本発明の第1実施の形態による電気機器について図1乃至図16に基づき説明する。
図1乃至図3に示されているように、本発明の第1の実施の形態による電気機器の一例であるポータブルラジオ1は、左右方向に延びる略三角柱形状のラジオ本体2と、ラジオ本体2を囲むように配置されラジオ本体2を保護するフレームガード3と、ラジオ本体2とフレームガード3とを接続するとともに外部からの衝撃を吸収緩和するダンパ部4とを備えており、電池パックP(図8)を電源として駆動する。ポータブルラジオ1は、電池パックPを電源とするため、商用電源の確保が困難な建設現場等の作業場所に好適である。図1は、ポータブルラジオ1の外観を示す正面図、図2は、ポータブルラジオ1の外観を示す平面図、図3は、ポータブルラジオ1の外観を示す左側面図である。
以下の説明において、ポータブルラジオ1が地面Gに載置された状態の上方を上と定義し、逆を下と定義する。ポータブルラジオ1の操作部24が設けられている側(図1における紙面手前側)を前と定義し、逆を後と定義する。また前方向からポータブルラジオ1を見た場合の右を右と定義し、逆方向を左と定義する。なお、位置関係等に言及した場合、例えば、平行、直交、反対等のように言及した場合、完全に平行、直交、反対等である場合だけでなく、略平行、略直交、略反対等である場合を含むものとする。
最初に、図4乃至図6を参照してラジオ本体2の形状(外郭)について説明する。図4乃至図6は、図1乃至図3からフレームガード3を捨象した図であり、図4はポータブルラジオ1のラジオ本体2及びダンパ部4の外観を示す正面図、図5はラジオ本体2及びダンパ部4の外観を示す平面図、図6はラジオ本体2及びダンパ部4の外観を示す左側面図である。
図4乃至図6に示されているように、ラジオ本体2は、左右に延びる略三角柱形状をなしており、側面視においては略正三角形状である。またラジオ本体2の形状は、略左右対称であり、側面視においては、ラジオ本体2の中心に関して略120°回転させる毎に同一形状となるように構成されている。
ラジオ本体2の外郭は、複数の面によって形成されており、前面側には本体前面2A、後面側には、本体後面2B、底面側には本体底面2C、左面側には本体左側面2D、右面側には本体右側面2E、取付面2F、2G、2H、2I、2J、2Kが規定されている。
本体前面2A、本体後面2B、本体底面2C、本体左側面2D、本体右側面2Eの5つの面は、ラジオ本体2の外郭の形状を形成する主たる面であり、当該5つの面の互いに接続されている部分は湾曲している。図6に示されているように、図1の状態(ポータブルラジオ1が地面Gに載置された状態)で本体前面2A及び本体後面2Bは、水平面に対して傾斜しており、本体底面2Cは、水平面に対して略平行である。また、本体左側面2D及び本体右側面2Eは、互いに略平行であり、且つ、水平面に略垂直である。
図4乃至図6に示されているように、取付面2F〜2Kはダンパ部4が接続される面である。なお、ラジオ本体2は左右対称であるため、取付面2F〜2Kについては、ラジオ本体2の左側部分すなわち取付面2F〜2Hを例にとって説明し、取付面2I〜2Kについての説明は簡略化する。
取付面2Fは、本体前面2Aの左上端部と本体後面2Bの左上端部と本体左側面2Dの上端部とを接続する面である。取付面2Gは、本体前面2Aの左下端部と本体底面2Cの左前端部と本体左側面2Dの前下端部とを接続する面である。図5及び図6に示されているように、取付面2Hは、本体後面2Bの左下端部と本体底面2Cの左後端部と本体左側面2Dの後下端部とを接続する面である。取付面2I〜2Kは、ラジオ本体2の右側部分に規定されており、上述した取付面2F〜2Hとラジオ本体2の左右方向中央に関して対称の関係である。
次に、ラジオ本体2の構成について説明する。図1乃至図6に示されているように、ラジオ本体2は、ハウジング21と、携帯機器収容部22と、表示部23と、操作部24と、電源収容部25と、スピーカ部26とを備えている。また、ラジオ本体2は、AM、FM等のラジオ放送を受信して音声として出力するラジオ機能、スマートフォン等の携帯機器S(図7(b))が出力する音声を増幅して出力するアンプ機能、携帯機器Sに記憶された音声ファイルを再生して出力する再生機能等を有している。ラジオ本体2は、本発明における機器本体の一例である。
ハウジング21は、ラジオ本体2の外郭をなす部分であり、左右方向に延びる略三角柱形状に形成されている。携帯機器収容部22は、ハウジング21の前部に形成されている。図7(a)及び(b)、図8に示されているように携帯機器収容部22は、載置部22A及び前面蓋部22Bを備えている。図7は、携帯機器収容部22を示す外観図であり、(a)は前面蓋部22Bが開いている状態を示す図であり、(b)は載置部22Aに携帯機器Sが載置されている状態を示す図である。図8は、ポータブルラジオ1の内部構造を示す図であり、図1のA−A断面図である。左右方向は、本発明における所定方向の一例である。
図7及び図8に示されているように、載置部22Aは、ハウジング21が表示部23及び操作部24の表面よりもラジオ本体2の内方に凹んで形成された部分であり、携帯機器Sを載置可能とする略四角形状の収容空間を提供している。また、載置部22Aは、端子22Cと、右保持爪22D及び左保持爪22Eと、係合部22Fとを有している。
端子22Cは、載置部22Aの下側部分から上方に延出しており、携帯機器Sの外部端子接続部と接続可能な形状に形成されている。図7(b)及び図8に示されているように、携帯機器Sは、その外部端子接続部に端子22Cが接続された状態で載置部22Aに載置される。当該接続状態において、ポータブルラジオ1は、携帯機器Sに電力供給可能であり、携帯機器Sに保存された音声ファイルを読取って再生し、スピーカ部26から出力可能である。なお、ポータブルラジオ1は、図示せぬ音声入力端子を備えており、当該音声入力端子と携帯機器Sのイヤフォンジャックとを接続することで、携帯機器Sが再生する音声をスピーカ部26から出力可能である。
