JP6425004B2 - ロボットアーム - Google Patents

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本発明は、インフレータブル構造を用いたロボットアームに関する。
従来から、駆動エネルギーとして空気等の流体を用いて作動させるインフレータブル構造のロボットアームが様々提案されている。このようなインフレータブル構造のロボットアームでは、柔らかい材料を用いて軽量化を図ることができるので、人体との接触等においての安全性を確保することができる。
インフレータブル構造を用いたロボットアームとしては、例えば、一定圧の流体を封入して形成した構造骨格の接続部分に、内圧が低く折れ曲がった状態から加圧することにより、形状回復力に起因する折れ曲がり部のトルクを駆動力として利用するアクチュエータを複数配置したロボットアームが開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
丸山大輔、木村仁、小関道彦、伊能教夫、「水力学的骨格を利用した柔軟な機械システム(非線形有限要素解析に基づいた応力集中の回避と駆動力特性の比較)」、日本フルードパワーシステム学会論文集、Vol.41、no.3、pp.1-9、2010.
しかしながら、従来のインフレータブル構造のロボットアームでは、アクチュエータのトルク不足により重い物を把持することが困難である。また、インフレータブル構造のロボットアームでは、リンクが連結される関節部が柔らかい材料で構成されているため、リンク間にねじれが生じて、手先の位置決め精度が低下するという問題がある。また、関節部において粘性要素が不在のため、関節部に振動が発生し、位置決め精度が低下するという問題がある。
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みてなされたものであって、アクチュエータのトルクを向上させることができると共に、関節部におけるねじれ現象及び振動を抑制することにより、位置決め精度を向上させることができるロボットアームを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載のロボットアームは、プラスティック材料により内部に流体を封入可能な袋状構造に形成される第1リンクと、プラスティック材料により内部に流体を封入可能な袋状構造に形成される第2リンクと、前記第1リンクと前記第2リンクとを連結する関節部と、前記関節部を回動させるために、当該関節部に拮抗的に配置される一対の流体圧アクチュエータと、を備えるロボットアームであって、前記関節部は、前記第1リンクが取り付けられる第1剛体部材と、前記第2リンクが取り付けられる第2剛体部材と、前記第1剛体部材及び前記第2剛体部材を回転可能に支持する軸部と、プラスティック材料により形成され、内部に流体が供給されて膨張することにより前記第2剛体部材の押圧片に対して前記軸部の軸方向側に圧力を作用させる膨張部材と、前記第1剛体部材に一端側が取り付けられた薄膜状の第1シート部材と前記第2剛体部材に一端側が取り付けられた薄膜状の第2シート部材のそれぞれの他端側が交互に複数積層された状態で、前記第2剛体部材の押圧片と前記第1剛体部材の押圧片との間に配置され、前記膨張部材により前記第2剛体部材の押圧片を押圧し、前記第1シート部材及び前記第2シート部材のそれぞれの他端側を、前記第2剛体部材の押圧片と前記第1剛体部材の押圧片により挟んで密着させることにより摩擦力を生じさせる摩擦力発生手段と、を有しており、前記第1剛体部材の押圧片に形成された挿通孔に前記軸部が挿通されて、前記第1剛体部材が前記軸部に回転可能に支持されると共に、前記第2剛体部材の押圧片に形成された挿通孔に前記軸部が挿通されて、前記第2剛体部材が前記軸部に回転可能に支持され、前記第1シート部材は、一端側が前記第1剛体部材に取り付けられ、他端側に形成された挿通孔に前記軸部が挿通されて前記軸部に回転可能に支持され、前記第2シート部材は、一端側が前記第2剛体部材に取り付けられ、他端側に形成された挿通孔に前記軸部が通されて前記軸部に回転可能に支持されており、前記一対の流体圧アクチュエータは、それぞれプラスティック材料により内部に作動流体を収納可能な流体室が形成された袋状構造体が連続して複数設けられ、隣接する前記袋状構造体の流体室は、連通孔を介して作動流体が流通可能に構成されており、前記各流体室に作動流体が供給されることにより膨張して、扇状に回動することで、前記第1剛体部材又は前記第2剛体部材を回転させることを特徴としている。
