JP6425061B2 - 自動復帰型ブレーカ - Google Patents

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Description

本発明は、山中など遠隔地や夜間の無人工場や無人通信設備などで、落雷などの原因でブレーカが落ちたときに、自動復旧操作など自動操作機構を備えた自動復帰型ブレーカに関するものである。
従来、落雷等に起因する過電流、漏電、又は電線等の短絡により発生するブレーカが作動し電気を遮断した後の復旧作業は、昼夜を問わず緊急対処を求められており、作業者が復旧資材を調達すると同時に、町中や山中等の遠方な場所へ出向いて行き一次・二次側の電線部並びに配電用機器の状況を確認し、調達資材を使用する事無く、ブレーカースイッチの再投入のみで復旧が完了しているのが実態である。この結果、作業者が毎回現場に出向くのは非効率的で、労働力の効率的な運用と復旧対応の迅速化、省力化が強く求められている。
ブレーカが動作する要因はさまざまで、「漏電」、「過電流」、「短絡」、「中性線欠相」、「雷サージ」、「突入電流」、「温度上昇」、「負荷機器不良」、「振動」、「ブレーカ誤動作」、「強電界」等の異常によるものであるが、近年の異常気象により、雷サージによるブレーカの不要動作で機器の機能が停止する事例が増加しており、システム全体の安全性や信頼性を失墜させる要因となっている。
本発明者は、かかる状況に鑑みて、既に、ブレーカ操作部を有する昇降部材と一体に結合されたカムに開放部が形成され、該カムに旋回ピンが噛み合うようになられ、旋回ピンが非常時作動モータにより駆動し得るブレーカ自動投入装置を提案している(特許文献1,2を参照)。
また、本発明者は、電源の引き込み線に対して略直交するように配設される空芯のソレノイドコイルを用いることで、単に雷サージか否かを判定するレベルの感度を実現するブレーカ装置を提案した(特許文献3を参照)。
一方で、遮断したブレーカが、一度自動復帰動作を試み、電源系統に異常ある場合には永久遮断状態となり、この永久遮断状態は、遠方制御で解除され、電源系統が正常に戻っている時には再度自動復帰動作する自動復帰型ブレーカが知られている(特許文献4を参照)。
また、ブレーカの自動復帰後に再度遮断を繰り返す場合、あらかじめ定められた複数回の自動復帰動作における自動復帰から遮断に至るまでの経過時間のすべてがあらかじめ定められた時間以内である時、永続的な遮断要因の発生とみなして、永久遮断として記自動復帰動作を停止させる自動復帰型ブレーカが知られている(特許文献5を参照)。
実登3114651号公報 実登3150316号公報 実登3150315号公報 特開平10−233154号公報 特開2001−283706号公報
上述した自動復帰型ブレーカでは、ブレーカが遮断した信号を受けて、ソレノイドを駆動させてレバーを動かし自動復帰させ、直ちに遮断もしくは遮断に至るまでの経過時間が予め設定した時間内である時は永久遮断にするものであり、漏電から短絡、雷サージなどブレーカがトリップした原因を判別し、自動復帰の可否を判断するというものではない。
そのため、遮断後の再投入をするべきではない場合でも、永久遮断になる迄の間、レバーを動かし自動復帰を試みるといった不都合がある。
かかる状況に鑑みて、本発明は、漏電から短絡、雷サージなどブレーカがトリップした原因を判別し、自動復帰の可否を判断する自動復帰型ブレーカを提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明の自動復帰型ブレーカは、下記1)〜6)を備える。
1)一次側の電力線網と二次側の負荷機器との間で電流を遮断できるブレーカ本体
2)ブレーカ本体が遮断時にブレーカ自動復帰信号を受けてブレーカ本体のレバーを駆動するブレーカ駆動部
3)漏電電流センサ
4)雷サージ電流センサ
5)過電流および短絡電流の検知を兼ねる電流センサ
6)上記3)〜5)のそれぞれ独立したセンサから電流測定データを入力し、各センサの電流の大きさ及び電流波形からブレーカ遮断要因と負荷異常を判別してブレーカ本体の自動復帰可否を判断し、ブレーカ本体の遮断時にブレーカ自動復帰信号を出力し、ブレーカ遮断動作の信号を入力しておらず、かつ、漏電検知、短絡検知、又は過電流検知の何れかを検知した場合、ブレーカ遮断命令を出力する入出力データ処理部
