JP6437372B2 - 水中堆積土砂の除去方法 - Google Patents

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本発明は、河川や港湾あるいはダムの貯水池など水中に堆積した土砂を除去する方法や、ダムの貯水池に堆積するであろう土砂を除去する方法に関する。
河川や港湾などでは、水中に堆積した土砂が多くなると、河川の流量や船舶の航路を確保できなくなる。また、ダムなどの貯水池では、上流から土砂が流れ込み、時間の経過とともに貯水池内に堆積するので、堆砂容量を超えて堆砂が進行すると、治水や利水の機能に支障を及ぼすことになる。
そのため、堆積した土砂を除去するために、水位が下がった状態でブルドーザやバックホウを用いて土砂を除去する、浚渫船を用いて土砂を掬う、排砂管を設置して広範囲の土砂を吸引する、長尺の鋼材などの集積体を水底で摺動させて堆砂をかき集めて排砂ゲートから下流に排出する(例えば、特許文献1参照)等の様々な対策が講じられている。
また、土木研究所と土木研究センター及び民間会社で構成されるハイグレードソイル研究コンソーシアムでは、港湾浚渫土や湖沼などの底質を大型のジオテキスタイル製の袋体内に充填し、脱水し、減容した後に盛り土等として利用する工法を開発している。これは、対象土が高含水比で扱いが困難な場合はポンプ圧送により、含水比が低い粘性土や砂質土の場合にはショートやホッパ等を併用してパワーショベル等の掘削・積み込み機械により、袋体内に対象土を充填するものである。
特開2012-144970号公報
しかしながら、堆積した土砂を浚渫などで除去する場合、土砂を取り込むために大規模な装置が必要となり、産業廃棄物処理による費用も嵩む。また、ポンプを用いて土砂を除去する場合、土の種類によって吸い上げが困難な場合がある。さらに、土砂を河川の下流側や海岸域に排出する場合、土砂の運搬費用が大きいという問題がある。対象土を袋体に充填して盛り土等に利用すれば、土砂の運搬費用の問題は緩和されるが、土砂採取においては効率が悪く、不経済である。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、産業廃棄物処理に係る費用や土砂の運搬費用を低減し、水中に堆積したあるいは将来堆積する土砂を効率良く除去できる水中堆積土砂の除去方法を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、水中に堆積した土砂を除去する方法であって、水上または陸上に配置された牽引手段に連結され、開口部に前記開口部の形状を維持するための枠体が設けられた、透水性を有する袋体を水底に配置する工程aと、前記牽引手段で前記袋体を牽引しつつ、前記水底の土砂を前記枠体を介して前記袋体の内部に取り込む工程bと、揚重手段で前記袋体を水上に引き上げ、閉合具で前記開口部を閉合する工程cと、前記工程cの後、前記袋体の内部の余剰水を脱水して減容し、前記袋体を工事材料として活用する工程dと、を具備することを特徴とする水中堆積土砂の除去方法である。
第2の発明は、水中に堆積した土砂を除去する方法であって、水上または陸上に配置された牽引手段に連結され、開口部に前記開口部の形状を維持するための枠体が設けられた、透水性を有する袋体を水底に配置する工程aと、前記牽引手段で前記袋体を牽引しつつ、前記水底の土砂を前記枠体を介して前記袋体の内部に取り込む工程bと、揚重手段で前記袋体を水上に引き上げ、閉合具で前記開口部を閉合する工程cと、を具備し、前記工程bで、水または空気による誘導流を併用して前記水底の土砂を前記袋体の内部に取り込むことを特徴とする水中堆積土砂の除去方法である。
