を第1のレール部における一方から他方に向かって移動させる向きに、第2の力を付与することによって、第1のレール部に沿って移動部を移動させることができる。なお、ここでいう移動部の移動は、第1のレール部が回転して、この第1のレール部における移動部の位置が相対的に変化することを含むものである。また、移動部の移動は、移動部自身が回転しながら第1のレール部に沿って移動する動きを含むものである。また、ここでいう移動部における第2の領域とは、第1の領域と異なる領域を含むものであれば、例えば、移動部の端部、又は、中央部であってもよく、その領域が限定されるものではない。
また、第1の力及び第2の力で、移動部の第1のレール部に対する相対的な移動と、第1のレール部を第1の方向に回転させる動きを繰り返すことによって、第1のレール部に沿って移動部を移動させながら、第1のレール部を第1の方向に継続的に回転させることが可能となる。即ち、移動部における、第1の領域に対しては第1の力を、第2の領域に対しては第2の力をそれぞれ付与して、異なる目的の力を移動部の2つの領域に及ぼすことで、第1のレール部に回転力を伝える、または、回転している第1のレール部の回転運動を、継続的に、より一層速めることができる。
また、第1の力及び第2の力が、移動部の第1のレール部に対する相対的な移動と、第1のレール部を第1の方向に回転させる動きを繰り返して、移動部を第1のレールの他方に移動せしめることによって、移動部が第1のレール部の他方の端部に到達するまで、第1のレール部を第1の方向に継続的に回転させる力を付与することができる。
また、上記の目的を達成するために本発明の回転機構は、環状に形成され、軸心を中心に回転可能に構成された第1のレール部と、該第1のレール部に取付可能、かつ、同第1のレール部に沿って移動可能に構成された移動部と、前記移動部における第1の領域に対して、前記第1のレール部を一方に回転させる向きに、第1の力を付与するレール回転力付与手段と、前記移動部における第1の領域とは異なる領域を含む第2の領域に対して、同移動部を前記第1のレール部に沿って前記一方とは反対の方向に向かって移動させる向きに、第2の力を付与する移動力付与手段とを備え、前記第1のレール部は、第1の方向とは反対の方向である第2の方向への回転が規制され、及び/又は、前記移動部は、同第1のレール部に沿って前記一方に向かう移動が規制され、前記第1の力及び前記第2の力で、前記移動部の前記第1のレール部に対する相対的な移動と、第1のレール部を第1の方向に回転させる動きを繰り返し可能に構成されたものとなっている。
ここで、第1のレール部が、環状に形成され、軸心を中心に回転可能に構成され、移動部が、1のレール部に取付可能、かつ、第1のレール部に沿って移動可能に構成されたことによって、回転機構の構造をコンパクトなものにすることができる。即ち、第1のレール部が螺旋状に形成された構造に比べて、第1のレール部の体積が小さくなり、その第1のレール部に対して、移動部を移動させる構造となるため、回転機構をより小型化することが可能となる。
また、第1のレール部が、第1の方向とは反対の方向である第2の方向への回転が規制され、及び/又は、移動部が、第1のレール部に沿って一方に向かう移動が規制されことによって、第1のレール部を第1の方向に回転させやすくすることができる。即ち、第1のレール部が、第2の方向への回転が規制された際には、第2の力を移動部に付与した際に、第1のレール部に沿って一方と反対の方向に向かう移動部の移動に伴って、第1のレール部を第2の方向に回転させようとする力が発生しても、その回転を抑止可能となる。また、移動部が、第1のレール部に沿って一方に向かう移動が規制された際には、移動部に力を及ぼした時に、移動部が第1のレール部に対して第1の力を生じずに、第1のレール部に沿って第1の方向に移動する動きを抑止可能となる。この結果、第1の力が発生しやすくなり、第1のレール部を第1の方向に回転させやすくなる。
また、移動部が、少なくとも一部に磁力を受ける領域を有して構成された場合には、移動部を介して第1のレール部に磁力に基づく力を及ぼすことができる。即ち、例えば、移動部の磁力を受ける領域が、他の磁石等から引力や斥力を受けると、移動部が受けた力を第1のレール部に伝えることができる。また、磁力部に磁力を及ぼし、第1のレール部に沿って、移動部を移動させることができる。なお、本発明における「磁力を受ける領域」とは、磁石で構成された領域だけでなく、磁力の引力や斥力の影響を受ける金属等で構成された領域を含んでいる。また、本発明における「磁石部」または「磁石」の用語は、永久磁石のみならず、電磁石を含むものを意味している。
また、移動部が、少なくとも一部に磁力を受ける領域を有して構成され、第1の力が、磁力を受ける領域に働く磁力に基づき発生する場合には、移動部の磁力を受ける領域が他の磁石等から受ける引力や斥力に基づき第1の力が発生して、この第1の力で、第1のレール部を回転させることができる。または、回転している第1のレール部の回転運動をより一層速めることができる。また、第1の力は磁力に基づくものであり、電力や燃焼ガス等のように消費されないため、エネルギー変換効率に優れたものとなる。
また、第2の力が、移動部に働く重力に基づき発生する場合には、移動部自身の質量に応じた重力から、第2の力を発生させることができる。即ち、移動部自体を利用して、第2の力を発生させることができ、簡易な構成とすることができる。また、移動部にかかる重力は、電力や燃焼ガス等のように消費されないため、エネルギー変換効率に優れたものとなる。
また、移動部が、少なくとも一部に磁力を受ける領域を有して構成され、第2の力が、磁力を受ける領域に働く磁力に基づき発生する場合には、磁力を受ける領域に及ぶ磁力から、第2の力を発生させることができる。即ち、移動部の磁力を受ける領域に磁力を及ぼす磁石体を設けるのみで第2の力を発生させることができ、簡易な構成とすることができる。また、磁石体による磁力は、電力や燃焼ガス等のように消費されないため、エネルギー変換効率に優れたものとなる。
また、移動部が、少なくとも一部に磁力を受ける領域を有して構成され、第2の力が、移動部に働く重力、又は、磁力を受ける領域に働く磁力の少なくとも一方に基づき発生する場合には、移動部自身の質量に応じた重力、移動部の磁力を受ける領域に及ぶ磁力、又は、重力と磁力の両方から、第2の力を発生させることができる。即ち、移動部自体を利用して、又は、移動部の磁力を受ける領域に磁力を及ぼす磁石体を設けるのみで第2の力を発生させることができ、簡易な構成とすることができる。また、移動部にかかる重力や、磁石体による磁力は、電力や燃焼ガス等のように消費されないため、エネルギー変換効率に優れたものとなる。更に、磁力と重力の両方を用いて、第2の力を効率よく生じさせることも可能となる。
この際、例えば、移動部にかかる重力のみで第2の力を構成して、移動部の第1のレール部に沿った移動が緩やかである際に、磁力に基づく力を加えて第2の力を大きくして、移動部の移動を速めることが可能となる。また、移動部にかかる重力のみで第2の力を構成して、移動部が第1のレール部に沿って移動しない際にも、磁力に基づく力を加えて第2の力を大きくして、移動部が第1のレール部に沿って移動させることが可能となる。
また、第1の力が、移動部に働く弾性力に基づき発生する場合には、例えば、移動部に弾性体を連結して、弾性体から生じる弾性力から、第1の力を発生させることができる。即ち、弾性体を利用して、第1の力を発生させることができ、簡易な構成とすることができる。また、移動部に働く弾性力は、電力や燃焼ガス等のように消費されないため、エネルギー変換効率に優れたものとなる。
また、第2の力が、移動部に働く弾性力に基づき発生する場合には、例えば、移動部に弾性体を連結して、弾性体から生じる弾性力から、第2の力を発生させることができる。即ち、弾性体を利用して、第2の力を発生させることができ、簡易な構成とすることができる。また、移動部に働く弾性力は、電力や燃焼ガス等のように消費されないため、エネルギー変換効率に優れたものとなる。
また、移動部が、少なくとも一部に磁力を受ける領域を有して構成され、第1の力が、磁力を受ける領域に働く磁力、又は、移動部に働く弾性力の少なくとも一方に基づき発生する場合には、移動部の磁力を受ける領域に及ぶ磁力、弾性体から生じる弾性力、又は、磁力及び弾性力の両方から、第1の力を発生させることができる。また、この第1の力で、第1のレール部を回転させることができる。または、回転している第1のレール部の回転運動をより一層速めることができる。
また、第2の力が、移動部に働く重力、又は、移動部に働く弾性力の少なくとも一方に基づき発生する場合には、移動部自身の質量に応じた重力、移動部に及ぶ弾性力、又は、重力と弾性力の両方から、第2の力を発生させることができる。即ち、移動部自体を利用して、又は、移動部に弾性体を連結するのみで第2の力を発生させることができ、簡易な構成とすることができる。また、移動部にかかる重力や、移動部に及ぶ弾性力は、電力や燃焼ガス等のように消費されないため、エネルギー変換効率に優れたものとなる。更に、磁力と重力の両方を用いて、第2の力を効率よく生じさせることも可能となる。
この際、例えば、移動部にかかる重力のみで第2の力を構成して、移動部の第1のレール部に沿った移動が緩やかである際に、弾性力に基づく力を加えて第2の力を大きくして、移動部の移動を速めることが可能となる。また、移動部にかかる重力のみで第2の力を構成して、移動部が第1のレール部に沿って移動しない際にも、弾性力に基づく力を加えて第2の力を大きくして、移動部が第1のレール部に沿って移動させることが可能となる。
また、レール回転力付与手段、及び、移動力付与手段が、磁力を受ける領域に磁力を及ぼす磁力手段で構成され、レール回転力付与手段の磁力手段と、移動力付与手段の磁力手段は、その磁力の発生源の少なくとも一部が共通の磁石体である場合には、第1の力と第2の力の両方を同じ磁石体から発生させることできる。これにより、第1のレール部に取り付けた移動部に対して、磁石体の磁力を及ぼすだけで、第1のレール部に沿って移動部を移動させながら、第1のレール部を回転させることができる。または、回転している第1のレール部の回転運動をより一層速めることができる。更に、第1の力及び第2の力の発生させるために磁石体を配置するだけの構造となるため、回転機構を簡易な構造にでき、小型化しやすくなる。
また、レール回転力付与手段が、略柱状体であり、長手方向において略平行な第1の面及び第2の面が形成され、第1の面及び第2の面で異なる磁極を有する柱状磁石体で構成された場合には、柱状磁石体の第1の面又は第2の面から生じる磁力で、移動部の磁力を受ける領域に磁力を及ぼすことができる。これにより、1つの柱状磁石体で、一定の範囲に磁力を及ぼすことが可能となる。
レール回転力付与手段は、湾曲した形状を有する磁石体で構成された場合には、第1のレール部の曲がり具合等に合わせて、磁石体を近付けたり、遠ざけたりして配置しやすくなる。この結果、移動部に対して及ぼす磁力を強めやすくなる。また、移動部に及ぼす磁力の強さを調整しやすくなる。
また、レール回転力付与手段が、略柱状体であり、長手方向において略平行な第1の面及び第2の面が形成され、第1の面及び第2の面で異なる磁極を有する柱状磁石体で構成され、柱状磁石体が、移動部の磁力を受ける領域のうち、第1のレール部に接触する領域が有する磁極または第1のレール部に近い側の領域が有する磁極と引き合う磁極を有する第1の面又は第2の面が、第1のレール部に対向する向きで配置され、その長手方向が第1のレール部の螺旋の傾斜する向きに合わせて傾けられた場合には、移動部の磁力を受ける領域のうち、第1のレール部から遠い側の領域に、柱状磁石部の斥力を及ぼして、この斥力に基づき移動部に第1の力を付与することができる。
また、レール回転力付与手段が、略柱状体であり、長手方向において略平行な第1の面及び第2の面が形成され、第1の面及び第2の面で異なる磁極を有する柱状磁石体で構成され、柱状磁石体が、移動部の磁力を受ける領域のうち、第1のレール部に接触する領域が有する磁極または第1のレール部に近い側の領域が有する磁極と引き合う磁極を有する第1の面又は第2の面が、レール部に対向する向きで配置され、その長手方向が第1のレール部の螺旋の傾斜する向きに合わせて傾けられ、かつ、第1のレール部の他方の端部の方向に位置する一方の端部が、第1のレール部に近接する向きに傾けられた場合には、移動部の磁力を受ける領域のうち、第1のレール部に接触する領域または第1のレール部に近い側の領域に、柱状磁石部の引力を及ぼして、この引力に基づき移動部に第2の力を付与することができる。また、柱状磁石部の磁力による引力及び斥力により、第1のレール部に沿って移動部を一方から他方に向けて移動させながら、第1のレール部を回転させることができる。または、回転している第1のレール部の回転運動をより一層速めることができる。ここでは、第1のレール部の軸心と鉛直方向がなす角度が90度以上であって、移動部に係る重力が移動力付与手段として利用できない際にも、柱状磁石体により、第1の力と第2の力を移動部に与えることが可能となる。
また、レール回転力付与手段が、略柱状体であり、長手方向において略平行な第1の面及び第2の面が形成され、第1の面及び第2の面で異なる磁極を有する柱状磁石体で構成され、柱状磁石体が、移動部の磁力を受ける領域のうち、第1のレール部に接触する領域が有する磁極または第1のレール部に近い側の領域が有する磁極と反発する磁極を有する第1の面又は第2の面が、第1のレール部に対向する向きで配置された場合には、移動部の磁力を受ける領域のうち、第1のレール部に接触する領域または第1のレール部に近い側の領域に、柱状磁石部の斥力を及ぼすことができる。また、移動部の磁力を受ける領域のうち、第1のレール部から遠い側の領域に、柱状磁石部の引力を及ぼすことができる。
また、柱状磁石体が複数配置された場合には、第1のレール部に沿って移動する移動部に対して、各柱状磁石体が配置されたそれぞれの位置で、強い磁力を及ぼすことが可能となる。この結果、第1のレール部が回転する効率を高めることができる。
