JP6444967B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチスロ機等の遊技機に関する。
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「メダル等」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータとを有し、スタートレバーが操作されたことを検出すると、スタートスイッチにより出力された信号に基づいてステッピングモータを駆動制御し、各リールの回転を行うとともに、乱数値に基づいて抽籤を行い(以下、当該抽籤の結果を「内部当籤役」という。)、ストップボタンが操作されたことを検出すると、内部当籤役とストップスイッチにより出力信号とに基づいてステッピングモータを駆動制御し、回転中の各リールの停止を行う、制御部を備えた、いわゆるパチスロ機と称される遊技機が知られている。
また、近年、特許文献1に示すように、ボーナス役の当籤時に、当籤したボーナス役と異なるボーナス役に当籤した旨の矛盾報知を実行可能とした遊技機が知られている。
具体的には、第2ボーナス役の当籤が持ち越されている遊技で、所定役及び特定役に重複当籤すると、所定役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるためのストップスイッチの特定の操作順番の報知(いわゆる「押し順報知」)が行われるとともに、第1ボーナス役に当選した旨の矛盾報知が行われる。
ここで、特許文献1に示す遊技機では、所定役及び特定役に重複当籤した遊技では、ストップスイッチが特定の操作順番で操作されると、必ず所定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するように構成されているため、矛盾報知を行っても、遊技の公正を害することがないようにすることができるというものである。
特開2012−86009号公報
しかしながら、報知に対する興趣は、遊技者にそれぞれで異なるため、たとえ遊技の公正を害さないとしても、特許文献1に示すような当籤役の矛盾報知に煩わしさを感じる遊技者も少なくない。また、そもそもそのような矛盾報知に対して興味を持たない遊技者も存在すると考えられる。したがって、これらの遊技者にとっては、そのような矛盾報知が何らの訴求効果も生じさせず、遊技の興趣の向上につながらない可能性があるという問題点があった。
本発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、矛盾報知を行う場合に、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、また、矛盾報知に対して興味を持たない遊技者にとっても訴求効果の高い矛盾報知を行いうる遊技機を提供することにある。
本発明に係る遊技機は、複数の図柄を複数列に変動表示する複数のリール(例えば、リール3L、3C、3R)と、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU31による内部抽籤処理)と、前記複数のリールを回転させることで図柄の変動を開始させる図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU31によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記複数のリールの回転を停止させることで図柄の変動を停止させる図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU31によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により図柄の変動が停止されると、停止した図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU31によるメダル払出処理及びフリーズ実行処理)と、遊技者に対して複数種類の情報を報知する報知手段(例えば、リール3L、3C、3R及びバックランプ5L、5C、5R)と、前記報知手段により行われる報知を制御する報知制御手段(例えば、メインCPU31及びサブCPU81)と、所定の条件が成立すると、所定期間遊技の進行が停止されるフリーズを実行するフリーズ実行手段と、を備えた遊技機であって、前記報知手段は、遊技者の停止操作の手順に関する情報である第1の情報を報知する第1情報報知手段(例えば、リール3L、3C、3R)と、前記第1の情報とは異なる第2の情報を報知する第2情報報知手段(例えば、バックランプ5L、5C、5R)と、を含み、前記報知制御手段は、前記第1情報報知手段により行われる報知を制御する第1報知制御手段(例えば、メインCPU31)と、前記第2情報報知手段により行われる報知を制御する第2報知制御手段(例えば、サブCPU81)と、を含み、前記第1情報報知手段は、前記複数のリールであり、前記第1報知制御手段は、前記フリーズ実行手段により前記フリーズが実行されている場合に、前記複数のリールの回転開始の順序によって前記第1の情報が報知されるように制御を行い(例えば、メインCPU31による特殊ランダム遅延処理)、前記第2情報報知手段は、複数のバックランプであり、前記第2報知制御手段は、前記複数のリールの前記回転開始の順序とは異なる順序により前記複数のバックランプを特定の発光態様で発光させることで、前記第2の情報が報知されるように制御を行う(例えば、サブCPU81による矛盾ナビ演出処理)ことを特徴とする。
本発明に係る遊技機によれば、複数のリールの回転開始の順序により、第1の情報が報知されるとともに、複数の発光手段が特定の発光態様で発光する順序により、第2の情報が報知される。そして、それらの順序を異ならせることで矛盾報知を行うように構成したことで、簡易な構成で、遊技者に対して複数の情報を確実に享受させることが可能となる。したがって、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、また、訴求効果の高い矛盾報知を行うことができる。
また、本発明に係る遊技機は、特定の条件の成立確率が異なる複数の抽籤状態を移行制御する抽籤状態移行制御手段(例えば、メインCPU31による演出当籤契機成立時処理)をさらに備え、前記第2報知制御手段は、前記第1情報報知手段により前記第1の情報が報知される場合の前記複数のリールの前記回転開始の順序と、前記抽籤状態移行制御手段により移行された抽籤状態とに基づいて、前記複数の発光手段を前記特定の発光態様で発光させる順序を決定し(例えば、サブCPU81による矛盾ナビ演出処理)、前記報知手段は、第1情報報知手段により報知される第1の情報と、前記第2情報報知手段により報知される第2の情報との矛盾の度合いにより、前記抽籤状態移行制御手段により移行された抽籤状態を報知する(例えば、メインCPU31及びサブCPU81によるナビ矛盾演出の実行)ことを特徴とする。
本発明に係る遊技機によれば、複数のリールの回転開始の順序と複数の発光手段が特定の発光態様で発光する順序との矛盾の度合いにより、遊技者にとって有利な有利状態への移行と密接に関連する抽籤状態の報知を、矛盾報知により行われるように構成したことで、遊技の進行に影響を与えない状況下において、矛盾報知に重要な意味を持たせることが可能となる。したがって、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、また、訴求効果の高い矛盾報知を行うことができる。
本発明によれば、矛盾報知を行う場合に、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、また、矛盾報知に対して興味を持たない遊技者にとっても訴求効果の高い矛盾報知を行うことができる遊技機を提供することが可能となる。
本発明の実施の形態に係るパチスロ機の機能フローを示す図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の外部構造を示す全体斜視図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の保護パネル及び前面パネルを外した状態の正面図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機の主制御基板を主とする電気的な構成を示すブロック図である。 図4に示した副制御基板を主とする電気的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機における遊技状態の変移図である。 メインROMに記憶された図柄配置テーブルを示す図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機における図柄コード表を示す図である。 メインROMに記憶されたボーナス役に係る図柄組合せテーブルを示す図である。 メインROMに記憶されたリプレイ役に係る図柄組合せテーブルを示す図である。 メインROMに記憶された小役に係る図柄組合せテーブルを示す図である。 メインROMに記憶された一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。 メインROMに記憶されたRB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。 メインROMに記憶された小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す図である。 メインROMに記憶されたボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機における内部当籤役と停止操作順序とに対する入賞役の関係を示す図である。 メインRAMに割り当てられる内部当籤役格納領域を示す図である。 メインRAMに割り当てられる表示役格納領域を示す図である。 メインRAMに割り当てられる図柄コード格納領域を示す図である。 メインRAMに割り当てられる持越役格納領域を示す図である。 メインRAMに割り当てられる遊技状態フラグ格納領域を示す図である。 メインRAMに割り当てられる作動ストップボタン格納領域を示す図である。 メインRAMに割り当てられる押下順序格納領域を示す図である。 メインRAMに割り当てられる演出遊技状態格納領域を示す図である。 メインRAMに割り当てられる演出抽籤状態格納領域を示す図である。 メインRAMに割り当てられる演出当籤契機格納領域を示す図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機における演出遊技状態の変移図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機における演出抽籤状態の説明を示す図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機における擬似停止演出において用いられる各種のデータを示す図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機における擬似停止演出における擬似停止位置を示す図である。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機のメイン制御処理を示すフローチャートである。 図31に示したメイン制御処理において実行される電源投入時処理を示すフローチャートである。 図31に示したメイン制御処理において実行されるメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。 図31に示したメイン制御処理において実行される内部抽籤処理を示すフローチャートである。 図31に示したメイン制御処理において実行されるフリーズ抽籤処理を示すフローチャートである。 図31に示したメイン制御処理において実行されるフリーズ実行処理を示すフローチャートである。 図36に示したフリーズ実行処理において実行される擬似停止演出処理を示すフローチャートである。 図31に示したメイン制御処理において実行されるAT管理処理を示すフローチャートである。 図31に示したメイン制御処理において実行されるロック実行処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機を構成するメインCPUの制御による割込処理を示すフローチャートである。 図40に示した割込処理において実行される入力ポートチェック処理を示すフローチャートである。 図40に示した割込処理において実行される通信データ送信処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係るパチスロ機を構成するサブCPUの電源投入処理を示すフローチャートである。 図43に示した電源投入処理において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。 図43に示した電源投入処理において起動されるサウンド制御タスクを示すフローチャートである。 図43に示した電源投入処理で起動されたマザータスクにおいて起動される主基板通信タスクを示すフローチャートである。 図46に示した主基板通信タスクにおいて実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。 図47に示したコマンド解析処理において実行される演出内容決定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の変形例に係るパチスロ機におけるナビ矛盾演出の例を示す図である。
以下に、本発明に係る遊技機の一例であるパチスロ機について図面に基づいて説明する。
[パチスロ機の機能フロー]
図1に示したように、パチスロ機1は、遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)を抽出する。
内部当籤役決定手段(後述のメインCPU31)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。すなわち、内部当籤役決定手段は、スタートスイッチ6S(図4参照)によるスタートレバー6に対する単位遊技の開始操作の検出(所定の開始条件の成立)に基づき、複数の役の中から所定の当籤確率で内部当籤役を決定する。
内部当籤役の決定により、後述の入賞ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払出、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、パチスロ機1は、遊技の進行が停止される制御を行いうる。便宜上、遊技開始時に実行される遊技の進行が停止される制御を「フリーズ」と呼び、遊技終了時に実行される遊技の進行が停止される制御を「ロック」と呼ぶ。すなわち、「フリーズ」とは、スタートレバー6が操作された後、予め定められた期間においては、ストップボタン7L、7C、7Rへの操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御であり、「ロック」とは、ストップボタン7L、7C、7Rが操作された後、予め定められた期間においては、後述するBET操作、若しくはスタートレバー6への操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御である。もちろん、「フリーズ」又は「ロック」の契機は、上記に限られるものではなく、例えば、スタートレバー6が操作され、ストップボタン7L、7C、7Rのいずれかが操作された後、予め定められた期間においては、その後の操作が有効とならない制御を行うこととしてもよい。
なお、内部当籤役決定手段(後述のメインCPU31)は、抽出した乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役に替えて、あるいは内部当籤役とともに、「フリーズ」又は「ロック」を行うか否かを決定することとしてもよい。また、その際、複数の乱数値を抽出しておき、そのうちの1つの乱数値に基づいて内部当籤役を決定し、他の1つの乱数値に基づいて「フリーズ」又は「ロック」を行うか否かを決定することとしてもよい。
続いて、複数のリール3L、3C、3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L、7C、7Rが押されると、リール停止制御手段(後述のモータ駆動回路39、後述のステッピングモータ49L、49C、49R)は、内部当籤役とストップボタン7L、7C、7Rが押されたタイミングとに基づいて、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ機1では、基本的に、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L、3C、3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分(最大滑り駒数)に定める。なお、最大滑り駒数は図柄4個分に限られるものではなく、適宜設定することができる。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが有効化された入賞ライン(以下、「有効ライン」という)に沿って極力表示されるように最大滑り駒数の範囲でリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、有効ラインに沿って表示されることがないように最大滑り駒数の範囲でリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
また、リール停止制御手段は、決定されている内部当籤役が、予め定められた停止操作順序に応じて表示される図柄の組合せを変動させるものであるときには、その予め定められた停止操作順序も参照して、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御を行う。
こうして、複数のリール3L、3C、3Rの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU31)は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。
すなわち、入賞判定手段は、リール停止制御手段により図柄の変動が停止された場合に、有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する。
入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払出等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ機1における1回の遊技(単位遊技)として行われる。
なお、本実施の形態では、全てのリール3L、3C、3Rが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(ストップボタン7L、7C、7Rの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
また、パチスロ機1では、上述した一連の流れの中で、演出実行手段(ドット表示器100や前面パネル110)により行う光の出力、スピーカ9L、9Rにより行う音の出力、あるいはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、上述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、その他の抽籤処理、例えば演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。
演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(後述のサブCPU81)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リール3L、3C、3Rの回転が開始されるとき、各リール3L、3C、3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出を実行する。
このように、パチスロ機1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知るあるいは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
特に、パチスロ機1では、複数のLEDからなるドット表示器100と、このドット表示器100の前面に配置された前面パネル110と、を用いて様々な演出を行う。ここで、前面パネル110は、遊技者側に任意のデザインが施され、ドット表示器100のLEDからの光を前面パネル110の一部又は全部において透過可能に構成されている。
パチスロ機1では、所定のプログラムに沿って演出制御手段(後述のサブCPU81)がドット表示器100(LED)の点灯制御(点灯、点滅、消灯)を行い、前面パネル110に施されたデザインを照明することで、様々な演出を行う。
パチスロ機1では、ドット表示器100の前面に配置された前面パネル110を変更するとともに、ドット表示器100を制御するための制御データを変更するだけで、筐体を変更することなく全く異なる演出を行うことも可能である。
なお、パチスロ機1では、演出実行手段として、複数のLEDからなるドット表示器100と、このドット表示器100の前面に配置された前面パネル110を例として説明しているが、これに限られるものでなく、例えば、画像表示装置(液晶パネル、有機ELパネル)やタッチパネル、いわゆる役物と称される可動式の演出装置、及びこれらの組合せを採用することとしてもよい。
[パチスロ機の構造]
パチスロ機1の機能フローについての説明は以上である。次に、図2、図3を参照して、本実施の形態におけるパチスロ機1の構造について説明する。
図2は、本実施の形態におけるパチスロ機1の外部構造を示す斜視図である。図3は、本実施の形態におけるパチスロ機1の保護パネル5及び前面パネル110を外した状態の正面図である。
このパチスロ機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
パチスロ機1の全体を形成している筐体4は、箱状のキャビネット60と、このキャビネット60を開閉する前面ドア2とを備える。この前面ドア2の正面最上部には、リール上部表示器101が設けられている。また、前面ドア2の正面の略中央には、透明の保護パネル5が設けられ、この保護パネル5の左右には、リール演出表示器103及びサイド演出表示器104が設けられている。
また、保護パネル5の内部には、図3に示すように、略中央上部に複数の発光ダイオード(LED)が横長矩形形状に配列されたドット表示器100が設けられている。ドット表示器100と保護パネル5との間には、横長矩形形状の前面パネル110(図1参照)が配置される。
前面パネル110は、その一部又は全部においてドット表示器100のLEDからの光を透過可能に構成され、例えば、遊技者によるストップボタン7L、7C、7Rの停止操作順序を示唆する演出を可能とする図柄がパネル前面側に施されている。
この図柄は、所定の色彩が施され、ドット表示器100から照明されることにより、透明の保護パネル5を介して遊技者にストップボタン7L、7C、7Rの停止操作順序に関する情報を告知することができる。こうしたドット表示器100の制御は、後述するサブCPU81によって実行される。
また、本実施の形態では、ドット表示器100を用いた演出に、ドット表示器100と保護パネル5との間に配置した前面パネル110を用いることとしているが、これに限られず、粘着性のあるシートに所定のデザインを施し、当該シートを前面パネル110の前面(又は背面)に貼り付けることで、ドット表示器100を用いた演出を行うこととしてもよい。
ドット表示器100は、複数のLEDが前面パネル110の形状と略同一の横長矩形形状に等間隔で配列され構成される。ドット表示器100は、任意の箇所のLEDを点灯(点滅)させることで、前面パネル110に施されたデザインの任意の箇所を背面から照明する。
ドット表示器100の下方には、リール照明器102が設けられている。本実施の形態では、ドット表示器100、リール上部表示器101、リール照明器102、リール演出表示器103及びサイド演出表示器104に発光ダイオード(LED)を用いて発光させているが、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)等、少なくとも緑色、黄色、青色、赤色に発光可能であれば既存の発光素子を用いることができる。
リール照明器102の下方には、後述するリール3L、3C、3Rに表示された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段を構成する縦長矩形の表示窓4L、4C、4Rが設けられている。表示窓4L、4C、4Rには、中段のセンターライン8が規定されている。
以下では、センターライン8を入賞ライン8ともいう。入賞ライン8は、後述のMAXベットボタン11及び1ベットボタン12(図2参照)を操作すること、あるいはメダル投入口22にメダルを投入することにより有効化される。すなわち、本実施の形態においては、センターライン8が有効ラインとなる。
MAXベットボタン11及び1ベットボタン12の操作及びメダル投入口22にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を、以下「BET操作」という。また、本実施の形態では、メダル1枚だけのBET操作を「1枚掛け」といい、メダル2枚だけのBET操作を「2枚掛け」、メダル3枚だけのBET操作を「3枚掛け」という。
したがって、例えば「メダルの投入枚数」という場合には、MAXベットボタン11及び1ベットボタン12の操作により投入された投入枚数と実際にメダル投入口22に投入された投入枚数のいずれも含まれる。また、前回の単位遊技でリプレイ役に入賞した場合には、今回の単位遊技では、自動的に前回の単位遊技で投入されたメダルと同数のメダルが投入されることとなり、これも「メダルの投入枚数」に含まれる。