請求項2に記載のロボットアームは、前記複数の袋状構造体が、扇状に回動する際の支点側に位置する基端から先端までの距離が、両端側に設けられる前記袋状構造体から中央側に設けられる前記袋状構造体に向かうに従って短くなるように構成されていることを特徴としている。
請求項3に記載のロボットアームは、前記一対の流体圧アクチュエータは、それぞれ高密度ポリエチレン(HDPE)により形成されていることを特徴としている。
請求項4に記載のロボットアームは、前記第1リンク及び第2リンクが、中空部を有しており、外周部が内部に流体を封入可能な袋状構造の流体袋を外周方向に連続して複数設けて形成されていることを特徴としている。
請求項1に記載のロボットアームによれば、プラスティック材料により内部に流体を封入可能な袋状構造に形成される第1リンク及び第2リンクは、軸部に回転可能に支持される第1剛体部材及び第2剛体部材にそれぞれ取り付けられているので、関節部において第1リンクと第2リンク間でねじれが生じることを防止し、位置決め精度を向上させることができる。また、関節部は、第1剛体部材に一端側が取り付けられた薄膜状の第1シート部材と第2剛体部材に一端側が取り付けられた薄膜状の第2シート部材のそれぞれの他端側が交互に複数積層された状態で、第2剛体部材の押圧片と第1剛体部材の押圧片との間に配置され、内部に流体が供給されて膨張する膨張部材により第2剛体部材の押圧片を押圧し、第1シート部材及び第2シート部材のそれぞれの他端側を、第2剛体部材の押圧片と第1剛体部材の押圧片により挟んで密着させることにより摩擦力を生じさせる摩擦力発生手段を有しているので、関節部の回転速度に応じて、膨張部材によって第2剛体部材の押圧片に作用させる圧力を調整し、第1シート部材と第2シート部材を密着させて摩擦力を発生させることで、粘性を付与することでき、関節部の振動を抑制することができる。これにより、対象物を把持した際等でも関節部の振動によるブレが抑制することができる。また、プラスティック材料により内部に作動流体を収納可能な流体室が形成された袋状構造体が連続して複数設けられ、連通孔を介して隣接する袋状構造体の流体室を作動流体が流通可能に構成され、前記各流体室に作動流体が供給されることにより膨張して、扇状に回動する一対の流体圧アクチュエータをそれぞれ関節部に拮抗的に配置しているので、アクチュエータにより関節部に発生させるトルクを向上させることができる。
請求項2に記載のロボットアームによれば、複数の袋状構造体は、扇状に回動する際の支点側に位置する基端から先端までの距離が、両端側に設けられる袋状構造体から中央側に設けられる袋状構造体に向かうに従って短くなるように構成されており、各袋状構造体の流体室の体積が大きくなるのを抑制することができるので、各流体室に供給する作動流体の供給量を軽減しつつ、関節部に発生させるトルクを効率的に向上させることができる。
請求項3に記載のロボットアームによれば、一対の流体圧アクチュエータは、それぞれ高密度ポリエチレン(HDPE)により形成されているので、軽量化を図ることができると共に、各流体室に供給される作動流体に対する耐圧性を向上させることができる。
請求項4に記載のロボットアームによれば、第1リンク及び第2リンクは、中空部を有しており、外周部が内部に流体を封入可能な袋状構造の流体袋を外周方向に連続して複数設けて形成されているので、強度を向上させることができると共に、一対の流体圧アクチュエータ等に流体を供給するためのチューブ等を中空部内に収納させることができる。
