JP6443214B2 - 車両用データ記録装置 - Google Patents

車両用データ記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6443214B2
JP6443214B2 JP2015098526A JP2015098526A JP6443214B2 JP 6443214 B2 JP6443214 B2 JP 6443214B2 JP 2015098526 A JP2015098526 A JP 2015098526A JP 2015098526 A JP2015098526 A JP 2015098526A JP 6443214 B2 JP6443214 B2 JP 6443214B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
vehicle
abnormality
microcomputer
priority
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015098526A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016212807A (ja
Inventor
服部 一郎
一郎 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2015098526A priority Critical patent/JP6443214B2/ja
Publication of JP2016212807A publication Critical patent/JP2016212807A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6443214B2 publication Critical patent/JP6443214B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)

Description

本発明は、車両の異常を検出した際に複数の車両状態データを記憶部に記憶する車両用データ記録装置に関する。
従来、車両の異常を検出した際に車両状態データを記憶部に記憶する車両用データ記録装置がある。車両状態データは、車両の速度やエンジンの回転速度等である。車両に異常が発生した後、記憶部に記憶された車両状態データの解析により、異常の原因解析や再現試験等が行われる。このような車両用データ記録装置では、記憶部の記憶容量が有限であるため、記憶すべき車両状態データが増加すると、記憶部が大型化する懸念がある。そこで、特許文献1に記載の車両用データ記録装置では、データ検出時点から異常検出時点までの時間が長くなるほど、記憶部に記憶されるデータ量が減少するように、記憶部への車両状態データの記憶を行っている。これにより、記憶部に記憶される車両状態データの総データ量を小さくすることができるため、記憶部の記憶容量を小さくすることができる。
特開2002−183876号公報
ところで、特許文献1に記載の車両用データ記録装置では、車両の異常時に記憶部に記憶される車両状態データの種類が予め定められている。そのため、実際に車両に生じた異常の種類によっては、異常の原因解析や再現試験等にとって有用な車両状態データが記憶部に記憶されていない可能性がある。この場合、記憶部に記憶されている車両状態データを解析しても、異常の原因解析や再現試験等を適切に行うことができない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、異常の原因解析や再現試験等を行うために、より有用な車両状態データを記憶部に記憶することが可能な車両用データ記録装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、車両の異常を検出した際に車両状態データを記憶部(103)に記憶する車両用データ記録装置(1)であって記憶部に記憶される車両状態データには、車両の異常が検出された際に必ず記憶される共通データ(A)と、車両の異常が検出された際に選択的に記憶される複数の選択データ(B)と、が含まれ、車両用データ記録装置は、選択データの候補となる複数の選択候補データのそれぞれの優先度(Pr)を車両状態に基づいて設定する。また、車両用データ記録装置は、車両の異常を検出した際、複数の選択候補データのうち、優先度の高いデータから順に選択データとして記憶部に記憶する。
この構成によれば、車両に異常が発生した際、その際の車両状態に応じて選択候補データの優先度が変更される。そのため、優先度の高い選択候補データから順に記憶部に記憶されることにより、発生した異常との関連性の高い選択候補データを記憶部に記憶することができる。したがって、異常の原因解析や再現試験等を行うために、より有用な車両状態データを記憶部に記憶することができる。
