JP6427916B2 - 球帯状シール体 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車排気管の球面管継手に使用される球帯状シール体に関する。
自動車用エンジンの各気筒で発生した排気ガスは、排気マニホールド触媒コンバータにまとめられ、排気管を通じてサブマフラに送られ、このサブマフラを通過した排気ガスは、更に排気管を介してマフラ(消音器)へと送られ、このマフラを通じて大気中に放出される。
これら排気管や、サブマフラ及びマフラ等の排気系部材にあっては、エンジンのロール挙動及び振動等により繰返し応力を受ける。特に高速回転で高出力エンジンの場合は、排気系部材に加わる応力はかなり大きなものとなる。したがって、排気系部材の疲労破壊を招く虞があり、またエンジン振動が排気系部材を共振させ、室内静粛性を悪化させる場合もある。このような問題を解決するために、排気マニホールド触媒コンバータと排気管との連結部及び排気管と排気管との連結部を排気管球面継手又は蛇腹式継手等の振動吸収機構によって可動連結することにより、自動車エンジンのロール挙動及び振動等により排気系部材に繰返し受ける応力が吸収され、当該排気系部材の疲労破壊等が防止されると共にエンジンの振動が排気系部材を共振させ車室内の静粛性を悪化させるという問題も解決されるという利点を有する。
特開昭54−76759号公報 特開昭59−83830号公報 特開昭58−34230号公報 特開平06−123362号公報
振動吸収機構の一例としての特許文献1に記載された排気管継手に使用される排気シール体は、蛇腹式継手と比較して製造コストの低減を図り得て、しかも耐久性に優れているという利点を有するが、この排気シール体では、膨張黒鉛からなる耐熱材が部分凸球状面の表面で露出してなるため、スティックスリップ(付着−すべり)現象を惹起し、当該スティックスリップ現象に起因する摩擦異音の発生の原因となる虞がある。
斯かる排気シール体の欠点を解決する特許文献2に記載されたシール体では、表面に被着形成された四フッ化エチレン樹脂が摩擦係数の低減の効果と相俟ってスティックスリップ現象に基づく自励振動の発生を抑え、摩擦異音の発生防止に貢献するが、表面に被着形成された四フッ化エチレン樹脂被膜が摩滅した場合には、相手材と耐熱材との摩擦摺動に移行するため、斯かる耐熱材が特許文献1と同様にスティックスリップ現象を惹起して当該スティックスリップ現象に起因する摩擦異音の発生の原因となる虞がある。
一方、特許文献3及び4に記載された球帯状シール体においては、外層の外表面が補強材からなる面と潤滑材からなる面とが混在した平滑な滑り面となっているため、相手材との円滑な摺動を確保することができ、また、該外表面と相手材との摺動摩擦において、相手材の表面に当該外表面からの潤滑材の移着がなされて相手材に潤滑材からなる潤滑被膜を形成する一方、潤滑材の相手材への移着が過度に行われても、外表面に点在して露出した補強材が適度な潤滑被膜を残して掻き取る作用を発揮するので、相手材との摺動摩擦においては、相手材の表面に形成された潤滑被膜との摺動摩擦に移行し、摩擦異音を低減できるのであるが、外表面の潤滑被膜が摩滅し、摺動面に耐熱材が露出して当該耐熱材との摺動摩擦に移行した状態において、アイドリング時や信号待ち等に生じる微小な揺動運動、例えば外表面に露出した金網の網目よりも小さい微小な揺動運動が生じた場合には、やはり膨張黒鉛を含む耐熱材との摩擦摺動となるため、特許文献1と同様の欠点であるスティックスリップ現象を惹起して当該スティックスリップ現象に起因する摩擦異音の発生の原因となる虞がある。
本発明者らは、上記実情に鑑み鋭意検討した結果、相手材との摺動摩擦面となる球帯状シール体の部分凸球面状面に補強材の金網の網目に充填されて露出した耐熱材に着目し、当該耐熱材に該耐熱材の相手材表面への過度の被着を阻止する機能を付加することにより、スティックスリップ現象に起因する摩擦異音の発生の原因を回避することができるとの知見を得た。
本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、その目的とするところは、アイドリング時や信号待ち等で生じる相手材との相対的な微小揺動運動の際にも、摩擦異音の発生を極力防止し得る球帯状シール体を提供することにある。
円筒内面、部分凸球状面並びに部分凸球状面の大径側及び小径側の環状端面によって規定されていると共に排気管継手に用いられる本発明の球帯状シール体は、球帯状基体と、この球帯状基体に一体的に形成されていると共に該部分凸球状面を構成している平滑な外表面を有した外層とを備えており、球帯状基体は、金網からなると共に圧縮された補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、補強材と混在一体化されていると共に圧縮された膨張黒鉛を含む耐熱材とを具備しており、外層は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、当該補強材と混在一体化されていると共に圧縮された少なくとも膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材を含んでいる耐熱材とを具備している。
本発明の球帯状シール体によれば、外層の耐熱材は、少なくとも膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材を含んでいるので、外層の外表面が摩滅しても、相手材と膨張黒鉛のみとの摺動が回避されるので、スティックスリップ現象を発現することなく、摩擦異音の発生は極力防止される。
本発明の球帯状シール体において、外層の外表面には、少なくとも外層の補強材からなる面と外層の耐熱材からなる面とが混在していてもよく、斯かる場合には、外層の外表面からの当該外層の耐熱材中の膨張黒鉛の相手材表面への移着と、相手材表面に移着した過度の膨張黒鉛の被膜の外層の補強材による掻き取りとを適宜に行い得る結果、相手材との相対的な微小揺動運動の際にも、相手材とは常時、膨張黒鉛と無機繊維とを含む外層の耐熱材の面で摺動し、相手材と膨張黒鉛のみとの摺動が回避されるので、摩擦異音の発生は極力防止され得る。
本発明の球帯状シール体において、外層は、外層の補強材の金網の網目に充填されていると共に当該補強材及び外層の耐熱材と混在一体化された固体潤滑剤を更に具備していてもよく、斯かる場合には、外層の外表面には、少なくとも外層の補強材からなる面と固体潤滑剤からなる面とが混在していてもよく、また、外層は、外層の補強材及び耐熱材を具備していると共に球帯状基体に一体的に形成された中間層と、この中間層を覆って当該中間層に被着形成されていると共に固体潤滑剤を含んでいる被覆層とを具備していてもよく、斯かる場合には、外層の外表面は、被覆層の固体潤滑剤の面からなっていてもよい。
外層の外表面に外層の補強材からなる面と固体潤滑剤からなる面とが混在しているか、外層の外表面が固体潤滑剤の面からなっているかしていると、上記の作用効果に加えて、固体潤滑剤からなる面により摺動初期の摩擦抵抗を低減して円滑な摺動を行わせることができる。
本発明の球帯状シール体の好ましい例において、外層の耐熱材に含有される無機繊維には、金属繊維、金属合金繊維及びセラミックス繊維のうちの少なくとも一つが選択されて使用される。
金属繊維(ファイバー、ウール、びびり繊維又はこれらのチョップ)は、好ましい例では、鉄繊維、銅繊維、アルミニウム繊維、亜鉛繊維、ニッケル繊維、クロム繊維、チタン繊維等の少なくとも一つから選択され、具体的には、鉄繊維としては、GMT社製の「#0(商品名)」等を、銅繊維としては、Sunny Metal社製の「SCA−1070(商品名)」及び虹技社製のびびり繊維「KCメタルファイバーC1100(商品名)」等を、アルミニウム繊維としては、虹技社製のびびり繊維「KCメタルファイバーA1070、A5052(商品名)」等を、そして、チタン繊維としては、虹技社製のびびり繊維「KCメタルファイバーTF340(商品名)」等を挙げることができる。
金属合金繊維(ファイバー、ウール、びびり繊維又はこれらのチョップ)は、好ましい例では、ステンレス鋼繊維及び炭素鋼繊維等の鉄合金繊維、銅−錫合金(青銅、リン青銅)繊維、銅−亜鉛合金(黄銅)繊維及び銅−ニッケル合金繊維等の銅合金繊維、アルミニウム−ニッケル合金繊維等のアルミ合金繊維、ニッケル−錫合金繊維等のニッケル合金繊維、チタン合金繊維のうちの少なくとも一つから選択され、具体的には、ステンレス鋼繊維としては、SUS430、SUS434等のフェライト系ステンレス鋼繊維又はSUS302、SUS304、SUS316、SUS316L等のオーステナイト系ステンレス鋼繊維が挙げられ、より具体的には、例えば、虹技社製のびびり繊維「KCメタルファイバーSUS430F(商品名)」、ボンスター社製の「ステンレスカットウールF(SUS434ファイバー)(商品名)」等が挙げられ、炭素鋼繊維としては、虹技社製のびびり繊維「KCメタルファイバーS15c(商品名)」等が挙げられ、銅−錫合金(青銅、リン青銅)繊維としては、虹技社製のびびり繊維「KCメタルファイバーPBC2C(商品名)」等が挙げられ、銅−亜鉛合金繊維としては、虹技社製のびびり繊維「KCメタルファイバーC2600(商品名)」等が挙げられる。
セラミックス繊維の好ましい例としては、シリカ(SiO)繊維、85%Al−15%SiO、62%Al−24%SiO−14%B、70%Al−28%SiO−2%B等のアルミナ−シリカ(Al−24%SiO)繊維、ほう酸アルミニウム(Al・2B)繊維及びウオラストナイト(CaSiO)繊維等のシリカ化合物繊維等が挙げられる。
金属繊維、金属合金繊維及びセラミック繊維は、好適には、繊維径10〜500μm、長さ100〜3000μmを有している。
無機繊維は、無機繊維同士が絡み合いを生じて外層の耐熱材に含有されているので、外層の強度向上に寄与する。
本発明の球帯状シール体の好ましい例において、外層の耐熱材は、無機繊維に加えて、金属粉末、金属合金粉末及びセラミック粉末のうちの少なくとも一つから選択された無機粉末を含んでいてもよい。
金属粉末は、好ましくは、鉄粉末、銅粉末、ニッケル粉末、アルミニウム粉末、クロム粉末及びチタン粉末のうちの少なくとも一つから選択される。
金属合金粉末は、好ましくは、鉄合金粉末、銅合金粉末、アルミニウム合金粉末、ニッケル合金粉末のうちの少なくとも一つから選択される。
鉄合金粉末は、好ましくは、SUS304L及びSUS316Lのオーステナイト系ステンレス鋼粉末、SUS410L、SUS430L、SUS434L及びSUS444L等のフェライト系ステンレス鋼粉末等のステンレス鋼粉末、日本工業規格(JIS)のSKH51、SKH52、SKH53、SKH54、SKH55、SKH56、SKH57、SKH58及びSKH59等のG4403に規定されているモリブデン系の高速度工具鋼粉末、日本工業規格(JIS)のSKH2、SKH3、SKH4及びSKH10等のG4403に規定されているタングステン系の高速度工具鋼粉末等の高速度工具鋼粉末、日本工業規格(JIS)のSK65、SK75、SK85、SK95、SK105、SK120及びSK140等のG4401に規定されている炭素工具鋼粉末並びに日本工業規格(JIS)のSKS11、SKS2、SKS94、SKD1、SKD2、SKD10及びSKT3等のG4404に規定されている合金工具鋼粉末等のうちの少なくとも一つから選択される。
銅合金粉末は、好ましくは、銅−錫系合金(青銅)粉末、銅−亜鉛系合金粉末、銅−ニッケル系合金(白銅)粉末及び銅−ニッケル−亜鉛系合金(洋白)粉末等のうちの少なくとも一つから選択される。
アルミニウム合金粉末は、好ましくは、アルミニウム−銅系合金粉末、アルミニウム−マンガン系合金粉末、アルミニウム−ケイ素系合金粉末、アルミニウム−マグネシウム系合金粉末、アルミニウム−マグネシウム−ケイ素系合金粉末及びアルミニウム−亜鉛−マグネシウム系合金粉末等のうちの少なくとも一つから選択される。
ニッケル合金粉末は、好ましくは、ニッケル−鉄系合金粉末、ニッケル−銅系合金粉末、ニッケル−クロム系合金粉末、ニッケル−チタン系合金、ニッケル−クロム−鉄系合金粉末及びニッケル−モリブデン系合金粉末等のうちの少なくとも一つから選択される。
これら金属粉末及び金属合金粉末は、好ましくは、5〜1000μm、より好ましくは10〜500μmの粒径を有している。
セラミックス粉末としては、好ましくは、酸化物系セラミック粉末等が挙げられ、具体的には、セラミックス粉末は、好ましくは、二酸化ケイ素(SiO)粉末、酸化鉄(Fe)粉末、四酸酸化鉄(Fe)粉末、酸化チタン(TiO)粉末、酸化ジルコニウム(ZrO)粉末、酸化マグネシウム(MgO)粉末、ムライト(3AlO・2SiO)粉末、ステアタイト(MgO・SiO)粉末、フォルステライト(2MgO・SiO)粉末及びγ−アルミナ(Al)粉末等の酸化物系セラミックのうちの少なくとも一つから選択される。セラミック粉末は、3〜100μm、好ましくは10〜50μmの粒径を有しているとよい。
斯かる無機粉末は、外層の耐熱材に分散含有されることにより、当該外層の耐摩耗性を向上させる。
本発明の球帯状シール体において、外層の耐熱材に含有されると共に好ましくは耐熱性を有する無機保形材は、外層の耐熱材中に含有される膨張黒鉛と無機繊維又は無機繊維及び無機粉末とを相互に接合させる接合効果と、球帯状シール体の製造に際して外層の耐熱材をシート状の形状に維持する保形効果とを発揮し、無機保形材は、好ましくは、燐酸二水素アルミニウム〔第一燐酸アルミニウム:Al(HPO〕、燐酸水素アルミニウム〔第二燐酸アルミニウム:Al(HPO〕、燐酸二水素マグネシウム〔第一燐酸マグネシウム:Mg(HPO〕、燐酸水素マグネシウム(第二燐酸マグネシウム:MgHPO)、燐酸二水素カルシウム〔第一燐酸カルシウム:Ca〔HPO〕、燐酸水素カルシウム(CaHPO)、燐酸(HPO)、二酸化ケイ素(SiO)及びアルミナ水和物(Al・nHO)のうちの少なくとも一つから選択される。
組成式(Al2O3・nH2O)中、nが、通常、0(零)を超えて3未満の数、好ましくは0.5〜2、さらに好ましくは0.7〜1.5程度であるアルミナ水和物としては、例えばベーマイト(Al・HO)及びダイアスポア(Al・HO)等のアルミナ一水和物(水酸化酸化アルミニウム)、ギブサイト(Al・3HO)及びバイヤライト(Al・3HO)等のアルミナ三水和物並びに擬ベーマイト等が挙げられ、これらの少なくとも一つがアルミナ水和物として使用されて好適である。
外層の耐熱材における膨張黒鉛と無機繊維及び無機保形材との配合割合は、好ましくは、質量比で1:0.5〜3:0.05〜0.3であり、より好ましくは、質量比で1:0.5〜2:0.1〜0.15であり、膨張黒鉛粉末と無機繊維及び無機粉末と無機保形材との配合割合は、好ましくは、質量比で、1:0.5〜3:0.5〜3:0.05〜0.3であり、より好ましくは、質量比で、1:0.5〜2:0.5〜2:0.1〜0.15であり、膨張黒鉛粉末と無機繊維又は無機繊維及び無機粉末との配合割合の限界は、質量比で1:3であり、無機繊維又は無機繊維及び無機粉末の配合割合が質量比で膨張黒鉛1に対し3を超えると、外層の耐熱材中に占める無機繊維又は無機繊維及び無機粉末の割合が多くなりすぎ、相手材と無機繊維又は無機繊維及び無機粉末との直接的な摺動摩擦を惹起して摩擦異音を生じたり、相手材表面を損傷させたりする虞がある。
本発明の球帯状シール体において、上記成分組成からなる外層の耐熱材は、更に二硫化モリブデン(MoS)及び二硫化タングステン(WS2)のうちの少なくとも一つの金属硫化物及び六方晶窒化硼素のうちの少なくとも一つを含んでいてもよく、金属硫化物又は六方晶窒化硼素は、耐熱材に含有されることにより、特に摩擦異音の減少に寄与し、外層の耐熱材における金属硫化物、特に、二硫化モリブデン、二硫化タングステン又は六方晶窒化硼素の配合割合は、好ましくは、質量比で0.01〜0.05であり、これらの配合割合が0.05を超えると、耐熱材に含有される無機保形材による接合効果を減少させる虞がある。
本発明の球帯状シール体において、固体潤滑剤は、四フッ化エチレン樹脂(以下、PTFEと略称する。)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以下、FEPと略称する。)及び六方晶窒化硼素(以下、h−BNと略称する。)を含んでいてもよい。