また、移動部自体が磁石で構成されると共に、第1のレール部は磁石が吸着可能な磁性体で形成され場合には、磁力を介して第1のレール部に移動部を取り付けることができる。また、移動部全体に、磁力を及ぼして第1の力や第2の力を発生させることが可能となる。更に、移動部を磁石で構成できるため、構造を簡素化することができる。なお、ここでいう磁性体とは、例えば、磁石が吸着可能な金属だけでなく、磁石が吸着可能であれば金属以外の固体や、液体や気体も含むものを意味する。
また、第1のレール部が磁石を有して構成されると共に、移動部が磁石に吸着可能な磁性体で形成された場合には、磁力を介して第1のレール部に移動部を取り付けることができる。また、移動部全体に、磁力を及ぼして第1の力や第2の力を発生させることが可能となる。
また、移動部自体が磁石で構成されると共に、第1のレール部が磁石を有して構成された場合には、磁力を介して第1のレール部に移動部を取り付けることができる。また、移動部全体に、磁力を及ぼして第1の力や第2の力を発生させることが可能となる。
また、移動部が、第1のレール部に嵌合可能な取付部と、取付部に連結された磁石部で構成された場合には、取付部とは異なる位置に磁石部を配置することが可能となる。即ち、例えば、取付部を環状の部材で形成して、その内側に第1のレール部を通して、第1のレール部に沿って移動させることができる。また、取付部に紐等の部材で磁石部を連結して、この磁石部の位置に磁力を及ぼして第1の力や第2の力を発生させることが可能となる。
また、移動部が複数設けられた場合には、それぞれの移動部に働く第1の力が合わさり、移動部が単数のものと比較して、より一層、第1のレール部を第1の方向に強く回転させることができる。
また、移動部が、第1のレール部に沿って回転して移動可能な車輪部を有する場合には、第1のレール部と移動部との間に生じる摩擦力を低減しやすくなり、第1のレール部に沿った移動部の相対的な移動をスムーズなものにできる。なお、ここでいう車輪部とは、例えば、第1のレール部に載置可能であり、第1のレール上を車輪部が回転しながら進む態様がある。また、例えば、カーテンレールに取り付ける吊り滑車型のランナーと同様に、レールに取り付けて回転可能な車輪を用いる態様がある。
また、第1のレール部の他方から一方に向けた移動部の移動を規制する第1の移動規制手段を備える場合には、第1のレール部に対して、より一層第1の力を付与しやすくなり、第1のレール部が回転する動きの効率を高めることができる。即ち、移動部が第1のレール部における一方の端部の方向に移動しやすいと、移動部に磁力や弾性力を及ぼした際に、移動部のみが第1のレール部における螺旋の傾斜を昇る向きに移動してしまう(第1のレールは動かず移動部のみが移動)。この結果、移動部と第1のレール部が一体となって第1の方向に回転する動きが生じにくくなる。そこで、第1の移動規制手段で、第1のレール部の他方の端部から一方の端部に向けた移動部の移動を規制することで、移動部に及ぼした磁力や弾性力に基づき、第1の力を発生させやすくすることができる。
なお、ここでいう第1の移動規制手段とは、例えば、次のようなものである。(1)第1のレールの移動部が移動する経路の形状を、移動部が一方から他方に向かう方向にのみ、移動部の滑らかな移動が可能で、移動部が他方から一方に向かう方向への移動が阻まれるラチェット機構の歯車の形状や、波型の形状にする態様である。(2)また、同様に、第1のレール部の移動部が移動する経路に微小な起毛を設ける態様もある。(3)また、移動部の移動を車輪部で担うものであれば、車輪部が第1のレール部において、その一方から他方の方向(第1のレール部の他方の端部に向かう方向)にのみ回転が可能で、逆向きの回転が抑止された車輪部を用いる態様がある。
また、第1のレール部は、第1の方向とは反対の方向である第2の方向への回転が規制された場合には、第1のレール部を第1の方向に回転させやすくすることができる。即ち、第2の力を移動部に付与した際に、第1のレール部に沿って一方と反対の方向に向かう移動部の移動に伴って、第1のレール部を第2の方向に回転させようとする力が発生しても、その回転を抑止可能となる。この結果、第1の力が発生しやすくなり、第1のレール部を第1の方向に回転させやすくなる。
また、第1のレール部に固定され、第1のレール部と共に回転可能に構成された重り部を有する場合には、第1のレールと共に重り部が回転して、重り部の重さによる遠心力で、第1のレールが回転する動きを補助することが可能となる。
また、第1のレール部の軸心と鉛直方向がなす角度が0度以上〜90度未満の範囲内となる場合には、移動力付与手段として移動部に働く重力が利用しやすいものとなる。即ち、第1のレール部における一方から他方に向かう向き(レールの傾斜方向の向き)と同じ向きを有する力を、移動部にかかる重力(または、軸心と鉛直方向がなす角度に基づき重力を分解した力)を第1のレール部の螺旋の傾斜角度に基づき分解した力から発生させることができる。
また、第1のレール部の軸心と鉛直方向がなす角度が90度以上となる場合には、鉛直方向において、第1のレール部の一方の端部が他方の端部と同一の高さ位置となる(なす角度が90度)、または、一方の端部の位置が他方の端部の位置よりも低くなる(なす角度が90度を超える)向きにして、第1のレール部を配置することができる。これにより、回転機構を配置する配置位置の自由度を高めることができる。
また、第1のレール部の内側に配置され、第1のレール部の螺旋と反対向きの螺旋状に形成され、軸心を中心に第1のレール部と共に同じ方向に回転可能に構成された第2のレール部を備える場合には、移動部を第1のレール部に沿って移動させ、第1のレール部を第1の方向に回転させることで、第2のレール部を同一の方向に回転させることができる。なお、ここでいう第1のレール部の螺旋と反対向きの螺旋状とは、例えば、第1のレール部及び第2のレール部を正面視した際に、第1のレール部の螺旋の傾斜が、左から右にかけて上昇する向きとなっていれば、第2のレール部の螺旋の傾斜が、右から左にかけて上昇する向きとなるものを意味する。更に、第1のレール部と第2のレール部の螺旋の向きが反対となっていればよく、螺旋の傾斜角度は互いに異なるものが採用されてもよい。
また、第2のレール部が、第1のレール部の内側に配置され、第1のレール部の螺旋と反対向きの螺旋状に形成されると共に、その一方の端部と第1のレール部の他方の端部との間、及び、その他方の端部と第1のレール部の一方の端部との間は、移動部が移動可能に構成され、移動部が、第2のレール部に取付可能に構成された場合には、第1のレール部に沿って、その一方から他方に向かって移動してきた移動部を、第2のレール部の一方の端部に移すことが可能となる。また、同様に、第2のレール部の他方の端部に位置した移動部を、第1のレール部の一方の端部に移すことが可能となる。
また、第1のレール部を第1の方向に回転させる動きにより、第2のレール部を回転させ、移動部を第2のレールの他方の端部に移動せしめる場合には、第1のレール部を回転させる動きに基づき、移動部を第2のレールの他方に到達させ、再度、第1のレール部に移動させ、第1のレール部と第2のレール部の間で、移動部を循環させることができる。この結果、第1のレール部及び第2のレール部を継続的に回転させることが可能となる。
また、循環用レール回転力付与手段が、移動部における第3の領域に対して、同第2のレール部を第1の方向、又は、第1の方向とは反対の方向である第2の方向に回転させる向きに、第3の力を付与する場合には、第2のレール部を回転させることができる。または、回転している第2のレール部の回転運動をより一層速めることができる。なお、ここでいう第2のレール部の回転は、第1のレール部と第2のレール部が繋がっていることから、第1のレール部を第1の方向に回転させる動きを含んでいる。また、移動部における第3の領域とは、後述する第2の領域と異なる領域を含むものであれば、例えば、移動部の端部、又は、中央部であってもよく、その領域が限定されるものではない。また、第3の領域は、上述した、移動部における第1の領域または第2の領域と重複するものであってもよい。
また、循環用移動力付与手段が、移動部における第3の領域とは異なる領域を含む第4の領域に対して、移動部を第2のレール部における一方から他方に向かって移動させる向きに、第4の力を付与することによって、第2のレール部に沿って移動部を移動させることができる。なお、ここでいう移動部の移動は、第2のレール部が回転して、この第2のレール部における移動部の位置が相対的に変化することを含むものである。また、移動部の移動は、移動部自身が回転しながら第2のレール部に沿って移動する動きを含むものである。また、ここでいう移動部における第4の領域とは、第3の領域と異なる領域を含むものであれば、例えば、移動部の端部、又は、中央部であってもよく、その領域が限定されるものではない。また、第4の領域は、上述した、移動部における第1の領域または第2の領域と重複するものであってもよい。
また、第3の力及び第4の力で、移動部の第2のレール部に対する相対的な移動と、第2のレール部を第1の方向に回転させる動きを繰り返すことによって、第2のレール部に沿って移動部を移動させながら、第2のレール部を第1の方向に継続的に回転させることが可能となる。または、回転している第2のレール部の回転運動を、継続的に、より一層速めることができる。なお、ここでいう第2のレール部の回転についても、第1のレール部の回転を含むものである。
また、第3の力及び第4の力が、移動部の第2のレール部に対する相対的な移動と、第2のレール部を第1の方向に回転させる動きを繰り返して、移動部を第2のレールの他方の端部に移動せしめることによって、移動部が第2のレール部の他方の端部に到達するまで、第2のレール部を第1の方向に継続的に回転させる力を付与することができる。
また、第1のレール部と所定の間隔を有して配置され、所定の螺旋状に形成されると共に、軸心を中心に回転可能に構成された第2のレール部と、第1のレール部の回転を第2のレール部に伝えて、第2のレール部を回転させる回転力伝達手段を備え、所定の螺旋状が、第1のレール部の螺旋と反対向きに形成された際には、第2のレール部は、第1のレール部と同じ方向に回転可能に構成され、または、所定の螺旋状が、第1のレール部の螺旋と同じ向きに形成された際には、第2のレール部は、前記第1のレール部と反対方向に回転可能に構成された場合には、移動部を第1のレール部に沿って移動させ、第1のレール部を第1の方向に回転させることで、第2のレール部を同一の方向又は第1のレール部の回転と逆向きの方向に回転させることができる。また、第2のレール部が、第1のレール部と所定の間隔を有して配置されたことから、第2のレール部の大きさや形状の自由度が広がるものとなる。更に、第2のレール部に沿って移動する移動部に磁力や弾性力を及ぼすための構造体を配置する位置の自由度が広がるものとなる。
また、第1のレール部を第1の方向に回転させる動きにより、第2のレール部を回転させ、移動部を第2のレールの他方の端部に移動せしめる場合には、第1のレール部を回転させる動きに基づき、移動部を第2のレールの他方に到達させ、再度、第1のレール部に移動させ、第1のレール部と第2のレール部の間で、移動部を循環させることができる。この結果、第1のレール部及び第2のレール部を継続的に回転させることが可能となる。
また、循環用レール回転力付与手段が、移動部における第3の領域に対して、同第2のレール部を第1の方向、又は、第1の方向とは反対の方向である第2の方向に回転させる向きに、第3の力を付与する場合には、第2のレール部を回転させることができる。または、回転している第2のレール部の回転運動をより一層速めることができる。なお、ここでいう第2のレール部の回転は、第1のレール部と第2のレール部が繋がっていることから、第1のレール部を第1の方向に回転させる動きを含んでいる。また、移動部における第3の領域とは、後述する第2の領域と異なる領域を含むものであれば、例えば、移動部の端部、又は、中央部であってもよく、その領域が限定されるものではない。また、第3の領域は、上述した、移動部における第1の領域または第2の領域と重複するものであってもよい。
また、循環用移動力付与手段が、移動部における第3の領域とは異なる領域を含む第4の領域に対して、移動部を第2のレール部における一方から他方に向かって移動させる向きに、第4の力を付与することによって、第2のレール部に沿って移動部を移動させることができる。なお、ここでいう移動部の移動は、第2のレール部が回転して、この第2のレール部における移動部の位置が相対的に変化することを含むものである。また、移動部の移動は、移動部自身が回転しながら第2のレール部に沿って移動する動きを含むものである。また、ここでいう移動部における第4の領域とは、第3の領域と異なる領域を含むものであれば、例えば、移動部の端部、又は、中央部であってもよく、その領域が限定されるものではない。また、第4の領域は、上述した、移動部における第1の領域または第2の領域と重複するものであってもよい。
また、移動部の第1のレール部への取付角度を規定する押え手段を備える場合には、移動部を第1のレール部に取り付けた状態のまま固定され、移動部の第1のレール部に沿った移動が停止してしまう状態を抑止しやすくなる。即ち、例えば、移動部に磁力を及ぼして第1のレール部に沿って移動させる際に、移動部が磁石体の磁力によって完全に引きつけられてしまうと、移動部は動かなくなってしまうおそれがある。そのため、押え手段を設けて、第1のレール部への移動部の取付角度を規定することで、移動部が磁石体の磁力によって完全に引きつけられてしまう向きにならないように、移動部の傾きを維持可能となる。この結果、第1のレール部に沿った移動部の移動を担保することが可能となる。
