JP6428116B2 - 鍛造用金型及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鍛造用金型及びその製造方法に関する。
近年では、中型又は大型の鍛造製品の需要が拡大しつつある。このような鍛造製品としては、例えば、火力発電用のガスタービンディスク、航空機用のジェットエンジンタービンディスクなどが挙げられる。
例えば火力発電では、ガスタービンの燃焼温度は1300℃級、排気温度は530℃以上にも及ぶ状況にあり、使用環境は極めて苛酷である。そのため、ガスタービンディスク等の部材には、より高い信頼性が求められる。発電効率の向上の観点から、更なる燃焼温度の上昇も見込まれている。
上記のような中型又は大型の鍛造製品の鍛造には、耐酸化性をそなえ、高温下で鍛造する際の圧力にも耐え得る耐圧強度を有する金型の使用が望まれ、Ni(ニッケル)基合金などが一般に用いられている。このような金型技術として、所定の比率でAl、Mo、W、Yまたは希土類元素等を含む高温鍛造金型用ニッケル基鋳造合金を用いることが開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開昭62−50429号公報 特開昭63−21737号公報 米国特許第4740354号明細書
上記のように、従来からNi基合金が用いられ、例えば高温加熱して鍛造する場合においても、鍛造時に求められる強度を満足する金型が提案されてきた。しかしながら、タービンディスク等の部材に要求される性能を加味すると、鍛造用金型の強度、特にクリープ破断強度には、更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、鍛造時に割れ等の損傷が生じ難い強度を有し、耐久性に優れた鍛造用金型及びその製造方法を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を達成するための具体的手段は、以下の通りである。
<1> 鍛造により鍛造品を加工成形するための鍛造作業面の少なくとも一部に、樹枝状に突起した柱状構造を有する樹枝状結晶(デンドライト)を含有する鍛造用金型である。
<2> 前記鍛造作業面の少なくとも応力集中部位に、前記樹枝状結晶を含む前記<1>に記載の鍛造用金型である。
<3> 前記応力集中部位は、前記鍛造作業面における凸部である前記<2>に記載の鍛造用金型である。
<4> 前記鍛造作業面の全面に前記樹枝状結晶を含む前記<1>〜前記<3>のいずれか1つに記載の鍛造用金型である。
<5> 前記樹枝状結晶は、柱状構造の長軸方向が前記鍛造作業面と交差する向きに配されている前記<1>〜前記<4>のいずれか1つに記載の鍛造用金型である。
<6> ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、及びアルミニウム(Al)を含有するNi基合金(以下、「NiMoWAl系Ni基合金」ともいう。)を用いて鋳造された前記<1>〜前記<5>のいずれか1つに記載の鍛造用金型である。
<7> 金属材料を溶解して溶湯を調製する金属溶解工程と、前記溶湯を金型に流し込んで鋳造する鋳造工程と、鋳造された鋳塊を、前記金型内で、樹枝状に枝分かれした柱状構造を有する樹枝状結晶が成長する温度条件にて冷却する冷却工程と、冷却された鋳塊から、前記樹枝状結晶を含む部位を切り出す切出工程とを有し、鍛造作業面の少なくとも一部に前記樹枝状結晶を含む鍛造用金型を製造する鍛造用金型の製造方法である。
本発明によれば、鍛造時に割れ等の損傷が生じ難い強度を有し、耐久性に優れた鍛造用金型及びその製造方法が提供される。
