以下、図1〜図6を用いて、本発明に係る伝送装置1を含む画像形成装置を説明する。画像形成装置として複合機100を例にあげて説明する。但し、本実施の形態に記載されている構成、配置のような各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
(画像形成装置の概要)
まず、図1に基づき、実施形態に係る複合機100を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
複合機100は、主制御部2(コントローラー基板)を含む。主制御部2は、装置全体の動作を統括し複合機100の各部を制御する。そして、主制御部2には、CPU21が設けられる。又、主制御部2には、印刷に必要な画像処理を行うASIC22(デバイスに相当)や、制御用プログラムやデータを記憶するROM23が実装される。また、主制御部2には、第1DDRメモリー6と第2DDRメモリー7がRAMとして設けられる。
又、主制御部2は、画像読取部3と通信可能に接続される。画像読取部3は、原稿を読み取り、画像データを生成する。主制御部2は、画像読取部3の動作を制御する。又、主制御部2は、操作パネル4と通信可能に接続される。操作パネル4は、設定用の画面や複合機100の状態やメッセージを表示する。また、操作パネル4は、操作パネル4に設けられたタッチパネルやハードキーへの使用者の操作を受け付ける。そして、主制御部2は、操作パネル4になされた設定操作内容を認識する。そして、主制御部2は、使用者の設定どおりに動作するように、複合機100を制御する。
又、複合機100は、印刷部5を含む。印刷部5は、エンジン制御部50、給紙部5a、搬送部5b、画像形成部5c、定着部5dを含む。エンジン制御部50は、給紙、用紙搬送、トナー像の形成、転写、定着のような印刷関連処理を実際に制御する。エンジン制御部50と主制御部2は通信可能に接続される。主制御部2は、印刷指示、印刷ジョブの内容、印刷に用いる画像データをエンジン制御部50に与える。この受信内容に基づき、エンジン制御部50は、給紙部5a、搬送部5b、画像形成部5c、定着部5dを制御する。具体的には、給紙、搬送、画像形成、転写、定着に関する各種回転体を回転させ、印刷に関しての制御を行う。
エンジン制御部50は、用紙を一枚ずつ給紙部5aに供給させる。エンジン制御部50は、供給された用紙を、画像形成部5c、定着部5dを経て排出トレイ(不図示)まで搬送部5bに搬送させる。エンジン制御部50は、搬送部5bにより搬送される用紙にのせるトナー像を画像形成部5cに形成させる。また、エンジン制御部50は、用紙に転写されたトナー像を定着部5dに定着させる。搬送部5bは、トナー像が定着された用紙を排出トレイに排出する。
又、複合機100は、通信部24を含む。通信部24は、ネットワークに接続するためのインターフェイスである。これにより、主制御部2は、ネットワークを介し、通信できる。通信部24は、コンピューター200から画像データのような印刷内容を示すデータと印刷に関する設定を示すデータを含む印刷用データを受信する。主制御部2は、印刷用データに基づく印刷を印刷部5に行わせる。
(伝送装置1)
次に、図2を用いて、実施形態に係る伝送装置1の一例を説明する。図2は、実施形態に係る伝送装置1の一例を示す図である。
主制御部2には、第1DDRメモリー6(DDRメモリチップ)と第2DDRメモリー7(DDRメモリチップ)が設けられる。また、第1DDRメモリー6及び第2DDRメモリー7と通信相手となるデバイスはASIC22である。以下の説明では、デバイスとしてASIC22を例に挙げて説明する。デバイスは、CPU21であってもよい。例えば、ASIC22は、画像処理後の画像データを第1DDRメモリー6や第2DDRメモリー7に記憶させる。
第1DDRメモリー6は、コントローラー基板に実装される。第2DDRメモリー7のメモリーチップは、基板に設けられたソケット72に取り付けられたメモリーモジュール基板71(DIMM基板)に含まれる。複合機100では、開いている(未使用の)ソケット72にメモリーモジュール基板71を差し込むことにより、RAMを増設することができる。例えば、第1DDRメモリー6、第2DDRメモリー7は、32ビット型のDDR3メモリーである。
図2は、伝送装置1(ASIC22、第1DDRメモリー6、第2DDRメモリー7)の配線トポロジーの一例を示している。ASIC22と第1DDRメモリー6と第2DDRメモリー7は信号線で接続される。ASIC22からの信号線は、分岐点Pで分岐され、第1DDRメモリー6と第2DDRメモリー7のそれぞれに接続される。具体的に、伝送装置1は、ASIC22から分岐点Pまでの信号線である第1信号線L1と、分岐点Pから第2DDRメモリー7までの第2信号線L2と、分岐点Pから第1DDRメモリー6までの第3信号線L3と、を含む。
