JP6432944B2 - 接合基板及びこれを用いた弾性表面波デバイス - Google Patents

接合基板及びこれを用いた弾性表面波デバイス Download PDF

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Description

本発明は、タンタル酸リチウム単結晶基板をベース基板に接合した接合基板及びこれを用いた弾性表面波デバイスに関する。
携帯電話などの周波数調整・選択用の部品として、圧電基板上に弾性表面波を励起するための櫛形電極(IDT; Interdigital Transducer)が形成された弾性表面波(SAW; Surface Acoustic Wave)デバイスが用いられている。
この弾性表面波デバイスには、小型で挿入損失が小さく、不要波を通さない性能が要求されるため、その材料として、タンタル酸リチウム(LiTaO; LT)やニオブ酸リチウム(LiNbO; LN)などの圧電材料が用いられる。
近年の携帯電話で用いられる通信バンドは、バンド間の間隔が狭く、かつ個々のバンド幅が広くなる傾向があり、そのため温度が変動すると特性が変化してしまう弾性表面波デバイスにとってその温度特性の優れたものが求められている。
こうした要求に合致する圧電材料の一例として、例えば、非特許文献1には、タンタル酸リチウムとサファイアを接合した基板を用いることにより、弾性表面波デバイスの周波数の温度による変動を小さくできることが報告されている。
M. Miura, T. Matsuda, Y. Satoh, M. Ueda, O. Ikata, Y. Ebata,and H. Takagi, "Temperature Compensated LiTaO3/SapphireBonded SAW Substrate with Low Loss and High Coupling Factor Suitable for US-PCS Application," Proc. IEEE. Ultrason. Symp., pp. 1322-1325, 2004.
特開2013−46107
しかしながら、非特許文献1で報告されている基板では、音響インピーダンスの異なる2種の部材を組み合わせるため、タンタル酸リチウム表面で励振した弾性波動が接合界面で反射し不要な応答として顕在化するという問題がある。
また、特許文献1によると、タンタル酸リチウム素子基板に対し、多分域から成るタンタル酸リチウム支持基板を接合することで、スプリアス応答を抑制できることが報告されている。しかしながら、スプリアス応答は抑制できるものの、素子基板と支持基板に同種のタンタル酸リチウム基板を使用しているため、素子基板に対する支持基板の向きを熱膨張率が小さい方向としても、十分な温度特性を得ることができないという問題がある。
そこで、本発明は、前記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、温度特性に優れ、接合界面での弾性波の反射による不要な応答を抑制した接合基板及びこれを用いた弾性表面波デバイスを提供することである。
本発明者らは、接合基板を構成するLiTaO3基板について鋭意検討を重ねたところ、LiTaO3基板の接合面側のLi濃度がLiTaO3基板の表面側のLi濃度より大きいと、弾性波の波動がLi濃度の小さい領域(速度の遅い領域)へ向かおうとする性質があるため、弾性波の速度が遅いLiTaO3基板の表面側付近(Li濃度の小さい領域)にエネルギーが閉じ込められ、そこに弾性波動エネルギーが集中して、基板内部へバルク波が放射されにくくなることを見出した。また、さらに検討を行ったところ、Li濃度がより大きい接合面側の範囲を多分域状態とすることで、バルク波の反射によるスプリアス応答をより抑制することができることを知見し、本発明に至ったものである。
すなわち、本発明は、LiTaO3基板とベース基板を接合して構成される接合基板であって、LiTaO3基板のベース基板と接する接合面におけるLi濃度は、接合基板のLiTaO3基板側表面のLi濃度よりも大きく、Li濃度が大きい接合面側の範囲では多分域構造であることを特徴とするものである。