第3の発明は、水中に堆積した土砂を除去する方法であって、水上または陸上に配置された牽引手段に連結され、開口部に前記開口部の形状を維持するための枠体が設けられた、透水性を有する袋体を水底に配置する工程aと、前記牽引手段で前記袋体を牽引しつつ、前記水底の土砂を前記枠体を介して前記袋体の内部に取り込む工程bと、揚重手段で前記袋体を水上に引き上げ、閉合具で前記開口部を閉合する工程cと、を具備し、前記袋体に、気密性を有する他の袋体が取り付けられ、前記工程bおよび前記工程cで、前記他の袋体に空気を注入して前記袋体に浮力を生じさせることを特徴とする水中堆積土砂の除去方法である。
第1から第3の発明では、牽引手段で袋体を牽引し、袋体を水底で移動させつつ水底の土砂を袋体の内部に取り込んだ後、揚重手段で袋体を水上に引き上げて開口部を閉合する。これにより、土砂の運搬費用を低減できる。また、水中に堆積した土砂を効率良く除去できる。
第1から第3の発明では、例えば、前記袋体の牽引方向前方に突き出すように、前記枠体に掘削刃が設けられ、前記工程bで、前記掘削刃を用いて前記水底の土砂を掘削し、効率的に袋体内に土砂を取り込む。
また、前記袋体の牽引方向前方に掘削機が設けられ、前記工程bで、前記掘削機を用いて前記水底の土砂を掘削する場合もある。
さらに、前記袋体の牽引方向前方にサンドポンプが設けられ、前記工程bで、前記サンドポンプを用いて前記水底の土砂を前記袋体に取り込む場合もある。
の発明は、ダムの貯水池に堆積する土砂を除去する方法であって、開口部に前記開口部の形状を維持するための枠体が設けられた、透水性を有する袋体を、ダムの上流側で土砂が流入しやすい場所に前記開口部が堆砂を捕捉しやすい向きとなるように水底に配置する工程aと、前記ダムの上流から下流への水流によって、前記水底の土砂を前記枠体を介して前記袋体の内部に取り込む工程bと、揚重手段で前記袋体を水上に引き上げ、閉合具で前記開口部を閉合する工程cと、を具備することを特徴とする水中堆積土砂の除去方法である。
の発明では、袋体をダムの上流側で土砂が流入しやすい場所に開口部が堆砂を捕捉しやすい向きとなるように水底に配置し、水流によって流入土砂を袋体の内部に取り込んだ後、揚重手段で袋体を水上に引き上げて開口部を閉合する。これにより、土砂の運搬費用を低減できる。また、水中に堆積した土砂を効率良く除去できる。
の発明は、前記工程cの後、前記袋体の内部の余剰水を脱水して減容し、前記袋体を工事材料として活用する工程dをさらに具備してもよい。
土砂を取り込んだ袋体を工事材料として活用すれば、産業廃棄物処理に係る費用を低減できる。
の発明では、前記工程bで、水または空気による誘導流を併用して前記水底の土砂を前記袋体の内部に取り込んでもよい。
水または空気による誘導流を併用すれば、水底の土砂をさらに効率良く袋体の内部に取り込むことができる。
の発明では、前記袋体に、気密性を有する他の袋体が取り付けられ、前記工程bおよび前記工程cで、前記他の袋体に空気を注入して前記袋体に浮力を生じさせてもよい。
他の袋体に空気を注入して袋体に浮力を生じさせれば、工程bで袋体内の土砂による抵抗を低減することができる。さらに、工程cで袋体を水上に浮かせて運搬することができる。
本発明によれば、産業廃棄物処理に係る費用や土砂の運搬費用を低減し、水中に堆積したあるいは将来堆積する土砂を効率良く除去できる水中堆積土砂の除去方法を提供することができる。
袋体1の概要図 牽引船17で袋体1を牽引する工程を示す図 図2に示す水底13付近の空気流発生装置21を用いた場合の拡大図 袋体1を水上(陸上)に引き上げた後の状態を示す図 袋体1aと掘削機27とを用いた土砂23の除去方法を示す図 袋体1aとサンドポンプ39とを用いた土砂23の除去方法を示す図 牽引手段かつ揚重手段として陸上29の巻き取り機構19aを用いる例を示す図 揚重手段として袋体31を用いる例を示す図 袋体1aを用いた土砂23の除去方法を示す図