なお、上記手段、及び特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明によれば、異常の原因解析や再現試験等を行うために、より有用な車両状態データを記憶部に記憶することができる。
車両用データ記録装置の一実施形態を適用したエンジンECUの一実施形態の概略構成を示すブロック図である。 実施形態のエンジンECUのバックアップRAMに記憶される車両状態データの一例を模式的に示す図である。 実施形態のエンジンECUについて選択候補データCと優先度Prとの関係を示す図表である。 実施形態のエンジンECUにより実行される優先度Pr1の算出処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態のエンジンECUにより実行される優先度Pr75の算出処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態のエンジンECUにより実行される優先度更新処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態のエンジンECUにより実行されるデータ記録処理の手順を示すフローチャートである。
以下、車両用データ記録装置の一実施形態について説明する。本実施形態では、車両用データ記録装置を車両のエンジンECU( Electronic Control Unit)に適用した場合について例示する。以下、「マイクロコンピュータ」を「マイコン」と略記する。はじめに、本実施形態のエンジンECUの概要について説明する。
図1に示されるように、エンジンECU1は、第1センサ群4及び第2センサ群7により検出される各種車両状態データに基づいてスロットルモータ2及びエンジン3を制御する。
エンジン3はガソリンエンジンやディーゼルエンジン等である。エンジン3は、車両を走行させるための動力を生成する。
スロットルモータ2は、エンジン3の吸気通路に設けられた電子スロットル弁を開閉動作する。電子スロットル弁の開閉動作により、エンジン3に供給される吸入空気量が調整される。
第1センサ群4は、その出力信号がエンジンECU1に直接取り込まれる各種センサやスイッチ等を示している。換言すれば、第1センサ群4は、エンジンECU1により直接用いられる各種センサやスイッチ等を示している。第1センサ群4には、第1スロットル開度センサ40や第2スロットル開度センサ41、エンジン回転速度センサ42、エアフロメータ43、水温センサ44、アクセル開度センサ45等が含まれている。
第1スロットル開度センサ40及び第2スロットル開度センサ41は、電子スロットル弁の開度θ1,θ2をそれぞれ検出する。第1スロットル開度センサ40及び第2スロットル開度センサ41は同一の構成からなる。すなわち、本実施形態では、スロットル開度センサが冗長設計されている。第1スロットル開度センサ40及び第2スロットル開度センサ41が共に正常な場合、それぞれのスロットル開度検出値θ1,θ2は同一値になる。第1スロットル開度センサ40及び第2スロットル開度センサ41のいずれか一方に異常が生じると、スロットル開度検出値θ1,θ2が異なる値となる。したがって、スロットル開度検出値θ1,θ2が異なることをもって、第1スロットル開度センサ40及び第2スロットル開度センサ41のいずれか一方の異常を検出することができる。
エンジン回転速度センサ42はエンジン3の出力軸の回転速度(回転数)NEを検出する。エアフロメータ43は吸入空気量GAを検出する。吸入空気量GAは、エンジン3に取り込まれる空気量を示す。水温センサ44はエンジン3の冷却水の温度TWを検出する。アクセル開度センサ45は、車両のアクセルペダルの踏み込み量ACCPを検出する。
第1センサ群4のそれぞれの出力はエンジンECU1に取り込まれている。エンジンECU1は、第1センサ群4のそれぞれの出力に基づいて、スロットル開度検出値θ1,θ2やエンジン回転速度検出値NE、吸入空気量検出値GA、冷却水温検出値TW、アクセルペダル踏み込み量ACCP等の車両状態データを取得する。
第2センサ群7は、その出力信号が電子制御ユニット群5を介して間接的にエンジンECU1に取り込まれる各種センサやスイッチ等を示している。
詳しくは、電子制御ユニット群5は、エンジンECU1以外の電子制御ユニットを示す。電子制御ユニット群5には、空調制御装置やブレーキ制御装置、自動変速機制御装置等が含まれる。空調制御装置は車両の空調装置を統括的に制御する。自動変速機制御装置は車両の自動変速機を統括的に制御する。ブレーキ制御装置は車両のブレーキ装置を統括的に制御する。
電子制御ユニット群5には第2センサ群7の出力が取り込まれている。第2センサ群7は、電子制御ユニット群5により用いられるセンサやスイッチ等を示している。第2センサ群7には、例えば空調制御装置により用いられるエアコンスイッチ70や、ブレーキ制御装置により用いられるブレーキスイッチ71等が含まれている。エアコンスイッチ70は、空調装置のエアコンディショニング装置を駆動させる際にユーザにより操作される部分であり、その操作の有無を検出する。ブレーキスイッチ71は、車両のブレーキペダルが踏み込まれたか否かを検出する。
