JP6428397B2 - 内部温度測定装置及び温度差測定モジュール - Google Patents

内部温度測定装置及び温度差測定モジュール Download PDF

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Description

本発明は、内部温度測定装置と温度差測定モジュールとに関する。
皮下組織の熱抵抗Rxの個人差の影響を受けることなく、深部体温Tbを測定できるセンサモジュールとして、図7に示した構成のもの(例えば、特許文献1参照)が知られている。
このセンサモジュールは、以下の2式が成立するものである。
Tb=(Tt−Ta)Rx/R1+Tt …(1)
Tb=(Tt′−Ta′)Rx/R2+Tt′ …(2)
ここで、Ta、Ta′とは、それぞれ、図10において左側、右側に示してある熱流束センサの上面側の温度センサにより測定される温度のことである。Tt、Tt′とは、それぞれ、図10において左側、右側に示してある熱流束センサの下面側の温度センサにより測定される温度のことである。R1、R2とは、各熱流束センサの断熱材の熱抵抗のことである。
(1)、(2)式を組み合わせてRxを消去すれば、以下の(3)式を得ることが出来る。
従って、図7のセンサモジュールによれば、皮下組織の熱抵抗Rxの個人差の影響を受けることなく、深部体温Tbを算出することが出来る。
特開2007−212407号公報
上記センサモジュールは、Tbの算出に必要な情報を、複数の温度センサにて得るものとなっているが、温度センサの精度は、さほど高いものではない。そのため、センサモジュールには、熱抵抗及び熱容量が大きな断熱材が使用されており、その結果として、センサモジュールは、応答性が悪い(安定した、深部体温の測定結果が得られるまでに要する時間が長い)ものとなっている。
サーモパイルを備えたMEMSデバイスを用いて、“Tt−Ta”、“Tt′−Ta′”に相当する温度差を測定するようにすれば、温度差を測定するための部分の熱抵抗及び熱容量が大きく減少するので、応答性がより良い形で深部体温を測定することが可能となる。ただし、深部体温等の内部温度を、サーモパイルを備えたMEMSデバイスにより精
度良く測定(算出)できる内部温度測定装置は未だ実現されていないのが現状である。
そこで、本発明の課題は、サーモパイルを備えたMEMSデバイスにより内部温度を精度良く測定(算出)する内部温度測定装置と、内部温度の算出に使用する2つの温度差をサーモパイルを備えたMEMSデバイスにより精度良く測定する温度差測定モジュールとを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の、測定対象物の内部温度を測定する内部温度測定装置は、板状の基材と、前記基材の一方の面上に配置された、前記内部温度の算出に使用する第1温度差及び第2温度差を測定するMEMSデバイスであって、板状の天面部と、前記天面部を、前記基材の前記一方の面に対してほぼ平行に支持する、前記天面部に至る1つ以上の空洞が設けられている支持部と、いずれかの前記空洞と対向した前記天面部の部分に冷接点が位置し、前記支持部と対向した前記天面部の部分に温接点が位置する複数の熱電対で構成された前記第1温度差を測定するための第1サーモパイルと、いずれかの前記空洞と対向した前記天面部の部分に冷接点が位置し、前記支持部と対向した前記天面部の部分に温接点が位置する複数の熱電対で構成された前記第2温度差を測定するための第2サーモパイルとを含むMEMSデバイスとを備えた構成であって、前記基材に、前記MEMSデバイスと前記基材の並び方向から見た平面視において、前記MEMSデバイスの前記第1サーモパイルの温接点群を包含する形状の第1の高熱伝導性部と、前記並び方向から見た平面視において、前記MEMSデバイスの前記第2サーモパイルの温接点群を包含する形状の、前記第1の高熱伝導性部と繋がっていない第2の高熱伝導性部とが設けられており、前記基材の前記第1の高熱伝導性部と前記第2の高熱伝導性部との間に、各高熱伝導性部の構成材料よりも熱伝導性が低い材料で形成された低熱伝導性部が設けられている構成を有する。
