JP6437375B2 - アンテナ装置及び測位信号の送信機 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナ装置及び当該アンテナ装置を用いて測位信号を送信する送信機に関する。
高機能な無線携帯端末(例えばスマートフォンやタブレット端末など)の普及に伴い、GNSS(Global Navigation Satellite System)などの測位技術を利用した位置情報サービスに対するニーズが急速に高まっている。位置情報サービスの提供エリアは、屋外だけでなく、ビルや地下街などの屋内にも広がりだしている。これに伴い、屋内で位置情報を取得するための様々な屋内測位技術が開発されている。現在、屋内における測位信号の送信には、無線LAN、IMES(indoor messaging system)、Bluetooth(登録商標)、特定小電力無線などの無線規格が利用されている。
ところで、屋内の無線伝搬環境は一様でなく、サービスの提供に使用される位置情報サービスの仕様も様々である。このため、屋内に配置される測位信号の送信機には、無線伝搬環境や位置情報サービスの仕様の差異に応じて、測位信号の放射範囲(角度)の調整が必要となる。特許文献1には、測位信号の指向性の鋭さを制御可能なアレイアンテナが記載されている。
特開2014−216887号公報
ところが、特許文献1に記載されたアレイアンテナは、主アンテナ素子とこれを取り囲む4つの副アンテナ素子とで構成される。このアンテナ素子.の配置の場合、アンテナ素子間の距離は1/4波長であり、隣接するアンテナ素子が互いに近接している。このため、特許文献1に記載されたアレイアンテナの実現には、小型のアンテナ素子が必要とされる。
上記課題を解決するために、本発明は、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本発明の1つであるアンテナ装置は、(1)N(2以上の自然数)個のアンテナ素子を有するアンテナ部であり、前記N個のアンテナ素子は直径dの円上にN回対称となるように配置され、前記直径dは前記アンテナ素子が送信又は受信する搬送波の1/2波長に概略一致するアンテナ部と、(2)1つの合成端子とN個の分配端子を有する電力分配器と、前記電力分配器の前記N個の分配端子と1対1に接続されるN個の可変移相器とを有する回路部であり、前記可変移相器の第1の端子は対応する前記電力分配器の前記分配端子と1対1に接続され、前記可変移相器の第2の端子は対応する前記アンテナ素子と1対1に接続される回路部とを有する。
本発明によれば、アンテナ素子間の距離を1/2波長と広く取ることができ、アンテナ素子の寸法に対する要求を緩和することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
実施例1に係るアンテナ装置の機能構成を説明する図。 アンテナ部を構成するアンテナ素子の配置関係を説明する図。 実施例1に係るアンテナ部の実装例と偏波方向の印加例を示す図。 実施例1に係るアンテナ部の実装例と偏波方向の印加例を示す図。 実施例1に係るアンテナ部の実装例と偏波方向の印加例を示す図。 実施例1に係る回路部の機能構成を説明する図。 実施例1に係る無線機の機能構成を説明する図。 実施例1に係るアンテナ部のアンテナ素子に流れる電流の振幅分布を示す図。 位相調整量が第1の組み合わせの場合に4つのアンテナ素子に流れる電流のある瞬間の方向を示す図。 位相調整量が第1の組み合わせの場合に4つのアンテナ素子に流れる電流の別の瞬間の方向を示す図。 位相調整量が第2の組み合わせの場合に4つのアンテナ素子に流れる電流のある瞬間の方向を示す図。 位相調整量が第2の組み合わせの場合に4つのアンテナ素子に流れる電流の別の瞬間の方向を示す図。 実施例2に係るアンテナ部の実装例と偏波方向の印加例を示す図。 実施例2に係る回路部の機能構成を説明する図。 2つの可変移相器の位相調整量をいずれも0度に設定した場合に4つのアンテナ素子に流れる電流のある瞬間の方向を示す図。 2つの可変移相器の位相調整量をいずれも0度に設定した場合に、4つのアンテナ素子に流れる電流の別の瞬間の方向を示す図。 2つの可変移相器の位相調整量をいずれも180度に設定した場合に、4つのアンテナ素子に流れる電流のある瞬間の方向を示す図。 2つの可変移相器の位相調整量をいずれも180度に設定した場合に、4つのアンテナ素子に流れる電流の別の瞬間の方向を示す図。 2つの可変移相器の位相調整量をそれぞれ0度に設定した場合と180度に設定した場合に各アンテナ素子に流れる電流の位相をまとめた図表。 実施例2に係るアンテナ部のレイアウト例を説明する図。 図16のアンテナ部のアンテナ素子に流れる電流の方向を示す図。 実施例2に係るアンテナ部の他のレイアウト例を示す図。 実施例2に係るアンテナ装置の放射パターンの電磁界シミュレーション結果を示す図。 実施例2に係るアンテナ装置の基板の層構成例を示す図。 実施例2に係るアンテナ部の他のレイアウト例を示す図。 図21のアンテナ部のアンテナ素子に流れる電流の方向を示す図。 実施例2に係るアンテナ部の他のレイアウト例を示す図。 実施例2に係るアンテナ部の他のレイアウト例を示す図。 実施例2に係るアンテナ部の他のレイアウト例を示す図。 実施例3に係るアンテナ部の実装例と偏波方向の印加例を示す図。 実施例3に係るアンテナ素子に流れる電流の方向を示す図。 実施例3に係る回路部の機能構成を説明する図。 実施例3に係るアンテナ装置の放射パターンの電磁界シミュレーション結果を示す図。 実施例4に係るシステム構成を説明する図。 実施例4における放射角度の調整動作を説明するフローチャート。 実施例5で使用する測位信号のフレーム構成例を説明する図。 実施例5に係る測位信号の送信機の機能構成例を説明する図。 実施例5に係る測位信号の他のフレーム構成例を説明する図。 実施例6に係る測位信号の送信機の設置例を説明する図。 実施例6に係る測位信号の送信機の他の設置例を説明する図。 実施例6に係る測位信号の送信機の他の設置例を説明する図。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の実施例は、後述する実施例に限定されるものではなく、その技術思想の範囲において、種々の変形が可能である。
(1)実施例1
(1−1)装置全体の構成
図1は、本実施例に係るアンテナ装置3と、当該装置に測位信号を供給する無線機4との機能構成図である。アンテナ装置3は、アンテナ部1と回路部2とで構成される。図1の場合、アンテナ部1は、4つのアンテナ素子5−1、5−2、5−3、5−4を有し、それらは第1の端子P1、第2の端子P2、第3の端子P3、第4の端子P4を介して回路部2に接続されている。
アンテナ部1は、好適には、プリント基板上に作製される。4つのアンテナ素子5−1、5−2、5−3、5−4は、プリント基板上の金属膜で形成されたパターンアンテナ、プリント基板上に実装されたチップアンテナ等である。回路部2は、アンテナ部1とは別の基板に実装されたものを同軸ケーブル等の信号線、同軸コネクタ、信号パッドの半田付け等でアンテナ部1と接続されても良いし、アンテナ部1と回路部2が同一の基板上に作り込まれても良い。
