JP6445459B2 - Glp1rアゴニストとメトホルミンの組合わせおよび2型糖尿病その他の障害の処置のためのその使用 - Google Patents

Glp1rアゴニストとメトホルミンの組合わせおよび2型糖尿病その他の障害の処置のためのその使用 Download PDF

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Description

本発明は、メトホルミン(metformin)とグルカゴン様プロテイン1受容体(GLP1R)のアゴニストの組合わせを提供する。本発明はまた、2型糖尿病および関連障害の処置のための、メトホルミンと組み合わせたGLP1Rアゴニストの使用を提供する。本発明はまた、GLP1Rアゴニストおよびメトホルミンを含む医薬組成物を提供する。
2型糖尿病は、疾患進行が下記のうち1以上を特徴とする可能性がある代謝障害である:末梢組織インスリン耐性、高血糖症、島b細胞代償作用、高インスリン血症、異脂肪血症、肝グルコース新生、または最終的なベータ細胞の質量および機能の損失。グルコースおよび脂質の異常な代謝の病態生理学的結果は、腎臓、眼、末梢神経、脈管系および心臓などの臓器に対する毒性である。
2型糖尿病の処置には、β細胞機能を刺激するかあるいはインスリンに対する対象の組織感受性を高める一般的薬剤の投与を含めることができる。種々の薬剤がβ細胞機能を高めることが知られており、それにはたとえばスルホニル尿素類、たとえばトルブタミド(tolbutamide)、グリベンクラミド(glibenclamide)、グリピジド(glipizide)、クロルプロパミド(chlorpropamide)、グリクラジド(gliclazide)、およびレパグリニド(repaglinide)が含まれる。他の薬剤、たとえばメトホルミンは、インスリンに対する組織感受性を高めることが知られている。
そのような一般的薬剤は2型糖尿病の処置に広く用いられているが、療法はしばしば不満足な結果となる。多くの対象において、そのような処置は血糖(BG)値を希望する程度にまでは正常化せず、それにより対象はさらなる糖尿病合併症を発症するリスクが高くなる。さらに、これらの処置は多くの対象において有害作用を引き起こすことが知られている。たとえば、スルホニル尿素類は単独でまたは他の薬物と組み合わせて摂取した際に低血糖を誘発する可能性がある。また、メトホルミンはスルホニル尿素類と同程度には低血糖を誘発しないが、他の有害作用をもつ。たとえば、メトホルミンは胃腸窮迫を引き起こす可能性があり、その際、そのような窮迫の発生率は用量が高いほど高くなる。メトホルミンの長期使用はホモシステインレベルを高める可能性もあり、ビタミンB12の吸収不良をもたらす可能性がある。メトホルミンは乳酸の産生を誘発する可能性もあり、これはある患者集団では乳酸性アシドーシスの原因となる可能性がある。
近年、メトホルミンは他の抗糖尿病薬との併用のために承認された。たとえば、メトホルミンはグリピジドおよびグリベンクラミドを含めた特定のスルホニル尿素類と併用されている。メトホルミンはPPAR−γ受容体、たとえばピオグリタゾン(pioglitazone)およびロシグリタゾン(rosiglitazone)と、また膵臓からのインスリンの放出を刺激する薬剤、たとえばレパグリニドとも併用されている。
しかし、いずれの併用療法においても、メトホルミンはやはり前記のものを含めた有害作用を示す可能性がある。したがって、メトホルミンと併用した際に血糖制御に関する有益な効果を示すことができる薬剤を見出すことが求められている。
グルカゴン様ペプチド1(GLP1)は、腸のL細胞から食物摂取に応答して分泌されるインクレチンファミリーの神経内分泌ペプチドホルモンのメンバーである。GLP1は抗糖尿病薬として魅力的な多数の代謝作用をもつ。GLP1の鍵機能は、それの受容体である膵ベータ細胞のGLP1Rを活性化してグルコース依存性インスリン分泌を増大させることである。GLP1のプラスの代謝効果には、過度のグルカゴン産生の抑制、食物摂取の低減、胃内容物排出の遅延、ならびにベータ細胞の質量および機能の改善を含めることができるが、これらに限定されない。ベータ細胞の質量および機能に対するGLP1のプラスの効果は、GLP1ベースの療法が初期の疾患進行を遅延させる可能性があるという予想をもたらす。さらに、GLP1Rアゴニストは、たとえば1型糖尿病を伴なう対象におけるインスリンとの併用療法にも有用な可能性がある。残念ながら、GLP1が急速にタンパク質分解されて不活性な代謝産物になることにより、療法薬としてのそれの使用が制限される。
療法様式としてのGLP1Rアゴニストの検証は、エキセンジン−4(exendin-4)(BYETTA(商標),Amylin Pharmaceuticals,Inc.)、すなわち幾つかの国で2型糖尿病の処置のために最近承認されたペプチド系GLP1受容体アゴニストにより達成された。皮下投与によるエキセンジン−4の投薬は血糖値を低下させ、HbA1cレベルを低下させる;これらは疾患管理のための重要なバイオマーカー測定値である。したがって、経口GLP1受容体アゴニストは糖血制御を提供し、一方で経口投薬の簡便性をもたらすはずである。
GLP1受容体(GLP1R)は、重要な生理学的および病態生理学的プロセスを調節するGタンパク質共役型受容体(GPCR)スーパーファミリーのクラスB受容体サブクラスに属する。クラスB GPCR類は、すべてのGPCRファミリーメンバーに特徴的な7回膜貫通ドメインのほかに、比較的大きなN末端ドメインを含む。大型天然ペプチドリガンドによるこれらの受容体の結合および活性化は、この受容体のN末端ドメインと膜貫通ドメインの両方を必要とすると考えられる。クラスB GPCRを結合および活性化する低分子量の非ペプチド分子の同定は困難であることが証明された。
GLP1などのペプチドには経口薬として考慮するのに十分な経口による生物学的利用能が無い可能性があるので、経口による生物学的利用能を備えた小分子GLP1R調節薬が望まれる。WO 2009/111700およびWO 2010/114824には、種々の小分子GLP1Rアゴニストが記載されている。
WO 2009/111700 WO 2010/114824
本発明は、2型糖尿病その他の障害の処置に有用な、メトホルミンとグルカゴン様プロテイン1受容体(GLP1R)のアゴニストとの組合わせを提供する。ある態様において、GLP1Rアゴニストは経口により生物学的に利用できる。
1観点において、本発明は、経口GLP1Rアゴニストおよびメトホルミンを含む医薬組成物を提供する。ある態様において、医薬組成物は医薬的に許容できるキャリヤーをも含む。あるそのような態様において、医薬組成物はさらに1種類以上の他の追加物質、たとえば医薬的に許容できる賦形剤、希釈剤などを含むことができる。ある態様において、医薬組成物は固体状態組成物である。他の態様において、医薬組成物は液体組成物である。他の態様において、医薬組成物は経口医薬組成物である。
他の観点において、本発明は対象にGLP1Rアゴニストをメトホルミンと組み合わせて投与することにより2型糖尿病を処置する方法を提供する。ある態様において、GLP1Rアゴニストは経口により生物学的に利用できる。ある態様において、GLP1Rアゴニストとメトホルミンを同時に、個別剤形または同一剤形中において投与する。他の態様において、GLP1Rアゴニストとメトホルミンを同時に投与するのではなく、ある順序に従って投与する。他の態様において、GLP1Rアゴニストまたはメトホルミンのいずれかを他方の後に、ある量の両方が対象に同時に存在するように(たとえば、対象の血液または血漿の分析により判定して)投与する。
他の観点において、本発明は、対象にGLP1Rアゴニストをメトホルミンと組み合わせて投与することにより対象において血糖を低減する方法を提供する。ある態様において、GLP1Rアゴニストは経口により生物学的に利用できる。ある態様において、GLP1Rアゴニストとメトホルミンを同時に、個別剤形または同一剤形中において投与する。他の態様において、GLP1Rアゴニストとメトホルミンを同時に投与するのではなく、ある順序に従って投与する。他の態様において、GLP1Rアゴニストまたはメトホルミンのいずれかを他方の後に、ある量の両方が対象に同時に存在するように(たとえば、対象の血液または血漿の分析により判定して)投与する。
本明細書は以下の発明の開示を包含する。
[1]2型糖尿病を処置し、対象の血糖値を低下させ、メトホルミンの療法効果を高め、グルカゴン様ペプチド1受容体アゴニスト(“GLP1Rアゴニスト”)の療法効果を高め、GLP1Rアゴニストの経口による生物学的利用能を高め、メタボリックシンドローム、耐糖能障害、高血糖症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、X症候群、インスリン耐性、糖耐能異常(IGT)、肥満症、糖尿病性異脂肪血症、高脂血症、動脈硬化症、アテローム性硬化症、他の心血管疾患、高血圧症、GLP1Rのアゴニズムが有益である代謝障害、または糖尿病に由来もしくは関連する合併症からなる群から選択される状態を処置し、1型糖尿病を処置し、肥満症を処置し、胃内容物排出速度を低下させ、HbA1cレベルを低下させ、グルコース依存性インスリン分泌を高め、グルカゴン分泌を抑制し、摂食障害を処置し、ヒトGLP1R受容体を調節する方法であって、