固体潤滑剤におけるPTFE、FEP及びh−BNの好ましい組成割合は、PTFE、FEP及びh−BNの三元系組成図において、PTFE10質量%、FEP10質量%及びh−BN80質量%とする組成点、PTFE10質量%、FEP45質量%及びh−BN45質量%とする組成点、PTFE45質量%、FEP45質量%及びh−BN10質量%とする組成点並びにPTFE40質量%、FEP10質量%及びh−BN50質量%とする組成点を頂点とする四角形で境界付けられる領域内に相当する数値範囲内にある。
固体潤滑剤の組成割合が三元系組成図において四個の組成点を頂点とする四角形で境界付けられる領域内に相当する数値範囲内にある本発明の球帯状シール体の好ましい例によれば、相手材表面を損傷させる虞がなく、特に、固体潤滑剤が互いに融点の異なるPTFE及びFEPに加えてh−BNを含むために、自励振動の軽減を図り得ると共に摩擦異音の発生を防止することができる上に、高温領域において優れた摺動性を得ることができる。
即ち、斯かる例によれば、FEPが溶融軟化してその粘度により弾性が発現する一方、PTFEが溶融しないで固体状態にある温度領域での球帯状シール体の使用では、固体状態にあるPTFEによりFEPの弾性が抑止されて、相手材との摺動においてスティックスリップが抑えられ、PTFEが溶融軟化してその粘度により弾性が発現する温度以上での球帯状シール体の使用では、FEPの更なる溶融によりその粘度が大幅に低減して潤滑性の増大を招来して、PTFEの粘度による弾性が抑止されて、同様に、相手材との摺動においてスティックスリップが抑えられ、而して、PTFE及びFEPの夫々が溶融しない低温領域からPTFE及びFEPの夫々が溶融する高温領域までの球帯状シール体の使用で、PTFEとFEPとの相乗効果により自励振動の軽減を図り得ると共に摩擦異音の発生を防止することができる上に、PTFE、FEP及びh−BNの夫々の潤滑性、特に、h−BNの高温での潤滑性により高温でも相手材と低摩擦抵抗をもって滑らかに摺動できて且つ膨張黒鉛及び金網からなる補強材との協働で安定したシール特性を発揮できる。
固体潤滑剤におけるPTFE、FEP及びh−BNの組成割合は、より好ましくは、三元系組成図において、PTFE25質量%、FEP15質量%及びh−BN60質量%とする組成点、PTFE12質量%、FEP28質量%及びh−BN60質量%とする組成点、PTFE10質量%、FEP40質量%及びh−BN50質量%とする組成点、PTFE20質量%、FEP40質量%及びh−BN40質量%とする組成点、PTFE38質量%、FEP22質量%及びh−BN40質量%とする組成点並びにPTFE35質量%、FEP15質量%及びh−BN50質量%とする組成点を頂点とする六角形で境界付けられる領域内に相当する数値範囲内にあり、更により好ましくは、PTFE25質量%、FEP25質量%及びh−BN50質量%である。
また、本発明では、固体潤滑剤は、アルミナ水和物を20質量%以下、好ましくは10質量%以下、更に好ましくは0.05〜10質量%含有していてもよく、無機保形材に使用するアルミナ水和物と同様の斯かるアルミナ水和物は、それ自体は何らの潤滑性を示すものではないが、部分凸球面状外面への固体潤滑剤の被着性を改善し、強固な部分凸球面状外面の形成に効果を発揮すると共にh−BNの板状結晶の層間の滑りを助長してh−BNの潤滑性を引出す役割を発揮する効果を有する。
本発明では、固体潤滑剤は、焼成されていなく未焼成であってもよいが、FEPの融点以上の焼成温度で焼成されていてもよく、焼成温度は、具体的には、FEPの融点T(=245℃)に対して、(T)〜(T+150℃)、好ましくは(T+5℃)〜(T+135℃)、更に好ましくは(T+10℃)〜(T+125℃)の範囲内であり、焼成温度が低すぎると、均一な潤滑組成物の被覆層を形成することが難しくなり、また焼成温度が高すぎると、潤滑組成物の熱劣化を生じ易くなる。
本発明の球帯状シール体において、球帯状基体の耐熱材及び外層の耐熱材のうちの少なくとも一方は、酸化抑制剤としての五酸化燐0.05〜5質量%及び燐酸塩0.1〜16.0質量%のうちの少なくとも一方を含んでいてもよい。
酸化抑制剤としての五酸化燐及び燐酸塩の少なくとも一方と膨張黒鉛とを含む球帯状基体の耐熱材及び外層の耐熱材は、球帯状シール体自体の耐熱性及び耐酸化消耗性を向上させることができ、球帯状シール体の高温領域、例えば600℃ないし600℃を超える高温領域での使用を可能とするものである。
本発明の球帯状シール体において、大径側の環状端面は、球帯状基体の膨張黒鉛を含む耐熱材からなる面のみであってもよく、また、大径側の環状端面には、球帯状基体の補強材からなる面と、この補強材の金網の網目に充填されていると共に当該補強材と混在一体化された球帯状基体の膨張黒鉛を含む耐熱材からなる面とが混在していてもよい。
本発明において、円筒内面は、球帯状基体の膨張黒鉛を含む耐熱材からなる面のみであってもよく、斯かる球帯状シール体によれば、当該球帯状シール体が排気管の外面に嵌合固定された際には、円筒内面と排気管の外面との間の接触面での密封性が円筒内面の膨張黒鉛を含む耐熱材により高められるので、当該接触面からの排気ガスの漏洩を極力防ぐことができる一方、当該円筒内面に、球帯状基体の膨張黒鉛を含む耐熱材からなる面と球帯状基体の補強材からなる面とが混在していてもよく、斯かる球帯状シール体によれば、当該球帯状シール体を排気管の外面に嵌合固定する際には、円筒内面と排気管の外面との間の接触面での摩擦力が補強材からなる面により高められ、結果として球帯状シール体が排気管の外面に強固に固定されることになる。
本発明によれば、アイドリング時や信号待ち等で生じる相手材との相対的な微小揺動運動の際にも、摩擦異音の発生を極力防止し得る球帯状シール体を提供することができる。
図1は、本発明の好ましい実施の形態の全体の縦断面説明図である。 図2は、本発明の好ましい実施の形態の例の図1の一部拡大断面説明図である。 図3は、本発明の球帯状シール体の製造工程における帯状の金網の形成方法の説明図である。 図4は、図3に示す金網の網目の平面説明図である。 図5は、本発明の球帯状シール体の製造工程における帯状のシートの斜視説明図である。 図6は、本発明の球帯状シール体の製造工程における重合体の斜視説明図である。 図7は、本発明の球帯状シール体の製造工程における筒状母材の平面説明図である。 図8は、図7に示す筒状母材のVIII−VIII線矢視断面説明図である。 図9は、本発明の球帯状シール体の製造工程における帯状のシートの形成方法の断面説明図である。 図10は、本発明の球帯状シール体の製造工程における帯状のシートの斜視説明図である。 図11は、本発明の球帯状シール体の製造工程における外層形成用のシートの例の断面説明図である。 図12は、本発明の球帯状シール体の製造工程における外面層形成シートの形成方法の説明図である。 図13は、図12に示す形成方法で得られた外層形成シートの断面説明図である。 図14は、本発明の球帯状シール体の製造工程における外層形成シートの他の形成方法の断面説明図である。 図15は、図14に示す形成方法で得られた外層形成シートの断面説明図である。 図16は、本発明における固体潤滑剤の組成割合に関する三元系組成説明図である。 図17は、本発明の球帯状シール体の製造工程における固体潤滑剤の被覆層を備えたシートの断面説明図である。 図18は、本発明の球帯状シール体の製造工程における外層形成シートの更に他の形成方法の断面説明図である。 図19は、本発明の球帯状シール体の製造工程における外層形成シートの更に他の例の形成方法の説明図である。 図20は、本発明の球帯状シール体の製造工程における更に他の例の形成方法で得られた外層形成シートの断面説明図である。 図21は、本発明の球帯状シール体の製造工程における固体潤滑剤の被覆層を備えた外層形シートの断面説明図である。 図22は、本発明の球帯状シール体の製造工程における予備円筒成形体の平面説明図である。 図23は、本発明の球帯状シール体の製造工程における金型中に予備円筒成形体を挿入した状態の断面説明図である。 図24は、本発明の好ましい実施の形態の他の例の図1の一部拡大断面説明図である。 図25は、本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の図1の一部拡大断面説明図である。 図26は、本発明の球帯状シール体の好ましい例を組込んだ排気管球面継手の縦断面説明図である。 図27は、エンジンの排気系の説明図である。
次に、本発明及びその実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施の形態に何等限定されないのである。
<球帯状基体の耐熱材及びその製造方法について>
濃度98%の濃硫酸を撹拌しながら、酸化剤として過酸化水素の60%水溶液を加え、これを反応液とする。この反応液を冷却して10℃の温度に保持し、反応液に粒度30〜83メッシュ(500〜180μm)の鱗片状天然黒鉛粉末を添加して30分間反応を行う。反応後、吸引濾過して酸処理黒鉛粉末を分離し、酸処理黒鉛粉末を水で10分間撹拌して吸引濾過するという洗浄作業を2回繰り返し、酸処理黒鉛粉末から硫酸分を充分除去する。ついで、硫酸分を除去した酸処理黒鉛粉末を110℃の温度に保持した乾燥炉で3時間乾燥し、これを酸処理黒鉛粉末とする。
酸処理黒鉛粉末を、950〜1200℃の温度で1〜10秒間加熱(膨張)処理して分解ガスを発生せしめ、そのガス圧により黒鉛層間を拡張して膨張させた膨張黒鉛粒子(膨張倍率240〜300倍)を形成する。この膨張黒鉛粒子を所望のロール隙間に調整した双ローラ装置に供給してロール成形し、所望の厚さのシートIを作製し、シートIから形成された耐熱材は、膨張黒鉛を含むことになる。
上記酸処理黒鉛粉末と同様の方法で得た酸処理黒鉛粉末を撹拌しながら、酸処理黒鉛粉末に燐酸塩として濃度50%の燐酸二水素アルミニウム水溶液をメタノールで希釈した溶液を噴霧状に配合し、均一に撹拌して湿潤性を有する混合物を作製する。この湿潤性を有する混合物を、120℃の温度に保持した乾燥炉で2時間乾燥する。ついで、これを950〜1200℃の温度で1〜10秒間加熱(膨張)処理して分解ガスを発生せしめ、そのガス圧により黒鉛層間を拡張して膨張させた膨張黒鉛粒子(膨張倍率240〜300倍)を形成する。この膨張処理工程において、燐酸二水素アルミニウムでは構造式中の水が脱離する。この燐酸二水素アルミニウム及び膨張黒鉛粒子を所望のロール隙間に調整した双ローラ装置に供給してロール成形し、所望の厚さのシートIIを作製し、シートIIから形成された耐熱材は、膨張黒鉛と燐酸二水素アルミニウムからなる燐酸塩とを含むことになる。
燐酸塩としては、燐酸二水素アルミニウムの他に、第二燐酸リチウム(LiHPO)、第一燐酸カルシウム〔Ca(HPO〕、第二燐酸カルシウム(CaHPO)又は第二燐酸アルミニウム〔Al(HPO〕を使用することができる。
上記酸処理黒鉛粉末と同様の方法で得た酸処理黒鉛粉末を撹拌しながら、酸処理黒鉛粉末に燐酸塩として濃度50%の燐酸二水素アルミニウム水溶液と燐酸として濃度84%のオルト燐酸(HPO)水溶液とをメタノールで希釈した溶液を噴霧状に配合し、均一に撹拌して湿潤性を有する混合物を作製する。この湿潤性を有する混合物を、120℃の温度に保持した乾燥炉で2時間乾燥する。ついで、これを950〜1200℃の温度で1〜10秒間加熱(膨張)処理して分解ガスを発生せしめ、そのガス圧により黒鉛層間を拡張して膨張させた膨張黒鉛粒子(膨張倍率240〜300倍)を形成する。この膨張処理工程において、燐酸二水素アルミニウムでは構造式中の水が脱離し、オルト燐酸では脱水反応を生じて五酸化燐を生成する。この燐酸二水素アルミニウム、五酸化燐及び膨張黒鉛粒子を所望のロール隙間に調整した双ローラ装置に供給してロール成形し、所望の厚さのシートIIIを作製し、シートIIIから形成された耐熱材は、膨張黒鉛と燐酸二水素アルミニウムからなる燐酸塩と五酸化燐からなる燐酸とを含むことになる。
燐酸としては、オルト燐酸の他に、メタ燐酸(HPO)又はポリ燐酸等を使用することができる。
シートI、II及びIIIは、これらから耐熱材を作製する場合は、好ましくは、1.0〜1.5Mg/mの密度、より好ましくは、1.0〜1.2Mg/m程度の密度を有し、好ましくは、0.3〜0.6mm程度の厚さを有している。
<球帯状基体及び外層の補強材について>
球帯状基体及び外層の補強材には、鉄系としてオーステナイト系のSUS304、SUS310S、SUS316、フェライト系のSUS430等のステンレス鋼線、鉄線(JISG3532)若しくは亜鉛メッキ鋼線(JISG3547)又は銅系として銅−ニッケル合金(白銅)線、銅−ニッケル−亜鉛合金(洋白)線、黄銅線、ベリリウム銅線からなる金属細線を一本又は二本以上使用して織ったり、編んだりして形成される織組金網又は編組金網が使用される。
球帯状基体の補強材となる金網には、線径が0.28〜0.32mmの範囲の金属細線が使用されて好適であり、斯かる線径の金属細線で形成された金網は、好適には、縦幅X=4〜6mm、横幅Y=3〜5mm程度の網目の目幅(編組金網を示す図4参照)を有しており、外層の補強材となる金網には、線径が0.15〜0.28mmの範囲の金属細線が使用されて好適であり、斯かる線径の金属細線で形成された金網は、好適には、縦幅X=2.5〜3.5mm、横幅Y=1.5〜5mm程度の網目の目幅を有している。
<外層の耐熱材の膨張黒鉛について>
外層の耐熱材に含有される膨張黒鉛には、好ましくは、酸処理黒鉛粉末を950〜1200℃の温度で1〜10秒間加熱(膨張)処理して分解ガスを発生せしめ、そのガス圧により黒鉛層間を拡張して膨張倍率240〜300倍に膨張させた膨張黒鉛粉末が使用される。この膨張黒鉛粉末は、嵩密度が0.05g/cmと非常に低いため、その取り扱いが難しい。そこで、本発明においては、膨張黒鉛粉末を所望のロール隙間に調整した双ロール装置に供給してロール成形し、所望の厚さの膨張黒鉛からなるシートを作製し、このシートを裁断し、粉砕機で粉砕して得られる膨張黒鉛粉末を膨張黒鉛として使用することが好ましい。斯かる膨張黒鉛からなるシートを使用することにより、例えば、球帯状基体の耐熱材を製造する際に用いるシートIを所望の型に沿って切り出した際に生じる余分な切れ端、所謂端材を有効利用することができ、それにより膨張黒鉛の材料コストの低減を図り得、延いては球帯状シール体自体のコスト低減を図ることができる。
<外層の耐熱材について>
外層の耐熱材は、膨張黒鉛粉末と、無機繊維としての金属繊維、金属合金繊維又はセラミック繊維と、固形分として30〜50%含有する無機保形材溶液とを準備し、これらを1:0.5〜3:0.05〜3、好ましくは、1:0.5〜2:0.1〜0.15の配合割合(質量比)で計量するか、又は膨張黒鉛粉末と、金属繊維、金属合金繊維又はセラミック繊維と、金属粉末、金属合金粉末又はセラミック粉末と、無機保形材溶液とを準備し、これらを1:0.5〜3:0.5〜3:0.5〜0.3、好ましくは、1:0.5〜2:0.5〜2:0.1〜0.15の配合割合(質量比)で計量し、これらを粉体造粒機に投入して混練し、造粒して湿潤性を有する混合物を作製し、この混合物の形態で使用される。
<固体潤滑剤及び被覆層について>
固体潤滑剤は、平均粒径が0.01〜1μmのPTFE粉末、平均粒径が0.01〜1μmのFEP粉末及び平均粒径が0.1〜20μmのh−BN粉末を含む潤滑組成物粉末39質量%に対して、例えば、界面活性剤4質量%と水57質量%とが混合された水性ディスパージョンの形態のものから製造される。
水性ディスパージョン中に含有される界面活性剤は、潤滑組成物粉末を水に均一に分散させ得るものであればよく、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも使用できる。例えば、ナトリウムアルキルサルフェート、ナトリウムアルキルエーテルサルフェート、トリエタノールアミンアルキルサルフェート、トリエタノールアミンアルキルエーテルサルフェート、アンモニウムアルキルサルフェート、アンモニウムアルキルエーテルサルフェート、アルキルエーテルリン酸ナトリウム及びフルオロアルキルカルボン酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤、アルキルアンモニウム塩及びアルキルベンジルアンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、プロピレングリコール−プロピレンオキシド共重合体、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物及び2−エチルヘキサノールエチレンオキシド付加物等の非イオン性界面活性剤並びにアルキルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミド酢酸ベタイン及びイミダゾリウムベタイン等の両性界面活性剤等が挙げられる。特に、アニオン性、非イオン性界面活性剤が好ましく、特に好ましい界面活性剤は、熱分解残量の少ないオキシエチレン鎖を有する非イオン性界面活性剤である。