無線機4は、測位信号を送信する機器である。ここで、測位信号は、好適には、UHF(Ultra High Frequency)帯からSHF(Super High Frequency)帯のRF(Radio Frequency)信号であるが、その周波数範囲に限定されるものではない。測位信号は、例えば無線LAN(Local Area Network)、IMES(Indoor Messaging System)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、特定小電力無線、微弱無線、UWB(Ultra Wide Band)等の無線規格に準拠した信号である。無線機4が出力する測位信号は、信号線を介して回路部2に入力される。また、無線機4は、例えば不図示の制御ラインを介して回路部2を制御する。
(1−2)アンテナ部の構成
図1では、アンテナ装置3が4つのアンテナ素子5−1、5−2、5−3、5−4で構成される例を表しているが、それ以外の個数のアンテナ素子を用いて構成しても良い。例えばアンテナ素子の個数は2つでもよく、3つでもよく、5つ以上でも良い。なお、本実施例及び後述する実施例においては、アンテナ装置3を用いて専ら測位信号を送信する場合について説明するが、アンテナ装置3を用いて測位信号を受信してもよい。また、アンテナ装置3の用途も測位信号の送受信に限らない。
図2は、アンテナ部1の模式図である。アンテナ部1を構成する4つのアンテナ素子5−1、5−2、5−3、5−4は、直径“d”の円上に4回対称となるように配置されている。ここで直径“d”は、4つのアンテナ素子5−1、5−2、5−3、5−4が送信又は受信する無線信号の搬送波の自由空間での波長の1/2の長さを基準に設定される。直径“d”が前記波長の1/2に完全に一致するとき、アンテナ装置3は最適な性能を発揮し、直径“d”が前記波長の1/2から離れるに従ってその性能は低下する。
従って、実設計上、直径“d”は波長の1/2に対して±20%の範囲内に設定される必要がある。直径“d”を前記波長の1/2にした時、アンテナ素子5−1とアンテナ素子5−3、又は、アンテナ素子5−2とアンテナ素子5−4が送受信する搬送波の相関係数を“1”とする場合、直径“d”が波長の1/2の長さ±20%の範囲に収まっている時、アンテナ素子5−1とアンテナ素子5−3、又は、アンテナ素子5−2とアンテナ素子5−4が送受信する搬送波の相関係数は0.8以上となり、多くの用途で適切な性能を発揮できると言える。以上の議論から、本実施例では、前記波長の1/2の長さ±20%の範囲にあるとき、前記波長の1/2に概略一致するとみなす。
アンテナ部1は、好適には平面基板を用いて作製される。例えばFR-4、テフロン、アクリル等の基板が用いられる。また、4つのアンテナ素子5−1〜5−4は、例えば銅やアルミニウムで形成されたパターンアンテナであり、パッチアンテナ、モノポールアンテナ、逆F型アンテナ等の形状が適用可能である。また、セラミックスアンテナに代表されるチップアンテナを基板表面に実装して、アンテナ部1を構成しても良い。
ところで、各アンテナ素子は、有限の面積を持つ。このため、4つのアンテナ素子5−1〜5−4を直径“d”の円上に配置する際には、アンテナ素子の面積上のどこを基準とするかが問題になる。アンテナ素子が基板上の導体膜によって作製されたパターンアンテナである場合、各パターンの重心をアンテナ素子の位置とすると良い。また、アンテナ素子が3次元形状を持つ場合(基板面に対して垂直方向に延びる構造を有する場合)、アンテナ素子の形状を基板面に射影した図形の重心をアンテナ素子の位置とすると良い。
図3に、アンテナ部1の実装例と偏波方向の印加例を示す。前述したように、アンテナ部1を構成する4つのアンテナ素子5−1〜5−4は4回対称の位置に配置されている。ここで、アンテナ素子5−1とアンテナ素子5−3とは、それらが送信又は受信する搬送波の波長の概略1/2の距離“d”に配置される。同様に、アンテナ素子5−2とアンテナ素子5−4とは、それらが送信又は受信する搬送波の波長の概略1/2の距離“d”に配置される。
図3の場合、4つのアンテナ素子5−1〜5−4は、いずれも直線偏波アンテナである。図3では、アンテナ素子5−1の偏波方向をpl1の両矢印で示し、アンテナ素子5−2の偏波方向をpl2の両矢印で示し、アンテナ素子5−3の偏波方向をpl3の両矢印で示し、アンテナ素子5−4の偏波方向をpl4の両矢印で示している。
図3に示すように、アンテナ素子5−1の偏波面21−1とアンテナ素子5−3の偏波面21−3とは平行である。また、アンテナ素子5−2の偏波面21−2とアンテナ素子5−4の偏波面21−4とは平行である。図3に示す“d”は、アンテナ素子5−1とアンテナ素子5−3の離隔距離(重心間の距離)とアンテナ素子5−2とアンテナ素子5−4の離隔距離(重心間の距離)を表し、同時に回転対称の円の直径でもある。すなわち、距離“d”は、搬送波の波長の概略1/2の長さである。
図3では、偏波方向pl1と偏波方向pl3を、xy平面上で、x軸から-45度回転した位置に配置している。また、偏波方向pl2と偏波方向pl4を、xy平面上で、x軸から45度回転した位置に配置している。すなわち、偏波方向pl1と偏波方向pl3は、偏波方向pl2と偏波方向pl4に対して直交している。しかし、偏波方向の配置関係は、図3に示す配置関係に限らない。例えば図4に示す配置関係も可能である。図4は、本実施例に係るアンテナ部1の別の構成例であり、偏波方向pl1と偏波方向pl3は、xy平面上でy軸の方向に一致する一方(互いに平行)、偏波方向pl2と偏波方向pl4は、xy平面上でx軸の方向に一致している(互いに平行)。
図5は、本実施例に係るアンテナ部1の好適例である。図5の場合も、アンテナ部1は、4つのアンテナ素子5−1〜5−4を有し、各アンテナ素子は4回対称となるように配置されている。また、アンテナ素子5−1とアンテナ素子5−3とは、それらが送信又は受信する搬送波の波長の概略1/2の距離“d”に配置され、アンテナ素子5−2とアンテナ素子5−4とは、それらが送信又は受信する搬送波の波長の概略1/2の距離“d”に配置されている。図5の場合も、4つのアンテナ素子はいずれも直線偏波アンテナである。
図5の場合、アンテナ素子5−1の偏波面21−1とアンテナ素子5−3の偏波面21−3とは一致しており、アンテナ素子5−2の偏波面21−2とアンテナ素子5−4の偏波面21−4とは一致している。図5のように偏波面21−1と偏波面21−3を一致させると共に、偏波面21−2と偏波面21−4を一致させることで、放射パターンを理想的な形にすることができる。
(1−3)回路部の構成
図6は、本実施例に係る回路部2のブロック図である。回路部2は、電力分配器7と、4つの可変移相器6−1、6−2、6−3、6−4とを有している。電力分配器7は、1つの合成端子と4つの分配端子を有している。