キャビネット60には、複数のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リール3L、3C、3Rは、それぞれの外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれたリール帯を有する。すなわち、リール3L、3C、3Rには、複数の図柄が表示されている。
各リール帯に描かれた図柄は表示窓4L、4C、4Rを通して、パチスロ機1の外部から視認できるようになっている。また、各リール3L、3C、3Rは、定速回転(例えば80回転/分)で回転し、図柄列を変動表示する。
また、図示は省略するが、各リール3L、3C、3Rの裏側には、各リール帯をその背面側から個別に照明するためのバックランプ5L、5C、5Rが設けられている。
表示窓4L、4C、4Rの下方には、情報表示器14が設けられている。この情報表示器14には、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)に対応して点灯するLED(図示せず)が設けられている。
また、情報表示器14には、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示するデジタル表示器(図示せず)が設けられている。
また、情報表示器14の下方には、略水平面の台座部10が形成されている。台座部10の水平面内のうち、右側にはメダル投入口22が設けられ、左側にはMAXベットボタン11及び1ベットボタン12が設けられる。MAXベットボタン11の内部には、メダルの投入が可能な時に点灯するベットボタンLED108(図5参照)が設けられている。
このMAXベットボタン11を押下操作することで、1単位遊技(一のゲーム)の用に供される枚数のメダルが投入される。例えば、MAXベットボタン11の押下操作により3枚のメダルが投入される。一方、1ベットボタン12を1回、押下操作する度に1枚のメダルが投入される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出を押しボタン操作で切り換える精算ボタン13が設けられている。この精算ボタン13の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。
精算ボタン13の右側には、遊技者の傾動操作により上記リール3L、3C、3Rを回転させ、表示窓4L、4C、4R内での図柄の変動表示を開始するための開始操作手段としてのスタートレバー6が所定の角度範囲で傾動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部の略中央には、遊技者の押下操作により3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための停止操作手段としてのストップボタン7L、7C、7Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(1単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L、3C、3Rが停止したときに終了する。
前面ドア2の下部の正面には、左右に効果音や音声等の音による演出を行うスピーカ9L、9Rが設けられ、このスピーカ9L、9Rの間にメダルが払い出されるメダル払出口15が設けられている。前面ドア2の最下部には、払い出されたメダルを貯留するメダル受け部16が設けられている。
また、前面ドア2の下部の正面のうち、ストップボタン7L、7C、7Rとメダル受け部16とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル25が取り付けられている。この腰部パネル25は、背後に設けられた腰部パネル照明器(図示せず)により照射される。
[パチスロ機が備える回路の構成]
パチスロ機1の構造についての説明は以上である。次に、図4、図5を参照して、本実施の形態におけるパチスロ機1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロ機1は、主制御基板71、副制御基板72及びこれらと電気的に接続する外部集中端子板73や周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御基板>
図4は、本実施の形態におけるパチスロ機1の主制御基板71を主とする電気的な構成を示す。
(マイクロコンピュータ)
主制御基板71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(以下、メインCPU)31、ROM(以下、メインROM)32及びRAM(以下、メインRAM)33により構成される。
メインROM32には、図25等に示すメインCPU31により実行される制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(図7〜図15等参照)、副制御基板72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(図17〜図26等参照)が設けられる。
(乱数発生器等)
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。
メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から用途に応じて少なくとも1つの値を抽出する。
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L、49C、49R及びメダル払出装置(以下、ホッパーという)40がある。
また、マイクロコンピュータ30の入出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するためのモータ駆動回路39やホッパー駆動回路41、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51、外部集中端子板73及びドア中継基板74等の各種回路や各種基板が接続されている。
モータ駆動回路39は、図柄変動手段を構成し、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動を制御する。すなわち、モータ駆動回路39は、所定の開始条件の成立に基づき、各リール3L、3C、3Rを回転させることにより各リール3L、3C、3Rに表示された図柄を変動させる。
リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L、3C、3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L、3C、3Rに応じて検出する。ここで、リールインデックスとは、リール3L、3C、3Rが一回転したことを示す情報である。
ステッピングモータ49L、49C、49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L、3C、3Rに伝達される。ステッピングモータ49L、49C、49Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール3L、3C、3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してから各リール3L、3C、3Rのステッピングモータ49L、49C、49Rに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU31は、各リール3L、3C、3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
通常、パチスロ機1は、後述するウェイト時間を考慮しないと、スタートレバー6が操作されてからリール3L、3C、3Rが通常回転し始めるまでの時間(以下、単に「リール作動時間」という)は、ほぼ0秒である。本実施の形態において、メインCPU31は、通常時より長いリール作動時間をとる「フリーズ」を実行することができるようになっている。
ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に払い出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
(外部集中端子板)
外部集中端子板73は、主制御基板71からのメダルの投入/払出枚数、遊技回数、ボーナスの作動有無情報等の信号が入力されるとともに、それらの信号を遊技回数やボーナス作動回数等を表示する外部表示器や、遊技場のホストコンピュータに出力する。外部表示器は、例えばパチスロ機1の上方に設置され、遊技回数の進行やボーナス作動と連動して表示を更新したり、ランプ等によりボーナス作動を報知したりするものである。
ここで、メダル投入信号は、メダル投入を認識可能とする信号であって、スタートレバー6の操作時に出力される。メダル払出信号は、メダル払出又は再遊技を認識可能とする信号であって、メダル払出(クレジット貯留含む)時、又は再遊技作動時に出力される。
(ドア中継基板)
ドア中継基板74は、主制御基板71と、各種のボタンやスイッチ及び情報表示器14との配線を中継する基板である。また、ドア中継基板74は、副中継基板75を介して副制御基板72と接続されている。なお、ドア中継基板74は、副中継基板75に対してのみ情報を送信可能に接続されており、副中継基板75から情報が送信されないようになっている。これにより、主制御基板71と副制御基板72との間は、主制御基板71から副制御基板72に対してのみ情報を送信可能な一方向通信とされる。
このドア中継基板74には、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7S、メダルセンサ42S、MAXベットスイッチ11S、1ベットスイッチ12S及び精算スイッチ13Sが接続されている。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。また、ストップスイッチ7Sは、停止操作検出手段を構成し、3つのストップボタン7L、7C、7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
メダルセンサ42Sは、メダル投入口22に受け入れられたメダルがセレクタ内を通過したことを検出する。また、MAXベットスイッチ11Sは、MAXベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。
また、1ベットスイッチ12Sは、1ベットボタン12が遊技者により押されたことを検出する。メインCPU31は、メダルセンサ42S、あるいはMAXベットスイッチ11S及び1ベットスイッチ12Sの検出結果に基づき、入賞ライン8を有効化する。また、精算スイッチ13Sは、精算ボタン13が遊技者により押されたことを検出する。
さらに、ドア中継基板74には、ストップボタン7L、7C、7Rのそれぞれ内部に設けられ、これらの受付け状態を表示するストップボタン内部LED107L、107C、107Rと、メダル枚数に関する情報を表示する情報表示器14とが接続されている。
なお、ドア中継基板74を設けることなく、各種のボタンやスイッチ及び情報表示器14を主制御基板71に直接接続することとしてもよく、また、主制御基板71若しくはドア中継基板74に接続される各種のボタンやスイッチ等は、本実施の形態で説明したものに限られない。
<副制御基板>
図5は、本実施の形態におけるパチスロ機1の副制御基板72を主とする電気的な構成を示す。副制御基板72は、主制御基板71と電気的に接続されており、主制御基板71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を実行する。
副制御基板72は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)81、ROM(以下、サブROM)82、RAM(以下、サブRAM)83、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)84、オーディオRAM85、A/D変換器86及びアンプ87を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御基板71から送信されたコマンドに応じて、図35等に示すサブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。
サブRAM83には、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御基板71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御基板71との通信を制御し通信内容に基づいて演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための主基板通信タスクや、ドット表示器100、リール上部表示器101、リール照明器102、リール演出表示器103、サイド演出表示器104、ベットボタンLED108及びバックランプ5L、5C、5Rによる光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ9L、9Rによる音の出力を制御するサウンド制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
また、データ記憶領域は、ドット表示器100の点灯、点滅制御するためのLEDデータを備えている。LEDデータに従い、副制御基板72がドット表示器100を制御することで、ドット表示器100のLEDのうち任意の箇所のLEDが点灯制御される。LEDデータは、前面パネル110に施されたデザインに併せて設計者により任意に設計される。
また、副制御基板72は、副中継基板75に接続されており、この副中継基板75を介して各種周辺装置と接続されている。副中継基板75に接続されている周辺装置としては、ドット表示器100、リール上部表示器101、リール照明器102、リール演出表示器103、サイド演出表示器104、ベットボタンLED108及びバックランプ5L、5C、5Rがある。また、副制御基板72には、スピーカ9L、9Rが接続されている。
これら周辺装置等は、副制御基板72によってその動作が制御される。
サブCPU81、DSP84、オーディオRAM85、A/D変換器86及びアンプ87は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ9L、9Rにより出力する。
また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってドット表示器100、リール上部表示器101、リール照明器102、リール演出表示器103、サイド演出表示器104及び各バックランプ5L、5C、5Rの点灯及び消灯を行う。
例えば、サブCPU81は、演出内容により指定されたLEDデータに従って、各バックランプ5L、5C、5Rごとに設けられたバックライト部上段LED、バックライト部中段LED、バックライト部下段LED、左サイド発光部上段LED、左サイド発光部中段LED、左サイド発光部下段LED、右サイド発光部上段LED、右サイド発光部中段LED、右サイド発光部下段LEDやドット表示器100等の点灯、点滅及び消灯の制御を行う。
すなわち、各バックランプ5L、5C、5Rは、各リール3L、3C、3Rの背面側から、バックライト部上段LED、バックライト部中段LED、バックライト部下段LEDの点灯、点滅及び消灯により、個別に発光による演出を行うことを可能としている。また、各リール3L、3C、3Rの左側面側から、左サイド発光部上段LED、左サイド発光部中段LED、左サイド発光部下段LEDの点灯、点滅及び消灯により、個別に発光による演出を行うことを可能としている。また、各リール3L、3C、3Rの右側面側から、右サイド発光部上段LED、右サイド発光部中段LED、右サイド発光部下段LEDの点灯、点滅及び消灯により、個別に発光による演出を行うことを可能としている。
なお、副中継基板75を設けることなく、上述した周辺装置等を副制御基板72に直接接続することとしてもよく、また、副制御基板72若しくは副中継基板75に接続される周辺装置等は、本実施の形態で説明したものに限られない。
また、本実施の形態において、サブCPU81は、特定の条件が成立した場合に、決定された内部当籤役に基づいて、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順を報知する状態である有利状態に移行させる有利状態移行付与手段を構成する。ここで、有利状態を以下「AT」という。
[遊技状態の変移]
メインCPU31は、パチスロ機1の遊技状態として、一般遊技状態(RT0遊技状態又はRT1遊技状態)とBB遊技状態(RB遊技状態)との2つの遊技状態をそれぞれ変移させるようになっている。
<一般遊技状態の変移>
図6に示すように、メインCPU31は、一般遊技状態として、RT0遊技状態及びRT1遊技状態のいずれかの状態をとる。RT0遊技状態において、ボーナスの作動役であるボーナス役(本実施の形態においては、BB)に内部当籤すると、遊技状態をRT1遊技状態に移行させる。
RT0遊技状態は、再遊技の作動役であるリプレイ役の当籤確率がRT1遊技状態より相対的に低いリプレイ低確率状態(低RT遊技状態)である。RT1遊技状態は、リプレイ役の当籤確率がRT0遊技状態より相対的に高いリプレイ高確率状態(高RT遊技状態)である。
ここで、RT1遊技状態からRT0遊技状態へは直接移行することはなく、RT1遊技状態においてBBに入賞し、BB遊技状態へ移行し、当該BB遊技状態が終了することにより、再びRT0遊技状態へ移行することとなる。
また、BBは、内部当籤してから入賞するまでの間、常に内部当籤している状態となる。以下、この状態を「BB持越状態」という。すなわち、本実施の形態においては、RT1遊技状態とBB持越状態とは等価の関係にある。
なお、RT1遊技状態は、ゲーム数によって管理されるRTではなく、上述したような移行条件が成立したときにのみ移行する遊技状態である。その意味において、RT1遊技状態は無限RTである。
<BB遊技状態の変移>
また、メインCPU31は、BBが入賞すると、遊技状態をBB遊技状態に移行させる。本実施の形態においては、BB遊技状態中は常にRB遊技状態中に制御され、BB終了条件が成立した場合、具体的には、BB遊技状態において規定枚数(本実施の形態においては、75枚)を超えるメダルの払出があった場合には、BB遊技状態及びRB遊技状態を終了させ、RT0遊技状態に移行させる。
なお、本実施の形態では、図12おいて後述する一般遊技状態用内部抽籤テーブルに示すように、RT1遊技状態においては、必ずいずれかの内部当籤役が抽籤により決定される構成となっている。すなわち、BB持越状態であって、いずれの小役又はリプレイ役にも当籤していないという単位遊技は、BBに内部当籤した単位遊技でのみ発生することとなる。また、内部当籤役として、リプレイ役、小役、及びボーナス役に大別することができるが、後述する図16において示すように、本実施の形態においては、BBよりもリプレイ役や小役が優先的に停止表示されるように構成されている。
したがって、BBに内部当籤したが、その単位遊技においてBBに入賞させることができなかった場合には、所定の初期化条件が満たされるまで(例えば、電源投入時におけるメインRAM33のバックアップエラーによる全記憶領域の初期化)RT1遊技状態が継続することとなる。
[メインROMに記憶されているデータテーブル]
図7〜図15は、メインROM32に記憶されている各種のデータテーブル等を示している。
<図柄配置テーブル>
図7に示す図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列を表している。図柄配置テーブルは、20個の図柄位置「0」〜「19」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。
図柄位置「0」〜「19」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄位置「0」〜「19」に対応する図柄は、図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって特定することができる。
図柄の種類としては、「赤7」、「BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「スイカA」、「スイカB」、「チェリーA」、「チェリーB」、「緑ブランク」及び「黄ブランク」を含んでいる。
ここで、「スイカA」及び「スイカB」、並びに、「チェリーA」及び「チェリーB」は、メインCPU31が内部的に異なる図柄であると識別可能であればよく、本実施の形態においては、同一の図柄のように遊技者が認識できる図柄とする。以下、「スイカA」及び「スイカB」を総称して「スイカ」と、「チェリーA」及び「チェリーB」を総称して「チェリー」ともいう。
<図柄コード表>
図8に示すように、各リール3L、3C、3Rに配された各図柄は、図柄コード表によって特定され、本実施の形態においては、2バイト(16ビット)のデータによって区別される。図8に示す図柄コード表は、3つのリール3L、3C、3Rの表面に配された図柄を特定するためのデータとしての図柄コードを表している。
例えば、図7に示した図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列を表すものとして説明したが、実際にメインROM32に記憶されている図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄を特定する図柄コードの配列を表している。
本実施の形態において、パチスロ機1で用いる図柄は、上述のように「赤7」、「BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「スイカA」、「スイカB」、「チェリーA」、「チェリーB」、「緑ブランク」及び「黄ブランク」の10種類である。
図柄コード表では、「赤7」図柄に対する図柄コードとして「1」が割り当てられている。また、「BAR」図柄に対する図柄コードとして「2」が割り当てられている。また、「リプレイ」図柄に対する図柄コードとして「3」が割り当てられている。
同様に、「ベル」、「スイカA」、「スイカB」、「チェリーA」、「チェリーB」、「緑ブランク」及び「黄ブランク」の図柄に対する図柄コードとして「4」から「10」がそれぞれ割り当てられている。
<図柄組合せテーブル>
図9〜図11に示す図柄組合せテーブルは、11バイトで表される格納領域識別データによって識別される図柄の組合せに対して、入賞作動フラグ及び払出枚数が対応付けられている。
入賞作動フラグは、入賞した役(以下、「入賞役」という)を表すための固有の図柄の組合せに対応して割り当てられたデータであり、1バイト(8ビット)データ及び格納領域種別を含んでいる。格納領域種別は、1バイトデータを区別するためのデータである。
1バイトデータは、複数の図柄の組合せに対応するデータを含んでいる。各図柄の組合せは、格納領域種別と1バイトデータとによって区別される。
なお、図9〜図11に示す図柄組合せテーブルは、発明を理解しやすくするために、各図柄の組合せに対する入賞作動フラグに対して、入賞役の名称(内容)が対応付けられている。
払出枚数は、各図柄の組合せに対応して、遊技者に払い出すメダルの枚数を示すデータである。有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致したときには、対応する払出枚数に基づいて、ホッパー装置34の駆動によるメダルの排出、又は、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタの加算が行われる。
図9は、ボーナス役に係る図柄組合せテーブルを示している。「BB」と呼ばれる入賞役を表す「赤7−チェリーB−赤7」の図柄の組合せが、一般遊技状態(RT1遊技状態)にあるときに有効ラインに沿って表示された場合には、メダルの払出はないが、BBに入賞したことを表す。すなわち、一般遊技状態(RT1遊技状態)にあるときに、「BB」が入賞した場合には、BB遊技状態に移行することとなる。
図10は、リプレイ役に係る図柄組合せテーブルを示している。図10に示す図柄の組合せが、有効ラインに沿って表示された場合には、メダルの払出はないが、再遊技の作動役に入賞したことを表す。すなわち、リプレイ役が入賞した場合には、次回の遊技において再遊技が行えることとなる。
図10において、「中段リプ」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で中段に「リプレイ」が揃う。
「下段リプ」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−ベル−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で下段に「リプレイ」が揃う。
「クロスダウンリプ」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−リプレイ−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右下がりに「リプレイ」が揃う。
「クロスアップリプ1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−リプレイ−BAR」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右上がりに「リプレイ」が揃う。「クロスアップリプ2」は、「クロスアップリプ1」と同様である。
「上段リプ1」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−スイカA−BAR」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で上段に「リプレイ」が揃う。「上段リプ2」〜「上段リプ8」は、「上段リプ1」と同様である。
このように、本実施の形態においては、上述のセンターライン8のみが有効ラインとなるが、リプレイ役に係る図柄の組合せを上述したように構成することで、あたかも5つのライン(中段に揃うセンターライン、上段に揃うトップライン、下段に揃うボトムライン、右下がりに揃うクロスダウンライン、右上がりに揃うクロスアップライン)が有効ラインであるかのように遊技者に印象付けることができるようになっている。後述する「ベル」や「スイカ」に係る図柄の組合せも同様である。