本発明の実施形態に係るロボットアームの一例を示す概略正面図である。 第1リンク及び第2リンクの一例を示す概略平面断面図である。 関節部の一例を示す概略正面図である。 関節部の一例を示す要部概略平面図であって、(a)は摩擦力を付与していない時の状態を示しており、(b)は摩擦力を付与している時の状態を示している。 流体圧アクチュエータの一例を示す概略正面図である。 図5におけるA−A線断面図である。 第1シート部材及び第2シート部材の一例を示す概略正面図である。 第1シート部材及び第2シート部材が積層された状態を示す概略正面図である。 水平旋回機構の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るロボットアーム1について、図面を参照しつつ説明する。ロボットアーム1は、例えば、対象物(不図示)を把持して、目的の場所へと運ぶ作業等を行うためのものであって、図1に示すように、内部に流体を封入可能な袋状構造に形成される第1リンク2aと第2リンク2bとを連結する関節部3と、関節部3を回動させるために当該関節部3に拮抗的に配置される一対の流体圧アクチュエータ4a,4bとを備えている。また、ロボットアーム1は、水平旋回が可能なように、土台5に水平旋回機構6が設けられており、先端側には、対象物を把持するための把持部7が、リンク2cの先端側に取り付けられている連結部材8を介して設けられている。尚、図1では説明の便宜のため、一対の流体圧アクチュエータ4a、4b等の各部に流体を供給するための供給源である流体ポンプ及び流体ポンプから各部の給排孔へと接続されるチューブ等は省略して図示している。
第1リンク2a及び第2リンク2bは、それぞれ薄膜状のプラスティック材料により内部に流体を封入可能な袋状構造に形成されているものであって、内部に封入された流体からの内圧によって剛性を有している。第1リンク2a及び第2リンク2bは、図2に示すように、中空部21を有しており、外周部が内部に流体を封入可能な袋状構造を有する複数の流体袋22により形成されている。複数の流体袋22は、それぞれ外周方向に連続して設けられており、流体が流通可能なように隣接する流体袋22の内部はそれぞれ連通するよう形成されている。また、少なくとも1つの流体袋22には、給排孔23が設けられており、外部に設けられる流体ポンプから流体が供給されることにより、内部の流体圧を調整できるようになっている。
流体袋22を形成するために用いられるプラスティック材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)を用いることができ、低コストで第1リンク2a及び第2リンク2bを作製することができる。第1リンク2a及び第2リンク2bは、このように軽量且つ柔らかい材料を用いて形成されるので、人体と接触したような場合でも安全性を確保することができる。また、第1リンク2a及び第2リンク2bでは、中空部21を有するように形成されているので、図2に示すように、中空部21内に流体ポンプから一対のアクチュエータ4a、4b等の各部へ流体を供給するためのチューブ9を収納することができる。尚、本実施形態では、第1リンク21及び第2リンク22の外周部は、4つの流体袋22により形成されている例を示しているが、流体袋22の数は特に限定されるものではなく、中空部21を形成できるように設けられていれば良い。また、第1リンク21及び第2リンク22の構造は、中空部21を有さない1つの流体袋により略円柱状に構成し、各部へ流体を供給するためのチューブ9を第1リンク21及び第2リンク22の外周面に沿うように配置しても良い。その場合には、例えば、外周面側からポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンを順に重ね合わせて接着させた材料を用いることにより、内圧に対する強度を向上させるように構成しても良い。
関節部3は、第1リンク2aと第2リンク2bとを回転可能に連結するものであって、図3及び図4に示すように、第1リンク2aの先端側が取り付けられる第1剛体部材31と、第2リンク2bの基端側が取り付けられる第2剛体部材32と、第1剛体部材31及び第2剛体部材32を回転可能に支持する軸部33と、
内部に流体が供給されることにより膨張する膨張部材34と、第1剛体部材31に一端側が取り付けられる第1シート部材35と、第2剛体部材32に一端側が取り付けられる第2シート部材36とを備えている。尚、図4では、説明の便宜のため、一対の流体圧アクチュエータ4a、4bは省略して図示している。
