JP6439249B2 - 磁気検出装置および磁性体有無検査装置 - Google Patents

磁気検出装置および磁性体有無検査装置 Download PDF

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本発明は、食品または衣類等の商品の中に金属の小さな片または製品等の異物が混入していないかを検出したり、切符、カードおよび紙幣等の磁性パターンの検出に好適な磁気検出装置および磁性体有無検査装置に関するものである。
食品または衣類等の商品の中に本来混入が許されない微小な金属片または金属製品等が何らかの理由で混入してしまうことが報告されている。従って、このような異物混入を精度良く検出できる磁気検出装置および磁性体有無検査装置の開発が望まれている。また、自動改札機やATM、自動販売機等で投入された切符やカードおよび紙幣等の磁性パターンの検査を行う、より小型化した磁気検査装置および磁性体有無検査装置の提供も強く望まれている。
大量に生産される食品または衣類等の異物検査をしようとする場合、例えばコンベアー等で移動されてくる途中の被検査対象物に対して連続的に検査可能とする必要がある。この場合、コンベアーには一定の幅寸法があり、その間を複数個の被検査対象物が同時に通過していくような場合も考えられる。また、少量で1品ずつ検査したいような場合でも、被検査対象物の製品によっては大きなものも存在する。
一方、異物は、被検査対象物中のどの位置に混入しているかは一般的には分からない。従って、このような状況で異物を漏れなく検出しようとする場合、異物がどの位置に混入されていたとしても、漏れなく検出が可能となるようにしておく必要がある。
上記異物を検出するための従来の磁気検査装置としては、図10および図11に示されるように磁気の検知領域に配設されるアモルファスワイヤ等の感磁体Kと、当該感磁体Kにパルス電流を印加するパルス発振回路Pと、前記感磁体によって検出され出力される磁気の強さに応じて出力される信号を処理する信号処理回路Sとを備えた磁気インピーダンスセンサMI(例えば特許文献1、非特許文献1参照)が用いられていた。
WO2003−071299号公報
トランジスタ技術2003年12月号138頁〜142頁
ところが、このような磁気検査で問題となる異物は、極めて微小な場合が多く、異物から発生する磁気は極めて弱い。従って、現在使用されている磁気センサの中で最も高感度と考えられる前記磁気インピーダンスセンサを用いたとしても、1つの磁気センサで例えば上述したコンベアーの幅寸法の全検査範囲をカバーして検査することは、困難であった。その結果、検査が必要な検査領域内全体を精度良く検査可能とするためには、多数の磁気インピーダンスセンサを用いることが必要であった。
また、別の用途として、切符やカードまたは紙幣の磁性パターンを検出して、自動改札機、ATMや自動販売機に投入された切符や紙幣のチェックを磁気センサで検出するという用途がある。この場合、自動改札機やATM等の機械内を切符や紙幣が通過していく途中に磁気センサを配置して検査をすることになるが、機械内を検査対象となる切符や紙幣を自動かつ高速に移動させるため、通過する位置を完全に固定することは困難であり、磁気センサを配置した位置の近傍を切符や紙幣が通過する際に数mm程度のずれが生じる可能性があった。そのため、磁気センサの検出可能範囲が狭いと、必要な検査ができなくなる可能性があることから、通常、一定の幅寸法以上(例えば1cm程度)の領域全体が検出可能になるように磁気センサを配置する必要がある。この場合、磁気インピーダンスセンサは、非常に高感度であるものの、1つのセンサで検出可能な幅は、かなり狭いため、前記した異物検出の目的に用いる場合と同様に、複数の磁気インピーダンスセンサを配置することが不可欠であった。
しかしながら、上述した従来の前記磁気インピーダンスセンサは、アモルファスワイヤ等の感磁体にパルス電流を印加するパルス発振回路と磁気の強さに応じて出力される信号を処理する信号処理回路が必要なことから、多数の磁気インピーダンスセンサを配置しなければならない検査装置に、1つの磁気インピーダンスセンサ毎にパルス発振回路と信号処理回路を配置した検査装置を構成した場合、装置が大型化したり、製造コストが高額になるという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するために成されたものであり、異物の混入位置が全くわからない被検査対象物を検査したり、切符や紙幣のチェックを自動で行うような用途に用いる場合であって、多数の磁気インピーダンスセンサが必要となる場合であっても、小型かつ安価な装置で検査が可能な磁気検出装置および磁性体有無検査装置を提案可能とすることを目的とする。
そこで本発明者らは、様々な検討を行った結果、以下の構成により前記課題を解決できることを見出した。すなわち、まず検出対象領域内で発生している磁気を、少なくとも領域内に複数個配置されたいずれかの磁気インピ−ダンス素子によって検出できるような間隔で配置する。そして、前記複数個の磁気インピーダンス素子中の感磁体は、同じ向きの磁気が検出されるように感磁体であるアモルファスワイヤの軸方向が略同じ方向に向けられた状態で配置する。その結果、前記複数個の磁気インピーダンス素子の前記複数個の感磁体に対して、発振回路によって高周波またはパルス電流が印加されると、複数個の磁気インピーダンス素子の前記複数個の感磁体の少なくともいずれかによって検出目的の磁気を確実に検出することが出来る。さらに前記複数個の磁気インピーダンス素子の出力端は集約されて信号処理回路に接続する。その結果、配置された複数個の感磁体のうちのいずれかの感磁体が検出目的の磁気を検出できれば、その出力信号を処理することにより、複数個の磁気インピーダンス素子が配置された領域内のいずれかの位置で磁気が発生していることを確実に検出することが出来る。
そして、複数の被検査対象物を連続的に検査するために、前記被検査対象物を移動手段により相対移動させ、連続的に相対移動して接近して通過する前記被検査対象物中に磁気を発生する磁性体が含まれているかどうかを、検査する際に上記した磁気検出装置を適用して、連続的に検査すると、移動する前記被検査対象物中のどの位置に異物等の磁気を発生する磁性体が含まれていたとしても、確実にその磁性体の存在を把握できるという本発明に到達した。
以上の検討の結果得られた本発明(請求項1に記載の第1発明)の磁気検出装置は、
アモルファスワイヤから成る感磁体によって構成され、被検査対象物または検出対象領域内に位置する微小な磁性体が発生する磁気を検出する複数個の磁気インピーダンス素子と、
前記複数個の磁気インピーダンス素子の前記複数個の感磁体にパルス電流を印加する発振回路と、
前記磁気を検出することにより前記磁気インピーダンス素子から出力される出力信号を処理する信号処理回路とからなり、
前記複数個の磁気インピーダンス素子は、配置された領域内で発生している磁気を少なくともいずれかの磁気インピ−ダンス素子によって検出できるように、隣り合う磁気インピーダンス素子の検知可能領域が、隙間を生ずることがない間隔で配置されているとともに、前記複数個の感磁体は、同じ向きの磁気が検出されるように感磁体であるアモルファスワイヤの軸方向が略同じ方向に向けられた状態で配置され、
前記複数個の磁気インピーダンス素子の出力が集約されて前記信号処理回路に入力されるように構成されており、
前記複数個の磁気インピーダンス素子のうちの少なくともいずれかの磁気インピ−ダンス素子によって磁気が検出された場合には、出力される出力信号が前記信号処理回路によって処理されるように構成されており、
前記複数個の各磁気インピーダンス素子の一方の出力端が、抵抗器を介して前記信号処理回路の一方の入力端に接続され、前記各磁気インピーダンス素子の他方の出力端が、前記信号処理回路の前記他方の入力端に接続されることにより、前記複数個の磁気インピーダンス素子から得られる同じ向きの磁気変化に対応する複数の出力信号が、互いに加算されるように接続されることにより、前記複数の磁気インピーダンス素子の複数の出力信号を集約して前記信号処理回路に入力されるように構成されているものである。
本発明(請求項に記載の第発明)の磁気検出装置は、
前記第発明において、
前記複数個の磁気インピーダンス素子の両出力端が、前記複数個の磁気インピーダンス素子を構成する前記感磁体の両端に接続されているものである。
本発明(請求項に記載の第発明)の磁気検出装置は、
前記第発明において、
前記複数個の磁気インピーダンス素子の両出力端が、前記複数個の磁気インピーダンス素子を構成する前記感磁体の周囲に巻き回され、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力する検出コイルの両端に接続されているものである。
本発明(請求項に記載の第発明)の磁気検出装置は、
前記請求項1ないし請求項のいずれかにおいて、
前記感磁体であるアモルファスワイヤの軸方向が略同じ方向に向けられた状態で平行に配置されているものである
本発明(請求項に記載の第発明)の磁性体有無検査装置は、
前記第1発明ないし第発明のいずれかにおいて、
