JP6438343B2 - マイクロチャンネルプレートの製造方法、及び光電子増倍管 - Google Patents
マイクロチャンネルプレートの製造方法、及び光電子増倍管 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6438343B2 JP6438343B2 JP2015090163A JP2015090163A JP6438343B2 JP 6438343 B2 JP6438343 B2 JP 6438343B2 JP 2015090163 A JP2015090163 A JP 2015090163A JP 2015090163 A JP2015090163 A JP 2015090163A JP 6438343 B2 JP6438343 B2 JP 6438343B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- microchannel plate
- metal plate
- microporous structure
- curved surface
- electrode layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Electron Tubes For Measurement (AREA)
Description
まず、第1の例に係るマイクロチャンネルプレート401を製造する場合について説明する。この場合、剥離工程の後に貫通工程が実行される。貫通工程においては、剥離工程において剥離された微細孔構造体41(微細孔構造体41A又は微細孔構造体41B)の表面膜44を貫通させる。表面膜44の貫通処理は、例えばエッチング等の化学的な処理、及び削り取り等の物理的な処理等により行われる。貫通処理においては、表面膜44全体を除去してもよいし、表面膜44の一部を貫通させてもよい。
次に、第2の例に係るマイクロチャンネルプレート402を製造する場合について説明する。この場合、剥離工程の後に上述した貫通工程を行わず、その代わりに、必要に応じてエッチング処理等を行うことにより、表面膜44の厚みを薄くする。具体的には、表面膜44の厚みを、表面膜44が電子を透過させる透過膜及びイオンフィードバックを抑制するイオンバリア膜として機能するために適切な厚さにする。その後、上述した電極層形成工程を実行することにより、図2の(b)に示した構成を有するマイクロチャンネルプレート402が得られる。このように、金属板50の陽極酸化処理により形成された表面膜44を除去せずにあえて残すことで、当該表面膜44が電子を透過させる透過膜及びイオンフィードバックを抑制するイオンバリア膜として機能する透過型マイクロチャンネルプレートを得ることができる。
図4は、第1の変形例に係るマイクロチャンネルプレート4Aを備える光電子増倍管1Aを示す。図4に示すように、光電子増倍管1Aは、略中空円柱状の筐体2Aの内部において、光電面3A、マイクロチャンネルプレート4A、及びアノード5Aが互いに近接して配置された光電子増倍管である。筐体2Aの一端は、入射窓11Aによって封止されている。光電子増倍管1Aでは、光電面3Aは、入射窓11Aの形状に沿って、中央部において略平面状であり側縁部において湾曲面(R形状)を有している。また、マイクロチャンネルプレート4A及びアノード5Aは、光電面3Aの形状に沿った形状となっている。すなわち、マイクロチャンネルプレート4A及びアノード5Aにおいて、光電面3Aの略平面状の部分に対向する部分は、光電面3Aと同様の略平面状に形成されており、光電面3Aの側縁部に形成された湾曲面に対向する部分は、光電面3Aと同様の湾曲面をなしている。
図6は、第3の変形例に係るマイクロチャンネルプレート4Cを備える光電子増倍管1Cを示す。図6に示すように、光電子増倍管1Cは、筒状の筐体2Cの先端に設けられた入射窓11Cの内側において、光電面3C、マイクロチャンネルプレート4C、及びアノード5Cが互いに近接して配置された大口径の光電子増倍管である。入射窓11Cは、中空楕円球の一部を切り欠いた形状(豆電球の先端部分に似た形状)をなしている。入射窓11Cの内側には、入射窓11Cの形状に沿って、中空楕円球の一部を切り欠いた形状の光電面3Cが配置されている。光電面3Cの内側には、楕円球状のマイクロチャンネルプレート4Cが配置されている。マイクロチャンネルプレート4Cの内側には、マイクロチャンネルプレート4Cよりも一回り小さい楕円球状のアノード5Cが配置されている。なお、このような楕円球状のマイクロチャンネルプレート4Cは、例えばマイクロチャンネルプレート4Cを半分に切った半楕円球状の2つのマイクロチャンネルプレートを上記実施形態で説明した製造方法と同様の製造方法により製造し、これらを組み合わせることにより得られる。
図7は、第4の変形例に係るマイクロチャンネルプレート4Dを備える光電子増倍管1Dを示す。図7に示すように、光電子増倍管1Dは、円筒状の入射窓11Dの内側において、円筒状の光電面3D、マイクロチャンネルプレート4D、及びアノード5Dが互いに近接して配置された光電子増倍管である。入射窓11Dの内側には、入射窓11Dの形状に沿った円筒状の光電面3Dが配置されている。光電面3Dの内側には、光電面3Dよりも一回り小さい円筒状のマイクロチャンネルプレート4Dが配置されている。マイクロチャンネルプレート4Dの内側には、マイクロチャンネルプレート4Dよりも一回り小さい円柱状のアノード5Dが配置されている。この光電子増倍管1Dでは、円筒状の入射窓11Dが対向する全方向からの光を検出することができる。
