以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、データ収集装置100の一例を概略的に示す。本実施形態に係るデータ収集装置100は、1又は複数の無線AP30を捕捉している携帯電話300から、捕捉している無線AP30を識別するAP情報と、携帯電話300による測位結果とを含むデータを収集する。データ収集装置100は、情報処理装置の一例であってよい。
携帯電話300が無線AP30を捕捉することは、無線AP30が定期的に送信するビーコン等の通知信号を携帯電話300が受信することであってよい。携帯電話300が無線AP30を捕捉しているということは、無線AP30が発する通信信号の到達範囲内に携帯電話300が位置することを示す。データ収集装置100は、例えば、収集したデータを用いて無線AP30の位置を特定する。
データ収集装置100は、ネットワーク10を介して、複数の携帯電話300からデータを収集する。ネットワーク10は、例えば、電話網及びインターネットを含む。携帯電話300は、例えば、携帯電話300に関する情報、捕捉した無線AP30に関する情報、GPS測位結果、携帯電話300が在圏する無線基地局20のセル情報、及びセル測位結果等を、無線基地局20及び無線AP30等を経由して、ネットワーク10を介して、データ収集装置100に送信する。
携帯電話300に関する情報は、機種名(iOS(登録商標)の場合はモデル名)、OSのバージョン、インストールされているアプリの情報(アプリ名及びバージョン等)、及び広告用ID(Android(登録商標)の場合はAdvertising ID、iOSの場合はIDFA(Identification For Advertisers))等である。携帯電話300は、これらの情報のすべてをデータ収集装置100に送信してよい。携帯電話300は、これらの情報の一部をデータ収集装置100に送信してよい。携帯電話300は、携帯電話300に関するこれら以外の情報をデータ収集装置100に送信してもよい。
捕捉した無線AP30に関する情報は、SSID(Service Set Identifier)、BSSID(Basic Service Set Identifier)、MAC(Media Access Control)アドレス、携帯電話300と無線AP30とが通信接続を確立しているか否か、携帯電話300による受信信号レベル、及びチャネル周波数等である。なお、通常、BSSIDとMACアドレスとは同一である。携帯電話300は、これらの情報のすべてをデータ収集装置100に送信してよい。携帯電話300は、これらの情報の一部をデータ収集装置100に送信してよい。携帯電話300は、無線AP30に関するこれら以外の情報をデータ収集装置100に送信してもよい。
GPS測位結果は、測位時の日時、緯度、経度、測位精度値、GPS衛星情報、及び測位開始から測位完了までの時間等である。測位精度値は、例えば、誤差の距離によって表される。精度が高い程、誤差の距離は短く、精度が低い程、誤差の距離は長い。したがって、精度が高い程、測位精度値は小さくなり、精度が低い程、測位精度値は大きくなる。測位精度値は、水平精度及び垂直精度を含んでもよい。GPS衛星情報は、携帯電話300が受信したGPS電波の数、及びそのGPS電波を発したGPS衛星の識別情報等である。携帯電話300は、これらの情報のすべてをデータ収集装置100に送信してよい。携帯電話300は、これらの情報の一部をデータ収集装置100に送信してよい。携帯電話300は、GPS測位結果に関するこれら以外の情報をデータ収集装置100に送信してもよい。
セル情報は、MCC(Mobile Country Code)、MNC(Mobile Network Code)、RNC(Radio Network Controller)−ID、Cell−ID、LAC(Location Area Code)、CI(Cell Identity)、TAC(Tracking Area Code)、及びサービスプロバイダの名称等である。携帯電話300は、これらの情報のすべてをデータ収集装置100に送信してよい。携帯電話300は、これらの情報の一部をデータ収集装置100に送信してよい。携帯電話300は、セルに関するこれら以外の情報をデータ収集装置100に送信してもよい。
セル測位結果は、無線基地局20の位置に基づいて携帯電話300の位置を測定するいわゆるセル測位の結果を示す。セル測位結果は、緯度、経度、及び測位精度値等である。測位精度値の単位は、例えば、誤差の距離によって表される。精度が高い程、誤差の距離は短く、精度が低い程、誤差の距離は長い。したがって、精度が高い程、測位精度値は小さくなり、精度が低い程、測位精度値は大きくなる。測位精度値は、水平精度及び垂直精度を含んでもよい。携帯電話300は、これらの情報のすべてをデータ収集装置100に送信してよい。
