JP6402310B2 - 広帯域小型平面アンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、移動体通信技術を使用して通信を行うモバイル端末やウェアラブル端末などの各種移動体端末に搭載される広帯域小型平面アンテナに関する。
近年、無線LAN及びUWB(Ultra Wide Band)などの高速で大容量な通信システムが急速に普及している。また、これら移動体通信技術を利用した移動体端末(例えば、ノートパソコンやスマートフォンのようなモバイル端末、ユーザが装着する各種ウェアラブル端末など)では、携帯性の向上のため小型化が求められており、その通信用アンテナについても機器同様に小型化が求められている。
一般的に、アンテナを小型化すると、放射効率が悪化して帯域幅が狭くなってしまうが、下記特許文献1には、アンテナを低姿勢で広帯域化する公知技術として、円錐台形の素子と放射状方向に展開する平板素子及び短絡素子を組み合わせることにより、低姿勢で且つ広帯域特性が得られるようにした無指向性のアンテナ技術について開示されている。
特許第5621163号
しかしながら、特許文献1に開示されるアンテナは、低姿勢で小型の広帯域アンテナであるが、車輌などの移動体に搭載することを目的とし、そのアンテナ寸法が下限周波数の約λ/7の高さ、約λ/10の幅及び奥行きとなっている。
そのため、アンテナとしての特性は優れているが、設置対象として車輌のような設置場所がある程度確保できるものに限定されてしまい、上述したようなユーザが所持する移動体端末に内蔵することを意図した設計とはなっていない。
よって、近年進む移動体端末の小型化に合わせ、端末内部に搭載可能であり、且つ全方向から電波を効率良く送受信するために水平性指向性が無指向となる広帯域特性に優れた新規の平面アンテナの開発が望まれている。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、小型化しても放射効率が低下せず、効率良く電波の送受信が可能な広帯域特性に優れた広帯域小型平面アンテナを提供することを目的とするものである。
上記した目的を達成するため、本発明の広帯域小型平面アンテナに係る第1の態様は、基板の素子形成面上に、
グランドとして機能するグランド素子と、
前記グランド素子と接続された給電部から前記基板の上端に向かって徐々に拡幅するように形成された放射素子と、
前記放射素子の上部に形成される一つ又は複数の寄生素子とを備え、
前記基板の側端側にある前記寄生素子から前記グランド素子に向かって短絡素子が複数形成されていることを特徴とする、広帯域小型平面アンテナである。
本発明の広帯域小型平面アンテナに係る第2の態様は、第1の態様に係る広帯域小型平面アンテナにおいて、前記寄生素子は、前記基板上に形成された前記グランド素子の上端における略中央部分に形成された給電部を垂直方向に通る仮想対称軸Lを中心として線対称となるように前記放射素子の上部に複数形成され、
さらに前記基板上に形成された寄生素子のうち、少なくとも該基板の左側端及び右側端側にある寄生素子のそれぞれから前記グランド素子に向かって前記短絡素子が形成されていることを特徴とする、広帯域小型平面アンテナである。
本発明によれば、基板上に形成されたグランド素子から基板の上端に向かって徐々に拡幅する放射素子と、この放射素子の上部にグランド素子との間に短絡素子が設けられた寄生素子を形成することで、VSWR≦2となる比帯域を広帯域化とするができるとともに、アンテナの小型化を図ることができる。