図8は、第5の変形例に係るマイクロチャンネルプレート4Eを備える光電子増倍管1Eを示す。図8に示すように、光電子増倍管1Eは、中空円筒状に形成された光電子増倍管である。光電子増倍管1Eは、例えば発光する溶液等が入れられた試験管の光を検出する用途等に用いられる。光電子増倍管1Eは、入射窓11E、光電面3E、マイクロチャンネルプレート4E、及びアノード5Eが、内側から順に配置される構成をなしている。この光電子増倍管1Eでは、円柱状の空間Sを包囲するように、円筒状の入射窓11Eが設けられている。入射窓11Eの外側(空間Sとは反対側)には、入射窓11Eの形状に沿った円筒状の光電面3Eが配置されている。光電面3Eの外側には、光電面3Eよりも一回り大きい円筒状のマイクロチャンネルプレート4Eが配置されている。マイクロチャンネルプレート4Eの外側には、マイクロチャンネルプレート4Eよりも一回り大きい円柱状のアノード5Eが配置されている。この光電子増倍管1Eでは、例えば上述した試験管等を空間Sに挿入することで、試験管からの全方向に対する発光を検出することができる。
Claims (9)
- 湾曲面を有すると共にその縁部にフランジ部が形成された金属板を準備する準備工程と、
前記準備工程において準備された前記金属板の少なくとも前記湾曲面を含む部分を陽極酸化処理することにより、前記湾曲面に対して垂直な複数の微細孔を有する微細孔構造体を前記金属板の表面部に形成する微細孔構造体形成工程と、
前記微細孔構造体形成工程において形成された前記微細孔構造体を前記金属板の残部から剥離する剥離工程と、
前記剥離工程において剥離された前記微細孔構造体の一面及び他面のそれぞれに電極層を形成する電極層形成工程と、を含む、マイクロチャンネルプレートの製造方法。 - 前記微細孔構造体形成工程において、前記フランジ部に微細孔が形成されないように、前記フランジ部をマスキングする、請求項1に記載のマイクロチャンネルプレートの製造方法。
- 前記フランジ部の一方面に、フレーム部材を設ける工程を更に含む、請求項1又は2に記載のマイクロチャンネルプレートの製造方法。
- 前記フレーム部材は、前記フランジ部と略同等の熱膨張係数を有する、請求項3に記載のマイクロチャンネルプレートの製造方法。
- 前記湾曲面に沿った湾曲面を有するアノードを、前記フレーム部材を介して前記フランジ部の一方面に固定する工程を更に含む、請求項3又は4に記載のマイクロチャンネルプレートの製造方法。
- 前記微細孔構造体形成工程において、前記微細孔の一端が表面膜で覆われるように前記金属板の陽極酸化処理を行い、
前記電極層形成工程の前に、前記剥離工程において剥離された前記微細孔構造体の前記表面膜を貫通させる貫通工程を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のマイクロチャンネルプレートの製造方法。 - 湾曲面を有する金属板を準備する準備工程と、
前記準備工程において準備された前記金属板の少なくとも前記湾曲面を含む部分を陽極酸化処理することにより、前記湾曲面に対して垂直な複数の微細孔を有する微細孔構造体を前記金属板の表面部に形成する微細孔構造体形成工程と、
前記微細孔構造体形成工程において形成された前記微細孔構造体を前記金属板の残部から剥離する剥離工程と、
前記剥離工程において剥離された前記微細孔構造体の一面及び他面のそれぞれに電極層を形成する電極層形成工程と、を含み、
前記微細孔構造体形成工程において、前記微細孔の一端が表面膜で覆われるように前記金属板の陽極酸化処理を行い、
前記電極層形成工程において、前記剥離工程において剥離された前記微細孔構造体の前記微細孔の前記表面膜上に前記電極層を形成する、マイクロチャンネルプレートの製造方法。 - 前記準備工程において、平坦な金属板をプレス加工することにより、前記湾曲面を有する金属板を形成する、請求項1〜7のいずれか一項記載のマイクロチャンネルプレートの製造方法。
- 湾曲面を有し、入射光を光電子に変換する光電面と、
前記光電面から放出された光電子を増倍するマイクロチャンネルプレートと、
前記マイクロチャンネルプレートによって増倍された電子を受ける電子入射面と、を備え、
前記マイクロチャンネルプレート及び前記電子入射面は、前記光電面の湾曲面に沿った湾曲面を有し、
前記マイクロチャンネルプレートは、
湾曲面を有する金属板を準備する準備工程と、
前記準備工程において準備された前記金属板の少なくとも前記湾曲面を含む部分を陽極酸化処理することにより、前記湾曲面に対して垂直な複数の微細孔を有する微細孔構造体を前記金属板の表面部に形成する微細孔構造体形成工程と、
前記微細孔構造体形成工程において形成された前記微細孔構造体を前記金属板の残部から剥離する剥離工程と、
前記剥離工程において剥離された前記微細孔構造体の一面及び他面のそれぞれに電極層を形成する電極層形成工程と、を含むマイクロチャンネルプレートの製造方法により製造されている、光電子増倍管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015090163A JP6438343B2 (ja) | 2015-04-27 | 2015-04-27 | マイクロチャンネルプレートの製造方法、及び光電子増倍管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015090163A JP6438343B2 (ja) | 2015-04-27 | 2015-04-27 | マイクロチャンネルプレートの製造方法、及び光電子増倍管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016207560A JP2016207560A (ja) | 2016-12-08 |