対象にGLP1Rアゴニストをメトホルミンと組み合わせて投与することを含み、その際、GLP1Rアゴニストは経口投与され、200〜2000amuの分子量を有する方法。
[2]メトホルミンがメトホルミン塩酸塩である、[1]に記載の方法。
[3]メトホルミンが1,1−ジメチルビグアニドである、[1]に記載の方法。
[4]GLP1Rアゴニストが、対象に経口投与した後に少なくとも1%の絶対生物学的利用能を有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[5]GLP1Rアゴニストが(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸またはその医薬的に許容できる塩である、[1]〜[4]のいずれかに記載の方法。
[6]GLP1Rアゴニストとメトホルミンを対象に同時に投与する、[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[7]GLP1Rアゴニストとメトホルミンを、一方が他方の後に投与されるように投与する、[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[8]GLP1Rアゴニストを最適以下の量で投与する、[1]〜[7]のいずれかに記載の方法。
[9]メトホルミンを最適以下の量で投与する、[1]〜[7]のいずれかに記載の方法。
[10]GLP1Rアゴニストとメトホルミンの両方を最適以下の量で投与する、[1]〜[7]のいずれかに記載の方法。
[11]GLP1Rアゴニストとメトホルミンの両方を同一剤形中において経口投与する、[1]〜[10]のいずれかに記載の方法。
[12]対象がヒトである、[1]〜[11]のいずれかに記載の方法。
[13]GLP1Rアゴニストの量が1mg/日〜1000mg/日であり、メトホルミンの量が250mg/日〜2500mg/日である、[1]〜[12]のいずれかに記載の方法。
[14]グルカゴン様ペプチド1受容体アゴニスト(“GLP1Rアゴニスト”)、メトホルミン、および少なくとも1種類の医薬的に許容できるキャリヤーを含み、その際、GLP1Rアゴニストが200〜2000amuの分子量を有する、医薬組成物。
[15]GLP1Rアゴニストが(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸またはその医薬的に許容できる塩である、[14]に記載の医薬組成物。
[16]メトホルミンがメトホルミン塩酸塩または1,1−ジメチルビグアニドである、[14]〜[15]のいずれかに記載の医薬組成物。
[17]GLP1Rアゴニストが1%以上の絶対生物学的利用能を有する、[14]〜[16]のいずれかに記載の医薬組成物。
[18]GLP1Rアゴニストが(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸またはその医薬的に許容できる塩であり;
GLP1Rアゴニストの量が250mg未満であり;
メトホルミンの量が100mg〜1000mgであり;
GLP1Rアゴニストとメトホルミンの重量/重量比が1:2〜1:100である;
[14]に記載の医薬組成物。
[19]GLP1Rアゴニストが(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸塩酸塩である、[18]に記載の医薬組成物。
[20]メトホルミンがメトホルミン塩酸塩または1,1−ジメチルビグアニドである、[18]に記載の医薬組成物。
[21]GLP1Rアゴニストとメトホルミンの重量/重量比が1:2〜1:20である、[18]に記載の医薬組成物。
[22]1,1−ジメチルビグアニドのカチオンおよびGLP1Rアゴニストのアニオンを含む塩。
[23]GLP1Rアゴニストが(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸である、[22]に記載の塩。
本発明のさらに他の特徴および観点を以下に記載する。
適用なし。
本明細書全体において用いる用語“OAD1”は、(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸を表わす。
本明細書全体において用いる用語“OAD2”は、(S)−2−{[(3S,8S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−7−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−g]イソキノリン−8−カルボニル]−アミノ}−3−[4−(2,3−ジメチル−ピリジン−4−イル)−フェニル]−プロピオン酸を表わす。
初期に、2型糖尿病を伴なう対象はその膵臓が食後血糖値を制御するのに十分なインスリンを分泌する能力の低下を示す可能性がある。最初は、2型糖尿病は食事制限に従うことにより、たとえば低い糖血指数をもつ食物の摂取により、疾患の進行を制御できる可能性がある。しかし、疾患が進行するのに伴なって、食事だけでは血糖値を制御するのに不十分となる。したがって、医療介入が必要になる。この段階(またはこの段階の前ですら)、医師は糖血制御を補助するために経口抗糖尿病薬を処方することができる。一般的な経口抗糖尿病薬には、たとえばスルホニル尿素類、たとえばグリベンクラミド、およびビグアニド類、たとえばメトホルミンが含まれる。
これらの一般的な抗糖尿病薬は、場合により特定の患者集団において望ましくない副作用をもつ可能性があり、場合によっては望ましいレベルの糖血制御を提供できない可能性もある。したがって、科学者たちはこれらの一般的な抗糖尿病薬の使用を代替または補足できる化合物を探索し続けている。グルカゴン様ペプチド1型受容体のアゴニスト(GLP1Rアゴニスト)はそのようなクラスの化合物のひとつである。
種々のGLP1Rアゴニストが知られている。たとえば、OAD1およびその医薬的に許容できる塩類の製造および医薬としての使用は、WO 2009/111700に記載されている。
OAD1またはその医薬的に許容できる塩は水溶性が低い可能性がある。たとえば、OAD1塩酸塩の水溶性は7を超えるpHレベルでは高くなるが、それはpH7または7より低いpHでは0.01mg/mL未満である。pH6〜7におけるこの低い水溶性は、経口投与した際のOAD1塩酸塩についての低い吸収性または低い薬物動態に対応する可能性がある。したがって、経口による生物学的利用能の改善につながるOAD1またはその医薬的に許容できる塩の改善された溶解性および/または吸収性を備えたOAD1またはその医薬的に許容できる塩の経口投与組成物の提供が求められている。塩基性を示す酸金属塩(たとえば、アルカリ金属炭酸塩)を用いてOAD1以外のGLP1Rアゴニストの経口投与組成物の生物学的利用能を高めることは、US Patent Publication No. 2011/0064806に示されている。ただし、これらの金属塩、たとえば炭酸ナトリウムおよび/または炭酸水素ナトリウムは、場合によりGLP1Rアゴニストに対して2:1の重量/重量比で用いられた。US Pub. No. 2011/0064806の例19を参照。
したがって、本発明は、GLP1Rアゴニストおよびメトホルミンを含む医薬組成物、ならびに対象にGLP1Rアゴニストをメトホルミンと組み合わせて投与することを含む方法を提供する。GLP1Rアゴニストおよびメトホルミンを含む医薬組成物および処置方法は、メトホルミンを含有しない医薬組成物および処置方法と比較して、GLP1Rアゴニストについて対象における改善された溶解性、吸収性、経口曝露、および/または生物学的利用能のプロフィールをもつことができる。あるいは、GLP1Rアゴニストおよびメトホルミンを含む医薬組成物および/または処置方法は、単剤療法としての同一用量のメトホルミンまたはGLP1Rアゴニストのいずれかと比較して、対象におけるメトホルミンまたはGLP1Rアゴニストの療法効果を改善することができる。
メトホルミン
N,N−ジメチルイミドジカルボンイミド酸ジアミドは、しばしばメトホルミンまたは1,1−ジメチルビグアニドと呼ばれる。メトホルミンは遊離塩基として存在でき、あるいは塩酸塩(たとえば、一塩酸塩)などの医薬的に許容できる塩類を含めた塩類を形成できる。Remington’s, 21st edition, pp. 1454-55 (2006)を参照。本明細書中で用いる用語“メトホルミン”は遊離塩基に限定されず、メトホルミン塩類、たとえばメトホルミンの医薬的に許容できる塩類、メトホルミンの塩酸塩、およびメトホルミンの一塩酸塩をも含む。ある態様において、メトホルミンはメトホルミン塩酸塩であってもよい。本明細書中で用いる用語“1,1−ジメチルビグアニド”は、塩形をも考慮すると本文に明示しない限り遊離塩基のみを表わす。
メトホルミンはいずれか適切な剤形中に含有させることができる。たとえば、メトホルミンは散剤、錠剤、カプセル剤などの中に存在してもよい。そのような剤形は、ある態様において、持続放出、制御放出、腸放出などを与えるための特殊なコーティング、マトリックスなどをも含むことができる。ある態様において、メトホルミンは経口GLP1Rアゴニストを含む剤形中に存在してもよい。ある態様において、経口GLP1RアゴニストはOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩である。