図11は、メダルの払出がある小役に係る図柄組合せテーブルを示している。「中段ベル」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−ベル−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、7枚のメダルが払い出される。
「クロスダウンベル1」と呼ばれる入賞役を表す「BAR−ベル−黄ブランク」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右下がりに「ベル」が揃い、7枚のメダルが払い出される。「クロスダウンベル2」は、「クロスダウンベル1」と同様である。
以下、同様に、表示窓4L、4C、4R内で右上がりに「ベル」が揃い、7枚のメダルが払い出される「クロスアップベル」と、表示窓4L、4C、4R内で上段に「ベル」が揃い、7枚のメダルが払い出される「上段ベル1」及び「上段ベル2」と、表示窓4L、4C、4R内で下段に「ベル」が揃い、7枚のメダルが払い出される「下段ベル」と呼ばれる入賞役がそれぞれ規定されている。
また、「左1枚A−1」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−チェリーB−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「左1枚A−2」、「左1枚B−1」、「左1枚B−2」、「左1枚C−1」、「左1枚C−2」、「左1枚D−1」及び「左1枚D−2」は、「左1枚A−1」と同様である。
「変則1枚A−1」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−ベル−BAR」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「変則1枚A−2」、「変則1枚B−1」、「変則1枚B−2」、「変則1枚C−1」、「変則1枚C−2」、「変則1枚D−1」、「変則1枚D−2」、「変則1枚E−1」、「変則1枚E−2」、及び「変則1枚F−1」は、「変則1枚A−1」と同様である。
また、「中段スイカ1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−スイカA−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で中段に「スイカ」が揃い、4枚のメダルが払い出される。「中段スイカ2」は、「中段スイカ1」と同様である。
「クロスダウンスイカ1」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−スイカA−チェリーA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右下がりに「スイカ」が揃い、4枚のメダルが払い出される。「クロスダウンスイカ2」は、「クロスダウン1」と同様である。
また、「スイカ1枚A」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−チェリーA−BAR」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。
「スイカ1枚B」は、「スイカ1枚A」と同様である。
「中段チェリー1」と呼ばれる入賞役を表す「チェリーA−赤7−リプレイ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「中段チェリー2」〜「中段チェリー9」は、「中段チェリー1」と同様である。
「角チェリーA−1」と呼ばれる入賞役を表す「BAR−赤7−BAR」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「角チェリーA−2」〜「角チェリーA−11」は、「角チェリーA−1」と同様である。
「角チェリーB−1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカB−チェリーA−リプレイ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。
「角チェリーB−2」は、「角チェリーB−1」と同様である。
「角チェリー1枚−1」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−ベル−赤7」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「角チェリー1枚−2」は、「角チェリー1枚−1」と同様である。
「リーチ目A−1」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−赤7−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「リーチ目A−2」は、「リーチ目A−1」と同様である。
「リーチ目B−1」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−赤7−BAR」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「リーチ目B−2」〜「リーチ目B−4」は、「リーチ目B−1」と同様である。
なお、本実施の形態においては、小役に係る図柄の組合せに関し、他と識別できるように上述した名称を付しているが、その名称が必ずしもその図柄の組合せの役割を限定するものではない。
<内部抽籤テーブル>
図12及び図13に示す複数の内部抽籤テーブルは、当籤番号に対して、遊技状態ごとの抽籤値及びデータポインタが対応付けられている。なお、内部抽籤テーブルは、通常、パチスロ機1の設定値(例えば、設定値1〜6)ごとにメインROM32に格納されている。しかしながら、本実施の形態においては、発明を理解しやすくするため、それぞれ1つの内部抽籤テーブルを用いて説明する。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、当籤番号の数を超えたときには、内部抽籤処理の結果は「ハズレ」となる。
なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。本実施の形態では、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述する内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。
すなわち、データポインタは、図14に示す小役・リプレイ用当籤役決定テーブル及び図15に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、格納領域種別及び1バイトデータを決定するために用いられるデータである。データポインタは、各当籤番号に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが個別に規定されている。
なお、内部抽籤処理の方式は、上述した方式に限られるものではなく、例えば、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値に、各当籤番号に応じた抽籤値で順次加算し、加算の結果が所定の値となったか(例えば、当籤番号ごとに予め定められた値以上となったか)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行うこととしてもよい。
(一般遊技状態用内部抽籤テーブル)
図12に示すように、一般遊技状態で参照される一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態及びRT1遊技状態における各当籤番号の抽籤値を規定している。一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、RT0遊技状態及びRT1遊技状態における当籤番号「1」〜「16」は、小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「16」にそれぞれ対応付けられている。なお、RT1遊技状態における「(BBフラグ間)」とは、上述した「BB持越状態」と同義である。
RT0遊技状態とRT1遊技状態態との間では、当籤番号「1」及び「17」の抽籤値が異なっており、当籤番号「2」〜「16」の抽籤値が同一である。当籤番号「17」は、ボーナス用データポインタとして「1」が対応付けられ、BBが内部当籤役として決定される場合に、BBのみが内部当籤役として決定されるように設定されている。
詳細には、RT0遊技状態では、当籤番号「1」の抽籤値は、「8978」に設定されており、当籤番号「17」の抽籤値は、「3800」に設定されている。一方、RT1遊技状態では、当籤番号「1」の抽籤値は、「12778」に設定されており、RT0遊技状態にあるときより高く設定され、当籤番号「17」の抽籤値は、「0」に設定されている。すなわち、この当籤番号「17」の差分に相当する抽籤値が当籤番号「1」の抽籤値に割り当てられている。
(RB遊技状態用内部抽籤テーブル)
図13に示すように、RB遊技状態で参照されるRB遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態における各当籤番号の抽籤値を規定している。RB遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「1」及び「2」は、小役・リプレイ用データポインタ「17」及び「18」にそれぞれ対応付けられている。なお、本実施の形態では、BB遊技状態においては常にRB遊技状態となっているため、RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、BB遊技状態用内部抽籤テーブルと言い換えることもできる。
<小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル>
図14に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタに対して、内部当籤役すなわち入賞が許可される入賞役を識別するためのデータが対応付けられている。
なお、図14に示した小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、発明を理解しやすくするために、小役・リプレイ用データポインタに対して、内部当籤役のデータが省略され、入賞役の名称(内容)と、内部当籤役の名称(備考)とが対応付けられている。
小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「0」は、「ハズレ」に対応付けられている。また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「1」は、内部当籤役として、「通常リプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「下段リプ」、「クロスダウンリプ」、「クロスアップリプ1」、「クロスアップリプ2」及び「上段リプ1〜8」が対応付けられている。
このように、1つのデータポインタに対して、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)が複数対応付けられていることによって、1回の内部抽籤処理で、複数の役(この場合は、1つのフラグを意味する)を決定することを可能としている。これらの内部抽籤方式は、「同時当籤」方式、「重複当籤」方式と称される。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「2」は、内部当籤役として、「共通ベル」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段ベル」、「クロスアップベル」及び「下段ベル」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「3」は、内部当籤役として、「特殊ベル」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段ベル」、「クロスアップベル」、「下段ベル」、「変則1枚E−1」及び「変則1枚E−2」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「4」は、内部当籤役として、「中左右ベル」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「クロスアップベル」、「左1枚A−1」、「左1枚A−2」、「変則1枚C−1」及び「変則1枚C−2」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「5」は、内部当籤役として、「中右左ベル」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「クロスダウンベル1」、「クロスダウンベル2」、「左1枚B−1」、「左1枚B−2」、「変則1枚A−1」、「変則1枚A−2」、「変則1枚B−1」及び「変則1枚B−2」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「6」は、内部当籤役として、「右左中ベルA」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1」、「上段ベル2」、「左1枚C−1」、「左1枚C−2」、「変則1枚A−1」、「変則1枚A−2」、「変則1枚B−1」及び「変則1枚B−2」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「7」は、内部当籤役として、「右左中ベルB」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「下段ベル」、「左1枚C−1」、「左1枚C−2」、「変則1枚C−1」、「変則1枚C−2」、「変則1枚D−1」及び「変則1枚D−2」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「8」は、内部当籤役として、「右中左ベルA」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「下段ベル」、「左1枚D−1」、「左1枚D−2」、「変則1枚C−1」、「変則1枚C−2」、「変則1枚D−1」及び「変則1枚D−2」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「9」は、内部当籤役として、「右中左ベルB」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1」、「上段ベル2」、「左1枚D−1」、「左1枚D−2」、「変則1枚B−1」、「変則1枚B−2」、「変則1枚F−1」及び「角チェリーB−1」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「10」は、内部当籤役として、「スイカ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段スイカ1」、「中段スイカ2」、「クロスダウンスイカ1」、「クロスダウンスイカ2」、「スイカ1枚A」及び「スイカ1枚B」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「11」は、内部当籤役として、「角チェリーA」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「角チェリーA−3」、「角チェリーA−6」、「角チェリーA−9」、「角チェリーA−11」、「角チェリーB−2」及び「角チェリー1枚−1」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「12」は、内部当籤役として、「角チェリーB」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「角チェリーA−3」、「角チェリーA−6」、「角チェリーA−9」、「角チェリーA−11」、「角チェリーB−2」及び「角チェリー1枚−2」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「13」は、内部当籤役として、「中段チェリー」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段チェリー1〜9」、「角チェリーA−1」、「角チェリーA−2」、「角チェリーA−4」、「角チェリーA−5」、「角チェリーA−7」、「角チェリーA−8」、「角チェリーA−10」、「角チェリーB−1」、「リーチ目A−1」、「リーチ目A−2」及び「リーチ目B−1〜4」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「14」は、内部当籤役として、「確定チェリー」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「角チェリーA−1」、「角チェリーA−2」、「角チェリーA−4」、「角チェリーA−5」、「角チェリーA−7」、「角チェリーA−8」、「角チェリーA−10」、「角チェリーB−1」、「リーチ目A−1」、「リーチ目A−2」及び「リーチ目B−1〜4」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「15」は、内部当籤役として、「リーチ目A」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「リーチ目A−1」及び「リーチ目A−2」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「16」は、内部当籤役として、「リーチ目B」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「リーチ目B−1〜4」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「17」は、内部当籤役として、「RB中小役A」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段ベル」、「クロスダウンベル1」、「クロスダウンベル2」、「クロスアップベル」、「上段ベル1」、「上段ベル2」、「下段ベル」、「変則1枚E−1」、「変則1枚E−2」、「中段スイカ1」、「中段スイカ2」、「クロスダウンスイカ1」、「クロスダウンスイカ2」、「スイカ1枚A」、「スイカ1枚B」、「中段チェリー1〜9」、「角チェリーA−1〜11」、「角チェリーB−1」、「角チェリーB−2」、「角チェリー1枚―1」、「角チェリー1枚−2」、「リーチ目A−1」、「リーチ目A−2」及び「リーチ目B−1〜4」が対応付けられている。
同様に、小役・リプレイ用データポインタ「18」は、内部当籤役として、「RB中小役B」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「左1枚A−1」、「左1枚A−2」、「左1枚B−1」、「左1枚B−2」、「左1枚C−1」、「左1枚C−2」、「左1枚D−1」、「左1枚D−2」、「変則1枚A−1」、「変則1枚A−2」、「変則1枚B−1」、「変則1枚B−2」、「変則1枚C−1」、「変則1枚C−2」、「変則1枚D−1」、「変則1枚D−2」及び「変則1枚F−1」が対応付けられている。
ここで、図13に示したRB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、「RB中小役A」は、当籤番号「1」に対応し、15501/65536の当籤確率で内部当籤する。
一方、図12に示した一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、「RB中小役A」に対応付けられた入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)の中で最も当籤確率が高いのは、当籤番号「2」、「3」及び「4」に対応する「クロスアップベル」と、当籤番号「2」、「3」、「7」及び「8」に対応する「下段ベル」であり、その当籤確率は、(1800+1+10000(5000×2))/65536=11801/65536である。
すなわち、RB遊技状態における「クロスアップベル」及び「下段ベル」の当籤確率(15501/65536)は、一般遊技状態における「クロスアップベル」及び「下段ベル」の当籤確率(11801/65536)より高い。
また、図13に示したRB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、「RB中小役B」は、当籤番号「2」に対応し、46235/65536の当籤確率で内部当籤する。一方、図12に示した一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、「RB中小役A」に対応付けられた入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)の中で最も当籤確率が高いのは、当籤番号「5」、「6」及び「9」に対応する「変則1枚B−1」及び「変則1枚B−2」と、当籤番号「4」、「7」及び「8」に対応する「変則1枚C−1」及び「変則1枚C−2」であり、その当籤確率は、(10000+5000+5000)/65536=20000/65536である。
すなわち、RB遊技状態における「変則1枚B−1」、「変則1枚B−2」、「変則1枚C−1」及び「変則1枚C−2」の当籤確率(46235/65536)は、一般遊技状態における「変則1枚B−1」、「変則1枚B−2」、「変則1枚C−1」及び「変則1枚C−2」の当籤確率(20000/65536)より高い。
したがって、RB遊技状態では、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)単位において、一般遊技状態より高い当籤確率、すなわち、遊技者にとってより有利な当籤確率が設定されていることとなる。
<ボーナス用内部当籤役決定テーブル>
図15に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルでは、ボーナス用データポインタに対して、内部当籤役を識別するためのデータが対応付けられている。
なお、図15に示したボーナス用内部当籤役決定テーブルは、発明を理解しやすくするために、ボーナス用データポインタに対して、内部当籤役のデータが省略され、入賞役の名称(内容)と、内部当籤役の名称(備考)とが対応付けられている。
ボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「0」は、「ハズレ」に対応付けられている。また、ボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「1」は、内部当籤役として、「BB」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BB」が対応付けられている。
[内部当籤役と停止操作順序とに対する入賞役との関係]
図16は、内部当籤役と停止操作順序とに対する入賞役との関係を示す図である。同図における停止操作順序として、「左中右」は、ストップボタン7L、ストップボタン7C、ストップボタン7Rの順に停止操作がなされることを意味し、「左右中」は、ストップボタン7L、ストップボタン7R、ストップボタン7Cの順に停止操作がなされることを意味し、「中左右」は、ストップボタン7C、ストップボタン7L、ストップボタン7Rの順に停止操作がなされることを意味し、「中右左」は、ストップボタン7C、ストップボタン7R、ストップボタン7Lの順に停止操作がなされることを意味し、「右左中」は、ストップボタン7R、ストップボタン7L、ストップボタン7Cの順に停止操作がなされることを意味し、「右中左」は、ストップボタン7R、ストップボタン7C、ストップボタン7Lの順に停止操作がなされることを意味する。
<リール停止の概要>
本実施の形態においては、1つの内部当籤役に対して入賞が許可される図柄の組合せが複数対応付けられており、ストップボタン7L、7C、7Rが、どのようなタイミングで操作されたか(停止操作タイミング)、及びどのような順序で操作されたか(停止操作順序)によって、最終的に表示される入賞役も変動するように制御がなされる場合がある。
すなわち、最終的に有効ライン上に表示される図柄の組合せがどの図柄の組合せとなるかに関して(換言すれば、メインCPU31がリールの停止制御を実行するに際し、基となる情報として)は、以下の3つの要素に基づいて定められる。
第1の要素は、内部抽籤処理によって決定された内部当籤役である。例えば、内部抽籤処理の結果が「ハズレ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「0」)であった場合、いずれかのリプレイ役に係る図柄の組合せ、又は小役に係る図柄の組合せが最終的に有効ライン上に表示されることはない。
第2の要素は、遊技者の停止操作タイミング(換言すれば、遊技者がいずれかのストップボタンを操作したときの図柄の位置)である。例えば、本実施の形態においては、最大滑り駒数として図柄4個分が定められているため、内部抽籤処理の結果、いずれかの内部当籤役に当籤していたとしても、それによって入賞が許可されている図柄の組合せを構成する図柄が図柄4個分を超えて配置されていた場合には、遊技者の停止操作のタイミングによっては入賞が許可されている図柄の組合せが表示されない場合がある。これをいわゆる「取りこぼし」といい、図16において、「orハズレ」と表記されているのは、この「取りこぼし」があることを意味するものである。したがって、同図において、「orハズレ」と表記されていない場合には、表記された入賞役のうち、少なくともいずかの図柄の組合せが表示され、「取りこぼし」がないことを意味するものである。