複数の被検査対象物を連続的に相対移動させる移動手段と、
前記移動手段によって連続的に相対移動して接近して通過する前記被検査対象物中に磁気を発生する磁性体が含まれているかどうかを、前記磁気検出装置の前記複数個の磁気インピーダンス素子によって磁気の変化を検出して、連続的に検査することにより、前記被検査対象物中に磁気を発生する磁性体が含まれているかどうか検査するように構成されているものである。
上記構成より成る第1発明の磁気検出装置は、配置された領域内で発生している前記被検査対象物または検出対象領域内に位置する微小な磁性体の磁気を少なくともいずれかの磁気インピ−ダンス素子によって検出できるように、隣り合う磁気インピーダンス素子の検知可能領域が、隙間を生ずることがない間隔で配置されているとともに、同じ向きの磁気が検出されるように感磁体であるアモルファスワイヤの軸方向が略同じ方向に向けられた状態で配置された複数個の磁気インピーダンス素子の前記複数個の感磁体に対して、発振回路によってパルス電流が印加されると、複数個の磁気インピーダンス素子の前記複数個の感磁体の少なくともいずれかによって磁気が検出されると前記複数個の磁気インピーダンス素子の出力が集約されて入力されるように構成された信号処理回路によって、検出
された少なくともいずれかの前記磁気インピーダンス素子から出力される出力信号を処理して、複数個の磁気インピーダンス素子が配置された領域内で発生している磁気を検出するので、従来の1つの磁気インピーダンス素子に1つの信号処理回路を準備して磁気検出装置を構成した場合と比較してより小型かつ安価な装置によって、前記被検査対象物または検出対象領域内において発生している磁気の検出を可能にすることが出来るという効果を奏する。
また、上記構成より成る第発明の磁気検出装置は、さらに前記複数個の各磁気インピーダンス素子の一方の出力端が、抵抗器を介して前記信号処理回路の一方の入力端に接続され、前記各磁気インピーダンス素子の他方の出力端が、前記信号処理回路の他方の入力端に接続されることにより、前記複数の磁気インピーダンス素子の複数の出力信号を集約して前記信号処理回路に入力されるので、前記領域内において配設された前記複数個の磁気インピーダンス素子から得られる同じ向きの磁気変化に対応する複数の出力信号が、互いに精確に加算されるため、シンプルな構成により、小型かつ安価な装置において、少なくともいずれかまたは複数の検出された磁気インピーダンス素子によって、前記領域内において発生している磁気の高感度な検出を可能にするとともに、かかる磁気検出装置の提供を可能にするという効果を奏する。
上記構成より成る第発明の磁気検出装置は、前記第発明において、前記複数個の磁気インピーダンス素子の両出力端が、前記複数個の磁気インピーダンス素子を構成する前記感磁体の両端に接続されているので、前記複数個の磁気インピーダンス素子を構成する前記感磁体であるアモルファスワイヤから得られる同じ向きの磁気変化に対応する複数の出力信号が、互いに加算されるため、シンプルな構成により、小型かつ安価な装置において、少なくともいずれかまたは複数の検出された磁気インピーダンス素子によって、前記領域内において発生している磁気の検出を可能にするとともに、かかる磁気検出装置の提供を可能にするという効果を奏する。
上記構成より成る第発明の磁気検出装置は、前記第発明において、前記複数個の磁気インピーダンス素子の両出力端が、前記複数個の磁気インピーダンス素子を構成する前記感磁体の周囲に巻き回され、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力する検出コイルの両端に接続されているので、前記複数個の磁気インピーダンス素子を構成する前記感磁体であるアモルファスワイヤから得られる同じ向きの磁気変化に対応して検出された磁気の強さに応じた電圧を出力する複数の検出コイルの両端の出力信号が、互いに加算されるため、比較的シンプルな構成により、小型かつ安価な装置において、少なくともいずれかまたは複数の検出コイルによって、前記領域内において発生している磁気の高感度な検出を可能にするとともに、かかる磁気検出装置の提供を可能にするという効果を奏する。
上記構成より成る第発明の磁気検出装置は、前記第1発明ないし第発明のいずれかにおいて、前記感磁体であるアモルファスワイヤの軸方向が略同じ方向に向けられた状態で平行に配置されているので、前記領域内において発生している磁気の検出を可能にするとともに、かかる磁気検出装置の提供を可能にするという効果を奏する。
上記構成より成る第発明の磁性体有無検査装置は、前記第1発明ないし第発明のいずれかにおいて、複数の被検査対象物を連続的に相対移動させる前記移動手段によって連続的に相対移動して接近して通過する前記被検査対象物中に磁気を発生する磁性体が含まれているかどうかを、前記磁気検出装置の前記複数個の磁気インピーダンス素子によって磁気の変化を検出して、連続的に検査することにより、移動する前記被検査対象物中のどの位置に異物等の磁気を発生する磁性体が含まれていたとしても、検査することを可能にするという効果を奏する。
本発明の第1実施形態の磁気検出装置の要部を示すブロック回路図である。 本発明の第1実施形態、第6実施形態および第1実施例の磁性体有無検査装置としての異物検査装置におけるベルトコンベアによって搬送される被検体としての梱包体に対する磁気検出を行う複数の磁気インピーダンス素子の配設態様を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態、第6実施形態および第2実施例の磁気検査装置としての電子回路基板検査装置における被検体としての電子回路基板に対して磁気検出を行う複数の磁気インピーダンス素子の配設態様を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態の磁気検出装置の要部を示すブロック回路図である。 本発明の第3実施形態の磁気検出装置の要部を示すブロック回路図である。 本発明の第4実施形態の磁気検出装置の要部を示すブロック回路図である。 本発明の第5実施形態の磁気検出装置の要部を示すブロック回路図である。 本発明の第1実施例の異物検査装置における磁気検出装置の詳細を示す詳細回路図である。 本発明の第2実施例の電子回路基板検査装置における磁気検出装置の詳細を示す詳細回路図である。 従来の磁気インピーダンスセンサを示すブロック回路図である。 従来の磁気インピーダンスセンサを示す詳細回路図である。
以下、本発明の最良の実施形態について、実施形態および実施例に基づき図面を用いて説明する。
実施形態1
本第1実施形態の磁気検出装置は、図1に示されるようにアモルファスワイヤからなる感磁体10a〜10nを用いた複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1nから成る磁気インピーダンスセンサ1と、前記感磁体にパルス電流を印加するパルス発振回路2と、前記磁気インピーダンス素子1a〜1nが磁気を検出することにより得られた出力信号を処理する信号処理回路3とからなら成る。
前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1nは、配置された領域内で発生している微小磁気をいずれかの磁気インピーダンス素子で検出できる間隔で配置されているとともに、すべての感磁体10a〜10nは同じ向きの磁気が測定されるように略同じ方向に感磁体であるアモルファスワイヤの軸方向が向けられた状態で配置されている。
磁気インピーダンス素子の間隔
配置された領域内で発生している微小磁気をいずれかの磁気インピーダンス素子で検出できる間隔で配置されている磁気インピーダンス素子の間隔は、図2(A)に示されるように多数の被検査対象物4をベルトコンベアBによって間隔をおいて移動させ、その途中において被検査対象物4中の異物Oを検出しようとする場合であれば、異物Oが混入した被検査対象物4がベルトコンベアBの幅寸法におけるどの位置を通過しても、配置した複数の磁気インピーダンス素子1a〜1nのいずれかによって検知できるようにしておく必要がある。そのためには、隣り合う磁気インピーダンス素子1a〜1nの検知可能領域が、隙間を生ずることなく配置すれば良いが、一部が重なり合うように配置してもよい。但し、検知可能領域の重なる部分の長さ(割合)をあまり大きくすると、より多くの磁気インピーダンス素子が必要となるため、検出に問題とならない範囲で重なる長さを短めに調整することが望ましい。
この場合磁気インピーダンスセンサ1は、ベルトコンベアBの移動方向である長手方向の途中の適当な位置に幅方向に少なくとも1列に適当個数の磁気インピーダンス素子を配置することになる。なお、磁気インピーダンス素子は少なくとも1列に配置するものであるが、複数列配置したり、千鳥配置するようにしても良い。