携帯電話300は、予め定められた時間が経過する毎に各種データをデータ収集装置100に送信してよい。例えば、携帯電話300は、30分毎に各種データをデータ収集装置100に送信する。携帯電話300が各種データをデータ収集装置100に送信する頻度は、設定によって変更可能であってよい。
上述したように、データ収集装置100が携帯電話300から受信するデータには、AP情報と、GPS測位結果及びセル測位結果とが含まれてよい。データ収集装置100は、AP情報に対応させて、GPS測位結果及びセル測位結果のいずれか一方を登録してよい。データ収集装置100は、GPS測位精度が高い場合にはAP情報に対応させてGPS測位結果を登録し、GPS測位精度が低く、かつ、セル測位精度が高い場合には、AP情報に対応させてセル測位結果を登録してよい。
例えば、データ収集装置100は、GPS測位結果の測位精度値が予め定められた閾値より小さく、かつ、GPS測位結果が示す位置が、セル測位結果が示す領域内に含まれる場合、AP情報に対応させてGPS測位結果を登録する。閾値は任意に設定可能であってよい。例えば、300m等の値が設定される。
データ収集装置100は、GPS測位結果の測位精度値が予め定められた閾値より大きく、かつ、セル測位結果の測位精度値が予め定められた閾値より小さい場合、AP情報に対応させてセル測位結果を登録する。閾値は任意に設定可能であってよい。例えば、300m等の値が設定される。
GPS測位結果の測位精度値が予め定められた閾値より小さく、かつ、GPS測位結果が示す位置が、セル測位結果が示す領域内に含まれない場合と、GPS測位結果の測位精度値が予め定められた閾値より大きく、かつ、セル測位結果の測位精度値が予め定められた閾値より大きい場合とは、測位自体が利用しづらい環境と考えられることから、データ収集装置100は、GPS測位結果及びセル測位結果のいずれも登録しない。データ収集装置100は、登録しないデータを破棄してよい。
データ収集装置100は、携帯電話300から収集したデータを用いて、例えば、無線AP30の位置を示す位置情報を生成する。例えば、データ収集装置100は、AP情報に対応付けて登録された複数の測位結果に基づいて、当該AP情報によって識別される無線AP30の位置情報を生成する。
また、データ収集装置100は、携帯電話300から収集したデータを用いて、無線AP30の位置の信頼度を決定する。位置の信頼度とは、無線AP30が、移動されることなくある位置に存在する信頼の度合いを表してよい。例えば、固定的に設置され、移動されないように管理されている無線AP30の位置の信頼度は高く、持ち主によって頻繁に移動される無線AP30や、モバイルルータの位置の信頼度は低い。位置の信頼度が高いということは、無線AP30に対応付けて登録されている無線AP30の位置情報が示す位置に、無線AP30が実際に位置する可能性が高いことを示す。位置の信頼度が低いということは、無線AP30に対応付けて登録されている無線AP30の位置情報が示す位置に、無線AP30が実際に位置する可能性が低いことを示す。
データ収集装置100は、生成した無線AP30の位置情報及び位置の信頼度を、位置測定装置200に送信してよい。位置測定装置200は、携帯電話300からWiFi測位要求を受け付けて、携帯電話300のWiFi測位を実行する。位置測定装置200は、データ収集装置100から受信した無線AP30の位置情報及び位置の信頼度を用いて、携帯電話300のWiFi測位を実行してよい。
位置測定装置200は、例えば、携帯電話300によって捕捉された複数の無線AP30のAP情報を含むWiFi測位要求を携帯電話300から受信し、当該複数の無線AP30の位置情報に対して位置の信頼度によって重み付けをして、携帯電話300の位置を示す位置情報を生成する。位置の信頼度によって重み付けをすることによって、固定的に設置されている無線AP30の位置情報を、移動される可能性が高い無線AP30よりも重視して、携帯電話300の位置情報を生成することができる。