本発明に係る第1形態の広帯域小型平面アンテナの概略構成図である。 本発明に係る第2形態の広帯域小型平面アンテナの概略構成図である。 本発明に係る第3形態の広帯域小型平面アンテナの概略構成図である。 実施例1として第1形態の広帯域小型平面アンテナにおけるVSWR特性の一例を示すグラフである。 同実施例1の指向性利得図である。 実施例2として第1形態の広帯域小型平面アンテナにおけるVSWR特性の一例を示すグラフである。 同実施例2の指向性利得図である。 実施例3として第1形態の広帯域小型平面アンテナにおけるVSWR特性の一例を示すグラフである。 同実施例3の指向性利得図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。また、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、この形態に基づいて当業者などによりなされる実施可能な他の形態、実施例及び運用技術などは全て本発明の範疇に含まれるものとする。よって、以下の実施形態では、第1形態〜第3形態の3つの形態例についてそれぞれ特徴となる部分を実施例毎に説明しているが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各形態における特徴要件を他の形態に取り入れ適宜組み合わせることもできる。
本発明の広帯域小型平面アンテナ(以下、単に「平面アンテナ」ともいう)は、移動体通信技術を使用して通信を行う、例えばスマートフォン、タブレット型端末、ノートパソコンなどのモバイル端末や、例えばユーザが腕や頭部に直接身に着けて使用する各種ウェアラブル端末のような移動体端末に搭載するべく、小型化を図りつつ広帯域特性に優れたアンテナである。
また、本明細書中では、図1〜3に示すように、本発明の平面アンテナ1〜3の表面となる素子形成面Eを平面視したときに、基板11に対して水平な方向(図中の左右方向であり、基板の幅(横)方向)を「X方向」とし、このX方向に対して手前及び奥行き方向(基板11の厚さ方向)を「Y方向」とし、X方向と直交する垂直方向(図中の上下方向であり、基板11の高さ(縦)方向)を「Z方向」として定義する。
[1.第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態に係る平面アンテナについて説明する。
図1に示すように、第1形態の平面アンテナ1は、基板11の表面となる素子形成面Eに、グランドとして機能するグランド素子12と、アンテナ素子として機能する放射素子13と、同じくアンテナ素子として機能し放射素子13と接続又は該素子13と容量結合される寄生素子14と、放射素子13に対して給電を行う給電部15と、放射素子13と寄生素子14との間や基板11上に形成した複数の寄生素子14の間でインピーダンス整合が適切となるように設定された空隙16と、インピーダンス整合を行うため寄生素子14からグランド素子12に向かって形成される短絡素子17と、を備えている。
基板11は、例えばリジット基板(紙フェノール基板や紙エポキシ基板など)からなる低誘電率基板であり、素子形成面Eに各素子が形成される。基板11に採用される基板材料としては、アンテナの放射特性に影響が少なくなるような比誘電率を有していればよく、好ましくは比誘電率が5以下となる基板がよい。また、基板11の形状としては、矩形状(長方形状若しくは正方形状)、円形、楕円形、三角形、多角形など、本アンテナ1が搭載される移動体端末の形態に合わせてその形状を規定すればよい。
グランド素子12は、基板11の素子形成面Eに例えばレジスト処理によって形成され、放射素子13や寄生素子14のグランド(接地)として機能する。
図1の構成例では、基板11の素子形成面Eを上下に2分割したときの下方領域全面に亘ってベタパターンで形成されている。
なお、グランド素子12は、作製される平面アンテナ1において放射素子13や寄生素子14のグランドとして機能すればよい。そのため、グランド素子12の素子形状としては、図1に示すような形状に限定されず、例えば矩形、三角形、円形、楕円形を成した構成や、これら種々の形状を成す素子を所定の間隔で配置若しくは互いを接続した構成としてもよい。また、X−Y平面上に広がる長方形、正方形、多角形、三角形、円形、楕円形などの形状の平板に置き換えることも可能である。
また、グランド素子12のサイズ(寸法や厚さなど)や形状に関しては、少なくとも平面アンテナ1の帯域幅における最低周波数がVSWR(電圧定在波比)特性が2以下となるように適宜設定される。