本発明のLiTaO3基板のベース基板と接する接合面におけるLi濃度は、Li/(Li+Ta)×100=(50+α)mol%であり、αが-0.5<α<0.5の範囲であることが好ましく、その範囲は、LiTaO3基板の接合面から接合基板のLiTaO3基板側表面に向かって、弾性表面波または漏洩弾性表面波の波長の0.5〜5倍にわたって形成されていることが好ましい。
また、本発明の接合基板は、LiTaO3基板の接合面から接合基板のLiTaO3基板側表面に向かって、Li濃度が減少する範囲を有し、そのLi濃度が減少する範囲は、弾性表面波または漏洩弾性表面波の波長の1〜5倍にわたって形成されていることが好ましい。また、Li濃度が減少する範囲において、接合面側から0.5倍までの範囲が多分域構造であることが好ましく、さらには接合面側から0.8倍までの範囲が多分域構造であることがより好ましい。
さらに、本発明の接合基板のLiTaO3基板側表面のLi濃度は、Li/(Li+Ta)×100=(48.5+β) mol%であり、βが-0.25<β<0.25の範囲であることが好ましく、その範囲は、接合基板のLiTaO3基板側表面からLiTaO3基板の接合面に向かって、弾性表面波または漏洩弾性表面波の波長の1〜10倍にわたって形成されていることが好ましい。
本発明のLiTaO3基板の結晶方位は、回転36°Y〜49°Yカットであることが好ましく、また、本発明で用いるベース基板は、Si、SiC、スピネルから選択されることが好ましい。
そして、本発明のこれら接合基板は、弾性表面波デバイスに用いられることが好ましい。
本発明によれば、弾性表面波用の接合基板で問題となる不要な反射波による応答を除去することができるため、ロスが小さく、フィルタにしたときの帯域外の抑圧度合を向上できる弾性表面波用の接合基板を提供することが可能となる。
実施例1の接合基板を構成するLiTaO3基板のLi含有量プロファイルのモデルを示す図である。 実施例1の接合基板モデルと比較例1の接合基板モデルの基板表面から深さ方向における横波振幅を計算した結果である。 実施例1と比較例1の接合基板モデルを用いたSAW共振子の周波数応答を計算した結果である。 実施例2の接合基板を構成するLiTaO3基板のLi含有量プロファイルを示す図である。 実施例2と比較例2の接合基板を用いたSAW共振子の周波数応答を測定した結果である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は、これに何ら限定されるものではない。
本発明の接合基板は、LiTaO3基板とベース基板を接合して構成されている。LiTaO3基板とベース基板との接合方法については、公知の方法を用いればよいが、基板の反りに与える影響を考慮すると、常温接合法を用いることが好ましい。
本発明の接合基板は、そのLiTaO3基板のベース基板と接する接合面におけるLi濃度が接合基板のLiTaO3基板側表面のLi濃度よりも大きいことを特徴とするものである。そのため、ベース基板に接合されるLiTaO3基板は、その厚み方向においてLi濃度に差があることになる。
このようなLiTaO3基板は、例えば、気相拡散法等の公知の手法により、LiTaO3基板の表面からLiを拡散させることによって得られる。そして、このようにして得られた基板は、基板表面のLi濃度が大きく、基板内部のLi濃度が小さいため、その基板表面をベース基板との接合面とするように、LiTaO3基板の内部を露出させるような研削、研磨等の加工を施せば、本発明の接合基板を得ることができる。
また、本発明の接合基板を構成するLiTaO3基板は、複数のLiTaO3基板からなる接合基板であってもよい。Li濃度の小さいLiTaO3基板とLi濃度の大きいLiTaO3基板を準備し、ベース基板に接合することによっても本発明の接合基板を作製することができる。例えば、Li濃度の小さいLiTaO3基板として、通常の引き上げ法により製造された一致溶融(コングルーエント)組成のLiTaO3基板を使用し、一方、Li濃度の大きいLiTaO3基板として、二重るつぼ法により製造された化学量論(ストイキオメトリー)組成のLiTaO3基板を使用することができる。