エンジンECU1は、CAN(登録商標, Controller Area Network)等の車載ネットワーク6を介して電子制御ユニット群5と各種情報を授受することが可能となっている。エンジンECU1は、第2センサ群7により検出される各種車両状態データを電子制御ユニット群5から取得する。具体的には、エンジンECU1は、エアコンスイッチ70の操作状態やブレーキペダルの操作状態、変速機のギア段等の情報を取得する。
エンジンECU1はマイコン10を中心に構成されている。マイコン10は、CPU100と、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、バックアップRAM103とを有している。CPU100は各種演算を行う。ROM101には、マイコン10により実行される各種プログラムが記憶されている。RAM102は、CPU100の演算結果等を一時的に記憶する。バックアップRAM103には、車載バッテリにより常時給電されている。バックアップRAM103は、記憶されたデータを保存する。CPU100は、図示しないバスを介してROM101、RAM102、及びバックアップRAM103に相互に接続されている。
マイコン10は、第1センサ群4及び第2センサ群7によりそれぞれ検出される車両状態データに基づいてスロットルモータ2及びエンジン3のそれぞれの駆動を制御する。
具体的には、マイコン10は、スロットル開度検出値θ1,θ2のいずれか一方をスロットル開度検出値θとして用いる。マイコン10は、例えばアクセルペダル踏み込み量ACCP等の車両状態データに基づいて目標スロットル開度θ*の調停値を設定する。マイコン10は、スロットル開度検出値θを目標スロットル開度θ*に追従させるべくスロットルモータ2の駆動を制御する。
マイコン10は、例えばエンジン3の運転状態やエアコンスイッチ70の操作状態等に基づいてエンジン3の目標出力トルクTe*を設定する。また、マイコン10は、例えばエンジン回転速度検出値NEや吸入空気量検出値GA、冷却水温検出値TW、変速機のギア段等に基づいてエンジン3の実出力トルクTeを算出する。マイコン10は、実出力トルクTeを目標出力トルクTe*に追従させるべくエンジン3の駆動を制御する。
マイコン10は、例えば冷却水温検出値TWに基づいて目標エンジン回転速度NE*を設定する。マイコン10は、エンジン回転速度検出値NEを目標エンジン回転速度NE*に追従させるべくエンジン3の駆動を制御する。
マイコン10は、第1センサ群4及び第2センサ群7によりそれぞれ検出される車両状態データに基づいて車両に異常が生じているか否かを常時監視している。車両の異常は、例えばスロットルモータ2の異常やエンジン3の異常等、車載機器の個別の異常である。マイコン10は、車両状態データに基づいて車両の異常を検出した場合、その異常が継続しているか否かを判断する。マイコン10は、例えば車両の異常を検出している状態が所定時間継続した場合には、車両の異常を確定する。あるいは、マイコン10は、車両の異常を検出した回数をカウントし、当該カウント値が予め定められた閾値に達することをもって車両の異常を確定する。マイコン10は、車両の異常を確定した場合、車両状態データをフリーズフレームデータとしてバックアップRAM103に記憶する。すなわち、本実施形態では、エンジンECU1が車両用データ記録装置に相当する。
次に、バックアップRAM103に記憶される車両状態データについて説明する。
図2に示されるように、バックアップRAM103に記憶される車両状態データには、共通データAと、選択データBとがある。共通データAのデータ数は選択データBのデータ数よりも多い。例えばバックアップRAM103に記憶される車両状態データの総データ数が100個に設定されている場合には、共通データAのデータ数が90個に設定され、選択データBのデータ数が10個に設定される。
共通データAは、車両の異常が検出された際に必ず記録されるデータである。共通データAは、例えば図中に示されるような予め選択された90個のデータA1〜A90からなる。図中に示される「A1〜A90」は共通データAの具体的な一例である。
選択データBは、車両の異常が検出された際に、選択候補データCの中から選択的に記憶されるデータである。選択候補データCは、選択データBの候補となるデータである。選択候補データCは、図中に示されるような例えば100個のデータC1〜C100からなる。図3に示されるように、選択候補データC1〜C100には優先度Pr1〜Pr100がそれぞれ設定されている。図3に示される選択候補データC1〜C100及び優先度Pr1〜Pr100の関係を示す情報はRAM102に記憶されている。優先度Pr1〜Pr100は、その都度の車両状態に応じて定期的に更新される。図2に示されるように、マイコン10は、複数の選択候補データC1〜C100のうち、優先度の高いデータから順に選択データBとして選択する。