入出力データ処理部は、処理データを記憶するメモリ手段と、通信ネットワークを介して外部コンピュータとデータ通信できるデータ通信手段を備え、ブレーカ遮断要因、個々のセンサの電流の大きさ及び電流波形のデータを外部コンピュータに送信する。
上記構成によれば、漏電から短絡、雷サージなどブレーカがトリップした原因を判別し、自動復帰の可否を判断できる。
ここで、上記3)の漏電電流センサは、例えば、ZCT(Zero-phase Current Transformer)が好適に用いられる。ZCTによれば、三相電力線に対して一括して取り付けられ、どこか一線で地絡(漏電)が起きると三相のバランスが崩れるため、その差が二次側電流として出力できる。
上記4)の雷サージ電流センサは、例えば、ループコイルや空芯コイル、ホール素子(ホール効果を利用して磁界を検出する素子で、磁気センサなど)を好適に用いることができる。雷サージの大きさを電流値として測定することによって、より精度の高い雷サージ判定が可能になる。なお、通常、雷サージ電流領域は500A〜数十kAであるが、搭載するブレーカが雷サージで不要動作する電流域を十分にカバーすべきである。
上記5)の過電流および短絡電流の検知を兼ねる独立した電流センサとして、例えばCT(Current Transformer)方式を好適に用いることができる。過電流は二次側負荷回路の許容電流以上の電流が流れてしまう、すなわち過負荷の状態をいい、短絡は過電流の一種で絶縁不良などにより回路が直接接続あるいは低インピーダンスで接続されてしまう状態である。
電流の大きさ又は電流波形に基づくブレーカ遮断要因の判別について、従来のセンサと回路方式の場合、数百アンペアオーダーの短絡電流と雷サージ電流の判別は困難であるが、雷サージは電源の波形と同期しない特殊な波形で混入する場合が殆どであり、上記6)の入出力データ処理部の場合、電流波形から、負荷異常などの電流波形と雷サージ電流を判別する。
そのため、入出力データ処理部は、それぞれ独立したセンサから電流測定データを入力し、それぞれのセンサから入力する電流データの大きさだけでブレーカ遮断要因を判別できる場合は電流データの大きさだけで判別し、電流データの大きさだけで判別できない場合は、さらに電流波形からブレーカ遮断要因を判別する。そして、ブレーカ遮断要因を判別して、自動復帰できるようなブレーカ遮断要因であればブレーカ自動復帰信号を出力し、自動復帰の前に点検作業を必要とする場合は、ブレーカ自動復帰信号の出力を行わない。
上記の自動復帰型ブレーカにおいて、ブレーカ本体の二次側の電力線の端子部に回路線路の温度を測定する端子部温度検知センサが更に設けられることが好ましい。入出力データ処理部は、端子部温度検知センサから端子部温度データを入力して端子部温度の異常上昇を判別してブレーカ本体の自動復帰可否を判断できる。
雷サージ電流センサとして、CT(Current Transformer)方式では、検出感度と磁気飽和とがトレードオフの関係があり適当ではない。そこで、ループコイルや空芯コイルを用いるが、ループコイルの場合、一次側の電力線の相関の検出感度のバラツキが大きくなるという問題がある。一方、空芯コイルの場合、電力線の相関のバラツキが少ない。
また、端子部温度検知センサは、例えば、温度変化に対して電気抵抗の変化の大きい抵抗体であるサーミスタ(thermistor)を用いることができる。この他、端子部温度検知センサとして、温度の計測結果が電圧出力される専用集積回路や、演算ユニットと直接的にシリアル通信できる温度計測用ICチップを用いることができる。回路線路を流れる電流によって発生するジュール熱、その他の機器の排熱等によって、端子部の温度上昇は避けられないが、端子ネジの緩みによる接触抵抗の増加などで回路に異常が生じた場合に端子部の温度の異常上昇が起こるため、端子部温度の異常上昇を判別した場合、通信ネットワークを介して外部コンピュータから強制復帰信号を受信し入力した場合にブレーカ自動復帰信号を出力し、ブレーカ遮断動作の信号を入力しておらず、かつ、端子部温度上昇検知を検知した場合、ブレーカ遮断命令を出力する
上記の自動復帰型ブレーカにおいて、磁気センサと温度センサと湿度センサ及び加速度センサが更に設けられ、入出力データ処理部は、磁気センサから磁気データ、温度センサから外気温度データ、湿度センサから外気湿度データ、及び加速度センサから振動データを入力することが好ましい。設置環境の異常を判別した場合、事故前に通信ネットワークを介して外部コンピュータから強制復帰信号を受信し入力した場合にブレーカ自動復帰信号を出力する