以下、図面に基づいて、第1の発明の第1の実施形態について説明する。図1は、袋体1の概要図である。図2は、牽引船17で袋体1を牽引する工程を示す図である。図3は、図2に示す水底13付近の空気流発生装置21を用いた場合の拡大図である。第1の実施の形態では、袋体1を図2および図3の矢印Aに示す方向に牽引して水底13の土砂23を袋体1内に取り込むが、袋体1の前方に空気流発生装置21を設けて土砂23の取り込みを効率的に行うこともできる。
図1に示すように、袋体1は、本体3の開口部5に、開口部5の形状を維持するための枠体7が設けられる。枠体7は、袋体1の本体の底面4側が平坦となるように開口部5の形状を維持する。枠体7は、例えば鋼製とする。枠体7には、袋体1の牽引方向前方、すなわち図2および図3の矢印Aに示す方向前方に突き出すように、掘削刃9が設けられる。
袋体1の本体3は、透水性を有するものとする。袋体1の本体3は、例えば、縦糸と横糸とを袋状に織り込んだ構成で、全周面に微小な孔を有するジオテキスタイル製とする。袋体1の織り目の粗さは、除去対象となる土砂23の漏れを抑制できるように、適宜設定される。
図2に示すように、水上15には、牽引手段である牽引船17が配置される。牽引船17には、牽引手段かつ揚重手段であるウインチ等の巻き取り機構19が設けられる。枠体7には、袋体1を牽引するための牽引ロープ11の一端が連結される。また、空気流発生装置21を用いる場合、空気流発生装置21には、空気流発生装置21を牽引するための牽引ロープ11の一端が連結される。袋体1の枠体7や空気流発生装置21に連結された牽引ロープ11の他端は、牽引船17の巻き取り機構19に連結される。なお、空気流発生装置21を用いる場合、空気流発生装置21は、袋体1の牽引方向とずれないように、例えばロープ14を用いて枠体7とも連結される。
袋体1を用いて水中堆積土砂を除去するには、図2に示すように、まず、袋体1と空気流発生装置21とを水底13に配置する。そして、牽引船17を移動させたり、巻き取り機構19で牽引ロープ11を巻き取ったりして、水底13の袋体1と空気流発生装置21とを、図2および図3に示す矢印Aの方向に牽引する。このとき、図3に示すように、袋体1と空気流発生装置21とを牽引しつつ、枠体7から突き出した掘削刃9を用いて水底13の土砂23を掘削するとともに、空気流発生装置21を用いて図3に示す矢印Bの方向に空気による誘導流を発生させて掘削した土砂23を巻き込み、水底13の土砂23を枠体7を介して袋体1の本体3の内部に取り込む。空気流発生装置21は、牽引しない場合もありうる。
図4は、袋体1を水上(陸上)に引き上げた後の状態を示す図である。図4(a)は袋体1を示す図、図4(b)は袋体1を用いて構築した盛り土35を示す図、図4(c)は袋体1を設置した法面37を示す図である。
袋体1の内部に十分に土砂23を取り込んだ後、巻き取り機構19で牽引ロープ11を巻き取って袋体1を水上15に引き上げる。引き上げの時期は、牽引時の重さの抵抗等によって袋体1内の土砂23の容量を把握して決定する。袋体1を引き上げた後、図4(a)に示すように、袋体1の開口部5から枠体7を取り外し、ロープ等の閉合具25で開口部5を閉合する。閉合具25は、縫製によってあらかじめ袋体1に取り付けておくことが可能である。さらに、袋体1を陸上に横たえたり吊るしたりして内部の余剰水を脱水して減容する。
袋体1内で圧密脱水された土砂23は、ジオテキスタイルで補強されたプレハブ材料となり、図4(a)に示す袋体1は、工事材料として活用される。例えば、図4(b)に示すように、図4(a)に示す袋体1を積み重ねて盛り土35を構築することができる。また、図4(c)に示すように、図4(a)に示す袋体1を法面37に設置し、法面37の保護に用いることもできる。