本明細書全体において用いる用語“医薬的に許容できる塩”は、遊離酸または遊離塩基の塩類であって生物学的に不都合ではないものを表わし、それらは一般に遊離塩基を適切な有機酸または無機酸と反応させることにより、あるいは酸を適切な有機塩基または無機塩基と反応させることにより調製される。この用語は、1,1−ジメチルビグアニドおよびGLP1Rアゴニスト(遊離酸または遊離塩基の官能基をもつもの)などを含めたいずれの化合物に関しても使用できる。代表的な塩には下記の塩が含まれる:酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、炭酸水素塩、硫酸水素塩、酒石酸水素塩、ホウ酸塩、ブロミド、エデト酸カルシウム塩、カムシル酸塩、炭酸塩、クロリド、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート(Estolate)、エシル酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート(Glycollylarsanilate)、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン(Hydrabamine)塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨージド、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオ酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチルブロミド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、マレイン酸モノカリウム塩、ムチン酸塩(Mucate)、ナプシル酸塩、硝酸塩、N−メチルグルカミン塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、カリウム塩、サリチル酸塩、ナトリウム塩、ステアリン酸塩、セバシン酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩(Teoclate)、トシル酸塩、トリエトヨージド(Triethiodide)、トリメチルアンモニウム塩および吉草酸塩。酸性置換基、たとえば−COOHが存在する場合(たとえば、GLP1Rアゴニスト中に)、剤形として使用するためにアンモニウム塩、モルホリニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、バリウム塩、カルシウム塩などを形成できる。塩基性基、たとえばアミノ、または塩基性ヘテロアリール基、たとえばピリジルが存在する場合(たとえば、GLP1Rアゴニストまたは1,1−ジメチルビグアニド中に)、酸塩、たとえば塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、トリフルオロ酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、ピルビン酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、ケイ皮酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ピクリン酸塩などを形成でき、それはStephen M. Berge, et al., Journal of Pharmaceutical Science, Vol. 66, pp. 1-19 (1977)に列記された医薬的に許容できる塩に関連する酸を含む。
GLP1Rアゴニスト
本明細書全体において用いる“GLP1Rアゴニスト”は、細胞のGLP1受容体に結合し、その細胞が哺乳動物の膵ベータ細胞であればアデニル酸シクラーゼ経路の刺激を誘発してサイクリックAMPの合成およびインスリンの放出を増大させる化合物である。WO 2009/111700およびWO 2010/114824はそれぞれ、GLP1Rアゴニストである化合物の限定ではないリストを提供する。ある態様において、GLP1Rアゴニストは小分子、たとえば200amu〜2000amu、または200amu〜1200amu、または500amu〜1000amuの分子量をもつ分子である。ある態様において、GLP1Rアゴニストは経口により生物学的に利用できる(“経口GLP1Rアゴニス”と呼ぶ)。ある態様において、経口GLP1Rアゴニストは、対象に投与した後、少なくとも1%、または少なくとも2%、または少なくとも3%、または少なくとも4%、または少なくとも5%、または少なくとも6%、または少なくとも7%、または少なくとも8%、または少なくとも9%、または少なくとも10%、または少なくとも11%、または少なくとも12%、または少なくとも13%、または少なくとも14%、または少なくとも15%、または少なくとも16%、または少なくとも17%、または少なくとも18%、または少なくとも19%の絶対生物学的利用能をもつ。
本明細書全体において用いる接続詞“または”は、あるグループを規定するために用いる場合、そのグループをそのグループの1以上のメンバーが存在するように規定する。したがって、“A、B、またはC”という句は限定ではない下記の態様を含む:Aは存在するが、BおよびCは存在しない;AおよびBは存在するが、Cは存在しない;A、B、およびCがすべて存在する。したがって、そのグループの1メンバーの存在は必ずしも他のいずれかの非存在を意味しない。これに対し、接続詞“および”は、あるグループを規定するために用いる場合、そのグループの列記したメンバーのうち少なくともそれぞれが存在することを意味する。
本発明の医薬組成物および/または処置方法は、メトホルミンを含有しない医薬組成物および/または処置方法と対比して、対象に投与した際にGLP1Rアゴニスト(たとえば、OAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩類)の改善された溶解性、吸収性、経口曝露、および/または生物学的利用能を示すことができる。あるいは、GLP1Rアゴニストおよびメトホルミンを含む医薬組成物および/または処置方法は、単剤療法としての同一用量のメトホルミンまたはGLP1Rアゴニストのいずれかと比較して、対象におけるメトホルミンまたはGLP1Rアゴニストの療法効果を改善することができる。
本明細書中で用いる用語“改善された生物学的利用能”は、GLP1Rアゴニストの生物学的利用能がメトホルミンの非存在下でのGLP1Rアゴニストの生物学的利用能と対比して増大することを意味する。たとえば、GLP1Rアゴニストの改善された生物学的利用能は、メトホルミンの非存在下でのGLP1Rアゴニストのものの少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも5倍、または少なくとも10倍である可能性がある。当技術分野で一般に受け入れられている方法を用いて化合物または組成物の生物学的利用能を測定することは当業者がなしうる範囲のものである。たとえば、投与後の血漿中におけるOAD1、OAD2もしくはその医薬的に許容できる塩の最大濃度(Cmax)、または血漿中におけるOAD1、OAD2もしくはその医薬的に許容できる塩の総量、たとえば曲線下面積(AUC)を比較のために使用できる。これらの薬物動態測定値は常法により決定できる。たとえば、種々の態様において、血漿中の濃度は、アセトニトリルによるタンパク質沈殿工程に続くLC−MS/MSアッセイにより決定できる。さらに他の態様において、薬物動態分析はWinNonlin(商標)ソフトウェアプログラムを用いて実施でき、これはPharsight,Inc.(米国カリフォルニア州マウンテンビュー)から入手できる。血漿濃度−時間曲線下面積(AUC0−t)は、第1時点(0分目)から薬物濃度を測定できる最終時点まで計算できる。AUC0−infは、AUC0−tとCpred/λzの和として計算でき、ここでCpredは濃度を定量できる最終時点での予測濃度であった。
併用療法
本発明のある態様において、メトホルミンをGLP1Rアゴニストと組み合わせて、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩と組み合わせて投与する。ある態様において、GLP1Rアゴニストは経口により生物学的に利用できる。投与は一般に対象、たとえばヒトに、疾患、障害または状態の処置のために行なわれる。
本明細書中で用いる“投与する(administerまたはadministering)”は、導入すること、たとえば対象に化合物または組成物を導入することを意味する。この用語はいずれか特定の送達様式に限定されず、たとえば皮下送達、静脈内送達、筋肉内送達、嚢内(intracisternal)送達、注入法による送達、経皮送達、経口送達、経鼻送達、および直腸送達を含むことができる。さらに、送達様式に応じて、投与はたとえばヘルスケア専門家(たとえば、医師、看護師など)、薬剤師、または対象(すなわち、自己投与)を含めた種々の個体が実施できる。