水性ディスパージョンにおいて、界面活性剤の含有量が少なすぎると、潤滑組成物粉末の分散が均一にならず、また、界面活性剤の含有量が多すぎると、焼成による界面活性剤の分解残渣が多くなり着色が生ずるほか、被覆層の耐熱性、非粘着性等が低下する。
潤滑組成物粉末、界面活性剤及び水を含有した水性ディスパージョンは、更に、潤滑組成物粉末において、h−BN粉末の含有量の一部に代えて、アルミナ水和物粉末を20質量%以下含有していてもよい。
これら水性ディスパージョンには、更に水溶性有機溶剤が含有されてもよい。水溶性有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、グリセリン等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ等のエーテル系溶剤、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のグリコール系溶剤、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン等のラクタム系溶剤が挙げられる。水溶性有機溶剤の含有量は、全水量の0.5〜50質量%、好ましくは1〜30質量%である。水溶性有機溶剤は、PTFE粉末及びFEP粉末を濡らす働きを有し、h−BN粉末との均一な混合物を形成させるもので、乾燥時には蒸発するので被覆層に悪影響を及ぼすことはない。
水性ディスパージョンは、外層の耐熱材又は外層形成部材となるシートの一方の表面にローラ塗り、刷毛塗り、スプレー等の手段で適用され、この水性ディスパージョンの乾燥後、該シートの一方の表面に固体潤滑剤の被覆層が形成される。乾燥後において、被覆層は、加熱炉において、245℃の融点Tに対して、(T)〜(T+150℃)、好ましくは(T+5℃)〜(T+135℃)、更に好ましくは(T+10℃)〜(T+125℃)の範囲内の温度で10〜30分間焼成されてもよく、この固体潤滑剤の被覆層の焼成により、シートの一方の表面に固体潤滑剤の焼成された被覆層が形成される。
次に、球帯状シール体の製造方法の一例について、図面に基づき説明する。なお、本発明はこれらの例に何等限定されないのである。
(第一工程)
図3及び4に示すように、円筒状の編組金網1をローラ2及び3間に通して所定の幅Dの帯状金網4を作製し、帯状金網4を所定の長さLに切断した球帯状基体の補強材となると共に縦幅X及び横幅Yの網目の目幅を有する球帯状基体用の帯状の金網5を準備する。
(第二工程)
図5に示すように、金網5の幅Dに対して(1.10×D)mmから(2.10×D)mmの幅dを有すると共に金網5の長さLに対して(1.30×L)mmから(2.70×L)mmの長さlを有するように、球帯状基体の耐熱材となるシートI、II又はIIIからなる帯状のシート6を準備する。
(第三工程)
球帯状シール体50(図1参照)において、部分凸球状面44の大径側の環状端面45に全体的にシート6が露出するようにすべく、図6に示すように、環状端面45側となる金網5の幅方向の一方の端縁7から最大で(0.10〜0.80)×Dmmであって部分凸球状面44の小径側の環状端面46側となる金網5の幅方向の他方の端縁8からのはみ出し量δ2よりも多いはみ出し量δ1をもってシート6を幅方向にはみ出させ、シート6が金網5の長さ方向の一方の端縁9から最大で(0.30〜1.70)×Lmmだけ長さ方向にはみ出し、金網5の長さ方向の他方の端縁10と端縁10に対応するシート6の長さ方向の端縁11とを合致させてシート6と金網5とを互いに重ね合わせた重合体12を得る。
(第四工程)
重合体12を、図7及び図8に示すように、シート6を内側にしてうず巻き状であってシート6が1回多くなるように捲回して、内周側及び外周側の両方にシート6が露出した筒状母材13を形成する。シート6としては、筒状母材13における巻き回数が金網5の巻き回数よりも一回多くなるように、金網5の長さLに対して(1.30×L)mmから(2.70×L)mmの長さlを有したものを予め準備する。筒状母材13において、シート6は、幅方向の一方及び他方の端縁側において金網5の一方及び他方の端縁7の夫々から幅方向にδ1及びδ2だけ夫々はみ出している。
(第五工程)
配合割合(質量比)が1:0.5〜3:0.5〜0.3、好ましくは、配合割合(質量比)が1:0.5〜2:0.1〜0.15である膨張黒鉛粉末と、無機繊維としての金属繊維、金属合金繊維又はセラミックス繊維と、固形分として無機保形材を30〜50%含有する無機保形材溶液とを又は配合割合(質量比)が1:0.5〜3:0.5〜3:0.05〜0.3、好ましくは、配合割合(質量比)が1:0.5〜2:0.5〜2:0.1〜0.15である膨張黒鉛粉末と、無機繊維としての金属繊維、金属合金繊維又はセラミックス繊維と、無機粉末としての金属繊維、金属合金繊維又はセラミックス粉末と、固形分として無機保形材を30〜50質量%含有する無機保形材溶液とを粉体造粒機に投入して混練、造粒して湿潤性を有する混合物14を作製する。斯かる混合物14には、更に、質量比で0.01〜0.05の配合割合をもって二硫化モリブデン、二硫化タングステン又は六方晶窒化硼素を含有させてもよい。
(第六工程)
<外層形成部材Iの形成>
図9及び図10に示すように、ローラ19側に配されたロードセル22とローラ20側に配された流体シリンダ23とを有する圧延装置15のホッパー16内にコンベア17及び18から混合物14を供給し、ホッパー16から混合物14を一対のローラ19及び20間の隙間に順次供給してローラ19及び20間で混合物14を圧延し、圧延した混合物14を乾燥して水分を逸散、除去して、シート6の幅dよりも小さい幅d1を有すると共に長さl1を有した帯状のシート21を作製する一方、外層用の円筒状の編組金網1をローラ2及び3間に通してシート21の幅d1に対して1.05×dから1.09×dの幅を有すると共にシート21の長さl1とほぼ同じ長さを有すると共に図4に示すように縦幅X及び横幅Yの網目の目幅を有する外層用の帯状の金網5aを準備し、図11に示すように、金網5a内にシート21を挿入すると共にこれらを図12及び13に示すように、ローラ24及び25間に通して一体化させ、図13に示すように、一方及び他方の表面26及び27に金網5aからなる面28とシート21からなる面29とが混在した外層形成部材30aからなる外層形成部材Iを作製する。
<外層形成部材IIの形成>
図14に示すように、圧延装置15におけるホッパー16内に金網5aを挿入し、金網5aの挿入端部を一対のローラ19及び20間に通過させ、金網5aによって二分されたホッパー16内にコンベア17及び18から供給された混合物14を一対のローラ19及び20間の帯状の金網5aに供給し、供給された混合物14を金網5aと共にローラ19及び20間で圧延して、金網5aの網目に混合物14を充填し、金網5aと金網5aの網目に保持された混合物14とを一体化させ、図15に示すように、金網5aからなる面28とシート21からなる面29とが混在した一方及び他方の表面26及び27をもった外層形成部材30bからなる外層形成部材IIを作製する。
<外層形成部材IIIの形成>
(1)平均粒子径が0.01〜1μmのPTFE粉末、平均粒子径が0.01〜1μmのFEP粉末及び平均粒子径が0.1〜20μmのh−BN粉末からなると共にPTFE、FEP及びh−BNの組成割合(質量%)に関する図16に示す正三角形の三元系組成図(紙面右側斜辺がPTFEの含有量(質量%)を、底辺がFEPの含有量(質%)を、紙面左側斜辺がh−BNの含有量(質量%)を夫々示す)において、四角形57で境界付けられる領域P又は六角形58で境界付けられる領域Q内に相当する数値範囲内にある組成割合をもった潤滑組成物粉末39質量%と、界面活性剤4質量%と水57質量%とからなる水性ディスパージョン、
(2)(1)の組成割合をもった潤滑組成物粉末において、h−BN粉末の含有量45質量%以上を確保して当該h−BN粉末含有量の一部に代えてアルミナ水和物粉末20質量%以下を含有した(1)の潤滑組成物粉末39質量%と界面活性剤4質量%と水57質量%とからなる水性ディスパージョン、
(3)上記(1)の水性ディスパージョンに、更に水溶性有機溶剤を0.1〜22.5質量%含有した水性ディスパージョン、及び
(4)上記(2)の水性ディスパージョンに、更に水溶性有機溶剤を0.1〜22.5質量%含有した水性ディスパージョン、
のうちのいずれかの水性ディスパージョンを上記と同様の方法で作成したシート21の一方の表面に刷毛塗り、ローラ塗り、スプレー等の手段で適用し、これを乾燥させて、図17に示すように、当該表面に固体潤滑剤の被覆層31を形成し、上記と同様の方法で作成した金網5aを図18に示すように、金網5a内に被覆層31を備えたシート21を挿入すると共にこれらを図19に示すように、ローラ24及び25間に通して一体化させ、金網5aの網目にシート21と被覆層31とを充填して、図20に示すように、表面に金網5aからなる面32と被覆層からなる面33とが混在した一方の表面をもった扁平状の外層形成部材30cからなる外層形成部材IIIを作製する。
<外層形成部材IVの形成>
外層形成部材30a又は30bの一方の表面に、水性ディスパージョン(1)から(4)のうちのいずれかの水性ディスパージョンを刷毛塗り、ローラ塗り、スプレー等の手段で適用し、これを乾燥させて固体潤滑剤の被覆層31を形成し、図21に示すように、被覆層31の面33のみからなっている一方の表面をもった外層形成部材30dからなる外層形成部材IVを作製する。
(第七工程)
図22に示すように、外層形成部材30a、30b、30c又は30dを、金網5aからなる面28とシート21からなる面29とが混在した一方の表面、金網5aからなる面32と被覆層31の固体潤滑剤からなる面33とが混在した一方の表面又は被覆層31の面33のみからなる一方の表面を外側にして筒状母材13の外周面に一回巻き付け、予備円筒成形体34を作製する。
(第八工程)
内面に円筒壁面35と円筒壁面35に連なる部分凸球面状壁面36と部分凸球面状壁面36に連なる貫通孔37とを備え、貫通孔37に段付きコア38を嵌挿することによって内部に中空円筒部39と中空円筒部39に連なる球帯状中空部40とが形成された図23に示すような金型41を準備し、金型41の段付きコア38に予備円筒成形体34を挿入する。
金型41の中空円筒部39及び球帯状中空部40に配された予備円筒成形体34をコア軸方向に98〜294N/mm(1〜3トン/cm)の圧力で圧縮成形し、図1及び図2に示すような、環状端面45及び46によって規定されており、円筒内面43を有する球帯状基体47と、球帯状基体47の外面48に一体的に形成された外層49とを備えた球帯状シール体50を作製する。
作成された球帯状シール体50において、球帯状基体47は、圧縮された金網5からなる補強材と、この補強材の金網5の網目を充填し、且つ、この補強材と混在一体化されていると共に、シート6にシートIを用いた場合には、圧縮された当該シート6からなる膨張黒鉛を含む耐熱材とを、シート6にシートIIを用いた場合には、圧縮された当該シート6からなる膨張黒鉛及び燐酸二水素アルミニウムからなる燐酸塩を含む耐熱材とを、そして、シート6にシートIIIを用いた場合には、圧縮された当該シート6からなる膨張黒鉛、燐酸二水素アルミニウムからなる燐酸塩及び五酸化燐からなる燐酸を含む耐熱材とを具備しており、外層形成部材30a又は30b(外層形成部材I又はII)を用いた場合には、外層49は、圧縮された金網5aからなる補強材と、この補強材の金網5aの網目を充填し、且つ、当該補強材の金網5aと混在一体化されていると共に圧縮されたシート21からなる膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材又は膨張黒鉛、無機繊維、無機保形材及び無機粉末を含んでいる耐熱材とを具備しており、外層49の部分凸球状面44を構成する外表面51には、補強材の金網5aからなる面52と圧縮されたシート21からなる膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材又は膨張黒鉛、無機繊維、無機保形材及び無機粉末を含んでいる耐熱材の面53とが混在しており、外層形成部材30c(外層形成部材III)を用いた場合には、外層49は、図24に示すように、圧縮された金網5aからなる補強材と、この補強材の金網5aの網目を充填し、且つ、当該補強材の金網5aと混在一体化されていると共に圧縮されたシート21からなる膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材を含んでいる耐熱材又は膨張黒鉛、無機繊維、無機保形材及び無機粉末を含んだ耐熱材と、当該金網5a及び耐熱材と混在一体化されていると共に圧縮された被覆層31からなるPTFE、FEP及びh−BNを含んでいる固体潤滑剤とを具備しており、外層49の部分凸球状面44を構成する外表面51には、補強材の金網5aからなる面52と圧縮された被覆層31からなる固体潤滑剤の面53とが混在しており、外層形成部材30d(外層形成部材IV)を用いた場合には、外層49は、図25に示すように、圧縮された金網5aからなる補強材及びこの補強材の金網5aを充填し、且つ、当該補強材の金網5aと混在一体化されていると共に圧縮されたシート21からなる耐熱材を具備していると共に球帯状基体47の外面48に一体的に形成された中間層54と、中間層54を覆って当該中間層54に被着形成されていると共に被覆層31からなる固体潤滑剤を含んでいる被覆層55とを具備しており、外層49の部分凸球状面44を構成する外表面51は、被覆層55の固体潤滑剤からなる面56からなっている。
図26に示す排気管球面継手において、エンジン側に連結された上流側排気管100の外周面には、管端部101を残してフランジ200が立設されており、管端部101には、球帯状シール体50が貫通孔42を規定する円筒内面43において嵌合されており、大径側の環状端面45において球帯状シール体50がフランジ200に当接されて着座せしめられており、上流側排気管100と対峙して配されていると共にマフラ側に連結された下流側排気管300には、凹球面部302と凹球面部302に連接されたフランジ部303とを一体に備えた径拡大部301が固着されており、凹球面部302の凹球面内面304に球帯状シール体50が部分凸球状面44を構成する外層49の外表面51で揺動自在に摺接されており、一端がフランジ200に固定され、他端がフランジ部303を挿通して配された一対のボルト400とボルト400の膨大頭部及びフランジ部303の間に配された一対のコイルばね500とにより、下流側排気管300には、常時、上流側排気管100方向にバネ力が付勢されており、排気管球面継手は、上流側排気管100に対する下流側排気管300の相対角変位に対しては、球帯状シール体50の外層49のすべり面としての外表面51と凹球面部302の内面304との摺接でこれを許容するようになっている。
自動車用エンジンの各気筒で発生した排気ガスは、例えば、図27に示すように、排気マニホールド触媒コンバータ600にまとめられ、排気管601及び排気管602を通じてサブマフラ603に送られ、このサブマフラ603を通過した排気ガスは、更に排気管604及び排気管605を介してマフラ(消音器)606へと送られ、このマフラ606を通じて大気中に放出され、これら排気管601及び602並びに604及び605や、サブマフラ603及びマフラ606等の排気系部材にあっては、エンジンのロール挙動及び振動等により繰返し応力を受け、特に高速回転で高出力エンジンの場合は、排気系部材に加わる応力はかなり大きなものとなり、排気系部材の疲労破壊を招く虞があり、またエンジン振動が排気系部材を共振させ、室内静粛性を悪化させる場合もあるが、排気マニホールド触媒コンバータ600と排気管601との連結部607及び排気管604と排気管605との連結部608を図26に示す排気管球面継手によって可動連結することにより、自動車エンジンのロール挙動及び振動等により排気系部材に繰返し受ける応力が吸収され、当該排気系部材の疲労破壊等が防止されると共にエンジンの振動が排気系部材を共振させ車室内の静粛性を悪化させるという問題も解決される。
