JP6435618B2 - 遊技機 - Google Patents

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遊技球が発射される遊技領域を備えた弾球遊技機に関する。
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当りと呼ばれる特別遊技へと移行するものとして知られている。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。また、図柄等の画像にキャラクタを用いて変動表示にストーリーを持たせる演出や、特別遊技への移行期待度の高さを予告的に示唆する予告演出によっても遊技者の期待感を高めている(例えば、特許文献1参照)。
各種演出の背景音楽や効果音、警告音等を出力するための音源として、遊技機には音源回路が搭載される。通常は遊技機のコストを抑えるべく、汎用の音源回路が用いられる。一方で、演出内容は多様化し、その演出で用いられる音楽も多様化かつ複雑化している。汎用の音源回路を用いる場合、その回路仕様にしたがって演出音楽を設計してメモリに格納しておく必要があることから、音楽の設計には音源回路ごとの設計上の制約に縛られる面がある。
また、複数種類の演出音声データを音声伝送路(チャネル)に割り当てる場合、再生中の演出音声が割り当てられているチャネルに別の演出音声を割り当てると、再生中であった演出音声が途切れて別の演出音声に切り替わる「上書き」が発生してしまう。
特開2003−230714号公報 特開2012−170642号公報
ここで、汎用の音源回路で音声を出力するには、その音声出力に用いるチャネルを指定するため、音声データごとにあらかじめ使用するチャネルを指定した形でメモリに登録しておく必要がある。しかし、使用できるチャネル数は必ずしも潤沢ではなく、必要十分な限度に抑えられている。その一方で、演出のさらなる多様化に呼応するように音声データの種類も増加傾向にあり、また、様々な演出音声を組み合わせて一つの演出を実現することも珍しくないことから、その音声データの数は一つの遊技機で2000種類に達し得る。それにもかかわらず、使用できるチャネル数はわずか32程度に限られるなど、潤沢とは言い難い。またステレオ出力したい音声は、2以上のチャネルに割り当てる必要がある。さらに同時に出力される可能性のある音声は使用チャネルの重複を避けるために、設計段階において同時出力の可能性をすべて確認した上でチャネル指定を決定する必要がある。設計段階ではその完成までに音楽内容や再生タイミングが日常的に変更されるため、あるときは同時出力の可能性がなかった音声同士が後に同時出力の可能性が生じるといった状況変化もあり得る。そのような状況変化に対して開発者は、音声データ同士の同時出力の可能性を一から確認してチャネル指定の整合性をとらなければならず、それが2000種類にも及ぶようなデータとなると膨大な労力と時間を要し、開発負担となっていた。
本願発明は上記課題に鑑みたもので、演出音声に関する開発負担を軽減できる遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が抽選の契機となる始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための当否抽選を実行する当否抽選手段と、当否抽選の結果が特別遊技への移行を示す結果となった場合に特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、複数の演出制御パターンおよび複数の演出音声データを記憶するパターン記憶手段と、演出表示の内容として複数の演出制御パターンからいずれかを決定し、演出音声の内容として複数の演出音声データからいずれかを決定する演出決定手段と、決定された一つまたは複数の演出制御パターンに基づく演出内容を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、決定された演出音声データを演出音声として再生し、その演出音声を複数の音声伝送路のうちいずれかに割り当ててスピーカから出力させる音声制御手段と、を備える。複数の音声伝送路は、複数の伝送路グループに分類されているとともに、複数の伝送路グループのうち第1の伝送路グループに属する音声伝送路は、その音声伝送路を通じていずれかの演出音声データが再生される間はその音声伝送路を通じた他の演出音声データの再生への切り替えを規制する設定がなされ、複数の伝送路グループのうち第2の伝送路グループに属する音声伝送路は、その音声伝送路を通じていずれかの演出音声データが再生される間であってもその音声伝送路を通じた他の演出音声データの再生への切り替えを許可し得る設定がなされ、複数の演出音声データには、その再生中における他の演出音声データへの再生の切り替えを規制する演出音声データと切り替えを許可する演出音声データとが含まれ、音声制御手段は、切り替えを規制する演出音声データの演出音声を第1の伝送路グループに属する音声伝送路に割り当て、切り替えを許可する演出音声データの演出音声を第2の伝送路グループに属する音声伝送路に割り当てる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の弾球遊技機によれば、演出音声に関する開発負担を軽減できる遊技機を提供することができる。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 メイン基板の構成を示すブロック図である。 当否判定テーブルを模式的に示す図である。 事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。 図柄判定テーブルを模式的に示す図である。 変動パターンテーブルを模式的に示す図である。 サブ基板の構成を示すブロック図である。 メイン基板およびサブ基板のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 演出表示制御装置のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。 ぱちんこ遊技機におけるメイン基板の制御開始処理を示すフローチャートである。 図12におけるS120のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。 割込処理の詳細を示すフローチャートである。 ぱちんこ遊技機におけるサブ基板の制御開始処理を示すフローチャートである。 図15におけるS518のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。 メイン基板からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。 演出表示制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。 サブCPUが表示CPUからコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。 各種デバイス制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。 装飾図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。 特別遊技の過程を示すフローチャートである。 小当り遊技の過程を示すフローチャートである。 チャネルのグループを示す表の図である。 従来における複数チャネルに対する演出音声の割り当て方法を模式的に示す図である。 本実施例における複数チャネルに対する演出音声の割り当て方法を模式的に示す図である。 特殊演出音声同士を同じチャネルに割り当てる例を模式的に示す図である。 混成音声データを再生する予告演出の場合のチャネル割り当てを模式的に示す図である。 演出音声をチャネルに割り当てる処理過程を示すフローチャートである。
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する。その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時に実行されないよう第2の遊技が優先的に実行される。またこれらの遊技性を両立させるために、複数の始動入賞口、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプを備える。第1の遊技における大当りの出玉より、第2の遊技における大当りの出玉の方がおおむね多くなるように設計される。例えば、第2の遊技の方が確変を伴う大当りとなる確率が高く、また、第2の遊技の方が特別遊技を構成する単位遊技数が多い(大入賞口の開放時間が長い長開放単位遊技と開放時間が短い短開放単位遊技とが一つの特別遊技中に混在し、同一単位遊技数であっても第2の遊技の方が第1の遊技よりも長開放単位遊技の数が多い場合を含む)など、第2の遊技の方が第1の遊技より相対的に利益が高くなる設計がされている。その上で、最初は第1の遊技にて初当りを狙い、第1の遊技における大当りで時短が付与された後は第2の遊技を繰り返し狙って多くの出玉を得る、という遊技性を実現する。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。ぱちんこ遊技機100は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機100の遊技機枠は、外枠101、前枠102、透明板103、扉104、上球皿105、下球皿106、発射ハンドル107、スピーカ108、演出ボタン109、十字キー110、装飾ランプ111を含む。外枠101は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機100を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠102は、外枠101の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠101へ開閉可能に取り付けられる。前枠102は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板103は、ガラスなどにより形成され、扉104により支持される。扉104は、図示しないヒンジ機構により前枠102へ開閉可能に取り付けられる。上球皿105は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿106への遊技球の抜き取り等をする機構を有する。下球皿106は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。扉104の上部には左右にスピーカ108が設けられており、演出を制御する手段によって遊技状態や演出などに応じた効果音や楽曲の音声を出力する。扉104の外観を構成する樹脂部材の大部分が半透明であり、その透過する内部に装飾ランプ111が設けられる。装飾ランプ111は、演出を制御する手段によって遊技状態や演出などに応じた様々な色で発光するLEDであり、点滅等することで演出の役割を果たす。
遊技盤80は、レール82により区画された遊技領域81上に、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20、第1作動口31、第2作動口32、一般入賞口33、アウト口34、演出表示装置60、センター飾り64を含む。センター飾り64は、遊技領域81の略中央部とその上部および右部にわたって演出表示装置60の画面枠を形成するように設けられる装飾的な樹脂部材であり、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。センター飾り64の下部には流入した遊技球が転動するステージ65が形成され、その転動の仕方によってステージ65からの落下方向は第1始動口11へ入球する方向と第1始動口11に入球しない側方の方向とに振り分けられる。センター飾り64の上部には、演出内容に沿って駆動されて演出的な動作をする可動役物66が設けられる。遊技領域81には、遊技球の流路を形成するための図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
第1始動口11は第1の遊技に対応する始動入賞口として設けられ、第2始動口12は第2の遊技に対応する始動入賞口として設けられる。第1始動口11と第2始動口12は、遊技者の意思にしたがった遊技球の発射強弱によって一方への入球を狙うことが可能となるように構成される。第1始動口11は、遊技領域81における略中央下部に設けられ、第2始動口12は、第1始動口11の直下に設けられる。左打ち、すなわちセンター飾り64の左側通路へ流れるように狙って相対的に弱めに打球した場合は第1始動口11および第2始動口12に入球可能ないし入球容易である一方、右打ち、すなわちセンター飾り64の右側通路へ流れるように狙って相対的に強めに打球した場合は第2始動口12には入球可能ないし入球容易であるが第1始動口11には入球不能ないし入球困難となるように遊技釘の配置による流路が形成される。ただし、通常時には第2始動口12の開口部上方が第1始動口11に覆われて遊技球の流入が妨げられることから、第2始動口12の拡開機構が開放されない限り第2始動口12には入球不能ないし入球困難である。当否抽選は、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する抽選であり、第1始動口11または第2始動口12へ入球があるたびに実行される。
なお、第1始動口11および第2始動口12は、遊技球の発射強弱によっていずれかを目標にした打ち分けが可能な程度に互いに離れた位置に設けられてもよい。第1始動口11と第2始動口12は、それぞれ遊技領域81の左側と右側に離して設置され、一方を狙った遊技球が他方へ入球しがたい構成としてもよい。たとえば、第1始動口11は、左打ち、すなわちセンター飾り64の左側通路へ流れるように狙って比較的弱めに発射したときに入球可能ないし入球容易となるような位置に設けられる。第2始動口12は、右打ち、すなわちセンター飾り64の右側通路へ流れるように狙って比較的強めに発射したときに入球可能ないし入球容易となるような位置に設けられる。
第1始動口11は、第1始動入賞検出装置16を備える。第1始動入賞検出装置16は、第1始動口11への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞情報を生成する。第2始動口12は、第2始動入賞検出装置17と、拡開機構である普通電動役物90(いわゆる電動チューリップ)と、普通電動役物90を開閉させるための普通電役ソレノイド91を備える。第2始動入賞検出装置17は、第2始動口12への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞情報を生成する。
普通電役ソレノイド91の駆動力により普通電動役物90が拡開されると、第2始動口12への入球容易性が高まる。普通電動役物90の1回の開放時間は、短開放時は0.1秒程度の短時間であるのに対し、長開放時は普通電動役物90の1回の開放時間が6秒程度と短開放時よりも長く設定されて遊技球が第2始動口12に入球しやすくなる。普通電動役物90の長開放は「開放延長」とも呼ばれる。なお、変形例として、普通電動役物90が拡開するときはその旨を事前に報知してもよく、普通図柄変動の保留を先読みして普通図柄の変動開始前に報知してもよいし、普通図柄の変動中に報知してもよい。
第2始動口12の普通電動役物90を長開放させるときの開放態様の変形例としては、短開放時より長い2秒開放を3回繰り返すことにより総開放時間を6秒程度にまで長くする態様としてもよい。また、開放時間と開放回数の組合せを複数通り用意し、いずれかを選択する構成としてもよい。例えば2秒開放を3回の場合、6秒開放を1回の場合と比較して総開放時間は同じであるが、インターバル期間も含めると前者は後者より長い。そのため、特に第2始動口12を右打ちの方向に配置する変形例の構成では、開放に気がついた遊技者がその時点から打球方向を第2始動口12に合わせたとして前者の方が入球チャンスが長いともいえる。また、普通図柄の当り種類が複数存在するように構成し、その当り種類に応じて拡開機構の開放態様が異なるようにしてもよい。例えば、普通図柄が第1の当りとなった場合、通常状態では0.1秒開放を1回、入球容易状態では1秒開放を3回とし、第2の当りとなった場合、通常状態では6秒開放を1回、入球容易状態では2秒開放を2回としてもよい。
3つの一般入賞口33は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置38をそれぞれ備える。一般入賞検出装置38は、一般入賞口33への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
大入賞口20は、遊技球の入球を検出するための大入賞検出装置25と、大入賞口20を開閉させるための大入賞口ソレノイド92を備える。大入賞検出装置25は、大入賞口20への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。大入賞口20は、第1特別図柄51または第2特別図柄52が所定の態様にて停止したときに「大当り」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口20はアウト口34の右上方の位置に設けられる。なお、変形例として大入賞口を遊技領域81の中央下部や大入賞口20の上方または下方にさらにもう一つ設け、複数の大入賞口が設けられる構成としてもよい。
遊技盤80における遊技領域81の外側左下位置に第1の遊技に対応する第1特別図柄表示装置41と第2の遊技に対応する第2特別図柄表示装置42とが左右に並設され、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動が表示される。遊技領域81の略中央にはセンター飾り64により形成される画面枠から画面が露出するように演出表示装置60が設けられ、第1特別図柄51または第2特別図柄52に連動する装飾図柄61を含む演出画像の変動を表示する。以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という。
第1特別図柄51は、第1始動口11への遊技球の入球を契機として行われる第1当否抽選の判定結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当り態様にて停止されたときに特別遊技としての大当りが発生する。第2特別図柄52は、第2始動口12への遊技球の入球を契機として行われる第2当否抽選の判定結果に対応した図柄であり、その変動表示が所定の当り態様にて停止されたときに特別遊技としての大当りが発生する。第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42は、例えば「8の字」を形成する7個のセグメントおよび「ドット」を表す1個のセグメントの8個のセグメントからなる8セグメントLEDの表示装置である。8セグメントLEDでは、8個のセグメントを組み合わせることにより8ビット分の数値を表現できる。セグメントの組合せで表される第1特別図柄51および第2特別図柄52は、必ずしも文字や数字の体をなしておらず、各セグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号であってよい。これらの記号が高速で次々に入れ替わって第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42へ表示されることにより、第1特別図柄51および第2特別図柄52の図柄変動表示が実現される。さらに、第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42を8セグメントLEDではないLEDドットアレーを用いて、その点灯パターンや点灯色の組合せで複数種類の第1特別図柄51および第2特別図柄52を表現してもよい。
演出表示装置60は、第1特別図柄51または第2特別図柄52の変動表示と連動する形で装飾図柄61を変動表示する液晶ディスプレイで構成される表示装置である。装飾図柄61は、第1特別図柄51および第2特別図柄52で示される抽選の判定結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄61として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄を変動させる動画像を画面の中央領域に表示する。本実施例においては、「0」〜「9」の数字で構成される図柄を3列に表示して変動させ、最終的に停止表示される3個の図柄組合せによって当りまたは外れを示す。装飾図柄61を構成する複数図柄のそれぞれは、色彩や模様の装飾が施された数字、文字、または記号で構成されるが、これら数字、文字、記号に対して全図柄に共通する絵柄または図柄ごとに異なる絵柄を加えて一体化させる形で構成されてもよい。この絵柄は、ぱちんこ遊技機100の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連するモチーフが描かれた絵柄であり、例えば人物や動物のキャラクターが描かれた絵柄であってもよい。装飾図柄61は、絵柄が一体的に含まれる図柄が変動表示される場合と、絵柄が分離して数字、文字、記号の部分のみが変動表示される場合とが、演出の展開に沿って切り替えられる構成であってもよい。装飾図柄61の変動表示の背景には、ぱちんこ遊技機100の当該機種に設定された装飾または演出のテーマに関連する演出的効果を有する動画像が図柄変動と連動して表示される。
なお、第1特別図柄51および第2特別図柄52は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では遊技領域81の左下方の第1特別図柄表示装置41および第2特別図柄表示装置42にて目立たない大きさで表示させる。ただし、特別図柄自体に演出的な役割をもたせることで装飾図柄を用いずに表現する手法を採用する場合には、特別図柄を8セグメントLEDではなく液晶ディスプレイに表示させる構成としてもよい。
第1作動口31は、遊技領域81の左側方位置に設けられ、第1通過検出装置36を含む。第1通過検出装置36は、第1作動口31への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。第2作動口32は、遊技領域81の右側方位置に設けられ、第2通過検出装置37を含む。第2通過検出装置37は、第2作動口32への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。第1作動口31または第2作動口32への遊技球の通過は普通電動役物90を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過すると、開放抽選の判定結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示装置45に変動表示される。したがって、開放抽選は「普通図柄抽選」とも呼ぶ。普通図柄表示装置45は遊技領域81の外側右下方に設けられ、便宜上、二つのランプで構成されるとともに、それらのうちいずれのランプが点灯しているかによって普通図柄の表示状態が表現される。例えば、第1のランプの点灯が外れを示し、第2のランプが当りを示すとき、それらが交互に点灯と消灯を繰り返すことによって普通図柄の変動表示が表現され、最終的にいずれかの点灯状態にて停止されることで普通図柄の停止図柄が表現される。変動開始から所定時間の経過後に、普通図柄の変動表示が停止する。普通図柄が当りの図柄で停止すると、普通電動役物90が拡開される。
普通電動役物90の開放時間は、0.1秒間の短開放と6秒間の長開放の2通りがある。通常状態における開放抽選では、1/50の確率で普通図柄が当りとなって長開放が実行され、1/100の確率で普通図柄が当りとなって短開放が実行される。このように通常状態では長開放となる確率の方が短開放の確率より高いが、変形例では逆に短開放となる確率の方が長開放の確率より高い仕様としてもよいし、両者の確率を同じにする仕様としてもよい。入球容易状態における開放抽選では、普通図柄の当り確率を99/100に高め、さらに開放時間を長開放のみとする。このように入球容易状態では普通図柄の当り確率の変動機能と開放時間の延長機能により、第2始動口12への入球容易性を高める。変形例における入球容易状態では、さらに普通図柄の変動時間の短縮機能を加えた3つの機能を用いて第2始動口12への入球容易性を高める構成としてもよい。その場合の普通図柄の変動時間は、例えば通常状態では10秒間であり、入球容易状態では2秒間である。
遊技領域81の外側左下位置において、第1特別図柄表示装置41の上方には第1の遊技に対応する第1特図保留ランプ71が設けられ、第2特別図柄表示装置42の上方には第2の遊技に対応する第2特図保留ランプ72が設けられる。第1特図保留ランプ71は2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって第1の遊技における当否抽選値の保留数を表示する。第1特図保留ランプ71における当否抽選値の保留数は、第1特別図柄51の変動中または特別遊技の実行中に第1始動口11へ入賞した抽選値の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。第2特図保留ランプ72も2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって第2の遊技における当否抽選値の保留数を表示する。第2特図保留ランプ72における当否抽選値の保留数は、第2特別図柄52の変動中または特別遊技の実行中に第2始動口12へ入賞した抽選値の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。当否抽選値の保留数は、演出表示装置60の画面下部にも保留ランプ画像の点灯個数で表す形で表示される。
当否抽選の保留数が3個になると、遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が通常より短縮される(以下、「短縮変動」ともいう)。同様に、当否抽選の保留数が4個になると、さらに遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が上記3個の場合よりもさらに短縮される(以下、「超短縮変動」ともいう)。
遊技領域81の外側右下位置において、普通図柄表示装置45の右側には普図保留ランプ75が設けられる。普図保留ランプ75もまた2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に第1作動口31または第2作動口32を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。
演出ボタン109は、遊技者が演出内容に応じて遊技機へ所定の指示を入力するために押下する操作入力手段であり、その押下態様に応じて演出内容等に変化が加えられる。演出ボタン109は、上球皿105近傍の外壁面に設けられる。十字キー110は、遊技者が遊技機へ方向指示を入力する操作入力手段であり、上球皿105の左方の外壁面に設けられる。