本明細書中で用いる“処置(treatまたはtreatingまたはtreatment)”は、下記のうち1以上を表わすことができる:疾患、障害もしくは状態の進行を遅延させること;疾患、障害もしくは状態を制御すること;疾患、障害もしくは状態の発生を遅延させること;疾患、障害もしくは状態に特徴的な1以上の症状を改善すること;あるいは、疾患、障害もしくは状態またはそれの特徴的な症状の性質に応じて、疾患、障害もしくは状態またはそれの特徴的な症状の再発を遅延させること。
本明細書中で用いる“対象”は、いずれかの哺乳動物、たとえばヒト、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、マウス、ラット、イヌ、ネコ、および霊長類、たとえばチンパンジー、ゴリラおよびアカゲザルを表わす。ある態様において、“対象”はヒトである。他の態様において、“対象”は、ある疾患、障害もしくは状態に特徴的な1以上の症状を示すヒトである。他の態様において、“対象”は、GLP1受容体が関与する疾患、障害もしくは状態を伴なうヒトである。用語“対象”は、病院、診療所、または研究施設に関していずれか特定の状況にあること(たとえば、入院患者、研究参加者などとして)を要求しない。
本明細書中で用いる用語“と組み合わせて”は、たとえばある化合物を他の化合物と組み合わせて投与することに関して用いる場合、投与の結果として両方の化合物が共通の時点で対象により同時に生物学的に利用できる状態になる(たとえば、血漿中に存在する)限り、投与の方法、様式、形式などに制限を設けない。
前記のように、ある態様において、メトホルミンをGLP1Rアゴニストと組み合わせて、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩と組み合わせて投与する。あるそのような態様において、メトホルミンとGLP1Rアゴニストを同時に、たとえば経口投与により投与する。たとえば、メトホルミンとGLP1Rアゴニストを共通の剤形中において送達し、その際、その剤形はメトホルミンと、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩との両方を含む。他の例において、メトホルミンとGLP1Rアゴニストを2以上の個別剤形中においてほぼ同時に(たとえば、互いに30分以内、または15分以内、または10分以内、または5分以内、または2分以内に)送達し、その際、第1剤形はメトホルミンを含み、第2剤形はGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1またはOAD2を含む。さらなるそのような態様において、メトホルミンとGLP1Rアゴニストを逐次、好ましくは経口投与により投与する。たとえば、メトホルミンまたはGLP1Rアゴニストを約30分間離して、または約1時間離して、または約2時間離して、または約4時間離して、または約8時間離して、または約12時間離して投与することができ、その際、メトホルミンをGLP1Rアゴニストより先に、またはその逆で投与する。よりさらなるそのような態様において、メトホルミンまたはGLP1Rアゴニストのいずれかを他方の後に投与する;ただし、その投与の結果として両方の化合物が共通の時点で対象により同時に生物学的に利用できる状態になる(たとえば、血漿中に存在する)限りにおいてである。たとえば、一方を他方の投与の約30分後、または約1時間後、または約2時間後、または約4時間後、または約8時間後、または約12時間後に投与できる。
医薬組成物
本発明のある態様において、メトホルミンおよび/またはGLP1Rアゴニストを医薬組成物に含有させることができる。あるそのような態様において、単一の医薬組成物がメトホルミンとGLP1Rアゴニストの両方を含む。さらなる態様において、メトホルミンとGLP1Rアゴニストの両方を含む単一の医薬組成物は経口医薬組成物であってもよい。あるさらなるそのような態様において、2以上の医薬組成物を提供し、その際、少なくとも1つの医薬組成物はメトホルミンを含み、少なくとも1つの他の医薬組成物はGLP1Rアゴニストを含む。
本明細書中で用いる用語“医薬組成物”は、医薬有効成分(たとえば、メトホルミンおよび/またはGLP1Rアゴニスト)および医薬的に許容できるキャリヤーを含有する組成物(たとえば、造粒散剤または液剤)を表わす。本明細書中で用いる用語“医薬的に許容できる”は、その投与量において一般に生物学的に不都合なものではない物質を表わす。ある態様において、メトホルミンとGLP1Rアゴニストは個別の医薬組成物中に含有され、それらがそれぞれ医薬的に許容できるキャリヤーをも含有する。他の態様において、メトホルミンとGLP1Rアゴニストは同一の医薬組成物中に含有され、それは医薬的に許容できるキャリヤーをも含有する。さらなる態様において、メトホルミンとGLP1Rアゴニストの両方を含む単一の医薬組成物は経口医薬組成物であってもよく、GLP1Rアゴニストは200〜2000amuの分子量をもつことができる。
剤形
本明細書に記載する医薬組成物は、個別単位の経口投与用形態(すなわち、剤形)で、たとえばカプセル剤、錠剤、サッシェなどとしてパッケージングすることができる。医薬として洗練された美味な製剤を提供するために先に挙げた群から医薬的に許容できる追加成分を選択することを含めて、経口投与を意図した形態の固体組成物の調製は当業者がなしうる範囲のものである。そのような医薬組成物は、医薬製剤技術分野で知られている方法により調製できる;たとえば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed., (Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1990)を参照。
ある態様において、GLP1Rアゴニストと組み合わせたメトホルミンの投与には、メトホルミンおよびGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩を含む剤形の投与が含まれる。そのような剤形は、生成物を容易に経口投与できる限り、いずれか適切な量のOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩、およびメトホルミンを含有することができる。ある態様において、剤形は1mgから1000mgまで、または25mgから800mgまで、または50mgから750mgまで、または75mgから600mgまで、または100mgから400mgまで、または150mgから300mgまで、または1mgから200mgまで、または1mgから150mgまで、または1mgから100mgまで、または1mgから50mgまで、または10mgから50mgまで、または25mgから75mgまで、または50mgから100mgまで、または75mgから125mgまで、または100mgから150mgまで、または125mgから175mgまで、または150mgから200mgまで、または175mgから225mgまでのGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩を含むことができる。これらのいずれかの態様において、剤形は10mgから1000mgまで、または100mgから1000mgまで、または200mgから800mgまで、または400mgから800mgまでのメトホルミンをも含むことができる。さらなる態様において、剤形はメトホルミン塩酸塩を含むことができる。さらなる態様において、剤形は250mg、500mg、850mg、または1000mgのメトホルミン塩酸塩を含むことができる。
あるさらなる態様において、GLP1Rアゴニストと組み合わせたメトホルミンの投与には2以上の剤形の投与を含めることができ、その際、第1剤形はメトホルミンを含み、第2剤形はGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩を含む。ある態様において、第2剤形は1mgから1000mgまで、または25mgから800mgまで、または50mgから750mgまで、または75mgから600mgまで、または100mgから400mgまで、または150mgから300mgまで、または1mgから200mgまで、または1mgから150mgまで、または1mgから100mgまで、または1mgから50mgまで、または10mgから50mgまで、または25mgから75mgまで、または50mgから100mgまで、または75mgから125mgまで、または100mgから150mgまで、または125mgから175mgまで、または150mgから200mgまで、または175mgから225mgのGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩を含むことができる。これらのいずれかの態様において、第1剤形は10mgから1000mgまで、または100mgから1000mgまで、または200mgから800mgまで、または400mgから800mgまでのメトホルミンを含むことができる。さらなる態様において、この剤形はメトホルミン塩酸塩を含むことができる。さらなる態様において、この剤形は250mg、500mg、850mg、または1000mgのメトホルミン塩酸塩を含むことができる。