すなわち、本発明の内部温度測定装置は、第1/第2温度差を測定するための第1/第2サーモパイルの温接点群がその上に配置されている支持部の部分下に、低熱伝導性部により分離された(熱的に隔離された)第1/第2の高熱伝導性部が存在している構成を有している。従って、本発明の内部温度測定装置によれば、他の構成(MEMSデバイスを、単一の、高熱伝導性/低熱伝導性の部材上に配置する構成等)が採用された内部温度測定装置よりも内部温度を正確に測定することが出来る。
本発明の内部温度測定装置の“基材”は、高熱伝導性部を埋め込んだプリント配線板のようなものであっても、MEMSデバイスを収容するパッケージの、高熱伝導性部が埋め込まれた底部のようなものであっても良い、また、“基材”は、高熱伝導性部、低熱伝導性部以外の部材を有するもの(例えば、MEMSデバイスが配置される側の面とは反対側の面に、生体適合性を有する絶縁性のフィルム等が配置されているもの)であっても良い。
また、第1/第2の高熱伝導性部とMEMSデバイスの支持部との間の接触面積が大きい方が、第1/第2サーモパイルの温接点群がその上に配置されている支持部の部分(後述する脚部23)に、内部温度の測定対象物からの熱を良好に伝達することが出来る。そのため、本発明の内部温度測定装置に、『前記並び方向から見た前記第1の高熱伝導性部の形状が、前記第1サーモパイルの温接点群を含む前記天面部の部分であって、当該温接点群の並び方向と直交する両方向に前記空洞の内面上の位置又は前記天面部の端まで延びた前記天面部の部分を包含する形状であり、前記並び方向から見た前記第2の高熱伝導性部の形状が、前記第2サーモパイルの温接点群を含む前記天面部の部分であって、当該温接点群の並び方向と直交する両方向に前記空洞の内面上の位置又は前記天面部の端まで延びた前記天面部の部分を包含する形状である』構成を採用しておいても良い。
また、本発明の内部温度測定装置に、『前記MEMSデバイスにより測定された前記第1温度差及び前記第2温度差を用いて、前記内部温度を算出する演算回路を備えたプリント回路板と、複数のリードを備えた有底筒状のパッケージと、を備え、前記パッケージが、前記プリント回路板に設けられている貫通孔に挿入されており、前記基材が、前記パッケージの底部である』構成を採用しておいても良い。尚、有底筒状のパッケージとは、有底円筒状、有底楕円筒状、有底角筒状等の、底部と当該底部の周囲を囲繞する側壁部とを備えたパッケージのことである。
本発明の、測定対象物の内部温度の算出に使用される第1温度差及び第2温度差を測定する温度差測定モジュールは、複数のリードを備えた有底筒状のパッケージと、前記パッケージの内底面上に配置されたMEMSデバイスであって、板状の天面部と、前記天面部を、前記内底面に対してほぼ平行に支持する、前記天面部に至る1つ以上の空洞が設けられている支持部と、いずれかの前記空洞と対向した前記天面部の部分に冷接点が位置し、前記支持部と対向した前記天面部の部分に温接点が位置する複数の熱電対で構成された前記第1温度差を測定するための第1サーモパイルと、いずれかの前記空洞と対向した前記天面部の部分に冷接点が位置し、前記支持部と対向した前記天面部の部分に温接点が位置する複数の熱電対で構成された前記第2温度差を測定するための第2サーモパイルとを含むMEMSデバイスと、を備えた構成であって、前記パッケージの底部に、前記MEMSデバイスと前記パッケージの並び方向から見た平面視にて前記MEMSデバイスの前記第1サーモパイルの温接点群を包含する形状の第1の高熱伝導性部と、前記並び方向から見た平面視にて前記MEMSデバイスの前記第2サーモパイルの温接点群を包含する形状の、前記第1の高熱伝導性部と繋がっていない第2の高熱伝導性部とが設けられており、前記底部の前記第1の高熱伝導性部と前記第2の高熱伝導性部との間に、各高熱伝導性部の構成材料よりも熱伝導性が低い材料で形成された低熱伝導性部が設けられている構成を有する。
すなわち、本発明の温度差測定モジュールは、本発明の内部温度測定装置と同様に、第1/第2温度差を測定するための第1/第2サーモパイルの温接点群がその上に配置されている支持部の部分下に、低熱伝導性部により分離された第1/第2の高熱伝導性部が存在している構成を有している。従って、この温度差測定モジュールによれば、他の構成(MEMSデバイスを、単一の、高熱伝導性/低熱伝導性の部材上に配置する構成等)が採用された温度差測定モジュールよりも内部温度を正確に測定することが出来る。