次に、本発明を実施例に基づき説明する。なお、本発明はこれら実施例に何等限定されない。
実施例1
線径0.28mmのオーステナイト系ステンレス鋼線(SUS304)を一本使用した網目の目幅が縦X=4mm、横Y=5mmの円筒状の編組金網1からなる帯状の金網4を球帯状基体47の補強材となる金網5とし、金網5と、耐熱材となるシートIに、密度1.12Mg/m、厚さ0.4mmのシート6とを使用して、筒状母材13を作製する一方、膨張黒鉛粉末(シート粉砕粉)と、無機繊維として、平均繊維径90μm、平均繊維長3mmの鉄繊維と、無機保形材として、固形分30%の燐酸二水素マグネシウム溶液とを、質量比で1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末40質量%、鉄繊維40質量%、燐酸二水素マグネシウム6質量%及び水分14質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製する一方、線径0.28mmのオーステナイト系ステンレス鋼線(SUS304)を一本使用した網目の目幅が縦X=2.5mm、横Y=2.0mm円筒状編組金網1からなると共に金網5の幅よりも狭い幅の帯状の金網5aを外層の補強材として作製し、該混合物14と金網5aとから図14に示す圧延装置15を用いて作製した外層形成部材30bを筒状母材13の外周面に、一回捲回して作製した予備円筒成形体34から金型41を用いて294N/mm(3トン/cm)の圧力で圧縮成形した図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と鉄繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々71.1体積%、19.9体積%及び9.0体積%含有されていた。
実施例2
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末と鉄繊維と燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:1.5:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、鉄繊維50質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と鉄繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々64.5体積%、27.4体積%及び8.1体積%含有されていた。
実施例3
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末と、無機繊維として、平均繊維径60μm、平均繊維長3mmの銅繊維と、実施例1と同様の燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末40質量%、銅繊維40質量%、燐酸二水素マグネシウム6質量%及び水分14質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と銅繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々72.8体積%、18.0体積%及び9.2体積%含有されていた。
実施例4
実施例3と同様の膨張黒鉛粉末と銅繊維と燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:1.8:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末30.3質量%、銅繊維54.5質量%、燐酸二水素マグネシウム4.6質量%及び水分10.6質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と銅繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々63.6体積%、28.1体積%及び8.3体積%含有されていた。
実施例5
実施例3と同様の膨張黒鉛粉末と銅繊維と燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:3:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末22.2質量%、銅繊維66.7質量%、燐酸二水素マグネシウム3.3質量%及び水分7.8質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と銅繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々53.4体積%、39.7体積%及び6.9体積%含有されていた。
実施例6
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末と、無機繊維として、平均繊維径90μm、平均繊維長3mmのアルミニウム繊維と、実施例1と同様の燐酸二水素マグネシウム溶液とを、質量比で1:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末50質量%、アルミニウム繊維25質量%、燐酸二水素アルミニウム7.5質量%及び水分17.5質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とアルミニウム繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々65.1体積%、26.5体積%及び8.4体積%含有されていた。
実施例7
実施例6と同様の膨張黒鉛粉末と、無機繊維として、平均繊維径30μm、平均繊維長1mmのチタン繊維と、実施例1と同様の燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末40質量%、チタン繊維40質量%、燐酸二水素マグネシウム6質量%及び水分14質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とチタン繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々61.9体積%、30.3体積%及び7.8体積%含有されていた。
実施例8
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末及び鉄繊維と、実施例3と同様の銅繊維と、実施例6と同様の燐酸二水素マグネシウム溶液とを、質量比で1:1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末28.6質量%、鉄繊維28.6質量%、銅繊維28.6質量%、燐酸二水素マグネシウム4.2質量%及び水分10質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と鉄繊維と銅繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々60.7体積%、16.8体積%、15.0体積%及び7.5体積%含有されていた。
実施例9
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末と、無機繊維として、平均繊維径50μm、平均繊維長2mmのSUS434(フェライト系ステンレス鋼)繊維と、実施例1と同様の燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末50質量%、SUS434繊維25質量%、燐酸二水素マグネシウム7.5質量%及び水分17.5質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々78.8体積%、11.1体積%及び10.1体積%含有されていた。
実施例10
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末とSUS434繊維と燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:0.8:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末43.5質量%、SUS434繊維34.8質量%、燐酸二水素マグネシウム6.5質量%及び水分15.2質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々73.9体積%、16.8体積%及び9.3体積%含有されていた。
実施例11
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末とSUS434繊維と燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末40質量%、SUS434繊維40質量%、燐酸二水素マグネシウム6質量%及び水分14質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々70.8体積%、20.2体積%及び9.0体積%含有されていた。
実施例12
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末とSUS434繊維と燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:1.5:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、SUS434繊維50質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々64.2体積%、27.7体積%及び8.1体積%含有されていた。
実施例13
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末とSUS434繊維と燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:2:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末28.6質量%、SUS434繊維57.1質量%、燐酸二水素マグネシウム4.3質量%及び水分10質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々58.8体積%、33.5体積%及び7.7体積%含有されていた。
実施例14
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末とSUS434繊維と燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:3:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末22.2質量%、SUS434繊維66.7質量%、燐酸二水素マグネシウム3.3質量%及び水分7.8質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々50.2体積%、43.3体積%及び6.5体積%含有されていた。
実施例15
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末と、無機繊維として、平均繊維径55μm、平均繊維長2mmの炭素鋼(スチール:S15C)繊維と、無機保形材として、固形分50%の燐酸二水素アルミニウム溶液とを、質量比で1:1:0.5(固形分0.1、水分0.4)の配合割合で、膨張黒鉛粉末40質量%、炭素鋼繊維40質量%、燐酸二水素アルミニウム4質量%及び水分16質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と炭素鋼繊維と燐酸二水素アルミニウムとが夫々70.8体積%、18.7体積%及び10.5体積%含有されていた。
実施例16
実施例15と同様の膨張黒鉛粉末と炭素鋼繊維と燐酸二水素アルミニウム溶液とを質量比で1:1.5:0.5(固形分0.1、水分0.4)の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、炭素鋼繊維50質量%、燐酸二水素アルミニウム3.3質量%及び水分13.4質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と炭素鋼繊維と燐酸二水素アルミニウムとが夫々63.7体積%、27体積%及び9.3体積%含有されていた。
実施例17
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末と、無機繊維として、平均繊維径60μm、平均繊維長3mmの銅−亜鉛合金(黄銅:Cu60、Zn40)繊維と、実施例15と同様の燐酸二水素アルミニウム溶液とを、質量比で1:1:0.5(固形分0.1、水分0.4)の配合割合で、膨張黒鉛粉末40質量%、銅−亜鉛合金繊維40質量%、燐酸二水素アルミニウム4質量%及び水分16質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と銅−亜鉛合金繊維と燐酸二水素アルミニウムとが夫々70.8体積%、18.7体積%及び10.5体積%含有されていた。
実施例18
実施例17と同様の膨張黒鉛粉末と銅−亜鉛合金繊維と燐酸二水素アルミニウム溶液とを、質量比で1:1.8:0.5(固形分0.1、水分0.4)の配合割合で、膨張黒鉛粉末30.3質量%、銅−亜鉛合金繊維54.5質量%、燐酸二水素アルミニウム3質量%及び水分12.2質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と銅−亜鉛合金繊維と燐酸二水素アルミニウムとが夫々61.1体積%、30.1体積%及び8.8体積%含有されていた。
実施例19
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末と、無機繊維として、平均繊維径60μm、平均繊維長2mmの銅−錫合金(リン青銅)繊維と、実施例15と同様の燐酸二水素アルミニウム溶液とを、質量比で1:1.5:0.5(固形分0.1、水分0.4)の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、銅−錫合金繊維50質量%、燐酸二水素アルミニウム3.3質量%及び水分13.4質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と銅−錫合金繊維と燐酸二水素アルミニウムとが夫々65.9体積%、24.5体積%及び9.6体積%含有されていた。
実施例20
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末及びSUS434繊維と、実施例1と同様の鉄繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液とを、質量比で1:1:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、SUS434繊維33.3質量%、鉄繊維16.7質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と鉄繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々64.5体積%、18.4体積%、9.0体積%及び8.1体積%含有されていた。
実施例21
実施例20と同様の膨張黒鉛粉末及びSUS434繊維と、実施例3と同様の銅繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液とを、質量比で1:1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末28.6質量%、SUS434繊維28.6質量%、銅繊維28.6質量%、燐酸二水素マグネシウム4.2質量%及び水分10質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と銅繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々60.5体積%、17.2体積%、14.9体積%及び7.4体積%含有されていた。