デンドライトが形成されている部位を説明するためのインゴットの断面写真(光学顕微鏡写真)である。 鍛造用金型の鍛造作業面における応力集中部位の一例(凸部を有する例)を説明するための概略説明図である。 鍛造用金型の鍛造作業面における応力集中部位の他の例を説明するための概略説明図である。 鍛造用金型の鍛造作業面とデンドライトの長軸方向との関係を説明するための説明図である。 鍛造用金型を作製するためのインゴット(鋳塊)を斜視する写真である。 インゴットを鋳造するための鋳造用金型の一例を示す概略断面図である。 (i)はインゴットから切り出す切り出し部(a)及び(b)を示す斜視像であり、(ii)は切り出し部(b)の斜視像であり、(iii)は切り出し部(a)の斜視像である。 図7(ii)の破線で区切られた4つの断片における結晶組織を表す光学顕微鏡写真である。 図7(iii)の破線で区切られた4つの断片における結晶組織を表す光学顕微鏡写真である。 図8の切り出し部(a)における断片(2)及び断片(4)からサンプルを採取する採取領域を説明するための光学顕微鏡写真である。 図8の切り出し部(b)における断片(2)及び断片(4)からサンプルを採取する採取領域を説明するための光学顕微鏡写真である。 クリープ破断試験の結果を示すグラフである。
以下、本発明の鍛造用金型及びその製造方法について詳細に説明する。
<鍛造用金型>
本発明の鍛造用金型は、鍛造に必要な温度領域に加熱して鍛造を行うための金型であり、鍛造により鍛造物を加工成形するための鍛造作業面の少なくとも一部に、樹枝状に枝分かれした柱状構造を有する樹枝状結晶(以下、「デンドライト」ともいう。)を設けている。
本発明においては、鍛造作業面に樹枝状結晶(デンドライト)を配することで、鍛造時に鍛造作業面に加わる応力耐性が高められる。これにより、鍛造時に金型(例えば鍛造作業面)に発生しやすい割れ等が防止され、耐久性能に優れたものとなる。
本発明における「樹枝状結晶」とは、合金中の金属成分が金属として樹状(デンドライト状)に結晶化して析出することで、一本の主軸となる柱状構造を有し、微視的にみた場合にこの柱状構造から複数に枝分かれした樹枝を有して二次元的に又は三次元的に成長したデンドライト(樹枝状晶)のことを指す。鍛造用金型の原材料となるインゴットに形成されたデンドライト(樹枝状晶)を図1に示す。
図1に示されるように、デンドライト組織がなく等軸晶が形成されている部位に対し、デンドライト組織を有する部位は、インゴットの表面部位から内部方向に柱状に伸びた樹枝状晶が形成されている。
デンドライト有無は、光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて合金組織を観察することで、主軸となる柱状構造とこの柱状構造から複数に枝分かれした樹枝を有する組織として、確認することができる。
また、「鍛造作業面」とは、鍛造用金型のうち、鍛造により加工成形される被鍛造材(合金)が接触する部位を指し、この鍛造作業面に対応する鍛造面が鍛造物の表面をなす。
デンドライトは、鍛造作業面のうち、鍛造時に少なくとも応力が集中する応力集中部位に配されていることが好ましく、鍛造作業面の全面に配されていなくてもよい。鍛造時に応力が集中する応力集中部位は、他の部位に比べて金型にかかる応力負荷が大きく、割れ等の起点となる破損が生じやすい。そのため、応力集中部位にデンドライトを配することで、金型強度が高められ、金型の耐久性能を高めることができる。
応力集中部位とは、鍛造作業面に加えられる応力が部分的に集中する部位を指し、鍛造作業面に凹凸を有する等により凸部において応力が集中する場合と、鍛造作業面の面積に対し、該作業面に投影した投影面積が鍛造作業面の面積より小さい被鍛造材(合金)を用いることで、被鍛造材の存在する部位に応力が集中する場合と、のいずれの場合も含まれる。
前者の場合、応力集中部位としては、図2に示すように、凹凸を有する鍛造作業面のうち、鍛造作業面における突出部である凸部が挙げられ、凸部にデンドライトを含むことが好ましい。突出高さの異なる凸部が複数存在する場合にも、各凸部にデンドライトが含まれていることが望ましい。
後者の場合、鍛造作業面が例えば平面を有していても、被鍛造材(合金)が鍛造作業面の平面部位に比べて投影面積が小さいと、被鍛造材が存在する部位に応力が集中する。そのため、図3に示すように、鍛造作業面のうち、被鍛造材を配置する部位及び成型時に被鍛造材が広がる部位にデンドライトを含むことが好ましい。