電源系統に関係のないトラブルや純粋な機械トラブルによる要因によって、ブレーカが遮断されることがある。ブレーカの周辺環境をセンシングするために、温度センサ、湿度センサ、磁気センサ及び加速度センサを備え、戸外に設置される機器の外気温の影響、地震による影響、接触事故等など機器に何らかの衝撃が加わった際の影響について予め想定して、遮断時の自動復帰動作を判断する。
上記の自動復帰型ブレーカにおける入出力データ処理部は、ブレーカ遮断要因を雷サージと判別した場合、ブレーカ本体が遮断状態であればブレーカ自動復帰信号を出力する。また、入出力データ処理部は、ブレーカ遮断要因を漏電又は短絡と判別した場合、強制復帰信号を入力した場合にのみブレーカ自動復帰信号を出力する。
上記の自動復帰型ブレーカにおける入出力データ処理部は、通信ネットワークを介してデータ通信できるデータ通信手段を備え、処理データを外部コンピュータに送信し、強制復帰信号を外部コンピュータから受信することが好ましい。
自動復帰型ブレーカは、通信ネットワークを利用して、外部コンピュータと相互に情報の受渡しができる。外部コンピュータは、PC(パソコン)、タブレット端末や携帯電話などの情報機器端末である。パソコン等の画面から、ブレーカの動作状況、各センサのデータ値を監視すること、各センサのパラメータを設定することも可能である。
上記の自動復帰型ブレーカにおける入出力データ処理部はGPS(Global Positioning System)を用いてブレーカの位置情報を外部コンピュータに送信し、外部コンピュータで、ブレーカが自動復帰できない状態の場合、保守作業員側のモバイル端末に、自動復帰できない状態のブレーカの位置情報を送ることが好ましい。
ブレーカにGPS機能を搭載し、ブレーカが設置されている位置情報を入出力データ処理部が取込み、通信ネットワークを介して外部コンピュータに送信する。外部コンピュータで、ブレーカが自動復帰できない状態の場合、保守作業員による点検が必要であると判断すれば、保守作業員側のモバイル端末に、自動復帰できない状態のブレーカの位置情報を送ると共に、点検作業を促す指示を出すことができる。
上記の自動復帰型ブレーカにおいて、入出力データ処理部は、処理データを記憶できるメモリ手段を備え、判別したブレーカ遮断要因及び遮断回数の履歴情報を該メモリ手段に記憶し、外部コンピュータは通信ネットワークを介してから履歴情報を閲覧できる
ブレーカが遮断された場合、メモリ手段に履歴が残ることから、原因調査が容易に行うことができる。履歴情報は、通信ネットワークを介して遠隔のパソコンでも閲覧することができ、安全確認後、遠隔操作にて強制復帰信号によりブレーカの自動復帰を行うことが可能である。
また、ブレーカ装置本体に設けられる表示部で、遮断要因や遮断回数の確認することも可能である。
本発明の自動復帰型ブレーカによれば、漏電から短絡、雷サージなどブレーカがトリップした原因を判別し、自動復帰の可否を判断できるといった効果がある。
自動復帰型ブレーカの機能ブロック図 自動復帰型ブレーカの構成図 PCの監視画面例(トレンド表示画面) PCの監視画面例(バーグラフ表示画面) 自動復帰の処理フローチャート
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
図1は、自動復帰型ブレーカの概略ブロック図を示している。
自動復帰型ブレーカ1は、ブレーカのON/OFF動作を実行するブレーカ自動復帰装置本体10と、電流計や温度計などの各種センサ類6からのデータを処理してブレーカの動作要因判別と信号出力を行う入出力データ処理部12から構成される。ブレーカ自動復帰装置本体10は、ブレーカ本体11とブレーカ駆動部13から構成される。ブレーカ本体11には一次側電力線網4から3相電力線が引き込まれ、二次側の負荷機器回路5の3相電力線と接続されている。
ブレーカ本体11からブレーカ遮断時には遮断信号がブレーカ駆動部13に入る。ブレーカ駆動部13は、ブレーカ本体11のレバーをモータで動かすことにより、ブレーカ投入動作あるいはブレーカ遮断動作を行う。
ブレーカ本体11に引き込まれる一次側電力線網4には、電源電流を測定する電源電流センサが設けられる。また二次側負荷機器回路5には、負荷電流を測定する負荷電流センサが設けられる。これに加えて、後述する他の各種センサ類6(温度センサ、漏電電流センサなど)によって、ブレーカ遮断要因の判定を行う。