図2(A)は、ベルトコンベアBの幅方向の全範囲に亘る位置において搬送される可能性がある異物Oが混入されている被検査対象物4を複数個の磁気インピーダンス素子によって検出する場合の配設態様を示すもので、例えば4個の磁気インピーダンス素子の検知可能領域によって、ベルトコンベアBの幅寸法(幅方向の全範囲)をカバー出来る場合においては、4個の検知可能領域の形状および大きさが同一の磁気インピーダンス素子1a〜1dを用いる場合は、幅方向に等間隔で配置すれば良いことになる。検知可能領域が上述と同一の磁気インピーダンス素子を用いる場合は、前記ベルトコンベアBの幅方向の実寸法に応じて、用いられる磁気インピーダンス素子の数が変更されることになる。
また被検査対象物4がベルトコンベアBの幅方向の一定位置に搬送されてくる場合においては、図2(B)に示されるように被検査対象物4のどの部位に異物が混入されていても異物が検出できるようにするために、前記被検査対象物4の幅方向の全範囲をカバーするように磁気インピーダンス素子の検知可能領域を考慮して配置された複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1nのいずれかによって、その被検査対象物に混入された異物から発生している磁気が、検出可能となる間隔において、隣り合う磁気インピーダンス素子を必要数配置することになる。
この場合は磁気インピーダンスセンサ1は、ベルトコンベアBの途中の適当な位置において、搬送されてくる前記被検査対象物4の幅方向の全範囲をカバーするように少なくとも1列に適当個数の磁気インピーダンス素子を配置することになる。図2(B)に示されるように、例えば3個の磁気インピーダンス素子1a〜1cの検知可能領域によって、前記被検査対象物4の幅寸法(幅方向の全範囲)をカバー出来る場合においては3個の検知可能領域の形状および大きさが同一の磁気インピーダンス素子1a〜1cを幅方向に等間隔で配置すれば良いことになる。検知可能領域が上述と同一の磁気インピーダンス素子を用いる場合は、前記被検査対象物4の幅方向の実寸法に応じて用いられる磁気インピーダンス素子の数が変更されることになる。
さらに、本第1実施形態の磁気検出装置を、検査したい位置に位置決めされて静止している被検査対象物4に対して一定距離の位置に至るまで複数の磁気インピーダンス素子を相対的に近づけて検査しようとする場合には、図3に示されるように前記被検査対象物4によって決まる所定の2次元の検査必要領域を複数の磁気インピーダンス素子の検知可能領域によってカバーできるように、複数列に例えば3列に夫々3個ずつ合計9個の磁気インピーダンス素子1a〜1iを碁盤目状に配置する必要があることになる。
感磁体の配設方向
全ての磁気インピーダンス素子1a〜1nを構成する感磁体10a〜10nは、4個の感磁体10a〜10dによって検査する場合を示す図2(A)、3個の感磁体10a〜10cによって検査する場合を示す図2(B)および9個の感磁体10a〜10iによって検査する場合を示す図3に示されるように同じ向きの磁気が測定されるよう、略同じ方向に感磁体であるアモルファスワイヤの軸方向が平行に向けられた状態で配置されている。
すなわち、同じ方向に平行に配置されたどの磁気センサが異物を検出しても、異物が近づき遠ざかっていく際に同じ出力変化の検出履歴が得られることになる。また、同一の感度特性の隣り合う磁気センサが同時に同じ異物を検出した場合、ほぼ同じ出力変化のカーブが得られるため、出力を加算した場合に打ち消されることがなく、プラス加算されることになる。
前記パルス発振回路2は、図1に示されるように前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1n中の前記感磁体全てにパルス電流を印加できるよう接続され、前記複数の磁気インピーダンス素子1a〜1nの出力端子が一つに集約されて前記信号処理回路3の入力端子31a、31bに接続されている。
本第1実施形態において、前記パルス発振回路2は、図1に示されるように複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1nを構成する前記感磁体全てにパルス電流を印加できるように接続されている。
前記信号処理回路3の入力端子31aおよび31bは、図1に示されるように複数の磁気インピーダンス素子1a〜1nの両出力端が夫々一つに集約された集約端1oおよび1pに接続されている。
すなわち、1つ1つの磁気インピーダンス素子が磁気を検出することにより得た出力信号を全て1つの信号処理回路3に集約して出力するようにすることにより、磁気センサは、複数個でも信号処理回路は1個で済むので、装置の小型化およびローコストを図る上でメリットが有ることになる。
上記構成より成る第1実施形態の磁気検出装置は、必要に応じて複数の磁気インピーダンス素子1a〜1nを用いるものであるから、磁気インピーダンス素子を数多く使用しても、パルス発振回路2および信号処理回路3は、それぞれ1個のみ使用することにより、複数の磁気インピーダンス素子1a〜1nを備えた磁気検出部としての磁気インピーダンスセンサ1を備えた磁気検出装置を構成することが出来るので、小型かつ安価な装置によって、複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1nが配置された領域内において発生している磁気の検出を可能にするとともに、かかる磁気検出装置の提供を可能にするという効果を奏する。
なお、本第1実施形態の特徴は、1つのパルス発振回路2および信号処理回路3を複数の磁気インピーダンス素子1a〜1nと接続することが特徴であるが、パルス発振回路2および信号処理回路3は1つの磁気検出装置に対し必ずしも1個でなくても良い。例えば、10個の磁気インピーダンス素子のうち5個ずつの磁気インピーダンス素子を夫々1つの信号処理回路3およびパルス発振回路2に集約して接続することにより、2個ずつのパルス発振回路2および信号処理回路3を用いることも勿論可能である。
実施形態2
本第2実施形態の磁気検出装置は、前記第1実施形態において、図4に示されるように複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1n中の各アモルファスワイヤによって構成される感磁体10a〜10nが、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの素子の出力が互いに加算されるように電気的に直列接続され、さらに直列接続された感磁体10a〜10nの両端の端子1q、1rが磁気検出部である磁気インピーダンスセンサ1の出力端子p、qに接続され、前記複数の磁気インピーダンス素子1a〜1nの端子1q、1rが前記出力端子p、qを介して1つに集約されて前記信号処理回路3の入力端子31a、31bに接続されるように構成されているものである。
このとき、パルス発振回路2は、電流制限抵抗rを介して前記出力端子p、qに接続されており、前記感磁体10a〜10nは、この出力端子p、qを介してパルス発振回路2により、パルス電流が印加されるように構成されている。
上記構成より成る本第2実施形態の磁気検出装置において、前記パルス発振回路2によって、直列接続された感磁体10a〜10nは、パルス電圧が印加されているので、直列接続された感磁体10a〜10nの、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの磁気インピーダンス素子によって、複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1nが配置された領域内において発生している磁気がそれぞれ検出され、その出力が互いに加算により集約されて前記信号処理回路3に出力される。
本第2実施形態の磁気検出装置は、複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1nが配置された領域内において発生している磁気が検出され、前記複数の磁気インピーダンス素子の複数の出力信号を前記端子1q、1rを介して1つに集約して前記入力端子31a、31bを介して前記信号処理回路3に入力されるので、前記領域内における同じ向きの磁気変化に対応する各磁気インピーダンス素子1a〜1nの出力信号が互いに加算されるため、最もシンプルな構成により、小型かつ安価な装置において、複数の磁気インピーダンス素子1a〜1nによって、前記領域内において発生している磁気の検出を可能にするとともに、かかる磁気検出装置の提供を可能にするという効果を奏する。
実施形態3
本第3実施形態の磁気検出装置は、前記第1実施形態において、図5に示されるようにパルス発振回路2が、各感磁体10a〜10nの一端と他端とに電流制限抵抗ra〜rnを介して接続され、前記複数個の磁気インピーダンス素子中の各アモルファスワイヤによって構成される感磁体10a〜10nは、その両端が1組の同じ検出信号出力端子p、qに電気的に接続され、いずれか片方の端子が抵抗器Ra〜Rnを介して集約された集約端1oによって磁気検出部である磁気インピーダンスセンサ1の片方の検出信号出力端子pに接続され、もう片方の端子1pが前記とは別の片方の検出信号出力端子qに接続されることにより、全体として前記1つ1つのアモルファスワイヤから得られる出力が、同じ向きの磁気変化に対する出力を互いに加算されるように接続されることで、前記複数の磁気インピーダンス素子1a〜1nの出力を前記集約端1oおよび1pによって前記検出信号出力端子p、qを介して1つに集約して前記信号処理回路3の入力端子31a、31bに接続されているものである。