本発明によれば、サーモパイルを備えたMEMSデバイスにより内部温度を精度良く測定する内部温度測定装置と、内部温度の算出に使用する2つの温度差をサーモパイルを備えたMEMSデバイスにより精度良く測定する温度差測定モジュールとを提供することが出来る。
図1は、本発明の一実施形態に係る内部温度測定装置の概略構成図である。 図2は、実施形態に係る内部温度測定装置の温度差測定モジュールに使用されているパッケージの斜視図である。 図3は、温度差測定モジュールに使用されるMEMSチップの具体例の説明図である。 図4は、温度差測定モジュールに使用されるMEMSチップの他の具体例の説明図である。 図5は、パッケージの筐体底部の構成例の説明図である。 図6は、パッケージの筐体底部の構成例の説明図である。 図7は、皮下組織の熱抵抗の個人差の影響を受けることなく、深部体温を測定できるセンサモジュールの説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係る内部温度測定装置1の概略構成を示す。
この内部温度測定装置1は、測定対象物(人体等)の表面近傍に存在する非発熱体の個人差/固体差の影響を受けることなく、測定対象物の内部温度を測定(算出)するための装置である。図1に示してあるように、内部温度測定装置1は、プリント回路板30に設けられている貫通孔に、温度差測定モジュール10を挿入した構成を有している。
プリント回路板30は、温度差測定モジュール10を挿入するための貫通孔が設けられているプリント配線板31上に、演算回路32a等の各種デバイス32(抵抗、コンデンサ等)を実装したユニットである。演算回路32aは、温度差測定モジュール10内のASIC26(詳細は後述)が出力する温度差ΔT、温度差ΔT′、温度Trを表す3種の信号に基づき、測定対象物の内部温度Tbを算出する回路である。この演算回路32aとしては、例えば、以下の内部温度算出式により内部温度Tbを算出する回路が使用される。
尚、この内部温度算出式は、Tt−Ta=ΔT、Tt′−Ta′=ΔT′、Ta=Ta′=Trとして、(3)式を変形すれば得られる式である。また、内部温度算出式におけるkは、(3)式における“R2/R1”に相当する値である。
温度差測定モジュール10は、MEMSチップ20及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)26とを、パッケージ11内に配置したモジュールである。内部
温度測定装置10は、測定対象物の内部温度の測定時に、この温度差測定モジュール10の下面(図1における下側の面)を測定対象物の表面に接触させて使用される装置となっている。
図2に、温度差測定モジュール10のパッケージ11の構成を示す。図示してあるように、パッケージ11は、略有底四角筒状の筐体12と、筐体12の対向する側壁12a、12bを貫通する複数のリード13とを備えている。パッケージ11の各リード13の、筐体12下面との間の間隔は、プリント配線板31の貫通孔に温度差測定モジュール10の底部側を挿入したときに、温度差測定モジュール10の下面がプリント回路板30(プリント配線板31)の下面から突出するように(図1参照)定められている。
パッケージ11の筐体12の底部には、高熱伝導性の材料(本実施形態では、金属)からなる伝熱パッド14が、複数個、配置されている。筐体12の底部(以下、筐体底部とも表記する)の詳細については後述するが、伝熱パッド14は、筐体底部の、伝熱パッド14以外の部分と略同じ厚さの部材であり、伝熱パッド14間には、熱伝導性が低い材料で形成された低熱伝導部19が設けられている。低熱伝導部19の構成材料、及び、パッケージ11の筐体12の各側壁の構成材料としては、モールド成形によるパッケージ11の製造を可能とするために、通常、同じ樹脂が使用される。