さらに、本発明の接合基板を構成するLiTaO3基板には、必要に応じてFe等の金属元素がドープされていてもよいし、焦電性抑制のために還元処理が施されていてもよい。
本発明の主な特徴は、LiTaO3基板のベース基板と接する接合面におけるLi濃度が接合基板のLiTaO3基板側表面のLi濃度よりも大きく、多分域構造であり、そのLiTaO3基板の接合面におけるLi濃度は、Li/(Li+Ta)×100=(50+α) mol %であり、αが-1.0<α<0.5の範囲であることが好ましい。
ここで、本発明における「多分域構造」とは、単一分域状態の構造から乱れた状態を表すものである。この多分域構造は、完全に圧電特性が失われた状態とは限らず、圧電特性の反応を示すことはあるが、一様に単一分域された状態ではない。
本発明の接合基板を構成するLiTaO3基板は、その作製の容易さや製造コストの観点から、通常の引き上げ法により製造された一致溶融(コングルーエント)組成のLiTaO3基板に、気相法によるLi拡散処理を施して作製することが好ましい。そして、このようにしてLiTaO3基板を作製したとき、基板表面のLi濃度は、化学量論(ストイキオメトリー)組成に近いLi/(Li+Ta)×100=(50+α) mol %(-1.0<α<0.5)の範囲となる。
また、Li拡散処理を施す場合にその時間が長いほど、基板に反りやワレが生じやすくなるため、Li濃度がLi/(Li+Ta)×100=(50+α) mol %で、αが-1.0<α<0.5である範囲は、LiTaO3基板の接合面から接合基板のLiTaO3基板側表面に向かって、弾性表面波または漏洩弾性表面波の波長の0.5〜5倍程度にわたって形成されていることが好ましい。このようにすれば、基板の反りやワレの発生を抑えることができる。
本発明では、Li拡散処理されたLiTaO3基板をキュリー温度よりも高温にして処理することで、基板全体を多分域構造とすることができる。そして、その後、Li濃度差により生じるキュリー温度の違いを利用してポーリング処理を施すことで、LiTaO3基板の表面側のみ単一分域状態とし、ベース基板側を多分域構造とすることができる。
このようなポーリング処理を施すことで、LiTaO3基板とベース基板との接合界面における不要波の反射を抑制することができる。因みに、一致溶融(コングルーエント)組成のキュリー温度は600℃程度であり、化学量論(ストイキオメトリー)組成のキュリー温度は700℃程度であるため、その間の温度で処理することが好ましい。また、Li拡散処理を施す場合には、LiTaO3基板をキュリー温度よりも高くすることで、基板全体を多分域構造とすることも可能である。
また、本発明では、LiTaO3基板の接合面から接合基板のLiTaO3基板側表面に向かって、Li濃度が減少する範囲を有することが好ましい。気相法によるLi拡散処理を施したLiTaO3基板を接合基板のLiTaO3基板として用いることにより、このような接合基板を作製することができる。この場合、Liの濃度変化が急峻な接合基板では、LiTaO3基板とベース基板との接合界面における不要波の反射を抑制することはできるが、急峻なLi濃度変化による応答ノイズが発生する可能性がある。
そのため、LiTaO3基板の接合面から接合基板のLiTaO3基板側表面に向かって、Li濃度が減少する範囲は、弾性表面波または漏洩弾性表面波の波長の1〜5倍にわたって形成されていることが好ましい。このようにすれば、作製が容易なだけでなく、急峻なLi濃度変化による応答ノイズを抑えることができる。また、Li濃度が減少する範囲では、接合面側から0.5倍までの範囲は多分域状態であることが好ましく、接合面側から0.8倍までの範囲が多分域構造であればより好ましい。
ところで、多分域構造の領域を通過する波動についてみると、その縦波については、多分域構造の領域は、圧電性を持たないために波動と電気的な結合がなく、また、多分域構造の領域である故に減衰が生じることになる。一方、多分域構造の領域を通過する横波については、不完全な圧電性を持つために、通常、LT組成部と電気的な不整合が生じる。また、多分域構造の領域である故に減衰が生じることになる。