放射素子13は、グランド素子12側から基板11の上端11aに向けて徐々に拡幅する形状を成す金属又は高誘電体材料からなるアンテナ素子である。
図1の構成例では、基板11の素子形成面Eにおけるグランド素子12の右上方において、放射素子13におけるグランド素子12側の辺(以下、「下辺13a」という)から基板11の上端11a側の辺(以下、「上辺13b」という)に向けて徐々に拡幅する台形形状を成している。
なお、放射素子13の形状は、少なくともグランド素子12側から基板11の上端11aに向かって徐々に拡幅する形状であればよく、例えば給電点Pとなる頂点がグランド素子12側で、底辺が基板11の上端11a側とする逆三角形状や、下辺13aと上辺13bとが平行でない矩形形状であってもよい。
また、放射素子13のサイズ(寸法や厚さなど)や形状に関しては、少なくとも平面アンテナ1の帯域幅における最低周波数がVSWR(電圧定在波比)特性が2以下となるように適宜設定される。
寄生素子14は、放射素子13の上部と接続又はインピーダンス整合が適切となるように所定幅で設定された空隙16を介して放射素子13と容量結合される線状のアンテナ素子である。
図1の構成例では、台形形状の放射素子13の上部(放射素子13の上辺13bの上方及び左上側)に2本形成され、各寄生素子14の間と、放射素子13の上辺13bと寄生素子14との間は、インピーダンス整合が適切となるように設定された空隙16を介して容量結合した構成となっている。
なお、寄生素子14は、図1に示すような空隙16を介して放射素子13との間を容量結合した構成に限定されず、寄生素子14の端部と放射素子13の上辺13bとを直接接続した状態で形成してもよい。また、寄生素子14を放射素子13に直接接続する場合は、好ましくは放射素子13の上辺13bの端部であるがこれに限定されず、接続位置が放射素子13の上辺13b近傍としてもよい。つまり、寄生素子14の形成位置としては、放射素子13の上辺13bやこの上辺13bの近傍を含む少なくとも放射素子13の上部であればよい。
さらに、寄生素子14のサイズ(寸法や厚さなど)や形状に関しては、少なくとも平面アンテナ1の帯域幅における最低周波数がVSWR(電圧定在波比)特性が2以下となるように適宜設定される。
給電部15は、給電線(例えば、同軸ケーブル)を構成する一方の導体(例えば、同軸ケーブルの外側導体)がグランド素子12と接続され、この給電線を構成する他方の導体(例えば、同軸ケーブルの内部導体)が放射素子13の給電点Pと接続され、電波送信時に放射素子13の給電点Pに高周波電力を給電するとともに、電波を捕らえて発生した高周波電力を伝送するために用いられる。
図1の構成例において、給電部15は、基板11の裏面側から表面(素子形成面E)に導出される図示しない給電線の内部導体に対し、半田付けなどにより放射素子13の下端(図1における下辺13a)に設けられた給電点Pと直結されている。また、図1において、給電部15は、放射素子13の下辺13aの中央部分と接続させるため、基板11の中心部分から右側に所定距離ずれた位置に形成されている。
空隙16は、放射素子13と寄生素子14との間、或いは基板11上に寄生素子14を複数設けた際の各素子間の間に設けられ、対象となる素子同士がインピーダンス整合が適切となるように設定された間隔である。
なお、空隙16は、放射素子13と寄生素子14との間や、複数設けられた寄生素子14の各素子間において容量結合が必要な場合にのみ設けられる。よって、例えば平面アンテナ1の構成として、放射素子13に対し寄生素子14が直接接続される構成のような場合には、放射素子13と寄生素子14との間に空隙16を設ける必要はない。同様に、寄生素子14を複数設けず1つの寄生素子14とした場合には、空隙16が不要となる。
短絡素子17は、インピーダンス整合を行うため、寄生素子14からグランド素子12に向かって形成される素子である。