第1剛体部材31及び第2剛体部材32は、それぞれ剛体材料によって形成されている。第1剛体部材31は、図3及び図4に示すように、第1リンク2aの先端側を挿入させた状態で取り付けるための挿入孔が設けられた取付部31aと、内周面から軸部33の軸方向に対して直交する方向に突出するよう形成される押圧片31bとを有している。押圧片31bは、正面側から見た場合、略円形状に形成されており、軸部33が挿通可能な挿通孔31cを有している。また、第2剛体部材32は、第2リンク2bの基端側を挿入させた状態で取り付けるための挿入孔が設けられた取付部32aと、軸部33の軸方向と平行な幅方向の一端側から軸部33の軸方向に対して直交する方向に突出するように形成される押圧片32bとを有している。押圧片32bも押圧片31bと同様に正面側から見た場合、略円形状に形成されており、軸部33が挿通可能な挿通孔32cを有している。このような第1剛体部材31及び第2剛体部材32を形成する剛体材料としては、例えば、軽量で耐衝撃性に優れたABS樹脂等を好適に用いることができる。また、第1剛体部材31及び第2剛体部材32は、それぞれ軸部33に回転可能に支持されており、軸部33の端部は、第1剛体部材31の外周面上に位置している。
膨張部材34は、プラスティック材料により袋状に形成されており、内部に流体が供給されることにより軸部33の軸方向側に膨張するように構成されている。この膨張部材34は、図4に示すように、略中央部に軸部33が挿通可能な挿通孔34aを有するドーナツ状に形成されている。膨張部材34は、内部に流体が供給されると、図4(b)に示すように、軸部33の軸方向側に膨張し、第2剛体部材32の押圧片32bが軸部33の軸方向内側(図中右方向)へと移動するように押圧片32bに対して圧力を作用させる。このような膨張部材34を形成するプラスティック材料としては、例えば、ポリエチレン等を用いることができる。尚、詳しくは図示しないが、膨張部材34には、外部に設けられる流体ポンプからチューブを介して流体が供給されるように、給排孔が形成されており、供給される流体の供給量が調整されることにより、押圧片32bに対して作用させる圧力を調整できるようになっている。
第1シート部材35及び第2シート部材36は、図4及び図7に示すように、それぞれ薄膜状のプラスティック材料によって同形状のシート状に形成されている。第1シート部材35及び第2シート部材36は、図7に示すように、それぞれ前方後円形状に形成されており、略円形状を有する円形部35a、36aには、軸部33が挿通可能な挿通孔35b、36bが形成されている。第1シート部材35及び第2シート部材36を形成するプラスティック材料としては、例えば、ポリプロピレン等を用いることができる。
第1シート部材35は、一端側が第1剛体部材31の内周面に固定され、他端側の円形部35aは、挿通孔35bに軸部33が挿通された状態で回転可能に支持される。また、第2シート部材36は、一端側が第2剛体部材32の内周面に固定され、他端側の円形部36aは、挿通孔36bに軸部33が挿通された状態で回転可能に支持される。従って、図4及び図8に示すように、第1シート部材35の他端側の円形部35aと第2シート部材36の他端側の円形部36aが交互に複数重ね合わされて積層された状態になり、第1シート部材35及び第2シート部材36は、第1剛体部材31の押圧片31bと第2剛体部材32の押圧片32bとの間に配置される。ロボットアーム1では、このような状態で、膨張部材34を膨張させて、第2剛体部材32の押圧片32bが軸部33の軸方向内側(図中右方向)へと移動するように押圧片32bに対して圧力を作用させることで、第1シート部材35の他端側の円形部35aと第2シート部材36の他端側の円形部36aが、第2剛体部材32の押圧片32bと第1剛体部材31の押圧片31bによって挟まれて密着させられることにより円形部35aと円形部36aの密着面に摩擦力を生じさせ、この摩擦力をブレーキ等として利用することができる。
このように本実施形態では、他端側の円形部35aと円形部36aが交互に複数重ね合わされて積層された状態で、第1剛体部材31の押圧片31bと第2剛体部材32の押圧片32bとの間に配置される複数の第1シート部材35及び第2シート部材36によって構成される積層型拘束要素が摩擦力を発生させるための摩擦力発生手段としての役割を果たしている。また、第1シート部材35及び第2シート部材36では、それぞれの他端側を交互に複数重ね合わされて積層させると共に、他端側をそれぞれ円形状に形成しているので、密着面積を大きく確保することができ、拘束力を向上させることができる。