また、第1のレール部に直接又は間接的に接続され、第1のレール部が回転する動きを動力に変換する動力変換部を備える場合には、第1のレール部が回転することで得られる回転運動エネルギーを、例えば、他の物体を動かす動力として回収することが可能となる。
また、第1のレール部に直接又は間接的に接続され、第1のレール部が回転する動きを電力に変換する電力変換部を備える場合には、第1のレール部が回転することで得られる回転運動エネルギーを電力エネルギーとして回収することが可能となる。
本発明に係る回転機構は、簡易な構成であり、エネルギー損失が少なく、効率よく回転運動エネルギーを回収可能なものとなっている。
(a)は、本発明の第1の実施の形態を示す概略図であり、(b)は、図1(a)の部分拡大図である。 鉛直方向に対する柱部材の傾きを説明する図である。 レールまたは柱部材のバリエーションの一例を示す図である。 レールまたは移動体のバリエーションの一例を示す図である。 移動体に働く力を示す概念図である。 移動体に働く力を示す概念図である。 移動体に働く力を示す概念図である。 移動体の末端に斥力を及ぼす際の力を示す概念図である。 レールの形状のバリエーションの一例を示す図である。 (a)は、本発明の第2の実施の形態を示す概略図であり、(b)は、レール及び柱部材の軸心と、鉛直方向とのなす角が100度である構造を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態を平面視した状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態について、柱部材の底面から斜め上方を見た状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態について、柱部材を底面から上方を見た状態を示す図である。 レール及び柱部材の傾きのバリエーションの一例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態を示す概略図である。 2つのレールの間で移動体を移動させる機構の一例を示す図である。 (a)は、本発明の第4の実施の形態を示す概略図であり、(b)は、本発明の第5の実施の形態を示す概略図である。 レールの長さや配置のバリエーションの一例を示す図である。 本発明の第6の実施の形態を示す図である。 第6の実施の形態における移動体の末端に働く力を示す概念図である。 第6の実施の形態における移動体の先端に働く力を示す概念図である。 第6の実施の形態における移動体の先端及び末端に働く力を示す概念図である。 移動体の末端に斥力を及ぼす際の力を示す概念図である。 本発明の第7の実施の形態を示す図である。 第7の実施の形態における移動体の先端及び末端に働く力を示す概念図である。 移動体の末端に斥力を及ぼす際の力を示す概念図である。 本発明の第8の実施の形態を示す図である。 第8の実施の形態の異なるバリエーションの一例を示す図である。 第8の実施の形態の更に異なるバリエーションの一例を示す図である。 第8の実施の形態における移動体を循環させる構造の一例を示す図である。 移動体のレールへの取付構造のバリエーションの一例を示す図である。 移動体に対する押え部材のバリエーションの一例を示す図である。
以下、図面を参照して、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と称する)を説明する。
[第1の実施の形態]
本発明に係る回転機構Aは、同一径で形成された螺旋状のレール1と、レール1の内側に配置された柱部材2と、柱部材2の中心に挿通して固定された回転軸3と、レール1に取付可能な移動体4と、柱部材2から少し離れて配置された磁石体5を備えている(図1(a)参照)。
なお、ここでいうレール1が本願請求項における第1のレール部に該当する。また、ここでいう移動体4が本願請求項における移動部に該当し、磁石体5が本願請求項におけるレール回転力付与手段に該当する。また、磁石体5は、後述する移動体4に働く重力と共に、本願請求項における移動力付与手段にも該当する。
また、以下では、図6(a)を基準に、図6(a)で見る右側を「右側」又は「右方」と呼び、図6(a)で見る左側を「左側」又は「左方」と呼ぶものとする。また、図6(a)を基準に、図6(a)で見る上側を「後側」又は「後方」と呼び、図6(a)で見る下側を「前側」又は「前方」と呼ぶものとする。
なお、図6(a)は、図1に示す回転機構Aについて、レール1及び柱部材2の軸心方向に沿って、その上方から見た状態での移動体に働く力を示す概念図である。
また、以下では、図6(a)で見る前後方向と略直交する方向を左右方向と呼ぶものとする。更に、図6(a)で見る前後方向及び左右方向に略平行な方向を水平方向と呼ぶものとする。また、図1(a)を基準に、レール1の螺旋形状に沿った方向を「レール傾斜方向」と呼ぶものとする。
また、鉛直方向に対して、柱部材2及び回転軸3を傾けて配置した際に、その傾けた角度によっては、鉛直方向において、レール1の傾斜下方の領域が、これに接続した傾斜上方の領域よりも上側になる場合がある。
また、以下では、移動体4(または移動体4を構成する磁石)のうち、レール1に取り付けられた側(レール1に近い側)の端部を「(移動体4の)先端」と呼び、これと反対(レール1から遠い側)の端部を「(移動体4の)末端」と呼ぶものとする。例えば、図7における移動体4のS極の側が先端になり、N極の側が末端となる。
レール1は、移動体4が移動する経路となる部材である。また、後述するレール回転力付与手段から第1の力(磁力)を受けた移動体4を介して、回転する力を受け、一方の方向(図1(b)の符号Rで示す矢印参照)に回転する部材である。なお、以下では、レール1から回転運動エネルギーを得る為に、レール1を回転させたい方向を「理想方向」と呼ぶものとする。更に、レール1が回転する一方の方向への回転を「理想方向への回転」と呼び、レール1が回転する他方の方向への回転を「理想方向と逆向きの回転」と呼ぶものとする。また、ここでいう「理想方向」が本願請求項における「第1の方向」に該当し、「理想方向と反対向き(逆向き)の方向」が本願請求項における「第2の方向」に該当する。
また、レール1が回転することで生じる回転運動エネルギーが、回転軸3の端部に取り付けられた図示しないモータに伝えられ、電力エネルギーを発生させることができる。即ち、レール1は回転運動エネルギーを発生するための部材である。
また、レール1は回転軸3の長手方向に沿って延びた螺旋状に形成され、その螺旋は同一径となっている(図1(a)参照)。また、レール1は、強磁性体である鉄で形成されている。
なお、図1では、幅が細めに形成されたレール1の形状を示しているが、レール1の形状として、幅が広く、柱部材2の外周面に巻き付けたような構造が採用されてもよい(図2及び図3(a)参照)。また、その他の構造として、レール1が針金状で幅が細い形状であってもよい。そのため、図1以外の図においては、形状が異なるレールについても、符号1を付して示すことがあるものとする。
柱部材2は、レール1の長手方向の長さよりも長い略円柱状の部材であり、レール1の一端側や他端側が固定され(図示省略)、レール1を支持する部材である(図1(a)参照)。また、レール1における柱部材2の固定された一端側及び他端側以外の部分は、柱部材2の外周面に当接しておらず、柱部材2との間に隙間を有する構造となっている。また、柱部材2の内部には回転軸3が固定して設けられている。
上述したような構造から、レール1、柱部材2及び回転軸3は一体的に回転する構造体を形成している。即ち、レール1を理想方向に回転させる力が働くことで、レール1、柱部材2及び回転軸3は一体的に回転可能となっている。
また、柱部材2及び回転軸3は、鉛直方向から所定の角度(例えば、鉛直方向となす角度が10度)、傾けて配置されている(図1及び図2参照。なお、図2では、柱部材2及び回転軸3が、鉛直方向となす角度をθ3として示している)。なお、この角度は変更可能であり、角度を変更した構造の詳細については後述する。
また、柱部材2及び回転軸3が鉛直方向から所定の角度傾けて配置されたことで、レール1の中に、レール傾斜方向の下方に向かう向きで、鉛直方向では下方から上方に向かう領域(以下、「上昇領域」と称する)が存在するものとなる。
また、移動体4は、レール1に磁力を介して取り付けることが可能な、球状の磁石で形成されている。なお、図1(a)及び図1(b)では、便宜的に、移動体4を1つの球状の磁石で示しているが、移動体4は、複数の磁石で形成されたものであってもよい。また、移動体4の形状は、球状に限定されるものではなく、例えば、棒状又は矩形の磁石で形成されたものも採用しうる。図1以外の図においては、移動体4の形状又は移動体4が有する磁石の形状が異なるものについても、符号4を付して示すことがあるものとする。
また、移動体4は、レール1に沿って螺旋の傾斜方向の下方又は傾斜方向の上方に移動可能に構成されている。また、移動体4は、回転するレール1に沿って、レール1の上端から下端に向けて移動可能に構成されている。
なお、本実施の形態において、レール1を回転させるために必要となる移動体4の移動とは、レール1の回転と、移動体4のレール1の傾斜下方に向かう移動とが、組み合わされて実現されるものである。
即ち、例えば、移動体4の移動とは、回転するレール1の外周面上を移動体4が移動する動きが主となるものである。また、この際には、移動体4自体が回転する動きを行っていてもよい。
図1(a)に示すように、略直方体の磁石体5が、柱部材2から少し離れて配置されている。磁石体5は、移動体4の末端を磁石体5の方向に引き付け、かつ、移動体4の先端を磁石体5側とは反対の方向に引き離す向きの磁力を、移動体4に与える部材である。この磁石体5が後述するレール回転力付与手段を構成する。
また、この磁石体5は、移動力付与手段としても働く。磁石体5の長手方向の長さは、柱部材2の長手方向の長さとほぼ同一の長さに形成されている。
また、磁石体5は、一方の面5aと他方の面5bにて、異なる磁極を有するように構成されている(図1(a)参照)。本実施の形態では、面5aがS極を有し、面5bがN極を有している。
また、磁石体5はその長手方向が、柱部材2及び回転軸3の長手方向と略平行になるように配置されている。
ここで、必ずしも、レール1が柱部材2に支持される構造となる必要はなく、レール1が回転可能に構成されていれば充分である。例えば、レール1が、剛性が高い素材で形成され、柱部材2がなくても、レール1のみで形状を維持できる態様(図3(b)参照)も採用しうる。但し、柱部材2とレール1が一体となって回転することで、レール1の回転が安定化して、耐久性が向上する点から、レール1が柱部材2に支持されることが好ましい。
また、必ずしも、レール1の一端側及び他端側が柱部材2に固定される必要はなく、例えば、回転軸3にレール1の一端側及び他端側が固定される構造であってもよい。更に言えば、レール1が回転する力を回転軸3に伝えることが可能な構造となっていれば充分であり、レール1の回転の動きと、回転軸3の回転の動きが、直接的又は間接的に連動していればよい。
また、必ずしも、レール1、柱部材2及び回転軸3が一体的に回転する構造となる必要はなく、レール1が回転して、回転運動エネルギーが生じる構成となっていれば充分である。例えば、レール1と回転軸3が、柱部材2に回転自在に取り付けられる構造であってもよい。更に言えば、レール1が回転可能であり、その回転の運動エネルギーを他の機構に伝達可能に構成されていれば、柱部材2及び回転軸3が必ずしも設けられる必要はない。
また、必ずしも、レール1と柱部材2の間に隙間が形成される必要はなく、柱部材2の外周面にレール1を当接するように巻き付けて一体化した構造とすることも可能である(図2及び図3(a)参照)。但し、レール1と柱部材2の間に隙間を形成しておくことで、レール1に吸着した移動体4が、回転するレール1に沿って、レール1の下端に移動する際に、移動体4が柱部材2に接触しにくくなり、移動体4と柱部材2との間の摩擦を抑制可能となる。この結果、レール1の回転運動の効率を向上させることができる。
また、レール1の回転運動の効率を高める観点から、柱部材2のレール1の間の領域20(図1(a)参照)の外周面を部分的にくり抜いて、移動体4と柱部材2の外周面とが接触しにくくなる構造としてもよい。本構造の場合、移動体4が、回転するレール1に沿って、レール1の上端から下端に向けて移動する際に、移動体4と柱部材2の外周面との接触による摩擦が発生しにくくなり、レール1の回転運動の効率を向上させることができる。
更に、レール1の回転運動の効率を高める観点から、レール1や移動体4に潤滑剤として油分や洗剤等を塗布して、レール1と移動体4との間の摩擦を減らす構成も採用しうる。これにより、レール1が回転する動きを妨げる摩擦力を減らし、レール1の回転運動の効率を向上させることができる。
また、必ずしも、回転軸3の端部にモータが取り付けられる必要はない。例えば、回転軸3に回転自在なベルトを取り付けて、このベルトにモータを接続して、モータを回転させる機構であってもよい。更には、回転軸3を設けずに、レール1上のいずれかの位置に、突起やフック等を設けて、その他の歯車機構等に、レール1の回転運動エネルギーを伝達する構造であってもよい。つまり、レール1の回転運動エネルギーを伝達することが可能な既知の伝達機構(例えば、カム、シャフト、ベルト等の部材を組み合わせて構成される機構)を介して、別途の位置に配置したモータを回転させる電力エネルギーに変換する構造であってもよい。
また、モータが生じる電力エネルギーは、そのまま電力として消費されるものであってもよいし、蓄電池等に蓄えられるものとなってもよい。
また、必ずしも、レール1が生じる回転運動エネルギーがモータにより電力エネルギーに変換される必要はない。例えば、回転軸3が、既知のクランクシャフト機構や、ピストン機構に接続され、回転運動エネルギーが他の物体を動かす駆動エネルギーに変換されて利用される構造であってもよい。更に言えば、レール1の回転運動エネルギーが何等かの形で取り出し可能となっていれば、これを取り出す方法は特に限定されるものではない。