以上のような構成においてなされる遊技の方法および制御の流れを概説する。遊技者が発射ハンドル107を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿105に貯留された遊技球が1球ずつレール82に案内されて遊技領域81へ発射される。遊技者が発射ハンドル107の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域81の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口33、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿105または下球皿106に払い出される。一般入賞口33等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口34に落入した遊技球はアウト球として処理される。
第1始動口11または第2始動口12に入球すると、第1特別図柄表示装置41、第2特別図柄表示装置42および演出表示装置60において第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61が変動表示される。第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61の変動表示は、表示に先だって決定された変動表示時間の経過後に停止される。第1特別図柄51および第2特別図柄52は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動パターンにしたがって変動表示される。装飾図柄61は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動演出パターンにしたがって変動表示される。変動パターンおよび変動演出パターンはそれぞれ複数種ずつ用意され、それぞれが長短様々な変動時間をもつ。変動パターンにしたがって第1特別図柄51および第2特別図柄52が変動表示される間、同じ変動時間をもつ変動演出パターンにしたがって装飾図柄61が変動表示される。変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61の変動が停止される。
装飾図柄61の変動表示としては、まず変動開始とともにスロットマシンのリール回転のように3列とも図柄を変動させ、変動終了タイミングへ近づいたときに一列ずつ停止させることで最終的な停止態様としての図柄組合せを表示する。停止時の第1特別図柄51、第2特別図柄52、および装飾図柄61が大当りを示す停止態様となった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口20の開閉動作が開始される。大当りを示す装飾図柄61の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する組合せの態様である。
変動演出パターンには、通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンが含まれる。通常外れ演出パターンは、通常の外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ外れ演出パターンは、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態であるリーチ状態を経て外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ大当り演出パターンは、リーチ状態を経て大当りの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれ、相対的に変動時間の短いリーチパターンを「ノーマルリーチ」と称し、変動時間の長いリーチパターンを「スーパーリーチ」と称する。通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンは、それぞれ通常状態にて表示する通常のパターンと、時短状態において表示する時短用パターンとがある。ただし、通常状態であっても、第2始動口12への入球に対応する第2図柄変動であった場合は、大当りが確変を伴う確率や特別遊技の単位遊技数が多くなる確率が第1始動口11への入球に対応する第1変動より高いチャンス状態といえるため、相対的に有利な大当りが発生するチャンスであることを表示するチャンス演出用のパターンを用いてもよい。なお、実施例では時短状態において時短用のパターンを用いるが、確変状態では時短を伴うため、確変状態においても時短用パターンが用いられる。ただし、変形例では確変状態において時短用とは異なる確変用のパターンを用いる仕様としてもよい。あるいは、時短用と確変用で共通のパターンを用いる仕様としてもよいし、時短用のパターンは特に用いずに確変状態において確変用のパターンを用いる仕様としてもよい。
特別遊技には通常特別遊技と短縮特別遊技の2種類があり、それぞれ獲得賞球による利益に大きな差が生じる。通常特別遊技は、開始デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって開始される。開始デモ時間の画面表示後に大入賞口20が開放され、その開放が約30秒間続いた後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口20の開放から閉鎖までが、基本的には単位遊技と呼ばれるが、1回の単位遊技の間に複数回の短時間の開放を繰り返す場合があってもよい。大入賞口20の開閉ないし単位遊技が所定回数、例えば4回または16回繰り返された後、終了デモ時間と呼ばれる演出画面の表示によって通常特別遊技が終了される。通常特別遊技においては、1回の単位遊技あたり9球以上の入球が十分に期待でき、16回分の単位遊技によって十分な賞球(これを「出玉」ともいう)を獲得でき、大きな利益が得られる。16回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「16R大当り」とも称し、4回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「4R大当り」とも称する。
一方、短縮特別遊技は、開始デモ時間および終了デモ時間もなく、1回の単位遊技で大入賞口20を0.2秒間だけ開放させる。この単位遊技を2回繰り返して短縮特別遊技が終了される。短縮特別遊技では、ごく短時間の大入賞口20の開放を2回繰り返すだけであるため、大入賞口20にはほとんど入球し得ず、実質的に出玉がほぼゼロに等しい特別遊技である。2回の単位遊技が繰り返される特別遊技を適宜「2R大当り」とも称する。
停止時の第1特別図柄51または第2特別図柄52および装飾図柄61が所定の小当り態様であった場合、1回の単位遊技で構成される小当り遊技に移行し、大入賞口20の開閉動作が実行される。小当り遊技を構成する1回の単位遊技においては、大入賞口20が約0.2秒間の開放を2回繰り返すので、外観上は2R大当りと同様の動作態様となる。
特別遊技が発生した場合であってそのときの当り停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである確変がさらに開始される。確変中は、通常の確率状態より当りの確率が高い当否抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生し得る。なお、当否抽選の判定結果が特定大当り、すなわち確変を伴う大当りであったことは外観上明示せず、装飾図柄や演出内容として明示的に報知しない潜伏確変状態としてもよい。その場合、確変中であっても確変であるか非確変であるかが演出表示装置60には明示されない。
特別遊技が終了した後の通常遊技において特定遊技状態の一つである入球容易状態が開始される。入球容易状態では、開放抽選の当り確率を通常より高めるとともに、普通電動役物90の拡開時間を長開放とする開放延長を実行する。一定時間あたりの普通図柄の当り回数が増加し得る上、第2始動口12への入球容易性も増すため、第2始動口12への入球数が増加する可能性も高い。したがって、第2始動口12への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち玉をほとんど減らさないか、あるいは少しずつ持ち玉を増やしながら遊技し続けることが可能となる。
入球容易状態においては、特定遊技状態の一つとして、第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間が通常状態よりも短縮される、いわゆる時短がさらに実行される。第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間は、所定の変動回数、例えば100回の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻されるが、その変動回数に達する前に大当りが発生すれば時短もいったん終了する。時短において第1特別図柄51、第2特別図柄52、装飾図柄61の変動時間が短縮されるため、通常の変動時間のまま図柄変動がなされる通常状態の場合と比べて、大当りが発生するまでの時間を短縮することができ、大当りの獲得容易性を相対的に高めることができる。変形例では、入球容易状態において特別図柄の時短を実施しない仕様としてもよい。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ150は、ぱちんこ遊技機100の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板200は、ぱちんこ遊技機100の全体動作を制御し、とくに第1始動口11、第2始動口12へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板300は、液晶ユニット151を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板200による判定結果に応じて演出的な表示内容を変動させる。裏セット機構152は、賞球タンク153や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット154等を含む。払出ユニット154は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク153から供給される遊技球を上球皿105へ払い出す。払出制御基板155は、払出ユニット154による払出動作を制御する。発射装置156は、上球皿105の貯留球を遊技領域81へ1球ずつ発射する。発射制御基板157は、発射装置156の発射動作を制御する。電源ユニット158は、ぱちんこ遊技機100の各部へ電力を供給する。
図3は、ぱちんこ遊技機100の機能ブロックを示す。ぱちんこ遊技機100は、遊技の基本動作や遊技の進行を制御する主制御装置としてのメイン基板200と、演出的な動作や処理を制御する副制御装置としてのサブ基板300とに機能を分担させた形態で構成される。メイン基板200は、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口20、一般入賞口33、第1作動口31、第2作動口32、第1特別図柄表示装置41、第2特別図柄表示装置42、普通図柄表示装置45と電気的に接続されており、各々との間で各種制御信号を送受信する。サブ基板300は、演出表示装置60、演出ボタン109、スピーカ108、装飾ランプ111と電気的に接続されており、各々との間で各種制御信号を送受信する。メイン基板200とサブ基板300の間におけるデータの送受信はメイン基板200からサブ基板300への一方向であるため、そのような一方向でのデータ送受信にて全体動作が実現されるよう各構成がメイン基板200とサブ基板300に配置される。メイン基板200からサブ基板300へのデータ送信の一方向性が保たれるため、サブ基板300に含まれる構成からメイン基板200に含まれる構成へはデータを送信することができず、データ送信の要求もできない。したがって、メイン基板200で生成された情報は、メイン基板200がサブ基板300へ一方的に送信しない限りサブ基板300から参照することはできない。
なお、メイン基板200に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板200ではなくサブ基板300に搭載されてもよいし、サブ基板300に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板300ではなくメイン基板200に搭載されてもよい。
図4は、メイン基板200の構成を示すブロック図である。メイン基板200は、入球判定手段201、第1抽選手段211、第2抽選手段212、普図抽選手段213、保留制御手段240、メイン表示制御手段250、特別遊技制御手段260、小当り遊技制御手段265、特定遊技制御手段270、開閉制御手段275、特図調整手段276を備える。
入球判定手段201は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段201は、第1始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1始動口11に入賞したと判断し、第2始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動口12に入賞したと判断する。入球判定手段201は、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口20に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口33に入賞したと判断する。入球判定手段201は、通過情報を受け取ると遊技球が第1作動口31または第2作動口32を通過したと判断する。
第1抽選手段211は、第1の遊技に係る第1の抽選を実行する機能として、第1抽選値取得手段216、第1当否抽選手段221、第1図柄決定手段226、第1変動パターン決定手段231を含み、第1始動口11への入球に対応する当否抽選として第1当否抽選を実行する。第1当否抽選の判定結果は、第1特別図柄表示装置41において第1特別図柄51の変動表示の形で示され、演出表示装置60の表示領域において装飾図柄61の変動表示の形で示される。第2抽選手段212は、第2抽選値取得手段217、第2当否抽選手段222、第2図柄決定手段227、第2変動パターン決定手段232を含み、第2始動口12への入球に対応する当否抽選として第2当否抽選を実行する。第2当否抽選の判定結果は、第2特別図柄表示装置42において第2特別図柄52の変動表示の形で示され、演出表示装置60の表示領域において装飾図柄61の変動表示の形で示される。第1抽選手段211および第2抽選手段212は、図柄変動を開始するにあたり、その図柄変動に対応する抽選の判定結果を図柄変動の制御コマンドとともに演出決定手段303へ送信する。
第1抽選手段211および第2抽選手段212は、第1始動口11または第2始動口12への入球時にも事前判定処理として抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行し、その判定結果を演出決定手段303へ送信する。事前判定処理の結果は送信バッファに一時保存された後、その抽選に対応する図柄変動表示が直ちに開始されるか否かにかかわらず演出決定手段303へ送信され、送信バッファから消去または後に上書きされる。そのため、サブ基板300の側にとっては図柄変動開始の順番が巡ってくる前にあらかじめ当否結果を推測的に認識できる、いわゆる「先読み」と呼ばれる処理が実現される。
第1抽選値取得手段216は、第1始動口11への入球を契機に、第1当否抽選のために乱数の値を第1当否抽選値として取得する。第2抽選値取得手段217は、第2始動口12への入球を契機に、第2当否抽選のために乱数の値を第2当否抽選値として取得する。例えば、当否抽選のために第1当否抽選値および第2当否抽選値として取得する値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。第1当否抽選値、第2当否抽選値として取得する値は、保留制御手段240により一時的に保留される。ただし、所定の保留上限数を超えない範囲で当否抽選値が保留される。
第1当否抽選手段221は、第1当否抽選値に基づき、特別遊技または小当り遊技へ移行するか否かを判定する当否判定と、第1当否抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行する。第2当否抽選手段222は、第2当否抽選値に基づき、特別遊技または小当り遊技へ移行するか否かを判定する当否判定と、第2当否抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行する。第1当否抽選手段221および第2当否抽選手段222は、当否判定で参照する当否判定テーブルと事前当否判定テーブルを保持する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する当否判定を、特に事前当否判定と区別するために、適宜「本判定としての当否判定」とも呼ぶ。
第1当否抽選手段221および第2当否抽選手段222は、当否判定で参照する当否判定テーブルを複数保持する。複数の当否判定テーブルには、大当りおよび外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた大当りの範囲設定に応じて当否確率が定まる。第1当否抽選手段221および第2当否抽選手段222は、通常確率状態においては通常の当り確率による当否判定のための当否テーブルを参照し、確率変動状態においては通常確率より大当り確率が高くなる当否テーブルを参照する。第1当否抽選手段221および第2当否抽選手段222は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当りであるか否かを判定する。
図5は、当否判定テーブルを模式的に示す図である。本図の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられたそれぞれの範囲設定に応じて大当り当否確率や小当りの当否確率が定まる。第1当否抽選手段221および第2当否抽選手段222は、本判定として当否判定において本図の当否判定テーブルを参照する。第1当否抽選手段221による第1当否抽選と第2当否抽選手段222による第2当否抽選のいずれにおいても、通常時には当否抽選値が0〜299の範囲に該当したときのみ大当りとなる。確変時には大当りの範囲が拡大され、当否抽選値が0〜299の範囲に該当する場合だけでなく、300〜2999の範囲に該当する場合にも大当りとなる。このように、大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化する。なお、本図では単一の当否判定テーブルによって通常時と確変時の双方の大当り範囲を示したが、当否判定テーブルは通常時用と確変時用とで別個に用意してもよいし、第1当否抽選用と第2当否抽選用とで別個に用意してもよい。
本実施例においては、当否抽選値が大当り範囲に該当しない場合であっても、所定の範囲に該当した場合には小当りとなる。本図の例では、第1当否抽選手段221が取得する当否抽選値が56500〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなり、第2当否抽選手段222が取得する当否抽選値が64000〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなる。すなわち、第2当否抽選よりも第1当否抽選の方が小当りに該当する範囲が広く、小当りが発生しやすい。このように、大当りに該当しなかった場合、本来はすべて「外れ」であるが、本図の例では大当りに該当しなかった場合のうち小当りにも該当しなかった場合の当否抽選値範囲を特に「外れ」と表現している。なお、本図では大当りか否かの判定テーブルと小当りか否かの判定テーブルとを単一の当否判定テーブルの形で実現する例を示したが、それぞれを別個のテーブルとして実現してもよい。
図6は、事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。第1当否抽選手段221は図6(a)のテーブルを参照し、当否抽選値が「0〜299」の場合はその旨を示す「1」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「300〜2999」の場合はその旨を示す「2」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。当否抽選値が「3000〜56499」の場合はその旨を示す「3」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「56500〜65535」の場合はその旨を示す「4」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。第1当否抽選手段221は、以上のように当否範囲を設定するたびにその値を第1当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。
第2当否抽選手段222は図6(b)のテーブルを参照し、当否抽選値が「0〜299」の場合はその旨を示す「1」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「300〜2999」の場合はその旨を示す「2」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。当否抽選値が「3000〜63999」の場合はその旨を示す「3」の値を判定結果としての当否範囲に設定し、当否抽選値が「64000〜65535」の場合はその旨を示す「4」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。第2当否抽選手段222は、以上のように当否範囲を設定するたびにその値を第2当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。
図4に戻り、第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、別途取得する図柄抽選値と当否判定の結果に基づいて、図柄の変動開始にあたってその停止図柄を決定するとともに、図柄抽選値がいずれの図柄範囲に該当するかの事前図柄判定を実行する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、特別図柄の停止図柄を決定するために参照する複数の図柄判定テーブルと事前図柄判定テーブルを保持する。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、当否判定結果に応じて異なる図柄判定テーブルを参照する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する図柄判定を、特に事前図柄判定と区別するために、適宜「本判定としての図柄判定」とも呼ぶ。
図7は、図柄判定テーブルを模式的に示す図である。図7(a)は当否判定結果が大当りであった場合に参照するテーブルであり、図7(b)は当否判定結果が外れであった場合に参照するテーブルであり、図7(c)は当否判定結果が小当りであった場合に参照するテーブルである。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、本判定として図柄判定において本図の図柄判定テーブルを参照する。各図柄判定テーブルには、特別図柄の種類を示す「0」〜「10」の番号と第1図柄抽選値または第2図柄抽選値との対応関係が定められている。特別図柄の種類はそれぞれ大当り、小当り、外れの当否判定結果と対応付けられており、「0」〜「4」が大当りに対応し、「5」〜「9」が小当りに対応し、「10」が外れに対応する。各種類には複数の特別図柄、すなわちセグメントの組合せで形成される一般に意味を持たない記号が複数割り当てられている。
図7(a)に示す通り、特別図柄の種類「0」〜「4」が大当りに対応付けられている。そのうち、種類「0」は特定大当りとして確変を伴う4R大当りまたは16R大当りを示し、第1図柄抽選値の場合は「0〜99」に対応付けられ、第2図柄抽選値の場合は「0〜144」に対応付けられる。種類「1」は特定大当りとして確変を伴う2R大当りを示し、第1図柄抽選値の場合は「100〜149」に対応付けられ、第2図柄抽選値の場合は「145〜149」に対応付けられる。種類「2」〜「4」は通常大当りとして確変を伴わない4R大当りまたは16R大当りを示し、第1図柄抽選値および第2図柄抽選値がともに「150〜189」に種類「2」が対応付けられ、「190〜229」に種類「3」が対応付けられ、「230〜255」に種類「4」が対応付けられる。このように図柄抽選値の範囲の大きさによって大当り種類ごとの選択確率が定まる。
図7(b)に示す通り、種類「10」は当否判定結果が外れの場合における全範囲の図柄抽選値に対応付けられている。
図7(c)に示す通り、特別図柄の種類「5」〜「9」が小当りに対応付けられている。種類「5」は図柄抽選値の範囲「0〜49」に対応付けられ、種類「6」は図柄抽選値の範囲「50〜99」に対応付けられる。種類「7」は図柄抽選値の範囲「100〜149」に対応付けられ、種類「8」は図柄抽選値の範囲「150〜199」に対応付けられ、種類「9」は図柄抽選値の範囲「200〜255」に対応付けられる。
なお、事前図柄判定においても図7のテーブルが事前図柄判定テーブルとして参照される。第1図柄決定手段226および第2図柄決定手段227は、事前図柄判定の結果として特別図柄の種類を示す「0」〜「10」の値を第1当否抽選または第2当否抽選であることを示す値や保留の個数とともに演出決定手段303へ送信する。
図4に戻り、第1変動パターン決定手段231は、第1特別図柄表示装置41および演出表示装置60に表示させる図柄変動の表示過程が定められた変動パターンを、別途取得する第1パターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定する。第2変動パターン決定手段232は、第2特別図柄表示装置42および演出表示装置60に表示させる図柄変動の表示過程が定められた変動パターンを、別途取得する第2パターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定する。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、それぞれ図柄変動を開始する際に変動パターンテーブルを参照してその図柄変動の変動パターンを決定する。また、第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、パターン抽選値がいずれの変動パターン範囲に該当するかの事前パターン判定を実行する。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、変動パターンを決定するために参照する変動パターンテーブルと事前パターン判定テーブルをそれぞれ保持または共有する。変動パターンには、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動時間が定められており、その種類によって長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する変動パターン判定を、特に事前パターン判定と区別するために、適宜「本判定としての変動パターン判定」とも呼ぶ。