第3の要素は、遊技者の停止操作順序である。例えば、内部抽籤処理の結果が「通常リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「1」)であった場合、いずれの停止操作順序であったとしても、停止操作タイミングにかかわらず、図16に示すとおりいずれかのリプレイ役に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示される。一方、内部抽籤処理の結果が「中左右ベル」(小役・リプレイ用データポインタの値が「4」)であった場合、停止操作順序が「中左右」である場合に限り、停止操作タイミングにかかわらず、「クロスアップベル」の図柄の組合せが有効ライン上に表示され、停止操作順序が「左中右」又は「左右中」である場合には、停止操作タイミングが「左1枚A−1」又は「左1枚A−2」の図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に表示可能なタイミングである場合に限り、「左1枚A−1」又は「左1枚A−2」の図柄の組合せが有効ライン上に表示される。また、停止操作順序が「中右左」、「右左中」又は「右中左」である場合には、停止操作タイミングにかかわらず、「変則1枚C−1」又は「変則1枚C−2」の図柄の組合せが有効ライン上に表示される。
ここで、上述した例の如く、内部抽籤処理の結果が「中左右ベル」(小役・リプレイ用データポインタの値が「4」)であった場合には、停止操作順序が「中左右」である場合に限り、7枚のメダルが払い出される「クロスアップベル」の図柄の組合せが優先的に有効ライン上に表示され、他の停止操作順序では、有効ライン上に他の入賞に係る図柄の組合せが表示されたとしても1枚のメダルしか払い出されない。したがって、内部当籤役が「中左右ベル」の場合には、停止操作順序「中左右」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
同様に、内部抽籤処理の結果が「中右左ベル」(小役・リプレイ用データポインタの値が「5」)であった場合には、停止操作順序が「中右左」である場合に限り、7枚のメダルが払い出される「クロスダウンベル1」又は「クロスダウンベル2」の図柄の組合せ優先的に有効ライン上に表示され、他の停止操作順序では、有効ライン上に他の入賞に係る図柄の組合せが表示されたとしても1枚のメダルしか払い出されない。したがって、内部当籤役が「中右左ベル」の場合には、停止操作順序「中右左」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
同様に、内部抽籤処理の結果が「右左中ベルA」(小役・リプレイ用データポインタの値が「6」)であった場合には、停止操作順序が「右左中」である場合に限り、7枚のメダルが払い出される「上段ベル1」又は「上段ベル2」の図柄の組合せが優先的に有効ライン上に表示され、他の停止操作順序では、有効ライン上に他の入賞に係る図柄の組合せが表示されたとしても1枚のメダルしか払い出されない。したがって、内部当籤役が「右左中ベルA」の場合には、停止操作順序「右左中」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
同様に、内部抽籤処理の結果が「右左中ベルB」(小役・リプレイ用データポインタの値が「7」)であった場合には、停止操作順序が「右左中」である場合に限り、7枚のメダルが払い出される「下段ベル」の図柄の組合せが優先的に有効ライン上に表示され、他の停止操作順序では、有効ライン上に他の入賞に係る図柄の組合せが表示されたとしても1枚のメダルしか払い出されない。したがって、内部当籤役が「右左中ベルB」の場合には、停止操作順序「右左中」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
同様に、内部抽籤処理の結果が「右中左ベルA」(小役・リプレイ用データポインタの値が「8」)であった場合には、停止操作順序が「右中左」である場合に限り、7枚のメダルが払い出される「下段ベル」の図柄の組合せが優先的に有効ライン上に表示され、他の停止操作順序では、有効ライン上に他の入賞に係る図柄の組合せが表示されたとしても1枚のメダルしか払い出されない。したがって、内部当籤役が「右中左ベルA」の場合には、停止操作順序「右中左」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
同様に、内部抽籤処理の結果が「右中左ベルB」(小役・リプレイ用データポインタの値が「9」)であった場合には、停止操作順序が「右中左」である場合に限り、7枚のメダルが払い出される「上段ベル1」又は「上段ベル2」の図柄の組合せが優先的に有効ライン上に表示され、他の停止操作順序では、有効ライン上に他の入賞に係る図柄の組合せが表示されたとしても1枚のメダルしか払い出されない。したがって、内部当籤役が「右中左ベルB」の場合には、停止操作順序「右中左」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
このように、上述した第3の要素に基づいて、遊技者の利益が変動する内部当籤役をいわゆる「押し順役」といい、それがリプレイ役の場合には、「押し順リプレイ」と称されることがあり、小役の場合には、「押し順小役」と称されることがある。
本実施の形態では、AT中において、「押し順小役」である「中左右ベル」、「中右左ベル」「右左中ベルA」、「右左中ベルB」、「右中左ベルA」及び「右中左ベルB」が内部当籤役として決定された場合に、7枚のメダルが払い出されることとなる停止操作順序を報知することとしている。
<リールの停止制御>
メインCPU31は、上述したリールの停止制御を実現するため、以下の処理を実行する。
まず、メインCPU31は、後述する内部抽籤処理(図31のS14参照)において内部当籤役が決定され、その内部当籤役に関する情報がメインRAM33に格納されると、後述するリール停止初期設定処理(図31のS16参照)において、その内部当籤役に基づいて、メインROM32に格納されている各種の停止制御情報を読み出してメインRAM33に格納する。
ここで、各種の停止制御情報として格納される情報を例示すると、上述した第2の要素に関連して、各リールにおいてどの図柄位置でストップボタンが操作されるとどの図柄位置で停止させるか(滑り駒数)を直接的に又は間接的に規定した情報や、上述した第3の要素に関連して、どの停止操作順序でストップボタンが操作されるとどの図柄の組合せを優先的に表示させるかを直接的に又は間接的に規定した情報などが挙げることができる。
次に、メインCPU31は、後述するリール停止制御処理(図31のS22参照)において、メインRAM33に格納した各種の停止制御情報に基づいて各リールを停止させる。特に、内部当籤役が「押し順役」である場合には、停止操作順序に応じて、格納した停止制御情報の中から適切な停止制御情報を選択し、あるいは、1の停止操作が行われた後に、停止制御情報を生成(変更)して停止制御を行う。
なお、停止操作タイミングや停止操作順序によって、同一の内部当籤役であっても、異なる停止制御を実行する場合があるが、あくまでも当該停止制御は予め一意に定められたものであって、同一の内部当籤役、かつ同一の停止操作タイミングや停止操作順序である限り、同一の停止制御が実行される。
[メインRAMに割り当てられる格納領域の構成]
図17〜図26は、メインRAM33に割り当てられる各種の格納領域を示している。
<内部当籤役格納領域>
図17に示す内部当籤役格納領域は、内部当籤役格納領域1〜11の11個の格納領域によって構成される。内部当籤役格納領域は、図9〜図11に示した図柄組合せテーブルにおいて規定された各図柄の組合せに応じたデータ(ビット)が格納可能に構成されており、内部抽籤処理の結果、入賞が許可される図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、入賞が許可されない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。
<表示役格納領域>
図18に示す表示役格納領域は、表示役格納領域1〜11の11個の格納領域によって構成される。表示役格納領域は、上述した内部当籤役格納領域と同様に構成されており、内部抽籤処理の結果、入賞が許可される図柄の組合せのうちで、有効ライン上に表示することができる図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、表示することができない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。
また、表示役格納領域は、リール3L、3C、3Rの各リールが停止する度に、後述する図柄コード格納領域に格納されているデータ(ビット)に基づいて、そのデータ(ビット)が更新され、リール3L、3C、3Rの全てが停止した後においても「1」がセットされている図柄の組合せが入賞役となる。すなわち、表示役格納領域は、リール3L、3C、3Rの全てが停止した後に、メインCPU31が入賞役を識別するために用いられる。
<図柄コード格納領域>
図19に示す図柄コード格納領域は、図柄コード格納領域1〜11の11個の格納領域によって構成される。図柄コード格納領域は、上述した内部当籤役格納領域及び表示役格納領域と同様に構成されており、図9〜図11に示した図柄組合せテーブルにおいて規定された各図柄の組合せのうちで、有効ライン上に表示することができる図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、表示することができない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。また、図柄コード格納領域は、リール3L、3C、3Rの各リールが停止する度に、そのデータ(ビット)が更新される。
<持越役格納領域>
図20に示す持越役格納領域は、持越役に係るデータが格納される。例えば、BB持越状態になった場合(すなわち、内部当籤役として「BB」が決定された場合)に、持越役格納領域のビット0が「1」にセットされ、「BB」に入賞してBB遊技状態に移行する場合に、該当ビットが「0」にリセットされる。
<遊技状態フラグ格納領域>
図21に示す遊技状態フラグ格納領域は、BB遊技状態、RB遊技状態及びRT遊技状態に係るデータが格納される。例えば、BB遊技状態になった場合に、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」にセットされるとともに、遊技状態フラグ格納領域のビット1が「1」にセットされる。
また、RT遊技状態がRT1遊技状態になった場合に、遊技状態フラグ格納領域のビット2が「1」にセットされ、RT遊技状態がRT0遊技状態になった場合に、遊技状態フラグ格納領域のビット2が「0」にリセットされる。
なお、以下の説明において、遊技状態フラグ格納領域のビット0を「BB遊技状態フラグ」ともいい、遊技状態フラグ格納領域のビット1を「RB遊技状態フラグ」ともいい、遊技状態フラグ格納領域のビット2を「RT1遊技状態フラグ」ともいう。
<作動ストップボタン格納領域>
図22に示す作動ストップボタン格納領域は、ストップボタン7L、7C、7Rの状態が格納される。ビット0は、ストップボタン7Lに対応し、ストップボタン7Lが操作されたときには、ビット0に「1」が格納される。
同様に、ビット1は、ストップボタン7Cに対応し、ストップボタン7Cが操作されたときには、ビット1に「1」が格納される。また、ビット2は、ストップボタン7Rに対応し、ストップボタン7Rが操作されたときには、ビット2に「1」が格納される。
ビット4は、ストップボタン7Lに対応し、ストップボタ7Lが有効であるときには、ビット4に「1」が格納される。ビット5は、ストップボタン7Cに対応し、ストップボタン7Cが有効であるときには、ビット5に「1」が格納される。また、ビット6は、ストップボタン7Rに対応し、ストップボタン7Rが有効であるときには、ビット6に「1」が格納される。
本実施の形態において、有効なストップボタンとは、回転中のリール3L、3C、3Rに対応し、メインCPU31によって停止操作を検出することが可能なストップボタン7L、7C、7Rのことをいう。
<押下順序格納領域>
図23に示す押下順序格納領域は、3つのストップボタン7L、7C、7Rの押下順序を示す情報を格納するための領域である。ビット0は押下順序が「左→中→右」に対応し、押下順序が「左→中→右」であるときにビット0に「1」が格納され、他のビットは、「0」にリセットされる。
同様に、ビット1は押下順序が「左→右→中」に対応し、ビット2は押下順序が「中→左→右」に対応し、ビット3は押下順序が「中→右→左」に対応し、ビット4は押下順序が「右→左→中」に対応し、ビット5は押下順序が「右→中→左」に対応する。
<演出遊技状態格納領域>
図24に示す演出遊技状態格納領域は、主制御側(すなわち、メインCPU31)により管理される演出遊技状態を格納するための領域である。ビット0は演出遊技状態が「擬似ボーナス告知待ち状態」に対応し、演出遊技状態が「擬似ボーナス告知待ち状態」であるときにビット0に「1」が格納され、他のビットは、「0」にリセットされる。
同様に、ビット1は演出遊技状態が「擬似ボーナス揃い待ち状態」に対応し、ビット2は演出遊技状態が「擬似RB状態」に対応し、ビット3は演出遊技状態が「擬似BB状態」に対応する。また、いずれのビットも「0」である場合には、演出遊技状態が「通常遊技状態」に対応する。なお、各演出遊技状態の詳細については、後述する。
<演出抽籤状態格納領域>
図25に示す演出抽籤状態格納領域は、主制御側(すなわち、メインCPU31)により管理される演出抽籤状態を格納するための領域である。ビット0は演出抽籤状態が「通常A状態」に対応し、演出抽籤状態が「通常A状態」であるときにビット0に「1」が格納され、他のビットは、「0」にリセットされる。
同様に、ビット1は演出抽籤状態が「通常B状態」に対応し、ビット2は演出抽籤状態が「引戻し状態」に対応し、ビット3は演出抽籤状態が「連荘準備状態」に対応し、ビット4は演出抽籤状態が「連荘A状態」に対応し、ビット5は演出抽籤状態が「連荘B状態」に対応し、ビット6は演出抽籤状態が「連荘C状態」に対応し、ビット7は演出抽籤状態が「設定変更後高確状態」に対応する。また、いずれのビットも「0」である場合には、演出抽籤状態が「設定変更時状態」に対応する。なお、各演出抽籤状態の詳細については、後述する。
<演出当籤契機格納領域>
図26に示す演出当籤契機格納領域は、主制御側(すなわち、メインCPU31)により管理される演出当籤契機を格納するための領域である。ビット0は演出当籤契機が「規定ゲーム数」に対応し、演出当籤契機が「規定ゲーム数」であるときにビット0に「1」が格納され、他のビットは、「0」にリセットされる。
同様に、ビット1は演出当籤契機が「通常役当籤」に対応し、ビット2は演出当籤契機が「スイカ時当籤」に対応し、ビット3は演出当籤契機が「角チェリー時当籤」に対応し、ビット4は演出当籤契機が「中段チェリー時当籤」に対応し、ビット5は演出当籤契機が「確定役当籤」に対応し、ビット6は演出当籤契機が「ロングフリーズ当籤」に対応し、ビット7は演出当籤契機が「擬似BBストック放出」に対応する。なお、各演出当籤契機の詳細については、後述する。
[演出遊技状態の変移]
メインCPU31は、パチスロ機1の演出遊技状態として、図27に示すように、通常遊技状態、擬似ボーナス告知待ち状態、擬似ボーナス揃い待ち状態、擬似RB状態及び擬似BB状態の5つの演出遊技状態をそれぞれ変移させるようになっている。
メインCPU31は、パチスロ機1の電源が投入されると、設定変更が有ったか否か(すなわち、後述する設定値変更処理(図32のS35参照)が行われたか)を判断し、設定変更が有ったと判断した場合には、演出抽籤状態として「設定変更時状態」をセットする。そして、「設定変更時状態」に対応する演出抽籤状態移行抽籤テーブル(図示せず)に基づいて、設定変更時の演出抽籤状態を抽籤により決定する。例えば、30%の確率で、演出抽籤状態として「設定変更後高確状態」が決定され、70%の確率で、演出抽籤状態として「通常B状態」を決定する。
設定変更が無かったと判断した場合には、バックアップが正常に行われていたことを条件に、電断前(すなわち、電源が落とされたとき)の演出遊技状態、演出抽籤状態及び規定ゲーム数等を復帰させる。なお、図27においては、説明の便宜のため、演出遊技状態として「通常遊技状態」に復帰するものとしている。
<通常遊技状態>
通常遊技状態は、遊技者にとって最も不利な状態であり、また、原則としてもっとも滞在ゲーム数が多い演出遊技状態である。遊技者は、この通常遊技状態から、後述する「擬似ボーナス告知待ち状態」又は「擬似ボーナス揃い待ち状態」を介して、「擬似RB状態」又は「擬似BB状態」へ演出遊技状態を移行させることにより、有利状態としてのATの利益を享受することが可能となる。
(演出当籤契機の格納)
通常遊技状態では、毎ゲーム、演出当籤契機が成立したか否かを判断する。具体的には、まず、図25に示す演出抽籤状態格納領域に格納されている演出抽籤状態と、当該ゲームにおける内部当籤役とに基づいて抽籤を行い、演出当籤契機が成立したか否かを判断する。例えば、現在の演出抽籤状態として「設定変更後高確率状態」が決定されている場合であって、内部当籤役として「スイカ」が決定されている場合には、50%の確率で演出当籤契機が成立したと判断され、50%の確率で演出当籤契機が成立しなかったと判断される。なお、この場合において、演出当籤契機が成立したと判断された場合には、図26に示す演出当籤契機格納領域に、演出当籤契機として「スイカ時当籤」が格納される(すなわち、ビット2に「1」がセットされる)。
すなわち、現在の演出抽籤状態に基づく所定の当籤確率で、そのゲームにおける内部当籤役に基づいた演出当籤契機の成立抽籤が行われる。そして、演出当籤契機が成立したと判断されると、その内部当籤役に応じた演出当籤契機が演出当籤契機格納領域に格納される。
同様に、そのゲームにおける内部当籤役が「角チェリーA」又は「角チェリーB」であり、演出当籤契機が成立したと判断されると、演出当籤契機として「角チェリー時当籤」が格納される(すなわち、ビット3に「1」がセットされる)。
同様に、そのゲームにおける内部当籤役が「中段チェリー」であり、演出当籤契機が成立したと判断されると、演出当籤契機として「中段チェリー時当籤」が格納される(すなわち、ビット4に「1」がセットされる)。
同様に、そのゲームにおける内部当籤役が「特殊ベル」、「確定チェリー」、「リーチ目A」又は「リーチ目B」である場合には、必ず演出当籤契機が成立したと判断され、演出当籤契機として「確定役当籤」が格納される(すなわち、ビット5に「1」がセットされる)。
同様に、そのゲームにおける内部当籤役が上記以外の内部当籤役であり、演出当籤契機が成立したと判断されると、演出当籤契機として「通常役時当籤」が格納される(すなわち、ビット1に「1」がセットされる)。
次に、所定の抽籤の結果、「ロングフリーズ」の発生抽籤に当籤すると、必ず演出当籤契機が成立したと判断され、演出当籤契機として「ロングフリーズ当籤」が格納される(すなわち、ビット6に「1」がセットされる)。
また、演出抽籤状態と内部当籤役とに基づく演出当籤契機の成立抽籤の結果が非当籤であり、「ロングフリーズ」の発生抽籤の結果も非当籤である場合には、セットされている規定ゲーム数が1ずつ減算される。そして、規定ゲーム数が0となると、必ず演出当籤契機が成立したと判断され、演出当籤契機として「規定ゲーム数」が格納される(すなわち、ビット0に「1」がセットされる)。
なお、演出当籤契機「擬似BBストック放出」(ビット7)は、通常遊技状態では格納されることがなく、後述する「擬似RB状態」又は「擬似BB状態」におけるストック抽籤の結果が当籤となり、そのストックされた擬似BBが放出される際に格納されることとなる。
(演出抽籤状態及び規定ゲーム数の決定)
演出当籤契機が成立すると、現在の演出抽籤状態及び演出当籤契機に基づいて、移行先の演出抽籤状態を抽籤により決定するとともに、次回の演出当籤契機の1つとなる規定ゲーム数を抽籤により決定する。
(擬似ボーナスの種類及び告知タイミングの決定)
演出当籤契機が成立すると、現在の演出抽籤状態及び演出当籤契機に基づいて、擬似ボーナスの種類を抽籤により決定するとともに、告知タイミングを抽籤により決定する。
ここで、「擬似ボーナス」とは、本実施の形態においてはATを意味する。ATを、あたかも本来のボーナス役(例えば、本実施の形態における「BB」)の入賞に基づいて移行するBB遊技状態やRB遊技状態の如く扱い、メダルが増加するという意味においての同様の役割を持たせることとしているものである。本実施の形態においては、継続するゲーム数が多く(70ゲーム)、付与されるメダルの理論値が相対的に大きくなる「擬似BB」と、継続するゲーム数が少なく(30ゲーム)、付与されるメダルの理論値が相対的に小さくなる「擬似RB」の2種類の擬似ボーナスがある。
また、「告知タイミング」には、演出当籤契機が成立した次のゲームで擬似ボーナスが成立したことを告知する「遅れ告知」と、演出当籤契機が成立したゲームで擬似ボーナスが成立したことを告知する「即告知」とがある。「遅れ告知」が決定されると、演出遊技状態を「擬似ボーナス告知待ち状態」に移行させ、1ゲーム消化後に、「擬似ボーナス揃い待ち状態」に移行させる。また、「即告知」が決定されると、そのゲームで、演出遊技状態を「擬似ボーナス揃い待ち状態」に移行させる。
<擬似ボーナス告知待ち状態>
擬似ボーナス告知待ち状態は、演出当籤契機が成立し、告知タイミングとして「遅れ告知」が決定された場合に移行する演出遊技状態である。すなわち、演出当籤契機が成立したゲームでのみ移行し、次のゲームからは、「擬似ボーナス揃い待ち状態」に移行する。
なお、詳細な制御は省略するが、擬似ボーナス告知待ち状態においては、所定の抽籤が行われ、当該所定の抽籤の結果、「ショートフリーズ」の発生抽籤に当籤すると、所定期間遊技の進行を停止させる制御が行われる。この「ショートフリーズ」の発生により、遊技者は、擬似ボーナスが成立していることを認識することができる。
また、本実施の形態においては、「擬似ボーナス告知待ち状態」から「擬似ボーナス揃い待ち状態」への移行条件を、「1ゲーム消化」としたが、これに限られるものではなく、消化するゲーム数を抽籤により決定することとしてもよく、移行するか否かそのものを抽籤により決定することとしてもよい。
<擬似ボーナス揃い待ち状態>
擬似ボーナス揃い待ち状態は、演出当籤契機が成立し、告知タイミングとして「即告知」が決定された場合、若しくは上記「擬似ボーナス告知待ち状態」から移行した場合に移行する演出遊技状態である。擬似ボーナス揃い待ち状態においては、後述する擬似停止演出を実行した後、すでに決定されている「擬似RB状態」又は「擬似BB状態」のいずれかに移行することとなる。
なお、告知タイミングとして「即告知」が決定された場合には、1ゲーム内で、「通常遊技状態」→「擬似ボーナス揃い待ち状態」→「擬似RB状態」又は「擬似BB状態」の移行が行われることとなる。具体的には、スタートレバー6が操作されてから、ストップボタン7L、7C、7Rの操作が有効となるまでに、通常遊技状態から擬似ボーナス揃い待ち状態へ移行し、ストップボタン7L、7C、7Rの操作が有効となると、そのまま擬似RB状態又は擬似BB状態へ移行することとなる。
<擬似RB状態>
擬似RB状態は、上記「擬似ボーナス揃い待ち状態」において、後述する擬似停止演出が実行された後に移行する演出遊技状態であり、30ゲームに亘ってATが行われる「擬似ボーナス」状態である。
なお、詳細な制御は省略するが、擬似RB状態においては、所定の抽籤が行われ、当該所定の抽籤の結果、「擬似BBストック」抽籤に当籤すると、通常遊技状態を経由することなく、再度後述する「擬似BB状態」での遊技を行うことができる。
<擬似BB状態>
擬似BB状態は、上記「擬似ボーナス揃い待ち状態」において、後述する擬似停止演出が実行された後に移行する演出遊技状態であり、70ゲームに亘ってATが行われる「擬似ボーナス」状態である。
なお、詳細な制御は省略するが、擬似BB状態においては、所定の抽籤が行われ、当該所定の抽籤の結果、「擬似BBストック」抽籤に当籤すると、通常遊技状態を経由することなく、再度「擬似BB状態」での遊技を行うことができる。
[演出抽籤状態の変移]
メインCPU31は、パチスロ機1の演出抽籤状態として、図28に示すように、通常A状態、通常B状態、引戻し状態、連荘準備状態、連荘A状態、連荘B状態、連荘C状態、設定変更後高確状態及び設定変更時状態の9つの演出抽籤状態をそれぞれ変移させるようになっている。
これらの演出抽籤状態は、主として、演出当籤契機の成立のしやすさ、あるいはしにくさに関して影響を与えるものである。例えば、上述の例の如く、現在の演出抽籤状態として「設定変更後高確率状態」が決定されている場合であって、内部当籤役として「スイカ」が決定されている場合には、50%の確率で演出当籤契機が成立したと判断されるが、現在の演出抽籤状態として「通常A状態」が決定されている場合であって、内部当籤役として「スイカ」が決定されている場合には、5%の確率で演出当籤契機が成立したと判断される。
また、例えば、現在の演出抽籤状態として「連荘B状態」が決定されている場合には、規定ゲーム数として相対的に少ないゲーム数(例えば、32ゲーム)が決定されやすく、現在の演出抽籤状態として「通常B状態」が決定されている場合には、規定ゲーム数として相対的に多いゲーム数(例えば、999ゲーム)が決定されやすくなっている。
<通常A状態>
通常A状態は、図28に示すとおり、演出当籤確率(すなわち、内部当籤役に基づく演出当籤契機の成立抽籤で当籤となる確率、及び規定ゲーム数として相対的に少ないゲーム数が決定される確率)が不利となっているが、一旦、演出当籤契機が成立した後には、次回の演出抽籤状態として「連荘A状態」又は「連荘B状態」に移行する状態である。
<通常B状態>
通常B状態は、図28に示すとおり、もっとも多く滞在する状態であり、演出当籤確率は、「通常A状態」よりは有利であるが、「引戻し状態」、「連荘A状態」、「連荘B状態」、「連荘C状態」及び「設定変更後高確状態」よりは不利となっている状態である。