このように、第1の実施の形態によれば、牽引船17で袋体1を牽引し、袋体1を水底13で移動させつつ水底13の土砂23を袋体1の内部に取り込んだ後、巻き取り機構19で袋体1を水上15に引き上げて開口部5を閉合する。これにより、土砂の運搬費用を低減できる。また、水中に堆積した土砂を効率良く除去できる。袋体1の牽引方向前方に突き出すように枠体7に設けた掘削刃9で水底13の土砂23を掘削したり、空気流発生装置21による誘導流を併用して水底13の土砂23を袋体1の方向に流し込んだりすることで、除去作業の効率をさらに高めることができる。
第1の実施の形態では、空気流発生装置21を用いて空気による誘導流を発生させたが、水による誘導流を発生させてもよい。空気や水による誘導流を併用すれば、掘削時に掻き揚げた浮遊砂成分の浮上を抑え、水の濁りを緩和することができる。
次に、第1の発明の第2の実施の形態について説明する。図5は、袋体1aと掘削機27とを用いた土砂23の除去方法を示す図である。図5に示すように、袋体1aは、第1の実施の形態の袋体1とほぼ同様の構成であるが、袋体1aは、枠体7に掘削刃が設けられない。第2の実施の形態では、袋体1aと、袋体1aの牽引方向前方、すなわち図5の矢印Cに示す方向前方に設けられた掘削機27とを用いて水底13の土砂23を除去する。
袋体1aの枠体7には、袋体1aを牽引するための牽引ロープ11の一端が連結される。掘削機27には、掘削機27を牽引するための牽引ロープ11の一端が連結される。袋体1aや掘削機27に連結された牽引ロープ11の他端は、第1の実施の形態と同様に、水上に配置された牽引船に設けられたウインチ等の巻き取り機構に連結される。なお、掘削機27は、袋体1aの牽引方向とずれないように、例えばロープ14aを用いて枠体7とも連結される。
袋体1aと掘削機27を用いて水中堆積土砂を除去するには、図5に示すように、まず、袋体1aと掘削機27とを水底13に配置する。そして、牽引船を移動させたり、巻き取り機構で牽引ロープ11を巻き取ったりして、水底13の袋体1aと掘削機27とを矢印Cの方向に牽引する。このとき、袋体1aと掘削機27とを牽引しつつ、掘削機27を用いて水底13の土砂23を掘削し、掘削した土砂23を枠体7を介して袋体1aの本体3の内部に取り込む。
袋体1aの内部に十分に土砂23を取り込んだ後、巻き取り機構で牽引ロープ11を巻き取って袋体1aを水上に引き上げる。そして、袋体1aの開口部5から枠体7を取り外し、ロープ等の閉合具で開口部5を閉合する。さらに、袋体1aを陸上に横たえたり吊るしたりして内部の余剰水を脱水して減容し、工事材料として活用する。
このように、第2の実施の形態によれば、袋体1aを牽引して水底13で移動させつつ水底13の土砂23を袋体1aの内部に取り込んだ後、袋体1aを水上に引き上げて開口部5を閉合する。これにより、土砂の運搬費用を低減できる。また、水中に堆積した土砂を効率良く除去できる。袋体1aの牽引方向前方に設けた掘削機27で水底13の土砂23を掘削することで、除去作業の効率をさらに高めることができる。
次に、第1の発明の第3の実施の形態について説明する。図6は、袋体1aとサンドポンプ39とを用いた土砂23の除去方法を示す図である。第3の実施の形態では、第2の実施の形態と同様の構成の袋体1aを用いる。第3の実施の形態では、袋体1aと、袋体1aの牽引方向前方、すなわち図6の矢印Dに示す方向前方に設けられたサンドポンプ39とを用いて水底13の土砂23を除去する。
袋体1aの枠体7には牽引ロープ11の一端が連結される。サンドポンプ39にも牽引ロープ11の一端が連結される。袋体1aやサンドポンプ39に連結された牽引ロープ11の他端は、第1の実施の形態と同様に、水上に配置された牽引船に設けられたウインチ等の巻き取り機構に連結される。なお、サンドポンプ39は、袋体1aの牽引方向とずれないように、例えばロープ14bを用いて枠体7とも連結される。