また、本発明の鍛造用金型は、デンドライトが鍛造作業面の応力集中部位に選択的に付与された態様のみならず、鍛造作業面の全面にデンドライトを付与することも好ましい。鍛造作業面には加熱下で応力が加えられ、被鍛造材は成形時の応力で広がるため、金型の耐久性能をより向上させる観点からは、鍛造作業面の全面にデンドライトを含んでいる態様が好ましい。
鍛造作業面に存在するデンドライトは、主軸となる柱状構造の軸方向(長軸方向)が鍛造作業面に対していずれの方向に向いて配されていてもよい。デンドライトは、長軸方向が鍛造作業面と平行となる方向に配されてもよく、長軸方向が鍛造作業面の面方向と交差する方向に配されてもよい。
なお、「鍛造作業面と平行となる方向」とは、デンドライトの長軸方向が鍛造作業面の面方向と平行関係にある場合だけでなく、完全な平行状態になくても一見して平行関係にあるとみなせる略平行な方向も含まれる。
本発明においては、鍛造作業面に存在するデンドライトは、鍛造時の応力耐性をより高める観点から、主軸となる柱状構造の軸方向(長軸方向)が鍛造作業面と交差する向きに配されて存在していることが好ましい。デンドライトの長軸方向は、鍛造作業面の面方向に対して交差する方向であればよく、鍛造作業面の面方向に対して鋭角(又は鈍角)な角度を有して斜めに交わる方向でもよいし、鍛造作業面と垂直に交わる(直交する)方向でもよい。
なお、「鍛造作業面と垂直に交わる方向」とは、デンドライトの長軸方向が鍛造作業面に対してなす角度が90°である場合だけでなく、例えば90°±2°のように完全に直交する状態になくても、一見して垂直に交わる関係にあるとみなせる略垂直な方向も含まれる。
デンドライトは、例えば図4に示すように、鍛造作業面A,Bにおいて、それぞれの表面に対して、デンドライトの長軸方向である柱状方向が交差するように配されて含まれていてもよい。
中でも、鍛造作業面におけるデンドライトは、鍛造時の応力耐性をより高める観点からは、主軸となる柱状構造の軸方向(長軸方向)が、鍛造作業面に対して直交する向きに配されて含有されていることがより好ましい。
デンドライトの長軸方向は、後述の製造方法において説明するように、鍛造用金型を製造するための鋳塊(いわゆるインゴット)を作製する場合に、鋳造後の冷却速度を制御することで選択することが可能である。具体的には、鋳塊の降温速度の速い側から遅い側に向かう方向にデンドライトが成長するため、所望とするデンドライトの長軸方向と合致するように降温速度が変化するように冷却することで、所望の方向に柱状構造が向いたデンドライトを製造することができる。
例えば図5に示すインゴットを製造する場合、図6のようにインゴット用金型11に合金の溶湯を流し込んで鋳造し、その後冷却されるが、冷却時は、インゴット用金型11との接触面で最も降温速度が速く、鋳塊の内部方向に向かうにしたがって降温速度は遅くなる。そのため、図6、図8及び図9に示すように、インゴット用金型と接触する面(図6中のインゴット12の表面14)からインゴット12の内部方向に向かってデンドライト13が成長し形成される。この場合、デンドライト13の柱状構造の長軸方向は、インゴット12の表面14と交差する方向となっている。そのため、鋳塊であるインゴットの、インゴット表面からインゴット内部方向に向かってデンドライトが形成されている部位を用いることで、本発明の鍛造用金型の鍛造作業面を形成できる。
次に、鍛造用金型の鋳造に用いられる合金について説明する。
本発明の鍛造用金型の原材料は、デンドライトを含む結晶組織が得られる合金であれば、合金組成に制限はなく、用途や所望とする目的等に応じて選択することができる。中でも、耐酸化性に優れ、高温下で鍛造する際の圧力にも耐える耐圧強度が得られやすい点で、ニッケル(Ni)基合金が好ましく、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、及びアルミニウム(Al)を少なくとも含有するNi基合金(NiMoWAl系Ni基合金)がより好ましい。
Ni基合金とは、Niを主成分とする合金を指し、「主成分」とは、含有比率が最も高い成分をいう。
NiMoWAl系Ni基合金としては、質量%で、Mo:9.0%以上12.0%以下、W:9.5%以上12.5%以下、Al:4.8%以上7.0%以下、Y:0.02%以下、Mg:0.01%以下、並びに、残部としてNi及び不可避不純物からなるNi基合金が好ましい。
