JP6434354B2 - シンボル情報読取装置およびシンボル情報読取方法 - Google Patents
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Description
各区画の大きさはX軸方向、Y軸方向において基準の大きさとなり、各区画はX軸方向の長さがY軸方向の長さより長い長方形状となっている。
たとえば一元バーコード22では、X軸方向に3区画、Y軸方向に3区画の計9個の区画に跨ることになる。
たとえば一元バーコード21では、X軸方向に5区画、Y軸方向に4区画の計20個の区画に跨ることになる。
シンボルラベリングマップ(バーコードマップ)上で値1をもつ要素数をカウントしこれをC0とする。一方、シンボルラベリングマップ(バーコードマップ)上で重心COGを起点として求めた一次元バーコードの4辺によって囲まれる領域内の値1をもつ要素数をカウントしこれをC1とする。
もし、C0=0であれば一次元バーコードは存在しない、
C0>0 かつ C0=C1であれば、一次元バーコードは1個である、
C0>0 かつ C0≠C1であれば、一次元バーコードは2個以上存在する、
と判定する。
この機能を有することにより、分割領域に存在するバーコードの個数を確認することが可能となり、分割処理の結果を再確認しながら、領域分割を行うことが可能となり、たとえば個数が先に判定した個数と異なっている場合には、何らかの異常が生じている等の判断を行うことが可能となる。
位置決定部145は、この4辺の座標から画像空間上の座標を求める。
以下、本発明の実施形態に係るシンボル情報読取処理を図面に関連付けて詳細に説明する。
図4は、本発明の実施形態に係るシンボル情報読取処理の流れを示すフローチャートである。
ここで、本発明の実施形態に係るシンボル情報読取処理の流れを図4に関連付けて概説する。
具体的には、処理プランの指定において、記録媒体20に記録されているバーコードの種類、あるいは読み取るべきバーコードの種類に応じて使用するバーコード検出器(検出フィルタ)の種類と適用順番の設定を行う。
デフォルトでは、第一の検出フィルタ(バーコードの一つ)が指定されるが(ステップST2)、たとえば、バーコードの出現頻度に応じて順番を変えてもよい。
具体的には、バーコード検出において、シンボル情報読取装置10の撮像素子111は、搬送機構(搬送ガイド)112に沿って所定位置まで移動した一次元バーコード21,22を含む記録媒体20を、光電変換によって撮像する。そして、撮像された一次元バーコード21,22含む多値画像(濃淡画像)データは、画像メモリ12において記憶される。
すなわち、位置検出処理部14では、画像メモリ12に記憶された多値画像(濃淡画像)データを読み込み、仮領域判定部141において分散マップ計算処理等を行い、次いで相関マップ作成部142において上下ライン間の相関計算処理等を行う。素子、ラベリング部143において基本パターン検索処理等を行い、領域分割部144においてバーコードごとの領域分割処理等を行い、位置決定部145においてシンボル位置判定処理等を行うことにより、上述した第一の検出フィルタが担当するバーコードの有無が決定され、有りと判定された場合には、その位置が決定される。
より具体的には、データ処理装置13の復号処理部15は、ステップST3において解析された一次元バーコード21,22の位置等に基づき、一次元バーコード21,22の復号処理(走査線L1,L2に沿ったデータ復号)を行う。
一方で、未適用の検出フィルタがない場合には(ステップST5:NO)、一連のシンボルの読取処理は終了する。
さらに、本実施形態では、1つの媒体に同種類(同一のフォーマット)の複数の一次元バーコード、複数種類の一次元バーコードが用いられている可能性を考慮して、処理プランの指定(ステップST1)や検出フィルタの更新(ステップST6)などを行うこととしたが、これらを省くことも可能である。すなわち、ステップST3およびステップST4のみで処理を行うことも可能である。
図5は、図4におけるステップST3のバーコード検出に関する情報処理の流れを示すフローチャートである。
より具体的には、エッジ検出処理において、仮領域判定部141は、分散マップを計算するための前処理として、画像メモリ12に記憶された記録媒体20の画像データより、上下左右のエッジ位置を検出する。