この多分域構造の領域は、弾性的には、通常、LT組成部よりも音速が早いので、特に多分域構造の領域に浅い角度で侵入する波動に対しては、通常、LT組成部に波動を跳ね返す働きをすることになる。そのため、通常、組成LTの、特に回転Yカットにおいては、主たる波動シェアホリゾンタル(X方向に進行し基板面に水平な変位成分を持つ横波に近い波動)では、本発明の接合基板の概略コングルーエント組成のLiTaO3の表層にエネルギーが集中することになる。
本発明の接合基板は、そのLiTaO3基板の接合面におけるLi濃度は、Li/(Li+Ta)×100=(50+α) mol %であり、αが-1.0<α<0.5の範囲であるが、一方で、そのLiTaO3基板側表面のLi濃度は、Li/(Li+Ta)×100=(48.5+β) mol %であり、βが-0.25<β<0.25の範囲であることが好ましい。
本発明の接合基板は、前述のとおり、その作製の容易さや製造コストの観点から、通常の引き上げ法により製造された一致溶融(コングルーエント)組成のLiTaO3基板に、気相法によるLi拡散処理を施して作製することが好ましい。したがって、LiTaO3基板内部のLi濃度は、一致溶融(コングルーエント)組成に近いLi/(Li+Ta)×100=(48.5+β) mol%(-0.25<β<0.25)となり、このLiTaO3基板をベース基板と接合した後に、LiTaO3基板の内部を露出させるように研削、研磨等の加工を施せば、接合基板のLiTaO3基板側表面のLi濃度が、Li/(Li+Ta)×100=(48.5+β) mol %であり、βが-0.25<β<0.25の範囲の接合基板を得ることができる。
また、Li濃度がLi/(Li+Ta)×100=(48.5+β) mol %であり、βが-0.25<β<0.25である範囲は、任意に定めることができる。もっとも、接合基板を構成するLiTaO3基板の厚さに対してこの範囲を狭くすると、Li拡散処理時間を長くする必要があり、基板に反りやワレが生じやすくなるため、このLi濃度である範囲は、ある程度広い方が好ましい。接合基板のLiTaO3基板側表面からLiTaO3基板の接合面に向かって、弾性表面波または漏洩弾性表面波の波長の1〜10倍程度にわたって形成されていることが好ましい。
本発明を構成するLiTaO3基板の結晶方位については、任意に選択することが可能であるが、特性上の観点から回転36°Y〜49°Yカットであることが好ましい。また、ベース基板として用いる基板については、特に制限はないが、Si、SiC、スピネルから選択されることが好ましい。
本発明のこのような接合基板を用いて弾性表面波デバイスを作製すれば、接合界面における不要な反射波による応答を除去することができるので、ロスが小さく、フィルタにしたときの帯域外の抑圧度合を向上させることが可能となる。
本発明の接合基板を構成するLiTaO3基板のLi濃度については、公知の方法により測定すればよいが、例えば、ラマン分光法により評価することができる。LiTaO3単結晶については、ラマンシフトピークの半値幅とLi濃度(Li/(Li+Ta)の値)との間に、おおよそ線形な関係があることが知られている(2012 IEEE International Ultrasonics Symposium Proceedings、Page(s):1252-1255、Applied Physics A 56、311-315 (1993)参照)。
したがって、このような関係を表す式を用いれば、酸化物単結晶基板の任意の位置における組成を評価することが可能である。
ラマンシフトピークの半値幅とLi濃度との関係式は、その組成が既知であって、Li濃度が異なる幾つかの試料のラマン半値幅を測定することによって得られるが、ラマン測定の条件が同じであれば、文献などで既に明らかになっている関係式を用いてもよい。
例えば、タンタル酸リチウム単結晶については、下記式(1)を用いてもよい(2012 IEEE International Ultrasonics Symposium Proceedings, Page(s):1252-1255参照)。
Li/(Li+Ta)=(53.15-0.5FWHM1)/100 (1)