入出力データ処理部12は、温度センサ、漏電電流センサ、負荷電流センサおよび電源電流センサの出力信号、それとサージ検出信号および負荷異常信号、これらを入力信号とし、ブレーカ駆動部13に対するブレーカ投入命令信号(強制復帰信号)またはブレーカ遮断命令信号を出力信号とする。また入出力データ処理部12は、上記の入力信号および出力信号をメモリ15に履歴情報として記録する。
自動復帰型ブレーカは、主に受電/配電盤や制御盤8への実装を想定している。ブレーカを流れる電流やその周辺環境についてPC(パソコン)で確認でき、またPC(パソコン)の画面操作によって復旧作業の後にブレーカを強制復帰させることができる。また、ブレーカを流れる電流やその周辺環境を分析して、通信ネットワーク3を介して、警報信号を遠隔コントロールセンタ7に報知したり、自動的にブレーカをONまたはOFFして装置の電源を遠隔操作したりできる。このように、ブレーカの周辺の状況を予め把握することで復旧作業の安全性の確保と効率化を実現する。
図2は、自動復帰型ブレーカの機能構成図を示している。
雷サージ電流検知部21は、雷が発生した際に一次側より入ったサージ量を計測し、入出力データ処理部12に計測サージ量を送る。入出力データ処理部12では、計測サージ量をメモリ15に記憶する。また、入出力データ処理部12は、サージ量が予め設定した上限閾値を超える場合、二次側の負荷機器保護のためブレーカ駆動部に対して遮断命令信号を出力してブレーカを遮断する。
雷サージ電流検知部21は、一次側の3相電力線に空芯コイル21aを設けることにより検知している。具体的には、引き込み線に対して略直交するように配設される非磁性体の空芯のソレノイドコイルを設け、雷サージ電流検知部21がコイルの両端もしくは片端に接続される積分回路を備えて、積分回路の出力に応じてサージ電流が否かを判定すると共に、サージ量を入出力データ処理部12へ送る。略直交するように配設される空芯のソレノイドコイルを用いることで、雷サージ検出レベルの感度、すなわち、サージ電流値の精度は落ちるが、単に雷サージか否かを判定するレベルの感度を向上することができる(詳細な構成については、実用新案登録第3150315号公報を参照のこと。)。
次に、電流測定部22について説明する。電流測定部22は、CTセンサ22aを用いて各相に流れる電流値を計測する。そして計測した電流値を入出力データ処理部12へ送り、入出力データ処理部12で、過電流の検知や相バランスの乱れを検知し、また中性線欠相を検知する。
また、漏洩電流検知部23は、ZCTセンサ23aを用いて、各相の送り戻しの電流誤差を計測して漏洩電流の有無を検知する。そして計測した漏洩電流値を入出力データ処理部12へ送る。入出力データ処理部12は、設定した漏洩電流値を超えるとブレーカを遮断する。
なお、図では、雷サージ検出用空芯コイルがブレーカ本体の一次側の電力線に設けられ、負荷電流測定のためのCTセンサ22a及び漏電電流検知のためのZCTセンサ23aはブレーカ本体の二次側の電力線に設けられているが、雷サージ検出用空芯コイルと各種電流検出CTセンサの実装位置については、電流線路上であれば挿入位置に制限はなく、他の実装位置でも構わない。
端子部温度検知部24は、サーミスタ24aを用いて各相の端子部周辺温度を計測する。そして計測した各相の端子部周辺温度を入出力データ処理部12へ送る。入出力データ処理部12は、各相の端子部周辺温度が閾値を超えた異常温度であるか否かを検知することにより、導線の締め付け不良や接触不良の可能性を顕在化する。
磁気センサ25は、強電界を検知し、磁場を計測し入出力データ処理部12へ送る。入出力データ処理部12は、ブレーカ周辺に異常な磁場が発生した場合、メモリに記録すると共に、設定値を超えるとブレーカを遮断する。
温度センサ26は、外気温度を計測し入出力データ処理部12へ送る。入出力データ処理部12は、外気温度をメモリに記録し設定値を超えるとブレーカを遮断する。火事などによる温度上昇に対応する。
湿度センサ27は、外気湿度を計測し入出力データ処理部12へ送る。入出力データ処理部12は、外気温度をメモリに記録する。
加速度センサ28は、ブレーカ装置自体の縦揺れ、横揺れ等の振動を検知し、振動データを入出力データ処理部12へ送る。入出力データ処理部12は、振動データ値が設定値レベルを超えた状態が一定時間(例えば数秒)継続した場合、ブレーカを遮断する。