図8は、変動パターンテーブルを模式的に示す図である。第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、通常状態においては本図(a)のテーブルを参照し、時短状態においては本図(b)のテーブルを参照する。
図8(a)の通り、通常状態において当否判定結果が外れとなった場合、パターン抽選値が0〜4であればパターン範囲番号「0」のスーパーリーチである「スーパー1」を選択し、パターン抽選値が5〜9であればパターン範囲番号「1」のスーパーリーチである「スーパー2」を選択する。パターン抽選値が10〜19であればパターン範囲番号「2」のノーマルリーチである「ノーマル1」を選択し、パターン抽選値が20〜29であればパターン範囲番号「3」のノーマルリーチである「ノーマル2」を選択する。パターン抽選値が30〜255であればパターン範囲番号「4」の「リーチなし外れ」を選択する。「リーチなし外れ」としては、保留数に応じて異なる変動パターンが選択され、保留数が0〜2のときは10秒の変動パターン、保留数が3のときは7秒の変動パターン、保留数が4のときは4秒の変動パターンがそれぞれ選択される。
本図では、変動時間別に主に5種類に分類した例を説明するが、サブ基板300においてそれらの変動パターンごとに複数の変動演出パターンが用意されており、全体で数十種類の変動演出パターンがそれぞれの分類の抽選値範囲に対応付けられていることに等しい。
「ノーマル1」「ノーマル2」「リーチなし外れ」に割り当てられたパターン抽選値の範囲もまた保留数に応じて異なる。保留数が0,1のときは本図(a)に示す通りであるが、保留数が増えるほど「ノーマル1」「ノーマル2」の抽選値範囲が狭くなり、「リーチなし外れ」の抽選値範囲が広くなる。保留数が少ないほど変動時間が相対的に長い変動パターンの抽選値範囲が広くされており、変動時間の長い変動パターンが選択される確率が高まる。そのため、保留数が少ないほど平均的な変動時間が長くなり、保留数が多いほど平均的な変動時間が短くなる。保留数ごとにパターン抽選値範囲と変動パターンの対応関係が異なる変動パターンテーブルを用いることにより、保留数が少なくなったときに変動時間の長い変動パターンが選択されやすくなる制御を実現できる。
通常状態において当否判定結果が4R大当りまたは16R大当りとなった場合、パターン抽選値が0〜123であればパターン範囲番号「5」のスーパーリーチである「スーパー1」を選択し、パターン抽選値が124〜248であればパターン範囲番号「6」のスーパーリーチである「スーパー2」を選択する。パターン抽選値が249〜252であればパターン範囲番号「7」のノーマルリーチである「ノーマル1」を選択し、パターン抽選値が253〜255であればパターン範囲番号「8」のノーマルリーチである「ノーマル2」を選択する。
通常状態において当否判定結果が2R大当りまたは小当りとなった場合、パターン抽選値が0〜122であればパターン範囲番号「9」のスーパーリーチである「スーパー3」を選択し、パターン抽選値が123〜255であればパターン範囲番号「10」のノーマルリーチである「ノーマル3」を選択する。
第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232は、いわゆる先読み結果として事前判定結果を演出決定手段303へ送信する場合は、パターン範囲番号の値(0〜10)を、第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値や保留の個数とともに送信する。
時短状態において参照する図8(b)の変動パターンテーブルは、すべて時短用の変動パターンにパターン抽選値が割り当てられている。ただし、パターン抽選値の範囲と変動時間の対応関係は、外れで選択される「リーチなし外れ短縮」以外はすべて図8(a)と同様である。「リーチなし外れ短縮」は、図8(a)における「リーチなし外れ」と同じ抽選値範囲とパターン範囲番号に対応付けられる、相対的に短い変動時間の変動パターンである。「リーチなし外れ短縮」もまた、保留数に応じて異なる変動パターンが選択され、保留数が0,1のときは10秒の変動パターン、保留数が2〜4のときは1秒の変動パターンがそれぞれ選択される。
図4に戻り、普図抽選手段213は、第1作動口31または第2作動口32を遊技球が通過したときに抽選値を取得することにより抽選を実行する。普図抽選手段213による抽選の判定結果は、普通図柄表示装置45において普通図柄の形で変動表示される。普図抽選手段213は、普通図柄表示装置45に表示させる普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄判定テーブルを保持する。その図柄判定テーブルには抽選値と普通図柄の対応関係が定められており、普図抽選手段213は普通図柄の停止図柄を図柄判定テーブルを参照して決定する。決定された停止図柄が所定の図柄となった場合に普通図柄が当りに該当したと判定され、その停止図柄にて普通図柄の変動表示が停止された後に開閉制御手段275が第2始動口12の普通電動役物90を拡開する。拡開時間は、短開放時が0.1秒で、長開放時で6秒である。普通図柄の抽選値は、保留制御手段240により一時的に保留される。ただし、保留制御手段240により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ抽選値が保留される。
保留制御手段240は、特図保留手段241、普図保留手段242を含む。特図保留手段241は、新たに第1当否抽選または第2当否抽選が実行されるときにそれ以前の抽選に対応する図柄変動が表示されている場合、新たな第1当否抽選または第2当否抽選に対する図柄変動の開始を保留し、その当否抽選値を対応する図柄の変動表示開始まで記憶する。第1当否抽選について4個を上限に当否抽選値と事前判定結果としての当否範囲、図柄範囲、パターン範囲の設定を記憶し、第2当否抽選について4個を上限に当否抽選値と事前判定結果としての当否範囲、図柄範囲、パターン範囲の設定を記憶する。あるいは、当否抽選値とは別の領域に事前判定の結果を記憶してもよい。普図保留手段242は、普図抽選手段213により取得された普図抽選値を保留球として記憶する。これらの保留数がそれぞれ第1特図保留ランプ71、第2特図保留ランプ72、普図保留ランプ75の点灯数または点滅数により表される。特図保留手段241による保留の数は演出表示装置60にも表示される。
特図保留手段241に保留された第2当否抽選の抽選値は第1当否抽選の抽選値より優先的に消化されて図柄変動が表示される。そのため、第1当否抽選として大当りの抽選値が保留されていても第2当否抽選として抽選値の保留がある限りは第1当否抽選の大当り抽選値に対応する図柄変動は表示されない。したがって、第1当否抽選として大当りの保留があっても、さらに第2当否抽選として大当りの保留が入るまで打ち続けることで、複数回の連続的な大当りを獲得できる可能性がある。
メイン表示制御手段250は、第1特図制御手段251、第2特図制御手段252、普図制御手段254を含む。第1特図制御手段251は、第1抽選手段211による第1当否抽選の判定結果に対応して決定された変動パターンにしたがい第1特別図柄51の変動を第1特別図柄表示装置41に表示させる。第1特図制御手段251は、それ以前になされた第1当否抽選または第2当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。第2特図制御手段252は、第2抽選手段212による第2当否抽選の判定結果に対応して決定された変動パターンにしたがい第2特別図柄52の変動を第2特別図柄表示装置42に表示させる。第2特図制御手段252もまた、それ以前になされた第1当否抽選または第2当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。
第1特図制御手段251は、特図保留手段241により第2当否抽選の当否抽選値が記憶されている場合は第1当否抽選に対応する図柄変動表示の開始を留保する。一方、第2特図制御手段252は、特図保留手段241により第1当否抽選の当否抽選値が記憶されているか否かにかかわらず第2当否抽選に対応する図柄変動表示を開始する。これにより、第1当否抽選と第2当否抽選の双方に抽選値が保留されていた場合、第2当否抽選で保留された抽選値が優先的に読み出されて図柄変動が表示される。そのような場合、第2当否抽選の保留数が0になるまでは第1当否抽選で保留された抽選値は読み出されずその図柄変動も開始しない。
第1特図制御手段251および第2特図制御手段252は、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出制御手段304へ送信する。変動開始コマンドを送信するとき、本判定として判定ないし決定された当否判定結果、停止図柄、変動パターンのそれぞれを示す値と第1当否抽選と第2当否抽選のいずれであるかを示す値とを変動開始コマンドとともに演出制御手段304へ送信する。変動停止コマンドを送信するとき、あらためて停止図柄を示す値を変動停止コマンドとともに演出制御手段304へ送信する。これにより、メイン表示制御手段250および演出制御手段304による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図制御手段254は、普図抽選手段213による抽選の判定結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示装置45に表示させる。
特図調整手段276は、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる。特図調整手段276は、第1始動口11および第2始動口12のうちいずれに遊技球が入球したかの順序に関係なく、第2始動口12への入球に基づく第2特別図柄52の変動表示を、第1始動口11への入球に基づく第1特別図柄51の変動表示より優先させる。例えば、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方が保留されているとき、つねに第2当否抽選値を優先的に消化させ、第2特別図柄52を連続的に変動表示させる。
なお、変形例における特図調整手段276は、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを、第1始動口11および第2始動口12への入球順序にしたがって選択的に変動表示させてもよい。例えば、第1始動口11、第1始動口11、第2始動口12の順序で入球したときは、第1特別図柄51、第1特別図柄51、第2特別図柄52の順序で変動表示される。この場合、特図調整手段276は保留制御手段240を監視して当否抽選値の保留順序を記憶する。どちらの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順、すなわち保留制御手段240における当否抽選値の保留順序にしたがって決定されるので、遊技者は変動の順序を視覚的に把握しやすい。
別の変形例における特図調整手段276は、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを、入球順序にかかわらず予め定められた消化順序にて表示させてもよい。例えば、第1特別図柄51の変動表示と第2特別図柄52の変動表示とを交互に表示することを優先してもよい。例えば、第1当否抽選値および第2当否抽選値の双方が保留されているとき、第1特別図柄51と第2特別図柄52とが交互に変動表示される。いずれの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順に関係なく単純に交互に入れ替わるので、遊技者は変動の順序を感覚的に把握しやすい。
特図調整手段276は、また、第1特別図柄51および第2特別図柄52のうち、一方が当り態様で停止されたときは他方の変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示は開始されないので、遊技者は特別遊技に集中することができる。
特別遊技制御手段260は、第1抽選手段211による第1当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第1特別図柄51が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口20を開放させることにより特別遊技を実行する。同様に、特別遊技制御手段260は、第2抽選手段212による第2当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、第2特別図柄52が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口20を開放させることにより特別遊技を実行する。
特別遊技は、大入賞口20の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした複数回の単位遊技で構成される。特別遊技には、単位遊技を16回繰り返す16R大当りと、単位遊技を4回繰り返す4R大当りと、16R大当りおよび4R大当りより開放時間が短い単位遊技を2回だけ繰り返す2R大当りがある。16R大当りは第2当否抽選での大当りであり、4R大当りは第1当否抽選での大当りである。16R大当りおよび4R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口20を原則として約30秒間開放させる。2R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口20を約0.2秒間だけ開放させる。特別遊技制御手段260は、単位遊技の設定ラウンド数を消化したときに特別遊技を終了させる。なお、2R大当りとなった場合においても、所定の条件を満たした場合には、16R大当りおよび4R大当りと同様の開放態様で大入賞口20を開放させてもよい。
小当り遊技制御手段265は、第1抽選手段211による第1の抽選が小当りを示す結果となった場合、第1特別図柄51が所定の小当り態様で停止されたときに小当り遊技作動条件が成立したと判定し、開閉制御手段275に大入賞口20を開放させることにより小当り遊技を実行する。同様に、小当り遊技制御手段265は、第2抽選手段212による第2の抽選が小当りを示す結果となった場合、第2特別図柄52が所定の小当り態様で停止されたときに小当り遊技作動条件が成立したと判定し、開閉制御手段275に大入賞口20を開放させることにより小当り遊技を実行する。
小当り遊技においては、単位遊技が1回実行され、1回の単位遊技において大入賞口20を2回開閉する。小当り遊技制御手段265は、1回の開閉あたり大入賞口20を約0.2秒間だけ開放させ、小当り遊技全体としては約0.4秒間開放させた後、大入賞口20を閉鎖して小当り遊技を終了させる。
特定遊技制御手段270は、確変状態、時短状態、および入球容易状態における通常遊技を制御する。特定遊技制御手段270は、特別図柄が確変への移行を伴う特定大当りの図柄であった場合に、特別遊技の終了後に遊技状態を確変状態、時短状態および入球容易状態へ移行させる。確変状態、時短状態および入球容易状態は、次の大当りが発生するまで継続される。時短状態においては、第1特別図柄51および第2特別図柄52の変動表示時間が概ね短くなるよう、第1変動パターン決定手段231および第2変動パターン決定手段232が変動時間の短い変動パターンを選択する。ただし、通常状態においては、保留制御手段240による当否抽選値の保留数に応じた変動パターンテーブルを参照し、保留制御手段240による保留数が少なくなるほど変動時間の長い変動パターンが出現しやすくなる。入球容易状態においては、普通図柄の確変および第2始動口12の開放延長の双方、または第2始動口12の開放延長のみが実施される。すなわち、特定遊技制御手段270は、特定大当りとなった場合に第2始動口12を開放延長状態にさせるとともに、その当否抽選が第2当否抽選であった場合に限りさらに開放抽選の当り確率を通常確率状態より高い確変状態へ移行させる。確変状態の間は第1当否抽選手段221および第2当否抽選手段222による当否判定結果が大当りとなる確率が高い値のまま維持される。
開閉制御手段275は、第2始動口12の普通電動役物90や大入賞口20の開閉を制御する。開閉制御手段275は、普通図柄が特定の態様で停止されると、普通電役ソレノイド91に開放指示を送り、第2始動口12の普通電動役物90を開放させる。開閉制御手段275は、通常状態においては開放抽選の結果に応じて短開放または長開放の開放時間にて第2始動口12を開放させ、入球容易状態においては長開放の開放時間にて第2始動口12を開放させる。第2始動口12の入球容易性を高め、遊技者が持ち玉を減らさずに遊技を継続できるようにするものである。開閉制御手段275は、特別遊技において、大入賞口ソレノイド92に開放指示を送り、大入賞口20を開放させる。
図9は、サブ基板の構成を示すブロック図である。サブ基板300は、図柄態様決定手段301、パターン記憶手段302、演出決定手段303、演出制御手段304を備える。
パターン記憶手段302は、装飾図柄61の変動において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。演出パターンには、装飾図柄61の変動表示における変動開始から停止までの変動過程と演出過程が定められた複数の変動演出パターンと、装飾図柄の変動表示とは別に表示されて大当りへの期待度の高さを変動表示の停止前に予告的に示唆する複数の予告演出パターンとが含まれる。
演出決定手段303は、第1抽選手段211から受け取る第1当否抽選の判定結果または第2抽選手段212から受け取る第2当否抽選の判定結果に応じて、演出制御手段304によって演出表示装置60へ表示し、スピーカ108に出力する演出内容を決定する。演出決定手段303は、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232により決定された特別図柄の変動パターンに対応する複数の変動演出パターンの中からいずれかを選択してパターン記憶手段302から読み出す。演出決定手段303は、読み出した変動演出パターンの情報を演出制御手段304へ送る。演出決定手段303は、変動演出パターンを選択するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段303は、特別図柄の変動パターンに応じて、変動時間が等しい演出画像の変動演出パターンを選択する。
図柄態様決定手段301は、装飾図柄61の停止図柄の組合せとその配置を、第1抽選手段211または第2抽選手段212による抽選の判定結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、装飾図柄の変動演出パターンに応じて決定する。図柄態様決定手段301は、決定した停止図柄の組合せを示す情報を演出制御手段304へ送信する。図柄態様決定手段301は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。
装飾図柄61の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、例えば第1当否抽選手段221および第2当否抽選手段222による当否判定結果が4R大当りまたは16R大当りの特別遊技への移行を示す場合には特定の組合せ、例えば「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。当否判定結果が2R大当りの場合や小当りの場合もまた特定の組合せ、例えば「357」のような所定の組合せが選択されるが、それらの特定の組合せは必ずしも3つの図柄が揃った組合せでなくてもよい。当否判定結果が大当りでも小当りでもない場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せであって、2R大当りや小当りのときに選択される特定の組合せに該当しない組合せが選択される。当否判定結果が4R大当りや16R大当りではない場合であって、リーチ付きの外れを示す変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。
装飾図柄の変動演出パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち装飾図柄の変動開始から変動停止までの演出過程が定義される。変動演出パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当りとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当り図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段303は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい装飾図柄の変動演出パターンを選択する。
時短状態において、第1変動パターン決定手段231または第2変動パターン決定手段232により選択された変動パターンが時短用のパターンであった場合、演出決定手段303は時短用の演出内容が定められた変動演出パターンを選択する。時短用の演出内容は、時短または確変により遊技者に有利な状態であることを印象づける背景映像や音声が出力される演出である。
予告演出パターンは、特定のキャラクタやモチーフの画像、アニメーション、映像などを一時的に画面表示させる演出パターンや、役物を動作させる演出パターン、特定の音声を出力する演出パターンである。予告演出パターンによる演出は、図柄変動と並行して実行され、その図柄変動が大当り態様にて停止する期待度が高いことを予告的に示唆する。例えば、キャラクタの画像を一つだけ画面に表示させるだけの通常予告演出や、多数のキャラクタの群れを画面の一端から他端へ通過させるように表示させる群予告演出がある。また、予告演出の表示過程を複数段階に分け、表示させる段階数を可変にして段階数が多いほど大当りへの期待度が高くなるように設定されるステップアップ予告演出がさらに含まれる。
予告演出パターンには、装飾図柄61の表示態様がリーチ状態となった後のタイミングで演出が実行されて図柄の最終的な停止態様を予告するパターンと、装飾図柄61が一つも停止していないタイミングで演出が実行されてリーチ状態となることを同時に予告するパターンとがある。図柄変動においてどのタイミングで実行されるかは予告演出パターンの種類により異なるとともに、そのタイミングは各予告演出パターンに定められる。予告演出中に再生される効果音のその発生タイミングは予告演出パターンの種類により異なる。ただし、演出音声データとしては効果音の発生期間だけでなく無音期間も含めてデータが構成されてもよく、その場合、図柄変動の開始とともに再生も開始され、あらかじめ定められたタイミングまで無音期間が続いた後に効果音が発せられる。逆に、無音期間のない形式で演出音声データを構成してもよく、その場合、その再生タイミングが予告演出パターン等の演出制御パターンに定められる。
演出決定手段303は、当否抽選の判定結果に応じて演出表示装置60に予告演出を表示させるか否かを所定の予告抽選により決定して事前演出設定をするとともに、表示させるべき予告演出パターンを決定する。演出決定手段303は、予告演出を表示させるか否かを決定するために参照すべき予告決定テーブルと、予告演出パターンの種類を選択するときに参照すべき予告種類テーブルとを保持する。予告決定テーブルは、当否抽選の判定結果に応じて異なる欄が参照されるように設定されており、当否抽選が当りの場合は外れの場合よりも高い確率で予告演出を表示させるよう、当否抽選の判定結果と予告演出を表示するか否かの対応関係が定められる。これにより、予告演出が表示されること自体で大当りへの期待度の高さを示唆することができる。変形例として、決定された変動演出パターンの種類に応じて予告演出パターンの有無および種類を決定する構成としてもよく、例えばスーパーリーチのときほど予告演出が実行される確率を高めることもできる。この場合もまた、大当りの可能性が高いときほど予告演出が実行され、また、予告演出の種類と大当りの可能性の高さを対応づけることもできる。
演出制御手段304は、第1抽選手段211または第2抽選手段212による当否抽選の判定結果として、選択された変動演出パターンデータにしたがって演出表示装置60へ装飾図柄61を含む演出画像を変動表示させる。演出制御手段304は、装飾図柄61の変動開始コマンドを受け取ったことと、それ以前の第1当否抽選および第2当否抽選に対応する装飾図柄61の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。演出制御手段304は、予告演出を表示させる旨が演出決定手段303により決定された場合、選択された予告演出パターンにしたがった予告演出を図柄変動の演出に重畳させる形で演出表示装置60へ表示させる。
演出制御手段304は、第2当否抽選の当否抽選値が記憶されている場合は第1当否抽選に対応する図柄変動表示の開始を留保し、第1当否抽選の当否抽選値が記憶されているか否かにかかわらず第2当否抽選に対応する図柄変動表示を開始する。これにより、第1当否抽選と第2当否抽選の双方について抽選値が保留されていた場合は第2当否抽選で保留された抽選値が優先的に読み出されて装飾図柄の変動が表示される。そのような場合、第2当否抽選の保留数が0になるまでは第1当否抽選で保留された抽選値は読み出されずその装飾図柄の変動も開始しない。このように演出制御手段304は、装飾図柄61の変動表示を含む図柄変動演出を演出表示装置60に表示させる。
演出制御手段304は、装飾ランプ111の点灯および消灯をさらに制御する。演出制御手段304は、演出表示制御手段305および音声制御手段306を有する。演出表示制御手段305は、演出表示装置60への表示を制御し、音声制御手段306は、スピーカ108からの音声出力を制御する。
図10は、メイン基板200およびサブ基板300のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。メイン基板200は、メインCPU290、メインRAM291、メインROM292などの電子部品を含む。メインROM292には、遊技動作全般を制御するためのメイン制御プログラムおよびデータがあらかじめ格納される。メインROM292からメイン制御プログラムまたはデータがメインRAM291へ読み込まれ、メイン制御プログラムがメインCPU290によって実行される。各電子部品間は図示しないシステムバスやデータバスなどのバスで結ばれる。各入球口からの入球信号や払出制御基板155からの払出信号などは図示しない各種インタフェースを介してメインCPU290により取得される。メインCPU290は、図示しない各種駆動回路により各入賞口ソレノイドや第1特別図柄表示装置41、第2特別図柄表示装置42などの外部装置を駆動制御する。また、メインCPU290からサブ基板300へは、演出制御に必要な命令が当否抽選の結果や図柄の決定結果、変動パターンの決定結果などの情報とともに送信される。メイン基板200からサブ基板300へは、一方向通信で信号が送信される。