更には、NiMoWAl系Ni基合金は、質量%で、Mo:9.0%以上12.0%以下、W:9.5%以上12.5%以下、Al:4.8%以上7.0%以下、Y:0.02%以下、Mg:0.01%以下、C:0.01%以上0.15%以下、Si:1.0%以下、Fe:2.0%以下、Mn:1.0%以下、並びに、残部としてNi及び不可避不純物からなるNi基合金が好ましい。
上記のNiMoWAl系Ni基合金の組成は、Mo、W、Al及びYについて、更には、Mo:9.0%以上11.0%以下、W:10.5%以上11.0%以下、Al:5.8%以上6.8%以下、Y:0.01%以下、であることが好ましい。
1)Mo:
Moは、合金強度を高める重要な元素であり、Ni、Al及びWとともにガンマ相及びガンマプライム相を析出し、合金の高温での耐圧強度を向上させる。かかる観点から、Moの下限を9.0質量%とする。また、Moの上限を12.0質量%とし、Moの含有比率が12.0質量%以下であることで、組織の安定性をより良好に保つことができ、耐酸化性にも優れる。好ましいMoの上限は、11.0質量%である。
2)W:
Wは、Moと同様、合金強度を高める重要な元素であり、Mo、Ni及びAlとともにガンマ相及びガンマプライム相を析出し、合金の高温での耐圧強度を向上させる。かかる観点から、Wの下限を9.5質量%とする。また、Wは冷却完了時に多量の共晶γ'相を形成して延性を低下させていると推定されることから、Wの上限を12.5質量%とする。Wの含有比率が12.5質量%以下であると、組織の安定性をより良好に保つことができ、割れの発生防止により優れ、耐酸化性にも優れたものとなる。好ましいWの下限は10.5質量%であり、好ましいWの上限は11.0質量%である。
3)Al:
Alは、Ni、Mo及びWとともにガンマプライム相を析出し、合金に高温での耐圧強度を付与する。また、合金表面にアルミナ系酸化被膜を生成し、合金に耐酸化性を付与する。かかる観点から、Alの下限を4.8質量%とする。Alの上限は7.0質量%であり、Alの含有比率が7.0質量%以下であることで、高温での耐圧強度を良好に維持できる。好ましいAlの下限は5.8質量%であり、好ましいAlの上限は6.8質量%である。
4)Y:
Yは、結晶粒界に偏析して粒界延性を低下させていると推定される。そのため、合金に高温での耐圧強度を付与する観点から、Yの好ましい含有比率は0.02質量%以下であり、より好ましくは0.01質量%以下であり、更にはYを含有しないことが好ましい。但し、Yは耐酸化性を高める効果があるため、耐酸化性の観点ではYを上記範囲で含んでいることが望ましい。
5)Mg:
Mgは、不可避不純物であるO(酸素)又はS(硫黄)をMgO又はMgSの形で安定化させ、粒界脆化や熱影響部での割れの発生を抑制する。そのため、Mgは、必要に応じて添加されることが好ましい。
6)C:
Cは、粒界にM23型の炭化物を不連続に析出し、粒界を強化させる作用を有するため、Cの下限を0.01質量%とする。また、Cの上限が0.15質量%であると、一次炭化物の生成が抑制され、靭延性を良好に維持することができる。
7)Si:
Siは、脱酸元素として機能し、1.0質量%以下の範囲で含有することできる。Siの含有比率が1.0質量%以下であると、有害相の析出や高温での強度低下が抑えられる。Siは、0.5質量%以下の範囲が好ましい。
8)Fe:
Feは、合金コストの観点から、Niの代替成分として含有されていてもよい。Feの含有比率が2.0質量%以下であると、高温強度の点で有利である。
9)Mn:
Mnは、脱酸元素として機能し、1.0質量%以下の範囲で含有することできる。Mnの含有比率が1.0質量%以下であると、有害相の析出や高温での強度低下が抑えられる。MNは、0.5質量%以下の範囲が好ましい。
本発明におけるNi基合金には、残部として基本元素であるNiを含有される。
また、Ni基合金には通常、不可避不純物が含まれており、不可避不純物としては、P,Co,Cr,Cu,S,Ca,Zr,O(酸素),N(窒素)等の混入が考えられる。但し、不可避不純物は、本発明の効果を損なわない範囲で含まれてもよい。