図1の構成例において、基板11の左側端に沿って、寄生素子14の端部からグランド素子12の上端と接続されるように形成されている。
なお、短絡素子17のサイズ(寸法や厚さなど)や形状に関しては、少なくとも平面アンテナ1の帯域幅における最低周波数がVSWR(電圧定在波比)特性が2以下となるように適宜設定される。また、短絡素子17は、基板11上に形成された寄生素子14の数に限らず、少なくとも一つの寄生素子14がグランド素子12に短絡するように形成されていればよいが、好ましくは基板11の右又は左側端側に形成された寄生素子14からグランド素子12に向けて形成するのがよい。
以上のように、第1形態に係る平面アンテナ1は、基板11の素子形成面Eに形成されたグランド素子12と接続された給電部15から基板11の上端11aに向かって徐々に拡幅するように形成された放射素子13と、放射素子13の上部に近接又は直接接続される寄生素子14とを備え、基板11の側端側に形成された寄生素子14からその側端に沿ってグランド素子12に向かう短絡素子17が形成されている。
これにより、アンテナサイズの小型化が図れ、さらにアンテナの放射効率の指針であるVSWR≦2となる比帯域が高効率となり、非常に広い広帯域特性を得ることができる。
なお、第1形態の平面アンテナ1では、基板11においてグランド素子12の上部における右側に放射素子13、左側に短絡素子17が形成された寄生素子14を配置した構成であるが、この寄生素子14と放射素子13との配置位置が左右逆(つまり、基板11を裏面側から見たような配置)としてもよい。
[2.第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る平面アンテナについて説明する。
なお、第2形態に係る平面アンテナ2を構成する各構成要件(グランド素子12、放射素子13、寄生素子14、給電部15、空隙16及び短絡素子17)については、上述した第1形態の平面アンテナ1を構成する各構成要件とその機能が同一であるため、以下の説明では同一の符号を付してその説明を省略し、第1形態と異なる構成部分についてのみ説明する。
第2形態の平面アンテナ2は、基板11上に形成されたグランド素子12の上端における略中央部分に給電部15を形成し、この給電部15に放射素子13の給電点Pを接続する。また、寄生素子14は、給電部15を通るZ方向に平行な垂線である仮想対称軸Lを中心として左右方向(X方向)に線対称となるように形成されている。さらに、基板11の右側端、左側端と接する寄生素子14については、それぞれ基板11の右側端又は左側端に沿ってグランド素子12の上端と接続する短絡素子17が形成されている。
図2の構成例において、基板11上に、下辺13aから上辺13bに向けて徐々に拡幅する台形形状の放射素子13の上部に寄生素子14が3本形成されている。また、3本の寄生素子14のうち、中央の寄生素子14は放射素子13の上辺13bと略同等の長さで平行に形成されており、右側及び左側の寄生素子14は、中央の寄生素子14から所定幅の空隙16を介して基板11の左側端又は右側端に至るまで形成されている。
さらに、第1形態と同様、各寄生素子14の間と、放射素子13と中央の寄生素子14との間は、インピーダンス整合が適切となるように設定された空隙16を介して容量結合した構成となっている。また、基板11の右側側端及び左側端に沿って、左右の寄生素子14の端部からグランド素子12の上端に向かってそれぞれ短絡素子17が形成されている。
つまり、第2形態の平面アンテナ2は、図1に示す第1形態の平面アンテナ1における放射素子13よりも左側部分を放射素子13の右側に新たに設け、仮想対称軸Lを中心として放射素子13の右上方及び左上方に寄生素子14を線対称に設けた構成となる。