入出力データ処理部12の動作電源29は、一次側の3相電力線から取る。動作電源が消失すれば、停電になったことになり、停電検知も兼ねている。停電検知信号は入出力データ処理部12へ送られ、入出力データ処理部12は停電情報を記憶する。
上述の各種センサから検知された信号に基づいて、入出力データ処理部12はブレーカを遮断すると共に、遮断要因をメモリ15に記憶する。遮断要因は例えば下記表1の如く、ブレーカ本体の表示部(LEDなどの表示)でアルファベットもしくは数字で表現され表示される。2つ以上の項目で遮断された場合、遮断要因の英数字が順繰りに表示される。例えば、「A0」−>「M1」−>「12(遮断回数)」−>「A0」−>「M1」−>「12(遮断回数)」というように表示される。
図3および図4は、PC(パソコン)画面の一例を示している。図3はトレンド表示画面であり、図4はバーグラフ表示画面である。それぞれ現在時刻における負荷電流値、漏電電流値、サージ電流値、地震センサの出力電圧値、ブレーカ機器内の温度および湿度を表示している。
図4のバーグラフ表示画面では、上記表示データに対するアラーム出力解除数値、アラーム出力作動数値、計測データの校正パラメータ(1−5Vのセンサにおける上下限値の校正値)も表示する。
また、複数台のブレーカ機器が通信ネットワークに接続されている場合、PC画面からグループを切り換えることにより、モニタリングを行う対象のブレーカ機器のデータを切替表示することができる。
次に、入出力データ処理部12における各種センサの信号データを判別してブレーカ本体の自動復帰可否を判断する処理の一例について、図5を参照して説明する。
入出力データ処理部12は、通常待機処理を行っている際に、ブレーカ遮断動作の信号を入力すると、自動「復帰」判別処理を行って、それぞれのセンサの信号データを判別する。具体的には、漏電を検知したか否かを判別し、漏電を検知した場合は、ブレーカを自動復帰しない(強制復帰信号待つ)。また、過電流を検知した場合、短絡を検知した場合、端子部温度上昇を検知した場合、地震(振動)を検知した場合、火災時のように周囲温度の上昇を検知した場合も同様に、ブレーカを自動復帰しない(強制復帰信号待つ)。そして、雷サージを検知した場合と強磁気を検知した場合、所定時間経過後に、ブレーカ自動復帰信号を出力し、ブレーカを自動復帰する。処理フローとして、雷サージを検知したか否かを判別する処理を、過電流を検知したか否かを判別する処理の前に行う。これは雷サージの場合も一過性の過電流となるからである。また、検知し場合にブレーカを自動復帰しない(強制復帰信号待つ)判別項目を先に処理することで、同時に複数の項目が検知された場合に、安全方向に機能させることができる。
このように、自動「復帰」判別処理では、ブレーカ遮断要因をメモリに記録保持を行い、雷サージ検知、強磁気検知、要因不明であった場合には、所定時間経過を待って、自動復帰処理、すなわち、ブレーカ駆動部にブレーカ投入命令を出力する。また、漏電検知、短絡検知、端子部温度上昇検知、地震(振動)検知、周囲温度上昇検知、過電流検知の場合、各要因の記録保持をしたのち、自動復帰処理しないで強制復帰信号を待つ。そして、強制復帰信号を待つ状態から、強制復帰信号が入れば、ブレーカ駆動部にブレーカ投入命令を出力することになる。
一方、通常待機処理を行っている際に、ブレーカ遮断動作の信号を入力していない場合で、自動でブレーカを遮断させる必要がある場合に、自動「遮断」判別処理を行う。自動「遮断」判別処理では、漏電検知、短絡検知、端子部温度上昇検知、地震(振動)検知、周囲温度上昇検知、過電流検知に加えて、手動強制遮断信号を検知した場合、各要因の記録保持をしたのち、自動遮断処理、すなわち、ブレーカ駆動部にブレーカ遮断命令を出力する。漏電検知、短絡検知、端子部温度上昇検知、地震(振動)検知、周囲温度上昇検知、過電流検知、手動強制遮断信号のいずれも検知しなかった場合、要因検知無しで、自動遮断処理は行わない。
ブレーカが遮断(OFF)された場合、自動での再投入(ON)する時間は、予め設定することができる。この設定は、ブレーカ機器本体のメモリに予め記憶させても良いし、小型のディップスイッチ(Dual In-line Package switch;DIP switch)を用いて設定しても良い。なお、ブレーカ機器本体のメモリに記憶させた再投入までの時間は、PCで設定し直すことができる。