右保持爪22D及び左保持爪22Eは、載置部22Aの上下方向略中央において左右に所定の間隔で並んで配置され、それぞれが左右方向にスライド可能に設けられている。図7(b)に示されているように、携帯機器Sを載置部22Aに載置した状態で、右保持爪22D及び左保持爪22Eをそれぞれ携帯機器Sに向けてスライドさせることで左右方向から携帯機器Sを挟持することができる。これにより、携帯機器Sを載置部22Aに安定して載置することができ、携帯機器収容部22に携帯機器Sが収容された状態において携帯機器Sとハウジング21との衝突に起因する故障を抑制することができる。
係合部22Fは、載置部22Aの上端部に左右方向に延びるように設けられており、後述の前面蓋部22Bの被係合部22Gと係合可能である。
前面蓋部22Bは、開閉可能であって、その下端部を中心にハウジング21(ラジオ本体2)に対して回動可能に設けられている。換言すると、前面蓋部22Bは、載置部22Aを開閉可能である。また、前面蓋部22Bの上端部(図7の状態にあっては、紙面手前の前端部)であって、左右方向の略中央には、係合部22Fと係合可能な被係合部22Gが設けられている。前面蓋部22Bは、係合部22Fと被係合部22Gとが係合した状態で閉状態(図1乃至図6の状態)となり、係合部22Fと被係合部22Gとが係合していない状態で開状態(図7の状態)となる。なお、当該閉状態において前面蓋部22Bの前面とハウジング21の前面とは、略面一であり、本体前面2Aを構成している。
表示部23は、ハウジング21の前面であって、携帯機器収容部22の右側上部に設けられており、各種情報を表示可能に構成されている。例えば、ラジオ放送の周波数及びチャンネル、端子22Cに接続された携帯機器Sから読み取った音声ファイルの情報等を表示可能である。
操作部24は、ラジオ本体2の前面であって、携帯機器収容部22の右側且つ表示部23の下側に設けられており、複数の操作ボタンを備えている。当該複数の操作ボタンを操作することで、ラジオ放送のチューニング、音量調整、音声ファイルの再生及び停止等を行うことができる。
図2、図5、図8乃至図10に示されているように、電源収容部25は、ラジオ本体2の後部に形成されており、電源格納部25Aと、係合爪25Bと、後面蓋部25Cとを備えている。電源格納部25Aは、ハウジング21がラジオ本体2の内方に凹んで形成された部分であり、電池パックPを格納可能である。図10に示されているように電源格納部25Aは、電池パックPの端子部と接続可能に形成された接続端子部25Dを備えている。図9は、ポータブルラジオ1の後部を示す斜視図であり、後面蓋部25Cが開いている状態を示す図である。図10は、ポータブルラジオ1の内部構造を示す図であり、図2のB−B断面図である。
ポータブルラジオ1は、電池パックPが電源格納部25Aに格納され、且つ、接続端子部25Dと電池パックPの端子部とが接続された状態で、電池パックPを電源として駆動可能である。
係合爪25Bは、電源収容部25の上方に左右方向に延びるように設けられており、後述の後面蓋部25Cの被係合爪25Eと係合可能である。
後面蓋部25Cは、開閉可能であって、その下端部を中心にハウジング21(ラジオ本体2)に対して回動可能に設けられている。また、後面蓋部25Cの上端部(図9の状態にあっては、紙面手前の後端部)であって、左右方向の略中央には、係合爪25Bと係合可能な被係合爪25Eが設けられている。後面蓋部25Cは、係合爪25Bと被係合爪25Eとが係合した状態で閉状態(図1乃至図6の状態)となり、係合爪25Bと被係合爪25Eとが係合していない状態で開状態(図9の状態)となる。なお、当該閉状態において後面蓋部25Cの後面とハウジング21の後面とは、略面一となり、本体後面2Bを構成している。
図3、図6及び図10に示されているように、スピーカ部26は、左スピーカ26A及び右スピーカ26Bを備えている。左スピーカ26Aは、ラジオ本体2内部から本体左側面2Dから左方に僅かに突出するように設けられており、ラジオ本体2の左方に向かって音声を出力するように構成されている。右スピーカ26Bは、ラジオ本体2内部から本体右側面2Eから右方に僅かに突出するように設けられており、ラジオ本体2の右方に向かって音声を出力するように構成されている。左スピーカ26A及び右スピーカ26Bからは、上述した音声ファイルに記憶された音声やラジオ放送等が出力される。
次に、図1乃至図3、図8、図11乃至図14に示されているように、フレームガード3について説明する。図11乃至図14は、ポータブルラジオ1のフレームガード3の外観を示す図であり、図11は正面図、図12は平面図、図13は右側面図、図14は斜視図である。
図1乃至3、図11乃至図14に示されているように、フレームガード3は、ラジオ本体2を囲むように設けられており、ラジオ本体2の表面、すなわち、本体前面2A、本体後面2B、本体底面2C、本体左側面2D及び本体右側面2Eを保護している。フレームガード3は、水平ガード部31と、左側面ガード部32と、右側面ガード部33と、ガード結合部34とを有している。
水平ガード部31は、ポータブルラジオ1の運搬の際にユーザによって主に把持される部分であり、樹脂製の左右方向に延びる棒状の第1水平ガード31A、第2水平ガード31B、第3水平ガード31Cを有している。第1水平ガード31Aは、ラジオ本体2の上方に配置されている。第2水平ガード31Bは、ラジオ本体2の前方に配置されており、その下端縁は本体底面2Cよりも下方に位置している。第3水平ガード31Cは、ラジオ本体2の後方に配置されており、その下端は本体底面2Cよりも下方に位置している。また、フレームガード3の左右方向に延びる3本のガード、すなわち、第1水平ガード31A、第2水平ガード31B、第3水平ガード31Cは、ラジオ本体2の略中央を通り且つ左右方向に直交する断面(図8)において3本のガード全てが表れている。水平ガード部31は、本発明における第1ガード部の一例である。なお、水平ガード部31は樹脂製ではなく金属製(アルミパイプ等)やエラストマ製(硬質ゴム等)でも良い。後述する左側面ガード部32及び右側面ガード部33も同様である。