また、必ずしも、レール1の螺旋の形状が同一径で形成される必要はなく、後述するレール回転力付与手段及び移動力付与手段の力に基づき、レール1が回転する構造となっていれば、その形状は限定されるものではない。例えば、同一径の螺旋形状(図1(a)及び図3(a)参照)の他、螺旋の径の大きさが異なるものを含むレール(図3(c)参照)であってもよい。更に、図示しないが、ひょうたん型の柱部材の外周面に巻き付けられて、レール1が形成する円周の径が、大小異なる形状となり、磁石体5から受ける磁力の力に強弱をつける構造も採用しうる。更には、レールに及ぼす磁力を考慮して、磁石体5が曲面を有するように曲がった形状とすることも考えられる。
また、必ずしも、レール1が強磁性体である鉄で形成され、移動体4が磁石で形成される必要はない。移動体4が、回転するレール1に沿って移動可能であり、かつ、レール回転力付与手段から磁力を受ける磁力部を有する構成となっていれば充分である。
上記の観点から、例えば、レール1が磁石で形成され、移動体4が強磁性体(例えば、鉄、コバルト、ニッケル、その他温度変化で強磁性を示す物質等も含む)で形成される組み合わせであってもよい。
また、例えば、レール1を磁石で形成して、移動体4を鉄等の強磁性体で形成する構造も採用しうる。この場合でも、レール1に対して移動体4を取り付け、レール1に沿って移動体4を移動させることが可能となる。更に、レール1と移動体4の両方が磁石部で構成される構造であってもよい。
更に、移動体4を風船で形成して、風船の内部に、磁性体を含む液体又は気体を入れた構造とすることもできる。例えば、レール1を、磁石を含む部材で形成することで、風船をレール1に吸着させることが可能となる。
また、レール1の代わりに、内部に貫通孔を形成したチューブを採用することも考えられる。このチューブの内部に磁性体を含む液体や気体を流しておくことで、例えば、移動体4が磁石で形成された際に、移動体4とチューブを吸着させることが可能となる。
また、上記に関連して、例えば、レール10の一部に略コ字状の溝部10aを形成して、この溝部10aに嵌合して回転するローラー部40aを移動体40に設ける構造も採用しうる(図4(a)参照)。また、移動体40は磁石部40bを有している。
この場合、レール10に対する移動体40の取り付けにおいて、磁力を利用する必要がなくなる。また、移動体40がローラー部40aの回転によって移動するため、レール10に沿ってスムーズに移動させることができる。また、この場合、溝部10aの形成位置や、ローラー部40aの形成位置は限定されるものではなく、適宜選択することが可能である。
なお、上述した移動体40では、レール10の下部に移動体40が取り付けられた構造が示されているが、レール10の向きと、移動体40の取り付け方はこれに限定されるものではない。例えば、レール10の角度を傾けて、その溝部10aに移動体40のローラー部40aを取り付けることも可能である。更に言えば、移動体40が移動可能であれば、溝部10aが上方に開口している構造とすることも可能である。
また、例えば、移動体41にタイヤ41aを設けて、レール11の上面を移動経路として移動する車型の移動体41(図4(b)参照)とすることもできる。この際、移動体41は、磁石部41bを配置した台にタイヤ41aを設けて、タイヤ41aが回転することで、移動体41をレール11に沿って移動させることが可能となる。
更に、レール及び移動体の構造として、例えば、環状のリング部42を介したレール1に取り付ける構造も考えられる(図31参照)。この環状のリング部42には、磁石部41が取り付けられ、磁石体5の磁力が及ぶ構成となっている。このように、レール1及び移動体4を形成する素材は適宜選択することが可能である。
ここで、上述したローラー部40aやタイヤ41aについては、レール1を理想方向に回転させる効率を高める観点から、レール1の傾斜方向の下方に向かっては滑らかに回転して、その逆方向への回転(レール1の傾斜方向の上方に向かう向きの回転)が抑止された構造を採用することもできる。これにより、レール1が傾斜方向の上方に向かって移動するという、後述するレール1を理想方向に回転する力を生じにくい移動体4の移動が生じにくくすることができる。
また、同様に、レール1を理想方向に回転させる効率を高める観点から、図9(b)に示すように、レール1の一部に、波型の形状を設けることも考えられる。図9(a)に示す波型の形状を設けていないレール1では、移動体4は、レール1の傾斜方向の上方及び下方のいずれの方向へも移動が容易になっている。
図9(b)に示すレール1では、移動体4が、レール1の波型に沿って傾斜方向の下方に向けて移動しやすいが、その一方で、レール1の傾斜方向の上方に向かっては、移動体4が、波型同士の間の凹凸を乗り越えて移動する必要が生じ、同方向への移動が抑制される。この結果、やはり、レール1が傾斜方向の上方に向かって移動するという、後述するレール1を理想方向に回転する力を生じにくい移動体4の移動が生じにくくすることができる。
更に、レール1を理想方向に回転させる効率を高める観点から、レール1が理想方向には回転するが、理想方向と逆向きの方向への回転が抑止された構造とすることも考えられる。これにより、レール1は、理想方向に回転しやすくなり、その回転の効率を高めることができる。
また、図示しないが、レール1を理想方向に回転させる効率を高める観点から、移動体4のレール1に取り付ける外周面に歯車状の凹凸を設け、また、レール1には移動体4の歯車状の凸部と嵌合する凹部を設ける構造も考えられる。これは、例えば、自転車のチェーン状の構造をレール1に設ける形状である。また、移動体4は、自身が回転しながらレール1に沿って移動することで、歯車状の凸部と、レール1のチェーン状の構造の凹部が嵌合して、これにより、移動体4がレール1に沿って回転しながら移動することで、レール1を理想方向に回転させることが可能となる。本発明においては、かかる構造も採用しうる。
また、図1(a)及び図1(b)では、説明の便宜上、1つのレールに対して、1つの移動体4のみが図示されているが、レールには複数の移動体を取り付ける態様が考えられる。例えば、移動体4同士の間隔を開けて、レール1に沿って、複数の移動体4を取り付ける構成も採用しうる。
これにより、1つ1つの移動体4が、レール1を回転させるための力を受け、レール1を回転させることができる。例えば、移動体4が複数あれば、その複数個が受けた力に基づき、レール1を回転させる力を向上させることができる。この結果、各移動体4からの力がレール1に伝わり、レール1をより力強く回転させることが可能となる。
ここで、必ずしも、移動体4が1つの球状の磁石で形成される必要はない。上述したように、図1(a)及び図1(b)では、便宜的に、移動体4を1つの球状の磁石で示しているに過ぎず、移動体4がその一部に、磁石で構成された領域を有していれば充分である。例えば、1つの移動体4が、複数の球状の磁石で構成されるものも採用しうる(図8参照)。また、移動体4が、球状の磁石でなく、矩形の磁石で構成されるものも採用しうる(図7参照)。
また、必ずしも、磁石体5の長手方向の長さが、柱部材2の長手方向の長さとほぼ同一の長さに形成される必要はなく、移動体4が移動する範囲で、かつ、力を及ぼしたい所望の範囲に磁力を及ぼしてレール1を回転させることが可能な長さがあれば、磁石体5の長さは限定されるものではない。但し、長手方向における広範囲でレール1に磁力を及ぼすことができ、レール1の回転する動きを安定化できる観点から、磁石体5の長手方向の長さが、柱部材2の長手方向の長さとほぼ同一の長さに形成されることが好ましい。
また、磁石体5の形状は、必ずしも柱状に形成される必要はなく、例えば、緩やかに湾曲した形状を有する構造としてもよい。例えば、レール1と対向する面を内周、これと反対の面を外周とする湾曲面を有した形状としてもよい。これにより、所望の位置に磁力を及ぼしやすくなる利点が生じる。また、更に、緩やかに湾曲した形状の磁石体は、その角度を適宜傾けて、レール1の周囲に配置することが可能である。
また、磁石体5の長さ及び配置として、例えば、レール1の傾斜方向に略平行な向きにやや長めの磁石体5を配置する態様も考えられる(図18(a)参照)。また、例えば、1つのレール1及び柱部材2に対して、その長手方向に渡って、短い長さの複数の磁石体5を配置する構成も採用しうる(図18(b)参照)。なお、図18(a)及び図18(b)で示した磁石体5は、レール1の傾斜方向と平行な向きに配置されているが、各磁石体5の向きはこれに限定されるものではない。例えば、レール1の傾斜方向と磁石体5の向きを異ならせて配置してもよい。
また、必ずしも、磁石体5は、その長手方向が、柱部材2及び回転軸3の長手方向と略平行になるように配置される必要はない。例えば、柱部材2及び回転軸3の長手方向に対して、その長手方向と角度が異なる向きに、磁石体5の長手方向を斜めに傾けて配置することも可能である。磁石体5を斜めに傾けて配置することで、移動体4に及ぶ磁力のかかり方を変化させ、より一層レール1の回転の効率を高めたり、逆に、回転の速度を弱めたりして、レール1の回転速度を制御することもできる。このように、磁石体5の配置は、レール1を回転させる力を生じさせるものであれば、特に限定されるものではなく、適宜設定することができる。
また、磁石体5は、これを構成する磁石が、同一の磁力を有する磁石又はその集合体で形成される必要はなく、部分的に磁力の強さが異なるように構成されてもよい。これにより、移動体4に及ぶ磁力のかかり方を変化させ、より一層レール1の回転の効率を高めたり、逆に、回転の速度を弱めたりして、レール1の回転速度を制御することもできる。
また、磁石体5は、必ずしも、柱部材2から少し離れた位置に配置され、その位置が固定される必要はない。レール1の回転する速度を制御したり、レール1の回転の開始や停止を制御したりする観点から、磁石体5の配置位置が変更可能な位置調整機構や、磁石体5の向きを変更可能な角度調整機構を、磁石体5と一緒に設けてもよい。
更には、磁石体5とレール1との間に、磁力に変化を与えることが可能な、磁石や強磁性体等の別途の部材を配置する構成も採用しうる。こうすることで、磁石体5がレール1(移動体4)に及ぼす磁力の強さや磁力の向き、磁力が及ぶ範囲を変えて、レール1の回転速度や、回転の開始及び静止等を制御することが可能となる。このレール1の回転速度や、回転の開始及び静止等を制御する機構を設けることで、回転機構の保守が容易にすることができる。また、例えば、別のエネルギー発生機構を補助する機構として、本発明の回転機構を利用する際に、回転機構による補助の力に強弱を付けたり、補助を停止したりすることも可能となる。
また、図示は省略するが、回転機構の回転を強める構造として、上記のレール1に、重り部を取り付ける構造も採用しうる。この重り部は、レール1と一体的に回転可能に構成されており、レール1が回転した際に、重り部にかかる遠心力が加わり、より一層、回転機構の回転する動きを強めることが可能となる。
また、磁石体5は、必ずしも、図1(a)や図6に示すように、レール1の外側に配置される必要はない。レール1に磁力を及ぼし、レール1を回転可能に構成されるのであれば、レール1の内側に配置する構造であってもよい。
[レール回転力付与手段及び移動力付与手段に基づく動作]
続いて、図5、図6及び図7を参照しながら、本発明の第1の実施の形態におけるレール回転力付与手段及び移動力付与手段について説明する。
まず、本実施の形態においては、レール1を理想方向に回転させるために、2つの基本動作が繰り返し行われるものとなる。1つ目の基本動作は、レール1及び移動体4が一体的に理想方向にわずかに回転する動作(以下、「理想回転動作」と称する)である。また、2つ目の基本動作は、レール1の傾斜方向に沿って、移動体1が、レール1の一方から他方に向けて(レール傾斜方向の下方に向けて)わずかに移動する動作(以下、「レール進行動作」と称する)である。
即ち、理想回転動作とレール進行動作が繰り返し行われることで、レール1は理想方向に回転して、その回転動作を継続させることが可能となる。また、このレール1の理想方向へ回転する動きと、レール進行動作によって、移動体4は、レール1上における相対的な位置が変わり、レール1の一方から他方に移動して、最終的にレール1の他端に到達することができる。
ここで、理想回転動作とレール進行動作が繰り返し行われることで、レール1が理想方向に回転するとは、次のいずれの内容も含んでいる。(1)静止していたレール1が理想方向に回転を開始する動作。(2)理想方向に回転しているレール1の回転を維持する動作。(3)理想方向に回転しているレール1の回転を更に加速させて回転する動作。(4)理想方向に回転しているレール1の回転を減速させて回転する動作。即ち、本実施の形態では、レール1の回転を開始させる、または、回転を継続させる動作だけでなく、例えば、別の駆動源を介してレール1を理想方向に回転させている状態から、更に、回転の効率が高まるように、回転を補助する動作も含んでいる。更には、磁石体5の配置位置や向きを調整して、レール1に及ぶ磁力の強さや向き、磁力が及ぶ範囲を変えて、回転を速めたり、弱めたりする動作も含んでいる。
また、本実施の形態において、理想回転動作は、移動体4の磁石に対して、磁石体5で磁力を及ぼして、レール1及び移動体4を一体的に理想方向にわずかに回転させることで行われる。
[移動体4の末端に磁石体5が引力を及ぼす態様]
ここで、理想回転動作及びレール進行動作は、移動体4の末端に「引力」を及ぼす態様と、「斥力」を及ぼす態様の、大きく2種類に分けられる。以下では、まず、磁石体5が移動体4の末端に引力を及ぼす態様での理想回転動作及びレール進行動作を説明する。
なお、磁石体5の配置や、複数の磁石体5を設ける構成によって、1つの移動体4の末端に、引力と斥力の両方が働く場合が考えられるが、移動体4に働く磁力の主たる力が「引力」か「斥力」に起因して、それ以外の磁力が移動体4の末端に及ぶような構成も、本実施の形態には含まれている。