一対の流体圧アクチュエータ4a、4bは、図3に示すように、関節部3を回転させるために当該関節部3に拮抗的に配置されている。流体圧アクチュエータ4a、4bは、図5及び図6に示すように、それぞれプラスティック材料により内部に作動流体を収納可能な流体室42が形成された袋状構造体41(41a〜41d)が連続して複数設けられており、隣接する袋状構造体41の流体室42は、それぞれ連通孔43を介して作動流体が流通可能なように構成されている。そして、流体圧アクチュエータ4a、4bでは、各流体室42に外部に設けられる流体ポンプ(不図示)等から給排孔44に接続されるチューブ9を介して作動流体が供給されることにより、扇状に回動するように膨張する。
また、流体圧アクチュエータ4a、4bの複数の袋状構造体41は、図5に示すように、扇状に回動する際の支点側に位置する基端oから各袋状構造体41a〜41dの先端a〜dまでの距離が、両端に位置する袋状構造体41aから中央に位置する袋状構造体41dに向かうに従って短くなるように形成されている。つまり、流体圧アクチュエータ4a、4bでは、線分oa、線分ob、線分oc、線分odの順に短くなるように袋状構造体41a〜41dが形成されている。これにより、袋状構造体41の各流体室42の体積が大きくなるのを抑制することができるので、各流体室42に供給する作動流体の供給量を軽減しつつ、回転トルクを効率的に得ることができる。このような流体圧アクチュエータ4a、4bを形成するプラスティック材料としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)を好適に用いることができる。このように流体圧アクチュエータ4a、4bを高密度ポリエチレンにより形成することにより、耐圧を向上させることができる。流体圧アクチュエータ4a、4bに供給する作動流体としては、例えば、空気等の気体を好適に用いることができるが、これに限定されるものではなく、他の流体を用いることも可能である。
流体圧アクチュエータ4aは、図3に示すように、一端側に位置する袋状構造体41aが第1剛体部材31に取り付けられており、他端側に位置する袋状構造体41a’が第2剛体部材32に取り付けられている。また、流体圧アクチュエータ4bも流体圧アクチュエータ4aと同様に、一端側に位置する袋状構造体41aが第1剛体部材31に取り付けられており、他端側に位置する袋状構造体41a’が第2剛体部材32に取り付けられている。このような状態において、例えば、第1リンク2a側が回転しないように拘束されている場合には、流体圧アクチュエータ4aに作動流体を供給することにより、流体圧アクチュエータ4aは、扇状に回動して、第2剛体部材32に軸部33を中心に反時計回り方向へ回転させるためのトルクを与えることができるので、図3中に矢印で示すように、第2剛体部材32の取付部32aに取り付けられている第2リンク2bを反時計回り方向へと回転させることができる。また、第2リンク2bを時計回り方向へ回転させる場合には、流体圧アクチュエータ4bに作動流体を供給するようにすれば良い。尚、図3では、袋状構造体41が7個設けられている流体圧アクチュエータ4a、4bの例を示しているが、袋状構造体41の数はこれに限定されるものではなく、関節部3を回動させるために扇状に回動するように構成されていれば良い。また、複数の袋状構造体41は、基端oから各袋状構造体41a〜41dの先端a〜dまでの距離が、両端に位置する袋状構造体41aから中央に位置する袋状構造体41dに向かうに従って短くなるように形成されているが、これに限定されるものではなく、基端oから各袋状構造体41a〜41dの先端a〜dまでの距離が等しくなるように形成されていても良い。また、図5では、給排孔44が一端側に位置する袋状構造体41aに設けられている例を示しているが、給排孔44の位置や数は特に限定されるものではなく、各流体室42内に作動流体が供給できるように設けられていれば良い。
また、本実施形態に係るロボットアーム1では、詳しくは図示しないが、例えば、関節部3の回転速度を検出するための角速度センサと、膨張部材34による圧力を検出する圧力センサと、流体圧アクチュエータ4a、4bや膨張部材34等へ流体ポンプから供給される流体の供給量等を制御するためのコンピュータ等から構成される制御部とを備えている。制御部では、例えば、角速度センサ及び圧力センサから得られた検出信号に基づいて、関節部3の回転速度に比例して膨張部材34の圧力を増減させるように、膨張部材34への流体の供給を制御して、第1シート部材35の円形部35aと第2シート部材36の円形部36aとの密着面に生じる摩擦力を可変にすることにより、関節部3に粘性効果が得られる。これにより、関節部3の振動が抑制される。