次に、優先度Prの算出方法について説明する。まず、選択候補データC1〜C100の一つである目標スロットル開度θ*の調停値の優先度Pr1の算出方法について説明する。
マイコン10は、図4に示される処理を実行することにより、優先度Pr1を設定する。マイコン10は、図4に示される処理を定期的に実行することにより、優先度Pr1を逐次更新する。
図4に示されるように、マイコン10は、まず、優先度Pr1を初期化すべく、ステップS10の処理として、優先度Pr1を「0」に設定する。マイコン10は、ステップS10に続くステップS11の処理として、第1センサ群4や第2センサ群7の検出値に基づいてエンジンストールが発生しているか否かを判断する。マイコン10は、ステップS11の処理で肯定判断した場合には、ステップS12の処理として優先度Pr1に「50」を加算した後、ステップS13の処理に移行する。マイコン10は、ステップS11の処理で否定判断した場合には、ステップS12の処理を実行することなく、ステップS13の処理に移行する。
マイコン10は、ステップS13の処理として、スロットル開度検出値θ1とスロットル開度検出値θ2との偏差が所定範囲外であるか否かを判断する。マイコン10は、ステップS13の処理で肯定判断した場合には、ステップS14の処理として優先度Pr1に「100」を加算した後、ステップS15の処理に移行する。マイコン10は、ステップS13の処理で否定判断した場合には、ステップS14の処理を実行することなくステップS15の処理に移行する。
マイコン10は、ステップS15の処理として、スロットルモータ2に異常が生じているか否かを判断する。マイコン10は、ステップS15の処理で肯定判断した場合には、ステップS16の処理として優先度Pr1に「50」を加算した後、ステップS17の処理に移行する。マイコン10は、ステップS15の処理で否定判断した場合には、ステップS16の処理を実行することなく、ステップS17の処理に移行する。
マイコン10は、ステップS17の処理として、目標出力トルクTe*と実出力トルクTeとの偏差が所定値以上であるか否かを判断する。マイコン10は、ステップS17の処理で肯定判断した場合には、ステップS18の処理として優先度Pr1に「20」を加算し、一連の処理を終了する。マイコン10は、ステップS17の処理で否定判断した場合には、ステップS18の処理を実行することなく、一連の処理を終了する。
図4に示される処理をマイコン10が実行することにより、ステップS11,S13,S15,S17のそれぞれの処理に対応する異常が発生していない場合には、優先度Pr1は「0」に設定される。ステップS11,S13,S15,S17のそれぞれの処理に対応する異常が発生している場合には、優先度Pr1は、発生した異常に対応した値の合計値に設定される。
次に、選択候補データC1〜C100の一つである目標エンジン回転速度NE*の優先度Pr75の算出方法について説明する。
マイコン10は、図5に示される処理を実行することにより、優先度Pr75を設定する。マイコン10は、図5に示される処理を定期的に実行することにより、優先度Pr75を逐次更新する。
図5に示されるように、マイコン10は、まず、優先度Pr75を初期化すべく、ステップS20の処理として、優先度Pr75を「0」に設定する。マイコン10は、ステップS20に続くステップS21の処理として、目標エンジン回転速度NE*とエンジン回転速度検出値NEの平均値との偏差が所定値以上であるか否かを判断する。マイコン10は、ステップS21の処理で肯定判断した場合には、ステップS22の処理として優先度Pr75に「100」を加算した後、ステップS23の処理に移行する。マイコン10は、ステップS21の処理で否定判断した場合には、ステップS22の処理を実行することなく、ステップS23の処理に移行する。
マイコン10は、ステップS23の処理として、アイドル運転中であること、及び目標エンジン回転速度NE*が所定値以上の幅でハンチングしていることの両方の条件が成立しているか否かを判断する。マイコン10は、ステップS23の処理で肯定判断した場合には、ステップS24の処理として優先度Pr75に「100」を加算した後、ステップS25の処理に移行する。マイコン10は、ステップS23の処理で否定判断した場合には、ステップS24の処理を実行することなく、ステップS25の処理に移行する。
マイコン10は、ステップS25の処理として、車両の運転中にエンジン回転速度検出値NEが所定値以下になったか否かを判断する。マイコン10は、ステップS25の処理で肯定判断した場合には、ステップS26の処理として優先度Pr75に「20」を加算した後、一連の処理を終了する。マイコン10は、ステップS25の処理で否定判断した場合には、ステップS26の処理を実行することなく、一連の処理を終了する。