なお、第2形態の平面アンテナ2において、仮想対称軸Lを中心として線対称に形成された寄生素子14の数、サイズ(寸法、厚さ)、形状については、第1形態と同様、少なくとも平面アンテナ1の帯域幅における最低周波数がVSWR(電圧定在波比)特性が2以下となるように適宜設定される。また、アンテナ特性を向上させるために寄生素子14とグランド素子12との間に形成される短絡素子17を複数形成することもできる。また、短絡素子17は、基板11上に形成された寄生素子14の数に限らず、少なくとも一つの寄生素子14がグランド素子12に短絡するように形成されていればよいが、好ましくは基板11の右又は左側端側に形成された寄生素子14からグランド素子12に向けて形成するのがよい。
以上説明したように、第2形態の平面アンテナ2は、基板11の素子形成面Eに形成されたグランド素子12と接続された給電部15から基板11の上端11aに向かって徐々に拡幅するように形成された放射素子13と、基板11上に形成されたグランド素子12の上端における略中央部分に形成された給電部15を通る仮想対称軸Lを中心として線対称となるように放射素子13の上部に形成された寄生素子14とを備えている。さらに、基板11の左側端又は右側端と当接する寄生素子14からは、それぞれグランド素子12に向かって短絡素子17が形成されている。
これにより、アンテナサイズの小型化が図れ、またアンテナの放射効率の指針であるVSWR≦2となる比帯域が高効率となり、さらに第1形態に示す平面アンテナ1よりも広い広帯域特性を得ることができる。
[3.第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る平面アンテナについて説明する。
なお、第3形態に係る平面アンテナ3を構成する各構成要件(グランド素子12、放射素子13、寄生素子14、給電部15、空隙16及び短絡素子17)については、上述した第1形態の平面アンテナ1を構成する各構成要件とその機能が同一であるため、以下の説明では同一の符号を付してその説明を省略し、第1形態や第2形態と異なる構成部分についてのみ説明する。
第3形態の平面アンテナ3は、第1形態の平面アンテナ1の寄生素子14からグランド素子12に向かって形成した短絡素子17を複数本とした構成である。図3の構成例では、寄生素子14から短絡素子17が2本追加され合計3本形成された構成となる。
なお、複数形成される短絡素子17の数、サイズ(寸法、厚さ)、形状に関しては、少なくとも平面アンテナ1の帯域幅における最低周波数がVSWR(電圧定在波比)特性が2以下となるように適宜設定される。
以上説明したように、第3形態の平面アンテナ3は、第1形態の構成例を基準とし、基板11の側端側の寄生素子14からグランド素子12に向かって複数の短絡素子17が形成されている。これにより、アンテナサイズの小型化が図れ、さらにアンテナの放射効率の指針であるVSWR≦2となる比帯域が高効率となる。また、短絡素子17が複数本形成されることで、第1形態や第2形態に示す平面アンテナ1、2よりも広い広帯域特性を得ることができる。
なお、第3形態の平面アンテナ1では、基板11においてグランド素子12の上部における右側に放射素子13、左側に短絡素子17が形成された寄生素子14を配置した構成であるが、この寄生素子14と放射素子13との配置位置が左右逆(つまり、基板11を裏面側から見たような配置)としてもよい。
[4.実施例]
次に、上述した各形態に係る平面アンテナ1〜3の実施例について説明する。
なお、下記に示す実施例は本発明を限定するものではなく、前・後記の趣旨に照らし合わせて本発明の構成及び特徴要件を逸脱しない範囲で適宜設計変更することは、何れも本発明の技術的範囲に含まれるものとする。
<実施例1>
(1.VSWR特性)
第1形態に係る平面アンテナ1のVSWR特性を図4に示す。このグラフにおいて、縦軸はVSWRであり、横軸は周波数(GHz)である。
この場合、一般的にアンテナの放射効率が良いと判断される基準としてVSWRが2.0以下の比帯域は、
比帯域=帯域幅/中心周波数×100[%]
ここで、帯域幅=最高周波数−最低周波数
中心周波数=(最高周波数+最低周波数)/2
の式により求めることができる。
図4に示すVSWR特性において、周波数660[MHz]〜700[MHz]の範囲及び1. 38〜3. 42[GHz]の範囲でVSWRが2.0以下となっている。