可変移相器6−1は、その第1の端子で電力分配器7の第1の分配端子に接続され、その第2の端子でアンテナ素子5−1に接続される。可変移相器6−2は、その第1の端子で電力分配器7の第2の分配端子に接続され、その第2の端子でアンテナ素子5−2に接続される。可変移相器6−3は、その第1の端子で電力分配器7の第3の分配端子に接続され、その第2の端子でアンテナ素子5−3に接続される。可変移相器6−4は、その第1の端子で電力分配器7の第4の分配端子に接続され、その第2の端子でアンテナ素子5−4に接続される。
本実施例では、可変移相器の数が4つの場合について説明しているが、可変移相器の数はそれ以上でも、それ以下でも良い。もっとも、本実施例の場合、可変移相器の個数はアンテナ素子の個数と一致する。可変移相器の制御は、回路部2が内蔵するマイコン(図6では非表示)からの信号で実施しても良いし、無線機4からの命令で実施しても良い。
電力分配器7は、マイクロストリップ線路のパターンで実現しても良いし、集中定数(L、C、R)で回路を組んで実現しても良いし、市販のチップ部品を実装しても良い。4つの可変移相器6−1〜6−4はマイクロストリップ線路の遅延線又は集中定数(L、C)で作製した移相回路とRFスイッチを組み合わせて実現しても良いし、市販のチップ部品を実装しても良い。
後述するように、4つの可変移相器6−1〜6−4の各位相調整量を適切に変えることにより電波の放射範囲を制御することができる。しかし、放射範囲の制御の際に、主ローブの方向、指向性利得及び動作利得は変動する。放射範囲を制御する際の指向性利得及び動作利得を所望の値に保つために、無線機4の送信電力も連動して制御される。もしくは、回路部2に実装された可変減衰器によって指向性利得及び動作利得を調整する。
(1−4)無線機の構成
図7は、本実施例に係る無線機4のブロック図である。無線機4は、無線部RFと、マイコン部MCUと、メモリ部MEMとを有している。無線部RFは、無線LAN、IMES、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、特定小電力無線、微弱無線、UWB等の無線規格に基づいた測位信号を送信又は受信する。マイコン部MCUは、ベースバンド信号を無線部RFへ送信したり、無線部RFが受信した信号を受け取ったり、メモリ部MEMに対してデータを入出力する。また、マイコン部MCUから、回路部2の可変移相器を制御する信号が出力される構成としても良い。
(1−5)放射範囲の調整
以下、図5に示すアンテナ部1と図6に示す回路部2とを組み合わせて構成されるアンテナ装置3における放射範囲の調整方法について説明する。ここでは、端子P1〜P4に同相信号を入力した場合、アンテナ素子5−1〜5−4に流れる電流の振幅分布が全て同じになるように設計されている場合を考える。
図8は、端子P1〜P4に同相信号を入力した場合に、アンテナ素子5−1〜5−4に流れるある瞬間の電流の方向と振幅分布を示した模式図であり、電流の振幅分布は全て同じである。アンテナ素子5−1、5−2、5−3、5−4に流れる電流の方向はそれぞれ矢印I1、I2、I3、I4で示している。また、アンテナ素子5−1、5−2、5−3、5−4に流れる電流の振幅分布はそれぞれ23−1、23−2、23−3、23−4で示した。
一点鎖線22xの位置におけるアンテナ素子5−1、5−3の電流の振幅分布をそれぞれ23−1、23−3に示す。振幅分布23−1、23−3に示した通り、アンテナ素子5−1、5−3の電流の方向および振幅分布は同じである。
一点鎖線22yの位置におけるアンテナ素子5−2、5−4の電流の振幅分布をそれぞれ23−2、23−4に示す。振幅分布23−2、23−4に示した通り、アンテナ素子5−2、5−4の電流の方向および振幅分布は同じである。
図8に示すように設計されたアンテナ部1に対して、図6に示す回路部2の可変移相器6−1〜6−4を接続する。ただし、可変移相器6−1、6−2、6−3、6−4の位相調整量をそれぞれ、0、(1/2)π、π、(3/2)πとする。この場合において、ある瞬間に、アンテナ素子5−1〜5−4に流れる電流の方向を図9A及び図9Bに示す。
図9Aは、アンテナ素子5−1と5−3に流れる電流の絶対値が最大となった瞬間の図である。アンテナ素子5−1と5−3に流れる電流はたがいに逆向きとなり、アンテナ素子5−2と5−4に流れる電流はゼロとなる。図9Bは、アンテナ素子5−2と5−4に流れる電流の絶対値が最大となった瞬間の図である。アンテナ素子5−2と5−4に流れる電流はたがいに逆向きとなり、アンテナ素子5−1と5−3に流れる電流はゼロとなる。
図9A及び図9Bに示すように、可変移相器6−1、6−2、6−3、6−4の位相調整量をそれぞれ、0、(1/2)π、π、(3/2)πとする場合(第1の組み合わせの場合)、アンテナ素子5−1と5−3に流れる電流は常に逆向きとなる。このため、アンテナ素子5−1と5−3の双方から等距離となるyz平面上では電波は打ち消しあい、アンテナ素子5−1との距離とアンテナ素子5−3との距離の差が概略1/2波長となるx軸正方向及び負方向で電波は強めあう。
同様に、アンテナ素子5−2と5−4に流れる電流は常に逆向きとなるため、アンテナ素子5−2と5−4の双方から等距離となるxz平面上では電波は打ち消しあい、アンテナ素子5−2との距離とアンテナ素子5−4との距離の差が概略1/2波長となるy軸の正方向及び負方向で電波は強めあう。図9Aと図9Bの状態が交互に繰り返されることから、電波はx軸及びy軸の正及び負方向に強く放射される。すなわち、z軸方向には電波が放射されず、xy平面内にて広範囲に放射するアンテナ装置を実現することができる。
次に、可変移相器6−1〜6−4の位相調整量を別の組み合わせに設定する場合について説明する。回路部2には、図8に示すように設計されたアンテナ部1が接続されている。可変移相器6−1、6−2、6−3、6−4の位相調整量をそれぞれ、0、(1/2)π、0、(1/2)πに設定する場合(第2の組み合わせの場合)において、ある瞬間に、アンテナ素子5−1〜5−4に流れる電流の方向を図10A及び図10Bに示す。
図10Aは、アンテナ素子5−1と5−3に流れる電流の絶対値が最大となった瞬間の図である。アンテナ素子5−1と5−3に流れる電流は同じ向きとなり、アンテナ素子5−2と5−4に流れる電流はゼロとなる。図10Bは、アンテナ素子5−2と5−4に流れる電流の絶対値が最大となった瞬間の図である。アンテナ素子5−2と5−4に流れる電流は同じ向きとなり、アンテナ素子5−1と5−3に流れる電流はゼロとなる。
図10A及び図10Bに示すように、可変移相器6−1、6−2、6−3、6−4の位相調整量をそれぞれ、0、(1/2)π、0、(1/2)πとする場合(第2の組み合わせの場合)、アンテナ素子5−1と5−3に流れる電流は常に同じ向きとなるため、アンテナ素子5−1と5−3の双方から等距離となるyz平面上では電波は強めあい、アンテナ素子5−1との距離とアンテナ素子5−3との距離の差が概略1/2波長となるx軸正方向及び負方向で電波は打ち消しあう。