図5に示される処理をマイコン10が実行することにより、ステップS21,S23,S25のそれぞれの処理に対応する異常が発生していない場合には、優先度Pr75は「0」に設定される。ステップS21,S23,S25のそれぞれの処理に対応する異常が発生している場合には、優先度Pr75は、発生した異常に対応した値の合計値に設定される。
マイコン10は、図4及び図5に示される処理、すなわち車両状態に応じて優先度を設定する処理を選択候補データC1〜C100の全てに対して行うことにより、選択候補データC1〜C100の優先度Pr1〜Pr100を算出する。これにより、マイコン10は、車両の異常を検出した後、その異常が確定するまでの間に、優先度Pr1〜Pr100を決定する。そして、マイコン10は、車両の異常が確定した際、共通データA1〜A90をバックアップRAM103に記憶させるとともに、優先度Pr1〜Pr100に基づいて決定される選択データB1〜B10をバックアップRAM103に記憶させる。
次に、マイコン10により実行される優先度Pr1〜Pr100の更新処理、及びデータ記録処理の具体的な手順について説明する。図1に示されるように、優先度更新処理を実行するためのプログラムPg1、及びデータ記録処理を実行するためのプログラムPg2はROM101に予め記憶されている。
はじめに、図6を参照して、優先度更新処理の手順について説明する。マイコン10は、図6に示される優先度更新処理を定期的に実行する。
図6に示されるように、マイコン10は、まず、ステップS30の処理として、図4や図5に示される処理を実行することにより、選択候補データCのそれぞれの優先度Prを算出する。次に、マイコン10は、ステップS31の処理として、RAM102に記憶されている優先度Prの情報を更新する。ステップS31の処理に続いて、マイコン10は、ステップS32の処理として、全ての選択候補データCの優先度Prの更新が完了したか否かを判断する。マイコン10は、ステップS32の処理で否定判断した場合には、ステップS10の処理に戻る。マイコン10は、ステップS32の処理で肯定判断した場合には、当該優先度更新処理を終了する。
図6に示される処理をマイコン10が定期的に実行することにより、車両に何らかの異常が発生した際、その異常が確定するまでの間に、発生した異常に応じて優先度Prが更新される。これにより、発生した異常と関連性の高い車両状態データの優先度が高くなるように優先度Prが更新される。
次に、図7を参照して、データ記録処理について説明する。マイコン10は、図7に示されるデータ記録処理を定期的に実行する。
図7に示されるように、マイコン10は、まず、ステップS40の処理として、車両の異常が確定したか否かを判断する。マイコン10は、ステップS40の処理で否定判断した場合には、当該データ記録処理を終了する。マイコン10は、ステップS40の処理で肯定判断した場合には、続くステップS41の処理として、共通データAとして記憶する車両状態データを第1センサ群4及び第2センサ群7から取得する。次に、マイコン10は、ステップS42の処理として、優先度Prに基づいて選択候補データCから選択データBを選定する。また、マイコン10は、ステップS42に続くステップS43の処理として、選択データBとして記憶する車両状態データを第1センサ群4及び第2センサ群7から取得する。その後、マイコン10は、ステップS44の処理として、ステップS41及びステップS43のそれぞれの処理を通じて取得した車両状態データを共通データA及び選択データBとしてバックアップRAM103に記憶し、当該データ記録処理を終了する。
以上説明した本実施形態のエンジンECU1によれば、以下の(1)〜(3)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)車両に何らかの異常が発生した際、その際の車両状態に応じて優先度Prが変更される。そのため、優先度Prの高い選択データBから順にバックアップRAM103に記憶されることにより、発生した異常と関連性の高い車両状態データをバックアップRAM103に記憶することができる。したがって、異常の原因解析や再現試験等を行うために、より有用な車両状態データをバックアップRAM103に記憶することができる。
(2)バックアップRAM103に記憶される車両状態データには、車両の異常が検出された際に必ず記憶される共通データAと、選択的に記憶される選択データBとが含まれている。これにより、異常の原因解析や再現試験等のために取得すべき車両状態データを共通データAとして必ず取得することができるため、異常の原因解析や再現試験等を行い易くなる。
