JP6426418B2 - 地盤改良工法及び地盤改良システム - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

本発明は、改良対象となる地盤に真空圧を作用させて地盤の排水を行うことで地盤改良を行う地盤改良工法及び地盤改良システムに関する。
軟弱地盤の改良工法の一つとして真空圧密工法がある。真空圧密工法では、軟弱地盤中に鉛直ドレインを打設し、それらの鉛直ドレインの頭部に水平ドレインを接続する。そして、これらの鉛直ドレイン、水平ドレインの上を気密シートで覆って空気が漏れないようにし、水平ドレインに接続された真空ポンプで吸引する。このようにして、気密シートの下の軟弱地盤の中の水(間隙水ともいう)を吸い出して軟弱地盤の強度増加を図る。
特開2012−180738号公報
改良対象となる地盤(改良地盤)が、比較的厚い砂質土層に覆われたシルト層を含む場合には、水平ドレイン及び鉛直ドレインを介して地盤に真空圧を加えるだけでは、十分な排水が行えない場合がある。このような不十分な排水のままだと、施設を建てた際に、施設の荷重によって地盤が沈下してしまう問題がある。
このような問題を防ぐために、真空圧密工法において、真空ポンプによる吸引と同時に改良地盤の上に盛土を盛って地盤に十分な荷重を加えることも考えられる。しかし、盛土を盛る工程及び盛土を除去する工程が必要となり、コストが増大してしまう。
そこで、盛土を盛ることなく、改良地盤の排水を確実に行うことができる地盤改良工法及び地盤改良システムを提供することを目的とする。
下記の開示の一観点によれば、砂質土層で覆われたシルト層を含む改良区の地盤改良工法であって、前記改良区の周囲を囲むように、前記砂質土層の底部にまで届く深さの止水壁を形成する工程と、前記改良区の内側に、前記シルト層の内部に到達する深さの鉛直ドレインを打設する工程と、前記改良区の内側に、前記砂質土層内の水を排水する補助排水ドレインを打設する工程と、前記鉛直ドレイン及び前記補助排水ドレインが設置された前記改良区の表面を気密性を有するシート材で覆う工程と、前記補助排水ドレインに真空ポンプを接続する工程と、前記真空ポンプを作動させて、前記補助排水ドレインを通じて前記砂質土層の排水を行うとともに、前記鉛直ドレインを通じて前記シルト層の排水を行う工程と、を有する地盤改良工法が提供される。
また、別の一観点によれば、砂質土層で覆われたシルト層を含む改良区の地盤改良システムであって、前記改良区の周囲を囲み、前記砂質土層の底部にまで届く深さまで形成された止水壁と、前記改良区の内側に、前記シルト層の内部に到達する深さまで打設された鉛直ドレインと、前記改良区の内側に打設され、前記砂質土層内の水を排水する補助排水ドレインと、前記補助排水ドレインに接続された真空ポンプと、前記鉛直ドレイン及び補助排水ドレインが設置された前記改良区の表面を覆う気密性を有するシート材と、を有する地盤改良システムが提供される。
上記観点の地盤改良工法及び地盤改良システムによれば、シルト層の表面を覆う砂質土層の底付近から補助排水ドレインを通じた排水を行うため、水位が砂質土層の底部付近まで低下する。
その結果、砂質土層の厚さに相当する盛土がシルト層の上に盛られたのと同様の状態となり、改良が必要とされるシルト層に十分な荷重が加わるため、盛土を行うことなく地盤改良を実施できる。
図1は、改良対象とする地盤の断面図である。 図2は、予備的事項に係る地盤改良工法を示す平面図である。 図3は、図2の地盤改良工法の問題点を示す図である。 図4は、第1実施形態に係る地盤改良工法を工程順に示す断面図である(その1)。 図5は、第1実施形態に係る地盤改良工法を工程順に示す断面図である(その2)。 図5は、第1実施形態に係る地盤改良工法を工程順に示す断面図である(その3)。 図7は、図5の補助排水ドレイン7を拡大して示す断面図である。 図8は、補助排水ドレイン7の設置個所の一例を示す平面図である。 図9は、図4〜図8に示す地盤改良工法の作用を示す図である。 図10は、第2実施形態に係る地盤改良工法を示す断面図である。 図11は、図10に示す地盤改良工法の作用を示す図である。
実施形態の説明に先立って、基礎となる予備的事項について説明する。
図1は、改良対象とする地盤の断面図である。
本発明に係る地盤改良工法が対象とする改良地盤91は、表面付近が砂質土層91aで覆われており、その砂質土層91aの下にシルト層91bが含まれる。シルト層91bの下には、特に限定されないが例えば砂質土層91cがある。このような改良地盤91は、海岸付近の開けた地形に多くみられる。
砂質土層91a、91cは、粗砂、中粒砂、細砂、極細砂を含み、透水係数が1×10-1〜1×10-4cm/sec程度と比較的大きく、水分が素早く移動できる層である。一方、シルト層91bは、砂質土層91aより細かい粒子を含み、透水係数が1×10-4cm/sec未満と比較的低く、水分の移動が遅い層である。
砂質土層91a、91cは、骨格を構成する砂粒子の割合が8割程度あり、シルト層91bよりも水分が少なく、荷重による地盤沈下を起こしにくい。これに対し、シルト層91bは見かけ上の体積の8割が水分であり、砂質土層91aよりも多くの水分を含み、荷重を加えると水分を放出しつつ体積が減少する。そのため、シルト層91bからの排水を行うことが地盤改良において重要となる。
このような改良地盤91に、工場、発電所や高架道路等の施設を建てると、それらの施設の荷重で水分を多く含むシルト層91bの圧密が進み、地盤沈下を起こすおそれがある。
そのため、シルト層91bに対して、予め荷重を加えて圧密を進めることで、地盤の沈下を防ぐ地盤改良工法の適用が望まれる。
図2は、予備的事項に係る地盤改良工法を示す平面図である。
図2に示す地盤改良工法では、改良地盤91の中に、複数の鉛直ドレイン2をシルト層91bの下端部付近まで打ち込み、その鉛直ドレイン2に水平ドレイン3を介して真空ポンプ11に接続している。さらに、鉛直ドレイン2及び水平ドレイン3が設置された改良地盤91の上面を密性シート5で覆っている。
そして、真空ポンプ11を作動させることで、気密シート5の上から大気圧を改良地盤91に作用させるとともに、鉛直ドレイン2を介して改良地盤91の砂質土層91a及びシルト層91bの排水を行い、地盤の圧密を進めることでシルト層91bの改良を行う。
ところが、砂質土層91aの厚さが厚くなると、上記の地盤改良工法では、シルト層91bの排水及び圧密を効率よく進めることができないという問題があることが判明した。
図3は、従来の地盤改良工法の問題点を示す図である。
図3に示すように、従来の地盤改良工法を適用すると、最初に透水係数の大きい砂質土層91aの水分が素早く抜け、その後、透水係数が砂質土層91aよりも小さいシルト層91bからの水分の放出が徐々に進む。
砂質土層91aが薄い場合には、砂質土層91aの排水の終了後、鉛直ドレイン92を通じたシルト層91bの排水にスムーズに移行し、シルト層91bの排水を効率よく行うことができる。
ところが、砂質土層91aが厚い場合には(例えば、3〜5mを超える場合)、砂質土層91aの排水が進んだ段階で、鉛直ドレイン2内の水分が砂質土層91a側に拡散するようになる。そして、鉛直ドレイン2の内部に気泡が発生し、鉛直ドレイン2内の液体の連絡が分断されてしまう。
このような状態になると、鉛直ドレイン2内の水分を真空ポンプ11の真空圧で引き上げることが困難となる。そのため、シルト層91bからの水によって砂質土層91a内の水位が再び上昇し、鉛直ドレイン2の液体の連絡が回復するまで、シルト層91bの排水が進まなくなり、長時間の施工が必要になるという問題がある。
また、図3に示すように、従来の地盤改良工法では、シルト層91bの排水が有効に行われている際の地下水位は、砂質土層91aの表面近くまで上がった状態となっている。このときに、シルト層91bの骨格を形成する粒子に作用し、圧密の進行に寄与する荷重成分(以下、有効荷重と呼ぶ)は、真空ポンプ94で生成される真空圧の70kN/m2程度のみであり、地盤沈下を防ぐ観点から十分ではないという問題がある。
以下、実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図4〜図6は、第1実施形態に係る地盤改良工法を工程順に示す断面図である。
図4に示すように、本実施形態の地盤改良工法では、まず改良対象となる改良地盤91に、鉛直ドレイン2を鉛直方向に打設する。鉛直ドレイン2は、真空圧で潰れることなく水や空気などの流路を確保できる長尺な資材であればどのようなものを用いてもよい。例えば、樹脂製のパイプ内に、長尺な樹脂板で組まれた樹脂メッシュを配置し、その樹脂メッシュの間に不織布シートを詰めたものを鉛直ドレイン2として用いることができる。このような鉛直ドレイン2では、樹脂メッシュの部分が真空圧に抗して鉛直ドレイン2内に間隙を残し、その隙間の不織布シートを通じて水や空気等の流体が流れる。
この鉛直ドレイン2は、マンドレルの内部に挿入した状態で、改良地盤91の中に打ち込むことで設置できる。鉛直ドレイン2を打ち込む深さは、改良地盤91のシルト層91bの底部付近であって、シルト層91bを貫通しない程度の深さとすればよい。その後、鉛直ドレイン2を改良地盤91内に残したままマンドレルを引き上げる。これにより地盤中に鉛直ドレイン2が残る。
次に、鉛直ドレイン2の上端部を地盤の表面から所定の長さだけ出した状態で切断する。これにより、1つの鉛直ドレイン2の設置が完了する。
さらに、上記の鉛直ドレイン2の打設を繰り返すことで、鉛直ドレイン2を改良地盤91に縦方向及び横方向に一定の間隔を開けて複数設置する。隣接する鉛直ドレイン2の間隔は、真空圧が伝播可能な範囲で適宜設定すればよく、例えば0.7m〜1m間隔とすることができる。
次に、改良地盤91の鉛直ドレイン2の上に水平ドレイン3を配置する。水平ドレイン3は、鉛直ドレイン2と同じ構造を有しており、この水平ドレイン3の不織布シートと鉛直ドレイン2の不織布シートの部分とを接触させる。これにより、鉛直方向の排水路と水平方向の排水路とが接続されたことになる。
次に、水平ドレイン3と直交する方向に有孔集水管4を配置し、この有孔集水管4を水平ドレイン3と接続する。この有孔集水管4は、例えば塩化ビニール樹脂よりなる可撓性のパイプであり、その側部に10cm〜20cm毎に直径8mm程度の孔が複数形成されている。有孔集水管4は、水平ドレイン3に集められた水や空気の流路となるとともに、側部の孔を通じて改良地盤91の上面の空気を吸い出すことで、改良地盤91に大気圧を作用させる機能を備えている。
次に、有孔集水管4の一端を、改良地盤1の外に引き出して、真空ポンプ11に接続する。これにより、改良地盤91から真空ポンプ11に至る鉛直方向及び水平方向の排水路が完成する。
次に、図5に示すように、鉛直ドレイン2、水平ドレイン3及び有孔集水管4が配置された改良地盤1の上を気密シート5で覆う。気密シート5は、その周縁部を改良地盤91の施工部分の周りに埋め込むことで気密性を確保できる。
次に、改良地盤91の、施工部分の周囲を囲むように遮水壁6を形成する。この遮水壁6は、改良地盤91の周囲に水ガラスを注入することで、壁状の不透水性の領域として形成される。この遮水壁6により、砂質土層91aの層内方向の水の移動を防ぎ、周辺地盤92からの水や空気の流入を阻止できる。
なお、遮水壁6は、水ガラスの注入で形成されるものに限定されず、例えば、鋼矢板を壁状に打ち込んで形成したものや、コンクリートで形成したものなど、砂質土層91aを通じた水や空気の流入を防げるものであれば何を用いても構わない。
次に、図6に示すように、補助排水ドレイン7を砂質土層91aに設置し、その補助排水ドレイン7に排水管78及び真空ポンプ77を接続する。
以下、補助排水ドレイン7の構造と、その設置方法について説明する。
図7は、図5の補助排水ドレイン7を拡大して示す断面図である。
図7に示すように、まず、補助排水ドレイン7の設置予定箇所の気密シート5に穴をあけ、さらにその下の砂質土層91aを貫通する深さの下孔71を形成する。下孔71の直径は例えば50cm程度である。
次に、補助排水ドレイン7の本体を構成する鋼管72を下孔71内に挿入する。この鋼管72は、直径が例えば30cm程度であり、その下部には縦長のスリット状の開口72aが複数設けられている。そして、それらスリット状の開口72aの周囲には、ワイヤーをらせん状に巻いてなる巻線型スクリーン72bが設けられている。この巻線型スクリーン72bは鋼管72内に侵入する水から砂を取り除くフィルターとして機能する。
次に、鋼管72の周囲の下孔71内にフィルター用の砂を流し込み、フィルター砂層73を形成する。また、フィルター砂層73の上端には、大気中からの空気の侵入を防ぐべく、セメント及びベントナイトを詰めてなる封止部材73aを形成する。
鋼管72の内部には、鋼管72内に侵入した水をくみ上げるための揚水ポンプ74及び揚水ポンプ74に接続された揚水管75を入れ、鋼管72の上部に蓋76を取り付ける。その後、鋼管72の内部と連通した蓋76の排気口に真空ポンプ77を接続し、揚水管75と連通した排水口に排水管78を接続して補助排水ドレイン7の設置が完了する。
上記の方法で改良地盤91に複数の補助排水ドレイン7の設置を行う。
図8は、補助排水ドレイン7の設置個所の一例を示す平面図である。
図8に示すように、補助排水ドレイン7が設置される砂質土層91aは透水性が良いため、鉛直ドレイン2よりも広いピッチに配置すればよく、例えば図中のピッチA、Bの長さは100m〜200m程度とすればよい。
以上の工程により、改良地盤91に地盤改良システム100の設置が完了したことになる。
次に、真空ポンプ11及び真空ポンプ77を作動させて、改良地盤91の排水を行う。
図9は、本実施形態に係る地盤改良工法の作用を示す図である。
図9に示すように、鉛直ドレイン2による排水及び補助排水ドレイン7を通じた揚水が進む。改良地盤91内では、最初に透水係数が比較的大きな砂質土層91aの排水が進み、数日程度で、砂質土層91aの底部付近にまで地下水位が低下してゆく。砂質土層91aの地下水位の低下に伴って、砂質土層91aの砂粒子に加わっていた浮力が失われ、砂質土層91aの砂粒子の重みが、その下のシルト層91bの骨格を構成する粒子に作用する。このとき、シルト層91bの粒子に作用する力は、シルト層91bの間隙から水分を押し出す力(有効荷重ともいう)となり、シルト層91bの圧密が進む。
すなわち、シルト層91bには、砂質土層91aの厚さに相当する盛土を行った場合と同様の荷重が、真空圧と共に作用する。砂質土層91aの水位を1m低下させる毎に、水の浮力に相当する10kN/m2だけ有効荷重が増加し、その有効荷重の増加分が真空ポンプ11の真空圧による有効荷重(約70kN/m2)に加算される。したがって、砂質土層91aが厚いく、且つ水位の低下量が大きいほど、大きな効果が得られる。
その結果、シルト層91bの排水と圧密が進む。シルト層91bから排出された水は、鉛直ドレイン2に集められる。ただし、鉛直ドレイン2に集められた水分は、鉛直ドレイン2内が気泡で分断されているため鉛直ドレイン2の上端まで上がることができず、砂質土層91a内に移動する。このようにして鉛直ドレイン2から砂質土層91a内に移動した水は、砂質土層91aの中を移動して補助排水ドレイン7に集められ、揚水ポンプを通じて改良地盤91の外に排水される。
すなわち、鉛直ドレイン2は改良地盤91に真空圧を伝達する経路として機能し、補助排水ドレイン7がシルト層91bから放出された水の排水経路として機能する。
したがって、砂質土層91aが厚く、鉛直ドレイン2内の液体の連絡が維持できない場合であっても、補助排水ドレイン7を通じて確実に排水することができる。
また、図2に示す予備的事項に係る地盤改良工法では、砂質土層91aの上端付近に地下水位がある状態でしか排水を進めることができず、シルト層91bに対して砂質土層91aの荷重を十分に加えることができなかったのに対し、本実施形態の地盤改良工法によれば、砂質土層91aの重さを有効荷重として利用することができる。その結果、盛土を行うことなく、シルト層91bに十分な荷重を加えて地盤改良を行うことができる。
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態に係る地盤改良システム101を示す断面図である。
図10に示すように、本実施形態の地盤改良システム101は、改良地盤91に鉛直ドレイン2及び補助排水ドレイン7を打ち込むとともに、改良地盤91の表面を気密シート5で覆い、補助排水ドレイン7には真空ポンプ77が接続されている。
鉛直ドレイン2、補助排水ドレイン7及び気密シート5の構成は、第1実施形態の地盤改良システムと同様である。
ただし、本実施形態の地盤改良システム101には、鉛直ドレイン2に水平ドレイン、有孔集水管及び真空ポンプを接続しない点で相違する。
図11は、図10に係る地盤改良システム101による作用を示す図である。
図11に示すように、地盤改良システム101では、補助排水ドレイン7の揚水ポンプ74及び真空ポンプ77を作動させて改良地盤91の排水を行う。
まず、補助排水ドレイン7を通じて砂質土層91aの排水が進み、砂質土層91a内の地下水が低下する。また、補助排水ドレイン7のスリットを通じて砂質土層91a内に真空圧が伝播し、気密シート5の下の改良地盤91の内圧が低下し、気密シート5の上方から大気圧が作用する。
さらに、砂質土層91aの排水が進むと、砂質土層91aの骨格を構成する砂粒子に作用する間隙水による浮力が減じ、砂質土層91aの荷重が有効荷重としてシルト層91bに加わり、シルト層91bの圧密及び排水が進む。
そして、シルト層91bから放出された水は、鉛直ドレイン2を介して砂質土層91aに移動し、補助排水ドレイン7を通じて改良地盤91から排水される。
これにより、本実施形態においても、砂質土層91aが厚い場合の改良地盤91に対しても、シルト層91bの排水を進めることができる。
また、本実施形態に係る地盤改良工法では、第1実施形態の水平ドレイン3や真空ポンプ11が不要となり、より簡素な構成で地盤改良を行うことができる。
2…鉛直ドレイン、3…水平ドレイン、4…有孔集水管、5…気密シート、6…遮水壁、7…補助排水ドレイン、7a…排水管、71…下孔、72…鋼管、72a…開口、72b…巻線型スクリーン、73…フィルター砂層、73a…封止部材、74…揚水ポンプ、75…揚水管、76…蓋、1、77…真空ポンプ、91…改良地盤、91a…砂質土層、91b…シルト層、100、101…地盤改良システム。

Claims (9)

  1. 砂質土層で覆われたシルト層を含む改良区の地盤改良工法であって、
    前記改良区の周囲を囲むように、前記砂質土層の底部にまで届く深さの止水壁を形成する工程と、
    前記改良区の内側に、前記シルト層の内部に到達する深さの鉛直ドレインを打設する工程と、
    前記改良区の内側に、前記砂質土層内の水を排水する補助排水ドレインを打設する工程と、
    前記鉛直ドレイン及び前記補助排水ドレインが設置された前記改良区の表面を気密性を有するシート材で覆う工程と、
    前記補助排水ドレインに真空ポンプを接続する工程と、
    前記真空ポンプを作動させて、前記補助排水ドレインを通じて前記砂質土層の排水を行うとともに、前記鉛直ドレインを通じて前記シルト層の排水を行う工程と、
    を有することを特徴とする地盤改良工法。
  2. 前記シート材で改良区の表面を覆う工程に先立って、前記鉛直ドレインの上端に通水路を有する水平ドレインに接続し、該水平ドレインを真空ポンプに接続する工程を有し、
    前記補助排水ドレインに接続された真空ポンプと、前記水平ドレインに接続された真空ポンプを同時に稼働させることを特徴とする請求項1に記載の地盤改良工法。
  3. 前記補助排水ドレインは、揚水ポンプを内蔵することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の地盤改良工法。
  4. 砂質土層で覆われたシルト層を含む改良区の地盤改良システムであって、
    前記改良区の周囲を囲み、前記砂質土層の底部にまで届く深さまで形成された止水壁と、
    前記改良区の内側に、前記シルト層の内部に到達する深さまで打設された鉛直ドレインと、
    前記改良区の内側に打設され、前記砂質土層内の水を排水する補助排水ドレインと、
    前記補助排水ドレインに接続された真空ポンプと、
    前記鉛直ドレイン及び補助排水ドレインが設置された前記改良区の表面を覆う気密性を有するシート材と、
    を有する地盤改良システム。
  5. 更に、前記改良区の表面と前記シート材との間に、前記鉛直ドレインの上端に接続され、通水路を有する水平ドレインと、前記水平ドレインに接続された真空ポンプとを有することを特徴とする請求項4に記載の地盤改良システム。
  6. 前記補助排水ドレインは、揚水ポンプを内蔵することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の地盤改良システム。
  7. 前記補助排水ドレインは、フィルタで覆われることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の地盤改良システム。
  8. 前記補助排水ドレインは、前記鉛直ドレインよりも広いピッチで打設されることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の地盤改良システム。
  9. 前記補助排水ドレインは、前記砂質土層の底部にまで届く深さに打設されることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の地盤改良システム。
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