実施例22
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末及びSUS434繊維と、実施例17と同様の銅−亜鉛合金繊維と、実施例1と同様の燐酸二水素マグネシウム溶液とを、質量比で1:1:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、SUS434繊維33.3質量%、銅−亜鉛合金繊維16.7質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と銅−亜鉛合金繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々64.8体積%、18.5体積%、8.6体積%及び8.1体積%含有されていた。
実施例23
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末と、無機繊維として、平均繊維径4μm、平均繊維長1mmのシリカ繊維と、実施例15と同様の燐酸二水素アルミニウム溶液とを、質量比で1:0.5:0.5(固形分0.1、水分0.4)の配合割合で、膨張黒鉛粉末50質量%、シリカ繊維25質量%、燐酸二水素アルミニウム5質量%及び水分20質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とシリカ繊維と燐酸二水素アルミニウムとが夫々60.4体積%、30.3体積%及び9.3体積%含有されていた。
実施例24
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末と、無機繊維として、平均繊維径15μm、平均繊維長1mmのアルミナ−シリカ繊維(85%Al−15%SiO)と、実施例1と同様の燐酸二水素マグネシウム溶液とを、質量比で1:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末50質量%、アルミナ−シリカ繊維25質量%、燐酸二水素マグネシウム7.5質量%及び水分17.5質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とアルミナ−シリカ繊維と燐酸二水素マグネシウムとが夫々68.0体積%、23.3体積%及び8.7体積%含有されていた。
実施例25
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末、鉄繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、これらに加えた二硫化モリブデン(MoS)粉末とを質量比で1:1.5:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.01の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.2質量%、鉄繊維49.8質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%、二硫化モリブデン粉末0.3質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と鉄繊維と二硫化モリブデンと燐酸二水素マグネシウムとが夫々64.6体積%、27.0体積%、0.3体積%及び8.1体積%含有されていた。
実施例26
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、これらに加えた二硫化モリブデン(MoS)粉末とを質量比で1:1.5:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.05の配合割合で、膨張黒鉛粉末32.8質量%、SUS434繊維49.2質量%、燐酸二水素マグネシウム4.9質量%、二硫化モリブデン粉末1.6質量%及び水分11.5質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と二硫化モリブデンと燐酸二水素マグネシウムとが夫々63.4体積%、27.2体積%、1.3体積%及び8.1体積%含有されていた。
実施例27
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末、鉄繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、これらに加えた無機粉末としての平均粒径20μmの鉄粉末とを質量比で1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.5の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、鉄繊維33.3質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%、鉄粉末16.7質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と鉄繊維と鉄と燐酸二水素マグネシウムとが夫々59.7体積%、24.5体積%、8.3体積%及び7.5体積%含有されていた。
実施例28
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末、鉄繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、これらに加えた無機粉末としての平均粒径25μmの銅粉末とを質量比で1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.5の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、鉄繊維33.3質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%、銅粉末16.7質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と鉄繊維と銅と燐酸二水素マグネシウムとが夫々65.4体積%、18.2体積%、8.2体積%及び8.2体積%含有されていた。
実施例29
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末、鉄繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、これらに加えた無機粉末としての平均粒径30μmの銅−亜鉛合金(黄銅:Cu60、Zn40)粉末とを質量比で1:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.5の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、鉄繊維33.3質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%、銅−亜鉛合金粉末16.7質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と鉄繊維と銅−亜鉛合金と燐酸二水素マグネシウムとが夫々65.1体積%、18.1体積%、8.6体積%及び8.2体積%含有されていた。
実施例30
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、実施例28と同様の銅粉末とを質量比で1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.5の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、SUS434繊維33.3質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%、銅粉末16.7質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と銅と燐酸二水素マグネシウムとが夫々65.1体積%、18.5体積%、8.2体積%及び8.2体積%含有されていた。
実施例31
実施例30と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維、銅粉末及び燐酸二水素マグネシウム溶液を質量比で1:1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末28.6質量%、SUS434繊維28.6質量%、燐酸二水素マグネシウム4.2質量%、銅粉末28.6質量%及び水分10質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と銅と燐酸二水素マグネシウムとが夫々60.5体積%、17.2体積%、14.9体積%及び7.4体積%含有されていた。
実施例32
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、これらに加えた無機粉末としての平均粒径10μmのSUS316L(オーステナイト系ステンレス鋼)粉末とを質量比で1:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.5の配合割合で、膨張黒鉛粉末40質量%、SUS434繊維20質量%、燐酸二水素マグネシウム6質量%、SUS316L粉末20質量%及び水分14質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維とSUS316Lと燐酸二水素マグネシウムとが夫々71.1体積%、10.1体積%、9.8体積%及び9.0体積%含有されていた。
実施例33
実施例32と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維、SUS316L粉末及び燐酸二水素マグネシウム溶液を質量比で1:1:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、SUS434繊維33.3質量%、SUS316L粉末16.7質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維とSUS316Lと燐酸二水素マグネシウムとが夫々64.5体積%、18.4体積%、9.0体積%及び8.1体積%含有されていた。
実施例34
実施例32と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維、SUS316L粉末及び燐酸二水素マグネシウム溶液を質量比で1:1.5:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末28.6質量%、SUS434繊維42.8質量%、SUS316L粉末14.3質量%、燐酸二水素マグネシウム4.3質量%及び水分10質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維とSUS316Lと燐酸二水素マグネシウムとが夫々59.1体積%、25.0体積%、8.2体積%及び7.7体積%含有されていた。
実施例35
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、これらに加えた無機粉末としての平均粒径10μmのSUS304L(オーステナイト系ステンレス鋼)粉末とを質量比で1:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35):1の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、SUS434繊維16.7質量%、SUS304L粉末33.3質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維とSUS304Lと燐酸二水素マグネシウムとが夫々64.6体積%、9.3体積%、17.8体積%及び8.3体積%含有されていた。
実施例36
実施例35と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維、SUS304L粉末及び燐酸二水素マグネシウム溶液を質量比で1:0.5:1.5:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末28.6質量%、SUS434繊維14.3質量%、SUS304L粉末42.8質量%、燐酸二水素マグネシウム4.3質量%及び水分10質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維とSUS304Lと燐酸二水素マグネシウムとが夫々59.4体積%、8.2体積%、24.6体積%及び7.8体積%含有されていた。
実施例37
実施例35と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維、SUS304L粉末及び燐酸二水素マグネシウム溶液を質量比で1:1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末28.6質量%、SUS434繊維28.6質量%、SUS304L粉末28.6質量%、燐酸二水素マグネシウム4.2質量%及び水分10質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維とSUS304Lと燐酸二水素マグネシウムとが夫々59.4体積%、16.9体積%、16.4体積%及び7.3体積%含有されていた。
実施例38
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、無機粉末として、平均粒径10μmのSKH51(高速度工具鋼)粉末とを質量比で1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.5の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、SUS434繊維33.3質量%、SKH51粉末16.7質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維とSKH51と燐酸二水素マグネシウムとが夫々64.8体積%、18.5体積%、8.6体積%及び8.1体積%含有されていた。
実施例39
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、無機粉末として、平均粒径10μmのSK105(炭素工具鋼)粉末とを質量比で1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.5の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、SUS434繊維33.3質量%、SK105粉末16.7質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維とSK105と燐酸二水素マグネシウムとが夫々64.5体積%、18.4体積%、9.0体積%及び8.1体積%含有されていた。
実施例40
実施例9と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、無機粉末として、実施例29と同様の銅−亜鉛合金粉末とを質量比で1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.5の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、SUS434繊維33.3質量%、銅−亜鉛合金粉末16.7質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と銅−亜鉛合金と燐酸二水素マグネシウムとが夫々64.8体積%、18.5体積%、8.6体積%及び8.1体積%含有されていた。
実施例41