袋体1aとサンドポンプ39とを用いて水中堆積土砂を除去するには、図6に示すように、まず、袋体1aとサンドポンプ39とを水底13に配置する。そして、牽引船を移動させたり、巻き取り機構で牽引ロープ11を巻き取ったりして、水底13の袋体1aとサンドポンプ39とを矢印Dの方向に牽引する。このとき、袋体1aとサンドポンプ39とを牽引しつつ、水底13の土砂23をサンドポンプ39の吸引口41から吸引して吐出口43から吐出し、吐出した土砂23を枠体7を介して袋体1aの本体3の内部に取り込む。
袋体1aの内部に十分に土砂23を取り込んだ後、巻き取り機構で牽引ロープ11を巻き取って袋体1aを水上に引き上げる。そして、袋体1aの開口部5から枠体7を取り外し、ロープ等の閉合具で開口部5を閉合する。さらに、袋体1aを陸上に横たえたり吊るしたりして内部の余剰水を脱水して減容し、工事材料として活用する。
このように、第3の実施の形態によれば、袋体1aを牽引して水底13で移動させつつ水底13の土砂23を袋体1aの内部に取り込んだ後、袋体1aを水上に引き上げて開口部5を閉合する。これにより、土砂の運搬費用を低減できる。また、水中に堆積した土砂を効率良く除去できる。袋体1aの牽引方向前方に設けたサンドポンプ39で水底13の土砂23を吸引して吐出することで、除去作業の効率をさらに高めることができる。
なお、第1から第3の実施の形態では、牽引手段として水上の牽引船と牽引船に設けられた巻き取り機構とを用いたが、牽引手段はこれらに限らない。牽引手段として、水底13で袋体等を移動させることができるクレーン等を用いてもよい。牽引手段を陸上等に設ける場合もある。
また、第1から第3の実施の形態では、揚重手段として牽引船に設けられた巻き取り機構を用いたが、揚重手段はこれらに限らない。揚重手段として、水底13から袋体を引き上げることができるクレーンや、後述する他の袋体31等を用いてもよい。揚重手段を陸上等に設ける場合もある。
図7は、牽引手段かつ揚重手段として陸上29の巻き取り機構19aを用いる例を示す図である。図7に示す例では、第1の実施の形態と同様の構成の袋体1と空気流発生装置21を用いて水底13の土砂を除去するが、袋体1や空気流発生装置21に一端が連結された牽引ロープ11の他端が、陸上29に設置された巻き取り機構19aに連結される。そして、陸上29の巻き取り機構19aを牽引手段かつ揚重手段として用いる。
図7に示す例では、水底13の土砂23を除去する際に、巻き取り機構19aで牽引ロープ11を巻き取って袋体1および空気流発生装置21を矢印Eに示す方向に牽引する。そして、袋体1および空気流発生装置21を水底13で移動させつつ、掘削刃9を用いて水底13の土砂23を掘削し、空気流発生装置21を用いて誘導流を発生させて掘削した土砂23を巻き込み、袋体1の内部に取り込む。その後、巻き取り機構19aで袋体1を陸上29に引き上げ、袋体1の開口部から枠体7を取り外して開口部を閉合する。
次に、第1の発明の第4の実施の形態について説明する。図8は、揚重手段として袋体31を用いる例を示す図である。第4の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の構成の袋体1を用いて水底13の土砂23を除去する。
袋体1の枠体7には、袋体1を牽引するための牽引ロープ11の一端が連結される。袋体1に連結された牽引ロープ11の他端は、水上に配置された牽引船等の牽引手段に連結される。また、袋体1には、揚重手段として、気密性を有する他の袋体31が取り付けられる。袋体31には、水上15に連通する注入管33が設けられる。袋体31には、注入管33を介して空気が注入される。
袋体1を用いて水中堆積土砂を除去するには、図8に示すように、まず、袋体1を水底13に配置する。そして、牽引手段を用いて水底13の袋体1を矢印Gの方向に牽引しつつ、掘削刃9を用いて水底13の土砂23を掘削し、掘削した土砂23を枠体7を介して袋体1の本体3の内部に取り込む。このとき、袋体31に空気を注入することで、袋体1に浮力が生じ、袋体1内の土砂23による抵抗が低減される。