メイン基板200からサブ基板300へ送信する命令データは、いわゆるMODEデータと呼ばれる1バイトの命令種別データと、いわゆるEVENTデータと呼ばれる1バイトの命令内容データとの組合せによる2バイト構成である。メイン基板200は、命令種別データおよび命令内容データを対応付けてサブ基板300へ送信することで一命令を送ることができる。命令種別データは、命令の種別を示すビット列であり、あらかじめ命令の種別ごとに開発段階で一意の種別コードを割り当ててある。命令内容データは、命令の内容を示すビット列である。命令種別データおよび命令内容データの最上位ビットは命令種別データと命令内容データのいずれであるかを示す識別ビットであり、最上位ビットが1のときは命令種別データであることを示し、最上位ビットが0のときは命令内容データであることを示す。
メイン基板200からサブ基板300への通信は、1回のデータ送信につき1バイトのデータを送信する仕様のため、2バイトの命令データを送信するために1バイトずつ2回の送信が必要となる。1回目の通信で上位バイトであるMODEデータを送信し、2回目の通信で下位バイトであるEXTデータを送信する。ノイズ等の影響による通信失敗の可能性を考慮し、メイン基板200は同じデータを連続で送信し、サブ基板300により同じデータが2連続で読み込まれた時点でそのデータの送受信の完了を確定する。2連続で読み込まれるまではメイン基板200は同じデータを繰り返し送信し、最大5回まで送信する。
サブ基板300は、サブCPU310、サブRAM311、サブROM312、演出表示制御装置313、音声制御装置314などの電子部品を含む。サブROM312は、演出過程が定義された演出パターンデータや演出表示過程が定義された表示パターンデータなどを含むサブ制御プログラムを保持するデータ格納手段の一つである。サブROM312から演出パターンデータ、表示パターンデータ、音声パターンデータを含むサブ制御プログラムがサブRAM311へ読み込まれ、そのサブ制御プログラムによる演出制御がサブCPU310によって実行される。各電子部品間は図示しないシステムバスやデータバスなどのバスで結ばれる。演出ボタン109などの外部装置からの信号は図示しない各種インタフェースを介してサブCPU310により取得される。サブCPU310は、演出パターンデータにしたがって、演出表示制御装置313、音声制御装置314、図示しない各種駆動回路や制御回路により演出表示装置60、スピーカ108、装飾ランプ111、可動役物66などの外部装置を駆動して表示出力、音声出力、ランプ点灯、役物動作による演出を制御する。サブCPU310は、表示パターンデータを演出表示制御装置313へ送信し、音声パターンデータを音声制御装置314へ送信する。なお、本実施例ではサブ基板300が演出表示制御装置313および音声制御装置314を内包する例を説明するが、サブ基板300と演出表示制御装置313および音声制御装置314とは基板として一体化していることを要さず、分離して互いに接続された別個の基板として形成されてもよい。
図11は、演出表示制御装置313のハードウェア構成を概略的に示すブロック図である。演出表示制御装置313は、表示CPU320、表示RAM322、データROM324、表示制御回路326を含む。データROM324は、演出表示に用いられる演出画像データやモーションデータなどの素材データをデータ圧縮した状態で保持するデータ格納手段の一つである。演出画像データは、当否抽選の判定結果などを示す演出オブジェクトとして変動表示や演出表示に用いられる画像であり、例えば装飾図柄変動に用いる装飾図柄のスプライト画像、予告演出に用いるスプライト画像、各種演出に用いる動画といった素材画像である。モーションデータは、各種演出に用いる画像に所定タイミングで演出的な動作を加える場合のその動作が定義されたデータである。
サブCPU310から送られた表示パターンデータに基づいて、その表示パターンデータに指定された演出画像データやモーションデータがデータROM324から表示RAM322へ読み出され、その演出画像データやモーションデータを用いた演出表示が表示CPU320によって実行される。その結果、表示CPU320から表示制御回路326へ演出表示に関するコマンド、演出画像データ、モーションデータが送信され、表示制御回路326により表示制御がなされる。
表示制御回路326は、デコーダ332、描画メモリ334、描画回路336、フレームバッファ338、表示回路340を含み、それぞれがバス330を介して接続される。本図のバス330は、便宜上、システムバス、データバス、アドレスバスなどのバスを包括的に示したものである。
表示CPU320から送られた演出画像データやモーションデータは描画メモリ334に格納され、それらのデータのうち圧縮されたデータはデコーダ332によって復号される。描画メモリ334は、演出画像データやモーションデータをデコーダ332により復号する場合のワークエリアとして用いられたり、描画回路336による描画処理や画像処理を実行する場合のワークエリアとして用いられたりするVRAM(VideoRAM)である。
描画回路336は、描画メモリ334に格納されたデータを用い、表示CPU320から送られたコマンドを順に実行して表示用画像を生成し、その生成された表示用画像を動画像のフレームとしてフレームバッファ338に格納する。フレームバッファ338は、演出表示装置60へ出力すべき動画像のフレームを一時的に格納するバッファメモリとしてのVRAMである。
表示回路340は、フレームバッファ338に格納された表示用画像を格納された順に映像信号の形で演出表示装置60へ出力する。フレームバッファ338は、例えば2フレーム分のメモリ領域を有し、表示回路340が1フレーム分のメモリ領域から表示用画像を出力する間に、描画回路336が次の表示用画像を生成して、もう1フレーム分のメモリ領域に格納する。
図12は、ぱちんこ遊技機におけるメイン基板200の制御開始処理を示すフローチャートである。電源スイッチ150が投入されると、メインCPU290は、スタックポインタを設定し(S100)、メインRAM291へのアクセスを許可し(S102)、メインCPU290の内蔵レジスタの設定などのハードウェアに関する初期設定を実行する(S104)。
つづいて、RAMクリアスイッチの操作状態、電源断情報フラグの値、及びメインRAM291に格納されているデータの状態に応じて、電源断復帰処理又はメインRAM291の初期化処理を実行する。具体的には、RAMクリアスイッチがONされず、かつ、電源断情報フラグの値と、メインRAM291に格納されているデータとの双方が正常であった場合は、電源断復帰時の処理を実行する。それ以外の場合、すなわち、RAMクリアスイッチがONされた場合、又は、RAMクリアスイッチがONされなかった場合でも、電源断情報フラグと、メインRAM291に格納されているデータとのいずれかが正常でなかった場合は、メインRAM291の初期化処理を実行する。
メインCPU290は、RAMクリアスイッチの操作状態を確認し、RAMクリアスイッチがONされた場合(S106のY)、メインRAM291を初期化する(S116)。RAMクリアスイッチがONされなかった場合(S106のN)、メインCPU290は、電源断情報フラグの値を確認する(S108)。電源断情報フラグの値が電源断正常データと一致しなければ(S108のN)、メインRAM291を初期化する(S116)。電源断情報フラグの値が電源断正常データと一致すれば(S108のY)、メインRAM291に格納されているデータを検査する(S110)。後述するように、前回の電源断時に処理が正常に終了していれば、メインRAM291に格納されていたデータのチェックサムがメインRAM291に格納されているので、メインCPU290は、チェックサムを用いてメインRAM291のデータを検査する。メインRAM291に格納されているデータが正常でなければ(S112のN)、メインRAM291のデータを初期化する(S116)。メインRAMに格納されているデータが正常であれば(S112のY)、電源断前の状態に復帰するための処理を実行する(S114)。
電源断復帰処理(S114)において、電源投入が正常に行われたことを示す電源投入正常データを電源断情報フラグに格納し、各種エラーの初期設定及び払出制御基板155との通信初期設定を実行する。つづいて、電源断前の未送信分のコマンド要求をクリアし、遊技状態を示す各種情報のコマンド送信を要求する。つづいて、第1特別図柄及び第2特別図柄の作動保留球数に対応した演出コマンドを要求する。つづいて、第2始動口12及び大入賞口20の開放/閉鎖状態を電源断前の状態に復帰させる。つづいて、特別図柄の確率変動機能の作動状態を報知するための処理を実行する。
RAM初期化処理(S116)において、電源投入正常データを電源断情報フラグに格納し、メインRAM291の全領域を0でクリアし、メインRAM291の初期設定及び演出表示器の初期化を実行する。
電源断復帰処理(S114)又はRAM初期化処理(S116)が終了すると、後述する割込処理を起動するためにカウント値をセットし、割込タイマの動作を開始させる(S118)。これにより、以降、所定の時間(例えば4ミリ秒)ごとにタイマ割込が発生し、後述する割込処理が実行される。つづいて、メインCPU290は、遊技機を管理するためのメイン処理を実行する(S120)。
図13は、図12におけるS120のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。メインCPU290は、タイマ割込をいったん禁止し(S200)、ウォッチドッグタイマの動作を開始させ(S202)、電源断を監視する(S204)。図示しない電源電圧監視回路において電源ユニット158から供給される電源電圧の低下が検出されると、電源電圧監視回路からメインCPU290に無条件割込要求信号が入力されることにより実行される電源断記憶処理において、電源断確認データが電源断確認フラグに格納される。したがって、メインCPU290は、電源断確認フラグの値を監視し(S204)、電源断確認フラグの値が電源断確認データに一致する場合は(S206のY)、電源断のための処理を実行するために、S212に進む。電源断確認フラグの値が電源断確認データに一致しない場合は(S206のN)、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新するため、初期値乱数更新処理を実行し(S208)、タイマ割込を許可して(S210)、S200に戻る。以降、S200〜S210が繰り返される。タイマ割込が禁止されている間(S202〜S208)にタイマ割込が発生した場合、S210においてタイマ割込が許可された後に、後述する割込処理を実行する。
S206において電源断が検知されると(S206のY)、メインCPU290は、ウォッチドッグタイマをリスタートさせ(S212)、電源断情報フラグの内容を確認する(S214)。電源断情報フラグの内容が電源投入正常データと一致しない場合は(S214のN)、電源投入時のデータが正常に保存されていないと判断し、電源断異常データを電源断情報フラグに格納して(S216)、S222に進む。電源断情報フラグの内容が電源投入正常データと一致する場合は(S214のY)、電源投入時のデータが正常に保存されていると判断し、電源断正常データを電源断情報フラグに格納する(S218)。つづいて、次回の電源投入時に、バックアップされたメインRAM291のデータを検査するために、メインRAM291に格納されているデータのチェックサムを算出してメインRAM291に格納する(S220)。つづいて、メインRAM291へのアクセスを禁止して(S222)、電源が落ちるまでループする。
図14は、割込処理の詳細を示すフローチャートである。メイン処理(S120)においてタイマ割込が発生すると、メインCPU290は割込処理を実行する。まず、割込動作条件を設定し(S300)、ウォッチドッグタイマをリスタートさせる(S302)。つづいて、遊技機を管理するため、入力処理(S304)、各種乱数更新処理(S306)、初期値更新型乱数更新処理(S308)、初期値乱数更新処理(S310)、タイマ減算処理(S312)、第2始動口有効期間設定処理(S314)、入賞監視処理(S316)、賞球制御処理(S318)、普通図柄作動ゲート監視処理(S320)、普通図柄制御処理(S322)、普通図柄変動開始監視処理(S324)、始動口監視制御処理(S326)、特別図柄制御処理(S328)、特別電動役物制御処理(S330)、大入賞口有効期間設定処理(S332)、特別図柄変動開始監視制御処理(S334)、異常検知処理(S336)、入球通過時間異常検出処理(S338)、遊技状態表示処理(S340)、ハンドル状態信号検査処理(S342)、LED出力処理(S344)、発射制御信号出力処理(S346)、試験信号出力処理(S348)、ソレノイド出力処理(S350)、演出制御コマンド送信処理(S352)、外部情報出力処理(S354)を順に実行し、次回のタイマ割込を許可して(S356)、リターンする。
入力処理(S304)において、遊技盤面に取り付けられているスイッチ、断線短絡電源異常検知信号、扉・枠の開放信号、磁気検知信号、電波検知信号、及びタッチ状態信号の入力を監視し、入力状態を示すデータを作成してメインRAM291に格納する。
各種乱数更新処理(S306)において、普通図柄変動パターン乱数及び変動パターン乱数を更新する。普通図柄変動パターン乱数をメインRAM291から読み出し、値が所定の最大値未満である場合は値をインクリメントして格納し、値が所定の最大値以上である場合は0を格納する。また、変動パターン乱数をメインRAM291から読み出し、値から所定値を減算した結果が0以上である場合は減算結果を格納し、0未満である場合は所定の最大値を格納する。これにより、普通図柄変動パターン乱数及び変動パターン乱数は、タイマ割込が発生する時間ごとに更新される。
初期値更新型乱数更新処理(S308)において、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新する。それぞれの乱数の値、最大値、及び初期値をメインRAM291から読み出し、乱数の値をインクリメントする。インクリメントした結果が、最大値を超えた場合は、乱数の値を0とする。また、インクリメントした結果が、初期値に一致した場合は、初期値乱数をメインRAM291から読み出し、初期値を更新する。これにより、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数は、タイマ割込が発生する時間ごとに更新され、乱数の値が初期値に戻ると、すなわち乱数の範囲を一巡すると、新たに初期値を設定し直して乱数が生成される。
初期値乱数更新処理(S310)において、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数を更新する。メインRAM291の初期値乱数更新テーブルから初期値乱数を読み出し、初期値乱数の値をインクリメントする。インクリメントした結果が、上限値を超えていた場合は、初期値乱数の値を0とする。メイン処理(S120)における初期値乱数更新処理(S208)においても、同様の処理が実行される。
タイマ減算処理(S312)において、2バイトタイマを更新する。タイマの値をメインRAM291から読み出し、タイマの値が0以外である場合、値をデクリメントして格納する。タイマの値が0である場合、タイマの更新は実行しない。
第2始動口有効期間設定処理(S314)において、第2始動口12の有効期間を設定する。第2始動口12には、遊技球の入球により賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選が実行される有効期間と、遊技球が入球しても賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選が実行されない無効期間が設定される。後述するように、始動口監視制御処理(S326)において、第2始動口12の無効期間には、第2始動口入賞の監視処理を実行しないので、第2始動口12に遊技球が入球しても賞球の払い出し及び第2特別図柄に係る抽選は実行されない。第1始動口11、大入賞口20、作動口30、一般入賞口33などに、有効期間及び無効期間が設定される場合についても同様である。普通図柄の状態が「普通電動役物作動中」である場合、第2始動口有効期間フラグに第2始動口12が有効期間であることを示すデータを格納する。普通図柄の状態が「普通電動役物作動中」でない場合、第2始動口有効延長タイマの値が0でなければ、第2始動口有効期間フラグに第2始動口12が有効期間であることを示すデータを格納し、第2始動口有効延長タイマの値が0であれば、第2始動口有効期間フラグに第2始動口が無効期間であることを示すデータを格納する。
入賞監視処理(S316)において、遊技球のスイッチ通過を検査し、遊技球がスイッチを通過したとき、そのスイッチに無効期間がない、又は、現在有効期間である場合で、かつ、賞球払い出しがある場合、入賞カウンタを更新する。また、外部端子へ出力するセキュリティの出力要求の作成及びコマンドの送信を要求する。
賞球制御処理(S318)において、払出制御基板155からのデータ受信の監視、払出制御基板155へのコマンド送信要求、払出制御基板155へのコマンド送信、及び払出制御基板155からの受信データの検査を、順に実行する。
普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球の作動口30の通過を監視し、遊技球が作動口30を通過したと判断したとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合は、普通図柄の保留数を更新し、普通図柄に係る乱数をメインRAM291に格納する。
普通図柄制御処理(S322)において、普通図柄の状態を監視し、普通図柄制御中と判断した場合、普通図柄表示装置45又は普通電動役物90に係る処理を実行する。普通図柄の状態が「普通図柄変動中」である場合、普通図柄変動中処理を実行し、「普通図柄停止図柄表示中」である場合、普通図柄停止図柄表示中処理を実行し、「普通電動役物作動中」である場合、普通電動役物作動中処理を実行し、「普通電動役物作動終了デモ中」である場合、普通電動役物作動終了デモ中処理を実行する。普通図柄変動中処理において、普通図柄の変動を行った後、変動時間を監視し、普通図柄の変動時間終了と判断した場合、普通図柄の変動停止設定を行って、普通図柄の状態を「普通図柄停止図柄表示中」に設定する。普通図柄停止図柄表示中処理において、普通図柄の停止図柄表示時間を監視し、普通図柄の停止図柄表示時間終了と判断した場合、当り判定の結果に対応した普通図柄の作動終了設定を実行する。当りの場合は、普通図柄の状態を「普通電動役物作動中」に設定し、普通電動役物作動開始時の普通電動役物開放延長機能の作動状態を保存し、普通電動役物作動開始時の普通電動役物開放延長機能の作動状態に対応した普通電役ソレノイド91の作動設定を実行する。はずれの場合は、普通図柄の状態を「普通図柄変動待機中」に設定する。普通電動役物作動中処理において、遊技球の普通電動役物90に係る入賞口の入賞を監視し、普通電動役物90に係る入賞口の入賞数が最大入賞数に達したと判断した場合は、普通電動役物90の作動終了設定及び第2始動口有効延長時間の設定を実行する。普通電動役物90に係る入賞口の入賞数が最大入賞数に達していないと判断した場合は、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖時間の監視、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖の設定を行い、一連の普通電動役物90の入口の開放が終了したと判断した場合は、普通電動役物90の作動終了設定及び第2始動口有効延長時間の設定を実行する。なお、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖時間の終了でないと判断した場合は、普通電動役物90に係る入賞口の入口の開放/閉鎖の設定は実行しない。普通電動役物作動終了デモ中処理において、普通電動役物90の作動終了デモ時間の監視を行い、普通電動役物90の作動終了デモ時間終了と判断した場合、普通図柄の状態を「普通図柄変動待機中」に設定する。
普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の状態を監視し、「普通図柄変動待機中」であり、かつ、普通図柄作動保留球数の値が0以外である場合、普通図柄の変動を開始させると判断する。普通図柄の変動を開始させると判断した場合、普通図柄作動保留球数をデクリメントし、当り判定、停止図柄の決定、普通図柄の変動パターン番号の設定、及び普通図柄の変動時間の設定を実行する。その後、普通図柄の状態を「普通図柄変動中」に設定し、普通図柄の状態設定、当り判定、及び変動パターン決定に使用したメインRAM291の領域をクリアする。
始動口監視制御処理(S326)において、遊技球の第1始動口11入賞及び第2始動口12入賞を監視する。第1特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合は、内蔵乱数を取得し、取得した内蔵乱数に特別図柄当りソフト乱数の値を加算した値を、大当り判定で使用する特別図柄当り乱数としてバッファに格納する。また、特別図柄に係る乱数として、図柄乱数及び変動パターン乱数を取得して記憶する。第2特別図柄の保留を第1特別図柄の保留に優先して消化する場合は、当該入賞に係る保留の更新のみを実行するが、特別図柄の保留の消化順序が入賞順である場合は、当該入賞に係る保留の更新のほか、合計保留数の更新及び入賞順序の記憶を実行する。つづいて、始動口入賞時に記憶する乱数に対応した予告演出コマンドを要求するため、遊技機の状態を確認し、コマンド送信期間と判断した場合、当り予告演出要求、当り図柄予告演出要求、パターン予告演出要求を順に実行する。ここで、(1)当り待ち中で、かつ、普通図柄の確率変動機能が未作動中に、第1特別図柄に係る乱数を記憶する場合、(2)当り待ち中で、かつ、普通図柄の確率変動機能が未作動中に、第2特別図柄に係る乱数を記憶する場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄に係る乱数を記憶する場合のいずれかに該当する場合に、コマンド送信期間であると判断する。つづいて、特別図柄の作動保留球数に対応した演出コマンドを要求する。これにより、特別図柄の作動保留球数が更新されたことが、サブ基板300に通知される。以上のように、先読みにおいては、当り、当り図柄、変動パターン、保留球数の4つがセットとしてサブ基板300に送信される。つづいて、第2始動口有効期間フラグの値を検査し、第2始動口有効期間フラグの値が第2始動口12が有効期間であることを示すデータである場合、第1始動口入賞の場合と同様に、第2始動口入賞の監視処理を実行する。第2始動口有効期間フラグの値が第2始動口12が無効期間であることを示すデータである場合、第2始動口入賞の監視処理は実行しない。なお、保留球数が0であったときに遊技球の入賞を確認した場合には、ここでいったん保留球数を0から1にした上で、後述する変動開始に係る制御処理が実行される。
特別図柄制御処理(S328)において、当り待ち状態の検査を行い、特別電動役物が作動中、すなわち、大当り中又は小当り中である場合、特別図柄制御処理を終了する。特別電動役物が未作動である場合、特別図柄の状態を検査し、「特別図柄変動待機中」であれば、特別図柄制御汎用処理を終了し、「変動開始」であれば、特別図柄変動開始処理を実行し、「特別図柄変動中」であれば、特別図柄変動中処理を実行し、「特別図柄停止図柄表示中」であれば、特別図柄停止図柄表示中処理を実行する。特別図柄変動開始処理において、変動パターン乱数に基づいて特別図柄変動パターンの選択番号を取得し、特別図柄変動パターン番号に対応した変動時間を決定し、サブ基板300に演出表示を開始させるため、変動付加図柄情報、変動パターン、及びキャラクタの情報のコマンドを要求し、特別図柄の状態を「特別図柄変動中」に設定し、特別図柄変動パターンの決定に使用した変動パターン判定領域を0でクリアする。特別図柄変動中処理において、特別図柄の変動を行った後、変動時間を監視し、特別図柄の変動時間終了と判断した場合、特別図柄の変動停止設定を行って、特別図柄の状態を「特別図柄停止図柄表示中」に設定する。特別図柄停止図柄表示中処理において、特別図柄の停止図柄表示時間を監視し、特別図柄の停止図柄表示時間終了と判断した場合、当り判定の結果に対応した特別図柄の作動終了設定を実行する。当りの場合は、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、特別電動役物が連続して作動する回数の設定を行い、特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、及び普通電動役物の開放延長機能を未作動にし、遊技機の状態を大入賞口開放準備中に設定し、当り開始デモ表示時間の設定、当り開始デモ演出のコマンド要求、及び発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。当り判定の結果が小当りである場合、特別図柄の変動時間短縮機能及び普通図柄の確率変動機能の作動終了判定を行い、変動パターン選択状態を更新し、遊技状態のコマンド要求を行い、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、遊技機の状態を小当り開始デモ中に設定し、当り開始デモ表示時間の設定、当り開始デモ演出のコマンド要求、及び発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。当り判定の結果がはずれである場合、特別図柄の変動時間短縮機能及び普通図柄の確率変動機能の作動終了判定を行い、変動パターン選択状態を更新し、遊技状態のコマンド要求を行い、特別図柄の作動を終了させるため、特別図柄の状態を「特別図柄変動待機中」に設定し、発射位置指定演出のコマンド要求を実行する。
特別電動役物制御処理(S330)において、特別電動役物に係る処理を実行するため、条件装置及び特別電動役物の作動状態を検査し、条件装置が作動中又は特別電動役物が作動中と判断した場合、特別電動役物に係る処理を実行する。特別電動役物の作動状態に応じて、大入賞口開放準備中処理、特別電動役物作動中処理、大入賞口閉鎖中処理、大当り終了デモ中処理、小当り開始デモ中処理、小当り特電作動中処理、小当り大入賞口閉鎖中処理、小当り終了デモ中処理を実行する。
大入賞口有効期間設定処理(S332)において、大入賞口20の有効期間判定の結果を保存するため、大入賞口有効時間の値が0である場合は、大入賞口有効期間フラグに大入賞口無効期間データを格納し、0以外である場合は、大入賞口有効期間フラグに大入賞口有効期間データを格納する。