図1乃至図3、図13及び図14に示されているように、左側面ガード部32は、樹脂製の棒状の第1左ガード32A、第2左ガード32B、第3左ガード32Cを有している。
第1左ガード32Aは、左右方向に交差する方向に延び、言い換えれば、本体前面2Aの法線方向(本体前面2Aに直交する方向)及び左右方向に直交する方向に延び、ラジオ本体2の左方であって、側面視において本体前面2Aと略平行になるように配置されている。また、第1左ガード32Aの当該法線方向における反ラジオ本体2側の端縁は、本体前面2Aよりも当該法線方向において反ラジオ本体2側に位置している。
第2左ガード32Bは、左右方向に交差する方向に延び、言い換えれば、本体後面2Bの法線方向及び左右方向に直交する方向に延び、ラジオ本体2の左方であって、側面視において本体後面2Bと略平行になるように配置されている。また、第2左ガード32Bの当該法線方向における反ラジオ本体2側の端縁は、本体後面2Bよりも当該法線方向において反ラジオ本体2側に位置している。
第3左ガード32Cは、左右方向に交差する方向に延び、言い換えれば、前後方向に延び、ラジオ本体2の左方であって、側面視において本体底面2Cと略平行になるように配置されている。また、第3左ガード32Cの下端縁は、本体底面2Cよりも下側に位置している。
図14に示されているように、右側面ガード部33は、樹脂製の棒状の第1右ガード33A、第2右ガード33B、第3右ガード33Cを有している。第1右ガード33A、第2右ガード33B、第3右ガード33Cは、ラジオ本体2の右方に配置されている。なお、ラジオ本体2は略左右対称であるため、第1右ガード33A、第2右ガード33B、第3右ガード33Cの詳細な説明は省略する。なお、左側面ガード部32及び右側面ガード部33は、本発明における第2ガード部の一例である。
図14に示されているように、ガード結合部34は、上述の水平ガード部31、左側面ガード部32、右側面ガード部33の有するガード同士を結合する6個の結合部材35を備えている。6個の結合部材35は、ラジオ本体2の左上方、左前方、左後方、右上方、右前方、右後方に設けられている。以下、ラジオ本体2の左上方に設けられた結合部材35を例にとって説明し、他の位置に設けられた結合部材35については説明を省略する。なお、ガード結合部34は、本発明における結合部の一例である。
図1乃至図3、図11乃至図14に示されているように、結合部材35は、一体に形成された第1結合部35Aと、第2結合部35Bと、第3結合部35Cとによって構成された樹脂製の部材あって、第1水平ガード31Aの左端部と第1左ガード32Aの上端部と第2左ガード32Bの上端部とを結合(接続)している。
第1結合部35Aは、第1水平ガード31Aの左端部と接続されている。第1結合部35Aの第1水平ガード31Aと接続されている部分(接続部分)は、第1水平ガード31Aと同一の方向に延びており、当該接続部分の端面には図示せぬ嵌合孔が形成されている。当該接続は、当該嵌合孔に第1水平ガード31Aをはめ込んでネジで固定することでなされている。また、第1結合部35Aは、当該接続部分と連続する湾曲部分を有している。当該湾曲部分は左方に向かうに従って徐々に下方に湾曲し、その左端部において一体且つ連続的に第2結合部35B及び第3結合部35Cに接続している。なお、水平ガード部31、すなわち、第1水平ガード31A、第2水平ガード31B、第3水平ガード31Cの3本のガード、及び、それぞれの左右両端部に接続された第1結合部35Aは、本発明における第1フレーム部として機能する。
第2結合部35Bは、第1左ガード32Aの上端部と接続されている。第2結合部35Bの第1左ガード32Aと接続されている部分(接続部分)は、第1左ガード32Aと同一の方向に延びており、当該接続部分の端面には図示せぬ嵌合孔が形成されている。当該接続は、第1結合部35Aと第1水平ガード31Aとの接続と同様である。また、第2結合部35Bは、当該接続部分と連続する湾曲部分を有している。当該湾曲部分は上方に向かうに従って徐々に右方に湾曲するとともに第1結合部35A及び第3結合部35Cに一体的に連続している。
第3結合部35Cは、第2左ガード32Bの上端部と接続されている。第3結合部35Cの第2左ガード32Bと接続されている部分(接続部分)は、第2左ガード32Bと同一の方向に延びており、当該接続部分の端面には図示せぬ嵌合孔が形成されている。当該接続は、第1結合部35Aと第1水平ガード31Aとの接続と同様である。また、第3結合部35Cは、当該接続部分と連続する湾曲部分を有している。当該湾曲部分は上方に向かうに従って徐々に右方に湾曲するとともに第1結合部35A及び第2結合部35Bに一体的に連続している。なお、左側面ガード部32及び右側面ガード部33、すなわち、第1左ガード32A、第2左ガード32B、第3左ガード32C、第1右ガード33A、第2右ガード33B、第3右ガード33Cの6本のガードと、当該6本のガードのそれぞれの両端部に接続された第2結合部35B及び第3結合部35Cとは、本発明における第2フレーム部として機能する。
次に、ダンパ部4について説明する。図1乃至図6に示されているようにダンパ部4は、ラジオ本体2をフレームガード3に取付けるためのダンパ41を6個備えている。当該6個のダンパ41は、ゴム、エラストマ、シリコン、弾性体樹脂、コイルばね、板ばね、繊維素材等の可塑性の緩衝部材などの弾性体からなる衝撃緩衝部材であって、ラジオ本体2の6箇所の頂点部とフレームガード3の6個の結合部材35とを一対一の関係で接続しており、フレームガード3が受ける外部からの衝撃を吸収緩和する。言い換えれば、ポータブルラジオ1が備えている6個のダンパ41の全ては、ラジオ本体2の6箇所の頂点部にそれぞれ設けられており、6箇所の頂点部と6個の結合部材35を接続している。ダンパ41は、本発明の弾性体の一例である。