図2では、第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3を便宜上、1本ずつ図示している。ASIC22と各DDRメモリーでは複数ビットのDQ信号(データ信号)、DQS信号(データストローブ信号)のような複数種の信号がやりとりされる。そのため、第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3の組み合わせは実際には複数ある。
(反射波)
次に、図2を用いて、実施形態に係る伝送装置1での反射波を説明する。なお、以下の説明では、伝送装置1の第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3の組み合わせのうち、1つを代表例として説明する。また、以下の説明では、ASIC22が信号の発信側、第1DDRメモリー6及び第2DDRメモリー7が信号の受信側として説明する(RAMへのデータの書き込み)。
第1信号線L1の伝搬遅延時間を第1伝搬遅延時間A、第2信号線L2の伝搬遅延時間を第2伝搬遅延時間B、第3信号線L3の伝搬遅延時間を第3伝搬遅延時間Cとする。ASIC22の端子の電位をLowレベルからHighレベル、又は、HighレベルからLowレベルに変化させたき、分岐点Pの電位は、ASIC22の端子の電位の変化から第1伝搬遅延時間A経過したときに変化する。第1DDRメモリー6の端子の電位は、第1伝搬遅延時間A+第3伝搬遅延時間C経過したときに変化する。第2DDRメモリー7の端子の電位は、第1伝搬遅延時間A+第2伝搬遅延時間B経過したときに変化する。
従来、信号線を分岐させるとき、信号による反射の影響を抑えるため、分岐点Pから分岐先までの配線を等長にすることが行われてきた。しかし、基板の小型化のため、DDRに関するインターフェイスを小さくし、配線を短くする必要性が高まっている。しかし、等長配線を崩すと(やめると)、反射の影響が大きくなる。
発信側の端子の信号レベル(電位)の変化が受信側の端子に到達するタイミングと反射波が受信側の端子に到達するタイミングが重なると、オーバーシュートやアンダーシュートが大きくなる。大きなオーバーシュートやアンダーシュートにより、DDRメモリーの仕様上の規定範囲外の電圧が各DDRメモリーの端子に入力される場合がある。規定範囲外の電圧の端子への入力は、故障につながる場合がある。
反射が繰り返されるごとに反射波の振幅が小さくなる。そのために、1回反射や2回反射の反射波が受信側の端子に到達するタイミングと、発信側の端子のレベル(電位)の変化が受信側の端子に到達するタイミングが重なると、大きなオーバーシュートやアンダーシュートが生ずるおそれがある。
図2に示す配線トポロジーにおいて、1回反射の反射波が第2DDRメモリー7に到達するまでの経路は、ASIC22→分岐点P→第1DDRメモリー6(反射)→分岐点P→第2DDRメモリー7となる。発信側の端子のレベルが変化してから1回反射の反射波が第2DDRメモリー7に到達するまでの時間は、第1伝搬遅延時間A(ASIC22〜分岐点P)+第3伝搬遅延時間C(分岐点P〜第1DDRメモリー6)+第3伝搬遅延時間C(第1DDRメモリー6〜分岐点P)+第2伝搬遅延時間B(分岐点P+第2DDRメモリー7)となる。まとめると、発信側の端子のレベルが変化してから1回反射の反射波が第2DDRメモリー7に到達するまでの時間は、A+B+2C、となる。
図2に示す配線トポロジーにおいて、1種類目の2回反射の反射波が第2DDRメモリー7に到達するまでの経路は、ASIC22→分岐点P→第2DDRメモリー7(反射)→分岐点P→ASIC22(反射)→分岐点P→第2DDRメモリー7となる。発信側の端子のレベルが変化してから1種類目の2回反射の反射波が第2DDRメモリー7に到達するまでの時間は、第1伝搬遅延時間A(ASIC22〜分岐点P)+第2伝搬遅延時間B(分岐点P〜第2DDRメモリー7)+第2伝搬遅延時間B(第2DDRメモリー7〜分岐点P)+第1伝搬遅延時間A(分岐点P〜ASIC22)+第1伝搬遅延時間A(ASIC22〜分岐点P)→第2伝搬遅延時間B(分岐点P〜第2DDRメモリー7)となる。まとめると、発信側の端子のレベルが変化してから1種類目の2回反射の反射波が第2DDRメモリー7に到達するまでの時間は、3A+3B、となる。
図2に示す配線トポロジーにおいて、2種類目の2回反射の反射波が第2DDRメモリー7に到達するまでの経路は、ASIC22→分岐点P→第2DDRメモリー7(反射)→分岐点P→第1DDRメモリー6(反射)→分岐点P→第2DDRメモリー7となる。発信側の端子のレベルが変化してから2種類目の2回反射の反射波が第2DDRメモリー7に到達するまでの時間は、第1伝搬遅延時間A(ASIC22〜分岐点P)+第2伝搬遅延時間B(分岐点P〜第2DDRメモリー7)+第2伝搬遅延時間B(第2DDRメモリー7〜分岐点P)+第3伝搬遅延時間C(分岐点P〜第1DDRメモリー6)+第3伝搬遅延時間C(第1DDRメモリー6〜分岐点P)→第2伝搬遅延時間B(分岐点P〜第2DDRメモリー7)となる。まとめると、発信側の端子のレベルが変化してから2種類目の2回反射の反射波が第2DDRメモリー7に到達するまでの時間は、A+3B+2C、となる。