データ収集装置100は、位置の信頼度が予め定められた閾値より小さい無線AP30のAP情報をブラックリスト(BL)140に登録してよい。閾値は任意に設定可能であってよい。データ収集装置100は、BL140に登録されている無線AP30の位置情報及び位置の信頼度は位置測定装置200に送信せず、BL140に登録されていない無線AP30の位置情報及び位置の信頼度を位置測定装置200に送信してよい。これにより、持ち主によって位置が頻繁に変更される無線AP30及びモバイルルータの位置情報がWiFi測位に用いられないようにすることができ、位置測定装置200によるWiFi測位の精度を低下させないようにすることができる。
データ収集装置100は、BL140に登録されている無線AP30については、位置情報を生成しないようにしてもよい。データ収集装置100は、携帯電話300から受信したデータのうち、BL140に登録されている無線AP30についてのデータは破棄してもよい。これらにより、データ収集装置100のデータ記憶量及び計算負荷を適切に低減することができる。
データ収集装置100は、複数の情報に基づいて、無線AP30の位置の信頼度を決定してよい。例えば、データ収集装置100は、AP情報に対応付けて登録された複数の測位結果について、異なる時刻に測位された複数の測位結果のそれぞれが示す位置に基づいて、無線AP30の移動回数を特定し、当該移動回数に基づいて無線AP30の位置の信頼度を決定する。例えば、データ収集装置100は、予め定められた期間内の移動回数がより多い無線AP30の位置の信頼度が低くなるように、無線AP30の位置の信頼度を決定する。
また、例えば、データ収集装置100は、無線AP30のSSIDに基づいて、無線AP30の位置の信頼度を決定する。例えば、データ収集装置100は、SSIDが予め登録された文字列と一致する無線AP30の位置の信頼度が低くなるように、無線AP30の位置の信頼度を決定する。また、例えば、データ収集装置100は、SSIDが予め登録された文字列を含む無線AP30の位置の信頼度が低くなるように、無線AP30の位置の信頼度を決定する。予め定められた文字列は、モバイルルータのSSIDとして用いられる可能性が高い文字列であってよい。例えば、モバイルルータのSSIDにはモバイルルータの製品名が用いられる場合が多いので、予め定められた文字列は、モバイルルータの製品名であってよい。これにより、モバイルルータである蓋然性が高い無線AP30の位置の信頼度を低く決定することができる。
また、例えば、データ収集装置100は、MACアドレスのレンジ毎の重みに基づいて、無線AP30の位置の信頼度を決定する。MACアドレスは各事業者に割り当てられ、各事業者が、自らが提供する製品に割り当てる。このとき、同一の製品には、連続するMACアドレスが割り当てられている場合が多い。例えば、ある事業者は、自らが提供するモバイルルータに対して、あるレンジのMACアドレスを割り当てる。この事実が、データ収集装置100を使用する使用者にとって既知であれば、データ収集装置100の使用者は、当該レンジに対して他のレンジよりも低い重みを登録する。この事実が、データ収集装置100の使用者にとって未知であっても、あるレンジ内のいくつかのMACアドレスに対応する無線AP30の位置の信頼度が低い場合には、当該MACアドレスに対応する無線AP30に加えて、当該あるレンジ内の他のMACアドレスに対応する無線AP30も、モバイルルータである可能性が高いと判定することができ、データ収集装置100の使用者は、当該レンジに対して他のレンジよりも低い重みを登録する。
このように、モバイルルータに割り当てられているMACアドレスのレンジに対して他のレンジよりも低い重みを登録し、当該重みに基づいて無線AP30の位置の信頼度を決定することによって、モバイルルータの位置の信頼度を低く決定することができる。また、モバイルルータに割り当てられている可能性が高いMACアドレスのレンジに対して他のレンジよりも低い重みを登録し、当該重みに基づいて無線AP30の位置の信頼度を決定することによって、モバイルルータである蓋然性が高い無線AP30の位置の信頼度を低く決定することができる。
データ収集装置100は、上述した移動回数、SSID、及びMACアドレスの少なくともいずれかに基づいて、無線AP30の位置の信頼度を決定してよい。データ収集装置100は、移動回数、SSID、及びMACアドレスのすべてに基づいて、無線AP30の位置の信頼度を決定してもよい。
データ収集装置100は、位置測定装置200の機能を備えてもよい。すなわち、データ収集装置100は、携帯電話300からWiFi測位要求を受け付け、無線AP30の位置情報及び位置の信頼度を用いて携帯電話300のWiFi測位を実行してもよい。