ここで、「FWHM1」は、600cm-1付近のラマンシフトピークの半値幅である。測定条件の詳細については文献を参照されたい。
以下、本発明の実施例及び比較例についてより具体的に説明する。
<実施例1>
実施例1は、42°回転YカットLiTaO3基板とベース基板を接合して構成される接合基板に関するものである。この実施例1では、最初にLiTaO3基板のベース基板と接する接合面のLi濃度が接合基板のLiTaO3基板側表面のLi濃度よりも大きく、接合面側が多分域構造である接合基板を用意した。そして、このLi濃度が大きいLiTaO3が多分域構造である場合のモデルから、主たる波動モードであるLiTaO3結晶のX軸方向に伝搬するシェアホリゾンタル波(SH波)の水平方向の変位の強度の厚み方向による変化をコンピュータ解析により計算した。なお、この計算では、LiTaO3の表層は電気的に開放されているとした。
具体的には、上記SH波の波長を基準として、図1に示す表面から接合面位置まで20波長の厚み範囲のうち、3波長の表層範囲までは、Li濃度が48.5 mol %の概略コングルーエント組成LT(CLT)であり、それより深い17波長までの範囲は、Li濃度が50 mol %であるSLTのLi濃度変化を有する接合基板である。そして、このLi濃度が大きいLiTaO3の多分域構造について、LiTaO3結晶のX軸方向に伝搬するシェアホリゾンタル波(SH波)の水平方向の変位を計算した。
図2は、その計算結果を示すものである。図2の結果によれば、SH波の振幅は、表面から4波長の範囲程度で殆ど零となる表面層にエネルギーが集中した波動となっていた。
次に、同じ前記接合基板モデルについて、上記SH波の波長を基準として、厚み0.08波長のAlよりなるInter digital Transducer(IDT)電極のAl電極線と空隙間隔が1:1とした場合の入力インピーダンスを計算したところ、図3に示す破線の結果が得られた。
ここで、上記SH波の波長は0.47μmとした。
図3の結果によれば、実施例1では、メインの共振・反共振ピーク以外のスプリアスモードは観測されなかった。したがって、実施例1では、LiTaO3表層から漏れ出す反射がないため、接合界面で反射する波動の成分を抑えることで不要な反射波による応答が除去されていることが確認された。
<比較例1>
比較例1では、42°回転YカットのLi濃度が50 mol %であるLiTaO3基板(SLT)とベース基板を接合して構成される接合基板モデルを想定した。なお、この接合基板モデルは、そのLiTaO3基板のベース基板と接する接合面のLi濃度とLiTaO3基板側表面のLi濃度が同じ50 mol %である。
次に、前記Li濃度が50 mol %であるLiTaO3基板を接合した接合基板モデルについて、主たる波動モードであるLi濃度が50 mol %であるLiTaO3結晶のX軸方向に伝搬するシェアホリゾンタル波(SH波)の波長を基準として、20波長の厚みの範囲において、X軸方向に伝搬するシェアホリゾンタル波(SH波)の水平方向の変位の強度の厚み方向による変化をコンピュータ解析により計算した。
なお、この計算でも、LiTaO3の表層は電気的に開放されているとした。
その計算結果を図2中に示す。図2中の比較例1の結果によれば、SH波の振幅は、7波長の領域でもなお振幅の成分が残存し、さらにこの7波長より深い領域にも波動は漏れていると分かった。
次に、同じ前記接合基板モデルについて、上記SH波の波長を基準として、厚み0.08波長のAlよりなるInter digital Transducer(IDT)電極のAl電極線と空隙間隔が1:1とした場合の入力インピーダンスを計算したところ、図3の実線のような結果が得られた。
ここで、上記SH波の波長は0.47μmとした。
図3中の比較例1の結果によれば、メインの共振・反共振ピーク以外に多くのスプリアスモードが観測された。これらのスプリアスモードは、前記接合基板のLiTaO3表層で励振された波動が深さ方向に漏れて、ベース基板で反射されて戻ってくる反射波による応答である。これらの反射波による応答は、フィルタなどを構成する場合不要なモードであり、これら不要なモードが多数存在することは、フィルタなどにとって好ましくない。