(3)マイコン10は、図4及び図5に示される処理、すなわち車両状態に応じて優先度Prを設定する処理を選択候補データCの全てに対して行うことにより、選択候補データCのそれぞれの優先度Prを算出する。これにより、その都度の車両状態に応じた、より適切な優先度Prを設定することができる。結果的に、異常の原因解析や再現試験等を行うために、さらに有用な車両状態データをバックアップRAM103に記憶することができる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・バックアップRAM103に記憶される共通データAの数及び種類は適宜変更可能である。バックアップRAM103に記憶される選択データBの数は適宜変更可能である。選択候補データCの数及び種類は適宜変更可能である。
・車両の異常が検出された際にバックアップRAM103に記憶される車両状態データの全てが選択データBであってもよい。
・車両に発生する異常の種類によっては、優先度Prのうちの複数が同一の値になる可能性がある。例えば優先度が同一値の選択候補データCが2つ存在し、且つそれらの優先度が上から10番目及び11番目である場合、いずれのデータを選択データBとして選択するかが問題となる。この問題を解消するために、優先度が同一値の選択候補データCが複数存在する場合、マイコン10は、選択候補データCのそれぞれの優先度を予め定めた優先度テーブル等に基づいて、優先度が同一値の複数の選択候補データCのいずれを選択データとして用いるかを判断してもよい。
・優先度Prの算出方法は、図4及び図5に示されるような演算処理に限らず、適宜の方法を採用することができる。例えば選択候補データCと優先度Prとの関係を示すテーブルを複数の車両状態毎に予め用意した上で、マイコン10は、その都度の車両状態に対応したテーブルに基づいて優先度Prを決定してもよい。
・共通データA及び選択データBを記憶するための記憶部は、バックアップRAM103に限らず、例えばEEPROM等の不揮発性メモリであってもよい。
・エンジンECU1の車両用データ記録装置としての構成は、車両に搭載される各種ECU等にも適用することが可能である。
・本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置や条件等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
A,A1〜A90:共通データ
B,B1〜B10:選択データ
C,C1〜C100:選択候補データ(車両状態データ)
Pr,Pr1〜Pr100:優先度
1:エンジンECU(車両用データ記録装置)
103:バックアップRAM(記憶部)

Claims (3)

  1. 車両の異常を検出した際に車両状態データを記憶部(103)に記憶する車両用データ記録装置(1)であって、
    前記記憶部に記憶される前記車両状態データには、前記車両の異常が検出された際に必ず記憶される共通データ(A)と、前記車両の異常が検出された際に選択的に記憶される複数の選択データ(B)と、が含まれ、
    前記選択データの候補となる複数の選択候補データ(C)のそれぞれの優先度(Pr)を車両状態に基づいて設定し、
    前記車両の異常を検出した際、複数の前記選択候補データのうち、前記優先度の高いデータから順に前記選択データとして前記記憶部に記憶することを特徴とする車両用データ記録装置。
  2. 請求項1に記載の車両用データ記録装置において、
    複数の前記選択候補データのそれぞれの優先度を前記車両状態に基づいて設定する処理を定期的に実行することを特徴とする車両用データ記録装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用データ記録装置において、
    前記車両の異常を検出した後、その異常が継続することをもって前記車両の異常を確定し、
    前記車両の異常が確定することに基づいて、前記選択候補データの前記記憶部への記憶を実行することを特徴とする車両用データ記録装置。
JP2015098526A 2015-05-13 2015-05-13 車両用データ記録装置 Active JP6443214B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015098526A JP6443214B2 (ja) 2015-05-13 2015-05-13 車両用データ記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015098526A JP6443214B2 (ja) 2015-05-13 2015-05-13 車両用データ記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016212807A JP2016212807A (ja) 2016-12-15
JP6443214B2 true JP6443214B2 (ja) 2018-12-26

Family

ID=57550172