図2は、データ収集装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、データ収集装置100が、携帯電話300によって送信されたデータを受信して、当該データに含まれるAP情報によって識別される無線AP30に、データに含まれる測位結果を対応させて登録する処理の流れの一例を示す。図2に示す各処理は、データ収集装置100が備える制御部が主体となって実行される。
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)202では、GPS測位精度が予め定められた閾値より小さいか否かを判定する。GPS測位精度が予め定められた閾値より小さいと判定した場合、S204に進み、小さくないと判定した場合、S208に進む。
S204では、セル測位結果が示す領域内にGPS測位結果が示す位置が含まれるか否かを判定する。セル測位結果が示す領域とは、セル測位結果に含まれる緯度、経度を中心とした、測位精度が示す距離以内の領域であってよい。データ収集装置100は、GPS測位結果に含まれる緯度、経度が、セル測位結果が示す領域内に含まれるか否かを判定してよい。また、データ収集装置100は、GPS測位結果に含まれる緯度、経度を中心とした、測位精度が示す距離以内の領域が、セル測位結果が示す領域に含まれるか否かを判定してもよい。S206では、AP情報に対応させてGPS測位結果を登録する。
S208では、セル測位精度が予め定められた閾値より小さいか否かを判定する。セル測位精度が予め定められた閾値より小さいと判定された場合、S210に進み、小さくないと判定された場合、処理を終了する。S210では、AP情報に対応させてセル測位結果を登録する。
データ収集装置100が上記処理を実行することにより、GPS測位の測位精度が高い場合には、GPS測位結果を登録し、GPS測位の測位精度が低く、セル測位の測位精度が高い場合には、セル測位結果を登録することができる。また、GPS測位の測位精度が高いにも関わらず、GPS測位結果が示す位置が、セル測位結果が示す領域内に含まれないという異常値を示す場合には、GPS測位結果及びセル測位結果の両方を登録しないようにできる。これにより、登録する測位結果を良化することができる。
図3は、データ収集装置100による無線AP30の位置情報を生成する処理を説明するための説明図である。複数の無線AP30のそれぞれには、複数の測位結果が対応付けられており、データ収集装置100は、当該複数の測位結果に基づいて、無線AP30の位置を示す位置情報を生成する。
図3は、一のAP情報に4つの測位結果310が対応付けて登録されている場合を例示している。データ収集装置100は、4つの測位結果310によって示されるすべての領域内に位置する位置410を示す位置情報を、無線AP30の位置情報として生成してよい。
図4は、データ収集装置100による無線AP30の位置の信頼度を決定する処理を説明するための説明図である。位置420は、無線AP30の第1の時刻における位置を示しており、位置430は、無線AP30の第2の時刻における位置を示している。データ収集装置100は、第1の時刻及び第2の時刻と、位置420と位置430との間の距離440とに基づいて、無線AP30が移動されたか否かを判定してよい。
データ収集装置100は、予め定められた期間における無線AP30の移動回数を特定して、移動回数に基づいて無線AP30の位置の信頼度を決定してよい。例えば、データ収集装置100は、移動回数が多い程、位置の信頼度が低くなるように無線AP30の位置の信頼度を決定してよい。また、データ収集装置100は、予め定められた期間における移動回数が予め定められた回数よりも多い場合、無線AP30のAP情報をBL140に登録してよい。これにより、モバイルルータである蓋然性が高い無線AP30のAP情報、及び持ち主によって頻繁に移動される無線AP30のAP情報を、BL140に登録することができる。
図5は、種別テーブル150の一例を概略的に示す。種別テーブル150は、SSIDと、当該SSIDによって識別される無線AP30の種別とを含む。種別は、例えば、通信事業者等によって提供されるWiFiスポット、宅内及び店舗内等に設置されるWiFi親機、及びモバイルルータ等を含んでよい。
データ収集装置100は、無線AP30のAP情報に含まれるSSIDと、種別テーブル150とを比較することにより、無線AP30の種別を判断してよい。そして、データ収集装置100は、例えば、種別がWiFiスポットである無線AP30よりも、種別がモバイルルータである無線AP30の方が位置の信頼度が低くなるように、位置の信頼度を決定してよい。