(1)660[MHz]〜700[MHz]の範囲
・帯域幅=最高周波数−最低周波数=700[MHz]−660[MHz]
=40[MHz]
・中心周波数=(最高周波数+最低周波数)/2
=(660[MHz]+700[GHz])/2
=680[MHz]
であるので、比帯域は、
比帯域=40/680×100[%]≒5. 88[%]
(2)1. 38〜3. 42[GHz]の範囲
・帯域幅=最高周波数−最低周波数=3. 42[GHz]−1. 38[GHz]
=2. 04[GHz]
・中心周波数=(最高周波数−最低周波数)/2
=(1. 38[GHz]+3. 42[GHz])/2
=2. 4[GHz]
であるので、比帯域は、
比帯域=2. 04/2. 4×100[%]≒85[%]
以上より、第1形態の平面アンテナ1は、周波数660[MHz]〜700[MHz]の範囲及び1. 38〜3. 42[GHz]の範囲でVSWRが2. 0以下となっており、最低周波数はそれぞれ、660[MHz]、1. 38[GHz]であり、波長は約455[mm]及び217[mm]である。
よって、縦H=75[mm]、横W=100[mm]であるので、
〔660[MHz]〜700[MHz]の範囲〕
(1)波長比(縦)
波長比(縦)=縦長さ/最低周波数の波長
=75[mm]/455[mm]
=0. 17λ
(2)波長比(横)
波長比(横)=横長さ/最低周波数の波長
=100[mm]/455[mm]
=0. 22λ
〔1. 38〜3. 42[GHz]の範囲〕
(1)波長比(縦)
波長比(縦)=縦長さ/最低周波数の波長
=75[mm]/217[mm]
=0. 35λ
(2)波長比(横)
波長比(横)=横長さ/最低周波数の波長
=100[mm]/217[mm]
=0. 46λ
となり、最低周波数の約0. 34λの高さ及び0. 63λの幅となる小型のプリントアンテナ(幅(横)100mm、高さ(縦)75mm、奥行き(厚さ)1.6mm)である。
(3.指向性利得)
図5は、上記平面アンテナ1において、無線LANで使用される2. 4[GHz]帯での指向性利得を示す。
X−Y面(水平面)の指向性利得は、最大約3. 5[dBi]、最小約−1. 1[dBi] でX−Y面(水平面)指向性利得については、略無指向で高利得となっている。また、X−Z平面及びY−Z平面についても、最大利得が1. 5[dBi]、3. 3[dBi]となっており、高利得であることが確認された。
<実施例2>
(1.VSWR特性)
第2形態に係る平面アンテナ2のVSWR特性を図6に示す。このグラフにおいて、縦軸はVSWRであり、横軸は周波数(GHz)である。
この場合、一般的にアンテナの放射効率が良いと判断される基準であるVSWRが2.0以下の比帯域は、
比帯域=帯域幅/中心周波数×100[%]
ここで、帯域幅=最高周波数−最低周波数
中心周波数=(最高周波数+最低周波数)/2
の式により求めることができる。
図6に示すVSWR特性において、
・帯域幅=最高周波数−最低周波数=3.28[GHz]−1. 34[GHz]
=1. 94[GHz]
・中心周波数=(最高周波数+最低周波数)/2
=(1. 34[GHz]+3. 28[GHz])/2
=2. 31[GHz]
であるので、比帯域は、
比帯域=1. 94/2. 31×100[%]≒84[%]
となる。
(2.寸法比)
上記平面アンテナ2において、周波数1. 34〜3. 28[GHz]の範囲でVSWRが2. 0以下となっており、最低周波数は1. 34[GHz]であり、波長は約224[mm]である。
よって、縦H=75[mm]、横W=140[mm]であるので、
(1)波長比(縦)
波長比(縦)=縦長さ/最低周波数の波長
=75[mm]/224[mm]
=0. 34λ
(2)波長比(横)
波長比(横)=横長さ/最低周波数の波長
=140[mm]/224[mm]
=0. 63λ