実施例40と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維、銅−亜鉛合金粉末及び燐酸二水素マグネシウム溶液を質量比で1:0.8:0.8:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末32.3質量%、SUS434繊維25.8質量%、銅−亜鉛合金粉末25.8質量%、燐酸二水素マグネシウム4.8質量%及び水分11.3質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と銅−亜鉛合金と燐酸二水素マグネシウムとが夫々63.9体積%、14.3体積%、13.5体積%及び8.3体積%含有されていた。
実施例42
実施例17と同様の膨張黒鉛粉末及び銅−亜鉛合金繊維と、実施例1と同様の燐酸二水素マグネシウム溶液と、これらに加えた無機粉末としての実施例28と同様の銅粉末とを質量比で1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.5の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、銅−亜鉛合金繊維33.3質量%、銅粉末16.7質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と銅−亜鉛合金繊維と銅と燐酸二水素マグネシウムとが夫々65.6体積%、17.4体積%、8.3体積%及び8.7体積%含有されていた。
実施例43
実施例42と同様の膨張黒鉛粉末、銅−亜鉛合金繊維及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、これらに加えた無機粉末としての実施例32と同様のSUS316L粉末とを質量比で1:1:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.5の配合割合で、膨張黒鉛粉末33.3質量%、銅−亜鉛合金繊維33.3質量%、SUS316L粉末16.7質量%、燐酸二水素マグネシウム5質量%及び水分11.7質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛と銅−亜鉛合金繊維とSUS316Lと燐酸二水素マグネシウムとが夫々65.6体積%、17.0体積%、9.1体積%及び8.3体積%含有されていた。
実施例44
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末と、実施例23と同様のシリカ繊維と、実施例28と同様の銅粉末と、実施例1と同様の燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:0.5:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末40質量%、シリカ繊維20質量%、銅粉末20質量%、燐酸二水素マグネシウム6質量%及び水分14質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とシリカ繊維と銅と燐酸二水素マグネシウムとが夫々57.1体積%、28.6体積%、7.0体積%及び7.3体積%含有されていた。
実施例45
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末と、実施例23と同様のシリカ繊維と、実施例32と同様のSUS316L粉末と、実施例1と同様の燐酸二水素マグネシウム溶液とを質量比で1:0.5:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35)の配合割合で、膨張黒鉛粉末40質量%、シリカ繊維20質量%、SUS316L粉末20質量%、燐酸二水素マグネシウム6質量%及び水分14質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とシリカ繊維とSUS316Lと燐酸二水素マグネシウムとが夫々56.7体積%、28.3体積%、7.8体積%及び7.2体積%含有されていた。
実施例46
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、実施例24と同様のアルミナ−シリカ繊維と、無機粉末として、平均粒径20μmの酸化鉄(Fe)粉末とを質量比で1:0.5:0.5:0.5の配合割合で、膨張黒鉛粉末40質量%、アルミナ−シリカ繊維20質量%、酸化鉄粉末20質量%、燐酸二水素マグネシウム6質量%及び水分14質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とアルミナ−シリカ繊維と酸化鉄と燐酸二水素マグネシウムとが夫々59.7体積%、20.3体積%、12.5体積%及び7.5体積%含有されていた。
実施例47
実施例1と同様の膨張黒鉛粉末と、実施例9と同様のSUS434繊維と、実施例1と同様の燐酸二水素マグネシウム溶液と、無機粉末として、平均粒径20μmの酸化チタン(TiO)粉末とを質量比で1:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.5の配合割合で、膨張黒鉛粉末40質量%、SUS434繊維20質量%、酸化チタン粉末20質量%、燐酸二水素マグネシウム6質量%及び水分14質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維と酸化チタンと燐酸二水素マグネシウムとが夫々65.5体積%、9.3体積%、16.9体積%及び8.3体積%含有されていた。
実施例48
実施例32と同様の膨張黒鉛粉末、SUS434繊維、SUS316L粉末及び燐酸二水素マグネシウム溶液と、これらに加えた二硫化モリブデン(MoS)粉末とを質量比で1:0.8:0.5:0.5(固形分0.15、水分0.35):0.02の配合割合で、膨張黒鉛粉末35.5質量%、SUS434繊維28.4質量%、SUS316L粉末17.7質量%、MoS粉末0.7質量%、燐酸二水素マグネシウム5.3質量%及び水分12.4質量%からなる湿潤性を有する混合物14を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図2に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛とSUS434繊維とSUS316LとMoSと燐酸二水素マグネシウムとが夫々66.5体積%、15.3体積%、9.1体積%、0.4体積%及び8.7体積%含有されていた。
実施例49
実施例4と同様の混合物14から図9に示す圧延装置15を用いて作製されたシート21の一方の表面に、平均粒径0.20μmのPTFE粉末10質量%、平均粒径0.15μmのFEP粉末10質量%及び平均粒径8μmのh−BN粉末80質量%を含有する固体潤滑剤用粉末39質量%と界面活性剤としてのポリオキシエチレンアルキルエーテル(非イオン性界面活性剤)4質量%及び水57質量%とからなる水性ディスパージョン(PTFE3.9質量%、FEP3.9質量%、h−BN31.2質量%、非イオン性界面活性剤4質量%及び水57質量%)をローラ塗りし、100℃の温度で乾燥してPTFE10質量%、FEP10質量%及びh−BN80質量%からなる固体潤滑剤の被覆層31を当該一方の面に形成し、実施例1と同様の外層の補強材用の金網5a作製し、被覆層31を備えたシート21を内挿した金網5aを一対のローラ間に通して外層形成部材30cを作製し、筒状母材13の外周面に、外層形成部材30cをその被覆層側を外側にして捲回し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図24に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛63.6体積%、銅繊維28.1体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.3体積%が、そして、当該外層49の固体潤滑剤には、PTFE10質量%、FEP10質量%及びh−BN80質量%が夫々含有されていた。
実施例50
実施例4と同様の混合物14と、平均粒径0.20μmのPTFE粉末10質量%、平均粒径0.15μmのFEP粉末45質量%及び平均粒径8μmのh−BN粉末45質量%を含有する固体潤滑剤用粉末39質量%並びに実施例49と同様の界面活性剤4質量%及び水57質量%からなる水性ディスパージョン(PTFE3.9質量%、FEP17.55質量%、h−BN17.55質量%、非イオン性界面活性剤4質量%及び水57質量%)とから実施例49と同様の方法で、図1及び図24に示す球帯状シール体50を作製し、作製したシール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛63.6体積%、銅繊維28.1体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.3体積%が、そして、当該外層49の固体潤滑剤には、PTFE10質量%、FEP45質量%及びh−BN45質量%が夫々含有されていた。
実施例51
実施例12と同様の混合物14と、平均粒径0.20μmのPTFE粉末45質量%、平均粒径0.15μmのFEP粉末45質量%及び平均粒径8μmのh−BN粉末10質量%を含有する固体潤滑剤用粉末39質量%並びに実施例49と同様の界面活性剤4質量%及び水57質量%からなる水性ディスパージョン(PTFE17.55質量%、FEP17.55質量%、h−BN3.9質量%、非イオン性界面活性剤4質量%及び水57質量%)とから実施例49と同様の方法で、図1及び図24に示す球帯状シール体を作製し、作製したシール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛64.2体積%、SUS434繊維27.7体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.1体積%が、そして、当該外層49の固体潤滑剤には、PTFE45質量%、FEP45質量%及びh−BN10質量%が夫々含有されていた。
実施例52
実施例12と同様の混合物14と、平均粒径0.20μmのPTFE粉末40質量%、平均粒径0.15μmのFEP粉末10質量%及び平均粒径8μmのh−BN粉末50質量%を含有する固体潤滑剤用粉末39質量%並びに実施例49と同様の界面活性剤4質量%及び水57質量%からなる水性ディスパージョン(PTFE15.6質量%、FEP3.9質量%、h−BN19.5質量%、非イオン性界面活性剤4質量%及び水57質量%)とから実施例49と同様の方法で、図1及び図24に示す球帯状シール体50を作製し、作製したシール体50の外層49の耐熱材には、膨張黒鉛64.2体積%、SUS434繊維27.7体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.1体積%が、そして、当該外層49の固体潤滑剤には、PTFE40質量%、FEP10質量%及びh−BN50質量%が夫々含有されていた。
実施例53
実施例30と同様の混合物14を用いて実施例1と同様の方法で作製した外層形成部材30aと、平均粒径0.20μmのPTFE粉末25質量%、平均粒径0.15μmのFEP粉末15質量%、平均粒径8μmのh−BN粉末60質量%を含有する潤滑組成物粉末39質量%並びに実施例49と同様の界面活性剤4質量%及び水57質量%からなる水性ディスパージョン(PTFE9.75質量%、FEP5.85質量%、h−BN23.4質量%、界面活性剤4質量%及び水57質量%)とから外層形成部材30dを作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図25に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の中間層54の耐熱材には、膨張黒鉛65.1体積%、SUS434繊維18.5体積%、銅8.2体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.2体積%が、そして、外層49の被覆層55の固体潤滑剤には、PTFE25質量%、FEP15質量%及びh−BN60質量%が夫々含有されていた。
実施例54
実施例30と同様の混合物14を用いて実施例1と同様の方法で作製した外層形成部材30aと、平均粒径0.20μmのPTFE粉末12質量%、平均粒径0.15μmのFEP粉末28質量%及び平均粒径8μmのh−BN粉末60質量%を含有する潤滑組成物粉末39質量%並びに実施例49と同様の界面活性剤4質量%及び水57質量%からなる水性ディスパージョン(PTFE4.68質量%、FEP10.92質量%、h−BN23.4質量%、界面活性剤4質量%及び水57質量%)とから外層形成部材30dを作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図25に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の中間層54の耐熱材には、膨張黒鉛65.1体積%、SUS434繊維18.5体積%、銅8.2体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.2体積%が、そして、外層49の被覆層55の固体潤滑剤には、PTFE12質量%、FEP28質量%及びh−BN60質量%が夫々含有されていた。
実施例55
実施例33と同様の混合物14を用いて実施例1と同様の方法で作製した外層形成部材30aと、平均粒径0.20μmのPTFE粉末10質量%、平均粒径0.15μmのFEP粉末40質量%及び平均粒径8μmのh−BN粉末50質量%を含有する潤滑組成物粉末39質量%並びに実施例49と同様の界面活性剤4質量%及び水57質量%からなる水性ディスパージョン(PTFE3.9質量%、FEP15.6質量%、h−BN19.5質量%、界面活性剤4質量%及び水57質量%)とから外層形成部材30dを作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図25に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の中間層54の耐熱材には、膨張黒鉛64.5体積%、SUS434繊維18.4体積%、SUS316L9.0体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.1体積%が、そして、外層49の被覆層55の固体潤滑剤には、PTFE10質量%、FEP40質量%及びh−BN50質量%が夫々含有されていた。
実施例56
実施例33と同様の混合物14を用いて実施例1と同様の方法で作製した外層形成部材30aと、平均粒径0.20μmのPTFE粉末20質量%、平均粒径0.15μmのFEP粉末40質量%及び平均粒径8μmのh−BN粉末40質量%を含有する潤滑組成物粉末39質量%並びに実施例49と同様の界面活性剤4質量%及び水57質量%からなる水性ディスパージョン(PTFE7.8質量%、FEP15.6質量%、h−BN15.6質量%、界面活性剤4質量%及び水57質量%)とから外層形成部材30dを作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図25に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の中間層54の耐熱材には、膨張黒鉛64.5体積%、SUS434繊維18.4体積%、SUS316L9.0体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.1体積%が、そして、外層49の被覆層55の固体潤滑剤には、PTFE20質量%、FEP40質量%及びh−BN40質量%が夫々含有されていた。
実施例57