図6は、重みテーブル160の一例を概略的に示す。重みテーブル160は、MACアドレスと、MACアドレスによって識別される無線AP30の位置の信頼度と、MACアドレスのレンジ毎の重みとを含む。
データ収集装置100は、例えば、MACアドレス毎の位置の信頼度を登録していき、連続するMACアドレスの位置の信頼度が大きく変化する境界を特定することによって、MACアドレスのレンジを区切る。そして、データ収集装置100は、例えば、レンジ毎の位置の信頼度の平均値に基づいて、レンジの重みを登録する。なお、データ収集装置100は、重みテーブル160のレンジの重みの一部又は全部について、データ収集装置100の使用者等による登録を受け付けてもよい。また、データ収集装置100は、レンジの区切りを、データ収集装置100の使用者等の指示に従って行ってもよい。
データ収集装置100は、無線AP30のAP情報に含まれるMACアドレスと、重みテーブル160とを比較することにより、無線AP30の位置の信頼度に適用するレンジの重みを特定してよい。そして、データ収集装置100は、加算及び乗算等の任意の演算によって、無線AP30の位置の信頼度にレンジの重みを適用することによって、無線AP30の位置の信頼度を決定してよい。
図7は、データ収集装置100の機能構成の一例を概略的に示す。データ収集装置100は取得部102、測位位置登録部104、格納部106、信頼度決定部108、位置情報生成部110、重み決定部112、BL登録部114、測位結果送信部116、測位要求取得部118、及び結果出力部120を備える。なお、データ収集装置100がこれらのすべての構成を備えることは必須とは限らない。
取得部102は、携帯電話300によって送信されたデータを取得する。取得部102は、携帯電話300からデータを受信してよい。また、取得部102は、携帯電話300によって送信されたデータを受信して記憶する記憶装置から、当該データを受信してもよい。
取得部102は、携帯電話300が捕捉した無線AP30を識別するAP情報と、携帯電話300によるGPS測位結果と、携帯電話300によるセル測位結果とを対応付けて取得する。取得部102は、BL140にAP情報が登録されている無線AP30については、これらの情報を取得しなくてもよい。取得部102は、BL140にAP情報が登録されている無線AP30については、これらの情報を破棄してもよい。
測位位置登録部104は、AP情報に対応させて測位結果を登録する。測位位置登録部104は、例えば、図2に示すフローに従って、AP情報に対応させてGPS測位結果又はセル測位結果を登録する。測位位置登録部104は、BL140にAP情報が登録されている無線AP30については、当該登録を行わなくてもよい。
格納部106は、取得部102が取得したデータと、測位位置登録部104による登録結果とを格納する。格納部106は、BL140にAP情報が登録されている無線AP30については、データを格納しなくてもよい。格納部106は、種別テーブル150を格納してよい。格納部106は、重みテーブル160を格納してよい。
信頼度決定部108は、取得部102によってAP情報に対応付けて取得された複数の測位結果に基づいて、無線AP30の位置の信頼度を決定する。信頼度決定部108は、例えば、異なる時刻に測位された複数の測位結果のそれぞれが示す位置に基づいて無線AP30の移動回数を特定する。そして、信頼度決定部108は、特定した移動回数と、AP情報に含まれるSSID及び種別テーブル150と、AP情報に含まれるMACアドレス及び重みテーブル160との少なくともいずれかに基づいて無線AP30の位置の信頼度を決定してよい。格納部106は、信頼度決定部108によって決定された位置の信頼度を格納する。
位置情報生成部110は、AP情報に対応付けて取得された複数の測位結果に基づいて、AP情報によって識別される無線AP30の位置情報を生成する。格納部106は、位置情報生成部110によって生成された位置情報を格納する。
重み決定部112は、複数の無線AP30のMACアドレスと、複数の無線AP30の位置の信頼度とに基づいて、MACアドレスのレンジの重みを決定する。格納部106は、重み決定部112によって決定されたレンジの重みを格納する。
BL登録部114は、信頼度決定部108によって決定された位置の信頼度が予め定められた閾値より小さい無線AP30のAP情報をBL140に登録する。BL登録部114は、データ収集装置100の使用者等によって入力されたAP情報をBL140に登録してもよい。