不可避不純物のうち、O(酸素)及びN(窒素)の含有比率は、10ppm以下であることが好ましい。
本発明の鍛造用金型は、製造しようとする製品形状を反転した型に、合金の融液を流し込むことにより鋳造することが可能であり、鍛造作業面の少なくとも一部に樹枝状結晶(デンドライト)が含まれる方法であれば、特に制限はなく、いずれの方法により製造されてもよい。
その中でも、デンドライトが存在するように鍛造作業面を設けやすい観点から、本発明の鍛造用金型は、好ましくは、以下に示す鍛造用金型の製造方法(本発明の鍛造用金型の製造方法)により製造される。
<鍛造用金型の製造方法>
本発明の鍛造用金型の製造方法は、既述の、鍛造作業面の少なくとも一部に樹枝状結晶(デンドライト)を含む鍛造用金型(本発明の鍛造用金型)を製造する方法であり、金属材料を溶解して溶湯を調製する金属溶解工程と、溶湯を金型に流し込んで鋳造する鋳造工程と、鋳造された鋳塊を、前記金型内で、樹枝状に枝分かれした柱状構造を有する樹枝状結晶が成長する温度条件にて冷却する冷却工程と、冷却された鋳塊から、前記樹枝状結晶を含む部位を切り出す切出工程と、を有している。
本発明の鍛造用金型の製造方法には、必要に応じて、さらに他の工程が設けられたものであってもよい。
溶湯を流し込んで鋳塊を鋳造する場合、鋳塊に割れ等が発生しやすい点から、金型は汎用されておらず、砂型などを用いることが一般的とされている。本発明の製造方法においては、鋳造工程であえて金型を使用し、その後の冷却工程において、砂型などによる場合に比べて速い降温速度で冷却することにより、デンドライト組織を効果的に形成することができる。
すなわち、冷却時は、内部の鋳塊は金型を介して外気と熱交換して冷やされ、鋳塊は金型と接触する面(金型接触面)から内部方向に向かって順次降温していくため、鋳塊の金型接触面から内部方向に向けて樹状に結晶化してデンドライト組織が発達する。つまり、図8及び図9に示すように、鋳塊の金型接触面から内部方向に、樹枝状に枝分かれした柱状構造を有するデンドライトが成長する。
鋳造工程での加熱終了後、冷却工程において鋳塊の降温速度を制御することにより、デンドライトの形成を制御することが可能である。
金属溶解工程では、所望組成の金属を溶かして溶湯を調製する。溶湯は、合金の酸化を防ぐため、真空誘導溶解により調製することが好ましい。
具体的には、不活性ガス雰囲気とした真空容器内に設置された誘導炉に金属を投入し、投入された金属を溶解することで溶湯が調製される。
不活性ガスとしては、希ガス、窒素ガスなどを用いることができる。
鋳造工程では、金属溶解工程で調製された溶湯を金型に流し込んで鋳造する。本発明においては、砂型やセラミックス等の熱伝導性の比較的低い型を用いるのではなく、敢えて熱伝導性の比較的高い金型が用いられる。金型を用いることで、次の冷却工程での鋳塊の冷却速度が速められ、デンドライトを有利に成長させることができる。
溶湯を金型に流し込む場合、金型の温度は常温(25℃±5℃)であってもよいし、流し込む前にあらかじめ加熱し、例えば「溶湯の温度±5℃」の範囲に調温した状態に保持されていてもよい。
本工程で用いられる金型の材質については、特に制限はなく、目的等に応じて適宜選択することができる。
また、金型の熱伝導率は、10W・m−1・K−1〜60W・m−1・K−1の範囲であることが好ましく、30W・m−1・K−1〜60W・m−1・K−1の範囲であることがより好ましい。
金型の壁厚は、熱伝導率を踏まえて冷却時の鋳塊の降温速度を考慮し選択すればよく、好ましくは、25mm〜200mmの範囲である。
冷却工程では、鋳造工程で鋳造された鋳塊を、金型内で、樹枝状に枝分かれした柱状構造を有する樹枝状結晶が成長する温度条件にて冷却する。鋳塊を金型内に保持したまま冷却することで、鋳塊は金型を介して外気との間で熱交換され、比較的速い降温速度にて冷却される。これにより、樹枝状に枝分かれした柱状構造を有する樹枝状結晶(デンドライト)は、金型に近い側から鋳塊内部に向かって成長することで形成される。一般に金型での鋳造は、降温速度が速いために鋳塊に割れ等が発生しやすい(例えば1トン以上といった中型ないし大型の鋳塊を鋳造する場合に割れ等が生じやすい)が、本発明においてはデンドライトの成長の観点から、金型内において冷却する。