同様に、アンテナ素子5−2と5−4に流れる電流は常に同じ向きとなるため、アンテナ素子5−2と5−4の双方から等距離となるxz平面上では電波は強めあい、アンテナ素子5−2との距離とアンテナ素子5−4との距離の差が概略1/2波長となるy軸の正方向及び負方向で電波は打ち消しあう。したがって、電波は常にz軸方向に強く放射される。
(1−6)まとめ
以上説明した通り、本実施例に係るアンテナ装置3の場合、特許文献1に記載の装置構成に比してアンテナ素子の個数が1つ少ないため、アンテナ素子間の距離dを1/4波長から1/2波長に広げることができる。このため、アンテナ素子の寸法上の制限が特許文献1に記載の装置よりも緩和され、例えば平面パターンアンテナによる実装も容易になる。また、アンテナ素子の個数が減ることで、その制御に必要となる回路部2の構成を簡略化できる(パス数や部品点数を削減できる)。
また、本実施例に係るアンテナ装置3の場合も、可変移相器6−1〜6−4の位相調整量の組み合わせを適切に変えることにより、アンテナ装置3の放射パターンを変更することができる。すなわち、xy平面内にて広範囲に放射する放射パターン(第1の組み合わせ)と、z軸方向に強く放射される放射パターン(第2の組み合わせ)とを切り替えることにより、放射範囲を制御することができる。
なお、本実施例では、アンテナ素子5−1、5−3と、アンテナ素子5−2、5−4との間に90度の位相差を設けているため、z軸方向をボアサイトとする円偏波発生アンテナを実現することができる。換言すれば、本実施例のアンテナ装置3では、直径“d”の円上に配置された複数のアンテナ素子の中の、ある一つのアンテナ素子と、そのアンテナ素子から最も遠い距離にあるアンテナ素子とに流れる電流の方向が、常に同じ向きとなる状態と、常に逆の向きになる状態とを切り替えることにより、可変移相器の値を制御している。因みに、特許文献1に記載の発明では、円偏波発生アンテナを実現することができない。
(2)実施例2
本実施例では、アンテナ装置3の動作原理を詳細に説明するために、アンテナ装置3のより具体的な構成を説明する。
(2−1)アンテナ部の構成
図11に、本実施例に係るアンテナ部1の模式図を示す。図11は、ある瞬間に、4つのアンテナ素子5−1、5−2、5−3、5−4に流れる電流の方向をそれぞれI1、I2、I3、I4で示している。ただし、4つのアンテナ素子5−1〜5−4の給電点には、全て同位相の信号が入力されている。すなわち、図11に示したアンテナ部1は、4つのアンテナ素子5−1〜5−4の給電点に同位相の信号が入力されたとき、アンテナ素子5−1に流れる電流と第3のアンテナ素子5−3に流れる電流がx軸方向について逆向きとなり、アンテナ素子5−2に流れる電流とアンテナ素子5−4に流れる電流がy軸方向について逆向きとなるように、4つのアンテナ素子5−1〜5−4が配置されている。
図12は、本実施例に係る回路部2のブロック図である。回路部2は、2つの90度移相器20−1、20−3と、2つの可変移相器6−3、6−4と、3つの電力分配器7−1、7−2,7−3とを有している。3つの電力分配器7−1〜7−3は、いずれも1つの合成端子と2つの分配端子を有している。
アンテナ素子5−1は、90度移相器20−1を介して、電力分配器7−1における第1の分配端子に接続される。アンテナ素子5−2は、電力分配器7−1における第2の分配端子に直接接続される。アンテナ素子5−3は、90度移相器20−3及び可変移相器6−3を順に介して、電力分配器7−2の第1の分配端子に接続される。アンテナ素子5−4は、可変移相器6−4を介して、電力分配器7−2の第2の分配端子に接続される。
電力分配器7−1の合成端子は電力分配器7−3の第1の分配端子に接続され、電力分配器7−2の合成端子は電力分配器7−3の第2の分配端子に接続される。電力分配器7−3の合成端子は、無線機4のRF出力端子に接続される。本実施例の場合、可変移相器6−3、6−4は、0度と180度の2つの位相状態を切り替える機能を持つ。
(2−2)放射範囲の調整
図11に示すアンテナ部1と図12に示す回路部2を組み合わせてアンテナ装置3を構成したとき、2つの可変移相器6−3及び6−4の位相調整量を同時に0度に設定するか同時に180度(π)に設定するかによって、2種類の放射範囲(指向性)を切り替えることができる。この場合において、アンテナ素子5−1〜5−4に流れる電流のある瞬間の方向を図13A及び図13Bに示す。
図13Aは、アンテナ素子5−1と5−3に流れる電流の絶対値が最大となった瞬間の図である。アンテナ素子5−1、5−3の給電点に入力される信号の位相が同じとなり、アンテナ素子5−1に流れる電流とアンテナ素子5−3に流れる電流がx軸方向で逆向きとなる。図13Bは、アンテナ素子5−2と5−4に流れる電流の絶対値が最大となった瞬間の図である。アンテナ素子5−2、5−4の給電点に入力される信号の位相も同じとなるため、アンテナ素子5−2に流れる電流とアンテナ素子5−4に流れる電流がy軸方向で逆向きとなる。
図13Aの位相条件では、アンテナ素子5−1、5−3が放射する電磁界は等距離では逆位相となるため、アンテナ部1の正面方向(z軸方向)は電磁界が互いに打ち消しあうことでヌル点となる。一方で、アンテナ素子5−1、5−3の離隔距離が搬送波の波長の1/2に概略一致しているため、x軸の正方向及び負方向では、アンテナ素子5−1、5−3が放射する電磁界は位相が一致して強めあう。
図13Bの位相条件では、アンテナ素子5−2、5−4が放射する電磁界は等距離では逆位相となるため、アンテナ部1の正面方向(z軸方向)は電磁界が互いに打ち消しあうことでヌル点となる。一方で、アンテナ素子5−2、5−4の離隔距離が搬送波の波長の1/2に概略一致しているため、y軸の正方向及び負方向では、アンテナ素子5−2、5−4が放射する電磁界は位相が一致して強めあう。
次に、可変移相器6−1〜6−4の位相調整量を別の組み合わせに設定する場合について説明する。図14A及び図14Bに、2つの可変移相器6−3、6−4を180度に設定した場合において、4つのアンテナ素子5−1〜5−4に流れる電流のある瞬間の方向を示す。
図14Aは、アンテナ素子5−1と5−3に流れる電流の絶対値が最大となった瞬間の図である。アンテナ素子5−1、5−3の給電点に入力される信号の位相が180度異なるため、アンテナ素子5−1に流れる電流とアンテナ素子5−3に流れる電流とがx軸方向で同じ向きとなる。図14Bは、アンテナ素子5−2と5−4に流れる電流の絶対値が最大となった瞬間の図である。アンテナ素子5−2、5−4の給電点に入力される信号の位相も180度異なるため、アンテナ素子5−2に流れる電流と第4のアンテナ素子5−4に流れる電流とがy軸方向で同じ向きとなる。
図14Aの位相条件では、アンテナ素子5−1、5−3が放射する電磁界は等距離では同位相となるため、アンテナ部1の正面方向(z軸方向)では電磁界は強めあい、利得が大きくなる。一方で、アンテナ素子5−1、5−3の離隔距離が搬送波の波長の1/2に概略一致しているため、x軸の正方向及び負方向では、アンテナ素子5−1、5−3が放射する電磁界は位相が反転し、打ち消しあう。