1 自動復帰型ブレーカ
2 PC(情報機器端末)
3 通信回線(通信ネットワーク)
4 一次側電力線網
5 二次側負荷回路
6 センサ類
7 遠隔コントロールセンタ
7a 遠隔監視/操作端末装置
7b 記憶装置
10 ブレーカ自動復帰装置本体
11 ブレーカ本体
12 入出力データ処理部
13 ブレーカ駆動部
14 データ通信ポート
15 メモリ
21 雷サージ電流検知部
21a 空芯コイル
22 電流測定部
22a CTセンサ
23 漏洩電流検知部
23a ZCTセンサ
24 端子部温度検知部
24a サーミスタ
25 磁気センサ
26 温度センサ
27 湿度センサ
28 加速度センサ
29 動作電源/停電検知部

Claims (5)

  1. 一次側の電力線網と二次側の負荷機器との間で電流を遮断できるブレーカ本体と、
    ブレーカ本体が遮断時にブレーカ自動復帰信号を受けてブレーカ本体のレバーを駆動するブレーカ駆動部と、
    独立した漏電電流センサと、独立した雷サージ電流センサと、過電流および短絡電流の検知を兼ねる独立した電流センサと、
    それぞれのセンサから電流測定データを入力し、各センサの電流の大きさ及び電流波形からブレーカ遮断要因と負荷異常を判別してブレーカ本体の自動復帰可否を判断し、ブレーカ本体の遮断時に前記ブレーカ自動復帰信号を出力する入出力データ処理部と、を備え
    前記入出力データ処理部は、
    処理データを記憶するメモリ手段と、
    通信ネットワークを介して外部コンピュータとデータ通信できるデータ通信手段を備え、
    前記ブレーカ遮断要因、個々のセンサの電流の大きさ及び電流波形のデータを外部コンピュータに送信し、
    前記ブレーカ遮断要因を雷サージと判別した場合、ブレーカ本体が遮断状態であれば前記ブレーカ自動復帰信号を出力し、
    前記ブレーカ遮断要因を漏電、短絡、又は過電流と判別した場合、通信ネットワークを介して外部コンピュータから強制復帰信号を受信し入力した場合に前記ブレーカ自動復帰信号を出力し、
    ブレーカ遮断動作の信号を入力しておらず、かつ、漏電検知、短絡検知、又は過電流検知の何れかを検知した場合、ブレーカ遮断命令を出力することを特徴とする自動復帰型ブレーカ。
  2. ブレーカ本体の二次側の電力線の端子部に回路線路の温度を測定する端子部温度検知センサが更に設けられ、
    前記入出力データ処理部は、前記端子部温度検知センサから端子部温度データを入力して端子部温度の異常上昇を判別した場合、通信ネットワークを介して外部コンピュータから強制復帰信号を受信し入力した場合に前記ブレーカ自動復帰信号を出力し、
    ブレーカ遮断動作の信号を入力しておらず、かつ、端子部温度上昇検知を検知した場合、ブレーカ遮断命令を出力することを特徴とする請求項1に記載の自動復帰型ブレーカ。
  3. 磁気センサと温度センサと湿度センサ及び加速度センサが更に設けられ、
    前記入出力データ処理部は、上記の磁気センサから磁気データ、温度センサから外気温度データ、湿度センサから外気湿度データ、及び加速度センサから振動データを入力し、設置環境の異常を判別した場合、通信ネットワークを介して外部コンピュータから強制復帰信号を受信し入力した場合に前記ブレーカ自動復帰信号を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の自動復帰型ブレーカ。
  4. 前記入出力データ処理部は
    GPS(Global Positioning System)を用いてブレーカの位置情報を外部コンピュータに送信し、外部コンピュータで、ブレーカが自動復帰できない状態の場合、保守作業員側のモバイル端末に、自動復帰できない状態のブレーカの位置情報を送ることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の自動復帰型ブレーカ。
  5. 前記入出力データ処理部は
    判別したブレーカ遮断要因及び遮断回数の履歴情報を前記メモリ手段に記憶し、外部コンピュータは通信ネットワークを介してから前記履歴情報を閲覧できることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の自動復帰型ブレーカ。
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