JP6438717B2 - 冷却システム - Google Patents
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また、温度測定手段にて測定された冷水の温度に基づいて、バイパス手段によって第2冷却手段へと流入させる冷水の量を調節する調節手段を備えるので、第1冷却手段に流入する冷水の温度を測定しつつ、当該冷水の温度が第1冷却手段の定格温度に近づくように冷水の量を制御することができ、第1冷却手段を定格稼働可能なように冷水の量を調整する事が可能となる。
まず、各実施の形態の基本的概念について説明する。各実施の形態に係る冷却システムは、相互に異なる2つの冷却手段(DBターボと冷専冷凍機)を備えるシステムであって、冷熱機器や温熱機器に対して熱媒を供給するためのシステムである。なお、冷熱機器、温熱機器、及び冷却システムが配置される場所は任意であり、これらはいずれも相互に異なる部屋等に配置されるものであっても構わない。
次に、本発明に係る各実施の形態の具体的内容について説明する。
最初に、実施の形態1について説明する。
まずは、冷却システム1の構成、及び当該冷却システム1に接続される機器の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る冷却システム1の概要図である。この図1に示すように、冷却システム1は、戻りヘッダー2、冷水ポンプ3、ダブルバンドル型ターボ冷凍機(以下、「DBターボ4」)、温水ポンプ5、冷専冷凍機6、供給ヘッダー7、バイパス管8、電動弁9、温度計10、及び制御部11を備えて構成されており、戻りヘッダー2及び供給ヘッダー7は冷熱機器20に対して接続されており、DBターボ4は温熱機器30に対して接続されている。また、上記の構成要素は配管L1から配管L12により図示のように接続されており、配管L1から配管L12の内部には熱媒が流動する。なお、この熱媒は任意のものを用いることが可能であるが、本実施の形態1において配管L1から配管L8及びバイパス管8を流動する熱媒を「冷水」と称し、配管L9から配管L12を流動する熱媒を「温水」と称して説明する。
まず、冷却システム1の構成について説明する。
冷熱機器20は、冷水を冷熱源として利用する冷熱負荷であって、配管L8を介して供給ヘッダー7から流動した冷水を冷熱源として利用し、配管L1を介して戻りヘッダー2に流動させる。なお、このような冷水の流動は、冷水ポンプ3a及び冷水ポンプ3bにより行われる。このような冷熱機器20としては任意の機器を利用することができるが、本実施の形態1においては、公知の空調機器であるものとして説明する。
温熱機器30は、温水を温熱源として利用する温熱負荷であって、配管L11及び配管L12を介して流動した温水を温熱源として利用し、配管L9及び配管L10を介してDBターボ4に流動させる。なお、このような温水の流動は、温水ポンプ5a及び温水ポンプ5bにより行われる。このような温熱機器30としては任意の機器を利用することができるが、本実施の形態1においては、公知の給湯機器や暖房機器等であるものとして説明する。
続いて、このように構成された冷却システム1により実行される制御について説明する。
このように本実施の形態1によれば、DBターボ4により冷却された冷水の少なくとも一部、又は冷専冷凍機6により冷却された冷水の少なくとも一部を、冷熱機器20及びDBターボ4に流入させることなく冷専冷凍機6へと流入させるバイパス管8を備えるので、冷専冷凍機6の負荷を極めて簡素な構成により低下させることができ、相互に異なる定格温度のDBターボ4及び冷専冷凍機6を制御手段によって均等に制御する場合であっても、簡素な構成により、DBターボ4の冷熱負荷の低下を防止することが可能となる。
次に、実施の形態2について説明する。なお、実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号を必要に応じて付して、その説明を省略する。
図3は、本実施の形態2に係る冷却システム40の概要図である。この図3に示すように、バイパス管41以外の構成要素については実施の形態1と同様に構成されるため、バイパス管41についてのみ以下では説明する。
続いて、このように構成された冷却システム40により実行される制御について、実施の形態1の制御と異なる点についてのみ説明する。ここで、本実施の形態2においては、バイパス管41は供給ヘッダー7に接続されておらず上述したように配管L7と配管L4とを相互に接続するので、冷専冷凍機6にて冷却された冷水は、供給ヘッダー7を介する事なく直接配管L7へと流動する。したがって、バイパスさせる前よりも冷専冷凍機6には冷たい温度の冷水が流動するので、冷専冷凍機6の冷熱負荷を下げる事ができ、上述した根拠と同様の根拠により、相対的にDBターボ4の冷熱負荷を上げる事ができる。
このように本実施の形態2によれば、冷専冷凍機6により冷却された冷水を、冷熱機器20及びDBターボ4に流動させることなく、バイパス管41を介して再度冷専冷凍機6に流動させるので、冷専冷凍機6のみの系統で冷水を循環させることができ、極めて簡素な構成によりDBターボ4の冷熱負荷の低下を防止することが可能となる。
次に、実施の形態3について説明する。なお、実施の形態3の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号を必要に応じて付して、その説明を省略する。
図4は、本実施の形態3に係る冷却システム50の概要図である。この図4に示すように、温度計51以外の構成要素については実施の形態1と同様に構成されるため、温度計51についてのみ以下では説明する。