次回の演出抽籤状態の決定に際しては、演出当籤契機の種別に応じて所定の抽籤確率で移行抽籤がなされる。例えば、演出当籤契機が「規定ゲーム数」又は「通常役時当籤」であった場合には、90%の確率で、次回の演出抽籤状態として「通常B状態」が決定され、5%の確率で、次回の演出抽籤状態として「連荘準備状態」が決定され、5%の確率で、次回の演出抽籤状態として「連荘A状態」が決定されるのに対し、演出当籤契機が「スイカ時当籤」又は「角チェリー時当籤」であった場合には、50%の確率で、次回の演出抽籤状態として「通常B状態」が決定され、25%の確率で、次回の演出抽籤状態として「連荘準備状態」が決定され、25%の確率で、次回の演出抽籤状態として「連荘A状態」が決定される。
<引戻し状態>
引戻し状態は、図28に示すとおり、「連荘A状態」若しくは「連荘B状態」の終了時、又は、「連荘A状態」、「連荘B状態」若しくは「連荘C状態」以外の演出抽籤状態において、演出当籤契機として「確定役当籤」であった場合に移行する状態である。演出当籤確率のうち、特に、内部当籤役に基づく演出当籤契機の成立抽籤で当籤となる確率について、「通常B状態」よりも有利となっている。なお、詳細は省略するが、一定のゲーム数(例えば、32ゲーム)を消化すると、再度演出抽籤状態の移行抽籤が行われる。
<連荘準備状態>
連荘準備状態は、図28に示すとおり、演出当籤確率は、「通常B状態」と同じであるが、演出当籤契機が成立した場合に、次回の演出抽籤状態として「連荘A状態」に移行しやすくなっている状態である。
<連荘A状態>
連荘A状態は、図28に示すとおり、遊技者にとって有利な状態であり、演出当籤確率のうち、特に、規定ゲーム数として相対的に少ないゲーム数が決定される確率について、「通常B状態」よりも有利となっている。しかしながら、演出当籤契機が「規定ゲーム数」であった場合に、「連荘B状態」よりも「引戻し状態」に移行する確率が高くなっている(すなわち、転落する確率が「連荘B状態」よりも高くなっている)。
<連荘B状態>
連荘B状態は、図28に示すとおり、遊技者にとって有利な状態であり、演出当籤確率のうち、特に、規定ゲーム数として相対的に少ないゲーム数が決定される確率について、「通常B状態」よりも有利となっている。そして、演出当籤契機が「規定ゲーム数」であった場合に、「連荘A状態」よりも「引戻し状態」に移行する確率が低くなっている(すなわち、転落する確率が「連荘A状態」よりも低くなっている)。
<連荘C状態>
連荘C状態は、図28に示すとおり、遊技者にとって最も有利な状態であり、「連荘A状態」又は「連荘B状態」において、演出当籤契機が「規定ゲーム数」以外の演出当籤契機であった場合、演出当籤契機ごとに異なる抽籤確率で移行する状態である。「連荘A状態」及び「連荘B状態」と同様に、演出当籤確率のうち、特に、規定ゲーム数として相対的に少ないゲーム数が決定される確率について、「通常B状態」よりも有利となっている。また、連荘C状態においては、次回の演出抽籤状態として「連荘C状態」が決定されない場合であっても、「引戻し状態」には移行せず、「連荘A状態」又は「連荘B状態」に移行することとなっている。
<設定変更後高確状態>
設定変更後高確状態は、上述し、また、図28に示すとおり、設定変更があった場合であって、「設定変更時状態」における所定の移行抽籤の結果に応じて移行する状態であり、演出当籤確率が「通常B状態」よりも有利となっている。なお、詳細は省略するが、一定のゲーム数(例えば、99ゲーム)を消化すると、再度演出抽籤状態の移行抽籤が行われる。
<設定変更時状態>
設定変更時状態は、図28に示すとおり、設定変更があった場合にのみ移行する状態であり、通常この演出抽籤状態により遊技が行われることはない。
[擬似停止演出の実行]
本実施の形態において、メインCPU31は、演出遊技状態が「擬似ボーナス揃い待ち状態」の場合に、擬似停止演出を実行する。図29(a)は、メインROM32に記憶され、擬似停止演出において使用される擬似停止用励磁データテーブルを示す図であり、図29(b)は、演出ライン選択値と擬似停止位置との関係を示す図であり、図29(c)は、メインROM32に記憶され、擬似停止中において使用される擬似停止中の演出用割込カウンタ値を示す図である。
また、図30(a)は、演出ライン選択値として「1」が選択された場合の擬似停止位置を示す図であり、図30(b)は、演出ライン選択値として「2」が選択された場合の擬似停止位置を示す図であり、図30(c)は、演出ライン選択値として「3」が選択された場合の擬似停止位置を示す図である。なお、「擬似停止」は、本来的な意味でリールを停止させるものではないことから、「仮停止」と表現することもでき、「擬似停止位置」は「仮停止位置」と表現することもできる。
<擬似停止用励磁データテーブル>
図29(a)において示す擬似停止用励磁データテーブルは、後述するリール制御処理(図40のS324参照)において、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御される際に参照されるテーブルである。
励磁方向データは、リールの回転方向(すなわち、ステッピングモータにおける励磁相へのパルスの出力順)を規定するものであり、励磁タイマデータのうち、励磁タイマは、後述するタイマ更新処理(図40のS322参照)ごとに1ずつ減算されていくタイマの値を規定するものであり、エンドコードは、擬似停止用励磁データテーブルを参照したステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動の制御が終了することを識別するためのデータである。
すなわち、擬似停止用励磁データテーブルを参照してステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動を制御する場合には、まず、5回の割込回数分、リールを順回転させ、その後、4回の割込回数分、リールを順回転させ、その後、5回の割込回数分、リールを順回転させ、その後、1回の割込回数分、リールを順回転させて制御を終了させる。
<演出ライン選択値と擬似停止位置との関係>
図29(b)に示すとおり、本実施の形態においては、3つの演出ライン選択値が規定されている。演出ライン選択値「1」及び「2」は、演出遊技状態として「擬似BB状態」が決定されている場合に、いずれかが抽籤により決定され、演出ライン選択値「3」は、演出遊技状態として「擬似RB状態」が決定されている場合に決定されるものである。
図29(b)における擬似停止位置を図示したものが、図30(a)〜(c)である。
ここで、例えば、擬似停止演出の実行時に、遊技者の停止操作が「左中右」の順で行われるとした場合であって、演出ライン選択値として「1」が選択されている場合には、図30(a)に示すとおり、リール3Lを擬似停止させた時点で「擬似BB状態」が決定されていることを認識することができる。一方、演出ライン選択値として「2」又は「3」が選択されている場合には、図30(b)又は(c)に示すとおり、リール3L、3Cを擬似停止させた時点では、「擬似BB状態」又は「擬似RB状態」のいずれが決定されているのかを認識することができず、リール3Rを擬似停止させた時点で、「擬似BB状態」又は「擬似RB状態」のいずれが決定されているのかを認識することができる。
また、例えば、擬似停止演出の実行時に、遊技者の停止操作が「右中左」の順で行われるとした場合であって、演出ライン選択値として「1」又は「3」が選択されている場合には、図30(a)又は(c)に示すとおり、リール3R、3Cを擬似停止させた時点では、「擬似BB状態」又は「擬似RB状態」のいずれが決定されているのかを認識することができず、リール3Lを擬似停止させた時点で、「擬似BB状態」又は「擬似RB状態」のいずれが決定されているのかを認識することができる。
このように、擬似停止演出において、複数の擬似停止位置の組合せを定めた複数の演出ライン選択値を規定することで、擬似停止演出において、リール3L、3C、3Rをいずれの順番で擬似停止させるかによって、「擬似BB状態」が決定されているのか、「擬似RB状態」が決定されているのかが判明する時期を異ならせることができ、擬似停止演出における告知の興趣を高めることができる。
<擬似停止中の演出用割込カウンタ値>
図29(c)に示すとおり、本実施の形態においては、リール3L、3C、3Rごとに、擬似停止中における励磁方向データ及び演出用割込カウンタ値が規定されている。励磁方向データはすでに説明しているため、ここでの説明は省略する。演出用割込カウンタ値は、励磁方向の切り替えタイミングを識別するために用いられる値であり、後述するタイマ更新処理(図40のS322参照)ごとに1ずつ加算されていくカウンタの値を規定したものである。なお、演出用割込カウンタは、その値が「770」となるとクリアされる(「0」に戻る)。
すなわち、リール3Lが擬似停止中である場合、演出用割込カウンタ値が「0」であれば、リール3Lを逆回転方向に回転させ、その後、演出用割込カウンタ値が「110」であれば、リール3Lを順回転方向に回転させ、その後、演出用割込カウンタ値が「220」であれば、リール3Lを逆回転方向に回転させ、その後、演出用割込カウンタ値が「330」であれば、リール3Lを順回転方向に回転させる。演出用割込カウンタ値が上記の値以外の場合には、リール3Lをホールドする(いずれの回転方向にも回転させない)。
同様に、リール3Cが擬似停止中である場合、演出用割込カウンタ値が「52」であれば、リール3Cを逆回転方向に回転させ、その後、演出用割込カウンタ値が「162」であれば、リール3Cを順回転方向に回転させ、その後、演出用割込カウンタ値が「272」であれば、リール3Cを逆回転方向に回転させ、その後、演出用割込カウンタ値が「382」であれば、リール3Cを順回転方向に回転させる。演出用割込カウンタ値が上記の値以外の場合には、リール3Cをホールドする(いずれの回転方向にも回転させない)。
同様に、リール3Rが擬似停止中である場合、演出用割込カウンタ値が「104」であれば、リール3Rを逆回転方向に回転させ、その後、演出用割込カウンタ値が「214」であれば、リール3Rを順回転方向に回転させ、その後、演出用割込カウンタ値が「324」であれば、リール3Rを逆回転方向に回転させ、その後、演出用割込カウンタ値が「434」であれば、リール3Rを順回転方向に回転させる。演出用割込カウンタ値が上記の値以外の場合には、リール3Rをホールドする(いずれの回転方向にも回転させない)。
このように、リール3L、3C、3Rは、擬似停止中において、逆回転方向への回転と順回転方向の回転が交互に行われるようになっている。したがって、遊技者からみれば、擬似停止中のリールがあたかも縦方向に振動しているようにみえることとなるので、遊技者に、本来的な意味でリールが停止したわけでないことを明確に認識させることができ、擬似停止演出を行う場合であっても、遊技者に誤解を与えることを防止することができる。
また、本実施の形態においては、リール3L、3C、3Rごとの演出用割込カウンタ値が異なるように設定されている。すなわち、逆回転方向への回転と順回転方向の回転が交互に行われるタイミングを各リールによって異なるようにしている。したがって、遊技者からみれば、擬似停止させた各リールがあたかもウェイブを描くように振動しているようにみえることとなるので、遊技者に誤解を与えることを防止するだけでなく、擬似停止演出について高い演出効果を得ることができる。
なお、本実施の形態においては、励磁方向の切り替えタイミングを識別するための1つの手法として、演出用割込カウンタの値を参照することとし、且つ、この演出用割込カウンタの値を各リール3L、3C、3Rごとに異ならせることで、各リールの励磁方向の切り替えタイミングを異ならせることとしているが、他の手法によっても実現することができる。
例えば、他の手法として、図29(a)に示したような励磁タイマデータを予め定めておき、その励磁タイマデータに対応付けられた励磁方向データに基づいて、励磁方向の切り替えタイミングを識別することとしてもよく、さらに、この励磁タイマデータを各リール3L、3C、3Rごとに異ならせることで、各リールの励磁方向の切り替えタイミングを異ならせるようにしてもよい。
また、例えば、他の手法として、上述したように演出用割込カウンタの値、又は励磁タイマデータを1のリール分のみ予め定めておき、最初に擬似停止されたリールについては、その値又はデータを用いて励磁方向の切り替えタイミングを識別する。そして、他のリールについては、擬似停止された際に、最初に擬似停止されたリールの位相を検出し、その検出結果に応じて励磁方向の切り替えタイミングを識別することとしてもよい。さらに、その検出結果に応じて所定周期分遅らせた後に、1のリールと同様に励磁方向を切り替えていけば、各リールの励磁方向の切り替えタイミングを異ならせることもできる。
[主制御処理]
主制御基板71のメインCPU31は、図31〜図40に示すフローチャートに従って各種処理を実行する。
<メイン制御処理>
図31は、メイン制御処理を示すフローチャートである。なお、以下に説明するメイン制御処理は、パチスロ機1に電源が投入されたときにスタートする。
最初に、パチスロ機1に電源が投入されると、メインCPU31は、図32に示す電源投入時処理を実行する(S10)。この電源投入時処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたか等が判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。
次に、メインCPU31は、一のゲーム(1単位遊技)終了時の初期化処理を実行する(S11)。この初期化処理では、例えば、一遊技終了時に初期化するように予め指定された格納領域が初期化される。この初期化処理によって、メインRAM33の内部当籤役格納領域及び表示役格納領域等に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU31は、図33に示すメダル受付・スタートチェック処理を実行する(S12)。このメダル受付・スタートチェック処理では、遊技者により投入されたメダルを検出する処理、及び開始操作を検出する処理が実行される。
次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、メインRAM33に割り当てられた乱数値格納領域に格納する(S13)。ここで、乱数値は、内部抽籤処理のために使用される値(以下、乱数値1)とフリーズ抽籤処理のために使用される値(以下、乱数値2)で、本実施の形態においては、0〜65535の中から抽出される。
次に、メインCPU31は、図34に示す内部抽籤処理を実行する(S14)。この内部抽籤処理を実行するメインCPU31は、内部当籤役決定手段を構成する。
次に、メインCPU31は、図35に示すフリーズ抽籤処理を実行する(S15)。このフリーズ抽籤処理では、上述した「フリーズ」を行うか否かの抽籤や演出遊技状態の移行抽籤等が行われる。
次に、メインCPU31は、リール停止初期設定処理を実行する(S16)。このリール停止初期設定処理により、内部抽籤処理の結果(内部当籤役)に基づいて、上述したリール3L、3C、3Rの各種の停止制御情報がメインRAM33の該当領域に格納される。
次に、メインCPU31は、主制御基板71から副制御基板72へ送信するスタートコマンドデータを生成し、生成したスタートコマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S17)。スタートコマンドデータは、例えば、内部当籤役の種別、遊技状態フラグの種別、演出遊技状態の種別、演出抽籤状態の種別、演出当籤契機の種別、フリーズの種別及びその期間、演出ライン選択値、AT管理カウンタ値並びにボーナス終了枚数カウンタ値等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU31は、ウェイト処理を実行する(S18)。このウェイト処理では、前回の遊技開始(前回の単位遊技の開始)から所定時間を経過しているか否かが判断され、所定時間を経過していないと判断された場合には、所定時間を経過するまで待機して待ち時間が消化される。このウェイト処理における所定時間、すなわちウェイト時間は、例えば、前回の単位遊技の開始から4.1秒に設定される。
次に、メインCPU31は、図36に示すフリーズ実行処理を実行する(S19)。このフリーズ実行処理では、S15におけるフリーズ抽籤処理における抽籤結果等に基づいて、フリーズ等が実行される。
次に、メインCPU31は、全てのリール3L、3C、3Rを回転させるリール回転開始処理を実行する(S20)。このリール回転開始処理に伴って、作動ストップボタン格納領域(図22参照)に「01110000」が格納される。なお、リールの回転開始制御は、図40に示す割込処理(より具体的には、ステップS324のリール制御処理)によって実行される。この割込処理は、一定の周期(1.1172ms)で実行される処理である。
この割込処理によって、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rの回転が開始する。その後、この割込処理によって、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達するまで加速される。
さらに、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達すると、この割込処理によって、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rが定速で回転するように維持される。なお、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達し、上述したリールインデックスが検出されると、ストップボタン7L、7C、7Rへの停止操作が許可されるようになる。
次に、メインCPU31は、主制御基板71から副制御基板72へ送信するリール回転開始コマンドデータを生成し、生成したリール回転開始コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S21)。リール回転開始コマンドデータは、例えば、リール3L、3C、3Rの回転が開始されたことを、サブCPU81が認識可能となるデータである。
このリール回転開始コマンドデータを受信することにより、副制御基板72は、リール回転開始を認識することができるようになり、各種の演出を実行するタイミング等を決定することができる。
次に、メインCPU31は、リール停止制御処理を実行する(S22)。このリール停止制御処理によって、リール3L、3C、3Rの停止制御が行われる。なお、図示は省略するが、このリール停止制御処理においては、メインCPU31は、主制御基板71から副制御基板72へ送信するリール停止コマンドデータを生成し、生成したリール停止コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このリール停止コマンドデータは、停止されるリールの種別、停止開始位置(すなわち、ストップボタンが操作された際の図柄位置)及び滑り駒数又は停止予定位置(すなわち、実際にリールが停止する予定の図柄位置)等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU31は、入賞検索処理を実行する(S23)。この入賞検索処理では、全てのリール3L、3C、3Rが停止した後に、入賞ライン8に表示された図柄組合せと図柄組合せテーブルとが照合されて、入賞ライン8に表示された図柄組合せが識別される。
具体的には、図柄コード格納領域(図19参照)に格納されたデータと、図柄組合せテーブル(図9〜図11参照)のデータとが照合され、その照合の結果、一致するものがあれば、一致した図柄の組合せ(表示役)に対応するデータを表示役格納領域(図18参照)に格納するとともに、その図柄の組合せに対応付けられた払出枚数(払出枚数カウンタ値)を取得する。
次に、メインCPU31は、入賞検索処理の結果、取得された払出枚数カウンタ値に応じた枚数のメダルの払い出しを行うメダル払出処理を実行する(S24)。このメダル払出処理では、払出枚数カウンタ値に基づいて、ホッパー駆動回路41の制御やクレジット枚数の更新が行われる。
次に、メインCPU31は、図38に示すAT管理処理を実行する(S25)。本実施の形態におけるパチスロ機1では、メインCPU31により、AT開始用のフリーズが実行されてから、AT終了用のロックが実行されるまでの期間がATとなるように制御される。すなわち、ATのゲーム数をメインCPU31が管理するように構成されており、このAT管理処理では、ATが終了となるか否かを管理する。
次に、メインCPU31は、図39に示すロック実行処理を実行する(S26)。このロック実行処理では、AT管理処理によりATが終了となると判断すると、AT終了時のロック等を実行する。
次に、メインCPU31は、主制御基板71から副制御基板72へ送信する入賞作動コマンドデータを生成し、生成した入賞作動コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S27)。入賞作動コマンドデータは、例えば、表示役の種別、払出枚数カウンタ値及びAT終了用のロックの実行の有無等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU31は、ボーナス終了チェック処理を実行する(S28)。このボーナス終了チェック処理によって、BBの終了条件を満たした場合にBBの作動を終了する処理が実行される。
具体的には、後述するボーナス作動チェック処理において格納されたボーナス終了枚数カウンタ値から、今回の払出枚数カウンタ値を減算し、負の値となったかを判断する。そして、負の値となったと判断された場合には、BB終了時処理を実行する。BB終了時処理では、BB遊技状態フラグ及びRB遊技状態フラグをオフし、遊技状態をRT0遊技状態に移行させる。
なお、図示は省略するが、このボーナス終了チェック処理においては、メインCPU31は、主制御基板71から副制御基板72へ送信するボーナス終了コマンドデータを生成し、生成したボーナス終了コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このボーナス終了コマンドデータは、例えば、BBが終了したこと等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU31は、ボーナス作動チェック処理を実行する(S29)。このボーナス作動チェック処理によって、リール3L、3C、3Rにより表示された図柄の組合せに基づいてBBの作動等を行う処理が実行される。メインCPU31は、ステップS29の処理を実行した後、ステップS11の処理に戻る。
具体的には、まず、表示役がBBであるかを判断する。そして、表示役がBBであると判断された場合には、BB作動時処理を実行する。BB作動時処理では、BB遊技状態フラグ及びRB遊技状態フラグをオンし、ボーナス終了枚数カウンタの値として「75」をセットする。また、持越役格納領域をクリア(ビット0の値を「0」にリセット)する。
次に、表示役がBBでないと判断された場合には、表示役がリプレイであるかを判断する。そして、表示役がリプレイであると判断された場合には、自動投入要求を行う。すなわち、今回の単位遊技における投入枚数(3枚)が次回の単位遊技において自動的に投入されるように制御する。表示役がリプレイでないと判断された場合には、処理を終了する。
なお、図示は省略するが、このボーナス作動チェック処理においては、メインCPU31は、主制御基板71から副制御基板72へ送信するボーナス開始コマンドデータを生成し、生成したボーナス開始コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このボーナス開始コマンドデータは、例えば、BBが開始したこと等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
<電源投入時処理>
図32は、図31に示したメイン制御処理のステップS10において実行される電源投入時処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、バックアップが正常であるか否かを判断する(S30)。
この判断処理では、チェックサム値を用いた誤り検出により、バックアップが正常であるか否かが判断される。
例えば、メインCPU31は、電源オフ時にパチスロ機1の設定値等及びその設定値等から算出されたチェックサム値をバックアップデータとしてメインRAM33に格納しておき、電源投入時の当該判断処理(S30)において、メインRAM33に格納されている設定値等及びチェックサム値を読み出す。
そして、メインCPU31は、読み出された設定値等から算出したチェックサムと、バックアップされていたチェックサムとを比較し、比較結果が一致していれば、バックアップが正常であると判断する。
メインCPU31は、バックアップが正常であると判断した場合には(YES)、バックアップされた設定値等をメインRAM33にセットする(S31)。これにより、バックアップが正常であった場合には、電源オフ前の設定値がメインRAM33にセットされることになる。
ステップS31の処理を実行した後、又はステップS30においてバックアップが正常でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、パチスロ機1のキャビネット60内に設けられている設定変更スイッチ(図示せず)がオンであるか否かを判断する(S32)。ここで、メインCPU31は、設定変更スイッチがオンであると判断すると(YES)、メインCPU31は、設定変更時の初期化処理を実行する(S33)。
この設定変更時の初期化処理では、例えば、メインRAM33の内部当籤役格納領域及び表示役格納領域に格納されているデータがクリアされるとともに、設定値がクリアされる。なお、持越役格納領域に格納されているデータはクリアされない。
また、この設定変更時の初期化処理では、演出遊技状態格納領域、演出抽籤状態格納領域及び演出当籤契機格納領域に格納されているデータがクリアされるとともに、規定ゲーム数がクリアされる。そして、演出抽籤状態として「設定変更時状態」がセットされる。
次に、メインCPU31は、主制御基板71から副制御基板72へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S34)。初期化コマンドデータは、例えば、設定値変更の有無、及び設定値等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU31は、設定値変更処理を実行する(S35)。この設定値変更処理では、パチスロ機1のキャビネット60内に設けられているリセットスイッチ(図示せず)の操作結果に応じて、設定値が1〜6のうちから選択され、これに続いて操作されるスタートレバー6が操作されたときに選択されていた設定値が確定させる。