ここで、図16(a)及び(b)を参照しながら頂点部について説明する。図16(a)及び(b)は、ラジオ本体2の形状を模式的に示した図であり、(a)は斜視図、(b)は左側面図である。
図16(a)及び(b)に示されているように、ラジオ本体2の形状は、模式的に表すと、仮想前面2L、仮想後面2M、仮想底面2N、仮想左側面2P、仮想右側面2Qで画成される三角柱形状である。なお、仮想前面2L、仮想後面2M、仮想底面2N、仮想左側面2P、仮想右側面2Qは、本体前面2A、本体後面2B、本体底面2C、本体左側面2D、本体右側面2Eのそれぞれを平面に近似した仮想面ある。
頂点部は、ラジオ本体2を模式的に表した場合の三角柱形状の頂点を含み、さらに頂点のみならず頂点付近の左右方向端部及び頂点付近の外縁を含む一定の範囲を占める部分であり、図16(a)及び(b)における網掛けの部分である。従って、略三角柱形状をなすラジオ本体2における頂点部は、図4乃至図6等における取付面2F〜2Kを含む一定の範囲を占める部分である。さらに、ラジオ本体2の左側の3つの頂点部は、ラジオ本体2の仮想頂点近傍(仮想頂点は、ラジオ本体2とラジオ本体2を模式的に表した場合の三角柱形状を重ねた場合の仮想的な頂点)及びラジオ本体2の仮想頂点近傍の外縁を含んでおり、ラジオ本体2の右側の3つの頂点部は、ラジオ本体2の仮想頂点近傍の右端部及びラジオ本体2の仮想頂点近傍の外縁を含んでいる。
ダンパ部4が有する6個のダンパ41の説明に戻る。6個のダンパ41は、取付面2Fを含む頂点部(ラジオ本体2の左上部)、取付面2Gを含む頂点部(ラジオ本体2の左前部の下部)、取付面2Hを含む頂点部(ラジオ本体2の左後部の下部)、取付面2Iを含む頂点部(ラジオ本体2の右上部)、取付面2Jを含む頂点部(ラジオ本体2の左前部の下部)、取付面2Kを含む頂点部(ラジオ本体2の右後部の下部)の6箇所の頂点部に設けられている。
図15を参照しながらダンパ41によるラジオ本体2とフレームガード3との接続の詳細について説明する。以下の説明において6個のダンパ41による当該接続構成は、同一であるため、ラジオ本体2の右上部の取付面2Iを含む頂点部に設けられたダンパ41を例にとって説明し、他の5つのダンパ41については説明を省略する。図15は、ダンパ41の内部を示す図であり、図10の部分拡大図である。
図15に示されているように、ダンパ41は、ゴム等の弾性体で構成されており、第1円柱部41Aと、第2円柱部41Bと、外周部41Cとを備えている。ダンパ41の一端はフレームガード3に接続され、他端はラジオ本体2の頂点部に接続されている。
第1円柱部41Aは、上方向に延びる略円柱形状の部分である。第1円柱部41Aの下端面(ダンパ41の他端)は、ラジオ本体2の内部に形成された本体底面2Cと略平行な隔壁の上面に当接しており、当該隔壁にネジ41Dによって固定されている。なおネジ41Dは、第1円柱部41Aの下端部にインサート成形された円筒状のネジ受部材41Eに当該隔壁を介して螺合している。第1円柱部41Aは、本発明における第1弾性部の一例である。また、第1円柱部41Aの延出方向すなわち上方向は、本発明における第1方向に相当する。
第2円柱部41Bは、第1円柱部41Aの上部から取付面2Iの法線方向(取付面2Iと直交する方向)に延びる略円柱形状の部分である。第1円柱部41Aの延出方向と第2円柱部41Bの延出方向とは異なる方向であり、そのなす角度は鈍角(図15の角度R)である。第2円柱部41Bは、本発明における第2弾性部の一例である。また、第2円柱部41Bの延出方向すなわち取付面2Iの法線方向は、本発明における第2方向に相当する。
一般に、ゴムなどの弾性体がその延出方向上の衝撃(力)を受けた場合、当該弾性体がほとんど圧縮せずに当該衝撃をほとんど吸収しない現象が発生する場合があるが、上述のダンパ41における第1円柱部41Aの延出方向と第2円柱部41Bの延出方向とは異なる方向であるため、ダンパ41が衝撃を受けた場合、第1円柱部41A及び第2円柱部41Bの両方に上記の衝撃を吸収しない現象が同時には起こり難い。このため、ダンパ41全体として、上記の衝撃を吸収しない現象が発生し難く、フレームガード3が受けた外部からの衝撃を効果的に吸収緩和することができる。これにより、外部衝撃に起因するラジオ本体2の故障を抑制することができる。さらに、ラジオ本体2とフレームガード3との距離が同一、且つラジオ本体2側及びフレームガード3側のダンパ41の接続位置が同一の条件の下、上述の角度が90°の場合と鈍角である場合とを比較すると、当該角度が90°の場合よりも鈍角である場合の方がラジオ本体2とフレームガード3とを接続するダンパ41の量を少なくすることができる。これにより、生産コストをより低減することができる。
また第2円柱部41Bの反ラジオ本体2側の端面(ダンパ41の一端)は、ラジオ本体2の右上部に配置された結合部材35のラジオ本体2側の面と当接しており、第2円柱部41Bはネジ41Fによって結合部材35に固定されている。なおネジ41Fは、第2円柱部41Bの反ラジオ本体2側の端部にインサート成形された円筒状のネジ受部材41Gに結合部材35を介して螺合している。
外周部41Cは、第2円柱部41Bと同一方向に延び、第2円柱部41Bの外周を覆う略円筒形状の部分である。外周部41Cの反ラジオ本体2側の端部(ダンパ41の一端)は結合部材35のラジオ本体2側の面に接着(接続)されており、外周部41Cのラジオ本体2側の端部は取付面2Iに接着(接続)されている。
上述のように本発明の第1の実施の形態によるポータブルラジオ1は、左右方向に延びるラジオ本体2と、ラジオ本体2を囲むフレームガード3と、ラジオ本体2をフレームガード3に取付けるための6個のダンパ41(ダンパ部4)と、を備えているため、フレームガード3が受けた外部からの衝撃を6個のダンパ41によって吸収緩和することができる。これにより、ラジオ本体2に伝わる当該外部衝撃が低減されてラジオ本体2の故障を抑制でき、ポータブルラジオ1の当該外部衝撃に対する耐久性を向上させることができる。