ASIC26(図1)は、入出力用の複数の電極が、その上面に設けられている集積回路である。ASIC26は、上記した温度Trを測定するための温度センサを内蔵している。また、ASIC26は、当該温度センサの出力(Trを表す信号)及びMEMSチップ20の出力(ΔT、ΔT′を表す信号)を増幅する機能と、増幅後の各出力をデジタルデータ化して出力する機能とを有している。このASIC26としては、例えば、絶対温度に比例した電圧を出力するPTAT(Proportional To Absolute Temperature)電圧源(つまり、温度計として機能する電圧源)を備え、PTAT電圧源の構成要素が温度センサとして機能する集積回路を使用することが出来る。
MEMSチップ20は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて製造される小型なデバイスである。MEMSチップ20は、温度差ΔTを測定するための1つ以上のサーモパイル、及び、温度差ΔT′を測定するための1つ以上のサーモパイルを含む天面部と、当該天面部を、MEMSチップ20の載置面(本実施形態では、パッケージ11の内底面)に対して当該載置面とほぼ平行に支持する、天面部に至る1つ以上の空洞が設けられている支持部とを備える。
以下、図3及び図4を用いて、内部温度測定装置1(温度差モジュール10)の構成要素として使用されるMEMSチップ20の具体例(MEMSチップ20a及び20b)について説明する。尚、図3(A)は、MEMSチップ20aの上面図であり、図3(B)は、MEMSチップ20aの、図3(A)におけるX−X線断面図である。図4(A)は、MEMSチップ20bの上面図であり、図4(B)は、MEMSチップ20bの、図4(A)におけるX−X線断面図である。また、以下のMEMSチップ20a、20bの説明において、左、右とは、図3(A)及び(B)、図4(A)及び(B)における左、右のことである。
図3(B)及び図4(B)に示してあるように、MEMSチップ20a及び20bは、いずれも、天面部21と支持部22とを備える。
天面部21は、シリコン基板上に各種半導体プロセス(膜形成、レジストパターン形成、エッチング等)を用いて形成される部分である。支持部22は、天面部21を形成したシリコン基板を裏面側からエッチングすることにより形成される部分である。図3(B)及び図4(B)に示してあるように、支持部22は、天面部21に至る1つ以上の空洞(エッチングされた部分)を有している。以下、支持部22の各空洞上に位置している、天面部21の部分のことを、メンブレン部と表記する。また、支持部22の各一点鎖線枠25内の部分(サーモパイル24による測温対象となっている天面部21の部分下に位置している支持部22の部分)のことを、脚部23と表記する。
図3(A)、(B)に示してあるように、MEMSチップ20aの天面部21内には、複数の熱電対を直列接続したサーモパイル24a及び24bが設けられている。尚、図示は省略してあるが、天面部21の上面(図3(B)における上側の面)には、各サーモパイル24の出力を取り出すための電極が設けられている。
サーモパイル24aを構成している各熱電対とサーモパイル24bを構成している各熱電対とはほぼ同一の長さのものである。図3(A)に示してあるように、サーモパイル24aを構成している各熱電対の温接点、冷接点は、それぞれ、MEMSチップ20aの左側の脚部23(支持部22の、左側の一点鎖線枠25内の部分)上、メンブレン部内のMEMSチップ20aの左右方向のほぼ中央部分に配置されている。また、サーモパイル24bを構成している各熱電対の温接点、冷接点は、それぞれ、MEMSチップ20aの右側の脚部23上、メンブレン部内のMEMSチップ20aの左右方向のほぼ中央部分に配
置されている。
MEMSチップ20aの支持部22は、1つの空洞を有している。この空洞の左右方向の中心は、MEMSチップ20aの左右方向の中心よりも左側に位置している。その結果、MEMSチップ20aの、左側の脚部23の下面から、サーモパイル24aの冷接点群が設けられている天面部21の部分に至る熱経路の熱抵抗は、右側の脚部23の下面からサーモパイル24bの冷接点群が設けられている天面部21の部分に至る熱経路の熱抵抗よりも大きくなっている。