袋体1の内部に十分に土砂23を取り込んだ後、空気が注入された袋体31によって生じる浮力で袋体1を水上に引き上げて浮かせて運搬する。そして、袋体1の開口部5から枠体7を取り外し、閉合具で開口部5を閉合する。さらに、袋体1を陸上に横たえたり吊るしたりして内部の余剰水を脱水して減容し、工事材料として活用する。
このように、第4の実施の形態によれば、袋体1を牽引して水底13で移動させつつ水底13の土砂23を袋体1の内部に取り込んだ後、袋体1を水上に引き上げ、開口部5を閉合する。これにより、土砂の運搬費用を低減できる。また、水中に堆積した土砂を効率良く除去できる。第4の実施の形態では、空気を注入した他の袋体31を袋体1に取り付けることによって、水底13の掘削時に袋体1内の土砂23による抵抗を低減することができる。また、土砂23を詰めた袋体1を、袋体31の浮力により水上に浮かせて運搬することができる。
次に、第2の発明の実施の形態について説明する。図9は、袋体1aを用いた土砂23の除去方法を示す図である。図9に示すように、袋体1aは、第1の発明における第2から第4の実施の形態の袋体1aと同様の構成であるが、袋体1aの枠体7には、袋体1aを揚重するためのロープ11aの一端が連結される。第2の発明の実施の形態では、袋体1aをあらかじめダムの貯水池に設置して堆積する土砂23を除去する。
袋体1aを用いて水中堆積土砂を除去するには、図9に示すように、まず、ダムの貯水池の水底13aに袋体1aを配置する。図9に示す水底13a付近では、貯水池へ流入する矢印Fに示す方向の水流が存在し、袋体1aは、ダムの上流側で土砂が流入しやすい場所に開口部5が堆砂を捕捉しやすい向きとなるように配置される。袋体1aに連結されたロープ11aの他端は、水上のブイや陸上の固定具等に連結される。袋体1aは、ダムの供用中も長期にわたって水底13aに配置され、その間に、前記ダムの上流から下流への水流、すなわち矢印Fに示す方向の水流によって、水底13aに堆積する土砂23が枠体7を介して袋体1aの本体3の内部に取り込まれる。
袋体1aの内部に十分に土砂23を取り込んだ後、ロープ11aの他端を水上または陸上等に配置された巻き取り装置、クレーン等の揚重手段に連結し、揚重手段を用いて袋体1aを水上に引き上げる。そして、袋体1aの開口部5から枠体7を取り外し、閉合具で開口部5を閉合する。さらに、袋体1aを陸上に横たえたり吊るしたりして内部の余剰水を脱水して減容し、工事材料として活用する。
このように、第2の発明の実施の形態によれば、ダムの上流側で土砂が流入しやすい場所に開口部5が堆砂を捕捉しやすい向きとなるように袋体1aを水底13aに配置して、水流によって水底13aの流入土砂23を袋体1aの内部に取り込んだ後、袋体1aを水上に引き上げて開口部5を閉合する。これにより、土砂の運搬費用を低減できる。また、水中に堆積した土砂を効率良く除去できる。
第2の発明の実施の形態では、必要に応じて、ダムの上流側から、すなわち袋体1の開口部5側から、第1の発明における第1の実施の形態と同様に水や空気による誘導流を発生させて、自然の水流と誘導流とを併用して土砂23を袋体1a内に取り込んでもよい。また、第4の実施の形態で用いた他の袋体31を袋体1aに取り付けて、袋体31を揚重手段として用いてもよい。
第1の発明の第2の実施の形態、第3の実施の形態では、袋体1aのかわりに、掘削刃9を有する袋体1を用いてもよい。また、第2の実施の形態では、掘削機27を用いなくてもよい。
第1、第2の発明における各実施の形態では、1体の袋体を用いて土砂を除去する例を示したが、一度に複数体の袋体を用いて土砂を除去してもよい。また、袋体1、袋体1aの底面側に、水底の土砂23との摩擦係数を小さくするための摩擦軽減シートを設けてもよい。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a、………袋体