上記構成より成る本第3実施形態の磁気検出装置においては、パルス発振回路2が、各感磁体10a〜10nに、パルス電流を印加しており、感磁体10a〜10nの両端の端子が1組の同じ検出信号出力端子p、qに電気的に接続され、いずれか片方の端子が抵抗器Ra〜Rnを介して集約された集約端1oによって片方の前記検出信号出力端子pに接続され、もう片方の端子1pが前記とは別の片方の検出信号端子qに接続されることによって、前記領域内における同じ向きの磁気変化に対応する各磁気インピーダンス素子1a〜1nの出力信号が加算され、1つに集約して前記信号処理回路3の前記入力端子31a、31bに出力される。
本第3実施形態の磁気検出装置においては、感磁体10a〜10nの両端の端子が1組の同じ検出信号出力端子p、qに電気的に接続され、いずれか片方の端子が抵抗器Ra〜Rnを介して前記集約端1oによって片方の前記検出信号出力端子pに接続され、もう片方の端子1pが前記とは別の片方の検出信号端子qに接続されることによって、前記領域内における同じ向きの磁気変化に対応する各磁気インピーダンス素子1a〜1nの出力信号が精確に加算され、1つに集約して前記入力端子31a、31bを介して前記信号処理回路3に入力されるので、シンプルな構成により、小型かつ安価な装置において、複数の磁気インピーダンス素子によって、前記領域内において発生している磁気の高感度な検出を可能にするとともに、かかる磁気検出装置の提供を可能にするという効果を奏する。
実施形態4
本第4実施形態の磁気検出装置は、前記第1実施形態において、図6に示されるようにパルス発振回路2が、各感磁体10a〜10nの一端と他端とに接続され、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1n中のアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10nの周囲には、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力する検出コイル11a〜11nが巻き回されており、前記複数個の磁気インピーダンス素子中の前記各検出コイル11a〜11nが、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの素子の出力が、互いに加算されるように直列に接続され、直列に接続された前記複数の磁気インピーダンス素子1a〜1nの両端の端子1q、1rおよび磁気検出部としての磁気インピーダンスセンサ1の出力端子p、qを介して1つに集約して前記信号処理回路3の入力端子31a、31bに接続されているものである。
上記構成より成る本第4実施形態の磁気検出装置においては、パルス発振回路2が、各感磁体10a〜10nに、パルス電流を印加しており、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1n中のアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10nの周囲に巻き回された前記検出コイル11a〜11nが、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力し、前記複数個の磁気インピーダンス素子中の前記各検出コイル11a〜11nが、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの素子の出力が互いに加算されるように直列に接続されているので、前記複数の磁気インピーダンス素子1a〜1nの出力が、直列に接続された磁気インピーダンス素子1a〜1nの前記両端の端子1q、1rを介して1つに集約されて前記入力端子31a、31bを介して前記信号処理回路3に入力される。
本第4実施形態の磁気検出装置においては、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1n中のアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10nの周囲に巻き回された前記検出コイル11a〜11nが、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力し、前記複数個の磁気インピーダンス素子中の直列に接続されている前記各検出コイル11a〜11nによって、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの素子の出力が互いに加算されるので、前記複数の磁気インピーダンス素子の出力が前記両端の端子1q、1rを介して1つに集約されて前記信号処理回路3に出力されるため、シンプルな構成により、小型かつ安価な装置において、複数の検出コイル11a〜11nによって、前記領域内において発生している磁気の高感度な検出を可能にするとともに、かかる磁気検出装置の提供を可能にするという効果を奏する。
実施形態5
本第5実施形態の磁気検出装置は、前記第1実施形態において、図7に示されるようにパルス発振回路2が、各感磁体10a〜10nの一端と他端とに接続され、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1n中のアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10nの周囲には、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力する検出コイル11a〜11nが巻き回されており、前記複数個の磁気インピーダンス素子中の前記各検出コイル11a〜11nは、その両端が1組の同じ検出信号出力端子p、qに接続され、いずれか片方の検出コイル端は抵抗器Ra〜Rnを介して集約された集約端子1oによって磁気検出部としての磁気インピーダンスセンサ1の1組のうち一方の検出信号出力端子pに接続され、もう片方の検出コイル端が前記と別の片方の検出信号出力端子qに接続されるとともに、前記各検出コイル11a〜11nが、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの素子の出力が互いに加算されるように接続され、前記複数の磁気インピーダンス素子1a〜1nの出力を前記集約端1oおよび前記検出信号出力端子p、qによって1つに集約して前記信号処理回路3の前記入力端子31a、31bに接続されているものである。
上記構成より成る本第5実施形態の磁気検出装置においては、パルス発振回路2が、各感磁体10a〜10nに、パルス電流を印加しており、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1n中のアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10nの周囲に巻き回された前記検出コイル11a〜11nが、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力し、片方の検出コイル端は抵抗器Ra〜Rnを介して集約された集約端1oによって前記1組のうち一方の検出信号出力端子pに接続され、前記各検出コイル11a〜11nが、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの素子の出力が互いに加算されるので、前記各検出コイル11a〜11nの出力を前記集約端子1oによって1つに集約して検出信号出力端子p、qを介して前記信号処理回路3に出力される。
本第5実施形態の磁気検出装置は、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1n中のアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10nの周囲に巻き回された前記検出コイル11a〜11nが、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力し、片方の検出コイル端は抵抗器Ra〜Rnを介して集約された集約端1oによって前記1組のうち一方の検出信号出力端子pに接続され、前記各検出コイル11a〜11nが、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの素子の出力が互いに加算されるので、前記各検出コイル11a〜11nの出力を前記集約端子1oによって1つに集約して前記一方の検出信号出力端子p、qを介して前記信号処理回路3に出力されるため、比較的シンプルな構成により、小型かつ安価な装置において、複数の検出コイルによって、前記領域内において発生している磁気の最も高感度な検出を可能にするとともに、かかる磁気検出装置の提供を可能にするという効果を奏する。
実施形態6