投与量
本発明の態様において、ある量のGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩を、対象(たとえば、ヒト)に、メトホルミンと組み合わせて投与する。GLP1Rアゴニストの投与量は多様な要因に応じて変更でき、それには対象の体重、対象の疾患の性質および/または程度などが含まれるが、これらに限定されない。ある態様において、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩を、対象(たとえば、ヒト)に、メトホルミンと組み合わせて、1mg/日から1000mg/日まで、または25mg/日から800mg/日まで、または50mg/日から750mg/日まで、または75mg/日から600mg/日まで、または100mg/日から400mg/日まで、または1mgから200mg/日まで、または1mgから150mg/日まで、または1mgから100mg/日まで、または1mgから50mg/日まで、または10mgから50mg/日まで、または25mgから75mg/日まで、または50mgから100mg/日まで、または75mgから125mg/日まで、または100mgから150mg/日まで、または125mgから175mg/日まで、または150mgから200mg/日まで、または175mgから225mg/日までの範囲のGLP1Rアゴニスト量で投与する。あるさらなる態様において、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩を、対象(たとえば、ヒト)に、メトホルミンと組み合わせて、約100mg/日、または約200mg/日、または約300mg/日、または約250mg/日、または約400mg/日、または約500mg/日、または約600mg/日、または約700mg/日、または約800mg/日、または約850mg/日、または約1000mg/日のメトホルミン量、または100mg〜3000mg/日の量で投与する。さらにあるさらなる態様において、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩を、対象(たとえば、ヒト)に、メトホルミンと組み合わせて投与する。これらのそれぞれの態様において、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩を経口投与することができる。
本明細書中で用いる用語“療法有効量”は、研究者、獣医、医師、患者または他の臨床医が求める組織、系、または対象において、処置される疾患の症状の軽減または緩和を含めた生物学的または医学的応答を誘発する有効成分(たとえば、メトホルミン、またはGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2もしくはその医薬的に許容できる塩)量を表わす。
単剤療法として、メトホルミンはヒト対象に1000mg/日〜2500mg/日の量で投与することができる。参照 Remington’s, 21st edition, pp. 1454-55 (2006)。これより少量では、メトホルミンは単剤療法として投与した場合に療法効果を示さない可能性がある。同書 1455。
本発明の態様において、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩を、対象(たとえば、ヒト)に、ある量のメトホルミンと組み合わせて投与する。ある態様において、対象(たとえば、ヒト)に投与するメトホルミンの量は、250mg/日から2500mg/日まで、または350mg/日から2000mg/日まで、または400mg/日から1500mg/日まで、または1000mg/日から2500mg/日までの範囲である。あるさらなる態様において、対象(たとえば、ヒト)に投与するメトホルミンの量は、約1000mg/日、または約1250mg/日、または約1500mg/日、または約1750mg/日、または約2000mg/日、または約2250mg/日、または約2500mg/日である。
本発明のある態様において、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩を、対象(たとえば、ヒト)に、最適以下の量のメトホルミンと組み合わせて投与する。本明細書中でメトホルミンに関して用いる“最適以下の量”は、代表的対象(たとえば、ヒト対象、または2型糖尿病に罹患しているヒト対象、または糖血制御を必要とするヒト対象)における単剤療法としての療法有効量より少ない量である。あるそのような態様において、最適以下のメトホルミンの量は、0.01mg/日から1000mg/日まで、または10mg/日から850mg/日まで、または37mg/日から750mg/日まで、または50mg/日から700mg/日まで、または75mg/日から600mg/日まで、または100mg/日から500mg/日までの範囲の量である。本発明のある態様において、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩を、対象(たとえば、ヒト)に、メトホルミンと組み合わせて投与し、その際、GLP1Rアゴニストの量は最適以下である。本明細書中でGLP1Rアゴニストに関して用いる“最適以下の量”は、代表的対象(たとえば、ヒト対象、または2型糖尿病に罹患しているヒト対象、または糖血制御を必要とするヒト対象)における単剤療法としての療法有効量より少ない量である。あるそのような態様において、最適以下のGLP1Rアゴニストの量は、250mg/日未満、200mg/日未満、150mg/日未満、100mg/日未満、50mg/日未満、25mg/日未満、10mg/日未満のGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩の量である。他の態様において、最適以下のGLP1Rアゴニストの量は、1mg/日〜250mg/日、または5mg/日〜200mg/日、または10mg/日〜150mg/日、または15mg/日〜100mg/日、または20mg/日〜50mg/日、または1mg/日〜200mg/日、または1mg/日〜150mg/日、または1mg/日〜100mg/日、または1mg/日〜50mg/日、または10mg/日〜50mg/日、または25mg/日〜75mg/日、または50mg/日〜100mg/日、または75mg/日〜125mg/日、または100mg/日〜150mg/日、または125mg/日〜175mg/日、または150mg/日〜200mg/日、または175mg/日〜225mg/日のGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩の量である。
メトホルミンおよびGLP1Rアゴニストを含有する医薬組成物
本発明のさらなる態様において、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩は、メトホルミンを含む医薬組成物中に含有させることができる。ある態様において、医薬組成物は固体である。他の態様において、医薬組成物は液体である。他の態様において、医薬組成物は懸濁液である。
ある態様において、GLP1Rアゴニストとメトホルミンを場合により医薬的に許容できるキャリヤーの存在下で、GLP1Rアゴニストおよびメトホルミンが組成物全体に均一に分布するように混和する。他の態様において、医薬組成物はGLP1Rアゴニストとメトホルミンの両方、および場合により医薬的に許容できるキャリヤーを含み、その際、GLP1Rアゴニストおよびメトホルミンは組成物全体に均一に分布してはいない。限定ではない例として、組成物は2層顆粒を含む固体組成物であってもよく、その際、顆粒の一方の層はGLP1Rアゴニストに富み、顆粒の他方の層はメトホルミンに富む。
そのような顆粒は当技術分野で知られているいずれか適切な造粒法により製造でき、それには種々の乾式造粒法および湿式造粒法が含まれるが、これらに限定されない。さらに、顆粒の粒度および粒度分布は、放出プロフィール、溶解性などを達成するための既知の手法に従って調整できる。ある態様において、本発明は、それぞれがGLP1Rアゴニストおよびメトホルミンを含む顆粒を含む医薬組成物を提供する。あるそのような態様において、その顆粒の少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%(重量)は1μm〜1mmの粒度をもつ。さらに、あるそのような態様において、それらの顆粒の少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%(重量)は1μm〜500μmの粒度をもつ。
ある態様において、メトホルミンは医薬的に許容できる塩の形であってもよい。さらなる態様において、メトホルミンは塩酸塩の形であってもよい。別の態様において、メトホルミンは1,1−ジメチルビグアニド(すなわち、遊離塩基)の形であってもよい。