3………本体
5………開口部
7………枠体
9………掘削刃
11………牽引ロープ
11a、14、14a、14b………ロープ
13、13a………水底
15………水上
17………牽引船
19、19a………巻き取り機構
21………空気流発生装置
23………土砂
25………閉合具
27………掘削機
29………陸上
31………袋体
33………注入管
39………サンドポンプ
41………吸引口
43………吐出口

Claims (7)

  1. 水中に堆積した土砂を除去する方法であって、
    水上または陸上に配置された牽引手段に連結され、開口部に前記開口部の形状を維持するための枠体が設けられた、透水性を有する袋体を水底に配置する工程aと、
    前記牽引手段で前記袋体を牽引しつつ、前記水底の土砂を前記枠体を介して前記袋体の内部に取り込む工程bと、
    揚重手段で前記袋体を水上に引き上げ、閉合具で前記開口部を閉合する工程cと、
    前記工程cの後、前記袋体の内部の余剰水を脱水して減容し、前記袋体を工事材料として活用する工程dと、
    を具備することを特徴とする水中堆積土砂の除去方法。
  2. 水中に堆積した土砂を除去する方法であって、
    水上または陸上に配置された牽引手段に連結され、開口部に前記開口部の形状を維持するための枠体が設けられた、透水性を有する袋体を水底に配置する工程aと、
    前記牽引手段で前記袋体を牽引しつつ、前記水底の土砂を前記枠体を介して前記袋体の内部に取り込む工程bと、
    揚重手段で前記袋体を水上に引き上げ、閉合具で前記開口部を閉合する工程cと、
    を具備し、
    前記工程bで、水または空気による誘導流を併用して前記水底の土砂を前記袋体の内部に取り込むことを特徴とする水中堆積土砂の除去方法。
  3. 水中に堆積した土砂を除去する方法であって、
    水上または陸上に配置された牽引手段に連結され、開口部に前記開口部の形状を維持するための枠体が設けられた、透水性を有する袋体を水底に配置する工程aと、
    前記牽引手段で前記袋体を牽引しつつ、前記水底の土砂を前記枠体を介して前記袋体の内部に取り込む工程bと、
    揚重手段で前記袋体を水上に引き上げ、閉合具で前記開口部を閉合する工程cと、
    を具備し、
    前記袋体に、気密性を有する他の袋体が取り付けられ、前記工程bおよび前記工程cで、前記他の袋体に空気を注入して前記袋体に浮力を生じさせることを特徴とする水中堆積土砂の除去方法。
  4. ダムの貯水池に堆積する土砂を除去する方法であって、
    開口部に前記開口部の形状を維持するための枠体が設けられた、透水性を有する袋体を、ダムの上流側で土砂が流入しやすい場所に前記開口部が堆砂を捕捉しやすい向きとなるように水底に配置する工程aと、
    前記ダムの上流から下流への水流によって、前記水底の土砂を前記枠体を介して前記袋体の内部に取り込む工程bと、
    揚重手段で前記袋体を水上に引き上げ、閉合具で前記開口部を閉合する工程cと、
    を具備することを特徴とする水中堆積土砂の除去方法。
  5. 前記工程cの後、前記袋体の内部の余剰水を脱水して減容し、前記袋体を工事材料として活用する工程dをさらに具備することを特徴とする請求項記載の水中堆積土砂の除去方法。
  6. 前記工程bで、水または空気による誘導流を併用して前記水底の土砂を前記袋体の内部に取り込むことを特徴とする請求項4または請求項記載の水中堆積土砂の除去方法。
  7. 前記袋体に、気密性を有する他の袋体が取り付けられ、前記工程bおよび前記工程cで、前記他の袋体に空気を注入して前記袋体に浮力を生じさせることを特徴とする請求項から請求項のいずれかに記載の水中堆積土砂の除去方法。
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