図6における周囲の実線SLは、エッジ検出処理によって得られた記録媒体20のエッジ位置を表している。また、図6における縦、横の破線はエッジラインを基準として、画像空間全体を格子状の小区画に分割するラインを示している。
次に、仮領域判定部141において分散マップの計算が行われる(ステップST12)。
より具体的には、仮領域判定部141は、エッジラインを基準として、画像空間全体を図6に示すような格子状の小区画に分割し、分割した区画ごとに区画内の一つのラインに沿って輝度値の変動量たとえば分散を計算する。
この区画内の一つのラインとは、図1に示す一次元バーコード21,22の走査線L1,L2の走査方向と同じ方向に形成されており、たとえば、図6に示す符号A0(B0)で示す1区画内の1ラインである。
図7は、一例として図6の2個の一次元バーコード21,22が印刷された記録媒体20のマップ数値を画像で表現した図である。
図7において、白い部分は変動が大きい部分を表し、黒い部分は変動が小さい部分を表している。そして、この変動量が大きい部分については、図6に示す一次元バーコード21,22の位置に対応している。
図8は、図6の2個の一次元バーコード21,22が印刷された記録媒体20を画像化したマップを2値化した図である。
たとえば、図8のマップにおいて、左から1列目は、上から[0,1,1,1,1,0,0,0,0,0,0]という順で数値が並んでいるが(点線枠X1で示す部分)、これは、図6におけるA1〜A11という各単一ラインの分散を所定の閾値で2値化したものに相当する。
図8に示すように、図6における一次元バーコード21の位置には、「1」の値が20箇所、長方形状(太枠Z11で示す領域部分)に並んでいることが分かる(そのうちの1辺が、図6に示すA2,A3,A4およびA5である)。
図8に示すように、図6における一次元バーコード22の位置には、「1」の値が9箇所、長方形状(太枠Z21で示す領域部分)に並んでいることが分かる(そのうちの1辺が、図6に示すA7,A8およびA9である)。
これは、符号Z11で示す一次元バーコード21の領域の右端部と符号Z21で示す一次元バーコード22の領域の左端部が、上下方向に重なる領域があることを示している。
なお、ここでいう「仮領域」は、上述した「1」が20箇所並んでいる領域Z11および9箇所並んでいる領域Z21である。
すなわち、一次元バーコード21,22が位置する領域ではないが「1」となる領域が存在する場合があり、その領域が「仮領域」として判定されることも考えられる。
そこで、次に、図5のステップST13において次に上下走査線相関処理が行われる。
これは、上下ライン間の相関マップ作成部142によって、一次元バーコード21,22とそうでない部分とを分離するための処理である。
具体的には、格子マップ上の「1」の各要素について、該当する区画のすぐ上とすぐ下に隣接する区画のライン相互の輝度の相関を計算する。
それらの区画が一次元バーコード21,22を含んでいれば、この相関値は大きな値を示すはずである。
具体的には、相関マップ作成部142は、格子座標上にライン相関マップを作成する。
具体的には、一次元バーコード21,22の走査線の走査方向に沿って形成されたラインにおいて、注目ラインとY軸方向に形成された上または下のいずれかのラインとの相関値が高ければ、その要素に1ポイントが加算され、注目ラインと上および下の両方のラインとの相関値が高ければ、その要素に2ポイントが加算される。
ここで注意すべき点は、図8に示す値(0と1の2値)が処理対象ではない点である。図6に示す実際の画像データが処理対象になる。
たとえば、図9に示す領域Z12内の左列の各ポイント(上から[1,2,2,1]の部分)を生成するために使われた4ラインに着目すると、図6でいえば、A1〜A4のラインとなる。A2を注目ラインとした場合、上下ライン相関の処理は、A2とA1の相関値と、A2とA3の相関値とが計算されるところ、一次元バーコード21の性質上、A2とA3の相関値は極めて大きく(限りなく1に)なる。
その結果、ポイントは1が加算される。また、A4を注目ラインとした場合も同様に、ポイントは1が加算される。そして、A3を注目ラインとした場合には、A3とA2の相関値も、A3とA4の相関値も、極めて大きくなることから、ポイントは2が加算される。