また、ダンパ部4の6個のダンパ41のそれぞれは、一端がフレームガード3に接続され、他端がラジオ本体2の左右方向における端部(右端部及び左端部)であって、ラジオ本体2の外縁に接続されているため、ダンパ41の一端はフレームガード3の左右方向における端部に接続される。これにより、フレームガード3の端部以外の部分、すなわちユーザによって主に把持される部分(水平ガード部31)に、持ち手と干渉するダンパ41が存在せず、運搬の際に使い勝手が良好となる。つまり、ユーザが把持できる領域を広く確保することができる。さらに、ラジオ本体2の左右方向における端部にダンパ41を配置することで、ポータブルラジオ1を操作するためにラジオ本体2に設けられる携帯機器収容部22、表示部23、操作部24等を中央にまとめることができ、電気機器自体のコンパクト化を図ることができる。
また、ポータブルラジオ1において、ラジオ本体2は略三角柱形状(多角柱形状)をなし、6個のダンパ41のそれぞれの他端は略三角柱形状の6箇所の頂点部に接続されているため、ダンパ41の一端はフレームガード3の左右方向における端部に接続される。これにより、ユーザによって主に把持される部分(水平ガード部31)に、持ち手と干渉し得るダンパ41が存在せず、運搬の際に使い勝手が良好となる。つまり、ユーザが把持できる領域を広く確保することができる。また、略三角柱形状をなすラジオ本体2の頂点部にダンパ41を接続しているため、ラジオ本体2の本体前面2A、本体後面2B、本体底面2Cの中央部分の領域をダンパ41以外の構成を設けるために利用することができる。言い換えれば、多角柱形状においてデッドスペースとなる頂点部にダンパ41を接続することで、デッドスペースを有効に利用でき、ラジオ本体2の設けるダンパ41以外の構成の設計自由度を向上させることができる。また、一般にフレームガード3におけるラジオ本体2の頂点部に接続された部分は、ポータブルラジオ1が落下した場合に地面や階段の角等に衝突する頻度が高いが、当該部分にダンパ41が接続されているため、頂点部以外にダンパ41が接続されている場合と比較して効果的に当該衝突による衝撃を吸収緩和することができる。
また、ポータブルラジオ1において、ラジオ本体2と水平ガード部31及びその両端に接続された第1結合部35Aとは同一方向(左右方向)に延びており、水平ガード部31及びその両端に接続された第1結合部35Aの左右方向における端部とラジオ本体2とがダンパ41によって接続されている。このため、フレームガード3(水平ガード部31)の左右方向中央付近、すなわちユーザによって主に把持される部分に、持ち手と干渉する弾性体が存在せず、運搬の際に使い勝手が良好となる。つまり、ユーザが把持できる領域を広く確保することができる。
また、水平ガード部31の左右方向における端部と左側面ガード部32及び右側面ガード部33とを結合するガード結合部34がダンパ41によってラジオ本体2に接続されているため、水平ガード部31(フレームガード3)の左右方向における中央付近、すなわちユーザによって主に把持される部分に、持ち手と干渉するダンパ41が存在せず、運搬の際に使い勝手が良好となる。つまり、ユーザが把持できる領域を広く確保することができる。
また、ポータブルラジオ1におけるダンパ41は、ラジオ本体2に接続され上方に延びる第1円柱部41Aと、第1円柱部41Aから上方とは異なる取付面2Iの法線方向に延びてフレームガード3に接続される第2円柱部41Bと、を有しており、第1円柱部41Aの延出方向と第2円柱部41Bの延出方向とが異なるため、第1円柱部41A及び第2円柱部41Bの両方に衝撃を吸収しない現象が同時に起こり難い。このため、第1円柱部41Aと第2円柱部41Bとを有するダンパ41全体として衝撃を吸収しない現象が発生し難いため、フレームガード3が受けた外部衝撃を効果的に吸収緩和することができる。
次に、図16乃至図17を参照しながら、本発明の第1の実施の形態の第1の変形例による電気機器、第2の変形例による電気機器、第3の変形例による電気機器について説明する。
図16(c)及び(d)に示されているように、本発明の第1の実施の形態の第1の変形例による電気機器であるポータブルラジオ201は、スピーカ部226を備えている。ポータブルラジオ1においては、スピーカ部226はラジオ本体2の左右方向両端部に配置されていたが、ポータブルラジオ201におけるスピーカ部226は、ラジオ本体2の前面に配置されている。図16(c)及び(d)は、ポータブルラジオ201のラジオ本体2の形状を模式的に示した図であり、(a)は斜視図、(b)は左側面図である。なお、ポータブルラジオ201の基本的な構成及び要素は、第1の実施の形態によるポータブルラジオ1と同一であり、ポータブルラジオ201はポータブルラジオ1において説明した作用効果と同様の作用効果を奏する。
ポータブルラジオ201のスピーカ部226は、ラジオ本体2の前面に設けられており、左スピーカ226Aと右スピーカ226Bとを有している。左スピーカ226Aは、ラジオ本体2内部から本体前面2Aの左側から前方に僅かに突出するように設けられ、右スピーカ226Bは、ラジオ本体2内部から本体前面2Aの右側から前方に僅かに突出するように設けられている。また、左スピーカ226A及び右スピーカ226Bは、ラジオ本体2の前方に向かって音声を出力するように構成されている。
このように、ポータブルラジオ201においては、左スピーカ226A及び右スピーカ226Bは、ラジオ本体2の前方に向かって音声を出力するように構成されているため、ラジオ本体2の前方に音声を効果的に出力することができる。