特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、特別図柄の作動状態を監視し、特別図柄が変動開始できる状態であるか否かを判定する。特別図柄の保留球の消化順序が、第2特別図柄の優先消化である場合、(1)大当り中又は小当り中でないこと、(2)第1特別図柄が変動待機中であること、(3)第2特別図柄が変動待機中であること、(4)当該特別図柄の作動保留球数が0以外であること、の全てが満たされているときに、特別図柄が変動開始できる状態であると判定する。特別図柄の保留球の消化順序が、入賞順である場合、上記(1)〜(3)に加えて、(5)特別図柄の保留球数の合計が0以外であること、(6)当該判定が消化順序すなわち入賞順と一致すること、の全てが満たされているときに、特別図柄が変動開始できる状態であると判定する。
特別図柄が変動開始できる状態であると判定された場合、当該特別図柄の作動保留球数を減算し、第1特別図柄及び第2特別図柄の保留球数に対応した演出コマンドを要求する。これにより、特別図柄の保留球数が更新されたことがサブ基板300に通知される。
つづいて、特別図柄の当り判定を実行する。当り判定において、特別図柄当り乱数により、大当り、小当り、はずれのいずれであるかが判定され、判定結果が、特別図柄判定フラグに格納される。つづいて、図柄を決定する。図柄の決定において、当り判定が大当りであった場合、特別図柄当り図柄乱数に基づいて大当り図柄が決定され、小当りであった場合、小当り図柄が決定され、はずれであった場合、はずれ図柄が決定される。
当り判定の結果が大当りであった場合、図柄の決定処理において決定された当り図柄の種別を示す群判定番号の値に基づいて、特別図柄の確率変動機能の作動内容を判定し、特別図柄の変動時間短縮機能の作動内容や、普通図柄の入賞容易状態を設定など、大当り終了後の遊技状態を設定する。つづいて、特別電動役物が連続して作動する回数や、大入賞口の開放時間の内容など、大当り中の設定を実行する。つづいて、当り判定の結果と、普通図柄の確率変動機能の作動状態に基づいて、大当り終了後に参照すべき変動パターンテーブルを選択することにより、変動パターン選択状態の内容を設定する。つづいて、遊技状態及び当り図柄の種別を示す群判定番号の値に基づいて選択されたテーブルを参照して、開始デモ時間及び終了デモ時間を設定する。つづいて、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアし、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。
当り判定の結果が小当りであった場合、小当り終了後に参照すべき変動パターンテーブルを選択することにより、変動パターン選択状態の内容を設定し、開始デモ時間及び終了デモ時間を設定し、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアして、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。当り判定の結果がはずれであった場合、当り判定及び図柄決定に使用したメインRAM291の領域をクリアして、特別図柄の状態を「変動開始」に設定する。
異常検知処理(S336)において、磁気検知信号、断線短絡電源異常検知信号、電波検知信号、扉・枠の開放信号を検査し、エラー状態に変化があった場合は、エラー状態を記憶して、サブ基板300に遊技機のエラー状態演出の表示を要求する。エラー状態に変化がなかった場合は、エラー状態の記憶及びエラー状態演出の表示要求は実行しない。
入球通過時間異常検出処理(S338)において、入球通過時間異常を検出するため、各スイッチレベルの連続オン時間の監視を行い、その結果、前回から変化があったと判断した場合、入球通過時間異常の設定、コマンドの送信要求、外部端子へ出力するセキュリティの出力要求の作成を順に実行する。連続オン時間が異常ではないと判断した場合は、セキュリティの出力要求の作成は実行しない。
遊技状態表示処理(S340)において、特別電動役物が連続して作動する回数、エラー状態、普通図柄の作動保留球数、及び特別図柄の作動保留球数の表示を要求するため、それぞれの表示データを作成する。
ハンドル状態信号検査処理(S342)において、ハンドルのタッチ状態を監視するため、ハンドル状態の検査を行い、検査の結果、ハンドル状態に変化ありと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの減算、ハンドル状態の更新、ハンドル状態監視タイマの設定、及びハンドル状態演出のコマンド送信要求を実行する。検査の結果、ハンドル状態に変化なしと判断した場合、ハンドル状態監視タイマの設定を実行する。ハンドル状態監視タイマの値をデクリメントした結果が0以外の場合、タイマ減算中と判断して、以降の処理は実行しない。
LED出力処理(S344)において、特別図柄の表示、普通図柄の表示、特別図柄の作動保留球数の表示、普通図柄の作動保留球数の表示、遊技状態の表示、特別電動役物が連続して作動する回数の表示、役物連続作動装置未作動時の特別電動役物の作動状態の表示、打ち分けの表示及びエラーの表示を実行するために、表示の初期化、表示データの取得及び出力を順に実行する。
発射制御信号出力処理(S346)において、遊技球の発射の禁止/許可の信号を出力するため、払出制御基板155との通信状態及び断線短絡電源異常に対応した発射の禁止/許可の設定、及び発射の禁止/許可データの取得を行った後、発射の禁止/許可の信号の出力を実行する。
試験信号出力処理(S348)において、試験装置に出力する信号を作成し、対応した出力ポートに出力する。
ソレノイド出力処理(S350)において、普通電役ソレノイド91及び大入賞口ソレノイド92の出力データを出力するために、普通電役ソレノイド91の出力データの取得、大入賞口ソレノイド92の出力データの取得及び出力データの出力を実行する。それぞれのソレノイドの作動フラグ及び作動タイマを取得し、取得したソレノイド作動フラグ及びソレノイド作動タイマに対応した出力データを取得する。つづいて、ソレノイド作動タイマを更新し、出力データをソレノイド出力ポートへ出力する。
演出制御コマンド送信処理(S352)において、サブ基板300へ送信するコマンドの送信要求の有無を検査し、送信要求があると判断した場合、要求するコマンドデータを取得し、使用したコマンドバッファを0でクリアし、取得したコマンドデータに対応したMODEデータの取得、MODEデータの出力、MODEデータの保持、取得したコマンドデータに対応したEVENTデータの取得、EVENTデータの出力を順に実行する。
外部情報出力処理(S354)において、外部端子に出力する信号を作成し、作成した信号を外部情報出力ポートに出力する。
上述したメイン基板200の動作過程において使用される乱数について、より詳細に説明する。メイン基板200において使用される乱数には、主に、普通図柄に係る乱数として、普通図柄当り乱数、及び普通図柄変動パターン乱数があり、特別図柄に係る乱数として、特別図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当り図柄乱数、変動パターン乱数がある。また、初期更新値型乱数である、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数の初期値を与えるための乱数として、普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数がある。
普通図柄当り乱数は、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄当り乱数は、割込処理の普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球が作動口30を通過したと判断されたとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。普通図柄乱数は、普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の変動を開始させると判断されたときに、当り判定及び停止図柄の決定のために使用される。
普通図柄変動パターン乱数は、例えば0〜232の値をとり、割込処理の各種乱数更新処理(S306)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄変動パターン乱数は、割込処理の普通図柄作動ゲート監視処理(S320)において、遊技球が作動口30を通過したと判断されたとき、普通図柄変動の保留数が上限値である4未満である場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。普通図柄変動パターン乱数は、普通図柄変動開始監視処理(S324)において、普通図柄の変動を開始させると判断されたときに、普通図柄の変動パターンの決定のために使用される。
特別図柄当り乱数は、割込処理の始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、内蔵乱数と特別図柄当りソフト乱数の値を取得し、両者を加算することにより生成され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当り乱数は、割込処理の特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、大当り判定及び小当り判定を実行するために使用される。
特別図柄当りソフト乱数は、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当りソフト乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、上述したように、特別図柄当り乱数を生成するために使用される。
特別図柄当り図柄乱数は、例えば0〜999の値をとり、割込処理の初期値更新型乱数更新処理(S308)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。特別図柄当り図柄乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。特別図柄当り図柄乱数は、割込処理の特別図柄変動開始監視制御処理(S334)において、当り判定が大当りであった場合に、大当り図柄を決定するために用いられる。
変動パターン乱数は、例えば0〜49999の値をとり、割込処理の各種乱数更新処理(S306)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。変動パターン乱数は、始動口監視制御処理(S326)において、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数が4未満であるときに遊技球の入賞を確認した場合に、メインRAM291の所定位置から取得され、メインRAM291の別の領域に格納される。変動パターン乱数は、割込処理の特別図柄制御処理(S328)において、特別図柄変動パターンを決定するために用いられる。
普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数は、それぞれ、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数と同じ範囲の値をとり、メイン処理(S120)の初期値乱数更新処理(S208)及び割込処理の初期値乱数更新処理(S310)において更新され、メインRAM291の所定位置に格納される。普通図柄当り初期値乱数、特別図柄当り図柄初期値乱数、及び特別図柄当りソフト初期値乱数は、初期値更新型乱数更新処理(S308)において、普通図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、及び特別図柄当りソフト乱数を更新するときに、それぞれの乱数の初期値として用いられる。
割込処理は、タイマ割込により一定時間ごとに実行されるので、割込処理に含まれる各種乱数更新処理(S306)及び初期値更新型乱数更新処理(S308)も、一定時間ごとに実行される。すなわち、普通図柄当り乱数、普通図柄変動パターン乱数、特別図柄当り乱数、特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当り図柄乱数、変動パターン乱数は、一定時間ごとに更新される。これに対して、メイン処理(S120)は、割込処理が終了してから次のタイマ割込が発生するまでの間、すなわち、タイマにより計測される一定時間から割込処理に要した時間を減じた時間だけ繰り返される。割込処理に要する時間は、遊技状態などに応じて異なるので、メイン処理(S120)における初期値乱数更新処理(S208)は、各種乱数更新処理(S306)や初期値更新型乱数更新処理(S308)と異なり、一定時間ごとに実行されるわけではない。これにより、初期値更新型乱数更新処理(S308)において初期値を設定する際に取得される初期値乱数を毎回ランダムにすることができる。
図15は、ぱちんこ遊技機におけるサブ基板300の制御開始処理を示すフローチャートである。サブ基板300の制御を開始すると、サブCPU310はスタックポインタを設定し(S500)、各種の初期設定が完了するまですべての割込を禁止し(S502)、サブCPU310のレジスタ設定やポート初期化といったハードウェアに関する初期設定を実行する(S504)。サブROM312から制御プログラムを読み出してサブRAM311に配置するとともに、制御プログラムにおける各種の変数のうち、初期値のある変数については初期値を設定し、初期値のない変数についてはゼロクリアのデータを設定することにより、サブRAM311を初期化する(S506)。なお、サブ基板300における割込処理は、最優先で実行される割込処理として、電源立ち上げ時の処理と、ウォッチドッグ機能が有効な場合における各種異常発生時のリセット処理とがある。次に実行優先度の高い優先レベル7の割込処理として、メイン基板200から受信するコマンド処理があり、その次に優先度の高い優先レベル3の割込処理として、ウォッチドッグタイマによるCPU暴走検知時のリセット処理がある。次に優先される優先レベル2の割込処理として、表示CPU320との間で送受信されるコマンドに係る処理があり、最も優先度の低い優先レベル1の割込処理として、リアルタイムクロックとの通信処理やランプ、ソレノイド、モータ等の各種デバイス制御処理等がある。以上の各種処理に関する割込が仮に同時に発生した場合には、割込の種類ごとにあらかじめ設定された優先度の高いものから優先して実行される。なお、本図に示す処理は、最優先レベルの割込である電源立ち上げ時の処理および各種異常発生時のリセット処理と、優先レベル3の割込であるCPU暴走検知時のリセット処理とを含む。
メイン基板200から受信するコマンド以外の割込(優先レベル7)を禁止し(S510)、あらかじめ記憶された全機種用のすべてのエラー情報から当該機種で使用する各種エラー情報を設定する(S512)。装飾ランプ111などのすべてのランプを消灯し(S514)、ウォッチドッグタイマの動作を開始し(S516)、メイン処理を実行する(S518)。通常はS518のメイン処理から本フローへ戻ることはないが、戻ったときはスリープ(小消費電力モード)へ移行する(S520)。
図16は、図15におけるS518のメイン処理を詳細に示すフローチャートである。図15のS506においてサブRAM311に配置された制御プログラムが正確に配置されているかを本図のメイン処理内でチェックするためにそのチェックを開始する先頭アドレスを取得し(S530)、以降の処理においてすべての割込を許可し(S532)、モータやソレノイド等のデバイスの初期化動作を実行する(S534)。
ウォッチドッグタイマを使用する設定であればウォッチドッグタイマをクリアし(S536)、装飾図柄の外れの組合せがランダムの組合せになるように装飾図柄のカウンタを更新し(S540)、サブCPU310の入力ポートを監視する(S542)。なお、S580はカウンタを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式における処理であるため、外れ図柄となる全ての図柄組合せを組み込んだ抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式の場合にはS580の処理は実行しない。その抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する処理は、S552で後述する通りメイン基板200から特別図柄の停止図柄を示すコマンドを受信したときに実行する。エラー状態を監視して各種エラーを検知したときはそのエラーを報知し(S544)、演出ボタン109の入力状態に応じた処理を実行し(S546)、予告抽選を実行する(S548)。なお、S548における予告抽選は、特に図柄変動開始直後に出現させる予告演出のコマンドをできる限り早期に演出表示制御装置313へ送信するため、抽選処理を1回のループで処理するのではなく複数回のループに分け、図柄変動開始直後に出現させる予告演出を先のループで抽選する。リアルタイムクロック、ランプ、モータ、ソレノイド等のデバイスに対する動作要求があればその動作を実行し(S550)、コマンドバッファに保存されたコマンドを解析し(S552)、コマンド解析直後の場合はS536の処理へ戻り(S554のY)、コマンド解析直後でないときは(S554のN)、空き時間で行えばよい低優先度の処理として抽選用ソフト乱数を更新し(S556)、S536の処理に戻る。なお、S552において、解析するコマンドが特別図柄の変動パターンを示す場合は装飾図柄の変動演出パターンをこのS552の処理にて決定し、解析するコマンドが特別図柄の停止図柄を示す場合は抽選シートを用いて装飾図柄の外れ図柄を決定する方式であれば装飾図柄の停止図柄をこのS552の処理にて決定する。
図17は、メイン基板200からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。メイン基板200から受信するメインコマンドは、リセット割込やエラー割込に次いで優先度の高い優先レベル7の割込命令である。メイン基板200から受信したデータを入力ポートへ読みに行き、2回連続で同じデータが読み込まれたときにそのデータを新たなコマンドとして確定し(S600のY)、その確定したコマンドが第1コマンド(MODEデータ)であれば(S602のY)、その第1コマンドを一時記憶領域に保存する(S604)。ハード乱数を後続の処理のために取得し(S606)、元のルーチンに戻る。このようにメイン基板200からメインコマンドの割込があるたびにハード乱数を取得しておくことにより、乱数の取得タイミングに周期性を生じさせず、値のランダム性を高める。S600において読み込まれたデータが2回連続で一致しなければ(最高5回まで読み込み可能)、S602をスキップして元のルーチンに戻る(S600のN)。
S602において、確定したコマンドが第1コマンドではなく第2コマンドの場合は(S602のN)、第1コマンドがすでに適切に受信済みであることが確認できれば(S608のY)、コマンドバッファ(コマンドデータ用のリングバッファ)における読み取り位置であるコマンドライトポインタを取得し(S610)、第1コマンドと第2コマンドとをコマンドバッファに保存する(S612)。コマンドバッファに保存されたコマンドデータは、図16のS552において解析される。コマンドライトポインタを更新し(S614)、一時記憶領域に保存させていた第1コマンドをクリアして(S616)、元のルーチンに戻る。S608において第1コマンドが受信済みでないときはS610以降をスキップして(S608のN)、元のルーチンに戻る。
図18は、演出表示制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込は、サブCPU310から表示CPU320へ演出表示に関するコマンドを送信するための優先レベル2の割込であり、500μs周期で発生する。この割込では、バッファをチェックし(S620)、バッファに送信用のコマンドデータがあれば(S622のY)、そのコマンドデータを読み込み(S624)、表示CPU320へ送信する(S626)。なお、表示CPU320へのコマンドデータの送信は、表示CPU320側で正常受信された旨を示すコマンドをサブCPU310が表示CPU320から受信するまで所定時間間隔で最大3回まで送信を試みる。送信後、バッファの読み出しアドレスの設定を更新し(S628)、元のルーチンに戻る。バッファに送信用のデータがなければ(S622のN)、S624以降をスキップして元のルーチンに戻る。
図19は、サブCPU310が表示CPU320からコマンドを受信した場合の割込処理を示すフローチャートである。この割込もまた優先レベル2の割込である。サブCPU310が表示CPU320から受信するコマンドは、主にサブCPU310から表示CPU320へ送信したコマンドが正常受信された旨を示すコマンドである。表示CPU320からコマンドを受信した場合、受信したコマンドデータを読み出し(S630)、コマンドを解析し(S632)、コマンドバッファに保存して(S634)、元のルーチンに戻る。
図20は、各種デバイス制御のためのタイマ割込が発生した場合の割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込は、装飾ランプ111などのランプ制御、可動役物66を駆動するソレノイドやモータの制御、各種タイマの管理制御のための割込であり、1ms周期で発生する。優先度が最も低い優先レベル1の割込であるため、優先レベル2以上の割込を許可し(S640)、演出ボタン109からの入力を示す信号、エラー検知を示す信号、電断を示す信号、モータやソレノイド等の制御対象デバイスへの駆動信号等を入出力するポートの入出力を処理する(S642)。このとき、電断を示す信号が入力された場合は直ちにバックアップ処理へ移行する。モータやソレノイド等のデバイスの制御パターンに基づくカウント処理やS642でポートにデータを書き込むためのバッファのオンオフ制御など、デバイス制御に係るデータを更新し(S644)、演出のタイミングを計るためのタイマを更新し(S646)、演出ボタン109の入力有効時間を管理するためのタイマを更新し(S648)、装飾ランプ111の点灯切換制御や表示CPU320の暴走監視制御等のためのタスク制御用カウンタを更新して16ms周期を作成する(S650)。
なお、装飾ランプ111の点灯切換制御の最小単位は16msである。画像表示制御の1フレームが16msまたは32msであり、その整数倍を装飾ランプ111の点灯切換制御の最小単位としておくことで、ランプ制御と画像表示制御を同期させやすくできる。また、例えば30秒間のエラー報知といった、比較的長時間の期間をカウントする場合に、仮に1割込(1ms)周期のカウントを用いてしまうとカウント値が必要以上に長くなってしまうが、16ms周期のカウント値とすることによってカウント値を短くすることもできる。
タスク制御には処理0〜15までの16種類のタスクがあり、そのうち1つのタスクが装飾ランプ111の点灯切換制御であり、2つのタスクが表示CPU320の暴走監視制御である。装飾ランプ111の点灯切換制御は、タスク制御用カウンタのカウント値に応じて16割込に1回実行することで16ms周期での切換を実現する。表示CPU320の暴走監視制御は、例えば処理0と処理8に割り当て、タスク制御用カウンタのカウント値が0と8のとき、すなわち8割込に1回、表示CPU320からのトグル信号を監視(S652)することで、8ms周期での監視を実現する。
なお、表示CPU320からは1フレームごとにオンオフ反転するトグル信号が出力されており、このトグル信号が1600ms連続して同じ値のまま変化しない場合に表示CPU320が暴走していると判断し、サブCPU310から表示CPU320へリセット信号を送信し、リセット信号を受信した表示CPU320はリセットを実行する。表示CPU320からは1フレーム(16msまたは32ms)周期でトグル信号を受信するため、その周期より短い8ms周期で監視する。最後に、上述のような例えば30秒間のエラー報知といった比較的長時間のエラー報知期間を管理するタイマを減算し(S654)、そのタイムアウト時にエラー報知が終了する。
図21は、特別図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。第2当否抽選値の保留がなされている場合(S700のY)、第2当否抽選手段222が第2当否抽選値を読み出して第2特別図柄52の当否を判定し(S702)、第2当否抽選手段222が第2特別図柄52の停止図柄を決定し(S704)、第2変動パターン決定手段232が第2特別図柄52の変動パターンを決定し(S706)、決定した結果とともに変動開始コマンドをサブ基板300へ送信して第2特別図柄52の図柄変動を開始する(S716)。
第2当否抽選値の保留がなされていない場合であって(S700のN)、第1当否抽選値の保留がなされている場合(S708のY)、第1当否抽選手段221が第1当否抽選値を読み出してあらためて第1特別図柄51の当否を判定し(S710)、第1当否抽選手段221が第1特別図柄51の停止図柄を決定し(S712)、第1変動パターン決定手段231が第1特別図柄51の変動パターンを決定し(S714)、決定した結果とともに変動開始コマンドをサブ基板300へ送信して第1特別図柄51の図柄変動を開始する(S716)。第1当否抽選値の保留がなされていない場合はS710からS722までの処理をスキップする(S708のN)。
特別図柄の図柄変動表示を処理し(S718)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達するまでS718を繰り返し(S720のN)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S720のY)、変動停止コマンドをサブ基板300へ送信して表示中の図柄変動をあらかじめ決定された停止図柄にて停止し(S722)、特別図柄の変動表示を終了する。
図22は、装飾図柄変動表示の過程を示すフローチャートである。サブ基板300の演出決定手段303がメイン基板200から変動開始および演出表示内容を示すコマンドを受信し(S750)、受信した特別図柄の停止図柄、変動パターン、当否判定結果に応じて装飾図柄の停止態様を決定し(S752)、変動パターンに対応する変動演出パターンを決定する(S754)。ここで、事前判定により前兆設定がオンになっている場合(S756のY)、すでに決定されている変動演出パターンが、予告演出との重畳表示を回避すべき特定の演出内容が含まれたパターンでない場合であって(S758のN)、前兆設定がオンされた契機である図柄変動でなければ(S760のN)、所定の予告演出を表示すべき設定を実行し(S764)、前兆設定がオンされた契機である図柄変動である場合は(S760のY)、前兆設定をオフする(S762)。前兆設定がオンでない場合や(S756のN)、変動演出パターンに特定の演出内容が含まれる場合は(S758のY)、S760からS764の処理をスキップする。