図14Bの位相条件では、アンテナ素子5−2、5−4が放射する電磁界は等距離では同位相となるため、アンテナ部1の正面方向(z軸方向)では電磁界は強めあい、利得が大きくなる。一方で、アンテナ素子5−2、5−4の離隔距離が搬送波の波長の1/2に概略一致しているため、y軸の正方向及び負方向では、アンテナ素子5−2、5−4が放射する電磁界は位相が反転し、打ち消しあう。また、この条件では、x方向の直線偏波であるアンテナ素子5−1、5−3の位相に対し、y方向の直線偏波であるアンテナ素子5−2、5−4の位相が90度遅れた構成となる。このため、アンテナ部1の正面方向(z軸方向)において右旋円偏波の信号が得られる。
図15に、2つの可変移相器6−3、6−4をいずれも0度に設定した場合にアンテナ素子5−1〜5−4に流れる電流の位相関係と、180度(π)に設定した場合にアンテナ素子5−1〜5−4に流れる電流の位相関係を示す。
なお、2つの可変移相器6−3、6−4をいずれも0度に設定し場合と180度(π)に設定した場合とでは、主ローブの指向性利得は異なる。この事象は、本実施例のアンテナ装置について一般的に言えることである。このため、可変移相器の位相調整量を変更した際には、主ローブの指向性利得の変動を補正するように無線機4から入力するRF信号の強度を調節する等の工夫が必要となる。基本的には、回路部2のパラメータ(可変移相器の値)の変更と共に、主ローブの実効放射電力(EIRP)が変動しないように無線機4からの入力信号電力や、回路部2に実装された可変減衰器や電力増幅器の値を調整することが望ましい。EIRPの基準は、例えば利用している無線通信規格にて規定される値である。
(2−3)アンテナ部のレイアウト例
図16に、本実施例に係るアンテナ部1の具体的なレイアウト例を示す。図16はFR-4プリント基板にIMES用のアンテナ部1を設計した例であり、搬送周波数は1.575GHzである。4つのアンテナ素子5−1〜5−4は、銅箔パターンで形成した片側短絡型パッチアンテナであり、それぞれ5つのビアホール10によって銅箔パターンの片側をグランド面に短絡している。各アンテナ素子は22.5mm×22.5mmの正方形、給電点9の位置は短絡した辺から4.0mmの点である。
アンテナ素子5−1、5−3の離隔距離とアンテナ素子5−2、5−4の離隔距離はいずれも95.2mmであり、搬送周波数1.575GHzの自由空間における波長の1/2に一致させている。また、基板外径をなるべく小型化するため、4つのアンテナ素子5−1〜5−4のパターンは基板8の各辺に対して45度傾けて配置してある。ここで、基板8の一辺は100mm×100mmである。図16に示すアンテナ部1のアンテナ素子5−1〜5−4の各給電点に同相の信号を入力した際の、ある瞬間の電流の向きを図17に示す。
なお、図16の例では、アンテナ素子5−1〜5−4はアンテナ素子の外形だけでなく、給電点9とビアホール10も含めて四回対称の位置に配置されているが、本発明に係るアンテナ部1は、アンテナ素子の外形についてN回対称に配置されていればよく、給電点9やビアホール10は必ずしもN回対称の位置に配置されている必要はない。アンテナ素子の外形のみがN回対称で、給電点9とビアホール10がN回対称となっていない例を図18に示す。
(2−4)放射パターンの電磁界シミュレーション結果
図19に、図16に示すレイアウトを有するアンテナ装置3における放射パターンの電磁界シミュレーション結果を示す。図19は、xz平面における放射パターン(仰角パターン)の電磁界シミュレーション結果であり、2つの可変移相器6−3、6−4の位相調整量を0度と180度(π)にした時の計算結果を重ねて示したものである。便宜上、z軸方向を仰角0度と定義した。また、図19の放射パターンは最大強度で正規化した値である。
可変移相器6−3、6−4の位相調整量がいずれも0度の時、仰角0度の方向はヌル点となり、仰角45度および315度方向に主ローブができている。一方、可変移相器6−3、6−4の位相調整量がいずれも180度(π)の時、仰角0度に主ローブができている。すなわち、可変移相器6−3、6−4の位相調整量がいずれも0度の時、測位信号の受信範囲を広くすることができ、一方、可変移相器6−3、6−4の位相調整量がいずれも180度(π)の時、測位信号の受信範囲を狭くすることができる。
ここで、図19の放射パターンは最大強度で正規化しているが、可変移相器6−3、6−4の位相調整量がいずれも0度の場合と180度の場合とで、主ローブの指向性利得は大きく異なっている。このため、EIRPを一定にするために無線機4のRF信号出力又は回路部2に実装された可変減衰器(図12では不図示)の値を調整する必要がある。
(2−5)基板断面の構造例
図20に、アンテナ装置3をワンモジュールで実現した場合の基板断面の模式図を示す。アンテナパターン層11は厚さ35マイクロメートルの銅薄膜(上面メタル層)であり、この層にアンテナ部1が形成される。上部誘電体層12は厚さ1.6mmのFR-4層である。中間メタル層13は厚さ35マイクロメートルの銅薄膜であり、グランド層である。下部誘電体層14は厚さ0.2mmのFR-4層である。回路パターン層15は厚さ35マイクロメートルの銅薄膜(下面メタル層)であり、この層に回路部2が形成される。
(2−6)他のレイアウト例
図21に、本実施例に係るアンテナ部1の他のレイアウト例を示す。図21では、給電点9とビアホール10の位置が図16に示すレイアウト例と異なっている。図21に示すレイアウト例の場合、個々のアンテナ素子が放射する電波の偏波方向が図16に示すレイアウト例の場合とは90度異なる。このため、図16の例とは異なった放射特性を持たせることができる。
図21に示すアンテナ部1のアンテナ素子5−1〜5−4の各給電点に同相の信号を入力した際の、ある瞬間の電流の向きを図22に示す。図22に示す電流の向きは、図16のレイアウトに対応する図17に示す電流の向きとは明らかに異なっている。このように、アンテナ素子の外形が同じでも、給電点9とビアホール10の位置の組み合わせを変更することにより、各アンテナ素子に流れる電流の方向の組み合わせを自由に変更することができる。
図23に、本実施例に係るアンテナ部1の他のレイアウト例を示す。図23では、アンテナレイアウトの中央付近に巻線インダクタ24が形成されている。巻線インダクタ24は、例えばNFC(Near Field Communication)、Felica(登録商標)等の近傍界結合に基づく通信方式のためのアンテナとして利用される。通信周波数は、例えば13.56MHz等である。巻線インダクタ24は、例えば回路パターン層15に実装されたNFC通信ICに接続される。前述したように、本実施例のアンテナレイアウトでは、アンテナ素子間が1/2波長の離隔を有するため、実装面積に余裕がある。従って、図23に示すように、巻線インダクタ24をアンテナレイアウトの中央付近に形成することができる。
