以下、本発明によるナビゲーション装置等の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。また、本実施の形態において説明する各情報の形式、内容などは、あくまで例示であり、各情報の持つ意味を示すことができれば、形式、内容などは問わない。
(実施の形態1)
本実施の形態において、出発地から目的地までの経路のうちの一部に関する案内を行うナビゲーション装置1について説明する。
なお、本実施の形態におけるナビゲーション装置1は、例えば、カーナビゲーションシステム、スマートフォン、携帯電話、タブレット型のPC、PDAなどである。また、ナビゲーション装置1は、通常、移動体に設置されている。移動体は、例えば、いわゆる自動車、バイク、自転車などである。また、移動体には、例えば、人が含まれてもよい。
図1は、本実施の形態におけるナビゲーション装置1のブロック図である。ナビゲーション装置1は、地図情報格納部101、走行回数管理情報格納部102、自宅情報格納部103、雛形管理情報格納部104、現在位置情報取得部105、受付部106、目的地経路探索部107、部分経路特定部108、雛形情報取得部109、案内情報取得部110、出力部111を備える。
地図情報格納部101には、地図情報が格納される。地図情報とは、地図に関する情報である。また、地図情報により示される地図の種類や、地図情報のデータ形式などは、問わない。当該地図の種類は、例えば、地形図や、地勢図、地質図、土地利用図、住宅地図、路線図、道路地図、ガイドマップ、航空写真、衛星写真などである。また、当該データ形式は、例えば、ラスタデータや、ベクタデータ、KIWIフォーマットなどである。
また、地図情報は、通常、1以上の道路情報を有する。道路情報とは、地図上の道路に関する情報である。当該地図上の道路は、通常、地図上の道路を構成する区間(以下、適宜、道路の区間とする)である。また、道路情報は、例えば、道路の属性を有する。当該属性は、通常、1種類以上である。また、属性は、通常、属性の名称(以下、適宜、属性名とする)と、属性の値(以下、適宜、属性値とする)とが対応付いた情報である。また、属性値は、属性を示す情報とも言える。
道路の属性は、例えば、識別子、名称、種類、制限速度、幅、車線数、両端の位置、両端の名称、スコアなどである。当該種類は、例えば、種別であってもよい。また、種類は、例えば、道路を管轄する主体、道路を走行することが可能な移動体、道路を走行するに必要な料金の有無などに基づく種類である。つまり、種類は、例えば、国道、県道、府道、市道、私道、高速道路(自動車専用道路)、一般道路、有料道路などである。また、両端の名称とは、例えば、両端に対応する地点の名称である。当該地点は、例えば、交差点である。また、当該スコアは、通常、経路探索時に用いるコストである。
また、地図情報は、通常、1以上の地点情報を有する。地点情報とは、地図上の地点に関する情報である。地点情報は、例えば、地点の属性を有する。当該属性は、通常、1種類以上である。
地点の属性は、例えば、識別子、名称、位置などである。また、地点の属性は、例えば、住所、電話番号、FAX番号、種類などであってもよい。当該種類は、例えば、いわゆるジャンル、いわゆるカテゴリなどであってもよい。また、当該種類は、問わない。当該種類は、例えば、交差点、駅、コンビニ、ガソリンスタンド、飲食店などである。また、地点は、例えば、道路の端点であってもよい。
また、上記の位置を示す情報を、以下、適宜、位置情報とする。位置情報が示す位置は、通常、経緯度である。また、当該位置は、例えば、地図上の座標であってもよい。また、当該位置は、例えば、高さ(高度)を含んでもよい。
走行回数管理情報格納部102には、1以上の走行回数管理情報が格納される。走行回数管理情報とは、道路の走行回数を管理するための情報である。走行回数管理情報は、通常、道路識別情報と、走行回数とを有する。道路識別情報とは、道路を識別する情報である。道路識別情報は、例えば、道路の名称を示す情報であってもよい。また、走行回数は、道路を走行した回数を示す情報である。走行回数は、通常、0または1以上の自然数である。
自宅情報格納部103には、自宅情報が格納される。自宅情報とは、ユーザの自宅に関する情報である。また、自宅情報は、通常、ユーザの自宅の位置に関する情報である。自宅情報は、例えば、自宅の位置、自宅の住所などを示す情報を有する。当該位置は、通常、経緯度である。また、当該ユーザは、ナビゲーション装置1のユーザである。
雛形管理情報格納部104には、1以上の雛形管理情報が格納される。雛形管理情報とは、経路に関する案内の雛形を管理するための情報である。雛形管理情報は、パターン条件と、雛形情報とを有する。
パターン条件とは、経路のパターンに関する条件である。また、パターン条件は、例えば、経路の特徴に関する条件であるとも言える。また、当該パターンは、通常、経路を構成する道路の属性に基づくパターンである。従って、パターン条件は、通常、経路を構成する道路の属性に関する条件である。パターン条件は、例えば、当該道路の種類に関する条件、当該道路の制限速度に関する条件、当該道路の幅に関する条件、当該道路の車線数に関する条件などである。なお、経路を構成する道路は、通常、1または2以上である。
具体的に、パターン条件は、例えば、経路が高速道路を有すること、経路が国道を有すること、経路が高速道路のみから構成されること、経路が国道のみから構成されること、経路を構成する道路に対する高速道路の割合が予め決められた割合以上であること、経路を構成する道路に対する国道の割合が予め決められた割合以上であること、経路を構成する道路の制限速度が予め決められた速度以上であること、経路を構成する道路の幅が予め決められた幅以上であること、経路を構成する道路の車線数が予め決められた数以上であること、などである。
また、パターン条件は、上記の2以上の条件の組み合わせであってもよい。当該組み合わせは、通常、論理積(AND)である。また、当該組み合わせは、例えば、論理和(OR)であってもよい。また、パターン条件の対象となる経路は、部分経路である。部分経路の詳細については、後述する。また、パターン条件の対象となる道路の属性の種類は、予め決められていることが好適である。当該属性の種類は、例えば、種類、制限速度、幅、車線数などである。
また、雛形情報とは、経路に関する案内の雛形である。また、雛形情報は、例えば、経路のパターンに関する案内の雛形であるとも言える。また、当該経路は、通常、部分経路である。また、経路に関する案内とは、例えば、経路の要約、経路の概要、経路の概略、経路の解説、経路の説明などである。また、経路に関する案内は、例えば、文字列や音声による案内である。従って、雛形情報は、例えば、文字列や音声などである。また、雛形情報は、通常、1または2以上の変数を有する。当該変数は、道路の属性値を代入するためのものである。
また、雛形情報は、例えば、変数を有していなくてもよい。この場合、雛形情報は、案内情報である。なお、案内情報の詳細については、後述する。
現在位置情報取得部105には、現在位置情報を取得する。現在位置情報とは、現在位置を示す位置情報である。また、現在位置情報取得部105は、通常、自動的に現在位置情報を取得する。また、現在位置情報を取得するタイミングは、問わない。現在位置情報取得部105は、例えば、定期的(予め決められた期間が経過するたび)に現在位置情報を取得する。また、現在位置情報取得部105は、例えば、ユーザからの指示があるたびに、現在位置情報を取得する。
現在位置情報取得部105は、通常、衛星航法システム(GPS受信機など)や、移動体通信用の基地局から位置情報を受信する装置などから、現在位置情報を取得する。この場合、現在位置情報取得部105は、これらの装置を有していてもよいし、これらの装置で実現され得てもよい。また、現在位置情報取得部105の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。
受付部106は、情報や指示などを受け付ける。受付部106が受け付ける情報は、例えば、目的地情報である。目的地情報とは、目的地を示す情報である。また、目的地情報の構造は、通常、地点情報と同様である。つまり、目的地情報は、例えば、目的地の位置を示す情報、目的地の名称を示す情報、目的地の住所を示す情報などである。
また、受付部106は、例えば、自宅情報を受け付けてもよい。この場合、受付部106は、自宅情報を、目的地情報として受け付ける。つまり、当該目的地情報としての自宅情報の受け付けは、例えば、自宅が目的地に設定される(目的地が自宅に設定される)ことを意味する。
また、受付部106が受け付ける指示は、例えば、経路探索指示、電源ONの指示、電源OFFの指示などである。経路探索指示とは、目的地経路を探索する指示である。また、経路探索指示の受け付けは、例えば、目的地情報の受け付けであってもよい。
なお、受け付けとは、タッチパネルや、キーボードなどの入力デバイスから入力された情報の取得、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体に格納されている情報の読み出し、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信などを含む概念である。
また、受付部106における情報や指示などの入力手段は、メニュー画面によるものや、キーボードなど、何でもよい。受付部106は、メニュー画面の制御ソフトウェアや、キーボード等の入力手段のデバイスドライバなどで実現され得る。
目的地経路探索部107は、目的地経路を探索し、目的地経路情報を取得する。目的地経路とは、出発地から目的地までの経路である。当該出発地は、通常、現在位置情報が示す現在位置である。また、当該現在位置情報は、現在位置情報取得部105が取得した現在位置情報である。また、当該目的地は、目的地情報が示す地点である。また、当該目的地情報は、受付部106が受け付けた目的地情報である。また、目的地経路情報とは、目的地経路を示す情報である。
目的地経路情報は、通常、目的地経路の始点(出発地)の位置と、目的地経路の終点(目的地)の位置とのそれぞれを示す2つの位置情報を有する。また、目的地経路情報は、例えば、当該2つの位置情報に加え、経由地の位置を示す1以上の位置情報を有していてもよい。また、目的地経路情報は、例えば、当該2または3以上の位置情報から構成される情報であってもよい。また、当該位置および位置情報は、地点および地点情報であってもよい。また、目的地経路情報は、通常、2つの位置間または2つの地点間を結ぶ道路に関する道路情報を有する。つまり、目的地経路情報は、通常、目的地経路を構成する各道路の属性を有する。なお、目的地経路を構成する道路は、通常、2以上である。
具体的に、目的地経路探索部107は、例えば、現在位置情報と、目的地情報とを、地図情報に適用する。当該地図情報は、地図情報格納部101に格納されている地図情報である。また、「現在位置情報を地図情報に適用する」とは、例えば、当該現在位置情報が示す地図上の位置を、出発地とすることである。また、「目的地情報を地図情報に適用する」とは、例えば、当該目的地情報により示される地図上の地点を、目的地とすることである。そして、目的地経路探索部107は、当該出発地から当該目的地までの経路を探索する。このとき、目的地経路探索部107は、通常、地図情報が有する道路情報が有するスコアを、経路のコストとして用いる。また、このとき、目的地経路探索部107は、通常、スコアの合計が最小となる経路を探索する。
なお、経路の探索には、通常、最短経路問題の解法(アルゴリズム)を用いる。「最短経路問題の解法」は、例えば、ダイクストラ法や、A*アルゴリズムなどである。また、これらの解法や、経路情報を取得する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。
部分経路特定部108は、部分経路を特定し、部分経路情報を取得する。部分経路とは、目的地経路の一部である。また、部分経路情報とは、部分経路を示す情報である。また、部分経路情報を取得することは、部分経路を特定することである。また、部分経路を特定することは、部分経路情報を取得することである。
また、部分経路情報は、通常、部分経路の始点の位置と、部分経路の終点の位置とのそれぞれを示す2つの位置情報を有する。また、部分経路情報は、例えば、当該2つの位置情報に加え、経由地の位置を示す1以上の位置情報を有していてもよい。また、部分経路情報は、例えば、当該2または3以上の位置情報から構成される情報であってもよい。また、当該位置および位置情報は、地点および地点情報であってもよい。また、部分経路情報は、通常、2つの位置間または2つの地点間を結ぶ道路に関する道路情報を有する。つまり、部分経路情報は、通常、部分経路を構成する各道路の属性を有する。なお、部分経路を構成する道路は、通常、1以上である。
また、部分経路を構成する道路は、通常、2以上である。また、部分経路を構成する道路は、例えば、1以上であってもよい。また、部分経路は、例えば、以下のいずれかである。
(1)目的地経路のうち、出発地主要経路および目的地主要経路のいずれか一方または両方を除く部分の経路
(2)目的地経路のうち、予め決められた条件(以下、適宜、部分経路条件とする)を満たす1以上の道路のみから構成される部分の経路