その後、装飾図柄の変動演出表示を開始し(S766)、装飾図柄の変動演出表示処理と(S768)、予告演出の表示処理を実行し(S770)、メイン基板200から変動停止コマンドを受信するまでS768とS770を繰り返し(S772のN)、変動停止コマンドを受信したときに(S772のY)、S752で決定された停止態様にて装飾図柄を停止表示させることで図柄変動表示を停止し(S774)、装飾図柄の変動演出を終了する(S776)。
図23は、特別遊技の過程を示すフローチャートである。まず、演出表示制御手段305が特別遊技の演出処理を開始し(S800)、開閉制御手段275が大入賞口20を開放する(S802)。所定の開放時間が経過せず(S804のN)、大入賞口20への入球数も9球以上に達していなければS804に戻り(S806のN)、所定の開放時間が経過したか(S804のY)、開放時間が経過していないものの(S804のN)、大入賞口20への入球数が9球以上に達した場合(S806のY)、開閉制御手段275が大入賞口20を閉鎖させる(S810)。
単位遊技が最終ラウンドに達していなければ(S810のN)、ラウンド数に1を加算してS802に戻り(S812)、単位遊技が最終ラウンドに達していた場合は(S810のY)、演出表示制御手段305は特別遊技の演出処理を終了させ(S814)、特別遊技制御手段260は特別遊技を終了させ(S816)、特定遊技、すなわち確変、時短、入球容易状態の実行を開始する(S818)。
図24は、小当り遊技の過程を示すフローチャートである。まず、大入賞口20を開放させ(S820)、所定の開放時間を経過するまで開放を継続させ(S822のN)、開放時間を経過した場合(S822のY)、大入賞口20を閉鎖し(S824)、設定回数分の開閉が終了していなければ(S826のN)、開閉回数に1を加算してS820に戻り(S828)、設定回数分の開閉が終了していれば(S826のY)、小当り遊技を終了する。
以下、演出音声データについて説明する。各演出音声データには、複数の単独音声データと複数の混成音声データとが含まれる。単独音声データは、演出制御パターンに基づいて演出が実行される間に一つの音声伝送路を通じて再生される演出音声データであって、複数の演出制御パターンのそれぞれに個別に対応づけられる。例えば、変動演出パターンには、その種類ごとにバックグラウンドミュージック(「BGM」ともいう)の楽曲の演出音声データが対応付けられ、予告演出パターンには、その種類ごとに効果音の演出音声データが対応付けられる。
混成音声データは、複数の演出制御パターンのうち2以上の演出制御パターンに基づく演出が同じ演出期間内に並行して実行されるときに一つの音声伝送路を通じて再生される演出音声データであって、2以上の演出制御パターンのそれぞれに対応する単独音声データを混成させた内容を持つ。混成音声データは、2以上の演出制御パターンの組合せごとに個別に対応づけられる。二つの予告演出が同じ図柄変動期間内に並行して実行される可能性があり、その場合にその二つの予告演出の組合せに対応する混成音声データが選択される。その混成音声データは、二つの予告演出に対応する二つの単独音声データを混成させた内容を持つ。演出音声データは、ステレオ音声のデータであってもよい。この場合、右音声と左音声が別々のチャネルを通じて再生されてもよく、一対のチャネルを一つの音声伝送路として扱ってもよいし、一つのチャネルを一つの音声伝送路として扱ってもよい。
パターン記憶手段302は、装飾図柄61の変動や特別遊技において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容や可動役物66の動作、装飾ランプ111の点灯等の演出内容とそれらの制御過程が定められた複数の演出制御パターンを保持する。演出制御パターンには、複数の変動演出パターンと複数の予告演出パターンと複数の特別遊技演出パターンとが含まれる。
パターン記憶手段302は、変動演出パターン、予告演出パターン、特別遊技演出パターンに対応する複数の演出音声データ、保留ランプが点灯または消灯したときに出力する保留音の演出音声データ、何らかのエラーが発生したときに出力する警告音の演出音声データを記憶する。パターン記憶手段302は、所定の契機に基づいて図柄変動期間と連動しない長い期間にわたって再生する楽曲の演出音声データをさらに記憶する。
演出決定手段303は、演出表示の内容として複数の演出制御パターンからいずれかを決定するとともに、演出音声の内容として複数の演出音声データからいずれかを決定する。演出表示制御手段305は、決定された一つまたは複数の演出制御パターンに基づく演出内容を演出表示装置60に表示させる。音声制御手段306は、決定された演出音声データを演出音声として再生し、その演出音声を複数のチャネルのうちいずれかに割り当ててスピーカ108から出力させる。
演出決定手段303においては、複数の予告演出パターンのいずれか一つを実行する場合より、複数の予告演出パターンのうちいずれか二つ以上の組合せで実行する場合の方が大当りの可能性が高くなるよう、当否抽選結果との対応関係が予告種類テーブルに定められている。
演出決定手段303は、決定した予告演出パターンの種類に対応する演出音声データを選択してパターン記憶手段302から読み出し、その演出音声データの情報を音声制御手段306へ送る。予告演出パターンと単独音声データは1対1で対応づけられ、その対応関係は単独音声テーブルに定められる。単独音声テーブルにおいて、第1予告演出パターンとしてのパターン「A」〜「C」には単独音声データ「A」〜「C」が対応づけられ、第2予告演出パターンとしてのパターン「a」〜「e」には単独音声データ「a」〜「e」が対応づけられる。第3予告演出パターンとしてのパターン「1」〜「5」には単独音声データ「1」〜「5」が対応づけられる。
演出決定手段303が第1予告演出パターンと第3予告演出パターンの同時実行を決定した場合、第1予告演出パターンの種類と第3予告演出パターンの種類との組合せに対応する混成音声データを選択してパターン記憶手段302から読み出し、その混成音声データの情報を音声制御手段306へ送る。予告演出パターンの組合せと混成音声データが1対1で対応づけられ、その対応関係は混成音声テーブルに定められる。
例えば、パターン「A」とパターン「1」〜「5」のそれぞれとの組合せに対応する混成音声データは、データ「A1」「A2」「A3」「A4」「A5」である。データ「A1」は、データ「A」とデータ「1」を混成させた内容を持つ。パターン「B」とパターン「1」〜「5」のそれぞれとの組合せに対応する混成音声データは、データ「B1」「B2」「B3」「B4」「B5」である。パターン「C」とパターン「1」〜「5」のそれぞれとの組合せに対応する混成音声データは、データ「C1」「C2」「C3」「C4」「C5」である。このように第1予告演出パターンが3種類と第3予告演出パターンが5種類の組合せ15種類に対応して15種類の混成音声データが混成音声テーブルに定められる。
音声伝送路は32チャネルで構成され、演出音声データごとに1〜3チャネルが割り当てられる。ここでは、音声データごとに割り当てられたチャネル数にかかわらず、その割り当てられた単位を「一つの音声伝送路」と表現する。例えば図柄変動のBGMに2チャネル、リーチ変動図柄のBGMに2チャネル、第1の予告演出の効果音ごとに2チャネルずつ、第2の予告演出の効果音ごとに3チャネルずつ、第3の予告演出の効果音ごとに2チャネルずつ、エラーの警告音に1チャネル、保留数の増減の効果音に1チャネルがそれぞれ割り当てられる。なお、特別遊技において出現させる複数の演出要素を同じ単位遊技中に並行的に実行する場合にそれら複数の演出要素に対応する複数の演出音声データを構成させた混成音声データを出力してもよい。
通常、演出音声ごとに出力するチャネルをあらかじめ設定しておく必要がある。近年、多重的ないし複合的に実行される予告演出など、同時に複数の演出を組み合わせて実行し得る仕様の遊技機が増えている。その場合、演出音声を制御するプログラムとしては、同時に実行される複数の予告演出において同時に出力し得るすべての演出音声の組み合わせを想定し、出力するチャネルを設定する必要があった。しかし、演出の多様化が進むにつれて、同時に出力し得る演出音声の組み合わせ数が膨大となり、すべての組み合わせを想定すること自体が開発者にとって困難となり、すべての組み合わせを上述の混成音声データとして用意しておくことも現実的でなくなりつつある。特に、遊技者による演出ボタンの操作に応じて発する演出音声や所定の定期的または不定期の状況変化に基づいて発する演出音声は、その発するタイミングが遊技者の操作や状況変化次第であり、演出音声の組み合わせ数を大幅に増大させる原因ともなる。
一方、限られたチャネル数にて音声制御するため、すべての演出音声の組み合わせをすべて別々のチャネルに割り当てることも困難となる。したがって、やむを得ず他の演出音声が出力中であるチャネルに重複して割り当てざるを得ない場面もあり、その結果、一部の演出音声が再生途中で途切れてしまうおそれがあった。本来ならステレオ音声として2チャネルを割り当てたい場面でもモノラルに減らす必要が生じる場合もあった。そうした事態を避けるには、設計段階で開発者が演出の重複可能性をすべて検証する必要があるが、あまりにも演出音声の数が多く困難を極めるようになり、時間的にも開発コストとしても大きな負担となっていた。また、完全には重複を除去しきれないまま妥協せざるを得ない場合も考えられた。また、一部の演出音声は途中で再生が途切れてしまっても演出的に支障がない場合もあるが、一方で、途中で途切れてしまうと演出全体が台無しになってしまう重要な演出もある。
そこで本実施例では、複数種類の演出音声データを、他の演出音声に切り替わることを許可する演出音声と許可しない演出音声とであらかじめ分類する。また、音声出力の切り替わりを許可するチャネルと許可しないチャネルとで分類する。これにより、切り替わりを許可するか否かで各演出音声データを適切なチャネルに割り当てることができ、演出音声が演出的に意図せず途切れて他の演出音声に切り替わることを回避する。
図25は、チャネルのグループを示す表の図である。音声制御装置314として32チャネルの音源回路を用いる例において、図示する通り32チャネルが3つの伝送路グループに分類されている。第1チャネルCH1から第10チャネルCH10までの10チャネルがAグループに、第11チャネルCH11から第20チャネルCH20までの10チャネルがBグループに、第21チャネルCH21から第32チャネルCH32までの12チャネルがCグループに、それぞれ分類されている。
1つ目の伝送路グループであるAグループに属するチャネルは、そのチャネルを通じていずれかの演出音声データが再生される間は同じチャネルを通じた他の演出音声データの再生への切り替えを規制する設定がされている。すなわちAグループは、割り当てた演出音声の出力中は同じチャネルに他の演出音声を割り当てないことにより、演出音声が途切れて他の演出音声に切り替わってしまう「上書き」を回避する。そのような上書きを回避すべき演出音声を以下、「上書き不許可音声」と称する。Aグループは上書き不許可音声を割り当てるためのチャネルのグループであり、上書きがされないため割り当てた演出音声は最後まで再生されることが保証される。
2つ目の伝送路グループであるBグループに属するチャネルは、そのチャネルを通じていずれかの演出音声データが再生される間であっても同じチャネルを通じた他の演出音声データの再生への切り替えを許可し得る設定がされている。Bグループは、割り当てた演出音声の出力中は他に空きチャネルがあれば原則として同じチャネルに他の演出音声を割り当てないが、例外的な場合に上書きを許可する。そのような上書きを許可する演出音声を以下、「上書き許可音声」と称する。Bグループは上書き許可音声を割り当てるためのチャネルのグループであり、上書きがされる可能性があるが、原則としては割り当てた演出音声は最後まで再生される可能性が相対的に高い。
3つ目の伝送路グループであるCグループに属するチャネルもまた、そのチャネルを通じていずれかの演出音声データが再生される間であっても同じチャネルを通じた他の演出音声データの再生への切り替えを許可し得る設定がされている。Cグループは、割り当てた演出音声の出力中は他に空きチャネルがあれば原則として同じチャネルに他の演出音声を割り当てない点はBグループと共通するが、空きチャネルがない場合はBグループより優先的に上書きを許可するグループである。Cグループに割り当てる演出音声も上書き許可音声である。ただし、できる限り上書きを避けるために、他のグループよりチャネル数が2つ多く分類されている。
上書き許可音声は、例えばステップアップ予告の連続効果音である。その場合、先行の効果音がステップアップ時の後行の効果音によって掻き消されても不自然とはならず、むしろ適切にステップアップを醸し出せるような例である。上書き不許可音声は、例えばコメント予告やセリフ予告などの連続効果音である。その場合、先行のコメントやセリフの効果音が後行のコメントやセリフの効果音で掻き消されてしまってはその内容が適切に遊技者に伝わらず不自然な演出となってしまうような例である。また、リアルタイムクロックで管理する現在時刻が所定時刻となったことを契機として所定の楽曲を再生するような演出の場合、楽曲は複数変動にわたって再生される長い曲であり、途中で途切れてしまっては演出として不完全となる性質のものである。よって、そのような楽曲の演出音声データは上書き不許可音声として設定しておくことにより、他の演出音声によって途切れることなく再生を担保できる。
パターン記憶手段302が記憶する複数の演出音声データには、上書き不許可音声、すなわちその再生中における他の演出音声データへの再生の切り替えを規制する演出音声データと、上書き許可音声、すなわちその再生中における他の演出音声データへの再生の切り替えを許可する演出音声データとが含まれる。音声制御手段306は、上書き不許可音声をAグループに属するチャネルに割り当て、上書き許可音声をBグループまたはCグループに属するチャネルに割り当てる。開発者としては、複数種類の演出音声データをそれぞれ上書き許可音声と上書き不許可音声のいずれかに分類しておけば音声制御手段306がAグループからCグループのいずれかに割り当てることができる。よって、各演出音声データにあらかじめチャネルを割り当てる設定をする必要もなく、グループを割り当てる設定も不要である。音声制御手段306は、演出音声データを上書き許可の有無に応じて各グループに割り当てるとともに、後述するオートチャネル機能を用いて複数のチャネルのいずれかに割り当てる。ただし、Aグループのすべてのチャネルに演出音声が割り当てた状態で新たに上書き不許可音声を割り当てる必要が生じた場合、例外的にBグループまたはCグループに割り当てることとしてもよいし、あるいは、新たな上書き不許可音声の再生自体を許可しない仕様としてもよい。上書きを許可する場合においてBグループとCグループのいずれのチャネルで上書きするかは、演出音声データの出力状況の違いに応じて決定してもよい。例えば、演出音声データの出力タイミングが不規則であり複数の出力タイミングが想定される状況の場合はBグループのチャネルに割り当て、出力タイミングが固定的であり一つの出力タイミングとして特定できる状況の場合はCグループのチャネルに割り当てる、といった仕様にしてもよい。また、上記出力状況を複数分類に細分化し、その分類に応じてBグループとCグループのいずれかのグループのチャネルに割り当てる仕様としてもよい。
なお、本実施例では複数の演出音声データを上書き不許可音声と上書き許可音声とにあらかじめ分類しておくが、複数の演出音声データにあらかじめ優先度を設定しておく仕様としてもよい。その場合、音声制御手段306は、優先度の高い演出音声データほど優先的に上書きを回避するためにAグループのチャネルに割り当て、優先度の低い演出音声データほど優先的に上書きを許可し、BグループまたはCグループのチャネルに割り当てる。または、優先度として最優先を示す設定がされた演出音声データについては、A〜Cグループとは関係なく、特定のチャネルを個別に割り当ててもよい。
図26は、従来における複数チャネルに対する演出音声の割り当て方法を模式的に示す図である。本図では従来の手法にて3つのチャネルに演出音声を割り当てる例を説明する。まず、「予告A1」という予告演出用の演出音声を第2チャネルCH2に割り当てる。このとき、特に1番目のチャネルである第1チャネルCH1が空いていたとしても、チャネルの順序は気にせずに開発者の都合に合わせて空きチャネルに割り当てる。「予告A1」は、「予告A」というステップアップ予告において発せられる1番目の演出音声であり、ステップアップするたびに2番目の演出音声である「予告A2」、3番目の演出音声である「予告A3」が連続して出力される。これらは遊技者による演出ボタン109の押下に応じたタイミングで出現する仕様でもよい。
次に、「予告B」という予告演出用の演出音声を、その時点で空いているチャネルのうち第1チャネルCH1に割り当てる。次に、「予告A2」を割り当てるが、ここではチャネルをできるだけ節約し、他の演出音声の割り当てのために一つでも多くの空きチャネルを確保すべく、「予告A1」と同じ第2チャネルCH2に割り当てる。その結果、本来は「予告A1」は図において破線で示す部分まで音声が続くはずのところ、「予告A2」によって上書きされて途切れ、「予告A2」の出力に切り替わることとなる。
次に「予告D」を割り当てるが、その時点で第1チャネルCH1も第2チャネルCH2も空いていないため、空いている第3チャネルCH3に割り当てられる。次に、ステップアップ予告である「予告A」の最後の演出音声である「予告A3」を、「予告A2」と同じ第2チャネルCH2に割り当てる。その結果、「予告A2」の最後の部分が「予告A3」によって上書きされて途切れ、「予告A3」の出力に切り替わることとなる。
次に、別のステップアップ予告である「予告C」の1段階目の演出音声である「予告C1」を、その時点で空いている第1チャネルCH1に割り当てる。続いて、「予告C」の2段階目の演出音声である「予告C2」を、「予告C1」と同じ第1チャネルCH1に割り当てる。その結果、「予告C1」の最後の部分が「予告C2」によって上書きされて途切れ、「予告C2」の出力に切り替わることとなる。
以上のように開発者は各演出音声を各チャネルに割り当て、これを開発段階で設定しておくが、演出音声の種類が多くなるほど割り当てが複雑となり、それらの重複する場合の全組み合わせを考慮して設計する必要があった。しかし、重複し得るすべてのケースを想定することは容易でなく、開発者の予想外に演出音声が重複し、一方が他方に掻き消されてしまうことが生じ得る。特に組み合わせが膨大になるほど、重複回避に漏れが生じてしまうおそれもある。そうした事前の割り当ては、あらゆるケースを想定して割り当てておく必要上、実際に生じる音声多重化数よりも多めにチャネル割り当てをしておく必要があり、空きチャネルが枯渇しやすい。そのため、一度割り当て設計しても、後から仕様変更等の事情により演出音声が加わえなければならないような場合、もはやチャネルに空きがなく、2チャネルを割り当てていたステレオ音声をやむを得ずモノラルに差し替えるなどの対応が必要となる場合があった。
図27は、本実施例における複数チャネルに対する演出音声の割り当て方法を模式的に示す図である。本実施例では、あらかじめ演出音声をチャネルに割り当て設定しておかなくとも、音声再生時点で動的に空きチャネルに割り当てる機能を用いる。その割り当て機能を、以下、オートチャネルないしオートチャネル機能と称する。オートチャネルでは、再生する演出音声を、複数のチャネルのうち番号のより小さい空きチャネルから順に割り当てることを原則とする。前図の従来例において「予告A1」「予告B」「予告A2」「予告D」「予告A3」「予告C1」「予告C2」の順に演出音声をチャネルに割り当てたが、本図では同じ演出音声を同じ順序でオートチャネルによる割り当てを実施する。例えば、「予告A1」の演出音声は、その時点で空きチャネルである第1チャネルCH1から第3チャネルCH3のうち、最も番号の小さい第1チャネルCH1に割り当てる。次に、「予告B」の演出音声を、次に番号の小さい第2チャネルCH2に割り当て、さらに「予告A2」の演出音声を、その次に番号の小さい第3チャネルCH3に割り当てる。
「予告D」の演出音声は、その再生時点ですでに「予告A1」の出力が終了して第1チャネルCH1が空いているため、第1チャネルCH1に割り当てる。次に、「予告A3」の演出音声は、その再生時点ですでに「予告B」の出力が終了して第2チャネルCH2が空いているため、第2チャネルCH2に割り当てる。次に、「予告C1」の演出音声は、その再生時点ですでに「予告A2」の出力が終了して第3チャネルCH3が空いているため、第3チャネルCH3に割り当てる。最後に「予告C2」の演出音声は、その再生時点で「予告A3」の出力が終了して第2チャネルCH2が空いているため、第2チャネルCH2に割り当てる。このように、空いているチャネルのうち、できる限り番号の小さいチャネルに割り当てる方式により、つねに演出音声が同じチャネルで重複する「上書き」が発生せずに自動的にチャネル割り当てが実現でき、しかも膨大な種類数の演出音声データそれぞれをあらかじめチャネルに割り当て設定しておく手間が不要となり、多大な開発負担が軽減される。また、あらゆるケースを想定して余分にチャネルを確保しておく必要がない分、空きチャネルが枯渇してしまう事態を減少させることができ、その点でも開発負担を軽減できる。また、空きチャネルが枯渇する結果として従来やむを得ずモノラル出力をしていたような演出音声でも、空きチャネルの枯渇を回避することで余裕が生まれればステレオで複数のチャネルを割り当てることができる。
上述のリアルタイムクロックにより所定時刻に所定演出を実行する例では、従来であればあらかじめ専用のチャネルを用意して割り当てておかなければチャネル確保が困難であった。オートチャネルによれば、あらかじめ専用チャネルを確保しなくとも空きチャネルを動的に割り当てることができ、空きチャネルの枯渇を防止できる。例えば、遊技者による演出ボタン109の押下に応じたタイミングで実行する演出の場合でも、演出音声の出力タイミングが不規則であるために、従来であれば実行の可能性がある期間はすべてチャネルを確保しておく必要があった。オートチャネルによれば、随時空きチャネルに割り当てることができるため、余分にチャネルを確保しておく必要がなくなる。例えば、第1特図保留ランプ71と第2特図保留ランプ72がすべて点灯したときにだけ所定演出を実行する例では、その演出の出現タイミングが不規則であるために、従来であれば第1特図保留ランプ71と第2特図保留ランプ72はいつでもすべて点灯する可能性があるため専用のチャネルを確保しておく必要があった。オートチャネルによれば、チャネルをあらかじめ確保しておく必要がなくなる上、あえて他の先行する演出音声に上書きすることで新たな演出音声を際立たせることもできる。
図28は、特殊演出音声同士を同じチャネルに割り当てる例を模式的に示す図である。複数の演出音声データには、互いにいずれかが再生中であれば同じチャネルに割り当てられるよう定められた複数の特殊演出音声データが含まれる。上述のオートチャネル機能によれば、空きチャネルがある限り原則としてすべての演出音声が空きチャネルに動的に割り当てられることとなる。しかし、演出の種類や状況によっては、所定の契機に演出が複数通りに分岐するような場合に先行する演出音声から別の演出音声に意図的に切り替えたい場合もある。オートチャネルの原則を貫くと、先行する演出音声と後行の演出音声とが別チャネルに割り当てられて並行出力されてしまい、先行の演出音声が残ってかえって演出上都合が悪い場合がある。そのため、あえて出力を切り替えて途切れさせたい演出音声については、後行の演出音声と紐付けておき、先行の演出音声を後行の演出音声の出力開始までは出力し、その時点で後行の演出音声に切り替えて先行の演出音声を意図的に途切れさせる制御をする。そのような紐付けがされた演出音声データを、特殊演出音声データと称する。複数の特殊演出音声データには、特殊演出音声データであることを示すフラグがオンされており、あえて同じチャネルに割り当てて上書きさせるか否かが識別される。特殊演出音声データであることを示すフラグは複数種類設けてもよく、その場合、同じフラグがオンされたもの同士を同じチャネルに割り当て、これらが連続的に再生される場合に上書きが発生する。複数回の連続的な出力が前提となる特殊演出音声データは、最初の出力はオートチャネル機能によりいずれかの空きチャネルに割り当てられるが、2回目以降の出力は先行する特殊演出音声と同じチャネルに割り当てられることとなる点で、オートチャネル機能の例外的な動作となる。
音声制御手段306は、演出音声データを新たに再生する場合、オートチャネルにより原則としてその再生開始の時点での空きチャネルに割り当てる。しかし、特殊演出音声データを新たに再生する場合は、他の特殊演出音声データの演出音声が割り当てられているチャネルがあれば同じチャネルに新たに再生する特殊演出音声データの演出音声を割り当てる。本図では、「予告C1」および「予告C2」の演出音声が特殊演出音声データによる演出音声である。図27に示すオートチャネルの原則では、「予告C2」はその再生時点における、より番号の小さい空きチャネルである第2チャネルCH2に割り当てられることとなるが、特殊演出音声データの場合は、同種の予告である「予告C1」が第3チャネルCH3に割り当てられているので、同じ第3チャネルCH3に割り当てる。その結果、再生中であった「予告C1」の演出音声は最後の部分が途切れて「予告C2」の出力に切り替わることとなる。
オートチャネルの他の例外として、一部の演出音声はオートチャネルを用いずに、開発段階であらかじめ個別に設定したチャネルへ割り当てることも可能である。音声制御手段306は、演出音声データごとに個別のチャネル割り当て設定の有無を確認し、割り当て設定がされていればその設定に基づくチャネルに割り当て、チャネルの割り当て設定がされていないチャネルであればオートチャネルにより動的にいずれかのチャネルを割り当てる。例えば、特定の演出音声をその途中で唐突に一時的に消音(ミュート)させて遊技者の期待を煽る演出手法を用いた予告演出がある。このような演出手法を用いる場合、演出音声データ単位で消音対象を指定するのではなく、チャネル単位で消音対象を指定するため、消音対象としたい演出音声はあらかじめ特定のチャネルを割り当てる設定をし、消音したい演出音声を割り当てたチャネル全体を消音対象として設定する。これにより、複数の演出音声を消音させたい場合でもチャネル単位で消音対象を設定し、消音させる複数の演出音声を同じチャネルに割り当てるだけですべて消音対象とすることができ、消音させる演出音声を個別に消音対象として設定する手間が省かれる。