図5に示すように、移動体4には、磁石体5から受ける磁力に基づく力F(θ2)が働いている。力F(θ2)とは、図6(a)及び図6(b)に示すように、移動体4の末端を磁石体5が引きつける力であるFdに基づく力である。
より詳細には、磁石体5から移動体4の末端に働く引力Fdにおける、柱部材2(レール1)の接線方向の成分の力がF(θ2)である。また、F(θ2)は、移動体4の移動により、その力の大きさが変動する力である。なお、柱部材2(レール1)の接線方向は、図6(a)では符号Tで示し、図6(b)では符号Tで示している。
また、移動体4には、移動体4自体にかかる重力に基づく力mg'が働いている。力mg'は、図5における見かけ上の鉛直成分の力である。以下、図5での水平成分及び鉛直成分は、図5の見かけ上のものであり、実際の水平及び鉛直とは異なるものである。
なお、図5では、移動体4自体にかかる重力に基づく力mg'の表記を用いているが、図5におけるmg'を付した力の矢印の向きは、正確には鉛直下方に相当する向きではなく、柱部材2の長手方向に沿った下方に向かう向きである。既に述べたように、本実施の形態では、柱部材2及び回転軸3は、鉛直方向との間でなす角度がθ3となるように傾けて配置されている(図2参照)。
即ち、図2に示すように、実際の移動体4自体にかかる重力mgに対して、柱部材2の長手方向に沿った下方に向かう向きは、mgcosθ3となる。このmgcosθ3が、図5における力mg'に該当する。
また、この力mg'は、レール1の傾斜方向に分解した力F1と、レール1の傾斜方向と直交する方向に分解した力F2に分解される(図5参照)。また、力F1を水平方向に分解した力を力F1xで示している。また、力F2を水平方向に分解した力を力F2xで示している。また、レール1の傾斜方向と水平方向のなす角度はθ1である。
ここで、力F2xは、力mg'が基準となるため、一定の大きさの力である。この一定の力であるF2xに、変動する力F(θ2)が加わり、レール1を理想方向に回転させる力として働く。また、力F(θ2)及び力F2xは、平面視した際のレール1の螺旋における円弧上の接線方向の向きを有している(図6(a)及び図6(b)参照)。なお、レール1を理想方向に回転させる力としては、後述するF5y2xの力も含まれるものとなる。
また、力F1は、移動体4をレール傾斜方向の下方に向けて移動させようとする力となる。
また、力F2は、レール1の傾斜方向と略直交する向きの力であるため、レール1を押す力となる。即ち、力F2を分解した力F2xは、レール1を理想方向に回転させる力として働く。
移動体4には、移動体4の末端が磁石体5の磁力で引っ張られる力Fdの他に、移動体4の先端が磁石体5の磁力で遠ざけられる力(斥力)が働いている。より詳細には、図7(a)に示すように、移動体4の末端側のN極は、磁石体5の面5aのS極に引きつけられ(符号F4)、移動体4の先端側のS極は、磁石体5の面5aのS極から斥力F3を受ける。
この磁石体5の磁力に基づく力F3及び力F4が、移動体4に働くことにより、移動体4の先端が下向きに、末端が上向きに、移動体4全体としては回転する方向に力が発生する。なお、図7(a)乃至図7(c)では、移動体4の動きを分かりやすくする為、棒状の磁石で構成された移動体4として示している。
この、移動体4の先端及び末端に働く磁石体5の磁力により、移動体4は、図7(a)で見る反時計回りの方向(図7(a)では、回転する範囲を点線で示す)に傾く動きをする。なお、図7(a)及び図7(b)では便宜的に、力F4の符号を付したが、この力F4は上述した力Fdに該当する力である。即ち、移動体4の末端が磁石体5に引きつけられる力F4(Fd)に基づき上述した力F(θ2)が発生する。
また、移動体4の先端が磁石体5から受ける斥力F3から、力F3を分解した力F5が発生する。更に、力F5からは、柱部材2の長手方向に沿った下方に向かう向きに分解した力F5yが発生する。この力F5yは、上述した図5に示す力mg'と同じ向きを持った力である。即ち、移動体4の先端が磁石体5から受ける力に基づいて発生する力F5yは、力mg'に加算される力となる。
また、移動体4が、磁石体5から受ける力により、図7(c)に示すように完全に水平の向きになってしまうと、レール1を回転させる為の力を発させることが難しくなる。そこで、移動体4が完全に水平な向きになることを回避する為の構造を、図32を用いて説明する。
図32(a)に示す構造では、柱部材2の近傍に押え板70を配置して、移動体4の真ん中あたりに押え板70が当接する構造となっている。これにより、移動体4が磁石体5(または磁石体5')から磁力を受けた際に、必要以上に傾くことがなく、その姿勢を一定の範囲の傾きに維持可能となる。即ち、レール1に沿った移動体4の移動が可能となり、レール1を回転させることができる。
また、別の構造として、図32(b)に示すように、移動体4の末端あたりに押え板70を配置して、移動体4の傾きを制御する構造も採用しうる。更に、図32(c)及び図32(d)に示す位置に押え板70を配置することも可能である。
このように、押え板70を用いて、移動体4が磁石体5から受ける磁力で、その向きが完全に水平な向きになる(図32(e)参照)ことを避け、レール1の回転を担保することができる。なお、ここでいう押え板70が、本願請求項の押え手段の一例に該当する。
ここで、必ずしも、移動体4の向きを制御する為に、押え板70が用いられる必要はなく、磁石体5が移動体4に及ぼす磁力を調整して、移動体4の向きを制御する構造であってもよい。また、押さえ板70の代わりに、例えば、糸状の部材を設置してもよく、移動体4の傾きを制御できるのであれば、押さえ板70の材質や形状は限定されるものではない。
また、レール1に沿った移動体4の移動が可能となり、レール1を回転させることができるのであれば、移動体4について、押え板70で押える領域は特に限定されるものではない。例えば、移動体4の中央部分(図32(a)参照)、移動体4の端部(図32(b)及び図32(d)参照)、移動体4の末端近傍の領域(図32(c)参照)でもよいし、これらに限定されるものではない。
続いて、上記した力mg'に加算される力F5yについて、図5を用いて説明する。
この力F5yは、レール1の傾斜方向に分解した力F5y1と、レール1の傾斜方向と直交する方向に分解した力F5y2に分解される。また、力F5y1を水平方向に分解した力を力F5y1xで示している。また、力F5y2を水平方向に分解した力を力F5y2xで示している。
また、力F5y1は、移動体4をレール傾斜方向の下方に向けて移動させようとする力となる。力F5y1は、力F1に加算される力となる。
また、力F5y2は、レール1の傾斜方向と略直交する向きの力であるため、レール1を押す力となる。即ち、力F5y2を分解した力F5y2xは、レール1を理想方向に回転させる力として働くものとなる。力F5y2xは、力F2xに加算される力となる。
以上の内容を踏まえ、理想回転動作とレール進行動作の流れを説明する。
まず、図6(a)に示すように、レール1及び移動体4の理想回転動作では、レール1上のある地点15で、レール1の接線方向Tの他方の向き(図6(a)で見る右斜下方向)に向けて、力F(θ2)、力F2x、力F5y2xが、レール1に働く。なお、符号θ2で示す角度は、レール1の回転中心31と移動体4を結ぶ線と、回転中心31と磁石体5の面5aとの最短距離を結ぶ線とがなす角度である。
また、図6(a)及び図6(b)では、便宜的に、移動体4の末端が磁石体5に引っ張られる力を符号Fd(力F4に該当)で示している。即ち、力F(θ2)は、Fdsinθ2としても表される。
レール1に、力F(θ2)、力F2x、力F5y2xが働くことで、レール1は理想方向(符号Rで示す方向)にわずかに回転する。この際、移動体4はレール1と一体的に移動する。
即ち、レール1及び移動体4が理想回転動作を行うと、磁石体5に対して、移動体4は地点15(図6(a)参照)から地点16(図6(b)参照)へ移動する。また、レール1及び移動体4の回転に伴って角度θ2が小さくなる。これにより、力F(θ2)の力の大きさが小さくなっていく。即ち、レール1及び移動体4を理想方向に回転させる力が小さくなっていく。
また、移動体4の先端には、力F1と力F5y1が作用し、移動体4はレール1の傾斜方向の下方に向けて移動する。この動作はレール進行動作である。移動体4は、レール1の傾斜下方に移動しつつ、レール1と共に理想方向に回転する動作を行い、この両方の動作が生じることで、移動体4の移動と、レール1の理想方向への回転動作が継続される。
このように、磁石体5が移動体4の先端及び末端に及ぼす磁力によって、移動体4に働く力mg'だけでなく、力F(θ2)、力F5y1、力F5y2xが発生する。これらの力によって、レール1が理想方向に回転する向きにレール1を押す力、レール1に沿って移動体4がレール1の傾斜方向の下方に移動する力が、それぞれ強くなる。即ち、磁石体5が移動体4に及ぼす磁力の働きによって、レール1を、より強く回転させることが可能となる。
なお、本発明の第1の実施の形態では、移動体4の先端が、本願請求項における第1の領域の一例に該当し、移動体4の末端が本願請求項における第2の領域の一例に該当するものとなっている。この第1の領域及び第2の領域は、移動体4の形状やレール1の形状、移動体4が有する磁石部の配置、磁石体5の形状や配置等によって、移動体4の先端や末端とは異なる部位になる場合があり、本願発明ではこれらの異なる態様も発明のバリエーションとして含むものである。
また、上述した内容では、磁石体5が移動体4の末端に「引力」を及ぼす態様での理想回転動作及びレール進行動作を説明したが、本発明の実施の形態はこれに限定されるものではない。即ち、磁石体5'が移動体4の末端に「斥力」を及ぼす態様で、理想回転動作及びレール進行動作を行うこともできる(図8(a)及び図8(b)参照)。
上述した磁石体5が移動体4の末端に「引力」を及ぼす態様と、以下で説明する磁石体5'が移動体4の末端に「斥力」を及ぼす態様での違いは主に次のような点にある。
この磁石体5'が移動体4の末端に「斥力」を及ぼす態様では、(1)レール1及び移動体4を理想方向に回転させる力である力F(θ2)が、移動体4の末端が磁石体5'の磁力で遠ざけられる斥力に基づき発生する点。また、(2)移動体4の先端が磁石体5'から受ける引力から、上述した力F5yに相当する力が発生する点。
ここで、磁石体5'の配置位置は、移動体4の末端に斥力を及ぼすことが可能であれば、特に限定されるものではない。例えば、移動体4を挟んで、磁石体5とは反対側の位置に、磁石体5'を配置して、移動体4に磁力Fd'を及ぼすこともできる(図6(a)参照)。
更には、磁石体5'の配置位置の別の例として、図8(a)及び図8(b)に示すように、柱部材2の前側かつ左側に配置することも可能である。いずれのような態様でも、磁石体50の配置により、移動体4の先端に引力、末端に斥力を及ぼすことで、力F(θ2)、力F5y1、力F5y2xに相当する力を発生させることができる。
より詳細には、図8(c)に示すように、磁石体5'の磁力に基づく力F3及び力F4が、移動体4に働くことにより、移動体4の先端が下向きに、末端が上向きに、移動体4全体としては回転する方向に力が発生する。
この、移動体4の先端及び末端に働く磁石体5'の磁力により、移動体4は、図8(c)で見る反時計回りの方向に傾く動きをする。なお、図8(b)及び図8(c)では便宜的に、力F4の符号を付したが、この力F4は上述した力Fdに相当する力である。即ち、移動体4の末端へ、磁石体5から働く斥力F4(Fd)に基づき上述した力F(θ)2が発生する。
また、移動体4の先端が、磁石体5から受ける引力F3から、力F3を分解した力F5が発生する。更に、力F5からは、柱部材2の長手方向に沿った下方に向かう向きに分解した力F5yが発生する。この力F5yは、上述した図5に示す力mg'と同じ向きを持った力である。即ち、移動体4の先端が磁石体5から受ける力に基づいて発生する力F5yは、力mg'に加算される力となる。このように、移動体4の先端に引力、末端に斥力を及ぼす態様においても、力mg'に加算される力が発生する。
そして、レール1が理想方向に回転する向きにレール1を押す力、レール1に沿って移動体4がレール1の傾斜方向の下方に移動する力が強くなり、磁力の働きによって、レール1を回転させる(又は静止したレール1を回転させる)ことが可能となる。
[第2の実施の形態]
続いて、本発明の第2の実施の形態について説明する。
なお、これ以降の説明では、既に第1の実施の形態で述べた内容と重複する部材については同一の符号を付し、必要な場合を除いて、その詳細な説明を省略するものとする。
図10(a)は、回転機構Bを側面視した概略図である。また、図11は、回転機構Bを平面視した概略図である。また、図12は、柱部材の下部で、始点側から終点側を見た概略図である。更に、図13は、回転機構Bを底面視した概略図である。
本発明の第2の実施の形態である回転機構Bは、薄板状のレール1と、円柱状の柱部材2と、複数の球状磁石で構成された移動体4を有している(図10(a)参照)。また、レール1及び柱部材2の下側には、磁石体5が配置されている。本発明の第2の実施の形態では、レール1の軸心が水平な向きと略平行に配置されたことを特徴としている。
即ち、本発明には、上述した第1の実施の形態のように、レール1の軸心を鉛直方向から少し傾けた構成だけでなく、レール1の軸心が水平な向きと略平行に配置された構成が含まれるものとなる。
なお、回転機構Bに関する説明では、図10(a)を基準として、紙面右側を「始点」、紙面左側を「終点」と呼ぶものとする。また、図10(a)を基準として、紙面上側を「上又は上側」、紙面下側を「下又は下側」と呼ぶものとする。また、図11を基準に、紙面右側を「右又は右側」、紙面左側を「左又は左側」と呼ぶものとする。