なお、上記(1)において、出発地主要経路とは、出発地から出発地付近の主要地点(以下、適宜、出発地主要地点とする)までの経路である。出発地は、前述のとおり、通常、現在位置である。また、出発地主要地点は、目的地経路上の地点である。また、目的地主要経路とは、目的地付近の主要地点(以下、適宜、目的地主要地点とする)から目的地までの経路である。また、目的地主要地点は、目的地経路上の地点である。
また、上記(2)において、部分経路条件は、例えば、道路の属性、道路の走行回数、道路と自宅との距離などに関する条件である。道路の属性に関する部分経路条件(以下、適宜、道路属性条件とする)は、例えば、当該道路の種類に関する条件、当該道路の制限速度に関する条件、当該道路の幅に関する条件、当該道路の車線数に関する条件などである。具体的に、道路の属性に関する部分経路条件は、例えば、道路の種類が予め決められた種類であること、道路の制限速度が予め決められた速度以上であること、道路の幅が予め決められた幅以上であること、道路の車線数が予め決められた数以上であること、などである。また、道路の走行回数に関する部分経路条件(以下、適宜、走行回数条件とする)は、例えば、道路の走行回数が予め決められた回数以下であることなどである。また、道路と自宅との距離に関する部分経路条件(以下、適宜、自宅距離条件とする)は、例えば、道路と自宅との距離が予め決められた距離以上であることなどである。また、部分経路条件は、これらの条件の2以上の組み合わせ(論理積または論理和)であってもよい。
また、部分経路特定部108は、目的地経路情報を用いて、部分経路情報を取得する。具体的に、部分経路特定部108は、目的地経路情報が有する2以上の道路情報から、部分経路情報を構成する1以上の道路情報を取得する。言い換えると、部分経路特定部108は、目的地経路情報が有する2以上の道路情報から、部分経路を構成する1以上の道路に該当する1以上の道路情報を、部分経路情報として取得する。
なお、上記(1)、(2)の各部分経路を示す部分経路情報を取得する具体的な手順などは、例えば、以下のとおりである。また、以下において、地点を特定することは、当該地点を示す地点情報を特定または取得することである。
(1)部分経路特定部108は、例えば、まず、目的地経路情報を用いて、出発地主要地点および目的地主要地点のいずれか一方または両方を特定する。このとき、部分経路特定部108は、出発地主要地点として1つの地点、目的地主要地点として1つの地点を特定する。そして、部分経路特定部108は、目的地経路情報から、出発地主要経路および目的地主要経路のいずれか一方または両方に相当する1または2以上の道路情報を削除する。そして、部分経路特定部108は、当該削除後の情報を、部分経路情報として取得する。このとき、部分経路特定部108は、例えば、出発地主要地点から目的地主要地点までの経路に相当する1または2以上の道路情報を、目的地経路情報から取得してもよい。
なお、出発地主要地点および目的地主要地点を特定する手順などは、以下のとおりであるが、目的地主要地点を特定する手順などは、出発地主要地点を特定する手順などと同様であるので、説明を省略する。
部分経路特定部108は、例えば、主要地点条件を予め保持している。主要地点条件は、地点が主要地点であるか否かを判断するための条件である。主要地点条件は、例えば、地点の属性に関する条件である。具体的に、主要地点条件は、例えば、地点の種類が予め決められた種類であることなどである。そして、部分経路特定部108は、目的地経路情報を用いて、目的地経路上の2以上の地点(出発地、目的地を除く)から、出発地との距離が予め決められた条件を満たす1以上の地点を特定する。当該地点を特定することは、例えば、目的地経路情報が有する2以上の地点情報(現在位置情報、目的地情報を除く)から、出発地との距離が予め決められた条件を満たす1以上の地点情報を特定することである。そして、部分経路特定部108は、特定した1以上の各地点に対して、主要地点条件を満たすか否かを判断する。そして、部分経路特定部108は、主要地点条件を満たす1つの地点を、出発地主要地点として特定する。
なお、例えば、2以上の地点が主要地点条件を満たす場合、部分経路特定部108は、例えば、当該2以上の地点の中から、ランダムに1つの地点を特定する。また、この場合、部分経路特定部108は、例えば、出発地との距離が最も近い1つの地点を特定する。また、この場合、部分経路特定部108は、例えば、出発地との距離が最も遠い1つの地点を特定する。
(2)以下、部分経路条件が、(2−1)道路属性条件である場合、(2−2)走行回数条件である場合、(2−3)自宅距離条件である場合に分けて説明する。また、以下において、部分経路特定部108は、部分経路条件を予め保持しているものとする。
(2−1)部分経路特定部108は、例えば、まず、目的地経路情報が有する2以上の各道路情報に対して、順に、当該道路情報が有する属性が道路属性条件を満たすか否かを判断する。そして、部分経路特定部108は、2以上連続して道路属性条件を満たすと判断した2以上の道路情報の集合を、目的地経路情報から、部分経路情報として取得する。
(2−2)部分経路特定部108は、例えば、まず、目的地経路情報が有する2以上の各道路情報に対して、走行管理情報を用いて、走行回数を対応付ける。具体的に、部分経路特定部108は、道路情報が有する道路識別情報と同一の道路識別情報に対応付いている走行回数を、当該道路情報に対応付ける。また、このとき、例えば、対応する走行回数が存在しない場合、部分経路特定部108は、例えば、走行回数「0」を対応付ける。そして、部分経路特定部108は、2以上の各道路情報に対して、順に、道路情報に対応付いている走行回数が走行回数条件を満たすか否かを判断する。そして、部分経路特定部108は、2以上連続して走行回数条件を満たすと判断した2以上の道路情報の集合を、目的地経路情報から、部分経路情報として取得する。
(2−3)部分経路特定部108は、例えば、まず、目的地経路情報が有する2以上の各道路情報に対して、自宅情報を用いて、自宅との距離(以下、適宜、自宅距離とする)を算出し対応付ける。このとき、部分経路特定部108は、例えば、道路情報により示される道路の2つの端点のうち、始点と自宅との距離を算出する。始点は、経路の進行方向に対しての最初に通過する端点である。また、このとき、部分経路特定部108は、例えば、道路情報により示される道路の2つの端点のうち、終点と自宅との距離を算出してもよい。終点は、経路の進行方向に対して最後に通過する端点である。また、このとき、部分経路特定部108は、例えば、道路情報により示される道路の中点と自宅との距離を算出してもよい。そして、部分経路特定部108は、2以上の各道路情報に対して、順に、道路情報に対応付いている自宅距離が自宅距離条件を満たすか否かを判断する。そして、部分経路特定部108は、2以上連続して自宅距離条件を満たすと判断した2以上の道路情報の集合を、目的地経路情報から、部分経路情報として取得する。
なお、上記(2−1)〜(2−3)において、2以上の部分経路情報が取得できた場合(2以上の部分経路が特定できた場合)、部分経路特定部108は、例えば、当該2以上の部分経路情報の中から、ランダムに1つの部分経路情報を取得する。また、この場合、部分経路特定部108は、例えば、部分経路の距離が最も長い1つの部分経路情報を取得する。また、この場合、部分経路特定部108は、例えば、部分経路の距離が最も短い1つの部分経路情報を取得する。
雛形情報取得部109は、雛形管理情報格納部104から雛形情報を取得する。当該雛形情報は、部分経路情報が満たすパターン条件に対応する雛形情報である。また、当該部分経路情報は、部分経路特定部108が取得した部分経路情報である。また、当該雛形情報の取得は、例えば、部分経路情報が示す部分経路のパターンに対応する雛形情報の取得、当該パターンに満たすパターン条件に対応する雛形情報の取得、などであるとも言える。
また、雛形情報取得部109は、例えば、部分経路情報が、雛形管理情報格納部104に格納されている1以上のパターン条件のいずれを満たすかを判断する。そして、雛形情報取得部109は、部分経路情報が満たすパターン条件を特定する。そして、雛形情報取得部109は、当該特定したパターン条件に対応する雛形情報を、雛形管理情報格納部104から取得する。
例えば、部分経路情報が有する2以上の道路情報において、属性「種類:高速道路」を有する道路情報が80%以上であるとする。当該属性は、道路の種類であり、「種類」は、属性名、「高速道路」は、属性値である。また、パターン条件が、例えば、「(種類:高速道路)≧75%」であるとする。当該パターン条件は、属性「種類:高速道路」を有する道路情報の割合が75%以上であることを意味する。また、当該パターン条件は、例えば、部分経路情報が有する道路の種類に関する2以上の属性のうち、75%以上が「種類:高速道路」であることを意味する。このような場合、雛形情報取得部109は、当該部分経路情報が当該パターン条件を満たすと判断する。そして、雛形情報取得部109は、当該パターン条件に対応する雛形情報を、雛形管理情報格納部104から取得する。
また、例えば、部分経路情報が有する2以上のすべての道路情報が、属性「種類:高速道路」および「種類:国道」のいずれかを有しているとする。また、パターン条件が、例えば、「{(種類:高速道路)or(種類:国道)}=ALL」であるとする。当該パターン条件は、属性「種類:高速道路」および「種類:国道」のいずれかをすべての道路情報が有することを意味する。また、当該パターン条件は、例えば、部分経路情報が有する道路の種類に関する属性のすべてが「種類:高速道路」および「種類:国道」のいずれかであることを意味する。このような場合、雛形情報取得部109は、当該部分経路情報が当該パターン条件を満たすと判断する。そして、雛形情報取得部109は、当該パターン条件に対応する雛形情報を、雛形管理情報格納部104から取得する。
また、例えば、部分経路情報が有する2以上のすべての道路情報が、属性「制限速度:60km/h」および「制限速度:80km/h」のいずれかを有しているとする。また、パターン条件が、例えば、「{(制限速度:60km/h)or(制限速度:80km/h)}=ALL」であるとする。当該パターン条件は、属性「制限速度:60km/h」および「制限速度:80km/h」のいずれかをすべての道路情報が有することを意味する。また、当該パターン条件は、例えば、部分経路情報が有する道路の制限速度に関する属性のすべてが「種類:高速道路」および「種類:国道」のいずれかであることを意味する。このような場合、雛形情報取得部109は、当該部分経路情報が当該パターン条件を満たすと判断する。そして、雛形情報取得部109は、当該パターン条件に対応する雛形情報を、雛形管理情報格納部104から取得する。
案内情報取得部110は、案内情報を取得する。案内情報とは、部分経路の案内に関する情報である。言い換えると、案内情報は、例えば、部分経路に関する案内を示す文字列または音声である。当該文字列は、1以上の文字の集合である。また、案内情報取得部110は、部分経路情報と雛形情報とを用いて案内情報を取得する。当該部分経路情報は、部分経路特定部108が特定した部分経路である。また、当該雛形情報は、雛形情報取得部109が取得した雛形情報である。また、当該取得は、例えば、構成、構築、作成などであってもよい。
例えば、雛形情報が文字列である場合、案内情報取得部110は、当該雛形情報が有する変数に、部分経路情報が有する属性値を代入する。当該属性値は、部分経路情報が有する道路情報の属性値、部分経路情報が有する地点情報の属性値などである。また、このとき、代入する属性値は、通常、当該変数により指定される。例えば、変数が「$始点名」である場合、案内情報取得部110は、部分経路の始点の名称を示す属性値を、当該変数に代入する。また、例えば、変数が「$終端道路名」である場合、案内情報取得部110は、部分経路の終端に当たる道路の名称を示す属性値を、当該変数に代入する。そして、案内情報取得部110は、当該代入後の文字列を、案内情報として取得する。
また、例えば、雛形情報が音声である場合、案内情報取得部110は、当該雛形情報が有する変数により特定される属性値を、音声化し、当該属性値に対応する音声を取得する。音声化とは、例えば、音声を作成すること、音声に変換することなどである。また、音声化には、例えば、いわゆる音声合成の技術を用いる。そして、案内情報取得部110は、取得した音声を、対応する変数と置換する。そして、案内情報取得部110は、当該置換後の音声を、案内情報として取得する。
また、例えば、雛形情報が変数を有さない場合、案内情報取得部110は、当該雛形情報を案内情報として取得する。
出力部111は、案内情報を出力する。出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。なお、送信や蓄積、処理結果の引渡しについては、出力対象が最終的にユーザに提示されるものとする。なお、出力部111は、通常、案内情報を、音声出力する。
例えば、案内情報が文字列である場合、出力部111は、当該文字列を音声出力する。文字列を音声出力するとは、当該文字列に対応する音声を出力することである。また、当該文字列に対応する音声は、例えば、当該文字列の読上げ音声である。また、例えば、案内情報が文字列である場合、出力部111は、当該文字列を画面出力する。また、例えば、案内情報が音声である場合、出力部111は、当該音声を音声出力する。
また、出力部111は、通常、地図情報、経路情報、部分経路情報と共に、案内情報を出力する。このとき、出力部111は、通常、地図上に経路が示され、また、経路上に部分経路が示される態様にて、地図情報、経路情報、部分経路情報を出力する。
出力部111は、ディスプレイやスピーカーなどの出力デバイスを含むと考えてもよいし、含まないと考えてもよい。出力部111は、出力デバイスのドライバソフトまたは、出力デバイスのドライバソフトと出力デバイスなどで実現され得る。
なお、地図情報格納部101、走行回数管理情報格納部102、自宅情報格納部103、雛形管理情報格納部104は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。また、地図情報格納部101などに所定の情報が記憶される過程は、問わない。例えば、当該所定の情報は、記録媒体や、通信回線、入力デバイスなどを介して地図情報格納部101などに記憶されてもよい。
また、目的地経路探索部107、部分経路特定部108、雛形情報取得部109、案内情報取得部110は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。また、目的地経路探索部107などの処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。なお、目的地経路探索部107などは、ハードウェア(専用回路)で実現されてもよい。
次に、ナビゲーション装置1の全体動作について、フローチャートを用いて説明する。なお、所定の情報におけるi番目の情報は、「情報[i]」と記載するものとする。図2は、ナビゲーション装置1の全体動作を示すフローチャートである。
(ステップS201)ナビゲーション装置1は、受付部106が電源ONの指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS202に進み、そうでない場合は、ステップS201に戻る。
(ステップS202)ナビゲーション装置1は、電源ONの処理を行う。
(ステップS203)現在位置情報取得部105は、現在位置情報の取得を開始する。以降、現在位置情報取得部105は、ナビゲーション装置1の電源がOFFになるまで、定期的に現在位置情報を取得する。
(ステップS204)目的地経路探索部107は、受付部106が目的地情報を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS205に進み、そうでない場合は、ステップS210に進む。
(ステップS205)目的地経路探索部107は、現在位置情報取得部105が取得した現在位置情報と、受付部106が受け付けた目的地情報と、地図情報格納部101に格納されている地図情報とを用いて、目的地経路を探索し、目的地経路情報を取得する。
(ステップS206)部分経路特定部108は、目的地経路探索部107が取得した目的地経路情報を用いて、部分経路を特定し、部分経路情報を取得する。この処理の詳細は、図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS207)雛形情報取得部109は、部分経路特定部108が取得した部分経路情報に対応する雛形情報を、雛形管理情報格納部104から取得する。この処理の詳細は、図4のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS208)案内情報取得部110は、部分経路特定部108が取得した部分経路情報と、雛形情報取得部109が取得した雛形情報とを用いて、案内情報を取得する。
(ステップS209)出力部111は、案内情報取得部110が取得した案内情報を出力する。このとき、出力部111は、地図情報、目的地経路情報、部分経路情報と共に、案内情報を出力する。
(ステップS210)ナビゲーション装置1は、受付部106が電源OFFの指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS211に進み、そうでない場合は、ステップS204に戻る。
(ステップS211)ナビゲーション装置1は、電源OFFの処理を行う。そして、ステップS201に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
図3は、図2のフローチャートのステップS206の部分経路の特定処理を示すフローチャートである。なお、図3のフローチャートにおいて、目的地経路探索部107が取得した目的地経路情報は、m個の道路情報を有するものとする。
(ステップS301)部分経路特定部108は、変数gidに0をセットする。当該gidは、例えば、部分経路情報(2以上の道路情報の集合)を識別する情報である。
(ステップS302)部分経路特定部108は、カウンタiに1をセットする。
(ステップS303)部分経路特定部108は、道路情報[i]に対応する走行回数を、走行回数管理情報格納部102から取得する。
(ステップS304)部分経路特定部108は、自宅情報格納部103に格納されている自宅情報を用いて、道路情報[i]に対応する自宅距離を算出する。
(ステップS305)部分経路特定部108は、道路情報[i]、ステップS303で取得した走行回数、ステップS304で算出した自宅距離のいずれか1以上が部分経路条件を満たすか否かを判断する。満たす場合は、ステップS310に進み、そうでない場合は、ステップS306に進む。
(ステップS306)部分経路特定部108は、配列buff[]のサイズ(要素の数)が2以上であるか否かを判断する。2以上である場合は、ステップS307に進み、そうでない場合は、ステップS309に進む。
(ステップS307)部分経路特定部108は、gidを1インクリメントする。
(ステップS308)部分経路特定部108は、配列の要素prg[gid]にbuff[]をセットする。ここで、配列prg[]は、部分経路情報を格納する配列である。
(ステップS309)部分経路特定部108は、buff[]を初期化する。そして、ステップS311に進む。
(ステップS310)部分経路特定部108は、buff[]に道路情報[i]を追加する。
(ステップS311)部分経路特定部108は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、ステップS313に進み、そうでない場合は、ステップS312に進む。
(ステップS312)部分経路特定部108は、iを1インクリメントする。そして、ステップS303に戻る。
(ステップS313)部分経路特定部108は、prg[]のサイズ(要素の数)が2以上であるか否かを判断する。2以上である場合は、ステップS314に進み、そうでない場合は、上位処理にリターンする。
(ステップS314)部分経路特定部108は、prg[]の2以上の要素の中から、1つの要素を取得する。当該取得は、2以上の部分経路情報の中から、1つの部分経路情報を取得することである。そして、上位処理にリターンする。