本実施形態の伝送装置1では、等長配線を行わない。一方で、等長配線を行わないことによる反射波の影響を避けるため、発信側の端子の信号レベルの変化から反射波が受信側の端子に到達するまでの時間(A+B+2C、3A+3B、A+3B+2C)を考慮して、DQ信号やDQS信号を伝達するための第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3の信号線の長さを定める(詳細は後述)。
(信号レベル変化のばらつき)
次に、図3を用いて、実施形態に係るASIC22での信号レベル変化のタイミングのばらつきを説明する。図3は、実施形態に係るASIC22での信号レベル変化のタイミングのばらつきの一例を示す図である。
まず、DDRメモリーとのデータのやりとりでは、データ信号線1本に付き、動作クロックの半周期単位で1ビット分のデータ送信がなされる。言い換えると、動作クロックの立ち上がりと立ち下がりの両方のタイミングでデータが送受信される。このように、DDRメモリーとのデータのやりとりでは、場合により、半周期に1度、データ信号線の信号レベルが変化する。
ここで、DDRメモリーの通信では、常に半周期の一定値で信号レベルが変化するのではなく、変化時点にある程度のばらつきがある。図3において1点鎖線で示すように、半周期よりも早く信号レベルが変化することもあれば、図3において2点鎖線で図示するように半周期よりも遅く信号レベルが変化することもある。
反射波の影響が少なくなるように第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3の信号線の長さを定める場合、信号レベルが変化するタイミングのばらつきも考慮する必要がある。具体的に、本実施形態の伝送装置1では、半周期±6%の範囲で信号レベルの変化タイミングがばらつくものと扱う。例えば、DDRメモリーの動作周波数が400MHzのとき、1周期2500psの半分は1250psである。このとき、信号レベルが変化する間隔は、1175ps(1250×0.94)〜1325ps(1250×1.06)の範囲内でばらつく。そして、信号レベルが変化する間隔がばらついても、反射波が受信側の端子に到達するタイミングと、発信側の端子のレベル(電位)の変化が受信側の端子に到達するタイミングが重ならないように、第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3の信号線の長さを定める。
(関係式に基づく信号線の長さの設定)
次に、図4〜図6を用いて、実施形態に係る伝送装置1での信号線の長さを説明する。図4は、実施形態に係る第1の組み合わせに基づく信号線の長さの設定を説明するための図である。図5は、実施形態に係る第2の組み合わせに基づく信号線の長さの設定を説明するための図である。図6は、実施形態に係る第3の組み合わせに基づく信号線の長さの設定を説明するための図である。
送信側の端子(送信側のDQ端子やDQS端子)の信号レベルの変化が受信側の端子(受信側のDQ端子やDQS端子)に到達する時点と、受信側の端子に反射波が到達する時点が重ならないように、第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3の信号線の長さを定める。具体的には、以下の3つの組み合わせのうち、いずれかを満たすように、第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3の信号線の長さを定める。各組み合わせは、3つの式を含む。第1の組み合わせは、式(1)〜(3)を含む。第2の組み合わせは、式(4)〜(6)を含む。第3の組み合わせは、式(7)〜(9)を含む。
(第1の組み合わせ)
(第2の組み合わせ)
(第3の組み合わせ)
各式(1)〜(9)での、Aは第1伝搬遅延時間、Bは第2伝搬遅延時間、Cは第3伝搬遅延時間である。Xは、信号レベルの変化のばらつきを考慮し、動作クロックの半周期から予め定められたマージン時間(半周期の6%)を減じた時間(最小変化間隔X、図3参照)である。Yは、信号レベルの変化のばらつきを考慮し、動作クロックの半周期から予め定められたマージン時間(半周期の6%)を加算した時間(最大変化間隔Y、図3参照)である。
