JP6447916B2 - アンテナ装置及びこれを備えた通信機器 - Google Patents
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近年、携帯型無線機、とりわけウェアラブル機器と呼ばれる機器は小型化や薄型化が進んでおり、従来の携帯電話機やスマートフォンよりも遙かに小さくなっている。例えば、無線式ヘッドセットと呼ばれる無線装置は、スマートフォンをハンズフリーで通話するために頭部や耳に装着するものであるが、寸法が長さ20〜50mm、幅約10mm、厚み約5mm程度であり、薄くかつ小型である。このようなウェアラブル機器に搭載するアンテナ装置は、従来よりも薄く小型であることが要望されている。
上記特許文献1のアンテナは、グランド面上の誘電体基板上に給電素子及び無給電素子を形成した、いわゆるパッチアンテナを構成しているが、この場合、給電素子及び無給電素子に対向させて誘電体基板とグランド面とを配置する必要がある。特に、誘電体基板は一般的に3〜5mm程度の厚みであり、ヘッドセット等に搭載するための薄型化が難しいという不都合があった。また、パッチアンテナであるため、指向性が一定方向のみであり、GPSのような通信相手がある一定方向に決まっている状態でなければ十分なアンテナ性能が発揮できない。このため、特許文献1のアンテナは、無指向性が要求される機器、例えば無線式ヘッドセット等の用途に使用する場合に適していないという問題があった。
すなわち、このアンテナ装置では、アンテナ導体膜が、絶縁性フィルム上に形成されているので、アンテナ導体膜の部分がフレキシブルな絶縁性フィルムで支持されることで、薄く設置汎用性が高く、多様な箇所に設置することが可能になる。
すなわち、このアンテナ装置では、アンテナ導体膜の表面が、給電点の部分を除いて絶縁膜で覆われているので、アンテナ導体膜の表面を保護してアンテナ導体膜と回路基板とのショートを防止することができる。
すなわち、このアンテナ装置では、前記隙間が、アンテナ導体膜の中央部に形成されているので、隙間が中央部から外れて形成されている場合よりも高い波長短縮効果を得ることができる。
すなわち、このアンテナ装置では、前記隙間が、両端部分よりも中央部分が狭く形成されているので、隙間を介して電磁気的に結合されている給電導体部から無給電導体部に高周波電流が流れる際、隙間の中央部分から、経路長の異なる高周波電流を無給電導体部全体に広がるように流すことができる。したがって、隙間の幅を端部分に対して中央部分を狭く設定することにより、高周波側の電流経路となる中央部分を流れる経路長の短い高周波電流を多くすることにより、高周波側に帯域を広げることができる。また、逆に、低周波側の電流経路となる端部分より中央部分の隙間の幅を狭くすると、低周波側に帯域を広げることができる。
すなわち、この通信機器では、筐体内に設置された第1から第5の発明のいずれかのアンテナ装置を備えているので、全体形状の薄型化や小型化が可能になると共に、広帯域特性と無指向性の放射特性とを得ることができる。
すなわち、この通信機器では、アンテナ導体膜が、筐体の内面に貼り付けられているので、筐体内でアンテナ導体膜が大きなスペースを占有せず、全体の薄型化や小型化を図ることができる。
本発明のアンテナ装置によれば、給電導体部と無給電導体部とが、互いに隙間を空けて隣接配置され、回路基板が、アンテナ導体膜に高周波電流を供給する高周波回路を備え、高周波回路と給電点とが給電接続部により接続されているので、薄型化や小型化が可能であると共に、広帯域特性と無指向性の放射特性とを得ることができる。
したがって、本発明のアンテナ装置を備えた通信機器は、全体形状の薄型化や小型化が可能になると共に、広帯域特性と無指向性の放射特性とが得られ、無線ヘッドセット等に好適である。
上記アンテナ導体膜3は、給電点FPが配された給電導体部3Aと、給電点FPが配されていない無給電導体部3Bとに分割され、給電導体部3Aと無給電導体部3Bとが、互いに隙間G(ギャップ)を空けて隣接配置されている。給電導体部3Aと無給電導体部3Bとは、隙間Gを介して電磁気的に結合(カップリング)している。
アンテナ導体膜3は、例えば銅、アルミニウム、銀、ニッケル等の金属箔で形成され、厚さが例えば10〜50μmである。
上記給電接続部4は、例えば高周波回路2aと給電点FPとの間に設置され高周波回路2aから高周波電流を給電点FPに伝達させる小型で低背な板バネ等の金属端子や線材(ケーブル等)等である。なお、給電接続部4の接触位置(給電点FP)を変更することで、共振周波数と特性インピーダンスとが変わり、インピーダンス整合を接触位置で調整することができる。
また、給電接続部4の高さ、すなわち回路基板2とアンテナ導体膜3との間隔を変更することでも、共振周波数と特性インピーダンスを調整することができる。