<実施例2>
実施例2では、最初に、単一分域処理を施したLi:Ta=48.5:51.5である概略コングルーエント組成の4インチ径LiTaO3単結晶インゴットをスライスして、42°回転YカットのLiTaO3基板を370μm厚に切り出した。その後、必要に応じて、各スライスウエハの面粗さをラップ工程により算術平均粗さRa値で0.15μmに調整し、その仕上がり厚みを350μmとした。
次に、表裏面を平面研磨によりRa値で0.01μmの準鏡面に仕上げた基板を、Li3TaO4を主成分とするLi、Ta、Oから成る粉体の中に埋め込んだ。このとき、Li3TaO4を主成分とする粉体として、Li2CO3:Ta2O5粉をモル比で7:3の割合に混合し、1300℃で12時間焼成したものを用いた。そして、このようなLi3TaO4を主成分とする粉体を小容器に敷き詰め、Li3TaO4粉中にスライスウエハを複数枚埋め込んだ。そして、この小容器を電気炉にセットし、その炉内をN雰囲気として、900℃で20時間加熱して、スライスウエハの表面から中心部へLiを拡散させた。その後、この処理の降温過程において、800℃で12時間アニール処理を施すとともに、ウエハをさらに降温する過程の630℃〜500℃の間に、概略+Z軸方向に4000V/mの電界を印可した後、温度を室温まで下げる処理を行った。
また、この処理の後に、その粗面側をサンドブラストによりRa値で約0.15μmに仕上げ加工を行うとともに、その概略鏡面側を3μmの研磨加工を行って、複数枚のLiTaO3単結晶基板を作製した。この基板を、中国科学院声楽研究所製ピエゾd33/d15メータ(型式ZJ-3BN)にて、それぞれの主面と裏面に厚み方向の垂直振動を与えて誘起させた電圧波形を観測したところ、その電圧は0Vであり、圧電定数d33も零であった。
さらに、前記と同様に作成した別のウエハについて、その表層・裏面を10μm研磨したLiTaO3単結晶基板を作成した。このものをピエゾd33/d15メータ(型式ZJ-3BN)にて、それぞれの主面と裏面に厚み方向の垂直振動を与えて誘起させた電圧波形を観測したところ、電圧応答が観測され、圧電定数d33は13.5pc/Nと通常コングルーエント組成LiTaO3が示す値を示した。この結果より、表層10μmは多分域構造であることが確認された。
次に、表層・裏面に上記のような10μm研磨を施さないLiTaO3基板と500μm厚のSi基板を「Takagi H. et al、“Room-temperature wafer bonding using argonbeam activation”From Proceedings-Electrochemical Society (2001),99-35(Semiconductor Wafer Bonding: Science, Technology, and Applications V), 265-274.」に記載されている常温接合法により接合して、接合基板を作製した。
具体的には、高真空のチャンバー内に洗浄した基板をセットし、イオンビームを中性化したアルゴンの高速原子ビームを基板表面に照射して活性化処理を行った後、LiTaO3単結晶基板とSi基板とを接合した。
また、この接合基板の接合界面からLiTaO3側に30μmの範囲までを残すように、研削・研磨を施して、Liを拡散させた回転YカットLiTaO3基板とSi基板との接合基板を作製した。
そして、このように作製した接合基板の1枚について、レーザーラマン分光測定装置(HORIBA Scientific社製LabRam HRシリーズ、Arイオンレーザー、スポットサイズ1μm、室温)を用いて、この接合基板の中央部について、LiTaO3側表面から深さ方向にわたってLi拡散量の指標である600cm-1付近のラマンシフトピークの半値幅「FWHM1」を測定し、上記式(1)より Li濃度を求めたところ、図4に示すLi濃度のプロファイルが得られた。
この図4の結果によれば、この接合基板では、LiTaO3基板のベース基板と接する接合面におけるLi濃度が49.6mol %であり、接合基板のLiTaO3基板側表面のLi濃度が48.5 mol % であるから、LiTaO3基板のベース基板と接する接合面におけるLi濃度が、接合基板のLiTaO3基板側表面のLi濃度よりも大きくなっていることが確認された。