組み合わせに含まれる各式のA+B+2C、A+3B+2C、3A+3Bは、送信側の端子の信号レベルが変化したn番目(nは正の整数。n=1、2、・・・)の時点を起点(基準時点)とし、1回反射、または、2回反射の反射波が受信側の端子に到達するまでの時間(伝搬遅延時間の合計)を示している。
A.第1の組み合わせについて
第1の組み合わせに含まれる式(1)〜(3)の右項の(A+B)+Xは、基準時点から、最小変化間隔Xで送信側の端子の信号レベルに変化があり(n+1番目の信号レベルの変化があり)、その後、受信側の端子にn+1番目の信号レベルの変化が到達するまでの時間を示す。言い換えると、到達する可能性がある時間帯のうち最も早い時点に受信側の端子に信号レベルの変化が到達した場合の基準時点から到達時点までの長さを示している。
第1の組み合わせに基づき各信号線の長さを定めると、n+1番目の送信側の端子の信号レベルの変化が受信側の端子に到達する前に(信号レベルの変化が受信側の端子に到達する可能性がある時間外で)、半周期前の(n番目の)送信側の端子の信号レベルの変化により生じた反射波(A+B+2C、A+3B+2C、3A+3B)が受信側の端子に到達することになる。
ここで、図4を用いて、第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3の信号線の長さの決定手法を説明する。図4の第1列は、DDR3メモリーで採用される周波数の一例を示している。第2列は、各周波数の半周期を示している。第3列は、動作クロックの半周期から予め定められたマージン時間(半周期の6%)を減じた時間(最小変化間隔X)を示す。第4列は、動作クロックの半周期に予め定められたマージン時間(半周期の6%)を加えた時間(最大変化間隔Y)を示す。
図4の第5列は、第2信号線L2の第2伝搬遅延時間Bの一例を示す。第2DDRメモリー7は、DIMM基板であり、DIMM基板内の配線長は固定である。そのため、第2伝搬遅延時間Bは固定の値となる。つまり、第2伝搬遅延時間Bは、ソケット72での伝搬遅延時間を含むメモリーモジュール基板71内の配線長に基づき定められる。なお、第2伝搬遅延時間Bは、バイトレーンによって130ps〜190psのようにバラツキがある。第2伝搬遅延時間Bの値については、最も厳しい条件で確認するために、Xに関する不等式については最大値の190psを、Yに関する不等式については最小値の130psを使用する。図4の例(第1の組み合わせ)では、Xに関する式(2)、(3)の第2伝搬遅延時間Bの値は、最大値の190psを使用する。
ここで、第1の組み合わせに含まれる各式を整理すると以下のようになる。
(3)’の式に基づき、第1信号線L1は、第1伝搬遅延時間Aが(X−2B)×1/2よりも小さくなる信号線の長さとする。また、(2)’の式に基づき、第3信号線L3は、第3伝搬遅延時間Cが(X−2B)×1/2よりも小さくなる信号線の長さとする。図4の第6列に各周波数での(X−2B)を、第7列に各周波数での(X−2B)×1/2を記載している。また、(1)’式も満たすように第3信号線L3の信号線の長さを定める必要がある。
ここで、第1信号線L1は、物理的に最低限確保すべき長さがある。一方、基板小型化の観点から第1信号線L1が長くなりすぎないようにすべきである。第1信号線L1の長さを、第1伝搬遅延時間Aが第1信号線L1の物理的に最低限必要な配線長に基づく遅延時間よりも長く、第1伝搬遅延時間Aが予め定められた第1上限時間未満となる長さとするため、条件が設けられる。
例えば、第1伝搬遅延時間Aに対する条件を以下のように定めることができる。
条件式1は、第1信号線L1を物理的に第1伝搬遅延時間Aが120psとなる長さよりも長くする必要がある一方で、小型化のため、第1伝搬遅延時間Aが420psよりも短くなる長さとすることを定めている。図4の第10列に各周波数で(X−2B)×1/2で求められた値が、条件式1を満たすか否かを記載している。また、図4の第11列には、式(3)’を満たし、かつ、条件式1を満たすAの範囲を記載している。このAの範囲内の第1伝搬遅延時間Aとなるように、第1信号線L1の信号線の長さを定める。
なお、図4の例では、式(3)’及び(X−2B)×1/2の値に基づき第1伝搬遅延時間Aは、DDRメモリーの動作周波数が800MHzの場合には104ps未満、933MHzの場合には62ps未満、1066MHzの場合には30ps未満とする必要がある。これらの場合、条件式1(120ps<A<420ps)を満たさない。そのため、DDRメモリーの動作周波数が800MHz、933MHz、1066MHzの場合、第1の組み合わせによって各信号線の線路長は定めない。
また、第3信号線L3は、物理的に最低限確保すべき長さがある。一方、基板小型化の観点から第3信号線L3が長くなりすぎないようにすべきである。つまり、第3信号線L3の長さを、第3伝搬遅延時間Cが第3信号線L3の物理的に最低限必要な配線長に基づく遅延時間よりも長く、第3伝搬遅延時間Cが予め定められた第2上限時間未満となる長さとするため、条件が設けられる。