このようにして、領域Z12内の左列の各ポイント[1,2,2,1]が決まる。領域Z12内の左から2〜5列の各ポイント[1,2,2,1]も、右列の各ポイント[1,2,1]も、同様に決まる。
たとえば、図9に示す領域Z22内の左列の各ポイント(上から[1,2,1]の部分)を生成するために使われた3ラインに着目すると、図6でいえば、A7〜A9のラインとなる。A7を注目ラインとした場合、上下ライン相関の処理は、A7とA6の相関値と、A7とA8の相関値とが計算されるところ、一次元バーコード22の性質上、A7とA8の相関値は極めて大きく(限りなく1に)なる。
その結果、ポイントは1が加算される。また、A9を注目ラインとした場合も同様に、ポイントは1が加算される。そして、A8を注目ラインとした場合には、A8とA7の相関値も、A8とA9の相関値も、極めて大きくなることから、ポイントは2が加算される。
このようにして、点線枠Z内の左列の各ポイント[1,2,1]が決まる。点線枠Z2内の中央列の各ポイント[1,2,1]も、右列の各ポイント[1,2,1]も、同様に決まる。
このように、上下ライン相関の処理(図5のステップST13)を行う上下ライン間の相関計算処理を行う相関マップ作成部142は、上述した仮領域について、バーコード21,22の走査線(図1に示す符号L1,L2参照)の走査方向に対して直交する方向(図6や図8でいえばY軸方向)に隣接する隣接領域との相関を求めて、相関値の高い領域を示すマップを作成する。
また、本実施形態では、図9の領域Z12,Z22を用いて説明したように、上下方向に隣接する2つの隣接領域(隣接するライン)との相関を求めた後、これら2つの相関値の双方が所定の閾値よりも高い相関値を示した場合(ポイント2が加算された場合)と、これら2つの相関値のいずれか一方が所定の閾値よりも高い相関値を示した場合(ポイント1が加算された場合)とを区別して、相関マップを作成するようにしている。
これにより、バーコード21,22が存在する位置を的確に認識できる相関マップを作成することができる(図9参照)。
次に、ラベリング部143において基本パターンの検索が行われる(図5のステップS14)。
具体的には、ラベリング部143は、相関マップを用いて、一次元バーコードにおける基本パターンの存在を調べる。たとえば、検出した最小の一次元バーコードサイズが、相関マップ上で走査方向(X軸方向)に2が3つ並んだ[2,2,2]の基本パターン(ポイント列)に対応する場合において、図9の相関マップをサーチして、この基本パターン[2,2,2]が検出されたら、その基本パターンによって占有されるマップ要素に「1」を立て、それ以外のマップ要素は「0」とする。
この3つの要素の基本パターン[2,2,2]以上の4要素[2,2,2,2]、5要素[2,2,2,2,2]のパターンを一次元バーコードとして検出することができる。
図9に示す相関マップに対して、このような処理を実行すると、図10の領域Z13,Z23に示すようなシンボルラベリングマップ(バーコードマップ)SLM1を得ることができる。
なお、本実施形態では、2つの一次元バーコード21,22に対応して基本パターン[2,2,2]に加えて[2,2,2,2,2]が必要となっている。
このように、基本パターン検索の処理(図5のステップST14)を行うラベリング部143は、相関マップについて、バーコードの基本パターン[2,2,2]およびパターン[2,2,2,2,2]の有無を検索し、その基本パターンが存在すると判断した領域をラベリングする(本実施形態ではマップ要素に「1」を立てる)。
なお、1個の一次元バーコードが印刷された記録媒体を画像化したマップを2値化した場合、1個の一次元バーコードが存在するが、基本的な処理は上述した一次元バーコード21に対する処理を除いて図8に関連付けて説明した処理と同様である。
また、本実施形態では、注目ラインについて、走査線の走査方向に対して直交する方向に隣接する隣接領域(隣接するライン)との相関を求め、これら2つの相関値の双方が所定の閾値よりも高い相関値を示す領域が、一次元バーコードが存在すると判断した領域としてラベリングされるようにしている。