また、接合界面から接合基板のLiTaO3基板側表面に向かって0μm〜約3μmの範囲にかけては、Li/(Li+Ta)=49.6mol%と疑似ストイキオメトリー組成を示す値となっていた。接合基板の表層に近い範囲については、接合基板のLiTaO3基板側表面に近いほどLi濃度が減少する遷移層を12μm程度の範囲にわたって有しており、接合基板のLiTaO3基板側表面から13μmの深さにかけては、Li/(Li+Ta)=48.5 mol %と概略コングルーエント組成を示すLi濃度を有していることが確認された。
さらに、この接合基板の反りをレーザ光による干渉方式で測定したところ、その値は、60μmと小さい値であり、ワレやヒビは観測されなかった。
次に、このようにして得られた接合基板のLiTaO3基板側表面に、スパッタ法により0.2μm厚のAl膜を形成するとともに、g線を光源としたフォトリソグラフィーによって、1波長が約4μmの共振子を直列に1段、並列に1段接続したラダーフィルタを形成した。
なお、Al電極の形成は、RIE(reactive ion etching)により行うとともに、このRIEのガスは、BCl3,Cl2,CF4,N2の混合ガスを用いた。
そして、この作製した評価用ラダーフィルタの特性をARプローバーにより測定したところ、その測定結果は、図5に示すとおりである。
図5の結果によれば、実施例2では、メインの共振・反共振ピーク以外のスプリアスモードは観測されなかった。したがって、実施例2でも、LiTaO3表層から漏れ出す反射がないため、接合界面で反射する波動の成分を抑えることで不要な反射波による応答が除去されていることが確認された。
次に、ダイシングによりラダーフィルタチップを切り出して、評価用のパッケージに固定し、ワイヤーボンディングによる配線を行うとともに、このパッケージをLIDによりAuSnで気密封止し、気密封止したラダーフィルタの温度係数を測定した。
フィルタの左肩の挿入損失が-20dBの周波数について、温度を-30℃〜85℃の範囲で変えて測定したところ、その温度係数は-13ppm/℃であった。また、フィルタの右肩の挿入損失が-30dBの周波数についても、温度を-30℃〜85℃の範囲で変えて測定したところ、その温度係数は-27ppm/℃であった。
<比較例2>
比較例2では、単一分域処理を施したLi:Ta=48.5:51.5である概略コングルーエント組成の4インチ径LiTaO3単結晶インゴットをスライスして、42°回転YカットのLiTaO3基板を370μm厚に切り出した。その後、必要に応じて、各スライスウエハの面粗さをラップ工程により算術平均粗さRa値で0.15μmに調整し、その仕上がり厚みを350μmとした。
次に、このラップ後のウエハの両面の面粗さを平面研磨によりRa値で0.01μmの準鏡面に仕上げ、その片面をサンドブラストによりRa値で約0.15μmに仕上げ加工を行うとともに、その反対側の概略鏡面側を3μmの研磨加工を行って、複数枚の概略コングルーエント組成のLiTaO3単結晶基板を作製した。その後、実施例2と同様に、このLiTaO3基板と230μm厚のSi基板を接合し、さらに、この接合基板の接合界面からLiTaO3側に30μmの範囲までを残すように、研削・研磨を施して、回転YカットLiTaO3基板とSi基板との接合基板を作製した。
そして、このように作製した接合基板の1枚について、実施例2と同様に、レーザーラマン分光測定装置を用いて、この接合基板の中央部について、LiTaO3側表面から深さ方向にわたって、Li拡散量の指標である600cm-1付近のラマンシフトピークの半値幅「FWHM1」を測定し、上記式(1)より Li濃度を求めたところ、接合基板を構成するLiTaO3基板のLi濃度は、深さ方向にわたってほぼ一定で48.5mol%の概略コングルーエント組成を示すことが確認された。
また、この接合基板の反りをレーザ光による干渉方式で測定したところ、その値は、60μmと小さい値であり、ワレやヒビは観測されなかった。