測位結果送信部116は、取得部102が取得した無線AP30のAP情報及び測位結果のうち、BL140に登録されていない無線AP30のAP情報及び測位結果を送信する。測位結果送信部116は、格納部106に格納されている、BL140に登録されていない無線AP30のAP情報、測位結果、及び位置の信頼度を送信してよい。測位結果送信部116は、例えば、これらの情報を位置測定装置200に送信する。
測位要求取得部118は、携帯電話300から、携帯電話300によって捕捉されている無線AP30のAP情報を含むWiFi測位要求を受信する。結果出力部120は、WiFi測位要求に含まれるAP情報によって識別される無線AP30の位置情報と、位置の信頼度とを用いてWiFi測位を実行し、測位結果を出力する。結果出力部120は、例えば、測位結果を携帯電話300に送信する。結果出力部120は、測位結果を表示出力してもよい。
図8は、データ収集装置100として機能するコンピュータ1000の一例を概略的に示す。本実施形態に係るコンピュータ1000は、ホストコントローラ1092により相互に接続されるCPU1010、RAM1030、及びグラフィックコントローラ1085を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1094によりホストコントローラ1092に接続されるROM1020、通信I/F1040、ハードディスクドライブ1050、DVDドライブ1070及び入出力チップ1080を有する入出力部を備える。
CPU1010は、ROM1020及びRAM1030に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィックコントローラ1085は、CPU1010などがRAM1030内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、ディスプレイ1090上に表示させる。これに代えて、グラフィックコントローラ1085は、CPU1010などが生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
通信I/F1040は、有線又は無線によりネットワークを介して他の装置と通信する。また、通信I/F1040は、通信を行うハードウエアとして機能する。ハードディスクドライブ1050は、CPU1010が使用するプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ1070は、DVD−ROM1072からプログラム又はデータを読み取り、RAM1030を介してハードディスクドライブ1050に提供する。
ROM1020は、コンピュータ1000が起動時に実行するブート・プログラム及びコンピュータ1000のハードウエアに依存するプログラムなどを格納する。入出力チップ1080は、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポートなどを介して各種の入出力装置を入出力コントローラ1094へと接続する。
RAM1030を介してハードディスクドライブ1050に提供されるプログラムは、DVD−ROM1072、又はICカードなどの記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1030を介してハードディスクドライブ1050にインストールされ、CPU1010において実行される。
コンピュータ1000にインストールされ、コンピュータ1000をデータ収集装置100として機能させるプログラムは、CPU1010などに働きかけて、コンピュータ1000を、データ収集装置100の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1000に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段である取得部102、測位位置登録部104、格納部106、信頼度決定部108、位置情報生成部110、重み決定部112、BL登録部114、測位結果送信部116、測位要求取得部118、及び結果出力部120として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有のデータ収集装置100が構築される。
上記実施形態では、データ収集装置100が、無線AP30の位置情報及び位置の信頼度を位置測定装置200に送信する例を挙げて説明したが、これに限らない。データ収集装置100は、無線AP30の位置情報を用いる任意の装置に、無線AP30の位置情報及び位置の信頼度を送信してよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。