図17(a)及び(b)に示されているように、本発明の第1の実施の形態の第2の変形例による電気機器であるポータブルラジオ301は、略直方体形状をなすラジオ本体302と、当該略直方体形状の12個の辺に対応する12本のガードと当該ガード同士を結合する8個の結合部材とを備えたフレームガードと、8個のダンパを備えている。またポータブルラジオ301は、ラジオ本体302の左側面に設けられた左スピーカ326Aと右側面に設けられた右スピーカ326Bとを備えている。図17(a)及び(b)は、ポータブルラジオ301のラジオ本体302の形状を模式的に示した図であり、(a)は斜視図、(b)は左側面図である。
ラジオ本体302は、略直方体形状をなしているため、仮想面は6面(仮想前面302L、仮想後面302M、仮想上面302N、仮想底面302P、仮想左側面302Q、仮想右側面302S)存在する。また、ラジオ本体302の頂点部(図17(a)及び(b)における網掛け部分)は8箇所存在し、当該8箇所の頂点部とフレームガードとは8個のダンパによって接続されている。ダンパは、ラジオ本体302の8箇所の頂点部とフレームガードの8個の結合部材とを一対一の関係で接続しており、フレームガードが受ける外部からの衝撃を吸収緩和する。言い換えれば、ポータブルラジオ301が備えている8個のダンパの全ては、ラジオ本体302の8箇所の頂点部にそれぞれ設けられており、8箇所の頂点部と8個の結合部材をそれぞれ接続している。
ポータブルラジオ301とポータブルラジオ1との構成の大きな相違は、ラジオ本体及びフレームガードの形状、ダンパの数、フレームガードの備える結合部材の数のみであり、ポータブルラジオ1と同様にポータブルラジオ301が備えているダンパの全ては頂点部にそれぞれ設けられ、ダンパは頂点部とフレームガードの結合部材とを接続している。このため、ポータブルラジオ301は、ポータブルラジオ1と同様の作用効果を奏する。
図17(c)及び(d)に示されているように、本発明の第1の実施の形態の第3の変形例による電気機器であるポータブルラジオ401は、ラジオ本体402の前面左側に設けられた左スピーカ426Aと前面右側に設けられた右スピーカ426Bとを備えており、左スピーカ426A及び右スピーカ426B以外の構成は、ポータブルラジオ301と同一である。図17(c)及び(d)は、ポータブルラジオ401のラジオ本体402の形状を模式的に示した図であり、(a)は斜視図、(b)は左側面図である。
次に、図18乃至図19を参照しながら、本発明をラジオ以外の電気機器に適用した本発明の第2の実施の形態〜第7の実施の形態による電気機器について説明する。第2の実施の形態〜第7の実施の形態による電気機器におけるフレームガード及びダンパ(ダンパ部)の構成、機器本体とフレームガードとダンパとの接続関係、当該構成及び接続関係から生じる作用効果は、ポータブルラジオ1におけるフレームガード3及びダンパ41の構成、ラジオ本体2とフレームガード3とダンパ41との接続関係、当該構成及び接続関係から生じる作用効果と同一である。なお、ポータブルラジオ1の構成や要素と同一の構成や要素には同じ参照番号を付して説明を省略し、相違する構成や要素について説明する。
図18(a)に示されているように、本発明の第2の実施の形態による電気機器である501は、持ち運び可能なライト(投光器)であって作業現場等で使用される。ポータブルライト501は、左右方向に延びる略三角柱形状をなすライト本体502を備えており、ポータブルラジオ1のラジオ本体2をライト本体502に置換した構成である。ライト本体502の前面には光源部502Aが配置されており、図示せぬスイッチをオン状態とすると光源部502Aから光を発する。図18(a)は、ポータブルライト501の外観を示す正面図である。
図18(b)に示されているように、本発明の第3の実施の形態による電気機器であるポータブルDVDプレイヤー511は、持ち運び可能なDVDプレイヤーである。ポータブルDVDプレイヤー511は、左右方向に延びる略三角柱形状をなすプレイヤー本体512を備えており、ポータブルラジオ1のラジオ本体2をプレイヤー本体512に置換した構成である。プレイヤー本体512の前面にはディスプレイ512Aが配置されており、背面に位置する図示せぬDVD格納部にDVDをセットすることでディスプレイ512Aに映像が映り出される。図18(b)は、ポータブルDVDプレイヤー511の外観を示す正面図である。
図18(c)に示されているように、本発明の第4の実施の形態による電気機器であるポータブルファン521は、持ち運び可能な送風ファンである。ポータブルファン521は、左右方向に延びる略三角柱形状をなすファン本体522を備えており、ポータブルラジオ1のラジオ本体2をファン本体522に置換した構成である。ファン本体522にはファン部522Aが設けられており、図示せぬスイッチをオン状態とするとファン部522Aのファンが回転し、ファン風が発生する。図18(c)は、ポータブルファン521の外観を示す正面図である。
図19(a)に示されているように、本発明の第5の実施の形態による電気機器である空気清浄器531は、持ち運び可能である。空気清浄器531は、左右方向に延びる略三角柱形状をなす空気清浄器本体532を備えており、ポータブルラジオ1のラジオ本体2を空気清浄器本体532に置換した構成である。空気清浄器本体532の前面には空気清浄部532Aが設けられており、図示せぬスイッチをオン状態とすると空気清浄を開始する。図19(a)は、空気清浄器531の外観を示す正面図である。
図19(b)に示されているように、本発明の第6の実施の形態による電気機器であるポータブルヒータ541は、持ち運び可能な載置型のヒータであり、作業現場等で使用される。ポータブルヒータ541は、左右方向に延びる略三角柱形状をなすヒータ本体542を備えており、ポータブルラジオ1のラジオ本体2をヒータ本体542に置換した構成である。ヒータ本体542の前面には温風送風部542Aが設けられており、図示せぬスイッチをオン状態とすると温風が排出される。図19(b)は、ポータブルヒータ541の外観を示す正面図である。