従って、このMEMSチップ20aは、サーモパイル24a、24bによって、一方をΔT、他方をΔT′として使用できる2温度差を測定できるデバイスとなっていることになる。
また、図4と図3とを比較すれば明らかなように、MEMSチップ20bは、左右対称の構成を有している。そして、MEMSチップ20bの右半分の構成は、MEMSチップ20aと同じものである。従って、MEMSチップ20bは、2つのサーモパイル24aの出力の和や平均値を、ΔT(又はΔT′)として使用でき、2つのサーモパイル24bの出力の和や平均値を、ΔT′(又はΔT)として使用できるデバイスとなっていることになる。
以下、パッケージ10の筐体底部(筐体12の底部)の構成について説明する。
既に説明したように、パッケージ11の筐体底部には、低熱伝導部19により分離(隔離)された伝熱パッド14が、複数個、配置されているが、本実施形態に係る内部温度測定装置1は、パッケージ11の筐体底部の各伝熱パッド14の形状及び位置を、以下の条件を満たすように定めたものとなっている。尚、以下の説明において、『脚部23下に伝熱パッド14が存在する』とは、『伝熱パッド14の、上下方向(上方MEMSチップ20と筐体底部の並び方向)から視た形状が、脚部23を包含する形状である』ということである。
・MEMSチップ20の、ΔT(又はΔT′)を測定するためのサーモパイル24の温接点群がその上に配置されている脚部23下に第1の伝熱パッド14が存在する。
・MEMSチップ20の、ΔT′(又はΔT)を測定するためのサーモパイル24の温接点群がその上に配置されている脚部23下に、第1の伝熱パッド14と繋がっていない第2の伝熱パッド14が存在している。
尚、温度測定モジュール10の構成要素として使用できるMEMSチップ20の中には、同種の温度差(ΔT又はΔT′)を測定するための、異なる脚部23上に温接点群が配置されている複数のサーモパイル24を備えたものもある。MEMSチップ20がそのようなものである場合、脚部23毎に、伝熱パッド14を設けておいても、複数の脚部23毎に、伝熱パッド14を設けておいても良い。
具体的には、MEMSチップ20b(図4)の2つのサーモパイル24bは、同種の温度差(ΔT又はΔT′)を測定するための、異なる脚部23上に温接点群が配置されているサーモパイルである。従って、MEMSチップ20としてMEMSチップ20bを使用する場合には、図5(A)、(B)に示してあるように、MEMSチップ20bの各脚部23下に、低熱伝導部19により他の伝熱パッド14と分離(隔離)された伝熱パッド14が存在するように、各伝熱パッド14の形状及び位置を定めておいても良い。また、図6(A)、(B)に示してあるように、MEMSチップ20bの図6(A)における上側の脚部23下の伝熱パッド14と下側の脚部23下の伝熱パッド14とを1つの繋がった伝熱パッド14としておいても良い。
尚、図5(A)は、MEMSチップ20がMEMSチップ20bである場合に採用可能な筐体底部の構成例の説明図(温度差測定モジュール10の、パッケージ11の側壁部分の図示を省略した上面図)であり、図5(B)は、筐体底部の、図5(A)におけるX−X線断面図である。図6(A)は、MEMSチップ20がMEMSチップ20bである場合に採用可能な、筐体底部の構成例の説明図であり、図6(B)は、筐体底部の、図6(A)におけるX−X線断面図である。また、MEMSチップ20bの図5(A)、図6(A)における下側の脚部23下の伝熱パッド14が、ASIC26下まで延びているのは、ASIC26の温度センサにより測定される温度Trを、MEMSチップ20の特定部分の温度と一致させるためである。
以上、説明したように、本実施形態に係る内部温度測定装置1には、以下の(1)〜(3)の構成が採用されている。
(1)MEMSチップ20の、ΔT(又はΔT′)を測定するためのサーモパイル24の温接点群がその上に配置されている脚部23下に、第1の伝熱パッド14が存在する。
(2)MEMSチップ20の、ΔT′(又はΔT)を測定するためのサーモパイル24の温接点群がその上に配置されている脚部23下に、第1の伝熱パッド14と繋がっていない第2の伝熱パッド14が存在する。