図29は、混成音声データを再生する予告演出の場合のチャネル割り当てを模式的に示す図である。本実施例では、不規則的かつ連続的に再生される複数の演出音声を、オートチャネル機能および混成音声の割り当て機能を用いてチャネルに割り当てる。連続的に重複して再生されることが演出上あらかじめ定まっている場合に先の音声を後の音声により上書きしてしまう事態を回避する方策として、はじめから複数の音声を混成させて双方が鳴るように形成させた混成音声データを用いる。混成音声データは、第1の音声とその第1の音声の出力に対応してその出力直後に音声の一部を重複させながら出力すべき第2の音声とを一つの音声データとして混成させて形成する演出音声データである。本実施例にいう混成音声データは、大勢のキャラクター間の戦闘をモチーフとした予告演出を表示する場合を想定する。予告演出にバリエーションを設けてそれぞれ異なる信頼度を設定するために、1回の予告演出の間に生じる戦闘の回数や順序、種類、タイミングが異なる複数種類の演出が用意される。そのため、戦闘の効果音の発生回数や順序、種類、タイミングも異なる。よって、不規則的なタイミングで敵キャラクターが出現し、味方が敵キャラクターを攻撃するシーンにおいて、攻撃の効果音の演出音声(以下、「攻撃音」という)と、これに対応する敵キャラクターが攻撃を受けたときの声の演出音声(以下、「被攻撃音」という)とが連続的に出力される。
例えば敵キャラクターを3回攻撃する演出の場合、少なくとも3回分の被攻撃音が発せられるが、3回の被攻撃音を従来の手法で同じチャネルに割り当ててしまうと、互いに出力が時間的に重複し得るため被攻撃音が鳴るたびに先行して鳴っていた被攻撃音が上書きされて掻き消されてしまう。これを従来の手法で確実に回避するには別々のチャネルに割り当てる必要があり、少なくとも3チャネルを確保しなければならない。しかし現実には、出現し得る敵キャラクターの数が400を超えることもあるため、400×3=1200ものチャネル割り当てを設定しておく必要があり、多大な設計負担を強いられる。さらに、敵キャラクターの被攻撃音だけでなく、味方キャラクターの攻撃音もチャネル割り当てを設定しておく必要がある。しかし、攻撃音と被攻撃音は時間的に重複して連続的に発せられる性質の効果音であるため、攻撃音と被攻撃音を同じチャネルに割り当ててしまうと確実に攻撃音を被攻撃音で掻き消してしまうことになる。よって、攻撃音についても被攻撃音と同様に発生回数の分だけ別チャネルへの割り当てが必要であり、設計負担が倍加する。
そこで、本実施例では攻撃音と被攻撃音の双方を途切れなくその出力を担保するためにはじめから一つの演出音声データに重ねて混成させる。すなわち、本実施例の混成音声データは、攻撃音と被攻撃音を混成させた音声データであって、少なくとも攻撃音の末尾の一部と被攻撃音の先頭の一部が重複して双方が同じチャネルで出力されるように混成させた音声データである。本図の「予告A1」「予告A2」「予告A3」のそれぞれに含まれる攻撃音と被攻撃音は、互いに一部が重複して出力されることが図示されるが、あらかじめ一つの演出音声データとして用意されるため、別個にチャネルを割り当てる必要はない。攻撃音の再生中に被攻撃音が鳴り始めることで、攻撃音の再生が途切れて末尾の一部が鳴らなくなってしまうことがなく、攻撃音と被攻撃音の双方とも最後まで鳴らせることができる。攻撃音および被攻撃音は、それぞれ数秒以内の短い音声であり、通常の発音部分とその発音が残響によって数秒間繰り返される余韻部分とで構成される。攻撃音は例えば一方のキャラクターが他方のキャラクターを殴る音であり、被攻撃音は例えば他方のキャラクターが殴られたときに発する声である。一方のキャラクターが殴ってから間髪入れずに殴られた声を発するため、攻撃音と被攻撃音はほとんど間を置かずに少なくとも一部が重複して発音されることを前提とする。
一方で、攻撃音および被攻撃音の組み合わせによる効果音の発生タイミングは、上述の通り予告演出のバリエーションとして、その種類ごとに回数、順序、タイミングが様々であり、時間的に重複せず間を置いて発生することもあれば、時間的に重複して発生することもあり得る。よって、すべての発生タイミングの組み合わせを最初から一つの音声データとして用意しておくことは現実的ではなく、オートチャネル機能を用いて動的にチャネルを割り当てることが効果的である。本図の通り、「予告A2」の発生タイミングは、第21チャネルCH21に割り当てられた「予告A1」から間を置いて出力されるタイミングであり、オートチャネル機能により、同じ第21チャネルCH21が空いているタイミングであればそのチャネルに割り当てられる可能性がある。一方、「予告A3」の発生タイミングは「予告A2」の再生が続いているタイミングであって出力が重複するため、オートチャネル機能により別チャネルである第22チャネルCH22に割り当てられる。
このように、最初から重複して発生することが予定されている複数の演出音声についてはまとめて一つの混成音声データとして用意することで開発負担を軽減する。逆に重複して発生する場合と重複しないで発生する場合とで複数パターンが想定される態様については、それぞれオートチャネル機能によって別チャネルに割り当てることで、開発負担を軽減する。発生タイミングのパターン数が固定的に決められている場合だけでなく、例えば遊技者が演出ボタン109を押下するたびに発生するような不規則なパターンにも応用可能である。なお、一部が重複して混成される混成音声データとして保持することにより、これらを単独音声データとしてそれぞれ記憶するよりもデータサイズが小さくなり、必要な記憶容量を節減できる。混成音声データの他の例として、複数の登場キャラクター同士のコメントまたはセリフのやり取りを演出的に表示させるコメント予告またはセリフ予告に応用してもよい。例えば、キャラクターAのコメントやセリフが出現するときの効果音や音声が鳴っている間にキャラクターBのコメントやセリフが出現して効果音や音声が鳴って双方が重複して同じチャネルで出力されるよう構成された音声データである。
なお、本実施例の混成音声データは、あらかじめ開発段階で合成させた演出音声データとして用意するが、変形例としては、混成させる演出音声をそれぞれ単独音声データとして保持しておき、その出力にあたってそれぞれの出力タイミングにしたがって動的に混成音声データを生成する仕様としてもよい。例えば、第1の音声出力と第2の音声出力とが時間的に重複することを前提としつつそれぞれの出力タイミングが複数通り設ける場合には、あらかじめすべての組み合わせの混成音声データを用意する手法よりも開発負担を軽減できる。また、図28にいう特殊演出音声として混成音声データを用いてもよい。その場合、混成音声データとして形成された特殊演出音声同士を同じチャネルに割り当て、あえて上書きさせることが可能となる。
図30は、演出音声をチャネルに割り当てる処理過程を示すフローチャートである。音声制御手段306は、割り当てる対象の演出音声データがあらかじめ個別にチャネルの割り当てが設定されたデータか否かを確認し、個別の割り当て設定がされていれば(S1000のY)、その個別設定されたチャネルに割り当てる(S1001)。個別の割り当て設定がされていない場合(S1000のN)、上書き不許可音声であれば(S1002のN)、Aグループにおける番号が最小の空きチャネルに割り当てる(S1003)。上書き許可音声の場合であって(S1002のY)、特殊演出音声ではない場合(S1004のN)、Bグループのチャネルに空きがあれば(S1006のY)、Bグループにおける番号が最小の空きチャネルに割り当てる(S1008)。Bグループに空きチャネルがなく(S1006のN)、Cグループに空きチャネルがあれば(S1010のY)、Cグループにおける番号が最小の空きチャネルに割り当る(S1012)。Cグループに空きチャネルがなければ(S1010のN)、Cグループのチャネルのうち最先に演出音声を割り当てたチャネルに上書きで割り当てる(S1014)。
演出音声が特殊演出音声であった場合(S1004のY)、いずれかのチャネルで特殊演出音声が再生中であれば(S1016のY)、同じチャネルに上書きで割り当てる(S1018)。いずれかのチャネルで特殊演出音声が再生されていなければ(S1016のN)、S1006へ移り、特殊演出音声以外の演出音声と同様の方式でいずれかのチャネルに割り当てる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を挙げる。
上記の実施例においては、ぱちんこ遊技機を例に本発明を説明した。変形例においては、じゃん球遊技機やスロットマシンなどの各種遊技機に本発明を適用してもよい。
本明細書または特許請求の範囲において、「入球」「入賞」「落入」は相互に同義としてもよい。また、各入賞口や各入球口は、遊技球が通過するタイプの「通過口」(「ゲート」や「スルーチャッカー」等とも呼ぶ)で構成される場合があってもよく、「入球」「入賞」「落入」と「通過」もまた相互に同義としてもよい。
本明細書または特許請求の範囲にいう「乱数」は、乱数生成回路で生成する物理乱数や数学的な意味での真正乱数でなくてもよく、16ビットカウンタを利用したハードウエア乱数や乱数生成アルゴリズムを利用したソフトウエア乱数などの疑似乱数でもよい。またはハードウェア乱数とソフトウェア乱数の組合せ、例えばカウンタが1周するたびに初期値を変更するプラス乱数方式でもよい。
本明細書または特許請求の範囲において「テーブル」や「選択基準」というときは、厳密に抽選値などの第1のパラメータと、選択肢を示す値などの第2のパラメータとの対応関係をテーブル構造で定めたデータを指すだけでなく、そのような対応関係として第1のパラメータから第2のパラメータを導出するプログラム構造で実現する場合も広く含むものとする。それらを含めて実質的に「テーブル」と同義の概念として適宜「選択基準」と称する。また、テーブル構造を用いる場合、実質的に1種類となる選択基準を構造的に細分化された複数のテーブルの組合せで構成してもよいが、「複数種の選択基準」というときはその細分化されたテーブルの数ではなくテーブルの実質的な種類の数を示す。
演出表示装置は、高精細なドットマトリクス型表示装置である液晶ディスプレイで構成されるが、その表示領域の横幅は遊技領域の横幅の半分程度であってもよいし、半分を超える大型サイズであってもよい。大型サイズの場合、演出表示装置の右側の遊技球通路は遊技球1個が通過できる程度の通路幅にて形成され、遊技者はいわゆる「右打ち」として最大強度で打ち出せばほぼ確実に右側通路へ遊技球を通過させることができ、いわゆる「左打ち」との打ち分けができる。
演出表示装置は、単一の表示装置で構成される場合だけでなく、複数の表示装置の組合せで構成されてもよい。複数の場合、メイン液晶とサブ液晶の組合せといった大小異なる大きさのディスプレイを組み合わせてもよく、サブ液晶はメイン液晶に隣接する位置に配置されてもよいし、遊技盤以外の位置、例えば発射ハンドルの近傍に設置されてもよい。発射ハンドルの近傍に設置される場合、遊技者が操作入力可能なタッチパネルの形で構成されてもよい。
演出表示装置は、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイなどの表示装置で構成されてもよいし、ドラム回転式などの機械的表示手段やLEDマトリクス式などの表示手段で構成されてもよい。なお、特別図柄は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、遊技盤上の7セグメントLEDにて目立たない大きさで表示させる。ただし、特別図柄自体に演出的な役割をもたせることで装飾図柄を用いずに表現する手法を採用する場合には、特別図柄を7セグメントLEDではなく液晶ディスプレイに表示させる構成としてもよい。
上記実施例では、第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する遊技機を前提とした例を示した。変形例においては、第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が一つ存在する遊技機において上記実施例を適用してもよい。その場合、始動口として、普通電動役物を備えたものを一つ設けるようにしてもよい。
上記実施例では、遊技領域における相対的に左側に第1始動口を配置し、相対的に右側に第2始動口を配置することにより、2つの始動口への入球を打ち分け可能な配置構成とする例を示した。変形例においては、第1始動口と第2始動口とを遊技領域の中央に配置するなど、遊技球の流下通路に沿って並べるように設けてもよい。その場合、第1始動口の直下に第2始動口を設け、第2始動口が拡開していない通常状態においては第1始動口のほうが入球容易性が高く、第2始動口が拡開した入球容易状態においては、第2始動口のほうが入球容易性が高くなるようにしてもよい。このような構成でも、実施例と同様の遊技性を実現することが可能である。
なお、リアルタイムクロックで管理する現在時刻が所定時刻となったことを契機として所定の楽曲を再生するような演出の場合、その再生頻度が非常に低く、例えば1時間〜数時間に1回といった頻度である。そのような楽曲再生のためにその演出音声データを所定のチャネルに固定的に割り当ててしまうと、滅多に再生しないにもかかわらずそのチャネルが他に使用できないこととなる。そのような出力タイミングが不規則であり複数の出力タイミングが想定される状況の演出音声データをBグループに割り当てる例は上述した通りである。そのようなリアルタイムクロックによる時刻に応じて実行する演出について、以下説明する。
楽曲再生手段は、楽曲を再生してスピーカ108に音声を出力する。楽曲データ格納手段は、複数の楽曲のデータを格納する。演出制御手段304は、楽曲の再生中に演出画像を演出表示装置60に表示する。演出画像データ格納手段は、演出表示装置60に表示される演出画像のデータを格納する。本実施例においては、演出画像は楽曲に対応付けられた動画像であり、楽曲の雰囲気に合わせて作成された映像や、歌手又は演奏家などが楽曲を歌唱又は演奏している映像や、楽曲の歌詞などを含む。別の例においては、演出画像は静止画像であってもよいし、楽曲とは無関係に用意された背景動画などの動画像であってもよい。
楽曲再生手段は、特別遊技制御手段260により特別遊技が実行されている間に、演出として、楽曲データ格納手段にデータが格納されている楽曲を再生する。別の例においては、楽曲再生手段は、特定の種類の大当りを契機とした特別遊技中のみに楽曲を再生してもよいし、特定遊技制御手段270により確変、時短、普通電動役物の開放時間を延長する開放延長、又はそれらの任意の組合せが実施される特定遊技状態における通常遊技が実行されている間のみに楽曲を再生してもよいし、通常状態における通常遊技中のみに楽曲を再生してもよいし、それらの遊技の任意の組合せにおいて楽曲を再生してもよい。また、特定遊技中に大当りを引き当てて特別遊技が実行され、且つ、その特別遊技の終了後に再び特定遊技が実施される、いわゆる連荘中の特定遊技状態若しくは連荘中の特別遊技状態、又はそれら双方の間に楽曲を再生してもよい。以降、楽曲を再生可能に設定されたこれらの遊技状態の組合せを「楽曲再生期間」という。2R大当りを契機とする特別遊技は、特別遊技の開始から終了までの継続時間が短いので、楽曲を再生しなくてもよい。
楽曲再生手段は、楽曲を再生すべきタイミングが到来したときに、所定の条件にしたがって再生すべき楽曲を決定し、決定した楽曲を再生する。演出制御手段304は、楽曲再生手段により決定された楽曲に対応する演出画像を演出表示装置60に表示する。演出制御手段304は、演出ボタン109などを介して、演出画像に含まれる歌詞などの特定の内容を表示するか否かの指示を遊技者から受け付け、指示にしたがって表示のオンオフを切り替えてもよい。前述したように、特別遊技の実行中及び確変状態における通常遊技の実行中に楽曲を再生する場合、楽曲再生手段は、特別遊技制御手段260により特別遊技が開始されるときに、楽曲の再生を開始する。楽曲再生手段は、確変を伴う2R大当りが発生した場合、特別遊技中には楽曲を再生せず、特別遊技の終了後に実行される確変状態の通常遊技が開始されるときに楽曲の再生を開始してもよい。確変状態に移行されることを遊技者に報知せずに確変状態に移行する、いわゆる潜伏確変が実行される場合、楽曲再生手段は、潜伏確変中は楽曲を再生せず、確変状態であることを遊技者に報知する演出が実行された後に、楽曲の再生を開始してもよい。
楽曲再生手段は、確変、時短、開放延長、又はそれらの任意の組合せが実施される特定遊技の連続回数、あるいは、特定遊技を伴う大当りを繰り返し発生させる連荘の回数に応じて、再生すべき楽曲を決定してもよい。連荘は、一般に、特別遊技の終了後に実施される特定遊技が終了するまでの間に再度大当りを引き当てて特別遊技に移行する場合を言うが、特定遊技において、確変、時短、開放延長などのうちの複数が実施される場合に、それらのうちの一部が終了した場合であっても、残りの一部が継続している間に大当りを再度引き当てた場合は、連荘であるとみなしてもよい。また、特定遊技中に大当りを引き当てることができなくても、特定遊技が終了した後の所定期間内に再度大当りを引き当てた場合は、連荘であるとみなしてもよい。楽曲再生手段は、特定遊技又は連荘の連続回数をRAMなどに記憶しておき、遊技者が最初に大当りを引いて特別遊技が開始されると、特定遊技又は連荘の連続回数が0回である場合に選択可能な楽曲の中から、所定の条件にしたがって、又はランダムに、再生すべき楽曲を選択して再生する。特別遊技が開始される契機となった大当りが特定遊技を伴う大当りであった場合、特別遊技の終了後に特定遊技が開始されると、楽曲再生手段は、RAMに記憶している特定遊技又は連荘の連続回数を1にインクリメントし、特定遊技又は連荘の連続回数が1回である場合に選択可能な楽曲の中から再生すべき楽曲を選択して再生する。特定遊技中に、再び遊技者が大当りを引いて特別遊技が開始されると、楽曲再生手段は、特定遊技中に再生していた楽曲を継続して再生してもよいし、特定遊技又は連荘の連続回数が1回である場合に選択可能な楽曲の中から新たに再生すべき楽曲を選択して再生してもよい。2回目の特別遊技が開始される契機となった大当りが特定遊技を伴う大当りであった場合、特別遊技の終了後に特定遊技が開始されると、楽曲再生手段は、RAMに記憶している特定遊技又は連荘の連続回数を2にインクリメントし、特定遊技又は連荘の連続回数が2回である場合に選択可能な楽曲の中から再生すべき楽曲を選択して再生する。上記の例においては、特定遊技が開始されるときに、特定遊技又は連荘の連続回数をインクリメントしたが、別の例においては、特定遊技を伴う大当りを契機とした特別遊技が開始されるときに、特定遊技又は連荘の連続回数をインクリメントしてもよい。この場合も、特別遊技の終了後に特定遊技が開始されるときに、楽曲再生手段は、特別遊技中に再生していた楽曲を継続して再生してもよいし、特定遊技又は連荘の連続回数が所定回である場合に選択可能な楽曲の中から新たに再生すべき楽曲を選択して再生してもよい。選択可能な楽曲は、特定遊技又は連荘の回数に応じて増加されてもよい。このような技術によれば、特定の楽曲を、特定遊技又は連荘が連続して発生した場合にのみ再生するので、遊技者が特定の楽曲を視聴するために、特定遊技を伴う大当りを連続して引き当てたいと思わせることができ、遊技を続行する動機を遊技者に与えることができる。同様に、楽曲再生手段は、遊技開始からの特定の種別の大当りの回数、遊技開始からの特別遊技の回数、遊技開始からの楽曲の再生の回数などに応じて、再生すべき楽曲を決定してもよい。また、楽曲再生手段は、大当り又は小当りの種別などに応じて、再生すべき楽曲を決定してもよい。また、楽曲再生手段は、楽曲データ格納手段に格納された再生可能な楽曲の中からランダムに再生すべき楽曲を決定してもよい。また、楽曲再生手段は、後述するように、遊技者から楽曲の選択指示を受け付けて、指示された楽曲を再生すべき楽曲として決定してもよい。その場合も、遊技者が選択可能な楽曲は、特定遊技又は連荘の回数などの所定の条件に応じて増加されてもよい。
楽曲再生手段は、楽曲の再生中に遊技状態が変更されたときに、変更後の遊技状態が楽曲再生期間ではない場合、楽曲の再生を停止する。また、確変などの特定遊技中に楽曲を再生する場合であって、特定遊技が所定回数の図柄変動をもって終了される場合、楽曲再生手段は、特定遊技が終了して通常状態における通常遊技に移行するときに、楽曲の再生を停止する。このとき、楽曲再生手段は、それまで再生していた楽曲を所定箇所、例えば、楽曲の末尾又は後述するループ再生終了箇所まで再生するまでは楽曲の再生を継続してもよい。
楽曲再生手段は、楽曲の再生中に遊技状態が変更されたときに、変更後の遊技状態も楽曲を再生すべき期間である場合、再生中の楽曲を継続して再生してもよいし、遊技状態が変更されたときに楽曲の再生をいったん中断し、それまで再生していた楽曲と同一の楽曲、又は、所定の条件にしたがって決定した楽曲の再生を開始してもよい。楽曲再生手段は、遊技状態の変更後に、楽曲の先頭、又は、後述するループ再生開始箇所から楽曲の再生を開始してもよい。例えば、特別遊技が終了して特定遊技状態における通常遊技が開始されるとき、楽曲再生手段は、特別遊技の終了後も、特別遊技中又は特別遊技の終了デモ演出中に再生していた楽曲を継続して再生してもよいし、楽曲の先頭又はループ再生開始箇所に戻って再生を再開してもよい。また、特定遊技状態における通常遊技中に大当りが発生して特別遊技が開始されるとき、楽曲再生手段は、特定遊技状態における通常遊技中に再生していた楽曲を継続して再生してもよいし、楽曲の先頭又はループ再生開始箇所に戻って再生を再開してもよい。
楽曲再生手段は、楽曲の再生中に、特定の演出が発生した場合、再生中の楽曲を継続して再生してもよいし、再生を終了してもよいし、再生をいったん停止して演出の終了後に再開してもよいし、演出中は出力する音量を低くしてもよいし、演出中は歌詞などの特定の内容の表示を一時的にオフにしてもよい。再生をいったん停止した場合、楽曲再生手段は、特定の演出の終了後に、停止した箇所から再生を再開してもよいし、楽曲の先頭又はループ再生開始箇所に戻って再生を再開してもよい。特定の演出は、例えば、特別遊技中の演出として、特別遊技の終了後に確変や時短などの特定遊技状態に移行するか否かを示唆又は報知する演出などであってもよい。
楽曲再生手段は、楽曲の再生中、又は、楽曲再生期間中に、再生すべき楽曲の指示を遊技者から受付可能であり、再生すべき楽曲の指示を受け付けると、指示された楽曲のデータを楽曲データ格納手段から読み出して再生する。演出制御手段304は、楽曲再生手段が再生すべき楽曲の指示を受け付けると、指示された楽曲に対応する演出画像のデータを演出画像データ格納手段から読み出して演出表示装置60に表示する。楽曲再生手段は、連荘中の特定遊技状態若しくは連荘中の特別遊技状態、又はそれら双方の間に再生すべき楽曲の指示を遊技者から受付可能であってもよい。
楽曲再生手段は、遊技者から再生すべき楽曲の指示を受け付けると、以降は、楽曲の再生を開始するときに、指示された楽曲を再生すべき楽曲として決定してもよい。この場合、楽曲再生手段は、遊技者から再生すべき楽曲の指示を受け付けると、指示された楽曲の種別をRAMなどに記憶しておき、楽曲再生期間に楽曲の再生を開始するときに、以前に遊技者から指示された楽曲の種別がRAMに記憶されていないか確認し、記憶されている場合は、その楽曲を再生すべき楽曲として決定する。別の例においては、楽曲再生手段は楽曲再生期間に楽曲の再生を開始するときには、前述した条件にしたがって自動的に再生すべき楽曲を決定して再生し、その後、遊技者から再生すべき楽曲の指示を受け付けると、指示された楽曲を再生してもよい。更に別の例においては、遊技者から再生すべき楽曲の指示を受け付けていない場合は、前述したように、楽曲再生手段が、連荘ごとに、特別遊技中又は特定遊技中に再生する楽曲を自動的に決定し、遊技者から再生すべき楽曲の指示を受け付けている場合は、連荘しても、所定の条件が充足されるまでは楽曲を変更せず、遊技者から指示された楽曲を継続して再生してもよい。所定の条件は、遊技者から再生すべき楽曲の指示を再度受け付けること、又は、連荘が終了することなどであってもよい。
楽曲再生手段は、再生すべき楽曲に加えて、楽曲の再生開始箇所の指示を更に遊技者から受付可能である。楽曲再生手段は、楽曲の再生開始箇所の指示を受け付けると、再生すべき楽曲の指示された再生開始箇所以降のデータを楽曲データ格納手段から読み出して、指示された再生開始箇所から再生を開始する。演出制御手段304は、再生すべき楽曲に対応する動画像のデータを演出画像データ格納手段から読み出し、指示された再生開始箇所から表示を開始する。これにより、特別遊技における単位遊技の回数や単位遊技の継続時間が少ない場合など、楽曲が再生される時間が短い場合であっても、遊技者が視聴したい部分を再生することができるので、遊技者の利便性を向上させることができるとともに、より効果的な演出を提供することができる。別の例においては、楽曲再生手段は、楽曲の先頭から再生を開始してもよいし、楽曲を前回再生したときに再生が終了した箇所から再生を開始してもよいし、所定の条件にしたがって自動的に決定した再生開始箇所から再生を開始してもよい。所定の条件は、例えば、楽曲を再生する予定の時間に楽曲の所定箇所まで再生が終了することであってもよい。特別遊技中に楽曲を再生する場合、楽曲を再生する予定の時間は、特別遊技の継続予定時間であってもよい。特別遊技の継続予定時間は、単位遊技の最大継続時間と単位遊技の回数との積であってもよい。
楽曲データ格納手段に格納された楽曲の形式は様々でありうるが、一般に、楽曲は複数の部分(フレーズ)から構成される。例えば、日本の歌謡曲に多く見られるリフレイン形式の楽曲は、「導入部」「1番のAメロ」「1番のBメロ」「1番のサビ」「1番の間奏」「2番のAメロ」「2番のBメロ」「2番のサビ」「2番の間奏」「大サビ」「終結部」などを含む。楽曲データ格納手段は、これらの複数の部分に分割して楽曲のデータを格納する。前述したように、本実施例においては、演出画像として楽曲に合わせて用意された動画像を用いるので、演出画像データ格納手段も、これらの複数の部分に分割して演出画像のデータを格納する。別の例においては、楽曲データ格納手段及び演出画像データ格納手段は、楽曲ごとに1つのデータファイルとして楽曲データ及び演出画像データを格納してもよい。
楽曲再生手段は、楽曲再生期間に、演出ボタン109などを介して、楽曲選択画面を表示するための指示入力を遊技者から受け付けると、楽曲選択画面を演出表示装置60に表示し、遊技者から再生すべき楽曲の選択指示を受付可能とする。別の例においては、楽曲再生手段は、所定のタイミング、例えば、所定の演出が実行されたときなどに、楽曲選択画面を演出表示装置60に表示して、遊技者から再生すべき楽曲の選択指示を受付可能としてもよい。楽曲選択画面には、楽曲データ格納手段にデータが格納されている楽曲の一覧が表示される。楽曲選択画面において、第1の種別の楽曲は第1領域に、第2の種別の楽曲は第2領域に、それぞれ表示されている。第1の種別の楽曲と第2の種別の楽曲については、後で詳述する。本実施例においては、後述するように、楽曲データ格納手段にデータが格納されている楽曲の全てが初めから遊技者により選択可能となっているわけではなく、所定の条件を満たしている楽曲のみが再生すべき楽曲として選択可能となっている。楽曲選択画面において、選択可能でない楽曲はグレーアウトして表示されている。楽曲再生手段は、演出ボタン109などを介して、選択候補の楽曲を切り替えるための指示入力を遊技者から受け付けると、選択候補の楽曲を切り替える。楽曲選択画面において、現在選択候補となっている楽曲は、太枠で囲まれて表示されている。楽曲再生手段は、演出ボタン109などを介して、選択候補の楽曲を再生すべき楽曲として確定するための指示入力を遊技者から受け付けると、選択候補の楽曲を再生すべき楽曲として受け付け、指示された楽曲を再生する。