また、この設定値変更処理では、設定値が確定された後、その設定値と、メインCPU31内で別途生成された乱数値(以下、乱数値3)とに基づいて、演出抽籤状態及び規定ゲーム数が抽籤により決定される。
次に、メインCPU31は、設定変更スイッチがオン状態であるか否かを判断し(S36)、オン状態でない判断結果が得られるまでステップS36の処理を繰り返し実行する。
ここで、メインCPU31は、設定変更スイッチがオン状態ではない判断結果が得られた場合には(NO)、主制御基板71から副制御基板72へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S37)、電源投入時処理を終了する。
ステップS32において、メインCPU31は、設定変更スイッチがオンでないと判断した場合には(NO)、バックアップが正常であるか否かを判断する(S38)。ここで、バックアップが正常でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、電源投入時エラー処理を実行する(S39)。
電源投入時エラー処理において、メインCPU31は、バックアップが正常ではないことをエラー表示等によって表示する。なお、メインCPU31は、バックアップが正常でないエラー(バックアップエラー)の状態では、打止解除スイッチ(図示せず)又はリセットスイッチ(図示せず)の操作によっては、エラー状態を解除しないようになっており、新たに設定変更が行われた場合にのみ、エラー状態を解除するようになっている。
ステップS38において、バックアップが正常であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メインRAM33に格納されているバックアップデータに基づいて、パチスロ機1の状態を電源断前の状態に復帰させ(S40)、電源投入時処理を終了する。
<メダル受付・スタートチェック処理>
図33は、図31に示したメイン制御処理のステップS12において実行されるメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、自動投入要求があるか否かを判断する(S50)。すなわち、前回の単位遊技でリプレイに入賞したか否かを判断する。
ステップS50において、メインCPU31は、自動投入要求があると判断した場合には(YES)、前回の単位遊技で投入されたメダルと同数のメダルを自動投入する自動投入処理を実行する(S51)。具体的には、メインCPU31は、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写し、自動投入カウンタをクリアする。
次に、メインCPU31は、主制御基板71から副制御基板72へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納するメダル投入コマンド送信処理を実行する(S52)。ここで、メダル投入コマンドデータは、例えば、メダル投入の有無、投入枚数カウンタの値、及びクレジットカウンタの値等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
ステップS50において、メインCPU31は、自動投入要求がないと判断した場合には(NO)、メダルの受け付けを許可する(S53)。例えば、メインCPU31は、図示しないセレクタのソレノイドを駆動し、メダル投入口22に投入されたメダルがセレクタ内を通過するように径路を形成させる。
なお、ステップS50において、メインCPU31は、自動投入要求があると判断した場合には(YES)、前回の単位遊技からメダルの受け付けが禁止されている状態になっているため、メダルの受け付けに関する処理は実行しない。
ステップS52又はS53の処理が実行された後、メインCPU31は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値をメインRAM33にセットする(S54)。本実施の形態においては、いずれの遊技状態においても、投入枚数の最大値として、3がセットされる。
次に、メインCPU31は、メダルの受け付けが許可されているか否かを判断する(S55)。ここで、メダルの受け付けが許可されていると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メダルが適正に投入されたか、又はBET操作が行われたかをチェックするメダル投入チェック処理を実行する(S56)。このメダル投入チェック処理では、メダルが適正に投入された場合、又はクレジットからBET操作によりメダルが投入された場合に、投入されたメダルの枚数に応じて、投入枚数カウンタの値、又はクレジットカウンタの値が更新される。
次に、メインCPU31は、主制御基板71から副制御基板72へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納するメダル投入コマンド送信処理を実行する(S57)。
次に、メインCPU31は、メダルの投入又はクレジットが可能か否かを判断する(S58)。本実施の形態において、メインCPU31は、投入枚数カウンタの値が3枚であり、かつ、クレジットカウンタの値が50となっていること、又は、ステップS51の自動投入処理を実行したことを条件として、当該条件が成立したときにメダルの投入又はクレジットが可能でないと判断し、当該条件が成立しないときにメダルの投入又はクレジットが可能であると判断する。
ステップS58において、メダルの投入又はクレジットが可能でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、メダルの受け付けを禁止する(S59)。例えば、メインCPU31は、セレクタのソレノイドの駆動を行わずに、メダル投入口22に投入されたメダルがメダル払出口15から排出する径路を形成させる。
ステップS55において、メダルの受け付けが許可されていないと判断した場合(NO)、ステップS58において、メダルの投入又はクレジットが可能であると判断した場合(YES)、又はステップS59の処理を実行した後、メインCPU31は、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であるか否かを判断する。すなわち、本実施の形態においては、メインCPU31は、メダルの投入枚数が最大値である3であるか否かを判断する(S60)。
ここで、メダルの投入枚数が最大値でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ステップS55の処理に戻る。一方、メダルの投入枚数が最大値であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、スタートスイッチ6Sがオンであるか否かを判断する(S61)。
ここで、スタートスイッチ6Sがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ステップS55の処理に戻る。一方、スタートスイッチ6Sがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、メダルの受け付けを禁止し(S62)、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
<内部抽籤処理>
図34は、図31に示したメイン制御処理のステップS14において実行される内部抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをメインRAM33にセットする(S70)。本実施の形態においては、メインCPU31は、遊技状態に応じて、図12又は図13に示すいずれかの内部抽籤テーブルをメインRAM33にセットする。
次に、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S71)。ここで取得する乱数値は、乱数値1である。次に、メインCPU31は、ステップS70でセットされた内部抽籤テーブルの所定領域を参照し、該当する設定値の各当籤番号に対応付けられた抽籤値を1つずつ取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S72)。
すなわち、メインCPU31は、その当籤番号に対応付けられた内部当籤役が決定されるか否かを照合する。
次に、メインCPU31は、ステップS72の処理による減算結果が0未満か否かを判断する(S73)。ここで、メインCPU31は、減算結果が0未満ではないと判断した場合には(NO)、乱数値及び当籤番号を更新する(S74)。
次に、メインCPU31は、使用している内部抽籤テーブルの全ての当籤番号をチェックしたか否かを判断し(S75)、全ての当籤番号をチェックしていないと判断した場合には(NO)、ステップS72の処理に戻る。
一方、メインCPU31は、全ての当籤番号をチェックしたと判断した場合には(YES)、データポインタの値として0をセットする(S76)。なお、本実施の形態において、一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、メインCPU31が全ての当籤番号をチェックし終えた時点で減算結果が必ず0以上にならないように設定されているため、BB遊技状態(RB遊技状態)である場合を除いて、ステップS76が実行されることはない。
ステップS73において、メインCPU31は、減算結果が0未満であると判断した場合には(YES)、メインRAM33にセットされている内部抽籤テーブルを参照して当籤番号から小役・リプレイ用データポインタの値とボーナス用データポインタの値とを取得する(S77)。
ステップS76又はS77の処理を実行した後、メインCPU31は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図14参照)を参照して、小役・リプレイ用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(S78)。
このステップS78の処理では、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルが参照され、ステップS76又はS77の処理で取得された小役・リプレイ用データポインタの値に対応する内部当籤役を示す11バイトのデータ値が決定される。
次に、メインCPU31は、ステップS78で取得した内部当籤役のデータを内部当籤役格納領域(図17参照)に格納する(S79)。このステップS79の処理では、ステップS78の処理で決定された内部当籤役を示す11バイトのデータ値が内部当籤役格納領域1〜11に格納される。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域(図20参照)の値が0であるか否かを判断する(S80)。メインCPU31は、持越役格納領域の値が0であると判断した場合には(YES)、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図15参照)を参照し、ボーナス用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(S81)。
このステップS81の処理では、ボーナス用内部当籤役決定テーブルが参照され、ステップS76又はS77の処理で取得されたボーナス用データポインタの値に対応する内部当籤役を示す11バイトのデータ値が決定される。
次に、メインCPU31は、ステップS81で取得した内部当籤役を持越役格納領域(図20参照)に格納する(S82)。このステップS82の処理では、ステップS81において内部当籤役として「BB」が取得されたときに、持越格納領域の「BB」に対応するビット0が「1」にセットされる。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域(図20参照)の値が0であるか否かを判断する(S83)。この判断処理では、ステップS82において持越格納領域の「BB」に対応するビット0に「1」にセットされたか否かが判断される。
ステップS83において、持越役格納領域の値が0でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、内部当籤役が「BB」であるか否かを判断する(S84)。ここで、メインCPU31は、内部当籤役が「BB」であると判断した場合には(YES)、RT遊技状態をRT1遊技状態にする(S85)。具体的には、メインCPU31は、RT1遊技状態フラグに「1」をセットする。なお、本実施の形態においては、ボーナス役は「BB」のみであるため、当該判断処理を実行しないこととしてもよい。
ステップS80において持越役格納領域の値が0でないと判断した場合(NO)、ステップS83において持越役格納領域の値が0であると判断した場合(YES)、ステップS84において内部当籤役が「BB」でないと判断した場合(NO)又はステップS85の処理を実行した後、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S86)。
<フリーズ抽籤処理>
図35は、図31に示したメイン制御処理のステップS15において実行されるフリーズ抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、遊技状態がRT1遊技状態であるか否かを判断する(S90)。具体的には、メインCPU31は、RT1遊技状態フラグに「1」がセットされているか否かを判断する。
ここで、メインCPU31は、遊技状態がRT1遊技状態であると判断した場合には(YES)、続いて、ペナルティ中であるか否かを判断する(S91)。本実施の形態においては、演出遊技状態が通常遊技状態である場合であって、内部当籤役が押し順役の場合(小役・リプレイ用データポインタが、「4」〜「9」のいずれかの場合)に、第1停止操作でストップボタン7Lが操作されなかったときは、6ゲームに亘って、S92〜S99の処理が行われないように構成されている。これにより、パチスロ機の開発者、及び遊技場が意図しない利益が遊技者に付与されることを防止している。以下、これを「ペナルティ」と称する。
ステップS90において、遊技状態がRT1遊技状態でないと判断した場合(NO)、ステップS91において、ペナルティ中であると判断した場合(YES)には、このフリーズ抽籤処理を終了する。一方、ペナルティ中でないと判断した場合(NO)には、演出遊技状態が擬似RB状態又は擬似BB状態であるか否かを判断する(S92)。演出遊技状態が擬似RB状態又は擬似BB状態であると判断した場合(YES)には、メインCPU31は、図31のステップS13において格納された乱数値2と、同図のステップS15において決定された内部当籤役とに基づいて、擬似BBストック抽籤を実行し、その抽籤結果をメインRAM33の所定の領域に格納し(S93)、このフリーズ抽籤処理を終了する。
具体的には、決定された内部当籤役が、他の内部当籤役に比べて相対的に当籤確率の低い内部当籤役である場合(例えば、小役・リプレイ用データポインタが、「2」、「3」、「10」〜「16」のいずれかの場合)に、内部当籤役ごとに予め定められた当籤確率で擬似BBストック抽籤を実行する。この場合、擬似BBストック抽籤に当籤したことをその単位遊技で告知することとしてもよく、あえて擬似ボーナス終了時まで告知しないこととしてもよい。
一方、ステップS92において、演出遊技状態が擬似RB状態又は擬似BB状態でないと判断した場合(NO)には、演出当籤契機成立判定処理を実行する(S94)。
(演出当籤契機成立判定処理)
この演出当籤契機成立判定処理では、まず、上述したとおり、現在の演出抽籤状態に基づく所定の当籤確率で、そのゲームにおける内部当籤役に基づいた演出当籤契機の成立抽籤が行われる。そして、演出当籤契機が成立したと判断されると、その内部当籤役に応じた演出当籤契機が演出当籤契機格納領域(図26参照)に格納される。また、上述したとおり、演出抽籤状態と内部当籤役とに基づく演出当籤契機の成立抽籤の結果が非当籤である場合には、メインRAM33の所定の領域に格納されている規定ゲーム数が1ずつ減算される。そして、規定ゲーム数が0となると、必ず演出当籤契機が成立したと判断され、演出当籤契機として「規定ゲーム数」が格納される。さらに、上述したとおり、演出遊技状態が擬似RB状態又は擬似BB状態である場合の、擬似BBストック抽籤に当籤していたときには、必ず演出当籤契機が成立したと判断され、演出当籤契機として「擬似BBストック放出」が格納される。
次に、メインCPU31は、演出当籤契機成立時処理を実行する(S95)。この演出当籤契機は、上記の演出当籤契機成立判定処理において、演出当籤契機が成立したと判断された場合に実行され、演出当籤契機が成立していないと判断された場合には、処理を終了する。
(演出当籤契機成立時処理)
この演出当籤契機成立時処理では、まず、上述したとおり、現在の演出抽籤状態及び演出当籤契機に基づいて、移行先の演出抽籤状態を抽籤により決定し、演出抽籤状態格納領域(図25参照)に格納される。また、次回の演出当籤契機と1つとなる規定ゲーム数を抽籤により決定し、メインRAM33の所定の領域に格納される。そして、上述のとおり、現在の演出抽籤状態及び演出当籤契機に基づいて、擬似ボーナスの種類を抽籤により決定する(すなわち、演出遊技状態として「擬似RB状態」又は「擬似BB状態」のいずれに移行するのかを決定する)とともに、告知タイミングを抽籤により決定する(すなわち、演出遊技状態として「擬似ボーナス告知待ち状態」又は「擬似ボーナス揃い待ち状態」のいずれに移行するのかを決定する。
なお、演出当籤契機が「擬似BBストック放出」である場合には、擬似ボーナスの種類として、「擬似BB状態」が決定されるとともに、告知タイミングとして、「擬似ボーナス告知待ち状態」が決定される。
次に、メインCPU31は、演出遊技状態が擬似ボーナス告知待ち状態であるか否かを判断する(S96)。演出遊技状態が擬似ボーナス告知待ち状態であると判断した場合(YES)には、メインCPU31は、乱数値3に基づいて、ショートフリーズ抽籤を実行し、その抽籤結果をメインRAM33の所定の領域に格納し(S97)、このフリーズ抽籤処理を終了する。
一方、ステップS96において、演出遊技状態が擬似ボーナス告知待ち状態でないと判断した場合(NO)には、メインCPU31は、演出遊技状態が擬似ボーナス揃い待ち状態であるか否かを判断する(S98)。演出遊技状態が擬似ボーナス揃い待ち状態であると判断した場合(YES)には、メインCPU31は、乱数値3と擬似ボーナスの種別とに基づいて、演出ライン選択値抽籤を実行し、その抽籤結果をメインRAM33の所定の領域に格納し(S99)、このフリーズ抽籤処理を終了する。
続いて、ステップS98において、演出遊技状態が擬似ボーナス揃い待ち状態でないと判断した場合(NO)には、メインCPU31は、乱数値2と内部当籤役とに基づいて、ロングフリーズ抽籤を実行し、その抽籤結果をメインRAM33の所定の領域に格納し(S100)、このフリーズ抽籤処理を終了する。
<フリーズ実行処理>
図36は、図31に示したメイン制御処理のステップS19において実行されるフリーズ実行処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、ショートフリーズを実行する否かを判断する(S110)。具体的には、上述したフリーズ抽籤処理におけるステップS97において、ショートフリーズ抽籤の結果が当籤であったか否かを判断する。ショートフリーズを実行すると判断した場合(YES)、演出用タイマに「269」(約0.3秒)をセットし(S111)、このフリーズ実行処理を終了する。
一方、ステップS110において、ショートフリーズを実行しないと判断した場合(NO)、メインCPU31は、ロングフリーズを実行するか否かを判断する(S112)。
具体的には、上述したフリーズ抽籤処理におけるステップS100において、ロングフリーズ抽籤の結果が当籤であったか否かを判断する。ロングフリーズを実行すると判断した場合(YES)、演出用タイマに「10742」(約12秒)をセットする(S113)。
次に、メインCPU31は、演出当籤契機成立時処理を実行する(S114)。この演出当籤契機成立時処理は、上述したフリーズ抽籤処理におけるステップS95と同様の処理であるが、擬似ボーナスの種類として、「擬似BB状態」が決定されるとともに、告知タイミングとして、「擬似ボーナス揃い待ち状態」が決定される。
続いて、メインCPU31は、リールアクション1をセットし(S115)、後述するステップS119の処理に移る。リールアクション1は、上述した演出ライン選択値「1」に対応するものであり、演出ライン選択値が「1」の場合の擬似停止演出を自動的に行うための演出データである。
一方、ステップ112において、ロングフリーズを実行しないと判断した場合(NO)、メインCPU31は、演出遊技状態が擬似ボーナス揃い待ちであるか否かを判断する(S116)。演出遊技状態が擬似ボーナス揃い待ち状態であると判断した場合(YES)、演出用タイマに「22378」(約25秒)をセットし(S117)、続いて、図37において後述する擬似停止演出処理を実行する(S118)。
上述したステップS115の処理の後、又は上述したステップS118の所定の後、メインCPU31は、赤7揃いが擬似停止したか否かを判断する(S119)。赤7揃いが擬似停止したと判断した場合(YES)、演出遊技状態として擬似BB状態をセットし、AT管理カウンタに「70」をセットする(S120)。続いて、外部出力信号1の出力をオンし(S121)、ステップS124の処理に移る。
一方、ステップS119において、赤7揃いが擬似停止していないと判断した場合(NO)、演出遊技状態として擬似RB状態をセットし、AT管理カウンタに「30」をセットする(S122)。続いて、外部出力信号2の出力をオンする(S123)。
上述したステップS121の処理の後、又は上述したステップS123の所定の後、メインCPU31は、ランダム遅延処理を実行し(S124)、このフリーズ実行処理を終了する。
(ランダム遅延処理)
本実施の形態におけるパチスロ機1においては、このフリーズ実行処理が終了すると、図31に示したメイン制御処理のステップS20において実行されるリール回転開始処理によって、リール3L、3C、3Rの本来の回転が開始されることなるが、例えば、赤7揃いが擬似停止した後に、フリーズの実行が終了すると、赤7が揃った状態から、リール3L、3C、3Rの本来の回転が開始されることとなり、遊技の公正を害する調整となってしまうおそれがある。なぜならば、リールによる演出(例えば、擬似停止演出)を行うことによって、遊技者が停止操作のタイミングをつかみ易くなる可能性があり、そのリールよる演出が、意図せずして目押しの補助機能を有してしまうこととなってしまうからである。
そこで、本実施の形態におけるパチスロ機1では、フリーズの実行の終了時に、所定の図柄が表示された状態(上述した例でいえば、赤7が揃っている状態)である場合には、リール3L、3C、3Rごとに所定の乱数値(例えば、乱数値3)を取得し、取得した乱数値に基づいてタイマをセットし、セットされたタイマの割込回数分、各リールの回転開始をランダムに遅延させるようにしている。
このように構成することで、リールによる演出(例えば、擬似停止演出)を行う場合であっても、遊技の公正を害する調整となってしまうおそれがなく、遊技を開始(リールの本来の回転の開始)させることができる。
<擬似停止演出処理>
図37は、図36に示したフリーズ実行処理のステップS118において実行される擬似停止演出処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、上述したリール位置検出回路50により、各リール3L、3C、3Rついてリールインデックスの検出を実行する(S129)。すなわち、メインCPU31は、後述するリール制御処理(図40のS324参照)により、擬似停止演出を行うことを目的とした各リール3L、3C、3Rの回転(以下、擬似回転)を開始させるとともに、その擬似回転中の各リール3L、3C、3Rの図柄位置を検出可能にする。
次に、メインCPU31は、擬似停止可能なリールに対して停止操作されたか否かを判断する(S130)。すなわち、擬似回転中の各リール3L、3C、3Rに対応するストップボタン7L、7C、7Rが操作されたか否かを判断する。
ここで、ステップS130において、擬似停止可能なリールに対して停止操作されたと判断した場合(YES)には、決定されている演出ライン選択値に応じた擬似停止位置でリールを擬似停止させる(S131)。例えば、演出ライン選択値が「1」の場合に、ストップボタン7Lが操作されると、擬似回転中のリール3Lを図柄位置「19」(図7参照)で擬似停止させる。
続いて、メインCPU31は、擬似停止したリールの種別に応じた演出用割込カウンタ値の初期値をセットする(S132)。例えば、演出ライン選択値が「1」の場合に、ストップボタン7Lが操作され、擬似回転中のリール3Lが図柄位置「19」で擬似停止した場合、演出用割込カウンタ値の初期値として「0」(図29(c)参照)をセットする。なお、演出用割込カウンタへの加算開始は、この擬似停止演出処理の開始に伴って実行することとしてもよいし、ステップS129の処理に伴って実行することとしてもよいし、ステップS131の処理において、リール3L、3C、3Rのいずれかが、最初に擬似停止されたことに伴って実行することとしてもよい。
これにより、例えば、リール3Lにおいては、演出用割込カウンタ値が所定の値となるごとに、後述するリール制御処理(図40のS324参照)により、逆回転方向への回転と順回転方向の回転が交互に行われるように制御される。したがって、遊技者からみれば、擬似停止中のリール3Lがあたかも縦方向に振動しているようにみえることとなる。
続いて、メインCPU31は、擬似停止可能なリールがあるか否かを判断する(S133)。すなわち、未だ擬似回転中のリールがあるか否かを判断する。擬似停止可能なリールがあると判断した場合(YES)、ステップS130の処理に戻り、擬似停止可能なリールがないと判断した場合(NO)、ステップS136の処理に移る。