(3)第1の伝熱パッド14と第2の伝熱パッド14との間が、各伝熱パッド14よりも熱伝導性が低い低熱伝導部19により分離されている。
(1)及び(2)の構成を採用しておけば、ΔT′、ΔTを測定するための各サーモパイル24の温接点群がその上に配置されている脚部23に、測定対象物からの熱を良好に伝達することが出来る。また、(3)の構成を採用しておけば、MEMSチップ20の各脚部23の下面温度の、筐体底部の横方向の熱伝導に起因する変動量を低減することが出来る。
従って、本実施形態に係る内部温度測定装置1は、他の構成(MEMSチップ20を、単一の、高熱伝導性/低熱伝導性の部材上に配置する構成等)が採用された内部温度測定装置よりも内部温度を正確に測定できる装置として機能する。
《変形形態》
上記した内部温度測定装置1は、各種の変形を行うことが出来るものである。例えば、伝熱パッド14の上下方向(MEMSチップ20と筐体底部の並び方向)から視た形状を、『ΔT又はΔT′を測定するためのサーモパイル24の温接点群が配置されている、MEMSチップ20の天面部21の部分』を包含する形状としておいても良い。ただし、伝熱パッド14・脚部23間の接触面積が大きい方が、測定対象物からの熱を各脚部23に良好に伝達できる。従って、伝熱パッド14の形状は、上記した実施形態の形状(上下方向から視て脚部23を包含する形状)としておくことが好ましい。
また、内部温度測定装置1に採用されている筐体底部の構成は、MEMSチップ20をプリント配線板30上に配置した内部温度測定装置に適用しても、効果があるものである。従って、内部温度測定装置1を、MEMSチップ20がプリント配線板30上に配置された装置に変形しても良い。
温度差測定モジュール10は、上方の空気温度が低い方が感度が高くなるモジュールである。従って、内部温度測定装置1の使用時に、温度差測定モジュール10の開口部(上面)を、当該開口部以上のサイズの蓋部で覆っておいても良い。さらに、蓋部の下面(MEMSチップ20と対向する側の面)に、赤外線を吸収する部材を設けておいても良い。また、温度差測定モジュール10の蓋部として、放熱性が良い形状を有する部材、例えば
、放熱フィンを備えた部材や、面積が、温度差測定モジュール10の開口部の面積の数倍ある部材を採用しておいても良い。
また、蓋部を設けることなく、温度差測定モジュール10の下面以外の部分を、筐体で囲っておいても良い。尚、この場合も、筐体の、温度差測定モジュール10の開口部上の部分に、赤外線を吸収する部材を設けておくことにより、内部温度測定装置の感度を向上させることが出来る。
上方から入射した光が、温度差測定モジュール10の内面で反射してMEMSチップ20に入射されることを防ぐためや、温度差測定モジュール10内の空気温度を安定化させるために、温度差測定モジュール10(パッケージ11、筐体12)の内面を、黒色の部材、例えば、黒色の塗料、黒色の樹脂で被覆しておいても良い。
また、内部温度測定装置1を人体の深部体温の測定に使用する場合には、温度差測定モジュール10の下面に、生体適合性を有する絶縁性のフィルムや樹脂部材等を固定しておいても良い。また、測定対象物との間の熱的接触性を良好なものとするために、下面が、中央部分が下方に突出した曲面状になるように、または、下面に曲面からなる凸構造が複数存在するように、温度差測定モジュール10を製造しておいても良い。
内部温度測定装置1のパッケージ11(筐体12)の形状を、上記形状とは異なる形状(有底四角筒状以外の有底角筒状、有底円筒状、有底楕円筒状等)としておいても良いことなどは、当然のことである。
10 温度差測定モジュール
11 パッケージ
12 筐体
12a、12b 側壁
13 リード
14 伝熱パッド
20 MEMSチップ
21 天面部
22 支持部
23 脚部
24、24a、24b、24c サーモパイル
26 ASIC
30 プリント回路板
31 プリント配線板
32 デバイス
32a 演算回路

Claims (4)

  1. 測定対象物の内部温度を測定する内部温度測定装置において、
    板状の基材と、