これにより、文字部分を適切に排除し、より確度の高い部分(一次元バーコード21,22が存在する部分のみ)を検索対象とすることができる。
そして、図2のフローチャートに関連付けて説明したように、一連のバーコードの読取処理の中で、バーコードの基本パターンおよびそれ以上の要素のおパターンが順次切り替わるので(図2のステップST5,ステップST6)、結果的に、ラベリング部143は、複数のバーコードの基本パターンおよび所定のパターンを用いて基本パターン等の検索を行うことになる。
シンボルラベリングマップ(バーコードマップ)SLM上でゼロでない値1をもつ要素数をカウントしこれをC0とする(ステップST21)。
ここで、ステップST22においてC0がゼロ(0)であるか否かを判定する。ステップST22においてC0がゼロ(0)であると判定した場合には、一次元バーコードは0個であると判定する(ステップST28)。
シンボルラベリングマップ(バーコードマップ)SLMの重心COG(ycog,xcog)は、たとえばシンボルラベリングマップSLMの全域においてX軸の射影projXおよびY軸の射影projYを取得(計算)し、そのプロファイルのレベル特性から求めることができる。
上下位置は、バーコードマップ上でycogを起点としてY軸方向に要素和(加算範囲[xstart, xstop])がゼロとなる座標yupperおよびylowerを検出し(ステップST25)、そこで打ち切る。
このようにして、格子座標上において、一次元バーコード21の4辺位置が特定される。
ycog={(3×5)+(4×5)+(8×3)}/{5+5+3}
={15+20+24}/{13}=59/13=4.5
xcog={(1×2)+(2×2)+(3×2)+(4×2)+(5×3)+
(6×1)+(7×1)}/{2+2+2+2+3+1+1}
={2+4+6+8+15+6+7}/{13}=48/13≒3.7
領域分割は以下の理由により行う。
たとえば図6に示すような一次元バーコードが2個存在する場合、対応するシンボルラベリングマップ(バーコードマップ)は図10に示すようになるが、前述したように、このマップ上で重心COGを求めると、重心COGは一次元バーコードに含まれないバーコードから外れた外部の位置に来てしまう場合が多い。一次元バーコードの位置関係によっては重心が一次元バーコードの内側に来る場合もあるが、その場合でも存在するバーコードすべてをただしく復号することは難しい。
そこで、一次元バーコードごとに領域分割して分割した領域ごとに重心を求めることができるように領域分割を行う。
図14は、一次元バーコードが2個存在する場合に、そのシンボルラベリングマップの領域分割の一処理を説明するためのフローチャートである。
図13ではY軸の射影projYにその特性が現れている。射影projYの谷に相当する部分が、2つの一次元バーコードに挟まれた空間に対応する。よって、射影projY上でこの谷の位置を決定することにより、2つの一次元バーコードの上下方向の境界位置(分離位置のy座標)ydivを求めることができる。
境界位置ydivによって上下に分離された2つの領域をR1およびR2とする。以降の処理は、領域R1とR2のそれぞれについて、一次元バーコードが1個の場合と同様の処理を適用することで、各々の一次元バーコードの位置を決定することができる。
図13の例では射影projX上にそのような区間は存在しない。これは2つの一次元バーコードが、横方向に見た場合にオーバーラップしていることによる。
図13の例では射影projY上にそのような区間が存在する。この射影曲線上で値ゼロの谷を形成する区間の中央の値をydivとして、シンボルラベリングマップ(バーコードマップ)を上下に2つの部分領域R1およびR2に分割する(ステップST46)。
ここまでの処理によって、各分割領域R1,R2に1個ずつ復号可能な一次元バーコードが存在し、一次元バーコードの位置が確定できる(ステップST52)。
一次元バーコードが2個存在し、シンボルラベリングマップSLM1の領域分割が行われた場合には、分割された複数の一次元バーコードの各シンボルについてラベリングされた領域に基づき、一次元バーコードが記録媒体20に記録された位置を検出する。
ycog={(3×5)+(4×5)}/{5+5}