図19(c)に示されているように、本発明の第7の実施の形態による電気機器であるポータブル保温器551は、持ち運び可能な保温器であり主に外で使用される。ポータブル保温器551は、左右方向に延びる略三角柱形状をなす保温器本体552を備えており、ポータブルラジオ1のラジオ本体2を保温器本体552に置換した構成である。保温器本体552の内部には図示せぬ保温室が画成されており、保温器本体552の前面には保温扉552Aが開閉可能に設けられている。保温扉552Aを閉状態とし、図示せぬスイッチをオン状態とすることで保温室に収容された飲物等の温度を保温することができる。図19(c)は、ポータブル保温器551の外観を示す正面図である。
次に、図20乃至図21を参照しながら本発明の第8の実施の形態〜第11の実施の形態による電気機器、本発明の第1の実施の形態によるポータブルラジオ1におけるラジオ本体2とフレームガード3とダンパ41(ダンパ部4)との接続関係を適用した工具箱、運搬カートについて説明する。
図20(a)に示されているように、本発明の第8の実施の形態による電気機器であるポータブル墨出器601は、持ち運び可能なレーザー墨出器であって作業現場等で使用される。ポータブル墨出器601は、略直方体形状をなす墨出器本体602と、フレームガード603と、8個のダンパ41を備えている。図20(a)は、ポータブル墨出器601の外観を示す正面図である。
墨出器本体602の前面には、墨出部602Aが設けられており、図示せぬスイッチをオン状態とすると墨出部602Aからレーザーが射出され、墨出作業が可能となる。
フレームガード603は、12本のガード604と、8個の結合部材605とを備えている。12本のガード604のそれぞれは、略直方体形状をなす墨出器本体602の12本の辺に対応する位置に配置され、12本のガード604の端部同士は結合部材605で結合されている。
また、墨出器本体602の頂点部は8箇所存在し、当該8箇所の頂点部とフレームガード603とは8個のダンパ41によって接続されている。ダンパ41は、墨出器本体602の8箇所の頂点部とフレームガード603の8個の結合部材605とを一対一の関係で接続しており、フレームガード603が受ける外部からの衝撃を吸収緩和する。言い換えれば、ポータブル墨出器601が備えている8個のダンパの全ては、墨出器本体602の8箇所の頂点部にそれぞれ設けられており、8箇所の頂点部と8個の結合部材をそれぞれ接続している。
ポータブル墨出器601は、本発明の第1の実施の形態によるポータブルラジオ1と同様に、ポータブル墨出器601が備えているダンパ41の全てが頂点部にそれぞれ設けられ、ダンパ41は頂点部とフレームガード603の結合部材605とを接続している。このため、ポータブル墨出器601は、ポータブルラジオ1におけるラジオ本体2とフレームガード3とダンパ41との接続関係から生じる作用効果と同様の作用効果を奏する。
図20(b)に示されているように、本発明の第9の実施の形態による電気機器であるポータブル電源611は、持ち運び可能な電源である。ポータブル電源611は、略直方体形状をなす電源本体612を備えており、本発明の第8の実施の形態によるポータブル墨出器601の墨出器本体602を電源本体612に置換した構成である。電源本体612の前面には2つの電源コンセント612Aとこれらに対応する2つのスイッチ612Bとが設けられている。電源コンセント612Aは、対応するスイッチ612Bをオン状態とすることで電源供給可能となる。ポータブル電源611は、ポータブル墨出器601と同様に、ポータブルラジオ1におけるラジオ本体2とフレームガード3とダンパ41との接続関係から生じる作用効果と同様の作用効果を奏する。図20(b)は、ポータブル電源611の外観を示す正面図である。
図20(c)に示されているように、本発明の第10の実施の形態による電気機器であるエアコンプレッサ621は、持ち運び可能なエアコンプレッサであり、作業現場等で主に使用される。エアコンプレッサ621は、略直方体形状をなすエアコンプレッサ本体622を備えており、本発明の第8の実施の形態によるポータブル墨出器601の墨出器本体602をエアコンプレッサ本体622に置換した構成である。エアコンプレッサ本体622の前面には4つのエアタンク接続部622Aが設けられている。図示せぬスイッチをオン状態とすることでエア圧縮が開始され、エアタンク接続部622Aに圧縮空気を駆動源とする工具等を接続することで当該工具を使用することができる。エアコンプレッサ621は、ポータブル墨出器601と同様に、ポータブルラジオ1におけるラジオ本体2とフレームガード3とダンパ41との接続関係から生じる作用効果と同様の作用効果を奏する。図20(c)は、ポータブル電源611の外観を示す正面図である。
図21(a)に示されているように、本発明の第11の実施の形態による電気機器である掃除機631は、主に作業現場等で使用される。掃除機631は、略直方体形状をなす掃除機本体632と、掃除機本体632の前面に設けられた吸込用ホース633と、前車輪634と、掃除機本体632の後部両側面に設けられた後車輪635とを備えている。掃除機631は、本発明の第8の実施の形態によるポータブル墨出器601の墨出器本体602を掃除機本体632に置換し、フレームガード603に前車輪634を設けた構成である。掃除機631は、ポータブル墨出器601と同様に、ポータブルラジオ1におけるラジオ本体2とフレームガード3とダンパ41との接続関係から生じる作用効果と同様の作用効果を奏する。図20(c)は、掃除機本体632の外観を示す正面図である。
図21(b)に示されているように、ポータブルラジオ1におけるラジオ本体2とフレームガード3とダンパ41との接続関係を適用した工具箱701は、作業工具等をまとめて整理するための箱であり、主に作業現場等に持ち込まれて使用される。工具箱701は、左右方向に延びる略直方体形状をなす収容箱本体702を備えており、本発明の第8の実施の形態によるポータブル墨出器601の墨出器本体602を収容箱本体702に置換した構成である。このため、工具箱701は、ポータブル墨出器601と同様に、ポータブルラジオ1におけるラジオ本体2とフレームガード3とダンパ41との接続関係から生じる作用効果と同様の作用効果を奏する。