JP6438343B2 true JP6438343B2 (ja) | 2018-12-12 |
Family
ID=57487232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015090163A Active JP6438343B2 (ja) | 2015-04-27 | 2015-04-27 | マイクロチャンネルプレートの製造方法、及び光電子増倍管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6438343B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6259088B1 (en) * | 1999-06-24 | 2001-07-10 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army | Image intensifier tube with curved components |
JP3675326B2 (ja) * | 2000-10-06 | 2005-07-27 | キヤノン株式会社 | マルチチャネルプレートの製造方法 |
-
2015
- 2015-04-27 JP JP2015090163A patent/JP6438343B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016207560A (ja) | 2016-12-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2851931B1 (en) | Microchannel plate | |
US20050151054A1 (en) | Micro-engineered electron multipliers | |
WO2007020752A1 (ja) | 真空デバイス | |
JP2013538000A (ja) | ナノダイヤモンド層を有する電子増倍装置 | |
US10340129B2 (en) | Microchannel plate and electron multiplier | |
CN101238543B (zh) | 电子管以及电子管的制造方法 | |
EP2001037B1 (en) | Method for manufacturing photoelectric converting device | |
EP2634791B1 (en) | Microchannel plate for electron multiplier | |
JP6438343B2 (ja) | マイクロチャンネルプレートの製造方法、及び光電子増倍管 | |
US20210398769A1 (en) | On-chip miniature x-ray source and manufacturing method therefor | |
CN1328747C (zh) | 倍增管电极的制造方法及其结构 | |
WO2018043029A1 (ja) | 電子増倍体の製造方法及び電子増倍体 | |
JP6411277B2 (ja) | マイクロチャンネルプレート、光電子増倍管、及びイメージインテンシファイア | |
JP6434361B2 (ja) | マイクロチャンネルプレート | |
WO2014038318A1 (ja) | 電子管 | |
CN105448638B (zh) | 一种微通道型入射窗及其制作方法 | |
WO2004112081A1 (ja) | 電子増倍管 | |
US8330364B2 (en) | Photomultiplier | |
JP4917280B2 (ja) | 電子増倍管 | |
US9299530B2 (en) | Electron tube | |
US3232781A (en) | Electron image intensifying devices | |
KR20190018896A (ko) | 마이크로 채널 플레이트를 구비한 엑스선 튜브 | |
US2239022A (en) | Electron discharge tube | |
GB1589874A (en) | Electron multiplier devices | |
CN117855012A (zh) | 具有改进光谱的x射线管 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171208 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180925 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20181023 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181113 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181116 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6438343 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |