JP6427700B1 - 信号伝送アシスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高価な格別の伝送路を要することなく、複雑な装置構成を要することなく、伝送路の静電容量のデジタル伝送信号への影響を軽減する。【解決手段】 開示される装置は、ゼロ電圧と所定電圧とにより二値を表現するデジタル信号6を伝送する伝送路5にのみ接続して使用することが可能な信号伝送アシスト装置4であって、キャパシタ18と、充電回路と、放電回路と、を備えている。充電回路は、伝送路5に伝送される所定電圧により、キャパシタ18を充電する。放電回路は、伝送路5に伝送される電圧が、所定電圧からゼロ電圧へ遷移するときに、遷移を早める向きにキャパシタ18を伝送路5に接続することにより、充電された電荷を伝送路5へ放電させる。【選択図】 図2

Description

本発明は、一対の電線を媒体としてデジタルクロックを利用して信号伝送する場合に、長距離伝送を阻害する要因となる、電線間に生じる静電容量の影響を軽減する信号伝送アシスト装置に関する。
デジタルクロックを用いて長距離の信号伝送を行う場合には、伝送路を構成するメタル電線の特性が問題となる。問題となる特性は、伝送路の往路と復路との間の静電容量Cと、伝送路の抵抗Rとによって規定される。図1は、この問題を説明するための波形図である。送信装置が出力し伝送路を伝わるクロック信号は、伝送路が短く、静電容量Cと抵抗Rが無視できる場合には、図1(a)に例示するように、矩形の波形となる。伝送路が長く、それに伴って静電容量Cと抵抗Rが大きい場合には、送信装置が出力し伝送路を伝わるクロック信号は、図1(b)あるいは図1(c)に例示する波形となる。図1(c)は、図1(b)の場合よりも、伝送路が長く、静電容量Cと抵抗Rが大きい場合に相当する。
図1(b)及び図1(c)に例示するように、伝送路の静電容量Cと抵抗Rが大きい場合には、クロック信号は、あたかもローパスフィルタを通過した後のように、レベル間の遷移が緩やかとなる。すなわちクロック信号は、ハイレベルからローレベルへ遷移するときには、最初は急峻であるが、次第に変化速度を緩めながらローレベルへ収束する。また、クロック信号は、ローレベルからハイレベルへ遷移するときには、同様に最初は急峻であるが、次第に変化速度を緩めながらハイレベルへ収束する。このように伝送路上のクロック信号の波形には、遷移先のレベルの前端に、なまり(すなわち、丸み)が現れる。図1(b)及び図1(c)に例示するように、伝送路が長く、それにより静電容量Cと抵抗Rが大きいほど、なまりは顕著となる。
図1(b)、(c)において、黒色で塗られた領域は、ハイレベルからローレベルへの遷移を例として、図1(a)の波形からの差分を表している。この差分は、伝送されるクロック信号がハイレベルであるときに充電された静電容量Cの電荷が、レベルの遷移に伴って放電されることより、もたらされるものである。伝送路の抵抗Rが無視できるほどに小さい場合であっても、送信装置の出力抵抗が十分に低いものでなければ、同様に静電容量Cの影響がクロック波形に現れる。
図1(b)及び図1(c)に例示するクロック波形では、レベルの遷移を正しく検出することが困難となる、という問題が発生する。特に、特許文献1に例示するように、ローレベルの時間幅がハイレベルの時間幅よりも狭い場合、あるいは、伝送情報の内容によりハイレベルの状態が連続した場合には、本来0Vであるローレベルの電位が、ハイレベルの充電電荷によりハイレベルの電位に近づく。その結果、伝送情報が正しく受け取られず、信号伝送の目的が果たされない、という問題が生じる。
クロック波形のなまりを除去する手段として、伝送路の抵抗Rを小さくする、すなわち、伝送路に用いられるメタル電線を太くすることが想定される。しかし、メタル電線の代表である銅ケーブルは、断面積に比例して高価になり、かつ重量が大きくなるのに伴って、工事費用の増大をもたらすので、太い銅ケーブルは有用ではない。また、銅ケーブルを太くすることにより、抵抗Rを小さくすることはできても、静電容量Cを引き下げることはできないので、送信装置の出力抵抗の影響は残ることとなる。ケーブルが長くなれば、抵抗Rと共に静電容量Cも長さに比例して増加することから、出力抵抗の低い送信装置を用いた場合であっても、より一層長い伝送路では、やはりなまりの問題が現れる。