続いて、このように構成された冷却システム50により実行される制御について、実施の形態1の制御と異なる点についてのみ説明する。本実施の形態3においては、実施の形態1や実施の形態2のような冷水の入口側の定格温度でなく、温水の出口側の定格温度に基づいて電動弁9の制御を行う。具体的には、まず、温度計51a及び温度計51bはそれぞれ配管L11及び配管L12を流動する温水の温度(いずれも35℃)を測定して制御部11に送信する。そして、制御部11は、このように受信した温度計51a及び温度計51bからの温度の平均値を算出する。そして、制御部11は、この平均値と、図示しない記憶部に格納されているDBターボ4の出口側の定格温度とを比較し、この比較結果に基づいて、電動弁9を制御する。例えば、温水の温度の平均値が定格温度よりも低い場合は、温水の温度の平均値がDBターボ4の出口側の定格温度に近づくように、制御部11は電動弁9を開く。このように電動弁9を開くと、上述したようにDBターボ4に流入する冷水の温度が上昇してDBターボ4の負荷が大きくなるので、DBターボ4から排出される熱量も多くなり、温水の温度が上昇する。逆に温水の温度の平均値が定格温度よりも高い場合は、制御部11は電動弁9を閉じる。また、温水の温度の平均値が定格温度と同一である場合は、制御部11は電動弁9の開度を維持する。
このように本実施の形態3によれば、DBターボ4の温水の出口側に温度計51を設けて、測定された温度に基づいて電動弁9を制御するので、実施の形態1のようにDBターボ4の冷水の入口側に温度計51を設ける事が出来ない場合においても、実施の形態1と同様の効果を得る事ができる。
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、少なくとも、従来と異なるシステムにより第一冷却手段の冷熱負荷を低下させることが出来ている場合には、本発明の課題は解決されている。
電動弁9は、制御部11の制御に基づいて電動で開度が調整されるものでなくても良く、例えばユーザが手動で開度を調整することが出来るものであっても良い。また、制御部11は、制御部11にて算出された冷水の温度の平均値とDBターボ4の定格温度との差異の大小に基づいて、電動弁9の開度を変化させても構わない。
各実施の形態においては、第1冷却手段はDBターボ4であって、第2冷却手段は冷専冷凍機6であるものとして説明したが、他の種類の冷凍機であっても構わない。また、DBターボ4や冷専冷凍機6の台数は図示のものに限定されない。また、各実施の形態においては、第1冷却手段及び第2冷却手段を冷熱機器20に対して並列に接続する構成としたが、直列に接続する構成としても構わない。
各実施の形態においては、制御部11は、温度計10、51にて測定された温度の平均値に基づいて電動弁9を制御したが、これに限らず、例えば温度計10、51にて測定された温度のうち最も高い値や最も低い値に基づいて電動弁9を制御しても構わない。また、各実施の形態においては、精度向上のために両方のDBターボ4に対して温度計10、51を設けてその平均値を取ったが、これに限らず単一の温度計10、51のみを設けても構わない。
実施の形態1では供給ヘッダー7と配管L4とを接続するバイパス管8を示し、実施の形態2では配管L7と配管L4とを接続するバイパス管41を示したが、これに限らず、例えば配管L5や配管L6と配管L4とを接続するバイパス管を設けても構わない。
付記1の冷却システムは、冷熱負荷から流動した冷水の冷却を行う第1冷却手段と、前記第1冷却手段とは異なる第2冷却手段であって、前記冷熱負荷から流動した冷水の冷却を行う第2冷却手段と、前記第1冷却手段により冷却された冷水の少なくとも一部、又は前記第2冷却手段により冷却された冷水の少なくとも一部を、前記冷熱負荷及び前記第1冷却手段に流動させることなく前記第2冷却手段へと流動させるバイパス手段と、を備える。
付記1に記載の冷却システムによれば、第1冷却手段により冷却された冷水の少なくとも一部、又は第2冷却手段により冷却された冷水の少なくとも一部を、冷熱負荷及び第1冷却手段に流入させることなく第2冷却手段へと流入させるバイパス手段を備えるので、第2冷却手段の負荷を簡素な構成により低下させることができ、相互に異なる定格温度の第1冷却手段及び第2冷却手段を制御手段によって均等に制御する場合であっても、簡素な構成により、第1冷却手段の冷熱負荷の低下を防止することが可能となる。
1 冷却システム
2 戻りヘッダー
3、3a、3b、3c 冷水ポンプ
4、4a、4b DBターボ
5、5a、5b 温水ポンプ
6 冷専冷凍機
7 供給ヘッダー
8 バイパス管
9 電動弁
10、10a、10b 温度計
11 制御部
20 冷熱機器
30 温熱機器
40 冷却システム
41 バイパス管
50 冷却システム
51、51a、51b 温度計
Claims (2)
- 冷熱負荷から流動した冷水の冷却を行う第1冷却手段と、
前記第1冷却手段とは異なる第2冷却手段であって、前記冷熱負荷から流動した冷水の冷却を行う第2冷却手段と、
前記第1冷却手段により冷却された冷水の少なくとも一部、又は前記第2冷却手段により冷却された冷水の少なくとも一部を、前記冷熱負荷及び前記第1冷却手段に流動させることなく前記第2冷却手段へと流動させるバイパス手段と、
前記冷熱負荷から前記第1冷却手段に流動する冷水の温度を測定する温度測定手段と、
前記温度測定手段にて測定された冷水の温度に基づいて、前記バイパス手段によって前記第2冷却手段へと流動させる冷水の量を調節する調節手段と、を備える、
冷却システム。 - 前記第1冷却手段は、冷水の冷却を行うと共に、当該冷却による排熱を回収して他の温熱負荷に供給する排熱回収型冷凍機であり、
前記第2冷却手段は、冷水の冷却を専用に行う冷専冷凍機である、
請求項1に記載の冷却システム。
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