本第6実施形態の磁性体有無検査装置は、前記第1実施形態ないし第5実施形態のいずれかにおいて、図2(A)、(B)に示されるように複数の被検査対象物4中に磁気を発生する磁性体の異物Oが含まれているかどうかを連続的に検査する磁性体有無検査装置であって、被検査対象物4を、前記磁気検出装置に対して相対移動させる移動手段Bを備え、前記被検査対象物4が、前記磁気検出装置に対して相対移動することにより、前記磁気検出装置が磁気の変化を検出することによって、被検査対象物4中に磁性体の異物Oが含まれているかどうかを検査するものである。
上記構成より成る本第6実施形態の磁性体有無検査装置は、前記移動手段Bによって前記被検査対象物4が、前記磁気検出装置に対して相対移動することにより、前記磁気検出装置の前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1n(図2(A)においては1a〜1d、図2(B)においては1a〜1cを夫々代表的に図示)のうちのいずれかの磁気インピーダンス素子が磁気の変化を検出することによって、複数個の磁気インピーダンス素子が配置された領域内に対応する前記被検査対象物4中に磁性体が含まれているかどうかを検査して、前記複数個の磁気インピーダンス素子の出力信号が信号処理回路3に出力される。
本第6実施形態の磁性体有無検査装置は、前記移動手段Bによって前記被検査対象物4が、前記磁気検出装置に対して相対移動することにより、前記磁気検出装置の前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1nのうちのいずれかの磁気インピーダンス素子が磁気の変化を検出することによって、複数個の磁気インピーダンス素子が配置された領域内に対応する前記被検査対象物中に磁性体が含まれているかどうかを検査して、前記複数個の磁気インピーダンス素子の出力信号が前記信号処理回路3に出力されるので、小型かつ安価な装置において、複数個の磁気インピーダンス素子が配置された領域内に対応する前記被検査対象物4中に磁性体の異物Oが含まれているかどうかの精確な検査および効率の良い連続的な検査を可能にするとともに、かかる検査を可能にする磁性体有無検査装置の提供を可能にするという効果を奏する。
なお、本第6実施形態の磁性体有無検査装置においては、ベルトコンベア等の移動手段がなくても、図3に示されるように装置全体を手動または自動で被検査対象物4である回路基板に一定距離になるまで近づける等の方法によって、異物の有無を検出することが出来る。
しかし、複数個の被検査対象物を効率良く連続的に検査しようとする場合には、前記移動手段は必要となるのである。
本第1実施例の磁性体有無検査装置は、図8に示されるようにアモルファスワイヤから成る感磁体10a〜10jによって構成され、磁気を検出する複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1jから成る磁気インピーダンスセンサ1と、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1jの前記複数個の感磁体に高周波またはパルス電流を印加するパルス発振回路2と、前記磁気を検出することにより前記磁気インピーダンス素子1a〜1jから出力される出力信号を処理する信号処理回路3とからなり、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1jは、配置された領域内で発生している磁気を少なくともいずれかの磁気インピ−ダンス素子1a〜1jによって検出できるような間隔で配置されているとともに、前記複数個の感磁体10a〜10jは、同じ向きの磁気が検出されるように感磁体であるアモルファスワイヤの軸方向が略同じ方向に向けられた状態で配置され、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1jの夫々の両端が直列に接続されることにより、直列に接続された磁気インピーダンス素子1a〜1jの両端の端子1q、1rを介して一対の出力端子12a、12bに集約されて前記信号処理回路3の入力端子31a、31bに接続されており、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1jのうちの少なくともいずれかの磁気インピ−ダンス素子1a〜1jによって磁気が検出された場合には、出力される出力信号が前記信号処理回路3によって処理されるように構成されている磁気検出装置を備えている。
本第1実施例の磁性体有無検査装置としての異物検査装置は、被検査対象物4としてのアパレル製品の梱包体中に含まれる微小鉄片のような異物の検査を行うもので、上述した第4実施形態に基づくものである。
本第1実施例の異物検査装置は、図2(A)に示されるように鉄が自然界の磁気によって常に着磁されていることを利用して、アパレル製品の梱包体4中に含まれる鉄片すなわち異物OがベルトコンベアBなどの移動手段による搬送により、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1jが配置されている位置を通過するときに生じる磁気変化を、高感度の磁気検出装置によって検出するものである。
但し、感度を高めるために、磁気インピーダンス素子が配置されている位置より前を通過する際に、着磁処理を行った後で検査するようにすることも出来る。
図2(A)に示されるように被検査対象である前記梱包体4が移動する通路上に、前記梱包体4の幅よりも広いベルトコンベアBの幅方向の全範囲を検出領域とするべく磁気インピーダンス素子を複数個配置されている。
すなわち本第1実施例装置においては、例えばアパレル製品の中に混入する0.5mm 長以上の鉄異物を検出することを目的としているものであり、360mm 幅のベルトコンベアBの表面からの高さ40mmの位置に10個の磁気インピーダンス素子をベルト幅方向に40mm間隔で配置するものである。
前記梱包体4中に含まれる異物Oが、図2(A)に示されるようにベルトコンベアBによってセンサの磁気インピーダンス素子の検出領域を通過するとき、前記異物がセンサの磁気インピーダンス素子の直下に位置する時に出力が最大すなわち感度が最大になるが、異物がセンサ直下の位置から外れるほど感度が低下する。そこで一例として複数の磁気インピーダンス素子を配置する間隔を、隣り合う磁気インピーダンス素子のそれぞれの感度が一定値以上になる、例えば1/2、1/3、1/4、1/5のいずれかになる位置で重なり合うように配置する。磁気インピーダンス素子の検出領域と感度に基づいて、複数の磁気インピーダンス素子1a〜1jを配置する間隔を決定することにより、各磁気インピーダンス素子の信号を前述のごとく直列に接続することで加算して、異物が通路であるベルトコンベアBの幅方向のどの位置を通過したとしてもほぼ均一の感度で検出することが出来るように設定されている。
図8に示されるように10個の磁気インピーダンス素子1a〜1jを構成する感磁体10a〜10jの周囲には、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力する検出コイル11a〜11jが巻き回されており、前記複数個の磁気インピーダンス素子中の前記各検出コイル11a〜11jが、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの素子の出力が互いに加算されるように直列に接続され、直列に接続された前記複数の磁気インピーダンス素子の両端の端子1q、1rを介して、その出力を1つの前記出力端子12a、12bに集約して前記信号処理回路3の前記入力端子31a、31bに接続されているものである
すなわち10個の前記検出コイル11a〜11jは、4個の磁気インピーダンス素子を代表的に図示した図8に示されるように、隣り合う検知コイルの一方の初段の検知コイル11aの巻き終わりeに接続された端子と次段の検知コイル11bの巻き始めsに接続された端子が接続されることにより、互いに電気的に直列に接続されている。
初段の検出コイル11aの巻きはじめsに接続された一方の端子1qと最後段の検出コイル11jの巻き終わりeに接続された他方の端子1rは、10個の磁気インピーダンス素子の出力をひとつに集約する2個の検出信号出力端子12a、12bを介して前記信号処理回路3の入力端子31a、31bに接続されている。
図8に示されるように前記10個の磁気インピーダンス素子1a〜1jを構成するアモルファスワイヤより成る感磁体10a〜10jは、それぞれ前記パルス発振回路2に接続され、パルス電流が印加されるように構成されている。
これらアモルファスワイヤより成る感磁体10a〜10jにパルス電流が流れるたびに、前記各検出コイル11a〜11jには、磁気インピーダンス素子が受ける磁場の大きさに対応する電圧の交流減衰振動電圧が生じる。
たとえば図2(A)に示されるように前記梱包体4に鉄製の異物が混入しているとベルトコンベアBの移動による異物の移動に伴い、各磁気インピーダンス素子1a〜1jがそれぞれ異物との距離に対応する大きさの交流減衰振動電圧を出力する。
そして図8に示されるように前記のごとく10個の磁気インピーダンス素子1a〜1jの出力は、前記端子1q、1rを介してひと組の出力端子12aおよび12bに加算的に集約されているので、いずれの磁気インピーダンス素子1a〜1jの検出コイル11a〜11jに交流減衰振動電圧が生じても前記検出信号出力端子12aおよび12bの間に、この信号が現れる。