={15+20}/{10}=35/10=3.5
xcog={(1×2)+(2×2)+(3×2)+(4×2)+(5×2)+
(5.5×2)}/{2+2+2+2+2+2}
={2+4+6+8+10+11}/{12}=41/12≒3.4
ycog={8×3}/{3}
={24}/{3}=8
xcog={(4.5×1)+(5×1)+(6×1)+(7×1)+(7.5×1)
={4.5+5+6+7+7.5}/{1+1+1+1+1}
=30/5=6
上下位置は、シンボルラベリングマップ(バーコードマップ)上でycogを起点としてY軸方向に要素和(加算範囲[xstart, xstop])がゼロとなる座標yupperおよびylowerを検出したら打ち切る。
このようにして、座標上において、一次元バーコード21,22の4辺位置が特定される。そして、4辺の座標から画像空間上の座標を求める。
なお、この左右範囲については、マージンをみて、左右それぞれ一定画素数拡張することも可能である。一次元バーコードの上下端の画像空間上の位置は、区画(yupper, xcog)のy座標と、区画(ylower, xcog)のy座標とで挟まれた領域の平均輝度のプロファイルから求められる。
具体例を図17に示す。
図17に示すように、上下エッジのサーチ開始点は、重心区画のy座標であり、その輝度に基づいてエッジ判定閾値(図17参照)を決める。
そして、上下にサーチして、エッジ判定閾値を超えたところをエッジと判定し、それらをBimgtopおよびBimgbottomとする。
以上説明したように、本実施形態に係るバーコード読取装置10によれば、位置検出処理部14において、相関マップ作成部142は、仮領域について、走査線の走査方向に対して直交する方向に隣接する隣接領域との相関を求めて、相関値の高い領域を示すマップを作成する。ラベリング部143は、相関マップについて、一次元バーコード21,22の有無を検索し、一次元バーコード21,22が存在すると判断した領域をラベリングする。次いで、領域分割部144が、ラベリングされた領域に基づき、複数の一次元バーコード21,22のそれぞれについて領域を設定し分割する。そして、位置決定部145が、領域分割部144で分割された複数のシンボルの各シンボルについてラベリングされた領域に基づき、一次元バーコード21,22が記録媒体20に記録された位置を検出する。
本実施形態においては、領域分割部144でラベリングされた領域に基づき、一次元バーコード21,22のそれぞれについて領域を設定し分割することから、バーコード等の同一種類のシンボルが同じ記録媒体20上に2個以上(複数)存在する場合であっても、分割された領域ごとに一次元バーコード21,22が記録媒体20に記録された位置検出処理を行うことができるようになる。その結果、各一次元バーコード21,22の重心位置を安定して算出することができるようになり、複数の一次元バーコード21,22を相互に区別することが可能であり、一次元バーコード21,22個別にデコードすることが可能となる。
。
本実施形態によれば、分割処理を行う前に、シンボルラベリングマップSLM上の一次元バーコード21,22の個数を判定することから、たとえばシンボルラベリングマップ上に、一次元バーコードは存在しない、あるいは、一次元バーコードは1個である場合には、分割処理自体を行わなくて良くなり(処理を省略でき)、その結果、一次元バーコード21,22が2個以上存在する場合にのみ行うことが可能となり、ひいては位置検出処理の効率化を図ることが可能となる。
このように、本実施形態によれば、分割処理を行う場合、シンボルラベリングマップ全域において、X軸およびY軸のうちの少なくとも一方の軸の座標軸への射影を取得し、取得した射影のプロファイルにおいて谷部分と認識できる位置を探索し、谷部分の位置を領域分割の境界位置として取得し、取得した境界位置を基準として複数の一次元バーコード21,22の各領域を設定することから、分割すべき領域を高い確度で特定し設定できるようになる。
また、射影を用いて複数の一次元バーコード21,22の領域の境界を取得することから、計算量を大幅に削減することが可能となる。
また、演算量が削減されれば、処理時間の短縮化に貢献することができる。さらに、安価な撮像素子を用いても十分な速度を出すことができれば、高価な撮像素子を控えることで、製造コスト削減に寄与することができる。