ある態様において、本発明は、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩、およびメトホルミンを含み、GLP1Rアゴニストの量が最適以下の量である医薬組成物を提供する。ある態様において、GLP1Rアゴニストの最適以下の量は250mg未満、200mg未満、150mg未満、100mg未満、50mg未満、25mg未満、または10mg未満である。他の態様において、GLP1Rアゴニストの最適以下の量は、1mg〜250mg、または5mg〜200mg、または10mg〜150mg、または15mg〜100mg、または20mg〜50mg、または1mg〜200mg、または1mg〜150mg、または1mg〜100mg、または1mg〜50mg、または10mg〜50mg、または25mg〜75mg、または50mg〜100mg、または75mg〜125mg、または100mg〜150mg、または125mg〜175mg、または150mg〜200mg、または175mg〜225mgのGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩である。さらなる態様において、医薬組成物中のメトホルミンの量は、100mg〜1000mg、または100mg〜900mg、または100mg〜800mg、または100mg〜700mg、または100mg〜600mg、または100mg〜500mg、または100mg〜400mg、または50mg〜150mg、または100mg〜200mg、または150mg〜250mg、または200mg〜300mg、または250mg〜350mg、または300mg〜400mg、または350mg〜450mg、または400mg〜500mg、または450mg〜550mg、または500mg〜600mg、または550mg〜650mg、または600mg〜700mg、または650mg〜750mg、または700mg〜800mg、または750mg〜850mg、または800mg〜900mg、または850mg〜950mg、または900mg〜1000mgである。さらなる態様において、最適以下量のGLP1アゴニストとメトホルミンの重量/重量比は、1:2以上、たとえば1:2〜1:100、または1:2〜1:50、または1:2〜1:25、または1:2〜1:20、または1:2〜1:10、または1:3〜1:50、または1:3〜1:25、または1:3〜1:10、または1:4〜1:50、または1:4〜1:25、または1:4〜1:10、または1:5〜1:50、または1:5〜1:25、または1:5〜1:10、または1:3〜1:6である。したがって、たとえば本発明は、OAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩、およびメトホルミンを含み、OAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩が250mg未満の量であり、メトホルミンの量が100mg〜1000mgであり、OAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩とメトホルミンの重量/重量比が1:2〜1:100であり、かつこの節または本明細書に含まれるいずれかの態様に示されるすべての可能な下位組合わせである、医薬組成物を提供する。さらなる態様において、最適以下の量のGLP1アゴニストとメトホルミンのモル比は、約1:1、たとえば1:0.5〜1:2、または1:0.9〜1:1.1である。したがって、たとえば本発明は、OAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩、およびメトホルミンを含み、OAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩が250mg未満の量であり、メトホルミンの量が100mg〜1000mgであり、OAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩とメトホルミンのモル比が1:0.9〜1:1.1である、医薬組成物を提供する。さらなる態様において、メトホルミンはメトホルミン塩酸塩である。さらなる態様において、メトホルミンは1,1−ジメチルビグアニドである。
他の態様において、本発明は、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩、およびメトホルミンを含み、メトホルミンの量が最適以下の量である、医薬組成物を提供する。
他の態様において、本発明は、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩、およびメトホルミンを含み、GLP1アゴニストおよびメトホルミンメトホルミンの量が最適以下の量である、医薬組成物を提供する。
メトホルミンおよび/またはGLP1Rアゴニストが医薬組成物中に含有されるいずれかの態様において、そのような医薬組成物は経口用として適切な形態、たとえば錠剤、トローチ剤、ロゼンジ、水性もしくは油性の懸濁液剤、分散性の散剤もしくは顆粒剤、乳剤、ハードもしくはソフトカプセル剤、またはシロップ剤もしくはエリキシル剤であってもよい。経口使用を意図した組成物は既知のいずれかの方法に従って調製でき、そのような組成物は、医薬として洗練された美味な製剤を提供するために甘味剤、矯味矯臭剤、着色剤、および保存剤からなる群から選択される1種類以上の物質を含有することができる。錠剤は、錠剤の製造に適した無毒性の医薬的に許容できる賦形剤との混合物として有効成分を含有することができる。これらの賦形剤は、たとえば不活性希釈剤、たとえば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;造粒剤および崩壊剤、たとえばトウモロコシデンプンまたはアルギン酸;結合剤、たとえばデンプン、ゼラチンまたはアラビアゴム;ならびに滑沢剤、たとえばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクであってもよい。錠剤はコートされていなくてもよく、あるいはそれらは胃腸管における崩壊および吸収を遅延させて長期間にわたる持続作用を得るために既知の方法でコートされていてもよい。たとえば、遅延剤、たとえばモノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルを使用できる。それらは制御放出のための浸透圧療法錠を形成する手法によりコートされていてもよい。
処置方法
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することにより2型糖尿病を処置する方法を提供する。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することにより対象の血糖値を低下させる方法を提供する。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することによりメトホルミンの療法効果を高める(グルコース低減効果の増強に関して)方法を提供する。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にメトホルミンをGLP1Rアゴニストと組み合わせて投与することによりGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩の療法効果を高める(グルコース低減効果の増強に関して)方法を提供する。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にメトホルミンをGLP1Rアゴニストと組み合わせて投与することによりGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩の経口による生物学的利用能または経口曝露を高める方法を提供する。
他の観点において、本発明は、対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することを含む、対象に投与する有効医薬成分の量を低減し、なおかつ同様または改善された療法効果を達成する方法を提供する。有効医薬成分の量の低減は、単剤療法としての一方または両方の有効医薬成分に関するものであってよい。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することを含む、ある状態の処置方法を提供し、その際、状態は下記のものから選択される:メタボリックシンドローム、耐糖能障害、高血糖症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、X症候群、インスリン耐性、糖耐能異常(impaired glucose tolerance)(IGT)、肥満症、糖尿病性異脂肪血症、高脂血症、動脈硬化症、アテローム性硬化症、他の心血管疾患、高血圧症、GLP1Rのアゴニズムが有益である代謝障害、または糖尿病に由来もしくは関連する合併症:これには神経障害、網膜障害、腎障害、および創傷治癒障害が含まれるが、これらに限定されない。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することにより1型糖尿病を処置する方法を提供する。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することにより肥満症を処置する方法を提供する。