また、図11における紙面上側は、図10(a)に示す「終点」に該当し、図11における紙面下側は、図10(a)に示す「始点」に該当する。また、図11における紙面手前側は、図10(a)に示す「上又は上側」に該当し、図11における紙面奥側は、図10(a)に示す「下又は下側」に該当する。更に、図12及び図13についても、図10(a)及び図11に従って、各方向を呼ぶものとする。
回転機構Bでは、強磁性体の金属で形成された薄板状のレール1が、柱部材2の外周面に沿って巻き付けて構成されている。また、レール1及び柱部材2は、図示しない回転軸を軸として、一方又は他方の方向に回転可能に構成されている。
また、レール1が回転する方向について、図10(a)において、レール1が図10(a)の紙面上方から紙面下方に向けて移動する向きの回転(一方方向への回転)を、「理想方向への回転」と呼ぶものとする。
また、移動体4は、複数の球状磁石で構成されているが、そのうち、移動体4の先端、即ち、レール1の外周面に取りついた側がN極を有している。また、移動体4の末端はS極を有している。
より詳細には、移動体4を構成する個々の球状磁石の上側がN極、下型がS極となっており、これらが磁力を介して、上下で互いに吸着することで移動体4を形成している。
また、磁石体5は、柱状体に形成され、その上面(レール1と対向する面)がS極を有している。また、磁石体5の下面(レール1と対向する面と反対の面)がN極を有している。
また、磁石体5は、上下方向及び左右方向において、その長手方向の向きが、レール1及び柱部材2の軸心の方向に対して、傾けて配置されている。より詳細には、上下方向において、磁石体5の終点側はレール1に近づき、磁石体5の始点側はレール1から遠ざかる向きになっている(図10(a)参照)。また、左右方向において、磁石体5の終点側がレール1の左側に位置し、磁石体5の始点側はレール1の右側に位置する向きになるように、磁石体5が傾けられている(図11参照)。
回転機構Bにおける、移動体4のレール1に沿った移動と、レール1が回転する動きについて説明する。
レール1に対して、磁力を介して移動体4の先端(N極)が取り付けられており、この先端のレール1に対する吸着力により、移動体4は回転するレール1の傾斜方向に沿って、始点側から終点側に移動するものとなる。
また、移動体4の末端(S極)に対して、磁石体5の上面(S極)からの斥力Fd0が働き、移動体4の末端は、右側、かつ、始点側に押される(図13参照)。また、この斥力Fd0からは、レール1の接線方向(右側方向)に分解したFd0xが生じる(図12及び図13参照)。
このFd0xは、レール1を理想方向に回転させる力(レール1と共に移動体4が理想方向に回転する力)となる。即ち、力Fd0xは、上述した理想回転動作を生じる力となる。
また、移動体4の先端(N極)に対して、磁石体の上面(S)極からの引力F6が働き、移動体4の先端は、左側、かつ、終点側に引きつけられる(図12及び図13参照)。また、この引力F6は、レール1の傾斜方向に沿って、移動体4を移動させる力となる。即ち、力F6は、上述したレール進行動作を生じる力となる。
つまり、第2の実施の形態では、磁石体5から生じる磁力が、移動体4の末端を遠ざける斥力Fd0となり、このFd0をレール1の接線方向に分解した力Fd0xが、レール1を理想方向にわずかに回転させる。
また、レール1が理想方向にわずかに回転すると、磁石体5から生じる磁力が、移動体4の先端を引力F6で引きつけ、引力F6が移動体4をレールの傾斜方向に沿ってわずかに移動させる。この、レール1の回転と、移動体4のレール1の傾斜方向に沿った移動が繰り返されて、移動体4から受ける力に基づき、レール1が回転する。
このように、第2の実施の形態では、レール1に沿って移動可能に取り付けた移動体4に対して、磁石体5の磁力を及ぼすことで、レール1を回転させることが可能となっている。この第2の実施の形態では、第1の実施の形態と異なり、レール1の傾斜方向に沿って、移動体4を移動させるレール進行動作を、磁石体5の磁力が中心となって担っている。
このような、第2の実施の形態のような、レール1の軸心が水平な向きと略平行に配置された態様であっても、レール1及び移動体4に、磁石体5の磁力を及ぼすことで、レール1を回転させ、レール1から回転運動エネルギーを得ることができる。また、移動体4は、回転するレール1のレール傾斜方向に沿ってレール1の終点側に向かって移動する。
ここで、第2の実施の形態においても、レール1を回転させることが可能であれば、磁石体5を構成する磁石の磁力や形状、配置位置、向きは特に限定されるものではない。
また、例えば、レール1の回転の効率を高める観点から、複数の磁石体5を設けて、移動体4の先端や末端に及ぼす磁力の強さを調整することも可能である。例えば、上述した第2の実施の形態において、磁石体5とは別に、移動体4の末端に引力を及ぼす磁石体を設けて引きつけることで、レール1を理想方向に回転させる力Fd0xを更に補助する力を加えることもできる。このように、移動体4の先端又は末端に対して磁力が効果的に働くように、複数の磁石体を配置する態様も採用しうる。
なお、レール1及び柱部材2の軸心を更に傾けた(例えば、終点側が上に、始点側が下に向いた)態様でも、第2の実施の形態と同様に、レール1及び移動体4に、磁石体5の磁力を及ぼすことで、理想回転動作及びレール進行動作を繰り返して、レール1を回転させることができる。例えば、図10(b)に示すように、レール1及び柱部材2の軸心と、鉛直方向とのなす角が100度である構造である。
図10(b)に示すレール1でも、第2の実施形態と同様に、移動体4の先端及び末端に、磁石体5の磁力を及ぼして、レール1を回転させながら、移動体4をレール1の傾斜方向に沿って、終点側に上らせて移動させることができる。
ここまでに述べた第1の実施の形態及び第2の実施の形態は、本発明の一事例にすぎない。レール1及び柱部材2の軸心と、鉛直方向とのなす角度において、0度(図14(a)、10度(図14(b))、70度(図14(c))といったように、種々の範囲を取ることが可能である。
また、例えば、レール1及び柱部材2の軸心と、鉛直方向とのなす角度が90度となる構造であれば、レール1及び柱部材2の回転機構を2つ並べて、レール1の端部同士を繋いで、2つの回転機構の間を往復する構造とすることができる。更に、回転機構で4辺を構成する矩形状に配置して、4つの回転機構の中で、移動体を巡回させる構造にすることも可能である。更に言えば、回転機構を必要な数配置して、平面視で種々の形(例えば、多角形や円形、楕円形の形状も含む)を構成するようにすることも可能である。即ち、複数の回転機構を介して、移動体4が循環して、レール1を回転させることが可能となっていれば充分である。
[第3の実施の形態]
これまでの説明では、1本のレール1及び柱部材2の構造体で、移動体4に磁力を及ぼしてレール1を回転させる動きを説明したが、以下では、移動体4を循環させて、レール1の回転運動を継続的に行う態様について説明する。また、レール1を回転させる基本的な動きは共通するため、以下では、移動体4の循環に関わる点を主に説明する。
移動体4を循環させる構造として、第3の実施の形態を示す。
第3の実施の形態は、図15に示すように、移動体4が上方から下方に向けて移動する下降用の回転機構C1と、移動体4が回転機構C1から移動して、下方から上方に向けて移動する上昇用の回転機構C2の2つの回転機構から構成されている(図15参照)。
この回転機構C1は、上述した第1の実施の形態(回転機構A)をベースに、また、回転機構C2は、第2の実施の形態(回転機構B)をベースに作られ、それぞれを移動体4に磁石体(図示省略)が磁力を及ぼすことで、移動体4がレール1に沿って移動しながら、各レール1が回転するように構成されている。
即ち、回転機構C1では、移動体4に磁石体から及ぶ磁力と、移動体4にかかる重力を利用して、レール1を回転させながら、移動体4が下方に移動していく。また、回転機構C2では、移動体4に磁石体から及ぶ磁力を利用して、レール1を回転させながら、移動体4が上方に移動していく。
なお、ここでいう、回転機構C2で磁石体から移動体4が磁力を受ける領域が、本願請求項の第3の領域及び第4の領域の一例に該当する。また、磁石体の磁力により、例えば、第3の領域が移動体4の先端、かつ、第4の領域が移動体4の末端になる場合や、第3の領域が移動体4の末端、かつ、第4の領域が移動体4の先端になる場合がある。更に、この第3の領域及び第4の領域は、移動体4の形状やレール1の形状、移動体4が有する磁石部の配置、磁石体の形状や配置等によって、移動体4の先端や末端とは異なる部位になる場合があり、本願発明ではこれらの異なる態様も発明のバリエーションとして含むものである。
また、回転機構C1のレール1は、符号R1で示す方向を理想方向として回転する。また、回転機構C2のレール1は、符号R2で示す方向を理想方向として回転する。また、回転機構C1のレール1の回転は、タイミングベルト30を介して回転機構C2に伝達され、移動体4が磁石体の磁力を受けて、レール1を理想方向に回転させる動きが補助されている。
ここで、タイミングベルト30を介して、回転機構C1と回転機構C2の回転が連動する構造となる必要はない。例えば、既知のギアや歯車等の回転力を伝達可能な部材を組み合わせて、回転機構C1と回転機構C2の回転を連動させることができる。
また、必ずしも、回転機構C1と回転機構C2の回転が連動する必要はなく、移動体4が両者の間を移動可能に構成されていれば、回転機構C1と回転機構C2がそれぞれ独立して回転するようになっていてもよい。但し、2つの回転機構の回転を連動させることで、回転運動エネルギーを効率良く得られ、移動体4の循環もスムーズになるため、回転機構C1と回転機構C2の回転が連動することが好ましい。
また、回転機構C1のレール1と、回転機構C2のレール1とは、上端同士及び下端同士が接続され、移動体4が移動可能に構成されている。
例えば、回転機構C1のレール1の下端から、回転機構C2のレール1の下端まで傾斜をつけて、回転機構C1の下端に到達した移動体4がそこまでに生じた運動エネルギーを利用して傾斜を下り、回転機構C2のレール1の下端に移動する。
同様に、回転機構C2のレール1の上端から、回転機構C1のレール1の上端まで傾斜を付けて、回転機構C2の上端に到達した移動体4がそこまでに生じた運動エネルギーを利用して傾斜を下り、回転機構C1のレール1の上端に移動する。このような構造とすることで、回転機構C1と回転機構C2のレール間を移動体4が移動可能となる。
ここで、必ずしも、2つの回転機構の端部同士を、傾斜をつけて繋ぐ必要はなく、移動体4が何等かの手段で、隣接する回転機構まで移動できれば充分である。例えば、別の駆動力を介して、移動体4を搬送する構造であってもよい。
また、上記の回転機構C1及び回転機構C2の間における移動体4の移動では、回転機構の間の領域を移動体4が通る際には、レールに回転力が付与されない時間が生じる。そのため、回転機構を巡回させる移動体4を複数利用することで、1つの移動体4からレールが受ける力が欠けた状態となっても、その他の移動体4からレールに及ぼす力によって、継続して、回転機構を回転させることが可能となる。
更に、2つの回転機構のレールの間を移動体が移動する機構の別の事例を説明する。ここで説明する回転機構は、上記回転機構C1及び回転機構C2とは異なる回転機構である。例えば、図16(a)に示すように、回転機構C1及び回転機構C2の間を循環する搬送ベルト31を設けて、一定間隔で磁石体32を有する搬送部33を配置する。なお、回転機構C1及びC2は符号Xで示す向きに回転する。
この搬送ベルト31は、別途の駆動源から動力を得て、図中の矢印Xの方向に回転する。また、搬送ベルト31に設けられた搬送部33は、回転機構C2のレール1に沿って上昇してきた移動体4を保持して、回転機構C1のレール1まで搬送する。回転機構C1に搬送された移動体4は、回転機構C1のレール1に受け渡され、レール1の経路にエントリーされていく。
本構造では、回転機構C2のレール1の上部側はより薄い金属で形成し、回転機構C1のレール1の上部側は厚めの金属で形成する等して、磁力に差を付けることで、各位置での移動体4の受け取り、受け渡しが可能となる。
また、更に別の例として、各回転機構の上端での移動体4の移動手段としては、図16(b)に示す構造でもよい。図16(b)に示す構造は、移動体4の保持方法が異なり、保持アーム34が移動体4を保持する。
回転機構C2のレール1の上部側に到達した移動体4は、移動体4を構成する磁石間のくびれに保持アーム34が挿入され保持される。そして、保持アーム34が、搬送ベルト31の動きに伴い、移動体4を回転機構C1に搬送する。移動体4は、再度、回転機構C1のレール1の上部側で、レール1に受け渡され、レール1の経路にエントリーされていく。このように、搬送ベルト31を設けて、移動体4を移動させることができる。
また、上記の図16(a)及び図16(b)で示す構造の他、例えば、移動体4が上昇してくる回転機構C2のレール1の上部と、回転機構C1のレール1の上部との間に高低差を設けて、2つのレール1の間をレールで繋ぐ構造も採用しうる。本構造では、高低差を利用して、2つのレール1の間を繋ぐレールを移動体が下り、回転機構C1のレール1の上部側に移動体4をエントリーさせることが可能である。このように、2つの回転機構の間は、種々の構造で、移動体4を移動させることができる。
この第3の実施の形態では、回転機構C1及び回転機構C2のそれぞれのレール1が、移動体4が受ける磁石体の磁力を介して理想方向に回転する。また、移動体4は、回転機構C1では、上方から下方に、回転機構C2では下方から上方に移動して、かつ、それぞれの回転機構間を移動する。このため、各回転機構を継続的に回転させることができる。
また、上記の第3の実施の形態では、移動体の「昇り」において磁力を利用する態様を述べたが、必ずしも、移動体の「昇り」を担う回転機構において、移動体に磁力を及ぼす必要はない。例えば、上記の回転機構C1において、そのレールの回転する力が強ければ、これに連動して回転する回転機構C2に沿って、移動体は磁力を用いずにそのレールを昇りながら移動することが可能となる。