一般的に、メタル電線により長距離の信号伝送を実現する技術として、特許文献2に開示されるレピータを用いる技術や、特許文献3に開示される周波数変換を用いた技術、あるいは、非特許文献1に開示される、静電容量Cが小さい特殊ケーブルを用いた伝送技術が知られる。しかし、レピータを用いる特許文献2の技術では、伝送路を構成する伝送ケーブルのほかに、複雑で伝送ケーブルよりも高価な機器を要するという問題点があった。特許文献3の技術においても、原理的にはともかく実用的な装置となると、長距離伝送のために相当に複雑な機器が必要となる、という問題点があった。また当然ながら、非特許文献1に開示される誘電率の低い被覆を有する特殊ケーブルは高価である。
特許第5120579号公報 特開2003−229793号公報 特開平09−147283号公報
アイ・ビー・エス・ジャパン株式会社の製品紹介ウェブページhttp://www.ibsjapan.com/RS232Cable.htm
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、高価な格別の伝送路を要することなく、かつ複雑な装置構成を要することなく、伝送路の静電容量のデジタル伝送信号への影響を軽減する信号伝送アシスト装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様によるものは、ゼロ電圧と所定電圧とにより二値を表現するデジタル信号を伝送する伝送路に接続するのみで、使用することが可能な信号伝送アシスト装置であって、キャパシタと、充電回路と、放電回路と、を備えている。充電回路は、前記伝送路に伝送される前記所定電圧により、前記キャパシタを充電する。放電回路は、前記伝送路に伝送される電圧が、前記所定電圧から前記ゼロ電圧へ遷移するときに、当該遷移を早める向きに前記キャパシタを前記伝送路に接続することにより、充電された電荷を当該伝送路へ放電させる。
この構成によれば、キャパシタが、(1)伝送路に伝送される所定電圧により充電され、(2)伝送路に伝送される電圧が所定電圧からゼロ電圧へ遷移するときに、遷移を早める向きに伝送路に接続されることにより、充電された電荷が伝送路へ放電するので、所定電圧からゼロ電圧への遷移が早められる。すなわち、伝送路の静電容量に蓄積される充電電荷を相殺するように、極性の異なるキャパシタの充電電荷が伝送路に放電され、それにより、伝送路の静電容量に起因するデジタル信号波形への影響が軽減される。キャパシタの充電回路及び放電回路は、簡素に構成可能である。また、この構成による信号伝送アシスト装置は、伝送路に接続するのみで使用することが可能であることから、伝送路以外の電源への接続を要しない。このように本構成によれば、高価な格別の伝送路を要することなく、かつ複雑な装置構成を要することなく、伝送路の静電容量のデジタル伝送信号への影響が軽減される。
本発明のうち第2の態様によるものは、第1の態様による信号伝送アシスト装置であって、前記放電回路は、前記キャパシタを放電する放電電流の経路に、可変抵抗素子を有する。
この構成によれば、可変抵抗素子の抵抗値を変えることにより、使用対象とする伝送路の静電容量に応じて、キャパシタの放電の速さを調整することができる。
本発明のうち第3の態様によるものは、第1又は第2の態様による信号伝送アシスト装置であって、前記充電回路は、前記キャパシタを充電する充電電流の経路を開閉する第1スイッチを有し、前記放電回路は、前記キャパシタを放電する放電電流の経路を開閉する第2スイッチを有している。そして、前記信号伝送アシスト装置は、検知回路と、メモリと、CPUと、をさらに備えている。検知回路は、前記伝送路に伝送される前記デジタル信号のレベル遷移を検知する。メモリは、前記デジタル信号のレベル遷移の時期を基準とした第1及び第2スイッチの開閉の時期を記録する。CPUは、前記メモリに記録された前記時期と、前記検知回路の検知信号とに基づき、前記第1及び第2スイッチを開閉する。
この構成によれば、プログラムにより動作するCPUにより、第1及び第2スイッチが開閉するので、キャパシタの充電及び放電が、メモリに記録した通りに、正確に行われる。すなわち、キャパシタの正確な充放電が、容易に実現する。
以上のように本発明によれば、高価な格別の伝送路を要することなく、かつ複雑な装置構成を要することなく、伝送路の静電容量のデジタル伝送信号への影響を軽減する信号伝送アシスト装置が実現する。
長距離伝送路の特性上の問題を説明する波形図である。 本発明の一実施の形態による信号伝送アシスト装置の構成を示す回路図である。 図2の装置の動作の概略を例示する波形図である。 図2の装置の動作を詳細に例示する波形図である。 図2の装置の動作の流れを例示するフローチャートである。 本発明の別の実施の形態による信号伝送アシスト装置の構成を示す回路図である。
図2は、本発明の一実施の形態による信号伝送アシスト装置の構成を示す回路図である。この信号伝送アシスト装置4は、伝送路5に接続することにより使用に供される。伝送路5を構成する一対の電線には、負側電線(図中に符号「―」を付している)に対する正側電線(図中に符号「+」を付している)の電圧が、ゼロ又は所定の正電圧となるデジタル信号が、伝送路5に接続される送信装置(図視略)からクロック信号6として送出される。すなわち、クロック信号6は、0V基準のクロックである。ゼロ電圧と所定の正電圧は、クロック信号6のローレベルとハイレベルとに、それぞれ対応する。クロック信号6は、伝送路5に接続される受信装置(図視略)によって受信される。
信号伝送アシスト装置4は、ラインインターフェース7、情報設定用メモリ8、CPU(中央演算ユニット)9、制御回路10、スイッチ11、ダイオード12、キャパシタ13、負電圧生成回路14、スイッチ15、可変抵抗器16,17、及びキャパシタ18を有している。伝送路5上のクロック信号6がハイレベルにあるときに、伝送路5から逆電流阻止用のダイオード12を通じて、キャパシタ13に充電電流が流れ、それによりキャパシタ13が充電される。負電圧生成回路14は、キャパシタ13の充電電圧を電源として、負電圧を生成する。負電圧生成回路14それ自体は、従来周知の回路であるので、その構成についての説明は略する。
負電圧生成回路14が出力する負電圧により、キャパシタ18が充電される。スイッチ15をオンすることにより、負電圧生成回路14からキャパシタ18へ充電電流が流れる。可変抵抗器16は、充電電流を調整する働きをなす。
伝送路5上のクロック信号6がローレベルに遷移したときに、スイッチ11がオンすることにより、キャパシタ18に充電された負極性の電荷が、伝送路5の正側電線に供給される。すなわち、正側電線の電位を引き下げるように、キャパシタ18の放電電流が流れる。可変抵抗器17は、放電電流を調整する働きをなす。
可変抵抗器16、17は、例えば半固定可変抵抗器である。スイッチ11,15は、例えば半導体スイッチング素子であり、一例としてトランジスタである。スイッチ11,15は、CPU9の指示に基づいて、制御回路10によりオン・オフするように駆動される。制御回路10は、例えばCPU10のデジタル出力信号に基づいて、スイッチ11,15を駆動する制御信号、例えば、ゲート電圧あるいはベース電流を生成する。
ラインインターフェース7は、伝送路5上のクロック信号6のレベル遷移を検知し、CPU9に通知する。伝送路5の静電容量C及び抵抗Rにより、クロック信号6のレベル遷移の波形に、なまりが生じていても、レベル遷移は開始直後において急峻であるため、ラインインターフェース7は、レベル遷移の開始を検知することが可能である。情報設定用メモリ8は、クロック信号6のレベル遷移の開始時刻を基準として、スイッチ11,15をオン・オフする時期を、あらかじめ設定するためのメモリである。CPU9は、ラインインターフェース7が検知するクロック信号6のレベル遷移開始時刻と、情報設定用メモリ8に記録される、レベル遷移開始時刻に相対的なオン・オフ時期とに基づいて、制御回路10を通じてスイッチ11,15をオン・オフさせる。
図3は、信号伝送アシスト装置4の概略動作を例示する波形図である。図3(a)は、信号伝送アシスト装置4が無い場合に、伝送路5を伝わるクロック信号6の波形を例示している。図示のとおり、クロック信号6の波形には、静電容量C及び抵抗Rの影響により、なまりが現れている。図3(a)の波形において、黒色で塗られた領域は、静電容量C及び抵抗Rの影響が無い場合の波形との差分を表している。この差分は、クロック信号6がハイレベルであるときに、伝送路5の静電容量Cに充電され、クロック信号6がローレベルに遷移したときに、伝送路5から吸収される電荷量に相当する。伝送路5の静電容量Cに充電された充電電荷が、クロック信号6がローレベルへ移行することにより吸収されるのに時間を要するために、図3(a)の波形のように、なまりが現れるのである。
一般にクロック信号6を利用したデジタル信号伝送システムにおいては、伝送路5に複数の送受信装置(図視略)が接続される。一般的にクロック信号を用いた情報の伝送は、同期信号基準のハイレベルとローレベルのビット列の伝送、あるいは8ビットに変換した文字列を用いたコマンド形式によるハイレベル、ローレベルのクロック列の送信により、情報伝送が行なわれるが、いずれの場合であっても、ハイレベルが送信される時の電荷が、伝送路5の静電容量Cに充電される。伝送路5が長くなるほど、静電容量Cの充電電荷が増大し、本来ローレベルであるはずの情報が正確に伝わらなくなる。一般的には、クロック信号6がローレベルにある期間に、伝送路5の充電電荷を吸収するには、伝送路5を駆動する送信装置(図視略)の出力抵抗を低くすることが一つの解決手段となる。しかし実際上、伝送のための基本的な性能確保及びデバイスの消費電力等のために、送信装置(図視略)の出力抵抗の低減には限界がある。
0V基準のハイレベルのクロック信号6により、受信装置(図視略)の電源を供給するデジタル信号伝送システムにおいては、ハイレベルのクロック信号6を出力するときの出力インピーダンスは、ローレベルのクロック信号6を出力するときよりも、低く設定される。図3は、そのような送信装置(図視略)が伝送路5に接続された場合を例示しており、そのために、クロック信号6のなまりは、ローレベルからハイレベルへ遷移するときには、相対的に軽いものとなっている。
信号伝送アシスト装置4は、伝送路5上のクロック信号6によって、キャパシタ18に電荷を充電し、図3(b)に例示するように、クロック信号6がローレベルに転じたときに、充電電荷を放電する。放電は、伝送路5の正側電線の電位を引き下げる向きに行われる。このため、信号伝送アシスト装置4を接続した伝送路5のクロック信号6の波形は、図3(c)に例示するように、なまりが軽減ないし解消されたものとなる。伝送路5の静電容量Cの充電電荷と、キャパシタ18の放電電荷とが一致するように、スイッチ11,15のオン・オフの時期、及び可変抵抗器16,17の抵抗値を設定することが、望ましい。この場合には、なまりは解消される。このように、信号伝送アシスト装置4は、伝送路5の静電容量Cの充電電荷を相殺するように、極性の異なるキャパシタ18の充電電荷を伝送路5に放電し、それによって、伝送路5上のクロック信号6のなまりを軽減ないし解消する。
図4は、信号伝送アシスト装置4の動作を詳細に例示する波形図である。この例では、伝送路5の静電容量は無視できない大きさであり、図4(a)に示すように、伝送路5上のクロック信号6には、なまりが現れている。図4(b)に示すように、スイッチ15は、クロック信号6の立上り(すなわち、ローレベルからハイレベルへの遷移)から所定時間t1後にオンする。それにより、図4(c)に示すように、キャパシタ18が充電される。スイッチ15は、クロック信号の立下り(すなわち、ハイレベルからローレベルへの遷移)から所定時間t2後にオフする。それにより、キャパシタ18の充電は停止する。所定時間t1,t2は、情報設定用メモリ8に予め記憶される。
一方、スイッチ11は、図4(d)に示すように、クロック信号6の立上りとともにオフし、立下りとともにオンする。それにより、図4(e)に示すように、クロック信号6がローレベルである期間に、キャパシタ18の充電電荷が、伝送路5に放電される。放電電荷は、伝送路5の静電容量Cに蓄積された充電電荷とは、逆極性である。従って、クロック信号6がローレベルである期間に、キャパシタ18は、伝送路5の静電容量Cに蓄積された充電電荷を吸収する機能を果たす。その結果、図4(f)に示すように、伝送路5上のクロック信号6は、立下りにおいて、まるみが軽減ないし解消された波形となる。
所定時間t1は、クロック信号6のハイレベルの時間幅より短く設定され、ゼロの値も採り得る。また、所定時間t2は、クロック信号6のローレベルの時間幅より短く設定され、ゼロの値も採り得る。図4に例示した例では、所定時間t2は正の値であり、クロック信号6がローレベルである期間においても、所定時間t2を経過するまでは、スイッチ15はオン状態にある。従って、クロック信号6が立下がってから所定時間t2を経過するまでの期間では、キャパシタ18は、負電圧生成回路14から電荷の供給を受けつつ、伝送路5に電荷を放電する。
所定時間t1,t2は、キャパシタ18の充電時間を定める。可変抵抗器16の抵抗値は、キャパシタ18の充電の早さ、すなわち充電の時定数を定める。可変抵抗器17の抵抗値は、キャパシタ18の放電の早さ、すなわち放電の時定数を定める。これらの所定時間t1,t2、及び可変抵抗器16,17の抵抗値は、伝送路5の静電容量Cに蓄積される充電電荷と、キャパシタ18が放電する逆極性の電荷とが、完全に相殺するように調節されるのが望ましい。それにより、クロック信号6がローレベルである期間の全体にわたって、伝送路5の電圧をゼロにすることができる。
図5は、信号伝送アシスト装置4の動作の流れを例示するフローチャートである。信号伝送アシスト装置4が起動されると(図5の「スタート」)、CPU9が初期化される(S1)。クロック6の立上り(すなわち、ローレベルからハイレベルへの遷移)がラインインターフェース7から通知されると(S2)、CPU9は制御回路10を通じて、スイッチ11をオフする(S3)。その後、CPU9は、情報設定用メモリ8に記憶される時間t1が経過した後に(S4)、スイッチ15をオンすることにより、キャパシタ18の充電を開始する(S5)。クロック6の立下り(すなわち、ハイレベルからローレベルへの遷移)がラインインターフェース7から通知されると(S6)、CPU9は、制御回路10を通じて、スイッチ11をオンする(S7)。その後、CPU9は、情報設定用メモリ8に記憶される時間t2が経過した後に(S8)、スイッチ15をオフすることにより、キャパシタ18の充電を終了する(S9)。停止ボタン(図視略)が押されるなどにより、信号伝送アシスト装置4の動作を終了すべき場合には(S10)、CPU9は動作を終了する(図5の「終了」)。信号伝送アシスト装置4の動作を継続すべき場合には(S10)、CPU9は処理をステップS2に戻し(S2)、上記の手順を繰り返す。以上の手順により、図4に例示した動作が実現する。
信号伝送アシスト装置4は、プログラムにより動作するCPU9を有している。それにより、キャパシタ18の正確な充放電が、容易に実現するという利点が得られる。これに対して、本発明の信号伝送アシスト装置は、プログラムを要しないハードウェアのみで構成することも可能である。図6に回路構成を例示する信号伝送アシスト装置50は、その一例である。
伝送路52に伝送されるクロック信号6が立ち上がると、正側電線51から、キャパシタ55、可変抵抗器57及びダイオード59を通じて、負側電線53へ電流が流れ、キャパシタ55が充電される。可変抵抗器57は、キャパシタ55を充電する電流を制限する働きをなす。ダイオード59は、クロック信号6がローレベルに転じたときに、キャパシタ55の充電電荷が、可変抵抗器57を通じて伝送路52に放出されることを阻止する逆電流防止ダイオードとして機能する。
クロック信号6が立ち上がると、キャパシタ55を充電する電流が流れるだけでなく、正側電線51から、ダイオード71、可変抵抗器69、キャパシタ72、及びダイオード75を通じて、負側電線53へ電流が流れ、それによりキャパシタ72も充電される。可変抵抗器69は、キャパシタ72を充電する電流を制限する働きをなす。ダイオード71、75は、クロック信号6がローレベルに転じたときに、キャパシタ72の充電電荷が、伝送路52に放出されることを阻止する逆電流防止ダイオードとして機能する。
クロック信号6が立ち下がると、負側電線53から、可変抵抗器63、発光ダイオード61、及びキャパシタ55を通じて、正側電線51へ電流が流れ、キャパシタ55に蓄積されている充電電荷が、伝送路52に放電される。可変抵抗器63は、放電電流を制限する機能を果たす。発光ダイオード61が発光すると、発光ダイオード61とフォトカプラを構成するフォトトランジスタ65,73がオンする。その結果、正側電線51から、フォトトランジスタ73、キャパシタ72、可変抵抗器67、及びフォトトランジスタ65を通じて、負側電線53へ電流が流れ、キャパシタ72に蓄積されている充電電荷が、伝送路52に放電される。この放電電荷は、伝送路52の静電容量Cに蓄積された充電電荷とは逆極性であり、正側電線51の電位を引き下げる。これに対して、キャパシタ55の放電電荷は、正側電線51の電位の下降を緩める方向に作用する。キャパシタ72がキャパシタ55よりも放電電流が大きくなるように、キャパシタ55,72の静電容量、可変抵抗器63、67の抵抗値を調整することにより、クロック信号6の遷移を早めることができる。それにより、クロック信号6の立下りにおけるなまりが、軽減ないし解消される。