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することにより胃内容物排出速度を低下させる方法を提供する。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することによりHbA1レベルを低下させる方法を提供する。ある態様において、この方法は、その必要がある対象においてHbA1Cの量を少なくとも0.1のパーセンテージポイント、または0.2のパーセンテージポイント、または0.3のパーセンテージポイント、または0.4のパーセンテージポイント、または0.5のパーセンテージポイント、または0.6のパーセンテージポイント、または0.7のパーセンテージポイント、または0.8のパーセンテージポイント、または0.9のパーセンテージポイント、または1パーセンテージポイント低下させることができる。さらに他の態様において、この方法は、その必要がある対象においてHbA1Cのレベルを7%未満に低下させることができる。他の態様において、HbA1Cのレベルを5〜6.5%に低下させることができる。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することによりグルコース依存性インスリン分泌を高める方法を提供する。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することによりグルカゴン分泌を抑制する方法を提供する。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することにより摂食障害を処置する方法を提供する。
他の観点において、本発明は、前記セクションに記載したいずれかの態様に従って対象にGLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2、またはその医薬的に許容できる塩をメトホルミンと組み合わせて投与することによりヒトGLP1受容体を調節する方法を提供する。
メトホルミン塩
他の観点において、本発明は、GLP1Rアゴニスト、たとえばOAD1、OAD2とメトホルミンとの塩を提供し、その際、GLP1Rアゴニストアクチベーターは少なくとも1つの酸性基、たとえば−COH基をもつ。一般に、メトホルミンとGLP1Rアゴニストの化学量論的比率は1:1である。本発明は、いずれか特定量の塩が存在することを要求しない;GLP1Rアゴニストとメトホルミン対イオンとの単一対合で十分である。しかし、より多量の塩が存在してもよい。たとえば、ある態様において、少なくとも5%、または少なくとも10%、または少なくとも20%、または少なくとも40%、または少なくとも60%、または少なくとも80%、または少なくとも90%、または少なくとも95%のGLP1アゴニスト(たとえば、OAD1またはOAD2)が組成物中にメトホルミンとの塩として存在する(組成物中に存在するそのGLP1Rアゴニストの総モル数を基準とする)。あるさらなる態様において、少なくとも5%、または少なくとも10%、または少なくとも20%、または少なくとも40%、または少なくとも60%、または少なくとも80%、または少なくとも90%、または少なくとも95%のメトホルミンが組成物中GLP1Rアゴニスト(たとえば、OAD1またはOAD2)との塩として存在する(組成物中に存在するメトホルミンの総モル数を基準とする)。GLP1Rアゴニストとメトホルミンとの塩がいずれか特定の結晶構造または結晶化度をもつ必要はない。
ある態様において、本発明は(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸と1,1−ジメチルビグアニドとの塩を提供する。したがって、ある態様は1,1−ジメチルビグアニドのカチオンおよびGLP1Rアゴニストのアニオンを含む塩であり、その際、GLP1Rアゴニストは(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸である。
ある態様において、本発明は(S)−2−{[(3S,8S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−7−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−g]イソキノリン−8−カルボニル]−アミノ}−3−[4−(2,3−ジメチル−ピリジン−4−イル)−フェニル]−プロピオン酸と1,1−ジメチルビグアニドとの塩を提供する。したがって、ある態様は1,1−ジメチルビグアニドのカチオンおよびGLP1Rアゴニストのアニオンを含む塩であり、その際、GLP1Rアゴニストは(S)−2−{[(3S,8S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−7−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−g]イソキノリン−8−カルボニル]−アミノ}−3−[4−(2,3−ジメチル−ピリジン−4−イル)−フェニル]−プロピオン酸である。
ある態様において、本発明は、GLP1RアゴニストまたはOAD1もしくはOAD2のメトホルミン塩を含み、さらに医薬的に許容できるキャリヤー、希釈剤もしくは賦形剤またはその混合物を含む、医薬組成物を提供する。あるそのような態様において、医薬組成物は追加量のメトホルミンおよび/またはGLP1Rアゴニストを含むこともできる。
前記のいずれかの処置方法において、メトホルミンおよびGLP1Rアゴニストの投与は全体または一部をGLP1Rアゴニストのメトホルミン塩の投与により実施できる。
実施例1:メトホルミン遊離塩基の製造
メトホルミン遊離塩基を、Bohuon, US Patent 4,080,472の改変により製造する。200mLのDowex 1−X8(Cl形)のカラムを水中のスラリーとして充填し、1カラム体積の水、1カラム体積の1N NaOHで溶離し、次いで溶出液がpH約7になるまで水で溶離する。メトホルミンHCl塩(33g)を100mLの4:1 メタノール:水に穏やかに加熱して溶解し、カラムに添加し、4カラム体積の水で溶離する。メトホルミンを含有する溶出画分を合わせて真空中で濃縮すると油になる。この油を100mLの1:1 トルエン:メタノールに溶解し、濾過する。濾液を真空中で濃縮すると26gのメトホルミン遊離塩基が油として得られ、それは高真空で保存した後に凝固する。
実施例2:OAD1塩酸塩(“化合物1”)の配合
化合物1(179mg)をポリソルベート80(Tween 80,Fisher L#100938)の10%水溶液4mLに懸濁した。この懸濁液を5分間、音波処理し、次いで均一な懸濁液が得られるまで低速で1分間ホモジナイズした。ヒドロキシメチルセルロースE3(HPMC E3,Dow Chemical L#YF290124L1)(160mg)を懸濁液にボルテックス混合しながら添加した。脱イオン水で体積を80mLに調整し、混合物を5分間、磁気撹拌した。
この混合物は、水中0.2%のHPMC E3、0.5%のTween 80中おける、2mg/mLの化合物1を構成する。
実施例2A:水中0.2%のHPMC E3、0.5%のTween 80中における2mg/mLの化合物1の上記混合物10mLが実施例2Aを構成する。
実施例2B:水中0.2%のHPMC E3、0.5%のTween 80中における2mg/mLの化合物1の上記混合物10mLを、80mgのメトホルミン塩酸塩で処理し、マグネチックスターラーを用いて5分間混合して、実施例2Bを構成した。
実施例2C:水中0.2%のHPMC E3、0.5%のTween 80中における2mg/mLの化合物1の上記混合物10mLを、79mgのメトホルミン遊離塩基(実施例1から)で処理し、マグネチックスターラーを用いて5分間混合して、実施例2Cを構成した。
実施例3:マウスにおける経口曝露
実施例2Aおよび2Bおよび2Cの組成物を、雌C57BL/6マウス(n=3,体重20〜25g)を用いてインビボ生物学的利用能について分析した。用量(それぞれ5mL/kgの2A、2Bおよび2C;これは10mg/kgの化合物1に等しい)を給餌状態の動物に経口投与した。注射器に取り付けた22ゲージの胃管投与針で、組成物を経口胃管投与により投与した。投与の後、薬物動態評価のための血液試料を各動物から尾切込み(tail nick)により、投与後0.5、1、1.5、2および4時間目に二重に採集した。各時点の後、すべての血液試料を100μLのアセトニトリルを入れたチューブ内に採集し、処理し、冷蔵庫(2〜8℃)内で冷却した。
アセトニトリルによるタンパク質沈殿工程に続いて、マウス血漿中の化合物1の濃度をLC−MS/MSアッセイにより測定した。薬物動態分析を、WINNONLINソフトウェアプログラム(Pharsight,Inc.,カリフォルニア州マウンテンビュー
)を用いて実施した。血漿濃度−時間曲線下面積(AUC0−t)を第1時点(0分目)から最終時点(4時間目)まで計算する。Cmaxは当てはめた曲線の最大値から計算され、TmaxはCmaxが起きる時点である。実施例2A、2Bおよび2Cの配合物の分析結果を表1に示す。