一方、ステップS130において、擬似停止可能なリールに対して停止操作されていないと判断した場合(NO)には、演出用タイマは0か否かを判断する(S134)。演出用タイマが0でないと判断された場合(NO)、ステップS130の処理に戻り、演出用タイマが0であると判断された場合(YES)、決定されている演出ライン選択値に応じたリールアクションをセットする(S135)。
ここで、本実施の形態においては、リールアクション1〜3がメインROM32に記憶されている。リールアクション1は、上述したように、演出ライン選択値「1」に対応するものであり、演出ライン選択値が「1」の場合の擬似停止演出を自動的に行うための演出データである。また、リールアクション2は、演出ライン選択値「2」に対応するものであり、演出ライン選択値が「2」の場合の擬似停止演出を自動的に行うための演出データである。また、リールアクション3は、演出ライン選択値「3」に対応するものであり、演出ライン選択値が「3」の場合の擬似停止演出を自動的に行うための演出データである。
このように、本実施の形態におけるパチスロ機1においては、擬似停止演出を行う場合であって、遊技者によるストップボタン7L、7C、7Rへの操作がなかった場合には、自動的に擬似停止演出を行いうるように構成しているため、停止操作を行わなかった遊技者に対しても、擬似停止演出を確実に享受させることができる。
上述したステップS133において、擬似停止可能なリールがないと判断した場合(NO)、又は上述したステップS135の後、メインCPU31は、赤7揃いが擬似停止したか否かを判断する(S136)。赤7揃いが擬似停止したと判断した場合(YES)、演出用タイマを「4476」(約5秒)に更新し(S137)、赤7揃いが擬似停止していないと判断した場合(NO)、演出用タイマを「1」(約0.001秒)に更新する(S138)。
なお、ステップS136において、赤7揃いが擬似停止したか否かを判断する上では、演出ライン選択値に基づいて判断することとしてもよく、リールインデックスの検出に応じて実際に把握される図柄の擬似停止位置に基づいて判断することとしてもよい。
また、上述したフリーズ実行処理におけるステップS116において、赤7揃いが擬似停止したか否かを判断する上では、上記に加え、上述したステップS137、又はS138において更新された演出用タイマの値に基づいて判断することとしてもよい。
続いて、メインCPU31は、演出用タイマは0か否かを判断する(S139)。演出用タイマが0でないと判断された場合(NO)、ステップS139の処理に戻り(すなわち、処理を待機し)、演出用タイマが0であると判断された場合(YES)、演出用タイマに「17902」(約20秒)をセットする(S140)。
続いて、メインCPU31は、再度演出用タイマは0か否かを判断する(S141)。
演出用タイマが0であると判断された場合(YES)、この擬似停止演出処理を終了する。
一方、ステップS141において、演出用タイマが0でないと判断された場合(NO)、スタートレバーの操作があったか否かを判断する(S142)。スタートレバーの操作がないと判断した場合(NO)、ステップS141の処理に戻り、スタートレバーの操作があったと判断された場合(YES)、演出用タイマを「0」に更新し(S143)、この擬似停止演出処理を終了する。
このように、本実施の形態におけるパチスロ機1においては、遊技者によるストップボタン7L、7C、7Rへの操作により、又は自動的に擬似停止がなされた後、遊技者による所定の操作(例えば、スタートレバー6への操作)により、又は所定期間が経過したこと(例えば、演出用タイマが「17902」から「0」となったこと)に基づいて、フリーズの実行を終了させるように構成しているため、遊技者の所望のタイミングで遊技を進行させることができるとともに、必要以上に擬似停止演出期間が冗長となることを防止することができる。
なお、上記の所定の操作としては、スタートレバー6への操作に限られるものではなく、MAXベットボタン11への操作、1ベットボタン12への操作、すでに擬似停止されたリールに対応するストップボタンへの操作又はこれらの組合せの操作であってもよい。
<AT管理処理>
図38は、図31に示したメイン制御処理のステップS25において実行されるAT管理処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、演出遊技状態が擬似ボーナス告知待ち状態であるか否かを判断する(S150)。演出遊技状態が擬似ボーナス告知待ち状態であると判断した場合(YES)、演出遊技状態として擬似ボーナス揃い待ち状態をセットし(S151)、このAT管理処理を終了する。
一方、ステップS150において、演出遊技状態が擬似ボーナス告知待ち状態でないと判断した場合(NO)、メインCPU31は、演出遊技状態が擬似RB状態又は擬似BB状態であるか否かを判断する(S152)。演出遊技状態が擬擬似RB状態又は擬似BB状態でないと判断した場合(NO)、メインCPU31は、ペナルティチェック処理を実行し(S159)、このAT管理処理を終了する。このペナルティチェック処理では、上述したように、演出遊技状態が通常遊技状態である場合であって、内部当籤役が押し順役の場合(小役・リプレイ用データポインタが、「4」〜「9」のいずれかの場合)に、第1停止操作でストップボタン7Lが操作されなかったか否かを判断する。第1停止操作でストップボタン7Lが操作されなかったと判断した場合、6ゲームに亘って、ペナルティ中であることが識別可能な情報をメインRAM33に格納する。
また、メインCPU31は、上述したステップS152において、演出遊技状態が擬似RB状態又は擬似BB状態であると判断した場合(YES)、AT管理カウンタを1減算し(S153)、続いて、AT管理カウンタは0であるか否かを判断する(S154)。
AT管理カウンタが0でないと判断した場合(NO)、このAT管理処理を終了する。
一方、ステップS154において、AT管理カウンタが0であると判断した場合(YES)、メインCPU31は、擬似BBストックが0であるか否かを判断する(S155)。擬似BBストックが0でないと判断した場合(NO)、演出遊技状態として擬似ボーナス告知待ち状態をセットし(S158)、このAT管理処理を終了する。
また、メインCPU31は、上述したステップS155において、擬似BBストックが0であると判断した場合(YES)、演出遊技状態として通常遊技状態をセットし(S156)、AT終了時処理を実行し(S157)、このAT管理処理を終了する。
(AT終了時処理)
このAT終了時処理では、上述したフリーズ抽籤処理におけるステップS95、及び上述したフリーズ実行処理におけるステップS114の演出当籤契機成立時処理において決定された演出抽籤状態及び規定ゲーム数をセットする。
<ロック実行処理>
図39は、図31に示したメイン制御処理のステップS26において実行されるロック実行処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、擬似RB状態の終了時であるか否かを判断する(S170)。具体的には、上述したAT管理処理により、演出遊技状態が擬似RB状態から通常遊技状態、又は擬似ボーナス告知待ち状態へ移行したか否かを判断する。擬似RB状態の終了時であると判断した場合(YES)、演出用タイマに「1」(約0.001秒)をセットし(S171)、外部出力信号2の出力をオフし(S172)、このロック実行処理を終了する。
一方、ステップS170において、擬似RB状態の終了時でないと判断した場合(NO)、メインCPU31は、擬似BB状態の終了時であるか否かを判断する(S173)。
具体的には、上述したAT管理処理により、演出遊技状態が擬似BB状態から通常遊技状態、又は擬似ボーナス告知待ち状態へ移行したか否かを判断する。擬似BB状態の終了時であると判断した場合(YES)、演出用タイマに「3581」(約4秒)をセットし(S174)、外部出力信号1の出力をオフし(S175)、このロック実行処理を終了する。また、擬似BB状態の終了時でないと判断した場合(NO)にも、このロック実行処理を終了する。
<メインCPUの制御による割込処理>
図40は、メインCPU31の制御による割込処理を示すフローチャートである。この処理は、1.1172msごとに実行される。
まず、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(S320)。次に、メインCPU31は、図41に示す入力ポートチェック処理を実行する(S321)。この処理では、メインCPU31は、メインCPU31に接続される各種のスイッチやセンサの信号の有無を確認する。
例えば、メインCPU31は、スタートスイッチ6S、ストップスイッチ7S等の各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報やメダルセンサ42S等の各種センサのオン、オフの情報をメインRAM33に格納する。
次に、メインCPU31は、タイマ更新処理を実行する(S322)。次に、メインCPU31は、図42に示す通信データ送信処理を実行する(S323)。次に、メインCPU31は、リール3L、3C、3Rの回転を制御するリール制御処理を実行する(S324)。
より詳細には、メインCPU31は、リール3L、3C、3Rの回転を開始する旨の要求、すなわち、開始操作に応じて、リール3L、3C、3Rの回転を開始するとともに、一定の速度でリール3L、3C、3Rが回転するように制御を行う。また、メインCPU31は、停止操作に応じて、停止操作に対応するリール3L、3C、3Rの回転が停止するように制御を行う。
次に、メインCPU31は、ランプ・7SEG駆動処理を実行する(S325)。例えば、メインCPU31は、クレジットされているメダルの枚数、払出枚数等を各種表示部に表示する。次に、メインCPU31は、レジスタの復帰を行い(S326)、定期的に発生する割込処理を終了する。
<入力ポートチェック処理>
図41は、図40に示したメインCPU31の制御による割込処理のステップS321において実行される入力ポートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、各入力ポートの状態をチェックする(S330)。次に、メインCPU31は、前回の割り込み、すなわち、1割り込み前の入力ポートの状態をメインRAM33に格納し(S331)、現在の入力ポートの状態をメインRAM33に格納する(S332)。
このように、1割り込み前の入力ポートの状態と、現在の入力ポートの状態とを比較することができるようにすることにより、メインCPU31は、双方の入力ポートの状態を確認することができるようになり、入力ポートの状態に変化があったか、例えば、MAXベットボタン11や1ベットボタン12が押されたか否か等をチェックしている。
次に、メインCPU31は、オンエッジの状態をメインRAM33に格納する(S333)。本実施の形態において、オンエッジは、ボタンが押されたままの状態のことをいい、オフエッジは、ボタンが放された状態のことをいう。
<通信データ送信処理>
図42は、図40に示したメインCPU31の制御による割込処理のステップS323において実行される通信データ送信処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU31は、通信データ送信タイマから1を減算する(S340)。次に、メインCPU31は、通信データ送信タイマが0であるか否かを判断する(S341)。
ここで、通信データ送信タイマが0でないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、通信データ送信処理を終了する。一方、通信データ送信タイマが0であると判断した場合には(YES)、メインCPU31は、通信データ格納領域に未送信データがあるか否かを判断する(S342)。
ここで、通信データ格納領域に未送信データがないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、無操作コマンドデータを生成し、生成した無操作コマンドデータをメインRAM33に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S343)。
なお、無操作コマンドデータは、上述した入力ポートチェック処理において格納された各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報や各種センサのオン、オフの情報等が各パラメータとしてセットされる。これにより、コマンドが送信されない割込処理を発生しないようにして、コマンド送信に対する不正行為を防止することができるとともに、サブCPU81にこれらの情報を認識させることで、本来操作が無効である期間の操作(例えば、リール回転中におけるBET操作)に基づいて、演出を変化させることが可能となる。
ステップS342において、通信データ格納領域に未送信データがあると判断した場合(YES)、又はステップS343の処理を実行した後、メインCPU31は、通信データ送信タイマに初期値として例えば14をセットする(S344)。
次に、メインCPU31は、通信データ格納領域に格納された通信データを副制御基板72に送信する(S345)。次に、メインCPU31は、通信データの送信が完了したか否かを判断する(S346)。
ここで、通信データの送信が完了していないと判断した場合には(NO)、メインCPU31は、ステップS345の処理を実行する。一方、通信データの送信が完了したと判断した場合には(YES)、メインCPU31は、通信データ格納領域をクリアするように更新し(S347)、通信データ送信処理を終了する。
[副制御処理]
副制御基板72のサブCPU81は、図43〜図48に示すフローチャートに従って各種処理を実行する。
<電源投入処理>
図43は、電源投入時におけるサブCPU81の電源投入処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、初期化処理を実行する(S350)。この処理では、サブCPU81は、サブRAM83等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク、及びサウンド制御タスクを含む。
次に、サブCPU81は、図44に示すランプ制御タスクを起動する(S351)。ランプ制御タスクは、サブCPU81が、サブCPU81に対して2ミリ秒ごとに送信されるタイマ割込イベントメッセージを受け取るのを待ち、このタイマ割込イベントメッセージを受け取ったことに応じて、各種ランプの点灯状態を制御する処理を実行する処理である。
次に、サブCPU81は、図45に示すサウンド制御タスクを起動する(S352)。
サウンド制御タスクでは、スピーカ9L、9Rからの出音状態がサブCPU81によって制御される。次に、サブCPU81は、マザータスクを起動し(S353)、電源投入処理を終了する。
<ランプ制御タスク>
図44は、図43に示した電源投入処理のステップS351において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、タイマ割込初期化処理を実行する(S360)。次に、サブCPU81は、ランプ関連データの初期化処理を実行する(S361)。
次に、サブCPU81は、タイマ割込待ちを実行する(S362)。この処理では、サブCPU81が2ミリ秒ごとにタイマ割込イベントメッセージを受け取るまでの間、サブCPU81は、タイマ割込同期とは異なるタスクグループを実行する。
タイマ割込同期とは異なるタスクグループとして、例えば、コマンド受信割込同期のタスクグループである主基板通信タスクが挙げられる。また、電源割込同期のタスクグループ(図示せず)や、ドア監視ユニット通信同期のタスクグループ(図示せず)等が挙げられる。
次に、サブCPU81は、図45に示すサウンド制御タスクを実行する(S363)。
この処理では、ランプ制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスクを実行する。
本実施の形態において、タイマ割込同期のタスクグループの優先順位は、基本的に、ランプ制御タスク、サウンド制御タスクの順としている。したがって、ステップS363では、ランプ制御タスクの次の優先順位にあるサウンド制御タスクを実行する。なお、ステップS363では、図45に示したサウンド制御タスクのうち、ステップS372及びS373の処理が実行される。
次に、サブCPU81は、ランプデータ解析処理を実行し(S364)、ランプ演出実行処理を実行し(S365)、ステップS362の処理に戻る。
<サウンド制御タスク>
図45は、図43に示した電源投入処理のステップS352において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、スピーカ9L、9Rからの出音状態に関連するサウンド関連データの初期化処理を実行する(S370)。次に、サブCPU81は、サウンド制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわち、ランプ制御タスクを実行する(S371)。
次に、サブCPU81は、サウンドデータの解析処理を実行し(S372)、サウンド演出実行処理を行い(S373)、ステップS371の処理を実行する。
<主基板通信タスク>
図46は、図43に示したステップS353で起動されたマザータスクにおいて起動される主基板通信タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、通信メッセージキューの初期化を実行し(S380)、受信コマンドのチェックを実行する(S381)。
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判断する(S382)。ここで、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、ステップS381の処理に戻る。
一方、前回とは異なるコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、受信したコマンドが正規のコマンドであると判断して、受信したコマンドから遊技情報を作成し、作成した遊技情報をサブRAM83に格納する(S383)。次に、サブCPU81は、図47に示すコマンド解析処理を実行し(S384)、ステップS381の処理に戻る。
<コマンド解析処理>
図47は、図46に示した主基板通信タスクのステップS384において実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、図48に示す演出内容決定処理を実行し(S390)、ランプデータ決定処理を実行し(S391)、サウンドデータ決定処理を実行し(S392)、決定された各データを登録し(S393)、コマンド解析処理を終了する。
<演出内容決定処理>
図48は、図47に示したコマンド解析処理のステップS390において実行される演出内容決定処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、初期化コマンドを受信したか否かを判断する(S400)。
ここで、初期化コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、初期化コマンド受信時処理を実行し(S401)、演出内容決定処理を終了する。初期化コマンド受信時処理では、初期化コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、設定変更の有無に基づいて、演出状態を復帰させ、あるいは演出状態を初期化する。
一方、初期化コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、メダル投入コマンドを受信したか否かを判断する(S402)。ここで、メダル投入コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、メダル投入コマンド受信時処理を実行し(S403)、演出内容決定処理を終了する。メダル投入コマンド受信時処理では、メダル投入コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、メダルの投入の有無に基づいて、メダル投入音を出力するための演出データがセットされる。
一方、メダル投入コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、スタートコマンドを受信したか否かを判断する(S404)。ここで、スタートコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を実行し(S405)、演出内容決定処理を終了する。スタートコマンド受信時処理では、スタートコマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、AT管理カウンタ値が1以上であれば、AT中である旨の演出データがセットされるとともに、内部当籤役が押し順役であれば、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順を報知するための演出データがセットされる。
一方、スタートコマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、リール回転開始コマンドを受信したか否かを判断する(S406)。ここで、リール回転開始コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、リール回転開始コマンド受信時処理を実行し(S407)、演出内容決定処理を終了する。リール回転開始コマンド受信時処理では、リール回転開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、リール回転開始音を出力するための演出データがセットされる。
一方、リール回転開始コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、リール停止コマンドを受信したか否かを判断する(S408)。ここで、リール停止コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、図42に示すリール停止コマンド受信時処理を実行し(S409)、演出内容決定処理を終了する。リール停止コマンド受信時処理では、リール停止コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、リール停止音を出力するための演出データがセットされる。
一方、リール停止コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、入賞作動コマンドを受信したか否かを判断する(S410)。ここで、入賞作動コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、入賞作動コマンド受信時処理を実行し(S411)、演出内容決定処理を終了する。入賞作動コマンド受信時処理では、入賞作動コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、入賞役に応じた払出枚数に応じた払出音を出力するための演出データがセットされる。
一方、入賞作動コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判断する(S412)。ここで、ボーナス開始コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時処理を実行し(S413)、演出内容決定処理を終了する。ボーナス開始コマンド受信時処理では、ボーナス開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。なお、本実施の形態においては、BB遊技状態よりも擬似RB状態や擬似BB状態のほうが相対的に有利となるように構成されていることから、ボーナス開始コマンドとして送信された情報に基づいては、固有の演出データをセットしないように構成することとしてもよい。
一方、ボーナス開始コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンドを受信したか否かを判断する(S414)。ここで、ボーナス終了コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を実行し(S415)、演出内容決定処理を終了する。ボーナス終了コマンド受信時処理では、ボーナス終了コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。なお、本実施の形態においては、BB遊技状態よりも擬似RB状態や擬似BB状態のほうが相対的に有利となるように構成されていることから、ボーナス終了コマンドとして送信された情報に基づいては、固有の演出データをセットしないように構成することとしてもよい。
一方、ボーナス終了コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、無操作コマンドを受信したか否かを判断する(S416)。ここで、無操作コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を実行し(S417)、演出内容決定処理を終了する。
無操作コマンド受信時処理では、無操作コマンドとして送信された情報に基づいて演出データを変動させる場合がある。例えば、スタートコマンド受信時処理において決定された演出データが、MAXベットボタン11の連打を要求する演出データである場合に、無操作コマンドとして受信した、MAXベットボタン11がオンエッジ状態であるか、オフエッジ状態の情報に基づいて、演出データを変動させる。一方、S416において、入力状態コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態のパチスロ機1は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU31による内部抽籤処理)と、図柄表示手段により表示される図柄の変動を開始させる図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU31によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、図柄表示手段により表示される図柄の変動を停止させる図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU31によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、図柄変動停止制御手段により図柄表示手段により表示される図柄の変動が停止されると、停止した図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU31によるメダル払出処理及びフリーズ実行処理)と、を備える。