例えば、第3伝搬遅延時間Cに対する条件を以下のように定めることができる。
条件式2は、第3信号線L3を物理的に第3伝搬遅延時間Cが60psとなる長さよりも長くする必要がある一方で、小型化のため、第3伝搬遅延時間Cが130psよりも短くなる長さとすることを定めている。さらに、小型化のため、第3伝搬遅延時間CをDIMM基板の第2伝搬遅延時間Bの最小値未満とする(第3信号線の長さを第2信号線以下とする)。つまり、第3信号線L3は、第3伝搬遅延時間Cが60psとなる長さよりも長くし、小型化のため、第3伝搬遅延時間Cが130psよりも短くなる長さとする。図4の第12列に各周波数で(X−2B)×1/2で求められた値が、条件式2を満たすか否かを記載している。また、図4の第13列には、式(2)’を満たし、かつ、条件式2を満たすCの範囲を記載している。この範囲内の第3伝搬遅延時間Cとなるように、第3信号線L3の信号線の長さを定めればよい。
B.第2の組み合わせについて
第2の組み合わせに含まれる式(4)、式(5)の右項の(A+B)+Xは、基準時点から、最小変化間隔Xで送信側の端子の信号レベルに変化があり(n+1番目の信号レベルの変化があり)、その後、受信側の端子にn+1番目の信号レベルの変化が到達するまでの時間を示す。言い換えると、到達し得る時間帯のうち最も早い時点に受信側の端子に信号レベルの変化が到達した場合の基準時点から到達時点までの長さを示している。
第2の組み合わせに基づき各信号線の長さを定めると、n+1番目の送信側の端子の信号レベルの変化が受信側の端子に到達する前に、半周期前の(n番目の)送信側の端子の信号レベルの変化により生じた反射波のうち、A+B+2C、A+3B+2Cの反射波が受信側の端子に到達することになる。
一方、第2の組み合わせに含まれる式(6)の右項の(A+B)+Yは、基準時点から、最大変化間隔Yで送信側の端子の信号レベルに変化があり(n+1番目の信号レベルの変化があり)、その後、受信側の端子にn+1番目の信号レベルの変化が到達するまでの時間を示す。言い換えると、到達し得る時間帯のうち最も遅い時点に受信側の端子に信号レベルの変化が到達した場合の基準時点から到達時点までの長さを示している。
第2の組み合わせに基づき各信号線の長さを定めると、送信側の端子の信号レベルの変化が受信側の端子に到達した後に(信号レベルの変化が受信側の端子に到達する可能性がある時間外で)、半周期前の(n番目の)送信側の端子の信号レベルの変化により生じた3A+3Bの反射波が受信側の端子に到達することになる。
図5を用いて、第2の組み合わせに基づく第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3の信号線の長さの決定手法を説明する。図5の第1列は、DDR3メモリーで採用される周波数の一例を示している。第2列は、各周波数の半周期を示している。第3列は、動作クロックの半周期から予め定められたマージン時間(半周期の6%)を減じた時間(最小変化間隔X)を示す。第4列は、第3列は、動作クロックの半周期から予め定められたマージン時間(半周期の6%)を加えた時間(最大変化間隔Y)を示す。
図5の第5列は、第2DDRメモリー7により定まる第2信号線L2の第2伝搬遅延時間Bの一例を示す。第2伝搬遅延時間Bは、バイトレーンによって130ps〜190psのようにバラツキがある。そして、図5の例(第2の組み合わせ)では、Xに関する式(5)の第2伝搬遅延時間Bの値は最大値の190psを使用し、Yに関する式(6)の第2伝搬遅延時間Bの値は最小値の130psを使用する。
ここで、第2の組み合わせに含まれる各式を整理すると以下のようになる。
(6)’の式に基づき、第1信号線L1は、第1伝搬遅延時間Aが(Y−2B)×1/2よりも大きくなる信号線の長さとする。また、(5)’の式に基づき、第3信号線L3は、第3伝搬遅延時間Cが(X−2B)×1/2よりも小さくなる信号線の長さとする。図5の第6列に各周波数での(X−2B)を、第7列に各周波数での(X−2B)×1/2を記載している。図5の第8列に各周波数での(Y−2B)を、第9列に各周波数での(Y−2B)×1/2を記載している。また、(4)’式も満たすように第3信号線L3の信号線の長さを定める必要がある。
第2の組み合わせの場合でも、第1信号線L1は、第1伝搬遅延時間Aが第1信号線L1の物理的に最低限必要な配線長に基づく遅延時間よりも長く、第1伝搬遅延時間Aが予め定められた第1上限時間未満となる長さとするため、条件を設ける。
第2の組み合わせで信号線の長さを定めるとき、以下に示す第1の組み合わせと同じ条件を付すことができる。