図24に、本実施例に係わるアンテナ部1の他のレイアウト例を示す。図24では、アンテナ素子5−1〜5−4はプリント基板に構成した逆F形アンテナである。アンテナ素子5−1〜5−4では給電点26−1〜26−4はビアホールを用いて形成され、グランド層との短絡面27はパターン端面に形成した長穴のメッキ処理等で実現される。すなわち、アンテナ素子5−1〜5−4は、プリント基板に構成した板状逆F形アンテナとみなすことができる。本実施例では、例えば図16に示した正方形の片側短絡狭幅パッチアンテナをアンテナ素子として用いた例に比べてアンテナ装置を更に小型化できる。
図25に、本実施例に係わるアンテナ部1の他のレイアウト例を示す。図25では、アンテナ素子5−1〜5−4は、プリント基板に構成した別の逆F形アンテナである。図25の実施例では、アンテナパターン層にグランドメタル25が形成されている。したがって、アンテナ素子5−1〜5−4の給電点26−1〜26−4は、同一面上のグランドメタルとの間に形成される。本実施例では、グランド層とアンテナパターン層を同一にできるため、多層基板の総数を減らすことが可能となる。例えば、単層基板を用いて、片面を図25に示したレイアウトとし、もう一方の面を回路実装面とすれば、多層基板を用いずに無線モジュールを作成可能となる。なお、グランドの強化、等の目的で多層基板の別の層にグランド層を持たせる場合は、グランドメタル25はビアホール等を用いてグランド層と短絡される。
(3)実施例3
(3−1)アンテナ部の構成
図26に、2つのアンテナ素子で構成したアンテナ部1の例を示す。図26に示すアンテナ部1は、アンテナ素子5−1とアンテナ素子5−2を有し、アンテナ素子5−1とアンテナ素子5−2の離隔距離dは、搬送波の自由空間での波長の1/2に概略一致させられている。加えて、アンテナ素子5−1、5−2の偏波方向pl1、pl2は偏波面が一致するように配列されている。
本実施例に係るアンテナ部1を用いると、測位信号の受信範囲をy軸方向にのみ制御することができ、細長い通路などで利用する測位信号の送信機に適用可能である。本構成ではアンテナ素子の数が2つで良いため、実装面積を小さくでき、基板の小型化の面で有利である。
図27に、本実施例に係るアンテナ部1において、ある瞬間にアンテナ素子5−1、5−2に流れる電流の方向を示す。アンテナ素子5−1に流れる電流をI1で示し、アンテナ素子5−2に流れる電流をI2で示している。アンテナ素子5−1と5−2には同相の信号が入力されているものとする。I1とI2は常に逆方向を向いている。
(3−2)回路部の構成
図28に、本実施例に係る回路部2の構成例を示す。本実施例における回路部2は、電力分配器7と可変移相器6とを有している。可変移相器6を0度又は180度(π)に設定することにより、放射範囲の調整を行う。
(3−3)放射パターンの電磁界シミュレーション結果
図29は、図27に示すアンテナ部1と図28に示す回路部2を組み合わせて構成されるアンテナ装置3における放射パターンの電磁界シミュレーション結果である。図29は、yz平面に関する放射パターンを示している。可変移相器6を0度に設定した際(PS=0)、放射範囲は狭くなり、180度(π)に設定した際(PS=π)、放射範囲は広くなっていることが分かる。
(4)実施例4
(4−1)システム構成
本実施例では、前述したアンテナ装置3の放射範囲(指向性)を、送信機の外部から調整する仕組みについて説明する。図30に、当該仕組みを実現に必要となる機器構成を示す。図30には、測位信号19を送信する送信機16と、測位信号19を受信する受信機17と、受信機17から送信機16へのフィードバック信号が伝播される伝送媒体18とが描かれている。
送信機16は、アンテナ部1と、回路部2と、無線機4とを有している。なお、アンテナ部1と回路部2が前述のアンテナ装置3に相当する。無線機4は、実施例1について説明したように、無線部RFと、マイコン部MCUと、通信部COMとを有している。送信機16は、好適には、IMES、無線LAN、無線PAN(Personal Area Network)等の無線規格に準拠した無線機である。
受信機17は、無線部RFと、マイコン部MCUと、通信部COMとを有している。受信機17は、例えばスマートフォン、タブレット端末、モバイルPC等である。伝送媒体18は、インターネット、公衆セルラ回線、構内LAN等であり、その一部又は全部が無線通信路であっても良い。受信機17は、測位信号19の放射範囲に関するパラメータ設定値を、伝送媒体18を介して送信機16に送信する。
図30では、測位信号19の伝送路と、受信機17から送信機16へのフィードバック信号の伝送路(伝送媒体18)とが異なる場合を表している。しかし、アンテナ部1を通じて双方向のデータ通信が可能な場合には、受信機17から送信機16への、放射範囲に関するパラメータ設定値の送信に、測位信号19と同じ伝送路を使用しても良い。すなわち、測位信号19の伝送路は、伝送媒体18を兼ねることができる。なお、送信信号19の伝送路を伝送媒体18と兼ねることが可能でも、測位信号19を受信できない地点では、一般に、放射範囲に関するパラメータ設定値を送信機16に指示することはできない。
(4−2)放射範囲(放射角度)の調整
図31を用いて、測位信号の放射範囲(放射角度)の調整動作手順を説明する。
・ステップS1
受信機17のマイコン部MCUは、伝送媒体18を通じ、送信機16におけるアンテナ部1の放射角度を最小に設定する。なお、この放射角度の設定は、作業者が送信機16に対して直接行ってもよい。
・ステップS2
作業者が、測位点に受信機17を設置する。受信機17のマイコン部MCUは、測位信号19の受信を試行する。なお、受信の試行は、作業者からの指示を待ってその都度又は継続的に行ってもよい。
・ステップS3
受信機17のマイコン部MCUは、測位信号19を受信できたか否か(受信成功か否か)を判定する。受信が成功した場合、受信機17のマイコン部MCUは、当該調整動作を終了する。なお、測位信号19を受信できない場合、受信機17のマイコン部MCUは、ステップS4に進む。
・ステップS4
受信機17のマイコン部MCUは、測位信号19の放射角度を一段階広げる指示コマンド又は放射角度を一段階広げるパラメータ設定値を、伝送媒体18を通じて送信機16の無線機4にフィードバックする。
・ステップS5
受信機17のマイコン部MCUは、測位信号19の放射角度が設定範囲の上限か否かを判定する。上限に達していない場合(否定結果の場合)、受信機17のマイコン部MCUは、測位信号19の受信を引き続き試行する。一方、放射角度が既に上限に達した場合、受信機17のマイコン部MCUは、測位信号19の受信に成功していなくても、当該調整動作を終了する。なお、調整動作の結果(例えば測位信号の受信の成否、最終的な放射角度等)は、ユーザーインターフェースを通じて作業者に通知されることが好ましい。