冷却は、デンドライト(樹枝状結晶)が成長する温度条件として、金型の降温速度を0℃/min〜10℃/minの範囲に調節して行うことが好ましい。
冷却は、デンドライトの成長性の観点からは、金型の全面が均一性をもって冷却されることが望ましい。また、冷却は、金型に対して温調しながら所望の降温速度に制御して行ってもよいし、大気中でそのまま放冷することにより行ってもよい。
冷却後の切出工程では、鍛造用金型の製造に好適な材料として、冷却工程で冷却された鋳塊から、樹枝状結晶(デンドライト)を含む部位を切り出す。この部位を金型の鍛造作業面に配置することにより、製造される鍛造用金型は、耐圧強度が高く、耐久性に優れたものとなる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
−インゴット(鋳塊)の製造−
真空誘導溶解法により、下記表1に示す組成を有するNiMoWAl系Ni基合金を製造した。
具体的には、10Pa以下の真空容器内に設置された誘導炉で必要な金属を溶融し、下記の組成を有する溶湯を調製した。調製された溶湯を、図6に示すように金型(材質:球状黒鉛鋳鉄FCD、壁厚:110.0mm〜130.5mm、熱伝導率:48W・m−1・K−1)に流し込み、金型表面の降温速度を5.5℃/minとして冷却することで、図5に示す2.5トンの鋳塊であるインゴット(鋳塊形状:551mm×447mm×1095mm)を鋳造した。
得られたインゴットを用い、図7(i)に示す(a)及び(b)の2箇所の切り出し部を切り出して評価サンプルとした。図7(ii)は、図7(i)に示す切り出し部(a)を示し、図(iii)は、図7(i)に示す切り出し部(b)を示している。
切り出し部(a)中の図7(ii)に示す破線部分について、金属組織を目視により確認した。図8は、図7(ii)に示す破線部分(4つの断片)における結晶組織を示す。
図8に示すように、断片(1)〜(3)では、インゴット表面から内部方向に向かって柱状構造が成長しており、デンドライトを含むことが分かる。コーナー部では、互いに直行する2つのインゴット表面からそれぞれデンドライトが成長するため、図8のように長軸方向の異なる柱状構造が混ざり合った組織となっている。これに対して、断片(4)では、断片(1)〜(3)に比べて金型からの距離が遠く、冷却時の降温速度が断片(1)〜(3)より遅かったことで、デンドライトが成長した結晶組織ではなく、等軸晶の結晶組織であることが分かる。
このように、鋳造したインゴットは、デンドライトが成長したNi基合金であることが確認された。デンドライトが成長した断片(1)〜(3)を用いることで、鍛造作業面にデンドライトを含む鍛造用金型を製造することが可能である。
また、切り出し部(b)中の図7(iii)に示す破線部分について、金属組織を目視により確認した。図9は、図7(iii)に示す破線部分(4つの断片)における結晶組織を示す。
図9に示すように、断片(1)〜(3)では、インゴット表面から内部方向に向かって柱状構造が成長しており、デンドライトを含むことが分かる。コーナー部は、切り出し部(a)と同様に、互いに直行する2つのインゴット表面からそれぞれデンドライトが成長するため、図9のように長軸方向の異なる柱状構造が混ざり合った組織となっている。これに対して、断片(4)では、断片(1)〜(3)に比べて金型からの距離が遠く、冷却時の降温速度が断片(1)〜(3)より遅かったことで、デンドライトは成長した結晶組織ではなく、等軸晶の結晶組織であることが分かる。
デンドライトが成長した断片(1)〜(3)を用いることで、鍛造作業面にデンドライトを含む鍛造用金型を製造することが可能である。
−クリープ破断試験−
図7(i)に示す切り出し部(a)及び(b)について、以下に示すようにしてクリープ破断特性の評価を行った。