条件式1は、第2の組み合わせの場合でも、第1信号線L1を物理的に第1伝搬遅延時間Aが120psとなる長さよりも長くする必要がある一方で、小型化のため、第1伝搬遅延時間Aが420psよりも短くなる長さとすることを定めている。図5の第10列に各周波数で(Y−2B)×1/2で求められた値が、条件式1を満たすか否かを記載している。また、図5の第11列には、式(6)’を満たし、かつ、条件式1を満たすAの範囲を記載している。各周波数において、図5に示すAの範囲内の第1伝搬遅延時間Aとなるように、第1信号線L1の信号線の長さを定めればよい。
なお、図5の例では、DDRメモリーの動作周波数が400MHzの場合、式(6)’及び(Y−2B)×1/2の値に基づき、第1伝搬遅延時間Aを533ps以上とする必要がある。動作周波数が400MHzの場合、条件式1(120ps<A<420ps)を満たさない。そのため、DDRメモリーの動作周波数が400MHzの場合、第2の組み合わせによって各信号線の線路長は定めない。
また、第2の組み合わせでも、第3信号線L3は、第3伝搬遅延時間Cが第3信号線L3の物理的に最低限必要な配線長に基づく遅延時間よりも長く、第3伝搬遅延時間Cが予め定められた第2上限時間未満となる長さとするため、条件を設ける。
例えば、以下に示す第1の組み合わせと同じ条件を第3伝搬遅延時間Cに付すことができる。
条件式2は、第3信号線L3を物理的に第3伝搬遅延時間Cが60psとなる長さよりも長くする必要がある一方で、小型化のため、第3伝搬遅延時間Cが130psよりも短くなる長さとすることを定めている。さらに、小型化のため、第3伝搬遅延時間CをDIMM基板の第2伝搬遅延時間Bの最小値未満とする(第3信号線の長さを第2信号線以下とする)。図5の第12列に各周波数で(X−2B)×1/2で求められた値が、条件式2を満たすか否かを記載している。また、図5の第13列には、式(5)’を満たし、かつ、条件式2を満たすCの範囲を記載している。第2の組み合わせでは、この範囲内の第3伝搬遅延時間Cとなるように、第3信号線L3の信号線の長さを定めればよい。なお、動作周波数が1066MHzの場合、式(5)’及び(X−2B)×1/2の値に基づき第3伝搬遅延時間Cは、30ps未満とする必要がある。この場合、条件式2を満たさない。そのため、動作周波数が1066MHzの場合、第2の組み合わせによって各信号線の線路長は定めない。
C.第3の組み合わせについて
第3の組み合わせに含まれる式(7)の右項の(A+B)+Xは、基準時点から、最小変化間隔Xで送信側の端子の信号レベルに変化があり(n+1番目の信号レベルの変化があり)、その後、受信側の端子にn+1番目の信号レベルの変化が到達するまでの時間を示す。言い換えると、到達し得る時間帯のうち最も早い時点に受信側の端子に信号レベルの変化が到達した場合の基準時点から到達時点までの長さを示している。
第3の組み合わせに基づき各信号線の長さを定めると、n+1番目の送信側の端子の信号レベルの変化が受信側の端子に到達する前に、半周期前の(n番目の)送信側の端子の信号レベルの変化により生じた反射波(A+B+2C)が受信側の端子に到達することになる。
一方、第3の組み合わせに含まれる式(8)、式(9)の右項の(A+B)+Yは、基準時点から、最大変化間隔Yで送信側の端子の信号レベルに変化があり(n+1番目の信号レベルの変化があり)、受信側の端子に信号レベルの変化が到達するまでの時間を示す。言い換えると、到達し得る時間帯のうち最も遅い時点に受信側の端子に信号レベルの変化が到達した場合の基準時点から到達時点までの長さを示している。
第3の組み合わせに基づき各信号線の長さを定めると、送信側の端子の信号レベルの変化が受信側の端子に到達した後に(信号レベルの変化が受信側の端子に到達する可能性がある時間外で)、半周期前の(n番目の)送信側の端子の信号レベルの変化により生じた反射波(A+3B+2C、3A+3B)が受信側の端子に到達することになる。
図6を用いて、第3の組み合わせに基づく第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3の信号線の長さの決定手法を説明する。図6の第1列は、DDR3メモリーで採用される周波数の一例を示している。第2列は、各周波数の半周期を示している。第3列は、動作クロックの半周期から予め定められたマージン時間(半周期の6%)を減じた時間(最小変化間隔X)を示す。第4列は、第3列は、動作クロックの半周期から予め定められたマージン時間(半周期の6%)を加えた時間(最大変化間隔Y)を示す。
図6の第5列は、第2DDRメモリー7により定まる第2信号線L2の第2伝搬遅延時間Bの一例を示す。第2伝搬遅延時間Bは、バイトレーンによって130ps〜190psのようにバラツキがある。そして、図6の例(第3の組み合わせ)では、Yに関する式(8)、(9)の第2伝搬遅延時間Bの値は、最小値の130psを使用する。
ここで、第3の組み合わせに含まれる各式を整理すると以下のようになる。