上述した複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1jを構成するアモルファスワイヤより成る複数個の感磁体10a〜10jと、該複数個の感磁体10a〜10jの回りに巻回された互いに直列に接続された複数個の検出コイル11a〜11jとによって磁気検出部としての磁気インピーダンスセンサ1が構成されている。
したがって、異物が、磁気インピーダンス素子1a〜1jを所定の間隔で10個配置した領域すなわち前記ベルトコンベアBの幅方向の全範囲におけるどの位置を通過しても、上記磁気インピーダンスセンサ1によって、検出が可能になるように構成されている。
前記パルス発振回路2は、図8に示されるようにロジックICすなわち論理回路I1およびI2と該論理回路I1およびI2の各入出力端子間に接続された抵抗器r1およびコンデンサC1とによって構成されるマルチバイブレータより成り、1MHzの周波数のパルスを発生する。前記パルス発振回路2のパルス出力は、前記10個の磁気インピーダンス素子1a〜1jの各アモルファスワイヤより成る感磁体10a〜10jに対して、パルス電流として印加される。また同時にこのパルス出力は、後述する信号処理回路3の制御回路にも接続され、パルス電流が印加されるように構成されている。
前記信号処理回路3は、図8に示されるようにサンプルホールド回路3Sと制御回路3Cならびに差動増幅器30から成る。
前記サンプルホールド回路3Sは、前記磁気検出部1の一方の前記検出信号出力端子12aに接続された一方の入力端子31aに接続されたアナログスイッチASと、アナログスイッチASの出力端子ASOと前記磁気検出部の他方の前記検出信号出力端子12bに接続された他方の入力端子31bとの間に接続されたホールドコンデンサChから成り、前記検出信号出力端子12aおよび12bから出力される交流減衰振動電圧を、所定のタイミングでサンプルホールドして、検出した磁場の大きさに対応する直流信号に変換するように設定されている。
前記制御回路3Cは、前記パルス発振回路2に接続されたコンデンサCtおよび抵抗器RtならびにロジックICすなわち論理回路Itから成り、所定のタイミングで前記アナログスイッチASの開閉を、制御するものである。この開閉のタイミングは、前記パルス発振回路2によって印加されるパルス電流によって決定され、前記アモルファスワイヤより成る感磁体10a〜10jが印加されるパルス電流と同期関係にある。
差動アンプ(増幅器)30は、前記ホールドコンデンサChの二つの端子に接続され、前記サンプルホールドされた磁場の大きさに対応する直流信号電圧に対して所定の増幅が行われ、異物の大きさ、すなわち異物による磁場に対応して増幅された前記磁場の大きさに対応する直流信号電圧が出力され、前記梱包体4の中に混入した異物を検出して、検査ができるように構成されている。
上記構成より成る本第1実施例の異物検査装置においては、前記パルス発振回路2が、各感磁体10a〜10jに、パルス電流を印加しており、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1j中のアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10jの周囲に巻き回された前記検出コイル11a〜11jが、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力し、前記複数個の磁気インピーダンス素子中の前記各検出コイル11a〜11jが、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの素子の出力が互いに加算されるように直列に接続されているので、直列に接続された前記複数の磁気インピーダンス素子1a〜1jの両端の端子1q、1rを介して、出力が1つに集約して前記信号処理回路3に出力される。
すなわち前記梱包体4中に含まれる異物Oが、図2(A)および(B)に示されるようにベルトコンベアBによってセンサの磁気インピーダンス素子1a〜1jの検出領域を通過するとき、前記異物Oがセンサの磁気インピーダンス素子1a〜1jの直下に位置する時に出力が最大すなわち感度が最大になるが、異物がセンサ直下の位置から外れるほど感度が低下するので、前記異物を検知した磁気インピーダンス素子1a〜1jの前記各検出コイル11a〜11jのいずれかは、前記異物が接近してくると増加して直下の位置から離れていくと減少する出力信号を出力する。
そして前記のごとく図8に示されるように互いに直列に接続された10個の磁気インピーダンス素子1a〜1jの前記各検出コイル11a〜11jの両端の端子1q、1rを介して、その出力は1対の出力端子12aおよび12bに加算的に集約されているので、いずれの磁気インピーダンス素子1a〜1jの検出コイル11a〜11jに交流減衰振動電圧が生じても磁気検出部としての磁気インピーダンスセンサ1の前記検出信号出力端子12aおよび12bの間に、この信号が現れる。
前記信号処理回路3の前記サンプルホールド回路3Sは、図8に示されるように磁気検出部1の一方の前記検出信号出力端子12aに接続された前記一方の入力端子31aに接続されたアナログスイッチASが、前記制御回路3Cから出力される前記アモルファスワイヤより成る感磁体10a〜10jに印加されるパルス電流と同期関係のパルス電流の制御信号が印加されることにより、コンデンサCtと抵抗器Rtで決まる所定の時間オン状態になるため、該アナログスイッチASの出力端子ASOと他方の入力端子31bとの間に接続されたホールドコンデンサChによって、前記磁気検出部1の前記検出信号出力端子12aおよび12bから出力される交流減衰振動電圧が、サンプルホールドされて、検出した磁場の大きさに対応する直流信号に変換される。
前記ホールドコンデンサChの二つの端子に接続された前記差動アンプ(増幅器)30は、前記サンプルホールドされた磁場の大きさに対応する電圧に対して所定の増幅がされ、異物の大きさ、すなわち磁場に対応した増幅された電圧を出力することにより、前記梱包体4の中に混入した異物が検出され、異物検査が行われるのである。
上記作用を奏する第1実施例の異物検査装置は、必要に応じて複数の磁気インピーダンス素子1a〜1jを用いるものであるから、磁気インピーダンス素子を数多く使用しても、パルス発振回路2および信号処理回路3は、それぞれ1個のみ使用することにより、磁気検出装置を構成することが出来るので、小型かつ安価な装置によって、複数個の磁気インピーダンス素子が配置された領域内における異物によって発生している磁気の検出および異物の検査を可能にするとともに、かかる磁気検出装置および異物検査装置の提供を可能にするという効果を奏する。
また本第1実施例の異物検査装置は、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1j中のアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10jの周囲に巻き回された前記検出コイル11a〜11jによって、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの素子が受ける磁場の大きさに応じた交流減衰振動電圧が加算されるので、前記領域内において異物が通過するときに発生する磁気の高感度な検出を可能にするという効果を奏する。
また本第1実施例の異物検査装置は、異物がその中に含まれる前記梱包体4が、ベルトコンベアBによってセンサの磁気インピーダンス素子1a〜1jの検出領域を通過するとき、前記パルス発振回路2が、各感磁体10a〜10jに、パルス電流を印加するので、各感磁体10a〜10jにパルス電流が流れた時に前記検出コイル11a〜11jに発生する異物通過に伴う外部磁界の強度変化に応じた電圧を、前記検出コイル11a〜11jが検知して出力するため、前記検出コイル11a〜11jのアモルファスワイヤの長さと検出コイルの巻数の最適設定により、一層の高感度な検出を実現するとともに、捲線内径の小径化により、小型薄型化を実現するという効果を奏する。
全ての感磁体10a〜10jは、図2(A)および(B)に示されるように同じ向きの磁気が測定されるよう、略同じ方向に感磁体であるアモルファスワイヤの軸方向が向けられた状態で配置されているので、配置されたどの磁気センサが異物を検出しても、異物が近づき遠ざかっていく際に同じ出力変化の検出履歴が得られるとともに、隣り合う磁気インピーダンス素子1a〜1jが同時に同じ異物を検出した場合、ほぼ同じ出力変化のカーブが得られるため、出力を加算した場合に打ち消されることがなく、加算されるので、ベルトコンベアBの幅のどの位置を異物Oが混入された被検査対象物4が通っても、感度のムラが生じにくい。