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015098526A Active JP6443214B2 (ja) 2015-05-13 2015-05-13 車両用データ記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6443214B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6790977B2 (ja) * 2017-04-11 2020-11-25 株式会社デンソー 車両のデータ記憶装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09126045A (ja) * 1995-11-06 1997-05-13 Nissan Motor Co Ltd データ収集装置
JP3446077B2 (ja) * 1999-02-19 2003-09-16 株式会社日立製作所 車両感知器情報処理方法及び装置
JP4267173B2 (ja) * 2000-05-01 2009-05-27 トヨタ自動車株式会社 異常診断システム
US20060293811A1 (en) * 2005-06-24 2006-12-28 Keith Andreasen Automotive data logger
JP4803168B2 (ja) * 2007-12-12 2011-10-26 トヨタ自動車株式会社 車両用情報記憶装置
JP5370379B2 (ja) * 2011-01-20 2013-12-18 株式会社デンソー 車両情報記録装置および車両
JP2012221031A (ja) * 2011-04-05 2012-11-12 Toyota Motor Corp 車両データ取得装置及び車両データ取得方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016212807A (ja) 2016-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110594028B (zh) 节气门自学习的控制方法、装置及电子控制单元
JP4803168B2 (ja) 車両用情報記憶装置
US8311700B2 (en) Control apparatus for vehicle
JP4835755B2 (ja) 車両用制御装置
US20140379199A1 (en) Method for aging-efficient and energy-efficient operation in particular of a motor vehicle
US10570847B2 (en) Method and apparatus for diagnosing fault in continuous variable valve duration system
JP2012250641A (ja) データ記憶装置
US9303568B2 (en) Output control device for vehicle
JP6443214B2 (ja) 車両用データ記録装置
JP2018021534A (ja) エンジンのフェールセーフ装置
US9217408B2 (en) Ventilating condition determine method of idle stop and go function
JP6259269B2 (ja) 故障判定機能を有する電子制御スロットルシステム
CN110284970B (zh) 一种异常检测方法及装置
US20140336900A1 (en) Method for operating an internal combustion engine
JP5961403B2 (ja) 電子制御スロットル装置
JP2022045153A (ja) 故障診断システム
JP4288999B2 (ja) 処理装置
JP5406689B2 (ja) 制御装置、及び、制御方法
JP6306933B2 (ja) 車速センサ故障検出装置
CN112448655B (zh) 发动机的过温保护方法、装置、车辆及电子设备
SE1351434A1 (sv) Förfarande och system vid aktivering av en felkod i ett styrsystem, samt fordon innefattande systemet
JP2014225142A (ja) 故障診断装置
JP5126538B2 (ja) 車両用制御装置
JP5654404B2 (ja) 車両用電子制御装置
JP2003294129A (ja) 車両用電子制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171006

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181112

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6443214

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250