これにより、本実施形態によれば、シンボルラベリングマップSLM全域において、X軸およびY軸の射影の両方を取得しておき、X軸およびY軸のうちの一方の軸の射影において谷部分と認識できる位置の探索の結果、谷部分の位置を取得できた場合は、他方の軸の射影の探索を省略することが可能となり、分割処理の効率化を図ることが可能となる。
これにより、本実施形態によれば、シンボルラベリングマップ全域において、X軸およびY軸の射影の一方を取得しておき、その軸の射影において谷部分と認識できる位置の探索の結果、谷部分の位置を取得できた場合は、他方の軸の射影の取得並びに探索を省略することが可能となり、分割処理のさらなる効率化を図ることが可能となる。
これにより、本実施形態によれば、分割領域に存在する一次元バーコードの個数を確認することが可能となり、分割処理の結果を再確認しながら、領域分割を行うことが可能となり、たとえば個数が先に判定した個数と異なっている場合には、何らかの異常が生じている等の判断を行うことが可能となる。
これにより、本実施形態によれば、位置決定部145は、一次元バーコード21,22等の同一種類のシンボルが同じ記録媒体20上に2個以上(複数)存在する場合であっても、分割された領域ごとに各一次元バーコード21,22の重心位置を安定して算出することができるようになり、一次元バーコード21,22が記録媒体20に記録された位置検出処理を高い精度で行うことができるようになる。
これにより、本実施形態によれば、一次元バーコードは1個あるいはゼロである場合には、分割処理の有無やその内容を判断する必要がなくなり(処理を省略でき)、位置検出処理の効率化を図ることが可能となる。
本実施形態では、一次元バーコードが2個存在する場合に、そのシンボルラベリングマップの領域分割の処理を図14に関連付けて説明したが、この一次元バーコードが2個存在する場合のシンボルラベリングマップの領域分割の処理はたとえば図18に示すような処理も可能である。
図14の分割処理では、シンボルラベリングマップ全域において、X軸の射影projXおよびY軸の射影projYの両方を取得しておき、X軸およびY軸のうちの一方の軸の射影において探索の結果、谷部分と認識できる位置を取得できない場合に、他方の軸の射影において谷部分と認識できる位置の探索を行う。
これに対して、図18の分割処理では、シンボルラベリングマップ全域において、X軸の射影projXおよびY軸の射影projYのうちの一方のX軸の射影を取得した結果(ステップST41X)、谷部分と認識できる位置を取得できない場合に(ステップST42,ST43)、シンボルラベリングマップ全域において、Y軸の射影を取得し(ステップST41Y)、谷部分と認識できる位置の探索を行う(ステップST44,ST45)。
図18のその他の処理は図14の処理と同様である。
この場合も、本実施形態に係るシンボル情報読取処理は、従来技術と比べて演算量の少ない処理となる。
上述した実施形態では、一次元バーコードが2個の場合の処理フローについて説明したが、一次元バーコードが3個の場合においても、第1ステップとしてバーコードマップにおいて、一次元バーコードを1個と2個に分割する境界線を求め、第2ステップとして一次元バーコードが2個の領域について、これを2つに分割する境界線を求めるようにすればよい。
また、このようなプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体、この記録媒体をセットしたコンピュータによりアクセスし上記プログラムを実行するように構成可能である。
Claims (2)
- 同じフォーマットで作成された複数のシンボルが記録された記録媒体を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により得られた前記記録媒体の画像データを記憶する画像メモリと、
前記画像データを取り込んで、前記シンボルが記録媒体に記録された位置を検出する位置検出処理部と、を有するシンボル情報読取装置であって、
前記位置検出処理部は、
前記画像データを所定の領域で前記シンボルの走査線の走査方向に沿って輝度値の変動量を計算して、前記シンボルに該当する可能性のある仮領域を判定する仮領域判定部と、