さらに本第1実施例の異物検査装置は、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1j中のアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10jの周囲に巻き回された前記検出コイル11a〜11jを電気的に互いに直列に接続するという簡単な配線により、同じ向きの磁気変化に対する前記複数の磁気インピーダンス素子1a〜1jの1つ1つが受ける磁場の大きさに応じた交流減衰振動電圧が互いに加算され、前記端子1q、1rを介して一対の前記出力端子12a、12bに集約して前記入力端子31a、31bを介して前記信号処理回路3に出力されるため、いずれの磁気インピーダンス素子1a〜1jの検出コイル11a〜11jに交流減衰振動電圧が生じても前記磁気検出部としての磁気インピーダンスセンサ1の前記検出信号出力端子12aおよび12bの間に、出力信号が現れるため、図8に示されるように異物Oが混入された被検査対象物4が、磁気インピーダンス素子1a〜1jを所定の間隔で複数個配置した領域すなわち前記ベルトコンベアBの幅方向の全範囲におけるどの位置を通過しても、検出が可能になるとともに、前記異物を検出した検出コイル11a〜11jの数に応じた出力信号の出力も可能にするという効果を奏する。
また本第1実施例の異物検査装置は、一例として複数の磁気インピーダンス素子を配置する間隔を、隣り合う磁気インピーダンス素子のそれぞれの感度が一定値以上の、例えば1/2になる位置で重なるように配置した場合は、磁気インピーダンス素子の検出領域と一定値以上の感度領域に基づいて、複数の磁気インピーダンス素子を配置する間隔を決定して調整することにより、各磁気インピーダンス素子の信号を前述のごとく直列に接続することで加算して、異物が通路であるベルトコンベアBの幅方向のどの位置を通過してもほぼ均一の感度で異物を確実に検出することが出来るという効果を奏する。
また本第1実施例において、前記磁気インピーダンス素子1a〜1jの感度が1/3または1/4または1/5になる位置で重なるように配置した場合は、前記1/2の場合に比べて感度は低下するが、磁気インピーダンス素子の数を減らして、コストダウンを可能にすることが出来る。
また本第1実施例の異物検査装置は、前記ベルトコンベアBによって前記梱包体4が接近して通過する時に、互いに直列に接続された10個の磁気インピーダンス素子1a〜1jの前記各検出コイル11a〜11jの両端の端子1q、1rを介して、その出力はひとつの出力端子12a、12bに加算的に集約されているので、いずれの磁気インピーダンス素子1a〜1jの検出コイル11a〜11jに交流減衰振動電圧が生じても磁気検出部の前記検出信号出力端子12aおよび12bの間に、交流減衰振動電圧が出力され、前記信号処理回路3の前記アナログスイッチASがオン状態になると、前記ホールドコンデンサChによって、前記磁気検出部としての磁気インピーダンスセンサ1の前記検出信号出力端子12aおよび12bから出力される交流減衰振動電圧が、サンプルホールドされ、検出した磁場の大きさに対応する直流信号に変換され、前記差動アンプ(増幅器)30により、前記磁場の大きさに対応する直流電圧に対して所定の増幅が行われ、異物の大きさ、すなわち磁場に対応した増幅された前記磁場信号電圧を出力することが可能になるため、前記梱包体4の中に混入した異物の大きさの判定を可能にするという効果を奏する。
第2実施例の磁気ノイズ検査装置は、被検査対象物である矩形の電子回路基板から発する磁気ノイズを検出するものであり、図3に示されるように磁気インピーダンス素子1a〜1iを等間隔に縦3個、緯3個の合計9個を面的すなわち2次元領域をカバーするように手動または自動により接近させることにより配置して、前記被検査対象物である電子回路基板の矩形上面の全面積をカバーする範囲を検査領域とするものであり、上述した第1実施例との相違点を中心に説明して、同一部分については同一符号を付し詳細な説明を省略する。
第2実施例の磁気ノイズ検査装置における磁気検出部である磁気インピーダンスセンサ1は、図9に示されるように合計9個の磁気インピーダンス素子1a〜1iを構成するアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10iの周囲に巻き回された前記検出コイル11a〜11iの各巻き始めsに接続された端子に抵抗器Ra〜Riを介して互いに接続することにより一つに集約して一方の検出信号出力端子12cとするとともに、負帰還抵抗器Rnfを持つ加算増幅回路13を構成するOPアンプ13Aの反転入力端子13bに接続されている。
図9に示されるように前記各検出コイル11a〜11iのすべての巻き終わりeの電極は、互いに接続してもう一方の検出信号出力端子12dを介して前記加算増幅回路13の非反転入力端子13cに接続されている。
これによって複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1iの出力がひとつに集約され、前記加算増幅回路13の出力端子12aおよび12bから上記第1実施例の前記信号処理回路3のサンプルホールド回路3Sと同一の構成より成る信号処理回路3のサンプルホールド回路(図9中図示せず)に入力端子31aおよび31bを介して接続される。
したがって前記配置された9個の磁気インピーダンス素子1a〜1iのいずれかが磁気ノイズを検出すれば、その大きさに対応する交流減衰振動電圧が、前記サンプルホールド回路3Sによって、磁気ノイズすなわち磁気信号に対応した直流信号に変換されるように構成されている。
本第2実施例においては、前記信号処理回路3を構成する第1実施例の差動増幅器30と同一の構成より成る差動増幅器(図9中図示せず)の出力すなわち信号処理回路3の出力端子31cに対して、コンパレータ回路40が接続されているので、磁気ノイズすなわち前記信号処理回路3の出力端子31cから出力される出力信号が、基準電圧Es以上の大きさの場合には、前記コンパレータ回路40の出力端子41に対して、発光して報知する発光ダイオードDが抵抗42を介して接続されている。
上記構成より成る第2実施例の磁気ノイズ検査装置における磁気検出部1は、図3に示されるように磁気インピーダンス素子1a〜1iを等間隔に縦3個、緯3個の合計9個を面的に配置して、前記被検査対象物である電子回路基板に対して接近させることにより、矩形上面の全面積をカバーする範囲を検査領域とするものであり、被検査対象物である矩形の前記電子回路基板から発する磁気ノイズを検出するものである。
前記磁気インピーダンス素子1a〜1iを構成するアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10iの周囲に巻き回された前記検出コイル11a〜11iの各巻き始めsに接続された端子に抵抗器Ra〜Riを介して互いに接続することにより一つに集約して一方の検出信号出力端子12cとするとともに、すべての巻き終わりeの電極は、互いに接続してもう一方の検出信号出力端子12dを介して前記加算増幅回路13の非反転入力端子13cに接続されているので、これによって複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1iの前記検出コイル11a〜11iの検出出力が前記端子12c、12dを介して一つに集約され、前記加算増幅回路13を介して磁気検出部1の出力端子12aおよび12bから前記信号処理回路3のサンプルホールド回路3Sに出力される。
したがって前記配置された9個の磁気インピーダンス素子1a〜1iのいずれかが磁気ノイズを検出すればその大きさに対応する交流減衰振動電圧が、前記サンプルホールド回路3Sによって、磁気ノイズすなわち磁気信号に対応した直流信号に変換される。
本第2実施例の磁気ノイズ検査装置は、前記信号処理回路3の前記差動増幅器の出力すなわち前記信号処理回路3の出力端子31cに対して、コンパレータ回路40が接続されているので、磁気ノイズすなわち前記信号処理回路3の出力端子31cから出力される出力信号が、基準電圧Es以上の大きさの場合には、前記コンパレータ回路40の出力端子41に対して前記抵抗42を介して接続された前記発光ダイオードDが、発光して報知するものである。
本第2実施例の磁気ノイズ検査装置は、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1i中のアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10iの周囲に巻き回された前記検出コイル11a〜11iが、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力し、前記各検出コイル11a〜11iの一端は抵抗器Ra〜Riを介して前記1組のうち一方の集約される検出信号出力端子12cに接続され、前記各検出コイル11a〜11iが、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの素子の出力が互いに加算されるので、前記各検出コイル11a〜11iの出力を1つに集約して前記信号処理回路3に出力されるため、比較的シンプルな構成により、小型かつ安価な装置において、複数の検出コイルによって、前記領域内において発生している磁気の最も高感度な検出を可能にするとともに、かかる磁気ノイズ検査装置の提供を可能にするという効果を奏する。