また、図柄変動開始制御手段は、所定の遊技価値が投入されたことに基づいて、遊技者の開始操作を許可する開始操作許可手段(例えば、メインCPU31によるメダル受付・スタートチェック処理)と、開始操作許可手段により開始操作が許可されたことに基づいて、遊技者の開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ6S)と、開始操作検出手段により開始操作が検出された場合に、特別開始条件(例えば、演出遊技状態として「擬似ボーナス揃い待ち状態」がセットされ、その後「擬似RB状態」又は「擬似BB状態」に移行すること)が成立していなければ、通常の図柄の変動を開始させる通常図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU31によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、開始操作検出手段により開始操作が検出された場合に、特別開始条件が成立していれば、通常の図柄の変動を開始させることなく、特別の図柄の変動を開始させる特別図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU31によるフリーズ実行処理及びリール制御処理)と、特別図柄変動開始制御手段により特別の図柄の変動が開始された後、特別終了条件(例えば、メインCPUによるフリーズ実行処理が終了すること)が成立したことに基づいて、特別の図柄の変動を終了させ、前記通常の図柄の変動を開始させる通常図柄変動開始復帰制御手段(例えば、メインCPU31によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、を含む。
また、図柄変動停止制御手段は、通常図柄変動開始制御手段又は通常図柄変動開始復帰制御手段により通常の図柄の変動が開始された後、通常の停止許可条件(例えば、メインCPUによるリール制御処理においてリールが定速に達したこと)が成立したことに基づいて、遊技者の停止操作を許可する通常停止操作許可手段(例えば、メインCPU31によるストップボタン7L、7C、7Rへの停止操作の許可)と、特別図柄変動開始制御手段により特別の図柄の変動が開始された後、特別の停止許可条件(例えば、メインCPUによるフリーズ実行処理において擬似停止演出処理が実行されること)が成立したことに基づいて、遊技者の停止操作を許可する特別停止操作許可手段(例えば、メインCPU31による擬似停止演出処理)と、通常停止操作許可手段又は特別停止操作許可手段により停止操作が許可されたことに基づいて、遊技者の停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ7S)と、通常停止操作許可手段により停止操作が許可された場合であって、停止操作検出手段により停止操作が検出された場合に、前記内部当籤役決定手段による決定結果と当該停止操作の手順とに基づいて、図柄表示手段により表示される図柄の変動を本停止させる図柄変動本停止制御手段(例えば、メインCPU31によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、特別停止操作許可手段により停止操作が許可された場合であって、停止操作検出手段により停止操作が検出された場合に、成立した特別開始条件に基づいて、図柄表示手段により表示される図柄の変動を仮停止させる図柄変動仮停止制御手段(例えば、メインCPU31による擬似停止演出処理及びリール制御処理)と、を含む。
そして、図柄変動仮停止制御手段は、停止操作検出手段による停止操作の検出に基づいて、図柄表示手段における少なくとも一の列を仮停止させた場合に、当該一の列の図柄を振動させながら保持する(例えば、メインCPUによる擬似停止演出処理において演出用割込カウンタ値に基づいてリールが制御されること)こととしている。
これにより、遊技者に、本来的な意味でリールが停止したわけでないことを明確に認識させることができ、擬似停止演出を行う場合であっても、遊技者に誤解を与えることを防止することができる。
また、図柄変動仮停止制御手段は、図柄表示手段における少なくとも一の列を仮停止させた場合の、当該一の列を振動させるタイミングと、図柄表示手段における他の列を仮停止させた場合の、当該他の列を振動させるタイミングと、を異ならせる(例えば、図29(c)に示す演出用割込カウンタ値を各リールで異ならせること)こととしている。
これにより、擬似停止(仮停止)させた各リールがあたかもウェイブを描くように振動しているようにみえることとなるので、遊技者に誤解を与えることを防止するだけでなく、擬似停止演出について高い演出効果を得ることができる。
また、利益付与手段は、図柄変動本停止制御手段により停止表示された図柄の組合せが再遊技に係る図柄の組合せである場合に、遊技者によって所定の遊技価値が投入されることなく、所定の遊技価値を自動的に投入する利益を付与する再遊技付与手段(例えば、メインCPU31によるメダル受付・スタートチェック処理)と、図柄変動本停止制御手段により停止表示された図柄の組合せが小役に係る図柄の組合せである場合に、当該停止表示された図柄の組合せに応じた遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、メインCPU31によるメダル払出処理)と、図柄変動仮停止制御手段により仮停止表示された図柄の組合せが特別の図柄の組合せ(例えば、「赤7−赤7−赤7」又は「赤7−赤7−BAR」)である場合に、有利状態に移行させる利益を付与する有利状態移行付与手段(例えば、メインCPU31によるフリーズ実行処理)と、を含み、有利状態は、図柄変動本停止制御手段が図柄表示手段により表示される図柄の変動を本停止させる場合に、内部当籤役決定手段による決定結果に基づいて、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順を報知する状態(例えば、メインCPU31によるAT管理処理及びサブCPU81によるスタートコマンド受信時処理)であることとしている。
これにより、擬似停止(仮停止)させた各リールに特別の図柄の組合せが表示されると、その単位遊技からATを開始させることができ、特別の図柄の組合せを揃えさせるための余計なゲーム数を消化させることなく、遊技者にATの利益を享受させることができる。
加えて、図柄変動停止制御手段が、特別停止操作許可手段により停止操作が許可された場合であって、停止操作検出手段により停止操作が検出されない場合に、成立した特別開始条件に基づいて、図柄表示手段により表示される図柄の変動を自動的に仮停止させる図柄変動自動仮停止制御手段(例えば、メインCPU31による擬似停止演出処理及びリール制御処理)と、を含むこととしてもよい。
これにより、停止操作を行わなかった遊技者に対しても、擬似停止演出を確実に享受させることができる。
また、図柄変動自動仮停止制御手段は、図柄表示手段における少なくとも一の列を自動的に仮停止させた場合に、当該一の列の図柄を振動させながら保持し(例えば、メインCPUによる擬似停止演出処理において演出用割込カウンタ値に基づいてリールが制御されること)、通常図柄変動開始復帰制御手段は、図柄変動仮停止制御手段又は図柄変動自動仮停止制御手段により、図柄表示手段における全ての列が仮停止した場合に、予め定められた時間が経過したこと、又は当該予め定められた時間が経過する前に所定の操作が行われたことを特別終了条件とすること(例えば、メインCPU31による擬似停止演出処理の終了)としてもよい。
これにより、遊技者の所望のタイミングで遊技を進行させることができるとともに、必要以上に擬似停止演出期間が冗長となることを防止することができる。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明に係る遊技機が備える各手段などの具体的構成については上述した本実施の形態において採用した例に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形が可能である。
[本実施の形態の変形例]
例えば、本実施の形態においては、図柄表示手段として、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4Rを採用しているが、これに替えて、あるいはこれとともに、液晶表示装置を用いる構成としてもよい。すなわち、液晶表示装置に表示される図柄の画像を変動表示させることとしてもよい。また、表示窓を単一の表示窓4とし、この表示窓4により、リール3L、3C、3Rの周面に配された図柄の一部を表示するようにしてもよい。
また、例えば、本実施の形態においては、内部当籤役決定手段として、乱数発生器36により発生させた乱数値をメインCPU31が取得して内部抽籤処理を行うこととしているが、これに替えて、あるいはこれとともに、メインCPU31内に内蔵された乱数発生回路(図示せず)を用いて乱数値を取得することとしてもよい。
また、例えば、本実施の形態においては、開始操作検出手段として、スタートレバー6への操作を検出するスタートスイッチ6Sを採用し、停止操作検出手段として、ストップボタン7L、7C、7Rへの操作を検出するストップスイッチ7Sを採用しているが、これに替えて、あるいはこれとともに、タッチパネルスイッチを用いる構成としてもよい。
また、例えば、本実施の形態においては、各リール3L、3C、3Rの擬似停止中において、逆回転方向への回転と順回転方向の回転が交互に行われることにより、仮停止中の図柄を振動させるようにしているが、これに替えて、あるいはこれとともに、各リール3L、3C、3Rをユニット化し(以下、リールユニット3LU、3CU、3RU)、このリールユニットを個別に駆動させる駆動手段をメインCPU31が駆動制御することによって、仮停止中の図柄を振動させるようにしてもよい。
また、例えば、本実施の形態においては、リール3L、3C、3Rごとの演出用割込カウンタ値が異なるように設定されているが、これに替えて、あるいはこれとともに、リール3L、3C、3Rごとの演出用割込カウンタ値が同じとなるように設定することとしてもよい。すなわち、逆回転方向への回転と順回転方向の回転が交互に行われるタイミングが各リールによって同じとなる(同期する)ように設定することとしてもよい。これにより、また別意の演出効果を得ることができる。さらに、演出抽籤状態や演出当籤契機に応じて、リール3L、3C、3Rごとの演出用割込カウンタ値が異なるように設定する場合と、リール3L、3C、3Rごとの演出用割込カウンタ値が同じとなるように設定する場合と決定することとしてもよい。
また、例えば、本実施の形態においては、演出遊技状態が「擬似ボーナス揃い待ち状態」の場合に、擬似停止演出を行うように構成しているが、これに替えて、あるいはこれとともに、演出遊技状態が「通常遊技状態」の場合であっても、所定の確率で、擬似停止演出を行うこととしてもよい。この場合、演出ライン選択値「4」〜「6」を予め定めておき、演出ライン選択値「4」の場合には、擬似停止位置として、左リール「19」、中リール「0」、右リール「19」が対応付けられ、演出ライン選択値「5」の場合には、擬似停止位置として、左リール「0」、中リール「0」、右リール「19」が対応付けられ、演出ライン選択値「6」の場合には、擬似停止位置として、左リール「0」、中リール「19」、右リール「1」が対応付けられるように構成しておけばよい。すなわち、「擬似RB状態」又は「擬似BB状態」がいわゆるテンパイ外れの状態で仮停止することとなるが、「通常遊技状態」の興趣を格段に高めることができる。
また、例えば、本実施の形態においては、擬似停止演出を行う場合、演出ライン選択値に対応付けられた擬似停止位置で図柄を擬似停止させるように構成しているが、これに替えて、あるいはこれとともに、実際の停止開始位置から最大滑り駒数の範囲内で図柄を擬似停止させることとしてもよい。加えて、擬似停止中のみ、最大滑り駒数を抽籤により決定することとしてもよい。
以上、本発明の実施の形態の変形例について説明したが、さらに、一例として図49に示すように「ナビ矛盾演出」を実行することも可能である。以下、この「ナビ矛盾演出」について説明する。
<ナビ矛盾演出>
本実施の形態では、図36に示すフリーズ実行処理において、ロングフリーズ実行時、又は擬似停止演出実行時に特別の図柄の組合せ(例えば、「赤7−赤7−赤7」又は「赤7−赤7−BAR」)が擬似停止した場合、その後、ランダム遅延処理(S124)を経て、このフリーズ実行処理が終了し、各リール3L、3C、3Rが本来の回転を開始することとなる(図31のS19及びS20参照)。
ここで、その単位遊技において、内部当籤役として「押し順役」が決定されている場合には、ドット表示器100及び前面パネル110により、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順を報知されるが、本変形例においては、さらに、リールの回転開始順序を用いて当該停止操作の手順を報知しようというものである。一方、それと同時に、バックランプ5L、5C、5Rでは、あえて矛盾したリールの回転開始順序の報知を行うことで、遊技者が視点移動を行うことなく、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順以外の情報をも同時に報知可能に構成することとしている。
具体的には、メインCPU31は、上述したランダム遅延処理において、内部当籤役が「押し順役」であるか否か(小役・リプレイ用データポインタが、「4」〜「9」のいずれかであるか否か)を判断する。そして、内部当籤役が「押し順役」であると判断した場合(YES)には、特殊ランダム遅延処理を実行し、内部当籤役が「押し順役」でないと判断した場合(NO)には、通常のランダム遅延処理を実行する。
一方、サブCPU81は、メインCPU31により特殊ランダム遅延処理が実行される場合には、現在の演出抽籤状態を参照して、矛盾ナビ演出処理を実行する。
(特殊ランダム遅延処理)
特殊ランダム処理では、「押し順役」の種別に応じて、リール3L、3C、3Rごとに異なるタイマ値をセットし、セットされたタイマの割込回数分、各リールの回転開始をランダムに遅延させる。
例えば、内部抽籤処理の結果が、「中左右ベル」(小役・リプレイ用データポインタの値が「4」)であった場合に、リール3Cのタイマ値として「34」をセットし、リール3Lのタイマ値として「68」をセットし、リール3Rのタイマ値として「102」をセットするように構成することで、各リールはランダム、且つ遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順を示すように回転を開始することとなる。
また、例えば、内部抽籤処理の結果が、同様に「中左右ベル」(小役・リプレイ用データポインタの値が「4」)であった場合に、各リール3L、3C、3Rごとに遅延時間の初期値(例えば、タイマ値として「34」)をセットしつつ、その初期値に足しこむ乱数値の抽籤値の幅を、リール3Cでは「1〜85」とし、リール3Lでは「86〜170」とし、リール3Rでは「171〜255」とするように構成することで、各リールはランダム、且つ遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順を示すように回転を開始することとなる。
(矛盾ナビ演出処理)
矛盾ナビ演出処理では、「押し順役」の種別と現在の演出抽籤状態に基づいて、バックランプ5L、5C、5Rにより実行される矛盾ナビ演出の種類を決定する。
例えば、内部抽籤処理の結果が、「中左右ベル」(小役・リプレイ用データポインタの値が「4」)であった場合に、現在の演出抽籤状態が「通常B状態」若しくは「引戻し状態」である場合には、矛盾ナビ演出として「中右左演出」が決定され、実行される。一方、現在の演出抽籤状態が「連荘A状態」、「連荘B状態」若しくは「連荘C状態」である場合には、矛盾ナビ演出として「右左中演出」が決定され、実行される。
すなわち、特殊ランダム遅延処理により実行される停止操作の手順の報知と、矛盾ナビ演出処理により実行される矛盾ナビ演出との矛盾が多ければ多いほど、演出抽籤状態として相対的に有利であることが報知される。
矛盾ナビ演出の具体例を図49に示す。図49は、内部抽籤処理の結果が、「右中左ベルA」(小役・リプレイ用データポインタの値が「8」)、又は「右中左ベルB」(小役・リプレイ用データポインタの値が「9」)の場合であって、現在の演出抽籤状態が「連荘A状態」、「連荘B状態」又は「連荘C状態」の場合であり、矛盾ナビ演出として「左中右演出」が決定されている場合の演出例である。
まず、図49の上段では、特殊ランダム遅延処理の実行により、リール3Rから回転が開始されているのに対し、矛盾ナビ演出処理の実行により、バックランプ5Lから点滅が開始されていることが示されている。
次に、図49の中段では、特殊ランダム遅延処理の実行により、リール3Rに続いてリール3Cの回転が開始されているのに対し、矛盾ナビ演出処理の実行により、バックランプ5Cの点滅が開始されていることが示されている。
最後に、図49の下段では、特殊ランダム遅延処理の実行により、リール3Cに続いてリール3Lの回転が開始されているのに対し、矛盾ナビ演出処理の実行により、バックランプ5Rの点滅が開始されていることが示されている。
このように構成することで、遊技者が視点移動を行うことなく、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順の情報が報知されるとともに、それ以外の情報も同時に報知されることとなるので、簡易な構成で、遊技者に対して複数の情報を確実に享受させることが可能となる。
なお、「矛盾」の多寡については、図16に示す図を参照することで、一定の法則性を付与することが可能となる。すなわち、内部当籤役として決定された「押し順役」において、最も有利となる停止操作順序から、近い停止操作順序に対応する矛盾ナビ演出であれば、矛盾が少ないということとなり、最も有利となる停止操作順序から、遠い停止操作順序に対応する矛盾ナビ演出であれば、矛盾が多いということとなる。
また、本変形例においては、矛盾ナビ演出によって、演出抽籤状態の有利さの度合いを報知することとしているが、本変形例に係る発明はこれに限られるものでなく、例えば、規定ゲーム数の多寡を報知することとしてもよい。
また、本変形例においては、特殊ランダム遅延処理は、上述したフリーズ実行処理において、演出遊技状態が「擬似ボーナス揃い待ち状態」の場合に実行されることとしていたが、演出遊技状態が「通常遊技状態」の場合に実行されることとしてもよい。この場合、上述したフリーズ抽籤処理において、内部当籤役が「押し順役」である場合に、特殊ランダム遅延処理を実行するか否かの抽籤を行い、この抽籤の結果に当籤した場合に、上述したフリーズ実行処理において、特殊ランダム遅延処理を実行することとしてもよい。
また、本変形例においては、内部当籤役が「押し順役」である場合に、特殊ランダム遅延処理を実行する(あるいは、抽籤により実行する)こととしているが、内部当籤役が「押し順役」以外の場合であっても、特殊ランダム遅延処理を実行する(あるいは、抽籤により実行する)こととしてもよい。
例えば、内部抽籤処理の結果が、「通常リプ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「1」)であった場合であって、上述した特殊ランダム遅延処理の実行により、リールの回転開始順序として「中左右」が選択された場合に、現在の演出抽籤状態が「通常B状態」若しくは「引戻し状態」である場合には、矛盾ナビ演出として「中右左演出」が決定され、一方、現在の演出抽籤状態が「連荘A状態」、「連荘B状態」若しくは「連荘C状態」である場合には、矛盾ナビ演出として「右左中演出」が決定され、実行されることとしてもよい。
この場合、内部当籤役「通常リプ」は停止操作順序にかかわらず、同一の利益が得られる役であるため(図16参照)、このように構成することで、特殊ランダム遅延処理の結果に従った停止操作を行った場合であっても、矛盾ナビ演出処理の結果に従った停止操作を行った場合であっても、遊技者が不利益を被ることがなく、しかも、矛盾ナビ演出によって、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順の情報以外の情報も同時に報知することができる。
さらに、本実施の形態では、「押し順役」の停止操作順序として6種類(すなわち、6択)を採用しているが、本変形例においては、「押し順役」の停止操作順序として3種類(すなわち、3択)を採用し、矛盾ナビ演出を行うこととしてもよい。具体的には、「押し順役」の停止操作順序として、「左第1停止操作正解」、「中第1停止操作正解」及び「右第1停止操作正解」の3種類を採用することとしてもよい。
ここで、「左第1停止操作正解」とは、第1停止操作がストップボタン7Lに対してされた場合に、以降の停止操作順序にかかわらず、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる停止操作順序を指し、「中第1停止操作正解」とは、第1停止操作がストップボタン7Cに対してされた場合に、以降の停止操作順序にかかわらず、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる停止操作順序を指し、「右第1停止操作正解」とは、第1停止操作がストップボタン7Rに対してされた場合に、以降の停止操作順序にかかわらず、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる停止操作順序を指す。
そして、例えば、内部抽籤処理の結果が、「中第1停止操作正解」の「押し順役」であった場合であって、現在の演出抽籤状態が「連荘A状態」、「連荘B状態」若しくは「連荘C状態」である場合に、上述した特殊ランダム遅延処理の実行により、リールの回転開始順序として「中左右」が選択された場合には、矛盾ナビ演出として「中右左演出」が決定され、リールの回転開始順序として「中右左」が選択された場合には、矛盾ナビ演出として「中左右演出」が決定されることとしてもよい。
このように構成することで、特殊ランダム遅延処理の結果に従った停止操作を行った場合であっても、矛盾ナビ演出処理の結果に従った停止操作を行った場合であっても、遊技者が不利益を被ることがなく、しかも、矛盾ナビ演出によって、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順の情報以外の情報も同時に報知することができる。
以上、本実施の形態の変形例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、これらの変形例に係る発明を組み合わせて、あるいは本実施の形態に係る発明と各変形例に係る発明とを組み合わせて別箇の発明とすることができることは言うまでもなく、また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形が可能である。
また、本実施の形態及び本実施の形態の変形例に記載された全ての発明は、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で、パチンコ機、ゲームマシン、スロットマシンその他の全ての遊技機において適用することができる。
1 パチスロ機
3L、3C、3R リール
4L、4C、4R 表示窓
5L、5C、5R バックランプ
6 スタートレバー
6S スタートスイッチ
7L、7C、7R ストップボタン
7S ストップスイッチ
8 入賞ライン(有効ライン、センターライン)
31 メインCPU
39 モータ駆動回路
49L、49C、49R ステッピングモータ
71 主制御基板
72 副制御基板
81 サブCPU

Claims (1)

  1. 複数の図柄を複数列に変動表示する複数のリールと、
    内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、
    前記複数のリールを回転させることで図柄の変動を開始させる図柄変動開始制御手段と、
    前記複数のリールの回転を停止させることで図柄の変動を停止させる図柄変動停止制御手段と、
    前記図柄変動停止制御手段により図柄の変動が停止されると、停止した図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段と、
    遊技者に対して複数種類の情報を報知する報知手段と、
    前記報知手段により行われる報知を制御する報知制御手段と、
    所定の条件が成立すると、所定期間遊技の進行が停止されるフリーズを実行するフリーズ実行手段と、を備えた遊技機であって、
    前記報知手段は、
    遊技者の停止操作の手順に関する情報である第1の情報を報知する第1情報報知手段と、
    前記第1の情報とは異なる第2の情報を報知する第2情報報知手段と、を含み、
    前記報知制御手段は、
    前記第1情報報知手段により行われる報知を制御する第1報知制御手段と、
    前記第2情報報知手段により行われる報知を制御する第2報知制御手段と、を含み、
    前記第1情報報知手段は、前記複数のリールであり、
    前記第1報知制御手段は、前記フリーズ実行手段により前記フリーズが実行されている場合に、前記複数のリールの回転開始の順序によって前記第1の情報が報知されるように制御を行い、
    前記第2情報報知手段は、複数のバックランプであり、
    前記第2報知制御手段は、前記複数のリールの前記回転開始の順序とは異なる順序により前記複数のバックランプを特定の発光態様で発光させることで、前記第2の情報が報知されるように制御を行うことを特徴とする遊技機。

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