実施例41と同様の混合物14を用いて実施例1と同様の方法で作製した外層形成部材30aと、平均粒径0.20μmのPTFE粉末25質量%、平均粒径0.15μmのFEP粉末25質量%、平均粒径8μmのh−BN粉末43質量%及びアルミナ水和物(ベーマイト)粉末7質量%を含有する潤滑組成物粉末39質量%並びに実施例49と同様の界面活性剤4質量%及び水57質量%からなる水性ディスパージョン(PTFE9.75質量%、FEP9.75質量%、h−BN16.77質量%、アルミナ水和物2.73質量%、界面活性剤4質量%及び水57質量%)とから外層形成部材30dを作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図25に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の中間層54の耐熱材には、膨張黒鉛63.9体積%、SUS434繊維14.3体積%、銅−亜鉛合金13.5体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.3体積%が、そして、外層49の被覆層55の固体潤滑剤には、PTFE25質量%、FEP25質量%、h−BN43質量%及びアルミナ水和物7質量%が夫々含有されていた。
実施例58
実施例41と同様の混合物14を用いて実施例1と同様の方法で作製した外層形成部材30aと、平均粒径0.20μmのPTFE粉末20質量%、平均粒径0.15μmのFEP粉末28質量%、平均粒径8μmのh−BN粉末50質量%及びアルミナ水和物(ベーマイト)粉末2質量%を含有する潤滑組成物粉末39質量%並びに実施例49と同様の界面活性剤4質量%及び水57質量%からなる水性ディスパージョン(PTFE7.8質量%、FEP10.92質量%、h−BN19.5質量%、アルミナ水和物0.78質量%、界面活性剤4質量%及び水57質量%)とから外層形成部材30dを作製し、以下、実施例1と同様の方法で、図1及び図25に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の中間層54の耐熱材には、膨張黒鉛63.9体積%、SUS434繊維14.3体積%、銅−亜鉛合金13.5体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.3体積%が、そして、外層49の被覆層55の固体潤滑剤には、PTFE20質量%、FEP28質量%、h−BN50質量%及びアルミナ水和物2質量%が夫々含有されていた。
実施例59
実施例12と同様の混合物14を用いて実施例1と同様の方法で作製した外層形成部材30aと実施例53と同様の水性ディスパージョンとから形成した外層形成部材30dを加熱炉において340℃の温度で20分間焼成し、焼成された固体潤滑剤(PTFE25質量%、FEP15質量%及びh−BN60質量%)の被覆層をもった外層形成部材30dから実施例1と同様の方法で、図1及び図25に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の中間層54の耐熱材には、膨張黒鉛64.2体積%、SUS434繊維27.7体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.1体積%が、そして、外層49の焼成された被覆層55の固体潤滑剤には、PTFE25質量%、FEP15質量%、h−BN60質量%が夫々含有されていた。
実施例60
実施例33と同様の混合物14を用いて実施例1と同様の方法で作製した外層形成部材30aと実施例56と同様の水性ディスパージョンとから形成した外層形成部材30dを加熱炉において340℃の温度で20分間焼成し、焼成された固体潤滑剤(PTFE20質量%、FEP40質量%及びh−BN40質量%)の被覆層をもった外層形成部材30dから実施例1と同様の方法で、図1及び図25に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体50の外層49の中間層54の耐熱材には、膨張黒鉛64.5体積%、SUS434繊維18.4体積%、SUS316L9.0体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.1体積%が、そして、外層49の焼成され被覆層55の固体潤滑剤には、PTFE20質量%、FEP40質量%、h−BN40質量%が夫々含有されていた。
実施例61
実施例35と同様の混合物14を用いて実施例1と同様の方法で作製した外層形成部材30aと実施例58と同様の水性ディスパージョンとから外層形成部材30dを加熱炉において340℃の温度で20分間焼成し、焼成された固体潤滑剤(PTFE20質量%、FEP28質量%、h−BN50質量%及びアルミナ水和物2質量%)の被覆層をもった外層形成部材30dから実施例1と同様の方法で、図1及び図25に示す球帯状シール体50を作製し、作製した球帯状シール体5の外層49の中間層54の耐熱材には、膨張黒鉛64.6体積%、SUS434繊維9.3体積%、SUS304L17.8体積%及び燐酸二水素マグネシウム8.3体積%が、そして、外層49の焼成された被覆層55の固体潤滑剤には、PTFE20質量%、FEP28質量%、h−BN50質量%及びアルミナ水和物2質量%が夫々含有されていた。
比較例1
金属細線として線径0.28mmのオーステナイト系ステンレス鋼線(SUS304)を一本使用して網目の目幅が縦X=4mm、横Y=5mmの円筒状編組金網を作製し、これを一対のローラ間に通して球帯状基体の補強材となる帯状の金網とし、この金網と、耐熱材となるシートIに密度1.12Mg/m、厚さ0.38mmのシートとを使用して実施例1と同様にして筒状母材を作製する一方、金属細線としてSUS304鋼線と同様のSUS304鋼線を一本使用して網目の目幅が縦X=2.5mm、横Y=2.0mmの円筒状編組金網を一対のローラ間に通して作製した球帯状基体用の帯状の金網の幅よりも狭い幅の帯状の金網を、筒状母材の外周面を一周する長さに相当する長さに切断して外層の補強材となる帯状の金網を作製し、外層用の帯状の金網内に外層の耐熱材となる膨張黒鉛からなるシート(シートI)を挿入すると共にこれらをローラ間に通して、一方及び他方の面に膨張黒鉛と金網とが混在して露出した外層形成部材を作製し、筒状母材の外周面に外層形成部材を、膨張黒鉛と金網とが混在して露出した側の面を外側にして捲回して作製した予備円筒成形体を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、中央部の貫通孔を規定する円筒内面と部分凸球状面と部分凸球状面の大径側及び小径側の環状端面とにより規定されており、球帯状基体と、球帯状基体に一体的に形成された外層とを備えた球帯状シール体を得た。
比較例2
比較例1と同様にして筒状母材を作製する一方、PTFE50質量%と界面活性剤5質量%及び水45質量%からなる水性ディスパージョン(固形分60%)を比較例1と同様の外層の耐熱材としての膨張黒鉛からなるシートの一方の表面にローラ塗りし、100℃の温度で乾燥してPTFEの被覆層を当該シートの一方の表面に形成し、比較例1と同様の外層の補強材用となる帯状の金網内にPTFEからなる固体潤滑剤の被覆層を備えたシートを挿入すると共にこれらをローラ間に通して作製した、一方の面にPTFEからなる固体潤滑剤の面と金網の面とが混在した外層形成部材を筒状母材の外周面にPTFEからなる固体潤滑剤の面と金網の面とが混在した側の一方の面を外側にして捲回して予備円筒成形体を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、中央部の貫通孔を規定する円筒内面と部分凸球状面と部分凸球状面の大径側及び小径側の環状端面とにより規定されており、球帯状基体と、球帯状基体に一体的に形成された外層とを備えた球帯状シール体を得た。
比較例3
比較例1と同様にして筒状母材13を作製する一方、外層の補強材となる帯状の金網を作製し、平均粒径8μmのh−BN粉末10.2質量%、PTFE粉末18質量%、アルミナ粉末1.8質量%、水分70質量%含有した水性ディスパージョンを比較例1と同様の外層の耐熱材としての膨張黒鉛からなるシートの一方の表面にローラ塗りし、100℃の温度で乾燥して当該シートの一方の表面に固体潤滑剤(h−BN34質量%、PTFE60質量%及びアルミナ6質量%)の被覆層を形成し、比較例1と同様の外層の補強材となる帯状の金網内にh−BN34質量%、PTFE60質量%及びアルミナ6質量%からなる固体潤滑剤の被覆層を備えたシートを挿入すると共にこれらを一対のローラ間に通して作製した外層形成部材を筒状母材の外周面に被覆層側の面を外側にして捲回して予備円筒成形体を作製し、以下、実施例1と同様の方法で、中央部の貫通孔を規定する円筒内面と部分凸球状面と部分凸球状面の大径側及び小径側の環状端面とにより規定されており、球帯状基体と、球帯状基体に一体的に形成された外層とを備えた球帯状シール体を得た。
実施例2から実施例61では、外層の補強材用の金網5aを実施例1と同様にして作製し、筒状母材13を実施例1と同様にして作製した。
次に、実施例1から実施例61及び比較例1から3で得た球帯状シール体を図26に示す排気管球面継手に組込み、摩擦音発生の有無について試験した。
<摩擦異音の有無の試験条件>
温度(図26に示す凹球面部302の外表面温度) 室温(RT=25℃)〜500℃
加振周波数 25Hz
定常振幅 ±0.05mm
加振時間 40分間(1サイクル)
コイルばね(図26に示すコイルばね500)よるセット荷重 980N
<試験方法>
室温(25℃)から25Hzの加振周波数で±0.05mmの振幅で加振を開始し、加振後10分間で相手材表面(図26に示す凹球面部302の外表面温度)の温度が500℃に到達した時点で当該温度に10分間保持し、ついで20分間かけて室温まで降下するという40分間の温度履歴を1サイクルとして、20サイクル行う。そして、室温(25℃)及び100〜500℃の間は10℃上昇毎に加振周波数25Hz、加振振幅±0.05mmで加振し、摩擦異音を測定すると共に、昇温時の室温及び100℃、150℃、200℃、250℃、300℃、350℃、400℃、450℃、500℃の温度に到達した時点で、25Hzの加振周波数で±0.10mm、±0.15mm、±0.25mmの範囲で変化させ、当該振幅で摩擦異音を測定し、降温時の500℃、480℃、450℃、430℃、400℃、380℃、350℃、330℃、300℃、280℃、250℃、230℃、200℃、180℃、150℃、130℃、100℃及び室温に到達した時点で25Hzの加振周波数で±0.10mm、±0.15mm、±0.25mmの範囲で変化させ、当該振幅で摩擦異音を測定する。
表1から表8は試験結果を示し、表9から表20は、実施例4、実施例12、実施例14、実施例18、実施例23、実施例26、実施例30、実施例37、実施例41、実施例52、実施例58及び比較例1についての摩擦異音の試験経過及び試験結果を示す。なお、摩擦異音の判定は、次の基準で行った。
<異常摩擦音の判定基準>
記号:0 摩擦異音なし。
記号:0.5 集音パイプで摩擦異音を確認できる。
記号:1 排気管球面継手の摺動部位から約0.2m離れた位置で摩擦異音を確認 できる。
記号:1.5 排気管球面継手の摺動部位から約0.5m離れた位置で摩擦異音を確認 できる。
記号:2 排気管球面継手の摺動部位から約1m離れた位置で摩擦異音を確認でき る。
記号:2.5 排気管球面継手の摺動部位から約2m離れた位置で摩擦異音を確認でき る。
記号:3 排気管球面継手の摺動部位から約3m離れた位置で摩擦異音を確認でき る。
記号:3.5 排気管球面継手の摺動部位から約5m離れた位置で摩擦異音を確認でき る。
記号:4 排気管球面継手の摺動部位から約10m離れた位置で摩擦異音を確認で きる。
記号:4.5 排気管球面継手の摺動部位から約15m離れた位置で摩擦異音を確認で きる。
記号:5 排気管球面継手の摺動部位から約20m離れた位置で摩擦異音を確認で きる。
異常摩擦音の総合判定において、記号:0から記号:2.5までを摩擦異音なし(合格)と判定し、記号:3から記号:5までを摩擦異音あり(不合格)とした。
実施例1から61の球帯状シール体の試験結果から、微小揺動においても摩擦異音の原因となるスティックスリップ現象の発生は認められず、相手材とは常時、膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材又は膨張黒鉛、無機繊維、無機粉末及び無機保形材を含む耐熱材と摺動し、相手材と膨張黒鉛のみとの摺動が回避されるので、摩擦異音は極力防止されるものと推察される。特に、実施例49から61の球帯状シール体の試験結果によれば、相手材と摺動する外層の外表面が、金網からなる補強材の面とPTFE、FEP及びh−BN又はPTFE、FEP、h−BN及びアルミナ水和物を含む固体潤滑剤の面とが混在した平滑な面又は固体潤滑剤の被覆層の面からなり、摺動初期においてはこの固体潤滑剤と相手材とが摺動することから初期摩擦が低減されて円滑な摺動が行われ、被覆層が摩滅した後においては、相手材とは膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材又は膨張黒鉛、無機繊維、無機粉末及び無機保形材を含む外層の耐熱材と摺動し、膨張黒鉛のみとの摺動が回避されるので、摩擦異音の発生は極力防止される一方、比較例1の球帯状シール体の試験結果から、微小揺動条件においては、摺動初期から相手材と膨張黒鉛との摺動となり、スティックスリップ現象の発生により摩擦異音が発生したものと推察され、また比較例1及び2の球帯状シール体においては、摺動初期は固体潤滑剤を含む平滑な面で相手材と摺動しているので、初期摩擦が低減されて円滑な摺動が行われるが、固体潤滑剤が摩滅した後においては、膨張黒鉛のみとの摺動に移行することからスティックスリップ現象を発生し、摩擦異音が発生したものと推察される。
以上説明したように、本発明の好ましい例の球帯状シール体は、相手材とは、常時、膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材あるいは膨張黒鉛、無機繊維、無機粉末及び無機保形材又はこれらに更に二硫化モリブデン又は二硫化タングステンを含む外層の耐熱材と摺動し、相手材と膨張黒鉛のみとの摺動が回避されるので、微小揺動条件においても摩擦異音の発生を防止することができる。
Figure 0006427916
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5、5a 金網
6 シート
12 重合体
14 混合物
30a、30b、30c、30d 外層形成部材
31 被覆層(固体潤滑剤)
34 予備円筒成形体
43 円筒内面
44 部分凸球状面
45、46 環状端面
47 球帯状基体
49 外層
50 球帯状シール体
51 外表面

Claims (35)

  1. 円筒内面、部分凸球状面並びに部分凸球状面の大径側及び小径側の環状端面によって規定されていると共に排気管継手に用いられる球帯状シール体であって、球帯状基体と、この球帯状基体に一体的に形成されていると共に該部分凸球状面を構成している平滑な外表面を有した外層とを備えており、球帯状基体は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、補強材と混在一体化されていると共に圧縮された膨張黒鉛を含む耐熱材とを具備しており、外層は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、当該補強材と混在一体化されていると共に圧縮された少なくとも膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材を含んでいる耐熱材とを具備しており、無機繊維は、鉄合金繊維、銅合金繊維、アルミニウム−ニッケル合金繊維、ニッケル−錫合金繊維及びチタン合金繊維のうちの少なくとも一つから選択されている金属合金繊維を含んでいる球帯状シール体。
  2. 円筒内面、部分凸球状面並びに部分凸球状面の大径側及び小径側の環状端面によって規定されていると共に排気管継手に用いられる球帯状シール体であって、球帯状基体と、この球帯状基体に一体的に形成されていると共に該部分凸球状面を構成している平滑な外表面を有した外層とを備えており、球帯状基体は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、補強材と混在一体化されていると共に圧縮された膨張黒鉛を含む耐熱材とを具備しており、外層は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、当該補強材と混在一体化されていると共に圧縮された少なくとも膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材を含んでいる耐熱材とを具備しており、外層の耐熱材における膨張黒鉛と無機繊維及び無機保形材との配合割合は、質量比で1:0.5〜3:0.05〜0.3である球帯状シール体。