前述の説明において、送信機16の放射角度が最小の状態とは、例えば図19においてPS=180度(π)の場合であり、放射角度が設定範囲の上限である状態とは、例えば図19においてPS=0の場合である。放射角度の設定範囲を2段階でのみ調整可能な場合、可変移相器のパラメータ設定値は、180度(π)と0度の2種類となる。また、放射角度の設定範囲を3段階以上で調整可能な場合、可変移相器の位相調整量は180度(π)と0度の間の位相値によって3段階以上の調整を実現する。
(5)実施例5
本実施例では、測位信号19の放射角度を複数段階で調整できる場合に、送信機16に実装して好適な仕組みの一例について説明する。なお、本実施例の送信機16には、4つのアンテナ素子で構成されるアンテナ部1だけでなく、2つのアンテナ素子で構成されるアンテナ部1のいずれも使用できる。
(5−1)測位信号の放射範囲(放射角度)を時分割で切り替える場合
図32は、送信機16が時分割で放射角度を変えながら測位信号19を送信する場合に採用して好適な測位信号のフレーム構成例である。なお、放射角度の変更は送信機16のマイコン部MCUが自律的に制御する。測位信号19は、送信機16の位置情報記述部と、ID記述部を持つ。送信機16は、同じ位置情報を含む測位信号19を、時分割に異なる放射角度で送信し、各ID記述部には送信に使用する放射角度に対応するIDが記述される。
送信機16は、第1段階から第N(2以上の自然数)段階まで放射角度を切り替えながら測位信号19を送信すると、再び、第1段階目の放射角度から測位信号19の送信を繰り返す。この仕組みの採用により、受信機17は、測位信号19の受信に成功した場合の放射角度を知ることができる。送信機16にこの仕組みが実装されている場合、実施例4の受信機17では、受信に成功した放射角度に関する情報を送信機16側にフィードバックすることにより、放射角度の調整を行うこともできる。
(5−2)放射範囲(放射角度)が異なる測位信号を符号分割多重する場合
図33に、放射角度が異なる複数の測位信号を符号分割多重して送信することができる送信機16の機能構成を示す。送信機16は、マイコン部MCUと、2つの無線部RF1、RF2と、2つの回路部2−1、2−2と、1つのアンテナ部1とを有している。図33の場合、無線部RF1は、拡散符号1で測位信号を拡散し、拡散後の測位信号を回路部2−1に与える。一方、無線部RF2は、拡散符号2で測位信号を拡散し、拡散後の測位信号を回路部2−2に与える。
回路部2−1を構成する可変移相器の位相調整量は放射角度1で測位信号を送信する組み合わせに設定され、回路部2−2を構成する可変移相器の位相調整量は放射角度2で測位信号を送信する組み合わせに設定されている。回路部2−1からの測位信号と回路部2−2からの測位信号はいずれも同じアンテナ部1に与えられる。
アンテナ部1は、拡散符号1で拡散された測位信号は放射角度1で送信し、拡散符号2で拡散された測位信号は放射角度2で送信する。すなわち、本実施例の場合、測位信号は、2種類の放射角度で同時に送信される。このように、2種類の放射角度の測位信号を1つのアンテナ部1で送信できるため、本実施例のアンテナ装置は、従前のアンテナ装置に比して部品点数が少なく済むだけでなく、実装にも有利である。
図34に、2つの拡散符号でそれぞれ拡散された測位信号19を、それぞれ異なる放射角度で送信する場合における測位信号19のフレーム構成を示す。測位信号19は、位置情報記述部と、ID記述部を持つ。送信機16は、2種類の測位信号19をそれぞれ異なる放射角度で送信する。各測位信号19のID記述部には、それぞれの送信に使用される放射角度に対応するIDが書き込まれている。それぞれ異なる拡散符号で拡散された測位信号19は、異なる放射角度によって同時に送信される。従って、受信機17は、受信できた位相信号の放射角度を知ることができる。
(6)実施例6
本実施例では、測位信号の送信機16の設置例について説明する。図35は、測位信号の送信機16を天井に設置した例を示す図である。この場合、測位信号19は天井から床面方向(下方向)に放射され、歩行者が持つスマートフォンなどの受信機17にて受信される。通常のオフィスや地下街など、天井の高さが2〜4m程度の空間にて好適な設置方法である。勿論、例示した数値範囲は一例であり、図35に示す設置が例示した数値範囲に限定する趣旨ではない。
図36は、測位信号の送信機16を壁に設置した例を示す図である。測位信号19は壁から横方向に放射され、歩行者が持つスマートフォンなどの受信機17にて受信される。本設置方法は、送信機16を柱に固定したり、配電盤などの中に隠したりすることができ、比較的設置コストを低くすることができる。図36に示す配置では搬送波の方向を一方向に絞ることができるため、実施例3で説明したアンテナ装置3(2つのアンテナ素子5−1、5−2で構成される例)でも十分な性能が期待できる。
図37は、測位信号の送信機16を床面に設置した例を示す図である。この場合、測位信号19は、床面から天井(上方向)に放射され、歩行者が持つスマートフォンなどの受信機17にて受信される。本設置方法は、美術館、展示場、コンサートホールなど、非常に天井が高い建屋において好適な設置方法である。
(7)他の実施例
本発明は、上述した実施例に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば、上述した実施例では、専ら、アンテナ装置3を用いて測位信号を送信する場合について説明したが、各実施例で説明した構成のアンテナ装置3を用いて搬送波を受信する場合にも適用できる。勿論、搬送波も測位信号に限らない。
また、図6においては、4つの可変移相器6−1〜6−4が電力分配器7に接続されているが、本明細書における「可変移相器」は、位相調整量を可変することができる移相器だけでなく、位相調整量が固定である移相器も含むものとする。例えば90度移相器も含むものとする。また、位相調整量が0(ゼロ)に固定される場合、該当する移相器は基板上に物理的に存在しなくてもよい。例えば図12の電力分配器7−1の第2の分配端子には移相器が接続されていない。
また、本発明は、前述の実施例で説明した構成の全てを必ずしも備える必要はない。また、ある実施例の一部を他の実施例の構成に置き換えることができる。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることもできる。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の一部を追加、削除又は置換することもできる。
1…アンテナ部、
2、2−1、2−2…回路部、
3…アンテナ装置、
4…無線機、
5−1、5−2、5−3、5−4…アンテナ素子、
6−1、6−2、6−3、6−4…可変移相器、
7、7−1、7−2、7−3…電力分配器、
8…基板、
9…給電点、
10…ビアホール、
11…アンテナパターン層、
12…上部誘電体層、
13…中間メタル層、
14…下部誘電体層、
15…回路パターン層、
16…測位信号の送信機、
17…測位信号の受信機、
18…伝送媒体、
19…測位信号、
20…90度移相器、
21−1、21−2、21−3、21−4…偏波面、
23−1、23−2、23−3、23−4…電流の振幅分布、
24…巻線インダクタ、