次に、このようにして得られた接合基板のLiTaO3基板側表面に、スパッタ法により0.4μm厚のAl膜を形成するとともに、g線を光源としたフォトリソグラフィーによって、1波長が約5μmの共振子を直列に4段、並列に2段接続したラダーフィルタを形成した。
なお、Al電極の形成は、RIE(reactive ion etching)により行うとともに、このRIEのガスはBCl3,Cl2,CF4,N2の混合ガスを用いた。
そして、この作製した評価用ラダーフィルタの特性をARプローバーにより測定したところ、図5に示すような結果が得られた。
図5中の比較例2の結果によれば、メインの共振・反共振ピーク以外に多くのスプリアスモードが観測されたので、フィルタなどに好ましくない不要の反射波が生じていることが確認された。
また、ダイシングによりラダーフィルタチップを切り出し、評価用のパッケージに固定し、ワイヤーボンディングによる配線を行うとともに、このパッケージをLIDによりAuSnで気密封止し、気密封止したラダーフィルタの温度係数を測定した。
フィルタの左肩の挿入損失が-20dBの周波数について、その温度を-30℃〜85℃の範囲で変えて測定したところ、その温度係数は-13ppm/℃であった。また、フィルタの右肩の挿入損失が-30dBの周波数についても、温度を-30℃〜85℃の範囲で変えて測定したところ、温度係数は-27ppm/℃であった。
したがって、比較例2の温度係数は、実施例2と同じであり、変化がないことが確認された。

Claims (10)

  1. LiTaO3基板とベース基板を接合して構成される接合基板であって、前記LiTaO3基板のベース基板と接する接合面におけるLi濃度は、前記接合基板のLiTaO3基板側表面のLi濃度よりも大きく、かつ前記Li濃度が大きい接合面側の範囲では多分域構造であることを特徴とする接合基板。
  2. 前記LiTaO3基板のベース基板と接する接合面におけるLi濃度は、Li/(Li+Ta)×100=(50+α)mol%であり、αが-1.0<α<0.5の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の接合基板。
  3. 前記Li/(Li+Ta)×100=(50+α)mol%であり、αが-0.5<α<0.5の範囲は、前記LiTaO3基板の接合面から接合基板のLiTaO3基板側表面に向かって、弾性表面波または漏洩弾性表面波の波長の0.5〜5倍にわたって形成されていることを特徴とする請求項2に記載の接合基板。
  4. 前記LiTaO3基板の接合面から接合基板のLiTaO3基板側表面に向かって、Li濃度が減少する範囲を有する請求項1から3の何れかに記載の接合基板。
  5. 前記Li濃度が減少する範囲は、弾性表面波または漏洩弾性表面波の波長の1〜5倍にわたって形成されていることを特徴とする請求項4に記載の接合基板。
  6. 前記接合基板のLiTaO3基板側表面のLi濃度は、Li/(Li+Ta)×100=(48.5+β)mol%であり、βが-0.25<β<0.25の範囲であることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の接合基板。
  7. 前記Li/(Li+Ta)×100=(48.5+β)mol%であり、βが-0.25<β<0.25の範囲は、前記接合基板のLiTaO3基板側表面からLiTaO3基板の接合面に向かって、弾性表面波または漏洩弾性表面波の波長の1〜10倍にわたって形成されていることを特徴とする請求項6に記載の接合基板。
  8. 前記LiTaO3基板の結晶方位は、回転36°Y〜49°Yカットであることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の接合基板。
  9. 前記ベース基板は、Si、SiC、スピネルから選択されることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の接合基板。
  10. 請求項1から9の何れかに記載の接合基板を用いて構成されていることを特徴とする弾性表面波デバイス。
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