図4は、図2のフローチャートのステップS207の雛形情報の取得処理を示すフローチャートである。なお、図4のフローチャートにおいて、雛形管理情報格納部104には、m個の雛形管理情報が格納されているものとする。
(ステップS401)雛形情報取得部109は、カウンタiに1をセットする。
(ステップS402)雛形情報取得部109は、部分経路特定部108が取得した部分経路情報が、雛形管理情報[i]が有するパターン条件であるパターン条件[i]を満たすか否かを判断する。満たす場合は、ステップS403に進み、そうでない場合は、ステップS404に進む。
(ステップS403)雛形情報取得部109は、雛形管理情報[i]が有する雛形情報である雛形情報[i]を取得する。
(ステップS404)雛形情報取得部109は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、上位処理にリターンし、そうでない場合は、ステップS405に進む。
(ステップS405)雛形情報取得部109は、iを1インクリメントする。そして、ステップS402に戻る。
なお、上記で説明したナビゲーション装置1の全体動作は、あくまで一例である。つまり、ナビゲーション装置1の全体動作は、上記の説明に限定されるものではない。
(具体例)
次に、ナビゲーション装置1の動作の具体例について説明する。なお、本具体例において、ナビゲーション装置1は、自動車に設置されているカーナビゲーションシステム(以下、適宜、カーナビとする)であるものとする。また、目的地経路探索部107は、現在位置情報取得部105が取得した現在位置情報、受付部106が受け付けた目的地情報、地図情報格納部101に格納されている地図情報を用いて、目的地経路を探索済み(目的地経路情報を取得済み)であるものとする。当該目的地経路は、例えば、図5である。図5において、「S」のアイコンは、出発地(現在位置)を示すアイコンである。また、「G」のアイコンは、目的地を示すアイコンである。また、当該目的地経路情報は、例えば、図6である。図6において、目的地経路情報は、道路の端点である地点に関する地点情報(項目名:地点1、地点2)、および、当該道路に関する道路情報(項目名:識別子、名称、種類、制限速度、幅、車線数)を有する。当該地点情報は、道路情報が有する情報であってもよい。また、「地点1」は、道路の始点に関する地点情報である。また、「地点2」は、道路の終点に関する地点情報である。また、「識別子」、「名称」、「種類」、「制限速度」、「幅」、「車線数」は、それぞれ、道路情報が有する属性である。なお、図6の「ID=001」の「地点1」の地点情報は、出発地の位置を示す情報(現在位置情報)である。また、図6のその他の地点情報は、当該地点情報の識別子である。当該識別子により識別される地点情報は、例えば、図7である。図7において、地点情報は、レコードを一意に特定するためのIDと、識別子と、名称と、位置と、種類とを有する。「識別子」、「名称」、「位置」、「種類」は、それぞれ、地点情報が有する属性である。また、図6の「ID=006」の「地点2」の地点情報は、目的地情報である。
(例1)
本例において、部分経路を特定する処理(部分経路情報を取得する処理)などの例について説明する。なお、本例において、部分経路は、目的地経路のうち、出発地主要経路および目的地主要経路の両方を除く部分であるものとする。また、部分経路特定部108は、主要地点条件「種類=(インターチェンジ,国道交差点)」を予め保持しているものとする。当該主要地点条件は、地点の種類が、「インターチェンジ」、「国道交差点」のいずれかであることを意味する。また、「国道交差点」とは、国道と他の道路との交差点である。
まず、部分経路特定部108は、図6の目的地経路情報が有する識別子により識別される図7の2以上の地点情報の中から、出発地(現在位置)との距離が予め決められた条件を満たす1以上の地点情報を特定する。なお、連続する2つの道路において、1つ目の道路の終点と、2つ目の道路の始点とは、共通する。従って、部分経路特定部108は、このとき、重複なく1以上の地点情報を特定する。そして、部分経路特定部108は、図6の目的地経路情報から、識別子が「PTC003」、「PTHIC010」である2つの地点情報を特定したものとする。
次に、部分経路特定部108は、取得した2つの地点情報に対して、主要地点条件を満たすか否かを判断する。そして、部分経路特定部108は、識別子が「PTHIC010」である地点情報に対して、主要地点条件を満たすと判断したものとする。当該地点情報は、出発地主要地点に関する地点情報である。
次に、部分経路特定部108は、上記と同様に、目的地主要地点に関する地点情報を特定する。そして、部分経路特定部108は、図6の目的地経路情報から、識別子が「PTHIC012」である地点情報を特定したものとする。当該地点情報は、目的地主要地点に関する地点情報である。
次に、部分経路特定部108は、図6の目的地経路情報から、出発地(現在位置)から識別子「PTHIC010」により識別される地点情報が示す地点までの経路を構成する1以上の道路を示す道路情報(図6の「ID=001」、「ID=002」の2つ道路情報)、および、識別子「PTHIC012」により識別される地点情報が示す地点から目的地までの経路を構成する1以上の道路を示す道路情報(図6の「ID=005」、「ID=006」の2つの道路情報)を削除する。そして、部分経路特定部108は、残った2つの道路情報(図6の「ID=003」、「ID=004」の2つの道路情報)を、部分経路情報として取得する。また、このとき、部分経路特定部108は、例えば、当該削除を行うことなく、図6の目的地経路情報から、識別子「PTHIC010」により識別される地点情報が示す地点から、識別子「PTHIC012」により識別される地点情報が示す地点までの経路を構成する1以上の道路を示す道路情報(図6の「ID=003」、「ID=004」の2つの道路情報)を、部分経路情報として取得してもよい。当該取得した部分経路情報は、例えば、図8である。また、当該部分経路情報が示す部分経路は、例えば、図9である。
(例2)