25…グランドメタル、
26−1、26−2、26−3、26−4…給電点、
27…短絡面、
d…アンテナ素子間の距離、
pl1、pl2、pl3、pl4…偏波方向、
I1、I2、I3、I4…電流の方向、
P1、P2、P3、P4…端子。

Claims (10)

  1. 第1、第2、第3及び第4のアンテナ素子を有するアンテナ部であり、前記第1、第2、第3及び第4のアンテナ素子は直径dの円上に4回対称となるように配置され、前記直径dは前記アンテナ素子が送信又は受信する搬送波の1/2波長に概略一致するアンテナ部と、
    第1、第2及び第3の電力分配器と、第1及び第2の90度移相器と、第1及び第2の可変移相器とを有する回路部とを有するアンテナ装置であり、
    前記第1、第2及び第3の電力分配器はいずれも合成端子と第1及び第2の分配端子を有し、前記第1及び第2の電力分配器の合成端子はそれぞれ前記第3の電力分配器の第1及び第2の分配端子に接続され、
    前記第1のアンテナ素子は、前記第1の90度移相器を介して前記第1の電力分配器の第1の分配端子に接続され、
    前記第2のアンテナ素子は、前記第1の電力分配器の第2の分配端子に接続され、
    前記第3のアンテナ素子は、前記第2の90度移相器及び前記第1の可変移相器を順に介して前記第2の電力分配器の第1の分配端子に接続され、
    前記第4のアンテナ素子は、前記第2の可変移相器を介して前記第2の電力分配器の第2の分配端子に接続される
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1に記載のアンテナ装置において、
    前記第1から第4のアンテナ素子は、各給電点に同位相の信号が入力されたとき、電流の向きが常に逆向きとなるように配置されたアンテナ素子の対を少なくとも含む
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項1に記載のアンテナ装置において、
    前記第1および第2の可変移相器、互いに180度の位相差を有する第1の位相調整量と第2の位相調整量との間で切り替え制御される
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項1に記載のアンテナ装置において
    第1及び第3のアンテナ素子は、互いの偏波面が平行に配置された直線偏波アンテナであり、
    第2及び第4のアンテナ素子は、互いの偏波面が平行に配置された直線偏波アンテナであり、
    前記第1及び第3のアンテナ素子で構成される第1の対と、前記第2及び第4のアンテナ素子で構成される第2の対とは、前記第1の対に対応する前記偏波面と、前記第2の対に対応する前記偏波面とが互いに直交するように配置される
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  5. 請求項1に記載のアンテナ装置において
    第1及び第3のアンテナ素子は、互いの偏波面が一致するように配置された直線偏波アンテナであり、
    第2及び第4のアンテナ素子は、互いの偏波面が一致するように配置された直線偏波アンテナである
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  6. 無線機と、アンテナ装置とで構成される測位信号の送信機において、
    前記アンテナ装置は、
    N(2以上の自然数)個のアンテナ素子を有するアンテナ部であり、前記N個のアンテナ素子は直径dの円上にN回対称となるように配置され、前記直径dは前記アンテナ素子が送信する搬送波の1/2波長に概略一致するアンテナ部と、
    1つの合成端子とN個の分配端子を有する電力分配器と、前記電力分配器の前記N個の分配端子と1対1に接続されるN個の可変移相器とを有する回路部であり、前記可変移相器の第1の端子は対応する前記電力分配器の前記分配端子と1対1に接続され、前記可変移相器の第2の端子は対応する前記アンテナ素子と1対1に接続される回路部とを有し、
    前記無線機は、前記測位信号の送信に使用する前記アンテナ部の放射角度を時分割に切り替えるように前記回路部を自律的に制御する
    ことを特徴とする測位信号の送信機。
  7. 無線機と、アンテナ装置とで構成される測位信号の送信機において、
    前記アンテナ装置は、
    N(2以上の自然数)個のアンテナ素子を有するアンテナ部であり、前記N個のアンテナ素子は直径dの円上にN回対称となるように配置され、前記直径dは前記アンテナ素子が送信する搬送波の1/2波長に概略一致するアンテナ部と、
    1つの合成端子とN個の分配端子を有する電力分配器と、前記電力分配器の前記N個の分配端子と1対1に接続されるN個の可変移相器とを有する回路部であり、前記可変移相器の第1の端子は対応する前記電力分配器の前記分配端子と1対1に接続され、前記可変移相器の第2の端子は対応する前記アンテナ素子と1対1に接続される回路部とを有し、
    前記無線機は、前記測位信号の送信に使用する前記アンテナ部の放射角度を特定する情報を前記測位信号に含めて送信する
    ことを特徴とする測位信号の送信機。
  8. 無線機と、アンテナ装置とで構成される測位信号の送信機において、
    前記アンテナ装置は、
    N(2以上の自然数)個のアンテナ素子を有するアンテナ部であり、前記N個のアンテナ素子は直径dの円上にN回対称となるように配置され、前記直径dは前記アンテナ素子が送信する搬送波の1/2波長に概略一致するアンテナ部と、
    1つの合成端子とN個の分配端子を有する電力分配器と、前記電力分配器の前記N個の分配端子と1対1に接続されるN個の可変移相器とを有する回路部であり、前記可変移相器の第1の端子は対応する前記電力分配器の前記分配端子と1対1に接続され、前記可変移相器の第2の端子は対応する前記アンテナ素子と1対1に接続される回路部とを有し、
    前記アンテナ部には前記回路部に加えて第2の回路部が共通に接続されており、前記回路部は第1の放射角度で前記測位信号を送信し、前記第2の回路部は第2の放射角度(前記第1の放射角度とは異なる)で前記測位信号を送信する
    ことを特徴とする測位信号の送信機。
  9. 請求項に記載の送信機において、
    前記無線機は、第1の拡散符号で拡散された前記測位信号を前記アンテナ部から前記第1の放射角度で送信するように前記回路部を制御し、第2の拡散符号で拡散された前記測位信号を前記アンテナ部から前記第2の放射角度で送信するように前記第2の回路部を制御する
    ことを特徴とする測位信号の送信機。
  10. 請求項6から8のいずれか1項記載の送信機において、
    前記無線機は、前記測位信号を受信する受信機からの制御信号に基づき、前記アンテナ部の放射角度を段階的に広げるように前記回路部を制御する
    ことを特徴とする測位信号の送信機。
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