また、この際、回転機構2のレールの傾斜角度が急であれば、回転機構C2のレール上で、移動体が自身にかかる重力によりレールを下る可能性があるため、これを止める歯止め部材を設けることが考えられる。歯止め部材は、例えば、レールの近傍かつ回転機構C2の回転を阻害しない位置に配置した長尺の板部材等である。更に、回転機構2のレールの傾斜角度が緩やかであれば、上記の歯止め部材を設けることなく、移動体に磁力を及ぼさずに、回転機構C2のレールを昇らせて移動させることができる。このように、移動体の「昇り」において磁力を利用しない構造も採用しうる。
[第4の実施の形態]
移動体4を循環させる構造として、第4の実施の形態を示す。
第4の実施の形態は、図17(a)に示すように、外周径の大きなレール1aと、その内側に配置された外周径の小さなレール1bから構成された回転機構C3である。
また、レール1aのレールの傾斜方向と、レール1bのレールの傾斜方向は逆向きに構成されている。より詳細には、図17(a)で見ると、レール1aは右上方から左下方に向けて下るレールの傾斜方向を有し、レール1bは、左上方から右下方に向けて下るレールの傾斜方向を有している。
回転機構C3は、レール1a及びレール1bの下端同士と、上端同士がそれぞれ繋がっており、全体として同一の理想方向に回転する構造となっている。また、移動体(図示省略)はレール1aを介して上方から下方に移動する。また、移動体は、レール1bを介して、下方から上方に移動する。
また、回転機構C3では、レール1aに位置する移動体に磁力を及ぼす磁石体5aと、レール1bに位置する移動体に磁力を及ぼす磁石体5bを有している。各磁石体は、移動体に磁力を及ぼし、この磁力に基づき、レール1が理想方向に回転し、移動体がレール1に沿って移動する。
この第4の実施の形態のように、下り用のレールと昇り用のレールを一体的な構造とすることも可能である。なお、第4の実施の形態においては、移動体の記載を省略しているが、これまでの実施の形態と同様に、複数の移動体を配置して、循環させることが可能である。このような第4の実施の形態であれば、レールを一体的にまとめることができ、コンパクトな構造とすることができる。
また、必ずしも、回転機構C3のように、2つの磁石体5aと磁石体5bを設ける必要はなく、レール1a及びレール1bの回転力が強く、移動体が各レールを循環できるのであれば、いずれか一方の磁石体を省略することも可能である。
[第5の実施の形態]
更に、移動体4を循環させる構造として、第5の実施の形態を示す。
第5の実施の形態は、図17(b)に示すように、レール1を巻き付けた柱部材2の側方に、搬送機構35が設けられている。移動体4は、磁石体(図示省略)の磁力を受けて、レール1を理想方向Rに回転させる。
搬送機構35は、搬送体36と上昇クレーン37を有している。搬送体36及び上昇クレーン37は、いずれも図示しない駆動力を介して、移動体4をレール1の下端から、再度、レール1の上端まで搬送する。このように、別の駆動力を介して、移動体4を再度、レール1の上端にエントリーする態様も考えられる。
この第5の実施の形態では、別の駆動力を介して移動体4を循環させる態様となっているが、このような構造でも、レール1の回転運動エネルギーを抽出できる。また、移動体4を軽い部材で形成することで、搬送機構35で消費するエネルギーを少なくして、総合的なエネルギー効率を高めることもできる。
また、上述した第5の実施の形態に関して、搬送機構35の代わりに、複数の移動体4をロープ状の部材で連結する構造も考えられる。このように、複数の移動体4をロープ条の部材で連結することで、レール1の下端に到達した移動体4を上昇させる動きを、レール1に沿って下降してくる移動体に担わせることが可能となる。このように、搬送機構35を用いずに、移動体4を循環させることもできる。
[第6の実施の形態]
続いて、本発明の第6の実施の形態を説明する。
第6の実施の形態では、これまで説明した構造と異なり、レール1が螺旋状ではなく、環状に形成された点が大きく異なる。以下、詳細を説明する。
図19(a)に示すように、本発明の第6の実施の形態である回転機構Dは、円柱状の柱部材2に、環状の薄板のレール1が巻き付けて構成されている、レール1は金属で形成され、磁石で構成された移動体4が取り付け可能となっている。
また、レール1及び柱部材2は理想方向Rにのみ回転可能に構成され、理想方向とは逆方向への回転が規制されている。また、柱部材2に取り付けられた移動体4に対して磁力を及ぼす磁石体が配置されている(図20参照)。
即ち、回転機構Dでは、移動体4が磁石体から磁力を受けて、レール1を理想方向に回転させるが、レール1がその逆方向に回転しないので、移動体4のレール1に沿った移動(図19(a)で見る右上から左下に向けての移動)と、レール1の理想方向への回転を繰り返し行うことができる。
ここで、必ずしも、レール1及び柱部材2が、理想方向とは逆方向への回転が規制された構造となる必要はない。移動体4がレール1の傾斜方向の下方に向けて移動しやすく、かつ、移動体4がレール1の理想方向に回転するときには、レール1と移動体4が一体的に移動するように構成されていれば充分である。
例えば、図19(b)に示すように、レール1に、一方方向に傾斜した波状部39を設ける構造も考えられる。このレール1では、移動体4は、符号Fで示す方向には、波状部39を乗り越えて滑らかに移動可能である。一方、移動体4が、符号Gで示す方向に移動しようとすると、波状部39の曲面に移動を阻まれる。この結果、移動体4は、符号Gに示す方向には、移動体4のみで移動することはできず、磁力が移動体4に及んだ場合には、レール1と一体となって移動(回転)するものとなる。
また、移動体が、上述した車型の移動体41(図4(a)参照)の場合、そのタイヤ41aが、理想方向には回転しないが、理想方向とは逆方向には回転する構造も考えられる。こうすれば、移動体41は、レール1の傾斜方向にのみ移動して、レール1を理想方向に回転させる動きを行う際には、タイヤ41aが回転せず、レール1と一体となって動きやすくなる。以上のような構造が考慮されるが、上記の内容を複数組み合わせて、レール1の回転する効率をより一層高めることもできる。また、更には、車型の移動体41が理想方向とは逆方向のみ回転するように構成された場合には、レール1は理想方向と、その逆方向の両方向に自在に回転するものが採用されてもよい。
第6の実施の形態における力の掛かり方を更に説明する。
柱部材2から少し離して磁石体5が配置されている(図20(a)参照)。移動体4の末端には、磁石体5からの引力Fdが及び、この引力Fdに基づき力F1が発生する。
また、移動体4の末端にかかる力F1からは、レール1の傾斜方向に沿った力F(θ2)が発生し、これがレール1を理想方向に回転させる力として働く(図20(a)及び図20(b)参照)。
また、移動体4の先端には、磁石体5から斥力F3が働き(図21及び図22(a)参照)、移動体4の末端には引力F4(Fd)が働く。また、移動体4の先端に働く斥力F3からは、レール1の傾斜方向に沿った力F2が発生する(図22(a)参照)。
この力F2の分力F2y1(図22(b)参照)が、移動体4をレール1の傾斜方向の下方に向けて移動させようとする力となる。移動体4は力F2y1が働き、レール1の傾斜方向の下方にわずかに移動する。この後、再び、上述した力F(θ2)が強くなり、レール1と移動体4が一体的に理想方向に回転する。この動きの繰り返しで、環状のレール1が回転し、これから回転運動エネルギーを得ることが可能となる。
また、第6の実施の形態においても、移動体4の末端に斥力を及ぼして、レール1を回転させることができる。
図23に示すように、磁石体5を配置して、移動体4の末端に斥力F1をかける。この斥力F1からは分力F(θ2)が発生し、この力F(θ2)がレール1を理想方向に回転させる力として働く。
また、移動体4の先端には、磁石体5の引力F2が働く。力F2からは、移動体4をレール1の傾斜方向の下方に向けて移動させようとする力F2y1が生じる。このように、移動体4の末端に磁石体5が斥力を及ぼす構成であっても、環状のレール1を回転させることができる。
ここで、上述した第6の実施の形態では、移動体4に磁力を及ぼしてレール1を回転する構造を述べたが、磁力の代わりに、移動体4に対して弾性力を付与して、レール1を回転させる構造も採用しうる。
この場合、移動体4の末端を、バネ部材等の弾性体で引っ張り、引っ張り力Fdを及ぼす。この引っ張り力Fdに基づき力F(θ2)が発生する(図20(b)参照)。また、移動体4の先端もバネ部材等の弾性体で引っ張り、その引っ張り力F3からは、レール1の傾斜方向に沿った力F2が発生する(図22(a))。
この力F2の分力F2y1(図22(b)参照)が、移動体4をレール1の傾斜方向の下方に向けて移動させようとする力となる。移動体4は力F2y1が働き、レール1の傾斜方向の下方にわずかに移動する。この後、再び、上述した力F(θ2)が強くなり、レール1と移動体4が一体的に理想方向に回転する。この動きの繰り返しで、環状のレール1が回転し、これから回転運動エネルギーを得ることが可能となる。
このように、第6の実施の形態では、磁力に変えて弾性力を移動体4に付与して、レール1を回転させることも可能である。また、第6の実施の形態での磁力に加えて、バネ部材等の弾性力を更に加えて、より一層、レール1を力強く回転させる構造も採用しうる。
本発明の第7の実施の形態について説明する。
本発明の第7の実施の形態では、実施の形態6で示した環状のレール1が設けられた柱部材2について、レール1及び柱部材2の軸心が略水平な向きに配置された構造である。
この第7の実施の形態である回転機構Eでは、環状のレール1の下部に移動体4が磁力を介してぶら下がった状態となっている(図24(a)参照)。また、レール1は、理想方向には回転し、その逆方向への回転は規制されている。
また、柱部材2の下部には磁石体5が配置されている。磁石体5は、移動体4の末端に引力Fdを及ぼし、移動体4の先端には、斥力Fd'を及ぼしている(図24(b)参照)。
そして、力Fdは、レール1の接線方向に向かう力F1を発生させる、力F1は、レール1を移動体4と共に、理想方向(反時計回り)に回転させる力となる(図25参照)。また、力Fd'からは、力F2が発生する。この力F2は、移動体4をレール1に沿って、時計回りの方向に移動させる力となる(図25参照)。このように、回転機構Eにおいても、磁石体5の磁力が移動体4の先端と末端に及び、レール1を回転させることができる。
また、第7の実施の形態においても、移動体4の末端に斥力を及ぼして、レール1を回転させることができる。図26(a)及び図26(b)に示すように、磁石体5が移動体4の末端に斥力Fd'を及ぼし、移動体4の先端に引力Fdを及ぼしている。これらに基づき、レール1を理想方向に回転させる力F1と、移動体4をレール1に沿って時計回りに移動させる力F2が発生している。
ここで、上述した第7の実施の形態においても、移動体が、上述した車型の移動体41(図4(a)参照)の場合、そのタイヤ41aが、理想方向には回転しないが、理想方向とは逆方向には回転する構造も考えられる。こうすれば、移動体41は、レール1の理想方向とは逆方向にのみ移動して、レール1を理想方向に回転させる動きを行う際には、タイヤ41aが回転せず、レール1と一体となって動きやすくなる。また、更には、車型の移動体41が理想方向と逆方向にのみ回転するように構成された場合には、レール1は理想方向と、その逆方向の両方向に自在に回転するものが採用されてもよい。
ここで、上述した第7の実施の形態では、移動体4に磁力を及ぼしてレール1を回転する構造を述べたが、磁力の代わりに、移動体4に対して弾性力を付与して、レール1を回転させる構造も採用しうる。
この場合、移動体4の末端をバネ部材等の弾性体で引っ張り、引っ張り力Fdを及ぼし、また、移動体4の先端もバネ部材等の弾性体で引っ張り、引っ張り力Fd'を及ぼすようにする(図24(b)参照)。
そして、力Fdは、レール1の接線方向に向かう力F1を発生させる、力F1は、レール1を移動体4と共に、理想方向(反時計回り)に回転させる力となる(図25参照)。また、力Fd'からは、力F2が発生する。この力F2は、移動体4をレール1に沿って、時計回りの方向に移動させる力となる(図25参照)。
このように、第7の実施の形態において、磁力に変えて弾性力を移動体4に付与して、レール1を回転させることも可能である。また、第7の実施の形態での磁力に加えて、バネ部材等の弾性力を更に加えて、より一層、レール1を力強く回転させる構造も採用しうる。
[第8の実施の形態]
続いて、移動体4に対して、弾性力を及ぼして、レール1を回転させる構造について説明する。
本発明の第8の実施の形態は、図27(a)に示すように、移動体4がレール1に取り付けられている。なお、移動体4は、磁力を介してレール1に取り付けられてもよいし、レール1に沿って移動可能であれば、その取付構造は磁力に限られない。
移動体4の先端にバネ50の一端が取り付けられ、バネ50の他端は嵌装部60に移動自在に取り付けられている。また、移動体4の末端にもバネ51の一端が取り付けられ、バネ51の他端は嵌装部61に移動自在に取り付けられている。
バネ50及びバネ51の他端は、各嵌装部において、移動体4がレール1に沿って移動する動きに合わせて、各他端が移動するものとなっている。
ここで、必ずしも、移動体4に対して弾性力を付与する部材がバネに限定される必要はない。例えば、バネに変えて、伸縮性を有するゴム部材を利用することもできる。
移動体4の末端にバネ51が及ぼす引っ張り力F1は、移動体4とレール1を理想方向に回転させる力として働く。また、移動体4の先端にバネ50が及ぼす引っ張り力F2が、移動体4がレール1に沿ってレール傾斜方向の下方に移動させる力として働く。