    前記基材の一方の面上に配置された、前記内部温度の算出に使用する第1温度差及び第2温度差を測定するMEMSデバイスであって、板状の天面部と、前記天面部を、前記基材の前記一方の面に対してほぼ平行に支持する、前記天面部に至る1つ以上の空洞が設けられている支持部と、いずれかの前記空洞と対向した前記天面部の部分に冷接点が位置し、前記支持部と対向した前記天面部の部分に温接点が位置する複数の熱電対で構成された前記第1温度差を測定するための第1サーモパイルと、いずれかの前記空洞と対向した前記天面部の部分に冷接点が位置し、前記支持部と対向した前記天面部の部分に温接点が位置する複数の熱電対で構成された前記第2温度差を測定するための第2サーモパイルとを含むMEMSデバイスと、
    を備え、
    前記基材に、前記MEMSデバイスと前記基材の並び方向から見た平面視において、前記MEMSデバイスの前記第1サーモパイルの温接点群を包含する形状の第1の高熱伝導性部と、前記並び方向から見た平面視において、前記MEMSデバイスの前記第2サーモパイルの温接点群を包含する形状の、前記第1の高熱伝導性部と繋がっていない第2の高熱伝導性部とが設けられており、
    前記基材の前記第1の高熱伝導性部と前記第2の高熱伝導性部との間に、各高熱伝導性部の構成材料よりも熱伝導性が低い材料で形成された低熱伝導性部が設けられている
    ことを特徴とする内部温度測定装置。
  2. 前記並び方向から見た前記第1の高熱伝導性部の形状が、前記第1サーモパイルの温接点群を含む前記天面部の部分であって、当該温接点群の並び方向と直交する両方向に前記空洞の内面上の位置又は前記天面部の端まで延びた前記天面部の部分を包含する形状であり、
    前記並び方向から見た前記第2の高熱伝導性部の形状が、前記第2サーモパイルの温接点群を含む前記天面部の部分であって、当該温接点群の並び方向と直交する両方向に前記空洞の内面上の位置又は前記天面部の端まで延びた前記天面部の部分を包含する形状である
    ことを特徴とする請求項1に記載の内部温度測定装置。
  3. 前記MEMSデバイスにより測定された前記第1温度差及び前記第2温度差を用いて、前記内部温度を算出する演算回路を備えたプリント回路板と、
    複数のリードを備えた有底筒状のパッケージと、
    を備え、
    前記パッケージが、前記プリント回路板に設けられている貫通孔に挿入されており、
    前記基材が、前記パッケージの底部である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の内部温度測定装置。
  4. 測定対象物の内部温度の算出に使用される第1温度差及び第2温度差を測定する温度差測定モジュールにおいて、
    複数のリードを備えた有底筒状のパッケージと、
    前記パッケージの内底面上に配置されたMEMSデバイスであって、板状の天面部と、前記天面部を、前記内底面に対してほぼ平行に支持する、前記天面部に至る1つ以上の空洞が設けられている支持部と、いずれかの前記空洞と対向した前記天面部の部分に冷接点が位置し、前記支持部と対向した前記天面部の部分に温接点が位置する複数の熱電対で構成された前記第1温度差を測定するための第1サーモパイルと、いずれかの前記空洞と対向した前記天面部の部分に冷接点が位置し、前記支持部と対向した前記天面部の部分に温
    接点が位置する複数の熱電対で構成された前記第2温度差を測定するための第2サーモパイルとを含むMEMSデバイスと、
    を備え、
    前記パッケージの底部に、前記MEMSデバイスと前記パッケージの並び方向から見た平面視にて前記MEMSデバイスの前記第1サーモパイルの温接点群を包含する形状の第1の高熱伝導性部と、前記並び方向から見た平面視にて前記MEMSデバイスの前記第2サーモパイルの温接点群を包含する形状の、前記第1の高熱伝導性部と繋がっていない第2の高熱伝導性部とが設けられており、
    前記底部の前記第1の高熱伝導性部と前記第2の高熱伝導性部との間に、各高熱伝導性部の構成材料よりも熱伝導性が低い材料で形成された低熱伝導性部が設けられている
    ことを特徴とする温度差測定モジュール。
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