水平旋回機構6は、ロボットアーム1が鉛直平面内だけでなく、3次元空間での作業を実現するために、土台5に設けられるものであって、図1及び図9に示すように、土台5上に水平回転自在に設けられる水平回転部材61と、水平回転部材61に対して水平回転方向に圧力を作用させるための流体圧アクチュエータ62a、62bと、水平回転部材61に基端側が取り付けられ、水平回転部材61の回転に伴って回転するリンク(水平旋回軸)63とを備えている。
水平回転部材61は、例えば、不図示のベアリングを介して土台5上に水平回転自在に設けられている。水平回転部材61は、図1及び図9に示すように、リンク63の基端側を挿入させた状態で取り付けるための挿入孔が設けられたリンク支持部61aと、該リンク支持部61aからそれぞれ90度間隔で放射状に延びる4本の回転片61bとを有している。
流体圧アクチュエータ62a、62bは、水平回転部材61に対して水平回転方向に圧力を作用させることにより、水平回転部材61を水平回転させるためのものであって、図9に示すように、それぞれ交互に隣接する回転片61bの間に配置されている。この流体圧アクチュエータ62a、62bは、上述した関節部3に拮抗的に配置される流体圧アクチュエータ4a、4bと同様のものであり、流体が供給されることにより膨張し、扇状に回動するものである。尚、流体圧アクチュエータ4a、4bは、流体圧アクチュエータ62a、62bと同様であるので、詳細な説明については省略する。流体圧アクチュエータ62aは、両端側に位置する袋状構造体621aが、それぞれ回転片61bに取り付けられている。また、流体圧アクチュエータ62bも両端側に位置する袋状構造体621bが、それぞれ回転片61bに取り付けられている。水平旋回機構6では、このように隣接する回転片61bの間に交互に配置された流体圧アクチュエータ62aと流体圧アクチュエータ62bとの差圧により水平回転部材61を水平回転できるように構成されている。
リンク63は、基端側が水平回転部材61のリンク支持部61aに取り付けられており、水平回転部材61の水平回転に伴って回転するよう構成されている。本実施形態に係るロボットアーム1では、図1に示すように、リンク63の先端側は、関節部3に取り付けられており、リンク63と第1リンク2aとは、この関節部3を介して連結されている。リンク63の構造は、図9に示すように、プラステッィク材料により第1リンク2aや第2リンク2bと同様の形状に形成されている。尚、リンク63の構造は、これに限定されるものではなく、薄膜状のプラスティック材料を複数重ね合わせて強度を向上させたものにより筒状に形成したリンクを用いても良い。
把持部7は、図1に示すように、第2リンク2bの先端側に関節部3を介して連結されたリンク2cの先端側に設けられた連結部材8に取り付けられている。尚、リンク2cは、第1リンク2a及び第2リンク2bと同様の構造のものであるので、その詳細な説明については省略する。把持部7は、対象物(不図示)を把持するためのものであって、3つの把持部7が異なる位置で連結部材8に取り付けられている。これらの把持部7は、特開2014−020462号公報に開示されているものであって、薄膜状のプラスティック材料により形成され、作動流体を供給することにより、屈曲動作を実現することができる流体圧アクチュエータを把持部として利用したものである。尚、把持部7の構造は、これに限定されるものではなく、対象物を把持することができる従来公知のインフレータブル構造の把持手段を適用しても良い。
以上のように、本発明に係るロボットアーム1は、軽量且つ柔らかい材料を用いて形成されているので、人体と接触したような場合でも安全性を確保することができる。また、ロボットアーム1は、各部の流体を抜くことで、小さく纏めることができるので、容易に移動させることも可能であると共に、使用しない場合の収納も省スペース化することができる。また、ロボットアーム1は、非常に軽く構成することができるので、重力の影響が少なく、複数の関節部3を介してリンクを多数連結させることにより、片持ち構造で長尺に構成することが可能である。従って、ロボットアーム1の先端にカメラ等の撮像手段を設けておくことにより、細長い場所等もその中の様子を観察することが可能になる。