本例において、部分経路を特定する処理(部分経路情報を取得する処理)などの例について説明する。なお、本例において、部分経路は、目的地経路のうち、部分経路条件を満たす1以上の道路のみから構成される部分であるものとする。また、走行回数管理情報格納部102には、図10に示す走行回数管理情報が格納されているものとする。当該走行回数管理情報は、レコードを一意に特定するためのIDと、道路識別情報(項目名:道路)と、走行回数とを有する。当該道路識別情報は、道路の識別子である。また、当該道路識別情報は、道路情報を識別する情報でもある。また、当該道路識別情報により識別される道路情報は、図6の目的地経路情報が有する道路情報と同様である。また、自宅情報格納部103には、ユーザの自宅に関する自宅情報が格納されているものとする。当該自宅情報は、自宅の位置を示す情報「(N35.2244,E135.6688)」と、自宅の住所を示す情報「○○県××市△△123」とを有する。また、部分経路特定部108は、部分経路条件「{種類=(高速道路,国道)}or{走行回数≦10}or{自宅距離≧5km}」を予め保持しているものとする。当該部分経路条件は、道路の種類が「高速道路」または「国道」である、または、道路の走行回数が10回以下である、または、道路の自宅距離が5km以下であることを意味する。
まず、部分経路特定部108は、図6の各道路情報に対して、図10の走行回数管理情報が有する走行回数を対応付ける。具体的に、部分経路特定部108は、図6の各道路情報が有する道路の識別子と同一の道路の識別子に対応付いている走行回数を、当該道路情報に対応付ける。例えば、図6の「ID=001」の道路情報は、道路の識別子「RSP004」を有する。従って、部分経路特定部108は、当該道路情報に対し、図10の「ID=012」の走行回数「20」を対応付ける。
次に、部分経路特定部108は、図6の各道路情報に対して、自宅距離を算出し、対応付ける。具体的に、部分経路特定部108は、上記の自宅情報と、図6の「地点1」の地点情報とを用いて、各道路情報に対する自宅距離を算出する。
上記、各部分情報に対して走行回数および自宅距離を対応付けた結果は、例えば、図11である。
次に、部分経路特定部108は、図11の各道路情報に対して、順に、部分経路条件を満たすか否かを判断する。この結果、部分経路特定部108は、図11の「ID=001」の道路情報に対して、部分経路条件を満たさないと判断する。また、部分経路特定部108は、図11の「ID=002」の道路情報に対して、部分経路条件を満たすと判断する。また、部分経路特定部108は、図11の「ID=003」の道路情報に対して、部分経路条件を満たすと判断する。また、部分経路特定部108は、図11の「ID=004」の道路情報に対して、部分経路条件を満たすと判断する。また、部分経路特定部108は、図11の「ID=005」の道路情報に対して、部分経路条件を満たすと判断する。また、部分経路特定部108は、図11の「ID=006」の道路情報に対して、部分経路条件を満たさないと判断する。
次に、部分経路特定部108は、2以上連続して部分経路条件を満たすと判断した図11の「ID=002」から「ID=005」までの道路情報を、部分経路情報として取得する。当該取得した部分経路情報は、例えば、図12である。また、当該部分経路情報が示す部分経路は、例えば、図13である。
(例3)
本例において、案内情報を出力する例などについて説明する。なお、本例において、雛形管理情報格納部104には、図14に示す雛形管理情報が格納されているものとする。当該雛形管理情報は、レコードを一意に特定するためのIDと、パターン条件と、雛形情報(項目名:雛形)とを有する。また、図14において、「ID=011」から「ID=015」までの雛形情報は、文字列である。また、図14において、「ID=016」から「ID=020」までの雛形情報は、音声である。当該音声は、正確には、音声データの識別情報(ファイル名)である。
まず、部分経路特定部108が、図8の部分経路情報を取得したとする。
次に、雛形情報取得部109は、図8の部分経路情報が、図14の「ID=011」のパターン条件を満たすと判断する。そして、雛形情報取得部109は、図14の「ID=011」の雛形情報「{$最初道路名}{$最初IC名}から{$最後道路名}{$最後IC名}までを走行します。」を取得する。当該雛形情報において、「{$最初道路名}」は、部分経路における最初の道路の名称を代入するための変数である。また、「{$最初IC名}」は、部分経路における最初のインターチェンジ名(地点名)を代入するための変数である。なお、「{$最後道路名}」、「{$最後IC名}」のそれぞれは、「{$最初道路名}」、「{$最初IC名}」と同様であるので、説明を省略する。
次に、案内情報取得部110は、雛形情報取得部109が取得した雛形情報が有する変数に、図8の部分経路情報が有する道路の属性値および対応する地点の属性値を代入する。そして、案内情報取得部110は、案内情報「○○自動車道○○ICから○○自動車道△△ICまでを走行します。」を取得する。
次に、出力部111は、案内情報取得部110が取得した案内情報を、画面出力する。当該出力の例は、図15である。また、出力部111は、案内情報取得部110が取得した案内情報を、例えば、音声出力してもよい。
また、例えば、部分経路特定部108が取得した部分経路情報が、図14の「ID=016」のパターン条件を満たすとする。すると、雛形情報取得部109は、当該部分経路情報が、当該パターン条件を満たすと判断する。そして、雛形情報取得部109は、図14の「ID=016」の雛形情報「announce_pattern01」を取得する。当該雛形情報は、音声であり、道路の属性を代入するための変数を有する。
次に、案内情報取得部110は、上記雛形情報が有する変数により特定される属性値を、部分経路情報から取得し、当該属性値に対応する音声を取得する。そして、案内情報取得部110は、当該音声を、雛形情報が有する対応する変数に代入する。そして、案内情報取得部110は、音声である案内情報を取得する。
次に、出力部111は、案内情報取得部110が取得した案内情報を、音声出力する。
以上、本実施の形態によるナビゲーション装置1によれば、目的地までの経路のうちの一部の概要などを、より高速にユーザに知らせることができる。これにより、ユーザは、例えば、目的地までの経路のうち、主要な部分の経路の概要などを、より高速に知ることができる。
また、本実施の形態によるナビゲーション装置1によれば、ユーザの自宅周辺の道路などを除く部分の経路の概要などを、より高速にユーザに知らせることができる。これにより、ユーザは、例えば、目的地までの経路のうち、より適切な部分の概要などを、より高速に知ることができる。
なお、本実施の形態において、走行回数管理情報格納部102に走行回数管理情報が蓄積される過程は、問わない。例えば、ナビゲーション装置1は、図示しない走行回数管理情報取得部112を備える。走行回数管理情報取得部112は、走行回数管理情報を取得し、走行回数管理情報格納部102に蓄積する。走行回数管理情報を取得し蓄積する手順などは、以下のとおりである。