図21(c)に示されているように、ポータブルラジオ1におけるラジオ本体2とフレームガード3とダンパ41との接続関係を適用した運搬カート711は、工具箱等をまとめて運搬するための手押しのカートである。運搬カート711は、略直方体形状をなすとともに工具箱Tを上下に重ねて収容可能な収容部712と、収容部712の右上端部の前後方向略中央に設けられたハンドル713と、車輪714とを備えている。運搬カート711は、本発明の第8の実施の形態によるポータブル墨出器601の墨出器本体602を収容部712に置換し、下部に配置された4つの結合部材605のそれぞれに車輪714を設けた構成である。このため、運搬カート711は、ポータブル墨出器601と同様に、ポータブルラジオ1におけるラジオ本体2とフレームガード3とダンパ41と接続関係から生じる作用効果と同様の作用効果を奏する。
次に、図22乃至図26に基づいて本発明の第12の実施の形態による電気機器であるポータブルラジオ801及びその変形例について説明する。ポータブルラジオ801の基本的な構成及び要素は、第1の実施の形態によるポータブルラジオ1と同一である。なお、以下の説明において、上述した第1の実施の形態によるポータブルラジオ1の構成と同一の部材や要素は同じ参照番号を付して説明を省略する。
図22乃至図24に示されているように、ポータブルラジオ801は、フレームガード803を備えている。フレームガード803は、ラジオ本体2の6箇所の頂点部にダンパを介さずに直接接続されている。図22は、ポータブルラジオ801の外観を示す正面図、図23は、ポータブルラジオ801の外観を示す平面図、図24は、ポータブルラジオ801の外観を示す左側面図である。
図25に示されているように、フレームガード803は、3個の水平ガード部材804と、2個のサイド接続部材805とによって構成されている。
水平ガード部材804は、1つの金型によって一体成型された部材であって、棒状部804Aと、湾曲部804Bと、円柱部804Cとを有している。水平ガード部材804は、第1成型部材の一例である。
図22乃至図25に示されているように、棒状部804Aは、左右方向に延びる部分であって、ユーザによって主に把持される部分である。湾曲部804Bは、棒状部804Aの左端部及び右端部にそれぞれ形成された部分であり、サイド接続部材805と接続される。また、棒状部804Aの左右方向中央から遠ざかる方向に向かうに従ってラジオ本体2方向に湾曲している。円柱部804Cは、湾曲部804Bのラジオ本体2側の面からラジオ本体2方向に突出する部分であり、円柱部804Cのラジオ本体2方向の端面は図22乃至図24に示されているようにラジオ本体2の頂点部(取付面2F〜2K)に接続されている。水平ガード部材804とラジオ本体2との接続は、湾曲部804Bの反ラジオ本体2側からネジ留めすることで行われる。
サイド接続部材805は、1つの金型によって一体成型された部材であって、側面視において略正三角形状をなしており、棒状部805Aと、湾曲部805Bとを有している。サイド接続部材805は、第2成型部材の一例である。
棒状部805Aは、サイド接続部材805の側面視における略正三角形状の辺の部分である。湾曲部805Bは、一の棒状部805Aの端部と他の棒状部805Aの端部を連続的に接続する部分であり、水平ガード部材804に向かうように湾曲しており、水平ガード部材804の湾曲部804Bと接続される。当該接続はネジ留めによってなされる。
このように、本発明の第12の実施の形態によるポータブルラジオ801は、左右方向に延びるラジオ本体2と、ラジオ本体2を囲むフレームガード803とを備えており、フレームガード803は、一つの金型で一体成型された水平ガード部材804と、水平ガード部材804とは形状が異なり且つ水平ガード部材804に接続されるサイド接続部材805材とによって構成されているため、フレームガード803の組立においてネジ留めされる箇所すなわち継ぎ目を少なくすることができる。これにより、ラジオ本体2を保護するフレームガード803の強度を向上させることができ、ポータブルラジオ801の外部衝撃に対する耐久性を向上させることができる。また、継ぎ目を少なくすることで組立性を向上させることができる。さらに、フレームガード803の生産に2種類の金型しか使用しないため、生産コストを低減することができる。なお、水平ガード部材804だけを使用した場合でも、上記構成と比較すると効果の面では若干劣るが、安価な構成で外部からの衝撃を吸収緩和することができる。
次に、本発明の第12の実施の形態の変形例について説明する。第12の実施の形態の変形例によるポータブルラジオは、図26に示されているフレームガード903を備えている。なお、フレームガード903以外の構成は、ポータブルラジオ801と同一である。
図26に示されているようにフレームガード903は、1つの金型によって一体成型された部材903Aのみによって構成されており、3個の部材903Aを互いにネジ留めすることで組立てられている。部材903Aは、ポータブルラジオ801における水平ガード部材804の両端部に、サイド接続部材805の湾曲部805B及び当該湾曲部805Bに連続する一方の棒状部805Aの部分を接続した形状をなしている。
本発明の第12の実施の形態の変形例によれば、フレームガード903を1つの金型のみで生産可能である。このため、フレームガード903の生産コストをより低減することができる。
本発明による電気機器は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、第12の実施の形態によるポータブルラジオ801においては、ダンパを介さずにフレームガード803とラジオ本体2接続されていたが、第1の実施の形態によるポータブルラジオ1と同様にダンパ41を介して接続されていてもよい。