このバネ50及びバネ51が、移動体4の先端及び末端に繰り返し弾性力を付与することで、レール1を理想方向に回転させることができる。また、移動体4は、レール1に沿って下方に移動していくことができる。また、この移動体4の動きに合わせて、バネ50及びバネ51も各嵌装部を下方に移動していくものとなる。
また、図27(b)に示すように、バネ部材の他に、磁石体5を設けて、移動体4に磁力を及ぼして、弾性力と磁力を組み合わせた構成とすることもできる。これにより、レール1の理想方向への回転の効率を高めることもできる。
また、本発明の第8の実施の形態では、バネの弾性力を、移動体4を押し付ける力として利用して、レール1を回転させることもできる。図28(a)及びず28(b)に示すように、移動体4の末端は、バネ50の一端に繋げられ、力F1の向きへ押しつけられている。また、移動体4の先端は、バネ51の一端に繋げられ、力F1の向きへ押しつけられている。
このように、各バネが移動体4を押し出そうとする力を利用して、レール1を理想方向に回転させる向きの力F1と、移動体4をレール1の傾斜方向の下方に移動させる力F2を発生させることもできる。
更に、図29に示すように、柱部材2の右側から2つのバネ部材50、51を取り付ける構成も採用しうる。また、同様に、柱部材2の左側から2つのバネ部材を取り付けてもよい。
また、本発明の第8の実施の形態では、2つの柱部材2に対して、移動体4をバネで繋ぎながら、嵌装部60を用いて、移動体を循環させる構造も採用しうる(図30参照)。以上のように、本発明では、弾性力を移動体4に及ぼして、レール1を理想方向に回転させることができる。
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
以上のように、本発明の回転機構は、簡易な構成であり、エネルギー損失が少なく、効率よく回転運動エネルギーを生じさせることが可能なものとなっている。
1 レール
2 柱部材
3 回転軸
4 移動体
5 磁石体
10 レール
10a 溝部
11 レール
30 タイミングベルト
31 搬送ベルト
32 磁石体
33 搬送部
34 保持アーム
35 搬送機構
36 搬送体
37 上昇クレーン
39 波状部
40 移動体
40a ローラー部
41 移動体
41a タイヤ
42 リング部
50 バネ
51 バネ
61 嵌装部
70 押え板

Claims (27)

  1. 螺旋状に形成され、軸心を中心に回転可能に構成された第1のレール部と、
    該第1のレール部に取付可能、かつ、同第1のレール部に沿って移動可能に構成された移動部と、
    前記移動部における第1の領域に対して、前記第1のレール部を第1の方向に回転させる向きに、第1の力を付与するレール回転力付与手段と、
    前記移動部における第1の領域とは異なる領域を含む第2の領域に対して、同移動部を前記第1のレール部における一方から他方に向かって移動させる向きに、第2の力を付与する移動力付与手段とを備え、
    前記第1の力及び前記第2の力で、前記移動部の前記第1のレール部に対する相対的な移動と、第1のレール部を前記第1の方向に回転させる動きを繰り返して、同移動部を同第1のレール部の他方に移動せしめる
    回転機構。
  2. 環状に形成され、軸心を中心に回転可能に構成された第1のレール部と、
    該第1のレール部に取付可能、かつ、同第1のレール部に沿って移動可能に構成された移動部と、
    前記移動部における第1の領域に対して、前記第1のレール部を第1の方向に回転させる向きに、第1の力を付与するレール回転力付与手段と、
    前記移動部における第1の領域とは異なる領域を含む第2の領域に対して、同移動部を前記第1のレール部に沿って前記一方とは反対の方向に向かって移動させる向きに、第2の力を付与する移動力付与手段とを備え、
    前記第1のレール部は、前記第1の方向とは反対の方向である第2の方向への回転が規制され、及び/又は、前記移動部は、同第1のレール部に沿って前記一方に向かう移動が規制され、
    前記第1の力及び前記第2の力で、前記移動部の前記第1のレール部に対する相対的な移動と、第1のレール部を前記第1の方向に回転させる動きを繰り返し可能に構成された
    回転機構。
  3. 前記移動部は、少なくとも一部に磁力を受ける領域を有して構成され、
    前記第1の力は、前記磁力を受ける領域に働く磁力に基づき発生し、
    前記第2の力は、前記移動部に働く重力、又は、前記磁力を受ける領域に働く磁力の少なくとも一方に基づき発生する
    請求項1又は請求項2に記載の回転機構。
  4. 前記第1の力は、前記移動部に働く弾性力に基づき発生し、
    前記第2の力は、前記移動部に働く重力、又は、同移動部に働く弾性力の少なくとも一方に基づき発生する
    請求項1又は請求項2に記載の回転機構。
  5. 前記移動部は、少なくとも一部に磁力を受ける領域を有して構成され、
    前記第1の力は、前記磁力を受ける領域に働く磁力、又は、前記移動部に働く弾性力の少なくとも一方に基づき発生し、
    前記第2の力は、前記移動部に働く重力、前記磁力を受ける領域に働く磁力、又は、同移動部に働く弾性力のうち、少なくとも一つに基づき発生する
    請求項1又は請求項2に記載の回転機構。
  6. 前記レール回転力付与手段、及び、前記移動力付与手段は、前記磁力を受ける領域に磁力を及ぼす磁力手段で構成され、
    前記レール回転力付与手段の磁力手段と、前記移動力付与手段の磁力手段は、その磁力の発生源の少なくとも一部が共通の磁石体である
    請求項3又は請求項5に記載の回転機構。
  7. 前記レール回転力付与手段は、略柱状体であり、長手方向において略平行な第1の面及び第2の面が形成され、同第1の面及び同第2の面で異なる磁極を有する柱状磁石体で構成された
    請求項3、請求項5又は請求項6に記載の回転機構。
  8. 前記レール回転力付与手段は、湾曲した形状を有する磁石体で構成された
    請求項3、請求項5又は請求項6に記載の回転機構。
  9. 前記レール回転力付与手段は、略柱状体であり、長手方向において略平行な第1の面及び第2の面が形成され、同第1の面及び同第2の面で異なる磁極を有する柱状磁石体で構成され、
    該柱状磁石体は、
    前記移動部の前記磁力を受ける領域のうち、前記第1のレール部に接触する領域が有する磁極または同第1のレール部に近い側の領域が有する磁極と引き合う磁極を有する第1の面又は第2の面が、前記第1のレール部に対向する向きで配置され、
    その長手方向が前記第1のレール部の螺旋の傾斜する向きに合わせて傾けられ、かつ、同第1のレール部の他方の端部の方向に位置する一方の端部が、前記第1のレール部に近接する向きに傾けられた
    請求項3、請求項5、請求項6、請求項7又は請求項8に記載の回転機構。
  10. 前記レール回転力付与手段は、略柱状体であり、長手方向において略平行な第1の面及び第2の面が形成され、同第1の面及び同第2の面で異なる磁極を有する柱状磁石体で構成され、
    該柱状磁石体は、
    前記移動部の前記磁力を受ける領域のうち、前記第1のレール部に接触する領域が有する磁極または同第1のレール部に近い側の領域が有する磁極と反発する磁極を有する第1の面又は第2の面が、前記第1のレール部に対向する向きで配置され、
    その長手方向が前記第1のレール部の螺旋の傾斜する向きに合わせて傾けられ、かつ、同第1のレール部の他方の端部の方向に位置する一方の端部が、前記第1のレール部に近接する向きに傾けられた
    請求項3、請求項5、請求項6、請求項7又は請求項8に記載の回転機構。
  11. 前記柱状磁石体が複数配置された
    請求項7、請求項9又は請求項10に記載の回転機構。
  12. 前記移動部自体が磁石で構成されると共に、前記第1のレール部は前記磁石が吸着可能な磁性体で形成され、
    又は
    前記第1のレール部は磁石を有して構成されると共に、前記移動部は前記磁石に吸着可能な磁性体で形成され、
    もしくは、
    前記移動部自体が磁石で構成されると共に、前記第1のレール部は磁石を有して構成された
    請求項3、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10又は請求項11に記載の回転機構。
  13. 前記移動部は、前記第1のレール部に嵌合可能な取付部と、該取付部に連結された前記磁石部で構成された
    請求項3、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11又は請求項12に記載の回転機構。
  14. 前記移動部が複数設けられた
    請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の回転機構。
  15. 前記移動部は、前記第1のレール部に沿って回転して移動可能な車輪部を有する
    請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の回転機構。
  16. 前記第1のレール部の他方から一方に向けた前記移動部の移動を規制する第1の移動規制手段を備える
    請求項1乃至請求項15のいずれかに記載の回転機構。
  17. 前記第1のレール部は、前記第1の方向とは反対の方向である第2の方向への回転が規制された
    請求項1乃至請求項16のいずれかに記載の回転機構。
  18. 前記第1のレール部に固定され、同第1のレール部と共に回転可能に構成された重り部を有する
    請求項1乃至請求項17のいずれかに記載の回転機構。
  19. 前記第1のレール部の軸心と鉛直方向がなす角度が0度以上〜90度未満の範囲内となる
    請求項1乃至請求項18のいずれかに記載の回転機構。
  20. 前記第1のレール部の軸心と鉛直方向がなす角度が90度以上となる
    請求項1乃至請求項19のいずれかに記載の回転機構。
  21. 前記第1のレール部の内側に配置され、同第1のレール部の螺旋と反対向きの螺旋状に形成されると共に、その一方の端部と前記第1のレール部の他方の端部との間、及び、その他方の端部と同第1のレール部の一方の端部との間は、前記移動部が移動可能に構成され、かつ、軸心を中心に同第1のレール部と共に同じ方向に回転可能に構成された第2のレール部とを備え、
    前記移動部が、前記第2のレール部に取付可能かつ同第2のレール部に沿って移動可能に構成され、
    前記第1のレール部を前記第1の方向に回転させる動きにより、前記第2のレール部を回転させ、前記移動部を同第2のレールの他方の端部に移動せしめる
    請求項1乃至請求項20のいずれかに記載の回転機構。
  22. 前記移動部における第3の領域に対して、同第2のレール部を前記第1の方向に回転させる向きに、第3の力を付与する循環用レール回転力付与手段と、
    前記移動部における第3の領域とは異なる領域を含む第4の領域に対して、同移動部を前記第2のレール部における一方から他方に向かって移動させる向きに、第4の力を付与する循環用移動力付与手段とを備え、
    前記第3の力及び前記第4の力で、前記移動部の前記第2のレール部に対する相対的な移動と、第2のレール部を前記第1の方向に回転させる動きを繰り返して、同移動部を同第2のレールの他方の端部に移動せしめる
    請求項21に記載の回転機構。
  23. 前記第1のレール部と所定の間隔を有して配置され、所定の螺旋状に形成されると共に、軸心を中心に回転可能に構成され、その一方の端部と前記第1のレール部の他方の端部との間、及び、その他方の端部と同第1のレール部の一方の端部との間は、前記移動部が移動可能に構成された第2のレール部と、
    前記第1のレール部の回転を前記第2のレール部に伝えて、同第2のレール部を回転させる回転力伝達手段とを備え、
    前記移動部が、前記第2のレール部に取付可能かつ同第2のレール部に沿って移動可能に構成され、
    前記所定の螺旋状が、前記第1のレール部の螺旋と反対向きに形成された際には、前記第2のレール部は、前記第1のレール部と同じ方向に回転可能に構成され、
    または、
    前記所定の螺旋状が、前記第1のレール部の螺旋と同じ向きに形成された際には、前記第2のレール部は、前記第1のレール部と反対方向に回転可能に構成され、
    前記第1のレール部を前記第1の方向に回転させる動きにより、前記第2のレール部を回転させ、前記移動部を同第2のレールの他方の端部に移動せしめる
    請求項1乃至請求項20のいずれかに記載の回転機構。
  24. 前記移動部における第3の領域に対して、同第2のレール部を前記第1の方向、又は、前記第1の方向とは反対の方向である第2の方向に回転させる向きに、第3の力を付与する循環用レール回転力付与手段と、
    前記移動部における第3の領域とは異なる領域を含む第4の領域に対して、同移動部を前記第2のレール部における一方から他方に向かって移動させる向きに、第4の力を付与する循環用移動力付与手段とを備え、
    前記第3の力及び前記第4の力で、前記移動部の前記第2のレール部に対する相対的な移動と、第2のレール部を前記第1の方向、又は、前記第2の方向に回転させる動きを繰り返して、同移動部を同第2のレールの他方の端部に移動せしめる
    請求項23に記載の回転機構。
  25. 前記移動部の前記第1のレール部への取付角度を規定する押え手段を備える
    請求項1乃至請求項24のいずれかに記載の回転機構。
  26. 前記第1のレール部に直接又は間接的に接続され、同第1のレール部が回転する動きを動力に変換する動力変換部を備える
    請求項1乃至請求項25のいずれかに記載の回転機構。
  27. 前記第1のレール部に直接又は間接的に接続され、同第1のレール部が回転する動きを電力に変換する電力変換部を備える
    請求項1乃至請求項26のいずれかに記載の回転機構。
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