走行回数管理情報取得部112は、例えば、現在位置情報取得部105が取得した現在位置情報を、地図情報格納部101に格納されている地図情報に適用し、ナビゲーション装置1が設置されている移動体が走行中の道路を特定する。そして、走行回数管理情報取得部112は、特定した道路を識別する道路の識別子を、地図情報格納部101から取得する。このとき、現在位置情報取得部105は、例えば、定期的に現在位置情報を取得している。従って、走行回数管理情報取得部112は、例えば、現在位置情報取得部105が現在位置情報を取得するたびに、道路の識別子を取得する。そして、例えば、先に取得した道路の識別子と、後に取得した道路の識別子とが同一である場合、走行回数管理情報取得部112は、どちらか一方の識別子を破棄(削除)する。また、例えば、先に取得した道路の識別子と、後に取得した道路の識別子とが異なる場合、走行回数管理情報取得部112は、先に取得した識別子により識別される道路の走行回数を、走行回数管理情報格納部102に蓄積する。このとき、例えば、取得した識別子と同一の識別子が走行回数管理情報格納部102に蓄積されている場合、走行回数管理情報取得部112は、当該識別子に対応付いている走行回数を、1インクリメントする。また、例えば、取得した識別子と同一の識別子が走行回数管理情報格納部102に蓄積されていない場合、走行回数管理情報取得部112は、取得した識別子に走行回数「1」を対応付け、走行回数管理情報を構成する。そして、走行回数管理情報取得部112は、当該構成した走行回数管理情報を、走行回数管理情報格納部102に蓄積する。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態におけるナビゲーション装置は、例えば、スタンドアロンの装置であってもよいし、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。
また、上記各実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよいし、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよいし、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
また、上記各実施の形態におけるナビゲーション装置を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、地図に関する情報である地図情報が格納される地図情報格納部と、経路のパターンに関する条件であるパターン条件と、当該経路に関する案内の雛形である雛形情報とを有する情報である1以上の雛形管理情報が格納される雛形管理情報格納部とにアクセス可能なコンピュータを、現在位置を示す情報である現在位置情報を取得する現在位置情報取得部、目的地を示す情報である目的地情報を受け付ける受付部、前記地図情報と、前記現在位置情報と、前記目的地情報とを用いて、当該現在位置情報が示す現在位置から、当該目的地情報が示す目的地までの経路である目的地経路を探索し、当該目的地経路を示す情報である目的地経路情報を取得する目的地経路探索部、前記目的地経路情報を用いて、前記目的地経路の一部である部分経路を示す情報である部分経路情報を取得する部分経路特定部、前記部分経路情報が満たすパターン条件に対応する雛形情報を、前記雛形管理情報格納部から取得する雛形情報取得部、前記雛形情報取得部が取得した雛形情報に、前記部分経路特定部が取得した部分経路情報を適用し、当該部分経路情報が示す部分経路の案内に関する情報である案内情報を取得する案内情報取得部、前記案内情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。
また、上記プログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよいし、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよいし、複数であってもよい。つまり、集中処理を行ってもよいし、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、図16は、前述のプログラムを実行して、前述の実施の形態のナビゲーション装置等を実現するコンピュータシステム9の概観図である。前述の実施の形態は、コンピュータハードウェア、およびその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図16において、コンピュータシステム9は、CD−ROMドライブ9011を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図17は、コンピュータシステム9のブロック図である。図17において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ9011に加えて、MPU9012と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM9013と、MPU9012に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM9014と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するためのハードディスク9015と、CD−ROMドライブ9011、MPU9012等を相互に接続するバス9016とを備える。ここでは図示しないが、コンピュータ901は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを備えていてもよい。
コンピュータシステム9に、前述の実施の形態のナビゲーション装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM9101に記憶されて、CD−ROMドライブ9011に挿入され、さらにハードディスク9015に転送されてもよい。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク9015に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM9014にロードされる。プログラムは、CD−ROM9101またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、前述の実施の形態のナビゲーション装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいればよい。コンピュータシステム9がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。