正側電線51の電位が引き下げられることにより、キャパシタ55の伝送路52への放電も維持されることとなる。このように、キャパシタ55の放電と、キャパシタ72の放電との間には、一種の正帰還作用が働き、放電が持続する。キャパシタ55の放電が終了すると、フォトトランジスタ65,73はオフし、キャパシタ72の放電も終了する。クロック信号6が再び立ち上がると、キャパシタ55、72は、再び充電を開始する。以下、上記の動作が繰り返される。
可変抵抗器57の抵抗値を変えることにより、キャパシタ55の充電電荷量を調整することができる。また、可変抵抗器63の抵抗値を変えることにより、キャパシタ55の放電の早さを調整することができる。同様に、可変抵抗器69の抵抗値を変えることにより、キャパシタ72の充電電荷量を調整することができ、可変抵抗器67の抵抗値を変えることにより、キャパシタ72の放電の早さを調整することができる。伝送路52の静電容量Cの充電電荷と、キャパシタ55、72による正味の逆極性の放電電荷とが一致するように、可変抵抗器57,63,67,69の抵抗値を設定することが望ましい。
なお、図6には、1個の発光ダイオード61に、2個のフォトトランジスタ65,73が光結合する例を示したが、発光ダイオード61に並列に別の発光ダイオードが接続され、これら2個の発光ダイオードが個別に、2個のフォトトランジスタ65,73のいずれか一方と光結合するフォトカプラを構成してもよい。また、フォトトランジスタ65,73は、フォトダイオードに置き換えても良い。
4 信号伝送アシスト装置、 5 伝送路、 6 クロック信号、 7 ラインインターフェース(検知回路)、 8 情報設定用メモリ(メモリ)、 9 CPU(中央演算ユニット)、 10 制御回路、 11 スイッチ(第2スイッチ)、 12 ダイオード、 13 キャパシタ、 14 負電圧生成回路、 15 スイッチ(第1スイッチ)、 16,17 可変抵抗器、 18 キャパシタ、 t1,t2 所定時間、 50 信号伝送アシスト装置、 51 正側電線、 52 伝送路、 53 負側電線、 55 キャパシタ、 57 可変抵抗器、 59 ダイオード、 61 発光ダイオード、 63 可変抵抗器、 65 フォトトランジスタ、 67 可変抵抗器、 69 可変抵抗器、 71 ダイオード、 72 キャパシタ、 73 フォトトランジスタ、 75 ダイオード。

Claims (4)

  1. ゼロ電圧と所定電圧とにより二値を表現するデジタル信号を伝送する伝送路に接続するのみで、使用することが可能な信号伝送アシスト装置であって、
    キャパシタと、
    前記伝送路に伝送される前記デジタル信号の前記所定電圧により、前記キャパシタを充電する充電回路と、
    前記伝送路に伝送される電圧が、前記所定電圧から前記ゼロ電圧へ遷移するときに、当該遷移を早める向きに前記キャパシタを前記伝送路に接続することにより、充電された電荷を当該伝送路へ放電させる放電回路と、を備える信号伝送アシスト装置。
  2. 前記放電回路は、前記キャパシタを放電する放電電流の経路に、可変抵抗素子を有する、請求項1に記載の信号伝送アシスト装置。
  3. 前記充電回路は、前記キャパシタを充電する充電電流の経路を開閉する第1スイッチを有し、
    前記放電回路は、前記キャパシタを放電する放電電流の経路を開閉する第2スイッチを有し、
    前記信号伝送アシスト装置は、
    前記伝送路に伝送される前記デジタル信号のレベル遷移を検知する検知回路と、
    前記デジタル信号のレベル遷移の時期を基準とした第1及び第2スイッチの開閉の時期を記録したメモリと、
    前記メモリに記録された前記時期と、前記検知回路の検知信号とに基づき、前記第1及び第2スイッチを開閉するCPUと、をさらに備える、請求項1又は2に記載の信号伝送アシスト装置。
  4. 前記充電回路は、前記デジタル信号の前記所定電圧の反転電圧を生成する反転電圧生成回路を有しており、当該反転電圧生成回路が生成する反転電圧により、前記キャパシタを充電する、請求項1から3のいずれかに記載の信号伝送アシスト装置。
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