前記仮領域について、前記走査線の走査方向に対して直交する方向に隣接する隣接領域との相関を求めて、相関値の高い領域を示すマップを作成する相関マップ作成部と、
前記相関マップについて、前記シンボルの有無を検索し、前記シンボルが存在すると判断した領域をラベリングしてシンボルラベリングマップを作成するラベリング部と、
ラベリングされた領域に基づき、前記複数のシンボルのそれぞれのシンボルについて領域を設定し、前記シンボルラベリングマップを複数の領域に分割する領域分割部と、
前記領域分割部で分割された前記複数のシンボルの各シンボルについてラベリングされた領域に基づき、前記シンボルが記録媒体に記録された位置を検出する位置決定部と、を含み、
前記領域分割部は、
前記ラベリング部による前記シンボルラベリングマップにおけるシンボル数を判定する個数判定部と、
前記個数判定部によりシンボル数が2個以上であると判定された前記シンボルラベリングマップにおける前記複数のシンボルのそれぞれについて領域を設定し分割する分割処理部と、を含み、
前記分割処理部は、
前記シンボルラベリングマップ全域において、X軸およびY軸のうちの少なくとも一方の軸の射影を取得する射影取得部と、
前記射影取得部で取得した射影のプロファイルにおいて谷部分と認識できる位置を探索し、当該谷部分の位置を領域分割の境界位置として取得する境界位置取得部と、
前記境界位置取得部で取得した境界位置を基準として前記複数のシンボルのそれぞれのシンボルについて各領域を設定する領域設定部と、を含み、
前記位置決定部は、
前記領域設定部で設定した各領域において前記シンボルが記録媒体に記録された位置を検出することを特徴とするシンボル情報読取装置。 - 同じフォーマットで作成された複数のシンボルが記録された記録媒体を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により得られた前記記録媒体の画像データを記憶する画像メモリと、
前記画像データを取り込んで、前記シンボルが記録媒体に記録された位置を検出する位置検出処理部と、を有するシンボル情報読取装置で使用されるシンボル情報読取方法であって、
前記位置検出処理部において、
前記画像データを所定の領域で前記シンボルの走査線の走査方向に沿って輝度値の変動量を計算して、前記シンボルに該当する可能性のある仮領域であるか否かを判定する第1ステップと、
前記仮領域について、前記走査線の走査方向に対して直交する方向に隣接する隣接領域との相関を求めて、相関値の高い領域を示すマップを作成する第2ステップと、
前記相関マップについて、前記シンボルの有無を検索し、前記シンボルが存在すると判断した領域をラベリングしてシンボルラベリングマップを作成する第3ステップと、
ラベリングされた領域に基づき、前記複数のシンボルのそれぞれのシンボルについて領域を設定し、前記シンボルラベリングマップを複数の領域に分割する第4ステップと、
前記領域分割部で分割された前記複数のシンボルの各シンボルについてラベリングされた領域に基づき、前記シンボルが記録媒体に記録された位置を検出する第5ステップと、を含み、
前記第4ステップは、
前記ラベリング部による前記シンボルラベリングマップにおけるシンボル数を判定する判定ステップと、
シンボル数が2個以上であると判定された前記シンボルラベリングマップにおける前記複数のシンボルのそれぞれについて領域を設定し分割する分割処理ステップと、を含み、
前記分割処理ステップは、
前記シンボルラベリングマップ全域において、X軸およびY軸のうちの少なくとも一方の軸の射影を取得する射影取得ステップと、
取得した射影のプロファイルにおいて谷部分と認識できる位置を探索し、当該谷部分の位置を領域分割の境界位置として取得する境界位置取得ステップと、
取得した境界位置を基準として前記複数のシンボルのそれぞれのシンボルについて各領域を設定する領域設定ステップと、を含み、
前記第5ステップにおいては、
前記領域設定部で設定した各領域において前記シンボルが記録媒体に記録された位置を検出することを特徴とするシンボル情報読取方法。
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