  3. 円筒内面、部分凸球状面並びに部分凸球状面の大径側及び小径側の環状端面によって規定されていると共に排気管継手に用いられる球帯状シール体であって、球帯状基体と、この球帯状基体に一体的に形成されていると共に該部分凸球状面を構成している平滑な外表面を有した外層とを備えており、球帯状基体は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、補強材と混在一体化されていると共に圧縮された膨張黒鉛を含む耐熱材とを具備しており、外層は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、当該補強材と混在一体化されていると共に圧縮された少なくとも膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材を含んでいる耐熱材とを具備しており、外層の耐熱材は、更に無機粉末を含んでいる球帯状シール体。
  4. 円筒内面、部分凸球状面並びに部分凸球状面の大径側及び小径側の環状端面によって規定されていると共に排気管継手に用いられる球帯状シール体であって、球帯状基体と、この球帯状基体に一体的に形成されていると共に該部分凸球状面を構成している平滑な外表面を有した外層とを備えており、球帯状基体は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、補強材と混在一体化されていると共に圧縮された膨張黒鉛を含む耐熱材とを具備しており、外層は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、当該補強材と混在一体化されていると共に圧縮された少なくとも膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材を含んでいる耐熱材とを具備しており、外層の耐熱材は、更に二硫化モリブデン、二硫化タングステン及び六方晶窒化硼素のうちの少なくとも一つを含んでいる球帯状シール体。
  5. 円筒内面、部分凸球状面並びに部分凸球状面の大径側及び小径側の環状端面によって規定されていると共に排気管継手に用いられる球帯状シール体であって、球帯状基体と、この球帯状基体に一体的に形成されていると共に該部分凸球状面を構成している平滑な外表面を有した外層とを備えており、球帯状基体は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、補強材と混在一体化されていると共に圧縮された膨張黒鉛を含む耐熱材とを具備しており、外層は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、当該補強材と混在一体化されていると共に圧縮された少なくとも膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材を含んでいる耐熱材とを具備しており、外層は、外層の補強材及び耐熱材を具備していると共に球帯状基体に一体的に形成された中間層と、この中間層を覆って当該中間層に被着形成されていると共に固体潤滑剤を含んでいる被覆層とを具備しており、外層の外表面は、被覆層の固体潤滑剤の面からなっている球帯状シール体。
  6. 円筒内面、部分凸球状面並びに部分凸球状面の大径側及び小径側の環状端面によって規定されていると共に排気管継手に用いられる球帯状シール体であって、球帯状基体と、この球帯状基体に一体的に形成されていると共に該部分凸球状面を構成している平滑な外表面を有した外層とを備えており、球帯状基体は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、補強材と混在一体化されていると共に圧縮された膨張黒鉛を含む耐熱材とを具備しており、外層は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、当該補強材と混在一体化されていると共に圧縮された少なくとも膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材を含んでいる耐熱材とを具備しており、外層は、外層の補強材の金網の網目に充填されていると共に当該補強材及び外層の耐熱材と混在一体化された固体潤滑剤を更に具備しており、固体潤滑剤は、四フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体及び六方晶窒化硼素を含んでおり、四フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体及び六方晶窒化硼素の固体潤滑剤での組成割合は、四フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体及び六方晶窒化硼素の三元系組成図において、四フッ化エチレン樹脂10質量%、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体10質量%及び六方晶窒化硼素80質量%とする組成点、四フッ化エチレン樹脂10質量%、テトラフルオロエチレン−キサフルオロプロピレン共重合体45質量%及び六方晶窒化硼素45質量%とする組成点、四フッ化エチレン樹脂45質量%、テトラフルオロエチレン−キサフルオロプロピレン共重合体45質量%及び六方晶窒化硼素10質量%とする組成点並びに四フッ化エチレン樹脂40質量%、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体10質量%及び六方晶窒化硼素50質量%とする組成点を頂点とする四角形で境界付けられる領域内に相当する数値範囲内にある球帯状シール体。
  7. 円筒内面、部分凸球状面並びに部分凸球状面の大径側及び小径側の環状端面によって規定されていると共に排気管継手に用いられる球帯状シール体であって、球帯状基体と、この球帯状基体に一体的に形成されていると共に該部分凸球状面を構成している平滑な外表面を有した外層とを備えており、球帯状基体は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、補強材と混在一体化されていると共に圧縮された膨張黒鉛を含む耐熱材とを具備しており、外層は、圧縮された金網からなる補強材と、この補強材の金網の網目を充填し、且つ、当該補強材と混在一体化されていると共に圧縮された少なくとも膨張黒鉛、無機繊維及び無機保形材を含んでいる耐熱材とを具備しており、球帯状基体の耐熱材及び外層の耐熱材のうちの少なくとも一方は、酸化抑制剤としての五酸化燐0.05〜5質量%及び燐酸塩0.1〜16.0質量%のうちの少なくとも一方を含んでいる球帯状シール体。
  8. 無機繊維は、金属繊維及びセラミックス繊維のうちの少なくとも一つを更に含んでいる請求項1に記載の球帯状シール体。
  9. 金属繊維は、鉄繊維、銅繊維、アルミニウム繊維、亜鉛繊維、ニッケル繊維、クロム繊維、チタン繊維のうちの少なくとも一つから選択されている請求項8に記載の球帯状シール体。
  10. セラミックス繊維は、シリカ繊維、シリカ化合物繊維、アルミナ−シリカ繊維及びほう酸アルミニウム繊維のうちの少なくとも一つから選択されている請求項8又は9に記載の球帯状シール体。
  11. 無機繊維は、金属繊維、金属合金繊維及びセラミックス繊維のうちの少なくとも一つから選択されている請求項2から7に記載の球帯状シール体。
  12. 金属繊維は、鉄繊維、銅繊維、アルミニウム繊維、亜鉛繊維、ニッケル繊維、クロム繊維、チタン繊維のうちの少なくとも一つから選択されている請求項11に記載の球帯状シール体。
  13. 金属合金繊維は、鉄合金繊維、銅合金繊維、アルミニウム−ニッケル合金繊維、ニッケル−錫合金繊維及びチタン合金繊維のうちの少なくとも一つから選択されている請求項11に記載の球帯状シール体。
  14. セラミックス繊維は、シリカ繊維、シリカ化合物繊維、アルミナ−シリカ繊維及びほう酸アルミニウム繊維のうちの少なくとも一つから選択されている請求項11から13のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  15. 無機保形材は、燐酸二水素アルミニウム、燐酸水素アルミニウム、燐酸二水素マグネシウム、燐酸水素マグネシウム、燐酸二水素カルシウム、燐酸水素カルシウム、燐酸、二酸化ケイ素(SiO )及びアルミナ水和物のうちの少なくとも一つから選択されている請求項1から14のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  16. 外層の耐熱材における膨張黒鉛と無機繊維及び無機保形材との配合割合は、質量比で1:0.5〜3:0.05〜0.3である請求項1から15のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  17. 外層の耐熱材は、更に無機粉末を含んでいる請求項1から16に記載の球帯状シール体。
  18. 無機粉末は、金属粉末、金属合金粉末及びセラミックス粉末のうちの少なくとも一つから選択されている請求項17に記載の球帯状シール体。
  19. 金属粉末は、鉄粉末、銅粉末、ニッケル粉末、アルミニウム粉末、クロム粉末及びチタン粉末のうちの少なくとも一つから選択されている請求項18に記載の球帯状シール体。
  20. 金属合金粉末は、鉄合金粉末、銅合金粉末、アルミニウム合金粉末及びニッケル合金粉末のうちの少なくとも一つから選択されている請求項18又は19に記載の球帯状シール体。
  21. セラミックス粉末は、二酸化ケイ素粉末、酸化鉄粉末、四酸酸化鉄粉末、酸化チタン粉末、酸化ジルコニウム粉末、酸化マグネシウム粉末、ムライト粉末、ステアタイト粉末、フォルステライト粉末及びγ−アルミナ粉末のうちの少なくとも一つから選択されている請求項18から20のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  22. 外層の耐熱材における膨張黒鉛と無機繊維と無機粉末と無機保形材との配合割合は、質量比で1:0.5〜3:0.5〜3:0.05〜0.3である請求項16から19のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  23. 外層の耐熱材は、更に二硫化モリブデン、二硫化タングステン及び六方晶窒化硼素のうちの少なくとも一つを含んでいる請求項1から22のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  24. 外層の耐熱材における二硫化モリブデン、二硫化タングステン又は六方晶窒化硼素の配合割合は、質量比で0.01〜0.05である請求項23に記載の球帯状シール体。
  25. 外層の外表面には、少なくとも外層の耐熱材からなる面と外層の補強材からなる面とが混在している請求項1から24のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  26. 外層は、外層の補強材の金網の網目に充填されていると共に当該補強材及び外層の耐熱材と混在一体化された固体潤滑剤を更に具備している請求項1から24のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  27. 外層の外表面には、少なくとも外層の補強材からなる面と固体潤滑剤からなる面とが混在している請求項26に記載の球帯状シール体。
  28. 外層は、外層の補強材及び耐熱材を具備していると共に球帯状基体に一体的に形成された中間層と、この中間層を覆って当該中間層に被着形成されていると共に固体潤滑剤を含んでいる被覆層とを具備しており、外層の外表面は、被覆層の固体潤滑剤の面からなっている請求項1から24のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  29. 固体潤滑剤は、四フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体及び六方晶窒化硼素を含んでいる請求項26から28のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  30. 四フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体及び六方晶窒化硼素の固体潤滑剤での組成割合は、四フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体及び六方晶窒化硼素の三元系組成図において、四フッ化エチレン樹脂10質量%、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体10質量%及び六方晶窒化硼素80質量%とする組成点、四フッ化エチレン樹脂10質量%、テトラフルオロエチレン−キサフルオロプロピレン共重合体45質量%及び六方晶窒化硼素45質量%とする組成点、四フッ化エチレン樹脂45質量%、テトラフルオロエチレン−キサフルオロプロピレン共重合体45質量%及び六方晶窒化硼素10質量%とする組成点並びに四フッ化エチレン樹脂40質量%、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体10質量%及び六方晶窒化硼素50質量%とする組成点を頂点とする四角形で境界付けられる領域内に相当する数値範囲内にある請求項29に記載の球帯状シール体。
  31. 四フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体及び六方晶窒化硼素の固体潤滑剤での組成割合は、四フッ化エチレン樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体及び六方晶窒化硼素の三元系組成図において、四フッ化エチレン樹脂25質量%、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体15質量%及び六方晶窒化硼素60質量%とする組成点、四フッ化エチレン樹脂12質量%、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体28質量%及び六方晶窒化硼素60質量%とする組成点、四フッ化エチレン樹脂10質量%、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体40質量%及び六方晶窒化硼素50質量%とする組成点、四フッ化エチレン樹脂20質量%、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体40質量%及び六方晶窒化硼素40質量%とする組成点、四フッ化エチレン樹脂38質量%、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体22質量%及び六方晶窒化硼素40質量%とする組成点並びに四フッ化エチレン樹脂35質量%、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体15質量%及び六方晶窒化硼素50質量%とする組成点を頂点とする六角形で境界付けられる領域内に相当する数値範囲内にある請求項29又は30に記載の球帯状シール体。
  32. 固体潤滑剤は、アルミナ水和物を20質量%以下更に含有する請求項29から31のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  33. 固体潤滑剤は、未焼成である請求項28から32のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  34. 固体潤滑剤は、焼成されている請求項28から32のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
  35. 球帯状基体の耐熱材及び外層の耐熱材のうちの少なくとも一方は、酸化抑制剤としての五酸化燐0.05〜5質量%及び燐酸塩0.1〜16.0質量%のうちの少なくとも一方を含んでいる請求項1から34のいずれか一項に記載の球帯状シール体。
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