となり、最低周波数の約0. 34λの高さ及び0. 63λの幅となる小型プリントアンテナ(幅(横)140mm、高さ(縦)75mm、奥行き(厚さ)1.6mm)が作製された。
(3.指向性利得)
図7は、上記平面アンテナ2において、無線LANで使用される2. 4[GHz]帯での指向性利得を示す。
X−Y面(水平面)の指向性利得は、最大約3. 7[dBi]、最小約−0. 4[dBi] でX−Y面(水平面)指向性利得については、略無指向で高利得となっている。また、X−Z平面及びY−Z平面についても、最大利得が1. 5[dBi]、3. 8[dBi]となっており、高利得であることが確認された。
<実施例3>
(1.VSWR特性)
第3形態に係る平面アンテナ3のVSWR特性を図8に示す。このグラフにおいて、縦軸はVSWRであり、横軸は周波数(GHz)である。
この場合、一般的にアンテナの放射効率が良いと判断される基準であるVSWRが2.0以下の比帯域は、
比帯域=帯域幅/中心周波数×100[%]
ここで、帯域幅=最高周波数−最低周波数
中心周波数=(最高周波数+最低周波数)/2
の式により求めることができる。
図8に示すVSWR特性において、
・帯域幅=最高周波数−最低周波数=867[MHz]−3. 2[GHz]
=2. 33[GHz]
・中心周波数=(最高周波数+最低周波数)/2
=(867[MHz]+3. 2[GHz])/2
=2. 03[GHz]
であるので、比帯域は、
比帯域=2. 33/2. 03×100[%]≒114.7[%]
となる。
(2.寸法比)
上記平面アンテナ1において、周波数867[MHz]〜3. 2[GHz]の範囲でVSWRが2. 0以下となっており、最低周波数は867[MHz]であり、波長は約346[mm]である。
よって、縦H=75[mm]、横W=100[mm]であるので、
(1)波長比(縦)
波長比(縦)=縦長さ/最低周波数の波長
=75[mm]/346[mm]
=0. 22λ
(2)波長比(横)
波長比(横)=横長さ/最低周波数の波長
=100[mm]/224[mm]
=0. 29λ
となり、最低周波数の約0. 22λの高さ及び0. 29λの幅が非常に小さい小型プリントアンテナ(幅(横)100mm、高さ(縦)75mm、奥行き(厚さ)1.6mm)が作製された。
(3.指向性利得)
図7は、無線LANで使用される2. 4[GHz]帯での指向性利得を示す。
X−Y面(水平面)の指向性利得は、最大約4.3[dBi]、最小約−8. 9[dBi] でX−Y面(水平面)指向性利得については、略無指向で高利得となっている。また、X−Z平面及びY−Z平面についても、最大利得が2. 4[dBi]、3. 3[dBi]となっており、高利得であることが確認された。
1〜3…平面アンテナ
11…基板(11a…基板の上端)
12…グランド素子
13…放射素子(13a…下辺、13b…上辺)
14…寄生素子
15…給電部
16…空隙
17…短絡素子
E…素子形成面
L…仮想対称軸
P…給電点

Claims (2)

  1. 基板の素子形成面上に、
    グランドとして機能するグランド素子と、
    前記グランド素子と接続された給電部から前記基板の上端に向かって徐々に拡幅するように形成された放射素子と、
    前記放射素子の上部に形成される一つ又は複数の寄生素子とを備え、
    前記基板の側端側にある前記寄生素子から前記グランド素子に向かって短絡素子が複数形成されていることを特徴とする広帯域小型平面アンテナ。
  2. 前記寄生素子は、前記基板上に形成された前記グランド素子の上端における略中央部分に形成された給電部を垂直方向に通る仮想対称軸Lを中心として線対称となるように前記放射素子の上部に複数形成され、
    さらに前記基板上に形成された寄生素子のうち、少なくとも該基板の左側端及び右側端側にある寄生素子のそれぞれから前記グランド素子に向かって前記短絡素子が形成されていることを特徴とする請求項1記載の広帯域小型平面アンテナ。
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