(9)’の式に基づき、第1信号線L1は、第1伝搬遅延時間Aが(Y−2B)×1/2よりも大きくなる信号線の長さとする。また、(8)’の式に基づき、第3信号線L3は、第3伝搬遅延時間Cが(Y−2B)×1/2よりも大きくなる信号線の長さとする。図6の第6列に各周波数での(X−2B)を、第7列に各周波数での(X−2B)×1/2を記載している。図6の第8列に各周波数での(Y−2B)を、第9列に各周波数での(Y−2B)×1/2を記載している。また、(7)’式も満たすように第3信号線L3の信号線の長さを定める必要がある。
第3の組み合わせの場合でも、第1信号線L1は、第1伝搬遅延時間Aが第1信号線L1の物理的に最低限必要な配線長に基づく遅延時間よりも長く、第1伝搬遅延時間Aが予め定められた第1上限時間未満となる長さとするため、条件を設ける。
例えば、第3の組み合わせで信号線の長さを定めるとき、以下に示すような他の組み合わせと同じ条件を付すことができる。
条件式1は、第3の組み合わせの場合でも、第1信号線L1を物理的に第1伝搬遅延時間Aが120psとなる長さよりも長くする必要がある一方で、小型化のため、第1伝搬遅延時間Aが420psよりも短くなる長さとすることを定めている。図6の第10列に各周波数で(Y−2B)×1/2で求められた値が、条件式1を満たすか否かを記載している。また、図6の第11列には、式(9)’を満たし、かつ、条件式1を満たすAの範囲を記載している。各周波数において、図6に示すAの範囲内の第1伝搬遅延時間Aとなるように、第1信号線L1の信号線の長さを定めればよい。
なお、図6の例では、DDRメモリーの動作周波数が400MHzの場合、式(6)’及び(Y−2B)×1/2の値に基づき、第1伝搬遅延時間Aを533ps以上とする必要がある。動作周波数が400MHzの場合、条件式1(120ps<A<420ps)を満たさない。そのため、DDRメモリーの動作周波数が400MHzの場合、第3の組み合わせによって各信号線の線路長は定めない。
また、第3の組み合わせでも、第3信号線L3は、第3伝搬遅延時間Cが第3信号線L3の物理的に最低限必要な配線長に基づく遅延時間よりも長く、第3伝搬遅延時間Cが予め定められた第2上限時間未満となる長さとするため、条件を設ける。
例えば、以下に示す第1の組み合わせと同じ条件を付すことができる。
条件式2は、第3信号線L3を物理的に第3伝搬遅延時間Cが60psとなる長さよりも長くする必要がある一方で、小型化のため、第3伝搬遅延時間Cが130psよりも短くなる長さとすることを定めている。さらに、小型化のため、第3伝搬遅延時間CをDIMM基板の第2伝搬遅延時間Bの最小値未満とする(第3信号線の長さを第2信号線以下とする)。図6の第12列に各周波数で(Y−2B)×1/2で求められた値が、条件式2を満たすか否かを記載している。また、図6の第13列には、式(8)’を満たし、かつ、条件式2を満たすCの範囲を記載している。第3の組み合わせでは、この範囲内の第3伝搬遅延時間Cとなるように、第3信号線L3の信号線の長さを定めればよい。
なお、図6の例では、なお、式(8)’及び(Y−2B)×1/2の値に基づき第3伝搬遅延時間Cは、動作周波数400MHzの場合533psよりも大きくし、533MHzの場合367psよりも大きくし、667MHzの場合267psよりも大きくし、800MHzの場合201psよりも大きくし、933MHzの場合154psよりも大きくしなくてはならない。動作周波数が400MHz〜933MHzでは、条件式2(60ps<C<130ps)を満たさない。そのため、DDRメモリーの動作周波数が400MHz〜933MHzの場合、第3の組み合わせによって各信号線の線路長は定めない。
(上記以外の組み合わせについて)
次に、上記以外の組み合わせを説明しておく。上述の式(1)、式(4)、式(7)はいずれも、A+B+2C<(A+B)+Xである。ここで、(1)、式(4)、式(7)のXをYに置き換えた式(10)は、A+B+2C>(A+B)+Yとなる。
この式(10)を整理すると、C>Y/2となる。各周波数において、Y/2は、条件式2の最大値130psを上回る(1066MHzでもYは約500ps)。従って、A+B+2C>(A+B)+Yの式を含む式の組み合わせでは、線路長を定めることはできない。
また、以下の組み合わせは、いずれの周波数でも条件式1、条件式2のうちいずれかを満たせないので、線路長を定める組み合わせから外す。