また本第2実施例の磁気ノイズ検査装置は、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1i中のアモルファスワイヤによって構成される全ての感磁体10a〜10iの周囲に巻き回された前記検出コイル11a〜11iが、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力し、片方の検出コイル端は抵抗器Ra〜Riを介して前記1組のうち一方の検出信号出力端子12cに接続され、前記各検出コイル11a〜11iが、同じ向きの磁気変化に対する1つ1つの素子の出力が互いに加算されるものであるが、複数の磁気インピーダンス素子が互いに独立して抵抗を介して加算接続されるので、直列接続とは異なり出力インピーダンスが高くなることが無いので、浮遊容量の影響で減衰振動電圧が弱められることが無いことから、前記複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1iの前記検出コイル11a〜11iが配置された前記領域内において発生している磁気の最も高感度な検出を可能にするという効果を奏する。
さらに本第2実施例の磁気ノイズ検査装置は、上述以外に前記第1実施例と同様の作用効果を奏するものである。
上述の実施形態および実施例は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することが出来る本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
例えば、上述の第1実施例の異物検査装置においては、本第2実施例の磁気ノイズ検査装置における、信号処理回路3の前記差動増幅器30の出力すなわち信号処理回路3の出力端子31cに対して、コンパレータ回路40が付加接続され、磁気ノイズすなわち前記信号処理回路3の出力端子31から出力される出力信号が、基準電圧Es以上の大きさの場合には、前記コンパレータ回路40の出力端子に対して接続された前記発光ダイオードDが、発光して報知する報知手段を用いない態様について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、本第2実施例の磁気ノイズ検査装置と同様に報知手段を用いる態様を採用することが出来るとともに、異物の検査結果を検査時または必要に応じて常時表示する表示装置を採用することが出来るものである。
また上記第1実施例の異物検査装置においては、一例としてアパレル製品の梱包体4中に含まれる鉄片のような異物が混入する例について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、鉄片のような異物が混入したパンのような食品の異物検査にも適用可能である。
上記第2実施例の磁気ノイズ検査装置においては、一例としては、被検査対象物として矩形の電子回路基板から発する磁気ノイズを検出して、検査する例について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、磁気カード等の磁気パターンの読み取り、切符または紙幣の磁性パターン等の読み取りにも適用可能である。
上述した実施形態および実施例において、前記パルス発振回路2は、複数個の磁気インピーダンス素子1a〜1nを構成する前記感磁体全てにパルス電流を印加できるように接続されている例について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、1つのパルス発振回路によって、同時に全ての感磁体にパルス電流を印加するようにしても良いし、所定個数ずつ順番に時間すなわちタイミングを変えてパルス電流を分割して印加する態様も採用可能である。
また上述した実施形態および実施例において、1つのパルス発振回路によって、同一の検知可能領域の複数の磁気インピーダンス素子、感磁体に対してパルス電流を印加するとともに、複数の磁気インピーダンス素子、感磁体の出力端を1つに集約して信号処理回路3に接続されるようにして、装置の小型化を可能とする実施形態および実施例について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、異なる検知可能領域の複数の感磁体を採用して異なる間隔で配置する態様を採用可能であり、パルス発振回路2および信号処理回路3は、必ずしも1個に限定する必要はないが、1個とした方がより小型化およびローコストを図る上でメリットが有るということであり、集約において最も少ない場合は1個であるが、磁気インピーダンス素子の数より少ない数のパルス発振回路2および信号処理回路3に集約するものであれば良く、1つのパルス発振回路および信号処理回路にこだわる必要は無く、必要に応じて適宜2個以上の複数個のパルス発振回路および信号処理回路を用いることが出来る。
上述した第1実施例においては、一例として、サンプルホールド回路のアナログスイッチの開閉のタイミングは、1個の前記パルス発振回路2によって、前記アモルファスワイヤより成る感磁体10a〜10jに印加されるパルス電流と同期関係にあるパルス電流によって印加されることにより決定される例について、説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、1個または2個の前記パルス発振回路2によって、前記アモルファスワイヤより成る感磁体10a〜10jに印加されるパルス電流に先立ちまたは少し遅れて前記サンプルホールド回路のアナログスイッチをオンにするような開閉のタイミングを採用することが出来る。
磁気カードなどの磁気パターンの読み取り 紙幣の磁気パターンの検査にも適用可能である。
1 磁気検出部
2 バルス発振回路
3 信号処理回路
1a〜1n 磁気インピーダンス素子
10a〜10n 感磁体
11a〜11n 検出コイル

Claims (5)

  1. アモルファスワイヤから成る感磁体によって構成され、被検査対象物または検出対象領域内に位置する微小な磁性体が発生する磁気を検出する複数個の磁気インピーダンス素子と、
    前記複数個の磁気インピーダンス素子の前記複数個の感磁体にパルス電流を印加する発振回路と、
    前記磁気を検出することにより前記磁気インピーダンス素子から出力される出力信号を処理する信号処理回路とからなり、
    前記複数個の磁気インピーダンス素子は、配置された領域内で発生している磁気を少なくともいずれかの磁気インピ−ダンス素子によって検出できるように、隣り合う磁気インピーダンス素子の検知可能領域が、隙間を生ずることがない間隔で配置されているとともに、前記複数個の感磁体は、同じ向きの磁気が検出されるように感磁体であるアモルファスワイヤの軸方向が略同じ方向に向けられた状態で配置され、
    前記複数個の磁気インピーダンス素子の出力が集約されて前記信号処理回路に入力されるように構成されており、
    前記複数個の磁気インピーダンス素子のうちの少なくともいずれかの磁気インピ−ダンス素子によって磁気が検出された場合には、出力される出力信号が前記信号処理回路によって処理されるように構成されており、
    前記複数個の各磁気インピーダンス素子の一方の出力端が、抵抗器を介して前記信号処理回路の一方の入力端に接続され、前記各磁気インピーダンス素子の他方の出力端が、前記信号処理回路の前記他方の入力端に接続されることにより、前記複数個の磁気インピーダンス素子から得られる同じ向きの磁気変化に対応する複数の出力信号が、互いに加算されるように接続されることにより、前記複数の磁気インピーダンス素子の複数の出力信号を集約して前記信号処理回路に入力されるように構成されている
    ことを特徴とする磁気検出装置。
  2. 請求項において、
    前記複数個の磁気インピーダンス素子の両出力端が、前記複数個の磁気インピーダンス素子を構成する前記感磁体の両端に接続されている
    ことを特徴とする磁気検出装置。
  3. 請求項において、
    前記複数個の磁気インピーダンス素子の両出力端が、前記複数個の磁気インピーダンス素子を構成する前記感磁体の周囲に巻き回され、検出された磁気の強さに応じた電圧を出力する検出コイルの両端に接続されている
    ことを特徴とする磁気検出装置。
  4. 前記請求項1ないし請求項のいずれかにおいて、
    前記感磁体であるアモルファスワイヤの軸方向が略同じ方向に向けられた状態で平行に配置されている
    ことを特徴とする磁気検出装置。
  5. 前記請求項1ないし請求項のいずれかの前記磁気検出装置と、
    複数の被検査対象物を連続的に相対移動させる移動手段とから成り、
    前記移動手段によって連続的に相対移動して接近して通過する前記被検査対象物中に磁気を発生する磁性体が含まれているかどうかを、前記磁気検出装置の前記複数個の磁気インピーダンス素子によって磁気の変化を検出して、連続的に検査することにより、前記被検査対象物中に磁気を発生する磁性体が含まれているかどうか検査するように構成されている
    ことを特徴とする磁性体有無検査装置。
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