また、アンテナ導体膜3の表面は、給電点FPの部分を除いて絶縁膜6で覆われている。この絶縁膜6は、例えばカバーレイフィルム、レジスト等で形成されている。
すなわち、アンテナ導体膜3は、図3に示すように、基材である絶縁性フィルム5の表面に第1接着剤7aで接着され、さらにアンテナ導体膜3上には第2接着剤7bで絶縁膜6が接着されている。
なお、マクスウェル方程式の下記2式の対比から、電流に対して、仮想的な「磁流」(磁界の時間的変動)を想定している。
∇×H=J+dD/dt
∇×E=dB/dt(=Jm;磁流)
(H:磁場、J:電流密度、D:電束密度、E:電場、B:磁束密度)
回路基板2の大きさは、アンテナ導体膜3よりも大きいことが好ましく、特に長手方向に2倍程度の大きさであることが望ましい。また、回路基板2の短手方向は、アンテナ導体膜3と同等であることが好ましい。
回路基板2とアンテナ導体膜3との距離は、例えば1〜5mmが望ましい。
この通信機器10Aでは、アンテナ導体膜3が、筐体11の内面に貼り付けられている。すなわち、箱状の筐体11の上板部内面にアンテナ導体膜3が給電点FPを内側に向けて貼り付けられている。
なお、これら通信機器10A及び通信機器10Bでは、アンテナ導体膜3の反対側が人体側となる。
また、アンテナ導体膜3の表面が、給電点FPの部分を除いて絶縁膜6で覆われているので、アンテナ導体膜3の表面を保護してアンテナ導体膜3と回路基板2とのショートを防止することができる。
さらに、隙間Gが、アンテナ導体膜3の中央部に形成されているので、隙間Gが中央部から外れて形成されている場合よりも高い波長短縮効果を得ることができる。
また、アンテナ導体膜3が、筐体11の内面に貼り付けられているので、筐体11内でアンテナ導体膜3が大きなスペースを占有せず、全体の薄型化や小型化を図ることができる。
なお、通信機器10A,10Bのようにバッテリー12を回路基板2に近接させて設置している場合、バッテリー12も導体で形成されているため、電磁気的な結合によってバッテリー12側にも高周波電流が流れてアンテナエレメントの一部とすることも可能である。
なお、図8の(f)の場合、隙間Gの幅を変えることで特定の周波数の電流経路長の部分のインピーダンスを変更することができ、帯域幅を制御することができる。すなわち、低周波数側の電流経路である両端側の隙間Gの幅を狭くしてインピーダンスを低くすることにより、低周波数側に帯域を広くすることができ、逆に高周波側の電流経路である中央部分の隙間Gの幅を調整することにより、高周波数側の帯域を変更することができる。また、図8の(i)の場合も同様の効果を得ることができる。
なお、比較例として、従来のチップアンテナを用いた場合について同様に測定した結果も併せて図8に示す。
これらの測定の結果、比較例の場合は帯域幅が137MHzであったのに対し、本発明の実施例では、235MHzであり、広帯域化されていた。広帯域化により、より広い使用周波数で特性を得ることができ、また人体の影響を受けたときに共振周波数が変動しても使用帯域におけるアンテナ特性の劣化が小さい。
さらに、通信距離については、上記比較例が4mであったのに対し、本発明の実施例では8mであり、比較例に対して約2倍の距離が得られた。
Claims (5)
- 回路基板と、
前記回路基板に対向して離間配置されていると共に給電点が設けられたアンテナ導体膜とを備え、
前記アンテナ導体膜が、前記給電点が配された給電導体部と、前記給電点が配されていない無給電導体部とに分割され、
前記給電導体部と前記無給電導体部とが、互いに隙間を空けて隣接配置され、
前記回路基板が、前記アンテナ導体膜に高周波電流を供給する高周波回路を備え、
前記高周波回路と前記給電点とが給電接続部により接続され、
前記アンテナ導体膜が、絶縁性フィルム上に形成され、
前記隙間が、両端部分よりも中央部分が狭く形成され、前記隙間の中央部分で前記給電導体部と前記無給電導体部とが最も近接していることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1に記載のアンテナ装置において、
前記アンテナ導体膜の表面が、前記給電点の部分を除いて絶縁膜で覆われていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1又は2に記載のアンテナ装置において、
前記隙間が、前記アンテナ導体膜の中央部に形成されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 筐体と、
前記筐体内に設置された請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置とを備えていることを特徴とする通信機器。 - 請求項4に記載の通信機器において、
前記アンテナ導体膜が、前記筐体の内面に貼り付けられていることを特徴とする通信機器。
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