少数サンプルに適した精密検定(exact test)を、計算したパラメーターCmaxおよびAUC0−4について実施した。サンプル1は実施例2Aの配合物からのデータであり、サンプル2は2Bおよび2Cの配合物からプールしたデータである。マン−ホイットニー−ウィルコクソン検定(Mann-Whitney-Wilcoxon test)は2つの分布の位置の差(平均)の検出に注目した2つの分布の同等性の検定である。この精密検定は各グループ3つの小さなサンプルサイズに有効である。この検定はランク検定であり、順序対(order pair)(サンプル1から1つの値、およびサンプル2から1つの値)の数に基づく。差無しという仮定のもとでは、順序対の半数が第2サンプルからの数値より小さな第1サンプルからの数値をもつと予想される。パラメーターCmaxおよびAUC0−4について、サンプル1における最大値はサンプル2における最小値より小さいという所見が得られた。この場合、サンプルサイズ3および6(実施例2Bおよび2Cの配合物からのデータをプールする)について、精密検定p−値は名目上の統計学的有意性p<0.05(精密 両側 p=0.02)をもっていた。

Claims (19)

  1. 2型糖尿病を処置する、対象の血糖値を低下させる、メトホルミンの療法効果を高める、グルカゴン様ペプチド1受容体(“GLP1R”)アゴニストの療法効果を高める、メタボリックシンドローム、耐糖能障害、高血糖症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、X症候群、インスリン耐性、糖耐能異常(IGT)、肥満症、糖尿病性異脂肪血症、高脂血症、動脈硬化症、アテローム性硬化症、他の心血管疾患、高血圧症、GLP1Rのアゴニズムが有益である代謝障害、または糖尿病に由来もしくは関連する合併症からなる群から選択される状態を処置する、1型糖尿病を処置する、肥満症を処置する、胃内容物排出速度を低下させる、HbA1cレベルを低下させる、グルコース依存性インスリン分泌を高める、グルカゴン分泌を抑制する、摂食障害を処置する、またはヒトGLP1Rを調節する方法において使用するための、GLP1Rアゴニストを含む組成物であって、
    前記方法は、対象にGLP1Rアゴニストをメトホルミンと組み合わせて投与することを含み、前記組成物は経口投与に適しており、GLP1Rアゴニストが(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸またはその医薬的に許容できる塩であるか、または(S)−2−{[(3S,8S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−7−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−g]イソキノリン−8−カルボニル]−アミノ}−3−[4−(2,3−ジメチル−ピリジン−4−イル)−フェニル]−プロピオン酸またはその医薬的に許容できる塩である、前記組成物。
  2. メトホルミンがメトホルミン塩酸塩である、請求項1に記載の組成物。
  3. メトホルミンが1,1−ジメチルビグアニドである、請求項1に記載の組成物。
  4. GLP1Rアゴニストが、対象に経口投与した後に少なくとも1%の絶対生物学的利用能を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. GLP1Rアゴニストを最適以下の量で投与する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. メトホルミンを最適以下の量で投与する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. GLP1Rアゴニストとメトホルミンの両方を最適以下の量で投与する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 対象がヒトである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. GLP1Rアゴニストの量が1mg/日〜1000mg/日であり、メトホルミンの量が250mg/日〜2500mg/日である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. グルカゴン様ペプチド1受容体(“GLP1R”)アゴニストおよび少なくとも1種類の医薬的に許容できるキャリヤーを含み、その際、GLP1Rアゴニストが(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸またはその医薬的に許容できる塩であるか、または(S)−2−{[(3S,8S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−7−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−g]イソキノリン−8−カルボニル]−アミノ}−3−[4−(2,3−ジメチル−ピリジン−4−イル)−フェニル]−プロピオン酸またはその医薬的に許容できる塩である、メトホルミンと組み合わせて使用するための医薬組成物であって、
    2型糖尿病、1型糖尿病、メタボリックシンドローム、耐糖能障害、高血糖症、異脂肪血症、高トリグリセリド血症、X症候群、インスリン耐性、糖耐能異常(IGT)、肥満症、糖尿病性異脂肪血症、高脂血症、動脈硬化症、アテローム性硬化症、他の心血管疾患、高血圧症、GLP1Rのアゴニズムが有益である代謝障害、または神経障害、網膜障害、腎障害、および創傷治癒障害を含む糖尿病に由来もしくは関連する合併症からなる群から選択される状態を処置する方法において使用するための、前記医薬組成物
  11. GLP1Rアゴニストが(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸またはその医薬的に許容できる塩である、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. GLP1Rアゴニストが(S)−2−{[(3S,8S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−7−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−g]イソキノリン−8−カルボニル]−アミノ}−3−[4−(2,3−ジメチル−ピリジン−4−イル)−フェニル]−プロピオン酸またはその医薬的に許容できる塩である、請求項10に記載の医薬組成物。
  13. メトホルミンがメトホルミン塩酸塩または1,1−ジメチルビグアニドである、請求項10〜12のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  14. GLP1Rアゴニストが1%以上の絶対生物学的利用能を有する、請求項10〜13のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  15. GLP1Rアゴニストが(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸またはその医薬的に許容できる塩であり;
    GLP1Rアゴニストの量が250mg未満であり;
    メトホルミンの量が100mg〜1000mgであり;
    GLP1Rアゴニストメトホルミンに対する重量/重量比が1:2〜1:100である;
    請求項10に記載の医薬組成物。
  16. GLP1Rアゴニストが(S)−3−(4’−シアノ−ビフェニル−4−イル)−2−{[(3R,7S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−1−メチル−2−オキソ−6−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−4−オキサ−1,6−ジアザ−アントラセン−7−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸塩酸塩である、請求項15に記載の医薬組成物。
  17. メトホルミンがメトホルミン塩酸塩または1,1−ジメチルビグアニドである、請求項15に記載の医薬組成物。
  18. GLP1Rアゴニストメトホルミンに対する重量/重量比が1:2〜1:20である、請求項15に記載の医薬組成物。
  19. GLP1Rアゴニストが(S)−2−{[(3S,8S)−3−[4−(3,4−ジクロロ−ベンジルオキシ)−フェニル]−7−((S)−1−フェニル−プロピル)−2,3,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−g]イソキノリン−8−カルボニル]−アミノ}−3−[4−(2,3−ジメチル−ピリジン−4−イル)−フェニル]−プロピオン酸またはその医薬的に許容できる塩であり;
    GLP1Rアゴニストの量が250mg未満であり;
    メトホルミンの量が100mg〜1000mgであり;
    GLP1Rアゴニストメトホルミンに対する重量/重量比が1:2〜1:100である;
    請求項10に記載の医薬組成物。
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