このようにして、実施形態に係る伝送装置1は、デバイス(ASIC22)、第1DDRメモリー6、第2DDRメモリー7、第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3を含む。第1DDRメモリー6は、デバイスと信号のやりとりを行う。また、第2DDRメモリー7もデバイスと信号のやりとりを行う。第1信号線L1は、デバイスから分岐点Pまでの信号線である。第2信号線L2は、分岐点Pから第2DDRメモリー7までの信号線である。第3信号線L3は、分岐点Pから第1DDRメモリー6までの信号線である。第1信号線L1の伝搬遅延時間である第1伝搬遅延時間をA、第2信号線L2の伝搬遅延時間である第2伝搬遅延時間をB、第3信号線L3の伝搬遅延時間である第3伝搬遅延時間をCとする。また、動作クロックの半周期から予め定められたマージン時間を減じた時間をX、動作クロックの半周期にマージン時間を加えた時間をYとする。そして、第1信号線L1と第2信号線L2と第3信号線L3は、第1伝搬遅延時間Aと第2伝搬遅延時間Bと第3伝搬遅延時間Cの関係が、上述した3つの式の組み合わせ(第1〜第3の組み合わせ)のうち、何れかの組み合わせを満たす長さである。
各組み合わせに含まれるそれぞれの式は、デバイスの端子の信号レベルの変化が第2DDRメモリー7の端子に到達し得る時間帯内に、1回反射及び2回反射の反射波が第2DDRメモリー7に到達しないように、A、B、Cに対応する各信号線の長さ(遅延時間)を定めるための式である。
これにより、分岐点Pから各DDRメモリーまでの信号線の長さを等長にしなくても、第2DDRメモリー7の端子での信号レベルの変化と同時、又は、ほぼ同時に、反射波(反射波のピーク)が第2DDRメモリー7の端子に到達することを避けることができる。つまり、分岐点Pから各DDRメモリーまでの信号線の長さを等長にしなくても、反射波の影響を少なくすることができる。また、等長配線するときに比べ、DDRメモリーが設けられる基板を小型化することができる。これにより、製造コストを下げることができる。また、等長配線しなくても伝送される信号の信頼性を確保することができる。
また、第1DDRメモリー6は、基板に実装される。第2DDRメモリー7は、基板に設けられたメモリー増設用のソケット72に取り付けられたメモリーモジュール基板71に含まれる。第2伝搬遅延時間Bは、ソケット72での伝搬遅延時間とメモリーモジュール基板71内の配線長に基づき定められる。これにより、第2DDRメモリー7にメモリーモジュール基板71(DIMM基板)を用いる場合、DIMM基板やDIMM基板を取り付けるソケット72の配線長を変えられないので、固定の信号線の長さ、伝搬遅延時間を考慮して第2伝搬遅延時間Bを定める。これにより、第2信号線L2を固定的に定めることができる。
また、第1信号線L1は、第1伝搬遅延時間Aが第1信号線L1の物理的に最低限必要な配線長に基づく遅延時間よりも長く、第1伝搬遅延時間Aが予め定められた第1上限時間未満となる長さである(条件式1に対応)。これにより、物理的に必要な長さを確保しつつ、小型化のために一定以上、第1伝搬遅延時間A(第1信号線L1)が長くならないように条件を課して、第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3の長さを定めることができる。
また、第3信号線L3は、第3伝搬遅延時間Cが第3信号線L3の物理的に最低限必要な配線長に基づく遅延時間よりも長く、第3伝搬遅延時間Cが予め定められた第2上限時間未満となり、かつ、第3伝搬遅延時間Cが第2伝搬遅延時間B以下となる長さである(条件式2に対応)。これにより、第3伝搬遅延時間C(第3信号線L3)が長くならないように条件を課して、第1信号線L1、第2信号線L2、第3信号線L3の長さを定めることができる。また、小型化のため、メモリーモジュール基板71での信号の伝搬遅延時間(第2伝搬遅延時間B)よりも第3伝搬遅延時間Cが短くなるように第3信号線L3の信号線の長さを定めることができる。つまり、第3信号線L3の信号線の長さを第2信号線L2の信号線の長さよりも短くすることができる。
また、画像形成装置(複合機100)は、上述の伝送装置1を含む。これにより、等長配線をしなくても、反射の影響が少ない画像形成装置を提供することができる。また、基板のサイズが小さく、低コストの画像形成装置を提供することができる。
又、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、上記の説明では、ASIC22を送信側、第2DDRメモリー7を受信側とし、第2DDRメモリーへのデータを書き込みのために、ASIC22のDQ端子やDQS端子の信号レベルを変化させる例を説明した。本発明によれば、受信側の端子において、反射波の到達と信号レベルの変化の到達が重ならないように各信号線の長さを定めるので、第2DDRメモリー7を送信側、ASIC22を受信側とし、第2DDRメモリーからのデータの読み出しのために、第2DDRメモリーがDQ端子やDQS端子の信号レベルを変化させる場合でも、ASIC22のDQ端子やDQS端子に反射波の到達と信号レベルの変化の到達は重ならない。