楽曲再生手段は、楽曲選択画面を演出表示装置60に表示して遊技者から再生すべき楽曲の選択指示を受付可能な期間中に、楽曲選択画面を表示するまでに再生していた楽曲を継続して再生してもよいし、楽曲の再生を中断してもよい。楽曲選択画面を表示するまでに再生していた楽曲と同一の楽曲を遊技者が選択した場合、楽曲再生手段は、選択された楽曲の先頭から再生を開始してもよいし、再生箇所を変更せずに再生中の楽曲を継続して再生してもよい。また、後述するように、再生中の楽曲にループ再生開始箇所が設定されている場合、楽曲再生手段は、選択された楽曲のループ再生開始箇所から再生を開始してもよい。
楽曲再生手段は、特別遊技の開始デモ演出又は終了デモ演出中には、演出ボタン109が押されても楽曲選択画面を表示せず、遊技者から楽曲の選択指示を受け付けなくてもよい。このとき、楽曲再生手段は、楽曲の再生を中断してもよいし、それまで再生していた楽曲を継続して再生してもよい。
楽曲再生手段は、特別遊技中の特定のラウンドの実行中にのみ、遊技者からの指示入力に応じて楽曲選択画面を表示して再生すべき楽曲の指示を受付可能とし、それ以外のラウンドの実行中には、再生すべき楽曲の指示を受け付けず、楽曲再生手段が決定した楽曲、又は、遊技者から指示された楽曲の再生を継続してもよい。例えば、楽曲再生手段は、特別遊技の開始から所定のラウンドまでの間は、遊技者による楽曲の選択指示を受け付け、それ以降のラウンドでは、楽曲の選択指示を受け付けなくてもよい。また、楽曲再生手段は、大当りの種類に応じて、特別遊技中に遊技者から再生すべき楽曲の指示を受付可能とするか、受付不可能とするかを切り替えてもよい。例えば、単位遊技が所定回よりも少ない特別遊技が実行される場合には、特別遊技中に遊技者から再生すべき楽曲の指示を受け付けず、単位遊技が所定回よりも多い特別遊技が実行される場合には、特別遊技中に遊技者から再生すべき楽曲の指示を受付可能としてもよい。また、単位遊技における大入賞口開放パターンとして、大入賞口が所定時間以上開放する第1開放パターンと、それよりも相対的に開放時間が短い第2開放パターンを備える遊技機である場合、第1開放パターンとなる単位遊技回数が所定回よりも少ない特別遊技が実行される場合には、特別遊技中に遊技者から再生すべき楽曲の指示を受け付けず、第1開放パターンとなる単位遊技回数が所定回よりも多い特別遊技が実行される場合には、特別遊技中に遊技者から再生すべき楽曲の指示を受付可能としてもよい。これにより、楽曲が選択されてから特別遊技が終了するまでの間が短くなり過ぎるのを防ぎ、選択された楽曲を再生するための時間を確保することができるので、効果的な演出を実行することができる。
楽曲再生手段は、確変状態であることを遊技者に報知せずに、確変状態における通常遊技を実行する、いわゆる潜伏確変中には、演出ボタン109が押されても楽曲選択画面を表示せず、遊技者から楽曲の選択指示を受け付けなくてもよい。このとき、楽曲再生手段は、楽曲の再生を中断してもよいし、それまで再生していた楽曲を継続して再生してもよいし、所定の条件にしたがって自動的に決定した楽曲を再生してもよい。楽曲再生手段は、潜伏確変中に、確変状態であることを遊技者に報知する演出が実行された場合、それ以降は、楽曲を再生し、楽曲の選択指示を遊技者から受付可能としてもよい。
楽曲再生手段は、複数に分割された部分の全て又は一部の先頭を、再生開始箇所として選択可能な箇所に設定する。楽曲再生手段は、複数に分割された全ての部分の先頭を再生開始箇所として選択可能としてもよいが、終結部の先頭から再生を開始しようとする遊技者はほとんどいないと考えられるので、終結部の先頭は再生開始箇所として選択可能とはされていない。楽曲及び演出画像のデータを1つのデータファイルとして格納する場合は、楽曲再生手段は、楽曲の任意の箇所を再生開始箇所として選択可能としてもよい。
楽曲再生手段は、楽曲再生期間に、演出ボタン109などを介して、再生開始箇所選択画面を表示するための指示入力を遊技者から受け付けたとき、又は、楽曲選択画面において遊技者から再生すべき楽曲の指示を受け付けたときに、再生開始箇所選択画面を演出表示装置60に表示する。再生開始箇所選択画面には、楽曲再生手段により再生すべき楽曲として決定された楽曲、又は、楽曲選択画面において遊技者から再生すべき楽曲として指示された楽曲の、再生開始箇所として選択可能な箇所の一覧が表示される。楽曲再生手段は、再生開始箇所選択画面において、再生開始箇所として選択可能な箇所を遊技者が識別できるように、その箇所の演出画像と、その箇所以降の楽曲の歌詞とを表示する。楽曲再生手段は、演出ボタン109などを介して、選択候補の箇所を切り替えるための指示入力を遊技者から受け付けると、選択候補の箇所を切り替える。再生開始箇所選択画面において、現在選択候補となっている箇所の演出画像は、太枠で囲まれて表示されている。楽曲再生手段は、演出ボタン109などを介して、選択候補の箇所を再生開始箇所として確定するための指示入力を遊技者から受け付けると、選択候補の箇所を再生開始箇所として受け付け、指示された再生開始箇所から楽曲の再生を開始する。
楽曲再生手段が自動的に再生すべき楽曲を決定する場合や、特別遊技中の特定のラウンド中などに遊技者からの指示を受け付けない期間を設ける場合などにおいて、遊技者から再生すべき楽曲の指示を受け付けないときであっても、楽曲再生手段は、楽曲の再生開始箇所の指示を遊技者から受け付け、指示された再生開始箇所から楽曲の再生を開始してもよい。
本実施例においては、楽曲再生手段は、楽曲の再生が所定のループ再生終了箇所に到達すると、所定のループ再生開始箇所へ戻って楽曲の再生を継続することにより、同一の楽曲を繰り返し再生可能である。別の例においては、楽曲再生手段は、楽曲の末尾まで再生すると、別の楽曲の再生を開始してもよい。また、楽曲再生手段は、同一の楽曲又は同一のグループに属する複数の楽曲を繰り返し再生するループ再生モードと、ループ再生を行わない通常再生モードとを設け、所定の条件にしたがって自動的に、又は、遊技者の指示にしたがって、いずれかを選択してもよい。
本実施例においては、複数の楽曲は、同一の楽曲を繰り返し再生する場合に楽曲のループ再生終了箇所とループ再生開始箇所とが連続性を有するように再生可能に構成された第1の種別の楽曲と、ループ再生終了箇所とループ再生開始箇所とが連続性を有しないように構成された第2の種別の楽曲とを含む。
第1の種別の楽曲では、導入部と1番のAメロの間にループ再生開始箇所が、2番の後の間奏と大サビとの間にループ再生終了箇所が、それぞれ設定されている。楽曲再生手段及び演出制御手段304は、第1の種別の楽曲をループ再生する場合、楽曲の先頭又は再生開始箇所から楽曲の再生及び演出画像の表示を開始して、ループ再生終了箇所に到達すると、ループ再生開始箇所へ戻って再生及び表示を継続する。第1の種別の楽曲の導入部は、楽曲の先頭から再生が開始される場合に、再生直後の1回目のみ再生され、ループ再生中は再生されない。第1の種別の楽曲の大サビ及び終結部は、通常再生モードにおいて再生されるが、ループ再生モードでは再生されない。すなわち、第1の種別の楽曲において、ループ再生開始箇所からループ再生終了箇所までは、ループ再生モードにおいて繰り返し再生されるループ再生期間であり、それ以外の導入部、大サビ、及び終結部は、繰り返し再生されない非ループ再生期間である。第2の種別の楽曲では、ループ再生開始箇所は楽曲の先頭と一致し、ループ再生終了箇所は楽曲の末尾と一致する。楽曲再生手段及び演出制御手段304は、第2の種別の楽曲をループ再生する場合、楽曲の先頭又は再生開始箇所から楽曲の再生及び演出画像の表示を開始して、楽曲の末尾に到達すると、楽曲の先頭へ戻って再生及び表示を継続する。このように、楽曲再生手段及び演出制御手段304は、ループ再生モードにおいて、第1の種別の楽曲については、楽曲の末尾に到達する前のループ再生終了箇所においてループ再生開始箇所に戻ることにより、連続性を有するようにループ再生を行い、第2の種別の楽曲については、楽曲の末尾まで到達してから楽曲の先頭に戻ることにより、連続性を有しないようにループ再生を行う。第1の種別の楽曲は、ループ再生モードにおいて、楽曲の一部が再生されないが、第2の種別の楽曲は、ループ再生モードにおいても、楽曲の先頭から末尾までの全てが再生される。
第1の種別の楽曲の楽曲データ及び演出画像データが、複数の部分に分割されて、楽曲データ格納手段及び演出画像データ格納手段に格納される場合であっても、第2の種別の楽曲の楽曲データ及び演出画像データは、1つのデータファイルとして格納されてもよい。第2の楽曲のループ再生期間、すなわち、楽曲の先頭から末尾までの再生時間は、第1の楽曲のループ再生期間、すなわち、ループ再生開始箇所からループ再生終了箇所までの再生時間より長くてもよい。
第1の種別の楽曲は、ループ再生終了箇所の直前の所定期間と、ループ再生開始箇所の直前の所定期間とが、同一又は類似する内容、メロディ、曲調、キー、コード進行、テンポ、リズムなどを有するように構成されていてもよい。また、ループ再生終了箇所の直前の所定期間と、ループ再生開始箇所の直後の所定期間とが、同一又は類似する曲調、キー、コード進行、テンポ、リズムなどを有するように構成されていてもよい。これにより、ループ再生終了箇所とループ再生開始箇所とが連続性を有するように再生することができ、演出の継続時間が楽曲の再生時間よりも長い場合であっても、滑らかに違和感無く楽曲の再生及び演出画像の表示を継続することができる。
楽曲再生手段は、楽曲データ格納手段にデータが格納されている全ての楽曲を再生すべき楽曲として遊技者又は楽曲再生手段が選択可能としてもよいし、所定の条件を満たす楽曲のみを選択可能としてもよい。後者の場合、楽曲再生手段は、日時、遊技の継続時間、特別遊技の出現回数又は継続回数、特定遊技の出現回数又は継続回数、などに関する条件を保持する。楽曲再生手段は、楽曲選択画面を演出表示装置60に表示するときに、所定の条件が満たされるか否かを判定し、所定の条件が満たされると判定された楽曲を再生可能とする。以降、楽曲を「選択可能」ないし「再生可能」という場合、楽曲再生手段が自動的に再生すべき楽曲を決定するにあたって、その楽曲を選択して再生することが可能であることを意味する場合と、楽曲再生手段が遊技者から再生すべき楽曲の指示を受け付けるにあたって、その楽曲を遊技者が選択して再生させることが可能であることを意味する場合と、両者を意味する場合とがあるが、これらをとくに区別しない。したがって、「選択可能」ないし「再生可能」とは、上記のいずれの場合も含みうる。
第2の種別の楽曲は、リアルタイムクロックシステムを用いて再生される楽曲であってもよい。この場合、ぱちんこ遊技機100は、現在時刻の情報を出力する計時回路である時計手段を備える。時計手段は、電源投入時からの時間を計測して現在時刻の情報として出力するタイマー回路であってもよいし、電池を内蔵してぱちんこ遊技機100の電源オフ時や停電時も電池によって日時を計測し続けられるリアルタイムクロック回路であってもよい。演出決定手段303は、時計手段により出力される現在時刻が所定時刻となったことを契機に開始する時計同調演出を実行する。時計同調演出は、図柄変動の変動期間や遊技状態とは非同期の期間である同調演出期間にて演出表示装置60に表示させる演出である。同調演出期間は数分間に及び、その長さは1回分の図柄変動時間よりも長く、複数回の図柄変動期間を包含し得る。また、時計同調演出は通常遊技中か特別遊技中かを問わず実行される。時計同調演出は、例えば所定の楽曲を演奏する動画を所定の時刻に再生する演出である。時計同調演出を再生する契機となる時刻は、ぱちんこ遊技機100の電源投入時から所定時間間隔を挟んで到達する時刻であってもよいし、標準時を基準とした毎正時であってもよい。あるいは、遊技店ごとに遊技店員によって時刻を指定できる可変設定であってもよい。ただし、同じ遊技店に設置される複数台の同一機種間において少なくとも同じ時刻で同じ時計同調演出が実行されるようあらかじめ設定される。例えば、電源投入時から所定時間間隔を挟んで到達する時刻を契機とする仕様の場合、遊技店においては複数台を同時に電源投入する。これにより、所定時刻となったことを契機に一斉に同じ時計同調演出が実行され、あたかも複数台で同期しているように同時に演出が表示され、同時に同じ楽曲が流れることでその場でライブ演奏がなされているかの如く臨場感のある相乗的な演出効果が得られる。なお、時計同調演出中に大当りが発生した場合や特別遊技中に時計同調演出が開始された場合、時計同調演出と並行して進行する特別遊技の大当り演出は、時計同調演出を阻害しないよう、画面の隅に小さく大当りである旨やラウンド数などを表示をする特殊形態をとってもよい。また、時計同調演出の終了より先に特別遊技が終了した場合は、特別遊技終了後も時計同調演出を実行したまま画面右下隅に縮小図柄変動を表示してもよい。
例えば、演出決定手段303は、毎正時に、遊技状態にかかわらず、また、楽曲再生手段及び演出制御手段304により楽曲が再生及び表示されているか否かにかかわらず、時計同調演出として、第2の種別の楽曲のうち所定の条件にしたがって自動的に決定された楽曲を楽曲再生手段に再生させ、その楽曲に対応する演出画像を演出制御手段304に表示させてもよい。この場合、遊技場に設置されている同一機種の全ての遊技機において、同一の楽曲が一斉に再生されてもよい。時計同調演出により第2の種別の楽曲が自動再生される場合、遊技者の選択指示にかかわらず、自動的に決定された楽曲が、先頭から末尾まで1回だけ再生されてもよい。すなわち、時計同調演出による楽曲の自動再生においては、楽曲はループ再生されなくてもよい。時計同調演出による楽曲の自動再生が終了した後、楽曲再生手段及び演出制御手段304は、自動再生が開始される前に再生していた楽曲の再生を継続してもよいし、再生していた楽曲の先頭又はループ再生開始箇所に戻って再生を再開してもよいし、所定の条件にしたがって自動的に決定した楽曲を再生してもよい。
第2の種別の楽曲に対して、再生可能となるための特定条件が設定され、第2の種別の楽曲は特定条件が満たされる場合にのみ再生可能であり、第1の種別の楽曲は特定条件が満たされるか否かにかかわらず再生可能であってもよい。例えば、特定条件として、楽曲データ格納手段又は演出画像データ格納手段は、複数の第2の種別の楽曲のそれぞれが再生可能となる日時を更に格納し、演出決定手段303は、楽曲データ格納手段に格納されている第2の種別の楽曲のそれぞれを、所定の日時が到来するまで再生不可能としてもよい。すなわち、第2の種別の楽曲には、楽曲ごとに再生可能となる日時が特定条件として設定され、再生可能となる日時が到来した楽曲は、楽曲再生手段により再生可能となる一方、第1の種別の楽曲には、日時に関する特定条件が設定されなくてもよい。特定条件として、所定の時点から起算した期間が設定されてもよい。この場合、演出決定手段303は、所定の時点から起算して設定された期間が経過したときに第2の種別の楽曲を再生可能とする。所定の時点は、例えば、所定の日時、電源の投入時、RAMクリアスイッチの押下時、所定の遊技結果の発生時、所定の演出の発生時などであってもよい。第2の種別の楽曲は、未公表の楽曲であってもよい。これにより、未公表の楽曲を視聴することができるという付加価値を遊技機に付与することができ、多くの遊技者を獲得する契機とすることができる。また、複数の未公表の楽曲について、異なる日時が再生可能となる日時として設定される場合、より長期にわたって遊技者の興味を引きつけることができる。このような時計同調演出を用いて、特定条件に基づいて楽曲を再生可能とする遊技機において、楽曲再生手段は、時計同調演出において楽曲の再生が可能とされたことを条件に、すなわち、楽曲ごとに設定された再生可能となる日時が到来したことを条件に、第2の種別の楽曲を選択する指示を遊技者から受付可能としてもよい。時計同調演出により自動再生される楽曲は適宜変更されてもよく、変更された場合であっても、変更される前に自動再生された楽曲は、再生すべき楽曲として遊技者からの選択指示を受け付けてもよい。
第2の種別の楽曲として未公表の楽曲を格納しておき、順次解禁された楽曲のみを特別遊技中に再生可能とする場合、前述したように、第1の種別の楽曲は、楽曲の末尾とは異なるループ再生終了箇所から、楽曲の先頭とは異なるループ再生開始箇所へ戻るようにループ再生し、第2の種別の楽曲は、楽曲の末尾まで再生すると楽曲の先頭に戻るようにループ再生することで、既に公表されている第1の種別の楽曲は、楽曲の導入部と終結部をカットして、違和感なく滑らかに連続的に楽曲の再生を継続させることができる一方、未公表であった第2の種別の楽曲は、楽曲の一部をカットすることなく最初から最後まで再生して、遊技者が十分に楽曲の視聴を楽しむことを可能とすることができる。
第1の種別の楽曲に対して、再生可能又は遊技者により選択可能となるための特殊条件が設定されてもよい。例えば、複数の第1の種別の楽曲のうちの一部は、特定条件及び特殊条件が満たされるか否かにかかわらず再生又は選択可能であり、他の一部は、特定条件が満たされるか否かには左右されないが、特殊条件が満たされる場合にのみ再生又は選択可能であってもよい。前者は、特殊状態が満たされていない初期状態においても遊技者が選択可能な選択可能候補となる楽曲であり、後者は、特殊条件が満たされた場合に選択可能候補となる楽曲である。例えば、特殊条件として、楽曲データ格納手段又は演出画像データ格納手段は、各入賞口又は作動口への入球、当否抽選の結果、特別遊技又は特別遊技の実行、連荘の実行などの遊技の結果、又は、それらの遊技の結果の履歴に関する特殊条件を更に格納し、楽曲再生手段は、特殊条件が満たされた場合に、第1の種別の楽曲の選択可能候補の数を増加させてもよい。また、遊技の結果、遊技の結果の履歴、又は演出の実行履歴などに基づいて遊技者のポイント又はレベルを算出し、算出されたポイント又はレベルに関する特殊条件が満たされた場合に、第1の種別の楽曲の選択可能候補の数を増加させてもよい。この場合、サブ基板300に遊技の結果の履歴や遊技者のポイント又はレベルなどを記憶するための履歴格納手段を設け、遊技の実行中に遊技の結果を履歴格納手段に格納するとともに、遊技者のポイント又はレベルを算出して更新する。楽曲再生手段は、楽曲選択画面を演出表示装置60に表示するときに、履歴格納手段を参照して、特殊条件に基づいて第1の種別の楽曲の選択可能候補を決定する。楽曲再生手段は、特殊条件が満たされて第1の種別の楽曲の選択可能候補を増加させる場合に、所定の順序で、それまで選択可能候補ではなかった第1の種別の楽曲を新たに選択可能候補としてもよいし、それまで選択可能候補ではなかった第1の種別の楽曲の中から選択可能候補とする楽曲の指定を遊技者から受け付けてもよい。また、第1の種別の楽曲ごとに、選択可能候補となるための特殊条件が設定されてもよい。これにより、遊技者が遊技を継続的に実行して遊技の結果の履歴を蓄積させることにより、より多くの楽曲を視聴することができるようになるので、遊技者の興味を引きつけ、より長時間遊技を続行する動機を遊技者に与えることができる。
楽曲再生手段は、演出ボタン109などにより、遊技者から、特殊条件に基づいて増加された第1の種別の楽曲の選択可能候補を削減し、又は初期状態において選択可能な選択可能候補のみに戻すための指示を受け付けると、第1の種別の楽曲の選択可能候補を削減し、又は初期状態に戻してもよい。例えば、前述したように、遊技の結果の履歴などに応じて算出される遊技者のレベルが高くなるほど第1の種別の楽曲の選択可能候補が増加される場合において、演出ボタン109などによる操作を受け付けた場合、履歴格納手段の内容をクリアし、遊技者のレベルを初期値、例えばゼロに戻し、第1の種別の楽曲の選択可能候補を初期状態に戻してもよい。この場合であっても、第2の種別の楽曲の選択可能候補はそのまま維持され、削減したり初期状態に戻したりすることができないようにしてもよい。第2の種別の楽曲の選択可能候補を増加させるための特殊条件が、第1の種別の楽曲の選択可能候補のように遊技の結果や履歴などに基づくものではなく、時計手段により計時される時間又は期間に基づくものである場合、履歴格納手段の内容がクリアされても、第2の種別の楽曲の選択可能候補は変わらない。また、遊技に関するデータを遊技者ごとに保存するためのサーバが設けられている場合、楽曲再生手段は、遊技者がサーバに保存されたデータを遊技機に設定するための操作を行った場合、サーバに保存されていた遊技者のレベルなどのデータを履歴格納手段に格納し、サーバに保存されていたデータに基づいて第1の種別の楽曲の選択可能候補を決定してもよい。遊技者が、サーバに保存されたデータを遊技機に設定するための操作も、第1の種別の楽曲の選択可能候補を削減又は初期化する操作も行わない場合、楽曲再生手段は、履歴格納手段の内容をクリアせず、そのまま引き継いでもよい。すなわち、それまでの選択可能候補をそのまま引き継いでもよい。楽曲再生手段は、電源投入時又はRAMクリアスイッチの押下時に、履歴格納手段の内容をクリアし、第1の種別の楽曲の選択可能候補を初期状態に戻してもよい。
楽曲再生手段は、第1の種別の楽曲と第2の種別の楽曲の構成の異同にかかわらず、再生方法を異ならせることによって、第1の種別の楽曲は連続性を有するようにループ再生し、第2の種別の楽曲は連続性を有しないようにループ再生するようにしてもよい。例えば、楽曲再生手段は、第1の種別の楽曲を再生する場合は、ループ再生終了箇所の直前の所定期間において、その再生に重畳するように、ループ再生開始箇所から再生を開始し、前者の音量を徐々に小さくするとともに、後者の音量を徐々に大きくしてもよい。楽曲再生手段は、第2の種別の楽曲を再生する場合は、第1の種別の楽曲を再生する場合のようにフェードイン・フェードアウトの技法を使用せず、楽曲を末尾まで再生すると楽曲の先頭に戻って再生を継続してもよい。
楽曲再生手段は、楽曲の再生を継続する予定の時間を算出し、算出した時間に応じて再生可能な楽曲を判定してもよい。特別遊技中に楽曲を再生する場合、楽曲の再生を継続する予定の時間は、特別遊技の継続予定時間であってもよい。特別遊技の継続予定時間は、単位遊技の最大継続時間と単位遊技の回数との積であってもよい。楽曲再生手段は、楽曲の再生を継続する予定の時間に、楽曲の先頭又は遊技者により指示された再生開始箇所から楽曲の所定箇所までの再生が終了することを条件に、楽曲が再生可能か否かを判定してもよい。楽曲再生手段は、再生すべき楽曲を自動的に決定する場合に、再生可能と判定した楽曲の中から所定の条件にしたがって楽曲を決定してもよい。楽曲再生手段は、楽曲選択画面を演出表示装置60に表示して遊技者から楽曲の選択指示を受け付けるときに、再生可能と判定した楽曲のみの選択指示を受け付けてもよい。
楽曲再生手段は、楽曲の再生を継続する予定の時間に応じて再生開始箇所として選択可能な箇所を判定してもよい。楽曲再生手段は、楽曲の再生を継続する予定の時間に、再生開始箇所から楽曲の所定箇所までの再生が終了することを条件に、再生開始箇所として選択可能か否かを判定してもよい。楽曲再生手段は、再生開始箇所を自動的に決定する場合に、選択可能と判定した再生開始箇所の中から所定の条件にしたがって再生開始箇所を決定してもよい。楽曲再生手段は、再生開始箇所選択画面を演出表示装置60に表示して遊技者から再生開始箇所の選択指示を受け付けるときに、選択可能と判定した再生開始箇所のみの選択指示を受け付けてもよい。
楽曲再生手段は、楽曲の再生を継続する予定の時間に応じて、ループ再生開始箇所又はループ再生終了箇所を動的に設定してもよい。楽曲再生手段は、ループ再生開始箇所又はループ再生終了箇所として設定可能な箇所を複数用意しておき、楽曲の再生を継続する予定の時間に、所定回数以上ループ再生期間を再生可能であることを条件に、複数の設定可能な箇所の中からループ再生開始箇所又はループ再生終了箇所を設定してもよい。
楽曲再生手段は、楽曲の再生を継続する予定の時間に応じて、ループ再生期間を動的に設定してもよい。楽曲再生手段は、例えば、(1)「1番のAメロ」〜「2番の間奏」、(2)「1番のAメロ」〜「1番の間奏」、(3)「1番のAメロ」「1番のサビ」「1番の間奏」など、異なる再生時間を有する複数のループ再生期間を用意しておき、楽曲の再生を継続する予定の時間に、所定回数以上ループ再生期間を再生可能であることを条件に、複数の設定可能なループ再生期間の中からループ再生期間を設定してもよい。本実施例においては、楽曲のデータ及び演出画像のデータを複数の部分に分割して格納しておくので、上記の(3)のように、「1番のAメロ」と「1番のサビ」の間の「1番のBメロ」を省略してループ再生するような場合であっても、そのようなループ再生期間に対応した楽曲及び演出画像のデータを別途格納しておく必要がないので、必要なデータの容量を低減することができる。
遊技に関するデータを遊技者ごとに保存するためのサーバが設けられている場合、楽曲再生手段は、再生すべき楽曲又は再生開始箇所として指示された設定をサーバに記録してもよい。この場合、図示しないデータ管理手段は、遊技者がサーバに保存したデータをサーバから取得すると、取得したデータをRAMなどに格納する。楽曲再生手段は、楽曲再生期間に楽曲の再生を開始するときに、以前に遊技者から指示された楽曲の種別又は再生開始箇所がRAMに記憶されていないか確認し、記憶されている場合は、その設定にしたがう。
60 演出表示装置、 80 遊技盤、 81 遊技領域、 108 スピーカ、 210 抽選手段、 220 当否抽選手段、 260 特別遊技制御手段、 302 パターン記憶手段、 303 演出決定手段、 305 演出表示制御手段、 306 音声制御手段。

Claims (1)

  1. 遊技者に利益を付与するための乱数を用いて遊技抽選を実行する遊技抽選手段と、
    前記遊技抽選の結果に応じて通常遊技よりも遊技者に有利な状態である特別遊技への移行を実行可能とする遊技制御手段と、
    複数の演出制御パターンおよび複数の演出音声データを記憶するパターン記憶手段と、
    演出表示の内容として複数の演出制御パターンからいずれかを決定し、演出音声の内容として前記複数の演出音声データからいずれかを決定する演出決定手段と、
    前記決定された一つまたは複数の演出制御パターンに基づく演出内容を演出表示装置に表示させる演出表示制御手段と、
    前記決定された演出音声データを前記演出音声として再生し、その演出音声を複数の音声伝送路のうちいずれかを介してスピーカから出力させる音声制御手段と、を備え、
    前記複数の音声伝送路は、複数のグループに分類されており、第1のグループには複数の音声伝送路が含まれ、第2のグループには前記第1のグループに含まれる複数の音声伝送路より多い数の複数の音声伝送路が含まれ、
    前記演出音声データには、前記複数の音声伝送路のいずれかに予め割り当て設定がされた第1音声データと、前記複数の音声伝送路のいずれにも予め割り当て設定がされていない第2音声データと、が含まれ、
    前記音声制御手段は、前記第2音声データを再生する場合、前記第1のグループに空きが検出された場合はその空きが検出された音声伝送路に前記第2音声データの演出音声を割り当て、前記第1のグループに空きが検出されない場合は前記第2のグループのうち空きが検出された音声伝送路に前記第2音声データを割り当て、前記第1のグループおよび前記第2のグループに空きが検出されない場合は前記第2のグループのうち最先に演出音声データが割り当てられた音声伝送路に上書きする形で前記第2音声データの演出音声を割り当てる遊技機。
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