クリープ評価用サンプルとして、切り出し部(a)より、図10のように断片(2)の採取領域S1と断片(4)の採取領域S2とを切り出してサンプル片S1、S2とし、さらに切り出し部(b)より、図11のように断片(2)の採取領域S3と断片(4)の採取領域S4とを切り出してサンプル片S3、S4とした。
得られたサンプル片S1〜S4を用い、高温下で鍛造することを想定して下記の条件にてクリープ破断試験を行った。クリープ破断試験は、試験規格JIS Z 2271を満足する、シングル型30kNのクリープ破断試験装置を使用し、各サンプル片を握持することで荷重方向P又はQに引っ張り、サンプル片が破断するまでの時間[hour]を求め、耐圧強度を評価する指標とした。
なお、インゴット表面と直交する荷重方向Pは、デンドライトの長軸方向と略平行に引っ張る方向であり、インゴット表面と平行な荷重方向Qは、デンドライトの長軸方向と略垂直に引っ張る方向である。
<試験条件>
・サンプル片の厚み:平行部の直径8mm
・試験温度:1000℃
・荷重方向:インゴット表面と直交する方向P、インゴット表面と平行な方向Q
・荷重応力:100MPa、160MPa
クリープ破断試験の結果を以下の表2及び図12に示す。

表2及び図12に示すように、結晶組織に柱状晶(樹枝状晶)であるデンドライトを含むサンプルS1、S3では、結晶組織が等軸晶であるサンプルS2、S4に比べて、いずれも破断時間が長く、耐圧強度に優れ、耐久性能に優れていることが示された。
インゴット内における採取領域での破断強度の差異はほとんどみられなかったが、荷重方向Pと荷重方向Qとでは、デンドライトの長軸方向と平行な荷重方向Pの方がより耐圧強度に優れ、より優れた耐久性能が認められた。
−鍛造用金型の製造−
上記のようにして得られた図7(i)に示す切り出し部(a)及び(b)における断片(1)〜(3)を用い、デンドライトを含む結晶組織からなる鍛造作業面を有する平型(上型平型及び下型平型)、並びに型彫型(上型型彫型及び下型型彫型)を加工成形した。
得られた平型及び型彫型は、いずれもひび割れ等の表面欠陥がなく、品質に優れたものであった。
本発明の鍛造用金型及びその製造方法は、強度に優れており、火力発電用のガスタービンディスク、航空機ジェットエンジン用のタービンディスク等のタービン部材、又はボルト等の部材を鍛造する分野への適用に好適である。
11・・・インゴット用金型
12・・・インゴットの表面
13・・・デンドライト
14・・・インゴット

Claims (7)

  1. 鍛造により鍛造物を加工成形するための鍛造作業面の少なくとも一部に、樹枝状に枝分かれした柱状構造を有する樹枝状結晶を含み、Wの含有量が12.5質量%以下である、鍛造用金型。
  2. 前記鍛造作業面の少なくとも応力集中部位に、前記樹枝状結晶を含む請求項1に記載の鍛造用金型。
  3. 前記応力集中部位は、前記鍛造作業面における凸部である請求項2に記載の鍛造用金型。
  4. 前記鍛造作業面の全面に前記樹枝状結晶を含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の鍛造用金型。
  5. 前記樹枝状結晶は、柱状構造の長軸方向が前記鍛造作業面と交差する向きに配されている請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の鍛造用金型。
  6. ニッケル、モリブデン、タングステン、及びアルミニウムを少なくとも含有するNi基合金を用いて鋳造された請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の鍛造用金型。
  7. 金属材料を溶解して溶湯を調製する金属溶解工程と、
    前記溶湯を金型に流し込んで鋳造する鋳造工程と、
    鋳造された鋳塊を、前記金型内で、樹枝状に枝分かれした柱状構造を有する樹枝状結晶が成長する温度条件にて冷却する冷却工程と、
    冷却された鋳塊から、前記樹枝状結晶を含む部位を切り出す切出工程と、
    を有し、鍛造作業面の少なくとも一部に前記樹枝状結晶を含む鍛造用金型を製造する鍛造用金型の製造方法。
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