尚、本発明の実施の形態は上述の形態に限るものではなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
1 ロボットアーム
2a 第1リンク
2b 第2リンク
21 中空部
22 流体袋
3 関節部
31 第1剛体部材
31b 押圧片
32 第2剛体部材
32b 押圧片
33 軸部
34 膨張部材
35 第1シート部材
36 第2シート部材
4a、4b 流体圧アクチュエータ
41、41a〜41d 袋状構造体
42 流体室
43 連通孔

Claims (4)

  1. プラスティック材料により内部に流体を封入可能な袋状構造に形成される第1リンクと、プラスティック材料により内部に流体を封入可能な袋状構造に形成される第2リンクと、前記第1リンクと前記第2リンクとを連結する関節部と、前記関節部を回動させるために、当該関節部に拮抗的に配置される一対の流体圧アクチュエータと、を備えるロボットアームであって、
    前記関節部は、前記第1リンクが取り付けられる第1剛体部材と、前記第2リンクが取り付けられる第2剛体部材と、前記第1剛体部材及び前記第2剛体部材を回転可能に支持する軸部と、プラスティック材料により形成され、内部に流体が供給されて膨張することにより前記第2剛体部材の押圧片に対して前記軸部の軸方向側に圧力を作用させる膨張部材と、前記第1剛体部材に一端側が取り付けられた薄膜状の第1シート部材と前記第2剛体部材に一端側が取り付けられた薄膜状の第2シート部材のそれぞれの他端側が交互に複数積層された状態で、前記第2剛体部材の押圧片と前記第1剛体部材の押圧片との間に配置され、前記膨張部材により前記第2剛体部材の押圧片を押圧し、前記第1シート部材及び前記第2シート部材のそれぞれの他端側を、前記第2剛体部材の押圧片と前記第1剛体部材の押圧片により挟んで密着させることにより摩擦力を生じさせる摩擦力発生手段と、を有しており、
    前記第1剛体部材の押圧片に形成された挿通孔に前記軸部が挿通されて、前記第1剛体部材が前記軸部に回転可能に支持されると共に、前記第2剛体部材の押圧片に形成された挿通孔に前記軸部が挿通されて、前記第2剛体部材が前記軸部に回転可能に支持され、
    前記第1シート部材は、一端側が前記第1剛体部材に取り付けられ、他端側に形成された挿通孔に前記軸部が挿通されて前記軸部に回転可能に支持され、
    前記第2シート部材は、一端側が前記第2剛体部材に取り付けられ、他端側に形成された挿通孔に前記軸部が通されて前記軸部に回転可能に支持されており、
    前記一対の流体圧アクチュエータは、それぞれプラスティック材料により内部に作動流体を収納可能な流体室が形成された袋状構造体が連続して複数設けられ、隣接する前記袋状構造体の流体室は、連通孔を介して作動流体が流通可能に構成されており、前記各流体室に作動流体が供給されることにより膨張して、扇状に回動することで、前記第1剛体部材又は前記第2剛体部材を回転させることを特徴とするロボットアーム。
  2. 前記複数の袋状構造体は、扇状に回動する際の支点側に位置する基端から先端までの距離が、両端側に設けられる前記袋状構造体から中央側に設けられる前記袋状構造体に向かうに従って短くなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のロボットアーム。
  3. 記一対の流体圧アクチュエータは、それぞれ高密度ポリエチレン(HDPE)により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のロボットアーム。
  4. 前記第1リンク及び第2リンクは、中空部を有しており、外周部が内部に流体を封入可能な袋状構造の流体袋を外周方向に連続して複数設けて形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のロボットアーム。
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